JP4491399B2 - 地震防災システム - Google Patents

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Description

本発明は、緊急地震速報を利用して地震の到来前に、半導体工場等のプラントにおけるガス・薬品等の供給を遮断する等して地震の被害を防止する地震防災システムに関するものである。
従来、地震防災システムに関する技術としては、例えば、次のような文献に記載されるものがあった。
特開平6−160541号公報 特開平6−324160号公報 特開2001−134865号公報 特開2003−66152号公報
図3は、特許文献1に記載された一般的な地震波形を示す図である。
特許文献1には、地震の発生を早期に検出して迅速にガスの供給を遮断するガス遮断装置の技術が記載されている。地震波は、図4に示されるように、初期微動である縦揺れ(プライマリ波、これを「P波」という。)と、主要振動である横揺れ(セカンダリ波、これを「S波」という。)とに分けられる。P波は、伝播速度が5〜7Km/Sと速く、これに対してS波は、伝播速度が3〜4Km/Sと遅いが大きな揺れを起こし、P波の発生からS波の到着までの時間差は、10秒(sec)前後が多い。P波の垂直成分Pvの加速度とS波の水平成分Shの加速度との関係は、ほぼ比例関係にあり、地震による被害を防止するために、S波の検出に代えてP波の検出を行っても良い。そこで、特許文献1の技術では、地震の縦揺れをP波感震器で検出し、この出力から特徴量抽出部で特徴量を抽出し、ガスの供給を遮断すべき地震であるか否かをファジイ推論部でファジイ推論し、この推論結果に応じてガスの遮断を行うようにしている。
特許文献2には、震源からの距離に対応した適切な震度を地震波のS波の到来前に予測し、この予測地点での主要震動の規模の認識を容易にするための震度予測システムの技術が記載されている。この震度予測システムでは、震源付近の観測地点における地震波のP波到来からS波到来までの初動部分波形から観測地点の初動の震度と観測地点の震源距離、及び目的とする予測地点の震源距離を算出し、地震波の予測地点への到達前にこれらの算出値から距離減衰の回帰式を用いて予測地点の震度を予測している。
特許文献3には、地震のP波初動を検出して各種の稼働設備における最適な地震対策処理を行い、震災後の復旧を容易に行えるようにする地震警報システムの技術が記載されている。この地震警報システムでは、地震観測装置で常時P波を監視し、P波を検出すると、各種の検出信号を解析装置に出力する。解析装置の第1の推定部では、地震観測装置からの検出信号を受信し、地震の震源位置、大きさ等の推定データを第2の判定部に送出する。第2の判定部では、その推定データに基づいて、警報を行う稼働設備を選定し、且つ、その稼働設備に対する地震警報データを作成し、この地震警報データを稼働設備のアドレスと共に、警報装置に送出する。警報装置では、通信回線を介して地震警報データを稼働設備に送出する。この地震警報データを受信した稼働設備は、この受信した地震警報データに応じて所定の地震対策動作を実行するようになっている。
特許文献4には、地震の予測強度や予測到達時刻(時間)を知らせ、地震に対する咄嗟の備えを行うことを支援し、災害の防止を図るための地震予測即時報知システムの技術が記載されている。全国各地の地震の観測地域には、地震波形を観測し発信するための地震観測網が設置されている。地震観測網から発信される情報は、原データを含む地震に関するリアルタイム情報であり、この情報の種類としては、気象庁等の国の機関による全国データ、県・市町村等による地域データ、大規模施設等が自ら作成する局地データがある。地震に関するリアルタイム情報としては、原データと防災に使用可能な強度、到達時間等の地震パラメータがある。
