JP4323300B2 - 内視鏡 - Google Patents

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Description

本発明は、湾曲部を湾曲する湾曲操作機構の動作をロック(制動)する湾曲ロック機構を備えた内視鏡に関する。
特許文献1の内視鏡では、操作部の左右壁領域にそれぞれ軸支された上下用湾曲操作レバーと左右用湾曲操作レバーの指当て部が操作部の上面側領域に延び、その指当て部が操作部の上方において左右に並べて配置されている。また、短い長さの片状部材によって作られた湾曲ロックレバーも、操作部の左右側壁面領域それぞれに軸支して配置されている。そして、内視鏡の湾曲部を湾曲する場合、湾曲操作レバーを操作して行うが、湾曲部を所定の湾曲状態にロックする場合には、湾曲操作レバーとは別に操作部の左右壁面領域に離れて配置された各湾曲ロックレバーをそれぞれ操作するようになっている。
特開平9−173279号公報
操作部の左右両側壁面領域にそれぞれ配置された各湾曲ロックレバーは、短い長さの片状の部材によって作られ、操作部の左右側壁面領域内にコンパクトに配置されている。このため、湾曲位置にロックする際には固定しようとする向きの湾曲ロックレバーを適宜選んで操作する必要があった。個々の湾曲ロックレバーは別の手で個々に操作しなければならず、湾曲ロック操作が面倒なものであった。
さらに、各湾曲ロックレバーは操作部の左右に離れた反対側にそれぞれ独立して無関係に配置され、しかも、各湾曲ロックレバーによるロックする操作向きが逆向きであったので、左右の湾曲ロックレバーとその向きを個別に意識して操作しなければならないため、煩雑で、この点からも湾曲ロックレバーの操作性を損なっていた。
本発明は上記課題に着目してなされたものであり、その目的とするところは、湾曲ロック操作が簡便で操作性が良い内視鏡を提供することにある。
本発明は、湾曲自在な湾曲部を有する挿入部と、
端部が上記湾曲部に連結された湾曲操作用牽引部材と、
第1湾曲操作体を有し、上記湾曲部を相対する第1湾曲方向へ湾曲させるための駆動力を上記湾曲操作用牽引部材へ伝達する第1湾曲駆動機構と、
第2湾曲操作体を有し、上記湾曲部を上記第1湾曲方向とは異なる相対する第2湾曲方向へ湾曲させるための駆動力を上記湾曲操作用牽引部材へ伝達する第2湾曲駆動機構と、
上記第1湾曲駆動機構に対して制動力を与えることが可能な第1制動部材と、
上記第2湾曲駆動機構に対して制動力を与えることが可能な第2制動部材と、
上記第1制動部材に、術者の操作に伴って発生した操作力を伝達する第1制動力伝達機構と、
上記第2制動部材に、術者の操作に伴って発生した操作力を伝達する第2制動力伝達機構と、
一端が上記第1制動力伝達機構に連結され、他端が上記第2制動力伝達機構に連結され、術者の操作に応じて回動することにより発生した上記操作力を上記第1制動力伝達機構及び第2制動力伝達機構に伝える制動用操作体と、
を具備したことを特徴とする内視鏡である。
本発明によれば、湾曲ロック(制動)の操作性が向上する。
(第1の実施形態)
図1乃至図11を参照して第1の実施形態に係わる電子式内視鏡を説明する。この内視鏡の内視鏡本体1は、図1に示したようになり、細長い挿入部2と、この挿入部2の基端に接続された操作部3と、この操作部3の基端側部分から延設されたユニバーサルケーブル4を有する。
上記挿入部2は、手元側から順に硬性部5と湾曲部6とヘッド部7を連接してなる。ここでの内視鏡では、硬性部5を備えた挿入部2とすることにより、例えば腹壁に穿刺したトロッカー等のガイド管を通じて体腔内に挿入して使用する場合等に適するが、硬性部5を軟性部とした通常の内視鏡のものであっても良い。ヘッド部7の先端面には観察窓(或いは撮像窓)が設けられ、この窓には対物レンズ8が取り付けられている。また、ヘッド部7内には対物レンズ8の結像位置に配置される図示しない電荷結像素子などの撮像素子が設けられていて、この撮像素子によって対物レンズ8の結像から取り込んだ像を撮像するようになっている。湾曲部6は上下・左右に湾曲自在なものであり、操作部3に設けられる後述する湾曲操作手段によって上下・左右に湾曲されるようになっている。
上記操作部3は、挿入部2を接続する固定リング部11と、湾曲操作機構を内蔵した操作部本体12と、この操作部本体12の前側に位置してリモートスイッチ13を備えた副グリップ部14と、操作部本体12の後方に設けられた主のグリップとしてのグリップ部16とを備える。操作部3は全体として略筒状のものである。特に副グリップ部14とグリップ部16の部分は横断面形状が真円に近い筒状に形成されている。
上記グリップ部16の後端には先細りの柔軟性のある接続部材17が接続され、この先細りの接続部材17によってユニバーサルケーブル4が上記グリップ部16近傍で湾曲されても座屈しないようになっている。上記ユニバーサルケーブル4は、上記挿入部2に比べて十分に長い長さを有する可撓性管状部材から構成されている。
図1に示したように、ユニバーサルケーブル4の延出先端には、図示しない外部の光源装置に接続可能なライトガイドコネクタ21が設けられている。ライトガイドコネクタ21にはライトガイド管22や通気口金23が設けられている。ライトガイドコネクタ21にはその側面からカメラケーブル24が分岐している。カメラケーブル24の延出先端には図示しない外部の制御装置または信号処理回路として例えばカメラコントロールユニット(CCU)に接続可能な電気的接続用コネクタ25が設けられている。
上記内視鏡本体1には、図示しない内視鏡の照明光用ライトガイドファイバ、各種信号を伝送する信号ケーブル、シールドケーブルまたは各種チューブ類が内蔵されている。
