JP3885419B2 - 分別回収し易いプラスチックキャップ - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、調味料、みりん、ポン酢などの液体内容物のボトルの口頸部に打栓して装着されるキャップ本体と蓋部とからなる2ピースのプラスチックキャップに関するもので、詳しくは、使用後の廃棄処理時に、ボトルから分別回収し易いプラスチックキャップに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、液体内容物を充填したボトルには、その使用のし易さを付与するため、キャップ本体に蓋部がヒンジを介して接続するいわゆるプラスチック製のヒンジキャップが、ボトルの口頸部に打栓方式で装着され、広い用途範囲にわたって使用されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、最近、環境保全の問題から、使用後のボトルを廃棄処理するときに、各部品を分別回収する機運が高まってきているが、上述したヒンジキャップ付きのボトルは、廃棄するときに、ボトルの口頸部からキャップを取り外そうとしても、キャップの周壁下端内周面に設けられた咬合リングがボトルの口頸部の咬合リングにしっかりと咬合しているために取り外し難いことがあった。この問題を解決するため、例えば、特願平10−166779号、特願平11−22221号及び特願平11−68829号などに記載されたヒンジキャップがあり、これらのヒンジキャップは、ボトルの口頸部と係着する係着筒の周壁に接続する上端内側水平位置と上端から下端にわたる2本の薄肉脆弱線を設け、この2本の薄肉脆弱線の交叉する上端の係着筒の外周の位置に設けられた取外し用つまみを、キャップをボトルの口頸部から取り外すときに、引っ張って上述の2本の薄肉脆弱線を切断してキャップをボトルの口頸部から取り外し、分別回収するものであった。しかしながら、店頭での商品の展示効果、注出時の無方向性などを考慮すると、商品の用途によっては、キャップ本体と蓋部が別体となる2ピースキャップが求められ、また、取外し用つまみが突起するヒンジキャップは、内容物の高速充填ライン上でキャップとキャップとが絡み合って高速充填ができないことがあった。また、流通過程においてキャップに荷重がかかり上述の薄肉脆弱線が切断されてしまうことがあり、また、製造するときに金型内でアンダーカット(金型の開閉方向に対して引っ掛かりとなる部分)となる咬合部が、インナーリングと比較的に近い位置にあるために無理抜きしにくいことがあった。
【0004】
本発明は、上述の従来の問題を解決したものであり、2ピースキャップで、店頭での展示効果が良く、使用し易く、高速充填が可能で、流通過程での荷重による破損がなく、製造し易い分別回収し易いプラスチックキャップを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の第1の発明は、キャップ本体に別体の蓋部が螺合して冠着したプラスチックキャップであって、前記蓋部の周壁の上方内周面に天板下面から前記キャップ本体の周壁上端面に当接する耐荷重リングを設け、前記キャップ本体の周壁下端の外周に薄肉脆弱線を介してボトルとの咬合部を下端内周面にもつ咬合筒を接続し、前記薄肉脆弱線の引き裂き開始位置から咬合筒下端に達する薄肉脆弱線を形成し、前記2本の薄肉脆弱線が交叉する引き裂き開始位置の咬合筒の上方外面に先端が引き裂き方向とは逆の周方向へ伸びる柄部をもつ取外し用つまみを設け、前記咬合筒の外周面の前記取外し用つまみの柄部の近傍位置に絡み防止突起を設け、且つ、前記咬合筒の前記取外し用つまみの取り付け内周面に上端から下端にわたる無理抜き用縦溝を設けたことを特徴とする分別回収し易いプラスチックキャップである。
【0006】
