JP4320503B2 - 容器用中栓 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、容器用中栓に関し、ヒンジ部を介して開閉されるキャップが一体に形成された合成樹脂製の容器用中栓であって、容器口部に嵌合されて密閉状態にするとともに、使用時には内容物の液切れ性の向上を図るとともに、内容物が伝って汚れないようにでき、廃棄時やリサイクル時には、簡単に取り外して分別廃棄性を向上できるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、調味料などの内容物を入れる合成樹脂製やガラス製の容器には、合成樹脂製の中栓を嵌合して使用することが多く、製造から使用するまでの密閉性を確保するとともに、使用時には、プルリング付きの開口部を開口し、液切れ性の向上を図り、内容物が残っている間はヒンジ部で開閉される一体に形成されたキャップで密閉するようにしている。
【0003】
このような中栓が取り付けられた合成樹脂製やガラス製の容器を回収して再使用したり、資源として再利用する場合には、強固に嵌合されている中栓を容器の口部から取り外して分別する必要がある。
【0004】
このため製造から内容物を使い終わるまでの間は、中栓として強固に嵌合される一方、使用後は簡単に取り外すことができるようにした中栓が種々提案されている。
【0005】
例えば容器の注出口を覆う開閉可能なキャップが一体に設けられた中栓の一つが特開平11−321913号公報に開示されており、図4に示すように、容器口部の上端面および内外周を覆って嵌合される上壁1で連結された略2重筒状の筒部2を備えており、この上壁1および筒部2の内周に上方に突き出して注出筒3が設けられ、この注出筒3の底部が塞がれてプルリング4で開口可能な開口部5が設けられている。
【0006】
したがって、容器口部に上壁1を当てて筒部2を嵌合することで密閉状態にでき、使用する場合には、プルリング4を引っ張って注出筒3の底部の開口部5をあけて内容物を注出筒3に沿って取り出すようにし、内容物が残っている間は、キャップ6を閉じて密閉するようにしている。
【0007】
一方、使用後、容器を分別回収する場合には、中栓を取り外す必要があるため、筒部2に2条の縦方向弱化線7を形成するとともに、筒部2の上壁1の2条の縦方向弱化線7の上端に把持部8を形成し、キャップ6の内側に入るようにしてある。
【0008】
したがって、把持部8を下方に引くことで2条の縦方向弱化線7が切れてこの部分が取り除かれ、中栓を容器口部から取り外すことができるようになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような中栓の必要な機能の一つに内容物を注ぎ出す場合に注出筒3に沿って注ぐことで液切れ性の向上を図るようにするが、注出筒3の外側を伝って落ちるわずかな内容物があり、繰り返し使っていると、中栓の外側や容器口部の周囲が汚れてしまうという問題がある。
【0010】
そこで、注出筒の外側を伝う内容物で汚れることない構造の中栓の開発が望まれるとともに、このような機能に加え分別回収の際に簡単に取り外すことができる機能も備えたものでなければならない。
【0011】
さらに、これら機能を付加した場合にも、従来の中栓とほぼ同一寸法、同一外形状にすることが望まれ、内容物を充填後、中栓を打ち込む設備などの改造をも不要とするものが望まれている。
【0012】
