JP3655813B2 - 内視鏡の操作装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、医療用若しくは工業用などの内視鏡に係り、特に手動操作により挿入部の先端側を所望の形状に湾曲させることができる内視鏡の操作装置に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】
内視鏡には、体腔内やジェットエンジン内などの観察対象内に挿入させる挿入部を備えるとともに、挿入部の先端側の湾曲部を所望の形状に湾曲させる湾曲機構を備えており、挿入部の基端側に設けた回動軸を湾曲操作部で回動させると、この回動動作がワイヤを介して湾曲機構に伝達されて湾曲部が上下左右に湾曲するようになっている。また、通常、この内視鏡には、先の回動軸を中心にロック操作部を回動操作すると、湾曲機構の作動を阻止できるロック機構も備えており、湾曲部の湾曲形状が保持できるようになっている。
【0003】
ところで、このロック機構としては、例えばロック操作部側にこのロック操作部の回動力を受けて回動軸の軸線方向に直線移動する(回り止めされた)摩擦部材と、湾曲操作部側にこの湾曲操作部と一体に回動する当て付け部材とを備えたものが知られている。
【0004】
即ち、このようなロック機構では、ロック操作部を一定の方向に回動させると、摩擦部材がネジの作用で一方向に移動して当て付け部材に密着を始める。そして、さらにロック操作部を回動させ、摩擦部材を当て付け部材へ強く密着させると、これら双方の間に発生する摩擦力で、湾曲操作部側が回転動作しようとするのを制動若しくは阻止するロック状態となる。これにより、例えば湾曲操作を行っていないにも拘わらず湾曲操作部が回動されてしまい、湾曲形状が変化する、といった不具合を防止できるわけである。
【0005】
ところで、このロック機構に使用する摩擦部材には、図11に示すように、コルクやゴムで形成されたドーナッツ型のものが知られている。このようなドーナッツ型の摩擦部材14´は、外力の作用で変形し難い。つまり、潰れにくく安定した形状である。このため、この摩擦部材14´では、当て付け部材に接触し厚さ方向に変位を生じて始めてから、摩擦による制動力が十分に作用して湾曲操作部がロック状態になるまでの上下方向の変位量(ストローク)は極く僅かしかない。
【0006】
そのため、ロック操作部を回動操作すると、小さな回動角で急激に制動力が変化・増大してしまい、ブレーキの微調整が必要になっている。つまり、これは、ロック操作部側に固設した摩擦部材と、これに対向する湾曲操作部側に固設した突き当て部材との間の間隙が適正となるように、双方の組み付け状態を微調整することで、ロックが掛かり始めるまでの時間、延いてはブレーキが完全に利くまでの時間を調整しているわけである。
【0007】
このような事情から、面倒で手間の掛かるブレーキ力の調整が必要となっており、しかも、湾曲部が湾曲状態であっても湾曲部に作用する外力に応じて湾曲操作部に対する湾曲状態が解除されること、所謂ハーフロックの設定も簡単に行えなかった。
【0008】
【発明の目的】
本発明は、ブレーキの微調整が不要であるとともに、ハーフロックを容易に設定できる内視鏡の操作装置を提供することを目的とする。
【0009】
【発明の概要】
本発明は、湾曲操作用のつまみの回動操作により観察対象内に挿入する挿入部の先端側を湾曲させる湾曲機構と、ロック操作用のつまみの回動操作により前記湾曲機構の回動動作をロック状態に保持させるロック機構とを備え、このロック機構が、ロック操作用のつまみの回動操作により軸方向に進退するブレーキ部材と、湾曲機構側の当て付け部材と、このブレーキ部材と当て付け部材との間に位置してブレーキ部材の進退に応じて当て付け部材に接離する摩擦部材とを有する内視鏡の操作装置であって、摩擦部材は、その両端面が前記ブレーキ部材と当て付け部材に摩擦係合するリング状をなし、このリング状摩擦部材が、そのいずれか一方の端面、または両端面の間に、径方向へ向く放射状の複数の肉抜き部を有することを特徴としている。
【0010】
