JP2001212316A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2001212316A
JP2001212316A JP2000028113A JP2000028113A JP2001212316A JP 2001212316 A JP2001212316 A JP 2001212316A JP 2000028113 A JP2000028113 A JP 2000028113A JP 2000028113 A JP2000028113 A JP 2000028113A JP 2001212316 A JP2001212316 A JP 2001212316A
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JP2000028113A
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English (en)
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Takaaki Ichihara
高明 市原
Hiromi Okumoto
博己 奥本
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Daiichi Shokai Co Ltd
Original Assignee
Daiichi Shokai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊技性を低下させることなく、第2特典を付
与している期間内において単位時間当たりに行える変動
回数が増えるようにする。 【解決手段】 パチンコ機等の遊技機に関し、複数の図
柄からなる図柄群の変動または停止を表示可能な表示部
5と、図柄群の変動中にリーチが発生するとリーチアク
ションを表示する制御を行う表示制御手段4と、大当た
り遊技による第1特典Aおよび大当たり遊技以外の第2
特典Bを付与し得る特典付与手段1と、第2特典Bを付
与する期間の少なくとも一部では当該リーチが発生する
リーチ確率を他の期間よりも低く設定する確率設定手段
2と、リーチ確率に基づいてリーチを発生させるか否か
を決定するリーチ決定手段3とを有する。リーチ確率を
低く設定するとリーチアクションが行われる頻度も少な
くなるので、単位時間当たりに行える変動回数が増え
る。また、余分な記憶容量を必要としないので、遊技性
を維持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表示部,表示制御手
段および特典付与手段を備えた遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】遊技機の一つであるパチンコ機では、パ
チンコ球が所定領域に入賞または通過すると、遊技盤面
に設けられている液晶表示器に特別図柄を変動させ始め
る。上記所定領域には、ゲート等の特定領域や、特定の
入賞口等がある。そして、変動している特別図柄が所定
図柄(例えば「111」や「777」等)で停止する
と、「大当たり」として大当たり遊技を行う。当該大当
たり遊技では大入賞口等を一定期間だけ開ける等の動作
によってパチンコ球が入賞口に入り易くし、遊技者に賞
球を獲得する機会を与える。ところでパチンコ機の中に
は、大当たり遊技を終えた後に「大当たり」になる確率
を高める確率変動を行うものがある。こうしたパチンコ
機では確率変動になると「大当たり」になり易くなるの
で、遊技者は次回の「大当たり」を期待しながら遊技す
ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記パチンコ
機では確率変動になるか否かにかかわらず、図柄群の変
動中にリーチが発生するリーチ確率は同じであった。リ
ーチ確率が同じことから、リーチアクションが行われる
頻度も同じになる。よって単位時間当たりに発生するリ
ーチの回数もまた同じになり、言い換えれば単位時間当
たりに行える変動回数も確率変動になるか否かにかかわ
らず同じになってしまう。一方、単位時間当たりに行え
る変動回数を増やす手段としては、図柄群の変動を行う
変動期間を短縮する方法が考えられる。図柄群の変動は
変動パターンに従って行うことから、短縮した変動期間
に対応して変動パターンを用意する必要がある。かかる
場合には記憶すべき変動パターンが増えるが、パチンコ
機に搭載可能な記憶容量には限界がある。よって変動パ
ターンを増やすと他のプログラムやデータ等を削除する
必要があり、その分だけ遊技性が低下せざるを得ない。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、遊
技性を低下させることなく、確率変動になった後(第2
特典を付与している期間内)において単位時間当たりに
行える変動回数を増やした遊技機を提供することを目的
とする。
【0004】
【課題を解決するための手段1】課題を解決するための
手段1は、請求項1に記載した通りである。ここで、請
求項1に記載した用語については以下のように解釈す
る。当該解釈は他の請求項および発明の詳細な説明につ
いても同様である。 (1)「表示部」は一の表示器(あるいは表示装置)に
ついて図柄を表示可能な部位の全部であってもよく、当
該部位の一部であってもよい。さらには一の表示器に限
らず、複数の表示器で構成してもよい。 (2)「停止」には完全な停止のみならず、一時停止を
も含む。また「停止」の状態には静止する場合のみなら
ず、基準位置を中心として任意の方向に任意の距離範囲
で動く場合をも含む。 (3)「第1特典」および「第2特典」はいずれも遊技
者に有利な遊技状態を提供する手段を意味するが、本明
細書では「第1特典」と「第2特典」とでは異なる手段
について適用する。よって「第1特典」には大当たり遊
技が該当し、「第2特典」には例えば図柄変動期間の短
縮(以下「時短」と呼ぶ。),時短回数の設定や変更,
遊技者に特典を与える確率の設定や変更(以下「確率変
動」と呼ぶ。),確率変動回数の設定や変更,入賞口に
備えた蓋や羽根(あるいは可動翼片)の開閉等のような
態様が該当する。なお、単に「特典」というときは、
「第1特典」および「第2特典」のいずれか少なくとも
一方を意味する。 (4)「リーチ」とは通常状態よりも「大当たり」にな
り易い状態であって、未だに変動している残りの図柄群
を除き、「大当たり」の図柄と部分的に一致する図柄で
停止した状態を意味する。
【0005】当該手段1によれば、第2特典を付与する
期間の少なくとも一部では、確率設定手段がリーチが発
生するリーチ確率を他の期間よりも低く設定する。リー
