JP4320502B2 - 容器用中栓 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、容器用中栓に関し、容器口部に嵌合され、密閉状態にするとともに、使用時には内容物の液切れ性の向上を図る合成樹脂製の中栓を簡単に取り外して分別廃棄性を向上するとともに、内容物が伝って汚れないようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、調味料などの内容物を入れる合成樹脂製やガラス製の容器には、合成樹脂製の中栓を嵌合して使用することが多く、製造から使用するまでの密閉性を確保するとともに、使用時には、プルリング付きの開口部を開口し、液切れ性の向上を図るようにしている。
【0003】
このような中栓が取り付けられた合成樹脂製やガラス製の容器を回収して再使用したり、資源として再利用する場合には、強固に嵌合されている中栓を容器の口部から取り外して分別する必要がある。
【0004】
このため製造から内容物を使い終わるまでの間は、中栓として強固に嵌合される一方、使用後は簡単に取り外すことができるようにした中栓が種々提案されている。
【0005】
例えば容器口部を覆う着脱可能なカバーキャップの内側に設けられる中栓の一つが特開平11−321913号公報に開示されており、図6に示すように、容器口部の上端面および内外周を覆って嵌合される上壁1で連結された略2重筒状の筒部2を備えており、この筒部2の内側に注出筒3が設けられ、この注出筒3の底部が塞がれてプルリング4で開口可能な開口部5が設けられている。
【0006】
したがって、容器口部に上壁1を当てて筒部2を嵌合することで密閉状態にでき、使用する場合には、プルリング4を引っ張って注出筒3の底部の開口部5をあけて内容物を注出筒3に沿って取り出すようにしている。
【0007】
一方、使用後、容器を分別回収する場合には、中栓を取り外す必要があるため、筒部2に縦方向弱化線6を形成するとともに、筒部2の上壁に周方向弱化線7を形成し、筒部2の分離基端部8の上端に把持部9を形成するようにしてある。
【0008】
したがって、把持部9を斜め下方に引くことで縦方向弱化線6が切れた後、周方向弱化線7も切れ始め、周方向弱化線7の終端まで切ると中栓を容器口部から取り外すことができるようになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような中栓の必要な機能の一つに内容物を注ぎ出す場合に注出筒3に沿って注ぐことで液切れ性の向上を図るようにするが、注出筒3の外側を伝って落ちるわずかな内容物があり、繰り返し使っていると、中栓の外側や容器口部の周囲が汚れてしまうという問題がある。
【0010】
そこで、注出筒の外側を伝う内容物で汚れることない構造の中栓の開発が望まれるとともに、このような機能に加え分別回収の際に簡単に取り外すことができる機能も備えたものでなければならない。
【0011】
さらに、これら機能を付加した場合にも、従来の中栓とほぼ同一寸法、同一外形状にすることが望まれ、内容物を充填後、中栓を打ち込む設備などの改造をも不要とするものが望まれている。
【0012】
この発明はかかる従来技術の有する課題および要望に鑑みてなされたもので、廃棄時や回収時には、簡単に取り外して分別することができ、通常の使用時には、内容物が伝って汚れないようにした容器用中栓を提供しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記従来技術が有する課題を解決するためこの発明の請求項1記載の容器用中栓は、容器口部の上端面および内外周を囲むように嵌合される嵌合内筒、嵌合外筒および天底部を備えた略2重筒状の嵌合内外筒と、この嵌合内外筒の前記嵌合内筒に一体に連結形成され少なくとも前記天底部より上方に突き出して内容物を注出する注出筒と、この注出筒または前記嵌合内筒を塞いで前記容器口部を密閉する中栓板と、この中栓板に設けられ環状の薄肉部を備えたプルリング