JP2001070552A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2001070552A
JP2001070552A JP25467899A JP25467899A JP2001070552A JP 2001070552 A JP2001070552 A JP 2001070552A JP 25467899 A JP25467899 A JP 25467899A JP 25467899 A JP25467899 A JP 25467899A JP 2001070552 A JP2001070552 A JP 2001070552A
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Takaaki Ichihara
高明 市原
Kazuaki Kuramoto
和明 倉本
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Daiichi Shokai Co Ltd
Original Assignee
Daiichi Shokai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 違和感を感ずることなく、しかも図柄の変化
を目で追えて最終的にどの図柄の組み合わせで停止する
かを予測できるようにする。 【解決手段】 パチンコ機等の遊技機に関し、例えば変
動している図柄群が有効ライン上に第1の特定図柄の組
み合わせ「000」で表示されると、第1ラインおよび
第2ラインで用いる図柄群6a,6b,6cを全て同じ
方向に1図柄(所定の第1図柄数)分だけ変動させる第
1過程を行う。その後、左ライン(第1ライン)で用い
る図柄群6aを第1過程の変動方向と逆方向に2図柄
(所定の第2図柄数)分だけ変動させ、有効ライン上に
第2の特定図柄の組み合わせ「111」を表示する。こ
うして複数の変動ラインによる図柄群の変動を実現する
ことができる。よって、遊技者は図柄の変化を目で追え
て停止する図柄の予測も可能になり、図柄変動の前後で
同じ配列であるので違和感を感じない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の図柄からな
る図柄群を複数の変動ラインで変動または停止して表示
する表示部を備えた遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】遊技機の一つであるパチンコ機の多く
は、複数の図柄からなる図柄群を変動または停止して表
示する液晶表示器等を備える。例えば3段(3行)・3
列で図柄を表示するパチンコ機では、パチンコ球が始動
口に入賞すると図柄群を変動し始め、その後に停止して
表示する。停止時に遊技者が大当たりか否かを判断可能
なライン(以下「有効ライン」と呼ぶ。)は、3段分の
横一列と左下がりまたは右下がりの斜め一列、すなわち
5ラインである。なお、真ん中の列で1図柄しか表示し
ないパチンコ機の有効ラインは3ラインになる。こうし
た5ラインまたは3ラインの有効ラインを有するパチン
コ機では、列方向に図柄群の変動を行う。もし各列に用
いる図柄群を同一要素で構成するとともに同一方向に配
列すると、リーチ(大当たりになる一歩前の状態)にな
る有効ラインは1ラインしか形成できない。このことは
段方向に図柄群の変動を行うパチンコ機でも同様であ
る。これらのパチンコ機では、大当たりを期待する遊技
者の期待感を向上させることができない。
【0003】そこで、複数の有効ラインでリーチ(いわ
ゆるダブルリーチ,トリプルリーチ)を形成可能にする
ため、左列,中列,右列にそれぞれ用いる図柄群を同一
要素で構成し、かつ左列と右列とに用いる図柄群の構成
要素を互いに逆方向に配列した。かかる技術は、例えば
特許第2689081号公報に開示されている。複数列
で用いる図柄群を同一要素で構成するとともに互いに逆
方向に配列した従来のパチンコ機では、変動している図
柄群が大当たり図柄で停止すると、複数列にかかる図柄
群の変動を視認可能な状態で上記変動と同じ方向に再変
動させて別の大当たり図柄を表示するのは困難である。
そのため従来のパチンコ機は、遊技者が視認不能な速度
(高速)で全図柄変動を行なったり、左列と右列とに用
いる図柄群の構成要素を同一方向に配列し直してから全
図柄変動を行なっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、遊技者が視認
不能な速度で全図柄変動を行うパチンコ機では図柄の変
化を目で追えないため、最終的にどの図柄の組み合わせ
で停止するかを例えば変動速度の減速率等に基づいて予
測することができない。また、図柄群の構成要素を同一
方向に配列し直してから全図柄変動を行うパチンコ機で
は、全図柄変動の前後で配列が異なるために違和感が生
ずる。本発明はこのような点に鑑みてなされたものであ
り、複数の変動ラインで用いる図柄群の構成要素を互い
に逆方向に配列した遊技機であっても、違和感を感ずる
ことなく、しかも図柄の変化を目で追えて最終的にどの
図柄の組み合わせで停止するかを予測可能にすることを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段1】課題を解決するための
手段1は、請求項1に記載した通りである。ここで、請
求項1に記載した用語については以下のように解釈す
る。当該解釈は他の請求項および発明の詳細な説明につ
いても同様である。 (1)「停止」には完全な停止のみならず、一時停止を
も含む。また「停止」の状態には静止する場合のみなら
ず、基準位置を中心として任意の方向に任意の距離範囲
で動く場合をも含む。 (2)「表示部」は一の表示器(あるいは表示装置)に
ついて図柄を表示可能な部位の全部であってもよく、当
該部位の一部であってもよい。さらには一の表示器に限
らず、複数の表示器で構成してもよい。 (3)「有効ライン」とは、変動後に停止した図柄の組
み合わせを見た遊技者が大当たりか否かを判断可能なラ
インを意味する。有効ラインの数は、変動後に停止した
図柄の数(すなわち段数や列数)によって異なる。 (4)「特定図柄の組み合わせ」は予め設定した図柄の
組み合わせに限らず、遊技状態等に応じて変化し得る図
柄の組み合わせをも含む。このことは第1の特定図柄の
組み合わせ,第2の特定図柄の組み合わせについても同
様である。なお、第1の特定図柄の組み合わせと第2の
特定図柄の組み合わせとは、同一であってもよく、異な
っていてもよい。 (5)「特典」とは、遊技者に有利な遊技状態を意味す
る。例えば図柄変動期間の短縮(以下「時短」と呼
ぶ。),時短回数の設定,大当たりになる確率の変更
(以下「確率変動」と呼ぶ。),確率変動回数の設定,
入賞口に備えた蓋や羽根(翼片)の開閉等のような態
様、あるいはこれらの少なくとも二つの組み合わせた態
様がある。 (6)「複数ライン」は図柄群の変動が列方向の場合に
は列を跨いで、行方向の場合には行を跨いで形成され
る。 (7)「互いに逆方向に変動させ」るタイミングは、第
1ラインおよび第2ラインについてほぼ同時であっても
よく、非同時であってもよい。また、変動速度について
も、ほぼ同じであってもよく、異なっていてもよい。
【0006】当該手段1によれば、まず複数の変動ライ
ンに含まれる第1ラインおよび第2ラインで用いる図柄
群は、ともに特定図柄の組み合わせを構成し得る図柄を
含むとともに、当該図柄群の構成要素を互いに逆方向に
配列する。そして、変動している図柄群が有効ライン上
に第1の特定図柄の組み合わせで表示されると、第1ラ
インおよび第2ラインで用いる図柄群を視認可能な状態
で互いに逆方向に変動させ、その後に有効ライン上に第
2の特定図柄の組み合わせで表示する。よって第1ライ
ンおよび第2ラインで用いる図柄群の構成要素を互いに
逆方向に配列しても、複数の変動ラインの全てを用いる
図柄群の変動を実現することができる。また、図柄群を
視認可能な状態で変動させるので、遊技者は図柄の変化
を目で追えて最終的にどの図柄の組み合わせで停止する
かを例えば変動速度の減速率等に基づいて予測すること
が可能になる。さらに、変動の前後で図柄群の配列が同
じであるので違和感がない。
【0007】
【課題を解決するための手段2】課題を解決するための
手段2は、請求項2に記載した通りである。当該手段2
によれば、変動している図柄群が有効ライン上に第1の
特定図柄の組み合わせで表示されると、次の二つの過程
を行う。すなわち、第1ラインおよび第2ラインで用い
る図柄群を全て同じ方向に所定の第1図柄数分だけ視認
可能な状態で変動させる第1過程と、第1ラインまたは
第2ラインのいずれか一方で用いる図柄群を第1過程の
