JP4301659B2 - 地震警報システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、地震を観測して地震警報を行う地震警報システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えばコンピュータシステムでは、ハードディスクに対してデータの書き込みや読み出し動作を実行している動作中に、一定レベル以上の振動(地震)を受けた場合、書き込み中のデータや読み出し中のデータの破壊を生じ、場合によってはハードディスク自体の損傷を招く恐れがある。
そこで、このようなシステムにおいては、地震等に対して構造上の耐震性を向上するとともに、実際に地震が発生した際には、ハードディスクへの書き込み、読み出しをできるだけ速く中止し、データや機構部の保全を図る必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、地震の主要動を受けた場合には、その時点でデータの破損や機構部の破損を生じる可能性が強く、有効な復旧を行うことは容易でない。
また、このような問題は、コンピュータシステムに限らず、例えば金融機関のATM(現金自動預け払い機)で手続きをしている最中に地震を受けた場合や、あるいは工場で精密加工機が稼働中に地震を受けた場合にも同様に生じるものである。
【0004】
一方、最近では、地震の観測方法として地震の主要振動であるS波(セカンダリ波)が伝達される前に、P波(プライマリ波)を観測し、その諸特性を分析することにより、地震の規模や震源地を推定するシステムが開発され、鉄道等の安全対策において実用化されつつある。例えば、財団法人、鉄道総合技術研究所によって警報システム「ユレダス」が報告されている(土木学会論文集I[別刷]、JOURNAL OF STRUCTURAL MECHANICS AND EARTHQUAKE ENGINEERING No.531/I-34 1996-1 参照)。
この警報システム「ユレダス」では、地震のP波初動を検出し、マグニチュード、震央位置、及び深さを推定し、必要地域に4秒以内に警報を送出することが可能である。
【0005】
そこで本発明の目的は、地震のP波初動を検出して各種の稼働設備における最適な地震対策処理を行い、震災後の復旧を容易に行えるようにした地震警報システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記目的を達成するため、定点観測によって地震を観測する地震観測装置と、前記地震観測装置によって観測された地震の観測情報を解析する解析装置と、前記解析装置の解析結果に応じて所定の地震警報を送出する警報装置と、前記警報装置からの地震警報に応じて所定の地震対策動作を実行する稼働設備とを有する地震警報システムであって、前記地震観測装置は、地震の発生によって伝達されるプライマリ波の諸特性を検出する検出手段を有し、前記解析装置は、検出手段によって検出された地震の震源位置と大きさを推定する推定手段と、前記推定手段の推定結果から前記稼働設備に対する警報の必要性を判定する判定手段とを有し、前記警報装置は、前記判定手段の判定結果に基づいて前記稼働設備に対して地震警報を送出する警報送出手段を有し、前記推定手段は、前記地震の主要振動が前記稼働設備に到達するまでの余裕時間を推定し、前記警報送出手段は、前記地震警報のなかに前記推定手段で推定された余裕時間を付加して送信し、前記稼働設備は、所定の記録媒体に対してデータの書き込み、読み出しを行う手段を含むシステムを稼働する設備であり、前記稼働設備は、前記地震警報とともに余裕時間を受信した場合に、前記余裕時間が、書き込み、または、読み出しデータのバックアップ処理を行うために必要な予め定められた基準値より長い場合には、書き込み、または、読み出しデータのバックアップ処理を行い、前記余裕時間が前記基準値より短い場合には、書き込み、または、読み出し動作をキャンセルすることを特徴とする。
【0007】
本発明の地震警報システムでは、地震観測装置の検出手段によって地震のP波の諸特性を検出し、この検出手段によって検出された地震の震源位置と大きさを解析装置の推定手段によって推定する。そして、解析装置の判定手段により、推定手段の推定結果から稼働設備に対する警報の必要性を判定し、警報装置の警報送出手段により、必要な稼働設備に対して地震警報を送出する。これにより、稼働設備では、稼働中の作業を中断し、地震対策処理を行う。
