JP4299416B2 - ピーク検波式agc回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、テレビジョンの受信装置等に用いられているピーク検波式AGC(Automatic Gain Control)回路に関し、特に、急激な変調信号の振幅変動に対し、安定した自動利得制御を可能とするものである。
【0002】
【従来の技術】
図8は、従来のピーク検波式AGC回路の一例を示すブロック図である。特に図8に示すピーク検波式AGC回路は、従来のテレビジョンのVIF信号処理に用いられ、AGCフィルタを一つだけ備えた下側ピーク検波式のAGC回路の例を示すものである。
【0003】
図8において、従来のピーク検波式AGC回路は、電圧制御増幅器1と、検波回路2と、電圧比較器3と、AGCフィルタ501と、を備えて構成される。ここで、電圧制御増幅器1は、制御電圧によって増幅器の利得の変更を可能とし、入力される変調信号をその利得により増幅する回路であり、特に入力される制御電圧が高い程、利得を大きく設定するものである。
【0004】
また、検波回路2は、電圧制御増幅器1から出力される変調信号を復調する回路であり、入力された変調信号の下側の包絡線を検波出力として出力するものである。電圧比較器3は、検波回路2から出力された検波出力を入力し、入力した検波出力が示す電圧と所定の比較電圧Vcとを比較する回路である。
【0005】
また、この電圧比較器3は比較結果として、検波出力が比較電圧Vcより高ければ論理レベル“H”の信号を出力し、検波出力が比較電圧Vcより低ければ論理レベル“L”の信号を出力する。なお、比較電圧Vcは、下側ピーク検波をおこなうために、検波出力の直流電圧より低く設定される。
【0006】
AGCフィルタ501は、スイッチ4と、定電流源5と、定電流源6と、コンデンサ7と、を備えて構成される。電圧比較器3から比較結果として出力された論理レベルの信号は、このスイッチ4の制御信号としてAGCフィルタ501に入力される。
【0007】
スイッチ4は、上記した比較結果を示す信号に応じて、定電流源5と定電流源6のいずれか一方を切り換えて、コンデンサ7に接続するものである。具体的には、図8に示すように、コンデンサ7の一端は接地されており、その他端が定電流源5と定電流源6のいずれか一方に接続される。ここで、上記した比較結果を示す信号を信号Aとすると、信号Aが論理レベル“H”を示す場合にコンデンサ7の他端と、コンデンサ7への電流供給に寄与する定電流源5とが接続され、信号Aが論理レベル“L”を示す場合にコンデンサ7の他端と、コンデンサ7からの電流の引き込みに寄与する定電流源6とが接続される。
【0008】
換言すると、比較電圧Vcより高いときには定電流源5によりコンデンサ7を充電し、検波出力が比較電圧Vcより低いときには定電流源6によりコンデンサ7を放電するように動作する。
【0009】
そして、このコンデンサ7の充放電による電圧の変化が、制御電圧として電圧制御増幅器1に入力され、電圧制御増幅器1の利得を制御することができるとともに、これにより、AGC回路全体において負帰還ループが形成される。
【0010】
この際、定電流源5による充電電流を小さく、定電流源6による放電電流を大きくする。これにより、検波出力が比較電圧より低いときは急速に電圧制御増幅器1の利得を下げて検波出力がVcとなるように動作する一方、検波出力が比較電圧より高いときは電圧制御増幅器1の利得はほとんど変化せず、下側ピーク検波が可能となる。
【0011】
下側ピーク検波式AGC回路は、以上のような負帰還ループで成り立っており、これによって、検波出力の下側ピーク電位が電圧比較器3の比較電圧Vcと一致するように収束する。
【0012】
しかし、この方式を用いて、コンデンサ7の充放電を速くしてAGC回路の動作速度を速くしようとすると、短期間の充放電でも利得変化が大きくなり、図9に示すように、理想的な出力波形に対して、図中の実際の出力波形とAGCフィルタの電圧において、出力振幅の傾き、いわゆるサグが目立つようになってしまう。
【0013】
このサグの発生を防止する手段として、図8に示したAGC回路に、さらにAGCフィルタを付加したAGC回路が知られている。図10は、他の従来のピーク検波式AGC回路の一例を示すブロック図である。なお、図10において、図8と共通する部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0014】
図10に示すピーク検波式AGC回路は、上記したAGCフィルタ(図中では第1AGCフィルタ)501に加えて、バッファ8と、第2AGCフィルタ502と、を備えて構成され、第2AGCフィルタ502の出力が制御電圧として電圧制御増幅器1に入力される。
【0015】
ここで、バッファ8は、第1AGCフィルタ501により入力された電圧をそのまま第2AGCフィルタ502に入力するものであり、主にインピーダンス変換を目的とする。第2AGCフィルタ502は、抵抗9およびコンデンサ10を備えることにより低域通過型フィルタを構成しており、第1AGCフィルタから出力された出力電圧は、バッファ8を介して、上記した抵抗9に入力される。
【0016】
