JP7235533B2 - ロボットコントローラ及びロボットコントロールシステム - Google Patents

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Description

本発明は、ロボットコントローラ及びロボットコントロールシステムに関する。
工場等の製造現場では、ロボットでワークをコンベヤ上のトレー等の「枠」に収める作業を行うことがある。例えば、図11に示すように、搬送装置4a(第1のコンベヤ)の上を搬送されてくるワーク5を、搬送装置4b(第2のコンベヤ)の上に設置されているトレー等の枠3に収める作業をロボット2で行う場合がある(例えば、特許文献1,2等)。
特開昭63-123723号公報 特開昭58-137588号公報
このような作業において、ワーク5と、それを納める枠3との隙間が小さいと、歩留まり良く作業を続けるには困難が伴う。通常のシステムでは枠3は搬送装置4上に等間隔で均等に配置されていることを前提としており、全ての枠が同じものであり同じように移動しているとしてロボット2の動作を決定する。しかしながら、実際には個別の枠3毎にわずかな寸法差があったり、使用に伴うヘタリやミスアライメントなどが存在し、これが作業の成否に影響を与える。
そのため、搬送装置上に設置されている枠の状態に応じて、ロボットが該枠にワークを投入する動作を適切に調整することが可能なロボットコントローラ及びロボットコントロールシステムが望まれている。
本発明の一態様は、搬送装置上に設置された複数の枠内にワークを整列して投入する整列作業をロボットに行わせるロボットコントローラであって、前記ロボットの動作状態、及び前記枠の状態を取得するデータ取得部と、前記搬送装置上の前記枠の設置状態に係る情報を含む枠データを少なくとも含む状態データと、前記ロボットの前記枠への前記ワークの投入動作に係る情報を含むロボット動作データを少なくとも含むラベルデータとを、機械学習装置による教師あり学習に用いるデータとして作成する前処理部と、前記状態データ及び前記ラベルデータに基づいて、前記搬送装置上の前記枠の設置状態と、前記ロボットの前記枠への前記ワークの投入動作に係る情報と、を関連付けた学習モデルを生成する学習部を備える機械学習装置と、を備えたロボットコントローラである。
本発明の他の態様は、搬送装置上に設置された複数の枠内にワークを整列して投入する整列作業をロボットに行わせるロボットコントローラであって、前記ロボットの動作状態、及び前記枠の状態を取得するデータ取得部と、前記データ取得部が取得したデータに基づいて、前記搬送装置上の前記枠の設置状態に係る情報を含む枠データ、及び前記ロボットの前記枠への前記ワークの投入動作に係る情報を含むロボット動作データを少なくとも含む状態データと、前記ロボットの前記枠への前記ワークの投入動作を判定するためのデータである投入動作判定データを少なくとも含む判定データとを、機械学習装置による強化学習に用いるデータとして作成する前処理部と、前記状態データ及び前記判定データに基づいて、前記搬送装置上の前記枠の設置状態と、前記ロボットの前記枠に対する前記ワークの投入動作の調整行動と、を関連付けた学習モデルを生成する学習部と、前記状態データに基づいて、前記学習部が生成した学習モデルを用いた前記ロボットの前記枠に対する前記ワークの投入動作の調整を決定する意思決定部と、を備えた機械学習装置と、前記意思決定部の決定に基づいて、前記枠への前記ワークの投入動作を前記ロボットに対する指令を調整する制御部と、を備えたロボットコントローラである。
本発明の他の態様は、複数の装置がネットワークを介して相互に接続されたシステムであって、前記複数の装置は、機械学習装置を備えた第1のロボットコントローラを含むロボットコントロールシステムである。
本発明の一態様によれば、搬送装置上に設置されている枠の状態に応じて、ロボットが該枠にワークを投入する動作を適切に調整することができるようになる。
一実施形態によるロボットコントローラの概略的なハードウェア構成図である。 第1実施形態による制御装置の概略的な機能ブロック図である。 従来技術による搬送装置上に設置された枠に対してワークを投入する動作について説明する図である。 本発明による搬送装置上に設置された枠に対してワークを投入する動作について説明する図である。 第2実施形態によるロボットコントローラの概略的な機能ブロック図である。 第3実施形態によるロボットコントローラの概略的な機能ブロック図である。 クラウドサーバ、フォグコンピュータ、エッジコンピュータを含む3階層構造のシステムの例を示す図である。 第4実施形態によるロボットコントロールシステムの概略的な構成図である。 第5実施形態によるロボットコントロールシステムの概略的な構成図である。 第6実施形態によるロボットコントロールシステムの概略的な構成図である。 従来技術による、ロボットの枠に対するワークの投入動作について説明する図である。
以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1は一実施形態による機械学習装置を備えたロボットコントローラの要部を示す概略的なハードウェア構成図である。
本実施形態によるロボットコントローラ1が備えるCPU11は、ロボットコントローラ1を全体的に制御するプロセッサである。CPU11は、ROM12に格納されたシステム・プログラムをバス20を介して読み出し、該システム・プログラムに従ってロボットコントローラ1の全体を制御する。RAM13には一時的な計算データや表示データ、図示しない入力部を介してオペレータが入力した各種データ等が一時的に格納される。
