JP2001119255A - ピーク検波式agc回路 - Google Patents

ピーク検波式agc回路

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JP2001119255A
JP2001119255A JP29530599A JP29530599A JP2001119255A JP 2001119255 A JP2001119255 A JP 2001119255A JP 29530599 A JP29530599 A JP 29530599A JP 29530599 A JP29530599 A JP 29530599A JP 2001119255 A JP2001119255 A JP 2001119255A
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    • H03G3/20Automatic control
    • H03G3/30Automatic control in amplifiers having semiconductor devices
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  • Control Of Amplification And Gain Control (AREA)
  • Television Receiver Circuits (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力振幅変動に強く、また従来のAGC動作
の特性を損なわないピーク検波式AGC回路を得るこ
と。 【解決手段】 二つのフィルタを備えたピーク検波式A
GC回路において、電圧比較器11により、自己の比較
結果に応じて電圧Vh1とVh2のいずれか一方を比較
電圧として切り換えるとともに、その比較電圧と検波回
路2から出力された検波信号とを比較し、第2AGCフ
ィルタにより、電圧比較器11の比較結果に応じて遮断
周波数を切り換えるとともに、その遮断周波数に基づい
て低域通過させた結果を制御電圧として電圧制御増幅器
1に入力するので、急激に大きな変調信号が入力された
際に、上記した第2AGCフィルタの遮断周波数の切り
換えを、遮断周波数が高くなるようにおこなうことで、
AGC制御速度を速くすることができ、AGC動作の行
き過ぎを抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、テレビジョンの
受信装置等に用いられているピーク検波式AGC(Au
tomatic Gain Control)回路に関
し、特に、急激な変調信号の振幅変動に対し、安定した
自動利得制御を可能とするものである。
【0002】
【従来の技術】図8は、従来のピーク検波式AGC回路
の一例を示すブロック図である。特に図8に示すピーク
検波式AGC回路は、従来のテレビジョンのVIF信号
処理に用いられ、AGCフィルタを一つだけ備えた下側
ピーク検波式のAGC回路の例を示すものである。
【0003】図8において、従来のピーク検波式AGC
回路は、電圧制御増幅器1と、検波回路2と、電圧比較
器3と、AGCフィルタ501と、を備えて構成され
る。ここで、電圧制御増幅器1は、制御電圧によって増
幅器の利得の変更を可能とし、入力される変調信号をそ
の利得により増幅する回路であり、特に入力される制御
電圧が高い程、利得を大きく設定するものである。
【0004】また、検波回路2は、電圧制御増幅器1か
ら出力される変調信号を復調する回路であり、入力され
た変調信号の下側の包絡線を検波出力として出力するも
のである。電圧比較器3は、検波回路2から出力された
検波出力を入力し、入力した検波出力が示す電圧と所定
の比較電圧Vcとを比較する回路である。
【0005】また、この電圧比較器3は比較結果とし
て、検波出力が比較電圧Vcより高ければ論理レベル
“H”の信号を出力し、検波出力が比較電圧Vcより低
ければ論理レベル“L”の信号を出力する。なお、比較
電圧Vcは、下側ピーク検波をおこなうために、検波出
力の直流電圧より低く設定される。
【0006】AGCフィルタ501は、スイッチ4と、
定電流源5と、定電流源6と、コンデンサ7と、を備え
て構成される。電圧比較器3から比較結果として出力さ
れた論理レベルの信号は、このスイッチ4の制御信号と
してAGCフィルタ501に入力される。
【0007】スイッチ4は、上記した比較結果を示す信
号に応じて、定電流源5と定電流源6のいずれか一方を
切り換えて、コンデンサ7に接続するものである。具体
的には、図8に示すように、コンデンサ7の一端は接地
されており、その他端が定電流源5と定電流源6のいず
れか一方に接続される。ここで、上記した比較結果を示
す信号を信号Aとすると、信号Aが論理レベル“H”を
示す場合にコンデンサ7の他端と、コンデンサ7への電
流供給に寄与する定電流源5とが接続され、信号Aが論
理レベル“L”を示す場合にコンデンサ7の他端と、コ
ンデンサ7からの電流の引き込みに寄与する定電流源6
とが接続される。
【0008】換言すると、比較電圧Vcより高いときに
は定電流源5によりコンデンサ7を充電し、検波出力が
比較電圧Vcより低いときには定電流源6によりコンデ
ンサ7を放電するように動作する。
【0009】そして、このコンデンサ7の充放電による
電圧の変化が、制御電圧として電圧制御増幅器1に入力
され、電圧制御増幅器1の利得を制御することができる
とともに、これにより、AGC回路全体において負帰還
ループが形成される。
【0010】この際、定電流源5による充電電流を小さ
く、定電流源6による放電電流を大きくする。これによ
り、検波出力が比較電圧より低いときは急速に電圧制御
増幅器1の利得を下げて検波出力がVcとなるように動