次に、本発明の第2の発明は、キャップ本体に別体の蓋部が螺合して冠着したプラスチックキャップであって、前記蓋部の周壁の上方内周面に天板下面から前記キャップ本体の周壁上端面に当接する複数個の並列する耐荷重リブを設け、前記キャップ本体の周壁下端の外周に薄肉脆弱線を介してボトルとの咬合部を下端内周面にもつ咬合筒を接続し、前記薄肉脆弱線の引き裂き開始位置から咬合筒下端に達する薄肉脆弱線を形成し、前記2本の薄肉脆弱線が交叉する引き裂き開始位置の咬合筒の上方外面に先端が引き裂き方向とは逆の周方向へ伸びる柄部をもつ取外し用つまみを設け、前記咬合筒の外周面の前記取外し用つまみの柄部の近傍位置に絡み防止突起を設け、且つ、前記咬合筒の前記取外し用つまみの取り付け内周面に上端から下端にわたる無理抜き用縦溝を設けたことを特徴とする分別回収し易いプラスチックキャップである。
【0007】
【作用】
本発明のプラスチックキャップは、キャップ本体に別体の蓋部が螺合して冠着した2ピースのキャップであり、1ピースのヒンジキャップと異なり、キャップ本体と蓋部との材質を変えることができ、例えば蓋部に光沢があり内容物の付着しにくいポリプロピレンを使用することにより、店頭での商品の展示効果が向上し、使用時の使用し易さを改善できる。また、内容物の注出方向に方向性がなく、把手付ボトルにも使用できる。
【0008】
また、本発明のプラスチックキャップは、咬合筒の外周に突設された取外し用つまみの近傍位置に絡み防止突起が設けられているため、内容物の高速充填ライン上でキャップとキャップとが絡み合うことがなく、高速充填が可能である。
【0009】
また、本発明のプラスチックキャップは、蓋部の周壁の上方内周面に天板下面からキャップ本体の周壁上端面に当接する耐荷重リング又は耐荷重リブが設けられているため、流通過程でキャップの蓋部上方から荷重がかかっても、この荷重が集中的に薄肉脆弱線にかからないように分散され、荷重によって薄肉脆弱線が切断することがない。
【0010】
また、本発明のプラスチックキャップは、咬合筒の取外し用つまみの取り付け内周面に上端から下端にわたる無理抜き用縦溝が設けられており、製造時に金型内から製品を抜き取り易い。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の一実施形態の分別回収し易いプラスチックキャップについて、図を用いて詳細に説明する。
本実施形態のプラスチックキャップ(10)は、図1(a)に示すように、キャップ本体(100)に別体の蓋部(200)が螺合して冠着したプラスチックキャップであり、キャップ本体と蓋部とは、その使用目的に合わせて異なった材質の成形材料を選出して、射出成形法により製造されるものである。例えば、キャップ本体に低密度ポリエチレンを用い、蓋部にはポリプロピレンを用いても良い。
【0012】
本実施形態のプラスチックキャップの蓋部(200)の構造は、図1(a)に示すように、天板(210)下面にキャップ本体とのインナーリング(211)(封止リング)を設け、周壁(220)の上方内周面に天板下面からキャップ本体の周壁上端面に当接する耐荷重リング(231)又は複数個の並列する耐荷重リブ(232)を設け、その下方の外周面にキャップ本体との螺合部(221)(雌ネジ)を形成し、下端外周につば(222)を周設するものである。そして、キャップ本体(100)の構造は、図1(a)及び(b)に示すように、天板(110)の周壁近傍内側上面に先端が曲面で外側に開く注出筒(130)を立設し、この注出筒の位置から下方へ天板を凹状に陥没させ、この凹状の天板にリング状の薄肉脆弱線(111)を形成し、この薄肉脆弱線の内側一端に先端にプルリング(113)をもつ支柱(112)を立設し、周壁の外周面に蓋部との螺合部(121)(雄ネジ)を形成し、周壁下端の外周に薄肉脆弱線(101)を介してボトルとの咬合部(141)を下端内周面にもつ咬合筒(140)を接続し、薄肉脆弱線(101)の引き裂き開始位置から咬合筒下端に達する薄肉脆弱線(102)を形成し、これら2本の薄肉脆弱線(101と102)が交叉する引き裂き開始位置の咬合筒の上方外面に先端が引き裂き方向とは逆の周方向へ伸びる柄部(151)をもつ取外し用つまみ(150)を設け、咬合筒の外周面の取外し用つまみの柄部の近傍位置に複数個の絡み防止突起(160,160)を設け、且つ、咬合筒の取外し用つまみの取り付け内周面に上端から下端にわたる無理抜き用縦溝(103)を設け、周壁下端にボトルとのインナーリング(122)を垂設するものである。