変動方向と逆方向に所定の第2図柄数分だけ視認可能な
状態で変動させる第2過程である。第1過程と第2過程
はいずれを先に行なってもよく、同じ過程を複数回繰り
返してもよい。こうして結果として複数の変動ラインの
全てを用いる図柄群の変動を実現することができ、また
当該変動を非同時に行うので変動の変化が生じて面白
い。
【0008】
【課題を解決するための手段3】課題を解決するための
手段3は、請求項3に記載した通りである。当該手段3
によれば、まず図柄の配列順で複数の特定図柄の組み合
わせを形成可能であって複数の変動ラインに含まれる第
1ラインおよび第2ラインで用いる図柄群は、ともに特
定図柄の組み合わせを構成し得る図柄を含むとともに、
当該図柄群の構成要素を互いに逆方向に配列する。この
場合、第1ラインおよび第2ラインで用いる図柄群にか
かる図柄の配列順について、複数の特定図柄の組み合わ
せが形成可能であることが条件となる。そして、変動し
ている図柄群が有効ライン上に第1の特定図柄の組み合
わせで表示されると、第1ラインおよび第2ラインで用
いる図柄群を視認可能な状態で同じ方向に変動させ、そ
の後に有効ライン上に第2の特定図柄の組み合わせを表
示する。よって第1ラインおよび第2ラインで用いる図
柄群の構成要素を互いに逆方向に配列した場合に同一方
向に変動させても、複数の変動ラインの全てを用いる図
柄群の変動を実現することができる。また、図柄群を視
認可能な状態で変動させるので、遊技者は図柄の変化を
目で追えて最終的にどの図柄の組み合わせで停止するか
を例えば変動速度の減速率等に基づいて予測することが
可能になる。さらに、変動の前後で図柄群の配列が同じ
であるので違和感がない。
【0009】
【課題を解決するための手段4】課題を解決するための
手段4は、請求項4に記載した通りである。当該手段4
によれば、第1の特定図柄の組み合わせと第2の特定図
柄の組み合わせは、それぞれ同一図柄の組み合わせ(い
わゆるゾロ目)とした。すなわち、変動している図柄群
がゾロ目で停止し、その後さらに変動を行なって同一ま
たは他のゾロ目で停止する。よって第1ラインおよび第
2ラインで用いる図柄群の構成要素を互いに逆方向に配
列しても、複数の変動ラインの全てを用いる図柄群の変
動をゾロ目で実現することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明における実施の形態
を図面に基づいて説明する。 〔実施の形態1〕実施の形態1は遊技機の一つである第
1種パチンコ機に本発明を適用した例であって、複数の
変動ラインの全てを用いる図柄群の変動を非同時に行う
ことにより全図柄変動を実現する例について説明する。
本実施の形態1は、図1〜図12を参照しながら説明す
る。
【0011】はじめに、本発明の概要を模式的に示した
図1を参照しながら説明する。図1に示す遊技機は、所
要条件が成立すると所要の表示を指令する表示指令を出
力する遊技制御部2や、変動ラインで用いる図柄群を記
録する記録部6と、出力された表示指令を受けて記録部
6に記録された図柄群を用いて表示部8に図柄群を変動
または停止して表示可能な表示制御部4等を有する。記
録部6に記録する図柄群6a,6b,6cはそれぞれ請
求項1の変動ラインに対応し、そのうち図柄群6aは第
1ラインで、図柄群6b,6cは第2ラインでそれぞれ
用いる。すなわち、図柄群6aを第1グループに、図柄
群6b,6cを第2グループに区分する。当該図柄群6
a,6b,6cは特定図柄の組み合わせを構成し得る図
柄を含むとともに、当該図柄群の構成要素を互いに逆方
向に配列するが、ここでは説明を簡単にするために構成
要素となる図柄を数字のみと仮定する。また、所要条件
の成立としては、例えば遊技球が始動口に入賞したこと
等がある。
【0012】表示制御部4が行う画像編集によって表示
部8に表示される図柄は、大当たりになるケースでは例
えば次のような過程で行う。 (過程1)所要条件が成立して変動ラインで図柄群6
a,6b,6cを変動し始め、その後に当該変動を停止
する。図1の例では中段横一列の有効ライン上に図柄の
組み合わせ「000」で停止して大当たりになってい
る。 (過程2)第1ライン(第1グループ)および第2ライ
ン(第2グループ)で用いる図柄群6a,6b,6cを
全て同じ方向に視認可能な状態で第1図柄数分だけ変動
させる。図1の例では所定の第1図柄数分として画面下
方向に全図柄を1図柄分だけ変動させ、図柄の組み合わ
せ「000」を下段横一列の有効ライン上に移動させて
いる。 (過程3)上記過程2の変動方向とは逆方向に視認可能
な状態で図柄群6aを第2図柄数分だけ変動させる。図
1の例では画面上方向に左ラインの図柄群6aを2図柄
分だけ変動させ、中段横一列の有効ライン上に図柄の組
み合わせ「111」を形成している。 (過程4)第1過程に相当する過程2と、第2過程に相
当する過程3とをペアにして適当な回数だけ繰り返した
後、最終的に確定する図柄の組み合わせを表示する。図
1の例では中段横一列の有効ライン上に図柄の組み合わ
せ「777」が表示され、遊技者は大当たり遊技による
多くの賞球を得る機会が与えられる。
【0013】このように、まず変動後の有効ライン上に
第1の特定図柄の組み合わせ(図1の例では「00
0」)で停止すると、第1ラインおよび第2ラインで用
いる図柄群6a,6b,6cを全て同じ方向に第1図柄
数分(図1の例では1図柄分)だけ変動させる第1過程
を行う。その後、第1ラインまたは第2ラインのいずれ
か一方(図1の例では左ライン)で用いる図柄群6aを
第1過程の変動方向と逆方向に第2図柄数分(図1の例
では2図柄分)だけ変動させ、有効ライン上に第2の特
定図柄の組み合わせ(図1の例では「111」)で停止
させる。こうして第1ラインおよび第2ラインで用いる
図柄群6a,6cの構成要素を互いに逆方向に配列し
て、複数の変動ラインの全てを用いる図柄群の変動を実
現することができる。また、図柄群を視認可能な状態で
変動させるので、遊技者は図柄の変化を目で追えて最終
的にどの図柄の組み合わせで停止するかを例えば変動速
度の減速率等に基づいて予測することが可能になる。さ
らに、変動の前後で図柄群の配列が同じであるので違和
感がない。そして、複数の変動ラインの全てを用いる図
柄群の変動を非同時に行うので、変動の変化が生じて面
白い。
【0014】ここで、以下に示す変動の態様を行なって
もよい。これらの態様であっても、遊技者は違和感を感
ずることなく、図柄の変化を目で追えて最終的にどの図
柄の組み合わせで停止するかを予測することができる。 (1)第1ラインで用いる図柄群6aと、第2ラインで
用いる図柄群6b,6cとを視認可能な状態で互いに逆
方向にほぼ同時に変動させる。図1の例では左ラインで
用いる図柄群6aと、中ラインで用いる図柄群6bおよ
び右ラインで用いる図柄群6cとを互いに逆方向にほぼ
同時に変動させる。 (2)第1ラインおよび第2ラインで用いる図柄群にか
かる図柄の配列順によっては、複数の特定図柄の組み合
わせが形成可能である。図1における記録部6に記録し
た例では、図柄の組み合わせ「000」と「555」の
場合が該当する。この場合には、第1ラインおよび第2
ラインで用いる図柄群を視認可能な状態で同じ方向に変
動させ、有効ライン上に第2の特定図柄の組み合わせで
停止させてもよい。このように同一方向に変動させた場
合であっても、全図柄変動を実現することができる。 (3)図1の例では過程2の後に過程3を実行したが、
過程3の後に過程2を実行してもよい。逆順で行なって
も結果的には同じになる。 (4)図1の例では横一列に同じ図柄が揃うゾロ目のケ
ースを示したが、斜め一列にゾロ目となるケースや、横
一列または斜め一列に特定図柄の組み合わせ(例えば
「123」等)で揃うケースなどについても同様に適用
可能である。
【0015】次に、遊技機の一つである第1種パチンコ
機に本発明を適用した例について、図2〜図12を参照
しながら説明する。図2には第1種パチンコ機であるパ
チンコ機10の外観を正面図で示す。図2に示すパチン
コ機10の遊技盤面12上には、通過するパチンコ球を
検出するゲートセンサ58を有するゲート32、そのゲ
ート32を模しているがパチンコ球の通過を検出しない
模擬ゲート24,62、入賞したパチンコ球を検出する
始動口センサ60を有する第1種始動口30、ソレノイ
ド54によって開閉される蓋74を有する大入賞口3
4、後述するように特別図柄表示器22や保留球ランプ
20,28等を有する複合装置14、その他に一般の入
賞口や風車,釘などが適宜に配置されている。
【0016】模擬ゲート24,62のうち模擬ゲート2
4には、普通図柄を変動または停止して表示する普通図
柄表示器26を備える。普通図柄表示器26は一個また
