JP4292817B2 - 車両の高さ調整装置及び鉄道用車両 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、台車に載置され車体を支持する空気ばね及び前記台車に対する前記車体の中立高さからの差もしくは傾斜角度に応じて前記空気ばねに空気を給排気する自動高さ調整手段を有する車両の高さ調整装置及びその鉄道用車両に関する。
【0002】
【従来の技術】
鉄道車両は、台車と車体と台車上で車体をささえる懸架装置からなる。主な懸架手段として、台車に載置される空気ばねにより車体を支持する鉄道車両においては、その台車に対する車体の傾斜角度に応じて、空気ばねへ圧縮空気を給排気する傾斜制御装置と、台車に対する車体の高さに応じて、空気ばねへ圧縮空気を給排気する自動高さ調整装置とを有するものがある。図9は従来の鉄道用車両を模式的に示す斜視図、図10は鉄道用車両の横断面を示す断面図である。
【0003】
図9において10は前台車、11は後台車である。前台車10には空気ばね8a及び8bが、後台車11には空気ばね8c及び8dがそれぞれ設置されている。空気ばね8a乃至8d(以下、場合により空気ばね8という)には空気ばね8内の空気量を制御部5の指示により増減する給気弁3及び排気弁4が設けられている。
【0004】
車体の傾斜を行う場合は自動高さ調整弁73と空気ばね8との間の遮蔽弁9を閉じ空気ばね8に、給気弁3及び排気弁4を用いて空気を給排気することにより行う。空気ばね8を上昇させる場合は給気弁3内の図示しない電磁弁を開き、元空気だめ6の空気を、空気管路2を通じて空気ばね8へ送り込む。一方、空気ばね8の高さを低下させる場合は排気弁4内の図示しない電磁弁を開き、空気ばね8内の空気を大気へ放出する。
【0005】
7は支持柱72,アーム71,及び自動高さ調整弁73等から構成される自動高さ調整装置である。車体高さ調整を行なう場合は、給気弁3及び排気弁4が閉じる一方遮蔽弁9が開きこの自動高さ調整装置7の働きにより、空気ばねへ給排気が行われている。通常は給排気のハンチングが行われない程度の単位流量の空気が、自動高さ調整装置7を介して流れ、アーム71の傾斜角度、すなわち、台車に対する車体Dの高さに応じて空気ばね8の高さを機械的に調整し、元の高さに戻る。車体Dの高さが上昇する方向へ変化した場合、アーム71は負方向へ傾斜して自動高さ調整弁の排気側が開き、空気ばね8aから空気が排出される。一方車体Dの高さが低下する方向へ変化した場合、アーム71が正方向へ傾斜して、自動高さ調整弁73の給気側が開き空気ばね8bに圧縮空気が供給される。そして、それぞれの場合、高さが調整され元の高さに戻る。
【0006】
図11は高さ調整装置7によって空気ばね8へ給排気される圧縮空気の設定されている供給特性を示す図である。図において横軸はアーム71の水平位置に対する傾斜角度を示す。また縦軸は自動高さ調整装置7により空気ばね8に給排気される圧縮空気の単位時間当たりの流量を示す。車体Dが台車に対して上昇した場合、アーム71は逆に水平位置から負方向へ回動する(空気ばね8aの状態)。自動高さ調整装置7は不感体である角度R1以上(すなわち、角度−R1以下)となった場合に、空気ばね8aから単位時間当たりの流量F1の圧縮空気を略定量的に排出する。ここで略等量的とは、仕様上は一定の流量を流すようにされているが、仕様の持つ公差の範囲内で流量が変化し、ばらつきを有するような、流量を表す場合を示す。
【0007】
一方、車体Dが台車に対して下降した場合、アーム71は逆に水平位置から正方向へ回動する(空気ばね8bの状態)。自動高さ調整装置7は不感体である角度R1以上となった場合に、空気ばね8aに単位時間当たりの流量F1の圧縮空気を略定量的に給気する。ここで車体の傾斜が異常となった場合にそなえて、空気ばね本体に図示してないがピストン弁等を設け、強制的に空気を給排気する。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−104182号公報
【特許文献2】
特開平7−81558号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来の自動高さ調整装置や傾斜制御装置では、急激に車体が傾斜した場合に対処するための装置、例えば傾斜制御装置に別途ピストン弁等、を設ける必要があり機器構成が複雑になるという問題があった。
