JP2021192859A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】好適に遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供すること。【解決手段】MPU62において当否判定処理が実行された場合には、その判定結果を演出の実行を通じて遊技者に報知するために、図柄表示装置41にて遊技回用の演出が実行される。大当たり結果に対応した遊技回用の演出が実行された場合には、特電入賞装置が開閉制御される開閉実行モードに移行する。この場合に、開閉実行モード後に高確率モードであって高頻度サポートモードとなる場合には図柄表示装置41にて短縮中演出が実行され、短縮中演出が実行されている状況で大当たり結果に対応した遊技回が発生した場合、16R高確大当たり結果の発生が確定する。また、短縮中演出は短縮モード中に発生し、短縮モードでは、第2特図の保留情報を契機とした外れ結果又は16R高確大当たり結果の遊技回において、表示継続時間が短縮されるとともに、リーチ変動が発生しない。【選択図】 図6

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。また、当該内部抽選の結果を遊技者に予測させたり、認識させたりするための演出が行われる構成が一般的である。
パチンコ機について具体的には、遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球したことに基づいて抽選が行われ、表示装置の表示面にて絵柄の変動表示が行われ、抽選にて当選結果となった場合には表示面にて特定絵柄の組み合わせ等が最終停止表示され、遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行する構成が知られている。そして、特別遊技状態に移行した場合には、例えば遊技領域に設けられた入球装置の開閉が開始され、当該入球装置への入球に基づき遊技球が払い出されるようになっている(例えば特許文献1参照)。
特開2009−261415号公報
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、好適に遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決すべく請求項1記載の発明は、遊技者に特典を付与するか否かの特典抽選処理を実行する特典抽選実行手段と、
前記特典抽選処理の抽選結果に応じて遊技者に特典を付与する特典付与手段と、
遊技回用演出が開始された後に前記特典抽選処理の抽選結果に対応した態様となるように演出実行手段を制御する遊技回制御手段と、
を備えた遊技機において、
前記遊技回用演出が複数回実行される期間に亘って継続する特定状態に設定する状態設定手段を備え、
前記遊技回制御手段は、前記特定状態において、少なくとも所定の抽選条件が成立して前記特典抽選処理が実行されたことにより行われる前記遊技回用演出にて、リーチ絵柄の組合せが形成されている状況下で最終停止絵柄列にて絵柄が変動表示されるリーチ変動が実行される演出内容を選択しない選択手段を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、好適に遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
第1の実施形態におけるパチンコ機を示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を分解して示す斜視図である。 遊技盤の構成を示す正面図である。 (a)〜(j)図柄表示装置の表示面における表示内容を説明するための説明図である。 (a),(b)図柄表示装置の表示面における表示内容を説明するための説明図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 当否抽選などに用いられる各種カウンタの内容を説明するための説明図である。 (a)第1特図用の振分テーブルを説明するための説明図であり、(b)第2特図用の振分テーブルを説明するための説明図である。 主側MPUにおけるメイン処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおけるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける特図特電制御処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける特図変動開始処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおけるデータ設定処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける特図確定中処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける特電開始処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける特電終了処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 音光側MPUにおけるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 音光側MPUにおける主側コマンド対応処理を示すフローチャートである。 表示側MPUにおけるV割込み処理を示すフローチャートである。 パターン用データテーブルを説明するための説明図である。 主側MPUにおける表示継続時間の取得処理を示すフローチャートである。 (a)第3テーブル又はその他のテーブルが参照される場合の表示継続時間の種類を説明するための説明図であり、(b)第2テーブルが参照される場合の表示継続時間の種類を説明するための説明図であり、(c)第1テーブルが参照される場合の表示継続時間の種類を説明するための説明図である。 主側MPUにおけるモード移行処理を示すフローチャートである。 音光側MPUにおける短縮モード開始用処理を示すフローチャートである。 音光側MPUにおける短縮モード中処理を示すフローチャートである。 表示側MPUにおける短縮中演出用処理を示すフローチャートである。 (a)〜(d−2)図柄表示装置における短縮中演出の表示内容を説明するための説明図である。 短縮モード中に第2特図の保留情報を契機とした遊技回が実行される場合の様子を示すタイミングチャートである。 短縮モード中に第1特図の保留情報を契機とした遊技回が実行される場合の様子を示すタイミングチャートである。 音光側MPUにおけるオープニング対応処理を示すフローチャートである。 音光側MPUにおけるボーナス用処理を示すフローチャートである。 表示側MPUにおけるボーナス用テーブルの設定処理を示すフローチャートである。 昇格演出用のデータテーブルを説明するための説明図である。 (a)〜(d)図柄表示装置における昇格演出の表示内容を説明するための説明図である。 昇格演出が進行していく様子を示すタイミングチャートである。 第2の実施形態における主側MPUにて実行される保留報知用の確認処理を示すフローチャートである。 音光側MPUにおける短縮モード開始用処理を示すフローチャートである。 第3の実施形態における音光側MPUにて実行される演出パターンの決定処理を示すフローチャートである。
<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の斜視図、図2はパチンコ機10の主要な構成を分解して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
パチンコ機10は、図1に示すように、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。外枠11は木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技ホールの島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
遊技機本体12は、図2に示すように、内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
なお、遊技機本体12には、その回動先端部に施錠装置が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース21を主体に構成されている。樹脂ベース21の中央部には略楕円形状の窓孔23が形成されている。樹脂ベース21には遊技盤24が着脱可能に取り付けられている。遊技盤24は合板よりなり、遊技盤24の前面に形成された遊技領域PAが樹脂ベース21の窓孔23を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。
ここで、遊技盤24の構成を図3に基づいて説明する。図3は遊技盤24の正面図である。
遊技盤24には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部25と外レール部26とが取り付けられており、これら内レール部25と外レール部26とにより誘導手段としての誘導レールが構成されている。樹脂ベース21において窓孔23の下方に取り付けられた遊技球発射機構27(図2参照)から発射された遊技球は誘導レールにより遊技領域PAの上部に案内されるようになっている。
ちなみに、遊技球発射機構27は、誘導レールに向けて延びる発射レール27aと、後述する上皿55aに貯留されている遊技球を発射レール27a上に供給する球送り装置27bと、発射レール27a上に供給された遊技球を誘導レールに向けて発射させる電動アクチュエータであるソレノイド27cと、を備えている。前扉枠14に設けられた発射操作装置(又は操作ハンドル)28が回動操作されることによりソレノイド27cが駆動制御され、遊技球が発射される。
遊技盤24には、前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34、スルーゲート35、可変表示ユニット36、特図ユニット37、普図ユニット38及びラウンド表示部39等がそれぞれ設けられている。
スルーゲート35への入球が発生したとしても遊技球の払い出しは実行されない。一方、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34については、入球が発生すると所定数の遊技球の払い出しが実行される。当該賞球個数について具体的には、第1作動口33への入球が発生した場合には、3個の賞球の払い出しが実行され、第2作動口34への入球が発生した場合には、1個の賞球の払い出しが実行され、一般入賞口31への入球が発生した場合には、10個の賞球の払い出しが実行され、特電入賞装置32への入球が発生した場合には、15個の賞球の払い出しが実行される。
なお、上記賞球個数は任意であり、例えば、第2作動口34の方が第1作動口33よりも賞球個数が少ないものの具体的な賞球個数が上記のものとは異なる構成としてもよく、第1作動口33と第2作動口34とで賞球個数を同一としてもよく、第2作動口34の方が第1作動口33よりも賞球個数が多い構成としてもよい。
その他に、遊技盤24の最下部にはアウト口24aが設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口24aを通って遊技領域PAから排出される。また、遊技盤24には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘24bが植設されているとともに、風車等の各種部材が配設されている。
ここで、入球とは所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域PAから排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域PAから排出されることなく遊技領域PAの流下を継続する態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口24aへの遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
第1作動口33及び第2作動口34は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤24に設置されている。第1作動口33及び第2作動口34は共に上向きに開放されている。また、第1作動口33が上方となるようにして両作動口33,34は鉛直方向に並んでいる。第2作動口34には、左右一対の可動片よりなるガイド片としての普電役物34aが設けられている。普電役物34aの閉鎖状態では遊技球が第2作動口34に入賞できず、普電役物34aが開放状態となることで第2作動口34への入賞が可能となる。
第2作動口34よりも遊技球の流下方向の上流側に、スルーゲート35が設けられている。スルーゲート35は縦方向に貫通した図示しない貫通孔を有しており、スルーゲート35に入賞した遊技球は入賞後に遊技領域PAを流下する。これにより、スルーゲート35に入賞した遊技球が第2作動口34へ入賞することが可能となっている。
スルーゲート35への入賞に基づき第2作動口34の普電役物34aが閉鎖状態から開放状態に切り換えられる。具体的には、スルーゲート35への入賞をトリガとして内部抽選が行われるとともに、遊技領域PAにおいて遊技球が通過しない領域である右下の隅部に設けられた普図ユニット38の普図表示部38aにて絵柄の変動表示が行われる。そして、内部抽選の結果が電役開放当選であり当該結果に対応した停止結果が表示されて普図表示部38aの変動表示が終了された場合に普電開放状態へ移行する。普電開放状態では、普電役物34aが所定の態様で開放状態となる。
なお、普図表示部38aは、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、普図表示部38aにて変動表示される絵柄としては、複数種の文字が変動表示される構成、複数種の記号が変動表示される構成、複数種のキャラクタが変動表示される構成又は複数種の色が切り換え表示される構成などが考えられる。
普図ユニット38において、普図表示部38aに隣接した位置には、普図保留表示部38bが設けられている。遊技球がスルーゲート35に入賞した個数は最大4個まで保留され、普図保留表示部38bの点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
第1作動口33又は第2作動口34への入賞をトリガとして当たり抽選が行われる。そして、当該抽選結果は特図ユニット37及び可変表示ユニット36の図柄表示装置41における表示演出を通じて明示される。
特図ユニット37について詳細には、特図ユニット37には、第1特図表示部37aと、第2特図表示部37bとが設けられている。第1特図表示部37aの表示領域は図柄表示装置41の表示面41aよりも狭く、同様に、第2特図表示部37bの表示領域は図柄表示装置41の表示面41aよりも狭い。さらに、第1特図表示部37aと第2特図表示部37bとを合わせた表示領域の面積も、表示面41aよりも狭い。
第1特図表示部37aでは、第1作動口33への入賞をトリガとして当たり抽選が行われることで絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる。そして、抽選結果に対応した結果が表示される。また、第2特図表示部37bでは、第2作動口34への入賞をトリガとして当たり抽選が行われることで絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる。そして、抽選結果に対応した結果が表示される。
なお、第1特図表示部37a及び第2特図表示部37bは、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、第1特図表示部37a及び第2特図表示部37bにて表示される絵柄としては、複数種の文字が表示される構成、複数種の記号が表示される構成、複数種のキャラクタが表示される構成又は複数種の色が表示される構成などが考えられる。
特図ユニット37において、第1特図表示部37a及び第2特図表示部37bに隣接した位置には、第1特図保留表示部37c及び第2特図保留表示部37dが設けられている。遊技球が第1作動口33に入賞した個数は最大4個まで保留され、第1特図保留表示部37cの点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。また、遊技球が第2作動口34に入賞した個数は最大4個まで保留され、第2特図保留表示部37dの点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
図柄表示装置41について詳細には、図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、液晶表示装置に限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示面を有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。
図柄表示装置41では、第1作動口33への入賞に基づき第1特図表示部37aにて絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる場合にそれに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示が行われるとともに、第2作動口34への入賞に基づき第2特図表示部37bにて絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる場合にそれに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示が行われる。なお、図柄表示装置41では、第1作動口33又は第2作動口34への入賞をトリガとした表示演出だけでなく、当たり当選となった後に移行する後述の開閉実行モード中の表示演出などが行われる。
図柄表示装置41にて図柄の変動表示が行われる場合の表示内容について、図4及び図5を参照して詳細に説明する。図4は図柄表示装置41にて変動表示される図柄を個々に示す図であり、図5は図柄表示装置41の表示面41aを示す図である。
図4(a)〜(j)に示すように、絵柄の一種である図柄は、「1」〜「9」の数字が各々付された9種類の主図柄と、貝形状の絵図柄からなる副図柄とにより構成されている。より詳しくは、タコ等の9種類のキャラクタ図柄に「1」〜「9」の数字がそれぞれ付されて主図柄が構成されている。
図5(a)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、複数の表示領域として、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1〜Z3は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。詳細には、上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されるとともに各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。
つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。そして、表示面41aでは、これら各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールするように変動表示される。
図5(b)に示すように、表示面41aは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。また、表示面41aには、図5(a)に示すように、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。
第1作動口33又は第2作動口34への入賞に基づいて表示面41aにおいて図柄の変動表示が行われる場合には、各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールするように変動表示が開始される。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示から待機表示に切り換えられ、最終的に各図柄列Z1〜Z3にて所定の図柄を静止表示した状態で終了される。また、図柄の変動表示が終了する場合、内部抽選の結果が後述する4R高確大当たり結果、8R高確大当たり結果、12R高確大当たり結果A又は16R高確大当たり結果であった場合には、いずれかの有効ライン上に同一の奇数図柄の組合せ又は同一の偶数図柄の組合せが形成され、内部抽選の結果が後述する8R低確大当たり結果、12R低確大当たり結果又は12R高確大当たり結果Bであった場合には、いずれかの有効ライン上に同一の偶数図柄の組合せが形成される。また、内部抽選の結果が後述する5R高確大当たり結果又は小当たり結果であった場合には、いずれかの有効ライン上に所定の図柄の組み合わせ(例えば「3・4・1」)が形成される。
なお、いずれかの作動口33,34への入賞に基づいて、いずれかの特図表示部37a,37b及び図柄表示装置41にて表示が開始され、所定の結果を表示して終了されるまでが遊技回の1回に相当する。また、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。また、図柄表示装置41にて変動表示される絵柄は上記のような図柄に限定されることはなく、例えば絵柄として数字のみが変動表示される構成としてもよい。
第1作動口33への入賞に基づく当たり抽選にて大当たり当選又は小当たり当選となった場合には、特電入賞装置32への入賞が可能となる開閉実行モードへ移行する。同様に、第2作動口34への入賞に基づく当たり抽選にて大当たり当選又は小当たり当選となった場合にも、特電入賞装置32への入賞が可能となる開閉実行モードへ移行する。
図3の説明に戻り、特電入賞装置32は、遊技盤24の背面側へと通じる図示しない大入賞口を備えているとともに、当該大入賞口を開閉する開閉扉32aを備えている。開閉扉32aは、閉鎖状態及び開放状態のいずれかに配置される。具体的には、開閉扉32aは、通常は遊技球が入賞できない閉鎖状態になっており、内部抽選において開閉実行モードへの移行に当選した場合に遊技球が入賞可能な開放状態に切り換えられるようになっている。ちなみに、開閉実行モードとは、当たり結果となった場合に移行することとなるモードである。なお、閉鎖状態では入賞が不可ではないが開放状態よりも入賞が発生しづらい状態となる構成としてもよい。
ラウンド表示部39には、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数が表示される。ここで、開閉実行モードには大当たり当選となった場合に発生するラウンド数規定モードと、小当たり当選となった場合に発生する開閉数規定モードとが存在している。ラウンド数規定モードは、予め定められた回数のラウンド遊技を上限として実行される開閉実行モードである。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、及び予め定められた上限個数の遊技球が特電入賞装置32に入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで継続する遊技のことである。ラウンド数規定モードにて実行されるラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり結果の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39では、そのラウンド遊技の回数の表示又はそれに対応した表示がなされる。また、このラウンド表示部39における表示は、開閉実行モードが開始される場合に開始され、開閉実行モードが終了されて新たな遊技回が開始される場合に終了される。一方、開閉数規定モードは、ラウンド遊技が設定されておらず、特電入賞装置32の開閉回数が上限回数となること、及び予め定められた上限個数の遊技球が特電入賞装置32に入賞することのいずれか一方の条件が満たされることに基づき終了される。開閉数規定モードにおいては、ラウンド表示部39は非表示状態が維持される。
図2に示すように、上記構成の遊技盤24が樹脂ベース21に取り付けられてなる内枠13の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1に示すように、遊技領域PAのほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部51が形成されている。窓部51は、略楕円形状をなし、窓パネル52が嵌め込まれている。窓パネル52は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成されていてもよく、パチンコ機10前方から窓パネル52を通じて遊技領域PAを視認可能であれば有色透明に形成されていてもよい。
窓部51の上方には表示発光部53が設けられている。また、遊技状態に応じた効果音などが出力される左右一対のスピーカ部54が設けられている。また、窓部51の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部55と下側膨出部56とが上下に並設されている。上側膨出部55内側には上方に開口した上皿55aが設けられており、下側膨出部56内側には同じく上方に開口した下皿56aが設けられている。上皿55aは、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構27側へ導くための機能を有する。また、下皿56aは、上皿55a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
下側膨出部56には、下皿56aの横方に、演出操作部57が設けられている。演出操作部57は、プッシュボタン式となっており、演出操作部57が操作されることにより、図柄表示装置41における表示演出の内容が変更される。演出操作部57が操作された場合の表示演出の内容については、後に詳細に説明する。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。
図2に示すように、内枠13(具体的には、遊技盤24)の背面には、遊技の主たる制御を司る主制御装置60が搭載されている。主制御装置60は主制御基板が基板ボックスに収容されてなる。なお、基板ボックスに、その開放の痕跡を残すための痕跡手段を付与する又はその開放の痕跡を残すための痕跡構造を設けてもよい。当該痕跡手段としては、基板ボックスを構成する複数のケース体を分離不能に結合するとともにその分離に際して所定部位の破壊を要する結合部の構成や、引き剥がしに際して粘着層が接着対象に残ることで剥がされたことの痕跡を残す封印シールを複数のケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付ける構成が考えられる。また、痕跡構造としては、基板ボックスを構成する複数のケース体間の境界に対して接着剤を塗布する構成が考えられる。
主制御装置60を含めて内枠13の背面側を覆うようにして裏パックユニット15が設置されている。裏パックユニット15は、透明性を有する合成樹脂により形成された裏パック72を備えており、当該裏パック72に対して、払出機構部73及び制御装置集合ユニット74が取り付けられている。
払出機構部73は、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク75と、当該タンク75に貯留された遊技球を払い出すための払出装置76と、を備えている。払出装置76より払い出された遊技球は、当該払出装置76の下流側に設けられた払出通路を通じて、上皿55a又は下皿56aに排出される。なお、払出機構部73には、例えば交流24ボルトの主電源が供給されるとともに、電源のON操作及びOFF操作を行うための電源スイッチを有する裏パック基板が搭載されている。
制御装置集合ユニット74は、払出装置76を制御する機能を有する払出制御装置77と、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力されるとともに遊技者による発射操作装置28の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる電源・発射制御装置78と、を備えている。これら払出制御装置77と電源・発射制御装置78とは、払出制御装置77がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
裏パック72には、払出機構部73及び制御装置集合ユニット74以外にも、外部端子板79が設けられている。外部端子板79は、パチンコ機10の背面において裏パックユニット15の回動基端側であって上側の隅角部分に設置されている。外部端子板79は、パチンコ機10の状態を遊技ホールの管理コンピュータに認識させるために、所定の信号出力を行うとともに、遊技ホールの管理コンピュータからパチンコ機10に所定の信号を入力するための基板である。
<パチンコ機10の電気的構成>
図6は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61と、電源を監視する停電監視基板65と、を具備している。主制御基板61には、MPU62が搭載されている。MPU62には、当該MPU62により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM63と、そのROM63内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵されている。なお、MPU62に対してROM63及びRAM64が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。これは主制御装置60以外の制御装置のMPUについても同様である。
MPU62には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU62の入力側には、主制御装置60に設けられた停電監視基板65が接続されているとともに、払出制御装置77が接続されている。停電監視基板65には、動作電力を供給する機能を有する電源・発射制御装置78が接続されており、MPU62には停電監視基板65を介して電力が供給される。
MPU62の入力側には、各種入賞検知センサ66a〜66eといった各種センサが接続されている。各種入賞検知センサ66a〜66eには、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35といった入賞対応入球部に対して1対1で設けられた検知センサが含まれており、MPU62において各入球部への入賞判定が行われる。また、MPU62では第1作動口33への入賞又は第2作動口34への入賞に基づいて各種抽選が実行される。
MPU62の出力側には、停電監視基板65、払出制御装置77及び音声発光制御装置80が接続されている。払出制御装置77には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。音声発光制御装置80には、変動用コマンド、種別コマンド及びオープニングコマンドなどの各種コマンドが出力される。これら各種コマンドの詳細については後に説明する。なお、MPU62は、音声発光制御装置80に対してパラレル通信でコマンドを送信する。
MPU62の出力側には、特電入賞装置32の開閉扉32aを開閉動作させる特電用の駆動部32b、第2作動口34の普電役物34aを開閉動作させる普電用の駆動部34b、特図ユニット37、普図ユニット38及びラウンド表示部39が接続されている。ちなみに、特図ユニット37には、第1特図表示部37a、第2特図表示部37b、第1特図保留表示部37c及び第2特図保留表示部37dが設けられているが、これらの全てがMPU62の出力側に接続されている。同様に、普図ユニット38には、普図表示部38a及び普図保留表示部38bが設けられているが、これらの全てがMPU62の出力側に接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU62は各種駆動部及び各種表示部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては特電入賞装置32が開閉されるように、MPU62において特電用の駆動部32bの駆動制御が実行される。また、普電役物34aの開放状態当選となった場合には、普電役物34aが開閉されるように、MPU62において普電用の駆動部34bの駆動制御が実行される。また、遊技回及び開閉実行モードに際しては、MPU62において特図ユニット37の表示制御が実行される。また、普電役物34aを開放状態とするか否かの抽選結果を明示する場合に、MPU62において普図ユニット38の表示制御が実行される。また、開閉実行モードでは、MPU62においてラウンド表示部39の表示制御が実行される。
停電監視基板65は、主制御基板61と電源・発射制御装置78とを中継し、また電源・発射制御装置78から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置77は、主制御装置60から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置76により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源・発射制御装置78は、例えば、遊技ホール等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板61や払出制御装置77等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を供給する。ちなみに、電源・発射制御装置78にはバックアップ用コンデンサなどの電断時用電源部が設けられており、パチンコ機10の電源がOFF状態の場合であっても当該電断時用電源部から主制御装置60のRAM64に記憶保持用の電力が供給される。また、電源・発射制御装置78は遊技球発射機構27の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構27は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
音声発光制御装置80は、MPU82が搭載された音声発光制御基板81を備えている。MPU82には、当該MPU82により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM83と、そのROM83内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM84と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵されている。
MPU82では、主制御装置60から受信したコマンドに基づき、遊技回や開閉実行モードなどにおいて実行する演出の内容を決定する。そして、その決定した内容に対応した動作が行われるように、前扉枠14に設けられた表示発光部53の発光制御を行うとともに、前扉枠14に設けられたスピーカ部54の音出力制御を行う。また、MPU82は、演出操作部58と電気的に接続されている。演出操作部58は、演出操作信号として、非操作の状態ではLOWレベルである非操作信号を出力し、操作された状態ではHIレベルである操作発生信号を出力する。なお、これらHI・LOWの関係が逆であってもよい。MPU82では、演出操作部58から入力する演出操作信号の信号レベルを監視することで、演出操作部58が操作されたか否かを特定することが可能となっている。
MPU82は、表示制御装置90と電気的に接続されている。MPU82は、主制御装置60から受信したコマンドに基づき決定した演出の内容を含むコマンド、及び主制御装置60から受信したコマンドに対応した報知の内容を含むコマンドを表示制御装置90に送信する。なお、表示制御装置90は、音声発光制御装置80を介することなく主制御装置60からコマンド受信を行う構成とはなっておらず、主制御装置60との関係では音声発光制御装置80よりも通信方向の下流側に存在していると言える。
表示制御装置90は、プログラムROM93及びワークRAM94が複合的にチップ化された素子であるMPU92と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)95と、キャラクタROM96と、ビデオRAM97とがそれぞれ搭載された表示制御基板91を備えている。
MPU92は、音声発光制御装置80から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP95の制御(具体的にはVDP95に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM93は、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を要さない不揮発性記憶手段である。ワークRAM94は、MPU92による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を要する揮発性記憶手段である。
VDP95は、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP95はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP95は、MPU92、ビデオRAM97等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM97に記憶させる画像データを、キャラクタROM96から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM96は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM96には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。
ビデオRAM97は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM97の内容を書き替えることに基づき図柄表示装置41の表示内容が変更される。
なお、以下の説明では説明の便宜上、主制御装置60のMPU62、ROM63及びRAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63及び主側RAM64といい、音声発光制御装置80のMPU82、ROM83及びRAM84をそれぞれ音光側MPU82、音光側ROM83及び音光側RAM84といい、表示制御装置90のMPU92、プログラムROM93及びワークRAM94をそれぞれ表示側MPU92、表示側ROM93及び表示側RAM94という。
ここで、本パチンコ機10では、音光側MPU82と表示側MPU92との間でコマンドが双方向通信でやり取りされる。
つまり、音声発光制御装置80と表示制御装置90とは第1信号線群101を用いて電気的に接続されており、第1信号線群101を利用して音光側MPU82から表示側MPU92に向けてコマンドが送信される。このコマンド送信はシリアル通信で行われるため、第1信号線群101には、シリアルでのコマンドデータ送信用の信号線102と、コマンドデータに含まれる各単位データ(例えば1ビット分のデータ)を識別するためのクロック信号用の信号線103と、一のコマンドの送信開始及び送信終了のうち少なくとも一方を認識させるためのラッチ信号用の信号線104とが少なくとも含まれている。なお、コマンドの送信開始を認識させるためのイネーブル信号用の信号線が別途設けられている構成としてもよい。
また、音声発光制御装置80と表示制御装置90とは第2信号線群111を用いて電気的に接続されており、第2信号線群111を利用して表示側MPU92から音光側MPU82に向けてコマンドが送信される。このコマンド送信はシリアル通信で行われるため、第2信号線群111には、シリアルでのコマンドデータ送信用の信号線112と、コマンドデータに含まれる各単位データ(例えば1ビット分のデータ)を識別するためのクロック信号用の信号線113と、一のコマンドの送信開始及び送信終了のうち少なくとも一方を認識させるためのラッチ信号用の信号線114とが少なくとも含まれている。なお、コマンドの送信開始を認識させるためのイネーブル信号用の信号線が別途設けられている構成としてもよい。
第1信号線群101及び第2信号線群111は、一の接続ユニットとして設けられている。当該接続ユニットは、上記第1信号線群101及び上記第2信号線群111の一端が集約されるコネクタと、他端が集約されるコネクタとを備えており、一方のコネクタが音声発光制御装置80のコネクタに対して着脱自在に装着され、他方のコネクタが表示制御装置90のコネクタに対して着脱自在に装着される。
なお、音光側MPU82と表示側MPU92との間の通信方式はシリアル通信に限定されることはなくパラレル通信であってもよい。また、第1信号線群101と第2信号線群111とが別々の接続ユニットとして設けられている構成としてもよい。
<主制御装置60のMPU62にて各種抽選を行うための電気的構成>
次に、主制御装置60のMPU62にて各種抽選を行うための電気的な構成について図7を用いて説明する。
主側MPU62は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、当たり発生抽選、第1特図表示部37aの表示の設定、第2特図表示部37bの表示の設定、図柄表示装置41の図柄表示の設定、普図表示部38aの表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図7に示すように、当たり発生の抽選に使用する当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置41が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、各特図表示部37a,37b及び図柄表示装置41における表示継続時間を決定する変動種別カウンタCSと、を用いることとしている。さらに、第2作動口34の普電役物34aを電役開放状態とするか否かの抽選に使用する普電乱数カウンタC4を用いることとしている。なお、上記各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、RAM64の抽選用カウンタエリア121に設けられている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新される。当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報は、第1作動口33又は第2作動口34への入賞が発生した場合に、特図保留エリア122に格納される。特図保留エリア122は、第1特図保留エリア125と、第2特図保留エリア126と、特図用の実行エリア127と、を備えている。
第1特図保留エリア125は第1エリア125a、第2エリア125b、第3エリア125c及び第4エリア125dを備えており、第1作動口33への入賞履歴に合わせて、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報が特図側の保留情報として、いずれかのエリア125a〜125dに格納される。
この場合、第1エリア125a〜第4エリア125dには、第1作動口33への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリア125a→第2エリア125b→第3エリア125c→第4エリア125dの順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つのエリア125a〜125dが設けられていることにより、第1作動口33への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。
なお、第1特図保留エリア125において保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
第2特図保留エリア126は第1エリア126a、第2エリア126b、第3エリア126c及び第4エリア126dを備えており、第2作動口34への入賞履歴に合わせて、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報が特図側の保留情報として、いずれかのエリア126a〜126dに格納される。
