JP4311803B2 - 表面被覆成形型およびその製造方法 - Google Patents

表面被覆成形型およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車、機械、家電製品分野などに用いられる鉄系部品、アルミニウム合金部品またはマグネシウム合金部品などの成形に使用する表面被覆成形型とその製造方法に関するものである。特に、500℃以上の温間または熱間で鍛造する際、あるいは鋳造する際に、耐酸化性と耐熱亀裂性に優れた長寿命の成形型とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車部品や機械部品等の鉄系部品あるいはアルミニウム合金部品あるいはマグネシウム合金を、温間・熱間で鍛造する際、あるいは鋳造する際に使用される金型あるいは鋳型(以下「成形型」と総称する)は、使用中に成形型表面が受ける高温(一般的に500℃以上)のために、成形型表面の酸化による損傷、繰り返し熱応力による疲労亀裂の発生などが生じ、ヒートチェックと呼ばれる「肌荒れ」現象が生じる。このような肌荒れは加工数の増大に伴って進行し、寸法精度の維持が困難になった時点で、成形型の寿命に達するとされる。
【0003】
このような成形型の損傷を少しでも遅らせるために、現在、窒化処理(タフトライド処理、ガス窒化処理、イオン窒化処理、浸硫窒化処理など)が幅広く用いられている。窒化処理の特徴は、JIS鋼種SKH、SKDあるいはこれらの相当材である鋼からなる母材表面に窒素を主成分とする元素を拡散浸透させ、表面硬度の増大、表面圧縮応力の導入などを図り、ヒートチェックに対する成形型表面の耐久性を向上させている。しかし、窒化処理では成形型表面の耐酸化性を向上させることはできず、成形型表面の酸化による損傷、即ち「成形型表面での酸化鉄の発生〜酸化スケールの脱落〜更なる酸化の進行」という現象を抑制することはできていない。
【0004】
窒化処理以外の表面処理として広く使われているのは、化学蒸着法(CVD法)あるいは物理蒸着法(PVD法)による炭化チタン、窒化チタンあるいは炭窒化チタンなどのセラミックス被膜の形成である。またTRD法あるいはTD法と呼ばれる熱反応・析出法による炭化バナジウムなどの被膜形成も用いられている。しかしながらこれらの炭窒化チタン、炭化バナジウムなどは、それ自身の耐酸化性が500〜600℃付近で失われ、成形型表面の酸化抑制には顕著な効果は得られていなかった。
【0005】
これらの欠点を克服するために、窒化処理などの表面硬化処理と、蒸着法などの被膜形成処理とを組み合わせる技術として次のものが提案されている。
【0006】
▲1▼特開昭62-103368号公報では、金属母材の表面に窒化物層を形成し、セラミック層を被覆したセラミックコーティング金属を提案しており、被膜形成方法としてCVD法を具体的に開示している。
【0007】
▲2▼特開平2-125861号公報では、イオン窒化処理とイオンプレーティングを同一真空槽内で連続して行い、金属の窒化物、炭化物、炭窒化物、炭窒酸化物、酸化物等の膜を一層以上形成する方法を開示している。
【0008】
▲3▼特開平5-98422号公報では、真空容器内で高周波電源を用いてプラズマを発生した窒素イオンを被処理物に衝突させて硬化層を作り、そのまま直ちにセラミックスコーティングする連続処理方法を開示している。
【0009】
▲4▼特開平8-35075号公報では、金属部材をアンモニアガスと水素ガスの雰囲気下でグロー放電を行い、イオン窒化する。次にこのイオン窒化層の上にPVD法により硬質被膜を形成する方法を開示している。
【0010】
▲5▼特開平7-204822号公報では、金型表面にTiAlN層のハードコーティング被膜を形成させて、高い溶損性ならびに耐ヒートチェック性を付与されたダイカスト金型を提案している。
【0011】