特許文献4の技術は、地震に関するリアルタイム情報に基づき到来する地震波を予測し報知する地震予測即時報知システムであって、地震に関するリアルタイム情報を受信する第1、第2の受信手段と、この第1、第2の受信手段により受信したリアルタイム情報に基づき報知の要否を判定する第1の判定手段と、第1、第2の受信手段により受信したリアルタイム情報に基づき特定地に到達する地震波の予測演算を行う予測演算手段と、この予測演算手段により予測演算された地震波の到達を報知する第1、第2の報知手段とを備えている。そして、地震観測網で決定された地震パラメータを、当該地点に地震波が到達するより早く伝達し、当該地点の位置、地震学的特性を考慮して、その地点の必要な情報を即時に算出し表示するようになっている。
従来、プラントとして例えば超精密産業である半導体工場の地震防災システムでは、次のような課題があった。
日本全国至る所に建設された半導体工場では、特徴として多くの特殊危険性ガス、薬品を取り扱っているため、揺れによる漏洩、ひいては火災に至るまでの被害が発生する可能性がある。特に、半導体工場にはクリーンルームという、極めて塵埃の少ない環境の部屋が必要であり、このクリーンルームは通常2階以上に設置するため、揺れに対する応答加速度も高くなる。クリーンルームに設置される生産設備も非常に高価、且つ精密なものであるため、強い揺れで壊れ、修理に多大な費用と時間を要することとなる。更に、通常1年、365日24時間稼動体制で工場を操業させているので、地震による操業停止は多大な損失に繋がることが多い。そのため、半導体工場の地震防災システムとして、種々の構造のものが構築されているが、未だ信頼性の高いシステムがなかった。
ここで、信頼性を向上させるための地震防災システムの構成として、次のようなものが考えられる。例えば、半導体工場の敷地内にS波地震計を設置し、このS波地震計が揺れを検知した際、この大きさが100〜200gal(震度5〜6)という閾値を超えた場合に、緊急防災システムの自動制御でトリガ信号を発信して制御システムを起動し、音声警報を発報して人の安全を確保すると共に、危険なガス・薬品の遮断弁を作動させて2次災害を防止する。
ところが、このような地震防災システムの場合は、実際の大きな揺れの中で作動するため、つまり、本震到来後に動作するため、遮断弁起動用の窒素(N2)ガス供給設備の故障、配管の破損、遮断機器の故障、或いは停電等のため、動作しない可能性があり、確実に遮断することができるか懸念されるので、システムの信頼性の点で問題がある。
この問題を解決するために、例えば、特許文献2〜4の内の特に文献4の技術を用いて、次のような地震防災システムを構築することが考えられる。
特許文献4の地震予測即時報知システムでは、地震に関するリアルタイム情報を利用し、この情報に基づき到来する地震波を予測して報知する構成になっている。この技術を用いて半導体工場の地震防災システムを構築する場合、リアルタイム情報として、例えば、気象庁又は2次配信機関(例えば、(特定非営利活動法人)リアルタイム地震情報利用協議会、以下「REIC」という。)から伝送される緊急地震速報の地震発生情報サービスを利用することが考えられる。
緊急地震速報は、震源地、速報受信地域の本震予測震度、震源地から速報受信地域へのS波(本震)到着までの猶予時間等の情報であり、震源地付近で検知したP波の初動データを使って求めた震源情報を瞬時に各速報受信地域へ伝送することで、遅れてくるS波の到達予想時刻、予想震度を事前に知らせる。速報受信地域では、震源地との距離にもよるが、P波発生検知からS波到達までの時間差が数秒から数十秒近くあるため、この猶予時間を活用し、受信した震源情報中のP波の大きさが予め設定した閾値を超えた場合に、S波の到来前に、緊急防災システムの自動制御でトリガ信号を発信して制御システムを起動し、音声警報の発報、及び危険なガス・薬品の遮断弁を作動させるいった地震防災システムを構築すれば、多くの2次災害を防ぐことが可能になる。