付きの開口部と、前記嵌合内外筒の前記天底部の外周に形成され前記注出筒の外側を伝う内容液を溜める環状凹部およびこの環状凹部の外周に、上方に突き出して前記嵌合外筒と一体に形成され当該環状凹部と協働して前記注出筒の外側を伝う内容液を溜める液溜め筒と、この液溜め筒と前記嵌合外筒との内周面から縦方向に形成される切り裂き用の縦方向スコア部と、この縦方向スコア部に対応する位置の前記液溜め筒と前記嵌合外筒との外周面に、下端部を残して形成され前記縦方向スコア部と協働して切り裂かれる縦方向凹溝と、前記縦方向スコア部と連結され前記環状凹部の底部近傍と前記嵌合外筒の内周面との間の周方向に形成される切り裂き用の周方向スコア部とからなることを特徴とするものである。
【0014】
この容器用中栓によれば、容器口部の上端面および内外周を囲むように嵌合される嵌合内筒、嵌合外筒および天底部を備えた略2重筒状の嵌合内外筒と、この嵌合内外筒の前記嵌合内筒に一体に連結形成され少なくとも前記天底部より上方に突き出して内容物を注出する注出筒と、この注出筒または前記嵌合内筒を塞いで前記容器口部を密閉する中栓板と、この中栓板に設けられ環状の薄肉部を備えたプルリング付きの開口部と、前記嵌合内外筒の前記天底部の外周に形成され前記注出筒の外側を伝う内容液を溜める環状凹部およびこの環状凹部の外周に、上方に突き出して前記嵌合外筒と一体に形成され当該環状凹部と協働して前記注出筒の外側を伝う内容液を溜める液溜め筒と、この液溜め筒と前記嵌合外筒との内周面から縦方向に形成される切り裂き用の縦方向スコア部と、この縦方向スコア部に対応する位置の前記液溜め筒と前記嵌合外筒との外周面に、下端部を残して形成され前記縦方向スコア部と協働して切り裂かれる縦方向凹溝と、前記縦方向スコア部と連結され前記環状凹部の底部近傍と前記嵌合外筒の内周面との間の周方向に形成される切り裂き用の周方向スコア部とで中栓が構成してあり、嵌合内外筒の天底部の外周面に形成された環状凹部と、その外周面に形成した液溜め筒とで注出筒の外側を伝う内容物を溜めることで内容物による汚れを防止するようにし、液溜め筒と嵌合外筒との内周面の縦方向に形成した縦方向スコア部と、環状凹部の底部近傍と嵌合外筒の内周面との間の周方向に形成した周方向スコア部とを形成することで、液溜め筒を引っ張ることで簡単に嵌合外筒の嵌合を緩めて取り外すことができ、分別回収などが簡単にできるようになる。
また、前記液溜め筒と前記嵌合外筒との外側面に、前記縦方向スコア部に対応する位置に縦方向凹溝を、下端部を残して形成するようにしており、一層簡単に嵌合外筒の嵌合を緩めて取り外すことができ、下端部を残すことで嵌合時の破損を防止できるようにするとともに、分別可能な中栓であることが嵌合外筒の外側から簡単に分かり、特に外形状が従来と同一の場合でも内容物充填後の中栓の取り付けの際の区別が簡単にできるようになる。
【0017】
さらに、この発明の請求項2記載の容器用中栓は、請求項1記載の構成に加え、前記液溜め筒に、前記縦方向スコア部に連結する把持部を上方に突き出して一体に形成したことを特徴とするものである。
【0018】
この容器用中栓によれば、前記液溜め筒に前記縦方向薄肉部に連結する把持部を上方に突き出して一体に形成するようにしており、把持部をつかんで一層容易に分別回収の際の取り外しができるようになる。
【0019】
また、この発明の請求項3記載の容器用中栓は、請求項1または2記載の構成に加え、前記液溜め筒外周に、前記縦方向凹溝と平行に初期切り裂き用凹溝を形成したことを特徴とするものである。
【0020】
この容器用中栓によれば、前記縦方向凹溝に平行して前記液溜め筒外周に初期切り裂き用の切り裂き用凹溝を形成するようにしており、把持部を設けない場合には、縦方向凹溝と切り裂き用凹溝との間を掴んで切り裂くことで一層簡単に中栓を取り外すことができるようになり、把持部を形成する場合には、縦方向凹溝と切り裂き用凹溝との間に把持部を一体に形成するようにすることでこれら2つの凹溝によって一層簡単に切り裂くことができるようになる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面に基づき詳細に説明する。
