JP4416235B2 - 分別回収容易なヒンジキャップ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ガラス製又は合成樹脂製等の液体容器の口部に嵌着される合成樹脂製ヒンジキャップに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6,7は例えば実用新案登録第2578042号で開示された従来の打栓形式の合成樹脂製キャップに関するものである。(以下第一例という。)
これは合成樹脂により形成され、頂壁p及び容器の口部の外周をカバーする外周壁fを有する中蓋bと、前記外周壁内側に形成された、容器口部外周の係合凹部iに圧接係合する係合凸部hと、前記中蓋bに3点式スナップヒンジdを介して一体に設けられた外蓋cと、前記嵌合上壁pの一部で、かつ、前記ヒンジdに対応する部分に形成された弱化線qと、前記ヒンジdの一側において、前記弱化線qに連続し、前記外周壁の上端部から下端部まで形成された弱化ラインrと、前記ヒンジの下方の、かつ、前記弱化ラインrの他端に対応する前記外周壁fと連続して形成された、外蓋cを外方に引張った場合に外側に片持に牽引される外周壁fの牽引部とからなり、上記3点式スナップヒンジdは、中央のバネヒンジdoとその両側に位置して回動支点となる一対のヒンジdnから構成されている。
【0003】
上記第一例の合成樹脂製キャップはプルタブlを引き、遮蔽壁jを切り裂いて抜き取り、注筒mより内容物を注ぐことが出来る。また、容器の内用品の使用後、この容器を回収して再使用する、又は再生原料とする場合、前記外蓋cを掴み外方に引張ると、前記ヒンジdを介して前記嵌合上壁pに形成された前記弱化線q及び弱化ラインrが裂け切られる。なおも該外蓋cを外方に引張ると、その力はヒンジの下方の牽引部に及ぼされる。そのため、牽引部近傍は外方に変形して前記係合は緩められる。この状態において、外蓋cを斜め上方に引張ると、前記ヒンジdの下方の外周壁f及びこれに連続する牽引部近傍の外周壁の係合は緩められると共に、上方に引き上げられるので該キャップを栓抜きを用いることがなく、素手で外し取ることができる。
【0004】
前記第一例では、上記3点式スナップヒンジdは、中央のバネヒンジdoとその両側に位置して回動支点となる一対のヒンジdnから構成されているが、もう一つの3点式スナップヒンジとして、例えば、特公平3−53182号公報に示すように、中央の幅広の薄肉回動支点ヒンジHa、および、両側の細幅弾性バンドHbからなる3点式スナップヒンジHがあり、ガラス及びポリエチレンテレフタレートなどの容器より突出する口部に装着するヒンジキャップに利用されている。(以下第二例という。)
【0005】
すなわち、図8は外蓋cを閉じた上記第二例のヒンジキャップをガラス容器に装着したときの斜視図、図9はそのヒンジキャップの外蓋cを開いた状態を示す斜視図で、本体となる中蓋bに対し中央の幅広の薄肉回動支点ヒンジHa、および、両側の細幅の弾性バンドHbからなる3点式スナップヒンジHによって外蓋cが一体に連結されている。さらに、液注ぎ状況がよく見えるようにするには、外蓋cが180度開くようにする必要があり、このため、両側の細幅弾性バンドHbの高さ位置が中央の幅広の薄肉回動支点ヒンジHaの高さ位置より低く設定されている。
【0006】
図8,9には直接図示しないが、このようなヒンジキャップを使用した後に容器を分別回収するために、第一例と同様に、第二例の3点式スナップヒンジHの一側部を通過する縦方向の弱化ラインrを図9の二点鎖線のように上記外周壁fに形成し、これに連続する周方向弱化線qを図9の二点鎖線のように第二例の3点式スナップヒンジHの付け根の内側に沿って上記嵌合上壁pに形成するのが普通であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
第二例の合成樹脂製ヒンジキャップを備えた容器1内の液体を消費してこの容器1を分別回収する場合は、第一例の手法と同様に、前記外蓋cを掴み外方に引張ると、3点式スナップヒンジHの一側に沿った縦弱化線rおよびこれに続く周方向の弱化線qに沿って切裂き、さらに、外蓋cを斜め上方に引張って取り外すことができる。しかしながら、前記外蓋cを掴み外方に引張ると、上記細幅の弾性バンドHbに対して斜めに力が作用し、上記細幅の弾性バンドHbの付け根から引き千切られ、このため、縦方向の弱化ラインrの内側(ヒンジ側)に切裂きに必要な引張り応力が作用しなくなり、その結果、切裂きが困難となるなどの問題点があった。
【0008】
本発明は、これらの問題点を解決するためになされたもので、切裂き抵抗の大きいヒンジキャップであっても、回収の際、ヒンジ切れが起らず、かつ、引き千切られた一方の細幅弾性バンドの外方への突出によって改竄防止効果のある分別回収容易なヒンジキャップを提供することを目的とする。
