JP5009076B2 - 地震早期警報システム - Google Patents

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Description

本発明は、地震発生時に、S波(主要動)の到達以前にその揺れの大きさを予測し、警報を発する地震早期警報システムに関するものである。
気象庁は、一定の要件を満たす事業者を対象として、緊急地震速報の提供を行なっている。緊急地震速報は、地震発生(破壊開始)に伴う、P波(初期微動)とS波(主要動)との伝播速度の差を利用して、当該地点へのS波到達以前に、早期検知し警報を発するシステムである。
緊急地震速報の性質上、当該地点が震源に近接している場合、例えば、都市の直下で地震が発生した場合、警報を発する以前にS波が到達する事態が十分に予見される。また、緊急地震速報は、複数の地点において観測されたデータを用いて推定した震源位置や地震の規模についての情報を配信している。
これらの情報から震源からの距離に基づき現地における揺れを推定することができる。しかし、規模や震源位置といった震源情報は、初期報であるほど精度に欠けるという問題も抱えている。
一方、非特許文献1、2等では、P波到達から3秒間の最大値(Pa:加速度/Pv:速度/Pd:変位)を用いて、S波の強さを評価する手法を提案している。
特開2006−112999号公報 特開2001−134865号公報 特開2001−307265号公報 Kanamori, Real-time seismology and earthquake damage mitigation, Annu. Rev. Earth Planet. Sci., 33, (2005), 195-214. Wu et. Al, Experiment using the τc and Pd method for earthquake early warning in Southern California, BSSA, Vol.95, No.3, pp.1181-1185, June 2005 中村豊, 地震動指標間および被害との関係, 日本地震工学会論文集, 第7巻,第2号,pp235-249,2007年 緊急地震速報について、〔online〕、気象庁、〔平成19年7月10日検索〕、インターネット<URL: http://www.seisvol.kishou.go.jp/eq/EEW/kaisetsu/index.html>
緊急地震速報は震源近傍の地震計を用いるので、警報の対象となる地点または地域に設置した現地地震計の情報に基づく警報(以下、「オンサイト警報」とも言う。)に比べてP波検知が早い。
しかし、気象庁で震源や地震規模などを推定する処理を行って配信するまで、第1報で平均5.4秒要する(非特許文献4)。さらに、ユーザー側で受信し、警報を出すか否かを分析処理し、各対象地域へ配信するために2秒弱の時間が必要となる。従ってP波検知から必要な時間は、全体で平均7秒程度となる。
一方、オンサイト警報システムの場合、現地に設置した地震計がP波を検知した後、例えば約3秒で分析を行ない、警報を出すことができれば、P波検知の3秒後からS波の到達までが危険を回避するための猶予時間となる。その場合、システムの一連の処理を全て現地にて行なうため、配信による時間ロスがなく、震源が近い場合、緊急地震速報よりも多くの猶予時間を確保することが可能である。さらに、震源や地震規模の推定を介さず、観測したP波の情報から震度を直接推定する構成とすることができる。
後述するように震央距離が約30km以下では緊急地震速報では猶予時間がなく、約50km以下ではオンサイト警報の方が有利である。一方、震源が遠方にある地震については緊急地震速報の猶予時間が長く有効である。
本発明は、上述のような背景のもとに発明されたものであり、直下型地震など既存の緊急地震速報では猶予時間がなく、有効な対処が困難なケースについても、より速やかに警報を発し、地震被害を最小限に抑えることができる地震早期警報システムを提供することを目的としている。
