JP4318581B2 - 半導体装置の製造方法および製造装置 - Google Patents

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本発明は、半導体装置の製造方法および製造装置に関するものであり、特にシリコンなどの半導体用基板の加工方法に関するものである。
MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)や、マイクロマシン作製に必要となる、基板の深堀り加工(エッチング)では、従来、エッチングの速度、異方性、選択性の向上を目的として、プロセス時にエッチングとデポジションを交互に繰り返しながら処理をおこなうプロセス方法、いわゆるBoschプロセスが提案されている。
例えば、下記特許文献1の2〜3頁に示されるように、エッチング処理をおこなう場合エッチングガスとしてSF、デポジションガス(ここでは窒化による保護膜形成)としてNHを交互に繰り返して処理室に導入し、処理をおこなう方法が記載されている。
この方法ではエッチングガスに反応性の高いSFガスを用いるため、(i)エッチング、(i)デポジション;(ii)エッチング、(ii)デポジション;(iii)エッチング、(iii)デポジション;と、エッチングとデポジションを交互に繰り返す各サイクルにおいて、(i)のエッチング時には基板に垂直な方向へのエッチングと同時に、基板に平行な方向の等方的なエッチングも進行する。(ii)のエッチング時には(i)で等方的にエッチングされた部分(側壁)は(i)のデポジションにより保護されるためエッチングされないので、(i)で等方的にエッチングされた部分は最後まで残る。同様に(iii)以降のエッチング時でも、一度目の等方的エッチング部分は残る。
下記特許文献1では交互に繰り返す時間が秒〜数十秒と長いため、等方的にエッチングされる量が多い。そのため、一度等方的にエッチングされたエッチング側壁部はギザギザが大きく、平滑にならない。このようなギザギザの加工形状では、特に、MEMSデバイスやセンサの微細化、高精度化、高アスペクト比化に対しては、所望のエッチング形状が得られないので問題点であった。
この不具合を低減するために、エッチングとデポジションとからなる1サイクルの周期を短くする方法が考えられる。しかし、エッチングとデポジションとを行う際のガスを高速に切り替えた場合、壁からの残留吸着ガスや反応生成物の脱離物を十分排気することができないため、各々のサイクルでのプロセス特性への影響が無視できなくなる。特にデポジション時にチェンバー壁へ付着した反応生成物が、エッチングサイクル時にプラズマ中へ取り込まれるとエッチング特性が低下する問題点が新たに発生するという問題がある。
特開昭60−126835号公報
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、エッチングとデポジションとのサイクルを高速にした場合でも、デポジション物質がエッチングの特性に影響を及ぼさず、さらに、デポジションに適した解離度の低いプラズマを生成して、エッチングサイクルにおける異方性を確保することを目的とする。
本発明によれば、エッチングとデポジションとを交互に適用する半導体装置の製造方法において、処理室に接続された、プラズマを生成するための第一励起源と、基板を載置するステージの電極に接続された第二の励起源とによりプラズマを生成して基板のエッチングを行うステップと、前記第二の励起源によりプラズマを生成して基板のデポジションを行うステップと、を含む半導体装置の製造方法が提供される。
本発明の方法によれば、デポジションにおいて、高気圧でかつ低密度のプラズマがステージ近傍に生成するので、反応生成物が処理室内に拡がらず処理室の壁への付着量が少なくなる。その結果、エッチングサイクル時にプラズマ中へ混入する壁からのデポジション物質が低減され、高速にエッチングとデポジションとのサイクルを行うことができる。また、本発明によれば、デポジションにおいて高気圧でかつ低密度のプラズマが生成されるので、電子温度の低いプラズマとなり、デポジションガスの過剰な解離が抑制され、その結果、デポジションをエッチング底部まで達成することができ、エッチングのサイクルにおいて異方性を確保できる。
(実施形態1)
本発明は、エッチングとデポジションとを交互に適用して基板を加工する方法であって、デポジションの際、高気圧でかつ低密度のプラズマによりデポジションを行うことを特徴とする基板を加工する方法を提供するものである。特に、高気圧でかつ低密度のプラズマは基板の近傍に生成されることが好ましい。