【0009】
本発明は、上記目的を達成するためになされたもので、請求項1記載の分別回収容易なヒンジキャップは、容器より突出する口部外周のくびれ凹部に係止する嵌合突条を有する外周壁、固定筒を上部に形成した嵌合上壁、および、内方リングからなる嵌着部を有する中蓋と、これと一体にヒンジを介して連結され上記固定筒に係着可能な外蓋とを備え、さらに、上記ヒンジは中央の幅広の薄肉回動支点ヒンジ、および、両側の細幅弾性バンドからなる3点式スナップヒンジである合成樹脂製ヒンジキャップにおいて、上記幅広の薄肉回動支点ヒンジ付け根の一側部を通過する縦弱化線を上記外周壁に形成し、前記縦弱化線は、前記薄肉回動支点ヒンジと前記細幅弾性バンドとの境界に沿って上記外周壁の上端から下端に向かって伸びており、該縦弱化線に連続する周方向弱化線を上記薄肉回動支点ヒンジ付け根内側に沿って上記嵌合上壁に形成したことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明者は、切裂き抵抗の大きいヒンジキャップについて、上記目的を達成するためには、一方の細幅の弾性バンドの付け根から引き千切りながら、中央の幅広の薄肉回動支点ヒンジによって、その一側より縦方向に切裂くとともに、その付け根の内側に沿って円周方向に切裂けばよいと考え、種々実験研究を行った結果、本発明に到達した。
【0011】
発明の実施の形態を実施例に基ずき図面を参照して説明する。図1(イ)は蓋を開いたキャップの平面図、図1(ロ)は図1(イ)のI[ロ]−I[ロ]線に沿った縦断側面図、図2はその側面図、図3は蓋を閉じたキャップの(イ)背面図、(ロ)側面図、図4は蓋を開いたキャップの要部の(イ)斜視図,(ロ)切裂き時の斜視図、図5は切裂き後の蓋を閉じたキャップの(イ)背面図、(ロ)側面図である。
【0012】
図において、9はポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成樹脂の射出成形で作られた中蓋、20はヒンジHで一体に連結された外蓋であり、突片21を有する。1はポリエチレンテレフタレート製の容器、2はその口部で、中蓋9の嵌着部8が口部2に嵌合される。嵌着部8はくびれ凹部3に係合する嵌合突条4を有する外周壁5と内方リング7と固定筒22を上部に形成した嵌合上壁6によって構成され、これらは同心円状に配設されている。上記外蓋20は閉蓋時に上記固定筒22に係着固定されるものである。
【0013】
25は注出筒で、前記嵌合上壁6より上方に突設され、該注出筒25の内側には容器1の内容液の流通を阻止する遮断壁26が設けられ、この遮断壁26には無端状のスコア27が形成されている。28は該スコア27の内側に形成された破断部、29はこの破断部の上に設けられたプルリングである。
【0014】
ヒンジHは中央の幅広の薄肉回動支点ヒンジ11と両側の細幅弾性バンド12とから構成されている。上記薄肉回動支点ヒンジ11の前端部は中蓋9の外周壁5の上部に、後端部は上記外蓋20の外周壁の上部に、それぞれ一体に固定されている。細幅弾性バンド12は蛇腹状に形成され、前端部は中蓋9の外周壁5の凹段部5aの下部に、後端部は外蓋20の外周壁15の凹段部15aの下部にそれぞれ一体に固定されている。この各凹段部の下部にそれぞれ固定した理由は、閉蓋時に弾性バンド12が外部に突出するのを出来るだけ少なくするためである。 ヒンジHの付け根の長さ(中心角度)は必要に応じて適宜選択されるが、例えば、その中心角度は45〜50度に形成される。
【0015】
13は縦弱化線で、上記幅広の薄肉回動支点ヒンジ11付け根の一側部に沿って上記外周壁に切込み形成されている。つまり、この縦弱化線13は薄肉回動支点ヒンジ11と細幅弾性バンド12との境界に沿って上記外周壁の上から下まで形成することも出来るが、この実施例のように、キャップの打栓装着時の破断防止のために、上記外周壁部に形成する縦弱化線13を上記外周壁部の上端から下端まで形成することなく、上端から下端に到達する手前位置まで形成することが好ましい。
ここで縦弱化線とは、基本的には外周壁5の縦方向すなわち中心軸方向に伸びる他の部分より強度的に弱化した線状部をいうが、その形状は任意に選択され、例えば切込み形成された直線状の薄肉部又はミシン目などが採用される。この縦弱化線には中心軸方向に対して多少傾斜した弱化線も含まれ、さらに、外周壁5の上端より中心軸方向に切込み形成し、途中よりヒンジHの方向に傾斜させて形成された弱化線なども含まれる。
【0016】
14は周方向弱化線で上記縦弱化線13の上部に連続し上記薄肉回動支点ヒンジ11付け根内側に沿って上記嵌合上壁6に形成されている。
ここで周方向弱化線とは、基本的には嵌合上壁6に沿って他の部分より強度的に弱化した周方向の線状部をいうが、その形状は任意に選択され、例えば内側より鋭角状に切込み形成された円弧状の薄肉部又はミシン目などが採用される。該周方向弱化線14の円周長さ(中心角度)は、必要に応じて適宜選択され、例えば、90度〜180度が選ばれる。