図1に示したように、上記操作部3の操作部本体12には、湾曲操作部材として、右側に配置した上下湾曲レバー31と、左側に配置した左右湾曲レバー32が設けられていて、これらの湾曲レバー31,32によって操作部本体12内に組み込まれたそれぞれの湾曲操作機構部を個別的に操作するようになっている。上下湾曲レバー31を操作部本体12の右側に配置し、左右湾曲レバー32を操作部本体12の左側に配置するので、上下湾曲レバー31の軸支部を操作部本体12の右側面部に位置させ、左右湾曲レバー32の軸支部を操作部本体12の左側面部に位置させる。また、上下湾曲レバー31の軸中心と、左右湾曲レバー32の軸中心は、操作部本体12を左右に貫通する同一直線上において一致する。
また、図3に示したように、術者が片手でグリップ部16を把持したとき、上下湾曲レバー31の操作用指当て部31aと、左右湾曲レバー32の操作用指当て部32aは、その手の親指が自然に位置する領域である操作部本体12の上面側において左右に並び配置される(図1または図2(B)を参照)。図1乃至図3に示したように、グリップ部16の上面には、操作部3の上側向きを指標する突起状のUP指標30が付設されている。
また、図1乃至図3に示したように、操作部本体12には後述するように湾曲制動用操作部材としての湾曲ロックレバー35が設けられている。この湾曲ロックレバー35は操作部本体12の左右両側面領域に軸支中心部を持ち、その指当て部35aは、図3に示したように術者が片手でグリップ部16を把持したとき、その手の人差し指が自然に位置する領域である操作部本体12の下側に自然に配置される。このため、術者は、操作部3を把持する手の人差し指で湾曲ロックレバー35を容易に操作することができる。したがって、操作部本体12に配設した湾曲レバー31,32及び湾曲ロックレバー35のいずれもが、操作部3を把持する術者の片手で操作できる。
次に、操作部本体12内に組み込まれた湾曲操作機構について説明する。図4に示したように、湾曲操作機構は、右側に配置される上下湾曲操作機構部41と、左側に配置される左右湾曲操作機構部42との両者を含み、各湾曲操作機構部41,42は、操作部本体12を構成するケ−ス43の両側壁面にそれぞれ形成された開孔45,46に嵌め込まれる開口閉塞用カバー47,48に対してそれぞれが個別に組み付けられる。各々の湾曲操作機構部41,42には後述するような湾曲制動機構部がそれぞれ組み込まれる。
以下、両湾曲操作機構部及び両湾曲制動機構部について説明する。ここでの両湾曲操作機構部及び両湾曲制動機構部は基本的に操作部本体12の中央を通る上下方向線に対して左右線対称な鏡像関係になるように構成される。このため、左右の構成について原則的に区別なく説明する。
図4に示したように、カバー47,48の中央には、湾曲レバー31,32の軸体51を貫通させる孔52が形成されており、この孔52の内面と軸体51の外周との間はシールリング53によって液密的に封止されている。
図4に示したように、湾曲操作用軸体51は、円筒状の軸受け部材55によって軸支されている。軸受け部材55はカバー47の内面壁に取付け固定された支持盤56を貫通しており、その支持盤56の貫通孔57にねじ込み、支持盤56に固定的に支持されている。
図4に示したように、湾曲操作用軸体51の内方端部は、段差59がある小径部60になっており、この小径部60の部分を、上記軸受け部材55に嵌め込み、段差59を軸受け部材55の外方端に当て、この個所で位置決め保持する。
また、湾曲操作用軸体51の内方突出先端には湾曲操作体としてのプーリ61が係止固定的に取り付けられている。この係止する形式としては、軸体51の内方突出先端周面の一部に切り欠き部分62を形成し、この異形な部分に合わせてプーリ61側には異形の孔63を形成する。そして、プーリ61の孔63に軸体51の内方突出先端部分を嵌め合わせると、異形部分同士の係合によって軸体51とプーリ61は係止的に連結され、両者は一体になって回動するようになっている。
湾曲操作用軸体51の内方突出先端部分には止めネジ64が設けられ、この止めネジ64により、湾曲操作用軸体51からのプーリ61の抜け止めがなされている。つまり、プーリ61は軸受け部材55の内方突出端面と、止めネジ64との間で軸受け部材55に対する軸方向の抜け止めと位置決めがなされる。また、軸体51と軸受け部材55とは、上記段差59によっても軸受け部材55に対する軸方向の抜け止めと位置決めがなされている。このため、湾曲操作用軸体51は、支持盤56に固定された軸受け部材55に軸方向の位置決めがなされた状態で回動自在に支持されている。
図4に示したように、湾曲操作用軸体51の途中には規制ピン65が植設されており、その規制ピン65の頭部65aは軸体51の外周から突き出している。また、図5に示したように、軸体51が回動したときに規制ピン65の頭部65aが移動する領域の両端位置に対応してそれぞれの位置には、規制ピン65の頭部65aが当るストッパ枠66が配置されている。両ストッパ枠66は、湾曲レバー31,32の回動領域の終端を規制する手段を構成している。また、両ストッパ枠66は支持盤56の外方壁面に移動自在に取付け固定されているため、ストッパ停止位置を自由に調整できる。
図4及び図6に示したように、上記プーリ61の外周溝67には一対の操作ワイヤ68の一端側部分がそれぞれ反対側から巻き付けられ、各操作ワイヤ68の先端部分はプーリ61の部材に固定されている。操作ワイヤ68の他端側部分はプーリ61から挿入部2内に導かれ、湾曲部6に連結される。そして、上述した湾曲操作機構により、操作ワイヤ68を押し引きすることにより、挿入部2の湾曲部6を湾曲できるようになっている。