作する一方、検波出力が比較電圧より高いときは電圧制
御増幅器1の利得はほとんど変化せず、下側ピーク検波
が可能となる。
【0011】下側ピーク検波式AGC回路は、以上のよ
うな負帰還ループで成り立っており、これによって、検
波出力の下側ピーク電位が電圧比較器3の比較電圧Vc
と一致するように収束する。
【0012】しかし、この方式を用いて、コンデンサ7
の充放電を速くしてAGC回路の動作速度を速くしよう
とすると、短期間の充放電でも利得変化が大きくなり、
図9に示すように、理想的な出力波形に対して、図中の
実際の出力波形とAGCフィルタの電圧において、出力
振幅の傾き、いわゆるサグが目立つようになってしま
う。
【0013】このサグの発生を防止する手段として、図
8に示したAGC回路に、さらにAGCフィルタを付加
したAGC回路が知られている。図10は、他の従来の
ピーク検波式AGC回路の一例を示すブロック図であ
る。なお、図10において、図8と共通する部分には同
一符号を付し、その説明を省略する。
【0014】図10に示すピーク検波式AGC回路は、
上記したAGCフィルタ(図中では第1AGCフィル
タ)501に加えて、バッファ8と、第2AGCフィル
タ502と、を備えて構成され、第2AGCフィルタ5
02の出力が制御電圧として電圧制御増幅器1に入力さ
れる。
【0015】ここで、バッファ8は、第1AGCフィル
タ501により入力された電圧をそのまま第2AGCフ
ィルタ502に入力するものであり、主にインピーダン
ス変換を目的とする。第2AGCフィルタ502は、抵
抗9およびコンデンサ10を備えることにより低域通過
型フィルタを構成しており、第1AGCフィルタから出
力された出力電圧は、バッファ8を介して、上記した抵
抗9に入力される。
【0016】よって、第2AGCフィルタ502から出
力される制御電圧は、低域通過型フィルタ機能によって
高周波成分が除かれているため、緩やかな変動をするこ
とになる。これに応じて電圧制御増幅器1の利得変化も
緩やかになるため、上記したサグも緩やかにすることが
できる。
【0017】以上のように、図10に示した従来のピー
ク検波式AGC回路によれば、AGC動作速度を速くす
ることができるとともに、サグの発生も抑えることがて
きる。なお、この例では、バッファ8を用いた形式を示
したが、バッファ8を用いずに直接第2AGCフィルタ
502に入力することもでき、この場合にも上記した同
様な特徴が得られる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のピーク検波式AGC回路においては、第1AG
Cフィルタと第2AGCフィルタの動作スピードが異な
ることから、不具合が生ずる場合があった。図11およ
び図12は、上述した従来のピーク検波式AGC回路を
用いたときの入出力の関係を示した図であり、上記した
不具合を説明するためのものである。
【0019】まず、電圧制御増幅器1に入力される変調
信号の振幅が急激に小さくなった際、第1AGCフィル
タ501のコンデンサ7は小さな電流で充電されている
ため、緩やかに出力電圧が上がり、この出力電圧には高
周波成分がほとんど含まれなくなる。
【0020】したがって、第2AGCフィルタ502
は、第1AGCフィルタ501からの出力電圧をほぼそ
のまま制御電圧として電圧制御増幅器1に入力すること
になり、図11に示すように、変調信号の振幅の急激な
減少時においても理想的な検波出力を得ることができ
る。
【0021】一方、逆に急激に大きな変調信号が入力さ
れた際には、第1AGCフィルタ501は大きな電流で
放電されるために、その出力電圧は急激に変化する。よ
って、この出力電圧には高周波成分が多く含まれ、ま
た、第2AGCフィルタによってこの高周波成分が取り
除かれることになり、変調信号の振幅の急激な増加時に
おいては、同図に示すように、理想的な検波出力に対
し、検波出力のオーバーシュートが生じてしまう。
【0022】第2AGCフィルタによって高周波成分が
取り除かれ遅延が生じるため、第1AGCフィルタ50
1の出力電圧が所望の電圧に達しても、第2AGCフィ
ルタ502の出力電圧はまだその電圧には到達していな
いということが起きる。すなわち、電圧制御増幅器1の
利得が十分に下がりきっていないので、第1AGCフィ
ルタ501はそのまま放電し続けることになる。その結
果、図11に示すような、検波出力のオーバーシュート
の発生、すなわちAGC動作の行き過ぎが起こってしま
う。
【0023】この原因としては、第1AGCフィルタ5
01の放電電流が大きいことと、図12に示すように、
第2AGCフィルタ502が低い遮断周波数を持ってい
るために比較的大きな遅延が存在することが挙げられ
る。
【0024】この発明は上記問題点を解決するためにな
されたもので、入力振幅変動に強く、また従来のAGC
動作の特性を損なわないピーク検波式AGC回路を得る
ことを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、
目的を達成するため、この発明にかかるピーク検波式A
GC回路にあっては、制御電圧の入力に応じて利得を可
変とするとともに、変調信号を前記利得で増幅する電圧
制御増幅手段と、前記電圧制御増幅手段により増幅され
た変調信号を検波する検波手段と、前記検波手段から出
力される検波信号と所定の比較電圧とを比較する第1の
比較手段と、第1の電圧と第2の電圧のいずれか一方を
比較電圧として自己の比較結果に応じて切り換えるとと
もに、当該比較電圧と前記検波信号とを比較する第2の
比較手段と、前記第1の比較手段の比較結果に応じて増
減させた電圧を出力信号とする第1のフィルタと、前記
第2の比較手段の比較結果に応じて遮断周波数を切り換
え、前記第1のフィルタから出力された出力信号を前記
遮断周波数に基づいて低域通過させた結果を前記制御電