これらの先行技術は、いずれも処理方法を単に開示しただけか、あるいは材料系を開示したに止まっており、耐熱亀裂性と耐酸化性を同時に満足させる材料系と、その材料系が満足すべき機械的特性の特徴を与えるものではなかった。また、TiAlN被膜については、確かに優れた耐酸化性を有しているが、熱衝撃や機械的衝撃などの衝撃に対して脆いという欠点を有しており、特性的に不十分であった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の主目的は、耐熱亀裂性と耐酸化性を同時に向上できる表面被覆成形型とその製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明による成形型は、耐酸化性と耐衝撃性に優れた被膜を母材表面に形成することで上記の目的を達成する。特に、窒化処理による母材表面層の硬化処理に前記被膜を組み合わせたことによって二つの表面改質技術の効果が相乗効果をもたらし、長寿命の成形型を実現することができる。また、窒化処理による母材表面層の硬化処理を施さない場合であっても、被膜自身の優れた耐酸化性により優れた耐酸化性と耐衝撃性を持った成形型を得られる。以下、本発明の構成を説明する。
【0014】
まず、母材としてはJIS鋼種SKH、SKDあるいはこれらの相当材である鋼とする。
【0015】
このような母材表面への窒化処理としては、タフトライド処理、ガス窒化処理、イオン窒化処理など、多数の窒化処理法が適用できる。但し、多くの手法では窒化処理後の母材表面に化合物層あるいは脆化層と呼ばれる脆い化合物「γ’−Fe4Nあるいはε−Fe2−3N」が発生するため、このような化合物層を研磨して除去することが好ましい。なお、イオン窒化処理を用いれば、上述の化合物層を形成させることなく、窒化処理が実現できる。このような窒化処理は施した方が好ましいが、本発明における必須条件ではない。
【0016】
窒化処理による硬化層の厚みは、50μm以上、500μm以下であることが好ましい。このときに、窒化処理時の処理温度や、窒化層の深さを最適化して、窒化層中に母材の表面から深さ10μmにわたっての残留応力の平均値が0.2GPa以上、1.5GPa以下の圧縮の残留応力を付与させることが好適である。
【0017】
母材表面に形成する被膜は耐酸化性に優れたセラミックスとする。このときに、従来から用いられているセラミックス被膜である窒化クロムにアルミニウム元素を添加することで耐酸化性が大きく向上する。クロムの添加量としては、被膜の組成を(Al1-x、Crx)Nで表したときに1.0>x≧0.02(xは原子比)であることが必要である。
【0018】
このときに、母材側から被膜表面側へ向けて(Al1-x、Crx)N被膜の組成が連続的あるいは段階的にアルミニウムリッチあるいはクロムリッチヘと傾斜させることで、更に好ましい場合がある。また、窒化アルミと窒化クロムの薄層を、交互に5回以上繰り返して積層した被膜(AlN/CrN被膜)とすることで、上述の(Al1-x、Crx)N被膜と同等あるいはそれ以上の寿命が得られる。また、それぞれ組成の異なる2種類以上の(Al1-x、Crx)N被膜(但しxは原子比であり、1.0>x≧0.02)の薄層が交互に4回以上繰り返して積層された被膜であってもよい。このときに被膜形成時の条件を最適化して、被膜全体の残留応力の平均値が0.5GPa以上、8GPa以下の圧縮応力を付与させると、なお好ましい。また、(Al1-x、Crx)N被膜あるいはAlN/CrN被膜中に0.1〜10原子%のSiを添加するとより好ましい。
【0019】
被膜表面には粗大粒子による突起やピンホールなどの欠陥が少なく、できるだけ平滑であることが好ましい。
【0020】
膜の全体厚みは0.5μm以上、40μm以下であることが好ましい。
【0021】
なお、母材表面(特に窒化処理層)との密着性を向上させるために、セラミックス被膜の最下層が窒化チタンあるいは窒化クロムであれば、なお好ましい。更に被膜の最外層には、衝撃に強い窒化クロムを形成すると、なお好ましい。
【0022】
このような表面被覆成形型を製造する方法としては、フィルタードアーク蒸発源を用いることによって母材表面への粗大溶融粒子の到達を抑制したアークイオンプレーティング法か、あるいは金属アーク蒸発源の金属陰極周辺から窒素ガスを導入することによって陰極表面からの粗大溶融粒子の飛散を抑制したアークイオンプレーティング法などの、改良されたアークイオンプレーティング法によって実施されることが最適である。
【0023】
以下、上記の構成要件の限定理由を説明する。