よって、第2AGCフィルタ502から出力される制御電圧は、低域通過型フィルタ機能によって高周波成分が除かれているため、緩やかな変動をすることになる。これに応じて電圧制御増幅器1の利得変化も緩やかになるため、上記したサグも緩やかにすることができる。
【0017】
以上のように、図10に示した従来のピーク検波式AGC回路によれば、AGC動作速度を速くすることができるとともに、サグの発生も抑えることがてきる。なお、この例では、バッファ8を用いた形式を示したが、バッファ8を用いずに直接第2AGCフィルタ502に入力することもでき、この場合にも上記した同様な特徴が得られる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来のピーク検波式AGC回路においては、第1AGCフィルタと第2AGCフィルタの動作スピードが異なることから、不具合が生ずる場合があった。図11および図12は、上述した従来のピーク検波式AGC回路を用いたときの入出力の関係を示した図であり、上記した不具合を説明するためのものである。
【0019】
まず、電圧制御増幅器1に入力される変調信号の振幅が急激に小さくなった際、第1AGCフィルタ501のコンデンサ7は小さな電流で充電されているため、緩やかに出力電圧が上がり、この出力電圧には高周波成分がほとんど含まれなくなる。
【0020】
したがって、第2AGCフィルタ502は、第1AGCフィルタ501からの出力電圧をほぼそのまま制御電圧として電圧制御増幅器1に入力することになり、図11に示すように、変調信号の振幅の急激な減少時においても理想的な検波出力を得ることができる。
【0021】
一方、逆に急激に大きな変調信号が入力された際には、第1AGCフィルタ501は大きな電流で放電されるために、その出力電圧は急激に変化する。よって、この出力電圧には高周波成分が多く含まれ、また、第2AGCフィルタによってこの高周波成分が取り除かれることになり、変調信号の振幅の急激な増加時においては、同図に示すように、理想的な検波出力に対し、検波出力のオーバーシュートが生じてしまう。
【0022】
第2AGCフィルタによって高周波成分が取り除かれ遅延が生じるため、第1AGCフィルタ501の出力電圧が所望の電圧に達しても、第2AGCフィルタ502の出力電圧はまだその電圧には到達していないということが起きる。すなわち、電圧制御増幅器1の利得が十分に下がりきっていないので、第1AGCフィルタ501はそのまま放電し続けることになる。その結果、図11に示すような、検波出力のオーバーシュートの発生、すなわちAGC動作の行き過ぎが起こってしまう。
【0023】
この原因としては、第1AGCフィルタ501の放電電流が大きいことと、図12に示すように、第2AGCフィルタ502が低い遮断周波数を持っているために比較的大きな遅延が存在することが挙げられる。
【0024】
この発明は上記問題点を解決するためになされたもので、入力振幅変動に強く、また従来のAGC動作の特性を損なわないピーク検波式AGC回路を得ることを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかるピーク検波式AGC回路にあっては、制御電圧の入力に応じて利得を可変とするとともに、変調信号を前記利得で増幅する電圧制御増幅手段と、前記電圧制御増幅手段により増幅された変調信号を検波する検波手段と、前記検波手段から出力される検波信号と所定の比較電圧とを比較する第1の比較手段と、第1の電圧と第2の電圧のいずれか一方を比較電圧として自己の比較結果に応じて切り換えるとともに、当該比較電圧と前記検波信号とを比較する第2の比較手段と、前記第1の比較手段の比較結果に応じて増減させた電圧を出力信号とする第1のフィルタと、前記第2の比較手段の比較結果に応じて遮断周波数を切り換え、前記第1のフィルタから出力された出力信号を前記遮断周波数に基づいて低域通過させた結果を前記制御電圧として前記電圧制御増幅手段に入力する第2のフィルタと、を備えたことを特徴とする。
【0026】
この発明によれば、二つのフィルタを備えたピーク検波式AGC回路において、自己の比較結果に応じて、第1の電圧と第2の電圧のいずれか一方を比較電圧として切り換えるとともに、その比較電圧と検波手段から出力された検波信号とを比較する第2の電圧比較手段と、第1のフィルタの次段に位置し、第2の電圧比較手段の比較結果に応じて遮断周波数を切り換えるとともに、その遮断周波数に基づいて低域通過させた結果を制御電圧として電圧制御増幅手段に入力する第2のフィルタと、を備えているので、急激に大きな変調信号が入力された際に、上記した第2のフィルタの遮断周波数の切り換えを、遮断周波数が高くなるようにおこなうことで、AGC制御速度を速くすることができる。
【0027】
つぎの発明にかかるピーク検波式AGC回路にあっては、制御電圧の入力に応じて利得を可変とするとともに、変調信号を前記利得で増幅する電圧制御増幅手段と、前記電圧制御増幅手段により増幅された変調信号を検波する検波手段と、前記検波手段から出力される検波信号と所定の比較電圧とを比較する第1の比較手段と、自己の比較結果に応じて、第1の電圧と第2の電圧のいずれか一方を比較電圧として切り換え、当該比較電圧と前記検波信号とを比較する第2の比較手段と、前記第1の比較手段の比較結果と前記第2の比較手段の比較結果とに応じて増減する電圧を出力信号とする第1のフィルタと、前記第1のフィルタから出力された出力信号を所定の遮断周波数に基づいて低域通過させた結果を前記制御電圧として前記電圧制御増幅手段に入力する第2のフィルタと、を備えたことを特徴とする。