圧として前記電圧制御増幅手段に入力する第2のフィル
タと、を備えたことを特徴とする。
【0026】この発明によれば、二つのフィルタを備え
たピーク検波式AGC回路において、自己の比較結果に
応じて、第1の電圧と第2の電圧のいずれか一方を比較
電圧として切り換えるとともに、その比較電圧と検波手
段から出力された検波信号とを比較する第2の電圧比較
手段と、第1のフィルタの次段に位置し、第2の電圧比
較手段の比較結果に応じて遮断周波数を切り換えるとと
もに、その遮断周波数に基づいて低域通過させた結果を
制御電圧として電圧制御増幅手段に入力する第2のフィ
ルタと、を備えているので、急激に大きな変調信号が入
力された際に、上記した第2のフィルタの遮断周波数の
切り換えを、遮断周波数が高くなるようにおこなうこと
で、AGC制御速度を速くすることができる。
【0027】つぎの発明にかかるピーク検波式AGC回
路にあっては、制御電圧の入力に応じて利得を可変とす
るとともに、変調信号を前記利得で増幅する電圧制御増
幅手段と、前記電圧制御増幅手段により増幅された変調
信号を検波する検波手段と、前記検波手段から出力され
る検波信号と所定の比較電圧とを比較する第1の比較手
段と、自己の比較結果に応じて、第1の電圧と第2の電
圧のいずれか一方を比較電圧として切り換え、当該比較
電圧と前記検波信号とを比較する第2の比較手段と、前
記第1の比較手段の比較結果と前記第2の比較手段の比
較結果とに応じて増減する電圧を出力信号とする第1の
フィルタと、前記第1のフィルタから出力された出力信
号を所定の遮断周波数に基づいて低域通過させた結果を
前記制御電圧として前記電圧制御増幅手段に入力する第
2のフィルタと、を備えたことを特徴とする。
【0028】この発明によれば、二つのフィルタを備え
たピーク検波式AGC回路において、自己の比較結果に
応じて、第1の電圧と第2の電圧のいずれか一方を比較
電圧として切り換えるとともに、その比較電圧と検波手
段から出力された検波信号とを比較する第1の電圧比較
手段と、第2のフィルタの前段に位置し、第1の電圧比
較手段の比較結果と第2の電圧比較手段の比較結果とに
応じて出力電圧を増減する第1のフィルタと、を備えて
いるので、急激に大きな変調信号が入力された際に、上
記した第1のフィルタの出力電圧を、その変化速度が低
下するように増減することで、第2のフィルタが第1A
GCフィルタの出力信号の変動に十分に追従することが
できる。
【0029】つぎの発明にかかるピーク検波式AGC回
路にあっては、請求項1または2の発明において、前記
第2のフィルタは、前記遮断周波数を決定する抵抗を複
数備え、当該抵抗を前記第2の比較手段の比較結果に応
じて切り換えることを特徴とする。
【0030】この発明によれば、第2のフィルタの遮断
周波数の切り換えを、抵抗の切り換えによりおこなって
いるので、急激に大きな変調信号が入力された際に、上
記した第2のフィルタの抵抗の切り換えが、遮断周波数
が高くなるような抵抗値を示す抵抗となるように設定す
ることで、AGC制御速度を速くすることができる。
【0031】つぎの発明にかかるピーク検波式AGC回
路にあっては、請求項1または2の発明において、前記
第2のフィルタは、前記遮断周波数を決定するコンデン
サを複数備え、当該コンデンサを前記第2の比較手段の
比較結果に応じて切り換えることを特徴とする。
【0032】この発明によれば、第2のフィルタの遮断
周波数の切り換えを、コンデンサの切り換えによりおこ
なっているので、急激に大きな変調信号が入力された際
に、上記した第2のフィルタのコンデンサの切り換え
が、遮断周波数が高くなるような容量値のコンデンサと
なるように設定することで、AGC制御速度を速くする
ことができる。
【0033】つぎの発明にかかるピーク検波式AGC回
路にあっては、請求項1〜4のいずれか一つの発明にお
いて、前記第1のフィルタは、前記出力信号となる電圧
の増減速度を決定する電流源を複数備え、当該電流源を
前記第2の比較手段の比較結果に応じて切り換えること
を特徴とする。
【0034】この発明によれば、第1のフィルタの出力
電圧の増減を、定電流源の切り換えによりおこなってい
るので、急激に大きな変調信号が入力された際に、上記
した第1のフィルタの定電流源の切り換えが、出力電圧
の増減速度が低くなるような駆動電流を有する定電流源
となるように設定することで、第2のフィルタが第1A
GCフィルタの出力電圧の変動に十分に追従することが
できる。
【0035】つぎの発明にかかるピーク検波式AGC回
路にあっては、請求項1〜4のいずれか一つの発明にお
いて、前記第1のフィルタは、前記出力信号となる電圧
の増減速度を決定するコンデンサを複数備え、当該コン
デンサを前記第2の比較手段の比較結果に応じて切り換
えることを特徴とする。
【0036】この発明によれば、第1のフィルタの出力
電圧の増減を、コンデンサの切り換えによりおこなって
いるので、急激に大きな変調信号が入力された際に、上
記した第1のフィルタのコンデンサの切り換えが、出力
電圧の増減速度が低くなるような容量値を有するコンデ
ンサとなるように設定することで、第2のフィルタが第
1AGCフィルタの出力電圧の変動に十分に追従するこ
とができる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下に、この発明にかかるピーク
検波式AGC回路の実施の形態を図面に基づいて詳細に
説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定
されるものではない。ただし、ここではすべて第1AG
Cフィルタと第2AGCフィルタとの間にバッファを用
いた構成について説明するが、バッファのない場合につ
いても同様の効果が得られる。
【0038】実施の形態1.まず、実施の形態1にかか