窒化処理は、耐熱亀裂性向上という優れた効果をもたらすとされているが、この処理法を単独で用いたとしても、成形型の寿命は鋼の持つ低い耐酸化性によってすぐに限界に達してしまう。窒化処理層には、適切な圧縮残留応力が存在していることが好ましい。この残留応力とは、X線回折法(sin2ψ法)で測定されるものであり、母材の表面から深さ10μmにわたっての残留応力の平均値が0.2GPa以上、1.5GPa以下の圧縮応力であることで特徴づけられる。圧縮残留応力が0.2GPaより小さい、あるいは引張りの残留応力になっている場合は、熱亀裂の発生抑制効果が得られず、好ましくない。また圧縮残留応力が1.5GPaを越えると、逆に亀裂発生を促進してしまうため、好ましくない。
【0024】
次に、窒化クロムをベースとしたセラミックス被膜にアルミニウム元素を添加するのは、耐酸化性を更に向上させることができるためである。同時に被膜中には圧縮残留応力が存在していると好ましい。被膜の残留応力は上に述べたX線回折法で測定される。具体的には被膜全体の残留応力の平均値が0.5GPa以上、8GPa以下の圧縮応力であることが必須である。圧縮残留応力が0.5GPaより小さい、あるいは引張りの残留応力になっている場合は、熱亀裂の発生抑制効果が得られず、好ましくない。また、圧縮残留応力が8GPaを越えると、逆に亀裂発生を促進してしまうため、好ましくない。
【0025】
これら窒化処理とセラミックス被膜の相乗効果として「耐熱亀裂性と耐酸化性に特に優れた成形型」が実現される。
【0026】
なお、窒化処理における母材表面層の窒化処理層深さは、50μm以上、500μm以下であることが望ましい。50μm未満の処理では顕著な効果を得ることが難しい。また、500μmを超える処理には、著しく長時間の窒化処理が必要となり、費用対効果の面で経済的ではない。
【0027】
さらに、窒化クロムセラミックスにアルミニウム元素を添加することで被膜の耐酸化性を向上させることができる理由は、被膜中のアルミニウムが、成形型の使用時の高温大気雰囲気で酸化し、被膜表面に強固な酸化保護膜を形成するためである。この様な緻密な酸化被膜は、被膜全体の酸化の進行を大幅に抑制する効果を持っており、成形型表面の酸化摩耗を大きく抑制する。
【0028】
被膜の組成としては(Al1-x、Crx)N被膜で表現したときに1.0>x≧0.02(ただしxは原子比)であることが必要である。組成xの上限は、物質の特性から1.0であるが、x=1.0(アルミ添加量がゼロ)では耐酸化性向上の効果が得られず、好ましくない。組成xが0.02を下回ると、窒化アルミの結晶構造が六方晶に変化するために被膜が脆くなり、好ましくない。
【0029】
また、窒化アルミヘのクロムの添加方法については、被膜厚み方向に均一に添加する方法以外に次のいずれかの構成を採ることも好ましい。
【0030】
▲1▼母材側をクロムリッチな(Al1-x、Crx)N被膜とし、膜表面側をアルミリッチな(Al1-x、Crx)N被膜とすることで、膜表面側の耐酸化性を特に向上させておく。
【0031】
▲2▼母材側をアルミリッチな(Al1-x、Crx)N被膜とし、膜表面側をクロムリッチな(Al1-x、Crx)N被膜とすることで、膜表面側の耐衝撃性を特に向上させておく。
【0032】
▲3▼化学式AlNの窒化アルミ膜と、化学式CrNの窒化クロム膜を、交互に4回以上繰り返し積層した膜構造とすることで、一層が摩耗して消失しても次の層が顔を出すことで、耐熱亀裂性と耐酸化性効果を持続させる。
【0033】
▲4▼それぞれ組成の異なる2種類以上の(Al1-x、Crx)N被膜(ただしxは原子比であり、1.0>x≧0.02)の薄層が、交互に4回以上繰り返して積層された膜構造とする。これにより、一層が摩耗して消失しても次の層が顔を出すことで、耐熱亀裂性と耐酸化性効果を持続させる。
【0034】
更に上記(Al1-x、Crx)N被膜あるいはAlN/CrN被膜に、0.1〜10原子%のSiを添加すると、被膜の耐酸化性が更に向上するため、好ましい。Siの添加量が0.1原子%を下回ると、耐酸化性向上の効果が少なく、好ましくない。また、Siの添加量が10原子%を越えると、被膜の機械的強度が低下するために好ましくない。
【0035】
被膜の全体厚みとしては、0.5μm以上、40μm以下であることがより好ましい。0.5μmを下回ると、被膜処理の効果が少なくなるため、好ましくない。また、40μmを越えると、使用時の衝撃によって膜が自己破壊するため、好ましくない。
【0036】
なお、セラミックス被膜と母材との間に窒化チタン膜あるいは窒化クロム膜を介在させることで、母材表面の窒化処理層と、上記セラミックス被膜の密着性を最大限に発揮させることができる。また、被膜の最表面をCrNとすることで、被膜の耐衝撃性を向上させることができ、より好ましい。