不揮発性メモリ14は、例えば図示しないバッテリでバックアップされるなどして、ロボットコントローラ1の電源がオフされても記憶状態が保持されるメモリとして構成される。不揮発性メモリ14には、図示しない外部機器から読み込まれたプログラム、入力装置71を介して入力されたプログラム、ロボットコントローラ1の各部やロボット2から取得された各種データ(例えば、ハンドによるワークの把持状態、ロボット2の関節を駆動するモータの位置、速度、加速度等)、ロボット2や図示しない搬送機械等に取り付けられたセンサ6から取得された各種データ(例えば、光電センサによる枠検出信号、撮像装置により撮像された枠の映像等)等が記憶されている。不揮発性メモリ14に記憶されたプログラムや各種データは、実行時/利用時にはRAM13に展開されても良い。また、ROM12には、公知の解析プログラムなどの各種のシステム・プログラム(後述する機械学習装置100とのやりとりを制御するためのシステム・プログラムを含む)があらかじめ書き込まれている。
ロボット2は、1以上のリンク(可動部)と1以上の関節を有するロボットであり、例えば6軸多関節型ロボットを挙げることができる。ロボット2は、アームの先端にワークを把持するためのハンド等のツールを備えたロボットであって良い。ロボット2は、図11で例示されるように、搬送装置(図示せず)の上に設置されている少なくとも1つの枠(トレー等)に対して、ワークを嵌め込むために用いられる。ロボットコントローラ1のCPU11は、ロボット2の制御用プログラムを実行することでロボット2が備えるリンクや関節を駆動する指令を作成し、作成した指令をインタフェース18を介してロボット2に対して出力することで、ロボット2の動作を制御する。また、ロボット2のリンクや関節等の動作に係る情報(例えば、ハンドによるワークの把持状態、関節を駆動するモータの位置、速度、加速度等)は、インタフェース19を介してCPUに渡される。
センサ6は、ロボット2や図示しない搬送機械等に取り付けられた光電センサやカメラ等の撮像センサである。ロボットコントローラ1は、少なくとも1つのセンサ6とインタフェース19を介して接続されている。センサ6の例として、搬送装置4上に設置されている枠3の位置を検出する枠位置検出センサ(例えば、光電センサ等)、搬送装置4上の枠3の設置状態に係る情報を検出する設置情報検出センサ(例えば、撮像センサ、タグリーダ等)、搬送装置4上に設置されている枠3に対するワークの投入状態を検出する投入状態検出センサ(例えば、接触センサや圧力センサ、撮像センサ等)などが例示される。センサ6は、後述する機械学習において必要とされる情報を取得するために、複数設けられていても良い。
表示装置70には、メモリ上に読み込まれた各データ、プログラム等が実行された結果として得られたデータ、後述する機械学習装置100から出力されたデータ等がインタフェース17を介して出力されて表示される。また、キーボードやポインティングデバイス等から構成される入力装置71は、作業者による操作に基づく指令,データ等をインタフェース18を介してCPU11に渡す。
インタフェース21は、ロボットコントローラ1と機械学習装置100とを接続するためのインタフェースである。機械学習装置100は、機械学習装置100全体を統御するプロセッサ101と、システム・プログラム等を記憶したROM102、機械学習に係る各処理における一時的な記憶を行うためのRAM103、及び学習モデル等の記憶に用いられる不揮発性メモリ104を備える。機械学習装置100は、インタフェース21を介してロボットコントローラ1で取得可能な各情報(例えば、ハンドによるワークの把持状態、ロボット2の関節を駆動するモータの位置、速度、加速度、光電センサによる枠検出信号、撮像装置により撮像された枠の映像等)を観測することができる。また、ロボットコントローラ1は、機械学習装置100から出力される情報を受けて、ロボット2の制御、表示装置70への表示、図示しないネットワークを介した他の装置に対する情報の送信等を行う。
図2は、第1実施形態によるロボットコントローラ1と機械学習装置100の概略的な機能ブロック図である。本実施形態のロボットコントローラ1は、機械学習装置100が教師あり学習を行う場合に必要とされる構成を備えている(学習モード)。図2に示した各機能ブロックは、図1に示したロボットコントローラ1が備えるCPU11、及び機械学習装置100のプロセッサ101が、それぞれのシステム・プログラムを実行し、ロボットコントローラ1及び機械学習装置100の各部の動作を制御することにより実現される。
本実施形態のロボットコントローラ1は、制御部32、データ取得部34、前処理部36を備え、ロボットコントローラ1が備える機械学習装置100は、学習部110を備えている。また、図1で示した不揮発性メモリ14上には、ロボット2、(枠位置検出センサ6a、設置状態検出センサ6b、投入状態検出センサ6c)等から取得されたデータが記憶される取得データ記憶部52が設けられており、図1で示した機械学習装置100の不揮発性メモリ104上には、学習部110による機械学習により構築された学習モデルを記憶する学習モデル記憶部130が設けられている。
制御部32は、図1に示したロボットコントローラ1が備えるCPU11がROM12から読み出したシステム・プログラムを実行し、主としてCPU11によるRAM13、不揮発性メモリ14を用いた演算処理と、インタフェース18を介したロボット2の制御処理、インタフェース19を介したセンサ6(枠位置検出センサ6a、設置状態検出センサ6b、投入状態検出センサ6c)の制御処理が行われることで実現される。制御部32は、図1で示した不揮発性メモリ14に記憶された制御用プログラム54に基づいて、ロボット2の動作を制御する機能手段である。制御部32は、制御用プログラム54によりロボット2が備える各軸を駆動するモータに対して制御周期毎に移動指令を出力する等といったように、ロボット2の各部を制御するために必要とされる一般的な制御のための機能を備える。また、制御部32は、ロボット2及びセンサ6(枠位置検出センサ6a、設置状態検出センサ6b、投入状態検出センサ6c)から、ロボット2の制御に必要とされる情報(ロボット2の動作状態を示す情報及び搬送装置4上に設置された枠3の状態を示す情報)を受け取り、データ取得部34に対して出力する。制御部32が、ロボット2及びセンサ6から取得し、データ取得部34に出力するデータは、例えば、ロボット2のハンドによるワーク5の把持状態、ロボット2の関節を駆動するモータの位置、速度、加速度、枠位置検出センサ6aによる枠検出信号、設置状態検出センサ6bによる枠3の設置状態に係る情報、投入状態検出センサ6cによる枠3へのワーク5の投入状態に係る情報等が挙げられる。