なお、周壁(220)の下端外周につば(222)を周設するのは、キャップをボトルに打栓するときにその衝撃で薄肉脆弱線(101)が破損することを防ぐためのものである。
【0013】
次に、本発明の他の一実施形態の分別回収し易いプラスチックキャップについて、図を用いて詳細に説明する。
本実施形態のプラスチックキャップの蓋部(200)の構造は、図2(a)に示すように、天板(210)下面にキャップ本体とのインナーリング(211)(封止リング)を設け、周壁(220)の上方内周面に天板下面からキャップ本体の周壁上端面に当接する耐荷重リング(231)又は複数個の並列する耐荷重リブ(232)を設け、その下方の外周面にキャップ本体との螺合部(221)(雌ネジ)を形成するものである。そして、キャップ本体(100)の構造は、図2(a)及び(b)に示すように、天板(110)の周壁近傍内側下面にボトルとのインナーリング(122)を垂設し、このインナーリングの近傍内側上面に先端が曲面で外側に開く注出筒(130)を立設して周壁との間に液垂れ防止溝(170)を形成し、この注出筒の位置から下方へ天板を凹状に陥没させ、この凹状の天板にリング状の薄肉脆弱線(111)を形成し、この薄肉脆弱線の内側一端に先端にプルリング(113)をもつ支柱(112)を立設し、周壁の外周面に蓋部との螺合部(121)(雄ネジ)を形成し、周壁下端の外周に薄肉脆弱線(101)を介してボトルとの咬合部(141)を下端内周面にもつ咬合筒(140)を接続し、薄肉脆弱線(101)の引き裂き開始位置から咬合筒下端に達する薄肉脆弱線(102)を形成し、これら2本の薄肉脆弱線(101と102)が交叉する引き裂き開始位置の咬合筒の上方外面に先端が引き裂き方向とは逆の周方向へ伸びる柄部(151)をもつ取外し用つまみ(150)を設け、咬合筒の外周面の取外し用つまみの柄部の近傍位置に複数個の絡み防止突起(160,160)を設け、且つ、咬合筒の取外し用つまみの取り付け内周面に上端から下端にわたる無理抜き用縦溝(103)を設けるものである。
【0014】
上述した二つの本実施形態のプラスチックキャップは、製造時に金型からの抜けが良好であり、内容物充填ライン上で380本/分の高速充填が可能であり、通常の流通過程においては、蓋部上の荷重により薄肉脆弱線が切断することは無かった。なお、本実施形態のプラスチックキャップを口頸部に打栓方式で取り付けたボトルは、内容物を使用後、咬合筒に突設する取外し用つまみを引っ張ることにより、2本の薄肉脆弱線が切断されて、キャップをボトルから容易に取り外すことができた。
【0015】
【発明の効果】
本発明の分別回収し易いプラスチックキャップは、キャップ本体と別体の蓋部とからなり、それぞれの材質を変えることができ、店頭での商品の展示効果が向上させることができ、また、注出方向の方向性がないなど、使用時の使用し易さを改善させることができる。
【0016】
また、本発明のプラスチックキャップは、取外し用つまみの近傍位置に絡み防止突起が設けられており、高速充填ライン上でキャップの絡み合いがなく、高速充填が可能である。
【0017】
また、本発明のプラスチックキャップは、蓋部の周壁の上方内周面に天板下面からキャップ本体の周壁上端面に当接する耐荷重リング又は耐荷重リブが設けられており、流通過程での蓋部上の荷重などによって、薄肉脆弱線が切断することがない。
【0018】