肉抜き部は、リング状摩擦部材の一方の端面に放射方向溝部として形成してもよいし、あるいはリング状摩擦部材の内周面と外周面を貫通する放射状孔部として形成することもできる。
【0014】
【発明の実施形態】
以下、この発明の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
図1は、この発明に係る操作装置が取付けられた内視鏡を示すものであり、この内視鏡には、操作部100と、挿入部101と、コネクタ102に接続した光源装置103等とが設けられている。
【0015】
操作部100には、つまみ2A,4Aを有する操作装置104設けられており、このつまみ2A,4Aを回動操作することにより、図示外のワイヤによる動力伝達手段を介して挿入部101の先端側に設けた湾曲部101Aを上下左右の任意の方向に湾曲操作できる。
挿入部101の先端には、図示外の観察窓や照明窓などが設けられており、観察窓を介して得られる画像は、操作部100の基端側に設けた接眼部105から直接覗いて観察できる。一方、照明窓には、ライトガイドを介して光源装置103からの照明光が導光され、観察対象における所望の部位を投光・照明するようになっている。
【0016】
次に、この発明に係る内視鏡の操作装置について説明する。
図2乃至図6は、この発明の実施形態に係る操作装置104を示すものであリ、この操作装置104は、概略構成として、ハウジング6上に、左右ロック用のロック操作部1と、左右湾曲用の湾曲操作部2と、回動軸3と、上下湾曲用の湾曲操作部4と、上下ロック用のロック操作部5と、左右用及び上下用の湾曲機構(図略)と、左右用及び上下用のロック機構7とを備えている。
【0017】
左右ロック用のロック操作部1は、後述するロック機構7を利用して、湾曲操作部2の回動操作をロック状態に保持させるためのものであり、回動軸3に回動可能に取付けた左右ロック用のつまみ1Aと、このつまみ1Aに一体に固定された円筒部材11と、この円筒部材11に微調整ねじ11Aで固定されたブレーキ棹12と、このブレーキ棹12に螺合するブレーキ部材13と、このブレーキ部材13に固着した摩擦部材14とを備えている。
【0018】
円筒部材11は、図3に示すように、ねじ(図略)など用いてつまみ1Aに一体に取付けられているとともに、回動軸3の頂部に螺合させた固定ねじ31及びブレーキ部材13の中心側の円筒部13Cに回動自在に外挿されている。この円筒部材11は、ブレーキ棹12に回転自在に配設されており、OリングS1でシール性が付与されている。
また、この円筒部材11は、ブレーキ棹12に対して上下方向の組み付け位置を微調整したのちに、微調整ねじ11Aでブレーキ棹12と一体化させている。これにより、つまみ1Aの回動操作によってブレーキ棹12も同方向に同一角度だけ回動するようになる。
【0019】
ブレーキ棹12は、上部が開口した略円筒形状を有しており、内周面側には雌ねじが切られた雌ねじ部12Aが設けられている。このブレーキ棹12には、中心側に回転孔12Bが開口されており、後述する回動部材21の軸部21Aの上部外周に設けた断面円形状の円筒部21Eに、回動自在に外挿されており、OリングS2でシール性が付与されている。
【0020】
一方、このブレーキ棹12の内部には、ブレーキ部材13が上部から螺合されており、外周面側にはブレーキ棹12の雌ねじ部12Aに螺合する雄ねじが切られた雄ねじ部13Aを有している。
このブレーキ部材13には、回動軸3上部に設けた断面角形などの非円形状を有するスライドガイド部(以下、角軸部とよぶ)3Aに係合する角孔などの非円形状を有する回り止めされたスライド部13Bを設けているとともに、そのスライド部13Bの外周面部分には、円筒部材11が自由に回転できる円軸部13Cが形成されている。従って、ブレーキ棹12を雌ねじ部12Aに沿って回動させると、これに螺合するブレーキ部材13は回り止めされているので、ねじの作用で回動軸3の軸方向、つまり上下方向に押出され、角軸部3Aの外周面に沿って直進移動するようになっている。
【0021】
摩擦部材14は、コルクやゴムなどの摩擦係数の高い材料のものを使用して略ドーナツ形状に形成されており、特にこの発明では(回動軸3の軸方向に平行な)厚さ方向での伸縮性を高めた形状となっている。