このように、本発明の地震警報システムでは、地震のP波初動に基づく警報によって、稼働設備における地震対策処理を実行できるので、主要動(S波)の到達前に最適な地震対策処理を迅速に行うことができ、震災後の復旧を容易に行うことが可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による地震警報システムの実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態による地震警報システムの概要を示す説明図である。
この実施の形態による地震警報システムは、定点観測によって地震を観測する地震観測装置10と、この地震観測装置10によって観測された地震の観測情報を解析する解析装置20と、この解析装置20の解析結果に応じて所定の地震警報を送出する警報装置30と、この警報装置30からの地震警報に応じて所定の地震対策動作を実行する複数の稼働設備40とを有するものである。
【0009】
地震観測装置10は、地震の発生によって伝達されるP波の周期や振幅、入射方向等の諸特性を検出する各種のセンサ(検出手段)を有するものであり、これらセンサによる検出信号を専用線10Aを介して解析装置20に出力する。
解析装置20は、パーソナルコンピュータやワークステーション等の情報処理装置より構成されており、地震の震源位置と大きさを推定する推定部20Aと、この推定部20Aの推定結果から稼働設備40に対する警報の必要性を判定する判定部20Bとを有する。
推定部20Aは、地震観測装置10の各種センサによって検出された検出信号に基づいて、その地震の震源位置と大きさを推定するものである。例えば、P波の周期によって地震の規模(マグニチュード)を推定し、P波の入射角度に基づいて、震源の方位を推定する。さらに、P波初動の最大値から震源距離を推定する。そして、震源の方位と震源距離とにより、震源位置を推定できる。
【0010】
また、判定部20Bは、推定部20Aの推定結果から複数の稼働設備40に対する警報の必要性を個別に判定し、各稼働設備40への警報の有無、及び警報内容を決定するものである。
すなわち、本例においては、複数の稼働設備40は互いに所在地が異なり、また、それぞれ異なる稼働対象を有するものであるので、警報の必要性は互いに異なる条件で判定されるものである。
【0011】
したがって、判定部20Bでは、推定部20Aの推定結果から複数の稼働設備40に対する警報の必要性をそれぞれ異なる条件で並行処理により判定する。
例えば、地震の規模と震源位置から各稼働設備40の所在地における震度の程度を判定し、警報が必要か否かを判定する。また、各稼働設備40の所在地と震源位置から各稼働設備40に対する地震の伝達時間(余裕時間)を算出する。
そして、判定部20Bでは、このような判定に基づいて、各稼働設備40に対応する地震警報データを作成し、警報装置30に送出する。
なお、判定部20Bにおける判定は、各稼働設備40における判定条件を登録した登録テーブルを予めメモリに設定しておき、この登録テーブルを参照することにより、判定を行うようにすることができる。
また、推定部20Aにおける推定には、一定の誤差が含まれるものであるため、判定部20Bにおける余裕時間等の判定には、推定部20Aの推定に含まれる誤差を例えば過去の統計的なデータに基づいて十分考慮し、最大の誤差が含まれる場合を想定して判定することにより、例えば実際の余裕時間が予想した余裕時間より小さくならないように判定するものとする。
【0012】
また、警報装置30は、判定部30Bからの地震警報データに基づいて、各稼働設備40にアクセスし、各稼働設備40に対応する地震警報データを回線50に適合した伝送用の信号に変換し、それぞれ回線50を介して送出するものである。なお、この場合の回線50には、専用回線を用いてもよいし、公衆回線を用いてもよい。また、有線回線に限らず、一部に無線回線を含むものであってもよい。
また、稼働設備40は、警報装置30から伝送される地震警報データを受信し、その地震警報データの内容に基づいて、所定の地震対策動作を実行するものである。各稼働設備40における地震対策動作の具体例については後述する。