【0017】
この発明のキヤップは前記のように構成され、容器1の口部2に打栓装着されて用いられる。消費者は開封の際、外蓋20を開いてプルリング29を引張り、破断部28をスコア27から破断して、通口を形成して利用する。
容器1内の液体を消費してこの容器1を分別回収する場合は、外蓋20を掴み、注出筒25の反対側に引張ると、幅広の薄肉回動支点ヒンジ11の付け根に応力が集中するので、縦弱化線13と周方向弱化線14との接続部付近より切り裂かれ、縦弱化線13に隣接する細幅弾性バンド12が図4(イ)に示すように、付け根より引き千切られ、さらに外方に引張ると、周方向弱化線14が順次破断し、ヒンジHが中蓋9から分離される。
外蓋20を更に外方に引張ると、周方向弱化線14が完全に切裂かれ、嵌着部8が拡開されるので、外蓋20を斜め上方に引張ると嵌着部8が口部2より順次外されて口部2からの離脱が容易に行われる。
一旦切裂いた部分を原状に復し外蓋を閉じたとしても、図5に示すように付け根より引き千切られた細幅弾性バンド12が弾性によって外蓋20より外方に突出するので改竄防止効果がある。
【0018】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0019】
本発明の分別回収容易なヒンジキャップは、容器より突出する口部外周のくびれ凹部に係止する嵌合突条を有する外周壁、固定筒を上部に形成した嵌合上壁、および、内方リングからなる嵌着部を有する中蓋と、これと一体にヒンジを介して連結され上記固定筒に係着可能な外蓋とを備え、さらに、上記ヒンジは中央の幅広の薄肉回動支点ヒンジ、および、両側の細幅弾性バンドからなる3点式スナップヒンジである合成樹脂製ヒンジキャップにおいて、
上記幅広の薄肉回動支点ヒンジ付け根の一側部を通過する縦弱化線を上記外周壁に形成し、これに連続する周方向弱化線を上記薄肉回動支点ヒンジ付け根内側に沿って上記嵌合上壁に形成したことにより、分別回収の際、外蓋を引張ったときに幅広の薄肉回動支点ヒンジの付け根に応力が集中し、このためヒンジ切れを起さずに縦弱化線と周方向弱化線との接続部付近より嵌着部が確実に切り裂かれ、上記ヒンジを中蓋から離脱させ、嵌着部を拡開して分別回収を容易に行うことができる。
さらに、縦弱化線に隣接する細幅弾性バンドが付け根より引き千切られ弾性によって外蓋より外方に突出するので、ダンパーエビデント性が強化され、改竄防止効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の外蓋を開いた分別回収容易なヒンジキャップの(イ)平面図(ロ)I[ロ]−I[ロ]線に沿った縦断側面図である。
【図2】本発明の外蓋を開いた分別回収容易なヒンジキャップの側面図である。
【図3】本発明の分別回収容易な蓋を閉じたヒンジキャップの(イ)背面図、(ロ)側面図である。
【図4】本発明の蓋を開いたキャップの要部の(イ)斜視図,(ロ)切裂き時の斜視図である。
【図5】本発明の切裂き後の蓋を閉じたキャップの(イ)背面図、(ロ)側面図である。
【図6】従来の第一例の斜視図である。
【図7】従来の第一例の断面図である。
【図8】外蓋を閉じた従来の第二例のヒンジキャップをガラス容器に装着したときの斜視図である。
【図9】外蓋を開いた従来の第二例のヒンジキャップの斜視図である。
【符号の説明】
1 容器
2 口部
3 くびれ凹部
4 嵌合突条
5 外周壁
5a 凹段部
6 嵌合上壁
7 内方リング
8 嵌着部
9 中蓋
H ヒンジ
11 薄肉回動支点ヒンジ
12 細幅弾性バンド
13 縦弱化線
14 周方向弱化線
15 外蓋の外周壁
15a 凹段部
20 外蓋
21 突片
22 固定筒
25 注出筒
26 遮断壁
27 スコア
28 破断部
29 プルリング

Claims (1)

  1. 容器より突出する口部外周のくびれ凹部に係止する嵌合突条を有する外周壁、固定筒を上部に形成した嵌合上壁、および、内方リングからなる嵌着部を有する中蓋と、これと一体にヒンジを介して連結され上記固定筒に係着可能な外蓋とを備え、さらに、上記ヒンジは中央の幅広の薄肉回動支点ヒンジ、および、両側の細幅弾性バンドからなる3点式スナップヒンジである合成樹脂製ヒンジキャップにおいて、
    上記幅広の薄肉回動支点ヒンジ付け根の一側部を通過する縦弱化線を上記外周壁に形成し、前記縦弱化線は、前記薄肉回動支点ヒンジと前記細幅弾性バンドとの境界に沿って上記外周壁の上端から下端に向かって伸びており、該縦弱化線に連続する周方向弱化線を上記薄肉回動支点ヒンジ付け根内側に沿って上記嵌合上壁に形成したことを特徴とする分別回収容易なヒンジキャップ。
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