次に、上述した各々の湾曲操作機構部41,42に組み込まれた湾曲制動機構について説明する。図4に示したように、湾曲操作用軸体51を支持する円筒状の軸受け部材55の内方端部分は支持盤56から内方へ突き出している。この軸受け部材55の突出し端部71の外周には、図7に示すような複数の制動要素、つまり、制動調整板72、第1のカム73、第2のカム74及び摩擦部材75が、開口閉塞用カバー47側からその列挙する順に揃えて嵌め込まれている。
図8に示したように、上記制動調整板72は、例えばポリアセタールなどの比較的滑り性の良い樹脂製の円板からなり、その中央には軸受け部材55を貫通させる孔76が形成されている。制動調整板72の上部領域部分は、後述する制動操作体を配置する領域を空けるための切欠き部77となっている。制動調整板72の外方側片面には後述する調整ビス(ネジ)107を受ける凹部からなる穴78が左右均等に配置して設けられている。ここでは制動調整板72は孔76の中心Oを通る左右方向の中心線L上であって中心Oから均等な距離の左右部位に位置した一対のものが形成されている。また、制動調整板72の内方側片面における下側領域は表面部分が切り欠かれ、この切除部79は後述するクリック機構部のクリック時の逃げ部を形成するようになっている。
図9に示したように、上記第1のカム73は、軸受け部材55を通す孔81を中央に形成した金属製円板からなり、内方側片面の周辺部には周方向に沿ってなだらかな傾斜面82を山状に形成した突部83が左右一対形成されている。左右一対の突部83は孔81の中心Oを通る左右方向の中心線L上であって上記中心Oから均等な距離の部位に同じ高さのものとして形成されている。また、左右一対の突部83は点対称的に形成されている。図9に示したように、傾斜面82は上記中心O回りに同じ向きで傾斜し、傾斜面82の中間中央位置を上記中心線Lが通る。また、傾斜面82の有効領域の中心角は40°であり、この領域内で、後述するような制動と、その制動力の調整が行われる。
この第1のカム73には、軸受け部材55を通す孔81に連通するカム孔(溝)87が形成されている。カム孔87は上記中心Oから放射方向に沿って延びて形成されており、上記左右に延びる中心線Lに直交する向きに形成されている。上記中心Oからカム孔87の終端87aまでの距離または孔81の径からカム孔終端87aまでの距離は上記制動用突部83の高さや傾斜面82の傾斜角度(勾配)及びその長さに応じて決定する。
ここでは、湾曲ロックレバー35の操作による制動に要する第1のカム73の回転操作角度を極力小さくするため、上記中心Oからカム孔終端87aまでの距離及び孔81の外径からカム孔終端87aまでの距離が短く、その分、上記制動用突部83,93の傾斜面82,92の有効長を短く、かつ、傾斜角度を大きく設定する。上記中心Oから湾曲ロックレバー35の回転中心を結ぶ線上付近の湾曲ロック操作効率のよい位置にカム孔87を設けるようにしている。その結果、制動操作において、傾斜面82,92同士の係合戻りや操作者の制動状況の認識が不明瞭になる等の傾向が生じる。このため、後述するようなクリック機構を設ける意義がある。
また、図9に示したように、第1のカム73の内方側片面における下部には、クリック機構の突起88が形成されている。この突起88にも傾斜面89が形成されている。突起88の傾斜面89の長さは上記制動用突部83の傾斜面82の長さよりも短く、半分以下にするなど、十分に短いものとする。
図10に示したように、上記第2のカム74は、上記第1のカム73と同様、軸受け部材55を通す孔91を中央に形成した金属製円板からなり、その外方側面の周辺部には、なだらかな傾斜面92を形成した山状の突部93が左右一対形成されている。図10は第2のカム74の突部93を形成した表側からではなく、裏側から第2のカム74を見たものである。このため、図10では突部93をプレスなどで押し出し形成した後の凹面部が見えているが、突部93の形状はこれに対応して形成される(図7参照)。この第1のカム73の突部83もプレスなどで押し出し形成される。もっとも、突部83,93の形成手段は削り出し加工等の手法であっても良い。
また、第2のカム74における左右一対の突部93は、上記第1のカム73の突部83に対応させて形成されており、その高さ、傾斜面92の長さ及び傾斜角度(勾配)は傾斜面82,92が一部重なるように定められる。
また、図10に示したように、第2のカム74の外方側片面における下部には、クリック機構用の突起98が形成されている。この突起98にも傾斜面99が形成されている。この突起98は上述した第1のカム73の突起88に対応して形成されている。そして、第1のカム73と第2のカム74の傾斜面82,92が重なり合って制動が生じた後、図11(A)に示したように、互いに噛み合い、第1のカム73のクリック機構用突起88が第2のカム74のクリック機構用突起98を乗り越えてその直後に落ち込み係止するように設定されている。
また、上記制動用突部83,93と上記クリック用突起88,98との高さの関係は、制動用傾斜面82,92が最大に乗り上げた制動完了時に、上記クリック用突起88,98の頂点が互いに乗り越えるような位置関係にある。また、上記クリック用突起88,98は、第1のカム73と第2のカム74の当接面に設けられ、湾曲制動力を発生させる突部83.93の突出高さよりも高く設けられ、クリック機能を確保するようになっている。