【0013】
図2は、以上のような地震警報システムにおける動作概要を簡単に示すフローチャートである。
まず、地震観測装置10では、常時P波を監視しており、P波を検出すると(ステップS1)、各種のセンサの検出信号を解析装置20に出力する(ステップS2)。
解析装置20の推定部20Aでは、この地震観測装置10からの検出信号を受信し、地震の震源位置、大きさ等を推定し、その推定データを判定部20Bに送出する(ステップS3)。
判定部20Bでは、この推定部20Aからの推定データに基づいて、警報を行う稼働設備40を選定するとともに(ステップS4)、その選定した稼働設備40に対する地震警報データを作成し(ステップS5)、この地震警報データを稼働設備40のアドレスとともに、警報装置30に送出する。
【0014】
警報装置30では、判定部20Bから受信した稼働設備40のアドレスに基づいて回線50に発信し、地震警報データを稼働設備40に送出する(ステップS6)。
この地震警報データを受信した稼働設備40は、この受信した地震警報データに応じて所定の地震対策動作を実行する(ステップS7)。
このような動作により、地震の主要動(S波)が稼働設備40に到来する前に、適切な地震対策動作を実行し、稼働設備40におけるデータ保全等を行うことができる。
【0015】
なお、本例では、判定部20Bにおいて、各稼働設備40に対する警報の必要性だけでなく、各稼働設備40に対する震度や余裕時間等の算出を行うようにしたが、このように判定部20Bにおいて各稼働設備40に対する詳細な警報データを算出する代わりに、判定部20Bでは警報の必要性だけを判定するようにし、各稼働設備40側で受信した地震の規模や震源位置のデータから各稼働設備40における震度や余裕時間を算出するようなシステムを構成することも可能である。
【0016】
次に、以上のような構成の地震警報システムにおける各稼働設備40の地震対策動作の具体例について説明する。
例えば、稼働設備40がコンピュータシステムである場合、コンピュータのディスク媒体にアクセスしながら各種のアプリケーションを実行している最中に地震があった場合、地震の衝撃によってディスクドライブが損傷する恐れがある。特にハードディスクは、フロッピディスクに比べて一般に耐震性が低いものであり、また、読み出し専用の光ディスク(CD)に比べて、書き込みも可能なDVD等においては、書き込み中の衝撃による被害も大きいものとなる。
そこで、上述した地震警報システムのP波に基づく警報によって、ディスクドライブの動作を中断し、磁気ヘッドや光ヘッドをディスク媒体から退避させておくことにより、主要動に対してデータや部品の破損を未然に防止することができる。
【0017】
図3は、この場合の動作例を示すフローチャートである。
まず、コンピュータで稼働中に、上述した地震警報データを受信すると(ステップS11)、この地震警報データに含まれる余裕時間Aを基準値Bと比較する(ステップS12)。そして、余裕時間Aが基準値Bより小さい場合には、ハードディスク等に対して書き込み、あるいは読み出し処理中のデータを放棄して、ディスクドライブのヘッドの即時退避させるようにする(ステップS13)。
また、余裕時間Aが基準値Bより大きい場合には、その時点で実行中のハードディスク等に対する書き込み、あるいは読み出し処理を完了した後、ディスクドライブのヘッドの退避させるようにする(ステップS14)。
このようにして、余裕時間に応じた最適な地震対策動作を行うことが可能となる。なお、上述した基準値Bには、処理中のデータ量に応じて変動する値を用いることも可能である。
【0018】
また、このようなディスクドライブの動作に限らず、例えば、大地震に対して電源を落とすような地震対策動作を想定しているシステムでは、図3に示す例と同様に、地震警報データを受信した際に、その余裕時間を判定し、それに応じて最適な電源停止のための準備処理を実行して、できるだけ復旧の容易な方法を選択して電源を落とす動作を行うようにすることが可能となる。
例えば、余裕時間が短い場合には、処理中のデータをキャンセルして作業を中断して電源をオフし、余裕時間が長い場合には、処理中のデータに対するアドレス等の復旧用の管理情報を電源バックアップ用のメモリに記憶した後、作業を中断して電源をオフする。