この発明はかかる従来技術の有する課題および要望に鑑みてなされたもので、廃棄時や回収時には、簡単に取り外して分別することができ、通常の使用時には、内容物が伝って汚れないようにした容器用中栓を提供しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記従来技術が有する課題を解決するためこの発明の請求項1記載の容器用中栓は、ヒンジ部を介して注出口を開閉するキャップが一体に設けられた容器用中栓であって、容器口部の上端面および内外周を囲むように嵌合される嵌合内筒、嵌合外筒および天底部を備えた略2重筒状の嵌合内外筒と、この嵌合内外筒の前記嵌合外筒の一端部に形成された前記ヒンジ部を介して設けられる前記キャップと、前記嵌合内筒に一体に連結形成され少なくとも上端が前記天底部より上方に突き出しその上端に前記注出口を備える注出筒と、この注出筒または前記嵌合内筒を塞いで設けられ環状の薄肉部を備えたプルリング付きの開口部と、前記注出筒より外側の前記嵌合内外筒の天底部上に上方に突き出して形成され当該注出筒の外側を伝う内容液を溜めるとともに、外周部に前記キャップを係合する突条が形成される液溜め係合筒と、この液溜め係合筒と前記嵌合外筒との内周面から縦方向に形成される切り裂き用の縦方向スコア部と、この縦方向スコア部に対応する位置の前記嵌合外筒の外周面に、下端部を残して形成され前記縦方向スコア部と協働して切り裂かれる縦方向凹溝と、前記縦方向スコア部の近傍に始端が配置され前記嵌合内外筒の天底部内側面から周方向に形成される切り裂き用の周方向スコア部とを設けたことを特徴とするものである。
【0014】
この容器用中栓によれば、ヒンジ部を介して注出口を開閉するキャップが一体に設けられた容器用中栓であって、容器口部の上端面および内外周を囲むように嵌合される嵌合内筒、嵌合外筒および天底部を備えた略2重筒状の嵌合内外筒と、この嵌合内外筒の前記嵌合外筒の一端部に形成された前記ヒンジ部を介して設けられる前記キャップと、前記嵌合内筒に一体に連結形成され少なくとも上端が前記天底部より上方に突き出しその上端に前記注出口を備える注出筒と、この注出筒または前記嵌合内筒を塞いで設けられ環状の薄肉部を備えたプルリング付きの開口部と、前記注出筒より外側の前記嵌合内外筒の天底部上に上方に突き出して形成され当該注出筒の外側を伝う内容液を溜めるとともに、外周部に前記キャップを係合する突条が形成される液溜め係合筒と、この液溜め係合筒と前記嵌合外筒との内周面から縦方向に形成される切り裂き用の縦方向スコア部と、この縦方向スコア部に対応する位置の前記嵌合外筒の外周面に、下端部を残して形成され前記縦方向スコア部と協働して切り裂かれる縦方向凹溝と、前記縦方向スコア部の近傍に始端が配置され前記嵌合内外筒の天底部内側面から周方向に形成される切り裂き用の周方向スコア部とを設けるようにしており、嵌合内外筒の天底部上に上方に突き出して形成された液溜め係合筒と注出筒とで注出筒の外側を伝う内容液を溜めることで、内容物による汚れを防止するようにし、この液溜め係合筒と前記嵌合外筒との内周面の縦方向に形成した縦方向スコア部と、この縦方向スコア部の近傍に始端が配置され嵌合内外筒の天底部内側面の周方向に形成した周方向スコア部とによって液溜め係合筒を引っ張ることで簡単に嵌合外筒の嵌合を緩めて取り外すことができ、分別回収などが簡単にできるようになる。
また、前記嵌合外筒の外側に、前記縦方向スコア部に対応して縦方向凹溝を下端部を残して形成するようにしており、一層簡単に嵌合外筒の嵌合を緩めて取り外すことができ、下端部を残すことで嵌合時の破損を防止できるようにするとともに、分別可能な中栓であることが嵌合外筒の外側から簡単に分かり、特に外形状が従来と同一の場合でも内容物充填後の中栓の取り付けの際の区別が簡単にできるようになる。
【0015】
また、この発明の請求項2記載の容器用中栓は、請求項1記載の構成に加え、前記注出筒は、前記嵌合内筒の下端内周に環状の凹部を介して上方に突き出して一体に形成されていることを特徴とするものである。
【0016】
この容器用中栓によれば、嵌合内筒の下端内周に環状の凹部を介して上方に突き出して一体に形成してあり、液溜め係合筒および環状の凹部と注出筒とで、注出筒の外側を伝う内容液をより多く溜めることができ、容器本体外周などに伝わり落ちる内容物による汚れをより一層防止できるようになる。