は複数個の発光体(例えば緑色を発するLEDと赤色を
発するLED)を有し、ゲート32にパチンコ球が通過
したときに変動が始まって所定時間経過後に停止する。
具体的には発光体を点灯・点滅等させて変動を行い、特
定の発光体(例えば赤色のLED)が点灯状態または消
灯状態で停止すると下部始動口68の蓋を一定期間(例
えば4秒間)だけ開ける。大入賞口34は上記蓋74の
他に、パチンコ球が大入賞口開放期間(例えば20秒
間)内に入賞すると大当たり遊技状態を所要回数(例え
ば16回)内で継続可能になるVゾーン56や、単に賞
球を払い出す普通入賞口などを有する。入賞したパチン
コ球を検出するために、Vゾーン56にはVゾーンセン
サ52を、上記普通入賞口には入賞センサ70をそれぞ
れ有する。また、大入賞口34の下方には入賞したパチ
ンコ球を検出する始動口センサ66を有する下部始動口
68を設ける。当該下部始動口68は第1種始動口30
と同等の機能を備える。これらの第1種始動口30や下
部始動口68は、いずれもパチンコ球が入賞すると通常
の入賞口と同様に賞球を払い出す。よって、パチンコ機
10では第1種始動口30や下部始動口68にパチンコ
球が入賞すると所要条件が成立することになる。
【0017】複合装置14は、前景図柄と背景図柄を表
示可能な特別図柄表示器22、普通図柄の変動中にゲー
ト32を通過したパチンコ球の個数を表示する保留球ラ
ンプ20、特別図柄の変動中に第1種始動口30や下部
始動口68に入賞したパチンコ球の個数を表示する保留
球ランプ28等を有する。以下、保留球ランプ28の表
示によって認識できる数を「保留球数」と呼ぶ。表示部
8に相当する特別図柄表示器22は例えば液晶表示器を
用い、文字,記号,符号,図形,映像などの図柄からな
る特別図柄,装飾図柄等を表示する。この特別図柄表示
器22に表示する特別図柄は、第1種始動口30や下部
始動口68にパチンコ球が入賞すると変動し始め、所定
時間経過後に停止するようになっている。なお、特別図
柄表示器22として液晶表示器を用いたが、CRTやL
ED表示器,プラズマ表示器などのように図柄が表示可
能な如何なる表示器を用いてもよい。また、普通図柄表
示器26と特別図柄表示器22とを別個に用いたが、同
一の表示器で双方を兼用してもよい。保留球ランプ2
0,28は、それぞれが1個または複数個の発光体(例
えば4個のLED)からなる。
【0018】遊技盤面12の下方には、遊技者がパチン
コ機10に対して所要の操作を行う操作ボタン48(操
作部)、賞球を含むパチンコ球を一時的に貯留する下皿
44や、タバコの吸い殻等を入れる灰皿46、遊技者の
手が触れているか否かを検出するタッチセンサ42を備
えたハンドル40、賞球の受皿である上皿38の内部に
設けて音(効果音や音楽等)を出すスピーカ50などを
備える。また、ガラス枠18(他に「金枠」とも呼
ぶ。)の開放を検出する枠開放センサ36や、パチンコ
機10の遊技内容等に合わせて適切な位置に配置されて
いる発光体からなるランプ類16をも備える。さらに、
上皿38には球貸を指令する球貸スイッチ64と、プリ
ペイドカードの返却を指令する返却スイッチ72とを備
える。
【0019】次に、パチンコ機10によるパチンコ遊技
を実現するメイン制御基板100と、そのメイン制御基
板100から送られた表示指令(例えばコマンドブロッ
ク等を含む信号)を受けて特別図柄表示器22に図柄を
表示する表示制御基板200とについて、これらの概略
構成を示した図3を参照しながら説明する。これらのメ
イン制御基板100および表示制御基板200は、いず
れも例えばパチンコ機10の背面側に設ける。図3に示
すメイン制御基板100は遊技制御部2に相当し、CP
U(プロセッサ)110を中心に構成している。当該メ
イン制御基板100は、遊技制御プログラムや所要のデ
ータ(例えば大当たり値等)を格納するROM112、
各種の乱数や信号等のデータを格納するRAM114、
各種の入力装置から送られた信号を受けてメイン制御基
板100内で処理可能なデータ形式に変換する入力処理
回路102、CPU110から送られた作動データを受
けて各種の出力装置を作動させる出力処理回路104、
CPU110から送られた表示データを受けて表示体
(発光体を含む)を適宜に表示制御(点灯,点滅を含
む)する表示制御回路106、表示制御基板200に対
して所要の信号を送る通信制御回路116等を有する。
これらの構成要素は、いずれもバス118に互いに結合
されている。
【0020】CPU110はROM112に格納された
遊技制御プログラムを実行してパチンコ機10による遊
技を実現するが、当該遊技制御プログラムには後述する
第1種始動口処理等を実現するためのプログラムをも含
む。ROM112にはEPROMを用い、RAM114
にはDRAMを用いるが、他種のメモリを用いてもよ
い。他種のメモリとしては、EEPROM,SRAM,
フラッシュメモリ等がある。入力処理回路102が検出
信号等を受ける入力装置としては、例えば操作ボタン4
8、始動口センサ60,66、ゲートセンサ58、入賞
センサ(Vゾーンセンサ52等)あるいは他のセンサ
(枠開放センサ36,タッチセンサ42等)などがあ
る。出力処理回路104が信号を出力する出力装置とし
ては、例えばソレノイド54等がある。表示制御回路1
06が表示制御する表示体としては、例えばランプ類1
6や保留球ランプ20,28、あるいは普通図柄表示器
26等がある。通信制御回路116は、必要に応じてさ
らに図示しない枠制御基板やホールコンピュータ等に対
しても所要のデータを送ることができる。
【0021】次に、表示制御基板200は表示制御部4
に相当し、CPU210を中心に構成している。当該表
示制御基板200は、表示制御プログラムや所要の表示
データ(例えば表示指令に対応する表示情報や、はずれ
変動パターンを含む複数の変動パターン,複数のリーチ
パターン等)を格納するROM202、表示指令,表示
情報,入出力信号等を格納するRAM204、メイン制
御基板100から送られたデータを受信しする通信制御
回路206、記録部6に相当して所要の図柄を記憶し指
令を受けて生成するキャラクタジェネレータ212、C
PU210から送られた表示情報を受けて特別図柄表示
器22に加工した図柄を表示するVDP(Video Displa
y Processor)214等を有する。これらの構成要素
は、いずれもバス208に互いに結合されている。
【0022】CPU210はROM202に格納された
表示制御プログラムを実行して特別図柄表示器22に図
柄を表示するが、当該表示制御プログラムには後述する
図柄表示処理等を実現するためのプログラムをも含む。
ROM202はEPROMを用い、RAM204にはD
RAMを用いるが、上記他種のメモリを用いてもよい。
通信制御回路206は、必要に応じてさらに図示しない
枠制御基板やホールコンピュータ等に対しても所要のデ
ータを送ることができる。キャラクタジェネレータ21
2が生成する図柄データとしては、例えば文字(英数字
や漢字等),図柄(特別図柄,普通図柄,装飾図柄
等),静止画,動画(アニメーション等),映像などが
ある。VRAMやパレットRAM等を有するVDP21
4は、表示情報を受けてキャラクタジェネレータ212
が生成した図柄データを読み込み、配色指定及びスプラ
イト処理等の画像編集を行なってVRAMやパレットR
AMに図柄データを展開した上で、最終的に映像信号や
同期信号等を特別図柄表示器22に出力する。このとき
スプライト処理を実行して実現されるスプライト機能に
よって、前景図柄としての特別図柄だけでなく、背景図
柄としての装飾図柄をも同時にまたは非同時に変動させ
ることが可能になる。
【0023】具体的には次のような処理を行なって図柄
の画像処理を実現する。すなわち、表示指令を受けたC
PU210は、当該表示指令に基づいて表示データを取
得してRAM204に記憶する。表示データは画像編集
を行うためのデータ要素(例えばリーチパターンや特別
図柄の番号や表示位置等のパラメータ)などが該当す
る。取得した表示データをCPU210がVDP214
に伝達すると、当該VDP214は表示データに基づい
て図柄等のデータをキャラクタジェネレータ212から
抽出し、配色指定及びスプライト処理等の画像編集を行
った後、VRAMやパレットRAM上にデータを展開す
る。そして、展開したデータを図柄信号に変換して特別
図柄表示器22に出力する。こうして表示データに基づ
いて編集した図柄等を特別図柄表示器22に表示させる
ことができる。また画像編集をハードウェアとしてのV
DP214が行うので、特別図柄と装飾図柄を高速に表
示することができる。
【0024】なお、メイン制御基板100から送られた