【0022】
左右湾曲用の湾曲操作部2は、左右湾曲操作用のつまみ2Aを回動操作して、観察対象内に挿入する挿入部の先端側の湾曲部を湾曲させるものであり、つまみ2Aと、回動部材21と、当て付け部材22と、プーリ23(図4参照)とを備えている。
【0023】
このうち、つまみ2Aは、止めねじ2Bによって回動部材21と一体に固定されており、このつまみ2Aを正逆いずれかの方向に回動操作することによって、挿入部の左右方向の湾曲操作を行わせている。
回動部材21は、中央部に回転軸を構成する軸部21Aが上下方向に長く形成されているとともに、この軸部21Aの中心部を断面円形にくりぬいた回動孔21Bが上下方向を貫通して穿設されており、回動軸3に回転自在に外挿されている。この軸部21Aは、図4に示すように、下端部が後述する回動軸3の基底部3Cに当接されており、湾曲操作の際にはこの基底部3Cとの当接状態を保持したまま回動するようになっている。また、この軸部21Aには、下端部に図示外のワイヤが一対巻装されたプーリ23を固着させている。
【0024】
このプーリ23は、つまみ2Aによる正逆いずれかの方向への回動操作により、つまみ2Aと一体になって同方向に同角度だけ回動することで、ワイヤの一方が巻き取られるとともに、他方が繰り出されるようになっている。すなわち、このワイヤの巻き取り・繰り出し動作により、湾曲部を左右いずれかの方向に引張させて同方向へ湾曲させるわけである。
【0025】
一方、当て付け部材22は、図3において、摩擦部材14直下のブレーキ棹12内に配置するような状態で、回動部材21の軸部21A上部において、外周部分が断面角形などの非円形状に形成された回止部21Cに係合する角孔などを形成した連動部22Aを開口させており、これによって回動部材21と一体になって回動する。なお、この当て付け部材22の連動部22Aは、抜け止め部材24と軸部21Aの段部21Dとで上下方向から挟み込まれるようになっており、つまみ2Aを回動操作しても、回動軸3に対して常時一定の高さで回動するようになっている。
【0026】
回動軸3は、上側から順に、最上部に固定ねじ31が螺着されているとともに、その直下には前述の角軸部3Aが形成されており、その下部には丸軸部3Bが形成されている。またこの回動軸3の最下部には、基底部3Cが形成されているとともに、その直上には前述したように、左右用のプーリ23を固着させている。なお、基底部3Cは、後述するハウジング6側の基板62に固着されている。
【0027】
上下湾曲用の湾曲操作部4は、湾曲操作用のつまみ4Aを回動操作して、観察対象内に挿入する挿入部の先端側を上下方向に湾曲させるものであり、図4に示すように、つまみ4Aと、回動部材41と、当て付け部材42と、プーリ43とを備えている。
このうち、つまみ4Aは、止めねじ4Bによって回動部材41に一体に固定されており、このつまみ4Aを正逆いずれかの方向に回動操作することで挿入部の上下方向の湾曲操作を行わせている。
【0028】
回動部材41は、中央部に回転軸を構成する軸部41Aが上下方向に長く貫いて形成されているとともに、この軸部41Aの中心部を断面円形にくりぬいた回動孔41Bが上下方向を貫通して穿設されている。この軸部41Aは、軸部21Aの外周側に回転自在に外挿されている一方、軸部21Aは回動軸3に外挿されており、これらの軸部21A、41Aは回動軸3を中心にして同軸的に回転するようになっている。
また、この回動部材41には、上部に円筒状の突起部41Gが形成されており、この突起部41Gが、回動部材21の下部側に設けた回動溝部21Gに下側から突き当たるような状態で挿入されている。また、この突起部41Gは、回動部材21に設けた軸部21Aの外周面側に対してOリングS3を挟んで回動自在に支持されている。
【0029】
軸部41Aは、上部及び中間部に設けた断面円形状の孔を中心部に形成した回動部41Cが、回動部材21の軸部21Aに設けたストッパ部21F下面と後述するハウジング6側の固定台座61のスライドガイド部61A上端面との間に回動自在に挟持されている。また、この回動部材41には、軸部41Aの外周部分の一部が断面角形などの非円形状に形成された回止部41Dを形成している。なお、この軸部41Aには、下端部に図示外のワイヤが一対巻装されたプーリ43を固着させている。