しかし、この地震防災システムでは、緊急地震速報を利用して地震の到来前に防災対策を実施しているが、防災対象区域の地盤等の環境条件の相違によって緊急地震速報の予想値に大きな誤差が生じる虞があること、そのような予想値の誤差や設定閾値の誤差等によって誤報や無用な操業停止が生じた場合に多大な損害が生じる虞があること、直下型地震の場合は緊急地震速報を受信する前に地震が到来して防災対策を実施出来ずに大きな被害を受ける虞があること等から、信頼性の点で課題が残る。
以上のような課題は、半導体工場以外の種々のプラント等にも生じる。
本発明の地震防災システムでは、地震発生によるS波到達予測時刻及び予測震度を含む緊急地震速報が送られてくると、前記緊急地震速報を受信して前記予測震度が設定震度を超えるか否かを判定して第1の判定結果を出力する受信手段と、前記地震発生により到来するP波を検出するP波地震計を有し、前記P波を検出する前に前記受信手段が前記緊急地震速報を受信した場合には、到来予定の地震は大陸型又はプレート型地震と判定し、前記受信手段が前記緊急地震速報を受信する前に前記P波を検出した場合には、前記到来予定の地震は直下型地震と判定し、更に、前記P波地震計の検出結果に基づき、前記到来予定の前記S波の震度を予測判定して第2の判定結果を出力するP波検出手段と、前記到来予定の地震が前記大陸型又はプレート型地震であると判定した場合には、前記受信手段からの前記第1の判定結果を前記第2の判定結果により修正判定した結果を、前記到来予定の地震が前記直下型地震であると判定した場合には、前記第2の判定結果をそれぞれ選択し、前記到来予定の前記S波の予測判定した震度が設定値を超えるか否かの確認判定を行い、前記設定値を上回った時にトリガ信号を発信する判定手段と、前記トリガ信号を受信すると起動して、前記S波到来前に保護対象の動作又は停止を制御する制御手段を有している。
本発明の地震防災システムによれば、緊急地震速報の受信手段とP波検出手段との2つの異なる手段から、到来予定の地震が大陸型又はプレート型地震であるか、若しくは直下型地震であるかを判定し、その判定に応じてS波到達時刻の予測と、震度の予測を行い、判定手段の確認判定により、予測震度が設定値を上回った時に該判定手段からトリガ信号を発信し、本震到着前に、自動的に制御手段を起動して保護対象を保護する構成になっているので、本震の予測精度が大幅に向上し、大陸型又はプレート型地震、或いは直下型地震による被害を的確に防止でき、且つ本来緊急停止を必要としない地震規模で生産装置等が停止してしまうことによる機会損失や製品のスクラップ等の被害が発生することを抑止でき、地震防災システムの信頼性を著しく向上出来る。
地震防災システムは、受信システムと、P波検出システムと、判定手段と、保護対象の制御システムとを有している。
前記受信システムは、地震発生によるS波到達予測時刻及び予測震度を含む緊急地震速報が送られてくると、前記緊急地震速報を受信して前記予測震度が設定震度を超えるか否かを判定して第1の判定結果を判定手段へ出力する。前記P波検出システムは、前記地震発生により到来するP波を検出するP波地震計を有し、前記P波地震計の検出結果に基づき、到来予定の地震の種類を判定すると共に到来予定のS波の震度を予測判定して第2の判定結果を前記判定手段へ出力する。前記判定手段は、前記第1及び第2の判定結果に基づき、前記到来予定のS波の予測震度が設定値を超えるか否かの確認判定を行い、前記設定値を上回った時にトリガ信号を前記制御システムへ発信する。前記制御システムでは、前記トリガ信号を受信すると起動して、前記S波到来前に前記保護対象となる各種の制御装置等の動作又は停止を制御する。
(実施例1の構成)
図1は、本発明の実施例1を示す地震防災システムの概略の構成図である。
この地震防災システムは、緊急地震速報とP波地震計による震度予測を組み合わせたシステムであり、例えば、半導体工場等の防災対象区域に設置され、REIC1から伝送される緊急地震速報2を衛星回線3及び専用回線4を介して受信する受信手段(例えば、緊急地震速報の受信システム)10と、半導体工場等の防災対象区域に独自に設置されるP波検出手段(例えば、P波検出システム)20とを備え、この2つの異なるシステム10,20から、S波到達時刻TSの予測と、震度ESの予測を行い、判定手段30により、予測震度ESが設定値(例えば、震度5)を超えるか否かの判定を行い、設定値を上回った時に該判定手段30からトリガ信号31を発信し、本震到来前に、自動的に制御手段(例えば、制御システム)40を起動して保護対象である各種装置41〜43を保護する構成になっている。