本願の請求項1に係る地震早期警報システムは、警報の対象となる地点または地域に設置した現地地震計と、前記現地地震計により検知されたP波の検知開始から所定の数秒内におけるP波の鉛直方向の速度の最大値に基づいてS波の強さを推定するS波推定手段と、推定されたS波の強さを判断し、S波の強さが設定レベルを超えた場合に警報を発する警報発生手段とを備えることを特徴とするものである。
ここで言う所定の数秒内というのは、警報を発してからS波が到着するまでの必要な猶予時間が取れる範囲で、できるだけ高い精度でS波の強さ等の推定が可能な時間であり、従来の研究では3秒程度が適当であると考えられる。地震計等の装置の機能、精度や判定手法によってはより短くすることもあり得る。
後に詳述するように、発明者らは、P波の鉛直方向の速度の最大値(PvZ)とS波の強さとの間に高い相関性があることを確認しており、P波の鉛直方向の速度のみでS波の強さを推定するようにすれば、現地地震計は鉛直方向の速度を検知して情報を送り出すマイコンレベルの能力があればよく、S波推定手段も簡略化できるので、高精度の推定をより短時間で安価に行うことができる。
なお、既存のシステムでは、3成分の加速度計を用いており、本システムより高価であるにもかかわらず、S波の推定精度は必ずしも高くない。また、既存のシステムには、震源位置とマグニチュードを推定してからS波の強さを推定するものがあるが、手法的に煩雑であり、精度も必ずしも高くなく、システムにパソコンレベル以上のCPUを必要とし、高価となる。
警報発生手段において警報を発生するレベルは、警報の対象物の性質(例えば、個々の建物の重要性や振動特性、建物内のエレベータ、交通機関の特性等)に応じ、対象物ごとに設定することもできる。
請求項2は、請求項1に係る地震早期警報システムにおいて、前記S波推定手段には、地震早期警報システムを設置する地点周辺における過去の観測記録をもとに予め作成しておいた、P波の鉛直方向の速度の最大値とS波の強さの関係式を用いることを特徴とするものである。
精度の高い推定には、できるだけ多くの情報を正確に蓄積しておくことが望ましく、例えば地盤が複雑な場合などの不確定要素に対してもより正確な判断が可能となる。
請求項3は、請求項2に係る地震早期警報システムにおいて、前記S波の強さの判断対象は、水平2成分と鉛直1成分の計3成分のベクトル振幅をとったものの最大値と、計測震度であることを特徴とするものである。
これらは、地震被害想定を行なう際や緊急地震速報による警報等において、被害との関連性が強い尺度として用いられているものであり、本願発明で用いるP波の鉛直方向の速度の最大値との関連性も高い。
請求項4は、請求項1、2または3に係る地震早期警報システムにおいて、現地地震計は警報の対象となる地点または地域に複数分散配置され、前記警報発生手段は前記複数の現地地震計の情報に基づいて判断し、警報を発するよう構成されていることを特徴とするものである。
請求項1〜3においては、現地地震計の数を限定しておらず、1つでもよいが、請求項4のように、複数の現地地震計を用いることによる利点としては、S波の強さを推定する際の誤差を考慮し、分散配置された複数の現地地震計の情報により判断することで、より的確な判断が可能となるということがある。また、1点の現地地震計だけでは避けられない、地震以外のノイズ検知を回避することができる。これら複数の現地地震計の配置は直線的な配置とならないようにすることが望ましい。
判断手法としては、全ての現地地震計の情報による推定が設定レベルを超える場合に警報を発する方法、現地地震計の情報に基づく推定の多数決による方法、現地地震計の情報に基づく推定の平均値を用いる方法、何らかの故障または異常によるものを除外して判断する方法などが考えられる。
請求項5は、請求項1〜4のいずれかに係る地震早期警報システムにおいて、前記警報発生手段に、他の緊急地震速報の情報も取り込み、前記現地地震計の情報に基づいたS波の強さの推定が出る前に前記他の緊急地震速報が配信された場合に、緊急地震速報の情報からもS波の強さを推定し、前記現地地震計から推定されたS波の強さと、前記緊急地震速報から推定されたS波の強さのいずれかが設定レベルを超えた場合に警報を発するよう構成されていることを特徴とする。
震源が約50kmを超え、距離が大きくなるに従い、気象庁の緊急地震速報等、既存の緊急地震速報に基づく解析の方が猶予時間が大きくなり、より早期の対策が可能となる。