【0028】
この発明によれば、二つのフィルタを備えたピーク検波式AGC回路において、自己の比較結果に応じて、第1の電圧と第2の電圧のいずれか一方を比較電圧として切り換えるとともに、その比較電圧と検波手段から出力された検波信号とを比較する第1の電圧比較手段と、第2のフィルタの前段に位置し、第1の電圧比較手段の比較結果と第2の電圧比較手段の比較結果とに応じて出力電圧を増減する第1のフィルタと、を備えているので、急激に大きな変調信号が入力された際に、上記した第1のフィルタの出力電圧を、その変化速度が低下するように増減することで、第2のフィルタが第1AGCフィルタの出力信号の変動に十分に追従することができる。
【0029】
つぎの発明にかかるピーク検波式AGC回路にあっては、請求項1または2の発明において、前記第2のフィルタは、前記遮断周波数を決定する抵抗を複数備え、当該抵抗を前記第2の比較手段の比較結果に応じて切り換えることを特徴とする。
【0030】
この発明によれば、第2のフィルタの遮断周波数の切り換えを、抵抗の切り換えによりおこなっているので、急激に大きな変調信号が入力された際に、上記した第2のフィルタの抵抗の切り換えが、遮断周波数が高くなるような抵抗値を示す抵抗となるように設定することで、AGC制御速度を速くすることができる。
【0031】
つぎの発明にかかるピーク検波式AGC回路にあっては、請求項1または2の発明において、前記第2のフィルタは、前記遮断周波数を決定するコンデンサを複数備え、当該コンデンサを前記第2の比較手段の比較結果に応じて切り換えることを特徴とする。
【0032】
この発明によれば、第2のフィルタの遮断周波数の切り換えを、コンデンサの切り換えによりおこなっているので、急激に大きな変調信号が入力された際に、上記した第2のフィルタのコンデンサの切り換えが、遮断周波数が高くなるような容量値のコンデンサとなるように設定することで、AGC制御速度を速くすることができる。
【0033】
つぎの発明にかかるピーク検波式AGC回路にあっては、請求項1〜4のいずれか一つの発明において、前記第1のフィルタは、前記出力信号となる電圧の増減速度を決定する電流源を複数備え、当該電流源を前記第2の比較手段の比較結果に応じて切り換えることを特徴とする。
【0034】
この発明によれば、第1のフィルタの出力電圧の増減を、定電流源の切り換えによりおこなっているので、急激に大きな変調信号が入力された際に、上記した第1のフィルタの定電流源の切り換えが、出力電圧の増減速度が低くなるような駆動電流を有する定電流源となるように設定することで、第2のフィルタが第1AGCフィルタの出力電圧の変動に十分に追従することができる。
【0035】
つぎの発明にかかるピーク検波式AGC回路にあっては、請求項1〜4のいずれか一つの発明において、前記第1のフィルタは、前記出力信号となる電圧の増減速度を決定するコンデンサを複数備え、当該コンデンサを前記第2の比較手段の比較結果に応じて切り換えることを特徴とする。
【0036】
この発明によれば、第1のフィルタの出力電圧の増減を、コンデンサの切り換えによりおこなっているので、急激に大きな変調信号が入力された際に、上記した第1のフィルタのコンデンサの切り換えが、出力電圧の増減速度が低くなるような容量値を有するコンデンサとなるように設定することで、第2のフィルタが第1AGCフィルタの出力電圧の変動に十分に追従することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明にかかるピーク検波式AGC回路の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。ただし、ここではすべて第1AGCフィルタと第2AGCフィルタとの間にバッファを用いた構成について説明するが、バッファのない場合についても同様の効果が得られる。
【0038】
実施の形態1.
まず、実施の形態1にかかるピーク検波式AGC回路について説明する。図1は、実施の形態1にかかるピーク検波式AGC回路を示すブロック図である。なお、図1において、図10と共通する部分については同一符号を付し、その説明を省略する。
【0039】
図1に示すピーク検波式AGC回路では、二つのAGCフィルタ101および102が、それぞれ図10に示した第1AGCフィルタ501および502に相当し、電圧比較器3に加えてさらに電圧比較器11を備えて構成される。特に、実施の形態1にかかるピーク検波式AGC回路は、電圧比較器11の比較結果に応じて、第2AGCフィルタ102の遮断周波数を決定している抵抗を切り換えることを特徴としている。
【0040】
第2AGCフィルタ102は、図10に示した第2AGCフィルタ502と同様に、抵抗とコンデンサとで定まる遮断周波数により、低域通過型フィルタとして機能とするものであるが、この遮断周波数を決定するための抵抗を二つ(抵抗14および15)備え、かつこれら抵抗の切り換えをおこなうためのスイッチ13を備えている。
【0041】