本発明において、デポジションに用いる高気圧でかつ低密度のプラズマは、エッチングに用いるプラズマと比較して高気圧であり、かつ、低密度である。このように高気圧にすることで、基板の近傍にプラズマを発生させることができ、基板においてエッチングされた側壁部分へのデポジションプラズマの吸着を抑制することができ、次のエッチングサイクルの際にエッチング特性を低下させるような物質が混入することを防止することができる。また、低密度にすることで、電子温度の低いプラズマとなってCF系のガスの解離が抑制され、基板においてエッチングされた底部にまでデポジションプラズマが進入することができるので、基板のエッチング部位おいて上部の開口部付近のみでなく、底部まで均一にデポジションを行うことができるものである。
より詳細には、デポジションの際に、基板を載置するステージ電極に接続された第二の励起源により、高気圧でかつ低密度なプラズマを生成することにより、基板ステージ近傍にプラズマを発生させることができ、その結果、発生したプラズマの反応生成物が処理室内壁まで広がりにくくなるため、壁への付着を防止することができる。よって、デポジションの後に続く次のエッチングサイクル時に、壁から離脱する反応生成物が少なくなり、エッチングを妨害することなく所望のエッチングを行うことができ、また、エッチングとデポジションとのサイクルを高速にすることができるものである。
このように本発明の方法によれば、従来までのエッチングとデポジションを交互に用いて基板を加工する方法において生じていた、エッチング部位の側壁のギザギザを解消することができ、しかもエッチング速度の低下も生じない。
以下、本発明を、図を用いて詳細に説明する。
<装置>
図1は本発明において用いるエッチング装置を示す概略断面図である。図1において、処理室1内には基板4を載置するステージ5が配置されており、当該ステージ5に設置された図示しないステージ電極に第二の励起源であるRF電源6が接続されている。また、処理室1には第一の励起源であるマイクロ波電源7からマイクロ波を導入するための導波管8が取り付けられている。マイクロ波は、処理室1と真空封止された石英、アルミナセラミクスなどの誘電体からなるマイクロ波導入窓9を介して処理室1へ供給される。処理室1の周囲には、処理室1内に磁場を発生させるためのコイル2が設置されている。さらに、処理室1にはエッチングガスをパルス的に供給するための第一のパルスバルブ10と、デポジションガスをパルス的に供給するための第二のパルスバルブ11とが取り付けられている。導入されたガスは処理室1に設けられた排気口3から、図示しない真空ポンプにより排気される。
このような構成の装置において、処理室1にプロセスガスと、第一の励起源7により2.45GHzのマイクロ波を導入し、コイル2により処理室1内に745ガウスの磁場を形成すると、処理室1内のプロセスガスが放電し、ECR(Electron Cyclotron Resonance)プラズマが生成される。このような放電形式を用いたエッチング装置は、一般にECRエッチング装置といわれている。
また、上記の装置はECRエッチング装置について説明したが、本発明においてはICP(Inductively Coupled Plasma)放電を用いたエッチング装置を用いることもできる。この場合、ICP放電を第一の励起源によりおこなう。また、図示しない対向する二つの電極にそれぞれ高周波を印加してプラズマを生成する、平行平板型エッチング装置に適用してもよい。この場合、基板を載置するステージ電極に対向する電極に第一の励起源を接続してプラズマを生成する。
<加工方法>
上記の構成の装置を用いて、本発明の基板を加工する方法を説明する。まず、プロセスガスを処理室1へパルス的に供給し、このとき第一の励起源であるマイクロ波電源7と、第二の励起源であるRF電源6もパルス的に動作させる。これらのパルス動作のタイミングを、図2を用いて説明する。図2における各々のパルス列において、横軸は時間を表し、それぞれのパルス列は当該時間を共通にしたタイミングチャートである。図2において、(a)はエッチングガス、(b)はデポジションガス、(c)はマイクロ波電源の動作状態、(d)はRF電源の動作状態を表し、さらに、(e)はプロセスの状態を示している。