また、本発明のプラスチックキャップは、咬合筒の取外し用つまみの取り付け内周面に上端から下端にわたる無理抜き用縦溝が設けられており、製造時に製品の金型内から抜けが良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明のプラスチックキャップの一実施形態の断面図であり、(b)は、そのキャップ本体の底面図である。
【図2】(a)は、本発明のプラスチックキャップの他の一実施形態の断面図であり、(b)は、そのキャップ本体の底面図である。
【符号の説明】
10……プラスチックキャップ
100……キャップ本体
101,102,111……薄肉脆弱線
103……無理抜き用縦溝
110,210……天板
112……支柱
113……プルリング
120,220……周壁
121,221……螺合部
122,211……インナーリング
130……注出筒
140……咬合筒
141……咬合部
150……つまみ
151……柄部
160……絡み防止突起
170……液垂れ防止溝
200……蓋部
222……つば
231……耐荷重リング
232……耐荷重リブ
【発明の属する技術分野】
本発明は、調味料、みりん、ポン酢などの液体内容物のボトルの口頸部に打栓して装着されるキャップ本体と蓋部とからなる2ピースのプラスチックキャップに関するもので、詳しくは、使用後の廃棄処理時に、ボトルから分別回収し易いプラスチックキャップに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、液体内容物を充填したボトルには、その使用のし易さを付与するため、キャップ本体に蓋部がヒンジを介して接続するいわゆるプラスチック製のヒンジキャップが、ボトルの口頸部に打栓方式で装着され、広い用途範囲にわたって使用されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、最近、環境保全の問題から、使用後のボトルを廃棄処理するときに、各部品を分別回収する機運が高まってきているが、上述したヒンジキャップ付きのボトルは、廃棄するときに、ボトルの口頸部からキャップを取り外そうとしても、キャップの周壁下端内周面に設けられた咬合リングがボトルの口頸部の咬合リングにしっかりと咬合しているために取り外し難いことがあった。この問題を解決するため、例えば、特願平10−166779号、特願平11−22221号及び特願平11−68829号などに記載されたヒンジキャップがあり、これらのヒンジキャップは、ボトルの口頸部と係着する係着筒の周壁に接続する上端内側水平位置と上端から下端にわたる2本の薄肉脆弱線を設け、この2本の薄肉脆弱線の交叉する上端の係着筒の外周の位置に設けられた取外し用つまみを、キャップをボトルの口頸部から取り外すときに、引っ張って上述の2本の薄肉脆弱線を切断してキャップをボトルの口頸部から取り外し、分別回収するものであった。しかしながら、店頭での商品の展示効果、注出時の無方向性などを考慮すると、商品の用途によっては、キャップ本体と蓋部が別体となる2ピースキャップが求められ、また、取外し用つまみが突起するヒンジキャップは、内容物の高速充填ライン上でキャップとキャップとが絡み合って高速充填ができないことがあった。また、流通過程においてキャップに荷重がかかり上述の薄肉脆弱線が切断されてしまうことがあり、また、製造するときに金型内でアンダーカット(金型の開閉方向に対して引っ掛かりとなる部分)となる咬合部が、インナーリングと比較的に近い位置にあるために無理抜きしにくいことがあった。
【0004】