【0030】
このプーリ43は、つまみ4Aによる正逆いずれかの方向への回動操作により、つまみ4Aと一体になって同方向に同角度だけ回動することで、ワイヤの一方が巻き取られるとともに、他方が繰り出されるようになっている。すなわち、このワイヤの巻き取り・繰り出し動作により、湾曲部を左右いずれかの方向に引張させて同方向へ湾曲させるわけである。
【0031】
一方、当て付け部材42には、後述する摩擦部材54の直上位置に配設されており、中心部部には回動部材41の回止部41Dに係合する非円形状の角孔などを開口させた連動部42Aを設けている。即ち、この連動部42Aは回止部41Dに係合することにより、回動部材41と一体となって回動することができるようになっている。
【0032】
なお、この当て付け部材42の連動部42A近傍の中心部側の上下両面部分は、軸部41Aの段部41Eと固定台座61側のスライドガイド部61A上端面との間で上下方向から挟み込むまれるようになっており、回動軸3に対して常時一定の高さで、つまみ4Aと一体に回動するようになっている。
【0033】
上下用のロック操作部5は、後述するロック機構7Bを利用して、湾曲操作部4の回動操作をロック状態に保持させるためのものであり、回動軸3に回動可能に取付けた左右ロック用のつまみ5Aと、このつまみ5Aを一体に固定した回動部材51と、この回動部材51に微調整ねじ51Aで固定されたブレーキ棹52と、このブレーキ棹52に螺合するブレーキ部材53と、このブレーキ部材53に固着した摩擦部材54とを備えている。
【0034】
回動部材51は、中央部が開口された開口部51Bを有しており、つまみ5Aが一体に取付けられている。そして、この回動部材51には、開口部51Bにブレーキ棹52を回転自在に配設させ、回動部材51に対するブレーキ棹52の上下方向の組み付け位置を微調整したのち、微調整ねじ51Aで一体に固定させている。これにより、つまみ5Aの回動操作によってブレーキ棹52も同方向に同一角度だけ回動する。
【0035】
ブレーキ棹52は、下部が開口した略円筒形状を有しており、内周面側には雌ねじが切られた雌ねじ部52Aが設けられている。そして、このブレーキ棹52には、上部に円筒状の突起部52Bが形成されており、この突起部52Bが、回動部材41の上部側に設けた回動溝部41Fに下側から突き当たるような状態で挿入されているとともに、回動部材41に設けた段部41EにOリングS4を挟んで回動自在に支持されている。
【0036】
ブレーキ部材53は、略円柱状を有しており、外周面側には、ブレーキ棹52の雌ねじ部52Aに螺合する雄ねじが切られた雄ねじ部53Aを設けている。そして、このブレーキ部材53は、一部OリングS5を介してブレーキ棹52に挿入・螺合されている。また、このブレーキ部材53の中心部には、角孔などの非円形状を有するスライド部53Bを設けており、固定台座61上部に設けた非円形状を有するスライドガイド部61Aに、Oリング部S6を介して上下方向に移動自在に係合されている。このようにブレーキ部材53は、回り止めされているので、ブレーキ棹52を回動させるとねじの作用で上下方向に押出され、スライドガイド部61Aの外周面に沿って回動軸3の軸線L方向に直進移動するようになっている。
【0037】
摩擦部材54は、後述するように、コルクやゴムなどの摩擦係数の大きな材料のものを使用して略ドーナツ形状に形成されており、特に縦方向での伸縮性を高めた構成となっている。
【0038】
ハウジング6には、湾曲操作部2及び4側の軸部21A及び41Aを回動自在に支持する固定台座61と、固定台座61を固着する基板62と、固定台座61とハウジング本体6との間をOリングS7、S8を介して回動自在に閉鎖する蓋体63などとを備えている。
【0039】
ロック機構7は、左右用及び上下用の湾曲機構のそれぞれ一部を構成する湾曲操作部2及び4が不必要に回動動作するのを阻止することにより、湾曲部を一次的にロック状態に保持させるものである。
