JP4294990B2 - 異形物品移送装置 - Google Patents

異形物品移送装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4294990B2
JP4294990B2 JP2003091364A JP2003091364A JP4294990B2 JP 4294990 B2 JP4294990 B2 JP 4294990B2 JP 2003091364 A JP2003091364 A JP 2003091364A JP 2003091364 A JP2003091364 A JP 2003091364A JP 4294990 B2 JP4294990 B2 JP 4294990B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
article
holding
rotation
drive
angle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003091364A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004299794A (ja
Inventor
忠 御手洗
克己 井奥
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Engineering Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Electric Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Engineering Co Ltd filed Critical Mitsubishi Electric Engineering Co Ltd
Priority to JP2003091364A priority Critical patent/JP4294990B2/ja
Publication of JP2004299794A publication Critical patent/JP2004299794A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4294990B2 publication Critical patent/JP4294990B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばガラス瓶やプラスティック容器に対して液体や粉末などを充填する設備に適用され、主部断面が円形断面に限らず楕円形状に形成された瓶や容器などの異形物品をも移送できる装置に関するものであり、特に、異形物品の長径方向を整列して共用治具内に載置する簡易な異形物品移送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の瓶の取り扱いシステムは、ロボットアームによって所定本数の瓶を一緒に保持し、予め設定された動作パターンにしたがって保持された瓶を所定の位置に載置された段ボールケースまで移送し、段ボールケース内に瓶を載置するように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、従来の物品保持装置は、基体と、この基体へ相対的に進退自在に取り付けて、その新多方向の内側面に物品への当接面を有する一対の保持体と、この一対の保持体へ連携して物品の把持方向へ付勢する弾機と、該一対の保持体の係止溝へ係脱自在に係合して、該弾機による保持体の閉塞規制による間隔保持と物品の支承とを行う底板とを備え、一対の保持体の係止溝が、保持体の高さ方向において複数箇所設けられ、かつ、保持体の把持方向において底板の異なる係合深さに成形され、各種の高さ・外形寸法の物品を保持できるように構成されている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−139558号公報(特許請求の範囲)
【特許文献2】
特開平6−156442号公報(特許請求の範囲)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の瓶の取り扱いシステムでは、複数の瓶を一緒に保持して移送できるものであるが、主断面が楕円形状の瓶のように、その長径方向を整列させる必要がある場合には適用できず、優れた汎用性が得られないという課題があった。しかも、その長径方向を整列させる必要がある主断面が楕円形状の瓶を取り扱うには、その長径方向を検出する検出センサと、瓶の頭部を保持する保持軸を回転駆動させるモータとが新たに必要であり、ロボットによって移送される風袋重量が過大となり、ロボットが大型・高価となってしまうという不具合がある。
また、従来の物品保持装置では、保持される物品の高さと外径寸法に対して共に段階的に調整保持が可能であり、高さが定まると一義的に外径が規制されるので、相互に自由調整が行えず、優れた汎用性が得られないという課題があった。
【0006】
この発明は、ロボットによる移送過程で手軽に主部断面が楕円形状の物品の長径方向を整列させるようにして、主部断面が楕円形状の物品をも扱えるようにした優れた汎用性を有する異形物品移送装置を得ることを第1の目的とする。
また、共用治具を物品形状に応じて高さと長径寸法を設定可能に構成し、共通治具の長径方向に合わせて、各種寸法の主部断面が断面形状の物品を移送挿入できるようにした優れた汎用性を有する異形物品移送装置を得ることを第2の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る異形物品移送装置は、主部断面が楕円形状をなし被保持部を有する容器状の物品を第1位置から第2位置へ移送する異形物品移送装置において、上記物品を保持する物品保持機構と、上記物品保持機構を上記第1位置と上記第2位置との間を往復移動させるロボット機構と、上記ロボット機構のロボットアームと一体に移動し、上記物品保持機構を昇降させる昇降支軸体と、上記昇降支軸体と上記物品保持機構との間に設けられ、上記物品保持機構を上記昇降支軸体に対して回動可能に軸承するとともに、上記物品保持機構の回動に対して所定の抵抗力を付与する物品回動機構と、上記物品保持機構に保持された上記物品の短径周面の近傍に対して、第1の接線方向から回動力を付与して該物品の長径方向が上記第1の接線方向に対して略平行となるように上記物品の保持角度の粗調整を行う第1の周面接触体、および、該第1の周面接触体を上記第1の接線方向に往復駆動する第1の駆動制御手段を有する第1の回動駆動機構と、上記第1の回動駆動機構によって上記物品の保持角度の粗調整が行われた上記物品の長径周面の近傍に対して、第2の接線方向から回動力を付与して上記物品の保持角度の精調整を行う第2の周面接触体、および、該第2の周面接触体を上記第2の接線方向に駆動して上記物品の保持角度を所定角度に調整する第2の駆動制御手段を有する第2の回動駆動機構とを備えているものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図について説明する。
図1はこの発明に係る異形物品移送装置を示す全体構成図、図2はこの発明に係る異形物品移送装置における収納ケースを示す上面図、図3はこの発明に係る異形物品移送装置の搬入ステーションにおける搬入機構を示す全体構成図、図4はこの発明に係る異形物品移送装置の搬入ステーションにおける搬入機構を示す詳細構成図、図5はこの発明に係る異形物品移送装置における拡張機構の動作を説明する図、図6はこの発明に係る異形物品移送装置における第1の回動駆動機構の動作を説明する図、図7はこの発明に係る異形物品移送装置における第2の回動駆動機構の動作を説明する図、図8はこの発明に係る異形物品移送装置における治具寸法設定機構を示す全体構成図、図9はこの発明に係る異形物品移送装置における袴容器の構造を説明する断面図、図10はこの発明に係る異形物品移送装置における袴容器を示す上面図、図11はこの発明に係る異形物品移送装置における袴容器に適用される駆動円板を示す下面図、図12はこの発明に係る異形物品移送装置の全体制御ブロック図、図13はこの発明に係る異形物品移送装置における治具寸法設定動作を説明するフローチャート、図14はこの発明に係る異形物品移送装置における物品搬入動作を説明するフローチャートである。
【0010】
図1において、循環コンベア100は、フリーフロー形式のコンベアであり、多数の共用治具101を矢印102の方向に循環移動させるようになっている。そして、ストッパ103、105、106、107が循環コンベア100の循環経路の所定位置にそれぞれ配設され、循環コンベア100により移動されている共用治具101を強制的に停止させるようになっている。この時、ストッパ103、105、106、107により強制的に停止させられた共用治具101と循環コンベア100と間に滑りが発生し、循環コンベア100は連続的に循環移動できるように構成されている。また、ストッパ103により停止させられている共用治具101の個数を検出する集積センサ104がストッパ103の配設位置近傍に配設されている。この集積センサ104は、停止している共用治具101の蓄積量から、共用治具101の停止個数が例えば4個となったことを検出するようになっている。
【0011】
搬入ステーション200が、循環コンベア100のストッパ103の配設位置に隣接して配設され、物品202をストッパ103により強制的に停止させられている共用治具101内に挿入するようになっている。また、加工ステーション300が、循環コンベア100のストッパ105の配設位置に隣接して配設され、ストッパ105により強制的に停止させられている共用治具101内の物品202に液体を注入したり、栓をしたりするようになっている。さらに、取り出しステーション400が、循環コンベア100のストッパ106の配設位置に隣接して配設され、ストッパ106により強制的に停止させられている共用治具101内の物品202を取り出して取り出しテーブル400aに移送するようになっている。さらにまた、治具寸法設定ステーション500が、循環コンベア100のストッパ107の配設位置に隣接して配設され、物品202の形状が変更されたときの段取り運転時に、共用治具101の高さと長径寸法の設定調整を行うようになっている。
【0012】
収納ケース201は、搬入ステーション200に配設され、多数の物品202が収納されて駆動装置(図示せず)により矢印203a、203b、203c方向に順次移動するように構成されている。また、多軸ロボット機構210および多軸ロボット機構210のロボットアーム211に取り付けられた後述する物品保持機構212a〜212dが、搬入ステーション200に配設されている。そして、物品保持機構212a〜212dが多軸ロボット機構210により第1の位置に移動されて収納ケース201内に収納されている物品202を例えば4個一緒に保持し、ついで多軸ロボット機構210により矢印213方向に回動されて第2の位置に移動され、そこでストッパ103により強制的に停止させられている4つの共用治具101のそれぞれに収納するようになっている。
【0013】
収納ケース201は、図2に示されるように、多数の物品収納室204cが複数の縦横の間仕切り204a、204bによりそれぞれ正方形に画成されている。そして、断面が楕円形状の主部202aと円筒状の被保持部202bとによって構成された物品202が、各物品収納室204c内にそれぞれ収納されている。
なお、物品202はその長径が物品収納室204cの一辺の長さより長いもののみが収納されるように管理されている。即ち、図2に示される長径が物品収納室204cの一辺の長さより短い物品202Aのような小径の物品は物品収納室204cに挿入されない。
【0014】
ついで、搬入ステーション200における搬入機構の全体構成について図3乃至図7を参照しつつ説明する。
図3および図4において、コンベア205は収納ケース201を矢印203a方向に移動させるものである。そして、転動ローラ206がコンベア205の下流端からストッパ207に至る傾斜面を構成するように配設されている。これにより、収納ケース201は、コンベア205により矢印203a方向に移動され、コンベア205の下流端から転動ローラ206上に押し出され、ついで転動ローラ206で構成される傾斜面上をストッパ207まで移動し、ストッパ207に当接して停止するようになっている。
【0015】
多軸ロボット機構210は、主軸210aと、主軸210aが固定されるベース210bと、主軸210aに軸承されたボス210cとを備えている。そして、ボス210cは、主軸210aに案内されて矢印210d方向に昇降可能に、かつ、主軸210a周りに旋回可能、即ち図1中矢印213方向に旋回可能に構成されている。さらに、ロボットアーム211が関節機構(図示せず)を介してボス210cに取り付けられ、矢印211a方向に関節動作するようになっている。また、物品保持機構212aが手首部分214、ベース板215および昇降支軸体217aを介してロボットアーム211に取り付けられている。なお、図3および図4では、物品保持機構212aのみが示されているが、実際には、4つの物品保持機構212a〜212dが、図3および図4の紙面と直交する方向に並んで配設されている。
【0016】
手首部分214は、関節回動動作を行うことができるように構成され、ロボットアーム211の先端部に取り付けられている。また、ベース板215は、コ字状に成形され、その底部215aの外壁面を手首部分214に直交一体化されている。そして、昇降軸受218は、長方形の平板状に成形され、その長さ方向の両端をベース板215の両側部215bに向けて、ベース板215の底部215aの内壁面に直交するように配設されている。この昇降軸受218は、ベース板215の底部215aの内壁面に取り付けられた支軸体昇降用サーボモータ613により、図4中矢印219方向に昇降可能にベース板215に取り付けられている。また、昇降軸受218の昇降方向の下降側の面には、ガイド溝218aが長さ方向に延設されている。そして、昇降支軸体217aがその上端をガイド溝218aに嵌合させ、ガイド溝218aに案内されて昇降軸受218の長さ方向に移動可能に取り付けられている。さらに、物品保持機構212aが昇降支軸体217aの下端に物品回動機構216を介して取り付けられている。