ここで、スイッチ13は、電圧比較器11の比較結果を示す信号を信号Bとすると、信号Bが論理レベル“H”を示す場合に、抵抗14を遮断周波数の決定に寄与する抵抗として切り換え、信号Bが論理レベル“L”を示す場合に、抵抗15を遮断周波数の決定に寄与する抵抗として切り換える。なお、ここでは、抵抗14を、図10に示した従来の抵抗9と同程度の抵抗値に設定し、抵抗15を、この抵抗14の示す抵抗値よりも小さく設定する。
【0042】
一方、電圧比較器11は、検波回路2から出力された検波出力を入力し、入力した検波出力が示す電圧と所定の比較電圧とを比較する回路であり、比較結果として、検波出力が比較電圧より高ければ論理レベル“H”の信号を出力し、検波出力が比較電圧より低ければ論理レベル“L”の信号を出力するものである。但し、この比較電圧は、電圧Vh1とVh2のいずれか一方の切り換えにより決定されるものであり、この比較電圧の切り換えは、電圧比較器11自身の比較結果に応じて動作するスイッチ12によっておこなわれる。
【0043】
ここで、スイッチ12は、電圧比較器11の比較結果を示す信号Bが論理レベル“H”を示す場合に、電圧Vh1を比較電圧として切り換え、信号Bが論理レベル“L”を示す場合に、電圧Vh2を比較電圧として切り換える。
【0044】
すなわち、電圧比較器11は、比較結果を示す信号が論理レベル“H”から論理レベル“L”に遷移するためのしきい電圧と、論理レベル“L”から論理レベル“H”に遷移するためのしきい電圧とが異なるといういわゆるヒステリシスを有することになる。なお、電圧Vh1は電圧比較器3の比較電圧Vcより低く、電圧Vh2は比較電圧Vc以上に設定する。
【0045】
続いて、このピーク検波式AGC回路の動作について説明する。なお、電圧制御増幅器1から、検波回路2、電圧比較器3および第1AGCフィルタ101を経由してバッファ8に至るまでの信号の処理は、上述した従来のピーク検波式AGC回路と同様であるので、それらの説明を省略し、ここでは、第2AGCフィルタ102と電圧比較器11の動作を中心に説明する。
【0046】
図2は、電圧制御増幅器1に変調信号として入力される入力信号と、検波回路2から出力される検波出力と、第2AGCフィルタ102の遮断周波数と、の関係を説明するための説明図である。まず、通常状態では電圧比較器11の出力は論理レベル“H”を示しており、これによりスイッチ13は抵抗14を選択し、スイッチ12は電圧Vh1を選択している。
【0047】
よって、図2に示すように、電圧比較器11は、抵抗14とコンデンサ10とによって決定される遮断周波数(図中において“低”を示す領域)により低域通過した信号を、制御電圧として電圧制御増幅器1に入力する。これにより、上記した比較電圧Vcを基準電位とする下側の包絡線の検波がおこなわれる。
【0048】
ここで、図2に示すように、電圧制御増幅器1の入力が急激に大きくなり、検波出力が上記した電圧Vh1以下となった場合、電圧比較器11の出力は、論理レベル“L”に遷移し、これに伴って、スイッチ12により電圧Vh2への切り換えと、スイッチ13による抵抗15への切り換えがおこなわれる。
【0049】
ここで、抵抗15は抵抗14よりも小さな抵抗値を示すため、このスイッチ13による抵抗の切り換えにより、第2AGCフィルタ102の遮断周波数は高くなるとともに、この第2AGCフィルタ102において生じていた遅延も少なくなる。すなわち、AGC回路ループの制御速度が速くなり、第1AGCフィルタ101の出力電圧の変化に、電圧制御増幅器1の利得変化が十分に追従できるようになり、従来みられたようなAGC動作の行き過ぎがなくなる。
【0050】
また、この際、スイッチ12によって、電圧比較器11の比較電圧がVh2に切り換えられているため、上記AGC動作の行き過ぎを回避した状態は、検波出力が電圧Vh2以上となるまで保持される。特に、入力信号が映像信号であるならば同期信号が検波出力の最下部に存在するので、電圧Vh2を信号が安定したときのペデスタルレベルと電圧比較器3の比較電圧Vcとの間に設定すれば、入力信号が安定したときに同期信号によって必ず検波出力が電圧Vh2以上になるため、電圧比較器11の出力が論理レベル“H”に切り換わり、元の状態に戻ることになる。
【0051】
以上に説明したとおり、実施の形態1にかかるピーク検波式AGC回路によれば、二つのAGCフィルタを備えたピーク検波式AGC回路において、自己の比較結果に応じて、二つの電圧Vh1とVh2のいずれか一方を比較電圧として切り換えるとともに、その比較電圧と検波回路2から出力された検波信号とを比較する電圧比較器11と、第1AGCフィルタ101の次段に位置し、電圧比較器11の比較結果に応じて遮断周波数を決定する抵抗を切り換えるとともに、その遮断周波数に基づいて低域通過させた結果を制御電圧として電圧制御増幅器1に入力する第2AGCフィルタ102と、を備え、急激に大きな変調信号が入力された際に、上記した第2AGCフィルタ102の抵抗の切り換えが、遮断周波数が高くなるようにおこなわれるので、AGC制御速度を速くすることができ、課題であるAGC動作の行き過ぎを抑制することができる。
【0052】
また、電圧比較器11における電圧Vh1とVh2間の比較電圧の切り換えは、検波回路2から出力される検波信号の急激な変動に応じて、ヒステリシス的におこなわれるので、検波信号が安定した後、通常状態の動作に迅速に移行させることができる。
【0053】
実施の形態2.