図10に示したように、第2のカム74の周縁には複数の位置決め固定片101が形成されており、固定片101は第2のカム74に対して非対称的に形成されている。図4に示したように、位置決め固定片101は、湾曲操作機構部41,42を覆う内部カバー102に切り欠き形成された溝103に嵌り込んで係止する。このため、第2のカム74の回動は阻止される。上記溝103は第2のカム74の軸方向への移動を阻害しない軸方向長さを有する。上記内部カバー102は支持盤56に支持されている。
なお、第2のカム74は軸方向への移動が阻害されずに回動が規制されるものであれば、他の阻止手段であっても良い。例えば、軸受け部材55に角状周面部を形成し、これに噛み合う形状の孔(角孔)を第2のカム74の方に形成する方式や、軸受け部材55の方にキーを設け、第2のカム74の方にキー溝を設けるキー方式などが想定できる。
図11(A)は、第1のカム73と第2のカム74を組み合わせた状態を平面的に見たものである。回動側となる第1のカム73における突部83の側面が、固定側となる第2のカム74における突部93の側面に近接する状態で向き合い、傾斜面82,92は互いに重なり合うようになっている。
図7に示したように、上記摩擦部材75は、例えば、ポリアセタールなどの樹脂製円板からなり、摩擦部材75の中央には、軸受け部材55を貫通させる孔106が形成されている。図4に示したように、摩擦部材75は、第2のカム74の内方片面に接合され、プーリ61の外方端面(被摩擦面70)に摺接させるようになっている。プーリ61の被摩擦面70は摩擦部材75を当接する平面になっている。なお、摩擦部材75をプーリ61の外方端面に固定的に接合させておいて、この摩擦部材75を第2のカム74の内方片面に摺接させるようにしても良い。また、摩擦部材75をプーリ61とも第2のカム74とも固定させることなく、プーリ61と第2のカム74の間に挟み込み、両者とも摺接させるようにしても良い。
図4に示したように、湾曲制動機構の制動調整板72、第1のカム73、第2のカム74及び摩擦部材75は、支持盤56から内方へ突き出している軸受け部材55の突出し端部71の外周に揃えて嵌め込まれ、これらの部材は支持盤56の内方端面とプーリ61の外方端面との間に比較的密接した状態で配置される。制動調整板72は、支持盤56から突き出した調整ビス107の先端部分を凹部からなる穴78に差し込むことにより、その調整ビス107に支持される。このため、制動調整板72は、軸回りに回動することができない非回転状態に支持されている。また、調整ビス107の突き出し量を変えることにより、第1のカム73等の制動要素を収納する幅が自由に調整できる。つまり、図5に示したように、調整ビス107は支持盤56に貫通するネジ孔108にねじ込まれていて、支持盤56の外方側から操作して調整ビス107のねじ込み量を調整できるようになっている。
上記支持盤56は操作部3における図示しない他の内部構成部材に取り付けられる。この支持盤56は非移動部材であり、操作部本体12に対して常に定位置にある。また、プーリ61は上記湾曲操作用軸体51に固定的に取り付けられ、軸方向には移動しない。このため、上述した各制動要素は軸方向の収納幅が決まっており、後述する操作手段によって制動調整板72は軸方向に位置を変え、このことで、他の制動要素の収納幅を変更し、制動力を調整することができる。
次に、上記湾曲制動機構を操作する操作体の機構について説明する。図1及び図2に示したように、湾曲制動操作体としての湾曲ロックレバー35は、操作部本体12の下側を通る全体として「U」または「コ」の字様に湾曲した単一の一体化操作体として形成される。
図4に示したように、1本の湾曲ロックレバー35は、操作部本体12の下側に回り込み配置されるが、その両端部は、操作部本体12の左右側面部にある左右の湾曲制動機構の軸体111にそれぞれ接続されている。左右の湾曲制動機構の軸体111はそれぞれ円筒状の軸受け部材112に軸支されている。左右の軸受け部材112はそれぞれ、左右のカバー47,48と、支持盤56を貫通して上記支持盤56にねじ込まれ、その支持盤56に固定されている。カバー47,48と、軸受け部材112の間の部分は、シール部材113によって液密的にシールされている。
図4に示したように、軸体111の外端には、湾曲ロックレバー35の端部が止めネジ114によって固定され、湾曲ロックレバー35と軸体111とは一体化され、一緒に回動するようになっている。また、軸体111の軸中心は操作部本体12を左右に貫通する向きの同一直線上において略一致しており、これが1本の湾曲ロックレバー35の回動中心になる。
図4に示したように、湾曲ロックレバー35の中間部分は、操作用指当て部35aとなっており、この指当て部35aは、図3に示したように、術者がグリップ部16を片手で把持したとき、その手の人差し指が自然に位置する領域である操作部本体12の下側位置に配置される。
図4に示したように、軸体111の内方端は軸受け部材112の内端から支持盤56よりも内方へ突き出しており、この内方端にはアーム115が取り付けられている。アーム115の回動先端にはカムピン116が取り付けられ、このカムピン116は上述した湾曲制動機構の第1のカム73におけるカム孔87に嵌め込まれる。
そして、この一本の湾曲ロックレバー35を回動操作することにより、左右の湾曲操作機構部41,42に組み込まれたそれぞれの湾曲制動機構が同時に操作される。つまり、左右の湾曲制動機構における軸体111とアーム115が一緒に回動し、カムピン116が移動する。これにより、両方の湾曲制動機構における第1のカム73が回動させられ、両方の湾曲制動機構の制動が同時に行われる。