指令信号を受けて各種装置の作動を制御する枠制御基板
やその他の基板等については、本発明の要旨と関連しな
いために図示および説明を省略する。上記各種装置とし
ては、例えばハンドル40が操作されるとパチンコ球を
発射する発射装置や、球貸しや賞球のためにパチンコ球
の払い出しを行う払出装置などが該当する。
【0025】上記のように構成したパチンコ機10にお
いて、本発明を実現するためにメイン制御基板100で
行う手順について図4〜図8を参照して説明する。ここ
で図4には第1種始動口処理の手順を、図5には図柄変
動処理の内容を、図6には変動表示処理の手順を、図7
にはリーチ処理の手順を、図8には再変動処理の手順を
それぞれフローチャートで示す。これらの手順は、いず
れも図3に示すメイン制御基板100のROM112に
格納されている遊技制御プログラムをCPU110が適
当なタイミング(例えば4ミリ秒ごとの周期)で実行し
て実現する。なお、以下の説明において「加算する」と
は通常は1だけ保留球数を増やすことを意味するが、遊
技状態等に応じて適宜に2以上ずつ増やす場合を含む。
これに対して「減算する」とは、保留球数を減らす点を
除いて加算する場合と同様である。また、第1種始動口
30と下部始動口68とは同様に作動するので、説明を
簡単にするために第1種始動口30を例にして説明す
る。
【0026】図4に示す第1種始動口処理は、第1種始
動口30に対するパチンコ球の入賞判別を実現する。ま
ず、第1種始動口30にパチンコ球が入賞したか否かを
判別する〔ステップS10〕。具体的には、図2,図3
に示す始動口センサ60から検出信号を受けると入賞し
た(YES)と判別し、当該検出信号を受けなければ入
賞していない(NO)と判別する。第1種始動口30に
パチンコ球が入賞すると(YES)、保留球数が上限値
(満タン状態であって例えば4個)に達したか否かを判
別する〔ステップS12〕。保留球数が上限値に達して
いなければ(NO)、その保留球数を加算する〔ステッ
プS14〕。このとき加算した保留球数に応じて保留球
ランプ28の発光体を点灯する。その後、各種の乱数を
読み込んで記憶し〔ステップS16〕、第1種始動口処
理を終了する。なお、第1種始動口30にパチンコ球が
入賞していない場合(ステップS10のNO)や、保留
球数が上限値に達した場合(ステップS12のYES)
には、そのまま第1種始動口処理を終了する。
【0027】ステップS16で読み込んでRAM114
に記憶する乱数には、大当たりか否かを判別するために
用いる大当たり判定用乱数RAや、その大当たり判定用
乱数RAによって大当たりと判別されたときに特別図柄
表示器22に表示する大当たり図柄(特定図柄の組み合
わせ)を特定するために用いる大当たり図柄用乱数R
B、特別図柄表示器22に表示されたリーチ図柄(所定
図柄の組み合わせ)等に応じてリーチに達してから変動
を停止するまでの表示パターンを特定するために用いる
リーチパターン乱数RC、大当たりになった後に確率変
動を行うか否かを判別するために用いる確率変動用乱数
RD等である。なお「リーチ」または「リーチ状態」と
は、未だに変動している残りの特別図柄(第3図柄)を
除き、他の特別図柄(第1図柄,第2図柄)がリーチ図
柄と一致している状態を意味する。
【0028】図5に示す図柄変動処理は、特別図柄表示
器22で表示する図柄変動を実現する。まず保留球数が
正数(すなわち保留球数>0を満たす)か否かを判別す
る〔ステップS20〕。保留球数が正数のときは(YE
S)、次回の処理に備えて保留球数を減算し〔ステップ
S22〕、減算した保留球数に応じて保留球ランプ28
の発光体を点灯する。そして、上記ステップS16で記
憶した大当たり判定用乱数RAを読み込み〔ステップS
24〕、変動表示処理を実行する〔ステップS26〕。
変動表示処理の具体的な手順について、図6を参照しな
がら説明する。
【0029】図6に示す変動表示処理は、図柄変動を開
始してから停止するまでの表示を実現する。まず「大当
たり」か否かを判別する〔ステップS40〕。具体的に
は、上記ステップS24で読み込んだ大当たり判定用乱
数RAが大当たり値と一致したか否かによって判別す
る。大当たり値は通常状態では1個であるが、遊技状態
(例えば確率変動)等によっては複数個に増やしてもよ
い。もし「大当たり」と判別されたときは(YES)、
図4のステップS16で記憶した大当たり図柄用乱数R
Bを読み込み〔ステップS42〕、図柄変動を開始する
ために後述するステップS44に進む。当該大当たり図
柄用乱数RBの値に応じて、最終的に停止して確定する
予定の図柄(以下「停止予定図柄」と呼ぶ。)を決定す
る。一方、ステップS40で「はずれ」と判別されたと
きは(NO)、はずれ図柄を特別図柄表示器22に表示
するためにはずれ図柄データをRAM114から読み込
んだ後〔ステップS60〕、当該はずれ図柄にリーチ図
柄を含むか否かを判別する〔ステップS62〕。リーチ
図柄は第1図柄(例えば左図柄)と第2図柄(例えば右
図柄)の組み合わせが該当し、多くのパチンコ機10で
は同じ図柄(いわゆるゾロ目)である。もしリーチ図柄
を含むならば(YES)、最終的には「はずれ」になる
が途中でリーチに達するので後述するステップS44に
進む。もしリーチ図柄を含まなければ(NO)、後述す
るステップS64に進む。
【0030】表示制御基板200に表示指令を送って図
柄変動を開始した後〔ステップS44〕、リーチ処理を
実行する〔ステップS46〕。リーチ処理の具体的な手
順について図7を参照しながら説明する。図7に示すリ
ーチ処理は、リーチ表示およびリーチパターンに基づく
変動を実現する。まず図4のステップS16で記憶した
リーチパターン乱数RCを読み込み〔ステップS7
0〕、リーチパターンを決定する〔ステップS72〕。
リーチパターンは特別図柄表示器22に図柄を表示する
ための図柄表示パターンに相当し、ROM202に複数
記憶しておく。リーチパターンの決定方法としては、例
えば専用の乱数で決定したり、ステップS70で読み込
んだリーチパターン乱数RCとに基づいてデータテーブ
ル等に従って決定する。こうしてリーチパターンを決定
した後、変動パターンに基づいて図柄変動を継続し〔ス
テップS74〕、その後にリーチ図柄を停止して表示す
る〔ステップS76〕。
【0031】上記変動パターンは図柄群の変動態様(特
別図柄の図柄変動)やアニメーション(背景図柄)等の
表示を実現するパターンであり、例えば乱数やデータテ
ーブル等を用いて決定する。図柄群の変動態様の中に
は、リールを回転させる態様の通常変動や、画面上の所
定位置を中心にある方向に揺れ動かす態様の正逆変動、
全図柄(左図柄,中図柄,右図柄)を同期させて変動す
る態様の全図柄変動などがある。また、図柄群の変動態
様を実現する変動パターンには、複数の変動領域でそれ
ぞれ変動を行う場合において変動中の変動速度や変動方
向,停止する時期や順番等を含む。例えば変動パターン
が異なれば停止する図柄の順番も異なるようにすると、
停止順によってはリーチや大当たり等を期待する期待感
も生じ得る。さらに、リーチ図柄は特別図柄表示器22
に表示するが、他の表示器のみや、その両方に表示して
もよい。こうすれば、特別図柄表示器22以外の表示器
にもリーチ図柄等が表示されるので、リーチ図柄が何で
あるかを認識しやすくなる。なお、ステップS76でリ
ーチ図柄を表示する際には、リーチに達したことをより
確実に認識させるために別個に遊技者に報知してもよ
い。当該報知手段としては、例えばアニメーション等を
表示したり、音声や特定の効果音をスピーカ50から出
したり、遊技者が触れるハンドル40や遊技者が座る椅
子を振動させる等が該当する。そして、リーチ図柄の停
止は図柄が静止する態様に限らず、基準位置を中心とし
て任意の方向に任意の距離範囲で動かしてもよい。
【0032】リーチ図柄を表示した後、上記ステップS
72で決定したリーチパターンに基づいて図柄変動を行
うリーチパターン表示処理を実行する〔ステップS7
8〕。このリーチパターン表示処理の具体的な手順等は
周知であるので、図示および説明を省略する。その後、
未だに変動していた残りの図柄変動を停止する〔ステッ
プS80〕。ステップS80を実行すると特別図柄表示
器22には第3図柄(例えば中図柄)が停止して表示さ
れ、変動による抽選結果として特別図柄(左図柄,中図
柄,右図柄)が確定する。よって遊技者はどの特別図柄
で確定したのかを認識できるが、より容易に認識できる
ようにするためには確定した図柄を拡大したり点滅する
等で表示するとよい。そして、再変動を行うか否かを判
別する〔ステップS82〕。再変動を行うか否かは、例
えば図5のステップS24で読み込んだ大当たり判定用