【0019】
また、この発明の請求項3記載の容器用中栓は、請求項1記載の構成に加え、前記液溜め係合筒に、前記縦方向スコア部に連結して初期切り裂き用の切り裂き用凹部を形成したことを特徴とするものである。
【0020】
このような容器用中栓によれば、前記液溜め係合筒に、前記縦方向スコア部に連結して初期切り裂き用凹部を形成するようにしたので、切り裂き用凹部のわきをつかんで一層容易に分別回収の際の取り外しができるようになる。
さらに、この発明の請求項4記載の容器用中栓は、請求項1また2に記載の構成に加え、前記液溜め係合筒に、前記縦方向スコア部に連結する把持部を上方に突き出して形成したことを特徴とするものである。
【0021】
このような容器用中栓によれば、前記液溜め係合筒に、前記縦方向スコア部に連結する把持部を上方に突き出して形成するようにしており、把持部をつかんで一層容易に分別回収の際の取り外しができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面に基づき詳細に説明する。
図1〜図3はこの発明の容器用中栓の一実施の形態にかかり、図1はキャップを閉じた状態で示す縦断面図および正面図、図2はキャップを開いた状態で示す平面図および底面図、図3は取り外し動作の説明図である。なお、図1の縦断面図は、説明の都合上、図2中のA−O−A´方向断面に一部B−O断面を合成して表した図としてある。
【0023】
この容器用中栓10は、PETなどの合成樹脂やガラスなどで作られた容器aの容器口部bに嵌合して使用されるもので、PP(ポリプロピレン)やPE(ポリエチレン)などの合成樹脂で一体成形されたものである。
【0024】
この容器用中栓10は、容器口部bの上端面cおよび内外周d,eを囲むように嵌合される嵌合内外筒11を備えており、嵌合内筒11aと嵌合外筒11bとが天底部11cで連結されて一体に形成され、天底付きの略2重筒状に形成されている。
【0025】
この嵌合内外筒11の嵌合外筒11bの中間部内周には、内側に突き出して凸条12が形成され、容器aの容器口部bの外周に予め形成された凹溝fに嵌合され、密閉状態で嵌合できるようになっている。
【0026】
また、この嵌合内外筒11の嵌合内筒11aの下端内周には、環状の凹部13を介して上方に突き出して略筒状の注出筒14が一体に形成されており、この注出筒14の下端部は嵌合内外筒11と三重筒状とされ、環状の凹部13の底部分には放射状に複数のリブ13aが形成されて補強されている。
【0027】
この注出筒14では、注ぎ口14aとなる中心角で約240度の範囲の上端部が外側に拡径されてロート状に形成され、このロート状の部分で内容物の注出を円滑にできるようにするとともに、注出後の液切れ性の向上を図る一方、内容物の注ぎ口14aとなる部分の反対側の中心角で約120度の範囲が低く切り欠かれ、後述するキャップとの干渉を防止する干渉防止部14bとしてある。
【0028】
また、この注出筒14の内側中間部には、嵌合内外筒11の天底部11cとほぼ同一高さの位置に一体に中栓板15が形成されて容器aの内外が塞がれるようになっており、この中栓板15の裏側に環状の薄肉部としてのスコア16が形成され、中栓板15の表面のスコア16の内側端部上に一体にプルリング17が形成され、中栓板15の環状のスコア16部分の内側を上方に引き裂くことで容器aの内外を連通させて内容物を取り出す開口部18を開けることができるようにしてある。
【0029】
このような開口部18を切り裂いて形成した後、注出筒14の上方を覆うキャップ19が設けられ、その外周が嵌合外筒11bと同一径とされ、注ぎ口14aの反対側の嵌合外筒11aおよび天底部11cと一体に形成されたヒンジ部20を介して一体に形成されて開閉可能になっており、このキャップ19の注ぎ口14a側の外側に突き出して操作部19aが一体に形成してある。
