JP4292792B2 - 車体傾斜装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、気体ばねで車体を支持し、車体の高さ及び傾斜を調整する車体傾斜装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の鉄道車両においては、車輪を含む走行機構を備える台車と人員または貨物などを搭載する車体との間に空気を用いる気体ばねを備え、気体ばねにて車体を支持し、車体の高さ及び傾斜を調整する構成が取られている。図6は、車両の正面または背面から見た、気体ばね装置を用いた従来の車体傾斜装置を示す模式的断面図である。車体80と台車81との間に、空気を用いて上下に伸縮する気体ばね1が備えられ、車体80に、気体ばね1への空気の供給源であり、空気圧を発生する気体源2が備えられている。気体ばね1と気体源2とは、給気弁31を備えた第1気体管3にて、給気弁31を介して接続されており、給気弁31が開状態である場合に気体源2から気体ばね1へ第1気体管3を通って空気が供給される構成となっている。第1気体管3は、また、給気弁31と気体ばね1との間の配管部に排気弁32が接続され、排気弁32が開状態である場合に気体ばね1から空気が排気される構成となっている。更に、気体ばね1に対して空気を給排気して車体80の高さを調整する高さ調整弁4が備えられている。高さ調整弁4と気体ばね1との間は、締切弁51を途中に介した第2気体管5にて接続されており、高さ調整弁4と気体源2との間は、第3気体管6にて接続されている。高さ調整弁4は、機械的に動作し、気体ばね1が所定範囲よりも縮んで車体80の高さが低い場合に、第3気体管6及び第2気体管5を通して空気を気体源2から気体ばね1へ供給し、気体ばね1が所定範囲よりも伸びて車体80の高さが高い場合に、第2気体管5を通して気体ばね1から空気を排気する。気体ばね1は、気体源2から空気を供給されることにより伸びて車体の高さを高くし、空気が排気されることにより縮んで車体の高さを低くする。高さ調整弁4が機械的に気体ばね1に対して給排気を行うことにより、車体80の高さが所定範囲内に保たれる。車体80、台車81及び気体源2以外の前述のその他の構成は、対になって構成されており、気体ばね1,1の夫々が車体80の左右を下から支持している。また、気体ばね1,1は、差圧弁71及び締切弁72を介して第4気体管7にて接続されており、差圧弁71は、気体ばね1,1内の空気圧の差を所定範囲内に保つべく作用する。
【0003】
鉄道車両では、カーブの部分を通過するとき等に横向きの加速度が作用し、乗客の乗り心地が悪くなる。カーブの部分での乗り心地を向上させるため、特に高速車両の場合に、加速度を相殺する方向に車体を傾斜させることが行われている。車体を傾斜させる方法として、前述の如き車体傾斜装置を用いて車体を傾斜させる方法が用いられている。例えば車体80を左に傾斜させる場合は、車体80の左側を支持する気体ばね装置において、給気弁31を閉状態、排気弁32を開状態として気体ばね1から空気を排気し、車体80の右側を支持する気体ばね装置において、給気弁31を開状態、排気弁32を閉状態として気体源2から気体ばね1へ空気を供給することによって、車体80の左側の高さが低くなって右側の高さが高くなり、車体80が左に傾斜される。このとき、高さ調整弁4は、車体80の左側の高さを高くし右側の高さを低くしようとして、車体80の傾きを元に戻す方向に働くため、車体80を傾斜させる場合は、高さ調整弁4が動作しないように締切弁51を閉状態として、確実に車体80を傾斜させる。また、差圧弁71も同様に車体80の傾きを元に戻す方向へ働くため、締切弁72をも閉状態とする場合もある。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−81558号公報
【特許文献2】
特許第2822839号公報
【特許文献3】
特開2001−287642号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
気体ばね装置を用いた従来の車体傾斜装置では、前述の如く、車体80を傾斜させる機能を持たせるために、気体ばね1と高さ調整弁4との間の空気の流路をなす第2気体管5を締め切る締切弁51が必須となっている。このような車体傾斜装置では、締切弁51が故障した場合、高さ調整弁4による高さ調整の機能、又は車体80を傾斜させる機能が働かなくなり、安全・快適な車両の走行が不可能となる。このため、安全性向上のために、第2気体管5及び締切弁51を2重化する等の対策が必要となり、車体傾斜装置の構造が複雑となっていた。また、構造が複雑な車体傾斜装置のメンテナンスが困難となり、メンテナンスのコストが高いという問題がある。