【0037】
このような表面被覆成形型を製造する方法としては、フィルタードアーク蒸発源を用いることによって母材表面への粗大溶融粒子の到達を抑制したアークイオンプレーティング法か、あるいは金属アーク蒸発源の金属陰極周辺から窒素ガスを導入することによって陰極表面からの粗大溶融粒子の飛散を抑制したアークイオンプレーティング法によって実施される。従来から広く利用されている一般的なアークイオンプレーティング法(改良前のアークイオンプレーティング法)においては、金属蒸発源となる陰極(カソード)表面から、アーク放電によって金属が蒸発あるいは昇華する際に、粗大粒子と呼ばれる直径数μm以上の粒が発生し、これが膜中に取り込まれて、被膜の欠陥(ピンホール、突起など)を形成することが知られていた(文献1:Effect of duct bias on transport of vacuum arc plasmas through curved magnetic filters:Journal of Applied Physics, 75(10) 1994 P4900)。これらの欠陥が温熱間鍛造金型などの高温で使用される成形型表面の被膜中に存在すると、欠陥が起点となって、被膜の耐酸化性を著しく低下させることが本発明者らによって確認されたのである。
【0038】
フィルタードアーク蒸発源(フィルタードカソードとも呼ばれる)を用いる方法(改良アーク法Aと称する)は、カソード正面に直線形状あるいは曲線形状のダクトが設置され、その軸線に沿った磁力線が形成されていることが特徴である。曲線形状のダクトについては文献1に詳しく記載されている。このような蒸発源においては、蒸発してイオンになった金属蒸気が、磁力線に沿って母材表面へ向けて飛行するのに対して、粗大粒子はダクト内面に捕獲されて蒸発源から出ることが抑制され、結果的に母材表面に形成される膜中への粗大粒子の混入が抑制されるという手法である。
【0039】
また、金属アーク蒸発源の金属陰極周辺から窒素ガスを導入することによって陰極表面からの粗大溶融粒子飛散を抑制した蒸発源を用いる方法(改良アーク法Bと称する)においては、金属陰極表面が高窒素濃度に曝されるために窒化反応を起こして窒化チタンに変化し、融点が金属チタンの1670℃から窒化チタンの2950℃へと大幅に上昇する。このような融点の上昇は、金属陰極表面に起こるアークスポットの大きさを小さくすることが知られおり、これによって粗大粒子の発生が抑制され(文献2:Cathodic arc evaporation in thin film technology:Journal of Vacuum Science and Technology A,10(4),Jul/Aug 1992 P1740参照)、母材表面に形成される被膜中への粗大粗子の混入を抑制できるという手法である。詳しくは特開平10−68071号公報に記載されている。
【0040】
これらのいずれの「改良されたアークイオンプレーティング法」においても、粗大粒子の混入が少ない被膜が得られる。粗大粒子は、被膜中に混入した場合に、比較的簡単に脱落するという傾向があり、脱落したあとには粗大粒子のサイズに応じた「穴」(ピンホール)が形成される。この穴は、しばしば被膜表面から母材表面へ貫通しており、この穴を通して母材表面が高温大気に触れ、酸化を生じる。被膜自身に優れ耐酸化性があったとしても、このような穴は極めて有害であり、できるだけ少ないことが必要である。従って、高温雰囲気中で使用される本発明品の成形型においては、「改良されたアークイオンプレーティング法」によって平滑な被膜が形成されていることが好ましいのである。
【0041】
このようにして得られた被膜の平滑性の指標としては、JIS規格による被膜表面の最大粗さRmaxが2μm以下、あるいは平均粗さRaが0.3μm以下であることが好ましい。また、被膜表面を走査型電子顕微鏡などで観察したときに、100平方μm〈10μm四方の面積〉当りの突起とピンホールの合計数が5個以下であることも重要である。
【0042】
このような膜の違いを図1(実施例)、図2(比較例)、図3(比較例)に示す。いずれの写真も倍率5000倍の膜表面電子顕微鏡写真であり、視野は23μm×18μm、即ち414平方μmである。
【0043】