つぎに、実施の形態2にかかるピーク検波式AGC回路について説明する。図3は、実施の形態2にかかるピーク検波式AGC回路を示すブロック図である。なお、図3において、図1と共通する部分については同一符号を付し、その説明を省略する。また、図中、第1AGCフィルタ201は、図1の第1AGCフィルタ101に相当する。
【0054】
実施の形態2にかかるピーク検波式AGC回路は、第2AGCフィルタ202において、遮断周波数を決定するためのコンデンサが二つ(コンデンサ22および23)備えられ、電圧比較器11の出力によって制御されるスイッチ21が、これらコンデンサ22と23間の切り換えをおこなう点が、実施の形態1にかかるピーク検波式AGC回路と異なる。
【0055】
ただし、スイッチ21は、上記したコンデンサの切り換えによって電圧の変動がないように、特殊なスイッチを用いる必要がある。図4は、このスイッチ21の例を示すブロック図である。図4に示すスイッチ21は、さらに三つのスイッチ31〜33と一つのバッファ34から構成される。ここで、スイッチ31は、抵抗9の一端と接続するための端子を、スイッチ32と33の端子のいずれか一方に切り換え、かつ、コンデンサ22と23にそれぞれ接続された端子のいずれか一方に切り換えるものである。すなわち、図示するように、スイッチ31の切り換え対象となる二つの接点端子には、それぞれスイッチ32と33の接点端子の一方が接続されるとともに、コンデンサ22と23にそれぞれ接続された端子に接続されている。
【0056】
また、スイッチ32と33は、切り換え対象となる二つの接点端子の一方に、コンデンサ22と接続された端子が接続され、他方にコンデンサ23と接続された端子が接続されている。そして、スイッチ32と33の残る端子は、互いにバッファ34を介して接続されている。ここで、バッファ34は入力電圧をそのまま出力するものであり、これによってスイッチ32と33の両端子の電圧が常に一致することになる。
【0057】
なお、各三つのスイッチ31〜33は、電圧比較器11から出力された比較結果を信号Bとして、図4に示すように、この信号Bの論理レベルに応じて切り換え動作をおこなう。
【0058】
以下に、このピーク検波式AGC回路の動作について、実施の形態1と異なる点のみを説明する。実施の形態1に説明したように、電圧制御増幅器1の入力が急激に大きくなり、検波出力が上記した電圧Vh1以下となった場合は、電圧比較器11の出力は、論理レベル“L”に遷移し、これに伴って、スイッチ12により電圧Vh2への切り換えと、スイッチ13によるコンデンサ22への切り換えがおこなわれる。
【0059】
ここで、コンデンサ22はコンデンサ23よりも小さな容量値を示すため、このスイッチ21によるコンデンサの切り換えにより、第2AGCフィルタ202の遮断周波数は高く設定されるとともに、この第2AGCフィルタ202において生じていた遅延も少なくなる。すなわち、AGC回路ループの制御速度が速くなり、第1AGCフィルタ201の出力電圧の変化に、電圧制御増幅器1の利得変化が十分に追従できるようになり、従来みられたようなAGC動作の行き過ぎがなくなる。
【0060】
以上に説明したとおり、実施の形態2にかかるピーク検波式AGC回路によれば、二つのAGCフィルタを備えたピーク検波式AGC回路において、自己の比較結果に応じて、二つの電圧Vh1とVh2のいずれか一方を比較電圧として切り換えるとともに、その比較電圧と検波回路2から出力された検波信号とを比較する電圧比較器11と、第1AGCフィルタ201の次段に位置し、電圧比較器11の比較結果に応じて遮断周波数を決定するコンデンサを切り換えるとともに、その遮断周波数に基づいて低域通過させた結果を制御電圧として電圧制御増幅器1に入力する第2AGCフィルタ202と、を備え、急激に大きな変調信号が入力された際に、上記した第2AGCフィルタ202のコンデンサの切り換えが、遮断周波数が高くなるようにおこなわれるので、AGC制御速度を速くすることができ、課題であるAGC動作の行き過ぎを抑制することができる。
【0061】
また、実施の形態1と同様に、電圧比較器11における電圧Vh1とVh2間の比較電圧の切り換えは、検波回路2から出力される検波信号の急激な変動に応じて、ヒステリシス的におこなわれるので、検波信号が安定した後、通常状態の動作に迅速に移行させることができる。
【0062】
実施の形態3.