【0006】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、車体を傾斜させるために気体ばねに対して給排気する気体の流量を、高さ調整弁が給排気する気体の流量よりも大きくすることにより、第2気体管を締め切る締切弁を不要にした車体傾斜装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係る車体傾斜装置は、気体ばねと、該気体ばねへの気体の供給源である気体源と、給気弁と、前記気体源から前記給気弁を介して前記気体ばねへの気体の流路をなす第1気体管と、前記気体ばねから気体を排気する排気弁と、前記気体ばねに対して気体を給排気できる給気口及び排気口を有する高さ調整弁と、前記気体ばね及び前記高さ調整弁の間の気体の流路をなす第2気体管と、前記気体源から前記高さ調整弁への気体の流路をなす第3気体管とを有する気体ばね装置を備え、該気体ばね装置で鉄道車両用の車体を支持する車体傾斜装置であって、前記給気弁のポート径及び/又は前記排気弁のポート径を、前記高さ調整弁の排気口径及び/又は前記高さ調整弁の給気口径よりも大きくしてあることにより、前記高さ調整弁が動作していても前記給気弁及び前記排気弁を用いて前記高さ調整弁とは逆方向の給排気を行って前記気体ばねを伸縮させ、前記車体を傾斜させることができるようにしてあることを特徴とする。
【0008】
第1発明においては、気体源から気体ばねへ気体を供給する給気弁のポート径、及び/又は気体ばねから気体を排気する排気弁のポート径を、高さ調整弁の排気口径及び/又は高さ調整弁の給気口径に比べて大きくする。ここで、高さ調整弁の給気口は、気体ばねの高さが所定範囲よりも低い場合に、第2気体管および第3気体管を通って気体源から気体ばねへ供給される気体を通し、高さ調整弁の排気口は、気体ばねの高さが所定範囲よりも高い場合に、第2気体管を通って気体ばねから排気される気体を通す構造となっている。給気弁および排気弁を用いて気体ばねに対して気体を給排気するときには、給気弁および排気弁により給排気される気体の流量が、高さ調整弁で給排気される気体の流量に比べて大きくなるため、高さ調整弁が動作していても、高さ調整弁の動作に邪魔されることなく給気弁および排気弁を用いて気体ばねを伸縮させることが可能となる。なお、気体は取扱い易さから空気であることが望ましい。
【0009】
ここで、給気弁および排気弁のポートとは、気体が出入りする開口部であり、ポート径とは、気体の流量を制限するために給気弁および排気弁に設けられた円形状のポートの直径または半径である。なお、気体の流入側と流出側とにポートを備えて合って、流入側のポート径と流出側のポート径とが異なっている場合には、狭い方のポートにて気体の流量が制限されるため、本発明に係るポート径とは、狭い方のポート径を指している。また、給気弁、排気弁、高さ調整弁、高さ調整弁が有する給気口および排気口、第1気体管、第2気体管、並びに第3気体管は、夫々が複数設けられてあっても良く、少なくとも一組の給気弁及び/又は排気弁と排気口及び/又は給気口との関係が本発明の関係になっていれば良い。
【0010】
第2発明に係る車体傾斜装置は、気体ばねと、該気体ばねへの気体の供給源である気体源と、給気弁と、前記気体源から前記給気弁を介して前記気体ばねへの気体の流路をなす第1気体管と、該第1気体管に繋がり前記気体ばねから気体を排気する排気弁と、前記気体ばねに対して気体を給排気できる給気口及び排気口を有する高さ調整弁と、前記気体ばね及び前記高さ調整弁の間の気体の流路をなす第2気体管と、前記気体源から前記高さ調整弁の前記給気口への気体の流路をなす第3気体管とを有する気体ばね装置を備え、該気体ばね装置で鉄道車両用の車体を支持する車体傾斜装置であって、第1気体管の径を、第2気体管の径及び/又は第3気体管の径よりも大きくしてあることにより、前記高さ調整弁が動作していても前記給気弁及び前記排気弁を用いて前記高さ調整弁とは逆方向の給排気を行って前記気体ばねを伸縮させ、前記車体を傾斜させることができるようにしてあることを特徴とする。
【0011】
第2発明においては、気体源から気体ばねへ供給される気体を給気弁を介して通し、また気体ばねから気体を排気する排気弁が繋がった第1気体管の径を、高さ調整弁が気体ばねに対して給排気する気体が通る第2気体管の径、及び/又は、気体源から高さ調整弁へ供給される気体が通る第3気体管の径に比べて大きくすることにより、給気弁および排気弁が気体ばねに対して給排気する気体の流量が、高さ調整弁が気体ばねに対して給排気する気体の流量に比べて大きくなるため、高さ調整弁が動作していても、高さ調整弁の動作に邪魔されることなく給気弁および排気弁を用いて気体ばねを伸縮させることが可能となる。なお、給気弁、排気弁、高さ調整弁、高さ調整弁が有する給気口および排気口、第1気体管、第2気体管、並びに第3気体管は、夫々が複数設けられてあっても良く、少なくとも一組の第1気体管と第2気体管及び/又は第3気体管との関係が本発明の関係になっていれば良い。
【0012】