本発明は、上述の従来の問題を解決したものであり、2ピースキャップで、店頭での展示効果が良く、使用し易く、高速充填が可能で、流通過程での荷重による破損がなく、製造し易い分別回収し易いプラスチックキャップを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の第1の発明は、キャップ本体に別体の蓋部が螺合して冠着したプラスチックキャップであって、前記蓋部の周壁の上方内周面に天板下面から前記キャップ本体の周壁上端面に当接する耐荷重リングを設け、前記キャップ本体の周壁下端の外周に薄肉脆弱線を介してボトルとの咬合部を下端内周面にもつ咬合筒を接続し、前記薄肉脆弱線の引き裂き開始位置から咬合筒下端に達する薄肉脆弱線を形成し、前記2本の薄肉脆弱線が交叉する引き裂き開始位置の咬合筒の上方外面に先端が引き裂き方向とは逆の周方向へ伸びる柄部をもつ取外し用つまみを設け、前記咬合筒の外周面の前記取外し用つまみの柄部の近傍位置に絡み防止突起を設け、且つ、前記咬合筒の前記取外し用つまみの取り付け内周面に上端から下端にわたる無理抜き用縦溝を設けたことを特徴とする分別回収し易いプラスチックキャップである。
【0006】
次に、本発明の第2の発明は、キャップ本体に別体の蓋部が螺合して冠着したプラスチックキャップであって、前記蓋部の周壁の上方内周面に天板下面から前記キャップ本体の周壁上端面に当接する複数個の並列する耐荷重リブを設け、前記キャップ本体の周壁下端の外周に薄肉脆弱線を介してボトルとの咬合部を下端内周面にもつ咬合筒を接続し、前記薄肉脆弱線の引き裂き開始位置から咬合筒下端に達する薄肉脆弱線を形成し、前記2本の薄肉脆弱線が交叉する引き裂き開始位置の咬合筒の上方外面に先端が引き裂き方向とは逆の周方向へ伸びる柄部をもつ取外し用つまみを設け、前記咬合筒の外周面の前記取外し用つまみの柄部の近傍位置に絡み防止突起を設け、且つ、前記咬合筒の前記取外し用つまみの取り付け内周面に上端から下端にわたる無理抜き用縦溝を設けたことを特徴とする分別回収し易いプラスチックキャップである。
【0007】
【作用】
本発明のプラスチックキャップは、キャップ本体に別体の蓋部が螺合して冠着した2ピースのキャップであり、1ピースのヒンジキャップと異なり、キャップ本体と蓋部との材質を変えることができ、例えば蓋部に光沢があり内容物の付着しにくいポリプロピレンを使用することにより、店頭での商品の展示効果が向上し、使用時の使用し易さを改善できる。また、内容物の注出方向に方向性がなく、把手付ボトルにも使用できる。
【0008】
また、本発明のプラスチックキャップは、咬合筒の外周に突設された取外し用つまみの近傍位置に絡み防止突起が設けられているため、内容物の高速充填ライン上でキャップとキャップとが絡み合うことがなく、高速充填が可能である。
【0009】
また、本発明のプラスチックキャップは、蓋部の周壁の上方内周面に天板下面からキャップ本体の周壁上端面に当接する耐荷重リング又は耐荷重リブが設けられているため、流通過程でキャップの蓋部上方から荷重がかかっても、この荷重が集中的に薄肉脆弱線にかからないように分散され、荷重によって薄肉脆弱線が切断することがない。
【0010】
また、本発明のプラスチックキャップは、咬合筒の取外し用つまみの取り付け内周面に上端から下端にわたる無理抜き用縦溝が設けられており、製造時に金型内から製品を抜き取り易い。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の一実施形態の分別回収し易いプラスチックキャップについて、図を用いて詳細に説明する。
本実施形態のプラスチックキャップ(10)は、図1(a)に示すように、キャップ本体(100)に別体の蓋部(200)が螺合して冠着したプラスチックキャップであり、キャップ本体と蓋部とは、その使用目的に合わせて異なった材質の成形材料を選出して、射出成形法により製造されるものである。例えば、キャップ本体に低密度ポリエチレンを用い、蓋部にはポリプロピレンを用いても良い。
【0012】