例えば、左右用のロック機構7Aは、ブレーキ棹12、ブレーキ部材13、摩擦部材14及び当て付け部材22などで構成されており、ブレーキ棹12の回転動作を利用し、これに螺合するブレーキ部材13をネジの作用で回動軸3の軸線L(上下)方向に移動させ、この軸線方向の移動力を用いて摩擦部材14を当て付け部材22に押し当てて密着し、この当て付け部材22(湾曲操作部2)が回動動作するのを摩擦力で阻止するようになっている。
【0040】
一方、上下用のロック機構7Bは、ブレーキ棹52、ブレーキ部材53、摩擦部材54及び当て付け部材42で構成されており、左右用のロック機構7Aと同様の作用により、当て付け部材42(湾曲操作部4)が回動動作するのを阻止するようになっている。
【0041】
次に、この発明に係る摩擦部材14(54)について、図7ないし図10を参照しながら説明する。この実施形態に係る摩擦部材14(54)は、図7に示すように、略ドーナッツ形状(リング状)を有しているが、図11に示す従来のものとは異なり、ブレーキ部材13(53)に固着する面側に、放射状に多数の凹凸部分14A(54A)を刻設させた形状を有している。換言すれば、環状の摩擦部材14(54)を径方向に貫通する(内周面と外周面を連通させる)複数の凹部(肉抜き部)が放射状に形成されている。これによって、摩擦部材14(54)は、全体が均一に厚さ方向に弾性変形し易くなり、つぶれ易い構造(図9参照)となっている。なお、この凹凸部分14A(54A)が形成される面は、図8のものとは逆に、当て付け部材22(42)に接触する下面側であってもよい。さらに、この摩擦部材14(54)の形状としては、例えば図10に示すように、側面側から中心部に向けて放射方向に孔14B(54B)を形成させて、厚さ方向に弾性変形しやすい、つまり、つぶれ易い構造としてもよい。
【0042】
次に、この実施形態に係る摩擦部材14を用いたロック作用について説明する。
例えば、湾曲部を所望の湾曲形状に湾曲させたあと、ロック操作部1側のつまみ1Aを回動させる(締め付ける)と、これと一体のブレーキ棹12もこのロック操作部1と共に同方向へ同一角度だけ回動する。
すると、この回動動作により、ブレーキ棹12の雌ネジ部12Aに螺合する雄ネジ部13Aを設けたブレーキ部材13は、回動方向の動作が阻止されているので、回動軸3の軸線L方向に沿って下方向に移動する。従って、このブレーキ部材13に固着した摩擦部材14も同様に、下方へ移動する(ここまでは図8(A)の状態)。
【0043】
これにより、摩擦部材14が、湾曲操作部2側の回動部材21と一体をなす当て付け部材22に密着するようになる(図8(B)及び図9参照)。そして、つまみ1Aをさらに強くを締め付けることで、摩擦部材14が当て付け部材22に強く押し付けられるから、これら双方の間に発生する摩擦力で当て付け部材22側の湾曲操作部2の回動動作が阻止されるわけである。
【0044】
これにより、例えば体腔やジェットエンジンの観察対象などのように奥が深くて狭い観察対象内に湾曲部を適宜湾曲させながら挿入部を挿入させ、所望の部位を観察しているときに、誤って湾曲操作部2のつまみ2Aに指などが触れたとしても、摩擦部材14が当て付け部材22に強く押し付けられているので、ロック状態を維持することができる。その結果、例えば、不用意に湾曲操作部2が回動されて湾曲機構が作動し、湾曲部での湾曲状態が変位するために所望の観察部位がずれてみえなくなってしまう、といったトラブルが防止できるわけである。
【0045】
特に、この実施形態に係る摩擦部材14(54)によれば、この摩擦部材14(54)が伸縮し易くなっているので、ロック動作の際に、回動軸3の軸線L方向でのストロークを大きく確保できる。これにより、例えばブレーキが利き始めるまでの遊びを十分に確保できるようになり、短いストロークのためにブレーキ力が急激に増大する、といったことがなくなる。
その結果、ハーフロックも容易に設定できるようになり、例えば操作し易い位置でハーフロックを設定できるようになるから、使い勝手も向上する。