【0030】
また、このキャップ19の内側には、筒状のインナリング19bが下方に突き出して一体に形成され、注出筒14の内周と接するようになっている。
【0031】
そして、このキャップ19を被せた状態で係合保持するとともに、注出筒14の外側を伝う内容物で汚れないようにするため、この容器用中栓10では、嵌合内外筒11の天底部11c上に上方に突き出して環状の液溜め係合筒21が一体に形成され、この液溜め係合筒21の外周部にキャップ19を係合する突状22が形成してあり、キャップ19の内周の突状19cと係合して密閉できるようになっている。
【0032】
したがって、この液溜め係合筒21と環状の凹部13および注出筒14とで凹部13を底にした環状の空間が形成され、注出筒14の外側を伝う内容物を溜めることができるようになる。
【0033】
なお、この実施の形態では、内容物を溜める空間を、液溜め係合筒21と環状の凹部13および注出筒14とで凹部13を底にした環状の空間で構成するようにしたが、注出筒14の下端部と嵌合内筒11aとを一体にして二重筒状とし、環状の凹部13を省略して液溜め係合筒21と注出筒14とで天底部11cを底にした環状の空間で内容液を溜める空間を構成するようにしても良く、この場合には、中栓板15を注出筒14でなく、嵌合内筒11aの下端部や中間部に設けて塞ぐようにしても良い。
【0034】
そして、このような容器用中栓10の嵌合内外筒11やキャップ19の外径、天底部11cから注出筒14先端までの高さやキャップ19の上端までの高さなどの外形状や寸法がこれまでの中栓とほぼ同一にしてある。
【0035】
さらに、このような容器用中栓10では、分別回収する場合などに容器口部bから簡単に取り外すことができるようにするため、液溜め係合筒21と嵌合外筒11bの内周面に縦方向(中栓の中心軸方向)に縦方向薄肉部23としてスコアが形成されるとともに、この縦方向薄肉部23に対応する位置から嵌合内外筒11の天底部11cの裏面(内側面)に周方向薄肉部24としてスコアが周方向に沿って形成してある。
【0036】
この周方向薄肉部24としてのスコアは、液溜め係合筒21より内側で周状に位置し、始端が縦方向薄肉部23に対応する位置とされ、終端が、例えば図2に示すように、360度の位置となるように形成されるほか、270度など少なくとも180度の範囲となるように形成する。
【0037】
そして、縦方向薄肉部23としてのスコアは、液溜め係合筒21、天底部11c、嵌合外筒11bの間には段差が介在するが、滑らかな円弧で連続するように形成してある。
【0038】
また、縦方向薄肉部23としてのスコアは、切り始めとなる上方程深くし、残される肉厚を小さくして切り裂き易くすることが好ましく、例えば液溜め係合筒21部分の残される肉厚を小さくし、天底部11cから嵌合外筒11bの下端までをわずかに厚くする2段階の厚さにするようにする。
【0039】
同様に、この周方向薄肉部24としてのスコアも、始端から40度ないし120度の範囲ではスコアを深くし、残される肉厚を薄くして切り裂き易くすることが好ましい。
【0040】
さらに、この容器用中栓10では、図1,2に示すように、液溜め係合筒21と嵌合外筒11bの外周の縦方向薄肉部23に対応する位置に縦方向凹溝25が下端部26を僅かに残すほぼ全長に形成してあり、この縦方向凹溝25を形成する場合には、残す肉厚を薄くする場合のほか、縦方向凹溝25を形成しない場合とほぼ同一の縦方向薄肉部23の肉厚が残されてスコアを介して連結された状態となるようにしても良い。
【0041】
この縦方向凹溝25によって切り始め位置が容器用中栓10の外側から分かるとともに、外観から分別回収時に簡単に取り外すことができる容器用中栓10であることも分かるようになり、特に従来のものと外形寸法などがほぼ同一であることから、この縦方向凹溝25の存在によって簡単に識別することができる。