本実施形態のプラスチックキャップの蓋部(200)の構造は、図1(a)に示すように、天板(210)下面にキャップ本体とのインナーリング(211)(封止リング)を設け、周壁(220)の上方内周面に天板下面からキャップ本体の周壁上端面に当接する耐荷重リング(231)又は複数個の並列する耐荷重リブ(232)を設け、その下方の外周面にキャップ本体との螺合部(221)(雌ネジ)を形成し、下端外周につば(222)を周設するものである。そして、キャップ本体(100)の構造は、図1(a)及び(b)に示すように、天板(110)の周壁近傍内側上面に先端が曲面で外側に開く注出筒(130)を立設し、この注出筒の位置から下方へ天板を凹状に陥没させ、この凹状の天板にリング状の薄肉脆弱線(111)を形成し、この薄肉脆弱線の内側一端に先端にプルリング(113)をもつ支柱(112)を立設し、周壁の外周面に蓋部との螺合部(121)(雄ネジ)を形成し、周壁下端の外周に薄肉脆弱線(101)を介してボトルとの咬合部(141)を下端内周面にもつ咬合筒(140)を接続し、薄肉脆弱線(101)の引き裂き開始位置から咬合筒下端に達する薄肉脆弱線(102)を形成し、これら2本の薄肉脆弱線(101と102)が交叉する引き裂き開始位置の咬合筒の上方外面に先端が引き裂き方向とは逆の周方向へ伸びる柄部(151)をもつ取外し用つまみ(150)を設け、咬合筒の外周面の取外し用つまみの柄部の近傍位置に複数個の絡み防止突起(160,160)を設け、且つ、咬合筒の取外し用つまみの取り付け内周面に上端から下端にわたる無理抜き用縦溝(103)を設け、周壁下端にボトルとのインナーリング(122)を垂設するものである。なお、周壁(220)の下端外周につば(222)を周設するのは、キャップをボトルに打栓するときにその衝撃で薄肉脆弱線(101)が破損することを防ぐためのものである。
【0013】
次に、本発明の他の一実施形態の分別回収し易いプラスチックキャップについて、図を用いて詳細に説明する。
本実施形態のプラスチックキャップの蓋部(200)の構造は、図2(a)に示すように、天板(210)下面にキャップ本体とのインナーリング(211)(封止リング)を設け、周壁(220)の上方内周面に天板下面からキャップ本体の周壁上端面に当接する耐荷重リング(231)又は複数個の並列する耐荷重リブ(232)を設け、その下方の外周面にキャップ本体との螺合部(221)(雌ネジ)を形成するものである。そして、キャップ本体(100)の構造は、図2(a)及び(b)に示すように、天板(110)の周壁近傍内側下面にボトルとのインナーリング(122)を垂設し、このインナーリングの近傍内側上面に先端が曲面で外側に開く注出筒(130)を立設して周壁との間に液垂れ防止溝(170)を形成し、この注出筒の位置から下方へ天板を凹状に陥没させ、この凹状の天板にリング状の薄肉脆弱線(111)を形成し、この薄肉脆弱線の内側一端に先端にプルリング(113)をもつ支柱(112)を立設し、周壁の外周面に蓋部との螺合部(121)(雄ネジ)を形成し、周壁下端の外周に薄肉脆弱線(101)を介してボトルとの咬合部(141)を下端内周面にもつ咬合筒(140)を接続し、薄肉脆弱線(101)の引き裂き開始位置から咬合筒下端に達する薄肉脆弱線(102)を形成し、これら2本の薄肉脆弱線(101と102)が交叉する引き裂き開始位置の咬合筒の上方外面に先端が引き裂き方向とは逆の周方向へ伸びる柄部(151)をもつ取外し用つまみ(150)を設け、咬合筒の外周面の取外し用つまみの柄部の近傍位置に複数個の絡み防止突起(160,160)を設け、且つ、咬合筒の取外し用つまみの取り付け内周面に上端から下端にわたる無理抜き用縦溝(103)を設けるものである。
【0014】
上述した二つの本実施形態のプラスチックキャップは、製造時に金型からの抜けが良好であり、内容物充填ライン上で380本/分の高速充填が可能であり、通常の流通過程においては、蓋部上の荷重により薄肉脆弱線が切断することは無かった。なお、本実施形態のプラスチックキャップを口頸部に打栓方式で取り付けたボトルは、内容物を使用後、咬合筒に突設する取外し用つまみを引っ張ることにより、2本の薄肉脆弱線が切断されて、キャップをボトルから容易に取り外すことができた。
【0015】
【発明の効果】