るピーク検波式AGC回路について説明する。図1は、
実施の形態1にかかるピーク検波式AGC回路を示すブ
ロック図である。なお、図1において、図10と共通す
る部分については同一符号を付し、その説明を省略す
る。
【0039】図1に示すピーク検波式AGC回路では、
二つのAGCフィルタ101および102が、それぞれ
図10に示した第1AGCフィルタ501および502
に相当し、電圧比較器3に加えてさらに電圧比較器11
を備えて構成される。特に、実施の形態1にかかるピー
ク検波式AGC回路は、電圧比較器11の比較結果に応
じて、第2AGCフィルタ102の遮断周波数を決定し
ている抵抗を切り換えることを特徴としている。
【0040】第2AGCフィルタ102は、図10に示
した第2AGCフィルタ502と同様に、抵抗とコンデ
ンサとで定まる遮断周波数により、低域通過型フィルタ
として機能とするものであるが、この遮断周波数を決定
するための抵抗を二つ(抵抗14および15)備え、か
つこれら抵抗の切り換えをおこなうためのスイッチ13
を備えている。
【0041】ここで、スイッチ13は、電圧比較器11
の比較結果を示す信号を信号Bとすると、信号Bが論理
レベル“H”を示す場合に、抵抗14を遮断周波数の決
定に寄与する抵抗として切り換え、信号Bが論理レベル
“L”を示す場合に、抵抗15を遮断周波数の決定に寄
与する抵抗として切り換える。なお、ここでは、抵抗1
4を、図10に示した従来の抵抗9と同程度の抵抗値に
設定し、抵抗15を、この抵抗14の示す抵抗値よりも
小さく設定する。
【0042】一方、電圧比較器11は、検波回路2から
出力された検波出力を入力し、入力した検波出力が示す
電圧と所定の比較電圧とを比較する回路であり、比較結
果として、検波出力が比較電圧より高ければ論理レベル
“H”の信号を出力し、検波出力が比較電圧より低けれ
ば論理レベル“L”の信号を出力するものである。但
し、この比較電圧は、電圧Vh1とVh2のいずれか一
方の切り換えにより決定されるものであり、この比較電
圧の切り換えは、電圧比較器11自身の比較結果に応じ
て動作するスイッチ12によっておこなわれる。
【0043】ここで、スイッチ12は、電圧比較器11
の比較結果を示す信号Bが論理レベル“H”を示す場合
に、電圧Vh1を比較電圧として切り換え、信号Bが論
理レベル“L”を示す場合に、電圧Vh2を比較電圧と
して切り換える。
【0044】すなわち、電圧比較器11は、比較結果を
示す信号が論理レベル“H”から論理レベル“L”に遷
移するためのしきい電圧と、論理レベル“L”から論理
レベル“H”に遷移するためのしきい電圧とが異なると
いういわゆるヒステリシスを有することになる。なお、
電圧Vh1は電圧比較器3の比較電圧Vcより低く、電
圧Vh2は比較電圧Vc以上に設定する。
【0045】続いて、このピーク検波式AGC回路の動
作について説明する。なお、電圧制御増幅器1から、検
波回路2、電圧比較器3および第1AGCフィルタ10
1を経由してバッファ8に至るまでの信号の処理は、上
述した従来のピーク検波式AGC回路と同様であるの
で、それらの説明を省略し、ここでは、第2AGCフィ
ルタ102と電圧比較器11の動作を中心に説明する。
【0046】図2は、電圧制御増幅器1に変調信号とし
て入力される入力信号と、検波回路2から出力される検
波出力と、第2AGCフィルタ102の遮断周波数と、
の関係を説明するための説明図である。まず、通常状態
では電圧比較器11の出力は論理レベル“H”を示して
おり、これによりスイッチ13は抵抗14を選択し、ス
イッチ12は電圧Vh1を選択している。
【0047】よって、図2に示すように、電圧比較器1
1は、抵抗14とコンデンサ10とによって決定される
遮断周波数(図中において“低”を示す領域)により低
域通過した信号を、制御電圧として電圧制御増幅器1に
入力する。これにより、上記した比較電圧Vcを基準電
位とする下側の包絡線の検波がおこなわれる。
【0048】ここで、図2に示すように、電圧制御増幅
器1の入力が急激に大きくなり、検波出力が上記した電
圧Vh1以下となった場合、電圧比較器11の出力は、
論理レベル“L”に遷移し、これに伴って、スイッチ1
2により電圧Vh2への切り換えと、スイッチ13によ
る抵抗15への切り換えがおこなわれる。
【0049】ここで、抵抗15は抵抗14よりも小さな
抵抗値を示すため、このスイッチ13による抵抗の切り
換えにより、第2AGCフィルタ102の遮断周波数は
高くなるとともに、この第2AGCフィルタ102にお
いて生じていた遅延も少なくなる。すなわち、AGC回
路ループの制御速度が速くなり、第1AGCフィルタ1
01の出力電圧の変化に、電圧制御増幅器1の利得変化
が十分に追従できるようになり、従来みられたようなA
GC動作の行き過ぎがなくなる。
【0050】また、この際、スイッチ12によって、電
圧比較器11の比較電圧がVh2に切り換えられている
ため、上記AGC動作の行き過ぎを回避した状態は、検
波出力が電圧Vh2以上となるまで保持される。特に、
入力信号が映像信号であるならば同期信号が検波出力の
最下部に存在するので、電圧Vh2を信号が安定したと
きのペデスタルレベルと電圧比較器3の比較電圧Vcと
の間に設定すれば、入力信号が安定したときに同期信号
によって必ず検波出力が電圧Vh2以上になるため、電
圧比較器11の出力が論理レベル“H”に切り換わり、
元の状態に戻ることになる。
【0051】以上に説明したとおり、実施の形態1にか
かるピーク検波式AGC回路によれば、二つのAGCフ
ィルタを備えたピーク検波式AGC回路において、自己
の比較結果に応じて、二つの電圧Vh1とVh2のいず
れか一方を比較電圧として切り換えるとともに、その比
較電圧と検波回路2から出力された検波信号とを比較す
る電圧比較器11と、第1AGCフィルタ101の次段