第3発明に係る車体傾斜装置は、気体ばねと、該気体ばねへの気体の供給源である気体源と、少なくとも一つの給気弁と、前記気体源から前記給気弁を介して前記気体ばねへの気体の流路をなす少なくとも一つの第1気体管と、前記気体ばねから気体を排気する少なくとも一つの排気弁と、前記気体源から前記気体ばねへ供給される気体が通過する給気口及び前記気体ばねから排気される気体が通過する排気口を夫々1個以上有する少なくとも一つの高さ調整弁と、前記気体ばね及び前記高さ調整弁の間の気体の流路をなす少なくとも一つの第2気体管と、前記気体源から前記高さ調整弁への気体の流路をなす少なくとも一つの第3気体管とを有する気体ばね装置を備え、該気体ばね装置で鉄道車両用の車体を支持する車体傾斜装置であって、前記給気弁のポートの合計開口面積及び/又は前記排気弁のポートの合計開口面積を、前記高さ調整弁の排気口の合計開口面積及び/又は前記高さ調整弁の給気口の合計開口面積よりも大きくしてあることにより、前記高さ調整弁が動作していても前記給気弁及び前記排気弁を用いて前記高さ調整弁とは逆方向の給排気を行って前記気体ばねを伸縮させ、前記車体を傾斜させることができるようにしてあることを特徴とする。
【0013】
第3発明においては、気体源から気体ばねへ気体を供給する給気弁のポートの開口面積の合計、及び/又は気体ばねから気体を排気する排気弁のポートの開口面積の合計を、高さ調整弁の排気口の開口面積の合計、及び/又は高さ調整弁の給気口の開口面積の合計に比べて大きくすることにより、給気弁および排気弁が気体ばねに対して給排気する気体の流量が、高さ調整弁が気体ばねに対して給排気する気体の流量に比べて大きくなるため、高さ調整弁が動作していても、高さ調整弁の動作に邪魔されることなく給気弁および排気弁を用いて気体ばねを伸縮させることが可能となる。ここで、開口面積とは、給気口、排気口、及び各ポートにおいて、気体が流れる方向に対する垂直断面の面積である。
【0014】
第4発明に係る車体傾斜装置は、気体ばねと、該気体ばねへの気体の供給源である気体源と、少なくとも一つの給気弁と、前記気体源から前記給気弁を介して前記気体ばねへの気体の流路をなす少なくとも一つの第1気体管と、該第1気体管に繋り前記気体ばねから気体を排気する少なくとも一つの排気弁と、前記気体源から前記気体ばねへ供給される気体が通過する給気口及び前記気体ばねから排気される気体が通過する排気口を夫々1個以上有する少なくとも一つの高さ調整弁と、前記気体ばね及び前記高さ調整弁の間の気体の流路をなす少なくとも一つの第2気体管と、前記気体源から前記高さ調整弁の前記給気口への気体の流路をなす少なくとも一つの第3気体管とを有する気体ばね装置を備え、該気体ばね装置で鉄道車両用の車体を支持する車体傾斜装置であって、第1気体管の合計断面積を、第2気体管の合計断面積及び/又は第3気体管の合計断面積よりも大きくしてあることにより、前記高さ調整弁が動作していても前記給気弁及び前記排気弁を用いて前記高さ調整弁とは逆方向の給排気を行って前記気体ばねを伸縮させ、前記車体を傾斜させることができるようにしてあることを特徴とする。
【0015】
第4発明においては、気体源から気体ばねへ供給される気体を給気弁を介して通し、また気体ばねから気体を排気する排気弁が繋がった第1気体管の合計断面積を、高さ調整弁が気体ばねに対して給排気する気体が通る第2気体管の合計断面積、及び/又は、気体源から高さ調整弁へ供給される気体が通る第3気体管の合計断面積に比べて大きくすることにより、給気弁および排気弁が気体ばねに対して給排気する気体の流量が、高さ調整弁が気体ばねに対して給排気する気体の流量に比べて大きくなるため、高さ調整弁が動作していても、高さ調整弁の動作に邪魔されることなく給気弁および排気弁を用いて気体ばねを伸縮させることが可能となる。
【0016】
第5発明に係る車体傾斜装置は、前記第2気体管は、気体の流れを締め切ることができる締切弁を介することなく、前記気体ばね及び前記高さ調整弁の間で気体が直接に流れる構成であることを特徴とする。
【0017】
第5発明においては、第2気体管は、気体の流れを締め切ることができる締切弁を備えていないため、気体ばね装置の構造が簡素化される。
【0018】
第6発明に係る車体傾斜装置は、前記気体ばね、前記給気弁、前記第1気体管、前記排気弁、前記高さ調整弁、前記第2気体管、及び前記第3気体管の組み合わせは、対になっていることを特徴とする。
【0019】
第6発明においては、車体の左右の夫々を下から支持する対になった気体ばねを備え、給気弁および排気弁が気体ばねに対して給排気する気体の流量を、高さ調整弁が気体ばねに対して給排気する気体の流量に比べて大きくすることにより、高さ調整弁が動作していても、高さ調整弁の動作に邪魔されることなく給気弁および排気弁を用いて気体ばねを伸縮させて車体を傾斜させることが可能となる。
【0021】