この場合、第1エリア126a〜第4エリア126dには、第2作動口34への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリア126a→第2エリア126b→第3エリア126c→第4エリア126dの順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つのエリア126a〜126dが設けられていることにより、第2作動口34への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。
なお、第2特図保留エリア126において保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
特図用の実行エリア127は、いずれかの特図表示部37a,37bにて変動表示を開始する際に、特図用の当否判定や振分判定などを行う対象の保留情報が格納されるエリアである。具体的には、第1特図表示部37aの変動表示を開始する際には、第1特図保留エリア125の第1エリア125aに格納された保留情報が特図用の実行エリア127に移動される。一方、第2特図表示部37bの変動表示を開始する際には、第2特図保留エリア126の第1エリア126aに格納された保留情報が特図用の実行エリア127に移動される。
普電乱数カウンタC4に対応した情報は、スルーゲート35への入賞が発生した場合に、普図保留エリア123に格納される。普図保留エリア123は、第1エリア128a、第2エリア128b、第3エリア128c及び第4エリア128dを備えており、スルーゲート35への入賞履歴に合わせて、普電乱数カウンタC4の数値情報が普図側の保留情報として、いずれかのエリア128a〜128dに格納される。
この場合、第1エリア128a〜第4エリア128dには、スルーゲート35への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリア128a→第2エリア128b→第3エリア128c→第4エリア128dの順に数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つのエリア128a〜128dが設けられていることにより、スルーゲート35への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。
なお、普図保留エリア123において保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
普図保留エリア128には、普図用の実行エリア129が設けられている。普図用の実行エリア129は、普図表示部38aにて変動表示を開始する際に、サポート用の当否判定を行う対象の保留情報が格納されるエリアである。具体的には、普図表示部38aの変動表示を開始する際には、普図保留エリア123の第1エリア128aに格納された保留情報が普図用の実行エリア129に移動される。
上記各カウンタについて詳細に説明する。
まず、普電乱数カウンタC4について説明する。普電乱数カウンタC4は、例えば、0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。普電乱数カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入賞したタイミングで主側RAM64の普図保留エリア123に格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された普電乱数カウンタC4の値によって普電役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。
本パチンコ機10では、普電役物34aによるサポートの態様が相互に異なるように複数種類のサポートモードが設定されている。詳細には、サポートモードには、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2作動口34の普電役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとが設定されている。
高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、普電乱数カウンタC4を用いた普電開放抽選における普電開放状態当選となる確率は同一(例えば、共に4/5)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、普電開放状態当選となった際に普電役物34aが開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて普電開放状態当選となり普電役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の普電開放抽選が行われてから次の普電開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間(すなわち、普図表示部38aにおける1回の表示継続時間)が短く設定されている。
上記のとおり、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、第2作動口34よりも第1作動口33への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、第1作動口33よりも第2作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに普電開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば普電開放抽選における普電開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。また、1回の普電開放抽選が行われてから次の普電開放抽選が行われる上で確保される確保時間(例えば、スルーゲート35への入賞に基づき普図表示部38aにて実行される変動表示の時間)が複数種類用意されている構成においては、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、短い確保時間が選択され易い又は平均の確保時間が短くなるように設定されていてもよい。さらには、開放回数を多くする、開放時間を長くする、1回の普電開放抽選が行われてから次の普電開放抽選が行われる上で確保される確保時間を短くする、係る確保時間の平均時間を短くする及び当選確率を高くすることのうち、いずれか1条件又は任意の組合せの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
普電乱数カウンタC4を用いた普電開放抽選において普電開放状態当選となった場合、普電開放状態となる。当該普電開放状態は、予め定められた回数の普電役物34aの開閉が行われた場合、又は予め定められた上限個数の遊技球が第2作動口34に入賞にした場合に、終了する。これらの内容について具体的には、低頻度サポートモード及び高頻度サポートモードのいずれであっても上記上限個数は10個で共通している。一方、普電役物34aの開閉回数は低頻度サポートモードであれば1回であるのに対して、高頻度サポートモードであれば当該低頻度サポートモードの場合よりも多い複数回であり具体的には3回となっている。また、普電役物34aの1回の開放継続時間は、低頻度サポートモードであれば1secであるのに対して、高頻度サポートモードであれば2secとなっている。
次に、当たり乱数カウンタC1について説明する。当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。特に当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が第1作動口33に入賞したタイミングで特図保留エリア122の第1特図保留エリア125に格納され、遊技球が第2作動口34に入賞したタイミングで特図保留エリア122の第2特図保留エリア126に格納される。そして、この格納された当たり乱数カウンタC1の値を利用して当否判定が行われる。
当否判定に際して当選となる乱数の値は、主側ROM63に当否テーブルとして記憶されている。当否テーブルには、当否結果として、大当たり結果と、小当たり結果と、外れ結果とが設定されている。大当たり結果は、特電入賞装置32が開閉制御される開閉実行モードへの移行契機となるとともに、当否抽選モード及びサポートモードの少なくとも一方の移行契機となり得る当否結果である。小当たり結果は、特電入賞装置32が開閉制御される開閉実行モードへの移行契機となる一方、当否抽選モード及びサポートモードの両方について移行契機とならない当否結果である。外れ結果は、開閉実行モードへの移行契機とならずに、さらに当否抽選モード及びサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
当否テーブルとしては、低確率モード用の当否テーブルと高確率モード用の当否テーブルとが存在している。つまり、本パチンコ機10は、第1作動口33への入賞に基づき取得された保留情報と、第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報とで、同一の当否テーブルが参照されるとともに、いずれの場合であっても、当否抽選における抽選モードとして低確率モードと高確率モードとが存在している。
各当否テーブルについて具体的に説明すると、低確率モード用の当否テーブルは、大当たり結果となる乱数の値は2個(例えば「5」、「305」)であり、小当たり結果となる乱数の値は3個(例えば「55」、「355」、「555」)である。そして、それ以外が、外れ結果となる乱数の値である。
高確率モード用の当否テーブルは、大当たり結果となる乱数の値の数は第1特図用の低確率モード用の当否テーブルの場合よりも多く設定されており、具体的には20個である(例えば「5」、「34」、「65」、「130」、「163」、「192」、「220」、「245」、「276」、「305」、「334」、「365」、「392」、「420」、「470」、「495」、「520」、「558」、「575」、「599」)。この場合、低確率モードである状況において大当たり当選となる当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モードである状況において大当たり当選となる当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。一方、小当たり結果となる乱数の値は、低確率モード用の当否テーブルの場合と同一である。
なお、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たり結果となる確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数及び値は任意であり、また低確率モードである状況において大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の値群が、高確率モードである状況において大当たり当選となる当たり乱数カウンタC1の値群に一部のみが含まれている構成としてもよく、含まれていない構成としてもよい。
次に、大当たり種別カウンタC2について説明する。大当たり種別カウンタC2は、0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が第1作動口33に入賞したタイミングで特図保留エリア122の第1特図保留エリア125に格納され、遊技球が第2作動口34に入賞したタイミングで特図保留エリア122の第2特図保留エリア126に格納される。そして、この格納された大当たり種別カウンタC2の値を利用して振分判定が行われる。
ここで、本パチンコ機10では大当たり結果が複数種類設定されているが、これら各大当たり結果は、(1)開閉実行モードの内容、(2)開閉実行モード終了後の当否抽選モードの内容、(3)開閉実行モード終了後のサポートモードの内容という3つの内容のうち、少なくとも1つの内容が相違している。
大当たり当選となった場合に実行される開閉実行モードは、既に説明したとおりラウンド数規定モードである。ラウンド数規定モードには、開閉実行モードが開始されてから終了されるまでの間における特電入賞装置32への入賞の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとが設定されている。具体的には、本パチンコ機10では、特電入賞装置32の1回の開放態様が、特電入賞装置32が開放されてから閉鎖されるまでの開放継続時間を相違させて、複数種類設定されている。詳細には、開放継続時間が長時間である29secに設定された長時間態様と、開放継続時間が上記長時間よりも短い時間である0.05secに設定された短時間態様と、が設定されている。本パチンコ機10では、発射操作装置28が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構27が駆動制御される。また、ラウンド遊技は終了条件の上限個数が10個に設定されている。そうすると、上記開放態様のうち長時間態様では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技の上限個数との積よりも長い時間の開放継続時間が設定されていることとなる。一方、短時間態様では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技の上限個数との積よりも短い時間、より詳細には、遊技球の発射周期よりも短い時間の開放継続時間が設定されている。したがって、長時間態様で特電入賞装置32の1回の開放が行われた場合には、特電入賞装置32に、1回のラウンド遊技における上限個数分の入賞が発生することが期待され、短時間態様で特電入賞装置32の1回の開放が行われた場合には、特電入賞装置32への入賞が発生しないことが期待される。
高頻度入賞モードでは、各ラウンド遊技において長時間態様による特電入賞装置32の開放が1回行われる。一方、低頻度入賞モードでは、各ラウンド遊技において短時間態様による特電入賞装置32の開放が1回行われる。
なお、高頻度入賞モード及び低頻度入賞モードにおける特電入賞装置32の開閉回数、ラウンド遊技の回数、1回の開放に対する開放継続時間及び1回のラウンド遊技における上限個数は、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における特電入賞装置32への入賞の発生頻度が高くなるのであれば、上記の値に限定されることはなく任意である。
小当たり当選となった場合に実行される開閉実行モードは、既に説明したとおり開閉数規定モードである。開閉数規定モードでは、短時間態様による特電入賞装置32の開放が、5回行われる。この場合に、開閉数規定モードの終了条件の上限個数は10個に設定されており、開閉数規定モードのトータルの開放継続時間は、遊技球の発射周期と開閉数規定モードの上限個数との積よりも短い時間に設定されている。よって、開閉数規定モードは、ラウンド遊技は実行されずに、当該開閉数規定モード中のトータルの入賞個数により上限個数か否かが判断される構成であるが、特電入賞装置32において上限回数分の開閉が実行される確率が高くなる。
大当たり種別カウンタC2に対する大当たり結果の種類の振分先は、主側ROM63に振分テーブルとして記憶されている。振分テーブルの内容について図8(a),(b)を用いて説明する。
図8(a),(b)に示すように、振分テーブルには、大当たり結果の種類として、8R低確大当たり結果と、12R低確大当たり結果と、4R高確大当たり結果と、5R高確大当たり結果と、8R高確大当たり結果と、12R高確大当たり結果Aと、12R高確大当たり結果Bと、16R高確大当たり結果とが設定されている。
8R低確大当たり結果では、開閉実行モードが8回のラウンド遊技が発生する高頻度入賞モードとなる。この開閉実行モードでは520個の遊技球の払い出しが期待できる。また、開閉実行モードの終了後には、開閉実行モード移行前の当否抽選モードがいずれであっても低確率モードとなる。この低確率モードは、次に大当たり結果となり、それによる開閉実行モードに移行するまでは少なくとも継続する。また、開閉実行モードの終了後には、開閉実行モード移行前のサポートモードがいずれであっても高頻度サポートモードとなる。この高頻度サポートモードは、移行後において遊技回数が、1以上の回数として設定された終了基準回数(具体的には15回)に達した場合に低頻度サポートモードに移行し、高頻度サポートモードの終了後に移行した低頻度サポートモードは、次に大当たり結果となり、それによる開閉実行モードに移行するまでは少なくとも継続する。
12R低確大当たり結果では、開閉実行モードが12回のラウンド遊技が発生する高頻度入賞モードとなる。この開閉実行モードでは780個の遊技球の払い出しが期待できる。また、開閉実行モードの終了後には、開閉実行モード移行前の当否抽選モードがいずれであっても低確率モードとなる。この低確率モードは、次に大当たり結果となり、それによる開閉実行モードに移行するまでは少なくとも継続する。また、開閉実行モードの終了後には、開閉実行モード移行前のサポートモードがいずれであっても低頻度サポートモードとなる。この低頻度サポートモードは、次に大当たり結果となり、それによる開閉実行モードに移行するまでは少なくとも継続する。
4R高確大当たり結果では、開閉実行モードが4回のラウンド遊技が発生する高頻度入賞モードとなる。この開閉実行モードは260個の遊技球の払い出しが期待できる。また、開閉実行モードの終了後には、開閉実行モード移行前の当否抽選モードがいずれであっても高確率モードとなる。この高確率モードは、次に大当たり結果となり、それによる開閉実行モードに移行するまでは少なくとも継続する。また、開閉実行モードの終了後には、開閉実行モード移行前のサポートモードがいずれであっても高頻度サポートモードとなる。この高頻度サポートモードは、次に大当たり結果となり、それによる開閉実行モードに移行するまでは少なくとも継続する。
5R高確大当たり結果では、開閉実行モードが5回のラウンド遊技が発生する低頻度入賞モードとなる。この開閉実行モードでは、特電入賞装置32への入賞が期待できないため、遊技球の払い出し個数は実質的に0個となる。また、開閉実行モードの終了後には、開閉実行モード移行前の当否抽選モードがいずれであっても高確率モードとなる。この高確率モードは、次に大当たり結果となり、それによる開閉実行モードに移行するまでは少なくとも継続する。また、サポートモードは開閉実行モード移行前のモードが高頻度サポートモードであれば高頻度サポートモードとなる一方、開閉実行モード移行前のモードが低頻度サポートモードであれば低頻度サポートモードとなる。これらサポートモードは、次に大当たり結果となり、それによる開閉実行モードに移行するまでは少なくとも継続する。
8R高確大当たり結果は、開閉実行モードが8回のラウンド遊技が発生する高頻度入賞モードとなる。この開閉実行モードは520個の遊技球の払い出しが期待できる。また、開閉実行モードの終了後には、開閉実行モード移行前の当否抽選モードがいずれであっても高確率モードとなる。この高確率モードは、次に大当たり結果となり、それによる開閉実行モードに移行するまでは少なくとも継続する。また、開閉実行モードの終了後には、開閉実行モード移行前のサポートモードがいずれであっても高頻度サポートモードとなる。この高頻度サポートモードは、次に大当たり結果となり、それによる開閉実行モードに移行するまでは少なくとも継続する。
12R高確大当たり結果Aは、開閉実行モードが12回のラウンド遊技が発生する高頻度入賞モードとなる。この開閉実行モードは780個の遊技球の払い出しが期待できる。また、開閉実行モードの終了後には、開閉実行モード移行前の当否抽選モードがいずれであっても高確率モードとなる。この高確率モードは、次に大当たり結果となり、それによる開閉実行モードに移行するまでは少なくとも継続する。また、開閉実行モードの終了後には、開閉実行モード移行前のサポートモードがいずれであっても高頻度サポートモードとなる。この高頻度サポートモードは、次に大当たり結果となり、それによる開閉実行モードに移行するまでは少なくとも継続する。
12R高確大当たり結果Bは、開閉実行モードが12回のラウンド遊技が発生する高頻度入賞モードとなる。この開閉実行モードは780個の遊技球の払い出しが期待できる。また、開閉実行モードの終了後には、開閉実行モード移行前の当否抽選モードがいずれであっても高確率モードとなる。この高確率モードは、次に大当たり結果となり、それによる開閉実行モードに移行するまでは少なくとも継続する。また、サポートモードは開閉実行モード移行前のモードが高頻度サポートモードであれば高頻度サポートモードとなる一方、開閉実行モード移行前のモードが低頻度サポートモードであれば低頻度サポートモードとなる。これらサポートモードは、次に大当たり結果となり、それによる開閉実行モードに移行するまでは少なくとも継続する。
16R高確大当たり結果は、開閉実行モードが16回のラウンド遊技が発生する高頻度入賞モードとなる。この開閉実行モードは1040個の遊技球の払い出しが期待できる。また、開閉実行モードの終了後には、開閉実行モード移行前の当否抽選モードがいずれであっても高確率モードとなる。この高確率モードは、次に大当たり結果となり、それによる開閉実行モードに移行するまでは少なくとも継続する。また、開閉実行モードの終了後には、開閉実行モード移行前のサポートモードがいずれであっても高頻度サポートモードとなる。この高頻度サポートモードは、次に大当たり結果となり、それによる開閉実行モードに移行するまでは少なくとも継続する。
振分テーブルとしては、図8(a),(b)に示すように、第1作動口33への入賞に基づき取得された保留情報の振分判定に際して使用される第1特図用の振分テーブルと、第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報の振分判定に際して使用される第2特図用の振分テーブルと、が設定されている。
各振分テーブルについて具体的に説明すると、第1特図用の振分テーブルは、図8(a)に示すように、振分対象となる大当たり結果の種類として、12R低確大当たり結果と、5R高確大当たり結果と、12R高確大当たり結果Aと、12R高確大当たり結果Bと、16R高確大当たり結果とが設定されている。当該第1特図用の振分テーブルでは、「0〜19」が12R低確大当たり結果に対応しており、「20〜39」が5R高確大当たり結果に対応しており、「40〜68」が12R高確大当たり結果Aに対応しており、「69〜88」が12R高確大当たり結果Bに対応しており、「89〜99」が16R高確大当たり結果に対応している。当該第1特図用の振分テーブルの場合、大当たり当選となった場合に、12R低確大当たり結果となる確率は20%であり、5R高確大当たり結果となる確率は20%であり、12R高確大当たり結果Aとなる確率は29%であり、12R高確大当たり結果Bとなる確率は20%であり、16R高確大当たり結果となる確率は11%である。
ここで、小当たり結果となった場合、それを契機とした開閉実行モードでは、短時間態様による5回の特電入賞装置32の開閉が行われる。一方、5R高確大当たり結果では、5回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、各ラウンド遊技では短時間態様による1回の特電入賞装置32の開閉が行われる。つまり、5R高確大当たり結果及び小当たり結果のいずれかとなった場合、開閉実行モードにおける特電入賞装置32の動作態様が見た目上、同一となる。また、これら遊技結果となった場合の遊技回では、第1特図表示部37aにおいては相互に相違する停止結果が表示されるものの、当該第1特図表示部37aよりも表示領域が大きく設定された図柄表示装置41においては識別不可となる態様で停止結果が表示される。具体的には、上記遊技結果のいずれにおいても、図柄表示装置41ではいずれかの有効ライン上に共通の図柄組合せ(例えば「3・4・1」)が停止表示される。また、低頻度サポートモードにおいて5R高確大当たり結果となった場合、それを契機とした開閉実行モード中には、第1作動口33への入賞に基づき小当たり結果となった場合の開閉実行モードと区別がつかない態様で演出が実行され、さらに当該開閉実行モードの終了後には図柄表示装置41などにおいて高確率モードであることを明示する演出は実行されずに、第1作動口33への入賞に基づき小当たり結果となった場合の開閉実行モード後と同様の態様で演出が実行される。上記構成であることにより、例えば低確率モード及び低頻度サポートモードである状況で、低頻度入賞モードとなる開閉実行モード又は開閉数規定モードとなる開閉実行モードが発生した場合には、遊技者は、開閉実行モードの終了後に高確率モードに移行していることを期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上が図られる。
また、第1作動口33への入賞に基づき12R低確大当たり結果又は12R高確大当たり結果Bとなった場合、12回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、各ラウンド遊技では長時間態様による1回の特電入賞装置32の開閉が行われる。つまり、12R低確大当たり結果及び12R高確大当たり結果Bのいずれかとなった場合、開閉実行モードにおける特電入賞装置32の動作態様が見た目上、同一となる。また、これら遊技結果となった場合の遊技回では、第1特図表示部37aにおいては相互に相違する停止結果が表示されるものの、当該第1特図表示部37aよりも表示領域が大きく設定された図柄表示装置41においては識別不可となる態様で停止結果が表示される。具体的には、上記遊技結果のいずれにおいても、図柄表示装置41ではいずれかの有効ライン上に同一の偶数図柄の組合せが停止表示される。また、低頻度サポートモードにおいて12R高確大当たり結果Bとなった場合、それを契機とした開閉実行モード中には、12R低確大当たり結果となった場合の開閉実行モードと区別がつかない態様で演出が実行され、さらに当該開閉実行モードの終了後には図柄表示装置41などにおいて高確率モードであることを明示する演出は実行されずに、12R低確大当たり結果となった場合の開閉実行モード後と同様の態様で演出が実行される。上記構成であることにより、例えば低確率モード及び低頻度サポートモードである状況で、12回のラウンド遊技が実行される開閉実行モードが発生した場合には、遊技者は、開閉実行モードの終了後に高確率モードに移行していることを期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上が図られる。
一方、第2特図用の振分テーブルは、図8(b)に示すように、振分対象となる大当たり結果の種類として、8R低確大当たり結果と、4R高確大当たり結果と、8R高確大当たり結果と、16R高確大当たり結果とが設定されている。当該第2特図用の振分テーブルでは、「0〜19」が8R低確大当たり結果に対応しており、「20〜31」が4R高確大当たり結果に対応しており、「32〜55」が8R高確大当たり結果に対応しており、「56〜99」が16R高確大当たり結果に対応している。当該第2特図用の振分テーブルの場合、大当たり当選となった場合に、8R低確大当たり結果となる確率は20%であり、4R高確大当たり結果となる確率は12%であり、8R高確大当たり結果となる確率は24%であり、16R高確大当たり結果となる確率は44%である。
ここで、第2作動口34への入賞に基づき8R低確大当たり結果又は8R高確大当たり結果となった場合、8回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、各ラウンド遊技では長時間態様による1回の特電入賞装置32の開閉が行われる。つまり、8R低確大当たり結果及び8R高確大当たり結果のいずれかとなった場合、開閉実行モードにおける特電入賞装置32の動作態様が見た目上、同一となる。また、これら遊技結果となった場合の遊技回では、第1特図表示部37aにおいては相互に相違する停止結果が表示されるものの、当該第1特図表示部37aよりも表示領域が大きく設定された図柄表示装置41においては識別不可となる態様で停止結果が表示される。具体的には、上記遊技結果のいずれにおいても、図柄表示装置41ではいずれかの有効ライン上に同一の偶数図柄の組合せが停止表示される。また、8R低確大当たり結果となった場合及び8R高確大当たり結果となった場合のいずれにおいても、それを契機とした開閉実行モード中にはいずれの大当たり結果であるかの区別がつかない態様で演出が実行され、さらに当該開閉実行モードの終了後には図柄表示装置41などにおいて高確率モードであることを明示する演出は実行されずに、同様の態様で演出が実行される。また、開閉実行モードの直後は、いずれの場合であってもサポートモードが高頻度サポートモードとなる。上記構成であることにより、例えば高確率モード及び高頻度サポートモードである状況で、8回のラウンド遊技が実行される開閉実行モードが発生した場合には、遊技者は、開閉実行モードの終了後に低確率モードへの移行が発生していないことを期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上が図られる。
また、第1特図用の振分テーブルと第2特図用の振分テーブルとでは、大当たり当選となった場合において開閉実行モード後に高確率モードとなる確率が同一である。その一方、開閉実行モードにおいて高頻度入賞モードとなる確率は第2特図用の振分テーブルの方が第1特図用の振分テーブルよりも高い。より詳細には、第1特図用の振分テーブルでは低頻度入賞モードとなり得るのに対して、第2特図用の振分テーブルでは低頻度入賞モードとなり得ない。さらにまた、第1特図用の振分テーブルでは、最も有利な大当たり結果である16R高確大当たり結果となる確率が11%であり、他の大当たり結果と比べて振分確率が最も低いのに対して、第2特図用の振分テーブルでは、最も有利な大当たり結果である16R高確大当たり結果となる確率が44%であり、他の大当たり結果と比べて振分確率が最も高い。したがって、大当たり当選となった場合に選択され得る大当たり結果の種類としては、第1作動口33への入賞が発生して内部抽選が行われる場合よりも、第2作動口34への入賞が発生して内部抽選が行われる場合の方が遊技者にとって有利である。
次に、リーチ乱数カウンタC3について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。ここで、本パチンコ機10には、図柄表示装置41における表示演出の一種として期待演出が設定されている。期待演出とは、図柄の変動表示を行うことが可能な図柄表示装置41を備え、所定の大当たり結果となる遊技回では最終的な停止結果が付与対応結果となる遊技機において、図柄表示装置41における図柄の変動表示が開始されてから停止結果が導出表示される前段階で、前記付与対応結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。なお、付与対応結果について具体的には、いずれかの有効ライン上に同一の数字が付された図柄の組合せが停止表示される。
期待演出には、リーチ表示と、リーチ表示が発生する前段階などにおいてリーチ表示の発生や付与対応結果の発生を期待させるための予告表示との2種類が設定されている。
リーチ表示には、図柄表示装置41の表示面41aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、リーチ図柄の組合せを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態が含まれる。また、上記のようにリーチ図柄の組合せを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組合せを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
予告表示には、図柄表示装置41の表示面41aにおいて図柄の変動表示が開始されてから、全ての図柄列Z1〜Z3にて図柄が変動表示されている状況において、又は一部の図柄列であって複数の図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、図柄列Z1〜Z3上の図柄とは別にキャラクタを表示させる態様が含まれる。また、背景画面をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものや、図柄列Z1〜Z3上の図柄をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものも含まれる。かかる予告表示は、リーチ表示が行われる場合及びリーチ表示が行われない場合のいずれの遊技回においても発生し得るが、リーチ表示の行われる場合の方がリーチ表示の行われない場合よりも高確率で発生するように設定されている。
リーチ表示は、最終的に同一の図柄の組合せが停止表示される遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行される。また、同一の図柄の組合せが停止表示されない大当たり結果や、小当たり結果に対応した遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行されない。また、外れ結果に対応した遊技回では、主側ROM63のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルを参照して所定のタイミングで取得したリーチ乱数カウンタC3がリーチ表示の発生に対応している場合に実行される。
一方、予告表示を行うか否かの決定は、主側MPU62において行うのではなく、音光側MPU82において行われる。この場合、音光側MPU82では、いずれかの大当たり結果又は小当たり結果に対応した遊技回の方が、外れ結果に対応した遊技回に比べ、予告表示が発生し易いこと、及び出現率の低い予告表示が発生し易いことの少なくとも一方の条件を満たすように、予告表示用の抽選処理を実行する。ちなみに、この抽選結果は、図柄表示装置41にて遊技回用の演出が実行される場合に反映される。
次に、変動種別カウンタCSについて説明する。変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、第1特図表示部37a又は第2特図表示部37bにおける表示継続時間と、図柄表示装置41における図柄の表示継続時間とを主側MPU62において決定する上で用いられる。具体的には、変動種別カウンタCSの値は、第1特図表示部37a又は第2特図表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して取得される。
<主側MPU62における前提となる処理構成について>
次に、主側MPU62にて遊技を進行させるために実行される各処理を説明する。かかる主側MPU62の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では4msec周期で)起動されるタイマ割込み処理とがある。
<メイン処理>
まず、図9のフローチャートを参照しながらメイン処理を説明する。
ステップS101では、電源投入ウェイト処理を実行する。当該電源投入ウェイト処理では、例えばメイン処理が起動されてから1secが経過するまで次の処理に進行することなく待機する。続くステップS102では主側RAM64のアクセスを許可するとともに、ステップS103にて主側MPU62の内部機能レジスタの設定を行う。
その後、ステップS104では、電源・発射制御装置78に設けられたRAM消去スイッチが手動操作されているか否かを判定し、続くステップS105では、主側RAM64の停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。また、ステップS106ではチェックサムを算出するチェックサム算出処理を実行し、続くステップS107ではそのチェックサムが電源遮断時に保存したチェックサムと一致するか否か、すなわち記憶保持されたデータの有効性を判定する。
本パチンコ機10では、例えば遊技ホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチを押しながら電源が投入される。したがって、RAM消去スイッチが押されていれば、ステップS108の処理に移行する。また、電源遮断の発生情報が設定されていない場合や、チェックサムにより記憶保持されたデータの異常が確認された場合も同様にステップS108の処理に移行する。ステップS108では、主側RAM64の初期化として当該主側RAM64をクリアする。その後、ステップS109に進む。
一方、RAM消去スイッチが押されていない場合には、停電フラグに「1」がセットされていること、及びチェックサムが正常であることを条件に、ステップS108の処理を実行することなくステップS109に進む。ステップS109では、電源投入設定処理を実行する。電源投入設定処理では、停電フラグの初期化といった主側RAM64の所定のエリアを初期値に設定するとともに、現状の遊技状態を認識させるために現状の遊技状態に対応したコマンドを音声発光制御装置80に送信する。
その後、ステップS110〜ステップS113の残余処理に進む。つまり、主側MPU62はタイマ割込み処理を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップS110〜ステップS113の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップS110〜ステップS113の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。
残余処理では、まずステップS110にて、タイマ割込み処理の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う。続くステップS111では、乱数初期値カウンタCINIの更新を行う乱数初期値更新処理を実行するとともに、ステップS112にて変動種別カウンタCSの更新を行う変動用カウンタ更新処理を実行する。これらの更新処理では、主側RAM64の対応するカウンタから現状の数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値に達した際それぞれ「0」にクリアする。その後、ステップS113にて、タイマ割込み処理の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換える割込み許可の設定を行う。ステップS113の処理を実行したら、ステップS110に戻り、ステップS110〜ステップS113の処理を繰り返す。
<タイマ割込み処理>
次に、図10のフローチャートを参照しながらタイマ割込み処理を説明する。
ここで、主側MPU62にてタイマ割込み処理を定期的に実行するためのハード構成について説明する。主制御基板61には所定周期でパルス信号を出力するパルス信号出力手段としてクロック回路が設けられており、さらに当該クロック回路と主側MPU62との間の信号経路の途中位置に存在するように分周回路が設けられている。
分周回路は、クロック回路からのパルス信号の周期を変更する周波数変更手段として機能し、タイマ割込み処理の起動タイミングを主側MPU62にて特定するためのパルス信号を出力するように構成されている。つまり、分周回路から主側MPU62に対して特定周期である4msec周期の間隔でパルス信号が供給されるようになっている。主側MPU62では、かかるパルス信号の立ち上がり又は立下りといった特定の信号形態の発生を確認する処理を実行し、特定の信号形態の発生を確認したことを少なくとも一の条件としてタイマ割込み処理を起動して実行する。
この場合、タイマ割込み処理の起動が禁止されている状況において上記特定の信号形態の発生を確認した場合には、その割込みが禁止されている状態から割込みが許可された状態となった場合にタイマ割込み処理が起動される。つまり、主側MPU62における処理の実行状況によっては前回のタイマ割込み処理が開始されてから4.1msec経過後に次のタイマ割込み処理が開始される場合が生じ、このような事象が発生した場合には次のタイマ割込み処理は直前のタイマ割込み処理が開始されてから3.9msec経過後に開始されることとなる。
但し、上記分周回路からのパルス信号の出力は主側MPU62における処理の経過内容に関係なく4msecといった特定周期で行われるため、基本的にはタイマ割込み処理は特定周期で起動される。さらにまた、主側MPU62の処理構成は、所定のタイミングにおけるタイマ割込み処理が前回のタイマ割込み処理が起動されてから特定周期を超える期間が経過した後に起動されたとしても、当該所定のタイミングの次のタイミングにおけるタイマ割込み処理にてその特定周期を超えた分が吸収されて、さらに次のタイミングにおけるタイマ割込み処理ではパルス信号の入力を確認したタイミングで起動されるように設定されている。
さて、タイマ割込み処理では、まずステップS201にて停電情報記憶処理を実行する。停電情報記憶処理では、停電監視基板から電源遮断の発生に対応した停電信号を受信しているか否かを監視し、停電の発生を特定した場合には停電時処理を実行する。
続くステップS202では抽選用乱数更新処理を実行する。抽選用乱数更新処理では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び普電乱数カウンタC4の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び普電乱数カウンタC4から現状の数値情報を順次読み出し、それら読み出した数値情報をそれぞれ1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値に達した際それぞれ「0」にクリアする。
その後、ステップS203ではステップS111と同様に乱数初期値更新処理を実行するとともに、ステップS204にてステップS112と同様に変動用カウンタ更新処理を実行する。
続くステップS205では、不正用の監視対象として設定されている所定の事象が発生しているか否かを監視する不正検知処理を実行する。当該不正検知処理では、複数種類の事象の発生を監視し、所定の事象が発生していることを確認することで、主側RAM64に設けられた遊技停止用フラグに「1」をセットする。
続くステップS206では、上記遊技停止用フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、遊技の進行を停止している状態であるか否かを判定する。ステップS206にて否定判定をした場合に、ステップS207以降の処理を実行する。
ステップS207では、ポート出力処理を実行する。ポート出力処理では、前回のタイマ割込み処理において出力情報の設定が行われている場合に、その出力情報に対応した出力を各種駆動部32b,34bに行うための処理を実行する。例えば、特電入賞装置32を開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には特電用の駆動部32bへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。また、第2作動口34の普電役物34aを開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には普電用の駆動部34bへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。
続くステップS208では、読み込み処理を実行する。読み込み処理では、停電信号及び入賞信号以外の信号の読み込みを実行し、その読み込んだ情報を今後の処理にて利用するために記憶する。
続くステップS209では入賞検知処理を実行する。当該入賞検知処理では、各入賞検知センサ66a〜66eから受信している信号を読み込むとともに、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35への入球の有無を特定する処理を実行する。
続くステップS210では、主側RAM64に設けられている複数種類のタイマカウンタの数値情報をまとめて更新するためのタイマ更新処理を実行する。この場合、記憶されている数値情報が減算されて更新されるタイマカウンタを集約して扱う構成であるが、減算式のタイマカウンタの更新及び加算式のタイマカウンタの更新の両方を集約して行う構成としてもよい。
続くステップS211では、遊技球の発射制御を行うための発射制御処理を実行する。発射操作装置28に対して発射操作が継続されている状況では、既に説明したとおり、所定の発射周期である0.6secに1個の遊技球が発射される。
続くステップS212では、入力状態監視処理として、ステップS208の読み込み処理にて読み込んだ情報に基づいて、各入賞検知センサ66a〜66eの断線確認や、遊技機本体12及び前扉枠14の開放確認を行う。
続くステップS213では、遊技回の実行制御、及び開閉実行モードの実行制御を行うための特図特電制御処理を実行する。当該特図特電制御処理の処理内容については後に詳細に説明する。