なお、図3および図4では、昇降支軸体217aおよび摺動軸受221aのみが示されているが、実際には、4つの昇降支軸体217a〜217dおよび摺動軸受221a〜221dが、図3および図4の紙面と直交する方向に並んで配設されている。また、物品回動機構216は、物品保持機構212a〜212dの回動に対して静止保持抵抗を発生するように構成され、振動等の微小外力による物品保持機構212a〜212dの回動を阻止するようになっている。
【0017】
スライド軸220が、図5に示されるように、両端をベース板215の底部215aの内壁面から突設された一対の支持腕215cに支持されて、昇降軸受218のガイド溝218aの溝方向と平行に、昇降軸受218の下降方向に位置するように、ベース板215に取り付けられている。さらに、摺動軸受221a〜221dがスライド軸220の軸周りの回転を規制されて、かつ、その軸方向に摺動可能にスライド軸220に取り付けられている。そして、昇降支軸体217a〜217dがそれぞれ摺動軸受221a〜221dの反ベース板215側の端部に穿設された貫通穴に挿通されている。摺動軸受221a〜221dに穿設された貫通穴は、昇降支軸体217a〜217dの昇降動作のガイドとなるとともに、スライド軸220に沿った摺動軸受221a〜221dの移動力を昇降支持体217a〜217dに伝達する機能を有する。
【0018】
第1の駆動制御手段としてのエアシリンダ230は、ベース板215の底部215aの下端中央部に取り付けられ、第1の往復板231を図4中矢印234方向に往復移動させる。この第1の往復板231は、長方形の平板状に成形され、長手方向をスライド軸220の軸方向と平行にしてベース板215の底部215aの内壁面に沿って配設されている。そして、図6および図7に示されるように、一対のスライドシャフト235a、235bがベース板215の底部215aに摺動自在に取り付けられ、第1の往復板231の両端が、スライドシャフト235a、235bの先端に固定されている。また、4対の第1の周面接触体233a〜233dが、それぞれ一端を第1の往復板231に固定されて第1の往復板231の往復移動方向に延設され、第1の往復板231の長手方向に所定のピッチで配設されている。また、第1の周面接触体233a〜233dの各対は、第1の往復板231の短手方向(昇降支軸体217a〜217dの昇降方向)に所定距離離間して配設されている。
【0019】
第2の駆動制御手段としてのサーボモータ240は、図6および図7に示されるように、ベース板215の底部215aの上端の一方の側部215b側に取り付けられている。一対の第2の往復板241、244は、長方形の平板状に成形され、主面を互いに相対して配置され、両端を一対のリンクアーム245a、245bにより回動自在に連結されている。また、一対の回動軸246a、246bがベース板215の両側部215bの先端に挿通され、その下端が各リンクアーム245a、245bの中央部に固着されている。これにより、一対の第2の往復板241、244は、主面を昇降支軸体217a〜217dの昇降方向に平行として、互いに相対して配設されている。そして、駆動ベルト247が一方の回動軸246bの上端とサーボモータ240の出力軸との間に掛け渡され、サーボモータ240の回動トルクが駆動ベルト247を介して回動軸246bに伝達されるようになっている。
また、4対の第2の周面接触体243a〜243dが、それぞれ第2の往復板241の主面に、第2の往復板241の長手方向に所定のピッチで突設されている。また、第2の周面接触体243a〜243dの各対は、第2の往復板241の短手方向(昇降支軸体217a〜217dの昇降方向)に所定距離離間して配設されている。
【0020】
第3の駆動制御手段としてのサーボモータ250は、ベース板215の底部215aの内壁面の中央部下部に、回転軸の軸心方向を昇降支軸体217a〜217dの昇降方向に一致させて固定されている。小径プーリ253a、大径プーリ252aおよび傘歯車251aがサーボモータ250の回転軸に固着され、傘歯車251b、大径プーリ252bおよび小径プーリ253bがベース板215の底部215aにサーボモータ250の回転軸と所定距離離れて同軸に取り付けられた回転軸(図示せず)に固着されている。また、直交傘歯車251cが傘歯車251a、251bと歯合するようにベース板215の底部215aに取り付けられている。これにより、サーボモータ250の回転トルクが直交傘歯車251cを介して逆向きに傘歯車251b、大径プーリ252bおよび小径プーリ253bに伝達される。
【0021】
また、ピニオン223a〜223dが、図5に示されるように、昇降支軸体217a〜217dの昇降方向と平行な軸周りに回転可能に、かつ、スライド軸220の軸方向に所定ピッチでベース板215の底板215aに取り付けられている。そして、ピニオン223aが大径プーリ252aと同じ高さ位置に、ピニオン223bが小径プーリ253aと同じ高さ位置に、ピニオン223cが小径プーリ253bと同じ高さ位置に、ピニオン223dが大径プーリ252bと同じ高さ位置に配設されている。さらに、ベルト224aがピニオン223aと大径プーリ252aとに掛け渡され、ベルト224bがピニオン223bと小径プーリ253aとに掛け渡され、ベルト224cがピニオン223cと小径プーリ253bとに掛け渡され、ベルト224dがピニオン223dと大径プーリ252bとに掛け渡されている。
【0022】
また、平歯車を有するラック222a〜222dが、図5に示されるように、それぞれ摺動軸受221a〜221dの底板215a側の端部からスライド軸220の軸方向に延設されている。そして、ラック222a〜222dの平歯車が、それぞれピニオン223a〜223dに歯合している。
【0023】
ついで、搬入機構における保持間隔調整機構の動作について図5を参照しつつ説明する。なお、図5の(a)は未拡張状態を示し、図5の(b)は拡張状態を示している。
まず、保持間隔調整機構は、スライド軸220、摺動軸受221a〜221d、ピニオン223a〜223d、ベルト224a〜224d、サーボモータ250、傘歯車251a、251b、直交傘歯車251c、大径プーリ252a、252b、小径プーリ253a、253b等により構成され、後述するプログラマブルコントローラ610、位置決めコントローラ612a、サーボアンプ612b等により駆動制御されている。
【0024】
そして、サーボモータ250が駆動されると、サーボモータ250の回転軸に固着されている傘歯車251a、大径プーリ252aおよび小径プーリ253aが回転駆動される。そして、サーボモータ250の回転トルクは、傘歯車251aから直交傘歯車251cを介して傘歯車251bに伝達され、大径プーリ252aおよび小径プーリ253が大径プーリ252aおよび小径プーリ253aと逆向きに回転駆動される。そして、大径プーリ252aの回転トルクはベルト224aを介してピニオン223aに伝達され、ピニオン223aが回転駆動される。同様に、ピニオン223b〜223dが回転駆動される。
【0025】
さらに、ピニオン223a〜223dとラック222a〜222dの平歯車との歯合により、ピニオン223a〜223dの回転トルクが直線移動力に変換される。これにより、摺動軸受221a〜221dがスライド軸220に案内されて摺動移動する。
この時、大径プーリ252a、252bに連結されているピニオン223a、223dが高速回転し、小径プーリ253a、253bに連結されているピニオン223b、223cが低速回転する。そして、摺動軸受221a、221dが摺動軸受221b、221cに比べて2倍の速度で移動するように、大径プーリ252a、252bと小径プーリ253a、253bとの直径比が設定されている。なお、ピニオン223a〜223dの直径は同一である。
【0026】
これにより、サーボモータ250の正転駆動することにより、図5の(a)に示される縮小状態から図5の(b)に示される拡張状態に移行する。また、サーボモータ250の逆転駆動することにより、図5の(b)に示される拡張状態から図5の(a)に示される縮小状態に移行する。そして、摺動軸受221a〜221dは、等間隔の状態を維持しつつ、拡張又は縮小することになる。
なお、図5の(a)における摺動軸受221a〜221d(物品保持機構212a〜212d)の間隔は、第1位置における物品202の載置間隔に一致し、図5の(b)における摺動軸受221a〜221d(物品保持機構212a〜212d)の間隔は、第2位置における共用治具101の載置間隔に一致している。
【0027】
ついで、搬入機構における第1の回動駆動機構の基本動作について図6を参照しつつ説明する。なお、図6の(a)は初期状態を示し、図6の(b)は動作状態を示している。
ここで、第1の回動駆動機構は、エアシリンダ230、第1の往復板231、一対のスライドシャフト235a、235bおよび4対の第1の周面接触体233a〜233d等により構成され、後述するプログラマブルコントローラ610などにより駆動制御されている。
そして、初期状態では、図6の(a)に示されるように、第1の往復板231はベース板215の底部215aに近接する位置におり、第1の周面接触体第1の周面接触体233a〜233dが物品202から離反している。
【0028】
まず、エアシリンダ230が正方向に駆動され、第1の往復板231が図6の(a)中左側に押圧される。そこで、第1の往復板231は、スライドシャフト235a、235bが底部215aに対して摺動移動し、図6の(a)中左方向に移動する。この第1の往復板231の移動により、まず第1の周面接触体233a〜233dの先端が物品202の周面に当接し、第1の接線方向(第1の周面接触体233a〜233dの往復移動方向)から物品202を回動させる力を発生させる。そして、第1の周面接触体233a〜233dの各対は、昇降支持体217a〜217dの昇降方向に所定距離離間して配設されているので、各物品202に対して物品202の中心方向に離間した2点で作用し、物品202に安定した回動力を付与する。また、物品202は、昇降支軸体217a〜217dの下端に物品回動機構216を介して取り付けられている物品保持機構212a〜212dにそれぞれ保持されている。そこで、物品202を保持している物品保持機構212a〜212dは、この回動力により、物品回動機構216を介して昇降支持体217a〜217dの軸心周りに回動される。
【0029】
そして、第1の往復板231がさらに移動すると、第1の周面接触体233a〜233dの先端が物品202の周面から離れ、第1の周面接触体233a〜233dの側部が物品202の周面を摺動しつつ図6の(a)中左方向に移動し、ついには図6の(b)の状態まで移動する。これにより、各物品202は、図6の(b)に示されるように、第1の周面接触体233a〜233dの側部が短径方向の周面に接するように回動され、その長径方向が第1の周面接触体233a〜233dの移動方向(往復方向)に略平行な状態となる。これにより、物品202の角度が粗調整される。
【0030】
この時、一般に、物品202の中心と第1の周面接触体233a〜233dとの間の距離は物品202の短径よりも大きいので、物品202の長径方向は第1の周面接触体233a〜233dの往復方向と完全に平行とならない。
この物品202の角度の粗調整が行われた後、エアシリンダ230が逆方向に駆動され、第1の往復板231がベース板215の底部215a側に移動され、物品202の角度の粗調整工程が終了する。これにより、各物品202は、長径方向が互いに略平行となるように、調整される。
なお、第2の往復板244には、第1の周面接触体233a〜233dのそれぞれに対応するように穴が穿設されており、第1の往復板231の往復移動の際に、第1の周面接触体233a〜233dが該穴内をそれぞれ挿通するようになっている。そして、該穴は、長径方向をスライド軸220の軸方向とする長穴に形成されている。
【0031】
ついで、搬入機構における第2の回動駆動機構の基本動作について図7を参照しつつ説明する。なお、図7の(a)は動作状態を示し、図7の(b)は動作終了状態を示している。
ここで、第2の回動駆動機構は、サーボモータ240、第2の往復板241、244、一対のリンクアーム245a、245b、一対の回動軸246a、246bおよび駆動ベルト247等により構成され、後述するプログラマブルコントローラ610、位置決めコントローラ612a、サーボアンプ612bなどにより駆動制御されている。
この第2の回動駆動機構は、第1の回動駆動機構による物品202の角度の粗調整が終了した後動作され、物品202の角度の精調整を行うものである。
【0032】
まず、サーボモータ240が正転駆動される。このサーボモータ240の回転トルクが、駆動ベルト247を介して回動軸246bに伝達され、駆動軸246bが正転駆動される。そして、駆動軸246bの下端に固着されているリンクアーム245bが駆動軸246bの軸心周りに図7の(a)中反時計回りに回動される。そこで、一方の第2の往復板241が矢印248方向に移動され、他方の第2の往復板244が逆方向に移動される。これにより、一対の第2の往復板241、244の間隔が狭められる。そして、第2の往復板241の矢印248方向の移動により、第2の周面接触体243a〜243dが、物品202の長径近傍の周面を押圧し、第2の接線方向(第2の周面接触体243a〜243dの往復移動方向、矢印248方向に一致)から物品202を回動させる力を発生させる。そして、第2の周面接触体243a〜243dの各対は、昇降支持体217a〜217dの昇降方向に所定距離離間して配設されているので、各物品202に対して物品202の中心方向に離間した2点で作用し、物品202に安定した回動力を付与する。同時に、一対の第2の往復板241、244の間隔が狭められることにより、図7の(a)に示されるように、各物品202は、長径方向が互いに平行となるように正確に角度の調整がなされる。