図2に示したプロセスにより、エッチングとデポジションとを交互に繰り返しながら基板を加工するときの基板の状態を図3の基板断面図を用いて説明する。図3において、エッチングの対象となる基板32には、所定の部分のみエッチングをおこなうためのエッチングマスク31が形成されている。エッチングを開始すると基板32の厚さ方向にエッチングが進行していく。以下、本発明の加工方法におけるエッチングの進展について詳細に説明する。
まず、第一のパルスバルブ9からエッチングガスとしてSFを処理室1にパルス的に導入する。エッチングガスにSFを用いる理由は次のとおりである。つまり、現状のMEMSやマイクロマシンの作製においては、そのエッチング加工深さがμmから数百μmであるため、LSI半導体に比べるとはるかに深堀り加工が必要となる。そのため、エッチング工程において生産性を確保するには、毎分μm以上の高いエッチング速度が必要となる。このようなエッチング速度を得るにはSiに対して高い反応性をもつガスが有利となり、一般的にはF系のプロセスガスであってしかも取り扱いが簡単なSFが用いられる。
なお、エッチングガスをパルス的に導入すると処理室1の圧力は時間的に変動することになるが、圧力は平均的な値に設定する。この場合処理室1の圧力は、高いエッチング速度とエッチングの異方性を得るために、低気圧でかつ高密度のプラズマが生成できる圧力領域に選ぶ必要がある。この圧力領域は上記したECRエッチング装置の場合、数十mPa〜数千mPaとなるため、ここでは平均666mPaに設定することができる。圧力の設定方法は、真空排気能力が一定であれば供給するガス流量により決定することができる。
次に、図2(a)および(c)のとおり、第一のパルスバルブ10が開口してガスが導入されている時期に同期させて、マイクロ波電源7をパルス的に動作させる。これによりマイクロ波はマイクロ波導入窓9を介して処理室1に導入され、処理室1に形成されている磁場と作用してECRプラズマが生成される。生成されたプラズマは、基板4上に輸送される。この状態でさらに第一のパルスバルブ10を開口してパルス的にガスが導入されている時期に同期させて、図2(d)のとおり、RF電源6をパルス的に動作させる。これにより、基板4にRFバイアスが印加され、図2(e)に示したAの期間エッチングがおこなわれる。
すなわち、本発明におけるエッチングにおいては、図2のとおり、エッチングガスのパルス的導入、マイクロ波電源およびRF電源の動作をそれぞれ同期させて、Aの期間エッチングが進行することになる。
以上のエッチングサイクルを実施すると、図3の(A)に示した基板の厚さ方向のエッチングがおこなわれると同時に、反応性の強いSFプラズマにより、基板に平行な方向へも等方的にエッチングが進行する。
次にデポジションのサイクルについて説明する。第二のパルスバルブ11から処理室1に供給するデポジションガスは、エッチングガスを供給する第一のパルスバルブ10が閉口している期間におこなう。ここで用いるデポジションガスは、RF電源による放電により分解すると、CF系のポリマーが生成されるガスが好ましい。当該ガスとして、ここではCを用いる。このCF系のポリマーはシリコン表面に付着するとエッチング保護膜となる。なお、処理室1の圧力はエッチングの場合と同様に時間的に変動するので、平均的な値に設定する。処理室1の圧力設定は、第二の励起源6であるRF電源の高周波のみでプラズマを生成することができる圧力領域が選ばれる。具体的には、エッチング時の圧力に比べると一桁程度高い、数百mPa〜数万mPaに設定する。このように設定することで、高気圧でかつ低密度のプラズマを発生することができる。この場合圧力は、真空排気能力が一定であれば供給するガス流量により決定されるので、エッチング時に比べ大流量のガスをパルス的に供給することができる。
以上の状態で、図2(b)および(d)に示すように、第二のパルスバルブ11が開口してガスがパルス的に導入されている時期に同期させて、RF電源6をパルス的に動作させると、高気圧でかつ低密度のプラズマが生成される。パルス的に動作させるRFの大きさは、上記の圧力範囲で高周波放電を維持し、かつデポジションに必要となる電力に設定する。
なお、本発明においては、図2に示すように、エッチングサイクル時に印加するRFバイアスの電力より大きい値とすることができる。上記の条件により生成されるプラズマは、エッチング時に生成するECRプラズマに比較して、高気圧でかつ低密度プラズマとなる。そのためプラズマは、処理室1の側壁まで拡散することなく、主に基板4上の近傍に生成される。以上述べたデポジションプラズマにより、図2の(e)に示したBの期間のみデポジションがおこなわれる。なお、この期間のマイクロ波電源7は停止しておくか、それ自体ではプラズマが発生しない電力以下にしておく。