以上、本発明においては、第2気体管に締切弁を備える必要がない簡素な構造の車体傾斜装置が構成される。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。
(実施の形態1)
図1は、車両の正面または背面から見た、本発明の気体ばね装置の一例を用いて構成した本発明の車両傾斜装置の例を示す模式的断面図である。なお、本実施の形態では、気体ばね装置で利用する気体として空気を用いた例を示す。鉄道車両において、人員または貨物などを搭載する車体80と車輪を含む走行機構を備える台車81(鉄道台車)との間に、台車81に対して車体80を接離させる方向に伸縮する気体ばね1が備えられ、車体80内に、気体ばね1への空気の供給源である空気圧源としての気体源2が備えられている。気体ばね1と気体源2とは、開閉可能な給気弁31を介して第1気体管3にて接続されており、給気弁31が開状態である場合に気体源2から気体ばね1へ第1気体管3を通って空気が供給される構成となっている。第1気体管3には、また、給気弁31と気体ばね1との間の位置に開閉可能な排気弁32が接続され、排気弁32が開状態である場合に気体ばね1から空気が排気される構成となっている。更に、気体ばね1に対して機械的に空気を給排気して車体80の高さを調整する高さ調整弁4が備えられている。高さ調整弁4と気体ばね1との間は、第2気体管5にて直接的に接続されており、高さ調整弁4と気体源2との間は、第3気体管6にて接続されている。高さ調整弁4は、車体80の高さに対応して傾きを変化させるレバー41を備えており、レバー41の傾きに追従して機械的に気体ばね1に対して空気を給排気する構成となっている。気体ばね1は、気体源2から空気を供給されることにより伸長して車体80の高さを高くし、空気が排気されることにより縮んで車体80の高さを低くする。車体80、台車81及び気体源2以外の前述のその他の構成は、対になって構成されており、気体ばね1,1の夫々が車体80の左右を下から支持している。また、気体ばね1,1は、差圧弁71及び開閉可能な締切弁72を介して第4気体管7にて接続されている。差圧弁71は、気体ばね1,1内の空気圧の差を所定範囲内に保つべく、気体ばね1,1内の空気圧の差が所定範囲を超えた場合に、気体圧が高い側の気体ばね1から気体圧が低い側の気体ばね1へ第4気体管7に空気を通させる構成となっている。
【0023】
図2は、高さ調整弁4の内部の構造の例を示す模式的断面図である。高さ調整弁4は、内部に、レバー41の傾きに追従して図2(a)に示す白抜き矢印の方向(以下、上方向および下方向という)へ移動可能なピストン45と、上下方向に広がりがあるシリンダ44を備えている。シリンダ44の上下方向の略中央部には、給気および排気に使用される開口部46を備えており、開口部46に第2気体管5が接続され、開口部46を境にしてシリンダ44の内部と第2気体管5の内部とが繋がっている。シリンダ44は、第2気体管5よりも上方向に、給気に使用される開口部である給気口42を備えており、給気口42に第3気体管6が接続され、給気口42を境にして、シリンダ44の内部と第3気体管6の内部とが繋がっている。また、シリンダ44は、第2気体管5よりも下方向に、排気に使用される開口部である排気口43を備えており、排気口43を境にしてシリンダ44の内部は外気に繋がっている。ピストン45は、シリンダ44内で、開口部46の上方向および下方向を塞いでいる。
【0024】
車体80の高さが所定範囲内である場合は、レバー41は、略水平であり、図2(a)に示す如く、ピストン45は、シリンダ44内で、給気口42及び排気口43を塞いでおり、空気は流れない。車体80の高さが所定範囲内よりも低い場合は、レバー41は、斜め上がりに傾き、図2(b)に示す如く、ピストン45は、レバー41の傾きに追従して白抜き矢印で示す上方向へ引き上げられる。ピストン45が引き上げられたことによって、ピストン45の給気口42を塞いでいた部分が上方向へ移動して、給気口42が開状態となる。このとき、気体源2から第3気体管6内を通ってきた空気が、破線矢印で示す如く給気口42からシリンダ44内を通って第2気体管5へ流れ込み、第2気体管5へ流れ込んだ空気は気体ばね1へ供給される。空気が供給されたことによって気体ばね1は伸長し、車体80の高さは高くなり、車体80の高さが所定範囲内に収まったときにレバー41の傾きは略水平に戻る。また、車体80の高さが所定範囲内よりも高い場合は、レバー41は、斜め下がりに傾き、図2(c)に示す如く、ピストン45は、レバー41の傾きに追従して白抜き矢印で示す下方向へ引き下げられる。ピストン45が引き下げられたことによって、ピストン45の排気口43を塞いでいた部分が下方向へ移動して、排気口43が開状態となる。このとき、気体ばね1から第2気体管5内を通ってきた空気が、破線矢印で示す如く排気口43からシリンダ44内を通って外部へ排気される。空気が排気されたことによって気体ばね1は縮まり、車体80の高さは低くなり、車体80の高さが所定範囲内に収まったときにレバー41の傾きは略水平に戻る。