つぎに、実施の形態3にかかるピーク検波式AGC回路について説明する。図5は、実施の形態3にかかるピーク検波式AGC回路を示すブロック図である。なお、図5において、図10と共通する部分については同一符号を付し、その説明を省略する。また、図中、第2AGCフィルタ302は、第2AGCフィルタ102に相当する。
【0063】
特に、実施の形態3にかかるピーク検波式AGC回路は、実施の形態1にかかるピーク検波式AGC回路が第2AGCフィルタ102の遮断周波数を切り換えたのに対し、第1AGCフィルタ301において、電圧比較器11の比較結果に応じて、コンデンサ7の放電に寄与する定電流源を切り換えることを特徴としている。
【0064】
図5に示すように、第1AGCフィルタ301は、図10に示した第1AGCフィルタ501と同様に、定電流源によるコンデンサの充放電によって増減する電圧を出力するものであるが、コンデンサの放電に寄与する定電流源を二つ(定電流源42および43)備え、かつこれら定電流源の切り換えをおこなうためのスイッチ41を備えている。
【0065】
ここで、スイッチ41は、電圧比較器11の比較結果を示す信号を信号Bとすると、信号Bが論理レベル“H”を示す場合に、定電流源43をコンデンサ7の放電に寄与する定電流源として切り換え、信号Bが論理レベル“L”を示す場合に、定電流源42をコンデンサ7の放電に寄与する定電流源として切り換える。なお、ここでは、定電流源43を、図10に示した従来の定電流源6と同程度の駆動電流に設定し、定電流源42を、この定電流源43の示す駆動電流よりも小さく設定する。
【0066】
以下に、このピーク検波式AGC回路の動作について、主に実施の形態1と異なる点のみを説明する。図6は、電圧制御増幅器1に変調信号として入力される入力信号と、検波回路2から出力される検波出力と、第1AGCフィルタ301の放電電流と、の関係を説明するための説明図である。まず、通常状態では電圧比較器11の出力は論理レベル“H”を示しており、これによりスイッチ41は定電流源43を選択し、スイッチ12は電圧Vh1を選択している。
【0067】
よって、図6に示すように、電圧比較器11は、定電流源43の示す駆動電流(図中において“大”を示す領域)によりコンデンサ7を放電する。この放電により低下する電圧が第2AGCフィルタ302に入力され、制御電圧が電圧制御増幅器1に入力されることにより、上記した比較電圧Vcを基準電位とする下側の包絡線の検波がおこなわれる。
【0068】
ここで、図6に示すように、電圧制御増幅器1の入力が急激に大きくなり、検波出力が上記した電圧Vh1以下となった場合は、電圧比較器11の出力は、論理レベル“L”に遷移し、これに伴って、スイッチ12により電圧Vh2への切り換えと、スイッチ41による定電流源42への切り換えがおこなわれる。
【0069】
ここで、定電流源42は定電流源43よりも小さな駆動電流を示すため、このスイッチ41による定電流源の切り換えにより、コンデンサ7への放電電流が小さくなる。この結果、第1AGCフィルタの出力電圧の変化が緩やかになり、第2AGCフィルタ302もこの変化に対して十分に追従できるようになるため、従来みられたようなAGC動作の行き過ぎがなくなる。
【0070】
以上に説明したとおり、実施の形態3にかかるピーク検波式AGC回路によれば、二つのAGCフィルタを備えたピーク検波式AGC回路において、自己の比較結果に応じて、二つの電圧Vh1とVh2のいずれか一方を比較電圧として切り換えるとともに、その比較電圧と検波回路2から出力された検波信号とを比較する電圧比較器11と、電圧比較器11の比較結果に応じて、コンデンサ7の放電に寄与する定電流源を切り換える第1AGCフィルタ301と、を備え、急激に大きな変調信号が入力された際に、上記した第1AGCフィルタ301の定電流源の切り換えが、緩やかな低下を示す電圧を出力するようにおこなわれるので、課題であるAGC動作の行き過ぎを抑制することができる。
【0071】
また、実施の形態1と同様に、電圧比較器11における電圧Vh1とVh2間の比較電圧の切り換えは、検波回路2から出力される検波信号の急激な変動に応じて、ヒステリシス的におこなわれるので、検波信号が安定した後、通常状態の動作に迅速に移行させることができる。
【0072】
実施の形態4.
つぎに、実施の形態4にかかるピーク検波式AGC回路について説明する。図7は、実施の形態4にかかるピーク検波式AGC回路を示すブロック図である。なお、図4において、図5と共通する部分については同一符号を付し、その説明を省略する。また、図中、第2AGCフィルタ402は、図5の第2AGCフィルタ302に相当する。
【0073】
実施の形態4にかかるピーク検波式AGC回路は、第1AGCフィルタ401において、定電流源5または6により充放電されるコンデンサが二つ(コンデンサ52および53)備えられ、電圧比較器11の出力によって制御されるスイッチ51が、これらコンデンサ52と53間の切り換えをおこなう点が、実施の形態3にかかるピーク検波式AGC回路と異なる。
【0074】
ただし、スイッチ51は、上記したコンデンサの切り換えによって電圧の変動がないように、実施の形態2において説明したスイッチ21と同様な特殊なスイッチを用いる必要がある。
【0075】
以下に、このピーク検波式AGC回路の動作について、実施の形態3と異なる点のみを説明する。実施の形態3に説明したように、電圧制御増幅器1の入力が急激に大きくなり、検波出力が上記した電圧Vh1以下となった場合は、電圧比較器11の出力は、論理レベル“L”に遷移し、これに伴って、スイッチ12により電圧Vh2への切り換えと、スイッチ51によるコンデンサ52への切り換えがおこなわれる。
【0076】
ここで、コンデンサ52はコンデンサ53よりも大きな容量値を示すため、このスイッチ51によるコンデンサの切り換えにより、第1AGCフィルタの出力電圧の変化速度が遅くなる。この結果、第1AGCフィルタの出力電圧の変化が緩やかになり、第2AGCフィルタ302もこの変化に対して十分に追従できるようになるため、従来みられたようなAGC動作の行き過ぎがなくなる。
【0077】
以上に説明したとおり、実施の形態4にかかるピーク検波式AGC回路によれば、二つのAGCフィルタを備えたピーク検波式AGC回路において、自己の比較結果に応じて、二つの電圧Vh1とVh2のいずれか一方を比較電圧として切り換えるとともに、その比較電圧と検波回路2から出力された検波信号とを比較する電圧比較器11と、電圧比較器11の比較結果に応じて、定電流源によって充放電されるコンデンサを切り換える第1AGCフィルタ401と、を備え、急激に大きな変調信号が入力された際に、上記した第1AGCフィルタ401のコンデンサの切り換えが、緩やかな低下を示す電圧を出力するようにおこなわれるので、課題であるAGC動作の行き過ぎを抑制することができる。
【0078】
また、実施の形態1と同様に、電圧比較器11における電圧Vh1とVh2間の比較電圧の切り換えは、検波回路2から出力される検波信号の急激な変動に応じて、ヒステリシス的におこなわれるので、検波信号が安定した後、通常状態の動作に迅速に移行させることができる。
【0079】
実施の形態5.