次に、上記構成の湾曲操作機構部及び湾曲制動機構の動作を説明する。内視鏡を使用するとき、術者は、図3に示したように、操作部3のグリップ部16を片手で把持する。その手の親指は自然に上下湾曲レバー31と左右湾曲レバー32の指当て部31a,32aが位置する部位に位置する。したがって、術者は操作部3を把持する手の親指を僅かに左右に変えるだけで、操作しようとする湾曲レバー31,32の指当て部31a,32aを選択し、その湾曲レバー31,32を操作できるようになる。
また、術者の手の人差し指は、操作部3の下側に位置した湾曲ロックレバー35の指当て部35aに掛け得る位置に位置するので、人差し指で湾曲ロックレバー35を操作できる。湾曲ロックレバー35を操作しない通常の状態(図2に実線で示す解除の位置)では、図11に示したように、湾曲制動機構における第1のカム73の傾斜面82と、第2のカム74の傾斜面92とが接触する面積が小さく、かつ、第1のカム73と第2のカム74が互いに大きく離れない、比較的近接した状態にあるので、第2のカム74はプーリ61の被摩擦面70へ、摩擦部材75を強く押し付けることがない。したがって、プーリ61と摩擦部材75は、通常、略当接する状態にあっても、ほとんど摩擦力が生じない。このため、湾曲レバー31,32を操作することで、プーリ61を容易かつ軽く回転させ、それぞれの向きに湾曲部6を湾曲させることができる。
また、湾曲部6を湾曲させた状態で制動を働かせる場合には図3に示したように、湾曲ロックレバー35を人差し指で操作し、図2に点線で示す固定位置まで湾曲ロックレバー35を引き、回動する。すると、湾曲ロックレバー35に連結した左右の軸体111とアーム115が一緒になって回動し、この回動するアーム115によってカムピン116が移動する。図11(A)に示したように、カムピン116は第1のカム73のカム孔87に係合しているので、第1のカム73は図11(A)に示す点線位置から図11(A)に示す実線位置まで回動する。最後に、カムピン116はカム孔87の終端87aに達し、それ以上の回動が阻止され、制動完了状態になる。
つまり、図11(A)(B)に示したように、それまで互いに外れ、または僅かな領域で接していた回動側の第1のカム73における制動用突部83の傾斜面82と、非回動側の第2のカム74における制動用突部93の傾斜面92との傾斜終端側同士が当接するようになり、第1のカム73と第2のカム74は互いに強く押し合う関係になる。ここで、第1のカム73は制動調整板72により外方側への移動が阻止されている。このため、第2のカム74の方がプーリ61側へ移動し、摩擦部材75をプーリ61の被摩擦面70に押し付ける。
そして、プーリ61と第2のカム74は摩擦部材75を挟み付け、そのときに発生する摩擦力によって、プーリ61に制動を掛け、湾曲部6の湾曲状態に維持することができる。
なお、ここで、湾曲を制動またはロックする状態とは、湾曲レバー31,32の操作力量が重くなる場合を含み、完全に固定してしまう場合のみではない。つまり、湾曲の制動またはロック状態とは湾曲状態を完全に固定してしまう場合に限らず、一定の外力を受けたときにはプーリ61または他の部材が動いて湾曲部6を湾曲することが可能な場合も含む意味である。
この制動完了状態では、図11(A)に示したように、カムピン116が第1のカム73におけるカム孔87の終端87aに達しており、それ以上のアーム115の回動が阻止される。この制動完了状態では、第1のカム73における制動用突部83の傾斜面82と、第2のカム74における制動用突部93の傾斜面92とが、それぞれの最大突出部が互いに乗り越える前の位置にあり、接し合う傾斜面82,92の領域が一部残り、余裕がある状態である。
さらに、制動位置になると、湾曲ロックレバー35は、クリック機構によって自動的にその位置に保持され、制動状態を維持する。すなわち、湾曲ロックレバー35が回動し、制動完了位置になると、図11(C)に示したように、第1のカム73のクリック機構用突起88が、第2のカム74のクリック機構用突起98を乗り越えて突起88,98が係止し合う状態になり、その係止する際に、いわゆるクリック感を術者に与え、術者はそのクリック感によって制動が完了したことを感知することができる。また、クリック機構の突起88,98同士の係合により、制動完了状態を維持することができる。
また、一方のクリック機構用突起88を第1のカム73に設け、他方のクリック機構用突起98を第2のカム74に設けたので、突起88と突起98が互いに乗り越えて係止する際、第1のカム73と第2のカム74の少なくとも一方は互いに離れる逆向きに退避することが必要であり、その退避のための余裕を確保する必要がある。この余裕を、制動要素、つまり、制動調整板72、第1のカム73、第2のカム74及び摩擦部材75の間に設けようとすると、制動力を損なうので、本実施形態では、制動調整板72に切除部79を設け、この切除部79によって逃げ空間を形成し、これを利用するようにした。したがって、制動要素による制動力を損なうことなく、クリック機構用突起88,98が互いに乗り越えて係止する際の動作がスムーズに行われる。
また、この湾曲制動機構の制動力を調整できる。調整ビス107は制動調整板72の凹部からなる穴78に差し込まれているので、調整ビス107により制動調整板72の軸方向の外方終端位置を調節し、第1のカム73、第2のカム74及び摩擦部材75の配置間隔を決め、制動力を調整できる。また、調整ビス107は制動調整板72の回動を阻止するので、制動調整板72のための回転規制機構を別に設ける場合に比べて構成が簡略化する。