【0025】
高さ調整弁4,4は、以上の如く機械的に動作して、車体80の左右を下から支持する気体ばね1,1の夫々の伸縮状態を調整し、車体80の左右の高さが所定範囲内に入るように自動的に調整する。これにより、車体80の傾きは略水平に保たれ、また、車体80の高さは、車体80に搭載された人員または貨物などの荷重の大小に関わらず、駅のホームの高さ等に合うように所定範囲内に保たれる。なお、高さ調整弁4の構造は、車体80の高さが低い場合に気体ばね1へ給気して車体80の高さが低い場合に気体ばね1から排気する構造であれば、図2に示した例以外の構造であってもよい。
【0026】
本発明の車体傾斜装置は、給気弁31のポート径が、高さ調整弁4の排気口43の径に比べて大きく、また、排気弁32のポート径が、高さ調整弁4の給気口42の径に比べて大きくなっている。このため、給気弁31及び排気弁32を介して気体ばね1に対して給排気される空気の時間当たりの流量は、高さ調整弁4を用いて気体ばね1に対して給排気される空気の時間当たりの流量に比べて、大きくなっている。なお、給気弁31のポート径と排気口43の径との関係、及び排気弁32のポート径と給気口42の径との関係は、片方の関係のみが前述の如く成り立っている場合でも本発明は成立するが、本実施の形態では、両方の関係が成り立っている場合について説明する。
【0027】
本発明の車体傾斜装置では、鉄道車両がカーブの部分を通過する際に、給気弁31及び排気弁32を用いて気体ばね1に対して給排気し、車体80の左右の一方を支持する気体ばね1が縮み、他方を支持する気体ばね1が伸長して、カーブを通過することによる加速度を相殺する方向に、車体80を傾斜させる。図3は、車体80を傾斜させる際の車体傾斜装置の動作例を示す模式図であり、図1に示した図について向かって左側に車体80を傾斜させる場合の例を示す。車体傾斜装置では、左側の給気弁31を閉状態、左側の排気弁32を開状態として、排気弁32を介して左側の気体ばね1から空気を排気し、また、右側の給気弁31を開状態、右側の排気弁32を閉状態として、気体源2から給気弁31を介して第1気体管3を通って右側の気体ばね1へ空気を供給する。
【0028】
図3(a)は、車体傾斜装置の左側の部分を示している。気体ばね1内の空気が排気弁32から排気されることによって、気体ばね1が縮んで車体80の左側の高さが低くなる。このとき、高さ調整弁4が動作して、車体80の高さを高くすべく、第2気体管5及び第3気体管6を通って気体源2から気体ばね1内に空気が供給される。しかし、排気弁32のポート径が、高さ調整弁4の給気口42の径に比べて大きく、排気弁32から排気される空気の流量が、高さ調整弁4により供給される空気の流量に比べて大きいため、左側の気体ばね1は縮み続け、車体80の左側の高さは下がり続ける。
【0029】
また、図3(b)は、車体傾斜装置の右側の部分を示しており、給気弁31のポート径が、高さ調整弁4の排気口43の径に比べて大きく、給気弁31を介して気体ばね1へ供給される空気の流量が、高さ調整弁4により気体ばね1から排気される空気の流量に比べて大きいため、車体80の高さを低くすべく高さ調整弁4が動作しても、右側の気体ばね1は伸長し続け、車体80の右側の高さは上がり続ける。車体80の左側の高さが下がり、車体80の右側の高さが上がることによって、車体80は左側に傾斜する。鉄道車両がカーブの部分を通過し終わった後は、車体傾斜装置は、左側の給気弁31を開状態、左側の排気弁32を閉状態状態として、左側の気体ばね1へ空気を供給し、右側の給気弁31を閉状態、右側の排気弁32を開状態として、右側の気体ばね1から空気を排気するか、又は、給気弁31,31及び排気弁32,32を閉状態として、高さ調整弁4により気体ばね1に対して空気を給排気し、車体80の傾きを略水平に戻す。
【0030】
以上詳述した如く、本発明の気体ばね装置を用いた本発明の車体傾斜装置においては、給気弁31及び排気弁32を介して気体ばね1に対して給排気される空気の時間当たりの流量が、高さ調整弁4を用いて気体ばね1に対して給排気される空気の時間当たりの流量に比べて、大きくなっているため、高さ調整弁4が動作している場合でも、給気弁31及び排気弁32を用いて車体80を傾斜させることができる。これにより、従来必要であった、車体80を傾斜させる際に高さ調整弁4が動作しないように第2気体管5を締め切るための図6に示す締切弁51が、不必要となり、第2気体管5は、気体ばね1と高さ調整弁4との間で空気が直接に流れる構成とする事が可能となる。従って、本発明の車体傾斜装置においては、従来と同様の能力を保ちながら、第2気体管5を締め切るための締切弁を不必要とすることができ、車体傾斜装置の構造が簡素化され、車体傾斜装置のメンテナンスが容易となって、車体傾斜装置のメンテナンスのコストを抑制することができる。また、締切弁が故障して、高さ調整弁4による高さ調整の機能又は車体80を傾斜させる機能が働かなくなることがなく、安全・快適に鉄道車両を走行させるための車両傾斜装置の信頼性が向上する。