【0033】
その後、サーボモータ240が逆転駆動される。このサーボモータ240の回転トルクが、駆動ベルト247を介して回動軸246bに伝達され、駆動軸246bが逆転駆動される。そして、駆動軸246bの下端に固着されているリンクアーム245bが駆動軸246bの軸心周りに図7の(a)中時計回りに回動される。そこで、一方の第2の往復板241が矢印248と反対方向に移動され、他方の第2の往復板244が一方の第2の往復板241に対して逆方向に移動される。これにより、一対の第2の往復板241、244の間隔が広められ、図7の(b)に示される状態に移行し、物品202の角度の精調整工程が終了する。
ここで、第2の往復板244に穿設された穴が、長径をスライド軸220の軸心方向に一致する長穴に形成されているので、第2の往復板244の動作時における第1の周面接触体233a〜233dとの干渉はない。
【0034】
つぎに、治具寸法設定機構について図8および図11を参照しつつ説明する。
図8において、昇降用サーボモータ510は、治具寸法設定ステーション500に設置されている静止機台(図示せず)に取り付け固定されており、スクリューシャフト511を回転駆動する。そして、昇降ナット512がスクリューシャフト511に螺合され、第1昇降台513aがスクリューシャフト511の軸方向と直交する方向に延出するように昇降ナット512に固定されている。そこで、第1昇降台513aは昇降用サーボモータ510の正逆転に対応して矢印514方向に昇降移動する。また、第2昇降台513bが、固定軸515a、515bおよび固定ねじ516a、516bにより、第1昇降台513aの昇降方向の下降側に、かつ、第1昇降台513aに対して平行に、第1昇降台513aに固定されている。そこで、第2昇降台513bは第1昇降台513aと一体に昇降する。
【0035】
可動軸517a、517bは第2昇降台513aに挿通して配設されている。そして、停止ねじ518a、518bが第2昇降台513aから昇降方向の上昇側に延出する可動軸517a、517bの端部にそれぞれ固定され、第3昇降台531が可動軸517a、517bの昇降方向の下降側の端部に固定されている。さらに、拡張弾性部としてのつるまきばね519a、519bが第2および第3昇降台513b、531との間を拡開するように付勢するように可動軸517a、517bに縮設されている。この時、停止ねじ518a、518bが第2昇降台513bの昇降方向の上昇側の面に当接し、つるまきばね519a、519bによる第2および第3昇降台513b、531との間の拡開が停止される。
【0036】
回動用サーボモータ520は、出力軸520aを第2昇降台513bから下降側に延出させて第2昇降台513aの中央部に取り付けられている。そして、回動軸522がその軸心を昇降方向に一致させて出力軸520aに結合され、チャック機構523が回動軸522の下端に取り付けられている。さらに、位置センサ524がチャック機構523に取り付けられている。なお、チャック機構523は、第2昇降台513bの下降動作に連動して下降し、後述する可動底板502の中央突起部505を保持するものであり、位置センサ524は、チャック機構523の中央突起部505への接近を検出し、昇降用サーボモータ510を減速停止させるものである。
【0037】
第3昇降台531は、第2昇降台513bに対して平行に配設されている。そして、駆動円板533は、図8および図11に示されるように、窓穴533aが中央部に穿設され、かつ、U字状の溝533bが外周部全周にわたって形成された環状に成形され、一対の円弧状溝としての連結穴534a、534bが窓穴533aの穴中心に対して対称となるように駆動円板533の下面に形成されている。この駆動円板533は、窓穴533aの穴中心を回動軸522の軸心に一致させて第3昇降台531に回動可能に支承されている。また、円板回動用サーボモータ530が、第3昇降台531に取り付けられている。そして、駆動ベルト532が円板回動用サーボモータ530の回転軸と駆動円板533の溝533bとに掛け渡され、駆動円板533が円板回動用サーボモータ530により回動されるようになっている。
さらに、後述する袴容器501が駆動円板533の下部に配置されている。
【0038】
つぎに、駆動円板533の下部に位置する袴容器部の構造について図9および図10を参照しつつ説明する。なお、この袴容器部は、共用治具101を構成するものである。
袴容器501は円筒状に成形されている。そして、環状溝504が袴容器501の軸心方向の比較的上部位置で、溝方向を周方向として袴容器501の内壁面に形成されている。さらに、複数対の調整用スロット503が環状溝504から軸心方向の下方に延びるように形成されている。即ち、複数対の調整用スロット503は環状溝504を介して互いに連通されている。また、対をなす調整用スロット503は、袴容器501の軸心に対して対称な位置に形成されている。さらに、対をなす調整用スロット503の環状溝504からのスロット長さは同じに形成され、各対の調整用スロット503の環状溝504からのスロット長さは対間で異なるように形成されている。
【0039】
可動底板502は、袴容器501の内径と同等の外径を有する円板状の基部502aと、基部502aの中央部上面に突設されている中央突起部505と、基部502aの中心に対して対称な位置関係となるように基部502aの外周に突設されている一対の落下防止ピン509とを備えている。この可動底板502は、一対の落下停止ピン509を対をなす調整用スロット503に係合させて袴容器501に配設されている。そして、落下停止ピン509が係合される調整用スロット503の対を選択することにより、可動底板502の高さ位置が調整される。そして、中央突起部505を保持して可動底板502を調整用スロット503に沿って上昇させ、落下停止ピン509を環状溝504内に入れ、ついで落下停止ピン509が所望の対の調整用スロット502の位置に到達するまで可動底板502を回動し、そこで可動底板502を落下させることで、可動底板502の高さ(深さ位置)調整が行われる。この時、落下停止ピン509が調整用スロット502の下端に当接し、可動底板502の落下が停止される。
【0040】
なお、図9中一点鎖線で示される可動底板502が最上昇位置を示し、二点鎖線で示される可動底板502が最下降位置を示している。そこで、背の低い物品202Bが袴容器501内に挿入される場合には可動底板502を最下降位置に位置させ、背の高い物品202Cが袴容器510内に挿入される場合には可動底板502を最上昇位置に位置させて、物品202B、202Cの上端部の高さを等しくできる。
【0041】
溝方向を径方向とする4つの爪摺動溝507が袴容器501の上面に、周方向に等角ピッチで、それぞれ外周側から内周側に至るように形成されている。そして、対向爪506が各爪摺動溝507に径方向に摺動可能に配設されている。また、スライドピン508が各対向爪506に立設されている。
4つの傾斜溝538が環状に成形されたスライド円板535の下面に、周方向に等角ピッチで形成されている。さらに、2本の駆動ピン537a、537bがスライド円板535の上面に、スライド円板535の中心に対して対称な位置に立設され、2本の静止保持ピン537c、537dがスライド円板535の上面に、スライド円板535の中心に対して対称な位置に立設されている。なお、ピン537a〜537dは周方向に等角ピッチで配設されている。そして、スライド円板535は、各傾斜溝538にスライドピン508を収納するように袴容器501の上面に配設される。
【0042】
静止保持板536は、樹脂製であり、スライド円板535の中心穴と同等の中心穴を有する環状に成形されている。そして、溝方向を周方向とし、かつ、静止保持板536を貫通する4つの弾性波状溝539が周方向に等角ピッチで形成されている。また、切り溝539aが静止保持板536の外周と弾性波状溝539の一端とを連通するように形成されている。これにより、弾性波状溝539と切り溝539aとで切り離された半島状の弾性部539bが構成されている。なお、弾性波状溝539は、スライド円板535に立設された駆動ピン537a、537bおよび静止保持ピン537c、537dが係合される位置に形成されている。
【0043】
この静止保持板536は、各弾性波状溝539内に駆動ピン537a、537bおよび静止保持ピン537c、537dをそれぞれ収納するようにスライド円板535上に配設されている。そして、静止保持板536は、例えば外周部から取付腕(図示せず)が下方に延設されており、該取付腕を袴容器510の外周面に締着固定することにおり、スライド円板535を回動可能な状態として袴容器510の上端面に固定されている。なお、静止保持ピン537c、537dは静止保持板536から突出しないように高さに形成され、駆動ピン537a、537bは静止保持板536から突出し、さらに駆動円板533の連結穴534a、534b内に収納される高さに形成されている。
【0044】
ここで、各弾性波状溝539内に収納されている駆動ピン537a、537bおよび静止保持ピン537c、537dは、図10において、弾性波状溝539の外周壁に形成されている波状の突出部を乗り越えながら時計回り、あるいは反時計周りに回動する。そして、ピン537a〜537dは、半島状の弾性部539bが径方向外側に弾性変形して、波状の突出部を乗り越え、波状の突出部を乗り越えると、弾性部539bは初期位置に復帰することになる。これにより、弾性波状溝539は、ピン537a〜537dに対して静止保持抵抗を発生し、振動等の微小な外力によるスライド円板535の回動を防止している。
【0045】
また、駆動ピン537a、537bの図10中時計回りの回動により、スライド円板535が時計回りに回動する。そこで、スライドピン508が傾斜溝538内をスライド移動し、対向爪506が爪摺動溝507内を径方向外側に摺動移動する。これにより、相対する対向爪506間の間隔が広くなる。
一方、駆動ピン537a、537bの図10中反時計回りの回動により、スライド円板535が反時計回りに回動する。そこで、スライドピン508が傾斜溝538内をスライド移動し、対向爪506が爪摺動溝507内を径方向内側に摺動移動する。これにより、相対する対向爪506間の間隔が狭くなる。
即ち、駆動ピン537a、537bの回動方向を調整することにより、対向爪506間の隙間を物品202の長径寸法に対応するように調整する。これにより、物品202が、その長径を一対の対向爪506間に位置して袴容器501内に挿入される。この時、対向爪506の先端面が凹状に形成され、物品202の周方向の移動が規制される。
なお、対向爪506を外側から径方向内側に外力を付加しても、スライド円板535が回動できないように、傾斜溝538の円周接線方向に対する傾斜角はスライドピン508との摩擦角以下に設定されている。
【0046】
ここで、可動底板調整機構は、袴容器501と、底板駆動制御手段とから構成されている。この底板駆動制御手段は、調整用スロット503、環状溝504、チャック機構523、チャック昇降機構、チャック回動機構、後述するチャック用電磁弁623などから構成されている。チャック昇降機構は、サーボモータ510、第1および第2昇降台513a、513b等により構成され、チャック回動機構は、サーボモータ520、回動軸522などから構成されている。そして、底板駆動制御手段は、後述するプログラマブルコントローラ610、位置決めコントローラ622aおよびサーボアンプ622bなどにより駆動制御される。
また、対向爪調整手段は、対向爪506と、対向爪駆動制御手段とから構成されている。そして、対向爪駆動制御手段は、スライド円板535と、傾斜溝538、スライドピン508、駆動ピン537a、537b、駆動円板533、サーボモータ530などからなる円板回動駆動機構とからなり、円板回動駆動機構は、同様に、プログラマブルコントローラ610、位置決めコントローラ622aおよびサーボアンプ622bなどにより駆動制御される。
【0047】
つぎに、このように構成された治具寸法設定機構の基本動作について説明する。
昇降用サーボモータ510が正転駆動され、スクリューシャフト511が回転駆動される。これにより、第1、第2および第3昇降台513a、513b、531が一体となって下降する。そして、駆動円板533が静止保持板536に当接すると、第3昇降台531の下降は停止される。この時、静止保持板536から延出する駆動ピン537a、537bは、図11に示されるように、駆動円板533の連結穴534a、534b内の円弧方向の略中央位置に挿入される。なお、連結穴534a、534bの円弧角度は、スライド円板535の回動角度以上になっている。
一方、第1および第2昇降台513a、513bはつるまきばね519a、519bを収縮させながらさらに下降する。そして、チャック機構523が中央突起部505に近接すると、位置センサ524がチャック機構523の中央突起部505への近接を検知する。そこで、昇降用サーボモータ510の駆動が位置センサ524の検出信号により減速停止される。ついで、チャック機構523が中央突起部505を保持する。
【0048】