続くステップS214では、普図普電制御処理を実行する。普図普電制御処理では、スルーゲート35への入賞が発生している場合に普電乱数カウンタC4の数値情報を取得するための処理を実行するとともに、当該数値情報が記憶されている場合にその数値情報について開放判定を行い、さらにその開放判定を契機として普図表示部38aにて普図用の演出を行うための処理を実行する。また、開放判定の結果に基づいて、第2作動口34の普電役物34aを開閉させる処理を実行する。
続くステップS215では、直前のステップS213及びステップS214の処理結果に基づいて、第1特図表示部37aに係る保留情報の増減個数を第1特図保留表示部37cに反映させるための出力情報の設定、第2特図表示部37bに係る保留情報の増減個数を第2特図保留表示部37dに反映させるための出力情報の設定、及び普図表示部38aに係る保留情報の増減個数を普図保留表示部38bに反映させるための出力情報の設定を行う。また、ステップS215では、直前のステップS213及びステップS214の処理結果に基づいて、第1特図表示部37a及び第2特図表示部37bの表示内容を更新させるための出力情報の設定を行うとともに、普図表示部38aの表示内容を更新させるための出力情報の設定を行う。また、ステップS215では、直前のステップS213の処理結果に基づいて、ラウンド表示部39の表示内容を更新させるための出力情報の設定を行う。
続くステップS216では、払出制御装置77から受信したコマンド及び信号の内容を確認し、その確認結果に対応した処理を行うための払出状態受信処理を実行する。また、ステップS217では、賞球コマンドを出力対象として設定するための払出出力処理を実行する。続くステップS218では、今回のタイマ割込み処理にて実行された各種処理の処理結果に応じた外部信号の出力の開始及び終了を制御するための外部情報設定処理を実行する。
ステップS206にて肯定判定をした場合、又はステップS207〜ステップS218の処理を実行した後に、本タイマ割込み処理を終了する。
<特図特電制御処理>
次に、主側MPU62のタイマ割込み処理(図10)におけるステップS213にて実行される特図特電制御処理について、図11のフローチャートを参照しながら説明する。
特図特電制御処理では、第1作動口33又は第2作動口34への入賞が発生している場合に保留情報を取得するための処理を実行するとともに、保留情報が記憶されている場合にその保留情報について当否判定を行い、さらにその当否判定を契機として遊技回用の演出を行うための処理を実行する。また、当否判定の結果に基づいて、遊技回用の演出後に開閉実行モードに移行させる処理を実行するとともに、開閉実行モード中及び開閉実行モード終了時の処理を実行する。
具体的には、まずステップS301にて、特図側の保留情報の取得処理を実行する。当該取得処理では、第1作動口33への遊技球の入賞が発生している場合に、第1特図保留エリア125に記憶されている保留情報の数を読み出し、その保留情報の数が上限値(具体的には「4」)未満である場合に、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を、第1特図保留エリア125のうち保留情報が記憶されていない最上位側のエリアに記憶する。また、当該取得処理では、第2作動口34への遊技球の入賞が発生している場合に、第2特図保留エリア126に記憶されている保留情報の数を読み出し、その保留情報の数が上限値(具体的には「4」)未満である場合に、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を、第1特図保留エリア125のうち保留情報が記憶されていない最上位側のエリアに記憶する。
当該取得処理では、第1特図保留エリア125についての保留情報又は第2特図保留エリア126についての保留情報を取得した場合には、保留コマンドを音光側MPU82に送信する。音光側MPU82では、受信した保留コマンドに対応したコマンドを表示側MPU92に送信する。表示側MPU92では、保留コマンドを受信することで、図柄表示装置41における保留情報の数の表示を保留個数の増加に対応させて変更させる。この場合、当該保留コマンドには、第1特図保留エリア125及び第2特図保留エリア126のうちいずれの保留情報が増加したのかを示す情報が含まれているため、図柄表示装置41では、増加した側に対応した保留個数の表示が変更される。
また、上記のように保留情報の数が増加した場合には、タイマ割込み処理(図10)におけるステップS215の表示制御処理にて、第1特図保留表示部37c及び第2特図保留表示部37dのうち保留個数の増加に対応した側に対して、保留個数の増加に対応した表示内容に変更されるように表示制御が行われる。
続くステップS302では、主側RAM64に設けられた特図特電カウンタの情報を読み出し、ステップS303にて、主側ROM63に記憶されている特図特電アドレステーブルを読み出す。そして、ステップS304にて、特図特電アドレステーブルから特図特電カウンタの情報に対応した開始アドレスを取得する。
ここで、ステップS302〜ステップS304の処理内容について説明する。
既に説明したとおり特図特電制御処理には、遊技回用の演出を制御するための処理と、開閉実行モードを制御するための処理と、が含まれている。この場合に、遊技回用の演出を制御するための処理として、遊技回用の演出を開始させるための処理である特図変動開始処理(ステップS306)と、遊技回用の演出を進行させるための処理である特図変動中処理(ステップS307)と、遊技回用の演出を終了させるための処理である特図確定中処理(ステップS308)と、が設定されている。
また、開閉実行モードを制御するための処理として、開閉実行モードのオープニングを制御するための処理である特電開始処理(ステップS309)と、特電入賞装置32の開放中の状態を制御するための処理である特電開放中処理(ステップS310)と、特電入賞装置32の閉鎖中の状態を制御するための処理である特電閉鎖中処理(ステップS311)と、開閉実行モードのエンディング及び開閉実行モード終了時の遊技状態の移行を制御するための処理である特電終了処理(ステップS312)と、が設定されている。
このような処理構成において、特図特電カウンタは、上記複数種類の処理のうちいずれを実行すべきであるかを主側MPU62にて把握するためのカウンタであり、特図特電アドレステーブルには、特図特電カウンタの数値情報に対応させて、上記複数種類の処理を実行するためのプログラムの開始アドレスが設定されている。
この場合、開始アドレスSA0は、特図変動開始処理(ステップS306)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA1は、特図変動中処理(ステップS307)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA2は、特図確定中処理(ステップS308)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA3は、特電開始処理(ステップS309)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA4は、特電開放中処理(ステップS310)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA5は、特電閉鎖中処理(ステップS311)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA6は、特電終了処理(ステップS312)を実行するためのプログラムの開始アドレスである。
特図特電カウンタは、現状格納されている数値情報に対応した処理を終了した場合に当該数値情報を更新すべき条件が成立していることを契機として、その次の処理回における特図特電制御処理にて実行される処理に対応させて、1加算、1減算又は「0」クリアされる。したがって、各処理回における特図特電制御処理では、特図特電カウンタにセットされている数値情報に応じた処理を実行すればよいこととなる。なお、特図特電カウンタは、初期値として0が設定されている。
ステップS304の処理を実行した後は、ステップS305にて、ステップS304にて取得した開始アドレスの示す処理にジャンプする処理を実行する。具体的には、取得した開始アドレスがSA0である場合にはステップS306の特図変動開始処理にジャンプし、取得した開始アドレスがSA1である場合にはステップS307の特図変動中処理にジャンプし、取得した開始アドレスがSA2である場合にはステップS308の特図確定中処理にジャンプし、取得した開始アドレスがSA3である場合にはステップS309の特電開始処理にジャンプし、取得した開始アドレスがSA4である場合にはステップS310の特電開放中処理にジャンプし、取得した開始アドレスがSA5である場合にはステップS311の特電閉鎖中処理にジャンプし、取得した開始アドレスがSA6である場合にはステップS312の特電終了処理にジャンプする。ステップS306〜ステップS312のいずれかの処理を実行した場合には、本特図特電制御処理を終了する。以下、ステップS306〜ステップS312の処理について個別に説明する。
<特図変動開始処理>
まずステップS306の特図変動開始処理について、図12のフローチャートを参照しながら説明する。
まずステップS401にて、第1特図保留エリア125及び第2特図保留エリア126のいずれかに保留情報が記憶されているか否かを判定する。ステップS401にて否定判定をした場合にはそのまま本特図変動開始処理を終了し、ステップS401にて肯定判定をした場合にはステップS402に進み、データ設定処理を実行する。
データ設定処理について図13のフローチャートを用いて説明する。まずステップS501にて、第2特図保留エリア126の保留個数が「0」か否かを判定する。第2特図保留エリア126の保留個数が「0」である場合にはステップS502〜ステップS505の第1特図用のデータ設定処理を実行し、第2特図保留エリア126の保留個数が「0」ではない場合にはステップS506〜ステップS509の第2特図用のデータ設定処理を実行する。
ここで、データ設定処理が実行される場合とは、既に説明したように、第1特図保留エリア125及び第2特図保留エリア126のいずれかに保留情報が記憶されている場合である。この場合に、データ設定処理では、第2特図保留エリア126の保留個数が「0」であるか否かを判定し、「0」でない場合、すなわち第2特図表示部37bについて変動表示用の保留情報が記憶されている場合には、第1特図保留エリア125の保留個数が1以上であるか否かに関係なく、第2特図保留エリア126に記憶されているデータを変動表示用として設定するようにした。これにより、第1特図保留エリア125及び第2特図保留エリア126の両方に保留情報が記憶されている場合には、第2作動口34に対応した第2特図保留エリア126に記憶されている保留情報が遊技回の開始対象として優先されることとなる。
第1特図用のデータ設定処理では、まずステップS502にて、第1特図保留エリア125の第1エリア125aに格納されたデータを特図用の実行エリア127に移動する。その後、ステップS503にて第1特図保留エリア125の記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリア125a〜125dに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリア125aのデータをクリアするとともに、第2エリア125b→第1エリア125a、第3エリア125c→第2エリア125b、第4エリア125d→第3エリア125cといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続くステップS504では、主側RAM64に設けられた第2特図フラグを「0」クリアする。第2特図フラグは、今回の変動表示の開始が第1特図表示部37a又は第2特図表示部37bのいずれであるかを特定するためのフラグである。
続くステップS505では、第1特図保留エリア125のデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置80に認識させるための情報であるシフト時コマンドを出力する。その後、本データ設定処理を終了する。音声発光制御装置80では、受信したシフト時コマンドに対応したコマンドを表示制御装置90に送信することで、図柄表示装置41における第1特図保留エリア125に対応した保留情報の数の表示を保留個数の減少に対応させて変更させる。
また、上記のように第1特図保留エリア125における保留情報の数が減少した場合には、タイマ割込み処理(図10)におけるステップS215の表示制御処理にて、第1特図保留表示部37cに対して、保留個数の減少に対応した表示内容に変更されるように表示制御が行われる。
第2特図用のデータ設定処理では、まずステップS506にて、第2特図保留エリア126の第1エリア126aに格納されたデータを特図用の実行エリア127に移動する。その後、ステップS507にて第2特図保留エリア126の記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリア126a〜126dに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリア126aのデータをクリアするとともに、第2エリア126b→第1エリア126a、第3エリア126c→第2エリア126b、第4エリア126d→第3エリア126cといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続くステップS508では、主側RAM64に設けられた第2特図フラグに「1」をセットする。その後、ステップS509にて、第2特図保留エリア126のデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置80に認識させるための情報であるシフト時コマンドを出力する。その後、本データ設定処理を終了する。音声発光制御装置80では、受信したシフト時コマンドに対応したコマンドを表示制御装置90に送信することで、図柄表示装置41における第2特図保留エリア126に対応した保留情報の数の表示を保留個数の減少に対応させて変更させる。
また、上記のように第2特図保留エリア126における保留情報の数が減少した場合には、タイマ割込み処理(図10)におけるステップS215の表示制御処理にて、第2特図保留表示部37dに対して、保留個数の減少に対応した表示内容に変更されるように表示制御が行われる。
特図変動開始処理(図12)の説明に戻り、データ設定処理の実行後は、ステップS403にて当否判定処理を実行する。当否判定処理では、まず当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。高確率モードである場合には主側ROM63に設けられた高確率モード用の当否テーブルを参照して、特図用の実行エリア127に格納された情報のうち当否判定用の情報、すなわち当たり乱数カウンタC1から取得した数値情報が高確率用の大当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。また、低確率モードである場合には主側ROM63に設けられた低確率モード用の当否テーブルを参照して、特図用の実行エリア127に格納されている当たり乱数カウンタC1から取得した数値情報が低確率用の大当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。
続くステップS404では、ステップS403における当否判定処理の結果が大当たり当選結果であるか否かを判定する。大当たり当選結果である場合には、ステップS405にて振分判定処理を実行する。振分判定処理では、主側RAM64の第2特図フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、今回の遊技回が第1特図保留エリア125及び第2特図保留エリア126のいずれの保留情報に対応したものであるかを判定する。そして、当該判定結果に対応した振分テーブルを、第1特図用の振分テーブル(図8(a)参照)、及び第2特図用の振分テーブル(図8(b)参照)の中から選択する。当該振分テーブルの選択を行った後は、特図用の実行エリア127に格納された保留情報のうち振分判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2から取得した数値情報が、上記選択した振分テーブルにおいていずれの種類の大当たり結果に対応しているのかを把握する。具体的には、第1特図用の振分テーブルが選択された場合には、12R低確大当たり結果、5R高確大当たり結果、12R高確大当たり結果A、12R高確大当たり結果B及び16R高確大当たり結果のうちいずれの大当たり結果に対応しているのかを把握する。また、第2特図用の振分テーブルが選択された場合には、8R低確大当たり結果、4R高確大当たり結果、8R高確大当たり結果及び16R高確大当たり結果のうちいずれの大当たり結果に対応しているのかを把握する。
続くステップS406では、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の遊技回において第1特図表示部37a又は第2特図表示部37bに最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、主側ROM63に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報を主側RAM64に記憶する。この大当たり結果用の停止結果テーブルには、第1特図表示部37a又は第2特図表示部37bに停止表示される絵柄の態様の種類が、大当たり結果の種類毎に相違させて設定されており、ステップS406では、ステップS405にて特定した大当たり結果の種類に応じた絵柄の態様の情報を主側RAM64に記憶する。
なお、停止表示される絵柄の種類の情報は、大当たり種別カウンタC2の値に応じて定められる。この場合、各大当たり結果に1対1で対応させて絵柄の態様が設定されていてもよく、各大当たり結果に対して複数種類の絵柄の態様が設定されていてもよい。
続くステップS407では、振分判定結果に対応したフラグセット処理を実行する。具体的には、主側RAM64には各大当たり結果の種類に対応したフラグが設けられており、ステップS407では、それら各大当たり結果の種類に対応したフラグのうち、ステップS405の振分判定結果に対応したフラグに「1」をセットする。
一方、ステップS404にて、大当たり当選結果ではないと判定した場合には、ステップS408にて、ステップS403における当否判定処理の結果が小当たり結果であるか否かを判定する。小当たり結果である場合には、ステップS409にて、小当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の遊技回において第1特図表示部37a又は第2特図表示部37bに最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、主側ROM63に予め記憶されている小当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報を主側RAM64に記憶する。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、大当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。続くステップS410では、主側RAM64に設けられた小当たりフラグに「1」をセットする。
ステップS408にて否定判定をした場合には、ステップS411にて、外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の遊技回において第1特図表示部37a又は第2特図表示部37bに最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、主側ROM63に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報を主側RAM64に記憶する。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、大当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報及び小当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。
ステップS407、ステップS410及びステップS411のいずれかの処理を実行した後は、ステップS412にて、表示継続時間の取得処理を実行する。当該取得処理では、現状の遊技状態、当否判定処理の結果、振分判定処理の結果、リーチ表示の有無、変動種別カウンタCSの値及び保留情報の数に応じて、今回の遊技回における表示継続時間の情報を取得する。なお、当該取得処理の詳細な内容については後に説明する。
続くステップS413では、上記ステップS412にて取得した表示継続時間に対応した情報を、特図特電タイマカウンタにセットする。当該タイマカウンタにセットされた数値情報の更新は、既に説明したタイマ更新処理(図10)にて実行される。ちなみに、遊技回用の演出として第1特図表示部37a又は第2特図表示部37bにおける絵柄の変動表示と図柄表示装置41における図柄の変動表示とが行われるが、これらの各変動表示が終了される場合にはその遊技回の停止結果が表示された状態(図柄表示装置41では有効ライン上に所定の図柄の組合せが待機された状態)で最終停止時間に亘って最終停止表示される。この場合に、ステップS412にて取得される表示継続時間は1遊技回分のトータル時間となっており、ステップS413では、ステップS412にて取得された表示継続時間から最終停止時間分を差し引いた時間の情報を特図特電タイマカウンタにセットする。
続くステップS414では、変動用コマンド及び種別コマンドを音光側MPU82に送信する。変動用コマンドは、2バイトのデータ構成となっており、当該2バイトのデータには、当否判定処理の結果に対応したデータと、振分判定処理の結果に対応したデータと、表示継続時間に対応したデータとが含まれている。具体的には、2バイトのデータのうち上位4ビットのデータにより、自身が変動用コマンドであることを示すための識別用データが設定されており、次の4ビットのデータにより、当否判定処理及び振分判定処理の結果に対応した抽選結果用データが設定されており、次の1ビットのデータにより、第1特図保留エリア125及び第2特図保留エリア126のうちいずれの保留情報を契機としているのかを示す契機用データが設定されており、残りの7ビットのデータにより、表示継続時間に対応した時間用データが設定されている。したがって、音光側MPU82では、変動用コマンドを受信した場合、上記識別用データから変動用コマンドであることを認識し、上記抽選結果用データから当否判定処理の結果及び振分判定処理の結果を認識し、上記時間用データから今回の遊技回の表示継続時間を認識する。ここで、主側MPU62では、リーチが発生するか否かによって異なる表示継続時間を選択するため、変動用コマンドにリーチ発生の有無の情報が含まれていなかったとしても、音光側MPU82では表示継続時間の情報からリーチ発生の有無を特定することは可能である。この点、変動用コマンドには、リーチ発生の有無を示す情報が含まれているとも言える。なお、変動用コマンドにリーチ発生の有無を直接示す情報が含まれていてもよい。
種別コマンドは、2バイトのデータ構成となっており、当該2バイトのデータには、当否判定処理の結果に対応したデータと、振分判定処理の結果に対応したデータと、高確率モードであるか否かのデータと、高頻度サポートモードであるか否かのデータとが含まれている。具体的には、2バイトのデータのうち上位4ビットのデータにより、自身が種別コマンドであることを示すための識別用データが設定されており、次の4ビットのデータにより、当否判定処理及び振分判定処理の結果に対応した抽選結果用データが設定されており、残りの8ビットのデータにより、高確率モードであるか否か及び高頻度サポートモードであるか否かの状態認識用データが設定されている。したがって、音光側MPU82では、種別コマンドを受信した場合、上記識別用データから種別コマンドであることを認識し、上記抽選結果用データから当否判定処理の結果及び振分判定処理の結果を認識し、上記状態認識用データから高確率モードであるか否か及び高頻度サポートモードであるか否かを認識する。
ここで、変動用コマンド及び種別コマンドの両方に、当否判定処理の結果及び振分判定処理の結果に対応したデータが含まれている。したがって、音光側MPU82では、変動用コマンドに含まれる上記抽選結果用データと、種別コマンドに含まれる上記抽選結果用データとを照合することにより、変動用コマンド及び種別コマンドの受信に関してノイズなどの通信異常が発生していないか否かを特定することが可能となる。そして、両方の抽選結果用データが一致している場合には、それら変動用コマンド及び種別コマンドの内容に対応した演出用の制御を実行し、両方の抽選結果用データが一致していない場合には、それを報知することが可能となる。ちなみに、後者の場合、音光側MPU82では、当該遊技回において通信異常に対応した遊技回用演出が実行されるようにしてもよく、例えば当該遊技回用演出では、当否判定処理及び振分判定処理の結果に関係なく、図柄表示装置41において確実に完全外れに対応した図柄の組合せが停止表示されるようにしてもよい。この場合、当該遊技回用演出を、変動用コマンドに含まれる時間用データに対応した表示継続時間に亘って行う構成としてもよく、次回の変動用コマンド及び種別コマンドを受信するまで継続させる構成としてもよい。なお、変動用コマンドに、当否判定処理の結果及び振分判定処理の結果のうち一方のデータが含まれていない構成としてもよく、両方のデータが含まれていない構成としてもよい。
ステップS414の処理を実行した後は、ステップS415にて第1特図表示部37a及び第2特図表示部37bのうち今回の遊技回の実行対象側の表示部において、絵柄の変動表示を開始させる。続くステップS416では、特図特電カウンタを1加算する。この場合、特図変動開始処理が実行される場合における特図特電カウンタの数値情報は「0」であるため、ステップS416の処理が実行された場合には特図特電カウンタの数値情報は「1」となる。その後、本特図変動開始処理を終了する。
<特図変動中処理>
次に、特図特電制御処理(図11)におけるステップS307の特図変動中処理について説明する。
特図変動中処理では、遊技回の継続時間中であって、最終停止表示前のタイミングであるか否かを判定し、最終停止表示前であれば第1特図表示部37a及び第2特図表示部37bのうち今回の遊技回の実行対象側における絵柄の表示態様を規則的に変化させるための処理を実行する。この規則的な変化は、最終停止表示を開始させるタイミングとなるまで継続される。また、この規則的な変化は、当たり結果となるか否か及びリーチ表示が発生するか否かに関係なく、一定の態様で行われる。
また、最終停止表示させるタイミングとなるまで特図変動中処理にて待機するのではなく、最終停止表示させるタイミングではない場合には上記規則的に変化させるための処理を実行した後に、本特図変動中処理を終了する。したがって、遊技回用の演出が開始された後は、最終停止表示させるタイミングとなるまで、特図特電制御処理が起動される度に特図変動中処理が起動される。また、最終停止表示させるタイミングとなった場合には、図柄表示装置41にて今回の遊技回の停止結果を最終停止表示させるために、最終停止コマンドを音光側MPU82に送信するとともに、第1特図表示部37a及び第2特図表示部37bのうち今回の遊技回の実行対象側における絵柄の表示態様を今回の遊技回の抽選結果に対応した表示態様とする。また、遊技回の最終停止時間(0.5sec)の情報を主側ROM63から読み出し、特図特電タイマカウンタにセットする。そして、特図特電カウンタの値を1加算することで、当該カウンタの値を特図変動中処理に対応したものから特図確定中処理に対応したものに更新する。
<特図確定中処理>
次に、特図特電制御処理(図11)におけるステップS308の特図確定中処理について、図14のフローチャートを参照しながら説明する。
まずステップS601にて、今回の遊技回の最終停止時間が経過したか否かを判定する。ステップS601にて否定判定をした場合には、そのまま本特図確定中処理を終了する。ステップS601にて肯定判定をした場合には、ステップS602に進む。
ステップS602では、今回の遊技回の契機となった当否判定の結果が大当たり結果又は小当たり結果であるか否かを判定する。ステップS602にて否定判定をした場合には、ステップS603にてモード移行処理を実行する。モード移行処理の内容は後に説明する。その後、ステップS604にて特図特電カウンタの値を「0」クリアした後に、本特図確定中処理を終了する。これにより、次回の特図特電制御処理では、特図変動開始処理が実行されることになる。
一方、ステップS602にて肯定判定をした場合には、ステップS605に進み、主側ROM63に予め記憶されているオープニング時間(例えば4sec)の情報を読み出し、ステップS606にて、そのオープニング時間の情報を特図特電タイマカウンタにセットする。ちなみに、当該オープニング時間は、開閉実行モードへの移行契機となった遊技結果の種類に関係なく一定となっている。
続くステップS607では、オープニングコマンドを音光側MPU82に送信する。オープニングコマンドは、音光側MPU82に対して開閉実行モード用の演出を開始させるタイミングであることを認識させるためのコマンドである。オープニングコマンドには、開閉実行モードの契機となった遊技結果が各種大当たり結果及び小当たり結果のうちいずれであるかを示す情報も含まれる。したがって、音光側MPU82は、開閉実行モードの契機となった遊技結果に対応した態様で、開閉実行モードの演出を実行させることが可能となる。
続くステップS608では、特図特電カウンタを1加算する。この場合、特図確定中処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「2」であるため、ステップS610の処理が実行された場合には特図特電カウンタの値は「3」となる。その後、本特図確定中処理を終了する。
<特電開始処理>
次に、特図特電制御処理(図11)におけるステップS309の特電開始処理について、図15のフローチャートを参照しながら説明する。
特電開始処理では、ステップS701にて、今回の開閉実行モードにおけるオープニング時間が経過したか否かを判定する。ステップS701にて否定判定をした場合には、そのまま本特電開始処理を終了する。
ステップS701にて肯定判定をした場合には、ステップS702にて、今回の開閉実行モードの実行契機がいずれかの大当たり結果であるかを判定する。ステップS702にて肯定判定をした場合には、ステップS703〜ステップS705の大当たり結果時の設定処理を実行する。
大当たり結果時の設定処理では、ステップS703にて、主側RAM64に設けられたラウンドカウンタに、今回の大当たり結果に対応したラウンド遊技の回数の値をセットする。続くステップS704では、主側RAM64に設けられた入賞カウンタPCに10をセットする。ラウンドカウンタは、開閉実行モードにおいて残りのラウンド遊技の回数を主側MPU62にて特定するためのカウンタであり、入賞カウンタPCは、一のラウンド遊技又は一の開閉数規定モードにおいて、上限個数の遊技球の入賞が発生したか否かを主側MPU62にて特定するためのカウンタである。続くステップS705では、大当たり結果に対応した開放継続時間の読み出し処理を実行する。具体的には、今回の開閉実行モードの契機となった大当たり結果が5R高確大当たり結果である場合には、主側ROM63から短時間態様に対応した開放継続時間の情報を読み出す。当該開放継続時間は、遊技球の発射周期(0.6sec)よりも短い、0.05secとなっている。一方、今回の開閉実行モードの契機となった大当たり結果が5R高確大当たり結果以外である場合には、主側ROM63から長時間態様に対応した開放継続時間の情報を読み出す。
一方、ステップS702にて否定判定をした場合には、今回の開閉実行モードが小当たり結果を契機として発生していることを意味する。この場合、ステップS706〜ステップS708の小当たり結果時の設定処理を実行する。
小当たり結果時の設定処理では、ステップS706にて、主側RAM64に設けられた開閉カウンタSOCに5をセットするとともに、ステップS707にて、主側RAM64に設けられた入賞カウンタPCに10をセットする。開閉カウンタSOCは、開閉数規定モードの開閉実行モードにおいて、特電入賞装置32を開閉する回数を主側MPU62にて特定するためのカウンタである。続くステップS708では、小当たり結果に対応した開放継続時間の読み出し処理を実行する。当該開放継続時間は、主側ROM63に予め記憶されており、具体的には、遊技球の発射周期(0.6sec)よりも短い、0.05secとなっている。
なお、当該小当たり結果に対応した開放継続時間を、短時間態様の開放継続時間よりも長く、遊技球の発射周期よりも短い時間としてもよく、遊技球の発射周期と同一としてもよく、遊技球の発射周期よりも長くしてもよい。
ステップS705又はステップS708の処理を実行した後は、ステップS709にて、読み出した開放継続時間の情報を特図特電タイマカウンタにセットする。続くステップS710では、特電入賞装置32を開放状態とするための開放設定処理を実行する。また、ステップS711にて、開放コマンドを出力する。開放コマンドは、サブ側の制御装置である音声発光制御装置80に対して特電入賞装置32が開放されたタイミングであることを認識させるためのコマンドである。音声発光制御装置80は、当該開放コマンドを受信することにより、開閉実行モード中の演出をそれに合わせて切り換えるための制御を実行する。
その後、ステップS712にて、特図特電カウンタを1加算した後に、本特電開始処理を終了する。この場合、特電開始処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「3」であるため、ステップS712の処理が実行された場合には特図特電カウンタの値は「4」となる。
<特電開放中処理>
次に、特図特電制御処理(図11)におけるステップS310の特電開放中処理について説明する。
特電開放中処理では、今回の開閉実行モードがラウンド数規定モードである場合には1のラウンド遊技の終了条件が成立しているか否かを判定し、当該終了条件が成立している場合には特電入賞装置32を閉鎖状態とするとともに、閉鎖コマンドを音光側MPU82に送信する。また、1減算後のラウンドカウンタの値が「0」となっているか否かを判定し、「0」となっていない場合には、特図特電タイマカウンタに閉鎖時間をセットする。当該閉鎖時間は、開閉実行モードへの移行契機となった遊技結果の種類に関係なく一定となっており、具体的には遊技球の発射周期よりも長い2secとなっている。また、特電入賞装置32を閉鎖状態とした場合には、ラウンドカウンタの値が「0」であるか否かに関係なく、特図特電カウンタを1加算する。この場合、特電開放中処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「4」であるため、1加算後は「5」となる。
今回の開閉実行モードが開閉数規定モードである場合には、特電入賞装置32の開放継続時間が経過している場合には特電入賞装置32を閉鎖状態とするとともに、閉鎖コマンドを音光側MPU82に送信する。そして、1減算後の開閉カウンタの値が「0」となっているか否かを判定し、「0」となっていない場合には、特図特電タイマカウンタに閉鎖時間をセットする。当該閉鎖時間は、既に説明したとおり、開閉実行モードへの移行契機となった遊技結果の種類に関係なく一定となっている。また、開放継続時間が経過していない場合には特電入賞装置32への入賞が発生しているか否かを判定し、入賞が発生している場合には入賞カウンタを1減算する。そして、1減算後の入賞カウンタの値が「0」となっている場合には、開閉カウンタを「0」クリアするとともに、特電入賞装置32を閉鎖状態とする。また、特電入賞装置32を閉鎖状態とした場合には、開閉カウンタの値が「0」であるか否かに関係なく、特図特電カウンタを1加算する。この場合、特電開放中処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「4」であるため、1加算後は「5」となる。
<特電閉鎖中処理>
次に、特図特電制御処理(図11)におけるステップS311の特電閉鎖中処理について説明する。
特電閉鎖中処理では、ラウンドカウンタ及び開閉カウンタの両方が「0」であるか否かを判定する。いずれか一方が「0」ではない場合には、閉鎖時間が経過したか否かを判定する。閉鎖時間が経過していない場合にはそのまま本特電閉鎖中処理を終了し、閉鎖時間が経過している場合には、特電入賞装置32を開放状態とするとともに、今回の開閉実行モードの実行契機となった当たり結果に対応した開放継続時間を特図特電タイマカウンタにセットする。また、特電入賞装置32を開放状態とした場合には、開放コマンドを音光側MPU82に送信する。その後、特図特電カウンタを1減算した後に、本特電閉鎖中処理を終了する。この場合、特電閉鎖中処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「5」であるため、1減算後は「4」となる。
一方、ラウンドカウンタ及び開閉カウンタの両方が「0」である場合には、エンディングコマンドを音光側MPU82に送信する。エンディングコマンドは、音光側MPU82にエンディング用の演出を開始させるタイミングであることを認識させるためのコマンドである。エンディングコマンドには、開閉実行モードの契機となった遊技結果が各種大当たり結果及び小当たり結果のうちいずれであるかを示す情報も含まれる。したがって、音光側MPU82は、開閉実行モードの契機となった遊技結果に対応させた態様で、エンディング演出を実行させることが可能となる。また、主側ROM63に予め記憶されているエンディング時間(例えば6sec)の情報を読み出し、そのエンディング時間の情報を、特図特電タイマカウンタにセットする。ちなみに、当該エンディング時間は、開閉実行モードへの移行契機となった遊技結果の種類に関係なく一定となっている。その後、特図特電カウンタを1加算した後に、本特電閉鎖中処理を終了する。この場合、特電閉鎖中処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「5」であるため、1加算後は「6」となる。
<特電終了処理>
次に、特図特電制御処理(図11)におけるステップS312の特電終了処理について、図16のフローチャートを参照しながら説明する。
特電終了処理では、ステップS801にて、エンディング時間が経過したか否かを判定する。エンディング時間が経過していない場合にはそのまま本特電終了処理を終了する。エンディング時間が経過している場合には、ステップS802にて遊技状態移行処理を実行し、続くステップS803にて特図特電カウンタを「0」クリアした後に、本特電終了処理を終了する。
ステップS802の遊技状態移行処理について、図17のフローチャートを参照しながら説明する。
まずステップS901にて、今回終了した開閉実行モードの移行の契機となった大当たり結果が、16R高確大当たり結果、12R高確大当たり結果A、8R高確大当たり結果及び4R高確大当たり結果のいずれかであるかを判定する。ステップS901にて肯定判定をした場合には、ステップS902にて、主側RAM64に設けられた高確率フラグ及び高頻度サポートフラグのそれぞれに「1」をセットする。また、主側RAM64に設けられた高頻度カウンタを「0」クリアする。高確率フラグは、主側MPU62において当否抽選モードが高確率モードであるか否かを特定するためのフラグであり、高頻度サポートフラグは、主側MPU62においてサポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを特定するためのフラグである。また、高頻度カウンタは、回数限定の高頻度サポートモードにおいて当該高頻度サポートモードの終了契機を主側MPU62にて特定するためのカウンタであり、当該高頻度カウンタにセットされた値は遊技回が終了される度に1減算される。
なお、高確率フラグに「0」がセットされている状況では、特図変動開始処理(図12)におけるステップS403の当否判定処理にて、低確率モードに対応した処理が実行され、高確率フラグに「1」がセットされている状況では、高確率モードに対応した処理が実行される。また、高頻度サポートフラグに「0」がセットされている状況では、タイマ割込み処理(図10)におけるステップS214の普図普電制御処理にて、低頻度サポートモードに対応した処理が実行され、高頻度サポートフラグに「1」がセットされている状況では、高頻度サポートモードに対応した処理が実行される。また、高頻度カウンタの値が1以上の場合には高頻度サポートフラグの値が「0」であっても、高頻度サポートモードに対応した処理が実行される。但し、開閉実行モードにおいては、高頻度サポートフラグに「1」がセットされているか否かに関係なく、低頻度サポートモードに対応した処理が実行される。したがって、開閉実行モード中は、その直前のサポートモードが高頻度サポートモードであるか否かに関係なく低頻度サポートモードとなる。
続くステップS903では、主側RAM64に設けられた短縮フラグに「1」をセットするとともに、同じく主側RAM64に設けられた短縮カウンタに「10」をセットする。短縮フラグは、遊技回における表示継続時間の選択モードが短縮モードであるか否かを主側MPU62にて特定するためのフラグである。短縮モードとは、第2特図保留エリア126の保留情報を契機とした遊技回の表示継続時間が、外れ結果の場合及び16R高確大当たり結果の場合において、他の場合よりも短い1secに固定され、さらに第2特図保留エリア126の保留情報を契機とした外れ結果の遊技回においてはリーチ表示が発生しないモードである。この表示継続時間の内容については、後に詳細に説明する。また、短縮カウンタは、短縮モードの終了契機を主側MPU62において特定するためのカウンタである。後述するように、短縮カウンタの値は遊技回が終了される度に1減算されるため、短縮モードは最大で10回の遊技回に亘って継続されることとなる。
その後、ステップS904にて、短縮開始コマンドを音光側MPU82に送信した後に、本遊技状態移行処理を終了する。短縮開始コマンドは、主側MPU62において表示継続時間の選択モードが短縮モードとなったことを音光側MPU82に認識させるためのコマンドであり、音光側MPU82において短縮開始コマンドを受信することで、演出内容を短縮中演出の内容に切り換えるための処理を実行する。この詳細については後に説明する。
ステップS901にて否定判定をした場合には、ステップS905にて、今回終了した開閉実行モードの移行の契機となった大当たり結果が、12R高確大当たり結果B及び5R高確大当たり結果のいずれかであるかを判定する。ステップS905にて肯定判定をした場合には、ステップS906にて、高頻度サポートフラグに「1」がセットされているか、又は高頻度カウンタの値が「1」以上であるかを判定する。
ステップS906にて肯定判定をした場合には、高頻度サポートモードである遊技状態において12R高確大当たり結果B又は5R高確大当たり結果となったことを意味するため、高確率モードであって高頻度サポートモードである遊技状態とすべく、ステップS902に進む。また、この場合、既に説明したステップS903及びステップS904の処理も実行されるため、表示継続時間の選択モードは短縮モードとなる。一方、ステップS906にて否定判定をした場合には、低頻度サポートモードである遊技状態において12R高確大当たり結果B又は5R高確大当たり結果となったことを意味するため、高確率モードであって低頻度サポートモードである遊技状態とすべく、ステップS907にて高確率フラグのみに「1」をセットする。その後、ステップS908にて、短縮フラグを「0」クリアした後に、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップS905にて否定判定をした場合には、ステップS909にて、今回終了した開閉実行モードの移行の契機となった大当たり結果が、8R低確大当たり結果であるか否かを判定する。ステップS909にて肯定判定をした場合には、ステップS910にて、主側RAM64に設けられた高頻度カウンタに「15」をセットし、高確率フラグ及び高頻度サポートフラグのそれぞれを「0」クリアする。したがって、8R低確大当たり結果となった場合には、開閉実行モード後において終了基準回数である15回の遊技回が消化されるまで高頻度サポートモードに設定されることとなる。その後、ステップS908にて、短縮フラグを「0」クリアした後に、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップS909にて否定判定をした場合には、ステップS911にて、今回終了した開閉実行モードの移行の契機となった大当たり結果が、12R低確大当たり結果であるか否かを判定する。ステップS911にて肯定判定をした場合には、ステップS912にて、高確率フラグ、高頻度サポートフラグ及び高頻度カウンタのそれぞれを「0」クリアする。その後、ステップS908にて、短縮フラグを「0」クリアした後に、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップS911にて否定判定をした場合には、今回終了した開閉実行モードの移行の契機となった当たり結果が小当たり結果であることを意味する。この場合、ステップS913にて、小当たり後カウンタに「30」をセットする。小当たり後カウンタは、小当たり結果となってから小当たり後用基準回数の遊技回が既に消化されたか否かを主側MPU62にて特定するためのカウンタである。小当たり後カウンタの値は遊技回が終了される度に1減算される。また、開閉実行モードの移行に際して、小当たり後カウンタの値は「0」クリアされる。小当たり後カウンタの値が1以上の場合には、遊技回における表示継続時間の選択が、小当たり結果後に対応した態様で行われる。その後、ステップS908にて、短縮フラグを「0」クリアした後に、本遊技状態移行処理を終了する。