に位置し、電圧比較器11の比較結果に応じて遮断周波
数を決定する抵抗を切り換えるとともに、その遮断周波
数に基づいて低域通過させた結果を制御電圧として電圧
制御増幅器1に入力する第2AGCフィルタ102と、
を備え、急激に大きな変調信号が入力された際に、上記
した第2AGCフィルタ102の抵抗の切り換えが、遮
断周波数が高くなるようにおこなわれるので、AGC制
御速度を速くすることができ、課題であるAGC動作の
行き過ぎを抑制することができる。
【0052】また、電圧比較器11における電圧Vh1
とVh2間の比較電圧の切り換えは、検波回路2から出
力される検波信号の急激な変動に応じて、ヒステリシス
的におこなわれるので、検波信号が安定した後、通常状
態の動作に迅速に移行させることができる。
【0053】実施の形態2.つぎに、実施の形態2にか
かるピーク検波式AGC回路について説明する。図3
は、実施の形態2にかかるピーク検波式AGC回路を示
すブロック図である。なお、図3において、図1と共通
する部分については同一符号を付し、その説明を省略す
る。また、図中、第1AGCフィルタ201は、図1の
第1AGCフィルタ101に相当する。
【0054】実施の形態2にかかるピーク検波式AGC
回路は、第2AGCフィルタ202において、遮断周波
数を決定するためのコンデンサが二つ(コンデンサ22
および23)備えられ、電圧比較器11の出力によって
制御されるスイッチ21が、これらコンデンサ22と2
3間の切り換えをおこなう点が、実施の形態1にかかる
ピーク検波式AGC回路と異なる。
【0055】ただし、スイッチ21は、上記したコンデ
ンサの切り換えによって電圧の変動がないように、特殊
なスイッチを用いる必要がある。図4は、このスイッチ
21の例を示すブロック図である。図4に示すスイッチ
21は、さらに三つのスイッチ31〜33と一つのバッ
ファ34から構成される。ここで、スイッチ31は、抵
抗9の一端と接続するための端子を、スイッチ32と3
3の端子のいずれか一方に切り換え、かつ、コンデンサ
22と23にそれぞれ接続された端子のいずれか一方に
切り換えるものである。すなわち、図示するように、ス
イッチ31の切り換え対象となる二つの接点端子には、
それぞれスイッチ32と33の接点端子の一方が接続さ
れるとともに、コンデンサ22と23にそれぞれ接続さ
れた端子に接続されている。
【0056】また、スイッチ32と33は、切り換え対
象となる二つの接点端子の一方に、コンデンサ22と接
続された端子が接続され、他方にコンデンサ23と接続
された端子が接続されている。そして、スイッチ32と
33の残る端子は、互いにバッファ34を介して接続さ
れている。ここで、バッファ34は入力電圧をそのまま
出力するものであり、これによってスイッチ32と33
の両端子の電圧が常に一致することになる。
【0057】なお、各三つのスイッチ31〜33は、電
圧比較器11から出力された比較結果を信号Bとして、
図4に示すように、この信号Bの論理レベルに応じて切
り換え動作をおこなう。
【0058】以下に、このピーク検波式AGC回路の動
作について、実施の形態1と異なる点のみを説明する。
実施の形態1に説明したように、電圧制御増幅器1の入
力が急激に大きくなり、検波出力が上記した電圧Vh1
以下となった場合は、電圧比較器11の出力は、論理レ
ベル“L”に遷移し、これに伴って、スイッチ12によ
り電圧Vh2への切り換えと、スイッチ13によるコン
デンサ22への切り換えがおこなわれる。
【0059】ここで、コンデンサ22はコンデンサ23
よりも小さな容量値を示すため、このスイッチ21によ
るコンデンサの切り換えにより、第2AGCフィルタ2
02の遮断周波数は高く設定されるとともに、この第2
AGCフィルタ202において生じていた遅延も少なく
なる。すなわち、AGC回路ループの制御速度が速くな
り、第1AGCフィルタ201の出力電圧の変化に、電
圧制御増幅器1の利得変化が十分に追従できるようにな
り、従来みられたようなAGC動作の行き過ぎがなくな
る。
【0060】以上に説明したとおり、実施の形態2にか
かるピーク検波式AGC回路によれば、二つのAGCフ
ィルタを備えたピーク検波式AGC回路において、自己
の比較結果に応じて、二つの電圧Vh1とVh2のいず
れか一方を比較電圧として切り換えるとともに、その比
較電圧と検波回路2から出力された検波信号とを比較す
る電圧比較器11と、第1AGCフィルタ201の次段
に位置し、電圧比較器11の比較結果に応じて遮断周波
数を決定するコンデンサを切り換えるとともに、その遮
断周波数に基づいて低域通過させた結果を制御電圧とし
て電圧制御増幅器1に入力する第2AGCフィルタ20
2と、を備え、急激に大きな変調信号が入力された際
に、上記した第2AGCフィルタ202のコンデンサの
切り換えが、遮断周波数が高くなるようにおこなわれる
ので、AGC制御速度を速くすることができ、課題であ
るAGC動作の行き過ぎを抑制することができる。
【0061】また、実施の形態1と同様に、電圧比較器
11における電圧Vh1とVh2間の比較電圧の切り換
えは、検波回路2から出力される検波信号の急激な変動
に応じて、ヒステリシス的におこなわれるので、検波信
号が安定した後、通常状態の動作に迅速に移行させるこ
とができる。
【0062】実施の形態3.つぎに、実施の形態3にか
かるピーク検波式AGC回路について説明する。図5
は、実施の形態3にかかるピーク検波式AGC回路を示
すブロック図である。なお、図5において、図10と共
通する部分については同一符号を付し、その説明を省略
する。また、図中、第2AGCフィルタ302は、第2
AGCフィルタ102に相当する。
【0063】特に、実施の形態3にかかるピーク検波式
AGC回路は、実施の形態1にかかるピーク検波式AG
C回路が第2AGCフィルタ102の遮断周波数を切り