【0042】
また、この容器用中栓10では、図3に示すように、さらに切り始めの把持を容易とするため、縦方向凹溝25と隣接して液溜め係合筒21に初期切り裂き用凹部27が形成してある。
【0043】
この初期切り裂き用凹部27の周方向の幅は、取り外す場合に把持できるように、5〜15mm程度、好ましくは10mm以上とする。
【0044】
さらに、このような初期切り裂き用凹部27に隣接した液溜め係合筒21に、上方に突き出す把持部28を形成するようにしても良く、これによって、一層容易に切り裂くことができ、切り裂き開始の力が小さくて良く、簡単に切り裂きができるようになる。
【0045】
このように構成した容器用中栓10は容器aに内容物を充填後、キャップ19を閉じた状態でキャッピング設備で打ち込まれて嵌合装着されて密閉状態とされる。
【0046】
この容器用中栓10の打ち込みの際、大きな力が加わるが、縦方向凹溝25は、下端部26をわずかに残して形成してあるので、縦方向薄肉部23等が切れてしまうことが防止される。
【0047】
そして、内容物を初めて取り出す場合には、キャップ19を操作部19aに指を掛けて掛けて開けた後、容器用中栓10の中心部のプルリング17を引き上げて開口部18を形成し、容器aを傾けて注出筒14に沿って内容物を注出する。この内容物の注出の際、内容物によっては注出筒14の外側を伝う内容物が僅かにあるが、これが液溜め係合筒21の内側に溜り、外側にこぼれ出ることがなく、容器用中栓10の外側を汚したり、容器aの外側を汚すことが防止される。この外側を伝う内容物は繰り返し注出する際に僅かずつ溜ることになるが、環状の凹部13によって底部が深くしてあるので、通常の使用回数では溢れ出ることはなく、場合によっては、さらに多く溜められるようにすることで対応する。一方、内容物を使い切って容器aを廃棄したり、分別回収する場合には、容器用中栓10を取り外す必要があり、図3に示すようにして取り外す。
【0048】
まず、液溜め係合筒21の縦方向凹溝25と初期切り裂き用凹部27が形成してある場合にはそれに隣接する液溜め係合筒21の壁部を、さらに把持部28が形成してある場合には把持部28を、指で把持し、手前に引っ張るようにする。すると、縦方向凹溝25の裏側の縦方向薄肉部23が切り裂かれた後、周方向薄肉部24も切り裂かれる。
【0049】
そして、さらに、指で把持したまま円周方向に引き裂くようにすると、周方向薄肉部24が終端まで切り裂かれる。
【0050】
すると、容器用中栓10の嵌合内外筒11の嵌合外筒11bが少なくとも180度以上切り裂かれた状態になり、容器口部bから簡単に取り外すことができる。
【0051】
この場合、周方向薄肉部24が360度全周に形成してある場合には、液溜め係合筒21と嵌合外筒11bが分離されて取り除かれることになるので、容器口部bに残った容器用中栓10の部分を別体として取り外すようにすれば良く、周方向薄肉部24が全周に形成してない場合には、切り裂き状態で液溜め係合筒21を把持したまま、容器用中栓10を一体として取り除くことができる。
【0052】
このような容器用中栓10によれば、注出筒14の外側を伝う内容液を液溜め係合筒21の内側に溜めることができ、容器用中栓10の外側が汚れたり、容器aが汚れることがない。
【0053】
また、この容器用中栓10によれば、内容物を使い終わって容器aを廃棄したり、回収する場合に、液溜め係合筒20の縦方向凹溝25と初期切り裂き用凹部27の間、あるいは把持部28をつかんで手前に引っ張るようにした後、周方向に引っ張るようにすることで、縦方向薄肉部23と周方向薄肉部24によって簡単に引き裂くことができ、容器口部bから容器用中栓10を簡単に取り外すことができる。
【0054】