【0010】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、台車に対する車体の高さもしくは傾斜角度に応じて、自動高さ調整装置が空気ばねに給排気する空気の単位時間当たりの流量を変更することにより、単純な構成で異常時に車体を迅速に適正な位置に保つことが可能な車両の高さ調整装置及び鉄道用車両を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る車両の高さ調整装置は、台車に載置され車体を支持する空気ばねと、前記台車に対する前記車体の中立高さからの差又は傾斜角度が第1の値以上である場合、前記空気ばねに第1の単位時間当たりの流量の空気を略定量的に給排気する自動高さ調整手段と、前記台車に対する前記車体の中立高さからの差又は傾斜角度が前記第1の値よりも大きい第2の値以上となった場合に、前記自動高さ調整手段が前記空気ばねに給排気する空気の単位時間当たりの流量を、前記第1の単位時間当たりの流量よりも大きい第2の単位時間当たりの流量へ変更させる変更手段を備え、前記変更手段は、前記中立高さからの差または傾斜角度に応じて回動するアームと、該アームの動きに追従してシリンダ内で移動可能なピストンと、前記シリンダに設けられる給排気に使用され前記空気ばねにつながる開口部と、前記シリンダに設けられる複数の給気口と、前記シリンダに設けられる複数の排気口とを備え、前記中立高さからの差または傾斜角度が所定範囲内である場合、前記ピストンは前記複数の給気口及び複数の排気口を塞いでおり、前記中立高さからの差または傾斜角度が第1の値となった場合に前記ピストンが移動し一の給気口または一の排気口を開状態とし前記開口部により給排気を行い、前記中立高さからの差または傾斜角度が前記第1の値より大きい第2の値となった場合に前記ピストンが移動し複数の給気口または複数の排気口を開状態とし前記開口部により給排気を行うことを特徴とする。
本発明に係る車両の高さ調整装置は、台車に載置され車体を支持する空気ばねと、前記台車に対する前記車体の中立高さからの差又は傾斜角度が第1の値以上である場合、前記空気ばねに第1の単位時間当たりの流量の空気を略定量的に給排気する自動高さ調整手段と、前記台車に対する前記車体の中立高さからの差又は傾斜角度が前記第1の値よりも大きい第2の値以上となった場合に、前記自動高さ調整手段が前記空気ばねに給排気する空気の単位時間当たりの流量を、前記第1の単位時間当たりの流量よりも大きい第2の単位時間当たりの流量へ変更させる変更手段とを備え、前記変更手段は、前記中立高さからの差または傾斜角度に応じて回動するアームと、該アームの動きに追従してシリンダ内で移動可能なピストンと、前記シリンダに設けられる給排気に使用され前記空気ばねにつながる開口部と、該開口部に設けられ給排気の流量を変更する調整弁と、前記シリンダに設けられる給気口と、前記シリンダに設けられる排気口とを備え、前記中立高さからの差または傾斜角度が所定範囲内である場合、前記ピストンは前記給気口及び排気口を塞いでおり、前記中立高さからの差または傾斜角度が第1の値となった場合に前記ピストンが移動し給気口または排気口を開状態とし前記調整弁を第1の絞り量とし前記開口部により給排気を行い、前記中立高さからの差または傾斜角度が前記第1の値よりも大きい第2の値となった場合に前記給気口または排気口を開状態とし前記調整弁を前記第1の絞り量よりも小さい第2の絞り量とし前記開口部により給排気を行うことを特徴とする。
【0012】
こで本発明における中立高さとは、自動高さ調整手段作動時に自動高さ調整手段による空気ばねに対する給排気がなされない状態の時の台車に対する車体の高さをいう。また自動高さ調整手段に不感体がある場合は、不感体の中心となるような位置のときの台車に対する車体の高さを中立高さという。中立高さからの差とは、空気ばねが中立高さから変化して、上昇、下降などすることにより、できた台車の車体に対する高さの変化量である。
なお本発明では、この中立高さからの差と、車体の傾斜角度などの角度の表示とは、特に正負の区別をして記載されていない場合などでは、絶対値で示されているものとする。
【0015】
本発明に係る車両の高さ調整装置は、前記車体の中立高さからの差又は傾斜角度が第1の値未満で給排気量が零の状態から前記第1の単位時間当たりの流量へ増加する際の時間当りの流量の時間当り変化率が、前記第1の単位時間当たりの流量から前記第2の単位時間当たりの流量へ増加する際の時間当りの流量の時間当り変化率以下であることを特徴とする。
【0016】
本発明に係る車両の高さ調整装置は、前記第2の単位時間当たりの流量は、前記車両の傾斜制御で行われる空気ばねへの単位時間当たりの給排気量より大きいことを特徴とする。
【0017】
本発明に係る車両の高さ調整装置は、前記台車に対する前記車体の中立高さからの差又は傾斜角度が前記第2の値よりも大きい第3の値以上となった場合に、前記自動高さ調整手段が前記空気ばねに給排気する空気の単位時間当たりの流量を、前記第2の単位時間当たりの流量よりも大きい第3の単位時間当たりの流量へ変更させる手段をさらに備えることを特徴とする。
【0018】
本発明に係る鉄道用車両は、上述のいずれか一つに記載の車両の高さ調整装置を備えることを特徴とする。
【0019】