図1の膜は、改良されたアークイオンプレーティング法(特開平10−68071号公報で開示された改良アークB法)で作製された被膜であり、視野内に3個のピンホール(黒く見えている部分)と4個の突起(白く見えている部分)、合計7個の欠陥が見える。突起の最大サイズは約1.5μmである。
【0044】
図2の膜は、改良前のアークイオンプレーティング法で作製された被膜であり、視野内に25個のピンホールと35個の突起が見られ、合計60個の欠陥が見える。突起の最大サイズは約1.5μm、ピンホールの最大サイズは約3μmである。
【0045】
更に図3は、図2の膜をダイヤモンド研磨材(#3000)で研磨して突起を除去したあとの写真であり、突起部が全てピンホールになっており、視野内に50個のピンホール(欠陥)が見える。ピンホールの最大サイズは約3μmである。
【0046】
これらの評価結果から、それぞれの写真における欠陥数(=ピンホール数+突起数)の密度は、それぞれ図1=7個/414平方μm、図2=60個/414平方μm、図3=50個/414平方μmである。したがって、100平方μm(10μm四方)当りの個数は、それぞれ1.7個、14.5個、12個となる。
【0047】
このような表面粗さや被膜中の欠陥密度については、改良されたアークイオンプレーティング法A及びBを用いることで達成可能である。改良前のアークイオンプレーティング法では、被膜表面の最大粗さRmaxが2μm以下、あるいは平均粗さRaが0.3μm以下であることや、100平方μm(10μm四方の面積)当りの欠陥(突起、ピンホール)の合計数が5個以下であることを満足することができない。欠陥が多い膜や表面が粗い膜は、高温大気に曝されたときに母材の酸化が激しく起こるため、好ましくない。
以上述べたような膜、あるいは膜と窒化処理の組み合わせによって鉄系部品の温間または熱間鍛造加工用、あるいはアルミニウム合金又はマグネシウム合金の鋳造用の金型寿命を大幅に延ばすことができる。これは、これらの用途においては金型表面が高温大気に触れ、酸化による損耗が著しいためである。もちろん、本発明成形型は各種冷間加工用金型に適用しても好適であり、金型寿命向上に有効であることは言うまでもない。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
<試験例1>
JIS鋼種SKD61からなるφ40×h30mmの円筒形状のブロックを作り、焼き入れ、焼き戻しによる熱処理を施して、ロックウェルCスケール硬度52とした。このブロックの端面(φ40の面)を粗さ0.5Z以下に研磨した。
【0049】
このブロックの研磨面に、表1、2に示した本発明に基づく表面処理を施した(実施例1〜35)。また比較のために、表3に示した比較例も作製した(比較例1〜11)。
【0050】
【表1】
Figure 0004311803
【0051】
【表2】
Figure 0004311803
【0052】
【表3】
Figure 0004311803
【0053】
表1〜3において、窒化処理および成膜条件は各々次の通りである。
[手法1]タフトライド処理:温度550℃、時間30分〜20時間、塩浴中で保持し、表面に深さ55〜520μmの硬化層を得た。この表面に生成した深さ10μmの化合物層を研磨除去し、表面粗さを0.5Zとした。なおタフトライド処理の温度を変えて、硬化層表面の残留応力を変化させたものも用意した。
【0054】
[手法2]イオン窒化処理:温度500℃、時間15分〜2時間、窒素ガス60流量%、水素ガス40流量%、処理槽内圧力2Torr、母材に印加した直流電圧−100V、同高周波電力(13.56MHz)1000Wの条件で、表面に40μm〜150μmの硬化層を得た。この表面には有害な化合物層は生成しなかったが、プラズマ処理によって荒らされた表面を軽くラッピングし、粗さ0.5Zの表面を得た。なおイオン窒化処理の温度を変えて、硬化層表面の圧縮残留応力を変化させたものも用意した。
【0055】
[手法3](Al1-x、Crx)N被膜形成:改良されたアークイオンプレーティング法(改良アーク法A:但しプラズマダクトは直線形状)を用いて、目標とする組成xで決まるアルミ−クロム合金(Cr組成は100×x原子%)で作製された蒸発源を用いて、アーク電流100A、母材温度450℃、窒素雰囲気中、真空槽内圧力30mTorr、母材に印加した直流電圧−200V、処理時間30分の条件で、厚み2.5μmの(Al1-x、Crx)N被膜を形成した。同様にして処理時間を変えて、厚みの異なる(Al1-x、Crx)N被膜を形成した。また蒸発源の金属組成を変えて、組成の異なる(Al1-x、Crx)N被膜を形成した。さらに母材温度を変化させて、被膜中の残留応力を変化させたものも用意した。
【0056】
[手法4]AlN/CrN被膜形成:純アルミ(不可避不純物を0.5重量%以下含む)あるいは純クロム(不可避不純物を0.5重量%以下含む)のそれぞれで作製された蒸発源を各1個ずつ用いて、これら二つの蒸発源を真空槽内壁に対向するように配置した。二つの蒸発源の中心に、回転テーブルを配置し、そこに母材を取り付けた。改良されたアークイオンプレーティング法(改良アーク法B)を用いて、それぞれの蒸発源のアーク電流100A、母材温度450℃、窒素雰囲気中、真空槽内圧力30mTorr、母材に印加した直流電圧−200V、テーブルの回転数1rpm、処理時間20分の条件で、厚み5.6μmのAlN/CrN被膜を形成した。積層の繰り返し回数は5回であった。その他、積層の繰り返し回数が2、10、100、500、2000回のものも作製した。また、母材温度を変化させて、被膜中の残留応力を変化させたものも用意した。
【0057】
[手法5](Al1-x、Crx)N/(Al1-x 、Crx )N被膜形成:手法4に準ずる方法で、組成の異なるアルミ−クロム合金を一つずつ作製し、真空槽内壁に対向させて設置した。テーブルの回転数は0.3rpmとした。その他の条件は手法4と同様であり、厚み5.6μmの(Al1-x、Crx)N/(Al1-x 、Crx )N被膜を形成した。積層の繰り返し回数は6回であった。テーブル回転数を変え、積層の繰り返し回数が異なるものも作製した。また母材温度を変化させて、被膜中の残留応力を変化させたものも用意した。
【0058】
[手法6](Al1-x、Crx)N傾斜組成被膜形成:手法3に準ずる方法で、目標とする組成x、x′で決まるアルミ−クロム合金(Cr組成は100×x原子%、100×x′原子%)で作製された蒸発源を、距離300mmの間隔を開けて2基平行に配置し、アーク電流100A、母材温度450℃、窒素雰囲気中、真空槽内圧力300mTorr、母材に印加した直流電圧−200V、処理時間60分の条件で、母材を二つの蒸発源の間をゆっくりと平行移動させることで、厚み3.2μmの(Al1-x、Crx)N−(Al1-x 、Crx )N傾斜組成被膜を形成した。また母材温度を変化させて、被膜中の残留応力を変化させたものも用意した。さらに蒸発源の金属組成を変えて、組成の異なる(Al1-x、Crx)N−(Al1-x 、Crx )N傾斜組成被膜を形成した。
【0059】
[手法7]TiN被膜形成:手法3に準ずる方法で、チタンで作製された蒸発源を用いて、手法3と同じ条件で厚み2μmのTiN被膜を形成した。また下地にTiN被膜を形成する際も、同様の条件を使用し、膜厚のみを時間によって制御し、所定の膜厚のTiNを得た。
【0060】
[手法8]CrN被膜形成:手法4に準ずる方法で、クロムで作製された蒸発源を用いて、手法3と同じ条件で厚み2μmのCrN被膜を形成した。また下地及び被膜最外層にCrN被膜を形成する際も、同様の条件を使用し、膜厚のみを時間によって制御し、所定の膜厚のCrNを得た。
【0061】
[手法9]Si添加(Al1-x、Crx)N被膜の形成:手法3に準ずる方法で、所定の添加量のSiを含んだアルミ−クロム合金(Cr組成は100×x原子%)で作製された蒸発源を用いて、Si添加(Al1-x、Crx)N被膜を形成した。
【0062】
[手法10]Si添加AlN/CrN被膜の形成:手法4に準ずる方法で、所定の添加量のSiを含んだアルミで作製された蒸発源を用いて、Si添加AlN/CrN被膜を形成した。また母材表面近傍および被膜の残留応力の測定は、sin2ψ法によるX線回折法を用いて実施した。
【0063】
さて、これらの実施例および比較例について、表面処理面全面に、600℃大気中加熱(60秒)、水中急冷(60秒)の繰り返し熱負荷を作用させた。この熱サイクルを100回単位で作用させた前後の処理面の状態や損傷状態を、光学顕微鏡にて観察した。結果も表1に示す。
【0064】
表1から明らかなように、実施例では、熱亀裂の発生が大幅に抑制されていることが確認された。特に、積層構造、傾斜組成構造の被膜を持つものの耐熱亀裂性が優れていることが判る。