チ決定手段は、リーチ確率に基づいてリーチを発生させ
るか否かを決定する。リーチ確率が低くなると、リーチ
アクションが行われる頻度も少なくなる。よって単位時
間当たりに発生するリーチの回数もまた少なくなり、言
い換えれば単位時間当たりに行える変動回数が増える。
また、変動パターンを増やす必要がなく余分な記憶容量
を必要としないので、遊技性を維持することができる。
【0006】
【課題を解決するための手段2】課題を解決するための
手段2は、請求項2に記載した通りである。ここで、請
求項2に記載した用語の「第1要素」および「第2要
素」は、いずれもリーチを発生させるか否かを決定する
際に用いる要素である。当該要素としては、例えば数
値,文字(英数字や漢字等),記号,符号,図形等のよ
うな種々のデータを適用することが可能である。当該解
釈は他の請求項および発明の詳細な説明についても同様
である。
【0007】当該手段2によれば、リーチ決定手段が用
いる要素群はリーチを発生させる第1要素と発生させな
い第2要素とを有する。確率設定手段は、第1要素と第
2要素との構成比率を変えることによってリーチ確率を
低く設定する。よって、リーチ決定手段はリーチ確率が
低くなった要素群に基づいてリーチを発生させるか否か
を決定することになる。従来の遊技機では、通常遊技の
際にリーチ決定手段が用いる通常要素群と、当該通常要
素群と同じリーチ確率であって確率変動の際にリーチ決
定手段が用いる確変要素群とを備えていた。本手段の発
明における要素群は通常要素群と確変要素群とを兼用す
るので、当該従来の遊技機で用いていたいずれか一方の
要素群を無くすことができる。よって要素群を記憶する
ために必要な記憶容量を少なく抑えることができるの
で、リーチを発生させるか否かを決定するためのプログ
ラムも簡単にすることができる。また、記憶容量を少な
く抑えた分だけ遊技を実現する他のプログラムやデータ
等を増やすことができるので、遊技性を向上させること
ができる。
【0008】
【課題を解決するための手段3】課題を解決するための
手段3は、請求項3に記載した通りである。当該手段3
によれば、確率設定手段は第1要素および第2要素のう
ちいずれか少なくとも一方を第2特典を付与している少
なくとも一部の期間と他の期間とで変化させないように
構成した。リーチ確率を低く設定する際に要素群の構成
要素を変化させようとすると、対応するプログラムが必
要になる。よって本手段の発明では要素群の構成要素を
変化させないので、当該プログラムが不要になる。した
がって、遊技を実現するための制御プログラムを作成す
る工数を低く抑えることができる。
【0009】
【課題を解決するための手段4】課題を解決するための
手段4は、請求項4に記載した通りである。当該手段4
によれば、期間短縮手段は、図柄群の変動開始からリー
チが発生するまでのリーチ前期間およびリーチが発生し
てから図柄群の変動を停止するまでのリーチ後期間のう
ち、いずれか少なくとも一方を短縮する。リーチ確率を
低く設定した上に図柄変動期間を短縮すると、単位時間
当たりに行える変動回数をさらに増やすことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明における実施の形態
を図面に基づいて説明する。本実施の形態は遊技機の一
つである第1種パチンコ機に本発明を適用したものであ
って、図1〜図8を参照しながら説明する。
【0011】はじめに、本発明の概要を模式的に示した
図1を参照しながら説明する。図1に示す遊技機は、複
数の図柄からなる図柄群の変動または停止を表示可能な
表示部5と、図柄群の変動中にリーチが発生するとリー
チアクションを表示する制御を行う表示制御手段4と、
大当たり遊技による第1特典Aおよび大当たり遊技以外
の第2特典Bを付与し得る特典付与手段1と、第2特典
Bを付与する期間の少なくとも一部では当該リーチが発
生するリーチ確率を他の期間よりも低く設定する確率設
定手段2と、リーチ確率に基づいてリーチを発生させる
か否かを決定するリーチ決定手段3とを有する。この構
成によれば、リーチ確率を低く設定すると表示制御手段
4によってリーチアクションが行われる頻度も少なくな
るので、単位時間当たりに発生するリーチの回数もまた
少なくなる。すなわち単位時間当たりに行える変動回数
が増える。また、従来の遊技機のように変動パターンを
増やす必要がなく余分な記憶容量を必要としないので、
遊技性を維持することができる。よって、遊技性を低下
させることなく、第2特典を付与している期間内におい
て単位時間当たりに行える変動回数を増やすことができ
る。このように変動回数が増えることによって、第1特
典に対する遊技者の期待感を高めることができる。
【0012】ここで、以下に示す(1)から(3)まで
の態様を各々実現してもよい。これらの態様であっても
遊技性を低下させることなく、第2特典を付与している
期間内において単位時間当たりに行える変動回数を増や
すことができる。 (1)リーチ決定手段3が用いる要素群6は、リーチを
発生させる第1要素と発生させない第2要素とを備える
ように構成する。第1要素と第2要素との構成比率を変
えることによってリーチ確率を低く設定するように確率
設定手段2を構成する。こうすれば、従来の遊技機で用
いていた複数の要素群に比べると、必要な要素群の数を
少なくすることができる。よって当該要素群を記憶する
ために必要な記憶容量を少なく抑えることができるの
で、リーチを発生させるか否かを決定するためのプログ
ラムも簡単にすることができる。また、記憶容量を少な
く抑えた分だけ遊技を実現する他のプログラムやデータ
等を増やすことができるので、遊技性を向上させること
ができる。 (2)要素群6を構成する第1要素および第2要素のう
ちいずれか少なくとも一方を、第2特典Bを付与してい
る少なくとも一部の期間と他の期間とで変化させないよ
うに確率設定手段2を構成する。こうすれば、要素群の
構成要素(第1要素,第2要素)を変化させないので、
当該プログラムが不要になる。よって、遊技を実現する
ための制御プログラムを作成する工数を低く抑えること
ができる。 (3)図柄群の変動開始からリーチが発生するまでのリ
ーチ前期間およびリーチが発生してから図柄群の変動を
停止するまでのリーチ後期間のうち、いずれか少なくと
も一方を短縮する期間短縮手段をさらに備える。こうす
れば、リーチ確率を低く設定した上に図柄変動期間を短
縮すると、単位時間当たりに行える変動回数をさらに増
やすことができる。
【0013】次に、図2には第1種パチンコ機であるパ
チンコ機10の外観を正面図で示す。図2に示すパチン
コ機10の遊技盤面12上には、通過するパチンコ球を
検出するゲートセンサ58を有するゲート32、パチン
コ球が通過可能な通過口24,62、入賞したパチンコ