換えたのに対し、第1AGCフィルタ301において、
電圧比較器11の比較結果に応じて、コンデンサ7の放
電に寄与する定電流源を切り換えることを特徴としてい
る。
【0064】図5に示すように、第1AGCフィルタ3
01は、図10に示した第1AGCフィルタ501と同
様に、定電流源によるコンデンサの充放電によって増減
する電圧を出力するものであるが、コンデンサの放電に
寄与する定電流源を二つ(定電流源42および43)備
え、かつこれら定電流源の切り換えをおこなうためのス
イッチ41を備えている。
【0065】ここで、スイッチ41は、電圧比較器11
の比較結果を示す信号を信号Bとすると、信号Bが論理
レベル“H”を示す場合に、定電流源43をコンデンサ
7の放電に寄与する定電流源として切り換え、信号Bが
論理レベル“L”を示す場合に、定電流源42をコンデ
ンサ7の放電に寄与する定電流源として切り換える。な
お、ここでは、定電流源43を、図10に示した従来の
定電流源6と同程度の駆動電流に設定し、定電流源42
を、この定電流源43の示す駆動電流よりも小さく設定
する。
【0066】以下に、このピーク検波式AGC回路の動
作について、主に実施の形態1と異なる点のみを説明す
る。図6は、電圧制御増幅器1に変調信号として入力さ
れる入力信号と、検波回路2から出力される検波出力
と、第1AGCフィルタ301の放電電流と、の関係を
説明するための説明図である。まず、通常状態では電圧
比較器11の出力は論理レベル“H”を示しており、こ
れによりスイッチ41は定電流源43を選択し、スイッ
チ12は電圧Vh1を選択している。
【0067】よって、図6に示すように、電圧比較器1
1は、定電流源43の示す駆動電流(図中において
“大”を示す領域)によりコンデンサ7を放電する。こ
の放電により低下する電圧が第2AGCフィルタ302
に入力され、制御電圧が電圧制御増幅器1に入力される
ことにより、上記した比較電圧Vcを基準電位とする下
側の包絡線の検波がおこなわれる。
【0068】ここで、図6に示すように、電圧制御増幅
器1の入力が急激に大きくなり、検波出力が上記した電
圧Vh1以下となった場合は、電圧比較器11の出力
は、論理レベル“L”に遷移し、これに伴って、スイッ
チ12により電圧Vh2への切り換えと、スイッチ41
による定電流源42への切り換えがおこなわれる。
【0069】ここで、定電流源42は定電流源43より
も小さな駆動電流を示すため、このスイッチ41による
定電流源の切り換えにより、コンデンサ7への放電電流
が小さくなる。この結果、第1AGCフィルタの出力電
圧の変化が緩やかになり、第2AGCフィルタ302も
この変化に対して十分に追従できるようになるため、従
来みられたようなAGC動作の行き過ぎがなくなる。
【0070】以上に説明したとおり、実施の形態3にか
かるピーク検波式AGC回路によれば、二つのAGCフ
ィルタを備えたピーク検波式AGC回路において、自己
の比較結果に応じて、二つの電圧Vh1とVh2のいず
れか一方を比較電圧として切り換えるとともに、その比
較電圧と検波回路2から出力された検波信号とを比較す
る電圧比較器11と、電圧比較器11の比較結果に応じ
て、コンデンサ7の放電に寄与する定電流源を切り換え
る第1AGCフィルタ301と、を備え、急激に大きな
変調信号が入力された際に、上記した第1AGCフィル
タ301の定電流源の切り換えが、緩やかな低下を示す
電圧を出力するようにおこなわれるので、課題であるA
GC動作の行き過ぎを抑制することができる。
【0071】また、実施の形態1と同様に、電圧比較器
11における電圧Vh1とVh2間の比較電圧の切り換
えは、検波回路2から出力される検波信号の急激な変動
に応じて、ヒステリシス的におこなわれるので、検波信
号が安定した後、通常状態の動作に迅速に移行させるこ
とができる。
【0072】実施の形態4.つぎに、実施の形態4にか
かるピーク検波式AGC回路について説明する。図7
は、実施の形態4にかかるピーク検波式AGC回路を示
すブロック図である。なお、図4において、図5と共通
する部分については同一符号を付し、その説明を省略す
る。また、図中、第2AGCフィルタ402は、図5の
第2AGCフィルタ302に相当する。
【0073】実施の形態4にかかるピーク検波式AGC
回路は、第1AGCフィルタ401において、定電流源
5または6により充放電されるコンデンサが二つ(コン
デンサ52および53)備えられ、電圧比較器11の出
力によって制御されるスイッチ51が、これらコンデン
サ52と53間の切り換えをおこなう点が、実施の形態
3にかかるピーク検波式AGC回路と異なる。
【0074】ただし、スイッチ51は、上記したコンデ
ンサの切り換えによって電圧の変動がないように、実施
の形態2において説明したスイッチ21と同様な特殊な
スイッチを用いる必要がある。
【0075】以下に、このピーク検波式AGC回路の動
作について、実施の形態3と異なる点のみを説明する。
実施の形態3に説明したように、電圧制御増幅器1の入
力が急激に大きくなり、検波出力が上記した電圧Vh1
以下となった場合は、電圧比較器11の出力は、論理レ
ベル“L”に遷移し、これに伴って、スイッチ12によ
り電圧Vh2への切り換えと、スイッチ51によるコン
デンサ52への切り換えがおこなわれる。
【0076】ここで、コンデンサ52はコンデンサ53
よりも大きな容量値を示すため、このスイッチ51によ
るコンデンサの切り換えにより、第1AGCフィルタの
出力電圧の変化速度が遅くなる。この結果、第1AGC
フィルタの出力電圧の変化が緩やかになり、第2AGC
フィルタ302もこの変化に対して十分に追従できるよ
うになるため、従来みられたようなAGC動作の行き過
ぎがなくなる。
【0077】以上に説明したとおり、実施の形態4にか
かるピーク検波式AGC回路によれば、二つのAGCフ