ついで、昇降用サーボモータ510が逆転駆動され、第1および第2昇降台513a、513bが所定量上昇される。これにより、落下防止ピン509が環状溝504内に位置するまで可動底板502が上昇される。そこで、昇降用サーボモータ510の駆動が停止され、回動用サーボモータ520が駆動される。これにより、回動軸522およびチャック機構523が所定角度回動され、落下防止ピン509が所望の調整用スロット503の上部に到達する。そこで、回動用サーボモータ520の駆動が停止され、その後チャック機構523による中央突起部505の保持が解放される。これにより、可動底板502が落下し、所望の深さ位置にセットされる。
【0049】
つぎに、この異形物品移送装置の制御システムについて図12を参照しつつ説明する。
図12において、600は搬入ステーション200における物品202の搬入制御を行うロボットコントローラ、610はこの異形物品移送装置の全体制御を行うプログラマブルコントローラ(以下、PLCとする)である。
601はPLC610およびロボットコントローラ600に対して指令・設定入力を与えるための操作パネル、602はロボットコントローラ600から移動目標パルスが与えられ、サーボモータ603a〜603dと一体に回転するエンコーダからの回転フィードバック信号を監視しながら所定の回転角度となるように各サーボモータ603a〜603dに対して駆動出力を発生するサーボアンプである。603aはロボットアーム211を図1中矢印213方向に可逆駆動するアーム旋回用サーボモータ、603bは多軸ロボット機構210のボス210cを図3中矢印210d方向に可逆駆動するアーム昇降用サーボモータ、603cはロボットアーム211をボス210cに対して図3中矢印211a方向に可逆関節駆動するアーム角度用サーボモータ、603dは手首部分214をロボットアーム211に対して関節回動駆動する手首関節角度用サーボモータであり、各サーボモータ603a〜603dは、サーボアンプ602から給電駆動されるとともに、内蔵したエンコーダによる回転角度信号をサーボアンプ602にフィードバックするようになっている。
【0050】
611はPLC610の入力端子に接続された各種検出スイッチなどのスイッチ群、612aはPLC610からの制御出力信号に応動する位置決めコントローラ、612bは位置決めコントローラ612aから移動目標パルスが与えられ、サーボモータ613、240、250と一体回転するエンコーダからの回転フィードバック信号を監視ながら所定の回転角度となるようにサーボモータ613、240、250に対して駆動出力を発生するサーボアンプである。613は昇降軸受218を図4中矢印219方向に可逆駆動する支軸体昇降用サーボモータ、240は回動軸246bを可逆回動する第2回動用サーボモータ、250は摺動軸受221a〜221dの間隔を拡開・縮小駆動する拡張駆動用サーボモータであり、各サーボモータ613、240、250はサーボアンプ612bから給電駆動されるとともに、内蔵したエンコーダによる回転角度信号をサーボアンプ612bにフィードバックするようになっている。
【0051】
230aはエアシリンダ230の駆動用電磁弁、614a〜614dは物品保持機構212a〜212dにおいて物品保持を行うためのエアシリンダ(図示せず)を駆動する物品保持用電磁弁、103aはストッパ103を作動させるためのエアシリンダ(図示せず)を駆動するエアシリンダ駆動用電磁弁であり、各電磁弁230a、614a〜614d、103aはPLC610から給電駆動されるようになっている。
【0052】
621はPLC610の出力端子に接続された表示機器、622aはPLC610からの制御出力信号に応動する位置決めコントローラ、622bは位置決めコントローラ622aから移動目標パルスが与えられ、サーボモータ510、520、530と一体回転するエンコーダからの回転フィードバック信号を監視ながら所定の回転角度となるようにサーボモータ510、520、530に対して駆動出力を発生するサーボアンプである。510第1昇降台513aを図8中矢印514方向に可逆駆動するチャック昇降用サーボモータ、520はチャック機構523を可逆回動するチャック回動用サーボモータ、530は駆動円板533を可逆回動する円板回動用サーボモータであり、各サーボモータ510、520、530はサーボアンプ622bから給電駆動されるとともに、内蔵したエンコーダによる回転角度信号をサーボアンプ622bにフィードバックするようになっている。
【0053】
623はチャック機構523において物品保持を行うためのエアシリンダ(図示せず)を駆動するチャック駆動用電磁弁、107aはストッパ107を作動させるためのエアシリンダ(図示せず)を駆動するエアシリンダ駆動用電磁弁であり、各電磁弁623、107aはPLC610から給電駆動されるようになっている。
【0054】
ついで、治具寸法設定機構の詳細動作について図13を参照しつつ説明する。なお、図13はPLC610の一部の動作と位置決めコントローラ622aの動作と主体としたマクロフローである。
PLC610の治具設定動作が開始される(ステップ700)と、ステップ701において、取り扱われる物品202に対する識別番号(物品番号)が操作パネル601からPLC610に入力される。
次いで、ステップ702において、PLC610は、操作パネル610の操作によって初期設定を行う時と設定変更を行う時とに実行される指令操作があったか否かを判定する。そして、指令操作があったと判定されるとステップ703aに移り、表示機器621に表示される入力指令表示に基づいて操作パネル601から対向爪506間の間隔および可動底板502の設置深さの情報を設定書き込み、ステップ704に移り、循環コンベア100が始動される。ここで、設定される対向爪506間の間隔寸法は、例えばスライド円板535の基準位置(対向爪間の間隔が最大となる位置)からの必要回動角度に換算して入力されるとともに、可動底板502の設置深さは、例えば袴容器501の内周面に設けられた調整用スロット503の番号或いは最短スロット位置を基準とした各調整スロット503の設置角度に換算して入力される。
【0055】
また、ステップ702において、指令操作がなかったと判定されるとステップ703bに移り、既に書き込み設定されている対向爪506間の間隔や可動底板502の設置深さの情報を、ステップ701で指定された物品番号に基づいて読み出し設定し、ステップ704に移り、循環コンベア100が始動される。
ついで、ステップ705aにおいて、電磁弁107aを駆動してストッパ107を作動させるとともに、治具検出センサ(図示せず)によって設定変更しなければならない治具がストッパ107の位置に停止したことを検出する。ついで、ステップ705bにおいて、円板回動用サーボモータ530が駆動されて、駆動円板533の連結穴534a、534bが図11に示される中間回動位置となる。ついで、ステップ705cにおいて、チャック昇降用サーボモータ510が駆動されて、第1、第2および第3昇降台513a、513b、531が、駆動円板533と静止保持板536が接触する寸前まで下降される。これにより、駆動円板533の連結穴524a、534bとスライド円板535に立設された駆動ピン537a、537bとが連結係合される。
【0056】
ついで、ステップ705dにおいて、円板回動用サーボモータ530が駆動され、駆動円板533が回動される。この駆動円板533の回動により、連結穴534a、534bを介して駆動ピン537a、537bが回動駆動され、スライド円板535、傾斜溝538、スライドピン508を介して対向爪506が全開位置に後退する。その後、ステップ706において、チャック昇汞用サーボモータ510が再度駆動され、第1および第2昇降台513a、513bがさらに下降される。この時、駆動円板533が静止保持板536に当接して第3昇降台531の下降は停止し、つるまきばね519a、519bが圧縮変形して第2昇降台513bに取り付けられたサーボモータ520およびチャック機構523の下降が継続される。そして、ステップ707において、位置センサ524の出力をモニターし、チャック機構523が可動底板502の中央突起部5050に接近したか否かを判定する。このステップ707において、チャック機構523が可動底板502の中央突起部5050に接近していないと判定されると、ステップ706に戻り、サーボモータ520およびチャック機構523の下降が継続される。
【0057】
ステップ707において、チャック機構523が可動底板502の中央突起部5050に接近したと判定されるとステップ708に移る。そして、ステップ708において、昇降用サーボモータ510が減速停止され、チャック機構523が中央突起部505を保持又は吸着できる最終下降位置に到達する。ついで、ステップ709において、昇降用サーボモータ510に設けられている絶対値式エンコーダの出力、又は増分値式エンコーダの発生パルス数によって、チャック機構523の最終下降位置の深さを測定する。この時、測定される深さは、多数の調整用スロット503のうちどのスロットが使用されているかによって異なる値となる。
【0058】
ついで、ステップ710において、チャック機構523に設けられたエアシリンダの駆動用電磁弁623を駆動して、可動底板502の中央突起部505を保持させ、ステップ711に移る。そして、ステップ711において、チャック昇降用サーボモータ510を駆動して、可動底板502の外周に設けられた落下停止ピン509が袴容器501の内周面に設けられた環状溝504の位置に到達するようにチャック機構523を上昇させ、ステップ712aに移る。そして、ステップ712aにおいて、後述のステップ712bによって初回フラッグが設定されているか否かを監視し、初回動作であるか否かを判定する。
【0059】
そして、ステップ712aにおいて、初回動作であると判定されると、ステップ712bに移り、初回フラッグメモリをセットする。そして、ステップ713aにおいて、ステップ709で測定された深さに対応した現在の調整用スロット503の位置を基準にして、スロット長さが最小である特定の調整用スロット503の位置までの必要回動角度を算出し、ステップ713bに移る。ステップ713bにおいて、チャック回動用サーボモータ520が駆動され、可動底板502が算出された必要回動角度分だけ回動され、回動底板502の落下停止ピン509の位置が目標とする特定の調整用スロット503の位置まで移動する。この特定の調整用スロット503は通常は使用しない最短のスロット長さを有するスロットであり、調整開始の目印として設定される位置となっている。
【0060】
一方、ステップ712aにおいて、初回動作でないと判定されると、ステップ714に移り、ステップ709で測定された深さが特定の調整用スロット503の位置に対応するか否かを判定する。そして、測定された深さが特定の調整用スロット503の位置に対応していないと判定されるとステップ715aに移り、測定された深さに対応した現在の調整用スロット503の位置を基準として、ステップ703aで設定書き込まれた可動底板503の深さ、又はステップ703bで読み出された可動底板503の深さに対応した調整用スロット503の位置までの必要回動角度を算出設定する。そして、ステップ715bにおいて、チャック回動用サーボモータ520が駆動され、可動底板502が算出設定された必要回動角度分だけ回動され、回動底板502の落下停止ピン509の位置が目標とする調整用スロット503の位置まで移動する。
【0061】
ステップ714において、ステップ709で測定された深さが特定の調整用スロット503の位置に対応すると判定されると、ステップ716に移り、調整完了フラグメモリをセットする。ついで、ステップ717aにおいて、ステップ709で測定された深さに対応した現在の調整用スロット503の位置を基準として、ステップ703aで設定書き込まれた可動底板503の深さ、又はステップ703bで読み出された可動底板503の深さに対応した調整用スロット503の位置までの必要回動角度を算出設定する。そして、ステップ717bにおいて、チャック回動用サーボモータ520が駆動され、可動底板502が算出設定された必要回動角度分だけ回動され、回動底板502の落下停止ピン509の位置が目標とする調整用スロット503の位置まで移動する。
【0062】
ステップ713b、715b、717bが終了した後、ステップ720に移り、チャック駆動用電磁弁623を消勢し、チャック機構523を解放する。これにより、可動底板502は選択された調整用スロット503に沿って落下し、該調整用スロット503の下端部で停止する(ステップ721)。そして、ステップ722において、チャック昇降用サーボモータ510が駆動され、駆動円板533が静止保持板536から離反する直後まで、第1および第2昇降台513a、513bが上昇され、ステップ723に移る。そして、ステップ723において、円板回動用サーボモータ530が駆動され、スライド円板536の回動位置がステップ703aで設定書き込まれた対向爪516間の間隔、又はステップ703bで読み出された対向爪516間の間隔に対応した回動位置となる。
なお、ステップ703aで設定書き込まれた対向爪516間の間隔寸法としては、スライド円板535の基準位置(対向爪506の間隔が最大となる位置)からの必要回動角度に換算して入力されている。一方、ステップ723による駆動円板533の回動角度は、連結穴534a、534bの円弧角を加算した値となり、駆動円板533の回動角度はサーボモータ530に設けられたエンコーダによって測定されるものである。
【0063】
ついで、ステップ724において、チャック昇降用サーボモータ510が駆動され、第1、第2および第3昇降台513a、513b、531が初期位置に上昇復帰される。ついで、ステップ725において、ストッパ用電磁弁107aが消勢され、ストッパ107による治具移動の停止が解除され、ステップ726に移る。そして、ステップ726において、ステップ716による完了フラグがセットされているか否かを判定する。