以上のとおり、表示継続時間の短縮モードは、開閉実行モードの終了後において高確率モードであって高頻度サポートモードである遊技状態に移行する場合に設定される。また、表示継続時間の短縮モード中において開閉実行モードへの移行が発生した場合には、当該開閉実行モード後に、再度、高確率モードであって高頻度サポートモードである遊技状態となるのであれば短縮モードが再設定され、当該遊技状態とならないのであれば短縮モードの設定はなされない。また、短縮モード中に小当たり結果となった場合にも、当該短縮モードは終了する。
<音光側MPU82及び表示側MPU92における処理構成について>
次に、音光側MPU82及び表示側MPU92にて演出及び報知の実行制御を行うための各処理を説明する。
<音光側MPU82のタイマ割込み処理>
図18は、音光側MPU82にて比較的短い周期(例えば4msec)で繰り返し実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
当該タイマ割込み処理では、まずステップS1001にて、主側コマンド格納処理を実行する。主側コマンド格納処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、そのコマンドを音光側RAM84に格納するための処理である。音光側RAM84には主側MPU62から受信したコマンドの格納及び読み出しを可能とするための主側リングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは当該主側リングバッファに順次格納されていくとともに格納された順序に従って順次読み出されていく。
続くステップS1002では、表示側コマンド格納処理を実行する。表示側コマンド格納処理は、表示側MPU92からコマンドを受信した場合に、そのコマンドを音光側RAM84に格納するための処理である。音光側RAM84には表示側MPU92から受信したコマンドの格納及び読み出しを可能とするための表示側リングバッファが設けられており、表示側MPU92から受信したコマンドは当該表示側リングバッファに順次格納されていくとともに格納された順序に従って順次読み出されていく。
その後、ステップS1003にて、主側MPU62から受信したコマンドに対応した処理を行うための主側コマンド対応処理を実行する。図19は、主側コマンド対応処理を示すフローチャートである。
当該主側コマンド対応処理では、まずステップS1101にて、主側MPU62から変動用コマンド及び種別コマンドを受信しているか否かを判定する。これらコマンドを受信している場合には、ステップS1102にて、遊技結果の記憶処理を実行する。具体的には、変動用コマンドに含まれている情報から、今回の遊技回の開始に際して主側MPU62にて決定された当否抽選及び振分抽選の結果がいずれであるかの情報を特定し、その特定した情報を音光側RAM84に書き込む処理を実行する。なお、当該記憶処理に際して、変動用コマンドに含まれている抽選結果用データと、種別コマンドに含まれている抽選結果用データとを照合し、これら変動用コマンド及び種別コマンドの通信が正常に行われているか否かを判定し、通信が異常である場合にはそれに対応した報知処理とデータの記憶処理とを行うようにしてもよい。
続くステップS1103では、予告抽選処理を実行する。予告抽選処理では、今回の遊技回において図柄表示装置41にて予告表示を行わせるか否かを抽選により決定する。かかる予告表示としては、既に説明したとおり、図柄表示装置41にて図柄の変動表示が開始されてから、全ての図柄列Z1〜Z3にて図柄が変動表示されている状況において、又は一部の図柄列であって複数の図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、図柄列Z1〜Z3上の図柄とは別にキャラクタを表示させる態様とするものや、背景画面をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものや、図柄列Z1〜Z3上の図柄をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものも含まれる。当該予告表示は、リーチ表示が行われる場合及びリーチ表示が行われない場合のいずれの遊技回においても発生し得るが、リーチ表示の行われる場合の方がリーチ表示の行われない場合よりも高確率で発生するように設定されている。また、予告抽選処理では、いずれかの大当たり結果に対応した遊技回の方が、外れ結果に対応した遊技回に比べ、予告表示が発生し易く、さらに出現率の低い予告表示が発生し易くなるように予告抽選を行う。
続くステップS1104では、停止図柄決定処理を実行する。停止図柄決定処理では、今回の遊技回の遊技結果が4R高確大当たり結果、8R高確大当たり結果、12R高確大当たり結果A及び16R高確大当たり結果のいずれかであれば、一の有効ラインL1〜L5上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、4R高確大当たり結果、8R高確大当たり結果、12R高確大当たり結果A及び16R高確大当たり結果のいずれにおいても、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは16R高確大当たり結果の場合にのみ選択される。また、8R低確大当たり結果、12R低確大当たり結果及び12R高確大当たり結果Bのいずれにおいても、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。なお、同一の図柄の組合せが停止表示される有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。
停止図柄決定処理では、今回の遊技回の遊技結果が、5R高確大当たり結果又は小当たり結果であれば、全ての有効ラインL1〜L5上に同一図柄の組合せが成立しない停止結果であって、一の有効ラインL1〜L5上に特定の図柄の組合せ(「3・4・1」)が成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。
停止図柄決定処理では、今回の遊技回の遊技結果が外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ表示の有無を特定する。そして、リーチ表示が発生する場合には、全ての有効ラインL1〜L5上に同一図柄の組合せ及び上記特定の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、一又は二の有効ラインL1〜L5上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ表示が発生しない場合には、全ての有効ラインL1〜L5上に同一図柄の組合せ及び上記特定の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、全ての有効ラインL1〜L5上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。
続くステップS1105では、今回の遊技回の演出パターンを決定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から遊技回の表示継続時間の情報を特定するとともに、当該表示継続時間の情報、上記ステップS1102にて特定した遊技結果の情報、及び上記ステップS1103における予告抽選処理の抽選結果の情報の組合せに対応した演出パターンを選択する。この演出パターンの選択に際しては、音光側ROM83に設けられた演出パターン用テーブルが参照される。
ステップS1105の処理を実行した後は、ステップS1106に進む。ステップS1106では、上記ステップS1105にて選択した演出パターンの種類、及び上記ステップS1104にて決定した停止図柄の種類の各情報を、音光側RAM84に書き込む処理を実行する。なお、演出パターンには今回の遊技回の表示継続時間の情報が含まれているため、演出パターンの情報を音光側RAM84に書き込むことで、演出パターンの情報だけでなく表示継続時間の情報についても音光側MPU82は再度読み出すことが可能となる。但し、音光側MPU82では、表示継続時間の計測については行わない。
続くステップS1107では、上記ステップS1104の処理結果に対応した停止結果コマンドと、上記ステップS1105の処理結果に対応したパターンコマンドとを、表示側MPU92に送信する。その後、ステップS1108にて、短縮モード開始用処理を実行する。当該処理内容については後に説明する。
ステップS1101にて否定判定をした場合、又はステップS1108の処理を実行した後は、ステップS1109にて、最終停止コマンドを受信しているか否かを判定する。最終停止コマンドを受信している場合には、ステップS1110にて、図柄停止コマンドを表示側MPU92に送信する。図柄停止コマンドは、今回の遊技回に対応した停止図柄を有効ラインL1〜L5上に待機させてその状態を最終停止時間に亘って維持させることを表示側MPU92に指示するためのコマンドである。
ステップS1109にて否定判定をした場合、又はステップS1110の処理を実行した後は、ステップS1111にて、オープニングコマンドを受信しているか否かを判定する。オープニングコマンドを受信している場合には、ステップS1112にて、オープニング対応処理を実行する。オープニング対応処理では、今回受信したオープニングコマンドに含まれている開閉実行モードの移行契機となった大当たり結果の種類を特定し、その大当たり結果の種類に対応した開閉実行モード中の演出内容を決定するための処理を実行する。続くステップS1113では、上記ステップS1112の処理結果に対応したオープニングコマンドを表示側MPU92に送信する。
ステップS1111にて否定判定をした場合、又はステップS1113の処理を実行した後は、ステップS1114にて、開放コマンドを受信しているか否かを判定する。開放コマンドを受信している場合には、ステップS1115にて、特電入賞装置32の開放が新たに開始されたこと、すなわち1のラウンド遊技が新たに開始されたことを表示側MPU92に認識させるために当該表示側MPU92に開放コマンドを送信する。
ステップS1114にて否定判定をした場合、又はステップS1115の処理を実行した後は、ステップS1116にて、閉鎖コマンドを受信しているか否かを判定する。閉鎖コマンドを受信している場合には、ステップS1117にて、特電入賞装置32が閉鎖されたこと、すなわち1のラウンド遊技が終了されたことを表示側MPU92に認識させるために当該表示側MPU92に閉鎖コマンドを送信する。
ステップS1116にて否定判定をした場合、又はステップS1117の処理を実行した後は、ステップS1118にて、エンディングコマンドを受信しているか否かを判定する。エンディングコマンドを受信している場合には、ステップS1119にて、エンディング対応処理を実行する。エンディング対応処理では、今回受信したエンディングコマンドに含まれている開閉実行モード後の遊技状態の内容を特定し、その当否抽選モードの種類に対応したエンディング演出の内容を決定するための処理を実行する。続くステップS1120では、上記ステップS1119の処理結果に対応したエンディングコマンドを表示側MPU92に送信する。
ステップS1118にて否定判定をした場合、又はステップS1120の処理を実行した後は、ステップS1121にて、報知コマンドを受信しているか否かを判定する。報知コマンドは、主側MPU62のタイマ割込み処理(図10)におけるステップS205の不正検知処理にて、不正用の監視対象として設定されている所定の事象が発生していることが特定された場合に出力されるとともに、ステップS212の入力状態監視処理にて、遊技機本体12又は前扉枠14が開放状態であることが特定された場合にも出力される。報知コマンドを受信している場合には、その報知を行うために、ステップS1122にて、発光データの読み出し処理を実行するとともに、ステップS1123にて、音出力データの読み出し処理を実行する。これにより、報知コマンドの内容に対応した態様、すなわち報知コマンドの出力の契機となった事象に対応した態様で、表示発光部53の発光制御が行われるとともに、スピーカ部54の音出力制御が行われる。その後、ステップS1124にて、今回受信した報知コマンドの内容に対応した報知コマンドを表示側MPU92に送信する。
ステップS1121にて否定判定をした場合、又はステップS1124の処理を実行した後は、ステップS1125にて、解除コマンドを受信しているか否かを判定する。解除コマンドは、主側MPU62のタイマ割込み処理(図10)におけるステップS205の不正検知処理にて、所定の事象が発生している状態が解除されたことが特定された場合に出力されるとともに、ステップS212の入力状態監視処理にて、遊技機本体12又は前扉枠14が開放状態されている状態から閉鎖状態に遷移したことが特定された場合にも出力される。解除コマンドを受信している場合には、ステップS1126にて、ステップS1122にて設定した発光データ及びステップS1123にて設定した音出力データをクリアする。その後、ステップS1127にて、今回受信した解除コマンドの内容に対応した解除コマンドを表示側MPU92に送信する。
ステップS1125にて否定判定をした場合、又はステップS1127の処理を実行した後は、ステップS1128にて短縮モード中処理を実行するとともに、ステップS1129にてボーナス用処理を実行した後に、本主側コマンド対応処理を終了する。これら短縮モード中処理及びボーナス用処理の処理内容は後に説明する。
<表示側MPU92のV割込み処理>
ここで、図20のフローチャートを参照しながら、表示側MPU92にて実行されるV割込み処理について説明する。V割込み処理は、予め定められた周期、具体的には20msec周期で繰り返し起動される。
なお、VDP95は図柄表示装置41に1フレーム分の画像信号を出力する場合、表示面41aの左上の隅角部分にあるドットから画像信号の出力を始めて、当該ドットを一端に含む横ライン上に並ぶドットに対して順次画像信号を出力するとともに、各横ラインに対して上から順に左から右のドットへと画像信号を出力する。そして、表示面41aの右下の隅角部分にあるドットに対して最後に画像信号を出力する。この場合に、VDP95は当該最後のドットに対して画像信号を出力したタイミングで、表示側MPU92へV割込み信号を出力して1フレームの画像の更新が完了したことを表示側MPU92に認識させる。このV割込み信号の出力周期は20msecとなっている。この点、V割込み処理は、V割込み信号の受信に同期して起動されると見なすこともできる。但し、V割込み信号を受信していなくても、前回のV割込み処理が起動されてから20msecが経過している場合には、新たにV割込み処理が起動される。
V割込み処理では、まずステップS1201にて、コマンド解析処理を実行する。具体的には、表示側RAM94のコマンドバッファに格納されているコマンドの内容を解析する。続くステップS1202では、ステップS1201の解析結果に基づいて、新規コマンドを受信しているか否かを判定する。新規コマンドを受信している場合には、ステップS1203にて、コマンド対応処理を実行する。
コマンド対応処理では、まず停止結果コマンド及びパターンコマンドを受信している場合に、停止結果コマンド及びパターンコマンドの組合せに対応したパターン用データテーブルを表示側ROM93から読み出して表示側RAM94に書き込む。
パターン用データテーブルとは、今回の遊技回用の演出に対応した動画を図柄表示装置41の表示面41aに表示させる場合において、画像の各更新タイミングにおける1フレーム分の画像を表示させるのに必要な処理が定められた情報群である。つまり、パターン用データテーブルには、今回の遊技回用の演出における開始タイミングから終了タイミングまでの各フレーム(フレームの更新周期は20msec)に対応した情報群が定められている。
図21を参照しながらパターン用データテーブルについて、より具体的に説明する。なお、図21は短縮モードではない状況で16R高確大当たり結果となる場合に選択され得るパターン用データテーブルの一例である。
図21に示すように、パターン用データテーブルには、対象となる遊技回の表示継続時間に対応したフレーム数分のポインタ情報が設定されており、各ポインタ情報に対応させて、タスクの内容の情報と、コマンド出力の有無の情報と、追加データの情報とが設定されている。
タスクの内容の情報は、今回の遊技回に対応した動画表示を行うために設定されている情報であり、当該タスクの内容の情報を一切反映させないような情報が追加データとして設定されない限り、各フレームにおいてタスクの内容の情報に応じた画像が表示される。当該タスクの内容の情報には、対応する更新タイミングにおける1フレーム分の画像を表示させるためにVDP95に描画指示を行う上で必要なパラメータの情報などが設定されている。
図21に示すパターン用データテーブルについて具体的には、「0」のポインタ情報に変動開始時のデータが設定されており、「200」のポインタ情報に予告演出開始時のデータが設定されており、「300」のポインタ情報に予告演出終了時のデータが設定されており、「400」のポインタ情報にノーマルリーチ開始時のデータが設定されており、「700」のポインタ情報に、スーパーリーチ開始時のデータが設定されており、「1000」のポインタ情報に、確定演出開始時のデータが設定されており、「1400」のポインタ情報に、変動終了時のデータが設定されている。これら各ポインタ情報は、演出の開始、演出の切り換わり、及び演出の終了といった区切りタイミングに対応している。また、これら以外のポインタ情報には、区切りタイミング間の動画表示を可能とするためのデータが設定されている。
コマンド出力の有無の情報は、表示側MPU92から音光側MPU82へのコマンドの出力の有無、及びそのコマンドの種類を示す情報である。表示側MPU92は、動画の内容に応じて所定のタイミングで音光側MPU82にコマンドを出力することで、表示発光部53にて画像の内容に応じた光の演出の実行を可能とし、スピーカ部54にて画像の内容に応じた音出力の演出の実行を可能とさせる。
図21に示すパターン用データテーブルについて具体的には、タスクの内容において変動開始時のデータが設定されている「0」のポインタ情報に対して、コマンドデータが設定されている。したがって、遊技回の変動開始時には、表示側MPU92から音光側MPU82へのコマンド送信に基づき、音光側MPU82において発光制御及び音出力制御などが開始される。また、タスクの内容において、予告演出開始時のデータ、ノーマルリーチ開始時のデータ、スーパーリーチ開始時のデータ、確定演出開始時のデータ及び変動終了時のデータのそれぞれが設定されている各ポインタ情報よりも事前送信用のフレーム数(ポインタ数)分前のタイミングのポインタ情報、具体的には、「198」、「398」、「698」、「998」、「1398」の各ポインタ情報に対して、コマンドデータが設定されている。したがって、遊技回の変動開始時以外の区切りタイミングについては、表示側MPU92から音光側MPU82へのコマンド送信が事前に行われており、これら区切りタイミングにおいて図柄表示装置41の表示内容と、発光制御、音出力制御及び可動物の駆動制御の内容とを完全に同期させることが可能となる。
追加データの情報は、パターン用データテーブルの初期設定としてはブランクとして設定されており、報知の実行指示があった場合などに追加データへの書き込み処理が実行される。追加データへの書き込みが行われた場合には、当該追加データに書き込まれている情報がタスクの内容に元々設定されていた情報よりも優先される。例えば、報知として所定の文字を画像として表示することに対応した追加データが設定されている場合には、当該文字画像が、タスクの内容に対応した画像上に追加されているように画像表示がなされる。
コマンド対応処理では、最終停止コマンドを受信している場合、最終停止用の設定処理を実行する。最終停止用の設定処理では、今回の遊技回に対応した停止図柄を、最終停止表示中の期間が経過するまで静止表示するためのデータテーブルを表示側ROM93から読み出して表示側RAM94に書き込む処理を実行する。
コマンド対応処理では、オープニングコマンドを受信している場合、オープニングコマンドに対応したオープニング用のデータテーブルを表示側ROM93から読み出して表示側RAM94に書き込む。オープニング用のデータテーブルとは、今回の開閉実行モード用の演出に対応した動画を図柄表示装置41の表示面41aに表示させる場合において、画像の各更新タイミングにおける1フレーム分の画像を表示させるのに必要な処理が定められた情報群である。オープニング用のデータテーブルのデータ構成は、パターン用データテーブルと基本的に同一である。つまり、当該オープニング用のデータテーブルには、画像の各更新タイミングにおける1フレーム分の画像を表示させるのに必要な処理が定められた情報群だけでなく、演出の区切りタイミングに対応させて、音光側MPU82にコマンド送信を行うためのデータが設定されている。
コマンド対応処理では、開放コマンド及び閉鎖コマンドのいずれかを受信している場合、開閉時の設定処理を実行する。開閉時の設定処理では、受信したコマンドの内容に応じて、オープニング用のデータテーブルにおいて参照すべきポインタ情報の範囲を切り換える。
コマンド対応処理では、エンディングコマンドを受信している場合、エンディングコマンドに対応したエンディング用のデータテーブルを表示側ROM93から読み出して表示側RAM94に書き込む。エンディング用のデータテーブルとは、今回のエンディング用の演出に対応した動画を図柄表示装置41の表示面41aに表示させる場合において、画像の各更新タイミングにおける1フレーム分の画像を表示させるのに必要な処理が定められた情報群である。エンディング用のデータテーブルのデータ構成は、パターン用データテーブルと基本的に同一である。つまり、当該エンディング用のデータテーブルには、画像の各更新タイミングにおける1フレーム分の画像を表示させるのに必要な処理が定められた情報群だけでなく、演出の区切りタイミングに対応させて、音光側MPU82にコマンド送信を行うためのデータが設定されている。
コマンド対応処理では、報知コマンドを受信している場合、報知用データの設定処理を実行する。報知用データの設定処理では、現状設定されているデータテーブルの追加データとして、今回の報知コマンドに含まれている報知の内容に対応した報知データを書き込む。これにより、次回の画像の更新に際して、当該報知データの内容が反映され、例えば報知対象事象の種類に対応した文字画像が遊技回用の演出画像や、開閉実行モード用の演出画像に追加される。
コマンド対応処理では、解除コマンドを受信している場合、報知用データのクリア処理を実行する。報知用データのクリア処理では、現状、データテーブルの追加データに設定されている報知用データのうち、今回受信した解除コマンドにおいて報知の解除対象として設定されている報知対象事象の種類に対応した報知用データをクリアするための処理を実行する。これにより、次回の画像の更新に際して、当該解除対象となった種類の報知が解除される。
V割込み処理(図20)の説明に戻り、ステップS1202にて否定判定をした場合、又はステップS1203の処理を実行した後は、ステップS1204にて、ポインタ更新処理を実行する。当該ポインタ更新処理では、データテーブルに設定されているポインタの情報を、1フレーム分進めるように更新する。これにより、今回の更新タイミングに対応した1フレーム分の画像を表示させるために必要な処理を、表示側MPU92において把握することが可能となる。
続くステップS1205ではタスク処理を実行する。タスク処理では、データテーブルにおいて今回のポインタの情報に対応したエリアに追加データが存在しているか否かを判定する。追加データが存在していない場合には、今回のポインタのタスクデータをデータテーブルから読み出し、その読み出したタスクデータに従って、今回の更新タイミングに対応した1フレーム分の画像を表示させるために、VDP95に描画指示を行う上で必要なパラメータの演算を行う。一方、データテーブルにおいて今回のポインタの情報に対応したエリアに追加データが存在している場合には、その追加データがタスクデータの画像に対する付加データであるか否かを判定する。付加データである場合には、今回のポインタのタスクデータ及び追加データをデータテーブルから読み出し、その読み出したタスクデータ及び追加データに従って、今回の更新タイミングに対応した1フレーム分の画像を表示させるために、VDP95に描画指示を行う上で必要なパラメータの演算を行う。付加データではない場合には、今回のポインタの追加データをデータテーブルから読み出し、その読み出した追加データに従って、今回の更新タイミングに対応した1フレーム分の画像を表示させるために、VDP95に描画指示を行う上で必要なパラメータの演算を行う。
ステップS1205にてタスク処理を実行した後は、ステップS1206にてデータテーブルにおいて今回のポインタの情報に対応したコマンド出力の有無のエリアにコマンドデータが存在しているか否かを判定する。コマンドデータが存在している場合にはコマンドの出力タイミングであるため、ステップS1207にてコマンド設定処理を実行する。
コマンド設定処理では、遊技回の演出を開始すべきことを示すコマンド、予告表示を開始すべきことを示すコマンド、ノーマルリーチを開始すべきことを示すコマンド、スーパーリーチを開始すべきことを示すコマンド、変動を終了すべきことを示すコマンド、開閉実行モードの演出を開始すべきことを示すコマンド及びエンディングの演出を開始すべきことを示すコマンドなどをそれぞれのタイミングに応じて音光側MPU82に送信する。
ステップS1206にて否定判定をした場合、又はステップS1207の処理を実行した後は、ステップS1208にて描画リスト出力処理を実行した後に、本V割込み処理を終了する。描画リスト出力処理では、今回の処理回の更新タイミングに対応した1フレーム分の画像を表示させるための描画リストを作成し、その作成した描画リストをVDP95に送信する。この場合、当該描画リストでは、直前のタスク処理にて把握された画像が描画対象となり、さらに当該タスク処理にて更新したパラメータの情報が合わせて設定される。VDP95では、この描画リストに従ってビデオRAM97のフレーム領域に描画データを作成する。フレーム領域に作成された描画データに従ってVDP95は図柄表示装置41に信号出力を行う。これにより、図柄表示装置41において1フレーム分の画像が表示されることになる。
<音光側MPU82のタイマ割込み処理>
音光側MPU82のタイマ割込み処理(図18)の説明に戻り、ステップS1003にて主側コマンド対応処理を実行した後は、ステップS1004にて表示側コマンド対応処理を実行する。表示側コマンド対応処理では、表示側MPU92から受信したコマンドの内容に従って、発光データ及び音出力データを読み出す処理を実行する。これにより、図柄表示装置41の表示内容に対応した発光制御が表示発光部53に対して実行されるとともに、図柄表示装置41の表示内容に対応した音出力制御がスピーカ部54に対して実行される。
つまり、本パチンコ機10では、主側MPU62を基準とした場合に音光側MPU82は表示側MPU92に対して通信の上流側に存在しているにも関わらず、音光側MPU82では表示側MPU92がコマンドを送信することを敢えて待ってから演出の実行制御を開始する。これにより、発光演出、音出力演出及び表示演出のそれぞれが同一の期間に発生する場合に、各演出にずれが生じづらくなる。よって、複数種類の演出手段を利用した演出を好適に行うことが可能となる。
その後、ステップS1005にて、表示発光部53の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。当該発光制御処理では、上記ステップS1003の主側コマンド対応処理又は上記ステップS1004の表示側コマンド対応処理にて読み出された発光データに従って表示発光部53の発光制御を行う。
続くステップS1006では、スピーカ部54の音出力制御を行うための音出力制御処理を実行する。当該音出力制御処理では、上記ステップS1003の主側コマンド対応処理又は上記ステップS1004の表示側コマンド対応処理にて読み出された音出力データに従ってスピーカ部54の音出力制御を行う。その後、本タイマ割込み処理を終了する。
<表示継続時間の短縮モードについて>
次に、表示継続時間(すなわち、第1特図表示部37a若しくは第2特図表示部37bにおいて変動表示が行われている時間、又は図柄表示装置41において図柄の変動表示が行われている時間)の短縮モードについて詳細に説明する。
短縮モードとは、既に説明したとおり、第2特図保留エリア126の保留情報を契機とした遊技回の表示継続時間が、外れ結果の場合及び16R高確大当たり結果の場合において、他の場合よりも短い1secに固定され、さらに第2特図保留エリア126の保留情報を契機とした外れ結果及び16R高確大当たり結果の遊技回においてはリーチ表示が発生しないモードである。短縮モードには、既に説明したとおり、開閉実行モードの終了後において高確率モードであって高頻度サポートモードである遊技状態に移行する場合に設定される。
<表示継続時間の取得処理>
まず、図22のフローチャートを参照しながら、表示継続時間の取得処理について説明する。当該取得処理は特図変動開始処理(図12)のステップS412にて実行される。
まずステップS1301では、主側RAM64の短縮フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS1301にて肯定判定をした場合には、ステップS1302にて、今回の遊技回が第2特図保留エリア126の保留情報(以下、第2特図の保留情報ともいう)を契機としているか否かを判定する。ステップS1302にて肯定判定をした場合には、ステップS1303にて、主側ROM63に記憶されている第1テーブルを選択する。第1テーブルは、短縮モード中において第2特図の保留情報を契機とした遊技回の表示継続時間が複数種類定められたテーブルデータである。
その後、ステップS1304にて、変動種別カウンタCSの値の取得、及び各種抽選結果の把握を行う。この各種抽選結果の把握としては、当否抽選の結果が大当たり結果、小当たり結果及び外れ結果のいずれであるかという内容、及び大当たり結果の場合にはその大当たり結果の種類がいずれであるかという内容が含まれる。続くステップS1305では、ステップS1304にて特定した各種データに対応した表示継続時間のデータを第1テーブルから読み出し、今回の遊技回の表示継続時間として設定する。その後、本取得処理を終了する。
ステップS1301又はステップS1302にて否定判定をした場合、ステップS1306にて、主側RAM64の高確率フラグに「1」がセットされており、さらに高頻度サポートフラグに「1」がセットされている又は高頻度カウンタの値が1以上であるか否かを判定する。ステップS1306にて肯定判定をした場合には、ステップS1307にて、主側ROM63に記憶されている第2テーブルを選択する。第2テーブルは、高確率モードであって高頻度サポートモードであり、さらに短縮モードではない遊技状態において、遊技回の表示継続時間が複数種類定められたテーブルデータである。
その後、ステップS1308にて、変動種別カウンタCSの値の取得、特図保留エリア122に格納されている保留情報の数の読み出し、及び各種抽選結果の把握を行う。この各種抽選結果の把握としては、当否抽選の結果が大当たり結果、小当たり結果及び外れ結果のいずれであるかという内容、大当たり結果の場合にはその大当たり結果の種類がいずれであるかという内容、及び外れ結果の場合にはリーチ表示を発生させるか否かという内容が含まれる。なお、外れ結果の場合にリーチ表示を発生させるか否かの決定に際しては、今回の遊技回の実行契機となった保留情報のうち、リーチ乱数カウンタC3の値が参照される。続くステップS1309では、ステップS1308にて特定した各種データに対応した表示継続時間のデータを第2テーブルから読み出し、今回の遊技回の表示継続時間として設定する。その後、本取得処理を終了する。
ステップS1306にて否定判定をした場合には、ステップS1310にて、主側RAM64の高確率フラグに「1」がセットされているか、又は主側RAM64の小当たり後カウンタの値が1以上であるかを判定する。ステップS1310にて肯定判定をした場合には、ステップS1311にて、主側ROM63に記憶されている第3テーブルを選択する。第3テーブルは、高確率モードであって低頻度サポートモードである状況、及び低確率モードであって低頻度サポートモードであり小当たり結果後に小当たり後用基準回数の遊技回の消化が完了していない状況における遊技回の表示継続時間が複数種類定められたテーブルデータである。その後、ステップS1308にて、既に説明したとおり、変動種別カウンタCSの値の取得、特図保留エリア122に格納されている保留情報の数の読み出し、及び各種抽選結果の把握を行い、ステップS1309にて、ステップS1308において特定した各種データに対応した表示継続時間のデータを第3テーブルから読み出し、今回の遊技回の表示継続時間として設定する。その後、本取得処理を終了する。
ステップS1310にて否定判定をした場合には、ステップS1312にて、主側ROM63に記憶されているその他のテーブルを選択する。その後、ステップS1308にて、既に説明したとおり、変動種別カウンタCSの値の取得、特図保留エリア122に格納されている保留情報の数の読み出し、及び各種抽選結果の把握を行い、ステップS1309にて、ステップS1308において特定した各種データに対応した表示継続時間のデータをその他のテーブルから読み出し、今回の遊技回の表示継続時間として設定する。その後、本取得処理を終了する。
以上のとおり、高確率モードであって低頻度サポートモードである状況、及び低確率モード及び低頻度サポートモードであって小当たり結果後に小当たり後用基準回数の遊技回の消化が完了していない状況のいずれにおいても、共通の第3テーブルを参照することにより、これらの状況においては遊技回の表示継続時間の選択が共通の態様で行われることになる。これにより、遊技回の態様からは、これらの状況のうちいずれの状況であるかを遊技者が識別しにくくなり、当該状況において遊技者は高確率モードとなっていることを期待しながら遊技を行うことになる。よって、遊技の興趣向上が図られる。
また、第2テーブルにおいては、第3テーブル又はその他のテーブルが参照される場合よりも、短い表示継続時間が選択され易くなっている。具体的には、今回の遊技回が大当たり結果、小当たり結果及び外れリーチ表示のいずれかに対応している場合には、それぞれに対応した表示継続時間が選択される。一方、リーチ表示が発生しない外れ結果となる遊技回においては、第1特図保留エリア125の保留情報(以下、第1特図の保留情報ともいう)を契機とした遊技回であって第1特図の保留情報の数が1個以上である場合、又は第2特図の保留情報を契機とした遊技回であって第2特図の保留情報の数が1個以上である場合には、リーチ表示が発生しない外れ結果となる遊技回において第3テーブル又はその他のテーブルが参照される場合であって、第1特図の保留情報及び第2特図の保留情報のうち遊技回の開始契機となった側の保留情報の数が3個又は4個である場合の平均の表示継続時間よりも短い表示継続時間(例えば2secや3sec)が選択される。さらに保留情報が格納されていない場合であっても、リーチ表示が発生しない外れ結果となる遊技回において第3テーブル又はその他のテーブルが参照される場合であって保留情報が格納されていない場合に選択される表示継続時間よりも短い表示継続時間(例えば6secや7sec)が選択される。上記のように表示継続時間が選択されることにより、高頻度サポートモードである状況では、低頻度サポートモードの場合よりも短い時間で遊技回を消化することが可能となり、次回の大当たり結果が発生するまでに要する時間を短縮することが可能となる。
第1テーブルは、外れ結果となる遊技回及び16R高確大当たり結果となる遊技回において他のテーブルが参照される場合に選択されないような最短の表示継続時間が選択されるデータ構成となっている。以下、図23を参照しながら、第1テーブルが参照される場合の表示継続時間の種類について説明する。
図23(a)は第3テーブル又はその他のテーブルが参照される場合(短縮モードではない場合)の表示継続時間の種類を示し、図23(b)は第2テーブルが参照される場合(例えば短縮モードにおいて第1特図の保留情報を契機とした場合)の表示継続時間の種類を示し、図23(c)は第1テーブルが参照される場合(短縮モードにおいて第2特図の保留情報を契機とした場合)の表示継続時間の種類を示す。
遊技回の内容として、第1テーブル以外のテーブルが選択される場合には、図23(a)及び図23(b)に示すように、「リーチ無し外れ」と、「リーチ有り外れ」と、「いずれかの当たり結果」とが存在しているのに対して、第1テーブルが選択される場合には、図23(c)に示すように、「リーチ無し外れ」と、「16R高確大当たり結果」と、「その他の当たり結果」とが存在している。つまり、第1テーブルが参照される場合には、それ以外のテーブルが参照される場合と異なり、「リーチ有り外れ」が存在しない。したがって、短縮モードであって第2特図の保留情報を契機とする場合には、外れ結果の遊技回においてリーチ表示は発生しない。これにより、短縮モードではリーチ表示が発生しないという点で、遊技回の消化時間を短縮することが可能となる。ちなみに、第1テーブルが参照される場合であって外れ結果となる場合にはリーチ表示が発生しないことにより、第1テーブルが参照される場合にはリーチ乱数カウンタC3から取得した数値情報を利用したリーチ発生抽選は実行されない。
その一方、第1テーブルが参照される場合であっても、16R高確大当たり結果以外の当たり結果であればリーチ表示は発生する。これにより、短縮モード中に第2特図の保留情報を契機とした遊技回においてリーチ表示が発生した場合には、16R高確大当たり結果以外の当たり結果が発生することが確定する。この場合、8R高確大当たり結果や4R高確大当たり結果といった開閉実行モード中に出玉が発生するとともに開閉実行モード後に高確率モードとなる大当たり結果が含まれている。したがって、このような状況となった場合には、遊技者は、4R高確大当たり結果となること又はより有利度の高い8R高確大当たり結果となることを期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上が図られる。
短縮モード中においては図柄表示装置41にて演出基準時間(具体的には10sec)のカウントアップが行われているかのような短縮中演出が行われるが、第1テーブルが参照される場合であって、16R高確大当たり結果以外の当たり結果であれば、最短の表示継続時間が上記演出基準時間よりも長い15secとなる。したがって、短縮モード中に第2特図の保留情報が契機となった遊技回が、上記短縮中演出の終了後も継続している場合には、その時点で、16R高確大当たり結果以外の当たり結果であることが確定する。この場合、遊技者は意外性を感じ、さらには上記のようにより有利な当たり結果となることを期待することとなるため、遊技の興趣向上が図られる。
短縮モードであっても、図23(b)に示すように、第1特図の保留情報を契機とする場合には、外れ結果の遊技回においてリーチ表示が発生し得る。これにより、短縮モード中であっても、第1特図の保留情報を契機とした場合には、リーチ表示が発生した際に、当たり結果となるか否かという期待感を遊技者に提供することが可能となる。
既に説明したとおり、短縮モード中においては図柄表示装置41にて演出基準時間(具体的には10sec)のカウントアップが行われているかのような短縮中演出が行われるが、第1テーブルが参照される場合であって、外れ結果となる場合及び16R高確大当たり結果となる場合には、当該演出基準時間よりも短い表示継続時間が選択される。さらに、この表示継続時間は、他の場合に選択される表示継続時間よりも短い最短の表示継続時間となっている。具体的には、1secで固定となっている。したがって、短縮モードでは、遊技回の消化時間を短縮することが可能となる。ちなみに、第1テーブルが参照される場合であって外れ結果となる場合に表示継続時間が1secで固定されることにより、第1テーブルが参照される場合には表示継続時間の取得に際して保留情報の数が参照されない。
第1テーブルが参照される場合、16R高確大当たり結果の表示継続時間が演出基準時間よりも短い時間である。これにより、演出基準時間が経過するまでの間に16R高確大当たり結果の遊技回を終了させることが可能となる。その一方で、上記のとおり演出基準時間が経過するまでの間に、他の当たり結果の遊技回が終了することはない。これにより、演出基準時間が経過するまでの間に当たり結果が発生した場合には、遊技者にとって最も有利な16R高確大当たり結果となることを意味する。これにより、短縮モード中の遊技者の期待感を高めることが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。
短縮モードは遊技回が10回消化された場合に終了される。この場合に、上記のとおり演出基準時間は10secとなっている。また、第1テーブルが参照される場合には外れ結果となる場合の表示継続時間は1sec(最終停止時間を含む)で固定である。したがって、短縮モードでは、途中で当たり結果とならずに、第2特図の保留情報を契機とした遊技回が連続するのであれば、短縮中演出において表示されている時間の減算周期の調整を行わない状況で演出基準時間が経過する間に、10回の遊技回が実行され、演出基準時間の経過タイミングに合わせて、短縮モードが終了することとなる。これにより、遊技回の消化回数を終了条件とした短縮モードの終了タイミングと、非調整の状況下での演出基準時間の経過タイミングとを同期させることが可能となる。
また、第1テーブルが参照される場合、16R高確大当たり結果の表示継続時間が1secで固定されている。さらに、短縮モードは高頻度サポートモードの状況下で発生するため、遊技回の開始契機は基本的に第2特図の保留情報となる。そして、上記のとおり、短縮モードでは、途中で当たり結果とならずに、第2特図の保留情報を契機とした遊技回が連続するのであれば、短縮中演出において表示されている時間の減算周期の調整を行わない状況で演出基準時間が経過する間に、10回の遊技回が実行され、演出基準時間の経過タイミングに合わせて、短縮モードが終了することとなる。そうすると、短縮中演出において表示されている時間の減算周期の調整を行わない状況で演出基準時間が経過するタイミングまで、16R高確大当たり結果となる期待感を持続させることが可能となる。
第2テーブルが参照される場合、リーチ表示が発生しない外れ結果の遊技回では、最大の表示継続時間が上記演出基準時間よりも短い3secとなっている。これにより、短縮モード中に第1特図の保留情報を契機としたリーチ表示が発生しない外れ結果の遊技回が発生したことが原因で、短縮中演出において表示されている時間の減算周期を、短縮モードの終了契機となる遊技回の実行回数との関係で調整する必要が生じたとしても、遊技者に違和感を与えづらくなしながら、当該調整を行うことが可能となる。
<モード移行処理>
次に、図24のフローチャートを参照しながら、モード移行処理について説明する。当該モード移行処理は、特図確定中処理(図14)のステップS603にて実行される。
まずステップS1401では、主側RAM64の短縮フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS1401にて否定判定をした場合にはそのまま本モード移行処理を終了し、ステップS1401にて肯定判定をした場合にはステップS1402にて、主側RAM64の短縮カウンタの値を1減算する。そして、ステップS1403にて、当該短縮カウンタの値が「0」となっているか否かを判定する。