制御部32は、制御用プログラム54による指令に従って、ワーク5を把持して該ワーク5を搬送装置4上に設置されている枠3に対して投入する動作をするように、ロボット2に対して指令する。図3は、搬送装置4上に設置された枠3に対してワーク5を投入する動作について説明する図である。制御部32によるワーク5の枠3に対する投入の指令は、例えば光電センサ(枠位置検出センサ6a)により該枠3が所定の位置(光電管ラインを通過した位置)に来たことが検出されたタイミングで実行される。制御用プログラム54には、枠3が所定の位置に来た際に各枠3に対して所定の座標系「C1」を設定する指令と、該座標系「C1」に基づく予め定められた所定の位置にワーク5を投入する指令とが含まれている。通常、制御用プログラム54により指令される座標系「C1」は枠3の状態によらずに一定であるため、枠3の位置にずれがある場合には、枠3と、ロボット2がワーク5を投入する位置との相対位置にずれが生じ、整列作業する際の見栄えが悪くなったり、枠3とワーク5とが衝突してワーク5が枠3に収まらなくなったりすることがある。
この様な問題に対応できるようにするために、本実施形態による制御部32は、枠3毎に座標系「C1」を設定する機能を備える。制御部32は、例えば図4に例示されるように、機械学習装置100による学習の段階においては、例えば制御用プログラム54に様に指令される座標系「C1」の原点位置(ロボット座標系に対するX,Y,Zの位置)と軸の傾き(ロボット座標系に対する3次元上の傾き)に対して所定の乱数値を加えた座標系「C1’」を設定し、設定した座標系「C1’」に基づく予め定められた所定の位置にワーク5を投入する指令をロボット2に対して出力する。制御部32は、これに加えて、制御用プログラム54で指令されている枠3に対してワーク5を投入する際のワーク5の速度に対して乱数値を加え、該速度値でワーク5を投入する指令をロボット2に対して出力するようにしても良い。ロボット2による座標系「C1’」に基づくワーク5の投入の結果、枠3に対してワーク5がうまく収まる場合と、枠3に対してワークがうまく収まらない場合とが出てくる。制御部32は、これらのそれぞれの場合において、ロボット2及び各センサ6から情報を取得してデータ取得部34に出力する。
データ取得部34は、図1に示したロボットコントローラ1が備えるCPU11がROM12から読み出したシステム・プログラムを実行し、主としてCPU11がRAM13、不揮発性メモリ14を用いた演算処理を行うことで実現される。データ取得部34は、制御部32から入力されたロボット2の動作状態を示す情報、搬送装置上に設置された枠3の状態を示す情報、及び枠3に対するワーク5の投入状態に係る情報等を取得データ記憶部52に対して記憶する機能手段である。データ取得部34は、制御部32から入力されたロボット2の動作状態を示す情報及び搬送装置上に設置された枠の状態を示す情報と、枠に対するワークの投入状態に係る情報とを関連付けて、取得データとして取得データ記憶部52に記憶する。
前処理部36は、図1に示したロボットコントローラ1が備えるCPU11がROM12から読み出したシステム・プログラムを実行し、主としてCPU11がRAM13、不揮発性メモリ14を用いた演算処理を行うことで実現される。前処理部36は、データ取得部34が取得したデータに基づいて、機械学習装置100による機械学習に用いられる学習データを作成する機能手段である。前処理部36は、データ取得部34が取得した(そして、取得データ記憶部52に記憶された)データを機械学習装置100において扱われる統一的な形式へと変換(数値化、サンプリング等)した学習データを作成する。例えば、前処理部36は、機械学習装置100が教師あり学習をする場合においては、該学習における所定の形式の状態データS及びラベルデータLの組を学習データとして作成する。本実施形態による前処理部36は、データ取得部34が取得した(そして、取得データ記憶部52に記憶された)データの内で、枠3に対するワーク5の投入が成功した際に取得されたデータに基づいて、所定の形式の状態データS及びラベルデータLの組を学習データとして作成する。
本実施形態による前処理部36が作成する状態データSとしては、搬送装置4上の枠3の設置状態に係る情報を含む枠データS1を少なくとも含む。
枠データS1は、搬送装置4上の枠3の設置状態を個別に識別するための情報を示すデータ列として定義される。枠3の設置状態を個別に識別するための情報として、例えば搬送装置4が巡回動作するものであり、枠3が有限個且つ枠3が再利用されるものである場合には、各枠3を一意に識別可能な識別番号を用いるようにしても良い。この場合、各枠3の識別番号は、設置状態検出センサ6bとして撮像センサを用意し、予め枠3に付与してある識別番号を示す文字やバーコード等を読み取って取得するようにしても良い。また、設置状態検出センサ6bとしてタグリーダを用意し、枠3に対してIDタグ等を埋め込んでおき該IDタグを読み取って取得するようにしても良い。設置状態の微差、枠自体の歪み等は枠3毎に異なるため、枠3の識別情報を把握することで、それぞれの枠3の設置状態の微差や枠自体の歪み等に関連付けた機械学習を行うことができる。
また、枠3を個別に識別するための情報として、より直接的に、設置状態検出センサ6bとして撮像センサを用意して枠3を撮像し、該枠3の画像データそのものを用いるようにしいても良い。画像データは、ピクセルデータの系列をそのまま用いてもよいし、該画像データが示す画像の特徴量を抽出して用いるようにしても良い。