乱数RAが第1所定値と一致したか否かによって判別し
てもよく、特別図柄表示器22に表示された特別図柄が
特定図柄の組み合わせ(例えば図柄の組み合わせ「55
5」や「777」等)と一致したか否かによって判別し
てもよい。もし、再変動を行うならば(YES)、再変
動処理を実行する〔ステップS84〕。当該再変動処理
の具体的な内容について図8を参照しながら説明する。
【0033】図8に示す再変動処理は、全図柄変動によ
る再変動を実現する。まず、同一要素で構成するととも
に互いに逆方向に配列された図柄群を用いると、変動ラ
インで複数の大当たり図柄(特定図柄の組み合わせ)を
形成することが可能となる。そこで、上記ステップS8
0で停止して表示された大当たり図柄を基準として、第
1ラインおよび第2ラインを含む変動ラインで用いる図
柄群を全て同じ方向に所定図柄数(例えば図柄群のほぼ
半周)分だけ視認可能な状態で変動させると〔ステップ
S90〕、他の大当たり図柄で停止させることができ
る。次に、複数の変動ラインの全てを用いる図柄群を変
動するための準備を行う〔ステップS92〕。はずれ図
柄を含む図柄群を用いると、全図柄変動を行う際に大当
たり図柄を形成可能な有効ラインが一本しかないことが
ある。このとき、有効ラインを増やして全図柄変動によ
る変動を面白くするため、上記複数の変動ラインで用い
る図柄群を全て同じ方向に特別図柄表示器22で見える
範囲の図柄分だけ視認可能な状態で変動させる。なお、
上記ステップS90は特定の変動ラインで一の大当たり
図柄しか形成し得ない場合には実行する必要がなく、ス
テップS92はステップS80で停止して表示した大当
たり図柄の有効ラインによっては実行する必要がない。
【0034】そして、特定の変動ラインのいずれか一方
で用いる図柄群を変動の変動方向とは逆方向に第2図柄
数分(例えば4図柄)だけ視認可能な状態で変動させ
〔ステップS94〕、その後に上記変動ラインで用いる
図柄群を全て同じ方向に第1図柄数(例えば2図柄)分
だけ視認可能な状態で変動させる〔ステップS96〕。
第2過程に相当するステップS94を実行すると他の大
当たり図柄を形成し、第1過程に相当するステップS9
6を実行すると大当たり図柄を移動させることができ
る。よって、ステップS94,S96の両ステップを実
行した時点で、非同時に行う図柄群の変動を実現するこ
とができる。なお、ステップS94,S96の両ステッ
プを実行すれば全図柄変動が実現されるので、ステップ
S96を実行した後にステップS94を実行してもよ
い。
【0035】再変動を終えるタイミングに達するまで上
記ステップS94,S96を繰り返し実行する〔ステッ
プS98〕。再変動を行う期間は任意であって、固定期
間であってもよく、乱数等で決定する不定期間であって
もよい。再変動を行う期間を経過すると最終的な特別図
柄が確定し、特別図柄表示器22に表示される。その
後、上記ステップS92と同様に、図柄群の変動による
全図柄変動の結果として特別図柄を確定するための調整
を行う〔ステップS100〕。はずれ図柄を含む図柄群
を用いた場合であって、ステップS80を実行して停止
した特別図柄と同じ有効ライン上で特別図柄を確定させ
たい場合に実行する。こうすれば、同じ有効ライン上で
確定するので違和感がない。よって、他の有効ラインで
確定させる場合にはステップS100を実行する必要は
ない。こうして特別図柄表示器22に確定した特別図柄
を表示した後、リーチ処理を終了する。
【0036】リーチ処理を終えると図6に戻り、確率変
動を行うか否かを判別する〔ステップS48〕。確率変
動を行うか否かは、例えば図4のステップS16で記憶
した確率変動用乱数RDが第2所定値と一致したか否か
によって判別してもよく、特別図柄表示器22に表示さ
れた特別図柄と装飾図柄が所定の関係になっているか否
かによって判別してもよい。もし確率変動であるときは
(YES)、確率変動処理を実行した後〔ステップS5
0〕、変動表示処理を終了する。確率変動処理を実行す
ると、今回の大当たり遊技終了後から次回の大当たりに
なるまで、変動後に大当たり図柄で停止して大当たりに
なる確率が高まり、特別図柄の図柄変動期間が短縮され
る。同様に変動後に当たり図柄で停止して当たりになる
確率が高まり、普通図柄の図柄変動期間が短縮される。
確率変動処理の具体的な手順等は周知であるので、図示
および説明を省略する。一方、ステップS48において
確率変動でないときは(NO)、そのまま変動表示処理
を終了する。ここで、ステップS62においてリーチ図
柄でなければ(NO)、ステップS44と同様に図柄変
動を開始し〔ステップS64〕、はずれ変動パターンに
基づいて図柄変動を行なってからはずれ図柄で停止し
〔ステップS66〕、ステップS48に進む。上記ステ
ップS64,S66ではそれぞれ対応する表示指令を表
示制御基板200に送って実現する。
【0037】変動表示処理を終えると図5に戻り、大当
たりか否かを判別する〔ステップS28〕。外来ノイズ
等の影響を受けにくく信頼性が高いパチンコ機10で
は、上記大当たり判定用乱数RAに基づいて「大当た
り」か否かを判別する。なお、必要に応じて実際に特別
図柄表示器22に表示された特別図柄が大当たり図柄と
一致するか否かによって大当たりか否かを判別してもよ
い。その他、特別図柄表示器22に表示された特別図柄
と装飾図柄が所定の関係になっているか否かによって判
別してもよい。もし「大当たり」ならば(YES)、大
当たり処理を行い〔ステップS30〕、図柄変動処理を
終了する。大当たり処理は、例えば大入賞口34の蓋7
4を一定期間(例えば30秒間)だけ開放し、入賞した
パチンコ球の数に応じて賞球を払い出す等の大当たり遊
技を行う。一方、ステップS28の判別で「はずれ」な
らば(NO)、そのまま図柄変動処理を終了する。
【0038】次に、図4〜図8に示す各処理を実行して
特別図柄表示器22に特別図柄を表示する例について、
図10〜図12を参照しながら説明する。図10〜図1
2に示す例は「大当たり」になるケースを示すものであ
り、数多く発生する「はずれ」のケースについては図示
および説明を省略する。なお、パチンコ機10は変動後
に特別図柄(左図柄,中図柄,右図柄)が全て同じ図柄
で停止すると「大当たり」になるように構成されている
と仮定する。また、図示および説明を簡単にするために
横一列を有効ラインとする。
【0039】図10〜図12に示す例において、特別図
柄表示器22に備えた3つの変動領域に変動または停止
して表示する図柄群(すなわち特別図柄)を図9に示
す。図9に示す特別図柄は、変動領域ごとに対応して左
図柄群80,中図柄群82,右図柄群84を有する。こ
れらの左図柄群80,中図柄群82,右図柄群84は説
明を簡単にするために、数字の「0」から「9」までの
10種類の図柄と、図形「☆」のはずれ図柄とからな
る。中図柄群82と右図柄群84は同じ配列になってい
るが、左図柄群80の配列順とは逆順になっている。ま
た変動している図柄群が図9の状態で停止すると、特定
図柄の組み合わせ「444」,「999」でゾロ目の大
当たり図柄になる。
【0040】複数の変動ラインの全てを用いる図柄群の
変動を非同時に行うことにより特別図柄表示器22で全
図柄変動を実現する態様の一例について、図10〜図1
2を参照しながら説明する。パチンコ球が第1種始動口
30に入賞すると、図10(A)に示すように変動パタ
ーンに基づいて左図柄群80,中図柄群82,右図柄群
84がほぼ同時に図柄変動を開始する{図6のステップ
S44}。左図柄群80,中図柄群82,右図柄群84
の変動は、いずれも画面上側から下側に向かってスクロ
ールする。その後に図柄変動を停止すると{図7のステ
ップS80}、例えば図10(B)において破線で示す
ように特別図柄が中段横一列の有効ライン上に大当たり
図柄「444」が停止して大当たりになっている。
【0041】次に再変動処理では、複数の変動ラインで
用いる左図柄群80,中図柄群82,右図柄群84(以
下、単に「全図柄群」と呼ぶ。)を全てほぼ半周分だけ
視認可能な状態で変動させると{図8のステップS9
0}、中段横一列の有効ライン上に停止していた大当た
り図柄「444」を図10(C)において破線で示すよ
うに大当たり図柄「999」に変更している。その後、
全図柄群を全て同じ方向に特別図柄表示器22で見える
範囲の図柄分だけ視認可能な状態で変動させると{図8
のステップS92}、大当たり図柄「999」を図11
(A)に示すように下段横一列の有効ライン上に位置さ
せている。そして、左ライン(第1ライン)で用いる左
図柄群80を画面上方向に4図柄分だけ視認可能な状態
で変動させると{図8のステップS94}、図11
(B)に示すように上段横一列の有効ライン上に大当た