また、図8(A)(B)(C)及び図11(A)に示したように、調整ビス107及びこの調整ビス107を受け入れる制動調整板72の穴78の位置が、中心Oを通る左右方向の中心線L上にある。このため、第1のカム73における制動用突部83の傾斜面82と、第2のカム74における制動用突部93の傾斜面92とが制動時に接し合う領域に対応して位置する。したがって、左右の2点支持形式で制動調整板72を支持する形式であっても、がたつきのないスムーズな動作がなされ、かつ、安定した制動機能が得られる。
また、各カム73,74に制動用突部83,93を左右に一対づつ設ければ良いので、それ以外の場所に空きが生じ、クリック機構用突起88,98を配設する領域を確保することが出来る。したがって、制動機構部内にクリック機構を容易に追加することができると共に、コンパクトにクリック機構を組み込むことができる。
また、上述したように制動機構に組み込むクリック機構の構成において、湾曲ロックレバー35の回動角を小さく設定した。その分、制動時に接し合う領域に対応して位置する、第1のカム73における制動用突部83の傾斜面82と、第2のカム74における制動用突部93の傾斜面92の傾斜角を大きく、急な傾斜とした。このため、制動用突部83,93が制動時に戻り易い。
そこで、湾曲ロックレバー35を制動位置に保持する手段として、上述したクリック機構を利用するようにしたものである。したがって、湾曲ロックレバー35の回動角を小さくしても、制動操作後にその位置に湾曲ロックレバー35を維持しておけるようになる。
また、本実施形態では、2つの湾曲制動機構を、1つの湾曲ロックレバー(操作体)35で操作するようにしたので、1つの湾曲ロックレバー35のみを操作する一度の操作で、2つの湾曲制動機構を一緒に操作することができる。
通常、湾曲レバー31,32は、グリップ部16を把持する手の親指で操作するので、その湾曲レバー31,32の指当て部31a,32aに対向する反対側の位置に上記湾曲ロックレバー35を延ばして、その湾曲ロックレバー35の指当て部35aに人差し指が掛かるようにした。湾曲ロックレバー35は操作部本体12及びグリップ部16の下方に指当て部35aを配置するので、湾曲ロックレバー35の回動半径を大きくすることができる。この結果、湾曲ロックレバー35を回転する操作力を大きくすることができるので、上述したように小さな回転操作角とするにも拘わらず、摩擦制動力量を大きくする構成であっても軽く操作可能である。
本実施形態のものでは、湾曲レバー31,32と湾曲ロックレバー35を片手で操作出来るので、操作性が飛躍的に向上する。片手で湾曲レバー31,32と湾曲ロックレバー35の操作が可能となるため、もう一方の手で処置具等を操作することができ、いわゆる一人操作が可能となる。また、湾曲ロックレバー35は略左右対称な形状であるため、右手、左手どちらの手による把持にも適応できる。
さらに、湾曲ロックレバー35の操作量(操作回転角度)を小さく出来たので、図3に示したように、無理のない自然な指の動きで湾曲ロックレバー35を操作することができる。特に、90°以下の少ない回動角で操作できる(従来は90°を越える。)。湾曲ロックレバー35の指当て部35aを操作部本体12またはグリップ部16の下側に配置した場合、グリップ部16を把持する手の人差し指で湾曲ロックレバー35を大きく回動することは難しいが、本実施形態では、少ない回動角で湾曲ロックレバー35を操作できるようにしたため、グリップ部16を把持する手の人差し指で湾曲ロックレバー35を容易に操作することができる。
また、外部に露出した湾曲ロックレバー35の数が減り、操作部付近の構成が簡素化する。
なお、クリック機構は左右の湾曲制動機構の一方にのみ組み込むようにしても良い。この場合、クリック機構の無い湾曲機構側のカム部品には、空いたスペースを利用して制動用傾斜面を有する突部を多く設けることが出来るので制動力を増すことができる。したがって、湾曲角度の大きい、例えば上下湾曲方向についての湾曲機構に適用すると効果的である。
また、上記UP指標30により、湾曲レバー31,32と湾曲ロックレバー35とが間違って反転把持されないようになる。各レバーの形状や色等を変えて向きの違いを識別できるようにしても良い。この場合は上記UP指標30の指標機能と合わせて内視鏡本体1の向きの判別がより容易になる。
(第2の実施形態)
図12及び図13を参照して第2の実施形態に係わる電子式内視鏡を説明する。本実施形態は湾曲操作機構部に組み込む湾曲制動機構の変形例であり、特に指摘しない限り、上述した第1の実施形態のものと同じである。同一のものには同一の符号を付す。
本実施形態のクリック手段は、湾曲制動手段の作動部材にクリック用ピンを設け、クリック用ピンを受けるクリック用ばねを上記湾曲制動手段の作動部材以外の部材に設けて構成したものである。
すなわち、図12に示したように、左側の湾曲操作機構部42における第1のカム73に外方へ向かって突き出すクリック用ピン121を設け、制動調整板72の下端部分を切り欠き、クリック用ピン121を収納する空間122を形成する。空間122にはクリック用ピン121を受けるクリック用ばね123を配置し、このクリック用ばね123を支持盤56に片持ち支持する。クリック用ばね123の基端部分は支持盤56に形成した台座124に当接して位置決めし、止めネジ125によって締結されている。クリック用ばね123の先端側部分は支持盤56の内壁56aに沿って延び、クリック用ばね123の最先端が支持盤56の内壁56aに部分的に当接している。
図13に示したように、クリック用ばね123の中間部分は「く」の字状に屈曲しており、先端側稜線部分に傾斜面126を形成している。そして、この傾斜面126を形成した突起127と上記クリック用ピン121が、第1の実施形態でのクリック用突起88,98の部分に対応した係止機能を奏する部分となる。