【0031】
なお、本実施の形態においては、給気弁31及び排気弁32のポート径を大きくすることで、給気弁31及び排気弁32により気体ばね1に対して給排気される空気の流量を大きくする形態としているが、これに限るものではなく、給気口42、排気口43及び各ポートの径を各気体管の径より大きくしておき、第1気体管3の径を第2気体管5及び第3気体管6の径に比べて大きくしている形態としても良い。この場合においても、第1気体管3を通って気体ばね1に給排気される空気の流量は、第2気体管5及び第3気体管6を通って気体ばね1に供給される空気の流量、及び第2気体管5を通って気体ばね1から排気される空気の流量に比べて大きくなり、本発明の車体傾斜装置が実現できる。
【0032】
また、本実施の形態においては、排気弁32を第1気体管3に備えた形態としているが、排気弁32を気体ばね1に直接に備えた形態としても良い。この場合においても、給気弁31の径または第1気体管3の径を大きくすることで、給気弁31を介して気体ばね1に供給される空気の流量が大きくなり、排気弁32の径を大きくすることで、排気弁32を介して気体ばね1から排気される空気の流量が大きくなり、本発明の車体傾斜装置が実現できる。
【0033】
更に、本実施の形態においては、給気弁31及び排気弁32により気体ばね1に対して給排気される空気の流量を、高さ調整弁4により気体ばね1に対して給排気される空気の流量に比べて大きくする形態としているが、給気弁31を介して気体ばね1へ供給される空気の流量を、高さ調整弁4により気体ばね1から排気される空気の流量に比べて大きくするのみの形態、又は、排気弁32を介して気体ばね1から排気される空気の流量を、高さ調整弁4により気体ばね1へ供給される空気の流量に比べて大きくするのみの形態であっても良い。この場合においては、車体80の高さは、高さ調整弁4の動作により所定範囲よりも低くはならないが給気弁31を介した給気により所定範囲よりも高くなることができるか、又は、高さ調整弁4の動作により所定範囲より高くはならないが排気弁32を介した排気により所定範囲よりも低くなることができるため、車体80を傾斜させることが可能となり、本発明の車体傾斜装置を実現することができる。
【0034】
(実施の形態2)
図4は、車両の正面または背面から見た、本発明の実施の形態2に係る気体ばね装置を用いて構成した車両傾斜装置の例を示す模式的断面図である。本実施の形態においては、気体ばね1と気体源2とは、開閉可能な複数の給気弁31,31,…の夫々を備えた複数の第1気体管3,3,…にて、給気弁31,31,…を介して接続されている。また、気体ばね1は、複数の排気弁32,32,…を備えている。給気弁31,31,…を開状態とすることにより、給気弁31,31,…を介して、第1気体管3,3,…を通って気体源2から気体ばね1へ空気が供給され、また、排気弁32,32,…を開状態とすることにより、排気弁32,32,…を介して気体ばね1から空気が排気される。車体傾斜装置のその他の構成は、実施の形態1と同様であり、対応する部分に同符号を付してその説明を省略する。また、高さ調整弁4の内部の構造も、図2に構造の例を示した実施の形態1と同様であり、高さ調整弁4は、第3気体管6が接続された給気口42と、外気に繋がった排気口43とを備えている。
【0035】
本実施の形態においては、給気弁31,31,…のポートの開口面積の合計が、高さ調整弁4の排気口43の開口面積に比べて大きく、また、排気弁32,32,…のポートの開口面積の合計が、高さ調整弁4の給気口42の開口面積に比べて大きくなっている。このため、本実施の形態においても、給気弁31,31,…及び排気弁32,32,…を介して気体ばね1に対して給排気される空気の時間当たりの流量は、高さ調整弁4を用いて気体ばね1に対して給排気される空気の時間当たりの流量に比べて、大きくなっており、高さ調整弁4が動作している場合でも、給気弁31,31,…及び排気弁32,32,…を用いて車体80を傾斜させることができる。従って、本実施の形態においても、従来必要であった第2気体管5を締め切るための締切弁が不必要となり、第2気体管5は、気体ばね1と高さ調整弁4との間で空気が直接に流れる構成とする事が可能となる。
【0036】
なお、給気弁31,31,…のポートの開口面積の合計と排気口43の開口面積との関係、及び排気弁32,32,…のポートの開口面積の合計と給気口42の開口面積との関係は、片方の関係のみが前述の如く成り立っている場合でも本発明は成立する。また、給気弁31,31,…及び排気弁32,32,…の全てを用いて給排気を行う必要はなく、開口面積の関係が満たされている範囲内で、選択した小数の給気弁31,31,…及び排気弁32,32,…のみを用いて給排気を行っても良い。
【0037】