図1〜図4はこの発明の容器用中栓を容器本体に着脱するカバーキャップ内の容器口部に適用した一実施の形態にかかり、図1はカバーキャップとともに示す縦断面図および周方向薄肉部の拡大断面図、図2は縦方向薄肉部の拡大断面図とともに示す平面図、図3は底面図および図1の切断面と直交する方向で切断した縦断面図、図4は取り外し動作の説明図である。
【0022】
この容器用中栓10は、PETなどの合成樹脂やガラスなどで作られた容器aの容器口部bに嵌合して使用されるもので、PP(ポリプロピレン)やPE(ポリエチレン)などの合成樹脂で一体成形されたものである。
【0023】
この容器用中栓10は、容器口部bの上端面cおよび内外周d,eを囲むように嵌合される嵌合内外筒11を備えており、嵌合内筒11aと嵌合外筒11bとが天底部11cで連結されて一体に形成され、天底付きの略2重筒状に形成されている。
【0024】
この嵌合内外筒11の嵌合外筒11bの中間部内周には、内側に突き出して凸条12が形成され、容器aの容器口部bの外周に予め形成された凹溝fに嵌合され、密閉状態で嵌合できるようになっている。
【0025】
また、この嵌合内外筒11の嵌合内筒11aには、その内周側に一体に連結されて筒状の注出筒13が天底部11cの上方に突き出して設けてあり、ここでは、注出筒13の下半分が嵌合内筒11aと兼用されている。この注出筒13の上端部が外側に拡径されてロート状に形成され、内容物の注出を円滑にできるようにするとともに、注出後の液切れ性を向上できるようにしてある。
【0026】
なお、嵌合内筒11aと注出筒13とを独立させ、嵌合内外筒11と注出筒13の下半分とが3重筒状となるように構成しても良い(図6参照)。
【0027】
そして、嵌合内外筒11の嵌合内筒11aの容器口部bの内側中間部に位置する底部14(ここでは、注出筒13の底部14でもある)が一体に形成された中栓板15で塞がれて容器口部bを密閉するようになっており、この中栓板15の裏側に環状の薄肉部としてのスコア16が形成され、中栓板15の表面のスコア16の内側端部上に一体にプルリング17が形成され、中栓板15の環状のスコア16部分の内側を引き裂くことで内容物を取り出す開口部18を開けることができるようにしてある。
【0028】
この嵌合内筒11aおよび注出筒13の底部14は、図3(b)に示すように、すり鉢状に形成してあり、開口部18の長手方向両端部が嵌合内筒11aの下端近傍からの僅かな高さの傾斜面とされ、これと直交する開口部18の長手方向両側部が天底部11c近傍からの高い傾斜面としてあり、注出の際、注出筒13の内側に残った内容液が容器a内に回収されやすい構造としてある。
【0029】
そして、このような容器用中栓10の嵌合内外筒11の外径や天底部11cからの注出筒13先端までの高さなどの外形状や寸法がこれまでの中栓とほぼ同一にしてある。
【0030】
この容器用中栓10では、注出筒13の外側を伝う内容物で汚れないようにするため、嵌合内外筒11の天底部11cの外周に容器口部bの上端面cより低い位置で環状凹部19が形成され、天底部11cと段差が形成された構造としてあり、この環状凹部19の外周に天底部11cより上方に突き出して嵌合外筒11bを延長した液溜め筒20が一体に形成され、上端縁が注出筒13の中間部に位置するようになっている。
【0031】
したがって、注出筒13の外側には、液溜め筒20が位置し、その底部が天底部11cと環状凹部19とで段差状に塞がれており、注出筒13の外側を伝う内容物を溜めることができるようになっている。
【0032】
このような容器用中栓10では、分別回収する場合などに容器口部bから簡単に取り外すことができるようにするため、液溜め筒20と嵌合外筒11bの内周面に縦方向(中栓の中心軸方向)に縦方向薄肉部21としてスコアが形成されるとともに、この縦方向薄肉部21に対応する位置から環状凹部19の底部近傍と嵌合外筒11bの内周との間の裏面(内側面)に周方向薄肉部22として食い違い構造による薄肉部が周方向に沿って形成してある。