【0019】
また、例えば、稼働設備40が金融機関のシステムである場合、ATM(現金自動預け払い機)でユーザが取り引き中に地震が発生した場合、ATMに挿入中のキャッシュカード等に対して不正なデータの書き込みや読み取りを防止する必要がある。
そこで、上述した地震警報システムのP波に基づく警報によって、ATMにおける処理を中断し、キャッシュカード等をATMから排出させておくことにより、主要動に対してデータや部品の破損を未然に防止することができる。
【0020】
図4は、この場合の動作例を示すフローチャートである。
まず、ATMでユーザとの対話形式による取り引き作業中に、上述した地震警報データを受信すると(ステップS21)、その時点で取り引き中断し(ステップS22)、その旨を画面表示等によってユーザに通知した後(ステップS23)、キャッシュカード等の排出を行う(ステップS24)。
このようにして金融機関のATMにおける有効な地震対策動作を行うことが可能となる。
【0021】
なお、このようなATMにおいても、余裕時間の長短に応じて地震対策動作を変更するようにしてもよい。
例えば、取り引きデータをバックアップする施設を有する場合に、余裕時間が短いときには、その取り引きデータをバックアップする余裕がないため、その取り引きは完全にキャンセルした状態で作業を停止し、余裕時間が長いときは、その取り引きデータをバックアップによって保全し、その後、作業を停止するといった制御を行うようにしてもよい。
すなわち、実際の金融機関における地震発生時のデータ保全処理動作は、各金融機関毎に様々であり、そのシステムの実情に応じて余裕時間を有効に利用することが可能である。
【0022】
また、例えば、稼働設備40がビルのエレベータ管理システムである場合、エレベータの稼働中に地震が発生した場合、エレベータが不正な位置での停止し、人が閉じ込められるような事態を防止する必要がある。
そこで、上述した地震警報システムのP波に基づく警報によって、エレベータを特定の階に停止させて開放するように制御することが可能である。
【0023】
図5は、この場合の動作例を示すフローチャートである。
まず、エレベータの稼働中に管理システムで上述した地震警報データを受信すると(ステップS31)、この地震警報データに含まれる余裕時間Aを基準値Bと比較する(ステップS32)。そして、余裕時間Aが基準値Bより小さい場合は、エレベータを最寄りの階に移動してドアを開放する(ステップS33)。なお、地震警報データを受信した時点で停止中のエレベータについては、その階でドアを開放した状態に保持する。
また、余裕時間Aが基準値Bより大きい場合には、エレベータを1階まで移動してドアを開放する(ステップS34)。これにより、利用者は1階まで戻ることができ、災害時の避難所まで容易に避難することができる。なお、この余裕時間Aが基準値Bより大きい場合にも、地震警報データを受信した時点で停止中のエレベータについては、その階でドアを開放した状態に保持するものとする。
このようにして、余裕時間に応じてエレベータを最適階まで移送でき、最適な地震対策動作を行うことが可能となる。
【0024】
また、例えば、稼働設備40が精密加工の工場設備である場合、精密加工機の稼働中に地震が発生した場合、加工中のワークや精密加工機の振動による損傷を防止する必要がある。
そこで、上述した地震警報システムのP波に基づく警報によって、精密加工機の作業を事前に中止する作業を行うことが可能である。
図6は、この場合の動作例を示すフローチャートである。
まず、精密加工機の稼働中に上述した地震警報データを受信すると(ステップS41)、この地震警報データに含まれる余裕時間Aを基準値Bと比較する(ステップS42)。
【0025】
そして、余裕時間Aが基準値Bより小さい場合は、精密加工機による作業工程にかかわらず、即時に加工作業の停止処理を行う(ステップS43)。例えば、切削加工を行っている場合には、工具をワークから離脱させ、ワークの駆動機構を停止する。この結果、加工中のワークは無駄になる可能性があるが、最悪でも工具側の損傷は回避できる。