図5は、実施の形態2に係る車体傾斜装置が車体80を傾斜させたときの車体80の傾きの変化を示した特性図である。図中の縦軸は車体80の傾斜角を示し、横軸は鉄道車両の走行時間を示している。図中には、鉄道車両が走行している間に、破線で示した目標に車体80の傾斜角を合わせようとして制御したときの、実際の傾斜角を太線で示している。また、従来の車体傾斜装置を用いて同様に制御したときの車体80の傾斜角を細線で示している。図中のデータは、3つの給気弁31,31,31のポートの直径が夫々3mm,4mm,5mmであり、3つの排気弁32,32,32のポートの直径が夫々3mm,4mm,5mmであり、高さ調整弁4の給気口42の直径が2mmであり、高さ調整弁4の排気口43の直径が3mmである車体傾斜装置について測定したデータである。車体80の傾斜角の制御に対して、従来の場合と同等程度に追従して車体80の傾斜が行われており、本発明の車体傾斜装置は、車体80を傾斜させる能力に関しては、従来とほぼ同等であることが明らかである。従って、本実施の形態においては、従来と同等の能力を保ちながら、第2気体管5を締め切るための締切弁を不必要として構造が簡素化された車体傾斜装置を実現することができる。
【0038】
なお、本実施の形態においては、高さ調整弁4、給気口42、排気口43、第2気体管5及び第3気体管6は、単数である形態を示したが、これに限るものではなく、これらを複数備えた形態であってもよい。この場合においても、給気弁31,31,…のポートの開口面積の合計が、高さ調整弁4の排気口43,43,…の合計開口面積に比べて大きいか、又は排気弁32,32,…のポートの開口面積の合計が、高さ調整弁4の給気口42,42,…の合計開口面積に比べて大きくすることによって、本発明を実現できる。
【0039】
また、本実施の形態においては、第1気体管3,3,…の合計断面積を、第2気体管5,5,…の合計断面積及び/又は第3気体管6,6,…の合計断面積に比べて大きくしている形態としても良い。更に、実施の形態1及び2においては、気体ばね装置に用いる気体が空気である形態を示しているが、空気以外の適宜の気体であっても本発明を実現することができるのは勿論である。
【0040】
【発明の効果】
本発明においては、給気弁および排気弁が気体ばねに対して給排気する気体の流量が、高さ調整弁が気体ばねに対して給排気する気体の流量に比べて大きくなり、高さ調整弁が動作していても、高さ調整弁の動作に邪魔されることなく給気弁および排気弁を用いて気体ばねを伸縮させることが可能となり、高さ調整弁と気体ばねとの間の気体の流れを締め切って高さ調整弁を動作させなくする締切弁が不必要となる。
【0041】
また、本発明においては、高さ調整弁と気体ばねとの間の気体の流れを締め切って高さ調整弁を動作させなくする締切弁を備えていないため、気体ばね装置の構造が簡素化され、メンテナンスが容易となって、気体ばね装置のメンテナンスのコストを抑制することができる。また、締切弁が故障して気体ばね装置の機能が損なわれることがなく、気体ばね装置の信頼性が向上する。
【0042】
更に、本発明においては、車体の左右の夫々を下から支持する対になった気体ばねにて、給気弁および排気弁が気体ばねに対して給排気する気体の流量を、高さ調整弁が気体ばねに対して給排気する気体の流量に比べて大きくすることにより、高さ調整弁が動作していても、高さ調整弁の動作に邪魔されることなく給気弁および排気弁を用いて気体ばねを伸縮させて車体を傾斜させることが可能となり、高さ調整弁と気体ばねとの間の気体の流れを締め切って高さ調整弁を動作させなくする締切弁を不必要として構造が簡素化された車体傾斜装置を構成することができるため、安全性を損なうことなく、より故障が少なくメンテナンスのコストが安い鉄道車両を得ることができる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両の正面または背面から見た、本発明の気体ばね装置の一例を用いて構成した本発明の車両傾斜装置の例を示す模式的断面図である。
【図2】高さ調整弁の内部の構造の例を示す模式的断面図である。
【図3】車体を傾斜させる際の車体傾斜装置の動作例を示す模式図である。
【図4】車両の正面または背面から見た、本発明の実施の形態2に係る気体ばね装置を用いて構成した車両傾斜装置の例を示す模式的断面図である。
【図5】実施の形態2に係る車体傾斜装置が車体を傾斜させたときの車体の傾きの変化を示した特性図である。
【図6】車両の正面または背面から見た、気体ばね装置を用いた従来の車体傾斜装置を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1 気体ばね
2 気体源
3 第1気体管
31 給気弁
32 排気弁
4 高さ調整弁
42 給気口
43 排気口
5 第2気体管
6 第3気体管
80 車体
81 台車(鉄道台車)

Claims (6)