【0033】
この食い違い構造とは、環状凹部19の内周側壁底部19aの下側に環状外筒11bの上端角部11dが入り込んでいる形状をいい、内周側壁底部19aの位置を上下することで薄肉部の厚さを変えるようにしている。
【0034】
なお、この周方向薄肉部22としては、食い違い構造による環状凹部19と嵌合外筒11bとの間の肉厚を薄く形成する場合に限らず、スコアとして構成するようにしても良い。
【0035】
この周方向薄肉部22は、始端が縦方向薄肉部21に対応する位置とされ、終端が、例えば図2に示すように、270度や360度の位置となるように形成されるほか、少なくとも180度の範囲となるように形成する。
【0036】
そして、縦方向薄肉部21としてのスコアは、切り始めとなる上方程深くし、残される肉厚を小さくして切り裂き易くすることが好ましく、例えば液溜め筒20部分の残される肉厚を小さくし、環状凹部19の底部分から嵌合外筒11bの下端までをわずかに厚くする2段階の厚さにするようにする。
【0037】
同様に、この周方向薄肉部22としての食い違い構造による薄肉部も、始端から40度ないし120度の範囲では、残される肉厚を薄くして切り裂き易くすることが好ましい。
【0038】
さらに、この容器用中栓10では、図2および図4に示すように、液溜め筒20と嵌合外筒11bの外周の縦方向薄肉部21に対応する位置に縦方向凹溝23が下端部24を僅かに残すほぼ全長に形成してあり、この縦方向凹溝23を形成する場合にも、形成しない場合とほぼ同一の縦方向薄肉部21の肉厚が残されてスコアを介して連結された状態となるようにしたり、薄肉となるようにする。
【0039】
この縦方向凹溝23によって切り始め位置が容器用中栓10の外側から分かるとともに、外観から分別回収時に簡単に取り外すことができる容器用中栓10であることも分かるようになり、特に従来のものと外形寸法などがほぼ同一であることから、この縦方向凹溝23の存在によって簡単に識別することができる。
【0040】
また、この容器用中栓10では、図2および図4に示すように、さらに切り始めを容易とするため、縦方向凹溝23と隣接して平行に初期切り裂き用凹溝25が縦方向凹溝23の上端から中間部まで形成してあり、例えば液溜め筒20部分にのみ形成するようにする。そして、この初期切り裂き用凹溝25に対応する液溜め筒20の内周部分に、縦方向のスコア26が形成してある。
【0041】
この初期切り裂き用凹溝25と縦方向凹溝23との間隔は、取り外す場合に把持できるように、5〜15mm程度、好ましくは10mm以上とする。
【0042】
このような初期切り裂き用凹溝25によって一層容易に切り裂き開始位置が分かるとともに、初期切り裂き用凹溝25及びスコア26によって切り裂き開始の力が小さくて良く、簡単に切り裂きができるようになる。
【0043】
なお、この初期切り裂き用凹溝25に対応して形成するスコア26は必ずしも形成しなくても良く、凹溝25の深さを変えるようにして切り裂き易くしても良い。
【0044】
このような容器用中栓10の外側には、カバーキャップ27が被せられ、カバーキャップねじ28が容器aの取り付けねじgを介して着脱できるようになっており、容器aに取り付けた状態でカバーキャップ27のインナーリング29が注出筒13の内周に密着するようになっている。
【0045】
このように構成した容器用中栓10は容器aに内容物を充填後、キャッピング設備で打ち込まれて嵌合装着されて密閉状態とされ、カバーキャップ27が取り付けられる。
【0046】
この容器用中栓10の打ち込みの際、大きな力が加わるが、縦方向凹溝23は、下端部24をわずかに残して形成してあるので、縦方向薄肉部21等が切れてしまうことが防止される。
【0047】