ステップ726で完了フラグがセットされていないと判定されると、多数の治具の寸法設定が完了されていないと判断し、ステップ705aに移る。一方、ステップ726で完了フラグがセットされていると判定されると、多数の治具の寸法設定が完了されたと判断してステップ727に移り、設定完了出力を表示機器621に出力表示し、ステップ728に移り、治具寸法設定動作が終了する。
【0064】
ここで、ステップ701が品番設定手段、ステップ703aが物品情報設定手段、ステップ709が深さ測定手段、ステップ713bが目印設定手段、ステップ714が循環確認手段、ステップ715aが目標回動角度設定手段となる。
【0065】
つぎに、物品搬入機構の詳細動作について図14を参照しつつ説明する。なお、図14はPLC610の一部の動作と、ロボットコントローラ600および位置決めコントローラ612aの動作とを主体としたマクロフローである。
PLC610の運転動作が開始される(ステップ800)と、PLC610は、図13のステップ701で入力された物品番号を読み出し(ステップ801)、操作パネル610の操作によって初期設定を行う時と設定変更を行う時とに実行される指令操作があったか否かを判定する(ステップ802)。
そして、指令操作があったと判定されるとステップ803aに移り、表示機器621に表示される入力指令表示に基づいて操作パネル601の操作によって、入力される各種データが設定書き込まれ、ステップ804に移る。ここで、設定書き込まれるデータは、図5の(a)における摺動軸受221a〜221dの間隔を図2における4個の物品の間隔に設定する初期間隔データ、図5の(b)における摺動軸受221a〜221dの間隔を図1における循環コンベア100上に載置された共用治具101の隣接間隔に設定する拡張間隔データ、物品保持機構212で保持された物品202の長径方向の角度を例えば45度に設定するために図7の(a)におけるサーボモータ240の回動角度を何度にすればよいかを示す回動位置データなどである。
【0066】
また、ステップ802において、指令操作がないと判定されるとステップ803bに移り、ステップ801で読み出された物品番号に対応して既に書き込み設定されている初期間隔データ、拡張間隔データおよび回動位置データを読み出し設定し、ステップ804に移る。
ステップ804では、ステップ808で完了フラッグがセットされたか否かを監視して搬入動作の学習設定が完了しているか否かを判定する。そして、搬入動作の学習設定が完了していると判定されると、ステップ809に移る。
【0067】
一方、ステップ804において、搬入動作の学習設定が完了していないと判定されるとステップ805aに移る。ステップ805aでは、操作パネル601の操作によって、アーム旋回用サーボモータ603a、アーム昇降用サーボモータ603b、アーム角度用サーボモータ603c、手首関節角度用サーボモータ603dおよび支軸体昇降用サーボモータ613を順次寸道駆動しながら物品保持機構212a〜212dを図3の図示位置からさらに支軸体217a〜17dを下降させて収納ケース201内の物品202を保持する位置まで移動させてから記憶指令ボタンを押して、ロボットコントローラ600およびPLC610に初期取り上げ位置を記憶させる。ついで、ステップ805bにおいて、ステップ805aと同様にして、ロボットコントローラ600およびPLC610に終期取り上げ位置を記憶させる。なお、終期取り上げ位置とは、図3中、斜面設置された収納ケース201内の最下部(図3中右側)の物品202を取り出し位置である。また、ステップ805a、805bからなる取り上げ位置を記憶させるステップ(ステップ805)における物品保持機構212a〜212dの間隔は、ステップ803aで設定された初期間隔、或いはステップ803bで読み出された初期間隔となっている。
【0068】
ついで、ステップ806において、循環コンベア100を始動し、電磁弁103aを駆動してストッパ103を動作させ、ジグ寸法が既に設定された共用治具101をストッパ103の位置に停止させる。ついで、ステップ807において、操作パネル601の操作によって、アーム旋回用サーボモータ603a、アーム昇降用サーボモータ603b、アーム角度用サーボモータ603c、手首関節角度用サーボモータ603dおよび支軸体昇降用サーボモータ613を順次寸道駆動しながら物品保持機構212a〜212dを移動させ、図1におけるストッパ103の前に停止している共用治具101内に物品202を挿入するとともに、記憶指令ボタンを押してこのときの物品保持機構212a〜212dの位置をロボットコントローラ600およびPLC610に記憶させる。なお、ステップ807では、物品保持機構212a〜212dの間隔および物品202の保持角度は、ステップ803aで設定された拡張間隔および回動一データに基づいた値、或いはステップ803bで読み出された拡張間隔および回動一データに基づいた値となっている。
【0069】
ついで、ステップ808において、学習フラッグメモリがセットされ、ステップ809に移る。ステップ809では、操作パネル601の操作によって原点復帰指令を与えたことによって、物品保持機構212a〜212dが収納ケース201から物品202を取り出す初期位置に復帰し、ステップ810に移る。
ステップ810では、操作パネル601の操作によって実働運転開始指令が出されたか否かを判定する。そして、ステップ810で実働運転開始指令が出されていない判定されるとステップ822に移り、全体の制御動作を終了する。
【0070】
一方、ステップ810で実働運転開始指令が出されていると判定されると、ストッパ103によって共用治具101を停止し(ステップ811)、収納ケース201内の物品202を保持して支軸体217a〜217dを上昇して物品202を持ち上げ(ステップ812)、物品202の角度を調整しながら物品202を搬入治具位置に移動し(ステップ813)、ステップ814に移る。
ステップ814では、集積センサ104の動作を監視し、4個分の共用治具101がストッパ103の前に集積しているか否かを判定する。そして、ステップ814において、4個分の共用治具101が集積されていないと判定されると、再度ステップ814に戻る。そして、4個分の共用治具101が集積されていると判定されるまで、このルーチンを繰り返す。
【0071】
そして、ステップ814において、4個分の共用治具101が集積されていると判定されると、物品保持機構212a〜212dに保持されている物品202を共用治具101内に挿入し(ステップ815)、物品保持機構212a〜212dを収納ケース201に収納されている磁界の取り出し位置に復帰し(ステップ816)、ストッパ103による治具停止を解除し(ステップ817)、ステップ820に移る。
そして、ステップ820において、ステップ805で学習した終期取り上げ位置情報に基づいて収納ケース201内に物品202がなくなったか否かを判定する。ステップ820において、物品202が収納ケース201内に残っていると判定されるとステップ810に移る。そして、実働運転指令が継続している限り、ステップ810〜820を循環して物品202の搬入動作が継続される。
一方、ステップ820において、物品202が収納ケース201内に残っていないと判定されると、ステップ821に移る。そして、ステップ821において、駆動源(図示せず)により、空になっている収納ケース201を排出し、同じ寸法の新たな収納ケース201を転動ローラ206の斜面上に挿入し、ステップ810に移る。
【0072】
ここで、ステップ801が品番設定手段、ステップ803aが物品情報設定手段、ステップ805、807が学習記憶手段となる。
【0073】
この実施の形態によれば、第1の回動駆動機構により物品202の保持角度を粗調整し、その後第2の回動駆動機構により物品202の保持角度を精調整しているので、2段階の角度調整を行うことになり、調整漏れの発生が防止され、正確な角度調整が行えるとともに、長径方向の角度を検出する必要がなく、簡易な、安価な角度整列を行うことができる。
【0074】
また、第1および第2の周面接触体233a〜233d、243a〜243dがそれぞれ単一のエアシリンダ230およびサーボモータ240により一括して駆動されているので、物品202の搬送能力が向上する。さらに、駆動制御手段がそれぞれ1つで済み、低価格化が図られるとともに、小型・軽量化が図られ、移送ロボットの付加が軽減され、省エネルギー運転が行える。
【0075】
また、第1位置で保持された物品202の間隔を調整して第2位置に載置するようになっているので、第1位置における物品間隔が第2位置における物品間隔と異なっていても、第1および第2の周面接触体233a〜233d、243a〜243dの位置の変更を行う必要がなく、物品保持機構212a〜212dの間隔のみを補正して移送することができる。その結果、簡易な構成で全体構成の自由度を高めることができる。
【0076】
また、エアシリンダ230、サーボモータ240、250が物品保持機構212a〜212dとともに、ロボットアーム211と一体となって移動するようになっているので、第1および第2の回動駆動機構や保持間隔調整機構の構成が単純化される。さらに、物品202の移送過程において、物品202の保持角度と間隔の調整を行うことができ、移送能率が向上する。
【0077】
また、収納ケース201が間仕切り板204a、204bにより正方配置された多数の物品収納室204cを有し、第1位置の傾斜面上に載置されているので、物品収納室204c内に収納された物品202は、その被保持部202bが略整列配置される。そこで、物品保持機構212a〜212dの取り出し位置を一旦調整しておくと、安定して物品202の取り出しが行える。
【0078】
また、物品202に対して付与された識別番号を入力する品番設定手段と、識別番号が付与された物品202に対応して、サーボモータ240によって駆動される第2の周面接触体243a〜243dの位置および必要駆動量の一方を入力・記憶する物品情報設定手段と、識別番号が付与された物品202に対応して、第1位置に寸動移動された物品保持機構212a〜212dの位置および物品載置を行う第2位置に寸動移動された物品保持機構212a〜212dの位置を記憶する学習記憶手段とを備え、一旦設定記憶が行われた後は、品番設定手段によって指定された物品識別番号に対応した設定情報が物品情報設定手段および学習記憶手段から読み出し使用されるようになっているの、取り扱いが容易となる。
【0079】
また、第2位置に配置され、物品202が収納される袴容器501および高さ位置を調整可能に袴容器501内に配設される可動底板502を有する共用治具101と、収納される物品202に対応して共用治具101の寸法を設定する治具寸法設定機構とを備え、治具寸法設定機構は、収納される物品202の高さ寸法に拘わらず袴容器501に収納された物品202の上面高さを一定にするように収納される物品202に対応して可動底板502の高さ位置を調整設定する底板駆動制御手段を有する可動底板調整機構と、袴容器501の上面に径方向に移動可能に設けられた少なくとも一対の対向爪506および対をなす該対向爪506の対向間隔寸法を収納される物品202の長径寸法よりも若干大きめの寸法に調整設定する爪駆動制御手段を有する対向爪調整機構とを有し、共用治具101に搬入される物品202の長径方向が、対向爪506の対向方向に一致するように調整されている。そこで、共用治具101に挿入される物品202の胴長、胴径が変化しても、物品202の上端高さを一定にすることができる。さらに、対向爪506の間隔が微細に調整できるので、共用治具の移動に対して物品202の位置ずれや揺動を抑制することができる。また、胴長であって小径から大径の物品や、胴短であって小径から大径の物品にも対応することができる。
【0080】
また、長さの異なる複数の調整用スロット503が袴容器501の円筒内壁面に上下方向に延設され、環状溝504が複数の調整用スロット503を連通するように袴容器501の円筒内壁面の上部側に形成されている。可動底板502が落下停止ピン509を調整用スロット503に係合させて袴容器501内に設置されている。そして、落下停止ピン509が調整用スロット503から環状溝504に到達するように可動底板502を上昇させ、そこで落下停止ピン509が環状溝504内を移動して他の調整用スロット503に到達するように可動底板502を回動させ、ついで落下停止ピン509が他の調整用スロット503内に入るように可動底板502を落とし込んで、可動底板502の設置高さを変更するようになっている。従って、調整用スロット503を多数設けることにより、可動底板502の設置高さを小刻みに設定でき、多様な胴長寸法の物品に対応することができる。
【0081】
また、チャック機構523の中央突起部505の保持位置到達を検知してチャック機構523の下降動作を停止させるための位置センサ524を備えているので、チャック機構523と可動底板502との衝突が未然に防止され、チャック機構523あるいは可動底板502の損傷事故を防止できる。また、チャック昇降機構の基準位置からの下降距離を測定することによって現在の可動底板502の設置深さを検出して、現在の調整用スロット503の位置を判定する深さ測定手段と、新たに設定変更される可動底板502の設置深さに対応した調整用スロット503の位置と現在の調整用スロット503の位置との相対位置に対応してチャック回動機構の必要回動角度および回動方向を算定する目標回動角度設定手段とを備えているので、チャック昇降機構の下降量によって簡易に調整用スロット503の現在位置を判定し、目標位置との相対位置を割り出すことができる。
【0082】
また、対向爪506に立設されたスライドピン508をスライド円板535に形成された傾斜溝504に係合させ、スライド円板535を回動させて、スライドピン508を傾斜溝504に沿ってスライド移動させて対向爪506の間隔を調整している。そこで、対向爪506の間隔は無段階に調整され、物品202と対向爪506との間隔を小さくすることができ、共用治具101の移動に対して物品202の位置ずれや揺動を抑制することができる。