また、余裕時間Aが基準値Bより大きい場合には、加工中のワークを再利用可能な状態に処理した後、加工作業の停止処理を行う(ステップS44)。例えば、その時点での加工条件等を検出して、メモリに記憶するような処理を行った後に、作業を停止する。これにより、加工中のワークの再利用を可能とし、ワークを無駄にすることなく、かつ、加工機側の損傷も回避できる。
このようにして、余裕時間に応じて精密加工作業に関する最適な地震対策動作を行うことが可能となる。
【0026】
なお、以上のような稼働設備40は一例であり、本発明の地震警報システムは、このような具体例に限定されるものではなく、さらに異なるシステムの地震対策処理に広く適用し得るものである。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の地震警報システムでは、地震観測装置の検出手段によって地震のP波の諸特性を検出し、この検出手段によって検出された地震の震源位置と大きさを解析装置の推定手段によって推定し、解析装置の判定手段により、推定手段の推定結果から稼働設備に対する警報の必要性を判定し、警報装置の警報送出手段により、必要な稼働設備に対して地震警報を送出するようにした。
このため本発明の地震警報システムでは、地震のP波初動に基づく警報によって、稼働設備における地震対策処理を実行できるので、主要動(S波)の到達前に最適な地震対策処理を迅速に行うことができ、震災後の復旧を容易に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による地震警報システムの概要を示す説明図である。
【図2】図1に示す地震警報システムにおける動作概要を簡単に示すフローチャートである。
【図3】図1に示す地震警報システムによる地震警報を用いた稼働設備における第1の動作例を示すフローチャートである。
【図4】図1に示す地震警報システムによる地震警報を用いた稼働設備における第2の動作例を示すフローチャートである。
【図5】図1に示す地震警報システムによる地震警報を用いた稼働設備における第3の動作例を示すフローチャートである。
【図6】図1に示す地震警報システムによる地震警報を用いた稼働設備における第4の動作例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 地震観測装置
20 解析装置
20A 推定部
20B 判定部
30 警報装置
40 稼働設備
50 回線
Claims (3)
- 定点観測によって地震を観測する地震観測装置と、前記地震観測装置によって観測された地震の観測情報を解析する解析装置と、前記解析装置の解析結果に応じて所定の地震警報を送出する警報装置と、前記警報装置からの地震警報に応じて所定の地震対策動作を実行する稼働設備とを有する地震警報システムであって、
前記地震観測装置は、地震の発生によって伝達されるプライマリ波の諸特性を検出する検出手段を有し、
前記解析装置は、検出手段によって検出された地震の震源位置と大きさを推定する推定手段と、前記推定手段の推定結果から前記稼働設備に対する警報の必要性を判定する判定手段とを有し、
前記警報装置は、前記判定手段の判定結果に基づいて前記稼働設備に対して地震警報を送出する警報送出手段を有し、
前記推定手段は、前記地震の主要振動が前記稼働設備に到達するまでの余裕時間を推定し、
前記警報送出手段は、前記地震警報のなかに前記推定手段で推定された余裕時間を付加して送信し、
前記稼働設備は、所定の記録媒体に対してデータの書き込み、読み出しを行う手段を含むシステムを稼働する設備であり、
前記稼働設備は、前記地震警報とともに余裕時間を受信した場合に、前記余裕時間が、書き込み、または、読み出しデータのバックアップ処理を行うために必要な予め定められた基準値より長い場合には、書き込み、または、読み出しデータのバックアップ処理を行い、前記余裕時間が前記基準値より短い場合には、書き込み、または、読み出し動作をキャンセルする、
ことを特徴とする地震警報システム。 - 前記稼働設備はコンピュータを含む設備であり、前記記録媒体はコンピュータの補助記憶装置である請求項1記載の地震警報システム。
- 前記稼働設備は金融機関の自動預け払い機を含む設備であり、前記記録媒体はデータの記録機能を有するカード媒体である請求項1記載の地震警報システム。
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