【0065】
<試験例2>
試験例1における実施例1,4,9,12,18,19,21,22,26,34,35と比較例1,3,6,8を、温間鍛造用の金型パンチ(JIS鋼種SKH51、ロックウェルCスケール硬度53)に処理し、実際に温間鍛造時の金型寿命評価を行った。鍛造時には、金型表面は700℃まで加熱されていた。寿命の判定は、被加工材の寸法精度が規定の範囲を越えた時点とした。
【0066】
寿命評価結果を表4に示す。いずれの実施例でも金型の寿命が大きく向上していることが確認された。
【0067】
【表4】
Figure 0004311803
【0068】
<試験例3>
試験例1における実施例1,4,9,12,18,19,21,22,26,34,35と比較例1,3,6,8を、アルミニウム合金鋳造用の鋳抜きピン(JIS鋼種SKD61、ロックウェルCスケール硬度51)に処理し、実際にアルミニウム合金の鋳造時の鋳抜きピンの寿命評価を行った。鋳造方法は重力鋳造とし、鋳抜きピン表面は670℃まで加熱されていた。寿命の判定は、被加工材の寸法精度が規定の範囲を越えた時点とした。
【0069】
寿命評価結果を表5に示す。いずれの実施例でも鋳抜きピンの寿命が大きく向上していることが確認された。
【0070】
【表5】
Figure 0004311803
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、耐熱亀裂性と耐酸化性を同時に向上できる表面被覆成形型を得ることができる。従って、従来技術では達成困難であった高温雰囲気下で用いられる金型や鋳型の寿命向上が達成でき、自動車、機械、家電製品分野などに用いられる鉄系部品、アルミニウム合金部品またはマグネシウム合金部品などの成形に有効利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】改良されたアークイオンプレーティング法(改良アーク法B)で作製された被膜の表面走査型電子顕微鏡写真である。
【図2】改良前のアークイオンプレーティング法で作製された被膜の表面走査型電子顕微鏡写真である。
【図3】改良前のアークイオンプレーティング法で作製された被膜の表面を、ダイヤモンド研磨材(#3000)で研磨して突起を除去したあとの表面走査型電子顕微鏡写真である。

Claims (22)

  1. JIS鋼種SKH、SKDあるいはこれらの相当材である鋼からなる母材表面に、(Al1-x、Crx)N被膜(ただしxは原子比であり、1.0>x≧0.02)形成されており、
    Al1-x、Crx)N被膜は、母材側から被膜表面へ向けて連続的あるいは段階的にAlまたはCrの組成が増大した傾斜組成であることを特徴とする表面被覆成形型。
  2. JIS鋼種SKH、SKDあるいはこれらの相当材である鋼からなる母材表面に、(Al1-x、Crx)N被膜(ただしxは原子比であり、1.0>x≧0.02)形成されており、
    Al1-x、Crx)N被膜は、組成の異なる複数の薄膜が交互に4回以上繰り返して積層された構造であることを特徴とする表面被覆成形型。
  3. JIS鋼種SKH、SKDあるいはこれらの相当材である鋼からなる母材表面に、(Al1-x、Crx)N被膜(ただしxは原子比であり、1.0>x≧0.02)形成されており、
    Al1-x、Crx)N被膜の中に、0.1〜10原子%のSiが添加されていることを特徴とする表面被覆成形型。
  4. JIS鋼種SKH、SKDあるいはこれらの相当材である鋼からなる母材表面に、化学式がAlNの窒化アルミの薄層と化学式がCrNの窒化クロムの薄層とが交互に5回以上繰り返して積層された被膜を形成したことを特徴とする表面被覆成形型。
  5. AlN/CrN積層被膜中に、0.1〜10原子%のSiが添加されていることを特徴とする請求項4記載の表面被覆成形型。
  6. JIS鋼種SKH、SKDあるいはこれらの相当材である鋼からなる母材表面に、(Al1-x、Crx)N被膜(ただしxは原子比であり、1.0>x≧0.02)形成されており、
    材と接するTiN被膜を具えることを特徴とする表面被覆成形型。
  7. JIS鋼種SKH、SKDあるいはこれらの相当材である鋼からなる母材表面に、(Al1-x、Crx)N被膜(ただしxは原子比であり、1.0>x≧0.02)形成されており、
    材と接するCrN被膜を具えることを特徴とする表面被覆成形型。