従って、両者を警報発生手段の判断に取り込むことで、様々な地震に対し、それぞれの地震に応じて、より有効な対応が可能となる。
なお、その場合も、現地地震計の情報に基づく判断の方がS波の強さの推定に関し、より高い精度が期待でき、さらに、たまにある緊急地震速報の誤報を排除できるので、警報発生手段からの情報により警報を発した後、さらに現地地震計の情報に基づく判断を加味して必要な措置をとるようにすることも可能である。
本発明では、現地に設置した地震計がP波を検知した後、約3秒程度の短時間で分析を行ない、警報を出す構成となっており、すなわち、P波検知の3秒後程度からS波の到達までが猶予時間となるが、システムの一連の処理を全て現地にて行なうため、配信による時間ロスがなく、震源が近い場合、緊急地震速報よりも多くの猶予時間を確保することが可能である。
また、震源や地震規模の推定を介さず、観測したP波の情報から震度を直接推定するため誤差が小さい。
さらに、P波の鉛直方向の速度の最大値(PvZ)とS波の強さとの間には高い相関性があり、P波の鉛直方向の速度のみでS波の強さを推定するようにする場合、現地地震計は鉛直方向の速度を検知して情報を送り出す能力があればよく、S波推定手段も簡略化できるので、高精度の推定をより短時間で安価に行うことができる。
震央距離が約30km以下では緊急地震速報では猶予時間がなく、約50km以下ではオンサイト警報の方が有利である一方、震源が遠方にある地震については緊急地震速報の猶予時間が長く有効である。そのため、様々の地震に備えるためには、オンサイト警報と緊急地震速報を適切に組み合わせることが有効となる。
機械制御としては、同種の警報装置が2004年新潟県中越地震で上越新幹線の停止に使われた。この種の装置が設置されている地域は、遠方の海洋型地震よりは、近傍の直下型の地震の発生する可能性の高い地域で、列車の場合1秒でも早く速度を下げることが被害を低減させるためである。
このように1秒でも早く制御すれば被害が低減できる機器類は有効である。例えば、建物内では、エレベータの最寄り階停止機能やドア開放など機器の制御には猶予時間が短くても被害低減に役立つ。また、高い信頼性を要求される半導体を扱う精密機械工場のライン停止に用いる場合、緊急地震速報との組合せは必須と考えられている。
人の危険回避については、消防庁で携帯用の類似の機器が既に利用されている。これは、大地震後の被害者救出作業中の余震対策に使われている。現場に臨時に設置し、余震を検知すると警報が鳴り、危ない場所から隊員を退避させるものである。
これと同様な使い方はいろいろな場所で使用できる。例えば、工事現場でも作業員に対して有効である。事務所や学校など建物内での利用も考えられる。訓練は必要であるが、2秒で頭部の保護や手摺などへの掴まり、5秒あれば机の下など安全な場所への退避、10秒以上で火気消火などの二次的動作が可能である。
使い方としては、本願発明の地震早期警報システムを警報発生装置や自動アナウンス装置に接続して対象とする人に情報を伝えることができる。
図1は、本願発明の地震早期警報システムの一実施形態における現地地震計の配置例とシステム構成を概略的に示した図、図2はその場合のP波の検知から地震警報までの情報の伝達の流れを示すフローチャートである。なお、以下に、本実施形態についての最良と考えられる形態を説明するが、本願発明はそれに限定されるものではない。
この例では、現地地震計(センサ)は上下成分のみの速度計とし、3点に配置するものとする。センサは図に示すように、敷地の範囲である程度距離を離して配置するものとし、直線状には配置しない。例えば、図に示すように三角形に配置すると指向性のあるノイズを検知しない。
P波による地震検知および最大速度振幅による警報を出す判断は多数決で行う。この例のように3点の場合は、例えば、2点で検知し、設定レベル(警報クライテリア)を越えた場合を判断する。信頼性を上げるためには、さらに点数を増す。
複数のセンサを分散配置する構成によって、機械振動など地震以外の局所的な振動を誤って検知することを排除できる。また、地震計がたまたま一台故障した場合でも検知できる。