そして、内容物を初めて取り出す場合には、カバーキャップ27を容器aから取り外した後、容器用中栓10の中心部のプルリング17を引き上げて開口部18を形成し、容器aを傾けて注出筒13に沿って内容物を注出する。
【0048】
この内容物の注出の際、内容物によっては注出筒13の外側を伝う内容物が僅かにあるが、これが液溜め筒20の内側に溜り、外側にこぼれ出ることがなく、容器用中栓10の外側を汚したり、容器aの外側を汚すことが防止される。
【0049】
この外側を伝う内容物は繰り返し注出する際に僅かずつ溜ることになるが、環状凹部19によって底部が深くしてあるので、通常の使用回数では溢れ出ることはなく、場合によっては、さらに多く溜められるようにすることで対応する。
【0050】
一方、内容物を使い切って容器aを廃棄したり、分別回収する場合には、容器用中栓10を取り外す必要があり、図4に示すようにして取り外す。
【0051】
まず、液溜め筒20の縦方向凹溝23と初期切り裂き用凹溝25が形成してある場合にはその間を、縦方向凹溝23だけの場合には、その外周部を、指で把持し、手前に引っ張るようにする。
【0052】
すると、縦方向凹溝23の裏側の縦方向薄肉部21が切り裂かれたり、縦方向凹溝23の裏側の縦方向薄肉部21および初期切り裂き用凹溝25のスコア26が切り裂かれた後、周方向薄肉部22も切り裂かれる。
【0053】
そして、さらに、指で把持したまま円周方向に引き裂くようにすると、周方向薄肉部22が終端まで切り裂かれる。
【0054】
すると、容器用中栓10の嵌合内外筒11の嵌合外筒11bが少なくとも180度以上切り裂かれた状態になり、容器口部bから簡単に取り外すことができる。
【0055】
この場合、周方向薄肉部22が360度全周に形成してある場合には、液溜め筒20と嵌合外筒11bが分離されることになるので、容器口部bに残った部分を別体として取り外すようにすれば良く、周方向薄肉部22が全周に形成してない場合には、切り裂き状態で液溜め筒20を把持したまま、容器用中栓10を一体として取り除くことができる。
【0056】
このような容器用中栓10によれば、注出筒13の外側を伝う内容液を液溜め筒20の内側に溜めることができ、容器用中栓10の外側が汚れたり、容器aが汚れることがない。
【0057】
また、この容器用中栓10によれば、内容物を使い終わって容器aを廃棄したり、回収する場合に、液溜め筒20の縦方向凹溝23と初期切り裂き用凹溝25の間をつかんで手前に引っ張るようにした後、周方向に引っ張るようにすることで、縦方向薄肉部21と周方向薄肉部22によって簡単に引き裂くことができ、容器口部bから容器用中栓10を簡単に取り外すことができる。
【0058】
この容器用中栓10の取り外しのための周方向薄肉部22が環状凹部19の底部近傍と嵌合外筒11bの内周との間に形成してあり、幅が狭く深い環状凹部19によって液溜め筒20の上端から周方向薄肉部22までの距離を大きくすることで引き裂こうとする力を集中させることができ、従来の水平な壁の中間部にスコアなどを形成する場合に比べ、小さな切り裂き力で切り裂いて取り除くことができる。
【0059】
また、この環状凹部19を設けることで、液溜め筒20の把持が容易にできるようになり、これによって液溜め筒20の高さを高くする必要もなく、従来の中栓とほぼ同一外形状やほぼ同一寸法にすることができ、容器用中栓10を容器口部bに打ち込むためのキャッピング設備等をそのまま使用することができる。
【0060】
一方、従来の中栓とほぼ同一外形状やほぼ同一寸法であっても、この容器用中栓10では、嵌合内外筒11の嵌合外筒11bの外周に縦方向凹溝23や初期切り裂き用凹溝25が形成してあるので、一目で簡単に取り除くことができる容器用中栓10であることが分かる。
【0061】
また、この容器用中栓10では、縦方向凹溝23を形成する場合に、下端部24を残して形成してあるので、容器口部bへの取り付けの際に縦方向薄肉部21などが破損することを防止することができる。
【0062】
なお、この実施の形態では、嵌合内外筒の嵌合外筒の外周に縦方向凹溝と初期切り裂き用凹溝とを形成するようにしたが、縦方向凹溝だけを形成するようにしても良い。