ィルタを備えたピーク検波式AGC回路において、自己
の比較結果に応じて、二つの電圧Vh1とVh2のいず
れか一方を比較電圧として切り換えるとともに、その比
較電圧と検波回路2から出力された検波信号とを比較す
る電圧比較器11と、電圧比較器11の比較結果に応じ
て、定電流源によって充放電されるコンデンサを切り換
える第1AGCフィルタ401と、を備え、急激に大き
な変調信号が入力された際に、上記した第1AGCフィ
ルタ401のコンデンサの切り換えが、緩やかな低下を
示す電圧を出力するようにおこなわれるので、課題であ
るAGC動作の行き過ぎを抑制することができる。
【0078】また、実施の形態1と同様に、電圧比較器
11における電圧Vh1とVh2間の比較電圧の切り換
えは、検波回路2から出力される検波信号の急激な変動
に応じて、ヒステリシス的におこなわれるので、検波信
号が安定した後、通常状態の動作に迅速に移行させるこ
とができる。
【0079】実施の形態5.以上に説明した実施の形態
1および2に説明したように、第2AGCフィルタの遮
断周波数を切り換える方式では、切り換え動作によって
回路状態が大きく変化し、悪影響を及ぼす可能性があ
る。たとえば、図1において第2のAGCフィルタの出
力から電圧制御増幅器1へ常に一定の電流Iが流れてい
るとし、ここで、小さな抵抗から大きな抵抗に切り換え
た場合、電流Iがその抵抗にも流れるために電圧降下が
増し、AGCフィルタの出力電圧は下がってしまう。す
なわち、抵抗の切り換えによってAGCフィルタ電圧が
揺れてしまい、その揺れが検波出力に現れ、信号の劣化
を招くことになる。
【0080】一方、以上に説明した実施の形態3および
4に説明したように、第1AGCフィルタのコンデンサ
の放電速度を切り換える方式は、結果的に、AGC速度
を遅くしてしまう。
【0081】そこで、実施の形態5にかかるピーク検波
式AGC回路として、実施の形態1または2と実施の形
態3または4を組み合わせて構成し、上記した欠点を互
いに補うこと、すなわち回路状態の変化による出力の揺
れを抑え、また、AGC速度も極端に遅くなることなく
課題であるAGC動作の行き過ぎを抑えることができ
る。
【0082】
【発明の効果】以上、説明したとおり、この発明によれ
ば、二つのフィルタを備えたピーク検波式AGC回路に
おいて、自己の比較結果に応じて、第1の電圧と第2の
電圧のいずれか一方を比較電圧として切り換えるととも
に、その比較電圧と検波手段から出力された検波信号と
を比較する第2の電圧比較手段と、第1のフィルタの次
段に位置し、第2の電圧比較手段の比較結果に応じて遮
断周波数を切り換えるとともに、その遮断周波数に基づ
いて低域通過させた結果を制御電圧として電圧制御増幅
手段に入力する第2のフィルタと、を備えているので、
急激に大きな変調信号が入力された際に、上記した第2
のフィルタの遮断周波数の切り換えを、遮断周波数が高
くなるようにおこなうことで、AGC制御速度を速くす
ることができ、課題であるAGC動作の行き過ぎを抑制
することができるという効果を奏する。
【0083】さらに、第2の電圧比較手段における二つ
の電圧間の比較電圧の切り換えは、検波手段から出力さ
れる検波信号の急激な変動に応じて、ヒステリシス的に
おこなわれるので、検波信号が安定した後、通常状態の
動作に迅速に移行させることができる。
【0084】つぎの発明によれば、二つのフィルタを備
えたピーク検波式AGC回路において、自己の比較結果
に応じて、第1の電圧と第2の電圧のいずれか一方を比
較電圧として切り換えるとともに、その比較電圧と検波
手段から出力された検波信号とを比較する第2の電圧比
較手段と、第2のフィルタの前段に位置し、第1の電圧
比較手段の比較結果と第2の電圧比較手段の比較結果と
に応じて出力電圧を増減する第1のフィルタと、を備え
ているので、急激に大きな変調信号が入力された際に、
上記した第1のフィルタの出力電圧を、その変化速度が
低下するように増減することで、課題であるAGC動作
の行き過ぎを抑制することができるという効果を奏す
る。
【0085】さらに、第2の電圧比較手段における二つ
の電圧間の比較電圧の切り換えは、検波手段から出力さ
れる検波信号の急激な変動に応じて、ヒステリシス的に
おこなわれるので、検波信号が安定した後、通常状態の
動作に迅速に移行させることができるという効果を奏す
る。
【0086】つぎの発明によれば、第2のフィルタの遮
断周波数の切り換えを、抵抗の切り換えによりおこなっ
ているので、急激に大きな変調信号が入力された際に、
上記した第2のフィルタの抵抗の切り換えが、遮断周波
数が高くなるような抵抗値を示す抵抗となるように設定
することで、AGC制御速度を速くすることができ、課
題であるAGC動作の行き過ぎを抑制することができる
という効果を奏する。
【0087】つぎの発明によれば、第2のフィルタの遮
断周波数の切り換えを、コンデンサの切り換えによりお
こなっているので、急激に大きな変調信号が入力された
際に、上記した第2のフィルタのコンデンサの切り換え
が、遮断周波数が高くなるような容量値のコンデンサと
なるように設定することで、AGC制御速度を速くする
ことができ、課題であるAGC動作の行き過ぎを抑制す
ることができるという効果を奏する。
【0088】つぎの発明によれば、第1のフィルタの出
力電圧の増減を、定電流源の切り換えによりおこなって
いるので、急激に大きな変調信号が入力された際に、上
記した第1のフィルタの定電流源の切り換えが、出力電
圧の増減速度が低くなるような駆動電流を有する定電流
源となるように設定することで、第2のフィルタが第1
AGCフィルタの出力電圧の変動に十分に追従すること
ができるという効果を奏する。
【0089】つぎの発明によれば、第1のフィルタの出
力電圧の増減を、コンデンサの切り換えによりおこなっ
ているので、急激に大きな変調信号が入力された際に、