【0083】
また、チャック機構523と連動して昇降する駆動円板533と、駆動円板533がスライド円板535に当接した後に、チャック機構523のみがさらに下降するための圧縮代を確保するつるまきばね519a、519bとを備え、連結穴534a、534bが駆動円板523に形成され、駆動ピン537a、537bがスライド円板535に立設され、駆動円板533を回動すると連結穴534a、534bに係合している駆動ピン537a、537bを介してスライド円板535が回動するとともに、チャック機構523を上昇するとスライド円板535と駆動円板533とが相互に離脱分離されるように構成されている。そこで、駆動円板533の昇降機構がチャック機構523の昇降機構と兼用でき、安価となる。また、対向爪506の対向間隔は駆動円板533の回動角度によって検出することができ、共用治具101には電気部品を付属させる必要がなく、構成の簡略化、低価格化が図られるとともに、水洗いも行える利便性を有する。
【0084】
また、傾斜溝538の傾斜角が傾斜溝538に係合するスライドピン508との摩擦角よりも小さな角度に構成され、静止保持板536がスライド円板535の回動を規制するための所定の保持力を確保するように袴容器501の上部に固定されているので、対向爪506の半径方向に対して挿入物品202による外力が加わっても、スライド円板535が回動して対向爪506の対向間隔が変化する恐れがない。また、静止保持板536は振動等による微小な外力によるスライド円板535の回動を防止できる程度の微小な保持力を有していればよく、スライド円板535の静止保持機構が簡素化される。
【0085】
また、静止保持板536は、スライド円板535に立設された駆動ピンおよび静止保持ピン537a〜537dと係合して、スライド円板535の回動に対して所定の抵抗力を付与する弾性波状溝539を備えているので、静止保持板536とスライド円板535との間に摩擦力を付与する波型ワッシャのような追加部品を必要とせずに、確実にスライド円板535を静止保持することができる。
【0086】
また、連結穴534a、534bがスライド円板535の回動角度以上の円弧角度の円弧状溝に形成され、駆動円板533が下降するときに円弧状溝の中心と駆動ピン537a、537bの動作中心とを略合致させているので、連結穴534a、534bと駆動ピン537a、537bとが係合するときに、駆動ピン537a、537bがスライド円板535に衝突して損傷することが防止される。また、スライド円板535の回動方向を反転するときには、駆動円板533は円弧状溝の円弧角度に対応した無効運動を行ってから円弧状溝の一端と駆動ピン537a、537bとが接触してスライド円板535の逆回動が開始するようになっているので、スライド円板535の回動角度は、駆動円板533の回動位置と連結穴534a、534bの円弧角度とに対応して確定し、駆動円板533の回動角度を検視することによって対向爪506の対向間隔が検出できる。
【0087】
また、高さ寸法および長径寸法が異なる物品202に対して付与された識別番号を入力する品番設定手段と、識別番号が付与された物品202に対応して、チャック回動機構によって選択される調整用スロット位置情報および爪駆動制御手段によるスライド円板535の回動位置情報を入力して記憶する物品情報設定手段とを備え、一旦設定記憶が行われた後、品番設定手段によって指定された識別番号に対応した設定情報が物品情報設定手段から読み出し使用されるようになっている。そこで、制御に必要な情報が入力されているので、演算処理が簡略化されるとともに、一旦設定記憶された後は、品番設定を行うだけで既に設定されている情報を読み出し使用するので、取り扱いが容易となる。
【0088】
また、共用治具101は、循環コンベア100により第2の位置を構成する搬入ステーション200、加工・取り出しステーション300、400および治具寸法設定機構が配置される治具寸法設定ステーション500を循環するように構成され、共用治具101が、循環コンベア100で搬送されて第2位置に到来したときに、多軸ロボット機構210が物品202を保持した物品保持機構212a〜212dを第1位置から第2位置に移送し、物品202が共用治具101内に挿入されるように構成されている。そこで、物品形状の変更に伴う段取り変え作業が容易となり、効率のよい一貫性ラインを柔軟に使用することができる。
【0089】
また、段取り変え運転開始後における初回の治具寸法を通常運転時には使用しない特殊寸法に設定する目印設定手段と、順次治具寸法の設定変更を行っているときにあって、特殊寸法に設定されている治具が到来したことによって一巡の設定変更が完了したことを判定する循環確認手段とを備え、循環確認手段が一巡判定を行った後は、特殊寸法に設定されていた治具寸法をその他の治具と同一寸法に再設定して設定完了とするようになっている。そこで、IDタグなどの特殊な付属品を設けなくとも、不特定多数の共用治具に対して漏れなく確実に寸法の設定変更を行うことができる。
【0090】
また、特殊寸法の設定が袴容器501に設けられた可動底板502の設定深さを特殊寸法にするものであって、特殊寸法に設定された可動底板502は袴容器501の上部位置にあって、袴容器501の外部から目視確認できる位置に設定されている。そこで、可動底板502の設置深さはチャック昇降機構を下降することによって測定され、特殊寸法に設定された共用治具を手軽に識別することができる。さらに、特殊寸法に設定された共用治具は目視確認でき、治具寸法設定変更作業中に停電があったような場合の処理が簡単となる。
【0091】
なお、上記実施の形態では、第1および第2の回動駆動機構によってロボットによる物品移送過程で手軽に楕円形状の物品の長径方向を整列できるようにするとともに、搬入される共用治具の寸法が可動底板調整機構と対向爪調整機構とによって可変設定される異形物品移送装置を示している。
しかし、移送される物品の断面形状は必ずしも数学算式に基づく楕円形状とは限らず、円弧状コーナを持つ矩形状の物品や円形物品の移送にも適用できることは言うまでもないことである。
そして、円形物品を扱う場合には、第1および第2の回動駆動機構による保持角度の整列操作は不要となるとともに、2対の対向爪506が有効に作用して治具内の物品の位置ずれや揺れ角度を低減することができる。
また、数学算式では表現し難い断面形状の物品を扱う場合には、手動操作の実測原器を用いて物品の長尺方向の傾斜角を例えば45度にするための回動軸246bの回動角を実測し、その実測値をステップ803aでの回動位置の入力データとして使用することができる。
【0092】
また、上記実施の形態では、収納ケース201が転動ローラ206によって構成される1方向の傾斜面上に位置させることによって、間仕切り板204aが棚となって物品202を整列させるように構成されているものとして説明しているが、転動ローラ206によって構成される2方向の傾斜面上に収納ケース210を位置させるようにしてもよい。この場合、物品収納室204cの一辺よりも小さな長径を有する物品であっても、間仕切り板204bも棚となって物品を二次元的に整列させることが可能となる、即ち物品収納室204cの一辺よりも小さな長径を有する物品をも取り扱うことができる。ここで、2方向の傾斜面とは、例えば、図3における転動ローラ206によって構成される1方向の傾斜面を、該傾斜面の傾斜方向周りに一側に回動させたものである。
また、上記実施の形態において、物品202として軽量のプラスチック容器を扱う場合には、収納ケース201に微振動を加えることにより、物品202を確実に整列させることができる。
【0093】
また、上記実施の形態において、第1および第2の回動駆動機構によって一旦45度の傾斜で整列させた後、支軸体217a〜217dを一括して45度分だけ追加回動させることによって、直交整列や平行配列を行うことができるので、循環コンベア上での物品角度に傾斜があってはならないような用途に対しても適用できる。
この場合でも、物品が4個以上であれば、各支軸体にサーボモータを個別に設置するのに対して駆動源が減少するとともに、同時に取り扱う物品が1個の場合でも、物品の長径方向の検出センサが不要となる。
【0094】
また、上記実施の形態では、駆動ピン537a、537bがスライド円板535に設けられ、連結穴534a、534bが駆動円板533に設けられているものとしているが、駆動ピン537a、537bを駆動円板に設け、連結穴534a、534bをスライド円板に設けるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、スライドピン508が対向爪506に設けられ、傾斜溝538がスライド円板533に設けられているものとしているが、スライドピン508をスライド円板に設け、傾斜溝538を対向爪に設けるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、弾性波状溝539を用いるものとしているが、弾性波状溝539に代えて、スライド円板535と静止保持板536との間に波状ワッシャを介在させてスライド円板535の自由回動を静止するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、チャック機構535がエアシリンダによる機械的保持機構により構成されているものとしているが、チャック機構には、真空圧による吸着機構、或いは電磁石による吸着機構を用いることもできる。
【0095】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように、主部断面が楕円形状をなし被保持部を有する容器状の物品を第1位置から第2位置へ移送する異形物品移送装置において、上記物品を保持する物品保持機構と、上記物品保持機構を上記第1位置と上記第2位置との間を往復移動させるロボット機構と、上記ロボット機構のロボットアームと一体に移動し、上記物品保持機構を昇降させる昇降支軸体と、上記昇降支軸体と上記物品保持機構との間に設けられ、上記物品保持機構を上記昇降支軸体に対して回動可能に軸承するとともに、上記物品保持機構の回動に対して所定の抵抗力を付与する物品回動機構と、上記物品保持機構に保持された上記物品の短径周面の近傍に対して、第1の接線方向から回動力を付与して該物品の長径方向が上記第1の接線方向に対して略平行となるように上記物品の保持角度の粗調整を行う第1の周面接触体、および、該第1の周面接触体を上記第1の接線方向に往復駆動する第1の駆動制御手段を有する第1の回動駆動機構と、上記第1の回動駆動機構によって上記物品の保持角度の粗調整が行われた上記物品の長径周面の近傍に対して、第2の接線方向から回動力を付与して上記物品の保持角度の精調整を行う第2の周面接触体、および、該第2の周面接触体を上記第2の接線方向に駆動して上記物品の保持角度を所定角度に調整する第2の駆動制御手段を有する第2の回動駆動機構とを備えているので、任意の角度で第1位置に載置されている物品の長径方向を、所定角度となるようにして第2位置に移送でき、汎用性に優れた異形物品移送装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る異形物品移送装置を示す全体構成図である。
【図2】 この発明に係る異形物品移送装置における収納ケースを示す上面図である。
【図3】 この発明に係る異形物品移送装置の搬入ステーションにおける搬入機構を示す全体構成図である。
【図4】 この発明に係る異形物品移送装置の搬入ステーションにおける搬入機構を示す詳細構成図である。
【図5】 この発明に係る異形物品移送装置における拡張機構の動作を説明する図である。
【図6】 この発明に係る異形物品移送装置における第1の回動駆動機構の動作を説明する図である。
【図7】 この発明に係る異形物品移送装置における第2の回動駆動機構の動作を説明する図である。
【図8】 この発明に係る異形物品移送装置における治具寸法設定機構を示す全体構成図である。
【図9】 この発明に係る異形物品移送装置における袴容器の構造を説明する断面図である。
【図10】 この発明に係る異形物品移送装置における袴容器を示す上面図である。
【図11】 この発明に係る異形物品移送装置における袴容器に適用される駆動円板を示す下面図である。
【図12】 この発明に係る異形物品移送装置の全体制御ブロック図である。
【図13】 この発明に係る異形物品移送装置における治具寸法設定動作を説明するフローチャートである。
【図14】 この発明に係る異形物品移送装置における物品搬入動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
100 循環コンベア、101 共用治具、200 搬入ステーション、201 収納ケース、202 物品、202a 主部、202b 被保持部、204a、204b 間仕切り板、204c 物品収納室、206 転動ローラ(傾斜面)、210 多軸ロボット機構、211 ロボットアーム、212a〜212d 物品保持機構、216 物品回動機構、217a〜217d 昇降支軸体、230 エアシリンダ(第1の駆動制御手段)、233a〜233d 第1の周面接触体、240 サーボモータ(第2の駆動制御手段)、243a〜243d第2の周面接触体、250 サーボモータ(第3の駆動制御手段)、300 加工ステーション、400 取り出しステーション、500 治具寸法設定ステーション、501 袴容器、502 可動底板、502a 基部、503 調整用スロット、504環状溝、505 中央突起部、506 対向爪、509 スライドピン、510 サーボモータ、519a、519b つるまきばね(拡張弾性部)、520 サーボモータ、523 チャック機構、524 位置センサ、533 駆動円板、534a、534b 連結穴、535 スライド円板、536 静止保持板、537a、537b 駆動ピン、538 傾斜溝、539 弾性波状溝。