すなわち、上記のデポジションの方法は、図2(b)および(d)に示すとおり、デポジションガスおよびRF電源をそれぞれパルス的に動作させることによって、図2(e)のBの期間デポジションが行われることとなる。
デポジションが行われると、図3(A)に示したエッチングサイクルでエッチングされた側壁33と、エッチング底部にCF系のポリマー膜が付着し、図3の(B)に示す保護膜34が形成される。
保護膜34が形成されたら、次のエッチングサイクルに移り、前記した方法によりエッチングプラズマを生成してエッチングをおこなう。エッチングを開始すると、エッチング底部に形成されている保護膜は、基板に向かう方向の異方性エッチングにより、エッチングサイクルの初期段階で除去される。保護膜が除去された底部はシリコン面が現れるので、その後はシリコン基板に向かう方向にエッチングが進む。一方、エッチング側壁部33に形成されている保護膜は、基板と平行な方向の等方的エッチングによりある程度はエッチングされる。しかし、等方的なエッチング速度が小さいため、完全に保護膜は除去されず、エッチング側壁33のシリコン面を保護して基板に平行な方向へのエッチングを防止する。よって、図3の(A)に示したSiの側壁形状は維持され、図3の(C)に示したエッチング形状が形成される。
以上述べたエッチングおよびデポジションを交互に行うサイクルを繰り返して実施すると、図3に示す(D)、(E)の順に基板の加工が進展していき、マスク31に沿ったエッチング形状が得られる。
ここで、上記したエッチングとデポジションとを高速に繰り返してサイクルを短くしていけば、1サイクルでエッチングされる量が小さくなるため、図3に示した側壁のギザギザが小さくなり、側壁の平坦度が向上する。この場合、1エッチングサイクルでのエッチング量は小さくなるが、繰り返しを高速にするのでエッチング速度は維持できる。
なお、このようなエッチングとデポジションとを高速に繰り返せば、エッチング時においてデポジションガスがエッチングガスに混入してエッチング特性に悪影響を及ぼす可能性があるが、本エッチング方法によれば、繰り返しサイクルを高速にした場合でも、デポジション時のプラズマが高気圧でかつ低密度であり、基板近傍に生成されるので、プラズマからの反応生成物が処理室1の壁に拡散して付着しにくいため、上記問題は解消することができる。つまり、デポジションガスによる壁への付着物が少ないため、反応生成物や残留吸着ガスの離脱によるエッチング特性への影響が無く、所望のエッチング性能が得られる。
なお、図2において示したそれぞれのパルスのタイミングは、厳密に同期させる必要はなく、プロセスガス種やプラズマの条件により適宜可変して設定することにより、より良好な加工サイクルを達成することができる。
また、本発明におけるエッチング方法のデポジションサイクルにおいて、デポジション用のプラズマとして高気圧低密度プラズマを用いると、以下の効果も得られることを図4および5を用いて説明する。
図4において、シリコン基板42上にはエッチングマスク41が施されており、エッチングをおこなうことによりエッチング側壁43とエッチング底部45が形成される。44はデポジションサイクル時に付着した保護膜である。また、図5においても同様に、シリコン基板52上にエッチングマスク51が形成され、エッチングを行うことによりエッチング側壁53とエッチング底部55が形成される。54は、デポジションサイクル時に付着した保護膜を表す。
MEMS、マイクロマシンの加工では、数百μmの深堀が必要になる場合がある。その場合、エッチング底部まで確実にデポジション物を輸送して、底部の側壁に保護膜を形成し、異方性を確保することが重要になる。しかし、上記従来技術に記載されている、エッチング時のプラズマ(低気圧高密度プラズマ)と同様の放電方式、同程度の圧力でデポジションプラズマを生成すると以下の不具合が生じる。
すなわち、前記した従来技術のエッチング時のプラズマは、低気圧高密度プラズマであるため、電子温度が高く、プラズマ密度も高い。そのため、デポジションガスであるCの解離が必要以上に進み、図4に示した付着確率の大きいC、F、CF種が過剰になり、付着し易いプラズマになる。その結果、側壁保護膜となるデポジション物は、エッチング側壁上部の開口部付近に付着しやすくなり、エッチング底部45まで到達しなくなる。このため、底部の側壁に十分な保護膜を形成できなくなり、等方的エッチングが進行して、所望のエッチング形状が得られなくなる。