【0063】
次に、この発明の他の一実施の形態について図5に基づいて説明するが、既に説明した容器用中栓と同一部分については同一符号を記し、説明は省略する。
図5はこの発明の容器用中栓の他の一実施の形態にかかるカバーキャップとともに示す縦断面図および取り外し動作の説明図である。
【0064】
この容器用中栓30では、液溜め筒20に引き裂き用の把持部31を備える点で既に説明した容器用中栓10と相違している。
【0065】
この容器用中栓30では、液溜め筒20の縦方向薄肉部21に連結して液溜め筒20の上端面に突き出して一体に把持部31が形成してある。
【0066】
ここでは、把持部31が液溜め筒20の外周の縦方向凹溝23と初期切り裂き用凹溝25との間に形成してある。
【0067】
なお、他の構成は既に説明した容器用中栓10と同一であるので、説明は省略する。
【0068】
このように構成した容器用中栓30では、既に説明した容器用中栓10と同一の作用効果を奏するとともに、さらに液溜め筒20に上方に突き出して把持部31が形成してあるので、この把持部31をつかんで手前に引っ張るようにすることで、縦方向薄肉部21および周方向薄肉部22を引き裂くことができ、一層つかみ易く、小さな力で切り裂いて容器用中栓30を取り除くことができる。
【0069】
また、この把持部31が形成してあるので、切り裂き開始位置を一層簡単に知ることができる。
【0070】
したがって、特に嵌合内外筒11の嵌合外筒11bの外周に縦方向凹溝23と初期切り裂き用凹溝25のいずれも形成しない場合であっても、従来の中栓との判別が簡単にでき、初期切り裂き用凹溝25を形成しないようにすることもできる。
【0071】
【発明の効果】
以上、実施の形態とともに具体的に説明したように、この発明の請求項1記載の容器用中栓によれば、容器口部の上端面および内外周を囲むように嵌合される嵌合内筒、嵌合外筒および天底部を備えた略2重筒状の嵌合内外筒と、この嵌合内外筒の前記嵌合内筒に一体に連結形成され少なくとも前記天底部より上方に突き出して内容物を注出する注出筒と、この注出筒または前記嵌合内筒を塞いで前記容器口部を密閉する中栓板と、この中栓板に設けられ環状の薄肉部を備えたプルリング付きの開口部と、前記嵌合内外筒の前記天底部の外周に形成され前記注出筒の外側を伝う内容液を溜める環状凹部およびこの環状凹部の外周に、上方に突き出して前記嵌合外筒と一体に形成され当該環状凹部と協働して前記注出筒の外側を伝う内容液を溜める液溜め筒と、この液溜め筒と前記嵌合外筒との内周面から縦方向に形成される切り裂き用の縦方向スコア部と、この縦方向スコア部に対応する位置の前記液溜め筒と前記嵌合外筒との外周面に、下端部を残して形成され前記縦方向スコア部と協働して切り裂かれる縦方向凹溝と、前記縦方向スコア部と連結され前記環状凹部の底部近傍と前記嵌合外筒の内周面との間の周方向に形成される切り裂き用の周方向スコア部とで中栓が構成したので、嵌合内外筒の天底部の外周面に形成された環状凹部と、その外周面に形成した液溜め筒とで注出筒の外側を伝う内容物を溜めることで内容物による汚れを防止することができ、液溜め筒と嵌合外筒との内周面縦方向に形成した縦方向スコア部と、環状凹部の底部近傍と嵌合外筒の内周面との間の周方向に形成した周方向スコア部とを形成することで、液溜め筒を引っ張ることで簡単に嵌合外筒の嵌合を緩めて取り外すことができ、分別回収などを簡単に行うことができる。
【0072】
また、この容器用中栓によれば、前記液溜め筒と前記嵌合外筒との外側面に、前記縦方向スコア部に対応して縦方向凹溝を、下端部を残して形成するようにしたので、一層簡単に嵌合外筒の嵌合を緩めて取り外すことができ、下端部を残すことで嵌合時の破損を防止することができるとともに、分別可能な中栓であることが嵌合外筒の外側から簡単に分かり、特に外形状が従来と同一の場合でも内容物充填後の中栓の取り付けの際の区別が簡単にできる。
【0073】