り図柄「000」を形成している。その後、全図柄群を
全て画面下方向に2図柄分だけ視認可能な状態で変動さ
せると{図8のステップS96}、上段横一列の有効ラ
イン上に位置していた大当たり図柄「000」を図11
(C)に示すように下段横一列の有効ライン上に移動さ
せている。こうして非同時ではあるが、複数の変動ライ
ンについて図柄群の変動を実現することができる。
【0042】さらに図8のステップS94,S96をも
う一度実行すると、図12(A)に示すように上段横一
列の有効ライン上に大当たり図柄「111」を形成し、
さらに図12(B)に示すように下段横一列の有効ライ
ン上に移動させることができる。この時点で再変動を終
えると{図8のステップS98のYES}、図柄変動に
よる抽選結果は大当たり図柄「111」で確定する。そ
の後、特別図柄表示器22には図12(C)に示すよう
に『大当り』という文字が大きく表示され、さらに大当
たり遊技が行われて大入賞口34が一時的に開く。よっ
て、遊技者はパチンコ球を入賞させて多くの賞球を獲得
する機会が得られる。なお、上記の例では下段横一列の
有効ライン上に大当たり図柄を「999」→「000」
→「111」→「222」→…→「888」のように形
成するため、第2過程に相当するステップS94を実行
した後に、第1過程に相当するステップS96を実行し
た。もし上段横一列の有効ライン上に大当たり図柄を
「999」→「888」→「777」→「666」→…
→「000」のように形成するには、第1過程に相当す
るステップS96を実行した後に、第2過程に相当する
ステップS94を実行することによって実現することが
できる。
【0043】上記実施の形態1によれば、以下に示す効
果を得ることができる。 (1)請求項2に対応し、変動している図柄群が有効ラ
イン上に例えば大当たり図柄「444」(第1の特定図
柄の組み合わせ)で表示されると、次の二つの過程を行
う。すなわち、複数の変動ラインで用いる左図柄群8
0,中図柄群82,右図柄群84を全て同じ方向に2図
柄(所定の第1図柄数)分だけ視認可能な状態で変動さ
せる第1過程と{図8のステップS96}、左図柄群8
0(第1ライン)を第1過程の変動方向と逆方向に4図
柄(所定の第2図柄数)分だけ視認可能な状態で変動さ
せる第2過程である{図8のステップS94}。こうし
て結果として複数の変動ラインの全てを用いる図柄群の
変動を実現することができ、また当該変動を非同時に行
うので変動の変化が生じて面白い。 (2)請求項3に対応し、まず複数の変動ラインで用い
る左図柄群80,右図柄群84は、ともに「444」や
「999」のように複数の大当たり図柄(特定図柄の組
み合わせ)を構成し得ることができ、当該左図柄群8
0,右図柄群84の構成要素を互いに逆方向に配列して
いる{図9参照}。そして、変動している図柄群が有効
ライン上に大当たり図柄「444」(第1の特定図柄の
組み合わせ)で表示されると、第1ラインおよび第2ラ
インで用いる図柄群を視認可能な状態で同じ方向に変動
させ、その後に有効ライン上に大当たり図柄「999」
(第2の特定図柄の組み合わせ)を表示する。よって左
図柄群80,右図柄群84の構成要素を互いに逆方向に
配列した場合に同一方向に変動させても、当該図柄群の
変動を実現することができる。また、左図柄群80,右
図柄群84を視認可能な状態で変動させるので、遊技者
は図柄の変化を目で追えて最終的にどの図柄の組み合わ
せで停止するかを例えば変動速度の減速率等に基づいて
予測することが可能になる。さらに、変動の前後で左図
柄群80,右図柄群84の配列が同じであるので違和感
がない。 (3)請求項4に対応し、大当たり図柄「444」(第
1の特定図柄の組み合わせ)と大当たり図柄「999」
(第2の特定図柄の組み合わせ)とを、それぞれ同一図
柄の組み合わせとした。すなわち、変動している図柄群
がゾロ目で停止し、その後さらに変動を行なってゾロ目
で停止する。よって左図柄群80,右図柄群84の構成
要素を互いに逆方向に配列しても、左図柄群80,右図
柄群84の変動をゾロ目で実現することができる。
【0044】〔実施の形態2〕実施の形態2は実施の形
態1と同様に第1種パチンコ機に本発明を適用した例で
あって、複数の変動ラインで同時に変動を行うことによ
り全図柄変動を実現する例について説明する。本実施の
形態2は図13〜図15を参照しながら説明する。な
お、パチンコ機10の構成等は実施の形態1と同様であ
るので、説明を簡単にするために実施の形態2では実施
の形態1と異なる点について説明する。また、図13〜
図15において実施の形態1に示す要素(図8,図10
等)と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略す
る。
【0045】実施の形態2が実施の形態1と異なる点
は、再変動処理における繰り返し処理である。すなわ
ち、実施の形態1では複数の変動ラインの全てを用いる
図柄群の変動を非同時に行うことにより特別図柄表示器
22で全図柄変動を実現した点で(図8のステップS9
4,S96)、上記複数の変動ラインのうちの特定の変
動ラインについて互いに逆方向に図柄群の変動をほぼ同
時に行う実施の形態2と異なる(図13のステップS9
5)。より具体的には図13に示す再変動処理におい
て、再変動を終えるまでの期間に〔ステップS98〕、
特定の変動ラインで用いる図柄群を視認可能な状態で互
いに逆方向に変動させ、有効ライン上に第2の特定図柄
の組み合わせで停止させる〔ステップS95〕。よって
特定の変動ラインに用いる図柄群の構成要素を互いに逆
方向に配列しても、全図柄変動を実現することができ
る。また、全図柄変動の前後で同じ配列であるので違和
感がない。
【0046】次に、特定の変動ラインで用いる図柄群を
視認可能な状態で互いに逆方向に変動させることによ
り、特別図柄表示器22で全図柄変動を実現する態様の
一例について図14,図15を参照しながら説明する。
この一例は実施の形態1と同様に、図4〜図7,図14
に示す各処理を実行して特別図柄表示器22に特別図柄
を表示する例である。なお、特に断らない限り実施の形
態1と同じ条件で行う。パチンコ球が第1種始動口30
に入賞すると、図10(A)に示すように変動パターン
に基づいて左図柄群80,中図柄群82,右図柄群84
がほぼ同時に図柄変動を開始する{図6のステップS4
4}。左図柄群80,中図柄群82,右図柄群84の変
動は、いずれも画面上側から下側に向かってスクロール
する。その後に図柄変動を停止すると{図7のステップ
S80}、例えば図14(A)において破線で示すよう
に特別図柄が中段横一列の有効ライン上に大当たり図柄
「444」が停止して大当たりになっている。
【0047】次に再変動処理では、特定の変動ラインで
用いる左図柄群80と右図柄群84を視認可能な状態で
互いに逆方向に変動させる{図13のステップS9
5}。具体的には、図14(A)に示す状態から左図柄
群80を画面上方向に、中図柄群82および右図柄群8
4を画面下方向にそれぞれ1図柄分だけ変動すると、図
14(B)に示すような状態になる。同様にして互いに
逆方向に1図柄分だけ変動すると、図14(C)に示す
ように中段横一列の有効ライン上に大当たり図柄「55
5」が形成される。さらに1図柄分だけ変動すると図1
5(A)に示すような状態になり、もう1図柄分だけ変
動すると、図15(B)に示すように中段横一列の有効
ライン上に大当たり図柄「666」が形成される。この
場合に図14(A)→図14(B)→図14(C)→図
15(A)→図15(B)に移行する過程については、
途中で一時的に停止させてコマ送りのようにしてもよ
く、一時的な停止をすることなく連続的に変動を行なっ
てもよい。上記の例では左図柄群80と右図柄群84を
視認可能な状態で互いに逆方向に2図柄分ずつ変動させ
ると、中段横一列の有効ライン上に大当たり図柄を「4
44」→「555」→「666」→「777」→…→
「333」のように形成することができる。
【0048】なお、上記の例では特定の変動ラインで用
いる図柄群を視認可能な状態で互いに逆方向に同一図柄
数分だけ変動させて、中段横一列の有効ライン上に大当
たり図柄を形成した。同一段で大当たり図柄を形成しな
い場合には、特定の変動ラインで用いる図柄群視認可能
な状態で互いに逆方向に異なる図柄数分だけ変動させ
て、有効ライン上に大当たり図柄を形成することも可能
である。例えば図14(A)に示す状態から左図柄群8
0を画面上方向に3図柄分だけ変動し、中図柄群82お
よび右図柄群84を画面下方向に1図柄分だけ変動する
と、図15(C)に示すように上段横一列の有効ライン
上に大当たり図柄「555」が形成される。そして、今
度は左図柄群80を画面上方向に1図柄分だけ変動し、