ステップS1403にて否定判定をした場合にはそのまま本モード移行処理を終了し、ステップS1403にて肯定判定をした場合にはステップS1404に進む。ステップS1404では、短縮フラグを「0」クリアする。その後、ステップS1405にて、短縮終了コマンドを音光側MPU82に送信した後に、本モード移行処理を終了する。
上記のようにモード移行処理が実行されることにより、短縮モードは、当たり結果となることなく、開閉実行モード後において遊技回が10回実行された場合に終了する。また、モード移行処理は、特図確定中処理(図14)において遊技回の最終停止時間が経過したと判定され、さらに当該遊技回において当たり結果とならない場合に実行されるものであり、当該遊技回の開始契機が第1特図の保留情報及び第2特図の保留情報のうちいずれであっても実行される。したがって、短縮モードは、当たり結果となることなく、開閉実行モード後において第1特図の保留情報を契機とした遊技回と第2特図の保留情報を契機とした遊技回との合計が10回となった場合に終了する。
なお、既に説明したとおり、短縮モードは、いずれかの大当たり結果となった場合又は小当たり結果となった場合にも終了する。
<音光側MPU82における短縮モード開始用処理>
次に、図25のフローチャートを参照しながら、音光側MPU82にて実行される短縮モード開始用処理について説明する。当該短縮モード開始用処理は、主側コマンド対応処理(図19)のステップS1108にて実行される。つまり、当該短縮モード開始用処理は、主側MPU62から変動用コマンド及び種別コマンドを受信したことを条件として起動される。
まずステップS1501では、音光側RAM84に設けられた短縮演出フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。短縮演出フラグは、図柄表示装置41において短縮中演出を行っている状況であるか否かを音光側MPU82にて特定するためのフラグである。ステップS1501にて否定判定をした場合には、ステップS1502にて、音光側RAM84に設けられた短縮待ちフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。短縮待ちフラグは、主側MPU62において短縮モードが設定されている状況であって、音光側MPU82において短縮中演出の開始待ち状態であることを当該音光側MPU82にて特定するためのフラグである。ステップS1502にて否定判定をした場合には、ステップS1503に進む。
ステップS1503では、主側MPU62から短縮開始コマンドを受信済みであるか否かを判定する。なお、主側MPU62は、短縮モードに設定する場合、変動用コマンド及び種別コマンドを送信する前に、短縮開始コマンドを送信する。したがって、ステップS1503では、前回の変動用コマンド及び種別コマンドを受信してから、今回の変動用コマンド及び種別コマンドを受信するまでの間に、短縮開始コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS1503にて否定判定をした場合にはそのまま本短縮モード開始用処理を終了し、ステップS1503にて肯定判定をした場合にはステップS1504にて、音光側RAM84に設けられた短縮中消化カウンタに、短縮モードの継続遊技回数の情報である「10」をセットする。
続くステップS1505では、今回受信した変動用コマンドの内容を参照することで、今回の遊技回が第1特図の保留情報を契機としているか否かを判定する。ステップS1505にて否定判定をした場合、すなわち今回の遊技回が第2特図の保留情報を契機としている場合には、ステップS1506にて、今回の遊技回が16R高確大当たり結果以外の当たり結果となる遊技回であるか否かを判定する。ステップS1506にて肯定判定をした場合には、そのまま本短縮モード開始用処理を終了する。
ステップS1506にて否定判定をした場合には、ステップS1507にて、短縮演出フラグに「1」をセットするとともに、音光側RAM84に設けられたタイマカウンタに「2500」をセットする。続くステップS1508では、更新周期の設定処理を実行する。当該更新周期の設定処理は、ステップS1507にて数値をセットしたタイマカウンタの値を1減算する場合の周期を設定するための処理であり、ステップS1508では、当該更新周期として4msecを設定する。これにより、タイマカウンタの値が4msec周期で1減算されることとなる。つまり、この場合、タイマカウンタの値は10secで「0」となる。この時間は、短縮中演出における既に説明した演出基準時間と同一の時間である。
その後、ステップS1509にて、短縮開始コマンドを表示側MPU92に送信した後に、本短縮モード開始用処理を終了する。当該短縮開始コマンドには、自身が短縮開始コマンドであることを示すデータと、上記ステップS1508にて設定された更新周期を示すデータとが含まれる。
一方、ステップS1505にて肯定判定をした場合、すなわち今回の遊技回が第1特図の保留情報を契機としている場合には、ステップS1510にて、短縮待ちフラグに「1」をセットした後に、本短縮モード開始用処理を終了する。
短縮待ちフラグに「1」がセットされている状況で変動用コマンド及び種別コマンドを受信した場合には、ステップS1502にて肯定判定をし、ステップS1511に進む。ステップS1511では、今回受信した変動用コマンドの内容を参照することで、今回の遊技回が第1特図の保留情報を契機としているか否かを判定する。ステップS1511にて肯定判定をした場合にはそのまま本短縮モード開始用処理を終了し、ステップS1511にて否定判定をした場合、すなわち今回の遊技回が第2特図の保留情報を契機としている場合には、ステップS1512にて、今回の遊技回が16R高確大当たり結果以外の当たり結果となる遊技回であるか否かを判定する。ステップS1512にて肯定判定をした場合には、そのまま本短縮モード開始用処理を終了し、ステップS1512にて否定判定をした場合には、ステップS1513〜ステップS1516の処理を実行する。
ステップS1513では、短縮待ちフラグを「0」クリアし、短縮演出フラグに「1」をセットし、さらにタイマカウンタに「2500」をセットする。続くステップS1514では、更新周期用の演算処理を実行し、ステップS1515にて、その演算処理の結果に対応した更新周期を設定する。
当該演算処理では、現状の短縮中消化カウンタの値と、タイマカウンタの値とから、当該タイマカウンタの値を1減算する場合の周期を演算により導出する。この場合、短縮中消化カウンタは、後述するように、短縮演出フラグに「1」がセットされていない状況であっても、短縮待ちフラグに「1」がセットされている状況であれば、遊技回が終了する度に1減算される。当該演算処理では、現状の短縮消化カウンタの値で、タイマカウンタの値を除算し、その除算結果に応じた更新周期を設定する。この更新周期は、短縮中消化カウンタにセットされている値分の回数の遊技回が、第2特図の保留情報が遊技回の開始契機となり外れ結果又は16R高確大当たり結果となった場合の表示継続時間、すなわち1secで消化された場合に、タイマカウンタの値が「0」となる更新周期である。
ここで、短縮開始コマンドを受信した場合の遊技回が第2特図の保留情報を契機としている場合に実行される更新周期の設定処理(ステップS1508)では、短縮中消化カウンタの値が「10」であるため、当該値分の回数の遊技回が、第2特図の保留情報が遊技回の開始契機となり外れ結果又は16R高確大当たり結果となった場合の表示継続時間で消化された場合すなわち1secで消化された場合にタイマカウンタの値が「0」となるように、更新周期として4msecが設定される。これに対して、ステップS1515では、短縮中消化カウンタの値が10よりも小さいのに対して、タイマカウンタの値が2500で上記ステップS1508の場合と同一であるため、更新周期は4msecよりも短い周期に設定される。
その後、ステップS1516にて、短縮開始コマンドを表示側MPU92に送信した後に、本短縮モード開始用処理を終了する。当該短縮開始コマンドには、自身が短縮開始コマンドであることを示すデータと、上記ステップS1515にて設定された更新周期を示すデータとが含まれる。
短縮演出フラグに「1」がセットされている状況で変動用コマンド及び種別コマンドを受信した場合には、ステップS1501にて肯定判定をし、ステップS1517に進む。ステップS1517では、今回受信した変動用コマンドの内容を参照することで、今回の遊技回が第1特図の保留情報を契機としているか否かを判定する。ステップS1517にて否定判定をした場合、すなわち今回の遊技回が第2特図の保留情報を契機としている場合には、ステップS1508又はステップS1515にて設定した更新周期を変更する必要がないため、そのまま本短縮モード開始用処理を終了する。
一方、ステップS1517にて肯定判定をした場合、すなわち今回の遊技回が第1特図の保留情報を契機としている場合には、ステップS1518にて、更新周期用の演算処理を実行し、続くステップS1519にて、その演算処理の結果に対応した更新周期を設定する。
当該演算処理では、今回受信している変動用コマンドから今回の遊技回の表示継続時間を読み出すとともに、現状の短縮中消化カウンタの値から1減算した分の値を算出し、前者の表示継続時間と後者の1減算した分の値とを加算する。そして、その加算結果を、現状のタイマカウンタの値で除算し、その除算結果に応じた更新周期を設定する。この更新周期は、第1特図の保留情報を契機とした今回の遊技回が終了し、さらに第2特図の保留情報を開始契機として外れ結果又は16R高確大当たり結果となる遊技回が短縮中消化カウンタにセットされている値を1減算した分の回数消化された場合に、タイマカウンタの値が「0」となる更新周期である。
ここで、短縮中演出が開始された後において遊技回の開始契機となる保留情報が第2特図の保留情報であれば、ステップS1508又はステップS1515にて設定した更新周期を変更する必要が生じない。しかしながら、第1特図の保留情報を契機とした遊技回が途中で発生した場合には、その遊技回は1sec以外の表示継続時間となるため、それまでの更新周期を維持すると、タイマカウンタの値が「0」となるタイミングと、短縮中消化カウンタの値分の遊技回が実行されたタイミングとが一致しないことになる。そこで、ステップS1518にて更新周期の演算処理を実行し、ステップS1519にてその更新周期を設定することで、上記タイミングを一致させるようにしている。
例えば、第2特図の保留情報を契機とした外れ結果の遊技回が1回実行された後に、第1特図の保留情報を契機とした外れ結果の遊技回(表示継続時間が3sec)が1回実行される場合には、現状のタイマカウンタの値が「2250」及び現状の短縮中消化カウンタの値が「9」であり、今回の遊技回の表示継続時間が3secである。そうすると、(3+9)×1000/2250で得られた値に対応した更新周期を設定する。この場合に設定される更新周期は、ステップS1508の場合に設定される更新周期である4msecよりも長い周期に設定される。
その後、ステップS1520にて、更新周期設定コマンドを表示側MPU92に送信した後に、本短縮モード開始用処理を終了する。当該更新周期設定コマンドには、自身が更新周期設定コマンドであることを示すデータと、上記ステップS1519にて設定された更新周期を示すデータとが含まれる。
<音光側MPU82における短縮モード中処理>
次に、図26のフローチャートを参照しながら、音光側MPU82にて実行される短縮モード中処理について説明する。当該短縮モード中処理は、主側コマンド対応処理(図19)のステップS1128にて実行される。
まずステップS1601では、主側MPU62から短縮終了コマンド又はオープニングコマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS1601にて否定判定をした場合には、ステップS1602にて、音光側RAM84のタイマカウンタの値が「0」となっているか否かを判定する。
ステップS1602にて否定判定をした場合には、ステップS1603にて、短縮演出フラグ又は短縮待ちフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS1603にて否定判定をした場合には、そのまま本短縮モード中処理を終了する。ステップS1603にて肯定判定をした場合には、ステップS1604にて、主側MPU62から最終停止コマンドを受信しているか否かを判定することで、遊技回の終了後であるか否かを判定する。ステップS1604にて否定判定をした場合には、そのまま本短縮モード中処理を終了し、ステップS1604にて肯定判定をした場合には、ステップS1605にて、短縮中消化カウンタの値を1減算した後に、本短縮モード中処理を終了する。
一方、ステップS1601にて肯定判定をした場合、又はステップS1602にて肯定判定をした場合には、ステップS1606にて、短縮待ちフラグ及び短縮演出フラグのそれぞれを「0」クリアし、続くステップS1607にて、短縮終了コマンドを表示側MPU92に送信した後に、本短縮モード中処理を終了する。
上記のとおり、音光側MPU82は、主側MPU62から短縮終了コマンドを受信した場合、すなわち主側MPU62において短縮モードが終了した場合に短縮中演出を終了させるだけでなく、音光側RAM84のタイマカウンタの値が「0」となった場合には短縮モードが終了していなくても短縮中演出を終了させる。これにより、短縮中演出が開始された後に、遊技回が開始されない状況が継続した場合には、短縮モードの継続中であっても短縮中演出を終了させることが可能となり、短縮中演出に対して遊技者が違和感を抱きづらくさせることが可能となる。
<表示側MPU92における短縮中演出用処理>
次に、図27のフローチャートを参照しながら、表示側MPU92にて実行される短縮中演出用処理について説明する。当該短縮中演出用処理は、V割込み処理(図20)におけるステップS1203のコマンド対応処理にて実行される。
まずステップS1701にて、短縮中演出の実行中であるか否かを判定する。ステップS1701にて否定判定をした場合には、ステップS1702にて、音光側MPU82から短縮開始コマンドを受信しているか否かを判定する。短縮開始コマンドを受信していない場合には、そのまま本短縮中演出用処理を終了する。短縮開始コマンドを受信している場合には、ステップS1703にて、短縮中演出テーブルの設定処理を実行した後に、本短縮中演出用処理を終了する。
短縮中演出テーブルの設定処理では、短縮中演出に対応した動画表示を可能とするデータテーブルであって、今回受信した短縮開始コマンドに含まれている更新周期に対応したデータテーブルを表示側ROM93から読み出して表示側RAM94に書き込む。当該データテーブルの内容は、遊技回用のデータテーブルの内容(図21参照)と基本的に同一であり、ポインタ情報に対応させて、タスクの内容と、コマンド出力の有無と、追加データとが設定されている。そして、タスクの内容として、今回の更新周期に対応した短縮中演出の動画表示を可能とするデータが設定されている。また、当該短縮開始コマンドを受信した場合には、停止結果コマンド及びパターンコマンドも受信しているが、これら停止結果コマンド及びパターンコマンドに対応したデータを、短縮中演出用のデータテーブルの追加データとして設定する。これにより、図柄表示装置41では、短縮中演出の動画表示が行われている状況において、簡易的な遊技回用の図柄の変動表示画像が表示されることとなる。この簡易的な遊技回用の図柄の変動表示画像では、通常の図柄の変動表示に際しての図柄列Z1〜Z3と同一数の各変動表示領域にて図柄が変動表示され、外れ結果であればその変動表示が同一の図柄の組合せが表示されていない状態で終了され、16R高確大当たり結果であればその変動表示が特定の種類(具体的には「7」図柄)による同一の図柄の組合せが表示された状態で終了される。
ステップS1703にて短縮中演出用のデータテーブルが設定されることで、ステップS1701にて肯定判定をすることとなる。ステップS1701にて肯定判定をした場合には、ステップS1704にて、音光側MPU82から短縮終了コマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップS1704にて否定判定をした場合には、ステップS1705にて、音光側MPU82から停止結果コマンド及びパターンコマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS1705にて否定判定をした場合にはそのまま本短縮中演出用処理を終了し、ステップS1705にて肯定判定をした場合にはステップS1706に進む。
ステップS1706では、音光側MPU82から更新周期設定コマンドを受信しているか否かを判定する。更新周期設定コマンドを受信している場合には、ステップS1707にて、表示側RAM94に現状設定されている短縮中演出用のデータテーブルを、今回受信した更新周期設定コマンドに示されている更新周期に対応した短縮中演出用のデータテーブルに変更する。
ステップS1706にて否定判定をした場合、又はステップS1707の処理を実行した場合には、ステップS1708にて、今回の遊技回が第1特図の保留情報を契機としたリーチ無し外れ結果の遊技回であるか、又は第2特図の保留情報を契機とした遊技回であって外れ結果若しくは16R高確大当たり結果の遊技回であるかを判定する。
ステップS1708にて肯定判定をした場合には、ステップS1709にて、現状設定されている短縮中演出用のデータテーブルの追加データとして、今回受信している停止結果コマンド及びパターンコマンドに対応したデータを設定した後に、本短縮中演出用処理を終了する。これにより、図柄表示装置41では、短縮中演出の動画表示が行われている状況において、簡易的な遊技回用の図柄の変動表示画像が表示されることとなる。この簡易的な遊技回用の図柄の変動表示画像では、ステップS1703の場合と同様に、通常の図柄の変動表示に際しての図柄列Z1〜Z3と同一数の各変動表示領域にて図柄が変動表示され、外れ結果であればその変動表示が同一の図柄の組合せが表示されていない状態で終了され、16R高確大当たり結果であればその変動表示が特定の種類(具体的には「7」図柄)による同一の図柄の組合せが表示された状態で終了される。
ステップS1708にて否定判定をした場合には、ステップS1710にて、現状設定されている短縮中演出用のデータテーブルと関係なく、今回受信した停止結果コマンド及びパターンコマンドに対応した遊技回用のデータテーブルを表示側ROM93から読み出し表示側RAM94に書き込んだ後に、本短縮中演出用処理を終了する。この場合、リーチ外れとなる遊技回以外であれば、短縮中演出として行われていた時間のカウントアップ表示がそれまでの更新周期で継続されて時間の表示が「10:00」となった後に、図柄列Z1〜Z3による通常の図柄の変動表示が開始され、さらにその後に今回のリーチ演出などの各種演出が実行されて、最終的に今回の遊技結果に対応した図柄の組合せが停止表示される。
なお、第1特図の保留情報を契機とした外れ結果の遊技回であってリーチ表示が発生する遊技回の場合には、遊技回用のデータテーブルの読み出しに際して、短縮中演出用のデータテーブルは消去されずに、当該遊技回が終了した後は、短縮中演出が再開される。一方、それ以外の遊技回の場合には、遊技回用のデータテーブルの読み出しに際いて、短縮中演出用のデータテーブルは消去され、短縮中演出は再開されない。但し、第1特図の保留情報を契機とした外れ結果の遊技回であってリーチ表示が発生する遊技回であっても、短縮中演出用のデータテーブルが消化される構成としてもよい。この場合、短縮中演出が実行されている状況で第1特図の保留情報を契機とした外れ結果の遊技回であってリーチ表示が発生する遊技回が発生した場合には、当該短縮中演出が終了される。
一方、ステップS1704にて肯定判定をした場合、すなわち音光側MPU82から短縮終了コマンドを受信している場合には、ステップS1711にて、表示側RAM94の短縮中演出用テーブルをクリアした後に、本短縮中演出用処理を終了する。これにより、短縮中演出の動画表示が終了される。
<短縮中演出の表示内容>
次に、図28(a)〜図28(d)を参照しながら、図柄表示装置41における短縮中演出の表示内容について説明する。
図28(a)に示すように、短縮中演出が実行されている場合、図柄表示装置41の表示面41aには、短縮中演出を実行している状況であることを明示する明示領域G1(「タイムトライアル中」という表示)と、演出基準時間がカウントアップされる様子を示す時間領域G2(「00:00」という表示)と、簡易的な遊技回用の図柄の変動表示画像が表示される図柄変動領域G3とが設定されている。これら明示領域G1、時間領域G2及び図柄変動領域G3は、それぞれが重複しないように設定されている。また、時間領域G2が、明示領域G1及び図柄変動領域G3よりも広く設定されているとともに、表示面41aの中央に表示位置が設定されている。これにより、短縮中演出においては、図柄変動領域G3よりも時間領域G2に遊技者を注目させることが可能となる。なお、図柄変動領域G3では、変動表示される図柄に対して半透明化処理が施されている構成としてもよい。
短縮中演出が開始された場合には、図28(b)に示すように、時間領域G2において時間がカウントアップされるような動画表示がなされ、さらに図柄変動領域G3では、図柄の変動表示が行われる。そして、外れ結果となる遊技回においては、図28(c−1)に示すように、図柄変動領域G3において同一の図柄の組合せが停止表示されることはなく、さらに短縮中演出が実行されている状況で、当たり結果とならなかった場合には、図28(c−1)に示すように、時間領域G2における時間の表示が、演出基準時間の経過に対応した「10:00」となる。この場合、短縮中演出が終了されて、次回の遊技回から、図28(d−1)に示すように、通常どおりの図柄の変動表示が行われる。
一方、短縮中演出が実行されている状況で、第2特図の保留情報を契機とした16R高確大当たり結果の遊技回が発生した場合には、図28(c−2)に示すように、時間領域G2においてカウントアップ表示における時間の進行が停止されるとともに、図柄変動領域G3では、同一の図柄の組合せが停止表示される。そして、その後に、図28(d−2)に示すように、16R高確大当たり結果が発生したことを明示する画像が表示される。
なお、図柄変動領域G3では、最終的に同一の図柄の組合せが停止表示されるか否かに関係なく、全ての図柄表示領域における図柄の変動表示が同時に停止される。したがって、最終的に停止表示される図柄の組合せにおいて左右の図柄の種類が同一である場合又は最終的に同一の図柄の組合せが停止表示される場合であっても、リーチ図柄の組合せが形成されている状況下で1の図柄表示領域において図柄が変動表示されるリーチ変動は発生しない。
<短縮モード中に第2特図の保留情報を契機とした遊技回が実行される場合の様子>
次に、短縮モード中に第2特図の保留情報を契機とした遊技回が実行される場合の様子について、図29のタイミングチャートを参照しながら説明する。
図29(a)は図柄表示装置41における短縮中演出の実行期間を示し、図29(b)は第2特図表示部37bにおける外れ変動の遊技回の実行期間を示し、図29(c)は第2特図表示部37bにおける16R高確大当たり結果の遊技回の実行期間を示し、図29(d)は16Rの開閉実行モードの実行期間を示し、図29(e)は第2特図表示部37bにおける8R高確大当たり結果の遊技回の実行期間を示し、図29(f)は8Rの開閉実行モードの実行期間を示す。
まず、外れ変動の遊技回のみが実行される場合について説明する。
t1のタイミングで、図29(a)に示すように、図柄表示装置41において短縮中演出が開始されるとともに、図29(b)に示すように、第2特図表示部37bにおいて外れ変動の遊技回が開始される。この場合、当該遊技回は1secで終了される。そして、t2のタイミング、t3のタイミングといった各タイミングで、第2特図表示部37bにおいて表示継続時間が1secとなる外れ変動の遊技回が行われ、t4のタイミングで、10回目の遊技回が終了される。このt4のタイミングで、主側MPU62において短縮モードが終了され、図29(a)に示すように、図柄表示装置41における短縮中演出も終了される。その後、t5のタイミングからは、通常の遊技回用の演出が開始される。
次に、短縮中演出が実行されている状況で16R高確大当たり結果が発生する場合について説明する。
t6のタイミングで、図29(a)に示すように、図柄表示装置41において短縮中演出が開始されるとともに、図29(b)に示すように、第2特図表示部37bにおいて外れ変動の遊技回が開始される。この場合、当該遊技回は1secで終了される。そして、t7のタイミング、t8のタイミング及びt9のタイミングで、第2特図表示部37bにおいて表示継続時間が1secとなる外れ変動の遊技回が行われる。
その後、短縮中演出が実行されている途中であるt10のタイミングで、図29(c)に示すように、第2特図表示部37bにおいて16R高確大当たり結果の遊技回が開始される。当該遊技回も外れ変動の場合と同様に、1secで終了される。そして、当該遊技回が終了したタイミングであるt11のタイミングで、図29(d)に示すように、16Rの開閉実行モードが開始されるとともに、図29(a)に示すように、短縮中演出が終了される。
次に、短縮中演出が実行されている状況で8R高確大当たり結果が発生する場合について説明する。
t12のタイミングで、図29(a)に示すように、図柄表示装置41において短縮中演出が開始されるとともに、図29(b)に示すように、第2特図表示部37bにおいて外れ変動の遊技回が開始される。この場合、当該遊技回は1secで終了される。
その後、短縮中演出が実行されている途中であるt13のタイミングで、図29(e)に示すように、第2特図表示部37bにおいて8R高確大当たり結果の遊技回が開始される。当該遊技回は外れ変動の場合や16R高確大当たり結果の場合と異なり、表示継続時間が10secよりも長い時間となる。したがって、当該遊技回が行われている途中のタイミングであるt14のタイミングで、図29(a)に示すように短縮中演出が終了され、図柄表示装置41ではそれに続けて通常の遊技回用の演出が実行される。例えば、リーチ演出が実行される。そして、t15のタイミングで、図29(e)に示すように、当該遊技回が終了され、図29(f)に示すように、8Rの開閉実行モードが開始される。
<短縮モード中に第1特図の保留情報を契機とした遊技回が実行される場合の様子>
次に、短縮モード中に第1特図の保留情報を契機とした遊技回が実行される場合の様子について、図30のタイミングチャートを参照しながら説明する。
図30(a)は主側MPU62における短縮モードの設定期間を示し、図30(b)は図柄表示装置41における短縮中演出の実行期間を示し、図30(c)は第1特図表示部37aにおける遊技回の実行期間を示し、図30(d)は第2特図表示部37bにおける遊技回の実行期間を示し、図30(e)は短縮中演出においてカウントアップされている時間表示の更新周期を示す。
まず、第1特図の保留情報を契機とした遊技回が発生しない場合について説明する。
t1のタイミングで、図30(a)に示すように、主側MPU62において短縮モードに設定される。そして、当該タイミングで、図30(d)に示すように、第2特図表示部37bにおいて外れ変動の遊技回が開始されるため、図30(b)に示すように、図柄表示装置41において短縮中演出が開始される。この場合、主側MPU62にて短縮モードが設定されたタイミングで時短中演出が開始されているため、図30(e)に示すように、更新周期は通常周期である4msecに設定される。つまり、1secの遊技回が10回実行されたタイミングで、図柄表示装置41におけるカウントアップの時間表示が10secに対応した「10:00」という表示となる。そして、t2のタイミングで、図30(d)に示すように、第2特図表示部37bにおける外れ変動の10回目の遊技回が終了することで、図30(a)に示すように、主側MPU62における短縮モードが終了されるとともに、図30(b)に示すように、図柄表示装置41における短縮中演出が終了される。
次に、第1特図の保留情報を契機とした遊技回が発生する場合について説明する。
t3のタイミングで、図30(a)に示すように、主側MPU62において短縮モードに設定される。そして、当該タイミングで、図30(c)に示すように、第1特図表示部37aにおいてリーチ無しの外れ変動の遊技回が開始されるため、図30(b)に示すように、図柄表示装置41において短縮中演出は開始されない。
その後、上記第1特図表示部37aにおける外れ変動の遊技回が終了した後のタイミングであるt4のタイミングで、図30(d)に示すように、第2特図表示部37bにおいて外れ変動の遊技回が開始されるとともに、図30(b)に示すように、図柄表示装置41において短縮中演出が開始される。この場合、短縮モードとなって遊技回が1回実行された後に、短縮中演出が開始されているため、残り9回の遊技回でカウントアップ表示が「10:00」となるように、図30(e)に示すように、上記通常周期よりも短い周期が更新周期として設定される。
その後、第2特図表示部37bにおいて外れ変動の遊技回が3回実行された後のタイミングであるt5のタイミングで、図30(c)に示すように、第1特図表示部37aにおけるリーチ無しの外れ変動の遊技回が再度開始される。この場合、当該遊技回の表示継続時間である3secと、残り5回の第2特図表示部37bにおける外れ変動の遊技回分である5secとの合計時間で、カウントアップ表示が「10:00」となるように、図30(e)に示すように、上記通常周期よりも長い周期が更新周期として設定される。
その後、当該更新周期のまま、図30(d)に示すように、第2特図表示部37bにおける外れ変動の遊技回が5回実行されることで、t7のタイミングで、図30(a)に示すように、主側MPU62における短縮モードが終了されるとともに、図30(b)に示すように、図柄表示装置41における短縮中演出が終了される。
<開閉実行モード中の昇格演出について>
次に、開閉実行モード中の昇格演出について詳細に説明する。
開閉実行モード中の昇格演出とは、遊技回が終了する場合に図柄表示装置41において、開閉実行モード後に高確率モード及び低確率モードのうちいずれが設定されるのかを明示しない停止結果であって、開閉実行モードにおけるラウンド遊技の実行回数を明示しない停止結果である同一の偶数図柄の組合せを停止表示させた場合に、実際の抽選結果が高確率大当たり結果であればそれが明示される演出であり、さらに実際の抽選結果が16R高確大当たり結果であればそれが明示される演出である。
<音光側MPU82におけるオープニング対応処理>
まず、図31のフローチャートを参照しながら、音光側MPU82にて実行されるオープニング対応処理について説明する。当該オープニング対応処理は、主側コマンド対応処理(図19)のステップS1112にて実行される。
ステップS1801では、今回受信したオープニングコマンドを参照することで、今回の開閉実行モードでのラウンド遊技の回数が8回以上であるか否かを判定する。また、続くステップS1802では、直前の遊技回において図柄表示装置41の停止結果が同一の偶数図柄の組合せであったか否かを判定する。
ステップS1801及びステップS1802の両方にて否定判定をした場合には、ステップS1803にて、通常演出用のオープニングコマンドを読み出し、本オープニング対応処理を終了する。これにより、主側コマンド対応処理(図19)のステップS1113にて、通常演出用のオープニングコマンドが表示側MPU92に送信される。この場合、開閉実行モード中において図柄表示装置41では上記昇格演出ではなく、通常演出が行われる。
一方、ステップS1801及びステップS1802のいずれかにて肯定判定をした場合には、ステップS1804にて、今回受信したオープニングコマンドを参照することで、今回の大当たり結果の種類を把握する。続くステップS1805では、疑似変動パターンの抽選処理を実行する。
ここで、疑似変動とは、開閉実行モード中において、特図保留エリア122の保留情報を契機とすることなく図柄表示装置41にて図柄の変動表示を開始させ所定の停止結果を表示させてその変動表示を終了させる演出のことである。昇格演出が実行される場合、開閉実行モード中に疑似変動が複数回実行され、実際の抽選結果が高確率大当たり結果の場合には疑似変動回において第1特定疑似停止結果として同一の図柄の組合せが停止表示され、さらに実際の抽選結果が16R高確大当たり結果の場合にはその後の疑似変動回において第2特定疑似停止結果として同一の図柄の組合せが停止表示される。
なお、16R高確大当たり結果であることの報知が、同一の図柄の組合せが停止表示される疑似変動回が2回実行されることにより行われる構成に加えて又は代えて、特定の図柄による同一の図柄の組合せが停止表示される疑似変動回が1回実行されるようにすることで行われる構成としてもよい。
ステップS1805の抽選処理では、16R高確大当たり結果以外の高確大当たり結果であれば、疑似変動を複数回実行する場合における当該実行回数、同一の図柄の組合せが停止表示される疑似変動回の実行順序、及び各疑似変動回の変動内容を抽選により決定する。この抽選に際しては、音光側RAM84において定期的に更新されるカウンタと、音光側ROM83に予め記憶されている抽選テーブルとが利用される。
その後、ステップS1806にて、上記ステップS1805の抽選処理の結果に対応した昇格演出用のオープニングコマンドを読み出し、本オープニング対応処理を終了する。これにより、主側コマンド対応処理(図19)のステップS1113にて、昇格演出用のオープニングコマンドが表示側MPU92に送信される。この場合、開閉実行モード中において図柄表示装置41では疑似変動パターンの抽選処理の結果に対応した昇格演出が行われる。
<音光側MPU82におけるボーナス用処理>
次に、図32のフローチャートを参照しながら、音光側MPU82にて実行されるボーナス用処理について説明する。当該ボーナス用処理は、主側コマンド対応処理(図19)のステップS1129にて実行される。
ステップS1901では、昇格演出の実行中であるか否かを判定する。ステップS1901にて否定判定をした場合にはそのまま本ボーナス用処理を終了し、ステップS1901にて肯定判定をした場合にはステップS1902に進む。
ステップS1902では、昇格演出の説明期間であるか否かを判定する。ここで、昇格演出が実行される開閉実行モードでは、まず開閉実行モードのオープニング演出が実行され、その後に説明期間が実行された後に、疑似変動が行われる。そして、疑似変動が行われた後は、開閉実行モードの通常演出が行われ、最終的にエンディング演出が実行される。なお、昇格演出において疑似変動は、開閉実行モードが開始されてから8回目のラウンド遊技が終了するまでに要する最短時間が経過するまでに終了する。上記のように昇格演出が実行される構成において説明期間は、今後、疑似変動が開始されること、疑似変動において同一の図柄の組合せが停止表示されれば高確率モードの発生が確定すること、及び疑似変動において同一の図柄の組合せが再度、停止表示されればラウンド遊技が16回行われることが確定することが、図柄表示装置41に表示される文字で説明される期間である。
ステップS1902にて否定判定をした場合にはそのまま本ボーナス用処理を終了し、ステップS1902にて肯定判定をした場合にはステップS1903に進む。ステップS1903では、説明期間中に演出操作部58が操作されたか否かを判定する。説明期間は、上記のとおり昇格演出の演出内容が説明されることとなるが、演出操作部58が操作されることによりキャンセル可能となっている。そして、説明期間がキャンセルされた場合には、説明期間の残りの期間を利用して疑似変動が行われる。つまり、説明期間がキャンセルされた場合には、疑似変動の実行回数の追加又は疑似変動の所定実行回における継続時間の延長が発生する。
ステップS1903にて否定判定をした場合にはそのまま本ボーナス用処理を終了し、ステップS1903にて肯定判定をした場合にはステップS1904に進む。ステップS1904では、説明期間の残りの期間を把握する。また、ステップS1905にて、現状設定されている疑似変動の実行パターンを把握する。すなわち、今回の昇格演出で実行される疑似変動の回数、各疑似変動の継続時間及び各疑似変動の実行内容を把握する。
その後、ステップS1906にて、疑似変動修正パターンの選択処理を実行する。当該選択処理では、ステップS1904にて把握した残りの期間及びステップS1905にて把握した現状の疑似変動の実行パターンに応じて疑似変動修正パターンの抽選処理を実行し、当該残りの期間で完了する疑似変動の実行回数を決定するとともに、各疑似変動の継続時間及び各疑似変動の実行内容を決定する。その後、ステップS1907にて、上記ステップS1906にて選択した疑似変動修正パターンの内容を含む修正コマンドを表示側MPU92に送信した後に、本ボーナス用処理を終了する。
<表示側MPU92におけるボーナス用テーブルの設定処理>
次に、図33のフローチャートを参照しながら、表示側MPU92にて実行されるボーナス用テーブルの設定処理について説明する。なお、当該ボーナス用テーブルの設定処理は、V割込み処理(図20)におけるステップS1203のコマンド対応処理にて実行される。
まずステップS2001にて、音光側MPU82から通常演出用のオープニングコマンドを受信したか否かを判定する。ステップS2001にて肯定判定をした場合には、ステップS2002にて、通常演出用のデータテーブルを表示側ROM93から読み出して表示側RAM94に書き込んだ後に、本ボーナス用テーブルの設定処理を終了する。これにより、図柄表示装置41では、開閉実行モードの通常演出が実行されることとなる。
ステップS2001にて否定判定をした場合には、ステップS2003にて、音光側MPU82から昇格演出用のオープニングコマンドを受信したか否かを判定する。ステップS2003にて肯定判定をした場合には、ステップS2004にて、昇格演出用のデータテーブルを表示側ROM93から読み出して表示側RAM94に書き込んだ後に、本ボーナス用テーブルの設定処理を終了する。
昇格演出用のデータテーブルのデータ構成について、図34を参照しながら説明する。なお、本昇格演出用のデータテーブルは、16R高確大当たり結果となった場合に選択され得る昇格演出用のデータテーブルの一例である。
昇格演出用のデータテーブルには、対象となる開閉実行モードに対応したフレーム数分のポインタ情報が設定されており、各ポインタ情報に対応させて、タスクの内容の情報と、コマンド出力の有無の情報と、追加データの情報とが設定されている。これら各情報の内容は、具体的に設定される各データは異なるものの、その機能は、パターン用データテーブルの場合(図21参照)と基本的に同一である。なお、追加データには、異常報知用のデータなどが設定される。
タスクの内容として、まずオープニング用の演出を実行するためのデータが設定されており、当該演出はオープニング時間と同一の4secに亘って実行される。次に、説明期間の演出を実行するためのデータが設定されており、当該演出は20secに亘って実行される。次に、第1回疑似変動の演出を実行するためのデータが設定されており、当該演出は5secに亘って実行される。次に、第2回疑似変動の演出を実行するためのデータが設定されており、当該演出は5secに亘って実行される。なお、これら第1回疑似変動及び第2回疑似変動では、リーチ演出が実行されることなく、さらには同一の図柄の組合せは停止表示されない。
次に、第3回疑似変動の演出を実行するためのデータが設定されており、当該演出は20secに亘って実行される。当該第3回疑似変動では、リーチ演出が実行され、さらには同一の図柄の組合せが停止表示される。これにより、今回の大当たり結果が高確率大当たり結果であったことが遊技者に報知される。
次に、第4回疑似変動の演出を実行するためのデータが設定されており、当該演出は10secに亘って実行される。当該第4回疑似変動では、リーチ演出が実行され、さらには同一の図柄の組合せが停止表示される。これにより、今回の開閉実行モードにおけるラウンド遊技の実行回数が16回であることが遊技者に報知される。
次に、通常演出開始用のデータが設定されており、さらに図示は省略するが、通常演出中のデータ、通常演出終了用のデータ、及びエンディング演出用のデータが設定されている。なお、通常演出中のデータは、音光側MPU82から開放コマンド又は閉鎖コマンドを受信することで参照すべきデータ群が変更されるように設定されており、さらに通常演出終了用のデータ及びエンディング演出用のデータは、音光側MPU82からエンディングコマンドを受信した場合に参照対象となるように設定されている。
ここで、高頻度入賞モードとなる開閉実行モードでは、各ラウンド遊技の開放継続時間が29secに設定されているものの、ラウンド遊技の終了条件となる特電入賞装置32への入賞の上限個数は10個に設定されており、さらに遊技球の発射周期は0.6secである。したがって、各ラウンド遊技の最短継続時間は6secとなる。また、各ラウンド遊技間のインターバル時間は2secに設定されている。そうすると、例えば、上記第3回疑似変動の継続時間(20sec)や上記第4回疑似変動の継続時間(10sec)は、ラウンド遊技の最短継続時間を超えることとなる。つまり、1回の疑似変動は、1回のラウンド遊技を超えて実行され得る。
オープニング時間の経過後において8回目のラウンド遊技が終了するまでの想定の最短継続時間は、各ラウンド遊技の最短継続時間(6sec)の8回分と、インターバル時間(2sec)の7回分との合計最短時間である62secとなる。この場合に、説明期間と疑似変動とを合計した時間は、上記合計最短時間以下となるように設定される。昇格演出は、既に説明したとおり、ラウンド遊技が8回以上行われる開閉実行モードにおいて発生し、さらに高確率大当たり結果であるか否かだけでなく、ラウンド遊技が16回実行されるか否かが報知される。当該構成において上記のように説明期間と疑似変動とを合計した時間が、上記合計最短時間以下となるように設定されていることにより、複数回のラウンド遊技を跨いで1回の疑似変動が実行され得る構成において、8回目のラウンド遊技が終了するまでに疑似変動を終了させることが可能となる。
ボーナス用テーブルの設定処理(図33)の説明に戻り、ステップS2003にて否定判定をした場合には、ステップS2005にて、音光側MPU82から修正コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS2005にて否定判定をした場合にはそのまま本ボーナス用テーブルの設定処理を終了し、ステップS2005にて肯定判定をした場合には、ステップS2006にて、今回受信した修正コマンドに対応した昇格演出用のデータテーブルを表示側ROM93から読み出し表示側RAM94に書き込むことで昇格演出用のデータテーブルを変更した後に、本ボーナス用テーブルの設定処理を終了する。
修正コマンドに応じて変更された昇格演出用のデータテーブルでは、説明期間のキャンセル操作が受け入れられたタイミング以降から、最後の疑似変動の終了タイミングまでの時間に亘って複数回の疑似変動が実行される。この場合、音光側MPU82における疑似変動修正パターンの選択処理(ステップS1906)の処理結果に応じた、疑似変動の実行回数、各疑似変動の継続時間及び各疑似変動の内容に対応した昇格演出用のデータテーブルが設定される。
例えば、疑似変動の実行回数が当初の実行回数よりも多くなるといったように、当該疑似変動の実行回数が変更され得る。また、例えば、同一の図柄の組合せが停止表示されないもののリーチ演出が発生する疑似変動回が含まれていなかった状況であっても、当該疑似変動回が含まれる状況となり得る。具体的には、説明期間においてキャンセルされた分の期間を当初の第1回疑似変動の実行期間に付加することで、当該第1回疑似変動において、同一の図柄の組合せが停止表示されないもののリーチ演出が発生する疑似変動が行われ得る。また、例えば、いずれかの高確大当たり結果に対応した開閉実行モードにおいては、同一の図柄の組合せが停止表示される疑似変動回が少なくとも1回は発生することとなるが、当該疑似変動回の実行順序が変更され得る。また、例えば、16R高確大当たり結果に対応した開閉実行モードにおいて、同一の図柄の組合せが停止表示される1回目の疑似変動回の実行順序及び同一の図柄の組合せが停止表示される2回目の疑似変動回の実行順序の少なくとも一方が変更され得る。
上記のように、説明期間のキャンセルを可能とすることで、昇格演出の内容を既に熟知している遊技者に対して、強制的に説明期間が提供されてしまうことを防止することが可能となる。また、そのキャンセルされた説明期間の残りの時間を利用して、疑似変動が実行される期間を延長することで、疑似変動が実行される機会を高めることが可能となる。
<昇格演出の表示内容>
次に、図35(a)〜図35(d)を参照しながら、図柄表示装置41における昇格演出の表示内容について説明する。