上記した第1のフィルタのコンデンサの切り換えが、出
力電圧の増減速度が低くなるような容量値を有するコン
デンサとなるように設定することで、第2のフィルタが
第1AGCフィルタの出力電圧の変動に十分に追従する
ことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1にかかるピーク検波式AGC回
路を示すブロック図である。
【図2】 実施の形態1にかかるピーク検波式AGC回
路において、電圧制御増幅器に変調信号として入力され
る入力信号と、検波回路から出力される検波出力と、第
2AGCフィルタの遮断周波数と、の関係を説明するた
めの説明図である。
【図3】 実施の形態2にかかるピーク検波式AGC回
路を示すブロック図である。
【図4】 実施の形態2にかかるピーク検波式AGC回
路におけるスイッチの例を示すブロック図である。
【図5】 実施の形態3にかかるピーク検波式AGC回
路を示すブロック図である。
【図6】 実施の形態3にかかるピーク検波式AGC回
路において、電圧制御増幅器に変調信号として入力され
る入力信号と、検波回路から出力される検波出力と、第
2AGCフィルタの遮断周波数と、の関係を説明するた
めの説明図である。
【図7】 実施の形態4にかかるピーク検波式AGC回
路を示すブロック図である。
【図8】 従来におけるピーク検波式AGC回路の一例
を示すブロック図である。
【図9】 従来におけるピーク検波式AGC回路におけ
る問題を説明するための説明図である。
【図10】 従来における他のピーク検波式AGC回路
の一例を示すブロック図である。
【図11】 従来におけるピーク検波式AGC回路にお
ける問題を説明するための説明図である。
【図12】 従来におけるピーク検波式AGC回路にお
ける問題を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 電圧制御増幅器、2 検波回路、3,11 電圧比
較器、4,12,13,21,31〜33,41,51
スイッチ、5,6,42,43 定電流源 7,10,22,23,52,53 コンデンサ、8,
34 バッファ、9,14,15,抵抗、101,20
1,301,401,501 第1AGCフィルタ、1
02,202,302,402,502 第2AGCフ
ィルタ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御電圧の入力に応じて利得を可変とす
    るとともに、変調信号を前記利得で増幅する電圧制御増
    幅手段と、 前記電圧制御増幅手段により増幅された変調信号を検波
    する検波手段と、 前記検波手段から出力される検波信号と所定の比較電圧
    とを比較する第1の比較手段と、 自己の比較結果に応じて、第1の電圧と第2の電圧のい
    ずれか一方を比較電圧として切り換え、当該比較電圧と
    前記検波信号とを比較する第2の比較手段と、 前記第1の比較手段の比較結果に応じて増減する電圧を
    出力信号とする第1のフィルタと、 前記第2の比較手段の比較結果に応じて遮断周波数を切
    り換え、前記第1のフィルタから出力された出力信号を
    前記遮断周波数に基づいて低域通過させた結果を前記制
    御電圧として前記電圧制御増幅手段に入力する第2のフ
    ィルタと、 を備えたことを特徴とするピーク検波式AGC回路。
  2. 【請求項2】 制御電圧の入力に応じて利得を可変とす
    るとともに、変調信号を前記利得で増幅する電圧制御増
    幅手段と、 前記電圧制御増幅手段により増幅された変調信号を検波
    する検波手段と、 前記検波手段から出力される検波信号と所定の比較電圧
    とを比較する第1の比較手段と、 自己の比較結果に応じて、第1の電圧と第2の電圧のい
    ずれか一方を比較電圧として切り換え、当該比較電圧と
    前記検波信号とを比較する第2の比較手段と、 前記第1の比較手段の比較結果と前記第2の比較手段の
    比較結果とに応じて増減する電圧を出力信号とする第1
    のフィルタと、 前記第1のフィルタから出力された出力信号を所定の遮
    断周波数に基づいて低域通過させた結果を前記制御電圧
    として前記電圧制御増幅手段に入力する第2のフィルタ
    と、 を備えたことを特徴とするピーク検波式AGC回路。
  3. 【請求項3】 前記第2のフィルタは、前記遮断周波数
    を決定する抵抗を複数備え、当該抵抗を前記第2の比較
    手段の比較結果に応じて切り換えることを特徴とする請
    求項1または2に記載のピーク検波式AGC回路。
  4. 【請求項4】 前記第2のフィルタは、前記遮断周波数
    を決定するコンデンサを複数備え、当該コンデンサを前
    記第2の比較手段の比較結果に応じて切り換えることを
    特徴とする請求項1または2に記載のピーク検波式AG
    C回路。
  5. 【請求項5】 前記第1のフィルタは、前記出力信号と
    なる電圧の増減速度を決定する電流源を複数備え、当該
    電流源を前記第1の比較手段の比較結果に応じて切り換
    えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記
    載のピーク検波式AGC回路。
  6. 【請求項6】 前記第1のフィルタは、前記出力信号と
    なる電圧の増減速度を決定するコンデンサを複数備え、
    当該コンデンサを前記第1の比較手段の比較結果に応じ
    て切り換えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    一つに記載のピーク検波式AGC回路。
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