以上に説明した実施の形態1および2に説明したように、第2AGCフィルタの遮断周波数を切り換える方式では、切り換え動作によって回路状態が大きく変化し、悪影響を及ぼす可能性がある。たとえば、図1において第2のAGCフィルタの出力から電圧制御増幅器1へ常に一定の電流Iが流れているとし、ここで、小さな抵抗から大きな抵抗に切り換えた場合、電流Iがその抵抗にも流れるために電圧降下が増し、AGCフィルタの出力電圧は下がってしまう。すなわち、抵抗の切り換えによってAGCフィルタ電圧が揺れてしまい、その揺れが検波出力に現れ、信号の劣化を招くことになる。
【0080】
一方、以上に説明した実施の形態3および4に説明したように、第1AGCフィルタのコンデンサの放電速度を切り換える方式は、結果的に、AGC速度を遅くしてしまう。
【0081】
そこで、実施の形態5にかかるピーク検波式AGC回路として、実施の形態1または2と実施の形態3または4を組み合わせて構成し、上記した欠点を互いに補うこと、すなわち回路状態の変化による出力の揺れを抑え、また、AGC速度も極端に遅くなることなく課題であるAGC動作の行き過ぎを抑えることができる。
【0082】
【発明の効果】
以上、説明したとおり、この発明によれば、二つのフィルタを備えたピーク検波式AGC回路において、自己の比較結果に応じて、第1の電圧と第2の電圧のいずれか一方を比較電圧として切り換えるとともに、その比較電圧と検波手段から出力された検波信号とを比較する第2の電圧比較手段と、第1のフィルタの次段に位置し、第2の電圧比較手段の比較結果に応じて遮断周波数を切り換えるとともに、その遮断周波数に基づいて低域通過させた結果を制御電圧として電圧制御増幅手段に入力する第2のフィルタと、を備えているので、急激に大きな変調信号が入力された際に、上記した第2のフィルタの遮断周波数の切り換えを、遮断周波数が高くなるようにおこなうことで、AGC制御速度を速くすることができ、課題であるAGC動作の行き過ぎを抑制することができるという効果を奏する。
【0083】
さらに、第2の電圧比較手段における二つの電圧間の比較電圧の切り換えは、検波手段から出力される検波信号の急激な変動に応じて、ヒステリシス的におこなわれるので、検波信号が安定した後、通常状態の動作に迅速に移行させることができる。
【0084】
つぎの発明によれば、二つのフィルタを備えたピーク検波式AGC回路において、自己の比較結果に応じて、第1の電圧と第2の電圧のいずれか一方を比較電圧として切り換えるとともに、その比較電圧と検波手段から出力された検波信号とを比較する第2の電圧比較手段と、第2のフィルタの前段に位置し、第1の電圧比較手段の比較結果と第2の電圧比較手段の比較結果とに応じて出力電圧を増減する第1のフィルタと、を備えているので、急激に大きな変調信号が入力された際に、上記した第1のフィルタの出力電圧を、その変化速度が低下するように増減することで、課題であるAGC動作の行き過ぎを抑制することができるという効果を奏する。
【0085】
さらに、第2の電圧比較手段における二つの電圧間の比較電圧の切り換えは、検波手段から出力される検波信号の急激な変動に応じて、ヒステリシス的におこなわれるので、検波信号が安定した後、通常状態の動作に迅速に移行させることができるという効果を奏する。
【0086】
つぎの発明によれば、第2のフィルタの遮断周波数の切り換えを、抵抗の切り換えによりおこなっているので、急激に大きな変調信号が入力された際に、上記した第2のフィルタの抵抗の切り換えが、遮断周波数が高くなるような抵抗値を示す抵抗となるように設定することで、AGC制御速度を速くすることができ、課題であるAGC動作の行き過ぎを抑制することができるという効果を奏する。
【0087】
つぎの発明によれば、第2のフィルタの遮断周波数の切り換えを、コンデンサの切り換えによりおこなっているので、急激に大きな変調信号が入力された際に、上記した第2のフィルタのコンデンサの切り換えが、遮断周波数が高くなるような容量値のコンデンサとなるように設定することで、AGC制御速度を速くすることができ、課題であるAGC動作の行き過ぎを抑制することができるという効果を奏する。
【0088】
つぎの発明によれば、第1のフィルタの出力電圧の増減を、定電流源の切り換えによりおこなっているので、急激に大きな変調信号が入力された際に、上記した第1のフィルタの定電流源の切り換えが、出力電圧の増減速度が低くなるような駆動電流を有する定電流源となるように設定することで、第2のフィルタが第1AGCフィルタの出力電圧の変動に十分に追従することができるという効果を奏する。
【0089】
つぎの発明によれば、第1のフィルタの出力電圧の増減を、コンデンサの切り換えによりおこなっているので、急激に大きな変調信号が入力された際に、上記した第1のフィルタのコンデンサの切り換えが、出力電圧の増減速度が低くなるような容量値を有するコンデンサとなるように設定することで、第2のフィルタが第1AGCフィルタの出力電圧の変動に十分に追従することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1にかかるピーク検波式AGC回路を示すブロック図である。