球を検出する始動口センサ60を有する第1種始動口3
0、ソレノイド54によって開閉される蓋74を有する
大入賞口34、後述するように特別図柄表示器22や保
留球ランプ20,28等を複合的に有する複合装置1
4、その他に一般の入賞口や風車,釘などが適宜に配置
されている。一方、遊技盤面12の下方には、遊技者が
パチンコ機10に対して操作を行う操作ボタン48(操
作部)や、賞球を含むパチンコ球を一時的に貯留する下
皿44や、タバコの吸い殻等を入れる灰皿46、遊技者
の手が触れているか否かを検出するタッチセンサ42を
備えたハンドル40、賞球の受皿である上皿38の内部
に設けられて音(効果音や音楽等)を出すスピーカ50
などを備える。また、ガラス枠18(「金枠」とも呼
ぶ。)の開放を検出する枠開放センサ36や、パチンコ
機10の遊技内容等に合わせて適切な位置に配置されて
いる発光体からなるランプ類16をも備える。さらに上
皿38の近傍には球貸を指令する球貸スイッチ64や、
プリペイドカードの返却を操作する返却スイッチ72等
を備える。
【0014】遊技盤面12上に設けられた通過口24に
は、普通図柄を変動または停止して表示する普通図柄表
示器26を備える。普通図柄表示器26は少なくとも1
個の発光体(例えば緑色,赤色,橙色等の複数色で発光
可能な4個のLED)を有し、ゲート32にパチンコ球
が通過したときに変動が始まって所定時間を経過した後
に当該変動を停止する。具体的には発光体を点滅させて
変動を行い、特定の発光体が特定色で点灯(あるいは消
灯)した状態で停止すると下部始動口68の蓋を一定期
間(例えば4秒間)だけ開ける。大入賞口34は上記蓋
74の他に、パチンコ球が大入賞口開放期間(例えば2
0秒間)内に入賞すると大当たり遊技状態を所要のラウ
ンド数(例えば16ラウンド)内で継続可能になるVゾ
ーン56や、単に賞球を払い出す普通入賞口などを有す
る。入賞したパチンコ球を検出するために、Vゾーン5
6にはVゾーンセンサ52を、上記普通入賞口には入賞
センサ70をそれぞれ有する。大入賞口34の下方に
は、入賞したパチンコ球を検出する始動口センサ66を
備えた下部始動口68を設ける。当該下部始動口68は
第1種始動口30と同等の機能を備え、いずれもパチン
コ球が入賞すると通常の入賞口と同様に賞球を払い出
す。
【0015】複合装置14は、図柄群の変動または停止
を表示可能な特別図柄表示器22、普通図柄の変動中に
ゲート32を通過したパチンコ球の個数を表示する保留
球ランプ20、特別図柄の変動中に第1種始動口30や
下部始動口68に入賞したパチンコ球(保留球)の個数
を表示する保留球ランプ28等を有する。表示部5に相
当する特別図柄表示器22は例えば液晶表示器を用い、
文字(英数字や漢字等),記号,符号,図形(キャラク
タ等),静止画,動画(アニメーション等),映像など
からなる図柄(特別図柄,装飾図柄等)を表示する。こ
の特別図柄表示器22に表示する特別図柄は、第1種始
動口30や下部始動口68にパチンコ球が入賞すると変
動し始め、所定時間経過後に停止するようになってい
る。なお、特別図柄表示器22として液晶表示器を用い
たが、CRTやLED表示器,プラズマ表示器などのよ
うに図柄が表示可能な如何なる表示器を用いてもよい。
また、普通図柄表示器26と特別図柄表示器22とを別
個に用いたが、同一の表示器で双方を兼ねてもよい。保
留球ランプ20,28は、各々が少なくとも1個の発光
体(例えば赤色を発色可能な4個のLED)からなる。
【0016】次に、パチンコ機10によるパチンコ遊技
を実現するメイン制御基板100と、そのメイン制御基
板100から送られた表示指令(例えば停止予定図柄や
変動パターン等を含む信号)を受けて特別図柄表示器2
2に図柄を表示する表示制御基板200とについて、こ
れらの概略構成を示した図3を参照しながら説明する。
メイン制御基板100および表示制御基板200は、い
ずれも例えばパチンコ機10の背面側において適切な位
置に取り付けられている。図3において、特典付与手段
1,確率設定手段2,リーチ決定手段3,期間短縮手段
それぞれに相当するメイン制御基板100は、CPU
(プロセッサ)110を中心に構成している。当該メイ
ン制御基板100は、遊技制御プログラムや所要のデー
タ(例えば大当たり値等)を格納するROM112や、
リーチテーブルや各種の乱数,信号等のデータを格納す
るRAM114、各種の入力装置から送られた信号を受
けてメイン制御基板100内で処理可能なデータ形式に
変換する入力処理回路102、CPU110から送られ
た作動データを受けて各種の出力装置(例えばソレノイ
ド54等)を作動させる出力処理回路104、CPU1
10から送られた表示データを受けて発光体を適宜に表
示制御(点灯,点滅を含む。)する表示制御回路10
6、表示制御基板200に対して所要の信号を送る通信
制御回路116等を有する。これらの構成要素は、いず
れもバス118に互いに結合されている。
【0017】CPU110はROM112に格納された
遊技制御プログラムを実行してパチンコ機10による遊
技を実現するが、当該遊技制御プログラムには後述する
第1種始動口処理等の手続きを実現するためのプログラ
ムをも含む。ROM112にはEPROMを用い、RA
M114にはSRAMを用いるが、他種のメモリを用い
てもよい。他種のメモリとしては、EEPROM,DR
AM,フラッシュメモリ等がある。入力処理回路102
が検出信号等を受ける入力装置としては、例えば操作ボ
タン48、始動口センサ60,66、ゲートセンサ5
8、入賞センサ(Vゾーンセンサ52等)あるいは他の
センサ(枠開放センサ36,タッチセンサ42等)など
がある。出力処理回路104が信号を出力する出力装置
としては、例えばソレノイド54等がある。表示制御回
路106が表示制御する発光体としては、例えばランプ
類16や保留球ランプ20,28、あるいは普通図柄表
示器26等がある。通信制御回路116は、必要に応じ
てさらに図示しない枠制御基板やホールコンピュータ等
に対しても所要のデータを送ることができる。
【0018】次に、表示制御手段4に相当する表示制御
基板200はCPU210を中心に構成し、表示制御プ
ログラム,所要の表示データ(例えば表示指令に対応す
る表示情報,はずれ変動パターンを含む複数の変動パタ
ーン,複数のリーチパターン等)を格納するROM20
2、表示指令,表示情報,入出力信号等を格納するRA
M204、メイン制御基板100から送られたデータを
受信しする通信制御回路206、所要の図柄を記憶し指
令を受けて生成するキャラクタジェネレータ212、C
PU210から送られた表示情報を受けて特別図柄表示
器22に加工した図柄を表示するVDP(Video Displa