ここで、REIC1から伝送される緊急地震速報2は、S波到達予測時刻TS、予測震度ES等を含む震源情報である。受信システム10は、衛星回線3を介して送られてくる緊急地震速報2を受信する衛星通信受信設備11、専用回線4を介して送られてくる緊急地震速報2を受信するインターネット受信設備12、これらの受信設備11,12で受信した緊急地震速報2から予測震度ESが設定震度を超えるか否かを判定して第1の判定結果を判定手段31へ出力する震度設定手段13、及び時間校正機器14等を有している。震度設定手段13は、コンピュータのソフトウェア、又は個別回路(ハードウェア)により構成されている。
P波検出システム20は、加速度センサ等でP波をそれぞれ検出する複数のP波地震計21,22,23、及びこのP波震度計21〜23の出力側に接続されたS波予測手段(例えば、高性能なS波予測システム)24等を有している。複数のP波震度計21〜23は、図示の便宜上、例えば3台設けられているが、これは防災対象区域の大きさ等に応じて適切な台数設置される。
S波予測システム24は、システム起動アルゴリズムをより高性能化し、より緊急性を必要とする直下型地震と時間猶予の大きい大陸型又はプレート型地震での動作アルゴリズムを使い分けるため、例えば、次のような2つの判定基準1、2(但し、判定基準1<判定基準2)を有している。
・判定基準1;震度4.5〜5.5
・判定基準2;5.5〜6.5
・判定1+0.5〜1.0=判定2、とするのが望ましい。
このS波予測システム24では、P波地震計21〜23で検出されたP波に基づき、判定基準1又は2を選択すると共に、到来する地震が大陸型又はプレート型か直下型かを判定し、選択された判定基準1又2により、コンピュータのアルゴリズム制御等によりS波の震度を予測して多数決で判定し、この第2の判定結果を判定手段30へ出力する機能を有している。
判定手段30は、震度設定手段13の第1の判定結果及びS波予測システム24の第2の判定結果に対し、論理積(以下「AND」という。)の判定アルゴリズム等を用いて、予測震度ESが設定値(例えば、震度5)を超えるか否かの確認判定を行い、設定値を上回った時にトリガ信号31を発信して制御システム40へ出力する機能を有している。制御システム40は、トリガ信号31を受信すると、例えば、人の安全確保のために緊急放送アラーム装置41を動作、2次災害防止のためにガス・薬品・ボイラ・純水設備等の遮断装置42を動作、及び生産装置(例えば、露光機、拡散炉等)の停止装置43等を動作させる装置であり、コンピュータのソフトウェア、又は個別回路(ハードウェア)により構成されている。
(実施例1の動作)
図2(a)、(b)は、図1の動作を示すタイムチャートであり、同図(a)は大陸型又はプレート型地震に対するタイムチャート、及び同図(b)は直下型地震に対するタイムチャートである。図2(a)、(b)の横軸は、地震発生後の経過時間(sec)の一例である。
(1) 図2(a)の動作
地震が発生すると(時刻t1)、全国に隈なく張り巡らされた地震観測網の震度計によりP波が検知され(時刻t2)、気象庁によりS波到達時刻TS、震度ES等が予測され、これらの予測値を含む震源情報が、緊急地震速報2としてREIC1から各防災対象区域へ衛星回線3及び専用回線4を介して配信される。
防災対象区域の地震防災システムでは、配信された緊急地震速報2を受信システム10内の衛星通信受信設備11及びインターネット受信設備12により受信すると(時刻t3)、震度設定手段13により、配信された予測震度ESが例えば5を超えるか否かが判定され、予測震度ESが5を超えると判定されると、この判定結果が判定手段30へ送られる。