本発明にあっては、車両の高さ調整装置の変更手段により、台車に対する車体の中立高さからの差もしくは傾斜角度に応じて空気ばねに空気を給排気する自動高さ調整手段の単位時間当たりの流量を変更する。具体的には、自動高さ調整手段は、台車に対する車体の中立高さからの差もしくは傾斜角度が第1の値以上となった場合に空気ばねに第1の単位時間当たりの流量の空気を給排気する。そして、車体の中立高さからの差又は傾斜角度が第1の値よりも大きい第2の値以上となった場合、自動高さ調整手段が前記空気ばねに給排気する空気の単位時間当たりの流量を前記第1の単位時間当たりの流量よりも大きい第2の単位時間当たりの流量へ変更手段により変更する。ところで車体は傾斜していても、一方の空気ばね部の台車に対する車体の高さが中立高さで、他方が中立高さと異なるケースがある。また、車体が傾斜していなくとも、車体の高さが、台車に対して平行を保ったまま上下し、いずれの空気ばね部分も中立高さではない場合がある。こうした事に対処する為に本発明の高さ調整装置では、少なくとも中立高さからの差によって動作するものか、もしくは車体の傾斜角度に応じて動作するものかのいずれかであり、もちろん両方によっても良い構成となっている。このように構成したので、単純な構成で異常時等に車体を迅速に適正な位置に保つことが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下本発明を実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
実施の形態1
図1は鉄道用車両を模式的に示す斜視図、図2は鉄道用車両の横断面を示す模式図、図3及び図4は自動高さ調整弁の機構の一例を示す模式的断面図である。
【0021】
図において7aは本発明に係る高さ調整装置である。7aは支持柱72a,アーム71a,自動高さ調整弁73a等から構成される自動高さ調整手段(以下、自動高さ調整装置という)であり、アーム71aの傾斜角度、すなわち自動高さ調整装置のある空気ばねのある場所において、台車に対する車体Dの中立高さからの差に応じてその場所にある自動高さ調整弁73aが単位時間当り流れる空気の流量を変更し、空気ばね8aの高さを機械的に調整する。自動高さ調整装置7aは同様に、他の空気ばね8b、8c、8dに設けられている。以下、説明を容易にするために場合により、自動高さ調整装置7a〜7dを自動高さ調整装置7といい、支持柱72a〜72dを支持柱72といい、アーム71a〜71dをアーム71といい、自動高さ調整弁73a〜73dを自動高さ調整弁73といい、空気ばね8a〜8dを空気ばね8という。また自動高さ調整装置7は図2の空気ばね8aのように、車体Dが正方向に傾斜している場合、車体の傾斜角度に応じて空気ばね8aから空気流量を変更しながらを排気してもよい。つまり、車体Dの傾斜角度に応じてアーム71が自動高さ調整弁73との接合点を基点として回動して負方向に傾斜し、そのアーム71の傾斜に応じて単位時間当り流れる空気の流量を変更しながら自動高さ調整弁73の排気側の弁が開き空気ばね8aから空気が排出される。これに対し、空気ばね8bのように、車体Dが負方向に傾斜している場合は、車体の傾斜角度に応じて流量を変更しながら自動高さ調整装置7は空気ばね8bへ空気を給気する。つまり、車体Dの傾斜角度に応じてアーム71が自動高さ調整弁73との接合点を基点として回動して正方向に傾斜し、そのアーム71の傾斜に応じて単位時間当り流れる空気の流量を変更しながら自動高さ調整弁73の給気側の弁が開き空気ばね8aへ空気が給気される。
【0022】
続いて、自動高さ調整弁73の一例について詳細な構造について説明する。図3(a)は台車に対して車体Dが中立高さにある場合の自動高さ調整弁73の状態を示す説明図であり、図3(b)、図3(c)はアーム71が正方向(車体Dが、その高さ調整装置が設置されている場所において中立高さより低い位置にある。)に傾斜している場合の自動高さ調整弁73の状態を示す説明図、図4(a)、図4(b)はアーム71が負方向(車体Dが、その高さ調整装置が設置されている場所において、中立高さより高い位置にある。)に傾斜している場合の自動高さ調整弁73の状態を示す説明図である。自動高さ調整弁73は、内部に、アーム71の傾きに追従して図3(a)に示す白抜き矢印の方向(以下、上方向および下方向という)へ移動可能なピストン45と、上下方向に広がりがあるシリンダ44を備えている。シリンダ44の上下方向の略中央部には、給気および排気に使用される開口部46を備えており、開口部46に補助空気管路21が接続され、開口部46を境にしてシリンダ44の内部と補助空気管路21の内部とが繋がっている。
【0023】
シリンダ44は、補助空気管路21よりも上方向に、給気に使用される開口部である給気口42を備えており、さらにその上方に開口する給気口42’を備えている。給気口42、42’(変更手段)に空気管路2が接続され、給気口42を境にして、シリンダ44の内部と空気管路2の内部とが繋がっている。また、シリンダ44は、補助空気管路21よりも下方向に、排気に使用される開口部である排気口43を備えており、さらにその下方に過大傾斜時に開口する43’を備えている。排気口43、43’(変更手段)を境にしてシリンダ44の内部は外気に繋がっている。
本例では、給気口42,42’、排気口43、43’の開口断面積はほぼ同じであるのに対し、開口部46の開口断面積は給気口、排気口のおよそ2倍となっている。こうする事で、たとえば給気口42,42’の両方が開いた時の最大流量を空気ばねに送る事ができる。
【0024】