【図2】 実施の形態1にかかるピーク検波式AGC回路において、電圧制御増幅器に変調信号として入力される入力信号と、検波回路から出力される検波出力と、第2AGCフィルタの遮断周波数と、の関係を説明するための説明図である。
【図3】 実施の形態2にかかるピーク検波式AGC回路を示すブロック図である。
【図4】 実施の形態2にかかるピーク検波式AGC回路におけるスイッチの例を示すブロック図である。
【図5】 実施の形態3にかかるピーク検波式AGC回路を示すブロック図である。
【図6】 実施の形態3にかかるピーク検波式AGC回路において、電圧制御増幅器に変調信号として入力される入力信号と、検波回路から出力される検波出力と、第2AGCフィルタの遮断周波数と、の関係を説明するための説明図である。
【図7】 実施の形態4にかかるピーク検波式AGC回路を示すブロック図である。
【図8】 従来におけるピーク検波式AGC回路の一例を示すブロック図である。
【図9】 従来におけるピーク検波式AGC回路における問題を説明するための説明図である。
【図10】 従来における他のピーク検波式AGC回路の一例を示すブロック図である。
【図11】 従来におけるピーク検波式AGC回路における問題を説明するための説明図である。
【図12】 従来におけるピーク検波式AGC回路における問題を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 電圧制御増幅器、2 検波回路、3,11 電圧比較器、4,12,13,21,31〜33,41,51 スイッチ、5,6,42,43 定電流源7,10,22,23,52,53 コンデンサ、8,34 バッファ、9,14,15,抵抗、101,201,301,401,501 第1AGCフィルタ、102,202,302,402,502 第2AGCフィルタ。
Claims (6)
- 制御電圧の入力に応じて利得を可変とするとともに、変調信号を前記利得で増幅する電圧制御増幅手段と、
前記電圧制御増幅手段により増幅された変調信号を検波する検波手段と、
前記検波手段から出力される検波信号と所定の比較電圧とを比較する第1の比較手段と、
自己の比較結果に応じて、第1の電圧と第2の電圧のいずれか一方を比較電圧として切り換え、当該比較電圧と前記検波信号とを比較する第2の比較手段と、前記第1の比較手段の比較結果に応じて増減する電圧を出力信号とする第1のフィルタと、
前記第2の比較手段の比較結果に応じて遮断周波数を切り換え、前記第1のフィルタから出力された出力信号を前記遮断周波数に基づいて低域通過させた結果を前記制御電圧として前記電圧制御増幅手段に入力する第2のフィルタと、
を備えたことを特徴とするピーク検波式AGC回路。 - 制御電圧の入力に応じて利得を可変とするとともに、変調信号を前記利得で増幅する電圧制御増幅手段と、
前記電圧制御増幅手段により増幅された変調信号を検波する検波手段と、
前記検波手段から出力される検波信号と所定の比較電圧とを比較する第1の比較手段と、
自己の比較結果に応じて、第1の電圧と第2の電圧のいずれか一方を比較電圧として切り換え、当該比較電圧と前記検波信号とを比較する第2の比較手段と、前記第1の比較手段の比較結果と前記第2の比較手段の比較結果とに応じて増減する電圧を出力信号とする第1のフィルタと、
前記第1のフィルタから出力された出力信号を所定の遮断周波数に基づいて低域通過させた結果を前記制御電圧として前記電圧制御増幅手段に入力する第2のフィルタと、
を備えたことを特徴とするピーク検波式AGC回路。 - 前記第2のフィルタは、前記遮断周波数を決定する抵抗を複数備え、当該抵抗を前記第2の比較手段の比較結果に応じて切り換えることを特徴とする請求項1または2に記載のピーク検波式AGC回路。
- 前記第2のフィルタは、前記遮断周波数を決定するコンデンサを複数備え、当該コンデンサを前記第2の比較手段の比較結果に応じて切り換えることを特徴とする請求項1または2に記載のピーク検波式AGC回路。
- 前記第1のフィルタは、前記出力信号となる電圧の増減速度を決定する電流源を複数備え、当該電流源を前記第1の比較手段の比較結果に応じて切り換えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のピーク検波式AGC回路。
- 前記第1のフィルタは、前記出力信号となる電圧の増減速度を決定するコンデンサを複数備え、当該コンデンサを前記第1の比較手段の比較結果に応じて切り換えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のピーク検波式AGC回路。
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