P波が到来してこれがP波検出システム20内のP波地震計21〜23で検出されると(時刻t4)、S波予測システム24により、P波到来よりも緊急地震速報2が先に入力されているので、大陸型又はプレート型地震と判定されると共に、判定基準1により本震(S波)の震度が予測判定されてこの判定結果が判定手段30へ送られる。判定手段30では、震度設定手段13の第1の判定結果とS波予測システム24の第2の判定結果のAND判定を行い、震度設定手段13から送られてくるS波の予測震度5が正しいか否かを確認判定する。
地震の場合、発生個所の場所と同様に、防災保護区域の地盤依存等が震度・発生被害に大きく影響するので、緊急地震速報2における予測精度が低いことがあり、緊急地震速報2の予測値をそのまま利用すると、本来緊急停止を必要としない地震規模でも生産装置等が停止してしまい、これにより機会損失、製品のスクラップ等の被害が発生する。そこで、これを防止するために、地盤の伝播速度等の情報処理を行うS波予測システム24の判定結果により、震度設定手段13から送られてくるS波の予測震度5が正しいか否かを確認判定し、本震の予測精度を向上させている。
判定手段30により、震度設定手段13から送られてくるS波の予測震度5が正しいことが確認判定されると、この判定手段30からトリガ信号31が発信されて制御システム40が起動し(時刻t5)、緊急放送アラーム装置41が動作して緊急放送が発報され(時刻t6)、遮断装置42が動作してガス・薬品等の供給が遮断されると共に、停止装置43が動作して生産装置等が停止する。その後、S波が到来するので(時刻t8)、地震による被害を未然に防止出来る。これに対し、判定手段30により、S波の予測震度が5よりも小さいと確認判定されると、制御システム40が起動しないか、或いは、起動しても必要最小限度の防災処理が行われるので、不必要な防災処理の実行を阻止出来る。
(2) 図2(b)の動作
地震が発生(時刻t11)して地震観測網の震度計によりP波が検知され(時刻t12)、その後直ぐにP波が到来してこれがP波検出システム20内のP波地震計21〜23で検出されると(時刻t13)、S波予測システム24により、緊急地震速報2よりも先にP波が到来しているので、直下型地震と判定され、判定基準2により本震(S波)の震度が予測されて判定手段30へ送られる。判定手段30では、震度設定手段13の判定結果よりも優先させて、緊急動作必要と判断してトリガ信号31を直ちに発信して制御システム40を起動させる(時刻t14)。これにより、緊急放送アラーム装置41が動作して緊急放送が発報される(時刻t15)。発報後、S波が到来すると(時刻t16)、制御システム40の制御により、遮断装置42が動作してガス・薬品等の供給が遮断されると共に、停止装置43が動作して生産装置等が停止するので(時刻t17)、地震による被害を防止出来る。
その後、REIC1から配信された緊急地震速報2を受信システム10内の衛星通信受信設備11及びインターネット受信設備12により受信しても(時刻t18)、緊急防災処理が完了しているので、その緊急地震速報2がキャンセルされる。
(実施例1の効果)
本実施例1の地震防災システムでは、緊急地震速報2の受信システム10と独自に設置したP波検出システム20との2つの異なるシステムを用いてS波到達時刻TSの予測と、震度ESの予測を行う。P波検出システム20がP波を検出する前に受信システム10が緊急地震速報を受信すると、到来予定の地震が大陸型又はプレート型地震であると判定され、緊急地震速報の判定をP波検出システム20による判定で修正して、本震(S波)の震度が予測判定されてこの判定結果が判定手段30へ送られる。受信システム10が緊急地震速報を受信する前にP波検出システム20がP波を検出すると、到来予定の地震が直下型地震であると判定され、P波検出システム20による判定で本震(S波)の震度が予測されて判定手段30へ送られる。更に、判定手段30の確認判定により、予測震度ESが設定値(例えば、震度5)を上回った時に該判定手段30からトリガ信号31を発信し、本震到着前に、自動的に制御システム40を起動して各種装置を保護する構成になっている。そのため、本震の予測精度が大幅に向上し、大陸型又はプレート型地震、或いは直下型地震による被害を的確に防止でき、且つ、本来緊急停止を必要としない地震規模で生産装置等が停止してしまうことによる機会損失や製品のスクラップ等の被害が発生することを抑止でき、地震防災システムの信頼性を著しく向上出来る。更に、緊急地震速報2の受信システム10を、衛星回線3及び専用回線4により2重化しているので、受信の信頼性も確保出来る。