また、この実施形態に係る摩擦部材14,54によれば、回動軸3の軸線L方向でのストロークを大きく確保できるから、単位ストローク長さ当たりのブレーキ力の変化を小さく設定できるようになり、ブレーキの調整が容易になるとともに微調整が不要となる。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、リング状の摩擦部材のいずれか一方の端面または両端面の間に放射状の肉抜き部を設けて、該リング状摩擦部材の全体に亘り厚さ方向に弾性変形を起こし易くしたので、ブレーキが利き始めるまでのストロークを大きく確保することができ、ブレーキの調整が容易になるとともに微調整が不要となる。
【0047】
また、本発明によれば、ブレーキが利き始めるまでのストロークを大きく確保できるようになるから、ブレーキ操作の開始位置からブレーキを完全に利かせることができるロック位置までの距離を長めに設定できるようになり、ハーフロックを、この中間位置内で自由に選択して、容易に設定できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の操作装置が適用される内視鏡の全体構造を示す外観図である。
【図2】この発明の操作装置の全体を示す断面図である。
【図3】図2に示す操作装置の上部側を示す拡大断面図である。
【図4】図2に示す操作装置の下部側を示す拡大断面図である。
【図5】図2に示す操作装置の上部側を示す分解斜視図である。
【図6】図2に示す操作装置の下部側を示す分解斜視図である。
【図7】この発明の摩擦部材を示す斜視図である。
【図8】図7に示す摩擦部材の作用を示すものであり、(A)はアンロック時、(B)はロック時を示す斜視図である。
【図9】図7に示す摩擦部材のロック時の形状変化を示す正面図である。
【図10】この発明に係る摩擦部材の変形例を示すものであり、(A)はアンロック時、(B)はロック時を示す斜視図である。
【図11】従来の摩擦部材を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 (左右ロック用)ロック操作部
1A (左右ロック用)つまみ
12 ブレーキ棹(左右用のロック機構)
13 ブレーキ部材(左右用のロック機構)
13B スライド部
13C 円軸部
14 摩擦部材(左右用のロック機構)
2 (左右用)湾曲操作部
2A (左右湾曲操作用)つまみ
21 回動部材
22 当て付け部材
23 プーリ
3 回動軸
3A 角軸部
3B 丸軸部
3C 基底部
4 (上下用)湾曲操作部
4A (湾曲操作用)つまみ
41 回動部材
42 当て付け部材
43 プーリ
5 (上下ロック用)ロック操作部
5A (左右ロック用)つまみ
51 回動部材
52 ブレーキ棹(上下用のロック機構)
53 ブレーキ部材(上下用のロック機構)
53B スライド部
54 摩擦部材(上下用のロック機構)
6 ハウジング
61 固定台座
62 基板
7A (左右ロック用)ロック機構
7A (上下ロック用)ロック機構

Claims (3)

  1. 湾曲操作用のつまみの回動操作により観察対象内に挿入する挿入部の先端側を湾曲させる湾曲機構と、ロック操作用のつまみの回動操作により前記湾曲機構の回動動作をロック状態に保持させるロック機構とを備え、このロック機構は、ロック操作用のつまみの回動操作により軸方向に進退するブレーキ部材と、湾曲機構側の当て付け部材と、このブレーキ部材と当て付け部材との間に位置してブレーキ部材の進退に応じて当て付け部材に接離する摩擦部材とを有する内視鏡の操作装置であって、
    前記摩擦部材は、その両端面が前記ブレーキ部材と当て付け部材に摩擦係合するリング状をなし、
    該リング状摩擦部材は、そのいずれか一方の端面、または両端面の間に、径方向へ向く放射状の複数の肉抜き部を有することを特徴とする内視鏡の操作装置。
  2. 前記肉抜き部が、リング状摩擦部材の一方の端面に形成した放射方向溝部からなることを特徴とする請求項1記載の内視鏡の操作装置。
  3. 前記肉抜き部が、リング状摩擦部材の内周面と外周面を貫通する放射状孔部からなることを特徴とする請求項1記載の内視鏡の操作装置。
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