Claims (7)

  1. 主部断面が楕円形状をなし被保持部を有する容器状の物品を第1位置から第2位置へ移送する異形物品移送装置において、
    上記物品を保持する物品保持機構と、
    上記物品保持機構を上記第1位置と上記第2位置との間を往復移動させるロボット機構と、
    上記ロボット機構のロボットアームと一体に移動し、上記物品保持機構を昇降させる昇降支軸体と、
    上記昇降支軸体と上記物品保持機構との間に設けられ、上記物品保持機構を上記昇降支軸体に対して回動可能に軸承するとともに、上記物品保持機構の回動に対して所定の抵抗力を付与する物品回動機構と、
    上記物品保持機構に保持された上記物品の短径周面の近傍に対して、第1の接線方向から回動力を付与して該物品の長径方向が上記第1の接線方向に対して略平行となるように上記物品の保持角度の粗調整を行う第1の周面接触体、および、該第1の周面接触体を上記第1の接線方向に往復駆動する第1の駆動制御手段を有する第1の回動駆動機構と、
    上記第1の回動駆動機構によって上記物品の保持角度の粗調整が行われた上記物品の長径周面の近傍に対して、第2の接線方向から回動力を付与して上記物品の保持角度の精調整を行う第2の周面接触体、および、該第2の周面接触体を上記第2の接線方向に駆動して上記物品の保持角度を所定角度に調整する第2の駆動制御手段を有する第2の回動駆動機構と
    を備えていることを特徴とする異形物品移送装置。
  2. 上記昇降支軸体、上記物品保持機構、上記物品回動機構、上記第1の周面接触体および上記第2の周面接触体は複数個を備え、上記複数の第1および第2の周面接触体は、それぞれ、上記物品の上記第2位置における物品載置間隔と等しく配設され、かつ、単一の上記第1および第2の駆動制御手段によって一括して駆動されるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の異形物品移送装置。
  3. 上記第1の駆動制御手段および上記第2の駆動制御手段が上記物品保持機構とともに上記ロボットアームと一体となって移動するように構成され、上記物品の上記第1位置から上記第2位置への移送過程において、上記物品の保持角度の調整がおこなわれるものであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の異形物品移送装置。
  4. 上記複数個の物品保持機構によって保持されている上記複数の物品の間隔が上記複数の第1および第2の周面接触体の設置間隔と等しくなるように、かつ、該第1の周面接触体の往復動作によって上記物品の保持角度の粗調整が行われる接近位置に移動するように上記物品保持機構の位置を制御する第3の駆動制御手段を有する保持間隔調整機構を備えていることを特徴とする請求項2記載の異形物品移送装置。
  5. 上記第1の駆動制御手段、上記第2の駆動制御手段および上記第3の駆動制御手段の全てが上記物品保持機構とともに上記ロボットアームと一体となって移動するように構成され、上記物品の上記第1位置から上記第2位置への移送過程において、上記物品の保持角度の調整がおこなわれるものであることを特徴とする請求項4記載の異形物品移送装置。
  6. 上記第1位置は傾斜面に形成され、かつ、収納ケースが間仕切り板により正方配置された複数の物品収納室を有する収納ケースが上記第1位置に載置され、上記物品が上記物品収納室内に収納されて上記被保持部を略整列配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の異形物品移送装置。
  7. 少なくとも長径寸法が異なる上記物品に対して付与された識別番号を入力する品番設定手段と、
    上記識別番号が付与された物品に対応して、上記第2の駆動制御手段によって駆動される上記第2の周面接触体の位置および必要駆動量の一方を入力・記憶する物品情報設定手段と、
    上記識別番号が付与された物品に対応して、物品取り出しを行う上記第1位置に寸動移動された上記物品保持機構の位置および物品載置を行う上記第2位置に寸動移動された上記物品保持機構の位置を記憶する学習記憶手段とを備え、
    一旦設定記憶が行われた後は、上記品番設定手段によって指定された上記物品識別番号に対応した設定情報が上記物品情報設定手段および上記学習記憶手段から読み出し使用されるものであることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の異形物品移送装置。
JP2003091364A 2003-03-28 2003-03-28 異形物品移送装置 Expired - Fee Related JP4294990B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003091364A JP4294990B2 (ja) 2003-03-28 2003-03-28 異形物品移送装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003091364A JP4294990B2 (ja) 2003-03-28 2003-03-28 異形物品移送装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004299794A JP2004299794A (ja) 2004-10-28
JP4294990B2 true JP4294990B2 (ja) 2009-07-15