図35(a)に示すように、昇格演出の説明期間においては、図柄表示装置41の表示面41aにて、今後、疑似変動が開始されること、疑似変動において同一の図柄の組合せが停止表示されれば高確率モードの発生が確定すること、及び疑似変動において同一の図柄の組合せが再度、停止表示されればラウンド遊技が16回行われることが確定することが、文字により表示される。また、表示面41aには、現状のラウンド遊技が何回目であるかの内容(具体的には、「1R」という内容)が表示されるが、当該画像は、説明用の画像と重ならないように表示される。なお、説明期間においては、スピーカ部54からも上記内容を説明するための音声が出力される構成としてもよい。
その後、説明期間が終了した場合、又は説明期間がキャンセルされた場合には、図35(b)に示すように、疑似変動が開始される。当該疑似変動における図柄の変動表示方向及び変動表示態様は、遊技回用の演出における図柄の変動表示方向及び変動表示態様と異なっており、具体的には、遊技回用の演出では横方向に図柄がスクロール表示されていたのに対して、疑似変動では縦方向に図柄が切換表示される。このように図柄の変動表示方向及び変動表示態様が異なっていることにより、疑似変動と遊技回用の演出とを遊技者に明確に区別させることが可能となり、違う演出であるという認識を遊技者に与えることが可能となる。但し、疑似変動において変動表示される図柄の種類は遊技回用の演出において各図柄列Z1〜Z3上で変動表示される図柄の種類と同一となっている。また、この図柄の変動表示画像は、上記ラウンド遊技の実行回数を表示するための画像と重ならないように表示される。
なお、疑似変動における図柄の変動表示方向と変動表示態様とのいずれか一方のみが遊技回用の演出と相違する構成としてもよく、両方が遊技回用の演出と同一である構成としてもよい。また、図柄の変動表示方向及び変動表示態様に加えて又は代えて、変動表示される図柄の種類が疑似変動と遊技回用の演出とで相違している構成としてもよい。
同一の図柄の組合せが停止表示されない疑似変動回では、図35(c)に示すように、その終了に際して同一の図柄の組合せは停止表示されない。一方、同一の図柄の組合せが停止表示される疑似変動回では、図35(d)に示すように、その終了に際して同一の図柄の組合せが停止表示される。また、当該疑似変動回が、同一の図柄の組合せが停止表示される最初の疑似変動回であれば、同一の図柄の組合せが停止表示されるのに合わせて又はその後に、高確率モードの発生が確定する旨が表示される。なお、同一の図柄の組合せが停止表示される2度目の疑似変動回であれば、同一の図柄の組合せが停止表示されるのに合わせて又はその後に、16回のラウンド遊技の発生が確定する旨が表示される。
<昇格演出が進行していく様子>
次に、昇格演出が進行していく様子について、図36のタイミングチャートを参照しながら説明する。なお、図36では、16R高確大当たり結果が発生する場合を例に挙げて説明する。
図36(A)は説明期間がキャンセルされない場合を示し、図36(B)は説明期間がキャンセルされる場合を示す。また、図36(a)は16Rの開閉実行モードの実行期間を示し、図36(b)及び図36(e)は説明期間の実行期間を示し、図36(c)及び図36(f)は疑似変動の実行期間を示し、図36(d)及び図36(g)は通常演出の実行期間を示す。
まず、図36(A)を参照しながら、説明期間がキャンセルされない場合について説明する。
遊技回用の演出において同一の偶数図柄の組合せが停止表示された後のタイミングであるt1のタイミングで、図36(a)に示すように、16Rの開閉実行モードが開始されることで、図柄表示装置41ではオープニング演出が開始される。このオープニング演出が終了されるt2のタイミングで、図36(b)に示すように、説明期間が開始され、説明期間のキャンセル操作がされない場合には当該説明期間はt3のタイミングまで継続する。
説明期間が終了したt3のタイミングで、図36(c)に示すように、1回目の疑似変動が開始される。また、直前の疑似変動が終了した後のタイミングである、t4のタイミング、t5のタイミング、及びt6のタイミングのそれぞれで、新たな疑似変動が開始される。つまり、今回の開閉実行モードでは疑似変動が4回実行される。そして、今回の開閉実行モードは16R高確大当たり結果を契機としているため、1回目〜3回目のいずれかの疑似変動回において同一の図柄の組合せが停止表示され、さらに2回目〜4回目であって同一の図柄の組合せが停止表示された疑似変動回の後の疑似変動回において、再度、同一の図柄の組合せが停止表示される。これにより、今回の開閉実行モードの移行契機となった大当たり結果が高確率大当たり結果であったことが報知されるとともに、16R高確大当たり結果であったことが報知される。
その後、最後の疑似変動回がt7のタイミングで終了することで、図36(d)に示すように、通常演出が開始される。そして、当該通常演出がt8のタイミングで終了するとともに、さらにエンディング演出が終了した後であるt9のタイミングで、図36(a)に示すように、今回の開閉実行モードが終了する。
次に、図36(B)を参照しながら、説明期間がキャンセルされる場合について説明する。
図36(A)の場合と同様に、遊技回用の演出において同一の偶数図柄の組合せが停止表示された後のタイミングであるt1のタイミングで、図36(a)に示すように、16Rの開閉実行モードが開始されることで、図柄表示装置41ではオープニング演出が開始される。このオープニング演出が終了されるt2のタイミングで、図36(e)に示すように、説明期間が開始される。
当該説明期間の途中のタイミングであるt11のタイミングで、演出操作部58が操作されることで説明期間がキャンセルされる。この場合、当該キャンセルされた期間において、同一の図柄の組合せが停止表示されない疑似変動回が2回追加される。したがって、図36(f)に示すように、t11のタイミングで、疑似変動回が開始されるとともに、当該疑似変動回が終了した後のタイミングであるt12のタイミングで、新たな疑似変動回が開始される。t3のタイミング以降は、図36(A)の場合と同様である。
なお、説明期間がキャンセルされた分で追加された疑似変動回において同一の図柄の組合せが停止表示されることもあり得る。
以上詳述した第1の実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
短縮モードでは、図柄表示装置41の遊技回用の演出において当たり結果に対応した表示がなされた場合、16R高確大当たり結果の発生が確定する。これにより、遊技者は、短縮モードとなった場合には、当たり結果に対応した表示がなされることをより期待することとなる。よって、遊技の興趣向上が図られる。
この場合に、短縮モードにおいては、第2特図の保留情報を契機とした遊技回用の演出の表示継続時間が、短縮モードではない場合よりも短い時間が選択され易い。これにより、短縮モードでは単位時間当たりの遊技回用の演出の消化回数を多くすることが可能となり、遊技の進行に関してスピード感を与えることが可能となり、当たり結果に対応した表示がなされるか否かに注目する機会を短時間で繰り返し発生させることが可能となる。よって、遊技の興趣向上が図られる。
短縮モードにおいて第2特図の保留情報を契機とした外れ結果の遊技回では、短縮モードではない場合において外れ結果の遊技回の場合よりも短い表示継続時間が選択される。これにより、外れ結果となることが高頻度で発生する場合において遊技者にとって興味が低下し易い外れ結果に対応した遊技回用演出を早期に終了させることが可能となる。よって、短縮モードにおける遊技の進行に関してスピード感を与えることが可能となり、当たり結果に対応した表示がなされるか否かに注目する機会を短時間で繰り返し発生させることが可能となる。また、短縮モードにおいては遊技の間延び感を抑えることが可能となり、この点からも短縮モードである場合において遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
短縮モードにおいて第2特図の保留情報を契機とした外れ結果の遊技回では、リーチ図柄の組合せが形成されている状況下で最終停止絵柄列にて絵柄が変動表示されるリーチ変動が実行されない。これにより、短縮モードにおいて単位時間当たりの遊技回の実行回数を多くすることが可能となり、短縮モードにおける遊技の進行に関してスピード感を与えることが可能となり、当たり結果に対応した表示がなされるか否かに注目する機会を短時間で繰り返し発生させることが可能となる。
短縮モードにおいて第2特図の保留情報を契機とした16R高確大当たり結果の遊技回では、短縮モードにおいて他の大当たり結果となる遊技回の場合よりも短い表示継続時間が選択される。これにより、16R高確大当たり結果となった場合の意外性を遊技者に与えることが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。
短縮モードにおいて第2特図の保留情報を契機とした16R高確大当たり結果の遊技回では、短縮モードにおいて第2特図の保留情報を契機とした外れ結果の遊技回の場合に選択される表示継続時間以下の表示継続時間が選択される。一般的に大当たり結果となる遊技回では外れ結果の遊技回よりも長い表示継続時間が選択されるのに対して、16R高確大当たり結果の遊技回において上記のように外れ結果の場合における表示継続時間以下の表示継続時間が選択されることにより、16R高確大当たり結果となった場合の意外性を遊技者に与えることが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。
また、本構成によれば、短い表示継続時間の遊技回においては、外れ結果及び16R高確大当たり結果の二者択一となり、短縮モードにおける遊技回用の演出への遊技者の注目度を好適に高めることが可能となる。
短縮モードにおいて第2特図の保留情報を契機とした16R高確大当たり結果の遊技回では、リーチ図柄の組合せが形成されている状況下で最終停止絵柄列にて絵柄が変動表示されるリーチ変動が実行されない。これにより、16R高確大当たり結果となった場合の意外性を遊技者に与えることが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。
また、短縮モードにおいて第2特図の保留情報を契機とした場合には、外れ結果の遊技回及び16R高確大当たり結果の遊技回においてリーチ変動が発生しないこととなる。これにより、リーチ変動が発生しない遊技回では、外れ結果及び16R高確大当たり結果の二者択一となり、短縮モードにおける遊技回用の演出への遊技者の注目度を好適に高めることが可能となる。
短縮モードであっても第1特図の保留情報を契機とした場合には上記のような表示継続時間の選択は行われず、さらにリーチ変動が発生し得る。これにより、第1特図の保留情報を契機とした場合と、第2特図の保留情報を契機とした場合とで、遊技回用の演出内容を相違させることが可能となり、遊技回用の演出内容を多様化させることが可能となる。
短縮モードはサポートモードが高頻度サポートモードである状況下で発生するが、遊技回の開始契機としては、入賞が相対的に発生し易い第2作動口34に対応した第2特図の保留情報の方が、入賞が相対的に発生しにくい第1特図の保留情報よりも優先される。これにより、短縮モードにおいて第2作動口34への入賞を狙って遊技球の発射操作を行っている状況であっても第1作動口33への入賞が発生し得るとしても、第2特図の保留情報を契機とした遊技回が優先して実行されることとなり、短縮モードにおいて短い表示継続時間が選択され易くなる。
短縮モードでは、第2特図の保留情報を契機とした16R高確大当たり結果の遊技回は短縮中演出が実行されている状況下で終了するのに対して、第2特図の保留情報を契機とした他の大当たり結果の遊技回は短縮中演出が終了した後に終了する。これにより、短縮モード中に大当たり結果に対応した遊技回が発生するか否かで、16R高確大当たり結果であるか否かを遊技者が把握することが可能となる。よって、短縮モードである場合の遊技回用の演出への遊技者の注目度を向上させることが可能となる。
短縮モードにおいて図柄表示装置41にて短縮中演出が行われることにより、短縮モードであることを遊技者に明確に認識させることが可能となる。また、短縮モードに制限時間が存在しているかのような印象を遊技者に与えることが可能となり、短縮モードへの遊技者の注目度を高めることが可能となる。
短縮中演出では、当該短縮中演出が開始される場合に設定される演出基準時間に向けてカウントアップしているかのような時間表示が行われる。これにより、短縮モードの終了タイミングが近付いていることを遊技者に認識させることが可能となり、短縮モードへの遊技者の注目度を段階的に高めることが可能となる。
短縮中演出において選択される演出基準時間は、短縮モードにおいて第2特図の保留情報を契機とした外れ結果の遊技回にて選択される表示継続時間の複数倍以上の時間に対応している。これにより、短縮中演出において複数回の遊技回を行うことが可能となる。また、上記演出基準時間は、短縮モードにおいて第2特図の保留情報を契機とした外れ結果の遊技回にて選択される表示継続時間と、第2特図保留エリア126において記憶可能な保留情報の上限個数との積以上の時間に対応している。これにより、第2特図保留エリア126に記憶されている上限個数の保留情報分の遊技回が行われたとしても短縮中演出が継続することを遊技者に認識させることが可能となり、短縮中演出への注目度を好適に維持させることが可能となる。
所定回数の遊技回が実行された場合に短縮モードが終了される構成において、演出基準期間は、短縮モードにおける第2特図の保留情報を契機とした外れ結果又は16R高確大当たり結果の遊技回(以下、対象内の遊技回といい、それ以外を対象外の遊技回ともいう)の表示継続時間と、上記所定回数に対応した数との積の時間に対応している。これにより、短縮モードにおいて対象内の遊技回が繰り返される場合には、短縮中演出における時間経過の表示と、短縮モードにおいて実行可能な遊技回の回数とを関連付けることが可能となる。よって、遊技者は短縮中演出を確認しながら短縮モードの終了タイミングを予測することとなり、短縮中演出への遊技者の注目度を向上させることが可能となる。
短縮モード中における遊技回の実行回数との関係で短縮中演出における時間表示の更新タイミングが調整される。これにより、短縮モードの終了タイミングと短縮中演出の時間表示の態様とを関連付け易くなる。
短縮モードに設定された場合に対象外の遊技回が実行される場合には、当該対象外の遊技回が終了した後まで短縮中演出の開始タイミングが遅延される。これにより、短縮中演出における時間表示の更新タイミングの調整が必要以上に実行されてしまうことが防止される。よって、短縮中演出を見た遊技者に違和感を与えづらくしながら、短縮モードの終了タイミングと短縮中演出の時間表示の態様とを関連付けることが可能となる。
上記のように短縮中演出の開始タイミングが遅延された場合、当該遅延が行われなかった場合よりも、短縮中演出の時間表示の更新タイミングが早くなる。これにより、上記遅延が発生したとしても、短縮モードの終了タイミングと短縮中演出の時間表示の態様とを関連付け易くなる。
短縮中演出が実行されている途中で対象外の遊技回が発生した場合には、当該対象外の遊技回が行われなかった場合よりも、短縮中演出の時間表示の更新タイミングが遅くなる。これにより、短縮中演出が実行されている途中で対象外の遊技回が発生したとしても、短縮モードの終了タイミングと短縮中演出の時間表示の態様とを関連付け易くなる。
短縮中演出の時間表示の内容が終了内容となった場合、短縮モードが終了していなくても短縮中演出が終了される。これにより、短縮モードの終了タイミングと短縮中演出の時間表示の態様とを関連付けることを目的として短縮中演出の実行期間が必要以上に引き延ばされてしまうことが防止される。
短縮モードが設定されるタイミングで16R高確大当たり結果以外の当たり結果となる遊技回が実行される場合、短縮中演出は開始されない。このような状況で短縮中演出が開始されないようにすることで、遊技者に違和感を与えづらくなる。
特別遊技状態にて説明期間の後に疑似変動が行われる構成において、説明期間のキャンセル操作を可能とすることで、遊技者の好みに応じて説明期間の演出を確認したり、説明期間をキャンセルしたりすることが可能となる。特に、説明期間は、疑似変動が行われる期間の遊技内容の説明が行われる期間であるため、初心者の遊技者にとっては疑似変動の内容を容易に理解可能となる一方、何度も遊技を行っている遊技者は説明期間の演出を確認しなくても疑似変動の内容を理解可能である。この場合に、説明期間のキャンセル操作を可能とすることで、様々な遊技者にとって好ましい態様で演出を実行することが可能となる。
上記構成において、説明期間のキャンセル操作が行われた場合、その後に実行される疑似変動の実行態様が変更される。これにより、説明期間のキャンセル操作に連動させて疑似変動の実行態様が変更されることとなり、疑似変動の実行態様を多様化させることが可能となる。よって、好適に遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
説明期間のキャンセル操作が行われた場合には疑似変動の実行期間(複数回の疑似変動が実行されている期間)が延長されるため、疑似変動に注目している遊技者にとってはキャンセル操作を行うことで疑似変動をより長い期間に亘って確認することが可能となる。
説明期間のキャンセル操作が行われた場合、当該キャンセル操作が行われたタイミングに応じて、疑似変動の実行態様が変更される。これにより、疑似変動の実行態様を多様化させることが可能となる。
説明期間のキャンセル操作が行われて疑似変動の実行態様を変更する場合であっても、説明期間及び疑似変動が実行される期間として設定されていた期間は変更されない。これにより、遊技の全体的な流れを変更することなく、疑似変動の態様の多様化を図ることが可能となる。
説明期間のキャンセル操作が行われた場合、疑似変動の実行回数が変更され得るとともに、各疑似変動の演出内容も変更され得る。これにより、疑似変動の実行態様を変更する場合における変更態様の多様化を図ることが可能となる。
開閉実行モード後に高確率モードとなる場合に、疑似変動において同一の図柄の組合せが表示される。これにより、疑似変動を通じて高確率モードとなるか否かが報知されるため、遊技者は疑似変動に注目することとなる。この場合に、上記のとおり説明期間のキャンセル操作が行われた場合には疑似変動の実行期間が延長されるため、遊技者に注目される疑似変動が実行されている期間を長くすることが可能となる。
ラウンド遊技が16回行われる開閉実行モードでは、8回目のラウンド遊技が終了するまでに疑似変動の実行期間が終了されるとともに、疑似変動において同一の図柄の組合せが2回表示される。これにより、疑似変動を通じて16Rの開閉実行モードであるか否かが報知されるため、遊技者は疑似変動に注目することとなる。この場合に、上記のとおり説明期間のキャンセル操作が行われた場合には疑似変動の実行期間が延長されるため、限られた時間の範囲内で疑似変動が実行されている期間を長く確保することが可能となる。
<第2の実施形態>
本実施形態では、短縮中演出の実行内容が上記第1の実施形態と異なっている。以下、短縮中演出を実行するための処理構成について上記第1の実施形態と相違する構成を説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図37は、主側MPU62において実行される保留報知用の確認処理を示すフローチャートである。なお、当該保留報知用の確認処理は開閉実行モードのエンディング演出が実行されている期間中において特図特電制御処理(図11)が起動される度に実行される。
まずステップS2101では、第2特図保留エリア126に格納されている保留情報であって、未だ本保留報知用の確認処理の実行対象となっていない保留情報が存在しているか否かを判定する。ステップS2101にて否定判定をした場合にはそのまま本確認処理を終了し、ステップS2101にて肯定判定をした場合にはステップS2102に進む。
ステップS2102では、主側RAM64に設けられた当たり判定済みフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。当たり判定済みフラグは、第2特図保留エリア126に、16R高確大当たり結果以外の当たり結果又は小当たり結果が格納されていることを主側MPU62にて特定するためのフラグである。ステップS2102にて肯定判定をした場合にはそのまま本確認処理を終了し、ステップS2102にて否定判定をした場合にはステップS2103に進む。
ステップS2103では、第2特図保留エリア126に格納されている保留情報であって未だ本保留報知用の確認処理の実行対象となっていない保留情報のうち、遊技回の実行契機として消化順序が先側の保留情報を読み出し、続くステップS2104にて、その読み出した保留情報のうち、当たり乱数カウンタC1から取得した数値情報を把握する。そして、ステップS2105にて、主側ROM63から低確率モード用の当否テーブルを読み出し、当該当否テーブルと、上記ステップS2104にて把握した当たり乱数カウンタC1の数値情報を照合する。ステップS2106では、その照合結果が当たり結果に対応しているか否かを判定する。
ステップS2106にて肯定判定をした場合には、ステップS2107にて、今回の保留情報が小当たり結果に対応しているか否かを判定する。ステップS2107にて否定判定をした場合には、ステップS2108にて、上記ステップS2103にて読み出した保留情報のうち、大当たり種別カウンタC2から取得した数値情報を把握する。そして、ステップS2109にて、主側ROM63から第2特図用の振分テーブルを読み出し、当該振分テーブルと、上記ステップS2108にて把握した大当たり種別カウンタC2の数値情報を照合する。ステップS2110では、その照合結果が16R高確大当たり結果に対応しているか否かを判定する。ステップS2110にて肯定判定をした場合には、ステップS2111にて、保留内当たりコマンドを音光側MPU82に送信する。
ステップS2107にて肯定判定をした場合、又はステップS2110にて否定判定をした場合には、ステップS2112にて、主側RAM64の当たり判定済みフラグに「1」をセットする。ステップS2111若しくはステップS2112の処理を実行した場合、又はステップS2106にて否定判定をした場合には、ステップS2113にて、今回の判定対象となった保留情報について判定済みフラグに「1」をセットした後に、本確認処理を終了する。なお、判定済みフラグは、第2特図保留エリア126に格納されている保留情報について、当該保留報知用の確認処理の実行対象となったか否かを主側MPU62にて特定するためのフラグである。
上記のとおり、第2特図保留エリア126に16R高確大当たり結果に対応した保留情報が格納されている場合には、保留内当たりコマンドが主側MPU62から音光側MPU82に送信される。これにより、音光側MPU82では、開閉実行モードの終了時において第2特図保留エリア126に16R高確大当たり結果に対応した保留情報が格納されているか否かに応じて短縮中演出の実行内容を変更することが可能となる。
また、ステップS2105では、今回の開閉実行モード後の当否抽選モードが高確率モードであるか否かに関係なく、低確率モード用の当否テーブルを参照する。ここで、低確率モード用の当否テーブルにおいて定められている大当たり結果に対応した数値情報は全て、高確率モード用の当否テーブルにおいて定められている大当たり結果に対応した数値情報に含まれている。したがって、低確率モード用の当否テーブルを参照した場合に大当たり結果となる保留情報は、高確率モード用の当否テーブルを参照した場合にも大当たり結果となる。
また、短縮中演出は高確率モードであって高頻度サポートモードにおいて実行されるが、上記のように低確率モード用の当否テーブルを参照することで、第2特図保留エリア126に16R高確大当たり結果に対応した保留情報が格納されている場合の一部で保留内当たりコマンドが送信されることとなる。これにより、抽選処理を実行しなくても、16R高確大当たり結果に対応した保留情報が第2特図保留エリア126に格納されている場合の短縮中演出の実行態様を多様化することが可能となる。
また、第2特図保留エリア126において消化順序が先側の保留情報に、16R高確大当たり結果以外の大当たり結果又は小当たり結果が含まれている場合には、その後の消化順序の保留情報が16R高確大当たり結果に対応していたとしても保留内当たりコマンドが音光側MPU82に送信されない。これにより、保留内当たりコマンドの受信に伴い短縮中演出の演出内容を設定する場合に、その演出内容を、次に16R高確大当たり結果が発生する場合の専用の内容とすることが可能となる。
次に、図38のフローチャートを参照しながら、音光側MPU82にて実行される短縮モード開始用処理について説明する。当該短縮モード開始用処理は、主側コマンド対応処理(図19)のステップS1108にて実行される。
ステップS2201にて、音光側RAM84の短縮演出フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、ステップS2202にて、音光側RAM84の短縮待ちフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS2201及びステップS2202のいずれかにて肯定判定をした場合には、ステップS2203にて、その他の処理を実行した後に、本短縮モード開始用処理を終了する。当該その他の処理では、上記第1の実施形態における短縮モード開始用処理(図25)のステップS1511〜ステップS1520の処理を実行する。
ステップS2201及びステップS2202の両方にて否定判定をした場合には、ステップS2204にて、主側MPU62から短縮開始コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS2204にて否定判定をした場合にはそのまま本短縮モード開始用処理を終了し、ステップS2204にて肯定判定をした場合にはステップS2205に進む。
ステップS2205では、音光側RAM84の短縮中消化カウンタに「10」をセットする。続くステップS2206では、今回受信した変動用コマンドの内容を参照することで、今回の遊技回が第1特図の保留情報を契機としているか否かを判定する。ステップS2206にて肯定判定をした場合には、ステップS2207にて、音光側RAM84の短縮待ちフラグに「1」をセットした後に、本短縮モード開始用処理を終了する。
ステップS2206にて否定判定をした場合にはステップS2208にて、今回の遊技回が16R高確大当たり結果以外の当たり結果となる遊技回であるか否かを判定する。ステップS2208にて肯定判定をした場合には、そのまま本短縮モード開始用処理を終了する。ステップS2208にて否定判定をした場合には、ステップS2209にて、短縮演出フラグに「1」をセットする。続くステップS2210では、主側MPU62から保留内当たりコマンドを受信済みであるか否かを判定する。
ステップS2210にて否定判定をした場合には、ステップS2211にて、タイマ抽選処理を実行する。タイマ抽選処理では、短縮中演出で図柄表示装置41においてカウントダウン表示で最初に表示させる演出基準時間を抽選により決定するための処理である。本実施形態では、上記第1の実施形態と異なり、短縮中演出では時間表示のカウントアップ表示ではなく、時間表示のカウントダウン表示が実行される。これにより、遊技者は、短縮中演出における演出基準時間が何であるのかを短縮中演出の開始時に把握することが可能であるとともに、カウントダウン表示がどれだけ進行すると当該短縮中演出が終了するのかを把握することが可能である。
上記タイマ抽選処理において選択され得る演出基準時間として「10:00」と、「15:00」と、「20:00」とが設定されており、ステップS2211では、これらの演出基準時間のいずれかが選択される。続くステップS2212では、ステップS2211の抽選結果に対応した演出基準時間を音光側RAM84のタイマカウンタにセットし、続くステップS2213では、更新周期の設定処理を実行する。当該更新周期の設定処理では、現状のタイマカウンタの値を参照することで、タイマカウンタの値が10secで「0」となるように当該タイマカウンタの値を1減算する周期を設定する。その後、ステップS2214にて、第1短縮開始コマンドを表示側MPU92に送信した後に、本短縮モード開始用処理を終了する。
第1短縮開始コマンドには、自身が第1短縮開始コマンドであることを示すデータと、上記ステップS2212にてタイマカウンタにセットされた演出基準時間を示すデータと、上記ステップS2213にて設定された更新周期を示すデータとが含まれる。これにより、図柄表示装置41では、上記ステップS2212にてセットされた値に対応した時間表示からカウントダウン演出が行われるとともに、上記ステップS2213にて設定された更新周期で時間表示のカウントダウン表示が行われる。
一方、ステップS2210にて肯定判定をした場合には、ステップS2215にて、第2特図保留エリア126に格納されている保留情報において、他の当たり結果が発生する前に16R高確大当たり結果となることを遊技者に報知することを可能とするように、保留内当たり用の演出基準時間を選択する。具体的には、第2特図保留エリア126に現状記憶されている保留情報の個数と、第2特図の保留情報を契機とした場合の外れ結果となる遊技回及び16R高確大当たり結果となる遊技回の表示継続時間である1secとの積に対応した演出基準時間を選択する。例えば、第2特図保留エリア126に上限個数の保留情報が格納されている場合には「4:00」を選択する。そして、その選択した演出基準時間に対応した値を、音光側RAM84のタイマカウンタにセットする。続くステップS2216では、更新周期の設定処理を実行する。当該更新周期の設定処理では、タイマカウンタの値が、第2特図保留エリア126に格納されている保留情報の個数×1secで「0」となるように当該タイマカウンタの値を1減算する周期を設定する。その後、ステップS2217にて、第2短縮開始コマンドを表示側MPU92に送信した後に、本短縮モード開始用処理を終了する。
第2短縮開始コマンドには、自身が第2短縮開始コマンドであることを示すデータと、上記ステップS2215にてタイマカウンタにセットされた演出基準時間を示すデータと、上記ステップS2216にて設定された更新周期を示すデータとが含まれる。これにより、図柄表示装置41では、上記ステップS2215にてセットされた値に対応した時間表示からカウントダウン演出が行われるとともに、上記ステップS2216にて設定された更新周期で時間表示のカウントダウン表示が行われる。
以上詳述した第2の実施形態によれば、開閉実行モードのエンディング期間中に、第2特図保留エリア126に16R高確大当たり結果に対応した保留情報が格納されているか否かが判定され、当該保留情報が格納されている場合にはそれに対応した演出基準時間が選択される。これにより、短縮中演出の実行態様を通じて、16R高確大当たり結果に対応した保留情報が既に保留記憶されていることを報知することが可能となる。よって、短縮中演出への注目度を高めることが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。
なお、上記のように16R高確大当たり結果に対応した保留情報が格納されているか否かの先判定を行う構成において、16R高確大当たり結果に対応した保留情報が格納されている場合には、何秒後に当該16R高確大当たり結果が発生するのかを示す演出が実行される構成としてもよい。この場合、当該16R高確大当たり結果が発生する時間を直接的に示す構成としてもよく、当該16R高確大当たり結果が発生する時間が近付いていることを示すような演出の実行を通じて間接的に示す構成としてもよい。
<第3の実施形態>
本実施形態では、図柄表示装置41にて実行される演出内容が上記第1の実施形態と異なっている。以下、その異なる演出内容を実行可能とする処理構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については、基本的にその説明を省略する。
図39は、音光側MPU82にて実行される演出パターンの決定処理を示すフローチャートである。なお、当該演出パターンの決定処理は、主側コマンド対応処理(図19)のステップS1105にて実行される。
まずステップS2301では、音光側RAM84に設けられたフラグを確認することで、図柄表示装置41においてミッション演出を行っている状況であるか否かを判定する。ミッション演出とは、複数の遊技回に亘って実行される演出であり、図柄表示装置41において出現させるべき演出内容を遊技者に報知し、16R高確大当たり結果となる場合にはミッション演出の有効期間中にその演出内容を出現させ、16R高確大当たり結果とならない場合にはミッション演出の有効期間中にその演出内容を出現させない演出のことである。
ステップS2301にて否定判定をした場合には、ステップS2302にて、ミッション開始抽選処理を実行する。ミッション開始抽選処理では、ミッション演出を開始するか否かを決定するための抽選処理を実行する。当該ミッション開始抽選処理にて当選となる確率は、16R高確大当たり結果となる遊技回でなければ20%であり、16R高確大当たり結果となる遊技回であれば60%であるが、当該当選確率は任意である。
続くステップS2303では、上記ステップS2302の抽選処理の結果がミッション演出の開始当選であるか否かを判定する。ステップS2303にて否定判定をした場合には、ステップS2304にて、今回の表示継続時間、今回の遊技結果及び今回の停止図柄に対応した演出パターンを選択した後に、本演出パターンの決定処理を終了する。
ステップS2303にて肯定判定をした場合には、ステップS2305にて、ミッション内容抽選処理を実行する。当該抽選処理では、ミッション演出において、出現させるべき演出内容の種類を決定するための抽選処理を実行する。当該出現させるべき演出内容として、「本遊技回においてリーチ演出を発生させろ」といった内容や、「本遊技回において所定キャラクタを表示させろ」といった内容が設定されている。そして、ステップS2306にて、上記ステップS2305のミッション内容抽選処理の結果に対応した演出内容の情報を音光側RAM84に記憶させる。
ステップS2301にて肯定判定をした場合、又はステップS2306の処理を実行した場合には、ステップS2307にて、今回の遊技回が16R高確大当たり結果であるか否かを判定する。
ステップS2307にて否定判定をした場合には、ステップS2308にて、音光側RAM84に記憶されている、ミッション演出にて遊技者に提示した演出内容を読み出し、続くステップS2309にて、その演出内容を含まない演出パターンを選択した後に、本演出パターンの決定処理を終了する。この演出パターンの選択に際しては、今回の遊技回の表示継続時間、今回の遊技結果及び今回の遊技回の停止図柄に対応する演出パターンの選択が行われる。
一方、ステップS2307にて肯定判定をした場合には、ステップS2310にて、音光側RAM84に記憶されているミッション演出にて遊技者に提示した演出内容を読み出し、続くステップS2311にて、その演出内容を含む演出パターンを選択した後に、本演出パターンの決定処理を終了する。この演出パターンの選択に際しては、今回の遊技回の表示継続時間、今回の遊技結果及び今回の停止図柄に対応する演出パターンの選択が行われる。
以上詳述した第3の実施形態によれば、ミッション演出が実行されている状況において、当該ミッション演出で提示された演出内容が発生した場合には、大当たり結果となることだけでなく16R高確大当たり結果の発生が確定する。これにより、ミッション演出への遊技者の注目度を高めることが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。
なお、ミッション演出が実行される場合に、遊技回の表示継続時間として短い期間が選択される又は短い期間が選択され易くなる構成としてもよい。例えば、主側MPU62において短縮モードに設定される場合に、ミッション演出が開始される構成としてもよい。
また、ミッション演出が実行されている状況において、当該ミッション演出で提示された演出内容が発生した場合には、16R高確大当たり結果以外の大当たり結果も発生し得るが、所定の大当たり結果は発生しない構成としてもよい。
また、ミッション演出が実行されている状況において、当該ミッション演出で提示された演出内容が発生した場合には、最も有利な大当たり結果以外の所定の大当たり結果が発生する構成としてもよく、最も有利ではない大当たり結果が発生する構成としてもよい。例えば、開閉実行モード後に低確率モードとなる大当たり結果が発生する構成としてもよい。
<他の実施形態>
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記実施形態の構成に対して、個別に適用してもよく、組合せて適用してもよい。
(1)短縮モードは所定回数の遊技回が実行された場合に終了するのではなく、例えば、小当たり結果の発生や、所定のリーチ演出の発生といった終了対象事象が発生した場合に終了するようにしてもよい。また、例えば、実際に所定時間が経過した場合に終了するようにしてもよい。この場合、短縮モードでは遊技回の表示継続時間が短くなることで、短縮モード中における遊技回の実行頻度を高めることが可能となる。
(2)短縮モードの代わりに、遊技回の表示継続時間が他の場合よりも長くなる長時間化モードが設定されている構成としてもよい。この場合、長時間化モードでは、他の場合よりもリーチ演出が発生し易い構成とする、又は他の場合よりも長い継続期間のリーチ演出が発生し易い構成とすることで、遊技回用の演出への注目度を高められる。
(3)短縮中演出が実行されている状況で発生し得る大当たり結果は16R高確大当たり結果に限定されることはなく、16R高確大当たり結果以外の所定の大当たり結果が発生し得る構成としてもよく、3種類以上の大当たり結果が設定されている構成においてこれら大当たり結果の一部であって2種類以上の大当たり結果が発生し得る構成としてもよい。この場合、それら2種類以上の大当たり結果はいずれも高確率モードとなる大当たり結果とすることで、短縮中演出が実行されている状況で大当たり結果となった場合には高確率モードの発生が確定することとなる。また、それら2種類以上の大当たり結果には高確率モードとなる大当たり結果と低確率モードとなる大当たり結果との両方が含まれるが、所定回数のラウンド遊技以上の開閉実行モードの発生に対応した大当たり結果である構成としてもよい。
(4)各種大当たり結果のうち、開閉実行モード後に低確率モードとなる大当たり結果は短縮中演出が実行されている状況で発生する一方、開閉実行モード後に高確率モードとなる大当たり結果は発生しない構成としてもよい。この場合、短縮中演出が実行されている状況では大当たり結果とならないことを期待しながら遊技を行うこととなる。
(5)短縮モードにおいては第1特図の保留情報を契機とした場合にも、外れ結果となる遊技回でリーチ演出が発生しない構成としてもよい。この場合、短縮中演出が実行されている状況で第1特図の保留情報を契機とした外れ結果の遊技回が発生したとしても、時間表示の更新タイミングを大きく変更させる必要がないため、短縮中演出を好適に実行することが可能となる。
(6)短縮モードにおいて第1特図の保留情報を契機とした遊技回が発生した場合には、短縮中演出における時間表示の更新を中断し、第2特図の保留情報を契機とした遊技回が開始された場合に時間表示の更新を再開する構成としてもよい。これにより、短縮中演出が実行されている状況で第1特図の保留情報を契機とした遊技回が発生したとしても時間表示の更新タイミングを調整する必要がなくなるため、処理構成の簡素化が図られる。
(7)短縮モードにおいては第1特図の保留情報を契機とした遊技回であっても、遊技回の表示継続時間の選択に際して第2特図の保留情報を契機とする遊技回の場合と同一のテーブルを参照する構成としてもよい。これにより、短縮中演出が実行されている状況で第1特図の保留情報を契機とした遊技回が発生したとしても時間表示の更新タイミングを調整する必要がなくなるため、処理構成の簡素化が図られる。
(8)上記第1の実施形態において短縮中演出では時間表示がカウントアップにより行われる構成に代えて、上記第2の実施形態と同様に、時間表示がカウントダウンにより行われる構成としてもよい。これにより、短縮中演出の終了タイミングを遊技者が認識し易くなる。
(9)短縮モードにおいて第1特図の保留情報を契機とした遊技回が発生した場合には、短縮中演出の時間表示の更新タイミングを変更する構成に代えて、短縮中演出の演出基準時間を変更する構成としてもよい。例えば、短縮中演出が実行されている状況で第1特図の保留情報を契機とした遊技回が発生した場合には、その表示継続時間に対応させて演出基準時間をより長い時間に変更する構成とし、短縮モードに設定された後であって短縮中演出が開始される前に第1特図の保留情報を契機とした遊技回が発生した場合には、その表示継続時間に対応させて演出基準時間をより短い時間に変更する構成が考えられる。これにより、時間表示の更新タイミングを実際の経過時間と対応させることが可能となり、時間表示を違和感なく遊技者に視認させることが可能となる。
(10)短縮中演出では、時間が経過していくような表示が行われる構成に代えて、短縮モードの残り継続回数の表示が行われる構成としてもよい。つまり、短縮中演出では、短縮モードの終了契機がそのまま表示されることとなる。この場合、短縮モード中に第1特図の保留情報を契機とした遊技回が発生したとしても、短縮中演出の表示内容の更新タイミングを調整する必要がないため、処理構成の簡素化が図られる。
(11)短縮モードでは、第2特図の保留情報を契機とした16R高確大当たり結果の遊技回において、第2特図の保留情報を契機とした外れ結果の遊技回よりも短い表示継続時間が選択される又は短い表示継続時間が選択され易い構成としてもよい。この場合、16R高確大当たり結果となった場合の意外性をより高めることが可能となる。
(12)高確率モードであって高頻度サポートモードとなる開閉実行モードが終了した場合に短縮モードに設定される構成に代えて、例えば小当たり結果となった場合に短縮モードに設定される構成としてもよい。この場合、短縮モードに設定される機会を上記各実施形態よりも高めることが可能となる。また、例えば外れ結果の遊技回において所定のリーチ変動が発生した場合に、その遊技回の終了後から短縮モードに設定される構成としてもよい。
(13)疑似変動の実行回数を、ラウンド遊技の消化に要する時間に応じて変化させる構成としてもよい。例えば、疑似変動が実行され得る期間において発生した所定のラウンド遊技を消化するのに基準時間以上の時間を要した場合には、その時間に応じて疑似変動の実行回数を増加させる構成としてもよい。この場合、高確大当たり結果を契機とした開閉実行モードである場合において、当初設定されている疑似変動には同一の図柄の組合せが停止表示される疑似変動が含まれていない場合には、その増加させる疑似変動の実行回において同一の図柄の組合せが停止表示され得るようにしてもよい。これにより、同一の図柄の組合せが停止表示される疑似変動の実行機会を高めることが可能となる。
(14)説明期間のキャンセル操作が行われた場合には、そのキャンセル操作が行われたタイミングから、説明期間の当初の終了タイミングまでの期間に応じた疑似変動の実行回を単純に追加する構成としてもよい。これにより、既に決定されている疑似変動の実行態様を変更する必要がないため、処理構成の簡素化が図られる。
当該構成において、その追加された疑似変動では同一の図柄の組合せが停止表示されない構成としてもよく、当該構成によれば、単に外れ結果の疑似変動を追加するだけでよいため、既に設定されている疑似変動の実行内容を把握することなく疑似変動を追加する処理を行えばよく、処理構成の簡素化が図られる。
その一方、高確率大当たり結果の場合であっても当初に設定される疑似変動の実行回に、同一の図柄の組合せが停止表示される疑似変動が含まれていない、又は16R高確大当たり結果の場合であっても当初に設定される疑似変動の実行回に、同一の図柄の組合せが停止表示される疑似変動が1回しか含まれていないといった場合には、上記追加された疑似変動において同一の図柄の組合せが停止表示され得る構成としてもよい。
(15)16R高確大当たり結果の開閉実行モードにおいて、同一の図柄の組合せが停止表示される疑似変動が2回実行されることで、16Rの開閉実行モードであることが報知される構成に代えて、疑似変動において停止表示される同一図柄の種類により、16R高確大当たり結果及び他の高確大当たり結果のいずれであるかが報知される構成としてもよい。例えば、16R高確大当たり結果である場合には同一の奇数図柄の組合せが停止表示され、他の高確大当たり結果である場合には同一の偶数図柄の組合せが停止表示される構成としてもよい。
(16)同一の図柄の組合せが停止表示される疑似変動が2回実行されることで、高確率モードであることと、16Rの開閉実行モードであることとが報知される構成としたが、1回の疑似変動の演出内容により、16Rの開閉実行モードであることが報知される構成としてもよい。
(17)疑似変動が開閉実行モード中ではなく、遊技回中に実行される構成としてもよい。例えば所定のリーチ演出において疑似変動が発生する構成としてもよく、この場合であっても、説明期間のキャンセル操作を可能とするとともに、そのキャンセル操作に伴って疑似変動の実行態様が変更される構成とすることが好ましい。