y Processor)214等を有する。これらの構成要素
は、いずれもバス208に互いに結合されている。
【0019】CPU210はROM202に格納された
表示制御プログラムを実行して特別図柄表示器22に図
柄を表示するが、当該表示制御プログラムには後述する
図柄表示処理等を実現するためのプログラムをも含む。
ROM202はEPROMを用い、RAM204にはD
RAMを用いるが、上記他種のメモリを用いてもよい。
通信制御回路206は、必要に応じて図示しない枠制御
基板やホールコンピュータ等に対しても所要データを送
ることができる。キャラクタジェネレータ212が生成
する図柄データには、例えば特別図柄や装飾図柄等のデ
ータがある。VRAMやパレットRAM等を有するVD
P214は、表示情報を受けてキャラクタジェネレータ
212が生成した図柄データを読み込み、配色指定及び
スプライト処理等の画像編集を行なってVRAMやパレ
ットRAMに図柄データを展開した上で、最終的に映像
信号や同期信号等を特別図柄表示器22に出力する。ス
プライト処理を実行して実現されるスプライト機能によ
って、図柄群の変動または停止の表示やリーチアクショ
ン等の表示等を容易に実現することができる。
【0020】なお、メイン制御基板100から送られた
指令信号を受けて各種装置の作動を制御する枠制御基板
やその他の基板等については、本発明の要旨と関連しな
いために図示および説明を省略する。上記各種装置とし
ては、例えばハンドル40が操作されるとパチンコ球を
発射する発射装置や、球貸しや賞球のためにパチンコ球
の払い出しを行う払出装置などが該当する。
【0021】上記のように構成したパチンコ機10にお
いて、本発明を実現するためにメイン制御基板100で
行う手続きについて図4,図5,図7,図8を参照しな
がら説明する。図4には第1種始動口30に対するパチ
ンコ球の入賞判別を実現する第1種始動口処理の手続き
を、図5には図柄群を変動し始めてから停止するまでの
表示を実現する変動表示処理の手続きを、図7にはリー
チ表示およびリーチパターンに基づく変動を実現するリ
ーチ処理の手続きを、図8にはリーチ確率(すなわちリ
ーチを発生させる確率)の設定を行う確率設定処理の手
続きをそれぞれフローチャートで示す。これらの手続き
は、いずれも図4に示すメイン制御基板100のROM
112に格納されている遊技制御プログラムをCPU1
10が適当なタイミング(例えば4ミリ秒ごとの周期)
で実行することで実現される。なお説明を簡単にするた
めに、第1種始動口30と下部始動口68は同様に機能
するので、第1種始動口30を例にして説明する。ま
た、実際のパチンコ機では特別図柄表示器22における
図柄群の変動中に第1種始動口30にパチンコ球が入賞
すると所定個数(例えば4個)を上限に保留して保留球
ランプ28を点灯する。そして図柄群の変動を終えた後
に、保留球数の範囲内で続けて図柄群の変動を行う。本
明細書では説明を簡単にするために、保留球ランプ28
が全て消灯している状態であって第1種始動口30等に
1個のパチンコ球のみが入賞したときを想定して説明す
る。
【0022】図4に示す第1種始動口処理では、まず第
1種始動口30にパチンコ球が入賞したか否かを判別す
る〔ステップS10〕。具体的には、図2,図3に示す
始動口センサ60から検出信号を受けると入賞した(Y
ES)と判別し、当該検出信号を受けなければ入賞して
いない(NO)と判別する。第1種始動口30にパチン
コ球が入賞すると(YES)、変動表示を行うか否かを
判別する〔ステップS12〕。具体的には、現在の遊技
状態が図柄変動中か否かによって判別するか、あるいは
大当たり遊技中か否かによって判別する。変動表示を行
う場合には(YES)、各種の乱数を読み込んで記憶す
る〔ステップS14〕。ステップS14で記憶する各種
の乱数としては、例えば大当たりか否かを判別するため
に用いる大当たり判定用乱数RAや、その大当たり判定
用乱数RAによって大当たりと判別されたときに特別図
柄表示器22に表示する大当たり図柄(特定図柄の組み
合わせ)を特定するために用いる大当たり図柄用乱数R
B、リーチを発生させるか否かを判別するために用いる
リーチ用乱数RC、大当たりになった後に確率変動を行
うか否かを判別するために用いる確率変動用乱数RD等
が該当する。ここにいう「リーチ」とは、例えば未だに
変動している残りの特別図柄(第3停止図柄)を除いて
他の特別図柄(第1停止図柄,第2停止図柄)がリーチ
図柄と一致する状態である。
【0023】上述した各種の乱数を読み込んで記憶した
後、変動表示処理を実行する〔ステップS16〕。変動
表示処理の手続きについて図5を参照しながら説明す
る。図5に示す変動表示処理では、まず図4のステップ
S14で記憶した大当たり判定用乱数RAを読み込み
〔ステップS30〕、当該大当たり判定用乱数RAに基
づいて「大当たり」か否かを判別する〔ステップS3
2〕。具体的には、大当たり判定用乱数RAが大当たり
値と一致するか否かによって判別する。なお、ROM1
12等に予め記憶されている大当たり値は通常は1個で
あるが、遊技状態等によっては複数個としてもよい。
【0024】もし、ステップS32で「大当たり」なら
ば(YES)、同じくステップS14で記憶した大当た
り図柄用乱数RBを読み込み〔ステップS34〕、図柄
群の変動を始めるべくステップS36に進む。一方、ス
テップS32で「はずれ」と判別されたならば(N
O)、ステップS14で記憶したリーチ用乱数RCを読
み込み〔ステップS50〕、リーチを発生させるか否か
を判別する〔ステップS52〕。具体的には、リーチ用
乱数RCの数量がリーチテーブル80に設定された少な
くとも二つのリーチ値(すなわち要素の数量)のいずれ
かと一致するか否かによって判別する。以下に示す例で
は数量として例えば整数や実数等の数値を用いるが、必
要に応じて文字,符号,図形等のように自他を識別可能
なものを用いてもよい。なお、ステップS52はリーチ
決定手段3を具体化した処理ステップに相当する。
【0025】ステップS50で読み出すリーチ用乱数R
Cの個数は一つであり、予めリーチテーブル80に設定
されたリーチ値の個数は少なくとも二つである。よって
リーチ用乱数RCが取り得る数値の範囲との関係では、
リーチテーブル80に設定されたそれぞれのリーチ値は
リーチを発生させる第1要素に相当し、リーチ用乱数R
Cが取り得る数値の範囲であってかつリーチテーブル8
0に設定されたリーチ値以外の数値はリーチを発生させ
ない第2要素に相当する。この意味では、リーチ用乱数
RCおよびリーチテーブル80が要素群6に相当する。
ここで、リーチテーブル80とリーチ用乱数RCが取り
得る数値の範囲との関係について一例を図6に示す。図