前処理部36が作成するラベルデータLは、前記した状態データSが取得された状態(搬送装置4上に設置された枠3の状態)において、ロボット2の枠3へのワーク5の投入動作に係るデータであるロボット動作データL1を少なくとも含む。
ロボット動作データL1は、ロボット2が枠3に対してワーク5を投入する際の動作に係る情報を示すデータ列として定義される。ロボット2の動作にかかる情報としては、例えばロボット2による枠3に対するワーク5の投入時に設定された座標系「C1’」のロボット座標系上の定義データを用いるようにしても良い。また、これに加えて、ロボット2の動作にかかる情報として、例えばロボット2による枠3に対するワーク5の投入時の該ワーク5の速度を用いるようにしても良い。
学習部110は、図1に示したロボットコントローラ1が備えるプロセッサ101がROM102から読み出したシステム・プログラムを実行し、主としてプロセッサ101がRAM103、不揮発性メモリ104を用いた演算処理を行うことで実現される。本実施形態による学習部110は、前処理部36が作成した学習データを用いた機械学習を行う。学習部110は、公知の教師あり学習の手法により、搬送装置4上に設置された枠3の状態に対する、ロボット2の枠3へのワーク5の投入動作を学習した学習モデルを生成し、生成した学習モデルを学習モデル記憶部130に記憶する。学習部110が行う教師あり学習の手法としては、multilayer perceptron法、recurrent neural network法、Long Short-Term Memory法、convolutional neural network法等が挙げられる。
本実施形態による学習部110は、ロボット2の枠3へのワーク5の投入動作と、搬送装置4上に設置された枠3の状態とを関連付けて学習した学習モデルを生成する。このようにして本実施形態による学習部110が生成する学習モデルは、搬送装置4上に設置された枠3の状態が与えられた時に、そのような状態において、ロボット2をどの様に動作させるか(例えば、ロボット2による枠3へのワーク5の投入する際に、基準となる座標系「C1’」をどの様に設定するか)を推定するものとなる。
なお、学習部110は、学習の段階では必須の構成となるが、学習部110によるロボット2の枠3へのワーク5の投入動作の学習が完了した後には必ずしも必須の構成ではない。例えば、学習が完了した機械学習装置100を顧客に出荷する場合等には、学習部110を取り外して出荷するようにしても良い。
上記した構成を備えた本実施形態によるロボットコントローラ1は、該ロボット2の枠3へのワーク5の投入動作と、搬送装置4上に設置された枠3の状態とを関連付けて学習した学習モデルを生成する。そして、このようにして生成された学習モデルを用いて、後述する推定部120は、ロボット2及びセンサ6から取得された状態データSに基づいて、取得された状態におけるより適切なロボット2の動作を決定するために必要な推定処理を行うことができるようになる。
図5は、第2実施形態によるロボットコントローラ1と機械学習装置100の概略的な機能ブロック図である。本実施形態のロボットコントローラ1は、機械学習装置100がロボット2の枠3へのワーク5の投入動作を推定する場合に必要とされる構成を備えている(推定モード)。図5に示した各機能ブロックは、図1に示したロボットコントローラ1が備えるCPU11、及び機械学習装置100のプロセッサ101が、それぞれのシステム・プログラムを実行し、ロボットコントローラ1及び機械学習装置100の各部の動作を制御することにより実現される。
本実施形態のロボットコントローラ1は、制御部32、データ取得部34、前処理部36を備え、ロボットコントローラ1が備える機械学習装置100は、推定部120を備えている。また、図1で示した不揮発性メモリ14上には、ロボット2、センサ6(枠位置検出センサ6a、設置状態検出センサ6b)等から取得されたデータが記憶される取得データ記憶部52が設けられており、図1で示した機械学習装置100の不揮発性メモリ104上には、第1実施形態で説明した学習部110による機械学習により構築された学習モデルを記憶する学習モデル記憶部130が設けられている。
本実施形態による制御部32は、第1実施形態による制御部32と同様に、ロボット2の制御において必要とされる一般的な機能を備える。本実施形態による制御部32は、制御用プログラム54による指令に従って、ワーク5を把持して該ワーク5を搬送装置4上に設置されている枠3に対して投入する動作をするように、ロボット2に対して指令する。また、本実施形態による制御部32は、機械学習装置100が備える推定部120による推定結果に基づいて、ワーク5を把持して該ワーク5を搬送装置4上に設置されている枠3に対して投入する動作に対して調整を加える機能を備える。例えば、制御部32は、推定部120がロボット2による枠3に対するワーク5の投入時に設定された座標系「C1’」のロボット座標系上の定義データを推定した場合には、推定された座標系「C1’」に基づくワーク5の投入動作をするようにロボット2に対して指令する。また、例えば、制御部32は、推定部120がロボット2による枠3に対するワーク5の投入時にワーク5の速度を推定した場合には、推定された速度でワーク5の投入動作をするようにロボット2に対して指令する。
本実施形態によるデータ取得部34は、第1実施形態におけるデータ取得部34と同様の機能を備える。
本実施形態による前処理部36は、機械学習装置100による学習モデルを用いたそれぞれのロボット2の枠3へのワーク5の投入動作の推定の段階において、データ取得部34が取得したデータを、機械学習装置100において扱われる統一的な形式へと変換(数値化、サンプリング等)して、機械学習装置100による推定に用いられる所定の形式の状態データSを作成する。本実施形態による前処理部36は、状態データSを作成するに際して、搬送装置4上の枠3の設置状態に係る情報を含む枠データS1を作成する。