(18)短縮モードに代えて又は加えて、遊技回が複数回として定められた基準回数に亘って実行される期間では、外れ結果となる遊技回においてリーチ変動が発生しない構成としてもよい。この場合、当該期間においてはリーチ演出が発生した時点で大当たり結果の発生が確定することとなる。また、当該期間では、16R高確大当たり結果といった他の大当たり結果よりも有利な大当たり結果が発生する遊技回ではリーチ変動が発生しない構成としてもよい。
(19)短縮中演出が短縮モードである状況だけでなく、短縮モードではない状況においても発生し得る構成としてもよい。例えば、1回の遊技回において図柄表示装置41における所定態様での図柄の変動表示の開始と図柄の変動表示の停止とが複数回発生するとともに、最後の変動回で当否判定処理の結果に対応した停止結果が表示される場合に、短縮中演出が行われる構成としてもよい。
(20)第2特図の保留情報について当否判定が行われた場合には、小当たり結果が発生しない構成としてもよい。この場合、短縮中演出において外れ結果又は16R高確大当たり結果の二者択一となる状況が発生する機会を多くすることが可能となる。また、第1特図の保留情報について当否判定が行われた場合であっても小当たり結果が発生しない構成としてもよい。
(21)短縮モードの開始に際して主側MPU62から音光側MPU82に短縮開始コマンドが送信される構成に代えて、当該短縮開始コマンドが送信されない構成としてもよい。この場合であっても、音光側MPU82では、種別コマンド、オープニングコマンド及びエンディングコマンドなどによって開閉実行モード後の遊技状態を特定可能であるため、当該特定結果を利用して短縮モードとなるか否かを判定することで、短縮中演出を独自に開始させることは可能である。
(22)短縮中演出が行われている状況において第2特図の保留情報が契機となり16R高確大当たり結果となる場合に、図柄表示装置41の図柄変動領域G3では、最初に2つの図柄列における図柄の変動表示が同一の図柄が表示された状態で停止され、その後に、当該同一の図柄が表示された状態で残りの図柄列における図柄の変動表示が停止される構成としてもよい。
(23)短縮中演出が行われている状況において第2特図の保留情報が契機となり外れ結果となる場合に、図柄表示装置41の図柄変動領域G3にて、リーチ図柄の組合せが形成されている状況下で1の図柄表示領域において図柄が変動表示されるリーチ変動が発生し得る構成としてもよい。但し、短縮中演出における時間表示と外れ結果の遊技回の表示継続時間とを対応させるようにする上では、そのリーチ変動が実行される遊技回の表示継続時間は短縮中演出において設定される演出基準時間よりも短い時間であることが好ましく、第2特図の保留情報が契機となり16R高確大当たり結果となる場合に選択される表示継続時間と同一の時間(1sec)であることがより好ましい。
(24)短縮中演出における演出基準時間の計測をサブ側MPU82にて行う構成に代えて、表示側MPU92にて行う構成としてもよい。また、サブ側MPU82及び表示側MPU92のそれぞれで行う構成としてもよい。
(25)短縮中演出において時間表示の更新タイミングが変更される場合、表示側MPU92においてデータテーブルが変更されることによりその更新タイミングに対応した時間表示が行われる構成としたが、これに代えて、時間表示用の一連の動画データが設定されており、その一連の動画データの更新速度を更新タイミングに対応させて変更させる構成としてもよい。また、時間表示用の一連の動画データを更新タイミングに対応させて複数種類用意しておき、更新タイミングの変更に応じて利用する動画データを変更する構成としてもよい。
(26)短縮中演出における図柄表示装置41での表示演出に関して、小数点以下の時間表示については数字が高速で切り換わるように表示され各数字を遊技者に認識不可又は認識しづらい構成とするとともに、整数部分の時間表示については更新タイミングに応じて数字が切り換わり各数字を遊技者が認識可能となる構成としてもよい。この場合、更新タイミングが変更された場合であっても、小数点以下の時間表示については画像表示用のデータ設定(データテーブルの内容又は動画の内容)は変更することなく、整数部分の時間表示についてのみ画像表示用のデータ設定(データテーブルの内容又は動画の内容)を更新タイミングに応じて変更する構成としてもよい。当該構成においては、更新タイミングに応じて時間表示の内容を変更する場合に、切り換え対象となるデータ量を少なくすることが可能となる。
(27)特図1の保留情報を契機とした遊技回が複数として定められた制限回数発生した場合に短縮中演出を中止する構成としてもよく、特図1の保留情報を契機とした遊技回が複数として定められた制限回数連続した場合に短縮中演出を中止する構成としてもよい。この場合、遊技者に違和感を与えないようにしながら、短縮中演出を実行することが可能となる。
(28)短縮中演出の途中で16R高確大当たり結果以外の当たり結果に対応した遊技回又は外れリーチ変動が発生する遊技回が発生した場合、時間領域G2として設定されていた領域に図柄変動領域G3が設定されるとともに、図柄変動領域G3として設定されていた領域に時間領域G2が設定され、図柄変動領域G3において短縮中演出が実行されていない状況と同一の態様で図柄の変動表示が行われる構成としてもよい。この場合、時間領域G2では既に設定されている更新タイミングでの時間表示が継続され、時間表示を終了させるタイミングとなった場合には、図柄変動領域G3において図柄が変動表示されている途中のタイミングや、リーチ演出が実行されている途中のタイミングにて、時間表示が終了したことを示す画像が付加的に表示される構成としてもよい。
(29)上記各実施形態では、第1特図の保留情報を契機とした遊技回が実行されている状況では第2特図の保留情報を契機とした遊技回は開始されず、同様に、第2特図の保留情報を契機とした遊技回が実行されている状況では第1特図の保留情報を契機とした遊技回は開始されない構成としたが、これに代えて、第1特図の保留情報を契機とした遊技回と第2特図の保留情報を契機とした遊技回とが少なくとも一部が重複して実行され得る構成としてもよい。
(30)各パターンの開閉実行モードにおける特電入賞装置32の開閉回数や開放態様の設定パターンは、上記各実施形態におけるものに限定されることはなく、上記各実施形態にて個別に説明した作用効果の少なくともいずれかを奏することができるのであれば、任意である。
また、各ラウンド遊技の上限個数は、上記各実施形態におけるものに限定されることはなく、上記各実施形態にて個別に説明した作用効果の少なくともいずれかを奏することができるのであれば、任意である。さらにはラウンド数規定モードの種類に応じて当該上限個数が相違している構成としてもよく、同一のラウンド数規定モードのラウンド遊技間で当該上限個数が相違している構成としてもよい。
また、短時間態様による開放態様は、上記各実施形態におけるものに限定されることはなく、遊技球の発射周期以上の時間であって、遊技球の発射周期×n(n=1,2,3のいずれか)以下の時間に設定されている構成としてもよい。また、開放継続時間を遊技球の発射周期よりも長くすることで実質的に特電入賞装置32への入賞が発生し得るものの、当該開放継続時間が遊技球の発射周期とラウンド遊技中の上限個数との積よりも短い態様としてもよく、同一である態様としてもよい。この場合であっても、短時間態様で特電入賞装置32が開放されている状況で、特電入賞装置32に対してラウンド遊技の上限個数の入賞が発生する可能性は低減される。
(31)短時間態様による特電入賞装置32の開放のみが行われるラウンド遊技では、当該ラウンド遊技に対して設定されている上限個数の遊技球の入賞が実質的に発生しない構成に代えて、上限個数の遊技球の入賞が発生し得る構成としてもよい。例えば、特電入賞装置32の開放継続時間を、遊技球の発射周期よりも長い時間(例えば、0.6sec〜64secの範囲)とし、さらに当該開放継続時間と当該開放態様による特電入賞装置32の開閉回数との積が、遊技球の発射周期とラウンド遊技の上限個数との積と同一又は略同一である構成とする、又はその積に対して1倍以上2倍未満若しくは1倍以上3倍未満の値である構成とする。この場合、遊技領域の遊技球の流下態様によっては、上限個数の遊技球の入賞が発生しないこともあれば、入賞が発生することもある。
(32)短時間態様として、正確な開放継続時間は相違するが特電入賞装置32の見た目の動作態様は同様となるように複数種類の短時間態様が設定されている構成としてもよい。例えば非明示大当たり結果に対応した開閉実行モードと小当たり結果に対応した開閉実行モードとで、特電入賞装置32の見た目の動作態様は同様であるが、特電入賞装置32の各回の開閉において選択される短時間態様の種類が相違している構成としてもよい。
(33)開閉実行モードが実行されている期間中は、当該開閉実行モード移行前における高確率フラグの内容に関係なく、当該高確率フラグが「0」とされる構成としてもよい。この場合、開閉実行モード中は当否抽選モードが低確率モードに設定されることとなる。また、高確率フラグを「0」クリアするタイミングは、特図表示部37a,37bにて、開閉実行モードへの移行に対応した態様による停止表示が開始されるタイミングであってもよく、開閉実行モードの開始タイミングであってもよく、開閉実行モードのオープニング時間の途中のタイミングであってもよく、開閉実行モードのオープニング演出の終了タイミングであってもよい。但し、当該構成においては、開閉実行モード終了時に遊技状態移行処理を実行する場合に、高確率フラグの内容からでは開閉実行モード移行前の当否抽選モードを判断することができない。したがって、開閉実行モードへの移行に際して、当該開閉実行モード移行前の当否抽選モードを特定可能とするデータの記憶処理を実行することが好ましい。
(34)開閉実行モードが実行されている期間中は、当該開閉実行モード移行前における高頻度サポートフラグの内容に関係なく、当該高頻度サポートフラグが「0」とされる構成としてもよい。この場合であっても、開閉実行モード中はサポートモードが低頻度サポートモードに設定されることとなる。また、高頻度サポートフラグを「0」クリアするタイミングは、特図表示部37a,37bにて、開閉実行モードへの移行に対応した態様による停止表示が開始されるタイミングであってもよく、開閉実行モードの開始タイミングであってもよく、開閉実行モードのオープニング時間の途中のタイミングであってもよく、開閉実行モードのオープニング演出の終了タイミングであってもよい。但し、当該構成においては、開閉実行モード終了時に遊技状態移行処理を実行する場合に、高頻度サポートフラグの内容からでは開閉実行モード移行前のサポートモードを判断することができない。したがって、開閉実行モードへの移行に際して、当該開閉実行モード移行前のサポートモードを特定可能とするデータの記憶処理を実行することが好ましい。
(35)特電入賞装置32の閉鎖中は特電入賞装置32が完全に閉鎖される構成としたが、特電入賞装置32の一部の領域が閉鎖されていない構成としてもよい。この場合、その一部の領域を通じて、閉鎖中であっても特電入賞装置32に遊技球が入賞し得る構成としてもよく、その一部の領域が遊技球よりも狭い領域であることにより閉鎖中において特電入賞装置32への遊技球の入賞が不可である構成としてもよい。
(36)普電役物34aの閉鎖中は第2作動口34への遊技球の入賞が不可となる構成に代えて、普電役物34aの閉鎖中であっても第2作動口34への遊技球の入賞が発生し得る構成としてもよい。但し、その入賞のし易さは、普電役物34aの開放中よりも低い必要がある。
(37)当否抽選モードとして、高確率モードと低確率モードだけではなく、高確率モードよりも大当たり当選となる確率が低く低確率モードよりも大当たり当選となる確率が高い中確率モードが存在している構成としてもよい。当該中確率モードとしては、例えば、高確率モードの場合の大当たり当選確率(例えば1/n nは1以上の整数)と、低確率モードの場合の当選確率(例えば1/m mは1以上の整数 m>n)との中間の確率(例えば1/(n+(m−n)/2))としてもよく、当該中間の確率よりも高い確率としてもよく、当該中間の確率よりも低い確率としてもよい。
(38)サポートモードとして、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードだけでなく、高頻度サポートモードよりも第2作動口34への入賞頻度が低く低頻度サポートモードよりも第2作動口34への入賞頻度が高い中頻度サポートモードが存在している構成としてもよい。
(39)高確率モードであることを報知することが可能な動作手段は、各遊技回において図柄の変動表示が行われる図柄表示装置41に限定されることはなく、当該報知を行うための専用の表示装置であってもよく、可動式の装飾部材であってもよく、LEDといった発光部であってもよい。
(40)特電入賞装置32の開放態様として、開放継続時間が長時間態様よりも短く短時間態様よりも長い中時間態様が存在している構成としてもよい。
(41)複数の作動口が上下に並設されているのではなく、第1作動口33と、第2作動口34とが左右に並設された構成としてもよく、これら両作動口が斜めに並設された構成としてもよい。さらにまた、発射操作装置28の操作態様に応じて、第1作動口33への入賞のみ又は第2作動口34への入賞のみを狙えるように、両作動口33,34を離間して配置する構成としてもよい。
(42)第1作動口33への入賞が発生したことにより取得された保留情報と第2作動口34への入賞が発生したことにより取得された保留情報とが区別して記憶されない構成としてもよい。また、第2作動口34側の保留情報が優先して消化される構成に限定されることはなく、これとは逆に第1作動口33側の保留情報が優先して消化される構成を適用してもよく、第1作動口33であるか第2作動口34であるかに関係なく取得順序で消化される構成を適用してもよい。
(43)第1作動口33への入賞が発生したことにより取得された保留情報が当否判定の対象となった場合と、第2作動口34への入賞が発生したことにより取得された保留情報が当否判定の対象となった場合とで、大当たり結果の振分態様が同一である構成としてもよい。
(44)主制御装置60から送信されるコマンドに基づいて、音声発光制御装置80により表示制御装置90が制御される構成に代えて、主制御装置60から送信されるコマンドに基づいて、表示制御装置90が音声発光制御装置80を制御する構成としてもよい。また、音声発光制御装置80と表示制御装置90とが別々に設けられた構成に代えて、両制御装置が一の制御装置として設けられた構成としてもよく、それら両制御装置のうち一方の機能が主制御装置60に集約されていてもよく、それら両制御装置の両機能が主制御装置60に集約されていてもよい。また、主制御装置60から音声発光制御装置80に送信されるコマンドの構成や、音声発光制御装置80から表示制御装置90に送信されるコマンドの構成も任意である。
(45)遊技回用の演出が実行される装置は、図柄表示装置41に限定されることはなく、可動式に設けられた装飾部材が動作することで遊技回用の演出が実行される構成としてもよく、所定の発光部を点灯させることで遊技回用の演出が実行される構成としてもよく、上記各態様の全部又は一部の組合せによって遊技回用の演出が実行される構成としてもよい。
(46)遊技回用の演出が実行される装置と、開閉実行モード用の演出が実行される装置とが異なる構成としてもよい。
(47)上記実施形態では、特図表示部37a,37bにおいて各遊技結果に対応した停止結果が表示される構成としたが、これに代えて、特図表示部37a,37bを不具備としてもよく、いずれの遊技結果であっても特図表示部37a,37bにおいて共通の停止結果が表示される構成としてもよく、特図表示部37a,37bにおいて停止結果がランダムに表示されることで、結果的に特図表示部37a,37bの表示からはいずれの遊技結果であるかを識別できない構成としてもよい。また、上記各実施形態では特図表示部37a,37bでは、当否判定及び振分判定の結果に関係なく所定のパターンの表示が繰り返されることでリーチ表示及びリーチ演出は実行されずに、最終的な停止結果により当否判定及び振分判定の結果を報知する構成としたが、当該特図表示部37a,37bにおいてもリーチ表示及びリーチ演出が行われる構成としてもよく、リーチ演出が発生する遊技回ではリーチ演出が発生しない遊技回とは異なる停止結果が特図表示部37a,37bにて表示される構成としてもよい。
(48)上記各実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
<上記各実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.遊技者に特典を付与するか否かの特典抽選処理を実行する特典抽選実行手段(主側MPU62における当否判定処理及び振分判定処理を実行する機能)と、
前記特典抽選処理の抽選結果に応じて遊技者に特典を付与する特典付与手段(主側MPU62における特図確定中処理及び遊技状態移行処理を実行する機能)と、
遊技回用演出が開始された後に前記特典抽選処理の抽選結果に対応した態様となるように演出実行手段(図柄表示装置41)を制御する遊技回制御手段(音光側MPU82及び表示側MPU92)と、
を備えた遊技機において、
特定種類の特典(16R高確大当たり結果)が付与される場合には前記遊技回用演出において特定事象が発生し当該特定種類の特典が付与されない場合には前記遊技回用演出において当該特定事象が発生しない特定演出(短縮中演出)が行われるようにする演出設定手段(音光側MPU82におけるステップS1507及びステップS1513の処理を実行する機能)と、
前記遊技回用演出の継続期間として選択される期間又は選択され易い期間を、特定状態の場合と当該特定状態ではない場合とで相違させる期間設定手段(主側MPU62における表示継続時間の取得処理を実行する機能)と、
を備え、
少なくとも前記特定状態において前記特定演出が行われ得ることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、特定演出が実行されている状況において特定事象が発生した場合には特定種類の特典が付与されるため、遊技者は特定演出が実行されている場合に特定事象が発生すること又は発生しないことを期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上が図られる。
また、特定演出が実行されている場合と特定演出が実行されていない場合とで、遊技回用演出の継続期間の選択態様が変更される。これにより、特定演出が実行されている状況において単位時間当たりの遊技回用演出の消化回数を多くする又は少なくするといったように、単位時間当たりの遊技回用演出の消化回数に差異を与えることが可能となる。例えば、単位時間当たりの遊技回用演出の消化回数を多くすることで、遊技の進行に関してスピード感を与えることが可能となり、特定事象が発生するか否かに注目する機会を短時間で繰り返し発生させることが可能となる。また、例えば、単位時間当たりの遊技回用演出の消化回数を少なくすることで、特定事象が発生するか否かへの注目度を各遊技回用演出において高めることが可能となる。
以上より、好適に遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴A2.前記特定種類の特典は、遊技者にとって有利な特典であり、
前記特定事象は、前記遊技回用演出において前記演出実行手段が、前記特典抽選処理の結果が特典付与対応結果となったことに対応した態様(同一の図柄の組合せが停止表示される態様)となることであることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、特定演出が実行されている場合において遊技回用演出として、特典付与対応結果となったことに対応した態様となった場合には、特定種類の特典の付与が確定する。これにより、特定演出が実行されている場合において遊技者は特典付与対応結果の遊技回用演出が発生することをより期待することとなり、それに伴って遊技回用演出への注目度が高められる。よって、遊技の興趣向上が図られる。
特徴A3.前記特典として、前記特定種類の特典の方が遊技者にとって有利となる所定種類の特典(8R高確大当たり結果、8R低確大当たり結果)が含まれており、
前記遊技回制御手段は、前記遊技回用演出において行われる前記特典抽選処理の抽選結果に対応した態様を、前記特定種類の特典が付与される場合と、前記所定種類の特典が付与される場合とのいずれであるかを遊技者が識別不可な態様とする手段(音光側MPU82におけるステップS1104の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、特定演出が実行されていない場合には、遊技回用演出を確認しただけでは、特定種類の特典が付与されるのか、それとも所定種類の特典が付与されるのか不明とすることにより、遊技者は遊技回用演出において特典付与に対応した態様となった場合に、特定種類の特典が付与されることを遊技者が期待することとなる。その一方、特定演出が実行されている場合には、遊技回用演出が特典付与に対応した態様となることで、特定種類の特典が付与されることを明確に認識することが可能となる。これにより、特定演出が実行されている場合と実行されていない場合とで、遊技回用演出が特典付与に対応した態様となることにより遊技者が把握可能な内容が相違することとなり、遊技回用演出にて特典付与に対応した態様となることの期待感に抑揚を与えることが可能となる。よって、遊技の興趣向上が図られる。
特徴A4.前記期間設定手段は、前記特定状態である場合、当該特定状態ではない場合に比べて、前記遊技回用演出の継続時間として短い期間を選択する又は短い期間を選択し易いことを特徴とする特徴A1乃至A3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A4によれば、特定演出が実行されている場合において単位時間当たりの遊技回用演出の消化回数を多くすることが可能となる。これにより、遊技の進行に関してスピード感を与えることが可能となり、特定事象が発生するか否かに注目する機会を短時間で繰り返し発生させることが可能となる。
特徴A5.前記期間設定手段は、前記特定状態である場合において前記特典抽選処理の結果が外れ結果であることに対応した前記遊技回用演出が実行される場合、当該遊技回用演出の表示継続時間を前記特定状態ではない場合に前記外れ結果であることに対応した前記遊技回用演出において選択される継続時間よりも短い継続時間を選択する外れ用選択手段(主側MPU62におけるステップS1303〜ステップS1305の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A5によれば、遊技者にとって興味が低下し易い外れ結果に対応した遊技回用演出を早期に終了させることが可能となる。これにより、特定演出が実行されている場合において遊技の進行に関してスピード感を与えることが可能となり、特定事象が発生するか否かに注目する機会を短時間で繰り返し発生させることが可能となる。また、特定演出が実行されている場合においては遊技の間延び感を抑えることが可能となり、この点からも特定演出が実行されている場合において遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴A6.前記遊技回制御手段は、前記特定状態である場合において前記特典抽選処理の結果が外れ結果であることに対応した前記遊技回用演出が実行される場合、リーチ絵柄の組合せが形成されている状況下で最終停止絵柄列にて絵柄が変動表示されるリーチ変動が実行される演出内容を選択しない選択手段(主側MPU62におけるステップS1303〜ステップS1305の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A6によれば、外れ結果となる遊技回用演出ではリーチ変動が発生しないため、特定演出が実行されている場合において単位時間当たりの遊技回用演出の実行回数を多くすることが可能となる。これにより、特定演出が実行されている場合において遊技の進行に関してスピード感を与えることが可能となり、特定事象が発生するか否かに注目する機会を短時間で繰り返し発生させることが可能となる。
特徴A7.前記期間設定手段は、前記特定状態である場合において前記特典抽選処理の結果が前記特定種類の特典の付与に対応した前記遊技回用演出が実行される場合、当該特定状態である場合において他の種類の特典の付与に対応した前記遊技回用演出において選択される継続期間よりも短い継続期間を選択する特定種類用選択手段(主側MPU62におけるステップS1303〜ステップS1305の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A7によれば、特定演出が実行されている場合において特定種類の特典が付与される場合、その遊技回用演出は短い継続時間が選択される。これにより、特定種類の特典が付与された場合の意外性を遊技者に与えることが可能となり遊技の興趣向上が図られる。
特徴A8.前記特定種類用選択手段は、前記特定状態である場合において前記特典抽選処理の結果が前記特定種類の特典の付与に対応した前記遊技回用演出が実行される場合、当該特定状態である場合において前記特典抽選処理の結果が外れ結果であることに対応した前記遊技回用演出において選択される継続期間以下の継続期間を選択する又は選択し得るものであることを特徴とする特徴A7に記載の遊技機。
特徴A8によれば、一般的に特典が付与される遊技回用演出では外れ結果の遊技回用演出よりも長い継続期間が選択されるのに対して、特定演出が実行されている場合において特定種類の特典が付与される遊技回用演出では、外れ結果の遊技回用演出において選択される継続期間以下の継続期間が選択されるため、特定種類の特典が付与された場合の意外性を遊技者に与えることが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。
特に、上記特徴A5にて限定された構成を備えている場合には、継続期間が短い遊技回用演出が発生した場合には、外れ結果及び特定種類の特典の二者択一となり、特定演出が実行されている場合において遊技回用演出への遊技者の注目度を好適に高めることが可能となる。
特徴A9.前記遊技回制御手段は、前記特定状態である場合において前記特典抽選処理の結果が前記特定種類の特典の付与に対応した前記遊技回用演出が実行される場合、リーチ絵柄の組合せが形成されている状況下で最終停止絵柄列にて絵柄が変動表示されるリーチ変動が実行される演出内容を選択しない選択手段(主側MPU62におけるステップS1303〜ステップS1305の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A9によれば、特定演出が実行されている場合においてはリーチ変動が行われることなく特定種類の特典が付与されるため、特定種類の特典が付与された場合の意外性を遊技者に与えることが可能となる。
特に、上記特徴A6にて限定された構成を備えている場合には、外れ結果の遊技回用演出及び特定種類の特典の付与に対応した遊技回用演出においてリーチ変動が発生しないこととなる。これにより、リーチ変動が発生しない遊技回用演出では、外れ結果及び特定種類の特典の二者択一となり、特定演出が実行されている場合において遊技回用演出への遊技者の注目度を好適に高めることが可能となる。
特徴A10.第1取得条件が成立した場合に第1所定情報を取得する第1取得手段(主側MPU62における第1作動口33への入賞が発生した場合にステップS301の処理を実行する機能)と、
第2取得条件が成立した場合に第2所定情報を取得する第2取得手段(主側MPU62における第2作動口34への入賞が発生した場合にステップS301の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特典抽選実行手段は、前記特典抽選処理として、前記第1取得手段により取得された前記第1所定情報に対して特典の付与判定を行い、前記第2取得手段により取得された前記第2所定情報に対して特典の付与判定を行うものであり、
前記期間設定手段は、前記特定状態である場合、前記第2所定情報について前記付与判定が行われたことに対応した前記遊技回用演出の継続期間として、前記第1所定情報について前記付与判定が行われたことに対応した前記遊技回用演出の継続期間よりも短い期間を選択する又は短い期間を選択し易いものであることを特徴とする特徴A1乃至A9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A10によれば、第1所定情報と第2所定情報とで遊技回用演出の継続期間の選択に関して差異を与えることが可能となる。
特徴A11.遊技球が入球可能な第1入球部(第1作動口33)と第2入球部(第2作動口34)とを備え、
前記第1取得手段は前記第1入球部に遊技球が入球した場合に前記第1所定情報を取得し、
前記第2取得手段は前記第2入球部に遊技球が入球した場合に前記第2所定情報を取得し、
前記第2入球部を開状態又は閉状態に設定する受入制御手段(主側MPU62における普図普電制御処理を実行する機能)を備え、
前記受入制御手段は、前記第2入球部を前記開状態と前記閉状態とのそれぞれに切り換える切換モードとして、前記開状態とならない又は単位時間当たりでの前記開状態となる機会が相対的に低い低頻度切換モード(低頻度サポートモード)と、単位時間当たりでの前記開状態となる機会が相対的に高い高頻度切換モード(高頻度サポートモード)とを少なくとも有しており、
前記特定状態では、前記切換モードが前記高頻度切換モードであり、
前記第2所定情報よりも先に取得された前記第1所定情報が保留記憶されている状況であっても、前記第2所定情報が取得された場合には、当該第2所定情報から先に前記付与判定の対象となるようにする優先手段(主側MPU62におけるデータ設定処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A10に記載の遊技機。
特徴A11によれば、遊技球の流下態様によっては高頻度切換モードである特定状態であっても、第2入球部ではなく第1入球部に遊技球が入球し得るが、第2所定情報の方が第1所定情報よりも、遊技回用演出の開始契機として優先されるため、特定演出が実行されている場合において短い継続期間の遊技回用演出が実行され易くなる。
なお、上記特徴A11の構成に対して、「前記特典抽選実行手段は、前記第1所定情報が前記付与判定の対象となった場合よりも、前記第2所定情報が前記付与判定の対象となった場合の方が、遊技者にとって有利な特典が付与されるようにする又は付与され易くするものである」という構成を適用してもよい。この場合、第2所定情報が優先して開始契機とされることのメリットを高めることが可能となる。
特徴A12.前記期間設定手段は、
前記特定状態において前記特典抽選処理の結果が前記特定種類の特典の付与に対応した結果となった場合、当該特典抽選処理に対応した前記遊技回用演出の継続期間として、前記特定演出が終了する前に当該遊技回用演出が終了する継続期間を設定し得る第1設定手段(主側MPU62におけるステップS1303〜ステップS1305の処理を実行する機能)と、
前記特定状態において前記特典抽選処理の結果が前記特定種類の特典とは異なる所定種類の特典(8R高確大当たり結果など)の付与に対応した結果となった場合、当該特典抽選処理に対応した前記遊技回用演出の継続期間を、前記特定演出が終了した後に当該遊技回用演出が終了する継続期間に設定する第2設定手段(主側MPU62におけるステップS1307〜ステップS1309の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A12によれば、特定演出が実行されている場合において特典付与に対応した態様の遊技回用演出が行われるか否かで、特定種類の特典であるか所定種類の特典であるかを遊技者が把握することが可能となる。これにより、特定演出が実行されている場合において遊技回用演出への遊技者の注目度を向上させることが可能となる。
特徴A13.前記特定種類の特典は、遊技者にとって最も有利な特典であることを特徴とする特徴A1乃至A12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A13によれば、特定演出が実行されている場合において特定事象が発生することを期待しながら遊技を行うこととなる。
特徴A14.前記特典抽選実行手段は、前記特典抽選処理の抽選モードとして、特典付与結果となる確率が相対的に高低となるように高確率モードと低確率モードとを少なくとも有しており、
前記特定種類の特典は、対応する前記遊技回用演出が終了した後に前記抽選モードが高確率モードとなる特典であり、
前記特定種類の特典とは異なる特典に、対応する前記遊技回用演出が終了した後に前記抽選モードが高確率モードとなる特典が含まれていることを特徴とする特徴A1乃至A13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A14によれば、遊技者は、特定演出が実行されている場合において特定事象が発生することを期待しながら遊技を行うこととなる。また、特定演出が実行されている場合において特定事象が発生しなかったとしても、高確率モードとなることの機会は担保されるため、特定演出が実行されている場合において特定事象が発生しなかったとしても遊技者の遊技続行の意欲を減退させないようにすることが可能となる。
特徴A15.遊技領域を流下する遊技球が入球可能であり開状態と閉状態とのそれぞれに切換可能に設けられた可変入球手段(特電入賞装置32)と、
当該可変入球手段を開閉制御する可変入球制御手段(主側MPU62におけるステップS309〜ステップS312の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特典付与手段は、前記特典抽選処理にて付与対応当選となった場合、前記特典の付与として、前記開閉制御が実行される特別遊技状態(開閉実行モード)に遊技状態を移行させるものであり、
前記特定種類の特典は、他の特典の場合よりも前記特別遊技状態中における前記可変入球手段への遊技球の入球期待度が高い特典であることを特徴とする特徴A1乃至A14のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A15によれば、遊技者はより有利な特別遊技状態が発生することを期待しながら遊技を行うのが一般的であるため、特定演出が実行されている場合において特定事象が発生することを期待しながら遊技を行うこととなる。
特徴A16.前記演出設定手段は、前記特定演出として、時間が経過していくような時間表示が行われる時間経過演出(短縮中演出)が実行されるようにし、前記特定状態が終了される場合に前記時間経過演出が終了されるようにする時間演出制御手段(音光側MPU82における短縮モード開始用処理及び短縮モード中処理を実行する機能、表示側MPU92)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A15のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A16によれば、特定状態において時間経過演出が行われることにより、特定状態であることを遊技者に明確に認識させることができる。また、特定状態に制限時間が存在しているかのような印象を遊技者に与えることが可能となり、特定状態への遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴A17.前記時間演出制御手段は、前記時間経過演出が開始される場合に設定される所定数字に向けてカウントアップしているかのような時間表示、又は所定数字からカウントダウンしているかのような時間表示が行われるようにするものであることを特徴とする特徴A16に記載の遊技機。
特徴A17によれば、特定状態の終了タイミングが近付いていることを遊技者に認識させることが可能となり、特定状態への遊技者の注目度を段階的に高めることが可能となる。
特徴A18.前記期間設定手段は、前記特定状態である場合において前記特典抽選処理の結果が外れ結果であることに対応した遊技回用演出が実行される場合、当該遊技回用演出の表示継続時間を前記特定状態ではない場合において前記外れ結果であることに対応した前記遊技回用演出において選択される継続時間よりも短い特定継続時間を選択する外れ用選択手段(主側MPU62におけるステップS1303〜ステップS1305の処理を実行する機能)を備え、
前記所定数字は、前記特定継続期間の複数倍以上の期間に対応した数字であることを特徴とする特徴A17に記載の遊技機。
特徴A18によれば、時間経過演出が行われている状況において遊技回用演出を複数回行うことが可能となる。
特徴A19.取得条件が成立した場合に所定情報を取得する取得手段(主側MPU62における第2作動口34への入賞が発生した場合にステップS301の処理を実行する機能)と、
当該取得手段が取得した所定情報を、複数の数として定められた特定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(第2特図保留エリア126)と、
を備え、
前記所定数字は、前記特定継続期間の前記特定数倍以上の期間に対応した数字であることを特徴とする特徴A17又はA18に記載の遊技機。
特徴A19によれば、取得情報記憶手段に記憶されている特定数の所定情報分の遊技回用演出が行われたとしても時間経過演出が継続することを遊技者に認識させることが可能となり、時間経過演出への注目度を好適に維持させることが可能となる。
特徴A20.前記特定状態において前記遊技回用演出が所定回数実行された場合に当該特定状態を終了させる終了手段(主側MPU62におけるモード移行処理を実行する機能)を備え、
前記特定状態において発生する前記遊技回用演出として、継続期間が所定期間となる対象内の遊技回用演出と、継続期間が所定期間とならない対象外の遊技回用演出とが存在しており、
前記所定数字は、前記所定期間を前記所定回数に対応した数で積算した結果の時間に対応した数字であることを特徴とする特徴A17乃至A19のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A20によれば、特定状態において対象内の遊技回用演出が繰り返される場合には、時間経過演出における時間経過の表示と、特定状態において実行可能な遊技回用演出の回数とを関連付けることが可能となる。これにより、遊技者は時間経過演出を確認しながら特定状態の終了タイミングを予測することとなり、時間経過演出への遊技者の注目度を向上させることが可能となる。
特徴A21.前記特定状態において前記遊技回用演出が所定回数実行された場合に当該特定状態を終了させる終了手段(主側MPU62におけるモード移行処理を実行する機能)を備え、
前記時間演出制御手段は、前記特定状態における前記遊技回用演出の実行状況に応じて前記時間経過演出における前記時間表示の更新タイミングを調整する更新調整手段(音光側MPU82におけるステップS1508、ステップS1515及びステップS1519の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A16乃至A20のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A21によれば、特定状態における遊技回用演出の実行状況に応じて時間経過演出における時間表示の更新タイミングが調整されるため、特定状態の終了タイミングと時間経過演出の時間表示の態様とを関連付け易くなる。
特徴A22.前記時間演出制御手段は、前記時間経過演出が開始される場合に設定される所定数字に向けてカウントアップしているかのような時間表示、又は所定数字からカウントダウンしているかのような時間表示が行われるようにするものであり、
前記更新調整手段は、更新途中の前記時間表示に対応した情報と、前記特定状態における前記遊技回用演出の実行回数との関係で、前記時間表示の更新タイミングを調整するものであることを特徴とする特徴A21に記載の遊技機。
特徴A22によれば、更新途中の時間表示に対応した情報と、特定状態における遊技回用演出の実行回数との関係で時間表示の更新タイミングが調整されるため、特定状態の終了タイミングと時間経過演出の時間表示の態様とを関連付け易くなる。
特徴A23.前記特定状態において発生する前記遊技回用演出として、継続期間が所定期間となる対象内の遊技回用演出と、継続期間が所定期間とならない対象外の遊技回用演出とが存在しており、
前記更新調整手段は、前記特定状態である場合において前記対象外の遊技回用演出が発生した場合に、前記時間表示の更新タイミングを調整するものであることを特徴とする特徴A21又はA22に記載の遊技機。
特徴A23によれば、特定状態において対象外の遊技回用演出が発生したとしても、それに応じて時間表示の更新タイミングが調整されるため、特定状態において対象内の遊技回用演出だけでなく対象外の遊技回用演出も実行され得るようにすることで遊技の多様化を図った構成において、特定状態の終了タイミングと時間経過演出の時間表示の態様とを関連付け易くなる。
特徴A24.前記終了手段は、前記対象内の遊技回用演出の実行回数と、前記対象外の遊技回用演出の実行回数との合計回数が前記所定回数に達した場合に前記特定状態を終了させるものであることを特徴とする特徴A23に記載の遊技機。
特徴A24によれば、特定状態の終了契機を把握するための構成の簡素化が図られる。この場合に、上記特徴A23の構成を備えていることにより、特定状態において対象外の遊技回用演出が発生した場合には、それに応じて時間表示の更新タイミングが調整されるため、特定状態の終了タイミングと時間経過演出の時間表示の態様とを関連付け易くなる。
特徴A25.前記時間演出制御手段は、前記特定状態に設定される場合に前記対象外の遊技回用演出が実行される場合、当該対象外の遊技回用演出が終了した後まで前記時間経過演出の開始タイミングを遅延させる遅延手段(音光側MPU82におけるステップS1505にて否定判定をする機能)を備えていることを特徴とする特徴A23又はA24に記載の遊技機。
特徴A25によれば、時間経過演出における時間表示の更新タイミングの調整が必要以上に実行されてしまうことが防止される。これにより、時間経過演出を見た遊技者に違和感を与えづらくしながら、特定状態の終了タイミングと時間経過演出の時間表示の態様とを関連付けることが可能となる。
特徴A26.前記更新調整手段は、前記遅延手段により前記時間経過演出の開始タイミングが遅延された場合、当該遅延が行われなかった場合よりも、前記時間が経過していくような表示の更新タイミングを早くするものであることを特徴とする特徴A25に記載の遊技機。
特徴A26によれば、時間経過演出の開始タイミングが遅延されたとしても、時間表示の更新タイミングが早くなるように設定されるため、特定状態の終了タイミングと時間経過演出の時間表示の態様とを関連付け易くなる。
特徴A27.前記対象外の遊技回用演出の前記継続期間は、前記所定期間よりも長くなる構成であり、
前記更新調整手段は、前記特定状態である場合において前記対象外の遊技回用演出が発生した場合、前記時間が経過していくような表示の更新タイミングを遅くするものであることを特徴とする特徴A23乃至A26のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A27によれば、時間経過演出の途中で対象外の遊技回用演出が発生したとしても、時間表示の更新タイミングが遅くなるように設定されるため、特定状態の終了タイミングと時間経過演出の時間表示の態様とを関連付け易くなる。
特徴A28.遊技球が入球可能な第1入球部(第1作動口33)及び第2入球部(第2作動口34)と、
前記第2入球部を開状態又は閉状態に設定する受入制御手段(主側MPU62における普図普電制御処理を実行する機能)と、
前記第1入球部に遊技球が入球した場合に第1所定情報を取得する第1取得手段(主側MPU62における第1作動口33への入賞が発生した場合にステップS301の処理を実行する機能)と、
前記第2入球部に遊技球が入球した場合に第2所定情報を取得する第2取得手段(主側MPU62における第2作動口34への入賞が発生した場合にステップS301の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特典抽選実行手段は、前記特典抽選処理として、前記第1取得手段により取得された前記第1所定情報に対して特典の付与判定を行い、前記第2取得手段により取得された前記第2所定情報に対して特典の付与判定を行うものであり、
前記第2所定情報よりも先に取得された前記第1所定情報が保留記憶されている状況であっても、前記第2所定情報が取得された場合には、当該第2所定情報から先に前記付与判定の対象となるようにする優先手段(主側MPU62におけるデータ設定処理を実行する機能)を備え、
前記受入制御手段は、前記第2入球部を前記開状態と前記閉状態とのそれぞれに切り換える切換モードとして、前記開状態とならない又は単位時間当たりでの前記開状態となる機会が相対的に低い低頻度切換モードと、単位時間当たりでの前記開状態となる機会が相対的に高い高頻度切換モードとを少なくとも有しており、