6(A)の例では、7,107,207の三つのリーチ
値からなるリーチテーブル80と、1から300までの
数値範囲82で取り得るリーチ用乱数RCとを示す。こ
の例において矢印で図示するようにリーチ用乱数RCの
数値が「3」であるときは、当該数値はリーチテーブル
80に設定されていないのでリーチを発生させない(ス
テップS52)。したがって、この場合のリーチ確率は
1/100である。なお、この例における第1要素はリ
ーチ値としての7,107,207が相当し、同じく第
2要素は7,107,207を除いて1から300まで
の数値(全部で297個)が相当する。したがって、第
1要素と第2要素との構成比率は3:297である。
【0026】もし、ステップS52においてリーチを発
生させると判別した場合には(YES)、「大当たり」
の場合と同様にリーチ処理を行う必要があるのでステッ
プS36に進む。この態様ではリーチには達した後、最
終的に「はずれ」となる。上記ステップS36では、大
当たり図柄用乱数RBに基づいて最終的に停止して表示
される予定の図柄(以下「停止予定図柄」と呼ぶ。)を
決定し、表示制御基板200に表示指令を送ることによ
り特別図柄表示器22に表示する図柄群(すなわち特別
図柄)の変動を開始する。この特別図柄は、例えば画面
上において左・中・右に区分された三つの領域でそれぞ
れ表示される左図柄,中図柄,右図柄を含む。その後、
リーチ処理を行う〔ステップS38〕。当該リーチ処理
の手続きについて図7を参照しながら説明する。
【0027】図7に示すリーチ処理では、まず図4のス
テップS14で記憶したリーチ用乱数RCを読み込み
〔ステップS60〕、リーチパターンを決定する〔ステ
ップS62〕。リーチパターンはリーチ後に図柄群の変
動を行うパターンであって、例えば図3のROM202
等に少なくとも二つを記憶しておく。当該リーチパター
ンは、例えば図5のステップS36で決定した停止予定
図柄と、上記ステップS60で読み込んだリーチ用乱数
RCとに基づいて、ROM112等に記憶されたパター
ンテーブルに従って決定する。
【0028】リーチパターンを決定した後は表示制御基
板200に表示指令を送ることにより、変動パターンに
基づいて図柄群の変動を継続し〔ステップS64〕、リ
ーチ図柄を表示する〔ステップS66〕。変動パターン
はリーチパターンと同様に特別図柄等の図柄変動やアニ
メーション(装飾図柄)等の表示を実現するためのパタ
ーンであって、例えば乱数や決定テーブル等を用いて決
定する。図柄変動には、リールを回転させる態様の通常
変動や、画面上の所定位置を中心に任意方向に揺れ動か
す態様の正逆変動、全て図柄群をほぼ同期させて変動を
行う態様の全図柄変動などがある。また、複数の変動領
域でそれぞれ変動を行う場合では、変動中の変動速度や
変動方向,停止時期や順番等関するデータをも含む。変
動パターンが異なれば停止する図柄の順番も異なる例で
は、停止順に応じてリーチや大当たり等を期待する期待
感も生じ得る。リーチ図柄は本例では特別図柄表示器2
2にのみ表示するが、他の表示器のみに表示してもよ
く、双方の表示器に表示してもよい。この態様では特別
図柄表示器22以外の表示器にもリーチ図柄等が表示さ
れるので、リーチ図柄が何であるかを認識しやすくな
る。その他、リーチに達したことを遊技者に報知する手
段としては、例えば音声や効果音をスピーカ50から出
し、遊技者が触れるハンドル40や遊技者が座る椅子を
振動させる等のような態様がある。こうすれば、遊技者
はリーチに達したことをより確実に認識することができ
る。
【0029】リーチ図柄を表示した後は表示制御基板2
00に表示指令を送ることにより、ステップS62で決
定したリーチパターンに基づいてリーチアクションを行
い〔ステップS68〕、リーチ処理を終了する。リーチ
アクションは特別図柄表示器22に表示する特別図柄や
装飾図柄等にかかる表示(例えばアニメーション等)が
該当し、ほぼリーチ後期間(例えば30秒間)だけ行
う。また、リーチアクションは図柄の表示態様に限ら
ず、発光体の点滅態様や、スピーカ50から出す音の態
様、ハンドル40を振動させる態様等のように、リーチ
に達してから最終的に図柄群の変動を停止するまでの間
にパチンコ機10で行うことが可能な全ての態様(アク
ション)を含む。
【0030】図5に戻ってステップS38のリーチ処理
を終えると、変動している残りの図柄群を停止させ〔ス
テップS40〕、変動表示処理を終了する。特別図柄に
ついて例にすると、左図柄,中図柄,右図柄のうちで未
だに変動していた右図柄を停止して表示する。上記ステ
ップS40を実行すると、特別図柄表示器22には第3
図柄(例えば中図柄)が停止し、特別図柄(左図柄,中
図柄,右図柄)が確定する。よって遊技者はどの図柄で
確定したのかを認識できる。より容易に図柄を認識でき
るようにするためには、確定した図柄を拡大したり色付
けする等して表示するとなおよい。ここで、ステップS
52においてリーチを発生させないと判別した場合には
(NO)、リーチ処理を行う必要がないのでステップS
36と同様に停止予定図柄を決定するとともに図柄群の
変動を開始し〔ステップS54〕、はずれ変動処理を行
なった後〔ステップS56〕、変動している図柄群を停
止させる〔ステップS40〕。当該はずれ変動処理はは
ずれ図柄の表示パターンに基づく変動表示を実現する
が、具体的な手続きは周知であって本発明の要旨と関連
しないので図示および説明を省略する。
【0031】図4に戻ってステップS16の変動表示処
理を終えると、「大当たり」か否かを判別する〔ステッ
プS18〕。外来ノイズ等の影響を受けにくく信頼性が
高いパチンコ機10の場合は、上述した大当たり判定用
乱数RAが大当たり値と一致したか否かによって判別す
る。大当たり値の個数は通常状態では1個であるが、遊
技状態(例えば確率変動等)によっては複数個に増やし
てもよい。なお、実際に特別図柄表示器22に表示され
た特別図柄が大当たり図柄と一致するか否かによって
「大当たり」か否かを必要に応じて判別してもよい。も
し、ステップS18で「大当たり」と判別したときは
(YES)、前回の大当たりによって確率変動になって
いたときは当該確率変動の状態を解除するとともに〔ス
テップS20〕、賞球を得る機会を遊技者に与えるべく
大当たり処理を実行する〔ステップS22〕。当該大当
たり処理は第1特典Aに相当する大当たり遊技、すなわ
ち賞球を獲得する機会を遊技者に与えるために有利な遊
技状態(例えば所要のラウンド数内で大入賞口34を大
入賞口開放期間だけ開放する等)を実現する。大当たり
処理の具体的な手続きは周知であって本発明の要旨と関
連しないので図示および説明を省略する。なお、大当た