  1. 気体ばねと、該気体ばねへの気体の供給源である気体源と、給気弁と、前記気体源から前記給気弁を介して前記気体ばねへの気体の流路をなす第1気体管と、前記気体ばねから気体を排気する排気弁と、前記気体ばねに対して気体を給排気できる給気口及び排気口を有する高さ調整弁と、前記気体ばね及び前記高さ調整弁の間の気体の流路をなす第2気体管と、前記気体源から前記高さ調整弁への気体の流路をなす第3気体管とを有する気体ばね装置を備え、該気体ばね装置で鉄道車両用の車体を支持する車体傾斜装置であって、
    前記給気弁のポート径及び/又は前記排気弁のポート径を、前記高さ調整弁の排気口径及び/又は前記高さ調整弁の給気口径よりも大きくしてあることにより、前記高さ調整弁が動作していても前記給気弁及び前記排気弁を用いて前記高さ調整弁とは逆方向の給排気を行って前記気体ばねを伸縮させ、前記車体を傾斜させることができるようにしてあることを特徴とする車体傾斜装置。
  2. 気体ばねと、該気体ばねへの気体の供給源である気体源と、給気弁と、前記気体源から前記給気弁を介して前記気体ばねへの気体の流路をなす第1気体管と、該第1気体管に繋がり前記気体ばねから気体を排気する排気弁と、前記気体ばねに対して気体を給排気できる給気口及び排気口を有する高さ調整弁と、前記気体ばね及び前記高さ調整弁の間の気体の流路をなす第2気体管と、前記気体源から前記高さ調整弁の前記給気口への気体の流路をなす第3気体管とを有する気体ばね装置を備え、該気体ばね装置で鉄道車両用の車体を支持する車体傾斜装置であって、
    第1気体管の径を、第2気体管の径及び/又は第3気体管の径よりも大きくしてあることにより、前記高さ調整弁が動作していても前記給気弁及び前記排気弁を用いて前記高さ調整弁とは逆方向の給排気を行って前記気体ばねを伸縮させ、前記車体を傾斜させることができるようにしてあることを特徴とする車体傾斜装置。
  3. 気体ばねと、該気体ばねへの気体の供給源である気体源と、少なくとも一つの給気弁と、前記気体源から前記給気弁を介して前記気体ばねへの気体の流路をなす少なくとも一つの第1気体管と、前記気体ばねから気体を排気する少なくとも一つの排気弁と、前記気体源から前記気体ばねへ供給される気体が通過する給気口及び前記気体ばねから排気される気体が通過する排気口を夫々1個以上有する少なくとも一つの高さ調整弁と、前記気体ばね及び前記高さ調整弁の間の気体の流路をなす少なくとも一つの第2気体管と、前記気体源から前記高さ調整弁への気体の流路をなす少なくとも一つの第3気体管とを有する気体ばね装置を備え、該気体ばね装置で鉄道車両用の車体を支持する車体傾斜装置であって、
    前記給気弁のポートの合計開口面積及び/又は前記排気弁のポートの合計開口面積を、前記高さ調整弁の排気口の合計開口面積及び/又は前記高さ調整弁の給気口の合計開口面積よりも大きくしてあることにより、前記高さ調整弁が動作していても前記給気弁及び前記排気弁を用いて前記高さ調整弁とは逆方向の給排気を行って前記気体ばねを伸縮させ、前記車体を傾斜させることができるようにしてあることを特徴とする車体傾斜装置。
  4. 気体ばねと、該気体ばねへの気体の供給源である気体源と、少なくとも一つの給気弁と、前記気体源から前記給気弁を介して前記気体ばねへの気体の流路をなす少なくとも一つの第1気体管と、該第1気体管に繋り前記気体ばねから気体を排気する少なくとも一つの排気弁と、前記気体源から前記気体ばねへ供給される気体が通過する給気口及び前記気体ばねから排気される気体が通過する排気口を夫々1個以上有する少なくとも一つの高さ調整弁と、前記気体ばね及び前記高さ調整弁の間の気体の流路をなす少なくとも一つの第2気体管と、前記気体源から前記高さ調整弁の前記給気口への気体の流路をなす少なくとも一つの第3気体管とを有する気体ばね装置を備え、該気体ばね装置で鉄道車両用の車体を支持する車体傾斜装置であって、
    第1気体管の合計断面積を、第2気体管の合計断面積及び/又は第3気体管の合計断面積よりも大きくしてあることにより、前記高さ調整弁が動作していても前記給気弁及び前記排気弁を用いて前記高さ調整弁とは逆方向の給排気を行って前記気体ばねを伸縮させ、前記車体を傾斜させることができるようにしてあることを特徴とする車体傾斜装置。
  5. 前記第2気体管は、気体の流れを締め切ることができる締切弁を介することなく、前記気体ばね及び前記高さ調整弁の間で気体が直接に流れる構成であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の車体傾斜装置。
  6. 前記気体ばね、前記給気弁、前記第1気体管、前記排気弁、前記高さ調整弁、前記第2気体管、及び前記第3気体管の組み合わせは、対になっていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の車体傾斜装置。
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