前記特定状態では、前記切換モードが前記高頻度切換モードであり、
前記第2所定情報が前記付与判定の対象となった場合の遊技回用演出が前記対象内の遊技回用演出となり得る一方、前記第1所定情報が前記付与判定の対象となった場合の遊技回用演出は前記対象外の遊技回用演出となることを特徴とする特徴A23乃至A27のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A28によれば、遊技球の流下態様によっては高頻度切換モードである特定状態であっても、第2入球部ではなく第1入球部に遊技球が入球し得るが、対象外の遊技回用演出が実行されたとしても時間表示の更新タイミングが調整されるため、特定状態の終了タイミングと時間経過演出の時間表示の態様とを関連付け易くなる。
特徴A29.前記時間演出制御手段は、前記時間表示の内容が終了内容となった場合、前記特定状態が終了していなくても前記時間経過演出を終了させる手段(音光側MPU82におけるステップS1602にて肯定判定をする機能)を備えていることを特徴とする特徴A16乃至A28のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A29によれば、特定状態の終了タイミングと時間経過演出の時間表示の態様とを関連付けることを目的として時間経過演出の実行期間が必要以上に引き延ばされてしまうことが防止される。
特徴A30.取得条件が成立した場合に所定情報を取得する取得手段(主側MPU62における第2作動口34への入賞が発生した場合にステップS301の処理を実行する機能)と、
当該取得手段が取得した所定情報を記憶する取得情報記憶手段(第2特図保留エリア126)と、
を備え、
前記特典抽選実行手段は、前記特典抽選処理として、前記取得手段により取得された前記所定情報に対して特典の付与判定を行うものであり、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特定の所定情報についての前記付与判定に対応した結果を、当該特定の所定情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(第2の実施形態における主側MPU62の保留報知用の確認処理を実行する機能)を備え、
前記時間演出制御手段は、前記先特定手段により前記特定の所定情報が前記特定種類の特典の付与に対応していることが特定された場合、当該特定が行われなかった場合とは異なる前記時間表示の態様を選択する手段(第2の実施形態における音光側MPU82のステップS2215の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A16乃至A29のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A30によれば、特定種類の特典の付与に対応した所定情報が取得情報記憶手段に記憶されている場合には、それに対応した態様で時間表示が行われるため、時間表示の実行態様を通じて、特定種類の特典が付与されることを先報知することが可能となる。
特徴A31.前記時間演出制御手段は、前記特定状態に設定される場合に前記特定種類の特典とは異なる特典の付与に対応した遊技回用演出が開始される場合、前記時間経過演出を開始させない手段(主側MPU62におけるステップS1506にて肯定判定をする機能)を備えていることを特徴とする特徴A16乃至A30のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A31によれば、特定状態が設定されるタイミングで特定種類の特典とは異なる特典の付与に対応した遊技回用演出が実行される場合に時間経過演出が開始されると、遊技者に違和感を与えるおそれがあるが、このような状況では時間経過演出が開始されないことにより、遊技者に違和感を与えづらくなる。
<特徴B群>
特徴B1.遊技者に特典を付与するか否かの特典抽選処理を実行する特典抽選実行手段(主側MPU62における当否判定処理及び振分判定処理を実行する機能)と、
前記特典抽選処理の抽選結果に応じて遊技者に特典を付与する特典付与手段(主側MPU62における特図確定中処理及び遊技状態移行処理を実行する機能)と、
遊技回用演出が開始された後に前記特典抽選処理の抽選結果に対応した態様となるように演出実行手段(図柄表示装置41)を制御する遊技回制御手段(音光側MPU82及び表示側MPU92)と、
を備えた遊技機において、
特定種類の特典(16R高確大当たり結果)が付与される場合には前記遊技回用演出において特定事象が発生し当該特定種類の特典が付与されない場合には前記遊技回用演出において当該特定事象が発生しない特定演出(短縮中演出)が行われるようにする演出設定手段(音光側MPU82におけるステップS1507及びステップS1513の処理を実行する機能)と、
前記特定演出の演出継続期間を調整する期間調整手段(音光側MPU82におけるステップS1508、ステップS1515及びステップS1519の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、特定演出が実行されている状況において特定事象が発生した場合には特定種類の特典が付与されるため、遊技者は特定演出が実行されている場合に特定事象が発生すること又は発生しないことを期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上が図られる。
また、特定演出の演出継続期間が調整されるため、特定演出の終了タイミングを多様化することが可能となる。これにより、特定演出の態様を多様化することが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。
特徴B2.前記特定種類の特典は、遊技者にとって有利な特典であり、
前記特定事象は、前記遊技回用演出において前記演出実行手段が、前記特典抽選処理の結果が特典付与対応結果となったことに対応した態様(同一の図柄の組合せが停止表示される態様)となることであることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、特定演出が実行されている場合において遊技回用演出として、特典付与対応結果となったことに対応した態様となった場合には、特定種類の特典の付与が確定する。これにより、特定演出が実行されている場合において遊技者は特典付与対応結果の遊技回用演出が発生することをより期待することとなり、それに伴って遊技回用演出への注目度が高められる。よって、遊技の興趣向上が図られる。
特徴B3.前記特典として、前記特定種類の特典の方が遊技者にとって有利となる所定種類の特典(8R高確大当たり結果、8R低確大当たり結果)が含まれており、
前記遊技回制御手段は、前記遊技回用演出において行われる前記特典抽選処理の抽選結果に対応した態様を、前記特定種類の特典が付与される場合と、前記所定種類の特典が付与される場合とのいずれであるかを遊技者が識別不可な態様とする手段(音光側MPU82におけるステップS1104の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、特定演出が実行されていない場合には、遊技回用演出を確認しただけでは、特定種類の特典が付与されるのか、それとも所定種類の特典が付与されるのか不明とすることにより、遊技者は遊技回用演出において特典付与に対応した態様となった場合に、特定種類の特典が付与されることを遊技者が期待することとなる。その一方、特定演出が実行されている場合には、遊技回用演出が特典付与に対応した態様となることで、特定種類の特典が付与されることを明確に認識することが可能となる。これにより、特定演出が実行されている場合と実行されていない場合とで、遊技回用演出が特典付与に対応した態様となることにより遊技者が把握可能な内容が相違することとなり、遊技回用演出にて特典付与に対応した態様となることの期待感に抑揚を与えることが可能となる。よって、遊技の興趣向上が図られる。
特徴B4.前記演出設定手段は、前記特定演出として、時間が経過していくような時間表示が行われる時間経過演出(短縮中演出)が実行されるようにするものであり、
前記期間調整手段は、前記時間経過演出における前記時間表示の更新タイミングを調整するものであることを特徴とする特徴B1乃至B3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B4によれば、時間経過演出にて時間表示が行われることにより、時間経過演出に制限時間が存在しているかのような印象を遊技者に与えることが可能となり、時間経過演出への遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴B5.前記演出設定手段は、前記時間経過演出が開始される場合に設定される所定数字に向けてカウントアップしているかのような時間表示、又は所定数字からカウントダウンしているかのような時間表示が行われるようにするものであることを特徴とする特徴B4に記載の遊技機。
特徴B5によれば、時間経過演出の終了タイミングが近付いていることを遊技者に認識させることが可能となり、時間経過演出への遊技者の注目度を段階的に高めることが可能となる。
特徴B6.前記時間経過演出が実行されている状況において発生する前記遊技回用演出として、継続期間が所定期間となる対象内の遊技回用演出と、継続期間が所定期間とならない対象外の遊技回用演出とが存在しており、
前記所定数字は、前記所定期間の複数倍以上の期間に対応した数字であることを特徴とする特徴B5に記載の遊技機。
特徴B6によれば、時間経過演出が行われている状況において遊技回用演出を複数回行うことが可能となる。
特徴B7.取得条件が成立した場合に所定情報を取得する取得手段(主側MPU62における第2作動口34への入賞が発生した場合にステップS301の処理を実行する機能)と、
当該取得手段が取得した所定情報を、複数の数として定められた特定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(第2特図保留エリア126)と、
を備え、
前記所定数字は、前記所定期間の前記特定数倍以上の期間に対応した数字であることを特徴とする特徴B5又はB6に記載の遊技機。
特徴B7によれば、取得情報記憶手段に記憶されている特定数の所定情報分の遊技回用演出が行われたとしても時間経過演出が継続することを遊技者に認識させることが可能となり、時間経過演出への注目度を好適に維持させることが可能となる。
特徴B8.特定状態において前記遊技回用演出が所定回数実行された場合に当該特定状態を終了させる終了手段(主側MPU62におけるモード移行処理を実行する機能)を備え、
前記演出設定手段は、前記特定状態において前記時間経過演出が開始されるようにするものであり、
前記期間調整手段は、前記特定状態が終了される場合に前記時間経過演出が終了されるように前記時間表示の更新タイミングを調整するものであることを特徴とする特徴B4乃至B7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B8によれば、特定状態において時間経過演出が行われることにより、特定状態であることを遊技者に明確に認識させることができる。また、特定状態に制限時間が存在しているかのような印象を遊技者に与えることが可能となり、特定状態への遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴B9.前記特定状態において発生する前記遊技回用演出として、継続期間が所定期間となる対象内の遊技回用演出と、継続期間が所定期間とならない対象外の遊技回用演出とが存在しており、
前記期間調整手段は、前記特定状態である場合において前記対象外の遊技回用演出が発生した場合に、前記時間表示の更新タイミングを調整するものであることを特徴とする特徴B8に記載の遊技機。
特徴B9によれば、特定状態において対象外の遊技回用演出が発生したとしても、それに応じて時間表示の更新タイミングが調整されるため、特定状態において対象内の遊技回用演出だけでなく対象外の遊技回用演出も実行され得るようにすることで遊技の多様化を図った構成において、特定状態の終了タイミングと時間経過演出の時間表示の態様とを関連付け易くなる。
特徴B10.前記終了手段は、前記対象内の遊技回用演出の実行回数と、前記対象外の遊技回用演出の実行回数との合計回数が前記所定回数に達した場合に前記特定状態を終了させるものであることを特徴とする特徴B9に記載の遊技機。
特徴B10によれば、特定状態の終了契機を把握するための構成の簡素化が図られる。この場合に、上記特徴B9の構成を備えていることにより、特定状態において対象外の遊技回用演出が発生した場合には、それに応じて時間表示の更新タイミングが調整されるため、特定状態の終了タイミングと時間経過演出の時間表示の態様とを関連付け易くなる。
特徴B11.前記演出設定手段は、前記時間経過演出が開始される場合に設定される所定数字に向けてカウントアップしているかのような時間表示、又は所定数字からカウントダウンしているかのような時間表示が行われるようにするものであり、
前記所定数字は、前記所定期間を前記所定回数に対応した数で積算した結果の時間に対応した数字であることを特徴とする特徴B9又はB10に記載の遊技機。
特徴B11によれば、特定状態において対象内の遊技回用演出が繰り返される場合には、時間経過演出における時間経過の表示と、特定状態において実行可能な遊技回用演出の回数とを関連付けることが可能となる。これにより、遊技者は時間経過演出を確認しながら特定状態の終了タイミングを予測することとなり、時間経過演出への遊技者の注目度を向上させることが可能となる。
特徴B12.前記演出設定手段は、前記時間経過演出が開始される場合に設定される所定数字に向けてカウントアップしているかのような時間表示、又は所定数字からカウントダウンしているかのような時間表示が行われるようにするものであり、
前記期間調整手段は、更新途中の前記時間表示に対応した情報と、前記特定状態における前記遊技回用演出の実行回数との関係で、前記時間表示の更新タイミングを調整するものであることを特徴とする特徴B9乃至B11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B12によれば、更新途中の時間表示に対応した情報と、特定状態における遊技回用演出の実行回数との関係で時間表示の更新タイミングが調整されるため、特定状態の終了タイミングと時間経過演出の時間表示の態様とを関連付け易くなる。
特徴B13.前記演出設定手段は、前記特定状態に設定される場合に前記対象外の遊技回用演出が実行される場合、当該対象外の遊技回用演出が終了する後まで前記時間経過演出の開始タイミングを遅延させる遅延手段(音光側MPU82におけるステップS1505にて否定判定をする機能)を備えていることを特徴とする特徴B9乃至B12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B13によれば、時間経過演出における時間表示の更新タイミングの調整が必要以上に実行されてしまうことが防止される。これにより、時間経過演出を見た遊技者に違和感を与えづらくしながら、特定状態の終了タイミングと時間経過演出の時間表示の態様とを関連付けることが可能となる。
特徴B14.前記期間調整手段は、前記遅延手段により前記時間経過演出の開始タイミングが遅延された場合、当該遅延が行われなかった場合よりも、前記時間が経過していくような表示の更新タイミングを早くするものであることを特徴とする特徴B13に記載の遊技機。
特徴B14によれば、時間経過演出の開始タイミングが遅延されたとしても、時間表示の更新タイミングが早くなるように設定されるため、特定状態の終了タイミングと時間経過演出の時間表示の態様とを関連付け易くなる。
特徴B15.前記対象外の遊技回用演出の前記継続期間は、前記所定期間よりも長くなる構成であり、
前記期間調整手段は、前記特定状態である場合において前記対象外の遊技回用演出が発生した場合、前記時間が経過していくような表示の更新タイミングを遅くするものであることを特徴とする特徴B9乃至B14のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B15によれば、時間経過演出の途中で対象外の遊技回用演出が発生したとしても、時間表示の更新タイミングが遅くなるように設定されるため、特定状態の終了タイミングと時間経過演出の時間表示の態様とを関連付け易くなる。
特徴B16.遊技球が入球可能な第1入球部(第1作動口33)及び第2入球部(第2作動口34)と、
前記第2入球部を開状態又は閉状態に設定する受入制御手段(主側MPU62における普図普電制御処理を実行する機能)と、
前記第1入球部に遊技球が入球した場合に第1所定情報を取得する第1取得手段(主側MPU62における第1作動口33への入賞が発生した場合にステップS301の処理を実行する機能)と、
前記第2入球部に遊技球が入球した場合に第2所定情報を取得する第2取得手段(主側MPU62における第2作動口34への入賞が発生した場合にステップS301の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特典抽選実行手段は、前記特典抽選処理として、前記第1取得手段により取得された前記第1所定情報に対して特典の付与判定を行い、前記第2取得手段により取得された前記第2所定情報に対して特典の付与判定を行うものであり、
前記第2所定情報よりも先に取得された前記第1所定情報が保留記憶されている状況であっても、前記第2所定情報が取得された場合には、当該第2所定情報から先に前記付与判定の対象となるようにする優先手段(主側MPU62におけるデータ設定処理を実行する機能)を備え、
前記受入制御手段は、前記第2入球部を前記開状態と前記閉状態とのそれぞれに切り換える切換モードとして、前記開状態とならない又は単位時間当たりでの前記開状態となる機会が相対的に低い低頻度切換モードと、単位時間当たりでの前記開状態となる機会が相対的に高い高頻度切換モードとを少なくとも有しており、
前記特定状態では、前記切換モードが前記高頻度切換モードであり、
前記第2所定情報が前記付与判定の対象となった場合の遊技回用演出が前記対象内の遊技回用演出となり得る一方、前記第1所定情報が前記付与判定の対象となった場合の遊技回用演出は前記対象外の遊技回用演出となることを特徴とする特徴B9乃至B15のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B16によれば、遊技球の流下態様によっては高頻度切換モードである特定状態であっても、第2入球部ではなく第1入球部に遊技球が入球し得るが、対象外の遊技回用演出が実行されたとしても時間表示の更新タイミングが調整されるため、特定状態の終了タイミングと時間経過演出の時間表示の態様とを関連付け易くなる。
特徴B17.前記演出設定手段は、前記時間表示の内容が終了内容となった場合、前記特定状態が終了していなくても前記時間経過演出を終了させる手段(音光側MPU82におけるステップS1602にて肯定判定をする機能)を備えていることを特徴とする特徴B8乃至B16のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B17によれば、特定状態の終了タイミングと時間経過演出の時間表示の態様とを関連付けることを目的として時間経過演出の実行期間が必要以上に引き延ばされてしまうことが防止される。
特徴B18.取得条件が成立した場合に所定情報を取得する取得手段(主側MPU62における第2作動口34への入賞が発生した場合にステップS301の処理を実行する機能)と、
当該取得手段が取得した所定情報を記憶する取得情報記憶手段(第2特図保留エリア126)と、
を備え、
前記特典抽選実行手段は、前記特典抽選処理として、前記取得手段により取得された前記所定情報に対して特典の付与判定を行うものであり、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特定の所定情報についての前記付与判定に対応した結果を、当該特定の所定情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(第2の実施形態における主側MPU62の保留報知用の確認処理を実行する機能)を備え、
前記演出設定手段は、前記先特定手段により前記特定の所定情報が前記特定種類の特典の付与に対応していることが特定された場合、当該特定が行われなかった場合とは異なる前記時間表示の態様を選択する手段(第2の実施形態における音光側MPU82のステップS2215の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B8乃至B17のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B18によれば、特定種類の特典の付与に対応した所定情報が取得情報記憶手段に記憶されている場合には、それに対応した態様で時間表示が行われるため、時間表示の実行態様を通じて、特定種類の特典が付与されることを先報知することが可能となる。
特徴B19.前記時間演出制御手段は、前記特定状態に設定される場合に前記特定種類の特典とは異なる特典の付与に対応した遊技回用演出が開始される場合、前記時間経過演出を開始させない手段(主側MPU62におけるステップS1506にて肯定判定をする機能)を備えていることを特徴とする特徴B8乃至B18のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B19によれば、特定状態が設定されるタイミングで特定種類の特典とは異なる特典の付与に対応した遊技回用演出が実行される場合に時間経過演出が開始されると、演出内容として遊技者に違和感を与えるおそれがあるが、このような状況では時間経過演出が開始されないことにより、遊技者に違和感を与えづらくなる。
特徴B20.前記特定種類の特典は、遊技者にとって最も有利な特典であることを特徴とする特徴B1乃至B19のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B20によれば、特定演出が実行されている場合に特定事象が発生することを期待しながら遊技を行うこととなる。
特徴B21.前記特典抽選実行手段は、前記特典抽選処理の抽選モードとして、特典付与結果となる確率が相対的に高低となるように高確率モードと低確率モードとを少なくとも有しており、
前記特定種類の特典は、対応する前記遊技回用演出が終了した後に前記抽選モードが高確率モードとなる特典であり、
前記特定種類の特典とは異なる特典に、対応する前記遊技回用演出が終了した後に前記抽選モードが高確率モードとなる特典が含まれていることを特徴とする特徴B1乃至B20のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B21によれば、遊技者は、特定演出が実行されている場合に特定事象が発生することを期待しながら遊技を行うこととなる。また、特定演出が実行されている場合に特定事象が発生しなかったとしても、高確率モードとなることの機会は担保されるため、特定演出が実行されている場合において特定事象が発生しなかったとしても遊技者の遊技続行の意欲を減退させないようにすることが可能となる。
特徴B22.遊技領域を流下する遊技球が入球可能であり開状態と閉状態とのそれぞれに切換可能に設けられた可変入球手段(特電入賞装置32)と、
当該可変入球手段を開閉制御する可変入球制御手段(主側MPU62におけるステップS309〜ステップS312の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特典付与手段は、前記特典抽選処理にて付与対応当選となった場合、前記特典の付与として、前記開閉制御が実行される特別遊技状態(開閉実行モード)に遊技状態を移行させるものであり、
前記特定種類の特典は、他の特典の場合よりも前記特別遊技状態中における前記可変入球手段への遊技球の入球期待度が高い特典であることを特徴とする特徴B1乃至B21のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B22によれば、遊技者はより有利な特別遊技状態が発生することを期待しながら遊技を行うのが一般的であるため、特定演出が実行されている場合に特定事象が発生することを期待しながら遊技を行うこととなる。
<特徴C群>
特徴C1.単位演出(疑似変動)を開始させ、所定の特典が付与される場合には当該単位演出の演出内容が付与対応内容となるように演出実行手段(図柄表示装置41)を制御する単位演出制御手段(音光側MPU82におけるオープニング対応処理を実行する機能、及び表示側MPU92におけるステップS2004の処理を実行する機能)と、
前記単位演出が開始される前に開始前演出(説明期間)が実行されるようにする開始前演出制御手段(表示側MPU92における説明期間の表示演出を実行させる機能)と、
前記開始前演出の実行途中において当該開始前演出を中止させる特定操作が行われた場合に、その後に実行される前記単位演出の実行態様を調整する態様調整手段(音光側MPU82におけるボーナス用処理を実行する機能、及び表示側MPU92におけるステップS2006の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、開始前演出が行われた後に単位演出が行われる構成において、開始前演出を中止させる特定操作を可能とすることで、遊技者の好みに応じて開始前演出を確認したり、開始前演出を中止させたりすることが可能となる。この場合に、開始前演出を中止させる特定操作が行われた場合、その後に実行される単位演出の実行態様が調整される。これにより、開始前演出を中止させる操作に連動させて単位演出の実行態様が変更されることとなり、単位演出の実行態様を多様化させることが可能となる。よって、好適に遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴C2.前記開始前演出は、前記単位演出の演出内容が前記付与対応内容となった場合に前記所定の特典が付与されることを説明する内容が含まれる演出であることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、開始前演出では単位演出についての説明が行われるため、初心者の遊技者にとっては単位演出の内容を容易に理解可能となる。その一方、何度も遊技を行っている遊技者は、開始前演出の内容を確認しなくても単位演出の内容を理解可能である。この場合に、開始前演出を中止させる特定操作を可能とすることで、様々な遊技者にとって好ましい態様で演出を実行することが可能となる。そして、開始前演出を中止させる特定操作が行われた場合には単位演出の実行態様が調整されるため、上記のように様々な遊技者にとって好ましい態様での演出の実行を可能とした構成を利用して、単位演出の実行態様を多様化させることが可能となる。
特徴C3.前記態様調整手段は、前記特定操作が行われた場合、前記単位演出の実行期間を延長するものであることを特徴とする特徴C1又はC2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、開始前演出を中止させる特定操作が行われた場合には単位演出の実行期間が延長されるため、単位演出に注目している遊技者にとっては当該特定操作を行うことで単位演出をより長い期間に亘って確認することが可能となる。
特徴C4.前記態様調整手段は、前記特定操作が行われたタイミングに応じて、前記単位演出の実行態様を調整するものであることを特徴とする特徴C1乃至C3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C4によれば、開始前演出を中止させる特定操作が行われたタイミングに応じて単位演出の実行態様が調整されるため、単位演出の実行態様を多様化させることが可能となる。
特徴C5.前記態様調整手段は、前記開始前演出及び前記単位演出が実行される期間として設定されていた期間を変更することなく、前記単位演出の実行態様を調整するものであることを特徴とする特徴C1乃至C4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C5によれば、遊技の全体的な流れを変更することなく、単位演出の多様化を図ることが可能となる。
特徴C6.前記単位演出制御手段は、前記単位演出が実行される期間が開始される場合、当該期間中に実行する単位演出の実行回数を決定する回数決定手段(音光側MPU82におけるステップS1805の処理を実行する機能)を備え、
前記態様調整手段は、前記回数決定手段により決定された前記単位演出の実行回数を変更させ得ることを特徴とする特徴C1乃至C5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C6によれば、開始前演出を中止させる特定操作が行われた場合、単位演出の実行回数が変更され得るため、単位演出の実行態様を多様化させることが可能となる。
特徴C7.前記態様調整手段は、前記単位演出の実行継続期間を調整し得ることを特徴とする特徴C1乃至C6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C7によれば、開始前演出を中止させる特定操作が行われた場合、単位演出の実行継続期間が調整され得るため、単位演出の実行態様を多様化させることが可能となる。
特徴C8.遊技者に特典を付与するか否かの特典抽選処理を実行する特典抽選実行手段(主側MPU62における当否判定処理及び振分判定処理を実行する機能)と、
前記特典抽選処理の抽選結果が特典付与結果となった場合に、遊技状態を遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)に移行させる移行手段(主側MPU62における特図確定中処理を実行する機能)と、
を備え、
前記開始前演出及び前記単位演出は、前記特別遊技状態において実行されることを特徴とする特徴C1乃至C7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C8によれば、特別遊技状態中に開始前演出及び単位演出が実行されることにより、特別遊技状態中における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴C9.前記特別遊技状態として、相対的に長期間に亘って継続する第1特別遊技状態(16Rの開閉実行モード)と、相対的に短期間に亘って継続する第2特別遊技状態(8Rの開閉実行モード)とが存在しており、
前記単位演出制御手段は、前記第1特別遊技状態である場合に前記単位演出の演出内容が前記付与対応内容となるようにする手段を備えており、
前記開始前演出及び前記単位演出は、前記第2特別遊技状態が終了するのに要する期間の範囲内で実行されることを特徴とする特徴C8に記載の遊技機。
特徴C9によれば、単位演出を通じて第1特別遊技状態であるか否かが報知されるため、遊技者は単位演出に注目することとなる。但し、開始前演出及び単位演出は、第2特別遊技状態が終了するのに要する期間の範囲内で実行されるため、それら演出を実行する期間は限られる。この場合に、上記特徴C1の構成を備えていることにより、開始前演出を中止させる特定操作が行われた場合には単位演出の実行態様が調整されるため、遊技者に注目される単位演出が実行されている期間を長くすることが可能となる。
特徴C10.遊技領域を流下する遊技球が入球可能であり開状態と閉状態とのそれぞれに切換可能に設けられた可変入球手段(特電入賞装置32)と、
当該可変入球手段を開閉制御する可変入球制御手段(主側MPU62におけるステップS309〜ステップS312の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特別遊技状態は、前記開閉制御が実行される状態であって、前記可変入球手段に上限個数の遊技球が入球すること及び前記可変入球手段が開状態となっている期間が上限期間となることのうちいずれかが成立するまで継続する単位遊技(ラウンド遊技)が予め定められた回数実行される状態であり、
前記特別遊技状態として、前記単位遊技が第1回数実行される第1特別遊技状態(16Rの開閉実行モード)と、前記単位遊技が前記第1回数よりも少ない第2回数実行される第2特別遊技状態(8Rの開閉実行モード)とが存在しており、
前記単位演出制御手段は、
前記第2回数の前記単位遊技が終了されるまでに前記単位演出の実行期間が終了されるようにするものであって、
前記第1特別遊技状態である場合に前記単位演出の演出内容が前記付与対応内容となるようにする手段を備えていることを特徴とする特徴C8に記載の遊技機。
特徴C10によれば、単位演出を通じて第1特別遊技状態であるか否かが報知されるため、遊技者は単位演出に注目することとなる。但し、開始前演出及び単位演出は、第2回数の単位演出が終了するのに要する期間の範囲内で実行されるため、それら演出を実行する期間は限られる。この場合に、上記特徴C1の構成を備えていることにより、開始前演出を中止させる特定操作が行われた場合には単位演出の実行態様が調整されるため、遊技者に注目される単位演出が実行されている期間を長くすることが可能となる。
なお、上記特徴C9又は上記特徴C10の構成に対して、
「遊技回用演出が開始された後に、前記特典抽選処理の抽選結果に対応した態様となり、当該遊技回用演出が終了されるように、前記演出実行手段(図柄表示装置41)又はそれとは異なる手段を制御する遊技回制御手段(音光側MPU82及び表示側MPU92)を備え、
前記遊技回制御手段は、前記遊技回用演出において行われる前記特典抽選処理の抽選結果に対応した態様を、前記第1特別遊技状態及び前記第2特別遊技状態のいずれへの移行に対応しているのかを遊技者が識別不可な態様とする手段を備えている」
という構成を適用してもよい。
特徴C11.前記特典抽選実行手段は、前記特典抽選処理の抽選モードとして、特典付与結果となる確率が相対的に高低となるように高確率モードと低確率モードとを少なくとも有しており、
前記単位演出制御手段は、前記特別遊技状態の後に前記高確率モードとなる場合に前記単位演出の演出内容が前記付与対応内容となるようにする手段を備えていることを特徴とする特徴C8乃至C10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C11によれば、単位演出を通じて高確率モードとなるか否かが報知されるため、遊技者は単位演出に注目することとなる。この場合に、上記特徴C1の構成を備えていることにより、開始前演出を中止させる特定操作が行われた場合には単位演出の実行態様が調整されるため、遊技者に注目される単位演出が実行されている期間を長くすることが可能となる。
なお、上記特徴C11の構成に対して、
「遊技回用演出が開始された後に、前記特典抽選処理の抽選結果に対応した態様となり、当該遊技回用演出が終了されるように、前記演出実行手段(図柄表示装置41)又はそれとは異なる手段を制御する遊技回制御手段(音光側MPU82及び表示側MPU92)を備え、
前記遊技回制御手段は、前記遊技回用演出において行われる前記特典抽選処理の抽選結果に対応した態様を、前記特別遊技状態後に前記高確率モードとなる場合と、前記特別遊技状態後に前記低確率モードとなる場合とのいずれであるかを遊技者が識別不可な態様とする手段を備えている」
という構成を適用してもよい。
<特徴D群>
特徴D1.遊技者に特典を付与するか否かの特典抽選処理を実行する特典抽選実行手段(主側MPU62における当否判定処理及び振分判定処理を実行する機能)と、
前記特典抽選処理の抽選結果に応じて遊技者に特典を付与する特典付与手段(主側MPU62における特図確定中処理及び遊技状態移行処理を実行する機能)と、
遊技回用演出が開始された後に前記特典抽選処理の抽選結果に対応した態様となるように演出実行手段(図柄表示装置41)を制御する遊技回制御手段(音光側MPU82及び表示側MPU92)と、
を備えた遊技機において、
前記遊技回用演出が複数回実行される期間に亘って継続する特定状態に設定する状態設定手段(主側MPU62においてステップS903の処理を実行する機能)を備え、
前記遊技回制御手段は、前記特定状態において、少なくとも所定の抽選条件が成立して前記特典抽選処理が実行されたことにより行われる前記遊技回用演出にて、リーチ絵柄の組合せが形成されている状況下で最終停止絵柄列にて絵柄が変動表示されるリーチ変動が実行される演出内容を選択しない選択手段(主側MPU62におけるステップS1303〜ステップS1305の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、特定状態においてはリーチ変動の実行が制限されるため、特定状態では遊技回用演出の単位時間当たりの実行回数が多くなる。これにより、遊技の進行に関してスピード感がある状態を意図的に設定することが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。
特徴D2.前記選択手段は、前記特定状態において、少なくとも前記所定の抽選条件が成立して前記特典抽選処理が実行されたことにより行われる前記遊技回用演出であって、前記特典抽選処理の結果が外れ結果であることに対応した前記遊技回用演出にて、前記リーチ変動が実行される演出内容を選択しないものであることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
特徴D2によれば、外れ結果となる遊技回用演出ではリーチ変動が発生しないため、特定状態における単位時間当たりの遊技回用演出の実行回数を多くすることが可能となる。これにより特定状態における遊技の進行に関してスピード感を与えることが可能となる。
特徴D3.前記選択手段は、前記特定状態において、少なくとも前記所定の抽選条件が成立して前記特典抽選処理が実行されたことにより行われる前記遊技回用演出であって、前記特典抽選処理の結果が特定種類の特典の付与に対応した前記遊技回用演出にて、前記リーチ変動が実行される演出内容を選択しないものであることを特徴とする特徴D1又はD2に記載の遊技機。
特徴D3によれば、特定状態である場合にはリーチ変動が行われることなく特定種類の特典が付与されるため、特定種類の特典が付与された場合の意外性を遊技者に与えることが可能となる。
特に、上記特徴D2にて限定された構成を備えている場合には、外れ結果の遊技回用演出及び特定種類の特典の付与に対応した遊技回用演出においてリーチ変動が発生しないこととなる。これにより、リーチ変動が発生しない遊技回用演出では、外れ結果及び特定種類の特典の二者択一となり、特定状態における遊技回用演出への遊技者の注目度を好適に高めることが可能となる。
特徴D4.前記選択手段は、
前記特定状態において、少なくとも前記所定の抽選条件が成立して前記特典抽選処理が実行されたことにより行われる前記遊技回用演出であって、前記特典抽選処理の結果が特定種類の特典の付与に対応した前記遊技回用演出にて、前記リーチ変動が実行される演出内容を選択しない第1選択手段と、
前記特定状態である場合、少なくとも前記所定の抽選条件が成立して前記特典抽選処理が実行されたことにより行われる前記遊技回用演出であって、前記特典抽選処理の結果が所定種類の特典の付与に対応した前記遊技回用演出にて、前記リーチ変動が実行される演出内容を選択する第2選択手段と、
を備えていることを特徴とする特徴D3に記載の遊技機。
特徴D4によれば、特定状態である場合にリーチ変動が行われるか否かで、特定種類の特典であるか所定種類の特典であるかを遊技者が把握することが可能となる。これにより特定状態である場合の遊技回用演出への遊技者の注目度を向上させることが可能となる。
特徴D5.前記特定種類の特典の方が、前記所定種類の特典よりも遊技者にとって有利であることを特徴とする特徴D4に記載の遊技機。
特徴D5によれば、特定状態においてはリーチ変動が発生しないことを遊技者が期待することとなる。これにより、遊技回用演出で遊技者が注目すべき点を、特定状態であるか否かに応じて変更させることが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。
<特徴E群>
特徴E1.遊技者に特典を付与するか否かの特典抽選処理を実行する特典抽選実行手段(主側MPU62における当否判定処理及び振分判定処理を実行する機能)と、
前記特典抽選処理の抽選結果に応じて遊技者に特典を付与する特典付与手段(主側MPU62における特図確定中処理及び遊技状態移行処理を実行する機能)と、
遊技回用演出が開始された後に前記特典抽選処理の抽選結果に対応した態様となるように演出実行手段(図柄表示装置41)を制御する遊技回制御手段(音光側MPU82及び表示側MPU92)と、
を備えた遊技機において、
前記特典の種類として、所定種類の特典(8R高確大当たり結果)と、当該所定種類の特典よりも遊技者にとって有利な特定種類の特典(16R高確大当たり結果)とが含まれており、
前記遊技回制御手段は、前記特典抽選処理の結果が前記特定種類の特典の付与に対応した前記遊技回用演出の継続期間として、前記特典抽選処理の結果が前記所定種類の特典の付与に対応した前記遊技回用演出の継続期間よりも短くなるようにする又は短くなり易くする選択手段(主側MPU62におけるステップS1303〜ステップS1305の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴E1によれば、所定種類の特典よりも遊技者にとって有利な特定種類の特典が付与される場合の方が遊技回用演出の継続期間が短い又は短くなり易い。これにより、遊技者に意外性を付与することが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。
<特徴F群>
特徴F1.遊技者に特典を付与するか否かの特典抽選処理を実行する特典抽選実行手段(主側MPU62における当否判定処理及び振分判定処理を実行する機能)と、
前記特典抽選処理の抽選結果に応じて遊技者に特典を付与する特典付与手段(主側MPU62における特図確定中処理及び遊技状態移行処理を実行する機能)と、
遊技回用演出が開始された後に前記特典抽選処理の抽選結果に対応した態様となるように演出実行手段(図柄表示装置41)を制御する遊技回制御手段(音光側MPU82及び表示側MPU92)と、
を備えた遊技機において、
前記遊技回制御手段は、前記特典抽選処理の結果が特定種類の特典の付与に対応した前記遊技回用演出の継続期間として、前記特典抽選処理の結果が外れ結果に対応した前記遊技回用演出の継続期間以下となるようにする選択手段(主側MPU62におけるステップS1303〜ステップS1305の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴F1によれば、一般的に特典が付与される遊技回用演出では外れ結果の遊技回用演出よりも長い継続期間が選択されるのに対して、特定種類の特典が付与される遊技回用演出において、外れ結果の遊技回用演出の場合に選択される継続期間以下の継続期間が選択されるため、特定種類の特典が付与された場合の意外性を遊技者に与えることが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。
以下に、以上の各特徴を適用し得る又は各特徴に適用される遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示装置を備え、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示が開始され、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより前記複数の絵柄の可変表示が停止され、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。
10…パチンコ機、32…特電入賞装置、33…第1作動口、34…第2作動口、41…図柄表示装置、62…主側MPU、82…音光側MPU、92…表示側MPU、126…第2特図保留エリア。

Claims (1)

  1. 遊技者に特典を付与するか否かの特典抽選処理を実行する特典抽選実行手段と、
    前記特典抽選処理の抽選結果に応じて遊技者に特典を付与する特典付与手段と、
    遊技回用演出が開始された後に前記特典抽選処理の抽選結果に対応した態様となるように演出実行手段を制御する遊技回制御手段と、
    を備えた遊技機において、
    前記遊技回用演出が複数回実行される期間に亘って継続する特定状態に設定する状態設定手段を備え、
    前記遊技回制御手段は、前記特定状態において、少なくとも所定の抽選条件が成立して前記特典抽選処理が実行されたことにより行われる前記遊技回用演出にて、リーチ絵柄の組合せが形成されている状況下で最終停止絵柄列にて絵柄が変動表示されるリーチ変動が実行される演出内容を選択しない選択手段を備えていることを特徴とする遊技機。
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