なお、本発明は、上記実施例1に限定されず、受信システム10、P波検出システム20、判定手段30、及び制御システム40により制御される装置41〜43を、図示以外の種々の構成に変更することが可能である。
本発明の実施例1を示す地震防災システムの構成図である。 図1の動作を示すタイムチャートである。 特許文献1に記載された一般的な地震波形を示す図である。
符号の説明
1 REIC
2 緊急地震速報
3 衛星回線
4 専用回線
10 受信システム
20 P波検出システム
21〜23 P波地震計
24 S波予測システム
30 判定手段
40 制御システム

Claims (6)

  1. 地震発生によるS波到達予測時刻及び予測震度を含む緊急地震速報が送られてくると、前記緊急地震速報を受信して前記予測震度が設定震度を超えるか否かを判定して第1の判定結果を出力する受信手段と、
    前記地震発生により到来するP波を検出するP波地震計を有し、前記P波を検出する前に前記受信手段が前記緊急地震速報を受信した場合には、到来予定の地震は大陸型又はプレート型地震と判定し、前記受信手段が前記緊急地震速報を受信する前に前記P波を検出した場合には、前記到来予定の地震は直下型地震と判定し、更に、前記P波地震計の検出結果に基づき、前記到来予定の前記S波の震度を予測判定して第2の判定結果を出力するP波検出手段と、
    前記到来予定の地震が前記大陸型又はプレート型地震であると判定した場合には、前記受信手段からの前記第1の判定結果を前記第2の判定結果により修正判定した結果を、前記到来予定の地震が前記直下型地震であると判定した場合には、前記第2の判定結果をそれぞれ選択し、前記到来予定の前記S波の予測判定した震度が設定値を超えるか否かの確認判定を行い、前記設定値を上回った時にトリガ信号を発信する判定手段と、
    前記トリガ信号を受信すると起動して、前記S波到来前に保護対象の動作又は停止を制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする地震防災システム。
  2. 前記P波検出手段は、前記P波地震計を複数有し、前記複数のP波地震計の検出結果に基づき、前記到来予定の地震の種類を判定すると共に前記到来予定の前記S波の震度を多数決で予測判定して前記第2の判定結果を出力する構成にしたことを特徴とする請求項1に記載の地震防災システム。
  3. 前記制御手段は、前記S波到来前に緊急放送アラーム装置を動作させることにより、緊急放送を発報することを特徴とする請求項1又は2に記載の地震防災システム。
  4. 前記制御手段は、前記S波到来前に遮断装置を動作させることにより、ガス及び薬品を含む材料の供給を遮断することを特徴とする請求項1又は2に記載の地震防災システム。
  5. 前記P波検出手段は、前記到来予定の地震が前記大陸型又はプレート型地震であると判定した場合には、第1の判定基準により前記S波の震度を予測し、前記到来予定の地震が前記直下型地震であると判定した場合には、第2の判定基準により前記S波の震度を予測することを特徴とする請求項1又は2に記載の地震防災システム。
  6. 前記第1の判定基準によって予測された前記S波の震度よりも、前記第2の判定基準によって予測された前記S波の震度の方が大きいことを特徴とする請求項5に記載の地震防災システム。
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