り処理の実行による大当たり遊技を行う期間は遊技者に
特典を付与する第1期間に相当する。
【0032】ステップS22の大当たり処理を終える
と、今回の大当たりによって確率変動を行うか否かを決
定する〔ステップS24〕。具体的には、ステップS1
4で記憶した確率変動用乱数RDが少なくとも一個の確
変値と一致したか否かで決定する。なお、特別図柄表示
器22に実際に停止して表示された特別図柄(左図柄,
中図柄,右図柄)が確率変動図柄と一致するか否かによ
って決定してもよい。もし、ステップS24で確率変動
を決定したときは(YES)、大当たりになる確率(以
下、単に「大当たり確率」と呼ぶ。)を高める確率変動
処理を行なった後〔ステップS26〕、第1種始動口処
理を終了する。当該確率変動処理は第2特典Bに相当す
る遊技者に有利な遊技状態(以下、単に「確率変動状
態」と呼ぶ。)を与える手段である。具体的には、今回
の大当たり遊技終了後から次回の大当たりになるまでの
期間のほぼ全部または一部において、特別図柄による変
動で大当たり確率が高まったり、普通図柄による変動で
当たりになる確率が高まる。確率変動処理の具体的な手
続きは周知であって本発明の要旨と関連しないので図示
および説明を省略する。
【0033】なお、ステップS10の判別で第1種始動
口30にパチンコ球が入賞していない場合(NO)や、
ステップS18の大当たり判別で「はずれ」であった場
合(NO)、あるいはステップS24で確率変動を決定
しなかった場合(NO)は、いずれもそのまま第1種始
動口処理を終了する。また、ステップS22における大
当たり処理の実行と、ステップS26における確率変動
処理の実行とは、特典付与手段1を具体化した処理ステ
ップに相当する。
【0034】次に、確率設定手段2を具体化した確率設
定処理の具体的な手続きについて図8を参照しながら説
明する。図8において、まず大当たり遊技中か否かを判
別するとともに〔ステップS70〕、確率変動か否かを
判別する〔ステップS72〕。すなわち、第1特典Aを
付与する第1期間以外の期間であって第2特典Bを付与
する期間の少なくとも一部であるか否かを判別する。も
し、大当たり遊技中でなく(ステップS70のNO)、
かつ確率変動であるときは(ステップS72のYE
S)、リーチ確率を低く設定するとともに〔ステップS
74〕、図柄変動期間(すなわち図柄群の変動を行う期
間)を短縮し〔ステップS76〕、確率設定処理を終了
する。当該図柄変動期間は、図柄群の変動開始からリー
チが発生するまでのリーチ前期間およびリーチが発生し
てから図柄群の変動を停止するまでのリーチ後期間のう
ち、いずれか少なくとも一方が該当する。なお、図柄変
動期間の短縮は必要に応じて実行してもよい。
【0035】リーチ確率を低く設定する方法の一例を図
6を参照しながら説明する。なお、ステップS74を実
行する直前には、リーチテーブル80とリーチ用乱数R
Cが取り得る数値範囲82が図6(A)に示す状態にあ
るものと仮定する。以下に示す第1の方法および第2の
方法では、いずれも第1要素と第2要素との構成比率を
変えることによってリーチ確率を低く設定するが、第1
要素および第2要素の数値を変更していない。 (1)第1の方法は、図6(B)に示す例のように上記
数値範囲82を広げることである。この例では、数値範
囲82が1〜300→1〜400と広がっている。よっ
て、第1要素と第2要素との構成比率は3:397にな
り、リーチ確率は3/400と図6(A)に示す例より
も低くなっている。 (2)第2の方法は、図6(C)に示す例のようにリー
チテーブル80に設定するリーチ値の個数を減らすこと
である。この例では、当該リーチ値の個数が3個→2個
と減っている。よって、第1要素と第2要素との構成比
率は2:298になり、リーチ確率は2/300と図6
(A)に示す例よりも低くなっている。 (3)第1の方法と第2の方法とを組み合わせると、リ
ーチテーブル80のリーチ値が2個になり、リーチ用乱
数RCの数値範囲82が1〜400になる。よって、第
1要素と第2要素との構成比率は2:398になり、リ
ーチ確率は1/200と上記(1)や(2)の例よりも
さらに低くなっている。
【0036】ここで、リーチ確率の高低と、単位時間当
たりに行える変動回数との関係について説明する。な
お、実際のパチンコ機10ではパチンコ球の動向によっ
て第1種始動口30に入賞するタイミングも大きく変化
して変動回数も変化することになるが、説明を簡単にす
るためにほぼ一定の時間間隔でパチンコ球が第1種始動
口30に入賞するものと仮定する。また、リーチ用乱数
RCによってリーチにも達しない「はずれ」の場合に
は、図柄変動期間はリーチ前期間にほぼ等しい。その一
方、「大当たり」または「はずれ」にかかわらずリーチ
が発生するとリーチアクションが行われるので(図7の
ステップS68)、図柄変動期間はリーチ前期間とリー
チ後期間を合わせた期間にほぼ等しい。さらに説明を簡
単にするために、リーチ前期間を60秒間と、リーチ後
期間を30秒間と仮定する。
【0037】例えばリーチ確率が1/100のときは
{図6(A)を参照}、1回はリーチに達するが、99
回はリーチに達しない。図柄群の変動を100回行なっ
た場合に要する全体の図柄変動期間の長さは60×10
0+30=6030〔秒間〕になるので、1回当たりの
図柄変動期間の長さは60.3〔秒間〕になる。またリ
ーチ確率が2/300のときは{図6(C)を参照}、
2回はリーチに達するが、298回はリーチに達しな
い。図柄群の変動を300回行なった場合に要する全体
の図柄変動期間の長さは60×300+30×2=18
060〔秒間〕になるので、1回当たりの図柄変動期間
の長さは60.2〔秒間〕になる。よってリーチ確率を
低く設定すると、1回当たりの図柄変動期間の長さも短
くなる。言い換えれば単位時間当たりに行える変動回数
が増えることになる。したがって、変動回数の増加によ
って「大当たり」になる機会が高まるので、特典を期待
する遊技者の期待感を高めることができる。
【0038】また、大当たり確率がほぼ同じであること
を考慮すると、リーチ確率を低くした場合においてリー
チに達するとリーチ確率が高い場合に比べて大当たりに
なり易くなる。例えば大当たり確率を1/300とした
とき、リーチ確率を3/300に設定したテーブルTA
と、リーチ確率を3/400に設定したテーブルTBと
で比較してみる。これらのテーブルを用いて図柄群の変
動を1200回行うと、大当たり確率が1/300であ
るので、リーチに達した後に「大当たり」となるのはい
ずれのテーブルの場合でも4回である。一方、リーチに
達した後に「はずれ」となるのは、テーブルTAの場合
は8回であり、テーブルTBの場合は5回である。よっ