これに対して本発明の方法によるデポジションサイクルでは、数百mPa〜数万mPaの高い圧力条件で高周波プラズマを生成するので、電子温度の低い、低密度のプラズマができる。その結果、CF系ガスの過剰な解離が抑えられ、図5に示した付着確率の低いCFx(x=2、3)ラジカルが豊富になり、デポジション物がパターン底部まで輸送される。これにより、エッチング開口部からエッチング底部55に至るエッチング側壁53全面に側壁保護膜54が形成され、異方性エッチングをおこなうことができる。
また本発明において、上述のデポジションのサイクルにおいて、ステージ電極に印加する第二の励起源であるRF電源の電力を、パルス的動作時間の間で時間的に変化させてもよい。この場合、図6(d)に示すRF電力のタイミングシーケンスにおいて、パルス的に印加するRF電力の大きさを、印加直後の初期段階に大きく設定する。RF電力を大きくする期間は放電が開始し、安定してプラズマが形成される時間に設定し、その後はデポジションに必要となるRF電力に低下させる。一般的に高周波放電の場合、高気圧雰囲気では放電の着火不良が生じる。しかしRF電力を一時的に大きく印加することにより、高周波放電を確実に開始させてデポジション用のプラズマを生成できるので、安定した保護膜の形成ができる。なお、図6の(a),(b),(c)および(e)は、図2の場合と同一である。
上記実施形態1に記載した本発明の半導体装置の製造方法は、たとえば、高アスペクト比(幅/深さ)のエッチングが必要であり、また、流路壁の平坦性が要求されるマイクロ冷却デバイスのマイクロ流路を形成や、化学用マイクロデバイス(μ−TAS)の流路形成などの半導体装置の製造に用いることができる。シリコン材料を用いた基板の深堀を行うことができ、また、流路壁となるエッチング側壁のギザギザを好適に低減することができるからである。
(実施形態2)
<装置>
次に、本発明の方法を、図7に示す構成の装置を用いて実施する場合について説明する。図7において、プラズマ室72は仕切り板73を通じて処理室71に連通している。プラズマ室72にはエッチングガスをパルス的に供給するための第一のパルスバルブ710と、プロセスには直接寄与しないガスをパルス的に供給するための第三のパルスバルブ713が取り付けられている。また処理室71にはデポジションガスをパルス的に供給するための第二のパルスバルブ712が取り付けられている。図7においてこれら以外の構成については図1の装置と同一である。
<加工方法>
上記の構成の装置において、図8に示すパルス動作のタイミング図によりプロセスの進展を説明する。第一のパルスバルブ710からエッチングガスとしてSFをプラズマ室72にパルス的に導入する。プラズマ室72に導入されたエッチングガスは、仕切り板73を通じて処理室71に設けられた排気口から、実施形態1と同様に排気される。この場合仕切り板73の開口部は、プラズマ室72の側壁(プラズマ室の直径)より小さくして、プラズマ室72と処理室71に圧力差が生じるように設定される。望ましくはプラズマ室圧力が処理室圧力に対して数倍になるような開口径に設定する。
次に、図8(a)および(d)に示すとおり、第一のパルスバルブ710が開口してガスがパルス的に導入されている時期に同期させて、第一の励起源であるマイクロ波電源をパルス的に動作させてECRプラズマを生成する。生成されたプラズマは、プラズマ室72から処理室71に拡散し基板上に輸送される。この状態でさらに、図8(e)に示すとおり、第一のパルスバルブ710が開口してガスが導入されている時期に同期させて、第二の励起源であるRF電源をパルス的に動作させる。これにより、基板にRFバイアスが印加され、図8(f)に示したAの期間のみエッチングがおこなわれる。以上のエッチングサイクルを実施すると、実施形態1と同様のエッチングがおこなわれる。
すなわち、図8(a),(d)および(e)に示すように、第一のパルスバルブによるガスの導入、マイクロ波電源のパルス的動作およびRF電源のパルス的動作を同期して行うことにより、エッチングが行われることになる。