この容器用中栓10の取り外しのための周方向薄肉部24が嵌合内外筒11の天底部11cの裏側の液溜め係合筒21の下端近傍に形成してあるので、液溜め係合筒21の上端を把持して引き裂こうとする力を集中させることができ、従来のような把持部を別に形成する必要を無くし、小さな切り裂き力で切り裂いて取り除くことができ、把持部28を形成した場合には、一層小さな力で切り裂くことができる。
【0055】
また、この容器用中栓10では、環状の凹部13を設けることで、注出筒14の外側に大きな空間を形成して注出筒14を伝う内容液を溜めることができ、これによって液溜め係合筒21の高さを高くする必要もなく、従来の中栓とほぼ同一外形状やほぼ同一寸法にすることができ、容器用中栓10を容器口部bに打ち込むためのキャッピング設備等をそのまま使用することができる。
【0056】
一方、従来の中栓とほぼ同一外形状やほぼ同一寸法であっても、この容器用中栓10では、嵌合内外筒11の嵌合外筒11bの外周に縦方向凹溝25が形成してあるので、キャップ19を被せた状態でも、一目で簡単に取り除くことができる容器用中栓10であることが分かる。
【0057】
また、この容器用中栓10では、縦方向凹溝25を形成する場合に、下端部26を残して形成してあるので、容器口部bへの取り付けの際に縦方向薄肉部23などが破損することを防止することができる。
【0059】
【発明の効果】
以上、実施の形態とともに具体的に説明したように、この発明の請求項1記載の容器用中栓によれば、ヒンジ部を介して注出口を開閉するキャップが一体に設けられた容器用中栓であって、容器口部の上端面および内外周を囲むように嵌合される嵌合内筒、嵌合外筒および天底部を備えた略2重筒状の嵌合内外筒と、この嵌合内外筒の前記嵌合外筒の一端部に形成された前記ヒンジ部を介して設けられる前記キャップと、前記嵌合内筒に一体に連結形成され少なくとも上端が前記天底部より上方に突き出しその上端に前記注出口を備える注出筒と、この注出筒または前記嵌合内筒を塞いで設けられ環状の薄肉部を備えたプルリング付きの開口部と、前記注出筒より外側の前記嵌合内外筒の天底部上に上方に突き出して形成され当該注出筒の外側を伝う内容液を溜めるとともに、外周部に前記キャップを係合する突条が形成される液溜め係合筒と、この液溜め係合筒と前記嵌合外筒との内周面から縦方向に形成される切り裂き用の縦方向スコア部と、この縦方向スコア部に対応する位置の前記嵌合外筒の外周面に、下端部を残して形成され前記縦方向スコア部と協働して切り裂かれる縦方向凹溝と、前記縦方向スコア部の近傍に始端が配置され前記嵌合内外筒の天底部内側面から周方向に形成される切り裂き用の周方向スコア部とを設けるようにしたので、嵌合内外筒の天底部上に上方に突き出して形成された液溜め係合筒と注出筒とで注出筒の外側を伝う内容液を溜めることで、内容物による汚れを防止することができ、この液溜め係合筒と前記嵌合外筒との内周面縦方向に形成した縦方向スコア部と、この縦方向スコア部の近傍に始端が配置され嵌合内外筒の天底部内側面の周方向に形成した周方向スコア部とによって液溜め係合筒を引っ張ることで簡単に嵌合外筒の嵌合を緩めて取り外すことができ、分別回収などが簡単にできる。
また、前記嵌合外筒の外側に、前記縦方向スコア部に対応して縦方向凹溝を下端部を残して形成するようにしたので、簡単に嵌合外筒の嵌合を緩めて取り外すことができ、下端部を残すことで嵌合時の破損を防止することができるとともに、分別可能な中栓であることが嵌合外筒の外側から簡単に分かり、特に外形状が従来と同一の場合でも内容物充填後の中栓の取り付けの際の区別が簡単にできる。
【0060】
また、この発明の請求項2記載の容器用中栓によれば、前記注出筒が前記嵌合内筒の下端内周に環状の凹部を介して上方に突き出して一体に形成するようにしたので、液溜め係合筒および環状の凹部と注出筒とで、注出筒の外側を伝う内容液をより多く溜めることができ、容器本体外周などに伝わり落ちる内容物による汚れをより一層防止することができる。