て、リーチ確率の高いほうがリーチに達した後に「はず
れ」となる回数が多くなる。逆に言えば、リーチ確率の
低いほうがリーチに達した後に「大当たり」になる割合
が多くなる。よって、リーチ確率を低くした場合には、
リーチになったことを認識した遊技者は大当たりに対す
る期待感が高まる。
【0039】一方、大当たり遊技中であるか(ステップ
S70のYES)、確率変動でないときは(ステップS
72のNO)、リーチ確率を元に戻すとともに〔ステッ
プS80〕、ステップS76で短縮した図柄変動期間を
元に戻して〔ステップS82〕、確率設定処理を終了す
る。よって、単位時間当たりに行える変動回数も元に戻
ることになる。
【0040】上記実施の形態によれば、以下に示す効果
を得ることができる。 (1)確率変動状態の期間(第2特典Bを付与する期
間)では、メイン制御基板100(確率設定手段2)が
リーチが発生するリーチ確率を他の期間よりも低く設定
した{図8のステップS74}。一方、メイン制御基板
100(リーチ決定手段3)は、リーチ確率に基づいて
リーチを発生させるか否かを決定する{図5のステップ
S52}。リーチ確率を低く設定すると、リーチアクシ
ョンが行われる頻度も少なくなる。よって単位時間当た
りに発生するリーチの回数もまた少なくなるので、単位
時間当たりに行える変動回数が増える。また変動パター
ンを増やすための余分な記憶容量が不要なので、遊技性
を維持することができる。なお、確率変動状態の期間の
一部でリーチ確率を他の期間よりも低く設定した場合で
も同様の効果を得ることができる。 (2)メイン制御基板100(リーチ決定手段3)が用
いるリーチテーブル80(要素群6)はリーチを発生さ
せる第1要素と発生させない第2要素とを有する{図6
を参照}。メイン制御基板100(確率設定手段2)
は、第1要素と第2要素との構成比率を変えることによ
ってリーチ確率を低く設定した{図8のステップS7
4}。よって、メイン制御基板100(リーチ決定手段
3)はリーチ確率を低く設定したリーチテーブル80に
基づいてリーチを発生させるか否かを決定することにな
る{図5のステップS52}。従来のパチンコ機ではリ
ーチを発生させるか否かを決定する際に通常要素群と確
変要素群を必要としたが、本発明のパチンコ機10では
通常要素群と確変要素群とを兼用したリーチテーブル8
0のみでよい。よって必要な記憶容量を少なく抑えるこ
とができるので、リーチを発生させるか否かを決定する
ためのプログラムも簡単にすることができる。また、記
憶容量を少なく抑えた分だけ遊技を実現する他のプログ
ラムやデータ等を増やすことができるので、遊技性を向
上させることができる。
【0041】(3)メイン制御基板100(確率設定手
段2)は第1要素および第2要素を確率変動状態の期間
(第2特典Bを付与する期間の少なくとも一部)と大当
たり遊技中(他の期間)とで変化させないように構成し
た{図8のステップS74}。リーチ確率を低く設定す
る際にリーチテーブル80のリーチ値(構成要素)を変
化させようとすると、対応するプログラムが必要にな
る。しかし、本発明のパチンコ機10ではリーチ値を変
化させないので、当該プログラムが不要になる。したが
って、遊技を実現するための制御プログラムを作成する
工数を低く抑えることができる。 (4)メイン制御基板100(期間短縮手段)は、リー
チ確率を低く設定するとともにリーチ前期間およびリー
チ後期間を短縮した{図8のステップS74,S7
6}。こうすれば、単位時間当たりに行える変動回数を
さらに増やすことができる。なお、リーチ前期間および
リーチ後期間のいずれか一方を短縮した場合でも同様の
効果を得ることができる。
【0042】〔他の実施の形態〕上述したパチンコ機1
0(遊技機)において、他の部分の構造,形状,大き
さ,材質,配置および動作条件等については、上記実施
の形態に限定されるものでない。例えば、上記実施の形
態を応用した次の各形態を実施することもできる。 (1)上記実施の形態では、パチンコ機10に本発明を
適用した。この形態に代えて、パチンコ機以外の他の遊
技機(例えばスロットマシン,アレンジボール機,雀球
遊技機,テレビゲーム機等)であって表示部,表示制御
手段および特典付与手段を備えたものにも同様に本発明
を適用することができる。当該他の遊技機であっても、
遊技性を低下させることなく、第2特典Bを付与してい
る期間内において単位時間当たりに行える変動回数を増
やすことができる。
【0043】(2)上記実施の形態では、第2特典Bと
して確率変動を適用した{図4のステップS26}。こ
の形態に代えて(あるいは加えて)、遊技者に有利な遊
技状態となる他の特典を第2特典Bとして適用してもよ
い。当該他の特典としては、時短,時短回数の設定や変
更,確率変動回数の設定や変更,入賞口に備えた蓋や羽
根(あるいは可動翼片)の開閉等のような態様が該当す
る。こうした他の特典であっても、遊技性を低下させる
ことなく、第2特典Bを付与している期間内において単
位時間当たりに行える変動回数を増やすことができる。
【0044】(3)上記実施の形態では、第1要素およ
び第2要素の数値を変更することなく、構成比率を変え
ることによってリーチ確率を低く設定した{図8のステ
ップS74}。この形態に代えて(あるいは加えて)、
第1要素および第2要素の少なくとも一方について数値
(数量)を変えることによってリーチ確率を低く設定し
てもよい。図6(A)に示す例におけるリーチテーブル
80のリーチ値(第1要素)は7,107,207であ
るが、いずれか少なくとも一つのリーチ値を301や5
00等のようにリーチ用乱数RCが取り得ない数値に設
定する。こうすれば301や500等の数値はリーチ用
乱数RCが取り得ないので、事実上はリーチテーブル8
0の要素数を減らしたと同等の状態になる。よってリー
チテーブル80の要素数を変更する必要がないので、簡
単なプログラムでリーチ確率を低く設定することができ
る。
【0045】(4)上記実施の形態では、リーチ確率を
低く設定するのみであった{図8のステップS74}。
この形態に加えて、必要に応じてリーチ確率が低くなっ
たことやリーチ確率自体を報知してもよい{図8のステ
ップS74}。遊技者やホール係員等に報知する手段と
しては、例えば特別図柄表示器22に図柄等で表示した
り、音声や特定の効果音をスピーカ50から出したり、
ランプ類16等の特定の発光体を点滅させたり、遊技者
が触れるハンドル40や遊技者が座る椅子を振動させる
等のような態様がある。こうした報知によって遊技者は
リーチ確率が低くなったことを認識するので、大当たり
に対する期待感を持たせることができる。また、当該報
知をホール係員が認識した場合には、大当たり遊技に備
えて必要な準備を行うことができる。なお、リーチ確率