次にデポジションのサイクルについて説明する。図8(b)に示すように、第二のパルスバルブ712から処理室71に供給するデポジションガスは、エッチングガスを供給する第一のパルスバルブ710が閉口している期間に供給する。同時に、図8(c)に示すように、第二のパルスバルブ712に同期させて第三のパルスバルブ713からエッチングに寄与しないガスをパルス的に供給する。デポジションガスは実施形態1と同様のCを用い、エッチングに寄与しないガスとしては希ガスのArを用いる。なお、処理室71の圧力設定は、実施形態1と同様のRF電源からの高周波のみでプラズマを生成することができる圧力領域が選ばれる。すなわち、高周波放電により放電が可能となる、エッチング時の圧力に比べると一桁程度高い、数百mPa〜数万mPaに設定する。圧力の設定方法は、真空排気能力が一定であれば供給するガス流量により決定する。この場合Cガス流量は、デポジションをおこなう上で必要となる流量に設定し、これにArガスを添加した総合流量により前記した圧力範囲が得られるようにすればよい。
以上の状態で第二のパルスバルブ712が開口してガスがパルス的に導入されている時期に同期させて、図8(e)に示すように、第二の励起源であるRF電源をパルス的に動作させると、高周波プラズマが生成される。上記の条件により生成されるプラズマは、実施の形態1と同様に、エッチング時に生成するECRプラズマに比較して、高気圧でかつ低密度のプラズマとなる。そのためプラズマは、処理室71側壁や、プラズマ室72まで拡散することなく、主に基板上の近傍に生成される。以上述べたデポジションプラズマにより、図8(f)に示したBの期間のみデポジションがおこなわれる。
実施形態2の装置を用いる場合、デポジションサイクルにおけるプラズマ中のラジカル(活性種)も、プラズマ室72からArガスを供給していることにより生じるプラズマ室と処理室の圧力差により、プラズマ室72側へ拡散しにくい。したがって、より壁への付着物が少なくなり、反応生成物や残留吸着ガスの離脱によるエッチング特性への影響が無く、所望のエッチング性能を得ることができる。
また、本実施形態2において、図7に示す構造の装置の代わりに、図9に示す構造の装置を用いて基板を加工することもできる。図9において、第二のパルスバルブ912にはシャワーリング914が取り付けられている。加工サイクルにおけるデポジションにおいては、第二のパルスバルブ912からデポジションガスであるCがシャワーリング914を介して処理室内に導入されることとなる。当該シャワーリングは、基板上の周囲に設置され、基板に向かってガスを供給するための穴(ガス吹出し孔)が施されている。なお、上述した以外の構成は、図7に記載の装置と同一である。
上述のように図9の装置を用いることで、特にシャワーリング914を介してデポジションガスを供給することにより、基板近傍にデポジション用のプラズマを発生することができる。したがって、デポジション時におけるプラズマ中の活性種の処理室内での滞在時間が短くなり、ガスの解離が進行する前に処理室から排気されるので、Cの過剰な解離を低減することができる。Cの過剰解離が抑制されると、図5において説明したとおり、CF、CFなどのエッチング壁への付着率の低いラジカルが多く発生し、このようなデポジション用のプラズマがエッチング底部まで輸送される。その結果、エッチング開口部から底部に至るエッチング側面全面に保護膜が形成され、エッチングのサイクルにおいて異方性のエッチングが実現される。
なお、図8において示したそれぞれのパルスのタイミングは、厳密に同期させる必要はなく、プロセスガス種やプラズマの条件により適宜可変して設定することにより、より良好な加工サイクルを達成することができる。
上記実施形態2に記載した本発明の半導体装置の製造方法は、上記実施形態1と同様に、たとえば、高アスペクト比(幅/深さ)のエッチングが必要であり、また、流路壁の平坦性が要求されるマイクロ冷却デバイスのマイクロ流路を形成や、化学用マイクロデバイス(μ−TAS)の流路形成などの半導体装置の製造に用いることができる。シリコン材料を用いた基板の深堀を行うことができ、また、流路壁となるエッチング側壁のギザギザを好適に低減することができるからである。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明に用いるエッチング装置を示す概略断面図である。 本発明の基板を加工する方法のタイミングチャートを表す図である。 本発明の基板を加工する方法によって加工したときの基板の状態を表す概略断面図である。 従来技術におけるデポジションを適用したときの基板における保護膜の形成の状態を示す概略断面図である。 本発明におけるデポジションを適用したときの基板における保護膜の形成の状態を示す概略断面図である。 図2において、RF電源の電力をパルス的動作時間の間で時間的に変化させた場合のタイミングチャートを表す図である。 本発明に用いる別のエッチング装置を示す概略断面図である。 図7の装置を用いた場合の本発明の基板を加工する方法のタイミングチャートを表す図である。 本発明に用いるさらに別のエッチング装置を示す概略断面図である。