さらに、この発明の請求項2記載の容器用中栓によれば、前記液溜め筒に、前記縦方向スコア部に連結する把持部を上方に突き出して一体に形成するようにしたので、把持部をつかんで一層容易に分別回収の際の取り外しができる。
【0074】
また、この発明の請求項3記載の容器用中栓によれば、前記液溜め筒外周に、前記縦方向凹溝と平行に初期切り裂き用凹溝を形成するようにしたので、把持部を設けない場合には、縦方向凹溝と切り裂き用凹溝との間を掴んで切り裂くことで一層簡単に中栓を取り外すことができ、把持部を形成する場合には、縦方向凹溝と切り裂き用凹溝との間に把持部を一体に形成することでこれら2つの凹溝によって一層簡単に切り裂くことができる。
【0075】
そして、これらの容器用中栓によれば、外形状や外形寸法を従来の中栓とほぼ同一にでき、嵌合装着のためのキャッピング設備等をそのまま使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の容器用中栓を容器本体に着脱するカバーキャップ内の容器口部に適用した一実施の形態にかかるカバーキャップとともに示す縦断面図および周方向薄肉部の拡大断面図である。
【図2】この発明の容器用中栓を容器本体に着脱するカバーキャップ内の容器口部に適用した一実施の形態にかかる縦方向薄肉部の拡大断面図とともに示す平面図である。
【図3】この発明の容器用中栓を容器本体に着脱するカバーキャップ内の容器口部に適用した一実施の形態にかかる底面図および図1の切断面と直交する方向で切断した縦断面図である。
【図4】この発明の容器用中栓を容器本体に着脱するカバーキャップ内の容器口部に適用した一実施の形態にかかる取り外し動作の説明図である。
【図5】この発明の容器用中栓の他の一実施の形態にかかるカバーキャップとともに示す縦断面図および取り外し動作の説明図である。
【図6】従来の中栓の平面図および縦断面図である。
【符号の説明】
10 容器用中栓
11 嵌合内外筒
11a 嵌合内筒
11b 嵌合外筒
11c 天底部
13 注出筒
14 底部
15 中栓板
16 スコア(薄肉部)
17 プルリング
18 開口部
19 環状凹部
20 液溜め筒
21 縦方向薄肉部
22 周方向薄肉部
23 縦方向凹溝
24 下端部
25 初期切り裂き用凹溝
26 スコア
27 カバーキャップ
30 容器用中栓
31 把持部
a 容器
b 容器口部
c 上端面

Claims (3)

  1. 容器口部の上端面および内外周を囲むように嵌合される嵌合内筒、嵌合外筒および天底部を備えた略2重筒状の嵌合内外筒と、この嵌合内外筒の前記嵌合内筒に一体に連結形成され少なくとも前記天底部より上方に突き出して内容物を注出する注出筒と、この注出筒または前記嵌合内筒を塞いで前記容器口部を密閉する中栓板と、この中栓板に設けられ環状の薄肉部を備えたプルリング付きの開口部と、前記嵌合内外筒の前記天底部の外周に形成され前記注出筒の外側を伝う内容液を溜める環状凹部およびこの環状凹部の外周に、上方に突き出して前記嵌合外筒と一体に形成され当該環状凹部と協働して前記注出筒の外側を伝う内容液を溜める液溜め筒と、この液溜め筒と前記嵌合外筒との内周面から縦方向に形成される切り裂き用の縦方向スコア部と、この縦方向スコア部に対応する位置の前記液溜め筒と前記嵌合外筒との外周面に、下端部を残して形成され前記縦方向スコア部と協働して切り裂かれる縦方向凹溝と、前記縦方向スコア部と連結され前記環状凹部の底部近傍と前記嵌合外筒の内周面との間の周方向に形成される切り裂き用の周方向スコア部とからなることを特徴とする容器用中栓。
  2. 前記液溜め筒に、前記縦方向スコア部に連結する把持部を上方に突き出して一体に形成したことを特徴とする請求項1記載の容器用中栓。
  3. 前記液溜め筒外周に、前記縦方向凹溝と平行に初期切り裂き用凹溝を形成したことを特徴とする請求項1または2記載の容器用中栓。
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