ピストン45は、シリンダ44内で、開口部46の上方向および下方向を塞いでいる。台車に対する車体Dの中立高さからの差もしくは傾斜角度が所定範囲内(不感体の範囲内)である場合は、アーム71は、略水平であり、図3(a)に示す如く、ピストン45は、シリンダ44内で、給気口42、42’及び排気口43、43’を塞いでおり、空気は流れない。台車に対する車体Dの中立高さからの差もしくは傾斜角度が第1の中立高さからの差もしくは角度となって車体Dが中立高さより低くなったか、もしくは傾斜角度が負方向に変化した場合、アーム71は自動高さ調整弁73の接合点を基点としてその傾斜角度が正方向に変化し、図3(b)に示す如く、ピストン45は、アーム71の傾きに追従して白抜き矢印で示す上方向へ引き上げられる。ピストン45が引き上げられたことによって、ピストン45の給気口42を塞いでいた部分が上方向へ移動して、給気口42が開状態となる。
【0025】
このとき、元空気だめ6から空気管路2内を通ってきた空気が、破線矢印で示す如く給気口42からシリンダ44内を通って補助空気管路21へ流れ込み、補助空気管路21へ流れ込んだ空気は、空気ばね8へ供給される。この第1の単位時間当たりの流量の空気が供給されたことによって空気ばね8は伸長し、車体Dの中立高さからの差が所定範囲内(不感体の範囲内)に収まった場合、アーム71の傾きは略水平に戻り、高さ調整装置による空気ばね8への空気の供給も終了する。
【0026】
何らかの異常等が生じ、台車に対する車体Dの中立高さからの差もしくは傾斜角度が第2の中立高さからの差もしくは角度となって車体Dがさらに低くなったか、もしくは傾斜角度が負方向に増加した場合、アーム71は自動高さ調整弁73の接合点を基点としてその傾斜角度が正方向に増加し、図3(c)に示す如く、ピストン45は、アーム71の傾きに追従して白抜き矢印で示す上方向へさらに引き上げられる。ピストン45が引き上げられたことによって、ピストン45の給気口42、42’を塞いでいた部分が上方向へ移動して、給気口42、42’が開状態となる。
【0027】
このとき、元空気だめ6から空気管路2内を通ってきた空気が、破線矢印で示す如く給気口42、42’からシリンダ44内を通って補助空気管路21へ流れ込み、補助空気管路21へ流れ込んだ空気は、空気ばね8へ供給される。この第1の単位時間当たりの流量よりも大きい第2の単位時間当たりの流量の空気が供給されたことによって空気ばね8はさらに伸長し、車体Dの中立高さからの差が所定範囲内(不感体の範囲内)に収まれば、アーム71の傾きは略水平に戻り、高さ調整装置による空気ばね8への空気の供給も終了する。
【0028】
一方、台車に対する車体Dの中立高さからの差もしくは傾斜角度が第1の中立高さからの差もしくは角度まで車体Dが中立高さより高くなったか、もしくは傾斜角度が正方向に変化した場合、アーム71の傾斜角度は、負方向に変化する。そして、図4(a)に示す如く、ピストン45も、アーム71の傾きに追従して白抜き矢印で示す下方向へ引き下げられる。ピストン45が引き下げられたことによって、ピストン45の排気口43を塞いでいた部分が下方向へ移動して、排気口43が開状態となる。このとき、空気ばね8から補助空気管路21内を通ってきた空気が、破線矢印で示す如くシリンダ44内を通って排気口43から外部へ排気される。この第1の単位時間当たりの流量の空気が排気されたことによって空気ばね8は縮まり、車体Dの中立高さからの差が、所定範囲内(不感体の範囲内)に収まった場合、アーム71の傾きも略水平に戻り、高さ調整装置による空気ばね8の空気の排出が終了する。
【0029】
また、何らかの異常等が生じ台車に対する車体Dの中立高さからの差もしくは傾斜角度がさらに第2の中立高さからの差もしくは角度まで車体Dがさらに高くなったか、もしくは傾斜角度が正方向に増加した場合、アーム71はその傾斜角度が負方向にさらに増加する。そして、図4(b)に示す如く、ピストン45も、アーム71の傾きに追従して白抜き矢印で示す下方向へ引き下げられる。ピストン45が引き下げられたことによって、ピストン45の排気口43、43’を塞いでいた部分が下方向へ移動して、排気口43、43’が開状態となる。このとき、空気ばね8から補助空気管路21内を通ってきた空気が、破線矢印で示す如くシリンダ44内を通って排気口43、43’から外部へ排気される。この第1の単位時間当たりの流量よりも大きい第2の単位時間当たりの流量の空気が排気されたことによって空気ばね8は縮まり、車体Dの中立高さからの差が所定範囲内(不感体の範囲内)に収まった場合、アーム71の傾きも略水平に戻り、高さ調整装置による空気ばね8の空気の排出が終了する。
【0030】
自動高さ調整弁73は、以上の如く機械的に動作して、車体Dの左右を下から支持する空気ばね8の夫々の伸縮状態を調整し、車体Dの中立高さからの差が所定範囲内に入るように自動的に調整する。なお、自動高さ調整弁73の構造は、車体Dが中立高さより低いか、もしくは傾斜角度が負方向に増加した場合に空気ばね8へ給気し、車体Dが中立高さよりも高いか、もしくは傾斜角度が正方向に増加している場合に空気ばね8から空気を排気する構造であれば、図3及び図4に示した例以外の構造であってもよい。さらに自動高さ調整装置7が給排気する空気の単位時間当たりの流量を変更する変更手段として前述の構成を用いたが、これに限定されるものではなく、給排気される空気の単位時間当たりの流量が変更することが可能なものであればよい。
【0031】
図5は本発明に係る自動高さ調整装置の一例における空気ばね8に給排気される空気の単位時間当たりの流量特性の設定を示す図である。図5(a)は本実施の形態における特性図の一例であり、図5(b)は他の形態の特性図の一例を示す。図において横軸はたとえば角度センサ70から出力されるアーム71の傾斜角度を示す。横軸+方向はアーム71の傾斜角度が正方向(車体Dが中立位置より低いか、傾斜角度は負方向)であり、給気側にあることを示す。横軸−方向はアーム71の傾斜角度が負方向(車体Dが中立位置より高いか、傾斜角度は正方向)であり、排気側にあることを示す。縦軸は単位時間あたりに給排気される空気の流量である。アーム71の傾斜角度RがR1よりも小さい場合、不感体にあるため(図3(a)の状態)給気及び排気のいずれも行われない(つまり単位時間当りの流量が零の状態)。アーム71の傾斜角度Rが第1の角度R1以上となった場合(図3(b),図4(a)の状態)、給気口42又は排気口43が開き、第1の単位時間当たりの流量F1が略定量的に給気または排気される。
【0032】
車体Dの中立高さとの差もしくは、その傾斜が増大し、アーム角度Rが第2の角度R2以上となった場合、給気口42,42’、排気口43,43’が開く(図3(c),図4(b)の状態)。これにより第1の単位時間当たりの流量F1よりも大きい第2の単位時間当たりの流量の空気が給排気されることになる。ここでアーム角度がR1,R2となった後少し時間的に遅れて所定の流量F1,F2となる。この遅れは、バルブの開閉に要する時間などの為に立ち上がりに少し時間がかかる事による。本例においては、この立ち上がり(すなわち時間に対する単位時間当り流量の変化率)が、0→F1よりもF1→F2の時の方が急峻である方が好ましい。また、給排気する単位時間当たりの流量は第2の単位時間当たりの流量F2から第1の単位時間当たりの流量F1を減じた値F2−F1が、第1の単位時間当たりの流量F1よりも大きいことが好ましい。自動高さ調整装置73とは別に制御部5により傾斜制御が行なわれる場合、給気弁3に空気が給気され、排気弁4から空気が排気される。この場合第3の単位時間当たりの流量が給排気される(図5のL線)。本発明においては、第2の単位時間当たりの流量は、第3の単位時間当たりの流量(L線で示す流量)よりも大きく設定することにより、異常に急激な傾斜変化にも対応できるようにしている。
【0033】
なお、図5(b)に示すようにアームの傾斜角度に応じて段階的に給排気される単位時間当たりの流量を、さらなる給排気口を設けることによって、変更するようにしても良い。図5(b)の例においては、単位時間当たりの流量をF1,F2,F3と段階的に変更している。
【0034】
ところで図において1は鉄道車両の傾斜制御装置である。10は前台車であり、11は後台車である。前台車10には空気ばね8a及び8bが、後台車11には空気ばね8c及び8dがそれぞれ載置されている。空気ばね8には、空気ばね8内の空気量を制御部5の指示により開閉する給気弁3a〜3d(以下、場合により給気弁3で代表する)及び排気弁4a〜4d(以下、場合により排気弁4で代表する)が設けられている。
【0035】
空気ばね8を上昇させる場合は給気弁3内の図示しない電磁弁を制御部5の指示により開き、元空気だめ6の圧縮空気(以下、空気という)を、空気管路2を通じて空気ばね8へ送り込む。一方、空気ばね8の高さを低下させる場合は排気弁4内の図示しない電磁弁を開き、空気ばね8内の空気を大気へ放出する。空気ばね8は、図2に示す鉄道用車両Tの車体D(図1では図示せず)と前台車10及び後台車11(以下、場合により台車10で代表する)に介在して設けられており、給気弁3及び排気弁4を制御することにより空気ばね8の容量を増加または減少させることによって車体Dを傾斜させる。
通常は、前述の高さ調整装置と、この傾斜制御装置は,状況に応じて遮断弁9を閉じて別々にいずれか一方を動作させるが、本発明に置いては、遮断弁9を開けて、両方を同時に動作させると、前述のように傾斜制御の異常時などにリカバーできるので好ましいものとなる。
【0036】
実施の形態2
図6に他の形態の自動高さ調整弁73の構成の一例を示す。図6(a)は車体Dが台車に対し中立高さの状態にある場合の自動高さ調整弁73の状態を示す説明図であり、図6(b)は車体Dが中立高さより低いか、もしくは負方向に傾斜している場合の自動高さ調整弁73の状態を示す説明図、図6(c)は車体Dが中立高さより高いか、もしくは正方向に傾斜している場合の自動高さ調整弁73の状態を示す説明図である。自動高さ調整弁73は、内部に、アーム71の傾きに追従して図6(a)に示す白抜き矢印の方向(以下、上方向および下方向という)へ移動可能なピストン45と、上下方向に広がりがあるシリンダ44を備えている。またシリンダ44の上下方向の略中央部には、給気および排気に使用される調整弁47を設けた開口部46を備えている。この調整弁47は、この自動高さ調整弁73を流れる空気の単位時間当たりの流量を規制する変更手段として設けられている。調整弁47は後述するように、車体Dの中立高さからの差もしくは傾斜角度が第1の中立高さからの差もしくは角度である場合、流量を第1の単位時間当たりの流量に規制し、車体Dの中立高さからの差もしくは傾斜角度が第1の中立高さからの差もしくは角度よりも大きい第2の中立高さからの差もしくは角度となった場合に、単位時間当たりの流量を第1の単位時間当たりの流量よりも大きい第2の単位時間当たりの流量に変更する。
【0037】
前記調整弁47が設けられた開口部46に補助空気管路21が接続され、前記調整弁47を境にしてシリンダ44の内部と補助空気管路21の内部とが繋がっている。
シリンダ44は、補助空気管路21よりも上方向に、給気に使用される開口部である給気口42を備えており、給気口42に空気管路2が接続され、給気口42を境にして、シリンダ44の内部と空気管路2の内部とが繋がっている。また、シリンダ44は、補助空気管路21よりも下方向に、排気に使用される開口部である排気口43を備えており、排気口43を境にしてシリンダ44の内部は外気に繋がっている。
【0038】
ピストン45は、シリンダ44内で、開口部46の上方向および下方向を塞いでいる。車体Dの中立高さからの差もしくは傾斜角度が所定範囲内(不感体の範囲内)である場合は、アーム71は、略水平であり、図6(a)に示す如く、ピストン45は、シリンダ44内で、給気口42及び排気口43を塞いでおり、空気は流れない。車体Dが中立高さより低くなるか傾斜角度が負方向に増加した場合、アーム71は自動高さ調整弁73の接合点を基点としてそのアーム71の傾斜角度が正方向に増加し、図6(b)に示す如く、ピストン45は、アーム71の傾きに追従して白抜き矢印で示す上方向へ引き上げられる。ピストン45が引き上げられたことによって、ピストン45の給気口42を塞いでいた部分が上方向へ移動して、給気口42が開状態となる。
【0039】
このとき、元空気だめ6から空気管路2内を通ってきた空気が、破線矢印で示す如く給気口42からシリンダ44内を通って調整弁47を介して補助空気管路21へ流れ込み、補助空気管路21へ流れ込んだ空気は空気ばね8へ供給される。空気が供給されたことによって空気ばね8は伸長し、車体Dの中立高さからの差が所定範囲内(不感体の範囲内)に収まった場合、アーム71の傾きは略水平に戻り、高さ調整装置による空気ばね8への空気の供給も終了する。
【0040】
また、車体Dが中立高さより高くなるか傾斜角度が正方向に増加した場合、アーム71の傾斜角度が負方向に増加する。そして、図6(c)に示す如く、ピストン45も、アーム71の傾きに追従して白抜き矢印で示す下方向へ引き下げられる。ピストン45が引き下げられたことによって、ピストン45の排気口43を塞いでいた部分が下方向へ移動して、排気口43が開状態となる。このとき、空気ばね8から補助空気管路21内を通ってきた空気は、破線矢印で示す如く調整弁47からシリンダ44内を通り、排気口43から外部へ排気される。空気が排気されたことによって空気ばね8は縮まり、車体Dの傾斜は水平状態へ移行し、車体Dの中立高さからの差が所定範囲内(不感体の範囲内)に収まった場合、アーム71の傾きも略水平に戻り、高さ調整装置による空気ばね8の空気の排出が終了する。
【0041】
自動高さ調整弁73は、以上の如く機械的に動作して、車体Dの左右を下から支持する空気ばね8の夫々の伸縮状態を調整し、車体Dの中立高さからの差が所定範囲内に入るように自動的に調整する。
【0042】
次に、調整弁47を駆動する為の制御部5のハードウェア構成の一例について説明する。図7に示すように制御部5の演算手段としてのCPU(Central Processing Unit)51には、バス57を介してRAM52,ROM55、調整弁47、角度センサ70、給気弁3及び排気弁4等と情報を送受信するためのデジタルインプットアウトプットインターフェース56,及びスイッチ等が接続される。CPU51は、バス57を介して制御部5の上述したようなハードウェア各部と接続されていて、それらを制御すると共に、ROM55に格納された制御プログラム55Pに従って、種々のソフトウェア的機能を実行する。
【0043】
たとえば角度センサ70(70a〜70d)は高さ調整装置のアームの傾斜角度を検出するものであり、アーム71の一端が回動する角度を、ポテンショメータ等により検出するアナログ式角度センサを用いる。なお、角度センサ70はこれに限るものではなく、アーム71の回動角度を、アブソリュート式エンコーダ等のディジタル式の角度センサを用いても良い。角度センサ70は自動調整弁73との接合点を基点とするアーム71の回動角度を検出し、通信部56を介して、検出した角度の情報をCPU51へ出力する。
【0044】
ROM55には、調整弁47の絞り量をアーム71の角度に対応して記憶した絞り量テーブル551が記憶されている。図8は絞り量テーブル551のレコードレイアウトを示す説明図である。図8に示すようにアーム角度に対応して調整弁47の絞り量が記憶されている。絞り量は、調整弁47が完全に開いて最大の空気流量(100%)を得られる状態のときを0%とし、逆に完全に閉じて空気流量が全く無い(0%)の状態のときを100%とする。アーム71が水平状態、すなわち車体Dが中立高さの状態である時を基準である0度としている。アーム71の傾斜角度が傾斜のない零度以上で第1の角度R1よりも小さい時(R1>R≧0)は、調整弁47の図示しない電磁弁の絞り量は、100%で空気流量は全くない。アーム71の傾斜角度Rが第1の角度R1以上でかつ第2の角度R2よりも小さいとき(R2>R≧R1)、従来の自動高さ調整装置と等しい単位時間当たりの給排気量F1(第1の単位時間当たりの流量)を給排気すべく、調整弁47の図示しない電磁弁の絞り量は70%(空気の流量は30%)と設定されている。
【0045】
アーム角度Rが第2の角度R2以上でかつ第3の角度R3よりも小さい場合(R3>R≧R2)、第1の単位時間当たりの流量F1よりも大きい第2の単位時間当たりの流量F2を給排気すべく、調整弁47の絞り量は35%(空気の流量は65%)と設定されている。アーム角度Rが第3の角度R3以上の場合(R≧R3)、第1、第2の単位時間当りの流量F1、F2よりも大きい第3の単位時間当りの流量F3を給排気すべく、調整弁47の絞り量は0%(空気の流量は100%)と設定されている。これらF2,F3へ流量が増加する立ち上がり時間は零からF1へ流量が増加する立ち上がり時間より短い事が好ましい。すなわち第2,第3の流量へ立ち上がる特性は、より急峻なほど、空気ばねの変化が早くなり好ましいものである。なお、給排気する単位時間当たりの流量においてF2−F1,F3−F2、及びF3−F1が第1の単位時間当たりの流量F1よりも大きいことが好ましい。また、絞り量は一例であり、従来の自動高さ調整装置により略定量的に給排気されていた単位時間当たりの流量よりも変更後の単位時間当たりの流量が大きい値となるのであれば、他の絞り量であっても良いことはもちろんである。さらに、本実施の形態においては、絞り量を0%から100%と4段階に分け、単位時間当たりの流量も3段階(零を除く)に分けて給排気しているが、例えば、100%、80%、50%、20%等というようにアーム角度が大きくなっていくのに応じてさらに多段階的に絞り量を小さくしていき、給排気する空気の単位時間当たりの流量をも多段階的に大きくなるように変更するようにしても良い。
【0046】
図8,図5(b)を用いて本実施の形態の例における高さ調整弁の流量特性の変化について説明する。角度センサ70から出力されるアーム71の傾斜角度RがR1よりも小さい場合、不感体にあるため(図6(a)の状態)給気及び排気のいずれも行われない。この時調整弁47は作動していなくともよい。アーム71の傾斜角度Rが第1の角度R1となった場合(図6(b)(c)の状態)、調整弁47は絞り量70%となり、第1の単位時間当たりの流量F1(空気の流量30%)が略定量的に給気または排気される。
【0047】
車体Dの中立高さからの差もしくは傾斜が増大し、角度センサ70から出力されるアーム角度Rが第2の角度R2となった場合(図示なし)、CPU51は絞り量テーブル551を参照して、記憶している絞り量をRAM52に読み出し、調整弁47の絞り量を図の如く35%に変更する。これにより第1の単位時間当たりの流量F1(空気の流量30%)よりも大きい第2の単位時間当たりの流量F2(空気の流量65%)の空気が給排気される。さらに車体Dの中立高さからの差もしくは、傾斜が増大するとこれまでと同様に動作し(絞り量は0%となり)第3の単位時間当りの流量F3は100%となる。
【0048】
【発明の効果】
以上詳述した如く、本発明にあっては、自動高さ調整手段は、台車に対する車体の中立高さからの差もしくは傾斜角度が第1の値以上となった場合に空気ばねに第1の単位時間当たりの流量の空気を給排気する。そして、車体の中立高さからの差又は傾斜角度が第1の値よりも大きい第2の値以上となった場合、自動高さ調整手段が前記空気ばねに給排気する空気の単位時間当たりの流量を前記第1の単位時間当たりの流量よりも大きい第2の単位時間当たりの流量へ変更手段により変更する。このように構成したので、単純な構成で異常時等に車体を迅速に適正な位置に保つことが可能となる等、本発明は優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】鉄道用車両を模式的に示す斜視図である。
【図2】鉄道用車両の横断面を示す模式図である。
【図3】自動高さ調整弁の機構を示す模式的断面図である。
【図4】自動高さ調整弁の機構を示す模式的断面図である。
【図5】空気ばねに給排気される空気の単位時間当たりの設定された流量を示す図である。
【図6】自動高さ調整弁の機構を示す模式的断面図である。
【図7】制御部のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図8】調整弁の絞り量と空気流量の関係を示すテーブルである。
【図9】従来の鉄道用車両を模式的に示す斜視図である。
【図10】鉄道用車両の横断面を示す断面図である。
【図11】空気ばねへ給排気される圧縮空気の供給特性を示す特性図である。
【符号の説明】
1 傾斜制御装置
2 空気管路