システム構成としては、現地地震計としての速度上下センサ1〜3からの信号を増幅回路、AD変換回路、周波数特性補正演算回路、判定処理回路、警報出力回路等で処理し、推定されるS波の強さが設定レベルを超えた場合に、警報を発生する構成としている。
また、気象庁の緊急地震速報受信装置を設け、判定処理回路に情報を入力することで、震源が遠い場合などに有効と考えられる緊急地震速報のデータも判断に併用することができる。
検知開始から3秒内におけるP波の鉛直方向の速度の最大値PvZに基づいてS波の設定レベルを考える場合(3秒最大振幅のクライテリア)としては、例えば東京近郊で、震度4以上で警報を出したいのであれば、PvZ=0.5cm/s程度とする。
現地地震計としての速度上下センサについては、耐久性が高く、廉価な探査用速度センサを用いることが考えられ、必要な周波数特性を過減衰処理により確保して、判定に必要な振動特性範囲でデータを得ることができる。
一般市場でも安定供給されている耐久性の高い石油探査用の速度センサに、適切な減衰機構、増幅回路を施すことで、早期地震警報システムにおける震度判定に有効な振動数特性を得ることができ、特性に必要な帯域と、遅延を含まないリアルタイム処理が可能になり、廉価な装置が提供できる。
減衰機構と増幅回路を用いて補正する廉価なセンサを用いると、高価な広帯域の速度計に比べて長周期域において波形の位相特性は劣化するが、振幅特性は同等な性能を有し、S波の強さを推定して地震警報を出すロジック上は問題ない。
通常のP波検知のロジックは、水平成分に比べて上下成分が大きく変動した場合をP波検知とする。この場合、水平2成分と上下1成分の計3成分の地震計を必要とし、複数の地震計を設置しようとすると3成分の地震計では高価となってしまう。
これに対し、本願発明では、上下方向の成分のみで判定するため、センサのコストは1/3余りで済むことになる。この場合、地震以外の局所的な、外乱ノイズに対して誤ってP波検知としてしまう可能性が高くなるが、3台で多数決判定をすればその可能性をかなり低減することができる。

〔観測記録に基づく検証〕
本願発明の観測記録に基づく検証として、赤坂(東京)にある建物の1階部分に設置した地震計において得られた、50の観測記録を用いて検証を行なった。目視によりP波及びS波の立ち上がりを特定し分析を行なったが、確認できない記録は除いた。
S波の強さの尺度とそれを推定するのに用いたP波到達から3秒間の指標の関係を表1に示す。
前述のように、本願発明においては、主要動(S波)の尺度としては、地震被害想定を行なう際や緊急地震速報による警報等において、被害との関連性が強い尺度として用いられている最大速度及び計測震度を用いた。
図3にP波到達3秒間の鉛直方向最大速度(PvZ)とS波(主要動)の最大速度(VelXYZ)との関係を、図4には鉛直方向最大速度(PvZ)と計測震度(Ijma)との関係をそれぞれ示す。ここで示す最大速度は、水平2成分と鉛直1成分の計3成分のベクトル振幅をとったものの最大値である。
図3、4中には、回帰直線と、標準偏差±1σの線をあわせて示す。なお、X(横軸)は、P波3秒間指標の常用対数をとったものであり、Y(縦軸、主要動の尺度)のうちVelXYZについては、その常用対数をとったものである。
2つの主要動(S波)の尺度のいずれでも、鉛直方向最大速度(PvZ)で標準偏差が最小となっており、S波の強さを推定する際には最適と考えられる。
図5は緊急地震速報とオンサイト警報の情報の流れを比較して示したものである。緊急地震速報は震源近傍の地震計を用いるのでオンサイト警報に比べてP波検知が早い。
しかし,気象庁で震源や地震規模などを推定する処理を行って配信するまでに第1報で平均5.4秒要する。さらに、ユーザー側で受信し、警報を出すか否かを分析処理し、サイトへの配信するために2秒弱の時間が必要となる。従ってP波検知から必要な時間は、全体で平均7秒程度となる。
一方,オンサイト警報は,震源や地震規模の推定処理や伝達時間が必要ないのでP波を検知して3秒程度で警報を発令することができる。
図6は想定される地震や過去に発生した地震で緊急地震速報とオンサイト警報の猶予時間を検証した結果をまとめたグラフである。猶予時間としては、警報からS波の到達時間までとした。検討する地震としては、中央防災会議において想定されている首都圏に影響のある活断層やプレート境界のシナリオ地震と近年発生した主な被害地震を選定した。警報を発令するサイトは東京赤坂と仮定した。