を低く設定する態様に代えて、第2特典Bを付与してい
る期間内において単位時間当たりに行える変動回数を増
やすことが可能であれば、リーチ確率を高く設定しても
よい。
【0046】(5)上記実施の形態では、リーチ用乱数
RCおよびリーチテーブル80によって要素群6を構成
した{図5のステップS52}。この形態に代えて、デ
ータテーブルのみによって要素群6を構成してもよい。
当該データテーブルのみで構成した一例を表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】上記表1の例では、要素の数値に対応する
抽選結果が設定されている。例えば、数値が3,5,…
の要素はリーチを発生させるので第1要素に相当し、数
値が1,2,4,…,299,300の要素はリーチを
発生させないので第2要素に相当する。当該データテー
ブルはROM112等に記憶され、「大当たり」と大当
たりにならない「リーチ」とを抽選結果の欄によって識
別できる。よって、データテーブルの要素数を増減した
り、各要素に対応する抽選結果の内容を変更することに
よって、リーチ確率を低く設定することができる。この
データテーブルを用いるとリーチを発生させるか否かに
限らず、大当たりか否かをも判別することができるの
で、必要な記憶容量をさらに少なく抑えることができ
る。
【0049】(6)上記実施の形態では、特典付与手段
1,確率設定手段2,リーチ決定手段3,期間短縮手段
をいずれもメイン制御基板100で構成した。この形態
に代えて、これらの手段のうち少なくとも一つの手段に
ついて他の基板等で構成してもよい。他の基板等として
は、表示制御基板200や枠制御基板等が該当する。こ
うした他の基板等で構成した場合であっても、遊技性を
低下させることなく、第2特典Bを付与している期間内
において単位時間当たりに行える変動回数を増やすこと
ができる。
【0050】
【他の発明の態様】以上、本発明の実施の形態について
説明したが、この実施の形態には特許請求の範囲に記載
した発明の態様のみならず他の発明の態様を有するもの
である。この発明の態様を以下に列挙するとともに、必
要に応じて関連説明を行う。
【0051】〔態様1〕 複数の図柄からなる図柄群の
変動または停止を表示可能な表示部と、前記図柄群の変
動中にリーチが発生するとリーチアクションを表示する
制御を行う表示制御手段と、大当たり遊技による特典を
付与し得る特典付与手段とを備えた遊技機において、前
記特典を付与する第1期間以外の第2期間の少なくとも
一部では、前記リーチが発生するリーチ確率を前記第1
期間よりも低く設定する確率設定手段と、前記リーチ確
率に基づいて前記リーチを発生させるか否かを決定する
リーチ決定手段とを有する遊技機。 〔態様1の関連説明〕 本態様によれば、第2期間の少
なくとも一部について確率設定手段はリーチが発生する
リーチ確率を第1期間よりも低く設定する。リーチ決定
手段は、リーチ確率に基づいてリーチを発生させるか否
かを決定する。リーチ確率が低くなると、リーチアクシ
ョンが行われる頻度も少なくなる。よって単位時間当た
りに行える変動回数が増えるとともに、余分な記憶容量
を必要としないので遊技性を維持することができる。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、遊技性を低下させるこ
となく、第2特典を付与している期間内において単位時
間当たりに行える変動回数を増やすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概要を模式的を示す図である。
【図2】第1種パチンコ機の外観を示す正面図である。
【図3】メイン制御基板および表示制御基板の概略構成
を示すブロック図である。
【図4】第1種始動口処理の手続きを示すフローチャー
トである。
【図5】変動表示処理の手続きを示すフローチャートで
ある。
【図6】リーチテーブルと乱数が取り得る数量範囲との
関係を示す図である。
【図7】リーチ処理の手続きを示すフローチャートであ
る。
【図8】確率設定処理の手続きを示すフローチャートで
ある。
【符号の説明】
1 特典付与手段 2 確率設定手段 3 リーチ決定手段 4 表示制御手段 5 表示部 6 要素群 A 第1特典 B 第2特典 10 パチンコ機(遊技機) 22 特別図柄表示器(表示部) 100 メイン制御基板(特典付与手段,確率設定手
段,リーチ決定手段,期間短縮手段) 110,210 CPU 112,202 ROM 114,204 RAM 200 表示制御基板(表示制御手段) 212 キャラクタジェネレータ 214 VDP

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の図柄からなる図柄群の変動または
    停止を表示可能な表示部と、前記図柄群の変動中にリー
    チが発生するとリーチアクションを表示する制御を行う
    表示制御手段と、大当たり遊技による第1特典および前
    記大当たり遊技以外の第2特典を付与し得る特典付与手
    段とを備えた遊技機において、 前記第2特典を付与する期間の少なくとも一部では、前
    記リーチが発生するリーチ確率を他の期間よりも低く設
    定する確率設定手段と、 前記リーチ確率に基づいて前記リーチを発生させるか否
    かを決定するリーチ決定手段とを有する遊技機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した遊技機において、 リーチ決定手段が用いるものであって、リーチを発生さ
    せる第1要素と発生させない第2要素とからなる要素群
    を備え、 確率設定手段は、前記第1要素と前記第2要素との構成
    比率を変えることによってリーチ確率を低く設定する遊
    技機。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載した遊技機において、 確率設定手段は、第1要素および第2要素のうちいずれ
    か少なくとも一方を第2特典を付与している少なくとも
    一部の期間と他の期間とで変化させないように構成した
    遊技機。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれか一項に記載し
    た遊技機において、 図柄群の変動開始からリーチが発生するまでのリーチ前
    期間および前記リーチが発生してから前記図柄群の変動
    を停止するまでのリーチ後期間のうち、いずれか少なく
    とも一方を短縮する期間短縮手段を有する遊技機。
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