JP4300341B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技機に関し、特に遊技機の表示画面に図柄を変動させて表示する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技機の一つであるパチンコ機では、所定領域(例えば、第1種始動口)にパチンコ球(遊技球)が入球または通過した際に各種の乱数を読み込むことで抽選を行い、この抽選結果に基づいて大当たりかはずれかを判別する。また、前記乱数に基づいて遊技盤面上に設けられた図柄表示装置(例えば、特別図柄表示器)の図柄の変動を開始する。そして、図柄表示装置に所定の図柄配列、例えば3つの同じ図柄が1つのライン上に揃った大当たり図柄配列が形成されることで、大当たり遊技(特典)が遊技者に付与されたことを報知する。大当たり遊技は、具体的には、大入賞口を一定期間だけ開放する等の処理を行い、ほぼ一定数の出球が払い出される。大当たり図柄配列以外の図柄配列(はずれ図柄配列)を形成した場合には、大当たり遊技は付与されない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来、このようなパチンコ機において、特別図柄表示器の表示画面を複数の分割画面に分割し、分割後の表示画面において、各分割画面毎に各種の図柄を変動させるものが知られている。しかしながら、このように単に表示画面を複数に分割するのみでは、例えば各分割画面の図柄は他の分割画面とは関連性がなく、したがって画面表示の面白さを今一歩増加させることができなかった。
【0004】
そこで本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、表示画面に図柄を変動させて表示する遊技機において、画面表示による演出効果を高めることができる技術を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために、本発明における遊技機は下記の解決手段1〜6に記載した通りに構成されている。
解決手段1:表示画面に抽選表示用図柄を変動表示させ、前記抽選表示用図柄によって前記表示画面に予め定められた停止態様が表示されると遊技者に有利な遊技状態が付与される遊技機において、前記表示画面を複数の分割画面に分割し、前記分割画面において、図柄を分割画面間を移動させて表示するように構成されていることを特徴とする遊技機。
解決手段2:解決手段1の遊技機であって、前記図柄が移動する方向に対して上流側の分割画面の下流側端部から、下流側の分割画面の上流側端部へ移動する図柄は、これら両分割画面に跨って表示されるように構成されていることを特徴とする遊技機。
解決手段3:解決手段1または2の遊技機であって、前記上流側の分割画面の下流側端部と、前記下流側の分割画面の上流側端部とが対向する位置に配置されるように構成されていることを特徴する遊技機。
解決手段4:解決手段1〜3のいずれかの遊技機であって、前記上流側および下流側の分割画面において、前記図柄の移動方向が同一となるように構成されていることを特徴とする遊技機。
解決手段5:解決手段1〜4のいずれかの遊技機であって、分割画面間を移動する図柄は、特別図柄であることを特徴とする遊技機。
解決手段6:表示画面に抽選表示用図柄を変動表示させ、前記抽選表示用図柄の配列によって前記表示画面に予め定められた停止態様が表示されると遊技者に有利な遊技状態が付与される遊技機において、前記表示画面を複数の分割画面に分割し、前記分割画面において、前記抽選表示用図柄を分割画面間を移動させて表示するように構成されており、しかも、前記抽選表示用図柄が移動する方向に対して上流側の分割画面の下流側端部から移動した抽選表示用図柄が、下流側の分割画面の上流側端部から出現し、該下流側の分割画面の下流側端部から移動した抽選表示用図柄が、前記上流側の分割画面の上流側端部から出現して、前記上流側および下流側の両分割画面において、抽選表示用図柄の図柄配列を変更可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
ここで、各解決手段及び発明の詳細な説明に記載した用語については特に限定的要件を加えない限り以下のように解釈する。
(1)「図柄」には、特別図柄や普通図柄等のように抽選に関与する抽選表示用図柄のみならず、遊技に関係して表示画面に表示する全ての図柄(英数字、漢字、仮名等の文字、記号、絵柄、図形、静止画、動画等の画像など)が含まれる。従って、例えばキャラクタや背景図柄等も本発明でいう図柄に含まれるものとする。また、図柄の個数は一つのみならず、複数の場合も含む。
(2)「表示画面」は、1つの表示器の画面のみならず、複数の表示器の画面をも含む。従って、複数の図柄を表示画面に表示する場合には、1つの表示器で全ての図柄を表示する態様と、複数の表示器に複数の図柄を振り分けてそれぞれ表示する態様とがある。
(3)「遊技者に有利な遊技状態」には、例えば、大当たり図柄配列を形成する一歩手前の状態である「リーチ状態」、大当たり図柄配列が形成された後に遊技者に付与される「大当たり遊技」等が含まれる。
【0006】
解決手段1に記載した遊技機において、表示画面に複数の分割画面が形成され、所定の分割画面に表示されている図柄が、別の分割画面へ移動することとなる。この表示画面は、最初から分割画面に分割されている場合であってもよいし、あるいは所定のタイミングで複数の分割画面に分割される場合であってよい。これにより、分割画面間を移動する図柄の作用によって、分割画面間に相関を生じさせることができ、画面表示に面白さをもたらすことができる。例えば、パチンコ機において、通常のリーチ状態よりも更に大当たり図柄配列が形成される可能性が高い特別リーチ状態の場合、予め読み込まれた乱数に基づいた所定のタイミングで表示画面は複数の分割画面に分割され、更に、分割後の所定の分割画面に表示されている図柄が、別の分割画面へ移動するように構成することができる。このように構成すれば、分割画面間を移動する図柄の作用によって、画面表示に面白さをもたらすことができ、しかも所定のタイミングで表示画面を分割したり、分割画面間に図柄を移動させることによって、遊技者に有利な特別リーチ状態であることを遊技者に認識させることができるため、より効果的である。従って、解決手段1に記載した遊技機によれば、画面表示による演出効果を高めることができる。
【0007】
ここで、分割画面間を移動する図柄は、解決手段2のように、両分割画面に跨って表示されることが好ましい。すなわち、解決手段2の遊技機において、上流側の分割画面の下流側端部と、下流側の分割画面の上流側とは実質的に連結された状態で表示されている。なお、ここでいう「実質的に連結された状態で表示される」とは、分割画面同士が見かけ上連結されているように配置される表示態様はもとより、上流側の分割画面の下流側端部から下流側の分割画面の上流側端部へ移動する図柄を、その移動過程において上流側の分割画面と下流側の分割画面とに跨って表示させることで、上流側の分割画面と下流側の分割画面とがあたかも連結しているように遊技者に意識させる表示態様であってもよい。そして、上流側の分割画面内を下流側端部方向へ移動した図柄は、この下流側端部から表示領域外へ移動していく。この際、表示領域外に移動した部分は、下流側の分割画面の上流側端部から出現する。この結果として、上流側の分割画面の下流側端部から下流側の分割画面へ移動する図柄は、移動過程において上流側の分割画面と下流側の分割画面とに跨って表示される。なお、ここでいう「上流側端部」とは、所定の分割画面内を図柄が移動する際に、この図柄の移動方向に対する画面の上流側を示し、「下流側端部」とは、図柄の移動方向に対する画面の下流側を示すものである。従って、解決手段2の遊技機によれば、分割画面同士が実質的に連結された状態であるということを遊技者に強く意識させることができるため、更に、画面表示による演出効果を高めることができる。
【0008】
また、解決手段3の遊技機において、画面分割後に、上流側の分割画面の下流側端部と、下流側の分割画面の上流側端部とが対向する位置に配置される。すなわち、上流側の分割画面と下流側の分割画面とが見かけ上連結して配置されている。従って、解決手段3の遊技機によれば、上流側の分割画面と下流側の分割画面とが連結されていることを遊技者に認識させ易く、しかも上流側の分割画面から下流側の分割画面へ移動する図柄の動作が自然である。また、実質的な連結箇所数を増やすことにより、上記分割画面の連結効果を更に増幅することができる。
【0009】
また、解決手段4の遊技機において、上流側および下流側の分割画面における図柄の移動方向が同一である。例えば、表示画面が上下2つに分割された場合、上段の分割画面(上流側)、次いで下段の分割画面(下流側)を移動する図柄は、いずれの分割画面でも例えば右方向へ移動することとなる。従って、解決手段4の遊技機によれば、遊技者は、上流側の分割画面から下流側の分割画面に移動する図柄を目で追い易い。
【0010】
また、解決手段5の遊技機において、分割画面間を移動する図柄は、特別図柄である。すなわち、遊技者に有利な遊技状態を付与するのに関与する特別図柄が分割画面間を移動することとなる。これにより、分割画面内の特別図柄の配列を種々変更させた表示態様を実現することができる。例えば、パチンコ機において、所定の分割画面の特別図柄が別の分割画面に移動することで、この別の分割画面に例えばリーチ状態や大当たり図柄配列が形成される。これにより、リーチや大当たりに対する遊技者の期待感を増幅させることができる。従って、解決手段5の遊技機によれば、分割画面間を移動する特別図柄によって画面表示に更なる面白さを付加することができる。
【0011】
解決手段6の遊技機において、表示画面に複数の分割画面が形成され、所定の分割画面に表示されている図柄が、別の分割画面へ移動することとなる。そして、上流側の分割画面の下流側端部から移動した抽選表示用図柄が、下流側の分割画面の上流側端部から出現し、下流側の分割画面の下流側端部から移動した抽選表示用図柄が、前記上流側の分割画面の上流側端部から出現する。この際、上流側および下流側の両分割画面において、抽選表示用図柄の図柄配列が変更される可能性がある。例えば、パチンコ機において、抽選表示用図柄、例えば特別図柄によって、一旦はずれ図柄配列を形成しても、分割画面の図柄配列が変更されることで、分割画面に、例えばリーチ状態や大当たり図柄配列が形成される可能性がある。従って、解決手段6の遊技機によれば、遊技者の期待感を持続させ、高めることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明における第1および第2実施の形態のパチンコ機を図面に基づいて説明する。なお、本実施の形態では、パチンコ機の特別図柄表示器の表示画面に表示される図柄の表示態様について説明する。
〔第1実施の形態〕
まず、第1実施の形態は、本発明をいわゆる第1種パチンコ機に適用したものであって、図1〜図12を参照しながら説明する。ここで、図1は第1種パチンコ機の外観を示す正面図である。図2は拡大して表した複合装置の正面図である。また、図3〜図12は、いずれも画面に表示される表示態様を示している。
【0013】
図1において、本発明の遊技機としてのパチンコ機10の遊技盤面12上には、複合装置14、第1種始動口30、中ゲート32、大入賞口34、下部始動口62、一般の入賞口等が適宜に配置されている。
第1種始動口30は始動口センサ56を有し、パチンコ球が入賞すると通常の入賞口と同様に賞球(賞品球)を払い出す。中ゲート32はゲートセンサ54を有し、パチンコ球が通過しても賞球を払い出さない。大入賞口34は蓋66を有し、当該蓋66はソレノイド50によって開閉される。また、大入賞口34はVゾーン52を有し、そのVゾーン52はVゾーンセンサ48を有する。大入賞口開放期間内にパチンコ球がVゾーン52に入賞すると、大当たり遊技を所要回数(例えば16回)内で継続することができる。上記大入賞口開放期間としては、例えば大入賞口34にパチンコ球が10個入賞するか、開放してから30秒間を経過するまでのいずれか早いほうが該当する。さらに蓋66の下部には、第1種始動口30と同等の機能を備えた下部始動口62を配置している。下部始動口62は始動口センサ56と同様の機能を備えた始動口センサ60を有する。
【0014】
ここで、始動口センサ56,60は、それぞれの始動口に入賞したパチンコ球を検出する。Vゾーンセンサ48はVゾーン52に入賞したパチンコ球を検出する。ゲートセンサ54は中ゲート32を通過したパチンコ球を検出する。なお上記ゲートセンサ54、始動口センサ56,60、Vゾーンセンサ48には、例えば近接センサやマイクロスイッチ、光センサ(発光体と受光体)等を用いる。
【0015】
また、遊技盤面12には1個または複数個の装飾ゲートを有し、この例では左ゲート26、右ゲート27を有する。右ゲート27は普通図柄表示器27aを有するが、左ゲート26は普通図柄表示器を有しない。普通図柄表示器27aは1個または複数個の発光体(この例では2個のLED)を有し、当該発光体の点灯・消灯が普通図柄となる。普通図柄は、例えば中ゲート32にパチンコ球が通過したときに点滅が始まり、その後に各発光体についてそれぞれ点灯または消灯する。そして、各発光体の点灯または消灯の態様に応じて(例えば2個のLEDのうち右側のLEDが点灯すると)、下部始動口62の蓋を一定期間(例えば4秒間)だけ開放する。
【0016】
次に、図2を参照しながら複合装置14の構成について説明する。
図2に示すように、複合装置14には、天入賞口14a、特別図柄表示器20等が設けられている。天入賞口14aは一般の入賞口の一つである。特別図柄表示器20には、例えば液晶表示器を用いる。特別図柄表示器20の表示画面21には特別図柄等を表示する。なお、特別図柄として用いる図柄は、文字(英数字や漢字等)、記号、図形、絵柄等がある。また、背景図柄には、例えば動画(映像、アニメーション等)や静止画等がある。また、特別図柄表示器20は液晶表示器以外に、CRT、LED表示器、プラズマ表示器等のように特別図柄等が表示可能な表示器を用いてもよい。
また、表示画面21の下方位置には、特別図柄用の保留球ランプ28が表示されている。保留球ランプ28は、ほぼ水平状に並べて複数(例えば4個)設けられ、特別図柄の図柄変動中に第1種始動口30に入賞したパチンコ球の個数を表示する。
【0017】
表示画面21は方形に形成され、後述する所定のタイミングで表示画面21が2つの分割画面22および23に分割されて表示されるように構成されている。なお、分割前の表示画面21には3つの図柄表示列(左図柄表示列110、中図柄表示列130、右図柄表示列150)が形成されるように構成されている。また、表示画面21の分割後において、分割画面22には3つの図柄表示列(左図柄表示列110a、中図柄表示列130a、右図柄表示列150a)が形成され、分割画面23には3つの図柄表示列(左図柄表示列110b、中図柄表示列130b、右図柄表示列150b)が形成されるように構成されている。
【0018】
そして、分割前の表示画面21においては図柄表示列110,130,150に表示された特別図柄の配列によって、また分割後の分割画面22,23においては図柄表示列110a,130a,150aや図柄表示列110b,130b,150bに表示された特別図柄の配列によって、遊技者に大当たり遊技を付与する大当たりか否かを報知する。具体的には、表示画面21の分割前は、図柄表示列110,130,150に表示された特別図柄によって大当たり図柄配列を形成した場合が「大当たり」である。また、表示画面21の分割後は、図柄表示列110a,130a,150aと図柄表示列110b,130b,150bのうち、少なくとも一方に表示された特別図柄によって大当たり図柄配列を形成した場合が「大当たり」である。
なお、図柄表示列110,130,150,110a,130a,150a,110b,130b,150bに表示される特別図柄は、例えばいずれも「0」〜「9」の計10種類である。
【0019】
次に、第1実施の形態の特別図柄表示器20の表示画面21に表示される態様について、図3〜図12を参照しながら詳細に説明する。なお、これらの図において、変動している図柄表示列を図中下向きの矢印で示している。
第1種始動口30にパチンコ球が入賞すると、特別図柄表示器20の表示画面21の3つの図柄表示列110,130,150は、順変動方向(図2中の矢印40方向)にほぼ一斉に変動(例えば、図柄が認識できない程度の高速で)を開始する。そして、左図柄表示列110、右図柄表示列150、中図柄表示列130の順で図柄の変動を停止する。
なお、第1種始動口30にパチンコ球が入賞した際には、表示画面21の表示態様を決定する各種の乱数が読み込まれる。そして、この予め読み込まれた各種の乱数に基づいて、表示画面21の表示態様、例えば各図柄表示列の特別図柄の変動態様や、表示画面21が分割画面22,23に分割されるか否か等が決定されるように構成されている。
【0020】
そして、左図柄表示列110および右図柄表示列150が変動を停止して、例えば、図3に示すようにリーチ状態であることを示すリーチ図柄配列「7,↓,7」が表示された後、中図柄表示列130に図柄「7」が停止すると大当たり図柄配列となり、図柄「7」以外が停止するとはずれ図柄配列となる。
また、このリーチ図柄配列「7,↓,7」が表示された後、通常のリーチ状態よりも更に大当たり図柄配列を形成する確率が高いこととなる第1の特別リーチ状態、いわゆるスーパーリーチに発展する場合がある。この場合は、例えば所定のキャラクタ等を表示させることによって、スーパーリーチに発展することを報知する。そして、このスーパーリーチになると、大当たり図柄配列が形成される期待度がスーパーリーチに発展する前よりもアップする。
【0021】
本実施の形態では、通常のリーチ状態からスーパーリーチ状態になると、予め読み込まれた乱数に基づいた所定のタイミングで、図4に示すように初期画面としての表示画面21が上段の分割画面22と下段の分割画面23とに分割される。そして、分割画面22における図柄表示列110a,130a,150aと、分割画面23における図柄表示列110b,130b,150bには、いずれもリーチ図柄配列「7,↓,7」が表示される。ここで、分割画面22と分割画面23のうち、少なくとも一方に大当たり図柄配列「7,7,7」が形成されると、遊技者は大当たりが付与されたことを認識することができる。
【0022】
また、表示画面21が分割画面22と分割画面23とに分割された後、例えば図5に示すように分割画面22にキャラクタ70が表示されると、スーパーリーチ(第1の特別リーチ状態)よりも更に大当たり図柄配列を形成する確率が高いこととなる第2の特別リーチ状態に発展する。この第2の特別リーチ状態において、キャラクタ70は、例えば分割画面22の上流側端部22aから下流側端部22b方向(白抜き矢印方向)へ移動する。そして、図6に示すように、キャラクタ70は、分割画面22内の移動過程において下流側端部22bにさしかかると、分割画面22の下流側端部22bから消えた部分が、今度は分割画面23の上流側端部23aから連続的に出現し、分割画面23内を分割画面22と同一方向(下流側端部23b側)へ移動する。すなわち、このキャラクタ70は、分割画面22から分割画面23へ移動する過程において、分割画面22の下流側端部22bと分割画面23の上流側端部23aとに跨って表示され、分割画面22の下流側端部22bと分割画面23の上流側端部23aとが実質的に連結されているかの如く動作する。この場合、実質的な連結箇所は1箇所となる。この際、分割画面22および分割画面23におけるキャラクタ70の移動方向が同一であるため、遊技者は移動するキャラクタ70を目で追い易い。
なお、分割画面22が本発明における上流側の分割画面に対応しており、分割画面23が本発明における下流側の分割画面に対応している。
【0023】
そして、分割画面23の上流側端部23aから下流側端部23b方向(白抜き矢印方向)へ移動するキャラクタ70が、例えば図7に示すように中図柄表示列130bの変動を停止させ、捕まえた図柄が「7」である場合は、分割画面23に大当たり図柄配列「7,7,7」が表示される。そしてその後、図8に示すように、初期画面としての表示画面21の表示に切り替り、改めて表示画面21に大当たり図柄配列「7,7,7」が表示される。これにより、遊技者は大当たりが付与されたことを認識することができ、その後、遊技者は大当たり遊技(遊技者に有利な遊技)を行うこととなる。
【0024】
従って、第1の特別リーチ状態では表示画面21を分割画面22と分割画面23とに分割させ、第2の特別リーチ状態ではキャラクタ70を分割画面22と分割画面23との間で移動させるため、分割画面同士が実質的に連結されているように表現することができ、分割前よりも横方向で2倍の画面広さを表現することができる。しかも遊技者に有利な特別リーチ状態であることを遊技者に認識させることができる。
なお、このキャラクタ70の移動方向、移動径路等は必要に応じて種々変更可能であり、キャラクタ70が例えば分割画面23に最初に出現した後、分割画面22へ移動する態様であってもよい。
【0025】
上記のように図3〜図8に示す図柄の変動態様では、分割画面22と分割画面23との間でキャラクタ70が移動する場合について記載したが、キャラクタ70のみならず各図柄表示列の特別図柄が分割画面22と分割画面23との間を移動するように構成することもできる。ここで、各図柄表示列の特別図柄が分割画面22と分割画面23との間で移動する2つの態様について、図9〜図12を参照しながら説明する。
【0026】
まず1つ目の態様において、表示画面21が分割画面22と分割画面23とに分割された状態から、図柄表示列110a,130a,150aおよび図柄表示列110b,130b,150bがそれぞれ変動を開始し、各分割画面において各図柄表示列は特別図柄の変動を一旦停止する。そして、図9に示すように、分割画面22にはずれ図柄配列「6,3,7」を形成し、分割画面23にはずれ図柄配列「5,2,7」を形成する。その後、キャラクタ72等の出現によって特別図柄が移動することが報知されるとともに、キャラクタ72は図柄「7」を下流側端部22bから分割画面22の表示領域外へ押し出し、押し出された図柄「7」は分割画面23の上流側端部23aから分割画面23の表示領域内へ移動する。なお、元々図柄「7」が表示されていた右図柄表示列150aには、「7」以外の図柄、例えば図柄「8」が表示される。そして、図10に示すように、分割画面23の左図柄表示列110bには、元々表示されていた図柄「5」に替えて分割画面22の右図柄表示列150aから移動してきた図柄「7」が表示される。
【0027】
また、特別図柄(図柄「7」)およびキャラクタ72は、分割画面22と分割画面23との間を移動する過程において、分割画面22と分割画面23とに跨って表示され、分割画面22の下流側端部22bと分割画面23の上流側端部23aとが実質的に連結されているかの如く動作する。この場合、実質的な連結箇所は1箇所となる。この際、分割画面22および分割画面23におけるキャラクタ72と図柄「7」の移動方向が同一であるため、遊技者は移動するキャラクタ72と図柄「7」を目で追い易い。
また、これに同期して、中図柄表示列130bが変動を再開する。これにより、分割画面23にリーチ図柄配列「7,↓,7」が表示される。そして、最後に中図柄表示列130bが変動を停止して図柄「7」が表示されると大当たり図柄配列となり、そうでない場合はずれ図柄配列となる。
従って、本態様によれば、分割画面間を移動する図柄として特別図柄を用いたため、分割画面22,23にはずれ図柄配列が形成された場合でも、分割画面間において特別図柄が移動することでリーチ図柄配列を形成することができ、大当たり図柄配列に対する遊技者の期待感が高まる。
【0028】
次に2つ目の態様において、1つ目の態様と同様に、表示画面21が分割画面22と分割画面23とに分割された状態から、図柄表示列110a,130a,150aおよび図柄表示列110b,130b,150bがそれぞれ変動を開始し、各分割画面において各図柄表示列は特別図柄の変動を一旦停止する。そして、図11に示すように、分割画面22にはずれ図柄配列「6,3,7」を形成し、分割画面23にはずれ図柄配列「7,2,6」を形成する。その後、キャラクタ74,76等の出現によって特別図柄が移動することが報知されるとともに、キャラクタ74は分割画面22のはずれ図柄配列「6,3,7」を下流側端部22b方向へ移動させ、キャラクタ76は分割画面23のはずれ図柄配列「7,2,6」を下流側端部23b方向へ移動させる。これにより、分割画面22の右図柄表示列150aに表示されていた図柄「7」は、分割画面22の下流側端部22bから押し出され、分割画面23の左図柄表示列110bへ移動する。
【0029】
また、分割画面23の右図柄表示列150bに表示されていた図柄「6」は、分割画面23の下流側端部23bから押し出され、分割画面22の左図柄表示列110aへ移動する。また、特別図柄(図柄「6」および「7」)は、分割画面22と分割画面23との間を移動する過程において、分割画面22と分割画面23とに跨って表示され、分割画面22の下流側端部22bと分割画面23の上流側端部23a、および分割画面23の下流側端部23bと分割画面22の上流側端部22aとが実質的に連結されているかの如く動作する。この場合、実質的な連結箇所は2箇所となる。これにより、分割画面22と分割画面23とが360°繋がっているように表現することができる。また、この際、分割画面22および分割画面23におけるキャラクタ74,76と特別図柄の移動方向が同一であるため、遊技者は移動するキャラクタ74,76と特別図柄を目で追い易い。
そして、特別図柄の移動の終了に同期して、右図柄表示列150aおよび右図柄表示列150bは変動を再開する。
【0030】
而して、図12に示すように、分割画面22にはリーチ図柄配列「6,6,↓」が表示され、また分割画面23にはリーチ図柄配列「7,7,↓」が表示される。これにより、いわゆる、ダブルリーチが形成される。そして、最後に、右図柄表示列150aが変動を停止して図柄「6」が表示されるか、あるいは右図柄表示列150bが変動を停止して図柄「7」が表示されると、大当たり図柄配列となり、そうでない場合はずれ図柄配列となる。
従って、本態様によれば、1つ目の態様と同様の効果を奏するとともに、分割画面22と分割画面23とが360°繋がっているように表現することで、画面表示の更なる面白さを実現することができる。また、本態様によれば、分割画面22および23にダブルリーチを形成するため、遊技者の期待感を持続させ、高めることができる。なお、本態様では、分割画面間を特別図柄が移動することでリーチ状態(ダブルリーチ)が形成される場合について記載したが、分割画面間を特別図柄が移動した後に、例えば、直接大当たり図柄配列が形成される場合であってもよい。
【0031】
以上のように、第1実施の形態のパチンコ機によれば、予め読み込まれた乱数に基づいた所定のタイミングで表示画面21を分割画面22と分割画面23とに分割し、キャラクタ70や特別図柄を分割画面22と分割画面23との間で跨って移動させるため、分割画面同士が実質的に連結された状態であるということを遊技者に強く意識させることができ、画面表示に面白さをもたらすことができる。
また、第1実施の形態のパチンコ機によれば、分割画面22および分割画面23におけるキャラクタ74と特別図柄の移動方向が同一であるため、遊技者は移動するキャラクタと特別図柄を目で追い易い。
また、第1実施の形態のパチンコ機によれば、特別図柄を、分割画面22の下流側端部22bと分割画面23の上流側端部23a、および分割画面23の下流側端部23bと分割画面22の上流側端部22aとが実質的に連結されているかの如く動作させることで、分割画面22と分割画面23とが360°繋がっているように表現することができる。
また、第1実施の形態のパチンコ機によれば、分割画面間を移動する図柄として、リーチ状態や大当たり図柄配列の形成に関与する特別図柄を用いたため、リーチや大当たりに対する遊技者の期待感を増幅させることができる。また、表示画面21を分割したり、分割画面間においてキャラクタ70や特別図柄を移動させることによって、遊技者に有利な特別リーチ状態(第1の特別リーチ状態や第2の特別リーチ状態)であることを遊技者に認識させることができる。
また、第1実施の形態のパチンコ機によれば、一旦はずれ図柄配列を形成しても、分割画面22および23にリーチ状態(いわゆるダブルリーチ)を形成するため、遊技者の期待感を持続させ、高めることができる。
【0032】
〔第2実施の形態〕
次に、第2実施の形態は、第1実施の形態と同様に本発明を第1種パチンコ機に適用したものであって、図13〜図20を参照しながら説明する。ここで、図13〜図20は、いずれも画面に表示される表示態様を示している。また、図13〜図20において、図4〜図12に示す要素と同一の要素には同一の符号を付している。なお、パチンコ機10の主な構成や処理手順等は第1実施の形態と同様であるので、第2実施の形態では第1実施の形態と異なる画面の表示態様についてのみ説明する。
【0033】
第1実施の形態と同様に第1種始動口30にパチンコ球が入賞すると、表示画面21の表示態様を決定する各種の乱数が読み込まれ、この乱数に基づいて表示画面21の3つの図柄表示列110,130,150は、順変動方向(図2中の矢印40方向)にほぼ一斉に変動(例えば、図柄が認識できない程度の高速で)を開始する。そして、左図柄表示列110および右図柄表示列150が変動を停止して、例えば、図3に示すようなリーチ図柄配列「7,↓,7」が表示された後、通常のリーチ状態よりも更に大当たり図柄配列を形成する確率が高いこととなる第1の特別リーチ状態、いわゆるスーパーリーチに発展する場合は、予め読み込まれた乱数に基づいた所定のタイミングで初期画面としての表示画面21が4つの分割画面22〜25に分割される。そして、図13に示すように、分割画面22における図柄表示列110a,130a,150a、分割画面23における図柄表示列110b,130b,150b、分割画面24における図柄表示列110c,130c,150c、分割画面25における図柄表示列110d,130d,150dには、いずれもリーチ図柄配列「7,↓,7」が表示される。ここで、分割画面22〜25のうち、少なくとも1つに大当たり図柄配列「7,7,7」を形成すると、遊技者は大当たりが付与されたことを認識することができ、その後、遊技者は大当たり遊技(遊技者に有利な遊技)を行うこととなる。
【0034】
また、中図柄表示列130a〜130dが変動を停止して、分割画面22〜25のいずれにもはずれ図柄配列が形成された場合でも、一旦停止した中図柄表示列130a〜130dの特別図柄が後述するような移動を開始することで、スーパーリーチ状態(第1の特別リーチ状態)よりも更に大当たり図柄配列を形成する確率が高いこととなる第2の特別リーチ状態に発展する。本実施の形態では、まず図14に示すように、分割画面22の中図柄表示列130aに図柄「1」が、分割画面23の中図柄表示列130bに図柄「2」が、分割画面24の中図柄表示列130cに図柄「3」が、分割画面25の中図柄表示列130dに図柄「4」が、例えば他の左図柄表示列や右図柄表示列の図柄よりも大きく表示される。
【0035】
そして、この第2の特別リーチ状態において、中図柄表示列130a〜130dに表示された図柄は、図15中の矢印で示すような径路(図中の右まわり方向)で移動を開始する。例えば、分割画面22において、中図柄表示列130aの図柄は上流側端部22aから出現し、中図柄表示列130aを矢印方向へ移動し、下流側端部22bから消えていく。また、分割画面23において、中図柄表示列130bの図柄は上流側端部23aから出現し、中図柄表示列130bを矢印方向へ移動し、下流側端部23bから分割画面22方向へ移動していく。また、分割画面24において、中図柄表示列130cの図柄は上流側端部24aから出現し、中図柄表示列130cを矢印方向へ移動し、下流側端部24bから分割画面23方向へ移動していく。また、分割画面25において、中図柄表示列130dの図柄は上流側端部25aから出現し、中図柄表示列130dを矢印方向へ移動し、下流側端部25bから分割画面24方向へ移動していく。
すなわち、分割画面22の上流側端部22aは分割画面23の下流側端部23bと対向しており、分割画面23の上流側端部23aは分割画面24の下流側端部24bと対向しており、分割画面24の上流側端部24aは分割画面25の下流側端部25bと対向している。
【0036】
なお、中図柄表示列130a〜130dを移動する特別図柄は、分割画面22〜25の間を移動する過程において、隣接する分割画面に跨って表示され、分割画面22の上流側端部22aと分割画面23の下流側端部23b、分割画面23の上流側端部23aと分割画面22の下流側端部22b、および分割画面24の上流側端部24aと分割画面25の下流側端部25bとが実質的に連結されているかの如く動作する。この場合、実質的な連結箇所は3箇所となる。これにより、分割画面25⇔分割画面24⇔分割画面23⇔分割画面22が連続して繋がっているように表現することができる。
この際、中図柄表示列130a〜130dを移動する図柄は、例えば「0」〜「9」の計10種類であって、「1」→「2」→「3」→…→「9」→「0」→「1」の順で移動していく。
【0037】
また、本実施の形態では、表示画面21を4つの分割画面22〜25に分割したうえで、中図柄表示列130a〜130dに表示される特別図柄を分割画面22〜25間において移動させることで、分割画面22〜25を1つに組み合わせた組合せ画面(表示画面21に対応している)が形成されたかの如く表示することができる。すなわち、一旦分割されて小さくなった分割画面22〜25を初期画面に相当する形に組み合わせることで、組合せ画面を大きく見せることができる(疑似的効果)。従って、表示画面21の分割や、分割後の分割画面の組合せにより、画面表示に更なる面白さを付加することができる。
【0038】
その後、中図柄表示列130a〜130dが変動を停止して、その結果中図柄表示列130a〜130dのいずれかに図柄「7」が表示されると、大当たり図柄配列「7,7,7」となり、遊技者は大当たりが付与されたことを認識することができる。本実施の形態では、図16に示すように、分割画面22の中図柄表示列130aに図柄「7」が表示され、分割画面22に大当たり図柄配列「7,7,7」が表示されている。
このように、全ての各分割画面にリーチ図柄配列「7,↓,7」が表示されるように構成したため、1つの図柄「7」が中図柄表示列130a〜130dを1回移動する過程において、大当たり図柄配列を形成するチャンスが計4回生じることとなる。
なお、この中図柄表示列130a〜130dの特別図柄の移動方向、移動径路等は必要に応じて種々変更可能である。
【0039】
上記のように図13,14に示す図柄の変動態様では、表示画面21が分割画面22〜25に分割された際に、図3に示すリーチ図柄配列「7,↓,7」が全ての分割画面22〜25に表示される場合について記載したが、分割画面22〜25に表示される態様は、必要に応じて種々変更可能である。ここで、他の2つの態様について、図17〜図20を参照しながら説明する。
【0040】
まず1つ目の態様において、表示画面21に図3に示すリーチ図柄配列「7,↓,7」が表示された後、スーパーリーチ(第1の特別リーチ状態)に発展すると、分割画面22〜25に全て異なるリーチ図柄配列が表示される。例えば、分割画面22にリーチ図柄配列「7,↓,7」が表示され、分割画面23にリーチ図柄配列「5,↓,5」が表示され、分割画面24にリーチ図柄配列「3,↓,3」が表示され、分割画面25にリーチ図柄配列「1,↓,1」が表示される。そして、分割画面22〜24のいずれにも大当たり図柄配列を形成せず、更に第2の特別リーチ状態に発展すると、一旦停止した中図柄表示列130a〜130dの特別図柄は、図17中の矢印で示すような径路(図中の右まわり方向)の移動を開始する。
【0041】
その後、中図柄表示列130a〜130dが変動を停止して、その結果分割画面22〜25のいずれかに大当たり図柄配列が表示されると、遊技者は大当たりが付与されたことを認識することができる。なお、この態様では、図18に示すように、分割画面23の中図柄表示列130bに図柄「5」が表示され、分割画面23に大当たり図柄配列「5,5,5」が表示されている。
このように、本態様では、中図柄表示列130a〜130dに奇数のみのリーチ図柄配列が表示されるように構成したため、例えば、奇数図柄が3つ揃って大当たり図柄配列を形成すると、大当たり遊技に加え更なる付加特典である確率変動遊技が付与されるように設定されている場合は、確率変動に対する遊技者の期待感が高まる。
【0042】
次に2つ目の態様において、表示画面21に図3に示すリーチ図柄配列「7,↓,7」が表示された後、スーパーリーチ(第1の特別リーチ状態)に発展すると、分割画面22〜25に全て異なるリーチ図柄配列が表示される。例えば、分割画面22にリーチ図柄配列「5,↓,5」が表示され、分割画面23にリーチ図柄配列「6,↓,6」が表示され、分割画面24にリーチ図柄配列「7,↓,7」が表示され、分割画面25にリーチ図柄配列「8,↓,8」が表示される。そして、分割画面22〜24のいずれにも大当たり図柄配列を形成せず、更に第2の特別リーチ状態に発展すると、一旦停止した中図柄表示列130a〜130dの特別図柄は、図19中の矢印で示すような径路(図中の右まわり方向)の移動を開始する。
【0043】
その後、中図柄表示列130a〜130dが変動を停止して、その結果分割画面22〜25のいずれかに大当たり図柄配列が表示されると、遊技者は大当たりが付与されたことを認識することができる。なお、この態様では、例えば、分割画面22〜25に形成されたリーチ図柄配列を構成する図柄と、中図柄表示列130a〜130dを移動する図柄の配列との関係によって、分割画面のいずれか1つに同じ図柄が3つ揃うと、全ての分割画面22〜25に同じ図柄が揃うように構成されている。例えば、図20に示すように、分割画面22に大当たり図柄配列「5,5,5」が形成され、分割画面23に大当たり図柄配列「6,6,6」が形成され、分割画面24に大当たり図柄配列「7,7,7」が形成され、分割画面25に大当たり図柄配列「8,8,8」が形成される。そして、このような場合に、大当たり遊技に加え更なる付加特典である確率変動遊技が付与されるように設定されている場合は、確率変動に対する遊技者の期待感が高まる。
【0044】
以上のように、第2実施の形態のパチンコ機によれば、第1実施の形態と同様に、予め読み込まれた乱数に基づいた所定のタイミングで表示画面21を分割し、特別図柄を分割画面間で跨って移動させるため、分割画面同士が実質的に連結された状態であるということを遊技者に強く意識させることができ、画面表示に面白さをもたらすことができるという効果を奏する。
また、第2実施の形態のパチンコ機によれば、画面分割後に、上流側の分割画面の下流側端部と、下流側の分割画面の上流側端部とが対向する位置に配置されるため、上流側の分割画面と下流側の分割画面とが連結されていることを遊技者に認識させ易く、しかも上流側の分割画面から下流側の分割画面へ移動する図柄の動作が自然である。そのうえ、特別図柄を、分割画面22の上流側端部22aと分割画面23の下流側端部23b、分割画面23の上流側端部23aと分割画面22の下流側端部22b、および分割画面24の上流側端部24aと分割画面25の下流側端部25bとが実質的に連結されているかの如く動作させることで、分割画面25⇔分割画面24⇔分割画面23⇔分割画面22が連続して繋がっているように表現することができる。
また、第2実施の形態のパチンコ機によれば、分割画面間を移動する図柄として、リーチ状態や大当たり図柄配列の形成に関与する特別図柄を用いたため、リーチや大当たりに対する遊技者の期待感を増幅させることができる。また、表示画面21を分割したり、中図柄表示列130a〜130dにおいて特別図柄を移動させることによって、遊技者に有利な特別リーチ状態(第1の特別リーチ状態や第2の特別リーチ状態)であることを遊技者に認識させることができる。
また、第2実施の形態のパチンコ機によれば、一旦分割されて小さくなった分割画面22〜25を初期画面に相当する形に組み合わせることで、組合せ画面を大きく見せることができるため、画面表示に更なる面白さを付加することができる。
【0045】
なお、本実施の形態では、分割画面は共に通常の抽選表示用画面と同等の画面(表示画面21)としたが、分割画面は通常の抽選表示用画面とは異なる画面、例えば演出用の画面であってもよい。このような演出用の画面を設けて、通常の抽選表示用画面に用いる抽選表示用図柄(例えば、特別図柄)とは異なる図柄を用いて表示を行い、その表示結果に応じて、遊技者に有利な遊技状態が付与されるものであっても、本発明の効果は十分に発揮されるものである。
【0046】
〔他の実施の形態〕
上述したパチンコ機(遊技機)において、他の部分の構造、形状、材質、個数、配置及び動作条件等については、上記実施の形態に限定されるものでなく、必要に応じて種々変更可能である。例えば、上記実施の形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
【0047】
(A)上記実施の形態では、キャラクタや特別図柄が分割画面間を移動する過程において、キャラクタや特別図柄が分割画面に跨って表示される場合について記載したが、キャラクタや特別図柄等が分割画面間を移動する態様はこれに限定されず、例えば、キャラクタや特別図柄が分割画面間を瞬間的に移動する態様であってもよい。
【0048】
(B)また、表示画面21は、第1実施の形態では2つの分割画面22,23に分割され、第2実施の形態では4つの分割画面22〜25に分割される場合について記載したが、表示画面21の分割数、分割パターン等はこれに限定されず必要に応じて種々変更可能である。例えば、表示画面21が図21や図22に示すような分割画面22,23に分割される場合であってもよい。すなわち、分割画面の配置は、上下方向や左右方向に限らず、斜め方向等であってもよい。
【0049】
(C)また、上記実施の形態では、分割画面間をキャラクタや特別図柄が移動する場合について記載したが、分割画面間を移動する図柄はこれらに限定されず、必要に応じて選択可能である。例えば、分割画面間を背景図柄が移動する場合であってもよい。
【0050】
(D)また、上記実施の形態では、所定のタイミングで表示画面21が複数の分割画面に分割される場合について記載したが、表示画面21が最初から複数の分割画面に分割されている場合であってもよい。また、最初から複数に分割されている分割画面が、所定のタイミングで更に多数の分割画面に分割される態様であってもよい。
【0051】
(E)また、上記実施の形態では、例えば図柄「7」がライン上に3つ揃った場合を大当たり図柄配列としたが、大当たり図柄配列はこれに限定されず、異なる図柄が揃った場合であってもよい。例えば、図柄「1」,「2」,「3」がライン上に揃った場合を大当たり図柄配列としてもよい。
【0052】
(F)また、上記実施の形態では、第1種のパチンコ機10に本発明を適用した。この形態に代えて、第1種パチンコ機以外の遊技機(例えば第3種パチンコ機、スロットマシン、アレンジボール機、テレビゲーム機等)であって図柄を変動して表示する表示画面を有するものについても同様に本発明を適用することができる。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、表示画面に図柄を変動させて表示する遊技機において、画面表示による演出効果を高めることができる技術を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ機の外観を示す正面図である。
【図2】複合装置を拡大して表した正面図である。
【図3】第1実施の形態の画面に表示される表示態様を示す図である。
【図4】第1実施の形態の画面に表示される表示態様を示す図である。
【図5】第1実施の形態の画面に表示される表示態様を示す図である。
【図6】第1実施の形態の画面に表示される表示態様を示す図である。
【図7】第1実施の形態の画面に表示される表示態様を示す図である。
【図8】第1実施の形態の画面に表示される表示態様を示す図である。
【図9】第1実施の形態の画面に表示される表示態様を示す図である。
【図10】第1実施の形態の画面に表示される表示態様を示す図である。
【図11】第1実施の形態の画面に表示される表示態様を示す図である。
【図12】第1実施の形態の画面に表示される表示態様を示す図である。
【図13】第2実施の形態の画面に表示される表示態様を示す図である。
【図14】第2実施の形態の画面に表示される表示態様を示す図である。
【図15】第2実施の形態の画面に表示される表示態様を示す図である。
【図16】第2実施の形態の画面に表示される表示態様を示す図である。
【図17】第2実施の形態の画面に表示される表示態様を示す図である。
【図18】第2実施の形態の画面に表示される表示態様を示す図である。
【図19】第2実施の形態の画面に表示される表示態様を示す図である。
【図20】第2実施の形態の画面に表示される表示態様を示す図である。
【図21】表示画面の他の分割パターンを示す図である。
【図22】表示画面の他の分割パターンを示す図である。
【図23】表示画面の他の分割パターンを示す図である。
【符号の説明】
10…パチンコ機(遊技機)
14…複合装置
20…特別図柄表示器
21…表示画面
22〜25…分割画面
22a〜25a…上流側端部
22b〜25b…下流側端部
30…第1種始動口
34…大入賞口
70,72,74,76…キャラクタ
110,110a〜110d…左図柄表示列
130,130a〜130d…中図柄表示列
150,150a〜150d…右図柄表示列

Claims (4)

  1. 始動口にパチンコ球が入賞すると図柄表示装置の表示画面で、複数の図柄表示列により図柄の変動を開始し、一行の図柄表示列によるリーチ状態が表示された後に停止して、大当たり図柄配列が形成されると大当たりとなって大当たり遊技が付与されるように構成した遊技機において、
    前記図柄表示装置の表示画面を方形に構成し、前記始動口へパチンコ球が入賞した際に当該表示画面の表示態様を決定する所定の複数の乱数を読み込むとともに、この方形の表示画面に、左図柄表示列、中図柄表示列および右図柄表示列から成る図柄表示列による図柄変動を順変動方向で開始させて、
    前記図柄表示列が通常のリーチ状態となるリーチ図柄配列で停止した際に、当該通常のリーチ状態よりも更に大当たり図柄配列を形成する確率が高い第1の特別リーチ状態に発展する場合には、所定のタイミングで初期画面としての前記表示画面が田の字状の4個の分割画面に分割されるとともに、当該4個の分割画面のそれぞれにリーチ状態の図柄表示列が表示されて、当該リーチ状態にある中図柄表示列の図柄の変動が停止して、前記4個の分割画面の図柄表示列における少なくとも1つに、大当たり図柄配列が形成されると大当たりとなって大当たり表示を行い、
    一方、前記4個の分割画面のいずれにも大当たり図柄配列が形成されることなく、はずれ図柄配列が形成されて前記第1の特別リーチ状態よりも更に大当たり図柄配列を形成する確率が高い第2の特別リーチ状態に発展する場合には、前記4個の分割画面のそれぞれにおいて、一旦停止した前記中図柄表示列の図柄が所定方向への移動を開始して、前記4個の分割画面に表示された各中図柄表示列の図柄を含む予め設定された中図柄表示列に表示可能な複数の図柄が、一方側では下方に向かって且つ他方側では上方に向かって、各分割画面間に跨って略U字状に順次移動し、その後に停止して前記4個の分割画面の図柄表示列における少なくとも1つに、大当たり図柄配列が形成されると大当たりとなって大当たり表示が行われるように構成されていることを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1に記載した遊技機であって、
    前記第1の特別リーチ状態に発展した際の4個の分割画面のそれぞれには、すべて同一図柄またはすべて異なる図柄のいずれかによるリーチ状態の表示が行われるように構成されていることを特徴とする遊技機。
  3. 請求項1に記載した遊技機であって、
    前記第1の特別リーチ状態に発展した際に、前記4個の分割画面のそれぞれにはすべて異なる図柄によるリーチ状態の表示が行われ、はずれ図柄配列が形成されてから前記第2の特別リーチ状態に発展し、中図柄表示列に表示される図柄が各分割画面間に跨って移動し停止した際に、前記4個の分割画面のすべてに異なる図柄による大当たり図柄配列が形成されると大当たりとなるとともに、大当たり遊技に加えて確率変動遊技が特典として付与されるように設定されていることを特徴とする遊技機。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載した遊技機であって、
    前記第2の特別リーチ状態において、前記4個の分割画面間に跨って移動表示される中図柄表示列の図柄は、他の左図柄表示列および右図柄表示列の図柄よりも大きく表示されるように構成されていることを特徴とする遊技機。
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