気象庁で用いられている走時表を用いて、P波およびS波の到達時間を算定し,猶予時間を評価した。緊急地震速報については,気象庁地震検知点でのP波到達の7秒後から対象サイトのS波到達までの時間を求めた。オンサイト警報については、対象サイトでのP波到達の3秒後からS波到達までの時間を求めた。
震央距離が約30km以下では緊急地震速報は猶予時間がなく間に合わない可能性が高い。約50km以下ではオンサイト警報の方が猶予時間は長いが、東海地震のように遠方の地震は、緊急地震速報の方が猶予時間は長く有利である。
図7は、本願発明の地震早期警報システムの他の実施形態における気象庁緊急地震速報との組合せを示すブロック図である。
地震計部分において推定したS波の強さから、判定・警報部分において設定した警報レベルを超えているかどうかを判定し、超えている場合は警報を発する。
判断に当って、この例では現地に設置した地震計が複数あり、それら全てについてS波の強さの推定値が設定レベルを超えた場合(AND回路)、半分以上の地震計においてS波の強さの推定値が設定レベルを超えた場合(多数決回路)、あるいはS波の強さの推定値の全ての地震計の平均値が設定レベルを超えた場合(平均回路)に、現地地震計の警報レベルに達したとする。また、現地地震計でS波を推定するよりも前に、緊急地震速報からの推定情報で警報レベルに達した場合は、現地地震計の情報に依らず警報を発する。
本願発明の地震早期警報システムの一実施形態における現地地震計の配置例とシステム構成を概略的に示した図である。 図1の実施形態におけるP波の検知から地震警報までの情報の伝達の流れを示すフローチャートである。 P波到達3秒間の鉛直方向最大速度(PvZ)とS波(主要動)の最大速度(VelXYZ)との関係を示すグラフである。 鉛直方向最大速度(PvZ)と計測震度(Ijma)との関係を示すグラフである。 緊急地震速報とオンサイト警報の情報の流れを比較して示した説明図である。 想定される地震や過去に発生した地震で緊急地震速報とオンサイト警報の猶予時間を検証した結果をまとめたグラフである。 本願発明の地震早期警報システムの他の実施形態における気象庁緊急地震速報との組合せを示すブロック図である。

Claims (5)

  1. 警報の対象となる地点または地域に設置した現地地震計と、前記現地地震計により検知されたP波の検知開始から所定の数秒内におけるP波の鉛直方向の速度の最大値に基づいてS波の強さを推定するS波推定手段と、推定されたS波の強さを判断し、S波の強さが設定レベルを超えた場合に警報を発する警報発生手段とを備えることを特徴とする地震早期警報システム。
  2. 前記S波推定手段には、地震早期警報システムを設置する地点周辺における過去の観測記録をもとに予め作成しておいた、P波の鉛直方向の速度の最大値とS波の強さの関係式を用いることを特徴とする請求項1記載の地震早期警報システム。
  3. 前記S波の強さの判断対象は、水平2成分と鉛直1成分の計3成分のベクトル振幅をとったものの最大値と、計測震度であることを特徴とする請求項2記載の地震早期警報システム。
  4. 現地地震計は警報の対象となる地点または地域に複数分散配置され、前記警報発生手段は前記複数の現地地震計の情報に基づいて判断し、警報を発するよう構成されていることを特徴とする請求項1、2または3記載の地震早期警報システム。
  5. 前記警報発生手段に、他の緊急地震速報の情報も取り込み、前記現地地震計の情報に基づいたS波の強さの推定が出る前に前記他の緊急地震速報が配信された場合に、緊急地震速報の情報からもS波の強さを推定し、前記現地地震計から推定されたS波の強さと、前記緊急地震速報から推定されたS波の強さのいずれかが設定レベルを超えた場合に警報を発するよう構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の地震早期警報システム。
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