推定部120は、図1に示したロボットコントローラ1が備えるプロセッサ101がROM102から読み出したシステム・プログラムを実行し、主としてプロセッサ101がRAM103、不揮発性メモリ104を用いた演算処理を行うことで実現される。推定部120は、前処理部36が作成した状態データSに基づいて、学習モデル記憶部130に記憶された学習モデルを用いたロボット2の枠3へのワーク5の投入動作の推定を行う。本実施形態の推定部120では、学習部110により生成された(パラメータが決定された)学習モデルに対して、前処理部36から入力された状態データSを入力することで、それぞれのロボット2の枠3へのワーク5の投入動作を推定して出力する。推定部120が推定した結果は、制御部32に対して出力される。
上記した構成を備えた本実施形態によるロボットコントローラ1は、搬送装置4上に設置された枠3に対するワーク5の投入動作を、該枠3の搬送装置4上への設置状態に応じて適切な位置姿勢で行うことができるように調整することができる。
図6は、第3実施形態によるロボットコントローラ1と機械学習装置100の概略的な機能ブロック図である。図11に示した各機能ブロックは、図1に示したロボットコントローラ1が備えるCPU11、及び機械学習装置100のプロセッサ101が、それぞれのシステム・プログラムを実行し、ロボットコントローラ1及び機械学習装置100の各部の動作を制御することにより実現される。
本実施形態のロボットコントローラ1は、制御部32、データ取得部34、前処理部36を備え、ロボットコントローラ1が備える機械学習装置100は、学習部110、意思決定部122を備えている。また、図1で示した不揮発性メモリ14上には、ロボット2、センサ6(枠位置検出センサ6a、設置状態検出センサ6b、投入状態検出センサ6c)等から取得されたデータが記憶される取得データ記憶部52が設けられており、図1で示した機械学習装置100の不揮発性メモリ104上には、学習部110による機械学習により構築された学習モデルを記憶する学習モデル記憶部130が設けられている。
本実施形態による制御部32、データ取得部34は、第2実施形態による制御部32、データ取得部34と同様の機能を備える。
本実施形態による前処理部36は、機械学習装置100が強化学習をする場合においては、該学習における所定の形式の状態データS及び判定データDの組を学習データとして作成する。前処理部36は、状態データSとして、枠データS1に加えて、更にロボット動作データS2を作成する。また、前処理部36は、判定データDとして、前記した状態データSが取得される状態において、ロボット2の枠3へのワーク5の投入動作を判定するためのデータである投入動作判定データD1を作成する。
ロボット動作データS1は、ロボット2が枠3に対してワーク5を投入する際の動作に係る情報を示すデータ列として定義される。ロボット2の動作に係る情報としては、例えばロボット2による枠3に対するワーク5の投入時に設定された座標系「C1’」のロボット座標系上の定義データを用いるようにしても良い。また、これに加えて、ロボット2の動作にかかる情報として、例えばロボット2による枠3に対するワーク5の投入時の該ワーク5の速度を用いるようにしても良い。
投入動作判定データD1は、ロボット2の枠3に対するワーク5の投入動作の良否を判定するための基準となるデータとして定義される。投入動作判定データD1は、例えばロボット2の枠3に対するワーク5の投入動作後に、枠3にワーク5が収まっているか否かを示すデータであって良い。また、投入動作判定データD1は、例えばロボット2の枠3に対するワーク5の投入動作後に、枠3に対してワーク5がどのような姿勢で収まっているのかを示すデータであって良い。この場合、例えば理想的な枠3に対するワーク5の位置を予め画像データとして作成しておき、そこからどれだけワーク5がずれているのかに応じて、投入動作の良否の度合いを示すようにしても良い。
本実施形態による学習部110は、前処理部36が作成した学習データを用いた機械学習を行う。学習部110は、公知の強化学習の手法により、搬送装置4上に設置された枠3の状態に対する、ロボット2の枠3に対するワーク5の投入動作の調整行動(投入動作時の基準となる座標系「C1」の調整、必要に応じて投入動作時のワーク5の速度の調整)を学習した学習モデルを生成し、生成した学習モデルを学習モデル記憶部130に記憶する。強化学習は、学習対象が存在する環境の現在状態(つまり入力)を観測すると共に現在状態で所定の行動(つまり出力)を実行し、その行動に対し何らかの報酬を与えるというサイクルを試行錯誤的に反復して、報酬の総計が最大化されるような方策(本願の機械学習装置100では、ロボット2の枠3に対するワーク5の投入動作の調整)を最適解として学習する手法である。学習部110が行う強化学習の手法としては、Q学習等が挙げられる。
学習部110によるQ学習において、報酬Rは、例えば、投入動作判定データD1が「枠3にワーク5が収まっている」を示している場合に正(プラス)の報酬Rとし、投入動作判定データD1が「枠3にワーク5が収まっていない」を示している場合に負(マイナス)の報酬Rとすることができる。また、報酬Rは、例えば、投入動作判定データD1が「枠3にワーク5が姿勢良く収まっている」を示している場合に正(プラス)の報酬Rとし、投入動作判定データD1が「枠3にワーク5が姿勢良く収まっていない」を示している場合に負(マイナス)の報酬Rとすることができる。更に、報酬Rは、操作判定データD1が示す良否の度合いの大きさに応じて、より大きな正(プラス)の報酬R又は負(マイナス)の報酬Rと成るようにしても良い。