21 補助空気管路
3 給気弁
4 排気弁
5 制御部
6 元空気だめ
7 自動高さ調整装置(自動高さ調整手段)
8 空気ばね
9 遮蔽弁
10 前台車
11 後台車
71 アーム
72 支持柱
73 自動高さ調整弁
D 車体
47 調整弁(変更手段)
42、42’ 給気口(変更手段)
43、43’ 排気口(変更手段)
70 角度センサ
551 絞り量テーブル
51 CPU(演算手段)
T 鉄道用車両

Claims (6)

  1. 台車に載置され車体を支持する空気ばねと、前記台車に対する前記車体の中立高さからの差又は傾斜角度が第1の値以上である場合、前記空気ばねに第1の単位時間当たりの流量の空気を略定量的に給排気する自動高さ調整手段と、
    前記台車に対する前記車体の中立高さからの差又は傾斜角度が前記第1の値よりも大きい第2の値以上となった場合に、前記自動高さ調整手段が前記空気ばねに給排気する空気の単位時間当たりの流量を、前記第1の単位時間当たりの流量よりも大きい第2の単位時間当たりの流量へ変更させる変更手段を備え
    前記変更手段は、
    前記中立高さからの差または傾斜角度に応じて回動するアームと、
    該アームの動きに追従してシリンダ内で移動可能なピストンと、
    前記シリンダに設けられる給排気に使用され前記空気ばねにつながる開口部と、
    前記シリンダに設けられる複数の給気口と、
    前記シリンダに設けられる複数の排気口とを備え、
    前記中立高さからの差または傾斜角度が所定範囲内である場合、前記ピストンは前記複数の給気口及び複数の排気口を塞いでおり、前記中立高さからの差または傾斜角度が第1の値となった場合に前記ピストンが移動し一の給気口または一の排気口を開状態とし前記開口部により給排気を行い、前記中立高さからの差または傾斜角度が前記第1の値より大きい第2の値となった場合に前記ピストンが移動し複数の給気口または複数の排気口を開状態とし前記開口部により給排気を行う
    ことを特徴とする車両の高さ調整装置。
  2. 台車に載置され車体を支持する空気ばねと、前記台車に対する前記車体の中立高さからの差又は傾斜角度が第1の値以上である場合、前記空気ばねに第1の単位時間当たりの流量の空気を略定量的に給排気する自動高さ調整手段と、
    前記台車に対する前記車体の中立高さからの差又は傾斜角度が前記第1の値よりも大きい第2の値以上となった場合に、前記自動高さ調整手段が前記空気ばねに給排気する空気の単位時間当たりの流量を、前記第1の単位時間当たりの流量よりも大きい第2の単位時間当たりの流量へ変更させる変更手段とを備え、
    前記変更手段は、
    前記中立高さからの差または傾斜角度に応じて回動するアームと、
    該アームの動きに追従してシリンダ内で移動可能なピストンと、
    前記シリンダに設けられる給排気に使用され前記空気ばねにつながる開口部と、
    該開口部に設けられ給排気の流量を変更する調整弁と、
    前記シリンダに設けられる給気口と、
    前記シリンダに設けられる排気口とを備え、
    前記中立高さからの差または傾斜角度が所定範囲内である場合、前記ピストンは前記給気口及び排気口を塞いでおり、前記中立高さからの差または傾斜角度が第1の値となった場合に前記ピストンが移動し給気口または排気口を開状態とし前記調整弁を第1の絞り量とし前記開口部により給排気を行い、前記中立高さからの差または傾斜角度が前記第1の値よりも大きい第2の値となった場合に前記給気口または排気口を開状態とし前記調整弁を前記第1の絞り量よりも小さい第2の絞り量とし前記開口部により給排気を行う
    ことを特徴とする車両の高さ調整装置。
  3. 前記車体の中立高さからの差又は傾斜角度が第1の値未満で給排気量が零の状態から前記第1の単位時間当たりの流量へ増加する際の時間当りの流量の時間当り変化率が、前記第1の単位時間当たりの流量から前記第2の単位時間当たりの流量へ増加する際の時間当りの流量の時間当り変化率以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の車両の高さ調整装置。
  4. 前記第2の単位時間当たりの流量は、前記車両の傾斜制御で行われる空気ばねへの単位時間当たりの給排気量より大きいことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の車両の高さ調整装置。
  5. 前記台車に対する前記車体の中立高さからの差又は傾斜角度が前記第2の値よりも大きい第3の値以上となった場合に、前記自動高さ調整手段が前記空気ばねに給排気する空気の単位時間当たりの流量を、前記第2の単位時間当たりの流量よりも大きい第3の単位時間当たりの流量へ変更させる手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の車両の高さ調整装置。
  6. 請求項1乃至のいずれか一つに記載の車両の高さ調整装置を備えることを特徴とする鉄道用車両。
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