中図柄群82および右図柄群84を画面下方向に3図柄
分だけ変動すると、図15(B)に示すように中段横一
列の有効ライン上に大当たり図柄「666」が形成され
る。よって互いに逆方向に異なる図柄数分だけ変動させ
た場合であっても、全図柄変動を実現することができ
る。
【0049】上記実施の形態2によれば、以下に示す効
果を得ることができる。 (1)請求項1に対応し、まず複数の変動ラインに含ま
れる第1ラインおよび第2ラインで用いる左図柄群8
0,右図柄群84は、ともに「444」や「999」の
ように複数の大当たり図柄(特定図柄の組み合わせ)を
構成し得ることができ、当該左図柄群80,右図柄群8
4の構成要素を互いに逆方向に配列している{図9参
照}。そして、変動している左図柄群80,右図柄群8
4が有効ライン上に大当たり図柄「444」(第1の特
定図柄の組み合わせ)で表示されると、左図柄群80お
よび右図柄群84(第1ラインおよび第2ライン)を視
認可能な状態で互いに逆方向に変動させ、有効ライン上
に大当たり図柄「555」(第2の特定図柄の組み合わ
せ)で停止させる{図13のステップS95}。よって
左図柄群80,右図柄群84の構成要素を互いに逆方向
に配列しても、左図柄群80,右図柄群84の変動を実
現することができる。また、左図柄群80,右図柄群8
4を視認可能な状態で変動させるので、遊技者は図柄の
変化を目で追えて最終的にどの図柄の組み合わせで停止
するかを例えば変動速度の減速率等に基づいて予測する
ことが可能になる。さらに、変動の前後で左図柄群8
0,右図柄群84の配列が同じであるので違和感がな
い。 (2)請求項3,請求項4との関係では実施の形態1と
同様の効果を奏する。
【0050】〔他の実施の形態〕上述したパチンコ機1
0(遊技機)において、他の部分の構造,形状,大き
さ,個数,配置および動作条件等については、上記実施
の形態に限定されるものでない。例えば、上記実施の形
態を応用した次の各形態を実施することもできる。 (1)上記実施の形態では、パチンコ機10に本発明を
適用した。この形態に代えて、パチンコ機以外の他の遊
技機(例えばパチスロ機,アレンジボール機,雀球遊技
機,テレビゲーム機等)であって複数の図柄からなる図
柄群を複数の変動ラインで変動または停止して表示する
表示部を備えたものにも同様に本発明を適用することが
できる。当該他の遊技機であっても、遊技者は違和感を
感ずることなく、図柄の変化を目で追えて最終的にどの
図柄の組み合わせで停止するかを予測することができ
る。
【0051】(2)上記各実施の形態では、特定の変動
ラインで行う変動の変動方向を画面の上下方向とした
{図11,図12等参照}。この形態に代えて、変動方
向を画面の左右方向としてもよく、上下方向と左右方向
とを適宜に切り換えて変動を行なってもよい。この形態
でも各実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0052】(3)上記各実施の形態では、3段(3
行)・3列で特別図柄を表示するパチンコ機10に本発
明を適用したが、これはn段・m列(n≧2,m≧2)
で特別図柄を表示するパチンコ機の一例に過ぎない。よ
って、他のn段・m列(例えば2段・2列や3段・4列
など)で特別図柄を表示するパチンコ機にも本発明を適
用することが可能である。また、両端の列を除く中側の
列ついてはn段に限らず、n段よりも少ない段数で表示
するパチンコ機にも本発明を適用してもよい。これらの
形態であっても、各実施の形態と同様の効果を得ること
ができる。
【0053】(4)上記各実施の形態では、横一列の有
効ライン上に表示された大当たり図柄について全図柄変
動を行なって、同じ段(または異なる段)の横一列の有
効ライン上に他の大当たり図柄を表示した{図8のステ
ップS94,S96、図10等参照}。この形態に代え
て(あるいは加えて)、横一列の有効ライン上に表示さ
れた大当たり図柄について全図柄変動を行うと、斜め一
列の有効ライン上に他の大当たり図柄を表示するように
してもよい。同様に、斜め一列の有効ライン上に表示さ
れた大当たり図柄について全図柄変動を行うと、横一列
の有効ライン上に他の大当たり図柄を表示するようにし
てもよい。画面の左右方向に変動を行うタイプのパチン
コ機では、上記横一列は縦一列になる。こうすれば、変
動がより多彩になるので変化に面白味がさらに生ずる。
【0054】(5)上記各実施の形態では、キャラクタ
ジェネレータ212を記録部6として適用した。この形
態に代えて(あるいは加えて)、ROM202、RAM
204、メイン制御基板100または通信制御回路11
6,206を通じて通信可能なホールコンピュータ内の
ROMやRAM、ディスク装置でアクセス可能なフレキ
シブルディスク,ハードディスク,光磁気ディスク等の
ディスク媒体、カード装置でアクセス可能なプリペイド
カード,ICカード,紙カード等のカード類、あるいは
読取装置でアクセス可能な文字や記号等を印刷した印刷
物等を適用してもよい。こうした記録装置や記録媒体で
あっても、特定の変動ラインで用いられ同一要素で構成
するとともに互いに逆方向に配列した図柄群を適切に記
憶(記録)することができる。
【0055】(6)上記各実施の形態では、数字の図柄
(例えば「0」から「9」まで)と、図形のはずれ図柄
「☆」とで構成した図柄群を用いて、図柄群ごとに変動
を行う複数の変動ラインを形成した{図9参照}。この
形態に代えて、例えば図16に示すような構成からなる
他の図柄群ごとに変動を行う複数の変動ラインを形成し
てもよい。ただし、左図柄群80と、中図柄群82およ
び右図柄群84との配列順は実施の形態と同様にしてい
る。これらの構成であっても複数の変動ラインの全てを
用いる図柄群の変動を実現することができるので、実施
の形態と同様の効果を得ることができる。なお、任意の
タイミングで図柄群を変更(切換)することにより、図
柄表示を変化させることができる。 (6a)図16(A)に示すように、同じ種類の図柄の
みで複数の図柄群(左図柄群80,中図柄群82,右図
柄群84)を構成する。図16(A)の例では数字の図
柄のみで構成しているが、文字の図柄,図形の図柄,キ
ャラクタ等のように他の種類の図柄のみで構成してもよ
い。 (6b)図16(B)に示すように、複数の図柄群のう
ち少なくとも一の図柄群について構成要素の数を他の図
柄群と異ならせる。図16(B)の例では、左図柄群8
0および右図柄群84とは同じ10個の構成要素で構成
し、中図柄群82は10個のはずれ図柄「☆」をさらに
含めて20個の構成要素で構成する。 (6c)図16(C)に示すように、複数の図柄群のう
ち少なくとも一の図柄群の構成を他の図柄群の構成と異
ならせる。図16(C)の例では、左図柄群80と右図
柄群84とを同じ構成要素で構成し、中図柄群82をオ
ールマイティ図柄(例えばトランプのスペードを模した
図柄)をさらに構成要素として含める。 (6d)その他、同じ図柄(例えば数字の図柄「7」)
を複数個含む図柄群や、複数個の図柄をランダムに配列
した図柄群などのように、任意の図柄からなる図柄群を
用いて複数の変動ラインを形成してもよい。
【0056】(7)上記各実施の形態では、変動してい
る図柄群を停止した後に再変動する表示態様によって本
発明を実現した{図8の再変動処理,図11の画面表示
等を参照}。この形態に代えて、図17,図18に示す
ような他の表示態様によって本発明を実現してもよい。
(7a)図17に示す例は「全図柄リーチ」と呼ばれる
表示態様であり、初めに 複数の変動ラインについて同じ方向に変動を行い(図1
7(A))、その後に少なくとも一の変動ラインの変動
方向を異ならせる(図17(B))。そして、コマ送り
(低速変動)で変動を継続し(図17(C))、最終的
に確定する図柄を表示する(図17(D))。図17
(B)と図17(C)に示すように、左図柄群80と中
図柄群82および右図柄群84とで図柄群の変動方向が
異なっている期間は中段横一列でゾロ目が形成される。 (7b)図18に示す例は、初めに複数の変動ラインに
ついて同じ方向に変動を行い(図18(A))、その後
に一時的に停止する(図18(B))。このとき特定の
図柄(上記オールマイティ図柄等)が特定の位置に表示
されると、当該特定の図柄以外の図柄群にかかる変動ラ
インについて変動を行う。図18(B)の例では画面中
央部にオールマイティ図柄が表示されたので、左図柄群
80と右図柄群84でコマ送り(低速変動)による再変
動を行い(図18(C))、最終的に確定する図柄を表
示する(図18(D))。なお、「オールマイティ図
柄」とは有効ライン上にある他の図柄と同じ図柄とみな
す図柄を意味し、図18(D)の例では図柄「5」とみ
なされる。
【0057】(8)上記各実施の形態では、特別図柄表
示器22の画面に対して上下方向に図柄群をスクロール
変動させた{図10〜図12等参照}。しかし、本発明
はスクロール変動に限るものではなく、スクロール変動
以外の変動態様にも適用することができる。例えば、図
柄の移動表示を伴わずに各図柄群にそれぞれ属する図柄
の表示位置を順番に変更する変動態様であっても、図柄
群の配列や有効ライン上に表示する図柄の順等の構成を
同じくする変動態様であれば、本発明を適用することが
できる。図19(A)〜図19(C)はその一例を示す
ものであり、表示部に表示された各図柄(図19
(A))がそれぞれ回転し反転して(図19(B))、
別の図柄に変化する(図19(C))ものである。ここ
で、図19(A)の例は実施の形態2における図15
(A)の例に対応し、図19(C)の例は同じく図15
(B)の例に対応している。なお、回転方向の変動は反
転(半回転),1回転,複数回転等のいずれでもよく、
任意のタイミングで逆方向に回転してもよい。また、上
下方向,左右方向のスクロールと、当該回転して反転す
る変動とを任意に組み合わせて変動する態様であっても
よい。こうすれば変動態様が多様化するので、多様な変
動態様を見る楽しみを遊技者に与えることができる。さ
らには大当たりになり易さ(期待度)に応じて変動態様
を変化させると、遊技者は大当たりになる期待感を持っ
て変動を見ることができる。
【0058】
【他の発明の態様】以上、本発明の実施の形態について
説明したが、この実施の形態には特許請求の範囲に記載
した発明の態様のみならず他の発明の態様を有するもの
である。この発明の態様を以下に列挙するとともに、必
要に応じて関連説明を行う。
【0059】〔態様1〕 複数の図柄からなる図柄群を
変動または停止して表示可能な表示部を備え、変動して
いる前記図柄群が有効ライン上に特定図柄の組み合わせ
で停止すると遊技者に特典を与える遊技機において、前
記表示部には前記図柄群ごとに変動を行う複数の変動ラ
インを備え、前記複数の変動ラインごとに対応する図柄
群を第1グループと第2グループとに区分し、前記第1
グループに属する少なくとも一の図柄群と、前記第2グ
ループに属する少なくとも一の図柄群とは、ともに特定
図柄の組み合わせを構成し得る図柄を含むとともに、当
該図柄群の構成要素を互いに逆方向に配列し、変動して
いる図柄群が前記有効ライン上に第1の特定図柄の組み
合わせで表示されると、前記第1グループと第2グルー
プとにそれぞれ属する少なくも一の図柄群を視認可能な
状態で互いに逆方向に変動させ、その後に前記有効ライ
ン上に第2の特定図柄の組み合わせで表示する遊技機。 〔態様1の関連説明〕 本態様によれば、例えば左図柄
群80を第1グループに、中図柄群82および右図柄群
84を第2グループにそれぞれ区分する。第1グループ
に属する図柄群と第2グループに属する図柄群とは、と
もに「444」や「999」等のような特定図柄の組み
合わせを構成し得る図柄を含むとともに、当該図柄群の
構成要素を互いに逆方向に配列する(図9参照)。そし
て、変動している図柄群が大当たり図柄で表示される
と、第1グループと第2グループとにそれぞれ属する少
なくも一の図柄群を視認可能な状態で互いに逆方向に変
動させ、その後に他の大当たり図柄で表示する。こうし
て複数の変動ラインの全てを用いる図柄群の変動を実現
することができ、遊技者は図柄の変化を目で追えて予測
することが可能になり、変動の前後で違和感がない。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、複数の変動ラインで用
いる図柄群の構成要素を互いに逆方向に配列した場合で
あっても、遊技者は違和感を感ずることなく、図柄の変
化を目で追えて最終的にどの図柄の組み合わせで停止す
るかを予測することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概要を模式的に示す図である。
【図2】第1種パチンコ機の外観を示す正面図である。
【図3】メイン制御基板と表示制御基板の概略構成を示
すブロック図である。
【図4】第1種始動口処理の手順を示すフローチャート
である。
【図5】図柄変動処理の手順を示すフローチャートであ
る。
【図6】変動表示処理の手順を示すフローチャートであ
る。
【図7】リーチ処理の手順を示すフローチャートであ
る。
【図8】再変動処理の手順を示すフローチャートであ
る。
【図9】複数の変動ラインでそれぞれ用いる図柄群の配
列例を示す図である。
【図10】特別図柄表示器の表示例を示す図である。
【図11】図10に続く特別図柄表示器の表示例を示す
図である。
【図12】図11に続く特別図柄表示器の表示例を示す
図である。
【図13】再変動処理の手順を示すフローチャートであ
る。
【図14】特別図柄表示器の表示例を示す図である。
【図15】図14に続く特別図柄表示器の表示例を示す
図である。
【図16】複数の変動ラインでそれぞれ用いる図柄群の
配列例を示す図である。
【図17】変動態様の一例を示す図である。
【図18】変動態様の一例を示す図である。
【図19】変動態様の一例を示す図である。
【符号の説明】
10 パチンコ機(遊技機) 14 複合装置 22 特別図柄表示器(表示部) 26 普通図柄表示器 30 第1種始動口 32 ゲート 58 ゲートセンサ 60,66 始動口センサ 68 下部始動口 80 左図柄群(第1ラインに用いる図柄群) 82 中図柄群 84 右図柄群(第2ラインに用いる図柄群) 100 メイン制御基板(遊技制御部) 110,210 CPU 112,202 ROM 114,204 RAM 200 表示制御基板(表示制御部) 212 キャラクタジェネレータ(記録部) 214 VDP

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の図柄からなる図柄群を変動または
    停止して表示可能な表示部を備え、変動している前記図
    柄群が有効ライン上に特定図柄の組み合わせで停止する
    と遊技者に特典を与える遊技機において、 前記表示部には前記図柄群ごとに変動を行う複数の変動
    ラインを備え、 前記複数の変動ラインに含まれる第1ラインおよび第2
    ラインで用いる図柄群は、ともに特定図柄の組み合わせ
    を構成し得る図柄を含むとともに、当該図柄群の構成要
    素を互いに逆方向に配列し、 変動している図柄群が前記有効ライン上に第1の特定図
    柄の組み合わせで表示されると、前記第1ラインおよび
    第2ラインで用いる図柄群を視認可能な状態で互いに逆
    方向に変動させ、その後に前記有効ライン上に第2の特
    定図柄の組み合わせを表示する遊技機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した遊技機において、 変動している図柄群が有効ライン上に第1の特定図柄の
    組み合わせで表示されると、 第1ラインおよび第2ラインで用いる図柄群を全て同じ
    方向に所定の第1図柄数分だけ視認可能な状態で変動さ
    せる第1過程と、 第1ラインまたは第2ラインのいずれか一方で用いる図
    柄群を前記第1過程の変動方向と逆方向に所定の第2図
    柄数分だけ視認可能な状態で変動させる第2過程とを行
    う遊技機。
  3. 【請求項3】 複数の図柄からなる図柄群を変動または
    停止して表示可能な表示部を備え、変動後の有効ライン
    上に特定図柄の組み合わせで停止すると遊技者に特典を
    与える遊技機において、 前記表示部には前記図柄群ごとに変動を行う複数の変動
    ラインを備え、 図柄の配列順で複数の特定図柄の組み合わせを形成可能
    であって前記複数の変動ラインに含まれる第1ラインお
    よび第2ラインで用いる図柄群は、ともに特定図柄の組
    み合わせを構成し得る図柄を含むとともに、当該図柄群
    の構成要素を互いに逆方向に配列し、 変動している図柄群が前記有効ライン上に第1の特定図
    柄の組み合わせで表示されると、前記第1ラインおよび
    第2ラインで用いる図柄群を視認可能な状態で同じ方向
    に変動させ、その後に前記有効ライン上に第2の特定図
    柄の組み合わせを表示する遊技機。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれか一項に記載し
    た遊技機において、 第1の特定図柄の組み合わせと第2の特定図柄の組み合
    わせは、それぞれ同一図柄の組み合わせとした遊技機。
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