学習部110は、ニューラルネットワークを価値観数Q(学習モデル)をとして用い、状態データSと行動aとをニューラルネットワークの入力とし、当該状態における当該行動aの価値(結果y)を出力するように構成しても良い。この様に構成する場合、学習モデルとしては入力層、中間層、出力層の三層を備えたニューラルネットワークを用いても良いが、三層以上の層を為すニューラルネットワークを用いた、いわゆるディープラーニングの手法を用いることで、より効果的な学習及び推論を行うように構成することも可能である。学習部110が生成した学習モデルは、不揮発性メモリ104上に設けられた学習モデル記憶部130に記憶され、意思決定部122によるロボット2の枠3に対するワーク5の投入動作の調整行動の決定に用いられる。
なお、学習部110は、学習の段階では必須の構成となるが、学習部110によるロボット2の枠3に対するワーク5の投入動作の調整行動の学習が完了した後には必ずしも必須の構成ではない。例えば、学習が完了した機械学習装置100を顧客に出荷する場合等には、学習部110を取り外して出荷するようにしても良い。
意思決定部122は、図1に示したロボットコントローラ1が備えるプロセッサ101がROM102から読み出したシステム・プログラムを実行し、主としてプロセッサ101がRAM103、不揮発性メモリ104を用いた演算処理を行うことで実現される。意思決定部122は、前処理部36から入力された状態データSに基づいて、学習モデル記憶部130に記憶された学習モデルを用いたロボット2の枠3に対するワーク5の投入動作の調整行動の最適解を求め、求めたロボット2の枠3に対するワーク5の投入動作の調整行動を出力する。本実施形態の意思決定部122では、学習部110による強化学習により生成された(パラメータが決定された)学習モデルに対して、前処理部36から入力された状態データS(枠データS1、ロボット動作データS2)と、ロボット2の枠3に対するワーク5の投入動作の調整行動(投入動作時の基準となる座標系「C1」、必要に応じて投入動作時のワーク5の速度)を入力データとして入力することで現在の状態において当該行動をとった場合の報酬を算出できるが、この報酬の算出を現在取り得るワークの投入動作の調整行動について行い、算出された複数の報酬を比較して、最も大きな報酬が算出されるロボット2の枠3に対するワーク5の投入動作の調整行動を最適解として決定する。意思決定部122が決定したロボット2の枠3に対するワーク5の投入動作の調整行動の最適解は、制御部32へと入力されてロボット2の枠3に対するワーク5の投入動作の決定に用いられる他、例えば表示装置70に表示出力したり、図示しない有線/無線ネットワークを介してフォグコンピュータやクラウドコンピュータ等に送信出力したりすることで利用しても良い。
以下の第4~6実施形態では、第1~3実施形態によるロボットコントローラ1が、クラウドサーバやホストコンピュータ、フォグコンピュータ、エッジコンピュータ(ロボットコントローラ、制御装置等)を含む複数の装置と有線/無線のネットワークを介して相互に接続したシステムの一部として実装されている実施形態について説明する。図7に例示されるように、以下の第4~6実施形態では、複数の装置のそれぞれがネットワークに接続された状態でクラウドサーバ206等を含む層、フォグコンピュータ207等を含む層、エッジコンピュータ208(セル209に含まれるロボットコントローラ、制御装置等)等を含む層の、3つの階層に論理的に分けて構成されているシステムを想定する。この様なシステムに於いて、本発明による一態様によるロボットコントローラ1は、クラウドサーバ206、フォグコンピュータ207、エッジコンピュータ208のいずれの上にも実装することが可能であり、それぞれの複数の装置との間でネットワークを介して相互に機械学習に係る処理で用いるデータを共有して分散学習をしたり、生成した学習モデルをフォグコンピュータ207やクラウドサーバ206に収集して大規模な解析を行ったり、更に、生成した学習モデルの相互再利用等をしたりすることができる。図7に例示されるシステムにおいて、セル209は各地の工場にそれぞれ複数設けられ、それぞれのセル209を所定の単位(工場単位、同じ製造業者の複数の工場単位等)で上位層のフォグコンピュータ207が管理する。そして、これらフォグコンピュータ207が収集、解析したデータを、更に上位層のクラウドサーバ206で収集、解析等を行い、その結果として得られた情報を各々のエッジコンピュータ208における制御等に活用することができる。
図8は、ロボットコントローラ1’を備えた第4実施形態によるロボットコントロールシステムの概略的な構成図である。ロボットコントロールシステム500は、複数のロボットコントローラ1,1’、複数のロボット2’、及びそれらロボットコントローラ1,1’、ロボット2’を互いに接続するネットワーク205とを備える。
ロボットコントロールシステム500では、機械学習装置100を備えるロボットコントローラ1’は、学習部110の学習結果を用いて、それぞれのロボット2,2’と協働している搬送装置4上に設置された枠3の状態に基づいて、該ロボット2,2’の枠3へのワーク5の投入動作を調整する。また、少なくとも1つのロボットコントローラ1’が、他の複数のロボットコントローラ1、1’のそれぞれが得た状態変数及びラベルデータL又は判定データDに基づき、全てのロボットコントローラ1、1’に共通する搬送装置4上に設置された枠3の状態に対するロボット2,2’の枠3へのワーク5の投入動作を調整を学習し、その学習結果を全てのロボットコントローラ1、1’が共有するように構成できる。したがってロボットコントロールシステム500によれば、より多様なデータ集合(状態変数S及びラベルデータL又は判定データDを含む)を入力として、学習の速度や信頼性を向上させることができる。
図9は、機械学習装置とロボットコントローラとを異なる装置上に実装した第5実施形態によるシステムの概略的な構成図である。ロボットコントロールシステム500’は、クラウドサーバ、ホストコンピュータ、フォグコンピュータ等のコンピュータの一部として実装された少なくとも1台の機械学習装置100(図9では、フォグコンピュータ207の一部として実装された例を示している)と、複数のロボットコントローラ1”と、それらロボットコントローラ1”とコンピュータとを互いに接続するネットワーク205とを備える。なお、コンピュータのハードウェア構成は、図1に示したロボットコントローラ1の概略的なハードウェア構成と同様に、CPU、RAM,不揮発性メモリ等の一般的なコンピュータが備えるハードウェアがバスを介して接続して構成される。
上記構成を有するロボットコントロールシステム500’は、機械学習装置100が、複数のロボットコントローラ1”のそれぞれについて得られた状態変数S及びラベルデータL又は判定データDに基づき、全てのロボットコントローラ1”に共通する搬送装置4上に設置された枠3の状態に対する、ロボット2の枠3へのワーク5の投入動作の調整を学習し、その学習結果を用いて、ロボット2の枠3へのワーク5の投入動作を調整することができる。ロボットコントロールシステム500’の構成によれば、複数のロボットコントローラ1”のそれぞれが、存在する場所や時期に関わらず、必要なときに必要な数のロボットコントローラ1”を機械学習装置100に接続することができる。
図10は、機械学習装置100’とロボットコントローラ1とを備えた第6実施形態によるロボットコントロールシステム500”の概略的な構成図である。ロボットコントロールシステム500”は、エッジコンピュータやフォグコンピュータ、ホストコンピュータ、クラウドサーバ等のコンピュータの上に実装された少なくとも1台の機械学習装置100’(図10では、フォグコンピュータ207の一部として実装された例を示している)と、複数のロボットコントローラ1と、それらロボットコントローラ1とコンピュータとを互いに接続する有線/無線のネットワーク205とを備える。
上記構成を有するロボットコントロールシステム500”では、機械学習装置100’を備えるフォグコンピュータ207が、各々のロボットコントローラ1から、該ロボットコントローラ1が備える機械学習装置100による機械学習の結果として得られた学習モデルを取得する。そして、フォグコンピュータ207が備える機械学習装置100’は、これら複数の学習モデルに基づく知識の最適化や効率化の処理を行うことで、新たに最適化乃至効率化された学習モデルを生成し、生成した学習モデルを各々のロボットコントローラ1に対して配布する。
機械学習装置100’が行う学習モデルの最適化乃至効率化の例としては、各ロボットコントローラ1から取得した複数の学習モデルに基づいた蒸留モデルの生成が挙げられる。この場合、本実施例による機械学習装置100’は、学習モデルに対して入力する入力データを作成し、該入力データを各々の学習モデルに対して入力した結果として得られる出力を用いて、1から学習を行うことで新たに学習モデル(蒸留モデル)を生成する。このようにして生成された蒸留モデルは、上記でも説明したように、外部記憶媒体やネットワーク205を介してロボットコントローラ1や他のコンピュータに対して配布して活用される。
機械学習装置100’が行う学習モデルの最適化乃至効率化の他の例としては、各ロボットコントローラ1から取得した複数の学習モデルに対して蒸留を行う過程において、入力データに対する各学習モデルの出力データの分布を一般的な統計的手法で解析し、入力データと出力データの組の外れ値を抽出し、該外れ値を除外した入力データと出力データの組を用いて蒸留を行うことも考えられる。このような過程を経ることで、それぞれの学習モデルから得られる入力データと出力データの組から例外的な推定結果を除外し、例外的な推定結果を除外した入力データと出力データの組を用いて蒸留モデルを生成することができる。このようにして生成された蒸留モデルは、複数のロボットコントローラ1で生成された学習モデルと比べてより汎用的な学習モデルとして活用することが可能となる。
なお、他の一般的な学習モデルの最適化乃至効率化の手法(各学習モデルを解析し、その解析結果に基づいて学習モデルのハイパパラメータを最適化する等)も適宜導入することが可能である。
本実施例によるロボットコントロールシステム500”では、例えばエッジコンピュータとしての複数のロボットコントローラ1に対して設置されたフォグコンピュータ207の上に機械学習装置100’を配置し、各々のロボットコントローラ1で生成された学習モデルをフォグコンピュータ207上に集約して記憶しておき、記憶した複数の学習モデルに基づいた最適化乃至効率化を行った上で、最適化乃至効率化された学習モデルを必要に応じて各ロボットコントローラ1に対して再配布するという運用を行うことができる。
また、本実施例によるロボットコントロールシステム500”では、例えばフォグコンピュータ207の上に集約して記憶された学習モデルや、フォグコンピュータ207上で最適化乃至効率化された学習モデルを、更に上位のホストコンピュータやクラウドサーバ上に集め、これら学習モデルを用いて工場やロボットコントローラ1のメーカでの知的作業への応用(上位サーバでの更なる汎用的な学習モデルの構築及び再配布、学習モデルの解析結果に基づく保守作業の支援、各々のロボットコントローラ1の性能等の分析、新しい機械の開発への応用等)を行うことができる。
上記した構成を備えたロボットコントローラ1では、搬送装置4上に設置された枠3に対するワーク5の投入動作を、該枠3の搬送装置4上への設置状態に応じて適切な位置姿勢で行うことができるように調整することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述した実施の形態の例のみに限定されることなく、適宜の変更を加えることにより様々な態様で実施することができる。
例えば、上記した実施形態ではロボットコントローラ1と機械学習装置100が異なるCPU(プロセッサ)を有する装置として説明しているが、機械学習装置100はロボットコントローラ1が備えるCPU11と、ROM12に記憶されるシステム・プログラムにより実現するようにしても良い。
1,1’,1” ロボットコントローラ
2 ロボット
3 枠
4,4a,4b 搬送装置
5 ワーク
6 センサ
6a 枠位置検出センサ
6b 設置状態検出センサ
6c 投入状態検出センサ
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 不揮発性メモリ
16,17,18,19 インタフェース
20 バス
21 インタフェース
32 制御部
34 データ取得部
36 前処理部
52 取得データ記憶部
54 制御用プログラム
70 表示装置
71 入力装置
100,100’ 機械学習装置
101 プロセッサ
102 ROM
103 RAM
104 不揮発性メモリ
110 学習部
112 第1学習部
114 第2学習部
120 推定部
122 意思決定部
130 学習モデル記憶部
205 ネットワーク
206 クラウドサーバ
207 フォグコンピュータ
208 エッジコンピュータ
209 セル
500,500’,500” ロボットコントロールシステム

Claims (9)

  1. 搬送装置上に設置された複数の枠内にワークを整列して投入する整列作業をロボットに行わせるロボットコントローラであって、
    前記ロボットの動作状態、及び前記枠の状態を取得するデータ取得部と、
    前記データ取得部が取得したデータに基づいて、前記搬送装置上の前記枠の設置状態に係る情報を含む枠データを少なくとも含む状態データと、前記ロボットの前記枠への前記ワークの投入動作に係る情報を含むロボット動作データを少なくとも含むラベルデータとを、機械学習装置による教師あり学習に用いるデータとして作成する前処理部と、
    前記状態データ及び前記ラベルデータに基づいて、前記搬送装置上の前記枠の設置状態と、前記ロボットの前記枠への前記ワークの投入動作に係る情報と、を関連付けた学習モデルを生成する学習部を備える機械学習装置と、
    を備えたロボットコントローラ。
  2. 前記前処理部は、前記搬送装置上の前記枠の設置状態に係る情報を含む枠データを少なくとも含む状態データを、前記機械学習装置による推定に用いるデータとして作成し、
    前記機械学習装置は、
    前記搬送装置上の前記枠の設置状態と、前記ロボットの前記枠への前記ワークの投入動作に係る情報と、を関連付けた学習モデルを記憶する学習モデル記憶部と、
    前記状態データに基づいて、前記学習モデル記憶部に記憶された学習モデルを用いた前記ロボットの前記枠への前記ワークの投入動作に係る情報を推定する推定部を備え、
    前記ロボットコントローラは、
    前記推定部による推定結果に基づいて、前記枠への前記ワークの投入動作を前記ロボットに対して指令する制御部を更に備える、
    請求項1に記載のロボットコントローラ。
  3. 搬送装置上に設置された複数の枠内にワークを整列して投入する整列作業をロボットに行わせるロボットコントローラであって、
    前記ロボットの動作状態、及び前記枠の状態を取得するデータ取得部と、
    前記データ取得部が取得したデータに基づいて、前記搬送装置上の前記枠の設置状態に係る情報を含む枠データ、及び前記ロボットの前記枠への前記ワークの投入動作に係る情報を含むロボット動作データを少なくとも含む状態データと、前記ロボットの前記枠への前記ワークの投入動作を判定するためのデータである投入動作判定データを少なくとも含む判定データとを、機械学習装置による強化学習に用いるデータとして作成する前処理部と、
    前記状態データ及び前記判定データに基づいて、前記搬送装置上の前記枠の設置状態と、前記ロボットの前記枠に対する前記ワークの投入動作の調整行動と、を関連付けた学習モデルを生成する学習部と、前記状態データに基づいて、前記学習部が生成した学習モデルを用いた前記ロボットの前記枠に対する前記ワークの投入動作の調整を決定する意思決定部と、を備えた機械学習装置と、
    前記意思決定部の決定に基づいて、前記枠への前記ワークの投入動作を前記ロボットに対する指令を調整する制御部と、
    を備えたロボットコントローラ。
  4. 前記ロボットの前記枠への前記ワークの投入動作に係る情報は、前記ロボットが前記枠に対して前記ワークを投入する際の基準とする座標系に係る情報を含む、
    請求項1~3のいずれか1つに記載のロボットコントローラ。
  5. 前記ロボットの前記枠への前記ワークの投入動作に係る情報は、更に前記ロボットが前記枠に対して前記ワークを投入する際の該ワークの速度に係る情報を含む、
    請求項4に記載のロボットコントローラ。
  6. 複数の装置がネットワークを介して相互に接続されたシステムであって、
    前記複数の装置は、少なくとも請求項1又は3に記載されたロボットコントローラである第1のロボットコントローラを含む
    ロボットコントロールシステム。
  7. 前記複数の装置は、機械学習装置を備えたコンピュータを含み、
    前記コンピュータは、前記第1のロボットコントローラの前記学習部における学習により生成された少なくとも1つの学習モデルを取得し、
    前記コンピュータが備える機械学習装置は、取得した前記学習モデルに基づく最適化乃至効率化を行う、
    請求項6に記載のロボットコントロールシステム。
  8. 前記複数の装置は、前記第1のロボットコントローラとは異なる第2のロボットコントローラを含み、
    前記第1のロボットコントローラが備える学習部による学習結果は、前記第2のロボットコントローラと共有される、
    請求項6に記載のロボットコントロールシステム。
  9. 前記複数の装置は、前記第1のロボットコントローラとは異なる第2のロボットコントローラを含み、
    前記第2のロボットコントローラにおいて観測されたデータは、前記ネットワークを介して前記第1のロボットコントローラが備える学習部による学習に利用可能である、
    請求項6に記載のロボットコントロールシステム。
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