【0062】
また、この発明の請求項3記載の容器用中栓によれば、前記液溜め係合筒に、前記縦方向スコア部に連結して初期切り裂き用の切り裂き用凹部を形成するようにしたので、切り裂き用凹部のわきをつかんで一層容易に分別回収の際の取り外しを行うことができる。
【0063】
さらに、この発明の請求項4記載の容器用中栓によれ、前記液溜め係合筒に、前記縦方向スコア部に連結する把持部を上方に突き出して形成するようにしたので、把持部をつかんで一層容易に分別回収の際の取り外しを行うことができる。
そして、これらの容器用中栓によれば、外形状や外寸法を従来の中栓とほぼ同一にでき、嵌合装着のためのキャッピング設備等をそのまま使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の容器用中栓の一実施の形態にかかるキャップを閉じた状態で示す縦断面図(説明の都合上、図2中のA−O−A´方向断面に一部B−O断面を合成して表してある。)および正面図である。
【図2】この発明の容器用中栓の一実施の形態にかかるキャップを開いた状態で示す平面図および底面図である。
【図3】この発明の容器用中栓の一実施の形態にかかる取り外し動作の説明図である。
【図4】従来の中栓の平面図および縦断面図である。
【符号の説明】
10 容器用中栓
11 嵌合内外筒
11a 嵌合内筒
11b 嵌合外筒
11c 天底部
12 凸条
13 環状の凹部
14 注出筒
15 中栓板
16 スコア(薄肉部)
17 プルリング
18 開口部
19 キャップ
20 ヒンジ部
21 液溜め係合筒
22 上蓋に係合する突条
23 縦方向薄肉部
24 周方向薄肉部
25 縦方向凹溝
26 下端部
27 初期切り裂き用凹部
28 把持部
a 容器
b 容器口部
c 上端面
d ボトル口部内周
e ボトル口部外周

Claims (4)

  1. ヒンジ部を介して注出口を開閉するキャップが一体に設けられた容器用中栓であって、容器口部の上端面および内外周を囲むように嵌合される嵌合内筒、嵌合外筒および天底部を備えた略2重筒状の嵌合内外筒と、この嵌合内外筒の前記嵌合外筒の一端部に形成された前記ヒンジ部を介して設けられる前記キャップと、前記嵌合内筒に一体に連結形成され少なくとも上端が前記天底部より上方に突き出しその上端に前記注出口を備える注出筒と、この注出筒または前記嵌合内筒を塞いで設けられ環状の薄肉部を備えたプルリング付きの開口部と、前記注出筒より外側の前記嵌合内外筒の天底部上に上方に突き出して形成され当該注出筒の外側を伝う内容液を溜めるとともに、外周部に前記キャップを係合する突条が形成される液溜め係合筒と、この液溜め係合筒と前記嵌合外筒との内周面から縦方向に形成される切り裂き用の縦方向スコア部と、この縦方向スコア部に対応する位置の前記嵌合外筒の外周面に、下端部を残して形成され前記縦方向スコア部と協働して切り裂かれる縦方向凹溝と、前記縦方向スコア部の近傍に始端が配置され前記嵌合内外筒の天底部内側面から周方向に形成される切り裂き用の周方向スコア部とを設けたことを特徴とする容器用中栓。
  2. 前記注出筒は、前記嵌合内筒の下端内周に環状の凹部を介して上方に突き出して一体に形成されていることを特徴とする請求項1記載の容器用中栓。
  3. 前記液溜め係合筒に、前記縦方向スコア部に連結して初期切り裂き用の切り裂き用凹部を形成したことを特徴とする請求項1記載の容器用中栓。
  4. 前記液溜め係合筒に、前記縦方向スコア部に連結する把持部を上方に突き出して形成したことを特徴とする請求項1または3のいずれかに記載の容器用中栓。
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