非制動時(フリー状態)には図13において実線で示す所に上記クリック用ピン121が位置する。また、制動時(ブレーキ時)には第1のカム73の回転動作に応じて図13において点線で示す所に上記クリック用ピン121が位置し、クリック用ばね123に係合する状態になる。クリック用ばね123の最先端が支持盤56の内壁56aに部分的に当接しているので、クリック係合力を確保できると共に、クリック動作が安定する。
以上の如く、本実施形態では、湾曲制動機構の制動力の調整とは無関係になるようにクリック機構を構成したので、湾曲制動機構の湾曲制動力の調整に応じてクリック感が変わってしまうことがなく、湾曲制動力の調整とは無関係に適正な係合力とクリック感を独自に調整しておける。
また、クリック機構は2つの湾曲操作機構部41,42のうち、一方のもののみに設けたので、クリック機構の無い湾曲操作機構部41,42側のカム部品にはスペースが空き、この空きスペースを利用して制動用当接斜面部等をより多く設けることが出来、制動力を増すことができる。したがって、湾曲角度の大きい、例えば上下湾曲方向についての湾曲機構に適用すると効果的である。もちろん、上述したようなクリック機構を両方の湾曲操作機構部41,42に組み込むようにしても良い。
(第3の実施形態)
図14及び図15を参照して第3の実施形態に係わる電子式内視鏡を説明する。本実施形態は湾曲操作機構部に組み込む上述した第2の実施形態における湾曲制動機構の変形例であり、特に指摘しない限り、上述した第1の実施形態または第2の実施形態のものと同じである。同一のものには同一の符号を付す。
本実施形態では、クリック機構にクリック係合力調整機構を組み込んだものである。クリック係合力量を調整するためのクリック力量調整ビス131を支持盤56に設けた。すなわち、クリック用ばね123の先端部132を受けるクリック力量調整ビス131が、支持盤56を貫通する孔133にねじ込まれ、クリック力量調整ビス131のねじ込み量を支持盤56の外側から調節できるようにした。そして、クリック用ピン121に強く当接する方向にクリック力量調整ビス131をねじ込むと、クリック力量が増す。図14はクリック力量調整ビス131をねじ込み、クリック力量を大きく設定した場合であり、図15はクリック力量調整ビス131を後退させ、クリック力量を小さく設定した場合を示している。
このようにクリック係合力量を調整できる構成にすると、部品点数が少なく、力量調整構造が簡単になる。また、クリック機構に関係する部品によってクリック力量が決まってしまう場合に比べ、組み立て完了後に最適なクリック力量を設定できるので、高度の部品精度が要求されないと共に、大小機種等、内視鏡の機種が相違しても部品の共用が容易になる。
(第4の実施形態)
図16及び図17を参照して第4の実施形態に係わる電子式内視鏡を説明する。本実施形態は湾曲操作機構部に組み込む上述した第3の実施形態における湾曲制動機構のクリック力量調整機構の変形例である。特に指摘しない限り、上述した実施形態のものと同じである。同一のものには同一の符号を付す。
すなわち、本実施形態の力量調整機構はクリック力量調整軸141によりクリック用ばね123の先端部132の当接位置を変更してクリック力量を調整するようにしたものである。
図16(A)に示したように、クリック力量調整軸141は操作部本体12の開口閉塞用カバー47と支持盤56の両者を貫通して設置され、両者の貫通孔142,143には弾性部材からなるシール用Oリング144,145が設けられている。シール用Oリング144,145は、クリック力量調整軸141に摩擦力を与え、クリック力量調整軸141の回動を阻止する回転防止用部材となっている。
図16(B)に示したように、クリック力量調整軸141の外方端にはドライバー等の工具の先端を差し込む溝146が形成され、さらに、指標147が付設されている。操作部本体12の開口閉塞用カバー47の外面には、クリック力量調整軸141の指標147に対応させて規制範囲と規制レベル位置を示す標示148が表示されている。
図16(A)に示したように、クリック力量調整軸141の中途部には回転規制用ピン151が設けられている。また、図16(C)に示したように、回転規制用ピン151の突き出し先端は、操作部本体12の開口閉塞用カバー47の内壁にその周方向に沿って形成した規制溝152に嵌り込んでいる。ここでは、クリック力量調整軸141の回転は規制溝152により、180°の範囲で規制されるようになっている。
図17(A)(B)に示したように、クリック力量調整軸141の内方先端部周面は、クリック用ばね123の先端部132に当接するカム部155を形成する。カム部155はクリック力量調整軸141の回転軸中心に対する径が異なる偏心カムとなっている。つまり、カム部155の横断面形状が真円ではない形状であり、クリック力量調整軸141の回転によってクリック用ばね123の先端部132が当接する位置が変位する。
しかして、クリック力量調整軸141を回転すると、図17の(A)と(B)にその違いを示すように、クリック用ばね123が変位し、クリック用ピン121に対する当接力が変わり、クリック機構のクリック係合力量が調整される。このクリック係合力量の調整は操作部本体12の外部からドライバー等の工具により行うことができる。
本実施形態によれば、操作部3の組み立てが完了した後、その完成品に対してクリック係合力量を外部から自由に調整できる。したがって、完成品を使用する術者の好みに応じて最適なクリック力量に設定することができる。クリック機構に関係する部品によってクリック力量が決まってしまう場合に比べ、組み立て完了後に最適なクリック力量を設定できるので、高度の部品精度が要求されないと共に、大小機種等、内視鏡の機種が相違しても部品の共用が容易になる。