符号の説明
1,71 処理室、2 コイル、3 排気口、4,32,42,52 基板、5 ステージ、6 RF電源、7 マイクロ波電源、8 導波管、9 マイクロ波導入窓、10,710 第一パルスバルブ、11,712,912 第二パルスバルブ、31,41,51 エッチングマスク、33,43,53 エッチング側壁、34,54 保護膜、45,55 エッチング底部、72 プラズマ室、73 仕切り板、713 第三パルスバルブ、914 シャワーリング。

Claims (10)

  1. エッチングとデポジションとを交互に適用する半導体装置の製造方法において、
    処理室に接続された第励起源によりプラズマを生成するとともに、基板を載置するステージの電極に接続された第二の励起源により前記基板にRFバイアスを印加することによって基板のエッチングを行うステップと
    前記第二の励起源によりプラズマを生成して基板のデポジションを行うステップと、を含む半導体装置の製造方法。
  2. デポジションを行う際に、デポジションガスに希ガスを加えることを特徴とする、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 処理室がプラズマ室と処理室とに仕切り板を用いて分離された場合において、プラズマ室にエッチングガスを供給し、処理室にデポジションガスを供給する、請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. プラズマ室に希ガスを供給するために設けられたバルブをデポジションの際に動作させて、希ガスをプラズマ室に供給することを特徴とする、請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
  5. デポジションの際に印加する第二の励起源の出力は、エッチングの際に印加する第二の励起源の出力より大きいことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  6. デポジションの際に印加する第二の励起源の出力は、印加の初期時において、デポジションに必要な最小の出力よりも大きいことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  7. デポジションの際の圧力は、エッチングの際の圧力より大きいことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  8. 基板の近傍に設けられたガス吹出し孔からデポジションガスを供給することを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  9. ガスを供給して反応を行うための処理室と、
    該処理室内に設けられた、電極を備えている、基板を載置するためのステージと、
    処理室に接続されたマイクロ波を発生するための第一励起源と、
    ステージの電極に接続された第二励起源と、
    前記処理室内にガスを供給するためのガス供給手段と、を備え、
    エッチングを行うために、前記第一励起源によりプラズマを発生させるとともに、前記第二の励起源により前記基板にRFバイアスを印加し、デポジションを行うために、第二励起源によりプラズマを発生させることを特徴とする、半導体装置の製造装置。
  10. エッチングガスを供給して反応を行うためのプラズマ室と、
    開口部を有する仕切り板を介して前記プラズマ室と連通する、デポジションガスを供給して反応を行うための処理室と、
    該処理室内に設けられた、電極を備えている、基板を載置するためのステージと、
    前記プラズマ室に接続されたマイクロ波を発生するための第一励起源と、
    前記ステージの電極に接続された第二励起源と、を備え
    エッチングを行うために、前記第一の励起源によりプラズマを発生させるとともに、前記第二の励起源により前記基板にRFバイアスを印加し、デポジションを行うために、第二の励起源によりプラズマを発生させることを特徴とする、半導体装置の製造装置。
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