本発明の分別回収し易いプラスチックキャップは、キャップ本体と別体の蓋部とからなり、それぞれの材質を変えることができ、店頭での商品の展示効果が向上させることができ、また、注出方向の方向性がないなど、使用時の使用し易さを改善させることができる。
【0016】
また、本発明のプラスチックキャップは、取外し用つまみの近傍位置に絡み防止突起が設けられており、高速充填ライン上でキャップの絡み合いがなく、高速充填が可能である。
【0017】
また、本発明のプラスチックキャップは、蓋部の周壁の上方内周面に天板下面からキャップ本体の周壁上端面に当接する耐荷重リング又は耐荷重リブが設けられており、流通過程での蓋部上の荷重などによって、薄肉脆弱線が切断することがない。
【0018】
また、本発明のプラスチックキャップは、咬合筒の取外し用つまみの取り付け内周面に上端から下端にわたる無理抜き用縦溝が設けられており、製造時に製品の金型内から抜けが良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明のプラスチックキャップの一実施形態の断面図であり、(b)は、そのキャップ本体の底面図である。
【図2】(a)は、本発明のプラスチックキャップの他の一実施形態の断面図であり、(b)は、そのキャップ本体の底面図である。
【符号の説明】
10……プラスチックキャップ
100……キャップ本体
101,102,111……薄肉脆弱線
103……無理抜き用縦溝
110,210……天板
112……支柱
113……プルリング
120,220……周壁
121,221……螺合部
122,211……インナーリング
130……注出筒
140……咬合筒
141……咬合部
150……つまみ
151……柄部
160……絡み防止突起
170……液垂れ防止溝
200……蓋部
222……つば
231……耐荷重リング
232……耐荷重リブ
Claims (2)
- キャップ本体に別体の蓋部が螺合して冠着したプラスチックキャップであって、前記蓋部の周壁の上方内周面に天板下面から前記キャップ本体の周壁上端面に当接する耐荷重リングを設け、前記キャップ本体の周壁下端の外周に薄肉脆弱線を介してボトルとの咬合部を下端内周面にもつ咬合筒を接続し、前記薄肉脆弱線の引き裂き開始位置から咬合筒下端に達する薄肉脆弱線を形成し、前記2本の薄肉脆弱線が交叉する引き裂き開始位置の咬合筒の上方外面に先端が引き裂き方向とは逆の周方向へ伸びる柄部をもつ取外し用つまみを設け、前記咬合筒の外周面の前記取外し用つまみの柄部の近傍位置に絡み防止突起を設け、且つ、前記咬合筒の前記取外し用つまみの取り付け内周面に上端から下端にわたる無理抜き用縦溝を設けたことを特徴とする分別回収し易いプラスチックキャップ。
- キャップ本体に別体の蓋部が螺合して冠着したプラスチックキャップであって、前記蓋部の周壁の上方内周面に天板下面から前記キャップ本体の周壁上端面に当接する複数個の並列する耐荷重リブを設け、前記キャップ本体の周壁下端の外周に薄肉脆弱線を介してボトルとの咬合部を下端内周面にもつ咬合筒を接続し、前記薄肉脆弱線の引き裂き開始位置から咬合筒下端に達する薄肉脆弱線を形成し、前記2本の薄肉脆弱線が交叉する引き裂き開始位置の咬合筒の上方外面に先端が引き裂き方向とは逆の周方向へ伸びる柄部をもつ取外し用つまみを設け、前記咬合筒の外周面の前記取外し用つまみの柄部の近傍位置に絡み防止突起を設け、且つ、前記咬合筒の前記取外し用つまみの取り付け内周面に上端から下端にわたる無理抜き用縦溝を設けたことを特徴とする分別回収し易いプラスチックキャップ。
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- 1999-07-14 JP JP20014099A patent/JP3885419B2/ja not_active Expired - Fee Related
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