なお、本発明は上述した実施形態のものに限定されるものではなく、それ以外の形態にも適用可能なものである。
本発明の第1の実施形態に係わる電子式内視鏡の斜視図。 上記電子式内視鏡の副グリップの部分を通るB−B線に沿って断面して見た横断面図。 上記電子式内視鏡を把持する使用状態の左側面図。 上記電子式内視鏡の操作部を湾曲操作機構部の中心線に沿って断面して示す横断面図。 図4中A−A線に沿って断面して湾曲操作機構部を見た断面図。 図4中B−B線に沿って湾曲操作機構部を見た側面図。 上記電子式内視鏡の湾曲操作機構部に組み込まれる湾曲制動機構の制動要素である、制動調整板、第1のカム、第2のカム及び摩擦部材の展開斜視図。 上記湾曲制動機構の制動調整板を示し、(A)はその制動調整板の正面図、(B)はその制動調整板の側面図、(C)はその制動調整板の下面図。 上記湾曲制動機構の第1のカムをカム面側から見た正面図。 (A)は上記湾曲制動機構の第2のカムを裏面から見た背面図、(B)はその第2のカムの側面図。 (A)は上記湾曲制動機構の第1のカムと第2のカムとの重なり合いの関係を示す説明図、(B)はカム用突部の傾斜面同士の当接状態を示す断面図、(C)はクリック用突起の係合状態を示す断面図。 本発明の第2の実施形態に係わる電子式内視鏡の湾曲操作機構部をその中心軸に沿って断面して示す横断面図。 本発明の第3の実施形態に係わる電子式内視鏡のクリック機構部分を示すための説明図。 本発明の第4の実施形態に係わる電子式内視鏡のクリック機構部分を示すための説明図。 同じく第4の実施形態に係わる電子式内視鏡のクリック機構部分を示すための説明図。 (A)は本発明の第5の実施形態に係わる電子式内視鏡のクリック機構部を調整する機構部分を示すための縦断面図、(B)は(A)中のB矢視図、(C)は(A)中C−C線に沿う部分の断面図。 同じく本発明の第5の実施形態に係わる電子式内視鏡のクリック機構部の機構を示すために正面から見て示す説明図。
符号の説明
1…内視鏡本体、2…挿入部、3…操作部、16…グリップ部
31…上下湾曲レバー、32…左右湾曲レバー、35…湾曲ロックレバー
41…上下湾曲操作機構部、42…左右湾曲操作機構部
72…制動調整板、73…第1のカム、74…第2のカム、75…摩擦部材
82…制動用傾斜面、83…制動用突部、92…制動用傾斜面
93…制動用突部、88…クリック用突起、98…クリック用突起

Claims (5)

  1. 湾曲自在な湾曲部を有する挿入部と、
    端部が上記湾曲部に連結された湾曲操作用牽引部材と、
    第1湾曲操作体を有し、上記湾曲部を相対する第1湾曲方向へ湾曲させるための駆動力を上記湾曲操作用牽引部材へ伝達する第1湾曲駆動機構と、
    第2湾曲操作体を有し、上記湾曲部を上記第1湾曲方向とは異なる相対する第2湾曲方向へ湾曲させるための駆動力を上記湾曲操作用牽引部材へ伝達する第2湾曲駆動機構と、
    上記第1湾曲駆動機構に対して制動力を与えることが可能な第1制動部材と、
    上記第2湾曲駆動機構に対して制動力を与えることが可能な第2制動部材と、
    上記第1制動部材に、術者の操作に伴って発生した操作力を伝達する第1制動力伝達機構と、
    上記第2制動部材に、術者の操作に伴って発生した操作力を伝達する第2制動力伝達機構と、
    一端が上記第1制動力伝達機構に連結され、他端が上記第2制動力伝達機構に連結され、術者の操作に応じて回動することにより発生した上記操作力を上記第1制動力伝達機構及び第2制動力伝達機構に伝える制動用操作体と、
    を具備したことを特徴とする内視鏡。
  2. 上記第1制動力伝達機構の回転軸の中心と、上記第2制動力伝達機構の回転軸の中心とが略一致することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  3. 上記挿入部に接続された操作部と、
    上記第1操作体は、該第1操作体を操作する手の指を当てる第1指当て部を有し、
    上記第2操作体は、該第2操作体を操作する手の指を当てる第2指当て部を有し、
    上記制動操作体は、該制動操作体を操作する手の指を当てる第3指当て部を有し、
    上記第1指当て部及び第2指当て部は、上記操作部に対して同じ側に配置され、
    上記第3指当て部は、上記操作部を間に上記第1指当て部及び第2指当て部とは反対側に配置したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内視鏡。
  4. 上記第1湾曲駆動機構の回動軸方向と、
    上記第2湾曲駆動機構の回動軸方向と、
    上記制動用操作体に接続される第1制動力伝達機構及び第2制動力伝達機構の回動軸方向とが、
    略平行であることを特徴とする請求項3に記載の内視鏡。
  5. 上記操作部は、術者が片手で把持可能なグリップ部を有し、上記グリップ部の前方で上記操作部の片側領域に上記グリップ部を把持した片手の親指で操作し得る上記第1指当て部と上記第2指当て部とを配置し、
    上記グリップ部の前方において上記操作部を間にして上記第1指当て部と上記第2指当て部とは反対側領域に位置して上記グリップ部を把持した片手の人差し指で操作し得る上記第3指当て部を配置したことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の内視鏡。
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