Family

ID=33404749

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003091364A Expired - Fee Related JP4294990B2 (ja) 2003-03-28 2003-03-28 異形物品移送装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4294990B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108996237A (zh) * 2018-08-21 2018-12-14 芜湖文青机械设备设计有限公司 一种多功能取料装置
US10635758B2 (en) 2016-07-15 2020-04-28 Fastbrick Ip Pty Ltd Brick/block laying machine incorporated in a vehicle
US10865578B2 (en) 2016-07-15 2020-12-15 Fastbrick Ip Pty Ltd Boom for material transport
US11401115B2 (en) 2017-10-11 2022-08-02 Fastbrick Ip Pty Ltd Machine for conveying objects and multi-bay carousel for use therewith
US11441899B2 (en) 2017-07-05 2022-09-13 Fastbrick Ip Pty Ltd Real time position and orientation tracker
US11958193B2 (en) 2017-08-17 2024-04-16 Fastbrick Ip Pty Ltd Communication system for an interaction system

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107584510A (zh) * 2017-09-04 2018-01-16 鲁东大学 阶梯型浮动机械手
CN109014893B (zh) * 2018-08-15 2021-01-01 松源机械制造有限公司 一种新型异形瓶和异形装饰盖自动化装配装置
JP7235533B2 (ja) * 2019-02-26 2023-03-08 ファナック株式会社 ロボットコントローラ及びロボットコントロールシステム
JP2021102241A (ja) 2019-12-25 2021-07-15 ファナック株式会社 搬送ツールの駆動機構

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10635758B2 (en) 2016-07-15 2020-04-28 Fastbrick Ip Pty Ltd Brick/block laying machine incorporated in a vehicle
US10865578B2 (en) 2016-07-15 2020-12-15 Fastbrick Ip Pty Ltd Boom for material transport
US10876308B2 (en) 2016-07-15 2020-12-29 Fastbrick Ip Pty Ltd Boom for material transport
US11106836B2 (en) 2016-07-15 2021-08-31 Fastbrick Ip Pty Ltd Brick/block laying machine incorporated in a vehicle
US11299894B2 (en) 2016-07-15 2022-04-12 Fastbrick Ip Pty Ltd Boom for material transport
US11687686B2 (en) 2016-07-15 2023-06-27 Fastbrick Ip Pty Ltd Brick/block laying machine incorporated in a vehicle
US11842124B2 (en) 2016-07-15 2023-12-12 Fastbrick Ip Pty Ltd Dynamic compensation of a robot arm mounted on a flexible arm
US11441899B2 (en) 2017-07-05 2022-09-13 Fastbrick Ip Pty Ltd Real time position and orientation tracker
US11958193B2 (en) 2017-08-17 2024-04-16 Fastbrick Ip Pty Ltd Communication system for an interaction system
US11401115B2 (en) 2017-10-11 2022-08-02 Fastbrick Ip Pty Ltd Machine for conveying objects and multi-bay carousel for use therewith
CN108996237A (zh) * 2018-08-21 2018-12-14 芜湖文青机械设备设计有限公司 一种多功能取料装置
CN108996237B (zh) * 2018-08-21 2020-02-14 杭州华新机电工程有限公司 一种取料装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004299794A (ja) 2004-10-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4294990B2 (ja) 異形物品移送装置
US4609001A (en) Automatic set-up system
US5203661A (en) Handling device for articles or containers
JP7387775B2 (ja) チップを装填するためのモーションシステム
JP2513875B2 (ja) パレツト供給装置
US9776334B2 (en) Apparatus and method for automatic pitch conversion of pick and place heads, pick and place head and pick and place device
WO2014143436A1 (en) Apparatus and method for automatic pitch conversion of pick and place heads, pick and place head and pick and place device
CN111922697A (zh) 阀芯组装系统
JP7208104B2 (ja) 搬送装置
CN111928813B (zh) 阀芯组装方法
JP2014180718A (ja) 工作機械
JP7324613B2 (ja) ワークストッカ
KR20220020745A (ko) 일체형 커플링 모듈 및 이를 포함하는 커플링 시스템
CN216686160U (zh) 料篮转向机构及料篮收片装置
KR20160129334A (ko) 가공기용 회전 이송로더
JPH08157123A (ja) ワーク体の整列積層装置
WO2004091272A1 (ja) 電子回路部品供給装置および電子回路部品装着機
CN114986145B (zh) 一种输出轴的压装加工设备及其压装加工方法
KR102066514B1 (ko) 공작물 정렬장치
KR102109546B1 (ko) 막대모양의 가공품 공급 및 정렬 자동화 시스템
CN219728709U (zh) 一种充气包装袋的自动传送装置
KR100464792B1 (ko) 트레이 취출장치
KR100265022B1 (ko) 공작물자동공급및취출장치
SU1459993A1 (ru) Способ перемещени и ориентации изделий типа пластин с боковым срезом и устройство дл его осуществлени
CN114653620A (zh) 一种独立式双工位全自动收放板机

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051027

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090106

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090218

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090317

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090409

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120417

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130417

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees