(第1の実施形態)
以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機に具体化した第1の実施形態を図1〜図34にしたがって説明する。
図1には、パチンコ遊技機10と該パチンコ遊技機10が遊技場の遊技機設置設備(遊技島)に設置された際に並設される遊技媒体貸出用ユニットとしてのカードユニット装置11が略示されている。カードユニット装置11には、遊技者に貸し出される貸出用遊技媒体としての遊技球(貸し球)と交換可能な交換媒体としてのプリペイドカードを投入するための投入口11aが設けられている。カードユニット装置11は、投入されたプリペイドカードの価値を読み書き可能な構成となっている。具体的に言えば、カードユニット装置11は、投入時にプリペイドカードの残金(価値)を読込むとともに、貸し球の払出しに伴ってプリペイドカードの残金(価値)を書き替える。
パチンコ遊技機10の機体の外郭をなす外枠12の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠13が開放及び着脱自在に組み付けられているとともに、中枠13の前面側には前枠14が開閉及び着脱自在に組み付けられている。前枠14は、図1に示すようにパチンコ遊技機10を機正面側から見た場合において、中枠13に重なるように組み付けられている。このため、中枠13は、前枠14の後側に配置されており、機正面側からは視認し得ないようになっている。前枠14は、中央部に窓口15を有するとともに、該窓口15の下方にパチンコ遊技機10の遊技媒体となる遊技球を貯留可能な第1貯留皿としての上皿(貯留皿)16を一体成形した構成とされている。前枠14の裏面側には、機内部に配置された遊技盤YBを保護し、かつ窓口15を覆う大きさのガラスを支持する図示しないガラス支持枠が着脱及び傾動開放可能に組み付けられている。遊技盤YBは、中枠13に装着される。また、前枠14には、窓口15のほぼ全周を囲むように、図示しない発光体(ランプ、LEDなど)の発光(点灯や点滅)により発光演出を行う電飾表示部を構成する上側枠用ランプ部17と、左側枠用ランプ部18と、右側枠用ランプ部19とが配置されている。各枠用ランプ部17,18,19は、前枠14の前面に装着される複数の発光体を、該各発光体の発する光を透過可能に成形したランプレンズ17a,18a,19aで覆って構成されている。
前枠14には、窓口15の左右上部に、各種音声を出力して音声演出を行う左スピーカ20と、右スピーカ21とが配置されている。左スピーカ20と右スピーカ21は、前枠14の裏面に装着されており、該前枠14の前面であって左スピーカ20及び右スピーカ21の装着部位に対応する部位には図示しない放音孔が複数形成されている。
中枠13の前面側であって前枠14の下部には、上皿16から溢れ出た遊技球を貯留する第2貯留皿としての下皿(貯留皿)23が装着されている。また、中枠13の前面側であって下皿23の右方には、遊技球を遊技盤YBに発射させる際に遊技者によって回動操作される遊技球発射用の発射ハンドル24が装着されている。また、前枠14には、下皿23の左方に、各種音声を出力して音声演出を行う下スピーカ25が配置されている。下スピーカ25は、中枠13に装着されている。
上皿16には、その左方側に機内部から払出される遊技球の払出口16aが設けられているとともに、遊技者の保有する遊技球を貯留する凹状の貯留通路16bが連設されており、さらに右方側に貯留通路16b内の遊技球を機内部に取り込む図示しない上皿取込口が設けられている。上皿16に貯留された遊技球は、貯留通路16bにより前記上皿取込口へ案内されるとともに該上皿取込口を介して1球ずつ機内に取り込まれ、遊技盤YBに向けて発射される。遊技盤YBに向けて発射される遊技球は、発射ハンドル24の回動量に応じて発射の強弱が設定される。また、下皿23には、上皿16から溢れ出て流下した遊技球の出口23aが設けられているとともに、遊技球を貯留する凹状の貯留部23bが遊技球の出口23aに連設されている。
次に、遊技盤YBの構成について図2にしたがって詳しく説明する。
遊技盤YBの前面には、発射ハンドル24の操作によって発射された遊技球を誘導し、かつパチンコ遊技の主体となるほぼ円形の遊技領域H1を形成する誘導レール26が円形渦巻き状に敷設されている。この誘導レール26によって遊技盤YBには、該遊技盤YBの左下方から左上方に向かって延びる遊技球の誘導路26aが形成されるとともに、誘導レール26の内側に遊技領域H1が形成される。また、遊技盤YBの前面であって誘導レール26の外側となる遊技領域H1外は、パチンコ遊技に直接関与しない非遊技領域H2とされている。
遊技盤YBの遊技領域H1のほぼ中央(センター)には、各種の表示器や各種の飾りを施した表示枠体(センター役物)27が装着されている。表示枠体27の略中央には、正面視横長矩形に開口するセット口27aが形成されており、当該セット口27aに整合して表示枠体27には液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する演出用図柄表示部としての演出表示装置28が装着されている。演出表示装置28には、複数列(本実施形態では3列)の図柄列を変動させて行う図柄変動ゲーム(第2図柄変動ゲーム)を含み、該ゲームに関連して実行される各種の表示演出(遊技演出)が画像表示されるようになっている。本実施形態において演出表示装置28の図柄変動ゲームでは、複数列(本実施形態では3列)の図柄からなる図柄組み合わせを導出する。なお、演出表示装置28の図柄変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(演出用図柄)を用いて行われる。また、表示枠体27には、発光により発光演出を行う盤用ランプ部27bが装着されている。
また、表示枠体27の右下方には、特別図柄を変動させて行う図柄変動ゲーム(第1図柄変動ゲーム)を表示する特別図柄表示部としての特別図柄表示装置30が設けられている。特別図柄表示装置30は、例えば7セグメントLED型の発光装置から構成されている。特別図柄は、大当りか否かの内部抽選(大当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。
演出表示装置28と特別図柄表示装置30では、図柄変動ゲームの開始により同時に図柄(特別図柄と飾り図柄)の変動が開始される。具体的には、図柄変動ゲームの開始に伴って、特別図柄表示装置30では特別図柄の変動が開始する一方で、演出表示装置28では各列の飾り図柄の変動が開始する。そして、演出表示装置28と特別図柄表示装置30には、大当り抽選の抽選結果に基づき、図柄変動ゲームの終了によって同時に大当り図柄(大当り表示結果)又ははずれ図柄(はずれ表示結果)が確定停止表示される。このとき、特別図柄表示装置30と演出表示装置28では、大当り抽選の抽選結果が大当りである場合には何れの表示装置にも大当り図柄が確定停止表示され、大当り抽選の抽選結果がはずれである場合には何れの表示装置にもはずれ図柄が確定停止表示される。すなわち、演出表示装置28の図柄変動ゲームは、特別図柄表示装置30の図柄変動ゲームの変動表示結果に対応付けて行われ、特別図柄の変動表示結果に対応する飾り図柄の変動表示結果を導出する。大当り図柄は、大当り抽選の抽選結果が大当りである場合に図柄変動ゲームで確定停止表示されるものであり、はずれ図柄は、大当り抽選の抽選結果がはずれである場合に図柄変動ゲームで確定停止表示されるものである。
本実施形態において演出表示装置28の図柄変動ゲームで導出される大当り図柄とはずれ図柄は、各列に導出された飾り図柄の組み合わせによって構成されるとともに、例えば、大当り図柄は全列が同一の飾り図柄からなる組み合わせで構成される一方で、はずれ図柄は全列が同一の飾り図柄にならない組み合わせで構成される。本実施形態において演出表示装置28には、各列毎に、[1]〜[8]までの数字が飾り図柄として表示されるようになっている。また、本実施形態において特別図柄表示装置30には、[1]〜[8]までの数字と[−(バー)]が特別図柄として表示されるようになっている。そして、9種類の特別図柄のうち、特別図柄[1]〜[8]が大当り図柄となり、特別図柄[−]がはずれ図柄となる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出表示装置28の表示領域(画像表示面)を特別図柄表示装置30の表示領域よりも大きく形成し、演出表示装置28を遊技者の正面に目立つように配置している。このため、遊技者は、特別図柄表示装置30よりも自身の目の前で多彩な画像によって表示演出(例えば、リーチ演出や予告演出)が行われる演出表示装置28の表示内容に注目し、該演出表示装置28の図柄変動ゲームで導出されて確定停止表示される図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識することになる。
なお、演出表示装置28に停止表示された全列の図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([222][777]など)から大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが飾り図柄による大当りの図柄組み合わせ(大当り図柄)となる。大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されると、遊技者には、図柄変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。一方、演出表示装置28に確定停止表示された全列の図柄が異なる種類の場合、又は1列の図柄が他の2列の図柄とは異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ([123][122][757]など)からはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせが飾図によるはずれの図柄組み合わせ(はずれ図柄)となる。
また、表示枠体27の右下方には、普通図柄表示装置31が設けられている。普通図柄表示装置31は、例えば7セグメントLED型の発光装置から構成されている。普通図柄表示装置31では、大当りか否かの大当り抽選とは別に行う当りか否か(開閉羽根35の開動作により下始動入賞口34を開放するか否か)の内部抽選(当り抽選)の抽選結果を表示する。そして、本実施形態の普通図柄表示装置31では、当り抽選で当りを決定している場合には普通図柄変動ゲームで当り図柄が確定停止表示される一方で、当り抽選ではずれを決定している場合には普通図柄変動ゲームではずれ図柄が確定停止表示される。
また、表示枠体27の下方の遊技領域H1には、遊技球の入球口33aを有する上始動入賞口33と遊技球の入球口34aを有する下始動入賞口34が上下方向に並ぶように配置されている。上始動入賞口33は、常時遊技球の入球を許容し得るように入球口33aを常時開放させた構成とされている。一方で、下始動入賞口34は普通電動役物とされ、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う開閉羽根35を備えており、開閉羽根35が開動作することにより遊技球の入球を許容し得るように入球口34aを開放させる構成とされている。換言すれば、下始動入賞口34は、開閉羽根35が開動作して入球口34aが開放されない限り、遊技球の入球を不能とする構成とされている。
上始動入賞口33の奥方には、入球した遊技球を検知する上始動口スイッチSW1(図4に示す)が配設されているとともに、下始動入賞口34の奥方には、入球した遊技球を検知する下始動口スイッチSW2(図4に示す)が配設されている。上始動入賞口33と下始動入賞口34は、入球した遊技球を検知することにより、図柄変動ゲームの始動条件と予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。下始動入賞口34は開閉羽根35が開動作すると、入口が拡大されて遊技球が入球し易い状態とされる一方で、開閉羽根35が閉動作すると、入口が拡大されずに遊技球の入球が不能となる状態とされる。本実施形態では、上始動入賞口33と下始動入賞口34により、始動入賞装置が構成される。
また、表示枠体27であって、下始動入賞口34の下方の遊技領域H1には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉40を備えた大入賞口(特別電動役物)41が配設されている。大入賞口41の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3(図4に示す)が配設されている。大入賞口41は、入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。本実施形態のパチンコ遊技機10は、遊技盤YBの下側に1つの大入賞口が配設されている。
そして、大当り遊技が付与されると、付与された大当り遊技の種類に応じて大入賞口扉40が開動作して大入賞口41が開放され、その開放により遊技球の入球が許容される。このため、遊技者は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。本実施形態において大当り遊技は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得られることから、遊技者に有利な状態となる。そして、この大当り遊技は、内部抽選で大当りが決定し、図柄変動ゲームにて大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示されることを契機に付与される。
大当り遊技は、内部抽選で大当りを決定し、図柄変動ゲームで大当り図柄が確定停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、大入賞口扉40の開動作により大入賞口41が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数(ラウンド遊技の上限回数)を上限として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、ラウンド遊技が開始してから予め定めたラウンド遊技時間が経過する、又は予め定めた入球上限個数の遊技球が入球するの何れか一方の条件を満たすことにより終了する。そして、大当り遊技は、規定ラウンド数のラウンド遊技の終了後に大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われて終了する。
また、表示枠体27の左方の遊技領域H1には、普通図柄作動ゲート42が配設されている。普通図柄作動ゲート42の奥方には、該普通図柄作動ゲート42へ入球し通過した遊技球を検知する普通図柄変動スイッチSW4(図4に示す)が設けられている。普通図柄作動ゲート42は、遊技球の通過を契機に、普通図柄変動ゲームの始動条件のみを付与し得る。
また、遊技盤YBの遊技領域H1の最下方(大入賞口41よりも下方)には、遊技領域H1に発射された後、何れの入賞口にも入球しなかった遊技球をアウト球として機外に排出するためのアウト球口43が形成されている。アウト球口43を通過した遊技球は、パチンコ遊技機10の設置設備(遊技島)に配設されたアウト球タンク(図示しない)に排出される。
また、上皿16の上面には、遊技者(及び遊技場の従業員)が操作可能な演出用操作ボタンBTが配設されている。本実施形態において演出用操作ボタンBTは、図柄変動ゲーム中にその操作が有効とされるようになっている。そして、演出用操作ボタンBTの操作が有効である場合には演出用操作ボタンBTに内蔵した図示しないランプが点灯するとともに、演出用操作ボタンBTの操作が無効である場合には演出用操作ボタンBTに内蔵したランプが消灯するようになっている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、表示枠体27の下方に配置される始動入賞口(上始動入賞口33と下始動入賞口34)へ遊技球が入球した場合、その入球した遊技球の個数を記憶し、始動保留球の記憶数として機内部(主制御基板45の主制御用RAM45c)で記憶するようになっている。始動保留球の記憶数は、保留中(図柄変動ゲーム待機中)の図柄変動ゲームの回数を示している。そして、始動保留球の記憶数は、始動入賞口に遊技球が入球することで1加算され、図柄変動ゲームの開始により1減算されるようになっている。したがって、図柄変動ゲーム中に始動入賞口へ遊技球が入球すると、始動保留球の記憶数は更に加算され、所定の上限数(本実施形態では4個)まで累積されるようになっている。この始動保留球の記憶数は、保留記憶表示装置32(図4に示す)によって遊技者に報知される。保留記憶表示装置32は、遊技盤YBに配設されているとともに例えば複数のランプから構成され、始動保留球の記憶数に対応する個数のランプを点灯させることによって始動保留球の記憶数を遊技者に報知する。
以下、本実施形態のパチンコ遊技機10で行われる演出について図3にしたがって説明する。本実施形態のパチンコ遊技機10は、演出モードとして「通常演出モード」と「分割演出モード」を備えている。通常演出モードの場合には、図3(a)に示すように、図柄変動ゲームを画像表示するための表示領域として単一の表示領域D(基準表示領域)が形成され、その表示領域Dにおいて1つの図柄変動ゲームが画像表示される。通常演出モード時の表示領域Dには、当該表示領域Dの左右方向に延びる1本の組み合わせ有効ラインL(二点鎖線で示す)が形成されている。そして、表示領域Dでは、組み合わせ有効ラインL上に各列の飾り図柄が停止表示され、その有効ラインLに形成された1つの図柄組み合わせが有効な図柄組み合わせとして認識されるようになっている。
一方、分割演出モードの場合には、図3(b)に示すように、図柄変動ゲームを画像表示するための表示領域として複数(本実施形態では4つ)の表示領域D1,D2,D3,D4(区分表示領域)が形成され、各表示領域D1〜D4において各1つの図柄変動ゲームが画像表示される。すなわち、分割演出モード時には、画像表示部GHの表示領域が4つの表示領域D1〜D4に等分割され、かつ各表示領域D1〜D4において独立した4つの図柄変動ゲームが行われる。また、分割演出モード時の表示領域D1〜D4には、各表示領域D1〜D4の左右方向に延びる1本の組み合わせ有効ラインL(二点鎖線で示す)が形成されている。そして、各表示領域D1〜D4では、それぞれの組み合わせ有効ラインL上に各列の飾り図柄が停止表示され、その有効ラインLに形成された1つの図柄組み合わせが有効な図柄組み合わせとして認識されるようになっている。
通常演出モード時と分割演出モード時は、大当り抽選の当選確率を同一確率に設定し、その抽選結果を、通常演出モードでは1つの図柄変動ゲームの画像表示によって導出し、分割演出モードでは4つの図柄変動ゲームの画像表示によって導出している。すなわち、分割演出モードでは、4つの独立した図柄変動ゲームが行われることにより、通常演出モード時に比して、見かけ上の大当り確率が4倍に増加する。なお、通常演出モード時に行われる1つの図柄変動ゲームと分割演出モード時に行われる4つの図柄変動ゲームは、何れも1球の始動保留球に対して行われる1回の図柄変動ゲームであり、表示演出として画像表示部GHに同時に画像表示されるゲームの数が相違している。
そして、本実施形態においては、この分割演出モードへの切り替えの契機として、後述する複数種類の変動パターンのうち、特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームが行われ、当該ゲームの終了後の次回の図柄変動ゲームから分割演出モードへ切り替わるようになっている。また、本実施形態において、分割演出モードは、予め定めた回数の図柄変動ゲームが終了すること、及び前記回数の図柄変動ゲームが終了するまでの間に大当りが生起されることを契機として終了し、次回の図柄変動ゲームから通常演出モードへ切り替わるようになっている。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機10における分割演出では、図3(c)に示すように、遊技者から見て、画面左上が表示領域D1となるとともに、画面右上が表示領域D2となる。また、遊技者から見て、画面左下が表示領域D3となるとともに、画面右下が表示領域D4となる。そして、分割演出では、特定の予告演出が実行される場合を除き、全ての表示領域D1〜D4の図柄変動ゲームが、図3(c)中に示す(1)〜(4)の順序で飾り図柄が導出される。具体的には、表示領域D1→表示領域D2→表示領域D3→表示領域D4の順に飾り図柄が導出される。
また、分割演出では、各表示領域D1〜D4の図柄変動ゲームにおいて、これらのゲームが開始してからリーチを形成し得る図柄列の変動が停止するまでの順序も、図3(c)中に示す(1)〜(4)の順序となる。例えば、全ての表示領域D1〜D4でリーチが形成される場合は、各表示領域D1〜D4で図柄変動ゲームが開始した後、最初に表示領域D1で左列と右列の変動が停止してリーチが形成され、表示領域D1の中列の変動を継続したまま、次に表示領域D2で左列と右列の変動が停止してリーチが形成される。そして、表示領域D1,D2の各中列の変動を継続したまま、次に表示領域D3で左列と右列の変動が停止してリーチが形成され、表示領域D1〜D3の各中列の変動を継続したまま、最後に表示領域D4で左列と右列の変動が停止してリーチが形成される。
なお、リーチを形成しない領域が存在する場合、そのリーチを形成しない表示領域では全ての図柄列の変動が停止してはずれ図柄が導出され、その後に次の順序の表示領域で図柄列の変動が停止する。例えば、表示領域D1でリーチが形成されず、他の表示領域D2〜D4でリーチが形成される場合には、最初に表示領域D1で全ての図柄列の変動が停止し、その後は前述したように表示領域D2→表示領域D3→表示領域D4の順序でリーチが形成されていく。
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成について図4にしたがって説明する。
パチンコ遊技機10の機裏側には、パチンコ遊技機10全体を制御する主制御部としての主制御基板45が装着されている。主制御基板45は、パチンコ遊技機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、副制御部としてのサブ統括制御基板46と、表示制御部としての演出表示制御基板47と、音声・ランプ制御基板48が装着されている。
サブ統括制御基板46は、主制御基板45が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示制御基板47、及び音声・ランプ制御基板48を統括的に制御する。演出表示制御基板47は、主制御基板45とサブ統括制御基板46が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示装置28の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。また、音声・ランプ制御基板48は、主制御基板45とサブ統括制御基板46が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、各種ランプ部17〜19,27bの発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)及びスピーカ20,21,25の音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。
以下、主制御基板45、サブ統括制御基板46及び演出表示制御基板47について、その具体的な構成を説明する。
主制御基板45には、制御動作を所定の手順で実行することができる主制御用CPU45aと、主制御用CPU45aの制御プログラムを格納する主制御用ROM45bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM45cが設けられている。主制御用CPU45aには、主制御用ROM45bと主制御用RAM45cが接続されている。また、主制御用CPU45aには、上始動入賞口33に入球した遊技球を検知する上始動口スイッチSW1と、下始動入賞口34に入球した遊技球を検知する下始動口スイッチSW2が接続されている。また、主制御用CPU45aには、大入賞口41に入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3と、普通図柄作動ゲート42を通過した遊技球を検知する普通図柄変動スイッチSW4が接続されている。また、主制御用CPU45aには、図柄表示基板49を介して、特別図柄表示装置30と、普通図柄表示装置31と、保留記憶表示装置32が接続されている。
主制御用CPU45aは、大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数や変動パターン振分用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を主制御用RAM45cの設定領域に記憶(設定)することで更新前の値を書き換えており、乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。大当り判定用乱数は、大当りとするか否かの大当り抽選(大当り判定)で用いる乱数である。大当り図柄用乱数は、大当りとする場合に特別図柄表示装置30に確定停止表示させる特別図柄としての大当り図柄を決定する際に用いる乱数である。変動パターン振分用乱数は、図柄変動ゲームの変動時間と演出内容(大当り演出、はずれ演出など)を決定する際に用いる乱数である。また、本実施形態の主制御用CPU45aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。
主制御用ROM45bには、前記制御プログラムに加え、複数種類の変動パターンと各種判定値(大当り判定値など)が記憶されている。変動パターンは、演出表示装置28及び特別図柄表示装置30において図柄の変動開始による図柄変動ゲームが開始してから、演出表示装置28及び特別図柄表示装置30において図柄が確定停止表示されて図柄変動ゲームが終了するまでの変動時間と演出内容を特定するためのパターンである。すなわち、変動パターンの決定により、演出表示装置28及び特別図柄表示装置30で行われる図柄変動ゲームの演出態様が決定される。
そして、変動パターンに基づき特別図柄表示装置30では、特別図柄の変動が開始してから、変動パターンに定める変動時間の経過時に変動が停止し、大当り図柄又ははずれ図柄が確定停止表示される図柄変動ゲームが実行される。一方、変動パターンに基づき演出表示装置28では、飾り図柄の変動が開始してから、変動パターンで特定される演出内容で各種遊技演出が行われるとともに変動パターンに定める変動時間の経過時に変動が停止し、大当り図柄又ははずれ図柄を確定停止表示させる図柄変動ゲームが実行される。そして、変動パターンは、大当り演出用、はずれリーチ演出用及びはずれ演出用からなる演出内容毎に分類されている。
大当り演出では、演出表示装置28において図柄変動ゲームがリーチ演出を経て最終的に大当り図柄(飾り図柄)を確定停止表示させるように展開されるとともに、特別図柄表示装置30において図柄変動ゲームが大当り図柄(特別図柄)を確定停止表示させるように展開される。はずれリーチ演出は、演出表示装置28において図柄変動ゲームがリーチ演出を経て最終的にはずれ図柄(飾り図柄)を確定停止表示させるように展開されるとともに、特別図柄表示装置30において図柄変動ゲームがはずれ図柄(特別図柄)を確定停止表示させるように展開される。はずれ演出は、演出表示装置28において図柄変動ゲームがリーチ演出を経ることなく最終的にはずれ図柄(飾り図柄)を確定停止表示させるように展開されるとともに、特別図柄表示装置30において図柄変動ゲームがはずれ図柄(特別図柄)を確定停止表示させるように展開される。なお、特別図柄表示装置30では、図柄変動ゲームが開始されると、リーチ演出を行うことなく、変動時間の経過時まで図柄の変動が継続される。
大当り判定値は、大当り判定で用いる判定値であり、大当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。例えば、大当り判定用乱数の取り得る数値を「0(零)」〜「599」までの全600通りの整数に設定し、その値の中から大当り判定値として2つの値を設定した場合、大当り判定が肯定判定される割合、すなわち大当りの当選確率は600分の2(300分の1)となる。
次に、変動パターンについて図6を用いて説明する。
図6には、本実施形態のパチンコ遊技機10において主制御用ROM45bに記憶されている複数の変動パターンのうち、一部の変動パターンを示している。
変動パターンP1は、はずれ演出用の変動パターンであり、変動内容として「通常変動」を特定するパターンである。「通常変動」は、演出表示装置28の図柄変動ゲームにおいて、飾り図柄による図柄組み合わせを構成する複数の図柄列(本実施形態では、左列、中列、右列の3列)の変動が予め定めた順番で停止する変動内容である。
変動パターンP2〜P4は、はずれリーチ演出用の変動パターンである一方で、変動パターンP9は、大当り演出用の変動パターンであり、いずれも変動内容として「ノーマルリーチ(NR)」を特定するパターンである。「ノーマルリーチ」は、演出表示装置28の図柄変動ゲームにおいて、予め定めた複数の図柄列(本実施形態では、左列と右列の2列)に同一の飾り図柄を導出させてリーチを形成し、残り1列(本実施形態では、中列)を変動させて飾り図柄を導出する変動内容のリーチ演出である。また、変動パターンP2〜P4では、各変動パターンに定められている変動時間が異なっている。具体的には、変動パターンP2<変動パターンP3<変動パターンP4の順に変動時間が長く設定されている。
変動パターンP5〜P8は、はずれリーチ演出用の変動パターンである一方で、変動パターンP10〜P13は、大当り演出用の変動パターンであり、いずれも変動内容として「スーパーリーチ(SR)」を特定するパターンである。「スーパーリーチ」は、演出表示装置28の図柄変動ゲームにおいて、ノーマルリーチの演出(第1リーチ演出)で残り1列の変動中又は変動が停止した後、例えば、特定のキャラクタが登場し、その登場キャラクタの名称で呼ばれる「○○リーチ」へ移行(発展)して飾り図柄を導出する変動内容のリーチ演出である(第2リーチ演出)。
そして、図6に示すように、変動パターンP5〜P8,P10〜P13は、キャラクタA〜D(以下、「キャラと示す場合もある」)を題材とした4種類の内容で区別されており、本実施形態においては演出中に登場するキャラクタの種類に応じてスーパーリーチの内容が区別されている。具体的には、変動パターンP5,P10には、演出内容として「キャラクタA」を題材とするスーパーリーチの演出内容が対応付けられている(以下、スーパーリーチAと示す場合もある)。また、変動パターンP6,P11には、演出内容として「キャラクタB」を題材とするスーパーリーチの演出内容が対応付けられている(以下、スーパーリーチBと示す場合もある)。さらに、変動パターンP7,P12には、演出内容として「キャラクタC」を題材とするスーパーリーチの演出内容が対応付けられている(以下、スーパーリーチCと示す場合もある)。また、変動パターンP8,P13には、演出内容として「キャラクタD」を題材とするスーパーリーチの演出内容が対応付けられている(以下、スーパーリーチDと示す場合もある)。
また、本実施形態では、リーチ演出の種類に応じて、大当り遊技が付与される割合(大当り信頼度又は大当り期待度と呼ばれる)を異ならせている。より詳しく言えば、NR<スーパーリーチA<スーパーリーチB<スーパーリーチC<スーパーリーチDの順に、大当り遊技が付与される割合が高くなるように設定されている。これは、ノーマルリーチよりもスーパーリーチAが、スーパーリーチAよりスーパーリーチBの方が、大当り遊技が付与される期待度(可能性)が高まることを示している。大当り遊技が付与される割合は、各リーチ演出が行われる変動パターンを大当り演出用とはずれリーチ演出用に振り分ける際の振り分け態様に応じて決定される。即ち、リーチ演出の大当りが付与される割合を高くするためには、当該リーチ演出が図柄組み合わせゲームにおいて出現する全体の割合に対して、大当りの場合に当該リーチ演出が出現する割合を高めると共にはずれリーチの場合に当該リーチ演出が出現する割合を低める(又はいずれか一方を行う)ように変動パターンを振り分ければよい。このように大当り遊技が付与される割合を異ならせることにより、リーチの図柄組み合わせが表示され、リーチ演出が行われた場合には、当該リーチ演出の種類に応じて遊技者が抱く大当りへの期待感を変化させることができる。
そして、大当り演出用の変動パターンP9〜P13のいずれかに基づき図柄変動ゲームが行われると、演出表示装置28にリーチ演出が画像表示され、特別図柄表示装置30及び演出表示装置28の夫々に大当りを認識できる特別図柄の大当り図柄(例えば[1])及び飾り図柄の大当り図柄(例えば[111]など)が最終的に停止表示される。また、はずれリーチ演出用の変動パターンP2〜P8のいずれかに基づき図柄変動ゲームが行われると、演出表示装置28にリーチ演出が画像表示され、特別図柄表示装置30及び演出表示装置28の夫々にはずれを認識できる特別図柄のはずれ図柄(本実施形態では[−])及び飾り図柄のはずれ図柄(例えば[121])が最終的に停止表示される。また、はずれ演出用の変動パターンP1に基づき図柄変動ゲームが行われると、演出表示装置28にリーチ演出が画像表示されることなく、特別図柄表示装置30及び演出表示装置28の夫々にはずれを認識できる特別図柄のはずれ図柄(本実施形態では[−])及び飾り図柄のはずれ図柄(例えば[123])が最終的に停止表示される。
次に、サブ統括制御基板46について説明する。
サブ統括制御基板46には、制御動作を所定の手順で実行することができる統括制御用CPU46aと、統括制御用CPU46aの制御プログラムを格納する統括制御用ROM46bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる統括制御用RAM46cが設けられている。統括制御用CPU46aには、統括制御用ROM46bと統括制御用RAM46cが接続されている。また、統括制御用CPU46aには、演出用操作ボタンBTが接続されており、該演出用操作ボタンBTからの操作信号を入力するようになっている。操作信号は、演出用操作ボタンBTを操作する毎に該演出用操作ボタンBTが出力する信号である。そして、統括制御用CPU46aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。
次に、演出表示制御基板47について説明する。
演出表示制御基板47には、制御動作を所定の手順で実行することができる表示制御用CPU47aと、表示制御用CPU47aの制御プログラムを格納する表示制御用ROM47bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる表示制御用RAM47cが設けられている。表示制御用CPU47aには、演出表示装置28(画像表示部GH)が接続されている。また、本実施形態の表示制御用CPU47aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。表示制御用ROM47bには、各種の画像データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。
以下、主制御基板45、サブ統括制御基板46、及び演出表示制御基板47が実行する制御内容を説明する。
主制御基板45の主制御用CPU45aは、上始動入賞口33又は下始動入賞口34へ遊技球が入球し、該遊技球を検知した始動口スイッチSW1,SW2が出力する検知信号を入力すると、主制御用RAM45cに記憶されている始動保留球の記憶数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かの保留判定を行う。保留判定の判定結果が肯定(始動保留球の記憶数<4)の場合、主制御用CPU45aは、始動保留球の記憶数を1加算(+1)し、前記記憶数を書き換える。また、主制御用CPU45aは、保留判定を肯定判定している場合、大当り判定用乱数の値と大当り図柄用乱数の値を主制御用RAM45cから取得し、その取得した大当り判定用乱数の値と大当り図柄用乱数の値を始動保留球の記憶数に対応付けて主制御用RAM45cの所定の記憶領域に格納する。なお、主制御用CPU45aは、保留判定の判定結果が否定(始動保留球の記憶数=4)の場合、上限数を超える始動保留球の記憶数の書き換えを行わないとともに、大当り判定用乱数の値と大当り図柄用乱数の値を取得しない。
そして、主制御用CPU45aは、図柄変動ゲームの開始直前に、主制御用RAM45cの所定の記憶領域に格納した大当り判定用乱数の値を読み出し、その読み出した大当り判定用乱数の値と主制御用ROM45bに記憶されている大当り判定値とを比較し、大当りか否かの大当り判定を行う。本実施形態においては、主制御用CPU45aが制御プログラムにしたがって大当り判定を行う処理が抽選処理となる。また、主制御用CPU45aが、大当りか否かの大当り抽選を行う大当り抽選手段となる。
大当り判定の判定結果が肯定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが一致)の場合、主制御用CPU45aは、大当りを決定する。大当りを決定した主制御用CPU45aは、大当り図柄用乱数の値をもとに、特別図柄表示装置30で行われる図柄変動ゲームで確定停止表示させる大当り図柄(特別図柄)を決定する。また、大当りを決定した主制御用CPU45aは、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM45cから取得し、該値に対応する変動パターンを大当り演出用の変動パターンの中から選択して決定する。
一方、主制御用CPU45aは、大当り判定の判定結果が否定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが不一致)の場合、はずれを決定する。そして、はずれを決定した主制御用CPU45aは、はずれリーチ演出を実行するか否かを乱数抽選で決定する。はずれリーチ演出の実行を決定した場合、主制御用CPU45aは、特別図柄表示装置30に確定停止表示させる特別図柄としてはずれ図柄を決定するとともに、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM45cから取得し、該値に対応する変動パターンをはずれリーチ演出用の変動パターンの中から選択して決定する。また、はずれリーチ演出の非実行を決定した場合、主制御用CPU45aは、前述同様にはずれ図柄を決定するとともに、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM45cから取得し、該値に対応する変動パターンをはずれ演出用の変動パターンの中から選択して決定する。
本実施形態においては、主制御用CPU45aが制御プログラムにしたがって、大当り判定の判定結果をもとに変動パターンを決定する処理が演出態様決定処理となり、同じく大当り判定の判定結果をもとに特別図柄を決定する処理が特別図柄決定処理となる。また、本実施形態では、大当り判定の判定結果が肯定の場合にリーチ演出の実行を決定するとともに、大当り判定の判定結果が否定の場合にリーチ演出を実行するか否かを決定する主制御用CPU45aが、リーチ決定手段となる。
特別図柄及び変動パターンを決定した主制御用CPU45aは、所定の制御コマンドを所定のタイミングでサブ統括制御基板46(統括制御用CPU46a)に出力する。具体的に言えば、主制御用CPU45aは、変動パターンを指示するとともに図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。次に、主制御用CPU45aは、特別図柄を指示する特別図柄用の停止図柄指定コマンドを出力する。そして、主制御用CPU45aは、指示した変動パターンに定められている変動時間の経過時に、図柄変動ゲームの終了(図柄の確定停止)を指示する図柄停止コマンドを出力する。本実施形態では、変動パターン指定コマンドが演出態様指示コマンドとなり、停止図柄指定コマンドが特別図柄指示コマンドとなる。また、本実施形態において、主制御用CPU45aが制御プログラムにしたがって、これらの各コマンドを出力する処理が第1コマンド出力処理となる。
また、主制御用CPU45aは、図柄変動ゲームの開始時に始動保留球の記憶数を1減算(−1)し、始動保留球の記憶数を書き換える。そして、主制御用CPU45aは、図柄変動ゲームの開始に伴って特別図柄表示装置30の表示内容を制御する。すなわち、主制御用CPU45aは、図柄変動ゲームの開始により特別図柄の変動を開始させ、決定した変動パターンに定められている変動時間の経過時に決定した特別図柄(大当り図柄又ははずれ図柄)を確定停止表示させる。
次に、サブ統括制御基板46について説明する。
最初に、サブ統括制御基板46が実行する制御内容として、「通常演出モード」時の制御内容を説明する。
サブ統括制御基板46の統括制御用CPU46aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、その変動パターン指定コマンドを演出表示制御基板47、及び音声・ランプ制御基板48に出力する。また、統括制御用CPU46aは、特別図柄用の停止図柄指定コマンドを入力すると、その停止図柄指定コマンドを演出表示制御基板47に出力する。
そして、統括制御用CPU46aは、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンの種類と停止図柄指定コマンドで指定された停止図柄(特別図柄)の種類から、演出表示装置28で実行される図柄変動ゲームにおいて導出する飾り図柄の図柄組み合わせを構成する各列の図柄を決定する。具体的に言えば、統括制御用CPU46aは、大当り演出用の変動パターンが指定され、かつ特別図柄の停止図柄指定が大当り図柄の場合には、最終的に確定停止表示させる前記図柄組み合わせを構成する飾り図柄として大当り図柄を決定する。
また、統括制御用CPU46aは、はずれ演出用の変動パターンが指定され、特別図柄の停止図柄指定がはずれ図柄の場合には、最終的に確定停止表示させる前記図柄組み合わせを構成する飾り図柄としてはずれ図柄を決定する。このとき、統括制御用CPU46aは、飾り図柄のはずれ図柄として左右列の図柄が同一図柄となるリーチ図柄を含めずに決定する。一方、統括制御用CPU46aは、はずれリーチ演出用の変動パターンが指定され、特別図柄の停止図柄指定がはずれ図柄の場合には、最終的に確定停止表示させる前記図柄組み合わせを構成する飾り図柄としてはずれ図柄を決定する。このとき、統括制御用CPU46aは、飾り図柄のはずれ図柄として左右列の図柄が同一図柄となるリーチ図柄を含めて決定する。そして、飾り図柄を決定した統括制御用CPU46aは、飾り図柄を指示する飾り図柄用の停止図柄指定コマンド(演出用図柄指示コマンド)を統括制御用RAM46cに一時記憶し、所定のタイミングで演出表示制御基板47に出力する。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機10では、分割演出モード中、複数種類の予告演出が実行可能となっている。複数種類の予告演出には、例えば、図28に示すように、表示領域D1〜D4のうち特定の表示領域に、スーパーリーチの演出に登場するキャラクタを示すパネルを画像表示するパネル予告(特定演出)がある。パネル予告では、各表示領域D1〜D4における特定の表示領域に所定のパネルが表示された後、演出用操作ボタンBTの操作有効期間が設定される。そして、パネルが表示された表示領域を選択バーR(図28(c)に斜線で示す)が順番に移動し、遊技者に演出用操作ボタンBTを操作させることで、恰もルーレットで1つの表示領域が選ばれるような態様の選択演出が実行可能となっている。また、図27〜図32に示すように、リーチ図柄が形成される前に、4つの表示領域D1〜D4を用いて行う段階予告(ステップアップ予告とも言う)や、図33に示すように、キャラクタEが画像表示部GHに登場し、4つの表示領域D1〜D4を刀で切り裂くような演出(以下、斬撃予告と示す)がある。なお、段階予告とは、演出表示装置28の表示領域(画像表示部GH)に、予告画像を予め定めた順番にしたがって段階的に表示させ、実行された段階数と表示される予告画像によって大当り期待度の高低を示唆する予告演出である。本実施形態では、段階予告の最大段階数を3段階としている。
次に、サブ統括制御基板46が実行する制御内容として、「分割演出モード」時の制御内容を説明する。
サブ統括制御基板46の統括制御用CPU46aは、前述した通常演出モード時と同様に、変動パターン指定コマンドを入力すると、その変動パターン指定コマンドを演出表示制御基板47、及び音声・ランプ制御基板48に出力する。また、統括制御用CPU46aは、前述した通常演出モード時と同様に、特別図柄用の停止図柄指定コマンドを入力すると、その停止図柄指定コマンドを演出表示制御基板47に出力する。
そして、分割演出モードにおいて統括制御用CPU46aは、分割演出に係る各種の制御情報を決定し、決定した各種の制御情報を、制御コマンドとして演出表示制御基板47に順次出力する。具体的には、各種制御コマンドは、統括制御用ROM46bに記憶されている統括制御用CPU46aの制御プログラムに示されているコマンド出力処理にて、次周期以降の制御周期で出力される。本実施形態では、統括制御用CPU46aが制御プログラムにしたがって、各コマンドを出力する処理が第2コマンド出力処理となる。
まず、統括制御用CPU46aは、分割演出モード中に、変動パターン指定コマンドを入力すると、図5に示す位置指定コマンド振分けテーブルに基づいて、4つの表示領域D1〜D4のうち、第1表示領域としての特定の表示領域を決定する(表示領域決定処理)。また、統括制御用CPU46aは、特定の表示領域を除く表示領域(第2表示領域)においてリーチ演出を実行させるか否かを第2表示領域毎に決定する(特定表示態様決定処理)。
位置指定パターン振分けテーブル(図5)には、36種類の位置指定パターンZ1〜Z36が規定されており、各位置指定パターンZ1〜Z36には、当該パターンから特定される第1表示領域の位置、及び第2表示領域におけるリーチ演出の有無と、それらの位置を指示するための位置指定コマンドが対応付けられている。なお、位置指定パターン振分けテーブルでは、第1表示領域を「本物」と示し、第2表示領域を「ガセ」と示している。ちなみに、本実施形態では、「本物」とは、特別図柄用の停止図柄指定コマンドで指示された特別図柄に対応する飾り図柄を表示させる領域であって、当該表示領域で表示させる図柄組み合わせは、統括制御用CPU46aが、特別図柄に基づいて決定する。一方、「ガセ」とは、特別図柄用の停止図柄指定コマンドで指示された特別図柄に対応する飾り図柄ではなく、あくまで演出の一環として図柄変動ゲームを実行させる領域である。そして、「ガセ」の領域では、当該表示領域で表示させる図柄組み合わせは、表示制御用CPU47aが決定する。
例えば、位置指定パターンZ1には、位置指定コマンド「C8H00H」と、第1表示領域を左上(表示領域D1)として当該表示領域でリーチ図柄を形成させないことが対応付けられている。なお、表示領域D1以外の表示領域(D2〜D4)においても、リーチ図柄を形成させないことが対応付けられている。また、位置指定パターンZ2には、位置指定コマンド「C8H01H」と、第1表示領域を右上(表示領域D2)として当該表示領域でリーチ図柄を形成させないことが対応付けられている。なお、表示領域D2以外の表示領域(D1,D3,D4)においても、リーチ図柄を形成させないことが対応付けられている。本実施形態では、位置指定パターンZ1〜Z4には、第1表示領域として表示領域D1〜D4がそれぞれ対応付けられているとともに、第1表示領域及び第2表示領域でリーチ図柄を形成させないことが定められている。
また、位置指定パターンZ5は、位置指定コマンド「C8H04H」と、第1表示領域を左上(表示領域D1)として当該表示領域でリーチ図柄を形成させることが対応付けられている。なお、表示領域D1以外の表示領域(D2〜D4)では、リーチ図柄を形成させないことが対応付けられている。また、位置指定パターンZ6は、位置指定コマンド「C8H05H」と、第1表示領域を右上(表示領域D2)として当該表示領域でリーチ図柄を形成させることが対応付けられている。なお、表示領域D2以外の表示領域(D1,D3,D4)では、リーチ図柄を形成させないことが対応付けられている。本実施形態では、位置指定パターンZ5〜Z8が選択された場合には、第1表示領域の1箇所でのみリーチ演出が実行されることになる。
また、位置指定パターンZ9は、位置指定コマンド「C8H08H」と、第1表示領域を左上(表示領域D1)として当該表示領域でリーチ図柄を形成させることが対応付けられている。さらに、位置指定パターンZ9には、リーチ図柄を形成可能な位置として、「右上(表示領域D2)」が対応付けられている。なお、表示領域D3,D4では、リーチ図柄を形成させないことが対応付けられている。また、位置指定パターンZ10は、位置指定コマンド「C8H09H」と、第1表示領域を左上(表示領域D1)として当該表示領域でリーチ図柄を形成させることが対応付けられている。さらに、位置指定パターンZ10には、リーチ図柄を形成可能な位置として、「左下(表示領域D3)」が対応付けられている。なお、表示領域D2,D4では、リーチ図柄を形成させないことが対応付けられている。本実施形態では、位置指定パターンZ9〜Z20には、第1表示領域として表示領域D1〜D4がそれぞれ対応付けられているとともに、第1表示領域でリーチ図柄を形成させることが定められている。さらに、位置指定パターンZ9〜Z20には、第1表示領域に加え、リーチ図柄を形成可能な位置として、第2表示領域のうちいずれか1つの位置が対応付けられている。したがって、位置指定パターンZ9〜Z20が選択された場合には、表示領域D1〜D4のうち2箇所の表示領域でリーチ演出が実行可能となっている。
また、位置指定パターンZ21は、位置指定コマンド「C8H14H」と、第1表示領域を左上(表示領域D1)として当該表示領域でリーチ図柄を形成させることが対応付けられている。さらに、位置指定パターンZ21には、リーチ図柄を形成可能な位置として、「右上(表示領域D2)」と「左下(表示領域D3)」が対応付けられている。また、位置指定パターンZ22は、位置指定コマンド「C8H15H」と、第1表示領域を左上(表示領域D1)として当該表示領域でリーチ図柄を形成させることが対応付けられている。さらに、位置指定パターンZ22には、リーチ図柄を形成可能な位置として、「左下(表示領域D3)」と「右下(表示領域D4)」が対応付けられている。本実施形態では、位置指定パターンZ21〜Z32には、第1表示領域として表示領域D1〜D4がそれぞれ対応付けられているとともに、第1表示領域でリーチ図柄を形成させることが定められている。さらに、位置指定パターンZ21〜Z32には、第1表示領域に加え、リーチ図柄を形成可能な位置として、第2表示領域のうちいずれか2つの位置が対応付けられている。したがって、位置指定パターンZ21〜Z32が選択された場合には、表示領域D1〜D4のうち3箇所の表示領域でリーチ演出が実行可能となっている。
また、位置指定パターンZ33は、位置指定コマンド「C8H20H」と、第1表示領域を左上(表示領域D1)として当該表示領域でリーチ図柄を形成させることが対応付けられている。さらに、位置指定パターンZ33には、リーチ図柄を形成可能な位置として、「右上(表示領域D2)」と「左下(表示領域D3)」と「右下(表示領域D4)」が対応付けられている。また、位置指定パターンZ34は、位置指定コマンド「C8H21H」と、第1表示領域を右上(表示領域D2)として当該表示領域でリーチ図柄を形成させることが対応付けられている。さらに、位置指定パターンZ34には、リーチ図柄を形成可能な位置として、「左上(表示領域D1)」と「左下(表示領域D3)」と「右下(表示領域D4)」が対応付けられている。本実施形態では、位置指定パターンZ33〜Z36には、第1表示領域として表示領域D1〜D4がそれぞれ対応付けられているとともに、第1表示領域でリーチ図柄を形成させることが定められている。さらに、位置指定パターンZ33〜Z36には、第1表示領域に加え、リーチ図柄を形成可能な位置として、すべての第2表示領域が対応付けられている。したがって、位置指定パターンZ33〜Z36が選択された場合には、全ての表示領域D1〜D4でリーチ演出が実行可能となっている。
そして、統括制御用CPU46aは、分割演出モード中、変動パターンP1〜P13のうちいずれか1つの変動パターンが選択された場合、図6に示す位置指定パターン対応テーブルを用いて位置指定パターンZ1〜Z36の中から1つのコマンドを乱数抽選により決定する。なお、本実施形態では、統括制御用CPU46aは、現在のモードが、通常演出モードであるか、又は分割演出モードであるかを、滞在中の演出モードの種類を示す情報(フラグなど)の設定態様に応じて判断している。
位置指定パターン対応テーブル(図6)では、変動パターンP1〜P13に対して、位置指定パターンZ1〜Z36のうち予め定めた位置指定パターンが選択可能となるように、それぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全251通りの整数)が各位置指定パターンに所定個数ずつ振分けられている。
例えば、位置指定パターン対応テーブル(図6)では、はずれ演出用の変動パターンP1に対して、位置指定パターンZ1〜Z4(リーチ図柄の数が0個)にほぼ同数ずつ乱数を振分けている。したがって、変動パターンP1では、リーチ演出の実行が特定されないため、変動パターンP1が選択された場合、どの表示領域においてもリーチ演出が実行されることがないように設定されている。また、変動内容として「NR1〜NR3」が対応付けられたはずれリーチ演出用の変動パターンP2〜P4に対して、位置指定パターンZ5〜Z8(リーチ図柄の数が1個)に乱数を振分けず、変動内容として「NR」が対応付けられた大当り演出用の変動パターンP9に対して、位置指定パターンZ5〜Z8にほぼ同数ずつ乱数を振分けている。したがって、表示領域D1〜D4のうち1つの表示領域(本物)でリーチ演出が実行された場合、大当りへの当選が確定することとなる。また、大当り遊技が付与される割合は、各位置指定パターンを、大当り演出用とはずれリーチ演出用に振り分ける際の振り分け態様に応じて決定される。したがって、本実施形態では、リーチ図柄が形成される表示領域の数が多いほど大当りが付与される割合を高くするために、リーチ図柄が形成される表示領域の数が4つとなる演出が、図柄組み合わせゲームにおいて出現する全体の割合に対して、大当りの場合に当該演出が出現する割合を高めると共にはずれリーチの場合に当該リ演出が出現する割合を低めるように変動パターンを振り分けている。
したがって、表示領域D1〜D4でリーチ図柄が形成されている表示領域の数が多いほど、大当り期待度が高くなっている。また、第1表示領域でリーチ図柄が形成されていない場合、第2表示領域ではリーチ図柄が導出されないようになっている。つまり、本実施形態では、第2表示領域における図柄変動ゲームでノーマルリーチの演出を行う条件として、第1表示領域の図柄変動ゲームでノーマルリーチの演出を伴う図柄変動ゲームが行われることとなっている。すなわち、主制御用CPU45aが、変動パターンとしてはずれリーチ演出用の変動パターンP2〜P8及び大当り演出用の変動パターンP9〜P13の中から1つの変動パターンを決定している場合となっている。なお、図6では、位置指定パターンZ9〜Z20と、位置指定パターンZ21〜Z25は、それぞれ同じ振分けとなっているため、「…」で省略している。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、飾り図柄の導出順序が最後に設定された表示領域D4においてリーチ図柄が導出される割合が低くなるように設定している。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、図7(a)〜(c)で説明するように、変動内容として「NR1〜NR3」を特定するはずれリーチ演出用の変動パターンP2(図7(a))、変動パターンP3(図7(b))、及び変動パターンP4(図7(c))では、変動パターンP2<変動パターンP3<変動パターンP4の順に変動時間が長く設定されている。その一方、変動パターンP2〜P4では、全ての表示領域D1〜D4で実行される図柄変動ゲームが、表示領域D1→表示領域D2→表示領域D3→表示領域D4の順に終了するまでの時間(時間T1)は、全て同一時間に設定されている。さらに、操作有効期間が終了してから、選択演出によって特定の表示領域が決定され、選択された表示領域で実行されている図柄変動ゲームが終了するまでの時間(時間T2)も、全て同一時間に設定されている。一方、変動パターンP2〜P4では、演出用操作ボタンBTの操作有効期間が、変動パターンP2(有効期間TA)<変動パターンP3(有効期間TB)<変動パターンP4(有効期間TC)の順に長くなるように設定されている。
そして、一般的に、遊技者は、リーチ演出が実行されると、大当りに期待を持つ傾向があるため、実行中の図柄変動ゲームがはずれであると認識するのにかかる時間は、リーチが形成されてからはずれ図柄が導出される場合よりも、リーチが形成されずにはずれ図柄が導出される場合の方が圧倒的に早い。したがって、はずれとなる図柄変動ゲームで、最後に変動が停止する表示領域D4においてリーチ演出が実行されると、リーチ演出の態様に気を取られてしまう。本実施形態では、分割演出モード中、リーチが形成された表示領域で表示されるパネルのうち、遊技者の操作によって特定のパネルを選択させるような遊技者参加型の演出を採用している。したがって、リーチの演出態様に気を取られていると、遊技者参加型の選択演出を実行可能としているにもかかわらず、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTを操作するタイミングを逃してしまう可能性が高くなる。また、変動パターンP2は、変動パターンP3,P4に比べて、パネルを選択させるための演出用操作ボタンBTの操作有効期間が短く設定されている。
具体的には、変動パターンP2に設定された操作有効期間TAは、変動パターンP3に設定された操作有効期間TBよりも時間X1だけ短く、さらに、操作有効期間TBは、変動パターンP4に設定された操作有効期間TCよりも時間X2だけ短くなっている。このため、さらに、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTを操作するタイミングを逃してしまう可能性が高くなる。したがって、本実施形態では、表示領域D4においてリーチ図柄が導出される割合が低くなるように設定することで、演出用操作ボタンBTの操作タイミングを逃させないようにする構成としている。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、はずれリーチ演出用の変動パターンP5〜P8よりも、大当り演出用の変動パターンP10〜P13に対して、位置指定パターンZ30〜Z32(第1表示領域が右下、かつ、リーチ図柄の数が3個),Z36(第1表示領域が右下、かつ、リーチ図柄の数が4個)が選択される割合が高くなるように乱数を振分けている。したがって、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当りに当選している場合、第1表示領域として表示領域D4が選択され、当該表示領域においてリーチ図柄が形成される確率が高くなっている。
そして、統括制御用CPU46aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、位置指定パターン対応テーブル(図6)に基づいて位置指定パターンを乱数抽選によって選択し、第1表示領域の位置と第2表示領域においてリーチ図柄を導出させるか否かを決定することになる。そして、統括制御用CPU46aは、図柄変動ゲームの開始時に、選択した位置指定パターンを特定する位置指定コマンドを演出表示制御基板47及び音声・ランプ制御基板48に出力する。
このような制御により、統括制御用CPU46aは、4つに分割形成された画像表示部GHの表示領域D1〜D4のうち、第1表示領域となる表示領域を決定するとともに、第1表示領域以外の他の3つの表示領域でノーマルリーチ演出を行うか否かを決定することになる。
第1表示領域の位置、及び第2表示領域においてリーチ図柄を導出させるか否かを決定した統括制御用CPU46aは、次に、図8に示す図柄指定パターン振分けテーブルに基づいて、第1表示領域で導出させる飾り図柄の図柄組み合わせを決定する。
図柄指定パターン振分けテーブル(図8)には、49種類の図柄指定パターンK1〜K49が規定されており、各図柄指定パターンK1〜K49には、当該パターンから特定される左右列の図柄組み合わせと、当該図柄組み合わせを指示するための図柄指定コマンドが対応付けられている。
例えば、図柄指定パターンK1には、図柄指定コマンド「90H00H」と、左列に「1」を、右列に「2」を導出させることが対応付けられている。また、図柄指定パターンK2には、図柄指定コマンド「90H01H」と、左列に「1」を、右列に「3」を導出させることが対応付けられている。本実施形態では、図柄指定パターンK1〜K42には、左右列に同一図柄を導出させてリーチ図柄を形成させるようには設定されておらず、左右列に異なる図柄を導出させるように設定されている。また、図柄指定パターンK43には、図柄指定コマンド「90H2AH」と、左右列に「1」を導出させることが対応付けられているとともに、図柄指定パターンK44には、図柄指定コマンド「90H2BH」と、左右列に「2」を導出させることが対応付けられている。本実施形態では、図柄指定パターンK43〜K49には、左右列に同一図柄を導出させてリーチ図柄を形成させるように設定されている。
したがって、統括制御用CPU46aは、はずれ演出用の変動パターンP1が指定されると、特別図柄用の停止図柄指定コマンドで指定された特別図柄(はずれ図柄)に対応する飾り図柄の図柄組み合わせを第1図柄として決定する。具体的に言えば、統括制御用CPU46aは、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンの種類と停止図柄指定コマンドで指定された停止図柄(特別図柄)の種類から、特定の表示領域(第1表示領域)で実行される図柄変動ゲームにおいて導出する飾り図柄の図柄組み合わせを構成する各列の図柄を決定する。このとき、統括制御用CPU46aは、図柄指定パターン振分けテーブル(図8)に基づき、図柄指定パターンK1〜K42の中からいずれか1つの図柄指定パターンを選択することによって、左右列の図柄組み合わせを決定する。
一方、統括制御用CPU46aは、はずれリーチ演出用の変動パターンP2〜P8の中からいずれか1つの変動パターンが指定され、特別図柄の停止図柄指定がはずれ図柄の場合には、第1図柄としてはずれ図柄を決定する。このとき、統括制御用CPU46aは、飾り図柄のはずれ図柄として左右列の図柄が同一図柄となるリーチ図柄を含めて決定する。したがって、統括制御用CPU46aは、図柄指定パターン振分けテーブル(図8)に基づき、図柄指定パターンK43〜K49の中からいずれか1つの図柄指定パターンを選択することによって、左右列の図柄組み合わせを決定する。また、統括制御用CPU46aは、大当り演出用の変動パターンが指定され、かつ特別図柄の停止図柄指定が大当り図柄の場合には、最終的に確定停止表示させる前記図柄組み合わせを構成する飾り図柄として大当り図柄を決定する。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り演出用の変動パターンが選択された場合、「1」〜「6」による大当り図柄よりも「7」による大当り図柄を決定しやすくなるように構成されている。したがって、「7」によるリーチ図柄が第1図柄となる一方で、「1」〜「6」によるリーチ図柄が第2図柄となる。
そして、飾り図柄を決定した統括制御用CPU46aは、飾り図柄を指示する飾り図柄用の停止図柄指定コマンドを統括制御用RAM46cに一時記憶し、所定のタイミングで演出表示制御基板47に出力する。なお、中列に停止させる飾り図柄の種類、及び第2表示領域で停止させる飾り図柄の図柄組み合わせは、表示制御用CPU47aが決定する。ただし、表示制御用CPU47aは、大当り演出用の変動パターンが指定された場合、中列に導出する図柄を左右列の図柄と同一の図柄として決定する。一方、はずれリーチ演出用の変動パターンが指定された場合、表示制御用CPU47aは、中列に導出する図柄を左右列の図柄とは異なる図柄として決定する。
本実施形態では、位置指定コマンドが特定表示態様指示コマンドとなる。また、本実施形態において、統括制御用CPU46aが制御プログラムにしたがって、リーチ演出を実行させるか否かを第2表示領域毎に決定する処理が、特定表示態様決定処理となる。また、本実施形態において、統括制御用CPU46aが制御プログラムに従って、第1表示領域で導出させるリーチ図柄と同じリーチ図柄を導出させるか否かを第2表示領域毎に決定する処理が、同一リーチ図柄決定処理となる。また、第1図柄を指示する飾り図柄用の停止図柄指定コマンドが演出用図柄指示コマンドとなる。また、本実施形態において、統括制御用CPU46aが制御プログラムにしたがって第1図柄を決定する処理が、第1表示領域図柄決定処理となる。また、本実施形態では、位置指定コマンドが第1表示領域指示コマンドとなる。
また、本実施形態において、統括制御用CPU46aが制御プログラムにしたがって、第1表示領域を決定する処理が、表示領域決定処理となる。そして、本実施形態においては、決定した第1表示領域に、第1図柄、すなわち特別図柄表示装置30に導出される特別図柄に対応する飾り図柄が導出されることになる。また、本実施形態では、分割演出の実行可否を決定する統括制御用CPU46aが、分割決定手段となる。また、分割演出の実行が決定された場合に各表示領域D1〜D4において図柄変動ゲームの実行を制御する統括制御用CPU46aが、ゲーム制御手段となる。また、分割演出の実行が決定された場合、分割後の各表示領域D1〜D4において第1表示領域の位置を複数の表示領域の中から1つ決定するとともに、第1表示領域に導出する図柄を決定する統括制御用CPU46aが、第1表示領域決定手段となる。また、第2表示領域においてリーチ演出を実行させるか否かを第2表示領域毎に決定する統括制御用CPU46aが、第2表示領域決定手段となる。
また、ここでは詳細に説明しないが、統括制御用CPU46aは、リーチ図柄を導出させることを決定した表示領域において、パネル予告を実行させるか否かを決定する。パネル予告は、大当りとなるか否かを示唆する演出であり、リーチが形成された後に行われる。本実施形態のパネル予告は、ノーマルリーチから発展する可能性があるスーパーリーチの演出の種類を示唆するように、当該スーパーリーチ演出に登場するキャラクタを示すパネルを画像表示する形態で行われる。
パネル予告の実行を決定した場合、統括制御用CPU46aは、リーチ図柄を導出させることを決定した表示領域において表示させるパネルの種類を、図35に示すパネル指定パターン対応テーブルの中から1つのパターンを抽選でランダムに決定する。そして、統括制御用CPU46aは決定したパネル指定パターンを指示するパネル指定コマンドを演出表示制御基板47に出力する。
次に、演出表示制御基板47について説明する。
最初に、演出表示制御基板47が実行する制御内容として、「通常演出モード」時の制御内容を説明する。
演出表示制御基板47の表示制御用CPU47aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、該コマンドに指示される変動パターンに対応する演出内容を選択し、該演出内容で図柄変動ゲームを行わせるように画像表示部GHの表示内容を制御する。このとき、表示制御用CPU47aは、選択した演出内容をもとに表示制御用ROM47bの画像データを用いて前記演出内容に沿った画像を表示するための表示用データを生成する。表示制御用CPU47aは、「通常演出モード」時には画像表示部GHに表示領域Dのみを形成し、その表示領域Dで図柄変動ゲームを画像表示するための表示用データを生成する。
そして、表示制御用CPU47aは、図柄変動ゲームの開始に伴って該ゲームの開始からの経過時間を計時し、その計時した時間と表示用データをもとに画像表示部GHの表示領域Dに映し出す画像を所定の制御周期毎(例えば、2ms毎)に切り替える。そして、表示制御用CPU47aは、図柄変動ゲーム中に特別図柄用の図柄停止コマンドを入力すると、飾り図柄用の停止図柄指定コマンドで指示された図柄を画像表示部GHに確定停止表示させるように画像表示部GHの表示内容を制御し、図柄変動ゲームを終了させる。
次に、演出表示制御基板47が実行する制御内容として、「分割演出モード」時の制御内容を図25及び図26(a)〜(c)に基づいて説明する。
演出表示制御基板47の表示制御用CPU47aは、「通常演出モード」から「分割演出モード」に切り替わると、画像表示部GHに4つの表示領域D1〜D4を形成し、その各表示領域D1〜D4で図柄変動ゲームを画像表示するための表示用データを生成する。
そして、表示制御用CPU47aは、入力した位置指定コマンドから第1表示領域となる表示領域を表示領域D1〜D4の中から特定し、その第1表示領域となる表示領域については「通常演出モード」時と同様に制御を行う。すなわち、変動パターンに対応する演出内容をもとに表示用データを生成し、その表示用データをもとに第1表示領域の表示領域Dに映し出す画像を所定の制御周期毎(例えば、2ms毎)に切り替える。また、表示制御用CPU47aは、入力した飾り図柄用の停止図柄指定コマンドで指示された図柄を、第1表示領域の図柄変動ゲームで導出する図柄として制御を行う(図25:「ホンモノ図柄」を作成)。
一方、表示制御用CPU47aは、第2表示領域については、入力した位置指定コマンドから第2表示領域においてノーマルリーチの演出を行うか否かを決定し、その決定結果をもとに第2表示領域の図柄変動ゲームで導出する第2図柄を作成する(図25)。
例えば、位置指定パターンZ1〜Z8を指定する位置指定コマンド「C8H00H」〜「C8H07H」のうちいずれか1つのコマンドを入力した場合、当該コマンドには、第2表示領域においてリーチ図柄を形成させることが対応付けられていない。このため、表示制御用CPU47aは、第2表示領域で表示させる図柄組み合わせとして、左右列の図柄が同一とならないはずれ図柄を決定する(図25:非リーチラインの図柄を決定)。
また、表示制御用CPU47aが、位置指定パターンZ9〜Z20を指定する位置指定コマンドのうちいずれか1つのコマンドを入力したとする。これらの位置指定コマンドには、第1表示領域でリーチ図柄を形成させるとともに、3つの第2表示領域のうち1つの第2表示領域においてリーチ図柄を形成可能なことが対応付けられている。そして、表示制御用CPU47aは、これらの位置指定コマンドを入力すると、当該指定コマンドで指定される第2表示領域において第1表示領域に導出するリーチ図柄と同じリーチ図柄を導出させるか否かを抽選で決定する(図25:リーチライン(ニセモノ図柄)の図柄を決定)。
具体的には、表示制御用ROM47bには、位置指定コマンドで指定される第2表示領域におけるリーチの数(本実施形態では、1個〜3個)に応じて設定された複数個(本実施形態では3個)のガセ図柄決定テーブル(図示せず)が設定されている。そして、例えば第2表示領域におけるリーチの数が1個用のガセ図柄決定テーブルでは、変動パターンP1〜P13に対して、第1表示領域に導出するリーチ図柄と同じリーチ図柄を導出する数として「0個」及び「1個」のいずれかが選択可能となるように、それぞれ乱数の取り得る数値が所定個数ずつ振分けられている(図26(a))。同様に、第2表示領域におけるリーチの数が2個用のガセ図柄決定テーブルでは、変動パターンP1〜P13に対して、第1表示領域に導出するリーチ図柄と同じリーチ図柄を導出する数として「0個」、「1個」、及び「2個」の中から1つが選択可能となるように、それぞれ乱数の取り得る数値が所定個数ずつ振分けられている(図26(b))。また、第2表示領域におけるリーチの数が3個用のガセ図柄決定テーブルでは、変動パターンP1〜P13に対して、第1表示領域に導出するリーチ図柄と同じリーチ図柄を導出する数として「0個」、「1個」、「2個」、及び「3個」中から1つが選択可能となるように、それぞれ乱数の取り得る数値が所定個数ずつ振分けられている(図26(c))。
なお、1個用のガセ図柄決定テーブルでは、はずれ演出用の変動パターンP1、及びはずれリーチ演出用の変動パターンP2〜P8よりも、大当り演出用の変動パターンP9〜P13に対して、第1表示領域に導出するリーチ図柄と同じリーチ図柄を導出する個数として「1個」が選択される割合が高くなるように乱数を振分けている。また、1個用のガセ図柄決定テーブルでは、ノーマルリーチ演出を伴う変動パターンよりも、スーパーリーチ演出を伴う変動パターンに対して、「1個」が選択される割合が高くなるように乱数を振分けている。したがって、全く同じリーチ図柄が導出されている表示領域の数が2個の場合、スーパーリーチ演出が実行される確率が高くなっている。
同様に、2個用のガセ図柄決定テーブルでは、はずれ演出用の変動パターンP1、及びはずれリーチ演出用の変動パターンP2〜P8よりも、大当り演出用の変動パターンP9〜P13に対して、第1表示領域に導出するリーチ図柄と同じリーチ図柄を導出する個数として「2個」が選択される割合が高くなるように乱数を振分けている。また、2個用のガセ図柄決定テーブルでは、ノーマルリーチ演出を伴うはずれリーチ演出用の変動パターンには、「2個」に乱数値を振分けていない。したがって、全く同じリーチ図柄が導出されている表示領域の数が3個の場合、スーパーリーチ演出が確定する。同様に、3個用のガセ図柄決定テーブルでは、大当り演出用の変動パターンP9〜P13に対してのみ、第1表示領域に導出するリーチ図柄と同じリーチ図柄を導出する個数として「3個」が選択されるように乱数を振分けている。したがって、全く同じリーチ図柄が導出されている表示領域の数が4個の場合、大当りが確定する。
このように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、はずれリーチ演出用の変動パターンよりも大当り演出用の変動パターンが選択された場合、第2表示領域において、第1表示領域で導出されるリーチ図柄と同じリーチ図柄を導出させる割合が高くなるように設定されている。
したがって、表示制御用CPU47aは、例えば、位置指定コマンド「C8H18H」(本物右上 ガセ左下 ガセ右下)と図柄指定コマンド「90H2EH」(左5右5)を入力したとすると、位置指定コマンドに基づいて第1表示領域が画面右上に位置する表示領域D2であることを認識する。また、表示制御用CPU47aは、図柄指定コマンドに基づいて表示領域D2に導出させるリーチ図柄を認識する。これにより、表示制御用CPU47aは、表示領域D2において、左右列に「5」を導出し、リーチ演出を実行させるように演出表示装置28の表示内容を制御する。また、表示制御用CPU47aは、第2表示領域においてリーチ図柄を導出させない表示領域があるか否かを、入力した位置指定コマンドに基づいて判断する。この例では、位置指定コマンド「C8H18H」には、画面左上に位置する表示領域D1にリーチ図柄を導出させないように設定されているため、表示制御用CPU47aは、表示領域D1に導出させる図柄として左右列の図柄が同一とならないはずれ図柄を決定する。そして、表示制御用CPU47aは、表示領域D1において、リーチ演出を経ずにはずれ図柄を導出させるように演出表示装置28の表示内容を制御する。
また、表示制御用CPU47aは、第2表示領域に導出させるリーチ図柄を決定するに際し、入力した位置指定コマンドに基づいてガセ図柄決定テーブルを選択する。この例では、位置指定コマンド「C8H18H」には、第1表示領域に導出するリーチ図柄と同じリーチ図柄を表示可能な第2表示領域の数として2個が設定されているため、表示制御用CPU47aは、2個用のガセ図柄決定テーブルを選択する。そして、表示制御用CPU47aは、2個用のガセ図柄決定テーブルを参照し、入力した変動パターン指定コマンドで特定される変動パターンに基づき、第2表示領域において、第1表示領域に導出するリーチ図柄と同じリーチ図柄を導出する個数を乱数抽選によって決定する。このとき、表示制御用CPU47aが、第1表示領域に導出するリーチ図柄と同じリーチ図柄を導出する数として「2個」を選択したとする。この場合、表示制御用CPU47aは、画面左下に位置する表示領域D3、及び画面右下に位置する表示領域D4に導出させるリーチ図柄として、表示領域D2に導出させるリーチ図柄と同じ図柄(「5」)を決定する。そして、表示制御用CPU47aは、表示領域D3,D4にリーチ図柄を導出させる場合、入力した図柄指定コマンド「90H2EH」をコピーし、表示領域D3,D4において、左右列に「5」を導出し、リーチ演出を実行させるように演出表示装置28の表示内容を制御する。これにより、演出表示装置28では、3つの表示領域D2〜D4において全く同じリーチ図柄が導出されることになる(図26(b))。
一方、表示制御用CPU47aが、2個用のガセ図柄決定テーブルにおいて、第1表示領域に導出するリーチ図柄と同じリーチ図柄を導出する数として「1個」を選択したとする。この場合、表示制御用CPU47aは、表示領域D3,D4のどちらに第1表示領域に導出するリーチ図柄と同じリーチ図柄を導出するかをランダムに決定する。そして、表示制御用CPU47aは、第1表示領域に導出するリーチ図柄と同じリーチ図柄を導出させることを決定した表示領域においては、前述したように、入力した図柄指定コマンドをコピーして表示領域D2に導出させるリーチ図柄と同じリーチ図柄を導出させる。一方、表示制御用CPU47aは、第1表示領域に導出するリーチ図柄と同じリーチ図柄を導出させることを決定しなかった表示領域においては、「1」〜「7」の図柄で形成されるリーチ図柄の中から1つのリーチ図柄をランダムに決定する。このとき、表示制御用CPU47aは、「1」〜「7」の図柄で形成されるリーチ図柄の中から1つのリーチ図柄をランダムに決定するため、第1表示領域におけるリーチ図柄と同じリーチ図柄を決定する場合もある。この場合、表示制御用CPU47aは、当該表示領域に導出させるリーチ図柄として、選択したリーチ図柄よりも1大きいリーチ図柄を選択し直す。例えば、第1表示領域に導出させるリーチ図柄として「5」のリーチ図柄が決定されている場合に、第2表示領域においても「5」のリーチ図柄を選択してしまった場合、表示制御用CPU47aは、第2表示領域において「5」よりも1大きい「6」のリーチ図柄を導出させることになる。なお、第1表示領域に導出させるリーチ図柄として「7」のリーチ図柄が決定されている場合に、第2表示領域においても「7」のリーチ図柄を選択してしまった場合、表示制御用CPU47aは、第2表示領域において「1」のリーチ図柄を導出させる。また、表示制御用CPU47aは、第2表示領域において第1表示領域に導出させるリーチ図柄とは異なるリーチ図柄を導出させることを決定した場合、当該第2表示領域の中列に導出させる図柄として、リーチ図柄とは異なる図柄をランダムに決定する。
また、表示制御用CPU47aが、2個用のガセ図柄決定テーブルにおいて、第1表示領域に導出するリーチ図柄と同じリーチ図柄を導出する数として「0個」を選択したとする。この場合、表示制御用CPU47aは、前述したような内容で、表示領域D3,D4に導出されるリーチ図柄として「1」〜「7」の図柄で形成されるリーチ図柄の中から1つのリーチ図柄をランダムに決定する。そして、表示制御用CPU47aが、第1表示領域におけるリーチ図柄と同じリーチ図柄を決定した場合、選択したリーチ図柄よりも1大きいリーチ図柄を選択し直す。
同様に、表示制御用CPU47aが、1個用のガセ図柄決定テーブル、又は3個用のガセ図柄決定テーブルを選択した場合、2個用のガセ図柄決定テーブルで説明した内容と同じ要領で、第2表示領域に表示させるリーチ図柄を決定する(図26(a),(c))。
そして、表示制御用CPU47aは、ノーマルリーチの演出を行う第2表示領域についてはノーマルリーチの演出を経てはずれ図柄を導出する演出内容を含む表示用データを生成し、その表示用データをもとに映し出す画像を所定の制御周期毎(例えば、2ms毎)に切り替える。また、表示制御用CPU47aは、作成した第2図柄を第2表示領域の図柄変動ゲームで導出する図柄として制御を行う。
一方、表示制御用CPU47aは、ノーマルリーチの演出を行わない第2表示領域については通常変動を経てはずれ図柄を導出する演出内容を含む表示用データを生成し、その表示用データをもとに映し出す画像を所定の制御周期毎(例えば、2ms毎)に切り替える。また、表示制御用CPU47aは、作成した第2図柄を第2表示領域の図柄変動ゲームで導出する図柄として制御を行う。
本実施形態では、表示制御用CPU47aが制御プログラムにしたがって、第2図柄としてのはずれを認識し得る飾り図柄を作成する処理が、第2表示領域図柄決定処理となる。また、本実施形態では、制御プログラムにしたがって表示制御用CPU47aが、画像表示部GHに分割形成された4つの表示領域D1〜D4に飾り図柄の変動表示結果を導出する表示制御処理を実行する。また、本実施形態では、第2表示領域に導出する図柄を決定する表示制御用CPU47aが、第2表示領域決定手段となる。
次に、段階予告の実行に係る制御内容について説明する。
図9は、予告演出の演出内容として段階予告が決定された場合、段階予告が実行される表示領域の位置を示している。
図9(a)は、段階予告の演出態様として、各表示領域D1〜D4を用い、それぞれの表示領域において段階予告を実行させる指示を受けた場合に実行され得る演出態様を示している。前述のような指示を受けた場合、演出表示装置28では、図31(b),(c)に示すように、各表示領域D1〜D4においてそれぞれ異なるキャラクタA〜Dを題材とした予告画像が表示されるようになっている。なお、各表示領域D1〜D4において段階予告を実行させる指示を受けた場合、予告画像は、表示領域D1→表示領域D2→表示領域D3→表示領域D4の順に表示されるようになっている。また、図9(b)は、段階予告の演出態様として、表示領域Dを縦に割ることによって形成された2つの表示領域を横方向に並べた表示領域D5,D6を用い、それぞれの表示領域において段階予告を実行させる指示を受けた場合に実行され得る演出態様を示している。前述のような指示を受けた場合、演出表示装置28では、図27(b),(c)に示すように、各表示領域D5,D6においてキャラクタA〜Dを題材とした予告画像が表示されるようになっている。なお、表示領域D5は、遊技者から見て縦方向に連なった左方側の表示領域D1と表示領域D3によって構成されているとともに、表示領域D6は、遊技者から見て縦方向に連なった右方側の表示領域D2と表示領域D4によって構成されている。また、各表示領域D5,D6において段階予告を実行させる指示を受けた場合、予告画像は、表示領域D5→表示領域D6の順に表示されるようになっている。
また、図9(c)は、段階予告の演出態様として、表示領域Dを横に割ることによって形成された2つの表示領域を縦方向に並べた表示領域D7,D8を用い、それぞれの表示領域において段階予告を実行させる指示を受けた場合に実行され得る演出態様を示している。前述のような指示を受けた場合、演出表示装置28では、図29(b),(c)に示すように、各表示領域D7,D8においてキャラクタA〜Dを題材とした予告画像が表示されるようになっている。なお、表示領域D7は、遊技者から見て横方向に連なった上方側の表示領域D1と表示領域D2によって構成されているとともに、表示領域D8は、遊技者から見て横方向に連なった下方側の表示領域D3と表示領域D4によって構成されている。また、各表示領域D7,D8において段階予告を実行させる指示を受けた場合、予告画像は、表示領域D7→表示領域D8の順に表示されるようになっている。また、図9(d)は、段階予告の演出態様として、表示領域Dにおいて段階予告を実行させる指示を受けた場合に実行され得る演出態様を示している。前述のような指示を受けた場合、演出表示装置28では、図27(d)や図29(d)に示すように、表示領域DにおいてキャラクタA〜Dを題材とした予告画像が表示されるようになっている。なお、表示領域Dは、4つの表示領域D1〜D4を併せた大きさとなっている(D=D1+D2+D3+D4=D5+D6=D7+D8)。本実施形態では、表示領域D1〜D4が区分表示領域となる一方で、表示領域D5〜D8及び表示領域Dが合体表示領域となる。さらに、本実施形態では、表示領域D7及び表示領域D8が、第1の一部合体表示領域となる一方で、表示領域D5及び表示領域D6が、第2の一部合体表示領域となる。
そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、段階予告の実行段階数が段階的に進むほど、表示領域Dにおける分割数を4分割よりも少なくし、4分割時の各表示領域D1〜D4よりも大きい表示領域において予告画像を表示させることが可能となっている。具体的に言えば、段階予告が1段階目(ステップSU1)で終了する場合、表示領域D1〜D4にそれぞれ1段階目の予告画像が画像表示される場合(図9(a))と、表示領域D5に1段階目の予告画像が画像表示される場合(図9(b))と、表示領域D7に1段階目の予告画像が画像表示される場合(図9(c))とがある。また、段階予告が2段階目(ステップSU2)で終了する場合、1段階目において表示領域D1〜D4にそれぞれ1段階目の予告画像が画像表示されたならば、2段階目においても、表示領域D1〜D4にそれぞれ1段階目の予告画像が画像表示される。また、段階予告が2段階目(ステップSU2)で終了する場合、1段階目において表示領域D5に1段階目の予告画像が画像表示されたならば、2段階目においても、表示領域D5と同じ縦割りの表示領域D6に2段階目の予告画像が画像表示される。また、段階予告が2段階目(ステップSU2)で終了する場合、1段階目において表示領域D7に1段階目の予告画像が画像表示されたならば、2段階目においても、表示領域D7と同じ横割りの表示領域D8に2段階目の予告画像が画像表示される。また、段階予告が3段階目(ステップSU3)で終了する場合、1,2段階目において表示領域D1〜D8のうちいずれの表示領域に予告画像が画像表示された場合であっても、3段階目には、表示領域Dに3段階目の予告画像が画像表示される。
したがって、本実施形態のパチンコ遊技機10では、分割演出モード中、図柄変動ゲームは、4つに分割された各表示領域D1〜D4でそれぞれ実行されるが、段階予告は、4つに分割された各表示領域D1〜D4のうち複数個の表示領域を合わせて構成された表示領域(合体表示領域)において実行され得る。このため、図柄変動ゲームが実行される表示領域の数と段階予告が実行される表示領域の数が異なる場合もある。また、段階予告が3段階目まで発展する場合、3段階目の表示領域は、1,2段階目の表示領域と比べると、予告画像が表示される表示領域の数は少ないが、予告画像が表示される表示領域自体の面積が大きくなる。なお、段階予告では、予告画像が変動中の飾り図柄の前面に重なるようにして画像表示される。
そして、統括制御用CPU46aは、段階予告を実行させる場合、図10に示す画面指定パターン振分けテーブルに基づいて、段階予告として画像表示させる予告画像の内容を決定する。
画面指定コマンド振分けテーブル(図10)には、39種類の画面指定パターンS1〜S39が規定されており、各画面指定パターンS1〜S39には、当該パターンから特定される予告画像と、当該予告画像図柄を指示するための画面指定コマンドが対応付けられている。
例えば、画面指定パターンS1には、画面指定コマンド「C9H00H」と、1段階目の予告画像の内容として、キャラクタA〜Dの後姿が各表示領域D1〜D4で表示される「4キャラ後姿 4面」が対応付けられている。また、画面指定パターンS2には、画面指定コマンド「C9H01H」と、1段階目の予告画像の内容として、座っているキャラクタAを画像表示部GHの左半分に形成された表示領域D5で表示させる「座っているキャラA 縦割り」が対応付けられている。本実施形態では、画面指定パターンS2〜S5は、1段階目の予告画像を表示領域D5(縦割り)に表示させるパターンとなっている。また、画面指定パターンS6には、画面指定コマンド「C9H05H」と、1段階目の予告画像の内容として、キャラクタAの顔のアップを画像表示部GHの上半分に形成された表示領域D7で表示させる「キャラA顔アップ 横割り」が対応付けられている。本実施形態では、画面指定パターンS6〜S9は、1段階目の予告画像を表示領域D7(横割り)に表示させるパターンとなっている。
また、画面指定パターンS10には、画面指定コマンド「C9H09H」と、予告画像の内容として、1段階目でキャラクタA〜Dの後姿を各表示領域D1〜D4で表示させた後、2段階目において、1段階目で表示されたキャラクタに該当するキャラクタA〜Dの顔のアップを各表示領域D1〜D4を表示させる内容が対応付けられている。また、画面指定パターンS11には、画面指定コマンド「C9H0AH」と、予告画像の内容として、1段階目で座っているキャラクタAを表示領域D5で表示させた後、表示領域D5に予告画像を表示させた状態で、2段階目ではにかんでいるキャラクタBを画像表示部GHにおける右半分に形成された表示領域D6で表示させる内容が対応付けられている。本実施形態では、画面指定パターンS11〜S16は、1段階目の予告画像を表示領域D5(縦割り)に表示させるとともに、2段階目の予告画像を表示領域D6(縦割り)に表示させるパターンとなっている。また、画面指定パターンS17には、画面指定コマンド「C9H10H」と、予告画像の内容として、1段階目でキャラクタAの顔のアップを表示領域D7で表示させた後、表示領域D7に予告画像を表示させた状態で、2段階目でキャラクタBの顔のアップを画像表示部GHにおける下半分に形成された表示領域D8で表示させる内容が対応付けられている。本実施形態では、画面指定パターンS17〜S22は、1段階目の予告画像を表示領域D7(横割り)に表示させるとともに、2段階目の予告画像を表示領域D8(横割り)に表示させるパターンとなっている。ちなみに、画面指定パターンS23は、1段階目では予告画像を表示させることなく、2段階目で初めてキャラクタA〜Dの顔のアップを各表示領域D1〜D4で表示させるパターンとなっている。
また、画面指定パターンS24には、画面指定コマンド「C9H17H」と、予告画像の内容として、3段階目で鎧を装着したキャラクタA〜Dを表示領域D(表示領域の数=1)で表示させる内容が対応付けられている。また、画面指定パターンS25には、画面指定コマンド「C9H18H」と、予告画像の内容として、3段階目でキャラクタAとキャラクタBが並んで立っている画像を表示領域Dで表示させる内容が対応付けられている。本実施形態では、画面指定パターンS25〜S32は、3段階目の予告画像を1つの表示領域Dに表示させるパターンとなっている。また、画面指定パターンS33には、画面指定コマンド「C9H20H」と、予告画像の内容として、3段階目でキャラクタAとキャラクタBの顔のアップ画像に加え、「Q1」というロゴを表示領域Dで表示させる内容が対応付けられている。本実施形態では、画面指定パターンS33〜S39は、3段階目の予告画像を1つの表示領域Dに表示させるパターンとなっている。
そして、統括制御用CPU46aは、分割演出モード中、変動パターンP1〜P13のうちいずれか1つの変動パターンが選択された場合、図11に示す3段階用の画面指定パターン対応テーブルを用いて、画面指定パターンS24〜S39の中から1つのコマンドを乱数抽選により決定する。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10では、段階予告の実行が決定された場合、最初に、3段階目の予告画像が決定され、その後、3段階目から1段階目に向かって1段階ずつ順に各段階の予告画像が決定されるようになっている。そして、3段階目を除く各段階の予告画像を決定するときには、先に決定した1つ後の段階の予告画像をもとに予告画像が決定されるようになっている。
3段階用の画面指定パターン対応テーブル(図11)は、3段階目の予告画像を決定する際に用いるテーブルである。そして、該テーブルには、変動パターンP1〜P13に対して、画面指定パターンS24〜S39のうち予め定めた画面指定パターンが選択可能となるように、それぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全251通りの整数)が各画面指定パターンに所定個数ずつ振分けられている。なお、以下に示す画面指定パターン対応テーブルにおいて、どの画面指定パターンも選ばない場合を「なし」を選ぶと示す。
例えば、3段階目用の画面指定パターン対応テーブル(図11)では、はずれ演出用の変動パターンP1には、「なし」のみが選択されるように乱数を振分けている。また、変動内容として「NR1〜NR3」が対応付けられたはずれリーチ演出用の変動パターンP2〜P4に対して、画面指定パターンS30〜S39に乱数を振分けず、変動内容として「NR」が対応付けられた大当り演出用の変動パターンP9に対して、画面指定パターンS30〜S39に乱数を振分けている。したがって、NRの変動パターンが選択されたときに、段階予告が3段階目まで発展した後に、いずれか1つの表示領域においてリーチ演出が実行された場合、大当りへの当選が確定することとなる。
また、変動内容としてスーパーリーチAを特定するはずれリーチ演出用の変動パターンP5には、キャラクタAが表示される予告画像を特定する画面指定パターンS25〜S27,S33〜S35に乱数を振分けていない。一方、「キャラクタA」を題材とするスーパーリーチの演出内容が対応付けられた大当り演出用の変動パターンP10には、画面指定パターンS25〜S27,S33〜S35に乱数を所定個数ずつ振分けている。同様に、「キャラクタB」〜「キャラクタD」を題材とするスーパーリーチの演出内容が対応付けられたはずれリーチ演出用の変動パターンP6〜P9にも、各変動パターンで特定されるリーチ演出に登場するキャラクタが表示される予告画像を特定する画面指定パターンに乱数を振分けていない。一方、「キャラクタB」〜「キャラクタD」を題材とするスーパーリーチの演出内容が対応付けられた大当り演出用の変動パターンP11〜13には、各変動パターンで特定されるリーチ演出に登場するキャラクタが表示される予告画像を特定する画面指定パターンに乱数を所定個数ずつ振分けている。したがって、当該図柄変動ゲームがはずれとなる場合、段階予告では、スーパーリーチ演出で登場するキャラクタの予告画像は表示されないことになり、スーパーリーチ演出で登場するキャラクタの予告画像が表示された場合には、大当りへの当選が確定することになる。
ただし、キャラクタA〜Dが登場する予告画像を特定する画面指定パターンS31,S32,S39のうちいずれか1つのパターンが選択された場合、はずれリーチ演出用の変動パターンが選択された場合であっても、3段階目に各スーパーリーチ演出で登場するキャラクタの予告画像が表示されることになる。しかしながら、当該予告画像が表示された場合には大当りへの当選は確定しない。なお、3段階目用の画面指定パターン対応テーブル(図11)において「なし」が選ばれた場合、統括制御用CPU46aは、後述する1,2段階目用の画面指定パターン対応テーブル(図16(a),(b))から1,2段階目で画像表示させる予告画像を決定する。また、このような変動パターンと画面指定パターンの対応付けにより、大当り演出用の変動パターンが選択された場合、3段階目の段階予告は、分割前の表示領域Dで実行される割合が高くなっている。
そして、統括制御用CPU46aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、3段階目用の画面指定パターン対応テーブル(図11)に基づいて画面指定パターンを乱数抽選によって選択し、3段階目の予告画像を表示させるか否か、及び3段階目の予告画像を決定することになる。
そして、図11に示す3段階目用の画面指定パターン対応テーブルで段階予告における3段階目用の予告画像を決定した統括制御用CPU46aは、3段階目の予告画像の内容に従って、1,2段階目の予告画像を決定する。
図12に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、1,2段階目の予告画像と、3段階目の予告画像が関連するように対応付けられている。例えば、3段階目の予告画像として「キャラA+キャラB 縦割り」を特定する画面指定パターンS25が選択された場合、座っているキャラAを表示した後、はにかんでいるキャラB」を表示する画面指定パターンS11が対応付けられている。本実施形態では、3段階目の予告画像を特定する画面指定パターンS25〜S30(縦割り)に対して、1,2段階目の予告画像を特定する画面指定パターンとして、3段階目の予告画像の内容に関連する予告画像を特定する画面指定パターンS11〜S16(縦割り)が対応付けられている。したがって、3段階目の画面指定パターンとして縦割りの画面指定パターンが選択されて段階予告が段階的に実行されていった場合、予告画像は、表示領域Dを縦割りに2分割して展開されていくとともに、3段階目には、1,2段階目で登場したキャラクタが登場することになる。このため、段階的に段階予告が実行されていった場合であっても、遊技者に違和感を与えることがないようになっている。
また、3段階目の予告画像として「キャラA+キャラB+ロゴQ1」を特定する画面指定パターンS33が選択された場合、キャラA顔アップを表示した後、キャラB顔アップを表示する画面指定パターンS17が対応付けられている。本実施形態では、3段階目の予告画像を特定する画面指定パターンS33〜S38(横割り)に対して、1,2段階目の予告画像を特定する画面指定パターンとして、3段階目の予告画像の内容に関連する予告画像を特定する画面指定パターンS17〜S22(横割り)が対応付けられている。したがって、3段階目の画面指定パターンとして横割りの画面指定パターンが選択されて段階予告が段階的に実行されていった場合、予告画像は表示領域Dを横割りに2分割して展開されていくとともに、3段階目には、1,2段階目で登場したキャラクタが登場することになる。このため、段階的に段階予告が実行されていった場合であっても、遊技者に違和感を与えることがないようになっている。
次に、3段階目用の予告画像を特定する画面指定パターンとして画面指定パターンS25〜S30(縦割り)が選択された場合、1,2段階目の予告画像を決定する際に参照される縦割り時用の画面指定パターン対応テーブルについて図13に従って説明する。
縦割り時用の画面指定パターン対応テーブル(図13)は、3段階目の予告画像が縦割りのときにおける1,2段階目の予告画像を決定する際に用いるテーブルである。そして、該テーブルには、変動パターンP1〜P13に対して、画面指定パターンS2〜S5,S11〜S16のうち予め定めた画面指定パターンが選択可能となるように、それぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全251通りの整数)が各画面指定パターンに所定個数ずつ振分けられている。
例えば、縦割り時用の画面指定パターン対応テーブル(図13)では、3段階目用の予告画像が決定された場合、1段階目の予告画像が表示された後、2段階目をとばして3段階目の予告画像が表示されることがないように、変動パターンP1〜P13には、画面指定パターンS2〜S5に乱数を振分けていない。また、はずれ演出用の変動パターンP1では、3段階目の予告画像が表示されないため、そのことに起因して画面指定パターンS2〜S5,S11〜S16に対して乱数を振分けていない。また、大当り演出用の変動パターンP9〜P13には、「なし」に1個の乱数が振分けられている。したがって、変動パターンP9〜P13のうちいずれか1つの変動パターンが選択され、1,2段階目をとばして3段階目で予告画像が表示された場合には、大当りへの当選が確定することになる。また、変動内容として「NR1〜NR3」が対応付けられたはずれリーチ演出用の変動パターンP2〜P4に対して、画面指定パターンS11〜S15に所定個数ずつ乱数を振分けている。なお、ノーマルリーチ演出では、特定のキャラクタを題材としたスーパーリーチ演出が実行されないため、1,2段階目の予告画像として、どのキャラクタの予告画像も選択され得る。ただし、前述したように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、1,2段階目の予告画像と、3段階目の予告画像が関連するように対応付けられているので、1,2段階目では、3段階目の予告画像で登場するキャラクタの予告画像がそれぞれ選択されるようになっている。したがって、例えば、3段階目の予告画像を特定する画面指定パターンとして画面指定パターンS28が選ばれたのであれば、当該画面指定パターンの内容に従って、1,2段階目の予告画像を特定する画面指定パターンとして画面指定パターンS14が選択される。
また、前述したように、変動内容としてスーパーリーチAを特定するはずれリーチ演出用の変動パターンP5には、キャラクタAが表示される予告画像を特定する画面指定パターンS25〜S27,S33〜S35に乱数を振分けていない。一方、変動内容としてスーパーリーチAを特定する大当り演出用の変動パターンP10には、これらの画面指定に乱数を所定個数ずつ振分けている。したがって、縦割り時用の画面指定パターン対応テーブル(図13)においても、変動パターンP5に対して、1,2段階目の予告画像を特定する画面指定パターンとして、キャラクタAが登場する予告画像を特定する画面指定パターンS11〜S13には乱数を振分けず、変動パターンP10に対して、画面指定パターンS11〜S13に乱数を振分けている。これにより、スーパーリーチ演出で登場するキャラクタの予告画像が表示された場合には、大当りへの当選が確定することになる。同様に、変動内容としてスーパーリーチB〜スーパーリーチDを特定するはずれリーチ演出用の変動パターンP6〜P8にも、各変動パターンで特定されるリーチ演出に登場するキャラクタが表示される予告画像を特定する画面指定パターンに乱数を振分けていない。一方、変動内容としてスーパーリーチB〜スーパーリーチDを特定する大当り演出用の変動パターンP11〜13には、各変動パターンで特定されるリーチ演出に登場するキャラクタが表示される予告画像を特定する画面指定パターンに乱数を所定個数ずつ振分けている。ただし、前述したように、1,2段階目では、3段階目の予告画像で登場するキャラクタの予告画像がそれぞれ選択されるようになっている。
次に、3段階目用の予告画像を特定する画面指定パターンとして画面指定パターンS33〜S38(横割り)が選択された場合、1,2段階目の予告画像を決定する際に参照される横割り時用の画面指定パターン対応テーブルについて図14に従って説明する。
横割り時用の画面指定パターン対応テーブル(図14)は、3段階目の予告画像が横割りのときにおける1,2段階目の予告画像を決定する際に用いるテーブルである。そして、該テーブルには、変動パターンP1〜P13に対して、画面指定パターンS6〜S9,S17〜S22のうち予め定めた画面指定パターンが選択可能となるように、それぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全251通りの整数)が各画面指定パターンに所定個数ずつ振分けられている。
なお、横割り時用の画面指定パターン対応テーブル(図14)では、縦割り時用の画面指定パターン対応テーブル(図13)と同じような理由で、変動パターンP1〜P13には、画面指定パターンS6〜S9に乱数を振分けていない。また、はずれ演出用の変動パターンP1にも画面指定パターンS6〜S9,S17〜S22に対して乱数を振分けていない。また、前述したように、ノーマルリーチ演出では、特定のキャラクタを題材としたスーパーリーチ演出が実行されないため、変動内容として「NR1〜NR3」が対応付けられたはずれリーチ演出用の変動パターンP2〜P4に対して、画面指定パターンS17〜S21に所定個数ずつ乱数を振分けている。ただし、前述したように、1,2段階目では、3段階目の予告画像で登場するキャラクタの予告画像がそれぞれ選択されるようになっている。
また、変動内容としてスーパーリーチAを特定するはずれリーチ演出用の変動パターンP5に対して、1,2段階目の予告画像を特定する画面指定パターンとして、キャラクタAが登場する予告画像を特定する画面指定パターンS17〜S19には乱数を振分けていない。一方、大当り演出用の変動パターンP10に対して、画面指定パターンS17〜S19に乱数を振分けている。これにより、スーパーリーチ演出で登場するキャラクタの予告画像が表示された場合には、大当りへの当選が確定することになる。同様に、変動内容としてスーパーリーチB〜スーパーリーチDを特定するはずれリーチ演出用の変動パターンP6〜P8にも、各変動パターンで特定されるリーチ演出に登場するキャラクタが表示される予告画像を特定する画面指定パターンに乱数を振分けていない。一方、変動内容としてスーパーリーチB〜スーパーリーチDを特定する大当り演出用の変動パターンP11〜13には、各変動パターンで特定されるリーチ演出に登場するキャラクタが表示される予告画像を特定する画面指定パターンに乱数を所定個数ずつ振分けている。ただし、前述したように、1,2段階目では、3段階目の予告画像で登場するキャラクタの予告画像がそれぞれ選択されるようになっている。
次に、3段階目用の予告画像を特定する画面指定パターンとして画面指定パターンS24(4面)が選択された場合、1,2段階目の予告画像を決定する際に参照される4面時用の画面指定パターン対応テーブルについて図15に従って説明する。
4面時用の画面指定パターン対応テーブル(図15)は、3段階目の予告画像が4面のときにおける1,2段階目の予告画像を決定する際に用いるテーブルである。そして、該テーブルには、変動パターンP1〜P13に対して、画面指定パターンS1,S10,S23のうち予め定めた画面指定パターンが選択可能となるように、それぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全251通りの整数)が各画面指定パターンに所定個数ずつ振分けられている。
4面時用の画面指定パターン対応テーブル(図15)では、はずれ演出用の変動パターンP1に画面指定パターンS1,S10,S23に対して乱数を振分けていない。また、変動内容として「NR1〜NR3」が対応付けられたはずれリーチ演出用の変動パターンP2〜P4に対して、4キャラ後姿を表示した後、キャラ顔アップを表示する画面指定パターンS10のみが選択されるように乱数が対応付けられている。一方、変動内容として「NR」が対応付けられた大当り演出用の変動パターンP9には、画面指定パターンS1,S10,S23全てが選択可能となるように乱数が振分けられている。したがって、2段階目をとばし、1,3段階目で予告画像が表示された場合や、1段階目をとばし、2,3段階目で予告画像が表示された後にノーマルリーチ演出が実行された場合、大当りへの当選が確定することになる。なお、変動パターンP5〜P13では、画面指定パターンS1,S10,S23が選択可能となるように乱数が振分けられているが、画面指定パターンS10が選択される確率が最も高くなるように構成されている。したがって、3段階目の予告画像として4面の予告画像が選択された場合、1,2段階目の予告画像も、4面の予告画像となる。
次に、3段階目用の予告画像が選択されなかった場合、1,2段階目の予告画像を決定する際に参照されるSU3非選択時の画面指定パターン対応テーブルについて図16(a),(b)に従って説明する。
SU3非選択時用の画面指定パターン対応テーブル(図16(a),(b))は、3段階目の予告画像が選択されていないときにおける1,2段階目の予告画像を決定する際に用いるテーブルである。そして、該テーブルには、変動パターンP1〜P13に対して、画面指定パターンS1〜23のうち予め定めた画面指定パターンが選択可能となるように、それぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全1000通りの整数)が各画面指定パターンに所定個数ずつ振分けられている。
例えば、SU3非選択時の画面指定パターン対応テーブル(図16(a),(b))では、はずれ演出用の変動パターンP1に対し、「なし」又は画面指定パターンS1〜S16が選択されるように乱数が振分けられている。したがって、変動パターンP1が選択された場合、2段階目に横割りの予告画像が表示されないことになる。また、変動内容として「NR1〜NR3」が対応付けられたはずれリーチ演出用の変動パターンP2〜P4、変動内容として「NR」が対応付けられた大当り演出用の変動パターンP9、及びスーパーリーチ演出の実行を特定する大当り演出用の変動パターンP10〜P13に対して、「なし」及び画面指定パターンS1〜S22に所定個数ずつ乱数を振分けている。一方、スーパーリーチ演出の実行を特定するはずれリーチ演出用の変動パターンP5〜P8に対して、「なし」及び画面指定パターンS1〜S23に所定個数ずつ乱数を振分けている。このように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、3段階目の予告画像が決定されなかった場合、1,2段階目においても予告画像が決定されず、段階予告演出が実行されない割合が高くなるように構成されている。
そして、統括制御用CPU46aは、前述した画面指定パターン対応テーブル(図11〜図16)を用いて各段階における予告画像を特定する画面指定パターンを選択し、選択した画面指定パターンを特定する画面指定コマンドを図柄変動ゲームの開始時に演出表示制御基板47及び音声・ランプ制御基板48に出力する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、統括制御用CPU46aは、分割演出の実行中、図柄変動ゲームに関しては、段階予告の実行段階数が段階的に進んだ場合であっても、各表示領域D1〜D4(分割数4つ)で実行させることになる。一方、統括制御用CPU46aは、分割演出の実行中に段階予告を実行させるにあたり、前述した画面指定パターンを選択して段階予告を実行させるため、段階予告の実行段階数が段階的に進むほど、表示領域Dにおける分割数を減少させ(2つ又は1つ)、分割数の減った表示領域において段階予告を実行させることになる。
本実施形態では、段階予告演出の実行可否を決定するとともに、段階予告演出の実行を決定した場合に段階予告演出の演出内容を決定する統括制御用CPU46aが、予告決定手段となる。
次に、演出表示制御基板47が実行する「段階予告」に係る制御内容を説明する。
表示制御用CPU47aは、分割演出モードの実行中、画面指定コマンドを入力すると、当該コマンドで指定される演出内容で、予告画像を演出表示装置28に画像表示し、段階予告を所定の実行タイミングで実行させる。例えば、3段階目の演出内容を特定する画面指定コマンドとして「C9H17H」を入力した場合、表示制御用CPU47aは、段階予告の3段階目に鎧を装着した4人のキャラクタを各表示領域D1〜D4にそれぞれ同時に表示させるように演出表示装置28の表示内容を制御する。
また、表示制御用CPU47aが、3段階目の演出内容を特定する画面指定コマンドとして「C9H20H」を入力するとともに、1,2段階目の演出内容を特定する画面指定コマンドとして「C9H10H」を入力したとする。この場合、表示制御用CPU47aは、図柄変動ゲームの実行中、段階予告の1段階目に、「キャラA顔アップ」の予告画像を表示領域D7に表示させる。このとき、表示領域D3,D4では、それぞれ図柄の変動が継続されている。その後、所定のタイミングに到達すると、表示制御用CPU47aは、表示領域D7に予告画像を表示させたまま、段階予告の2段階目に、「キャラB顔アップ」の予告画像を表示領域D8に表示させる。その後、所定のタイミングに到達すると、表示制御用CPU47aは、段階予告の3段階目に、「キャラA顔アップ+キャラB顔アップ+ロゴQ1」の予告画像を表示領域Dに表示させる。その後、所定のタイミングに到達すると、表示制御用CPU47aは、段階予告の予告画像から各表示領域D1〜D4において図柄を変動させている画像に切り替える。なお、分割演出モード実行中の各表示領域における図柄の変動停止順序は、通常、表示領域D1→表示領域D2→表示領域D3→表示領域D4と規定されている。
一方、表示領域D7→表示領域D8の順に予告画像が表示される場合、表示領域D7は、表示領域D1及び表示領域D2によって構成されているとともに、表示領域D8は、表示領域D3及び表示領域D4によって構成されている。このことより、表示領域D7→表示領域D8の順に予告画像が表示される順序と、表示領域D1→表示領域D2→表示領域D3→表示領域D4の順に図柄変動ゲームが停止される順序は、同じ順序(方向)となっている。したがって、表示制御用CPU47aは、表示領域D7→表示領域D8の順に予告画像が表示された場合、表示領域D1→表示領域D2→表示領域D3→表示領域D4の順に各表示領域における図柄の変動を停止させる。
また、分割演出モード中にこのような流れで段階予告が実行された場合、図柄変動ゲームは、段階予告が実行された場合であっても、各表示領域D1〜D4において実行され、ゲームが実行される表示領域の大きさ(図柄変動ゲームが実行されている表示領域の数)は変化しない。一方、このような流れで段階予告演出が実行された場合、段階予告の実行段階数が増加するにつれ、予告画像を表示させる表示領域の大きさは、各表示領域D1〜D4の大きさよりも大きくなっているとともに、表示領域Dの分割数も、表示領域D1〜D4の4つに分割されている場合に比べて少なくなっている。したがって、分割演出モード中、段階予告演出が実行されると、図柄変動ゲームと段階予告では、表示領域Dにおける分割数及び各遊技演出が実行されている表示領域の大きさも変化している。
また、表示制御用CPU47aが、3段階目の演出内容を特定する画面指定コマンドとして「C9H1DH」を入力するとともに、1,2段階目の演出内容を特定する画面指定コマンドとして「C9H0FH」を入力したとする。この場合、表示制御用CPU47aは、図柄変動ゲームの実行中、段階予告の1段階目に、「振り返るキャラC」の予告画像を表示領域D5に表示させる。このとき、表示領域D2,D4では、それぞれ図柄の変動が継続されている。その後、所定のタイミングに到達すると、表示制御用CPU47aは、表示領域D5に予告画像を表示させたまま、段階予告の2段階目に、「瞑想しているキャラD」の予告画像を表示領域D6に表示させる。その後、所定のタイミングに到達すると、表示制御用CPU47aは、段階予告の3段階目に、「キャラC+キャラD 縦割り」の予告画像を表示領域Dに表示させる。その後、所定のタイミングに到達すると、表示制御用CPU47aは、予告画像から各表示領域D1〜D4において図柄を変動させている画像に切り替える。
なお、表示領域D5→表示領域D6の順に予告画像が表示される場合、表示領域D5は、表示領域D1及び表示領域D3によって構成されているとともに、表示領域D6は、表示領域D2及び表示領域D4によって構成されている。このことより、表示領域D5→表示領域D6の順に予告画像が表示される順序と、表示領域D1→表示領域D2→表示領域D3→表示領域D4の順に図柄変動ゲームが停止される順序は、異なる順序(方向)となっている。したがって、表示制御用CPU47aは、表示領域D5→表示領域D6の順に予告画像が表示された場合、通常の変動停止順序を変更し、表示領域D5→表示領域D6の順序となるように、表示領域D1→表示領域D3→表示領域D2→表示領域D4の順に各表示領域における図柄の変動を停止させる。
このような流れで段階予告演出が実行された場合、前述したように、図柄変動ゲームと段階予告では、表示領域Dにおける分割数及び各演出が実行されている表示領域の大きさも異なることに加え、図柄の変動が停止する表示領域の停止順序が通常の停止順序から変更されるようになっている。
このように、表示制御用CPU47aは、分割演出の実行中、図柄変動ゲームに関しては、段階予告演出の実行段階数が段階的に進んだ場合であっても各表示領域D1〜D4において実行させる。その一方、表示制御用CPU47aは、段階予告演出に関しては、実行段階数が段階的に進むほど、表示領域Dにおける分割数を4分割よりも減らし、分割数を減らした表示領域において段階予告を実行可能となっている。
本実施形態では、図柄変動ゲーム及び段階予告を演出表示装置28に表示させる表示制御用CPU47aが、演出実行手段となる。
次に、斬撃予告の実行に係る制御内容について説明する。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機10では、通常、各表示領域D1〜D4で実行される図柄変動ゲームは、表示領域D1→表示領域D2→表示領域D3→表示領域D4という予め定められた順序で停止される。ところが、斬撃予告を実行させる指示を受けた場合、前述の順序ではなく、当該指示を受けた表示領域から図柄変動ゲームを停止させるようになっている。また、本実施形態では、1回の図柄変動ゲームにおいて、斬撃予告を複数回(本実施形態では2回)実行可能となっている。
統括制御用CPU46aは、予告演出として斬撃予告を実行させる場合、図17に示す斬撃コマンド振分けテーブルに基づいて、斬撃予告の実行態様を決定する。斬撃コマンド振分けテーブル(図17)には、指示パターンとしての6種類の斬撃パターンC1〜C6が規定されており、各斬撃パターンC1〜C6には、当該パターンから特定される斬撃予告の実行態様と、当該実行態様を指示するための斬撃コマンドが対応付けられている。そして、本実施形態では、斬撃予告は、リーチ演出が実行される可能性のある表示領域を指示する停止指示演出の役割を担っている。
具体的には、斬撃パターンC1には、斬撃コマンド「CCH00H」と、1回目の斬撃予告として、刀を持ったキャラクタEを登場させる内容が対応付けられている一方で、2回目の斬撃予告の内容は対応付けられていない。また、斬撃パターンC2には、斬撃コマンド「CCH01H」と、1回目の斬撃予告として、刀を持ったキャラクタEを登場させるとともに、キャラクタEが刀を表示領域Dの左上から右下に向かう右下がりの方向で振りかざす内容が対応付けられている。また、斬撃パターンC2には、2回目の斬撃予告として、刀を持ったキャラクタEを登場させるとともに、キャラクタEが刀を表示領域Dの右上から左下に向かう左下がりの方向で振りかざす内容が対応付けられている。これにより、斬撃パターンC2が選択されると、演出表示装置28では、1回目の斬撃予告で、表示領域D1と表示領域D4が切り裂かれるような表示演出が行われた後、2回目の斬撃予告で、表示領域D2と表示領域D3が切り裂かれるような表示演出が行われることになる。また、各表示領域D1〜D4は、それぞれ1回ずつ斬撃されることになる。
また、斬撃パターンC3には、斬撃コマンド「CCH02H」と、1回目の斬撃予告として、刀を持ったキャラクタEを登場させるとともに、キャラクタEが刀を表示領域Dの左上から右下に向かう右下がりの方向で振りかざす内容が対応付けられている。また、斬撃パターンC3には、2回目の斬撃予告として、刀を持ったキャラクタEを登場させるとともに、キャラクタEが刀を「X(エックス)字状」に振りかざす内容が対応付けられている(X斬り)。これにより、斬撃パターンC3が選択されると、演出表示装置28では、1回目の斬撃予告で、表示領域D1と表示領域D4が切り裂かれるような表示演出が行われた後、2回目の斬撃予告で、表示領域D1〜表示領域D4が切り裂かれるような表示演出が行われることになる。本実施形態では、「X斬り」が、1回で全ての表示領域D1〜D4における図柄の停止を指示する第1の停止指示演出となる。また、本実施形態では、表示領域Dの左上から右下に向かう右下がりの方向で行われる斬撃予告、及び表示領域Dの右上から左下に向かう左下がりの方向で行われる斬撃予告が、第2の停止指示演出となる。また、表示領域D2,D3は、それぞれ1回ずつ斬撃される一方で、表示領域D1,D4は、それぞれ複数回ずつ(本実施形態では2回)斬撃されることになる。
また、斬撃パターンC4には、斬撃コマンド「CCH03H」と、1回目の斬撃予告として、刀を持ったキャラクタEを登場させるとともに、キャラクタEが刀を表示領域Dの左上から右上に向かう方向で振りかざす内容が対応付けられている(横斬り上段)。また、斬撃パターンC4には、2回目の斬撃予告として、刀を持ったキャラクタEを登場させるとともに、キャラクタEが刀を表示領域Dの左下から右下に向かう方向で振りかざす内容が対応付けられている(横斬り下段)。これにより、斬撃パターンC4が選択されると、演出表示装置28では、1回目の斬撃予告で、表示領域D1と表示領域D2が切り裂かれるような表示演出が行われた後、2回目の斬撃予告で、表示領域D3と表示領域D4が切り裂かれるような表示演出が行われることになる。また、各表示領域D1〜D4は、それぞれ1回ずつ斬撃されることになる。
また、斬撃パターンC5には、斬撃コマンド「CCH04H」と、1回目の斬撃予告として、刀を持ったキャラクタEを登場させるとともに、キャラクタEが刀を表示領域Dの左上から右上に向かう方向で振りかざす内容が対応付けられている(横斬り上段)。本実施形態では、横斬り上段及び横斬り下段が、第2の停止指示演出となる。また、斬撃パターンC5には、2回目の斬撃予告として、刀を持ったキャラクタEを登場させるとともに、キャラクタEが刀を「X(エックス)字状」に振りかざす内容が対応付けられている。これにより、斬撃パターンC5が選択されると、演出表示装置28では、1回目の斬撃予告で、表示領域D1と表示領域D2が切り裂かれるような表示演出が行われた後、2回目の斬撃予告で、表示領域D1〜表示領域D4が切り裂かれるような表示演出が行われることになる。また、表示領域D3,D4は、それぞれ1回ずつ斬撃される一方で、表示領域D1,D2は、それぞれ複数回ずつ(本実施形態では2回)斬撃されることになる。
また、斬撃パターンC6には、斬撃コマンド「CCH05H」と、1回目の斬撃予告を実行させず、2回目の斬撃予告として、刀を持ったキャラクタEを登場させるとともに、キャラクタEが刀を「X(エックス)字状」に振りかざす内容が対応付けられている。これにより、斬撃パターンC6が選択されると、演出表示装置28では、2回目の斬撃予告で、表示領域D1〜表示領域D4が切り裂かれるような表示演出が行われることになる。また、各表示領域D1〜D4は、それぞれ1回ずつ斬撃されることになる。
そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、リーチ図柄が形成される表示領域の位置に応じて、第1表示領域の位置、及び第2表示領域におけるリーチ演出の有無と、それらの位置を指示するための位置指定コマンドを、図18〜図20に示すように3つに大別することができる。なお、図18〜図20において、各位置指定パターンに対応付けられているとともに、「○」又は「×」が表示されている4つの領域は、それぞれ、表示領域D1〜D4を示している。また、「○」は、リーチ図柄が形成されている表示領域の位置を示し、「×」は、リーチ図柄が形成されず、はずれ図柄が形成されている表示領域の位置を示している。
図18は、少なくとも上段、即ち、表示領域D1及び表示領域D2にリーチ図柄を導出させる位置指定パターンを示している(以下、横系の位置指定パターンと示す)。図18に示すように、横系の位置指定パターンには、8個の位置指定パターンZ9,Z12,Z21,Z23,Z24,Z26,Z27,Z30が含まれる。これらの位置指定パターンZ9,Z12,Z21,Z23,Z24,Z26には、第1図柄を表示させる第1表示領域として表示領域D1又は表示領域D2が設定されている。一方、位置指定パターンZ27,Z30には、第1表示領域として表示領域D1又は表示領域D2が設定されていないが、これらの表示領域を第2表示領域としてリーチ図柄を導出させることが設定されている。
図19は、少なくとも表示領域Dにおける右下がりの方向、即ち、表示領域D1及び表示領域D4にリーチ図柄を導出させる位置指定パターンを示している(以下、斜め系の位置指定パターンと示す)。図19に示すように、斜め系の位置指定パターンには、5個の位置指定パターンZ11,Z18,Z22,Z29,Z32が含まれる。これらの位置指定パターンZ11,Z18,Z22,Z32には、第1図柄を表示させる第1表示領域として表示領域D1又は表示領域D4が設定されている。一方、位置指定パターンZ29には、第1表示領域として表示領域D1又は表示領域D4が設定されていないが、これらの表示領域を第2表示領域としてリーチ図柄を導出させることが設定されている。
図20は、前述の横系の位置指定パターン、及び斜め系の位置指定パターンに分類されない位置指定パターンを示している(以下、3個以下系の位置指定パターンと示す)。図20に示すように、3個以下系の位置指定パターンには、横系の位置指定パターン及び斜め系の位置指定パターンを除く11個の位置指定パターンが含まれる。
そして、統括制御用CPU46aは、変動パターンP1〜P13に基づいて選択された位置指定パターンの種類に応じて、図21〜図23に示す指示パターン記憶テーブルとしての斬撃パターン対応テーブルの中から1つのテーブルを選択し、選択したテーブルの中から、1つの斬撃コマンドを乱数抽選により決定する。
横用の斬撃パターン対応テーブル(図21)は、横系の位置指定パターンが選択された際に参照されるテーブルである。そして、該テーブルには、変動パターンP1〜P13に対して、斬撃パターンC1〜C6のうち予め定めた斬撃パターンが選択可能となるように、それぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全251通りの整数)が各画面指定パターンに所定個数ずつ振分けられている。なお、以下に示す斬撃パターン対応テーブルにおいて、どの斬撃パターンも選ばない場合を「なし」を選ぶと示す。
例えば、横用の斬撃パターン対応テーブル(図21)では、はずれ演出用の変動パターンP1には、斬撃パターンに乱数を振分けていない。したがって、リーチ演出を実行しない変動パターンP1が選択された場合、斬撃予告は実行されないことになる。また、横用の斬撃パターン対応テーブル(図21)では、斬撃予告の演出内容としてキャラクタEが登場するだけの内容を対応付けた斬撃パターンC1と、1回目に表示領域Dの左上から右下に向かって斬撃した後、2回目にX(エックス)字状に斬撃する内容を対応付けた斬撃パターンC3には、乱数が振分けられていない。また、1回目に斬撃予告を実行せず、2回目に表示領域DをX(エックス)字状に斬撃する内容を対応付けた斬撃パターンC6は、大当り演出用の変動パターンP9〜P13にしか対応付けられていないので、斬撃パターンC6に基づいて斬撃予告が実行されると、大当りへの当選が確定する。また、図18に示すように、位置指定パターンZ9,Z12,Z21,Z23,Z24,Z26のうちいずれか1つの位置指定パターンが選択された場合、当該位置指定パターンでは、第1図柄の位置として表示領域D1又は表示領域D2が対応付けられているため、第1表示領域では、斬撃パターンC5が選択された場合、斬撃予告が2回実行され、リーチ演出が必ず実行されることになる。
また、斜め用の斬撃パターン対応テーブル(図22)でも、横用の斬撃パターン対応テーブル(図21)と同様、はずれ演出用の変動パターンP1には、斬撃パターンに乱数を振分けていない。また、斜め用の斬撃パターン対応テーブル(図22)では、斬撃パターンC1と、1回目に表示領域Dの左上から右上に向かって斬撃した後、2回目にX(エックス)字状に斬撃する内容を対応付けた斬撃パターンC5には、乱数が振分けられていない。また、横用の斬撃パターン対応テーブル(図21)と同様、斬撃パターンC6は、大当り演出用の変動パターンP9〜P13にしか対応付けられていないので、斬撃パターンC6に基づいて斬撃予告が実行されると、大当りへの当選が確定する。また、図19に示すように、位置指定パターンZ11,Z18,Z22,Z32のうちいずれか1つの位置指定パターンが選択された場合、当該位置指定パターンでは、第1図柄の位置として表示領域D1又は表示領域D4が対応付けられているため、第1表示領域では、斬撃パターンC3が選択された場合、斬撃予告が2回実行され、リーチ演出が必ず実行されることになる。
また、3個以下用の斬撃パターン対応テーブル(図23)では、前述の図21及び図22に示す斬撃パターン対応テーブルと同様、はずれ演出用の変動パターンP1には、斬撃パターンに乱数を振分けていない。また、3個以下用の斬撃パターン対応テーブル(図23)では、斬撃パターンC1、斬撃パターンC3、及び斬撃パターンC5には、乱数が振分けられていない。また、前述の図21及び図22に示す斬撃パターン対応テーブルと同様、斬撃パターンC6は、大当り演出用の変動パターンP9〜P13にしか対応付けられていないので、斬撃パターンC6に基づいて斬撃予告が実行されると、大当りへの当選が確定する。また、3個以下用の斬撃パターン対応テーブル(図23)では、1つの表示領域を2回斬撃する斬撃パターンC3及び斬撃パターンC5が選択されないようになっているため、斬撃予告が2回実行される表示領域は存在しないが、1回の斬撃予告を受けてリーチ図柄を形成する表示領域が3個存在することになる。
また、全リーチ用の斬撃パターン対応テーブル(図24)では、はずれ演出用の変動パターンP1、及び変動内容として「NR1〜NR3」が対応付けられたはずれリーチ演出用の変動パターンP2〜P4には、斬撃パターンC1〜C6に乱数を振分けていない。一方、変動内容として「NR」が対応付けられた大当り演出用の変動パターンP10には斬撃パターンC1〜C6が選択され得るように乱数が振分けられているため、何らかの斬撃予告が実行された後にノーマルリーチ演出が実行された場合、大当りへの当選が確定する。また、全リーチ用の斬撃パターン対応テーブル(図24)は、各表示領域D1〜D4においてリーチ図柄を導出させることが決定されている場合、すなわち、位置指定パターンZ33〜Z36のうちいずれか1つの位置指定パターンが選択された際に選択されるテーブルである。したがって、斬撃予告の実行回数に拘らず、各表示領域D1〜D4でリーチ図柄が導出されることになる。
このように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り抽選の抽選結果がはずれであって、はずれリーチ演出の非実行が決定されている場合、第1図柄を表示させる第1表示領域ではリーチ演出が実行されないことになる。したがって、第1表示領域でリーチ演出が実行されていないにもかかわらず、第2図柄を表示させる第2表示領域でリーチ演出が実行されることがないように構成されている。また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、リーチ演出の実行が決定されている表示領域では、斬撃予告が少なくとも1回は実行されるようになっている。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10では、リーチ演出を実行させない第2表示領域においても斬撃予告が1回は実行されるようになっている。したがって、斬撃予告が1回実行された表示領域では、リーチ演出が実行される場合と、リーチ演出が実行されずにはずれ図柄が導出される場合がある。しかしながら、リーチ演出の実行が決定された表示領域において、斬撃予告が2回実行されると、1回目の斬撃予告を受けて導出された図柄が再変動し、リーチ図柄が導出される。したがって、斬撃予告が2回実行された表示領域では必ずリーチ図柄が導出されるように構成されている。
そして、統括制御用CPU46aは、分割演出モード中、大当り判定の判定結果及びリーチ判定の判定結果に応じて変動パターンを選択し、当該変動パターンに基づいて前述した斬撃パターン対応テーブル(図21〜図24)を用いて斬撃予告の実行態様を特定する斬撃パターンを選択する。そして、統括制御用CPU46aは、選択した斬撃パターンを特定する斬撃コマンドを図柄変動ゲームの開始時に演出表示制御基板47及び音声・ランプ制御基板48に出力する。
本実施形態では、斬撃予告の内容を定めた斬撃パターンを選択する統括制御用CPU46aが、指示パターン選択手段となる。
次に、演出表示制御基板47が実行する「斬撃予告」に係る制御内容を説明する。
表示制御用CPU47aは、分割演出モードの実行中、斬撃コマンドを入力すると、斬撃を行うキャラクタEを演出表示装置28に画像表示し、当該コマンドで指示される内容(斬撃予告の実行回数、及び斬撃予告が実行される表示領域の位置)で斬撃予告を所定の実行タイミングで実行させる。例えば、位置指定コマンド「C8H08H」及び斬撃コマンド「CCH03H」を入力した場合、表示制御用CPU47aは、当該斬撃コマンドで指定される内容に応じて、1回目に表示領域D1→表示領域D2の順にキャラクタEが斬撃を行うように演出表示装置28の表示内容を制御する。その後、表示制御用CPU47aは、斬撃予告が実行された表示領域における図柄の変動を停止させて、特定の図柄組み合わせを導出する。この例では、位置指定コマンド「C8H08H」で特定される第1表示領域の位置は、表示領域D1となっているとともに、斬撃コマンド「CCH03H」では、全ての表示領域を1回ずつ斬撃する内容が対応付けられている。したがって、表示制御用CPU47aは、入力した図柄指定コマンドで指定される左右列の図柄が同一の図柄組み合わせ(リーチ図柄)を表示領域D1に停止表示させる。一方、表示制御用CPU47aは、表示領域D2に第1表示領域に導出させるリーチ図柄と同じリーチ図柄を導出させることを決定した場合には、表示領域D1に導出したリーチ図柄と同じリーチ図柄を導出させる。一方、表示領域D2に表示領域D1に導出させるリーチ図柄と同じリーチ図柄を導出させないことを決定した場合、表示制御用CPU47aは、表示領域D1に導出したリーチ図柄と異なるリーチ図柄を導出させる。
続いて、表示制御用CPU47aは、入力した斬撃コマンドで指定される内容に応じて、2回目に表示領域D3→表示領域D4の順にキャラクタEが斬撃を行うように演出表示装置28の表示内容を制御する。その後、表示制御用CPU47aは、斬撃予告が実行された表示領域における図柄の変動を停止させて、特定の図柄組み合わせを導出する。位置指定コマンド「C8H08H」では、表示領域D3,D4にリーチ図柄を導出させないように対応付けられているため、表示制御用CPU47aは、表示領域D3,D4に導出する図柄組み合わせとして、リーチ図柄を形成しないはずれ図柄を決定し、当該はずれ図柄を表示領域D3,D4に停止表示させる。なお、本実施形態において斬撃予告は、第1表示領域及び第2表示領域において図柄変動ゲームが開始してから、全ての表示領域の図柄変動ゲームで最初の図柄列(全て左列)の変動が停止するまでの間に行われる。
したがって、このような場合、各表示領域D1〜D4では、それぞれ1回ずつしか斬撃予告が実行されないが、位置指定コマンドによってリーチ図柄の形成が指定されている表示領域ではリーチ図柄が導出されることになる。また、表示制御用CPU47aは、斬撃予告を実行する場合、どの斬撃態様でも少なくとも2箇所の表示領域を指示するため、1回の斬撃で複数の表示領域における図柄の停止を指示することになる。
また、位置指定コマンド「C8H0AH」及び斬撃コマンド「CCH02H」を入力した場合、表示制御用CPU47aは、当該斬撃コマンドで指定される内容に応じて、1回目に表示領域D1→表示領域D4の順にキャラクタEが斬撃を行うように演出表示装置28の表示内容を制御する。なお、この例では、表示制御用CPU47aは、位置指定コマンドでリーチ演出の実行が指示される第2表示領域において、第1表示領域に導出するリーチ図柄と同じリーチ図柄を導出させることを決定するものとして説明する。その後、表示制御用CPU47aは、斬撃予告が実行された表示領域における図柄の変動を停止させて、特定の図柄組み合わせを導出する。この例では、位置指定コマンド「C8H0AH」によって、リーチ図柄を導出させる表示領域の位置として、表示領域D1,D4が特定されるとともに、斬撃コマンド「CCH02H」では、表示領域D1,D4を2回ずつ斬撃する内容が対応付けられている。したがって、表示制御用CPU47aは、表示領域D1,D4に表示させる図柄組み合わせを、左右列の図柄が異なるはずれ図柄(例えば、「1↓4」など)及びリーチ状態を形成し得る図柄(例えば「2↓2」(↓は変動中を示す))の中からランダムに決定する。なお、入力した図柄指定コマンドが「7」のリーチ図柄であった場合、表示制御用CPU47aは、1回目の斬撃予告の実行を受けて導出させる図柄として「1」〜「6」のリーチ図柄を決定する。そして、表示制御用CPU47aは、決定した図柄組み合わせを仮図柄として、表示領域D1,D4に一旦停止表示させる。なお、表示制御用CPU47aは、1回目の斬撃予告の実行を受けて導出させる図柄としてリーチ図柄を決定した場合、中図柄のみを変動させた状態でリーチ状態を形成させる。
続いて、表示制御用CPU47aは、入力した斬撃コマンドで指定される内容に応じて、2回目に各表示領域D1〜D4を同時にキャラクタEが斬撃を行うように演出表示装置28の表示内容を制御する。その後、表示制御用CPU47aは、斬撃予告が実行された表示領域における図柄の変動を停止させて、特定の図柄組み合わせを導出する。このとき、表示制御用CPU47aは、表示領域D1,D4には、入力した図柄指定コマンドで指定される図柄組み合わせを導出させる。一方、位置指定コマンド「C8H0AH」では、表示領域D2,D3にリーチ図柄を導出させないように対応付けられているため、表示制御用CPU47aは、表示領域D2,D3に導出する図柄組み合わせとして、リーチ図柄を形成しないはずれ図柄を決定し、当該はずれ図柄を表示領域D2,D3に導出させる。
したがって、このような場合、斬撃予告が2回実行された表示領域は、位置指定コマンドによってリーチ図柄の形成が指定されている表示領域となり、リーチ図柄が導出されることになる。
また、表示制御用CPU47aが、リーチ演出の内容が対応付けられた変動パターンを指示する変動パターン指定コマンド、図柄指定コマンド「90H30H」、及び1つの表示領域を2回斬撃する内容の斬撃コマンドを入力した場合、1回目の斬撃を受けた表示領域において、「1」〜「6」のリーチ図柄を仮リーチ図柄として一旦停止表示させる。そして、表示制御用CPU47aは、1回目の斬撃を受けた表示領域において再度、斬撃予告が実行されると、当該表示領域で一旦停止表示されている仮リーチ図柄を再変動させ、「7」のリーチ図柄を導出させる。そして、表示制御用CPU47aは、入力した変動パターン指定コマンドが大当り演出用の変動パターンを指示するコマンドであった場合、変動パターンに定められた変動時間の経過後に、「777」の図柄組み合わせを確定停止表示させる。一方、表示制御用CPU47aは、入力した変動パターン指定コマンドがはずれリーチ演出用の変動パターンを指示するコマンドであった場合、変動パターンに定められた変動時間の経過後に、「7○7」の図柄組み合わせを確定停止表示させる(○は、「7」以外の数字)。
また、位置指定コマンド「C8H22H」及び斬撃コマンド「CCH04H」を入力した場合、表示制御用CPU47aは、当該斬撃コマンドで指定される内容に応じて、1回目に表示領域D1→表示領域D2の順にキャラクタEが斬撃を行うように演出表示装置28の表示内容を制御する。なお、この例では、表示制御用CPU47aが、表示領域D4には、表示領域D3に導出するリーチ図柄と同一のリーチ図柄を導出しないことを決定するものとして説明する。その後、表示制御用CPU47aは、斬撃予告が実行された表示領域における図柄の変動を停止させて、特定の図柄組み合わせを導出する。この例では、位置指定コマンド「C8H22H」では、リーチ図柄を導出させる表示領域の位置として、表示領域D1〜D4が特定されるとともに、斬撃コマンド「CCH04H」では、表示領域D1,D2を2回ずつ斬撃する内容が対応付けられている。したがって、表示制御用CPU47aは、表示領域D1,D2に表示させる図柄組み合わせを、前述同様に、左右列の図柄が異なるはずれ図柄及びリーチ状態を形成し得る図柄の中からランダムに決定し、決定した図柄組み合わせを仮図柄として、表示領域D1,D2に一旦停止表示させる。
続いて、表示制御用CPU47aは、入力した斬撃コマンドで指定される内容に応じて、2回目に各表示領域D1〜D4を同時にキャラクタEが斬撃を行うように演出表示装置28の表示内容を制御する。その後、表示制御用CPU47aは、斬撃予告が実行された表示領域における図柄の変動を停止させて、特定の図柄組み合わせを導出する。このとき、表示制御用CPU47aは、表示領域D3に、入力した図柄指定コマンドで指定される図柄組み合わせを導出させる。また、表示制御用CPU47aは、表示領域D1,D2に関しては、一旦停止表示された仮図柄を再変動させ、入力した図柄指定コマンドをコピーし、表示領域D3に導出するリーチ図柄と同じリーチ図柄を導出させる。一方、表示制御用CPU47aは、表示領域D4に関しては、図柄指定コマンドで指定されるリーチ図柄とは異なるリーチ図柄を導出させる。したがって、このような場合、第1表示領域としての表示領域D3では、斬撃予告が1回しか実行されない一方で、第2表示領域としての表示領域D1,D2では、斬撃予告が2回実行されることになるが、どの表示領域D1〜D4においても最終的にリーチ演出が実行されることになる。
このように、斬撃予告が実行されると、通常の分割演出モード時の図柄の変動停止順序とは異なり、斬撃予告が実行された順に各表示領域における図柄の変動が停止する。また、斬撃予告が実行される回数及び斬撃予告の実行態様に応じて図柄の停止順序及びリーチ図柄が形成されるか否かが変化するようになっている。そして、斬撃パターンを用いて斬撃予告の実行を制御することにより、表示制御用CPU47aは、第1表示領域、及びリーチ演出の実行が決定された第2表示領域において、斬撃予告が1回実行されると、はずれ図柄又はリーチ状態を認識できる図柄を停止させる。そして、第1表示領域、及びリーチ演出の実行が決定された第2表示領域において斬撃予告が複数回実行されると、前回の斬撃予告の実行を受けて停止させた図柄を再度、変動させ、リーチ状態を認識できる図柄を導出させている。
本実施形態では、斬撃パターンに従って斬撃予告を分割後の各表示領域D1〜D4において実行させる表示制御用CPU47aが、演出実行制御手段となる。また、分割後の各表示領域D1〜D4において図柄変動ゲームの実行を制御する表示制御用CPU47aは、ゲーム制御手段としても機能する。
以下、分割演出モード時に表示制御用CPU47aが実行する表示制御処理により、画像表示部GHに画像表示される段階予告の演出態様を図27〜図32にしたがって説明する。
図27及び図28は、主制御用CPU45aが大当り演出用の変動パターンP12(スーパーリーチC)を決定した場合の分割演出の態様を示す。また、図27及び図28に示す段階予告の演出態様の説明では、統括制御用CPU46aが1,2段階目の予告画像を特定する画面指定パターンとして画面指定パターンS11を、3段階目の予告画像を特定する画面指定パターンとして画面指定パターンS25を選択した場合を例にする。さらに、図27及び図28に示す段階予告の演出態様の説明では、統括制御用CPU46aが、位置指定パターンとして「ホンモノ左下 ガセALL」を特定する位置指定パターンZ35を選択するとともに、第1表示領域に表示させるリーチ図柄として「6」のリーチ図柄を決定した場合を例にする。また、図27及び図28に示す段階予告の演出態様の説明では、表示制御用CPU47aが、第1表示領域以外の残りの第2表示領域において第1表示領域に導出させるリーチ図柄と同じリーチ図柄を導出させることを決定した場合を例にする。
この例では、全ての表示領域D1〜D4において図柄変動ゲームが開始された後(図27(a))、最初に、画面左方の表示領域D5において、「座っているキャラA」の予告画像が、1段階目の予告画像として画像表示される(図27(b))。その後、表示領域D5に予告画像を表示させたまま、画面右方の表示領域において、「はにかんでいるキャラB」の予告画像が、2段階目の予告画像として表示され(図27(c))、次に、表示領域Dにおいて、「キャラA+キャラB 縦割り」の予告画像が、3段階目の予告画像として画像表示される(図27(d))。その後、画像表示部GHでは、予告画像が表示されている画像から各表示領域D1〜D4において図柄変動ゲームが行われている画像に切り替えられる。そして、最初に画面左上の表示領域D1の図柄変動ゲームにおいて左列→右列の順序で図柄列の変動が停止し、同一図柄(この例では[6↓6]」)が導出されることによりリーチが形成され、ノーマルリーチの演出が行われる(図27(e))。
この例では、段階予告の1段階目において表示領域D5に予告画像が画像表示されたため、次に、画面右上の表示領域D2の図柄変動ゲームではなく、画面左下の表示領域D3の図柄変動ゲームにおいて、ノーマルリーチ中の表示領域D1の中列が変動を続行したまま、同様に左列→右列の順序で図柄列の変動が停止する。そして、表示領域D1と同じく、同一図柄(この例では[6↓6])が導出されることによりリーチが形成され、ノーマルリーチの演出が行われる(図27(f))。次に、画面右上の表示領域D2の図柄変動ゲームにおいて、同様に左列→右列の順序で図柄列の変動が停止し、ノーマルリーチ中の表示領域D1及び表示領域D3の中列が変動を続行したまま、同様に左列→右列の順序で図柄列の変動が停止する。そして、表示領域D1,D3と同じく、同一図柄(この例では[6↓6])が導出されることによりリーチが形成され、ノーマルリーチの演出が行われる(図28(a))。そして、最後に画面右下の表示領域D4の図柄変動ゲームにおいて、ノーマルリーチ中の表示領域D1〜D3の中列が変動を続行したまま、同様に左列→右列の順序で図柄列の変動が停止し、表示領域D1〜D3と同じく、同一図柄(この例では[6↓6])が導出されることによりリーチが形成され、ノーマルリーチの演出が行われる(図28(b))。これにより、同じリーチ図柄が導出されている表示領域の数が4つとなり、遊技者は大当りに対して期待を抱くことになる。
そして、リーチを形成した表示領域D1〜D4を対象として、パネル予告の演出が表示される(図28(c))。この例では、表示領域D1に「パネルA」が、表示領域D2に「パネルB」が、表示領域D3に「パネルC」が、表示領域D4に「パネルD」がパネル予告の演出として表示される。そして、パネル予告の演出が表示された後、画像表示部GHでは、パネル予告の対象となった表示領域D1〜D4を対象とし、パネルの種類を選択する選択演出が行われる(図28(c))。この選択演出は、ルーレットで1つの情報を選び出すような演出に見立て、4つの表示領域D1〜D4を選択バーR(図28(c)に斜線で示す)が順番に移動するとともに、演出用操作ボタンBTの操作を促すような画像を表示させ(図28(d))、その後、1つの表示領域で選択バーRが停止する。
この例では、選択演出において選択バーRが第1表示領域である表示領域D3に停止し、その表示領域D3に表示された「パネルC」が選出されるとともに、他の表示領域D1,D2,D4では中列の変動が停止し、ノーマルリーチの演出によってはずれを認識し得る飾り図柄のはずれ図柄が導出される。その後、画像表示部GHでは、選択演出で選択された表示領域D3が拡大表示され(図28(f))、スーパーリーチの演出(この例ではスーパーリーチC)が行われる。そして、表示領域D3には、スーパーリーチの演出によって中列の変動が停止し、リーチを形成する左右2列の飾り図柄(この例では図柄[6])と同一図柄(この例では図柄[6])が導出される。その後、変動パターンP12に定める変動時間の経過時に、特別図柄表示装置30に大当り図柄が確定停止表示されるとともに、表示領域D3に導出された飾り図柄の大当り図柄が確定停止表示され、大当りが確定する。
図29及び図30は、主制御用CPU45aがはずれリーチ演出用の変動パターンP7(スーパーリーチC)を決定した場合の分割演出の態様を示す。また、図29及び図30に示す段階予告の演出態様の説明では、統括制御用CPU46aが1,2段階目の予告画像を特定する画面指定パターンとして画面指定パターンS21を、3段階目の予告画像を特定する画面指定パターンとして画面指定パターンS37を選択した場合を例にする。さらに、図29及び図30に示す段階予告の演出態様の説明では、統括制御用CPU46aが、位置指定パターンとして「ホンモノ左上 ガセ右上 ガセ左下」を特定する位置指定パターンZ21を選択するとともに、第1表示領域に表示させるリーチ図柄として「5」のリーチ図柄を決定した場合を例にする。また、図29及び図30に示す段階予告の演出態様の説明では、表示制御用CPU47aが、表示領域D2,D3において第1表示領域に導出させるリーチ図柄と同じリーチ図柄を導出させることを決定した場合を例にする。
この例では、全ての表示領域D1〜D4において図柄変動ゲームが開始された後(図29(a))、最初に、画面上方の表示領域D7において、「はにかんでいるキャラB」の予告画像が、1段階目の予告画像として画像表示される(図29(b))。その後、表示領域D7に予告画像を表示させたまま、画面下方の表示領域D8において、「瞑想しているキャラD」の予告画像が、2段階目の予告画像として表示され(図29(c))、次に、表示領域Dにおいて、「キャラB+キャラD+ロゴQ5」の予告画像が、3段階目の予告画像として画像表示される(図29(d))。その後、画像表示部GHでは、予告画像が表示されている画像から各表示領域D1〜D4において図柄変動ゲームが行われている画像に切り替えられる。そして、最初に画面左上の表示領域D1の図柄変動ゲームにおいて左列→右列の順序で図柄列の変動が停止し、同一図柄(この例では[5↓5]」)が導出されることによりリーチが形成され、ノーマルリーチの演出が行われる(図29(e))。
この例では、段階予告の1段階目において表示領域D7に予告画像が画像表示されたため、次に、画面右上の表示領域D2の図柄変動ゲームにおいて、ノーマルリーチ中の表示領域D1の中列が変動を続行したまま、同様に左列→右列の順序で図柄列の変動が停止する。そして、表示領域D1と同じく、同一図柄(この例では[5↓5])が導出されることによりリーチが形成され、ノーマルリーチの演出が行われる(図29(f))。次に、画面左下の表示領域D3の図柄変動ゲームにおいて、同様に左列→右列の順序で図柄列の変動が停止し、ノーマルリーチ中の表示領域D1,D2の中列が変動を続行したまま、同様に左列→右列の順序で図柄列の変動が停止する。そして、表示領域D1,D2と同じく、同一図柄(この例では[5↓5])が導出されることによりリーチが形成され、ノーマルリーチの演出が行われる(図30(a))。そして、最後に画面右下の表示領域D4の図柄変動ゲームにおいて、ノーマルリーチ中の表示領域D1〜D3の中列が変動を続行したまま、左列→右列→中列の順序で各図柄列の変動が停止し、はずれを認識し得る飾り図柄のはずれ図柄(この例では[614])が導出される(図30(b))。これにより、同じリーチ図柄が導出されている表示領域の数が3つとなり、遊技者は大当りに対して期待を抱くことになる。
そして、リーチを形成した表示領域D1〜D3を対象として、パネル予告の演出が表示される(図30(c))。この例では、表示領域D1に「パネルA」が、表示領域D2に「パネルB」が、表示領域D3に「パネルC」がパネル予告の演出として表示される。そして、パネル予告の演出が表示された後、画像表示部GHでは、パネル予告の対象となった表示領域D1〜D3を対象とし、パネルの種類を選択する選択演出が行われるとともに(図30(c))、演出用操作ボタンBTの操作を促すような画像が表示され(図30(d))、その後、1つの表示領域で選択バーRが停止する。
この例では、選択演出において選択バーRが第1表示領域である表示領域D1に停止し、その表示領域D1に表示された「パネルA」が選出されるとともに、他の表示領域D2,D3では中列の変動が停止し、ノーマルリーチの演出によってはずれを認識し得る飾り図柄のはずれ図柄が導出される。その後、画像表示部GHでは、選択演出で選択された表示領域D1が拡大表示され(図30(f))、スーパーリーチの演出(この例ではスーパーリーチC)が行われる。そして、表示領域D1には、スーパーリーチの演出によって中列の変動が停止し、リーチを形成する左右2列の飾り図柄(この例では図柄[5])と異なる図柄(この例では図柄[6])が導出される。その後、変動パターンP7に定める変動時間の経過時に、特別図柄表示装置30にはずれ図柄が確定停止表示されるとともに、表示領域D1に導出された飾り図柄のはずれ図柄が確定停止表示され、はずれが確定する。なお、変動パターンP7は、演出内容としてスーパーリーチCを特定する変動パターンであるため、予告画像としてキャラCが登場する予告画像は選択されないようになっている。
図31及び図32は、主制御用CPU45aが大当り演出用の変動パターンP9(NR)を決定した場合の分割演出の態様を示す。また、図31及び図32に示す段階予告の演出態様の説明では、統括制御用CPU46aが1,2段階目の予告画像を特定する画面指定パターンとして画面指定パターンS10を選択した場合を例にする。さらに、図31及び図32に示す段階予告の演出態様の説明では、統括制御用CPU46aが、位置指定パターンとして「ホンモノ右上」を特定する位置指定パターンZ6を選択するとともに、第1表示領域に表示させるリーチ図柄として「2」のリーチ図柄を決定した場合を例にする。
この例では、全ての表示領域D1〜D4において図柄変動ゲームが開始された後(図31(a))、各表示領域D1〜D4において、「4キャラ後姿」の予告画像が、1段階目の予告画像として画像表示される(図31(b))。具体的には、表示領域D1にはキャラAの予告画像が、表示領域D2は、キャラBの予告画像が、表示領域D3にはキャラCの予告画像が、表示領域D4にはキャラDの予告画像が表示されている。その後、各表示領域D1〜D4において、「4キャラ顔アップ」の予告画像が、2段階目の予告画像として画像表示される(図31(c))。その後、画像表示部GHでは、予告画像が表示されている画像から各表示領域D1〜D4において図柄変動ゲームが行われている画像に切り替えられる。そして、最初に画面左上の表示領域D1の図柄変動ゲームにおいて左列→右列→中列の順序で各図柄列の変動が停止し、はずれを認識し得る飾り図柄のはずれ図柄(この例では[124])が導出される(図31(d))。次に、画面右上の表示領域D2の図柄変動ゲームにおいて、左列→右列の順序で図柄列の変動が停止し、同一図柄(この例では[2↓2])が導出されることによりリーチが形成され、ノーマルリーチの演出が行われる(図31(e))。次に、画面左下の表示領域D3の図柄変動ゲームにおいて、ノーマルリーチ中の表示領域D2の中列が変動を続行したまま、左列→右列→中列の順序で各図柄列の変動が停止し、はずれを認識し得る飾り図柄のはずれ図柄(この例では[425])が導出される(図31(f))。そして、最後に画面右下の表示領域D4の図柄変動ゲームにおいて、ノーマルリーチ中の表示領域D2の中列が変動を続行したまま、左列→右列→中列の順序で各図柄列の変動が停止し、はずれを認識し得る飾り図柄のはずれ図柄(この例では[351])が導出される(図32(a))。これにより、同じリーチ図柄が導出されている表示領域の数は、第1表示領域のみの1つとなる。
そして、リーチを形成した表示領域D2を対象として、パネル予告の演出が表示される(図32(b))。この例では、表示領域D2に「パネルB」がパネル予告の演出として表示される。そして、パネル予告の演出が表示された後、画像表示部GHでは、パネル予告の対象となった表示領域D2を対象とし、パネルの種類を選択する選択演出が行われるとともに、演出用操作ボタンBTの操作を促すような画像が表示され(図32(c))、その後、1つの表示領域で選択バーRが停止する。
この例では、選択演出の対象となる表示領域は表示領域D2のみであるため、選択バーRが第1表示領域である表示領域D2に停止し、その表示領域D2に表示された「パネルB」が選出される(図32(d))。その後、画像表示部GHでは、変動パターンP9に定める変動時間の経過時に、特別図柄表示装置30に大当り図柄が確定停止表示されるとともに、演出表示装置28の表示領域D2に導出された飾り図柄の大当り図柄が確定停止表示され、大当りが確定する(図32(e))。
次に、分割演出モード時に表示制御用CPU47aが実行する表示制御処理により、画像表示部GHに画像表示される斬撃予告の演出態様を図33及び図34にしたがって説明する。
図33及び図34は、主制御用CPU45aがはずれリーチ演出用の変動パターンP6(スーパーリーチB)を決定した場合の分割演出の態様を示す。また、図33及び図34に示す斬撃予告の演出態様の説明では、統括制御用CPU46aが斬撃予告の演出態様を特定する斬撃パターンとして斬撃パターンC3を選択した場合を例にする。さらに、図33及び図34に示す斬撃予告の演出態様の説明では、統括制御用CPU46aが、位置指定パターンとして「ホンモノ左上 ガセ右下」を特定する位置指定パターンZ11を選択するとともに、第1表示領域に表示させるリーチ図柄として「2」のリーチ図柄を決定した場合を例にする。また、図33及び図34に示す斬撃予告の演出態様の説明では、表示制御用CPU47aが、表示領域D4において第1表示領域に導出させるリーチ図柄と同じリーチ図柄を導出させることを決定した場合を例にする。
この例では、全ての表示領域D1〜D4において図柄変動ゲームが開始された後(図33(a))、刀を持ったキャラEが登場し(図33(b))、斬撃パターンC3で特定される内容に従って、表示領域D1及び表示領域D4を斬撃する画像が表示される(図33(c))。その後、画像表示部GHでは、キャラEが消えて、表示領域D1において左右列で異なる図柄(この例では[3↓6])が導出されるとともに、表示領域D4においても左右列で異なる図柄(この例では[2↓1])が導出される。なお、表示領域D1及び表示領域D4において、中図柄は変動を継続しており、当該図柄組み合わせは、表示制御用CPU47aが決定している。その後、表示領域D1及び表示領域D4において中図柄の変動を継続した状態で、再度、刀を持ったキャラEが登場し(図33(e))、斬撃パターンC3で特定される内容に従って、表示領域D1〜D4を斬撃する画像が表示される(図34(a))。その後、画像表示部GHでは、キャラEが消えて、各表示領域D1〜D4にそれぞれ飾り図柄の図柄組み合わせが導出される。
具体的には、表示領域D1においては、1回目の斬撃を受けて導出された図柄(この例では[3↓6])に替えて、左右列に同一図柄(この例では[2↓2])が導出されることによりリーチが形成され、ノーマルリーチの演出が行われる(図34(b))。また、表示領域D2においては、1回目の斬撃を受けなかったので、今回(2回目)の斬撃を受けて左右列で異なる図柄(この例では[3↓5])が導出される(図34(b))。また、表示領域D3においては、1回目の斬撃を受けなかったので、今回(2回目)の斬撃を受けて左右列で異なる図柄(この例では[4↓1])が導出される(図34(b))。また、表示領域D4においては、1回目の斬撃を受けて導出された図柄(この例では[2↓1])に替えて、左右列に同一図柄(この例では[2↓2])が導出されることによりリーチが形成され、ノーマルリーチの演出が行われる(図34(b))。
その後、画像表示部GHでは、リーチ状態が形成されていない表示領域D2及び表示領域D3における中図柄の変動が停止して図柄組み合わせが導出される(図34(c))。具体的には、表示領域D2では[325]の図柄組み合わせが導出されるとともに、表示領域D3では[421]の図柄組み合わせが導出される。
そして、リーチを形成した表示領域D1,D4を対象として、パネル予告の演出が表示される(図34(d))。この例では、表示領域D1に「パネルA」が、表示領域D4に「パネルB」がパネル予告の演出として表示される。そして、パネル予告の演出が表示された後、画像表示部GHでは、パネル予告の対象となった表示領域D1,D4を対象とし、選択演出が行われる(図34(d))。
この例では、選択演出において選択バーRが第1表示領域である表示領域D1に停止し、その表示領域D1に表示された「パネルA」が選出される(図34(d))。その後、画像表示部GHでは、選択演出で選択された表示領域D1が拡大表示され、スーパーリーチの演出(この例ではスーパーリーチB)が行われる。そして、表示領域D2には、スーパーリーチの演出によって中列の変動が停止し、リーチを形成する左右2列の飾り図柄(この例では図柄[2])と異なる図柄(この例では図柄[3])が導出される。その後、変動パターンP6に定める変動時間の経過時に、特別図柄表示装置30にはずれ図柄が確定停止表示されるとともに、表示領域D1に導出された飾り図柄のはずれ図柄が確定停止表示され、はずれが確定する。
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)演出表示装置28の表示領域Dを複数の表示領域D1〜D4に分割し、その分割後の各表示領域D1〜D4で図柄変動ゲームを行わせる分割演出を行う場合、その分割演出の制御を主制御基板45に代えて、サブ統括制御基板46及び演出表示制御基板47で実行させるようにした。そして、主制御基板45は、特別図柄表示装置30に表示させる特別図柄の決定と第1表示領域に表示させる図柄変動ゲームの演出態様のみを決定しており、この決定する情報は分割演出が行われない場合に決定すべき情報と等しい。このため、主制御基板45が図柄変動ゲームに関して決定すべき情報は、分割演出を実行しない場合及び実行する場合の何れの場合であっても変わらない。したがって、演出表示装置28に複数の表示領域D1〜D4を分割形成し、各表示領域D1〜D4にて図柄変動ゲームを行わせる場合において、主制御基板45に負担を強いることなく、各表示領域D1〜D4で興趣のある演出を行わせることができる。
(2)サブ統括制御基板46では、大当り抽選に当選し、かつ、分割演出を実行させる場合、大当り抽選に当選しなかった場合よりも、リーチ演出を実行させる第2表示領域の数を多く決定する確率が高くなるように構成されている。これにより、リーチ演出の数と大当り期待度を関連付けることができるので、リーチ演出が実行されている表示領域(表示領域D1〜D4)の数が多いほど、大当りに期待させることができる。
(3)サブ統括制御基板46では、大当り抽選に当選し、かつ、分割演出を実行させる場合、大当り抽選に当選しなかった場合よりも、第1表示領域で導出させるリーチ図柄と同じリーチ図柄を導出させる第2表示領域の数を多く決定する確率が高くなるように構成されている。これにより、同じリーチ図柄が導出された表示領域の数と大当り期待度を関連付けることができるので、同じリーチ図柄が導出された表示領域の数が多いほど、遊技者に対してどの図柄による大当りに当選する可能性があるのかを分かり易くさせるとともに、大当りに期待させることができる。
(4)分割演出を行う場合において、サブ統括制御基板46は第1表示領域に導出する演出用図柄を決定し、演出表示制御基板47は第2表示領域に導出する演出用図柄を決定する。したがって、分割演出を行う場合の図柄変動ゲームに係る情報の決定をサブ統括制御基板46と演出表示制御基板47で分担することから、何れか一方の制御基板に過度の負担を強いることがない。
(5)図柄変動ゲームに特定演出としてのパネル予告を付加することで、各表示領域で行われる図柄変動ゲームをより興趣のある演出とすることができる。このとき、パネル予告については、ノーマルリーチ演出を伴う図柄変動ゲームが行われる表示領域を対象として実行の可否、及び実行可の場合にパネル予告の内容を決定することから、ノーマルリーチ演出が表示された表示領域について遊技者は大当りへの期待感を高め、興趣のある演出とすることができる。そして、パネル予告に係る決定をサブ統括制御基板46が行うことにより、興趣ある演出の実現に際して主制御基板45に負担を強いることがない。
(6)表示制御用CPU47aは、第1表示領域でリーチ演出の実行が決定された場合、停止指示演出としての斬撃予告が1回実行されると、斬撃予告が実行された表示領域における変動中の図柄を停止させる。また、表示制御用CPU47aは、特定の表示領域において斬撃予告が複数回実行されると、特定の表示領域において斬撃予告の実行を受けて停止させた図柄を再度、変動させ、リーチ図柄を導出させる。これにより、リーチ演出が行われる可能性のある表示領域を指し示すことで、どの表示領域に注目したら良いかを分かり易くすることができる。
(7)リーチ演出の実行が決定されている表示領域では、複数回、斬撃予告によって停止が指示され得るように構成した。これにより、複数回、斬撃予告が実行された表示領域において、大当りに期待を持たせることができる。
(8)1回の図柄変動ゲームで、斬撃予告の実行態様として、第1の停止指示演出としての「X斬り」と、第2の停止指示演出としての「横斬り上段」、「横斬り下段」、又は「斜め斬り」が1回ずつ実行された場合、又は1回の図柄変動ゲームで、「X斬り」、「横斬り上段」、「横斬り下段」、又は「斜め斬り」が2回実行された場合、特定の表示領域では、複数回、図柄の停止が指示される場合がある。このような場合、リーチ演出の実行が決定されていない表示領域であっても、複数回、図柄の停止が指示されてしまう可能性があり、複数回、停止が指示されたにも拘らず、リーチ演出が実行されないと、遊技者の興趣は低下してしまう虞がある。したがって、本実施形態のような構成を採用することで、リーチ演出の実行が決定されている表示領域の位置に応じて斬撃予告の実行態様を設定することができ、複数回、図柄の停止が指示されたにも拘らず、リーチ演出が実行されないという矛盾の発生を抑え、遊技者の興趣の低下を抑制することができる。
(9)1回の斬撃で複数の表示領域が斬撃されることで、複数回、停止が指示される表示領域の数が増加する可能性が高くなり、遊技者に対して、リーチ演出の実行に期待を持たせることができる。
(10)図柄指定コマンドによって「7」によるリーチ図柄の導出が決定されている場合、斬撃予告を2回受けた表示領域においては、リーチ図柄を「1」〜「6」のリーチ図柄から「7」のリーチ図柄に変更するようにした。これにより、「7」のリーチ図柄が停止表示された場合には、「1」〜「6」のリーチ図柄が停止表示された場合よりも、大当りに当選することに対して期待を持たせることができる。また、「1」〜「6」のリーチ図柄が停止表示された場合であっても、当該リーチ図柄が、「7」のリーチ図柄に昇格するかもしれないと、遊技者に期待を持たせることができる。
(11)表示制御用CPU47aは、分割演出の実行中に段階予告の実行が決定された場合、図柄変動ゲームに関しては、各表示領域D1〜D4で実行させる。その一方で、表示制御用CPU47aは、段階予告演出に関しては、実行段階数が段階的に進むほど、表示領域Dにおける分割数を表示領域D1〜D4の数(4分割)よりも減らし、分割数を減らした表示領域において段階予告を実行させる。これにより、表示領域が複数に分割されている場合であっても、図柄変動ゲームと予告演出とで使用される表示領域Dの分割数に違いを設け、予告演出の演出態様を遊技者に明確に視認させることができる。
(12)統括制御用CPU46aは、実行段階数が段階的に進むほど、表示領域Dにおいて分割された各表示領域D1〜D4を合体させて合体表示領域(表示領域D5〜D8、表示領域D)を形成し得るため、表示領域D1〜D4が段階的に合体していくと、合体していくことに対して興味を持たせることができる。
(13)段階予告の最終段階では、表示領域Dで1つの予告画像が表示可能となっているため、全合体表示領域を用いて段階予告演出が実行された場合、段階予告演出の実行態様を遊技者に視認させ易くすることができる。
(14)実行段階数が段階的に進んで表示領域の数が減少するほど、大当りに期待を持たせることができる。
(15)表示制御用CPU47aは、段階予告の実行が決定された場合、予告画像が表示される表示領域の位置に応じて各表示領域D1〜D4で実行される図柄変動ゲームの停止順序を予め規定された停止順序から変更することにより、図柄変動ゲームの停止順序が一義的ではなくなり、遊技に変化をもたらすことができる。
(16)統括制御用CPU46aは、段階予告における各段階の予告画像を決める場合は、最後の段階から決定する。この構成によれば、段階予告の演出内容(予告画像)に係る決定処理を簡素化することができる。すなわち、最初の段階から予告画像を決定する場合には、各段階の予告画像を決定する度に当該段階が最後の段階であるか否かを判定する必要がある。しかし、本構成によれば、最後の段階を予め把握した上で各段階の予告画像を決定するので、各段階の予告画像を決定する度に当該段階が最後の段階であるか否かを判定する必要がなく、最後の段階から最初の段階に向けて予告画像を順に決定すれば良い。また、段階予告の最初の段階から表示画像を決定する場合は、選択し得る表示画像のバリエーションが豊富であるため、次段階の表示画像も、最初の段階で何が選ばれるかによって複数の組み合わせが想定される。その一方、段階予告における各段階の予告画像を最後の段階から決定することにより、最後の段階で表示される予告画像に基づき、最後の段階よりも前の段階で表示される予告画像の組み合わせが、ある程度絞られることになる。これにより、段階予告で表示される表示画像の組み合わせの数を減らすことなく、最初の段階から予告画像を選択する場合に比べてデータ容量の削減を図ることができる。
(17)段階予告の段階数が進むほど、4分割→2分割→1分割と、分割数が均等になるため、段階予告の分割数が均等に減少して見易くなる。
(18)分割演出モード時では、1球の始動保留球に対して表示領域D1〜D4の4つの領域で4つの図柄変動ゲームが行われる。また、分割演出モード時には、見かけ上のゲーム数が増加するので、第1表示領域での図柄変動ゲームにおける予告演出が行われることに加え、第2表示領域でも第1表示領域同様、予告演出が行われることになる。すなわち、これら予告の演出の出現率も高くなる。したがって遊技者が演出等を見る機会、または予測する機会が分割演出モードに突入することによって増大するため、遊技に係る興趣を向上させることが可能となる。
(19)表示制御用CPU47aは、第2表示領域において、第1表示領域と同じリーチ図柄を導出させることを決定した場合、入力した図柄指定コマンドをコピーして、第2表示領域に導出させるリーチ図柄を作成する。これにより、表示制御用CPU47aは、入力した図柄指定コマンドをコピーするだけで第1表示領域と同じリーチ図柄を演出表示装置28に表示させることができるので、演出表示制御基板47にかかる負担を軽減することができる。
(20)段階予告を実行させる場合、統括制御用CPU46aは、1〜3段階目に表示する予告画像として同じキャラクタの予告画像を決定する。また、統括制御用CPU46aは、1段階目の予告画像として縦割りの予告画像を決定したのであれば、2段階目においても縦割りの予告画像を決定する。同様に、統括制御用CPU46aは、1段階目の予告画像として横割りの予告画像を決定したのであれば、2段階目においても横割りの予告画像を決定する。これにより、段階的に段階予告が実行されていった場合であっても、遊技者に違和感を与えることがない。
(21)斬撃予告が実行される場合、1回しか斬撃が行われていない表示領域ではリーチ図柄が形成される場合とされない場合がある。また、通常、分割演出中は、表示領域D1→表示領域D2→表示領域D3→表示領域D4の順に図柄の変動が停止するが、斬撃予告が実行される場合は、斬撃予告の実行回数、及び斬撃が行われる表示領域の位置に応じて図柄の変動順序が決定する。このため、遊技者はどの表示領域の図柄変動ゲームが停止するか、又はどの表示領域においてリーチ図柄が停止されるかが予測できないので、遊技者の興趣の向上を図ることができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機に具体化した第2の実施形態を図35〜図38を中心に説明する。なお、以下に説明する実施形態では、既に説明した実施形態と同一構成(又は、同一制御内容)は、同一番号を付すなど、その重複する説明を省略、若しくは、簡略する。
第1の実施形態では、第1表示領域に導出されるリーチ図柄と同じリーチ図柄が導出される第2表示領域の数が多いほど、大当りに対して期待を持つことができるような構成となっているが、パネル予告が実行される場合、大当り期待度の高低にかかわらず、リーチが形成された表示領域において任意のパネルが表示されるようになっていた。一方、第2の実施形態では、第1表示領域に表示されるパネルと同じパネルが表示される表示領域の数が多いほど、大当りに対して期待を持つことができる構成となっている。
図35は、第1表示領域で表示させるパネルを決定する際に参照されるパネル指定パターン対応テーブルである。このテーブルには、10個のパネル指定パターンM1〜M10が規定されている。そして、各パネル指定パターンM1〜M10には、パネル予告の実行の可否と実行可の場合におけるパネル予告の種類からなる予告内容と、その予告内容を指示するための1つのパネル指定コマンドが対応付けられている。
本実施形態においてパネル指定パターンM1は、パネル予告が実行否の予告内容とされており、パネル指定コマンド「D1H00H」が対応付けられている。また、本実施形態においてパネル指定パターンM2は、パネル予告が実行可であって、「?」を画像表示する予告内容とされており、パネル指定コマンド「D1H01H」が対応付けられている。
また、本実施形態においてパネル指定パターンM3〜M6は、パネル予告が実行可であって、「キャラA」〜「キャラD」のパネルを画像表示する予告内容とされており、パネル指定コマンド「D1H02H」〜「D1H05H」が対応付けられている。
また、本実施形態においてパネル指定パターンM7〜M10は、パネル予告が実行可であって、「キャラA」〜「キャラD」のパネルを画像表示する予告内容とされており、パネル指定コマンド「D1H06H」〜「D1H09H」が対応付けられている。このパネル指定パターンM7〜M10は、前述したパネル指定パターンM3〜M6とは異なり、パネル予告の開始タイミングで「?」を一旦画像表示し、その後に「キャラA」〜「キャラD」を画像表示する予告内容とされている。
そして、統括制御用CPU46aは、第1表示領域でノーマルリーチの演出を伴う図柄変動ゲームが行われる場合、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンの種類をもとに1つのパネル指定パターンを乱数抽選により決定する。この決定により、変動パターンの変動内容にしたがって図柄変動ゲームが行われる第1表示領域では、パネル予告の演出が行われることになる。なお、本実施形態では、選択演出によって第1表示領域が選択されるようになっている。また、本実施形態では、スーパーリーチ演出が実行される場合、選択演出によって選択された表示領域(第1表示領域)に表示されているパネルに記載されたキャラクタに対応したスーパーリーチ演出が実行されるようになっている。つまり、「キャラA」のパネルが表示された表示領域が選択された場合、スーパーリーチAが実行されることになる。このような制御は、統括制御用CPU46aが、主制御用CPU45aから入力した変動パターン指定コマンドで指定される変動パターンに基づいてパネルの種類を決定することによって実行し得る。なお、指定された変動パターンが「ノーマルリーチ(NR)」を特定するパターンであった場合、統括制御用CPU46aは、第1表示領域に表示させるパネルとして「?」のパネルを選択する。
第1表示領域のパネル指定コマンドは、2バイトの制御データから構成され、1バイト目が各コマンドで共通な「D1H」で構成されるとともに、2バイト目が「00H」〜「09H」の範囲で異なる10種類で構成される。そして、第1表示領域におけるパネル予告の演出の実行可否を決定した統括制御用CPU46aは、パネル指定コマンドを統括制御用RAM46cに一時記憶し、所定のタイミングで演出表示制御基板47に出力する。
図36は、第2表示領域に表示させるパネルを決定する際に参照されるニセモノパネル指定パターン対応テーブルである。このテーブルには、5個のニセモノパネル指定パターンN1〜N5が規定されている。そして、各ニセモノパネル指定パターンN1〜N5には、パネル予告の種類からなる予告内容と、その予告内容を指示するための1つのニセモノパネル指定コマンドが対応付けられている。なお、ニセモノパネル指定パターンN1〜N5の予告内容は、パネル指定パターン対応テーブルのパネル指定パターンM2〜M6と同一内容に設定されている。
そして、統括制御用CPU46aは、図35及び図36に示す各パネル指定パターン対応テーブルにしたがって第1表示領域及び第2表示領域の図柄変動ゲームでパネル予告の演出を行うか否かを決定する。また、統括制御用CPU46aは、ノーマルリーチの演出を伴う図柄変動ゲームが行われる表示領域を対象にして、パネル予告の実行の可否、及びパネル予告の演出の内容を決定する。すなわち、統括制御用CPU46aは、通常変動の図柄変動ゲームが行われる表示領域については、パネル予告の実行の可否、及びパネル予告の演出の内容を決定しない。
次に、演出表示制御基板47が実行する制御内容として、パネル予告時の制御内容を図37(a)〜(c)に従って説明する。
表示制御用CPU47aは、分割演出モード中に入力した位置指定コマンドから第1表示領域となる表示領域を表示領域D1〜D4の中から特定し、その第1表示領域となる表示領域については、パネル指定コマンドで特定されるパネルを画像表示させるように演出表示装置28の表示内容を制御する。
一方、表示制御用CPU47aは、第2表示領域については、入力した位置指定コマンドから第2表示領域においてノーマルリーチの演出を行うか否かを決定し、その決定結果をもとに第2表示領域の図柄変動ゲームで表示するパネル画像を決定する。
例えば、位置指定パターンZ1〜Z8を指定する位置指定コマンド「C8H00H」〜「C8H07H」のうちいずれか1つのコマンドを入力した場合、当該コマンドには、第2表示領域においてリーチ図柄を形成させることが対応付けられていないことになる。このため、表示制御用CPU47aは、パネル指定パターン対応テーブル(図36)の中からニセモノパネル指定パターンを選択しない。
また、表示制御用CPU47aが、位置指定パターンZ9〜Z20を指定する位置指定コマンドのうちいずれか1つのコマンドを入力したとする。表示制御用CPU47aは、これらの位置指定コマンドを入力すると、当該コマンドで指定される第2表示領域において第1表示領域に表示させるパネルと同じパネルを表示させるか否かを抽選で決定する。
具体的には、表示制御用ROM47bには、第1の実施形態におけるガセ図柄決定テーブルと同じ要領で、位置指定コマンドで指定される第2表示領域におけるリーチの数(本実施形態では、1個〜3個)に応じて設定された複数個(本実施形態では3個)のガセパネル決定テーブル(図示せず)が設定されている。
したがって、表示制御用CPU47aは、例えば、位置指定コマンド「C8H18H」(本物右上 ガセ左下 ガセ右下)とパネル指定コマンド「D1H05H」(キャラD)を入力したとすると、位置指定コマンドに基づいて第1表示領域が画面右上に位置する表示領域D2であることを認識する。また、表示制御用CPU47aは、パネル指定コマンドに基づいて表示領域D2に表示させるパネルの種類を認識する。これにより、表示制御用CPU47aは、表示領域D2において、「キャラD」のパネルを表示させるように演出表示装置28の表示内容を制御する。また、表示制御用CPU47aは、第2表示領域においてリーチ図柄を導出させない表示領域があるか否かを、入力した位置指定コマンドに基づいて判断する。この例では、位置指定コマンド「C8H18H」には、画面左上に位置する表示領域D1にリーチ図柄を導出させないように設定されているため、表示制御用CPU47aは、表示領域D1ではパネルを表示させるか否かの抽選対象としない。
表示制御用CPU47aは、第2表示領域に表示させるパネルを決定するに際し、第1の実施形態で説明した第2表示領域に導出させるリーチ図柄の決定方法と同様、入力した位置指定コマンドに基づいてガセパネル決定テーブルを選択する。この例では、位置指定コマンド「C8H18H」には、ガセパネルを表示可能な表示領域の数として2個が設定されているため、表示制御用CPU47aは、2個用のガセパネル決定テーブルを選択する。そして、表示制御用CPU47aは、2個用のガセパネル決定テーブルを参照し、入力した変動パターン指定コマンドで特定される変動パターンに基づいて、第1表示領域に表示させるパネルと同じパネルを表示する個数を乱数抽選によって決定する。このとき、表示制御用CPU47aが、第1表示領域に表示させるパネルと同じパネルを表示する数として「2個」を選択したとする。この場合、表示制御用CPU47aは、画面左下に位置する表示領域D3、及び画面右下に位置する表示領域D4に表示させるパネルとして、表示領域D2に表示させるパネルと同じパネル(「キャラD」)を決定する。そして、表示制御用CPU47aは、表示領域D3,D4にパネルを表示させる場合、入力したパネル指定コマンド「D1H05H」をコピーし、表示領域D3,D4において、「キャラD」のパネルを表示させるように演出表示装置28の表示内容を制御する。これにより、演出表示装置28では、3つの表示領域D2〜D4において全く同じパネルが表示されることになる(図37(b))。
なお、本実施形態では、入力したパネル指定コマンドが「?」を含む「D1H06H」〜「D1H09H」のうちいずれか1つのコマンドであった場合、表示制御用CPU47aは、ニセモノパネル指定パターンとして同一のキャラクタのパネルを特定するニセモノパネル指定パターンを選択する。例えば、統括制御用CPU46aからパネル指定コマンド「D1H06H」が指示された場合(「?」→「キャラA」)、表示制御用CPU47aは、第2表示領域に表示させるパネルとしてニセモノパネル指定パターンN1(「キャラA」)を選択する。この場合、表示領域D2と表示領域D3,D4で表示されるパネルは「?」が表示されるか否かが異なるが、最終的に「キャラA」のパネルが表示されるため、演出表示装置28では、3つの表示領域D2〜D4において全く同じパネルが表示されたとみなすことができる。
一方、表示制御用CPU47aが、2個用のガセパネル決定テーブルにおいて、第1表示領域に表示させるパネルと同じパネルを表示する数として「1個」を選択したとする。この場合、表示制御用CPU47aは、表示領域D3,D4のどちらに第1表示領域に表示させるパネルと同じパネルを表示するかを決定する。そして、表示制御用CPU47aは、第1表示領域に表示させるパネルと同じパネルを表示させることを決定した表示領域においては、前述したように、入力したパネル指定コマンドをコピーして表示領域D2に表示されるパネルと同じパネルを表示させる。一方、表示制御用CPU47aは、第1表示領域に表示させるパネルと同じパネルを表示させることを決定しなかった表示領域においては、ニセモノパネル指定パターンN1〜N5の中から1つのパターンをランダムに決定する。このとき、表示制御用CPU47aは、ランダムに決定するため、第1表示領域におけるパネルと同じパネルを決定する場合もある。この場合、表示制御用CPU47aは、当該表示領域に表示させるパネルとは異なるパネルを選択し直す(図37(b))。
また、表示制御用CPU47aが、2個用のガセパネル決定テーブルにおいて、第1表示領域に表示するパネルと同じパネルを表示する数として「0個」を選択したとする。この場合、表示制御用CPU47aは、前述したような内容で、表示領域D3,D4に表示されるパネルとしてニセモノパネル指定パターンN1〜N5の中から1つのパターンをランダムに決定する。そして、表示制御用CPU47aが、第1表示領域におけるパネルと同じパネルを決定した場合、新たにパネルを選択し直す(図37(b))。
同様に、表示制御用CPU47aが、1個用のガセパネル決定テーブル、又は3個用のガセパネル決定テーブルを選択した場合、2個用のガセパネル決定テーブルで説明した内容と同じ要領で、第2表示領域に表示させるパネルを決定する。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り演出用の変動パターンに対して、はずれリーチ演出用の変動パターンやはずれ演出用の変動パターンに比べ、第1表示領域に表示されるパネルと同じパネルが表示される第2表示領域の数が多くなるように設定されている(図37(a),(c))。
また、表示制御用CPU47aは、入力したパネル指定コマンドから、第1表示領域の図柄変動ゲームにおけるパネル予告の種類、及び第2表示領域の図柄変動ゲームにおけるパネル予告の種類を特定する。そして、表示制御用CPU47aは、パネル予告を行う表示領域が存在する場合、その表示領域で特定した種類のパネル予告を行うための表示用データを生成し、その表示用データをもとに所定のタイミングでパネル予告を画像表示する。本実施形態においてパネル予告は、ノーマルリーチの演出を行う表示領域でリーチが形成され、かつ通常変動の表示領域ではずれ図柄が導出された後に行われる。一方、表示制御用CPU47aは、パネル予告を行わない第2表示領域については通常変動を経てはずれ図柄を表示する演出内容を含む表示用データを生成し、その表示用データをもとに映し出す画像を所定の制御周期毎(例えば、2ms毎)に切り替える。
本実施形態では、パネル指定コマンドが特定演出コマンドとなる。また、本実施形態において、統括制御用CPU46aが制御プログラムにしたがって、特定演出としてのパネル予告の演出の実行の可否及び演出内容を決定する処理が、特定演出決定処理となる。
以下、分割演出モード時に表示制御用CPU47aが実行する表示制御処理により、画像表示部GHに画像表示されるパネル予告の演出態様を図38にしたがって説明する。
図38は、図27及び図28で説明した例と同じ変動パターン(変動パターンP12)、位置指定パターン(位置指定パターンZ35)、図柄指定パターン(図柄指定パターンK48)が選択された場合を例にする。また、図38に示すパネル予告の演出態様の説明では、表示制御用CPU47aが、表示領域D1,D2において第1表示領域に表示させるパネルと同じパネルを表示させることを決定した場合を例にする。
この例で実行される演出の流れは、前述した第1の実施形態における図27(a)〜図27(f)、図28(a)、図28(b)の流れと全く同じであるため、ここでは説明を省略する。そして、図28(b)で説明したように、各表示領域D1〜D4でリーチを形成した後、リーチを形成した表示領域D1〜D4を対象として、パネル予告の演出が表示される(図38(a))。この例では、表示領域D1〜D3に「パネルC」が、表示領域D4に「パネルB」がパネル予告の演出として表示される。これにより、同じパネルが表示されている表示領域の数が3つとなり、遊技者は大当りに対して期待を抱くことになる。
そして、パネル予告の演出が表示された後、画像表示部GHでは、パネル予告の対象となった表示領域D1〜D4を対象とし、パネルの種類を選択する選択演出が行われるとともに、演出用操作ボタンBTの操作を促すような画像が表示され(図38(b))、その後、1つの表示領域で選択バーRが停止する。
この例では、選択演出において選択バーRが第1表示領域である表示領域D3に停止し(図38(c))、その後、画像表示部GHでは、選択演出で選択された表示領域D3が拡大表示され(図38(d))、スーパーリーチの演出(この例ではスーパーリーチC)が行われる。そして、表示領域D3には、スーパーリーチの演出によって中列の変動が停止し、リーチを形成する左右2列の飾り図柄(この例では図柄[6])と同一図柄(この例では図柄[6])が導出される。その後、変動パターンP12に定める変動時間の経過時に、特別図柄表示装置30に大当り図柄が確定停止表示されるとともに、表示領域D3に導出された飾り図柄の大当り図柄が確定停止表示され、大当りが確定する。
したがって、本実施形態によれば、第1の実施形態の効果(1)〜(21)に加えて以下に示す効果を得ることができる。
(22)サブ統括制御基板46では、大当り抽選に当選し、かつ、分割演出を実行させる場合、大当り抽選に当選しなかった場合よりも、パネルを表示させる表示領域の数を多く決定する確率が高くなるように構成されている。これにより、パネルの数と大当り期待度を関連付けることができるので、同じパネルが表示されている表示領域(表示領域D1〜D4)の数が多いほど、大当りに期待させることができる。
(23)サブ統括制御基板46では、大当り抽選に当選し、かつ、分割演出を実行させる場合、大当り抽選に当選しなかった場合よりも、第1表示領域で表示させるパネルと同じパネルを表示させる第2表示領域の数を多く決定する確率が高くなるように構成されている。これにより、同じパネルが導出された表示領域の数と大当り期待度を関連付けることができるので、同じパネルが表示された表示領域の数が多いほど、遊技者に対して大当りに期待させることができる。
(24)表示制御用CPU47aは、第2表示領域において、第1表示領域と同じパネルを表示させることを決定した場合、入力したパネル指定コマンドをコピーして、第2表示領域に表示させるパネルを作成する。これにより、表示制御用CPU47aは、入力したパネル指定コマンドをコピーするだけで第1表示領域と同じパネルを演出表示装置28に表示させることができるので、演出表示制御基板47にかかる負担を軽減することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 各実施形態において、特定予告はパネル予告に限られず、特定のキャラクタが登場するキャラクタ予告や、当該表示領域に「チャンス」や「大当りかも」といったコメントを表示させるコメント予告などその他の予告を実行させるようにしても良い。
○ 各実施形態において、特定予告は、ノーマルリーチ演出の実行前に行われるようにしても良いし、リーチ状態が形成されるのと同時に行われるようにしても良い。
○ 各実施形態において、サブ統括制御基板46で、第1表示領域及び第2表示領域に導出する図柄組み合わせを決定するようにしても良い。また、演出表示制御基板47で、第1表示領域及び第2表示領域に導出する図柄組み合わせを決定するようにしても良い。
○ 各実施形態では、大当り判定の判定結果が肯定の場合、第1表示領域と同じリーチ図柄が導出される第2表示領域の数が多くなるように構成していたが、第1表示領域と同じリーチ図柄であるか否かを問わず、リーチ図柄が表示されている表示領域の数が多くなるような構成としても良い。
○ 各実施形態では、1つの位置指定パターンによって、第1表示領域の位置や、複数の第2表示領域のうちいずれの表示領域においてリーチ図柄を導出させるか否かが対応付けられていたが、表示領域の位置に応じて、リーチ図柄を導出させるか否かが1つずつ決定されるような位置指定パターンの対応付けとしても良い。例えば、第1表示領域が表示領域D1となる場合、表示領域D2においてリーチ図柄を導出させるか否かを決定する表示領域D2用の位置指定パターンを設定する。さらに、表示領域D3においてリーチ図柄を導出させるか否かを決定する表示領域D3用の位置指定パターンと、表示領域D4においてリーチ図柄を導出させるか否かを決定する表示領域D4用の位置指定パターンを設定する。
○ 第1の実施形態では、第1表示領域と同じリーチ図柄が導出される第2表示領域の数が多いほど大当りに対して期待を持つことができる構成となっている一方で、第2の実施形態では、第1表示領域と同じパネルが導出される第2表示領域の数が多いほど大当りに対して期待を持つことができる構成となっている。その変更例として、リーチ図柄やパネルに限られず、各表示領域の背景色や、パネル予告以外の予告演出の種類、スーパーリーチ演出の種類などが同一の場合に、大当りに対して期待を持つことができる構成としても良い。
○ 各実施形態において、分割演出モード時の演出表示装置28の分割数は、2つでもよいし、または3つ、5つ以上でもよい。そして、演出表示装置28の表示領域を分割する際には、その時点の始動保留球に対応する数だけ表示領域を分割させてもよい。
○ 各実施形態において、サブ統括制御基板46と演出表示制御基板47を単一の基板構成にしても良い。また、サブ統括制御基板46と音声・ランプ制御基板48を単一の基板構成にしても良い。
○ 各実施形態では、演出表示装置28を液晶式としたが、ドットマトリクス式の演出表示装置としても良い。
○ 各実施形態は、特別図柄と飾り図柄を用いるパチンコ遊技機10に具体化したが、特別図柄のみを用いるパチンコ遊技機に具体化しても良い。
○ 各実施形態において、特別図柄と飾り図柄を単一の表示装置に表示しても良い。この場合、単一の表示装置が、特別図柄表示部及び演出用図柄表示部となる。
○ 各実施形態において、第1表示領域、第2表示領域のノーマルリーチの有無、パネル予告の有無と種類、段階予告の有無と種類、斬撃予告の有無と種類について、これらの選択割合を変更しても良い。
○ 各実施形態において、分割演出モードへの切り替わり契機、及び分割演出モードの終了契機を変更しても良い。
○ 各実施形態において、規定ラウンド数を15回とし、大当り遊技終了後に確変状態を付与する15ラウンド確変大当り遊技を設定しても良い。加えて、規定ラウンド数を2回とし、大当り遊技終了後に確変状態を付与する2ラウンド確変大当り遊技を設定しても良い。また、規定ラウンド数を2回とするとし、大当り遊技終了後に確変状態を付与しない2ラウンド非確変大当り遊技を設定しても良い。加えて、規定ラウンド数を1回とする小当り遊技を設定しても良い。なお、小当り遊技に当選すると、小当り遊技終了後の遊技状態を、小当り抽選の当選時における遊技状態で継続させるようになっている。そして、2ラウンド大当り遊技と小当り遊技を、見た目上、どちらの当り遊技が付与されているのかが分からないように、演出内容や変動時間が同一となるように設定する。そして、15ラウンド確変大当り遊技は、遊技者が獲得し得る利益が最も大きい大当り遊技であるため、2ラウンド大当り遊技や小当り遊技に当選した場合に比べて、第1表示領域と同じリーチ図柄やパネルが表示される第2表示領域の数が多くなるようにし、演出態様に差を持たせるようにしても良い。
○ 第1の実施形態において、分割演出中に実行される段階予告では、図柄変動ゲームは4分割された表示領域D1〜D4で行われる一方で、段階予告に関しては、2分割→1分割というように、段階数が増加するに従って表示領域Dの分割数が等分に減少するようにした。その変更例として、表示領域の分割数は4分割に限られず、例えば、表示領域を3分割し、1段階目では3分割のうち下方の表示領域で予告画像を表示させ、2段階目では、下方の表示領域と中方の表示領域を合わせた表示領域で予告画像を表示させ、3段階目では、3分割した表示領域を合わせた表示領域Dで予告画像を表示するようにしても良い。また、図柄変動ゲームを16分割した表示領域で実行し、1段階目では、16分割した表示領域で予告画像を表示し、2段階目では4分割した表示領域で予告画像を表示し、3段階目では2分割した表示領域で予告画像を表示し、4段階目では16分割した表示領域を合わせた表示領域Dで予告画像を表示するようにしても良い。
○ 第1の実施形態において、段階予告の予告画像は、最初の段階から最後の段階に向けて決定するようにしても良い。また、最初の段階から最後の段階まですべて一括して決定するようにしても良い。
○ 第1の実施形態において、第1の一部合体表示領域である表示領域D7及び表示領域D8は、表示領域Dを横方向に2分割した表示領域とし、第2の一部合体表示領域である表示領域D5及び表示領域D6は、表示領域Dを縦方向に2分割した表示領域とした。この変更例として、表示領域D1と表示領域D4を合わせたものを第1の一部合体表示領域とし、表示領域D2と表示領域D3を合わせたものを第2の一部合体表示領域としてもよい。この場合、各表示領域における図柄の停止順序は、表示領域D1→表示領域D4→表示領域D2→表示領域D3という順序になる。また、表示領域の分割数を4つ以上にした場合(例えば16等分)、表示領域Dを斜めに2等分したものを一部合体表示領域としても良い。また、分割した表示領域のうち表示領域Dの内方に位置する表示領域を合わせた表示領域を第1の一部合体表示領域とし、第1の一部合体表示領域の外周を囲む表示領域を合わせた表示領域を第2の一部合体表示領域としても良い。
○ 第1の実施形態において、段階予告演出における表示領域の大きさと、大当り期待度は関連していなくても良い。つまり、大当り演出用の変動パターンが選択された場合、最終回の段階予告において、4分割された表示領域D1〜D4で予告画像がそれぞれ表示される確率が最も高くなるように構成しても構わない。
○ 第1の実施形態において、予告決定手段は、表示制御用CPU47aとしても良い。
○ 第1の実施形態において、キャラクタEが持つ武器は、「刀」の1種類としたが、その他に槍などの武器を持つ場合も設定し、キャラクタEが持つ武器の種類によっても大当り期待度が異なるように設定しても良い。この場合、例えば、「刀」よりも「槍」の方が大当り期待度を高く設定したいのであれば、大当りに当選した場合、「刀」よりも「槍」が選択される割合を高める一方、はずれとなった場合、「刀」よりも「槍」が選択される割合を低くなるように設定すれば良い。
○ 第1の実施形態において、大当りに当選した場合、「111」〜「666」の大当り図柄よりも、「777」の大当り図柄が出現する割合が高くなるように設定したが、「777」の図柄組み合わせは、大当り以外の特典が付与される可能性が高いことを示唆する図柄組み合わせとなるように設定しても良い。例えば、確変状態が付与されること、普図ゲームの変動時間が短縮されるとともに、普通図柄作動ゲート42の通過に基づく普図ゲームの抽選確率(当りの当選確率)を低確率から高確率に変動する時短状態が付与される図柄変動ゲームの回数が多いこと、ラウンド遊技時間の長さ、ラウンド数の多さなどとしても良い。
○ 第1の実施形態において、1回の斬撃予告によって表示領域D1〜D4における1箇所の表示領域が指定されるような態様であっても良い。
○ 第1の実施形態において、斬撃パターン対応テーブルは、表示制御用ROM47bに記憶されるものであっても良い。この場合、サブ統括制御基板46を省略し、表示制御用CPU47aが、斬撃予告の態様を決定することになる。
○ 第1の実施形態において、第1表示領域に大当り図柄を導出させることが決定されているとともに、第1表示領域において、複数回、斬撃予告を実行させることが決定されている場合、1回目の斬撃を受けた時点で、大当り図柄を導出するようにしても良い。そして、2回目の斬撃を受けて、一旦停止表示されている大当り図柄を再変動させて、図柄指定コマンドで指示される大当り図柄を導出させるようにしても良い。
○ 第1の実施形態において、斬撃予告による斬撃方向は、表示領域Dを縦方向に斬撃するものであったり、「Z(ゼット)字」状に斬撃するようなものであっても良い。
○ 第1の実施形態において、停止指示演出の態様は、斬撃予告に限られず、ルーレット方式などであっても良い。
○ 第1の実施形態では、1回目の斬撃予告を受けた表示領域において、左右列に異なる図柄を導出する際、中図柄の変動を継続させていたが、左中右列の図柄組み合わせをすべて導出させても良い。
○ 第1の実施形態において、統括制御用CPU46aを、第1表示領域決定手段及び第2表示領域決定手段としても良い。また、表示制御用CPU47aを、第1表示領域決定手段及び第2表示領域決定手段としても良い。この場合、サブ統括制御基板46は省略してもしなくても良い。
○ 第1の実施形態において、表示制御用CPU47aを、指示パターン選択手段としても良い。この場合、サブ統括制御基板46は省略してもしなくても良い。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追加する。
(イ)始動入賞装置への遊技球の入球を契機に特別図柄を変動させて行う第1図柄変動ゲームを表示する特別図柄表示部と、前記特別図柄表示部における前記特別図柄の変動表示結果に対応付けて演出用図柄を変動させて行う第2図柄変動ゲームを表示する演出用図柄表示部と、を備え、大当りか否かの大当り抽選に当選した場合には、前記特別図柄表示部に前記変動表示結果として予め定めた大当り図柄が停止表示され、その後に大当り遊技が付与される遊技機において、遊技機全体を制御する主制御部と、前記主制御部からの指示に基づき、前記第2図柄変動ゲームに係る各種制御を実行する副制御部と、前記副制御部からの指示に基づき、前記演出用図柄表示部に前記第2図柄変動ゲームを表示させる表示制御を実行する表示制御部と、を備え、前記主制御部は、前記大当り抽選を行う抽選処理と、前記抽選処理の結果をもとに大当りの場合には前記第1図柄変動ゲームの変動表示結果として停止表示させる特別図柄を大当り図柄に決定するとともに、はずれの場合には前記第1図柄変動ゲームの変動表示結果として停止表示させる特別図柄をはずれ図柄に決定する特別図柄決定処理と、前記抽選処理の結果をもとに各図柄変動ゲームの演出態様を決定する演出態様決定処理と、前記特別図柄決定処理で決定した特別図柄を指示する特別図柄指示コマンド及び前記演出態様決定処理で決定した演出態様を指示する演出態様指示コマンドを出力する第1コマンド出力処理を実行し、前記副制御部は、前記演出用図柄表示部の表示領域を複数の表示領域に分割し、その分割後の各表示領域で第2図柄変動ゲームを行わせる分割演出を行う場合、前記特別図柄指示コマンドで指示された前記特別図柄に対応する前記演出用図柄の変動表示結果を導出する第1表示領域を複数の表示領域の中から1つ決定する表示領域決定処理と、前記表示領域決定処理で決定した第1表示領域以外の第2表示領域において、リーチ演出を実行させるか否かを第2表示領域毎に決定するリーチ決定処理と、前記表示領域決定処理で決定した第1表示領域を指示する第1表示領域指示コマンド及び前記リーチ決定処理の決定内容を指示するリーチ指示コマンドを出力する第2コマンド出力処理を実行し、前記表示制御部は、前記演出用図柄表示部に前記第2図柄変動ゲームを表示させ、当該第2図柄変動ゲームにて前記演出用図柄の変動表示結果を導出する表示制御処理を実行し、前記副制御部には、前記リーチ演出が実行される可能性のある表示領域を指示する停止指示演出の内容を定めた指示パターンが記憶されており、前記副制御部は、前記停止指示演出の実行を、前記指示パターンに基づき、1回の図柄変動ゲームにおいて複数回、前記表示制御部に指示可能となっており、前記表示制御部は、前記停止指示演出の実行が指示されると、指示された表示領域において前記演出用図柄の変動を停止させるように制御し、1回の停止指示演出では、少なくとも1箇所の表示領域が指示されるとともに、複数回の停止指示演出の実行によって全ての表示領域が指示され、前記リーチ演出の実行が決定されている表示領域では、複数回、停止が指示され得るように構成したことを特徴とする遊技機。