  8. JIS鋼種SKH、SKDあるいはこれらの相当材である鋼からなる母材表面に、(Al1-x、Crx)N被膜(ただしxは原子比であり、1.0>x≧0.02)形成されており、
    膜の最外層がCrNであることを特徴とする表面被覆成形型。
  9. JIS鋼種SKH、SKDあるいはこれらの相当材である鋼からなる母材表面に、(Al1-x、Crx)N被膜(ただしxは原子比であり、1.0>x≧0.02)形成されており、
    膜全体の残留応力の平均値が0.5GPa以上、8GPa以下の圧縮応力であることを特徴とする表面被覆成形型。
  10. JIS鋼種SKH、SKDあるいはこれらの相当材である鋼からなる母材表面に、(Al1-x、Crx)N被膜(ただしxは原子比であり、1.0>x≧0.02)形成されており、
    材表面に窒素を拡散浸透させた窒化処理層を持ち、
    金属母材の表面から深さ10μmにわたっての残留応力の平均値が0.2GPa以上の圧縮応力であることを特徴とする表面被覆成形型。
  11. 窒化処理層の厚みが50μm以上、500μm以下であることを特徴とする請求項10記載の表面被覆成形型。
  12. (Al1-x、Crx)N被膜の中に、0.1〜10原子%のSiが添加されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の表面被覆成形型。
  13. 母材と接するTiN被膜を具えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の表面被覆成形型。
  14. 母材と接するCrN被膜を具えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の表面被覆成形型。
  15. 被膜の最外層がCrNであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の表面被覆成形型。
  16. 被膜全体の残留応力の平均値が0.5GPa以上、8GPa以下の圧縮応力であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の表面被覆成形型。
  17. 母材表面に窒素を拡散浸透させた窒化処理層を持ち、
    金属母材の表面から深さ10μmにわたっての残留応力の平均値が0.2GPa以上の圧縮応力であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の表面被覆成形型。
  18. 窒化処理層の厚みが50μm以上、500μm以下であることを特徴とする請求項17記載の表面被覆成形型。
  19. 被膜の厚みが0.5μm以上、40μm以下であることを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載の表面被覆成形型。
  20. 用途が、鉄系部品の温間または熱間鍛造加工用、あるいはアルミニウム合金またはマグネシウム合金の鋳造用であることを特徴とする請求項1〜19のいずれか1項に記載の表面被覆成形型。
  21. 母材表面に被膜を形成する表面被覆成形型の製造方法において、
    前記母材はJIS鋼種SKH、SKDあるいはこれらの相当材である鋼からなり、
    前記被膜は化学式がAlNの窒化アルミの薄層と化学式がCrNの窒化クロムの薄層とが交互に5回以上繰り返して積層された積層被膜であり、
    前記被膜の形成方法が、フィルタードアーク蒸発源を用いることによって母材表面への粗大溶融粒子の到達を抑制したアークイオンプレーティング法であることを特徴とする表面被覆成形型の製造方法。
  22. 母材表面に被膜を形成する表面被覆成形型の製造方法において、
    前記母材はJIS鋼種SKH、SKDあるいはこれらの相当材である鋼からなり、
    前記被膜は化学式がAlNの窒化アルミの薄層と化学式がCrNの窒化クロムの薄層とが交互に5回以上繰り返して積層された積層被膜であり
    前記被膜の形成方法が、金属アーク蒸発源の金属陰極周辺から窒素ガスを導入することによって陰極表面からの粗大溶融粒子の飛散を抑制したアークイオンプレーティング法であることを特徴とする表面被覆成形型の製造方法。
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