JP3597515B2 - 車両用換気装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の換気装置に関わり、特に高速でトンネルを走行する車両に好適な車両の換気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両すなわち鉄道車両においては、高速でトンネル内を通過する際、該車両とトンネルとの間で急激な圧力変化が生じる。したがって、前記圧力変動が車両に伝わり、乗客に不快感を与えるといった問題があった。そこで、この問題を解決するものとして、車外の圧力変化の割合に対して風量変化の少ない特性を有する送風機を用いた給気装置及び排気装置によって、車外の空気を車内に取入れ、車内の汚染空気を排出する換気装置が知られている。なお、この種の装置として関連するものに、例えば、実公昭53−28166号公報が挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
車外圧力の変化の割合に対して風量の変化の少ない送風機を用いても、常に一定の能力で運転しているため、圧力変動の勾配が急激なものとなった場合には対応できないものである。すなわち、車内の乗客に与える不快感は、車内圧力の絶対値と車内圧力の変動の勾配によって決まる。
【0004】
本発明の目的は、乗客に与える不快感を低減することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
車外の空気を車内に取入れる給気装置と、車内の空気を車外に排出する排気装置と、からなる車両の換気装置において、
前記給気装置の給気ダクトに設置する給気ダンパと、前記排気装置の排気ダクトに設置する排気ダンパと、車外の圧力を検出する圧力検出器と、該圧力検出器の検出値を入力して該検出値の圧力の変動を求め、該変動の勾配が設定値以上の場合において、前記給気ダンパおよび前記排気ダンパに対して締め切る指令を与える制御器と、
から換気装置を構成したことを特徴とする。
【0006】
かかる構成によれば、圧力の変動勾配が設定値以上の場合は、によって、車内と車外とを接続するダクトを締め切るので、車内の乗客に対して不快感を発生させないものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による一実施例を図によって説明する。図1において、1は車外の空気を車内へ取込む給気手段に相当する給気装置で、車外圧力の変動割合に対して風量変化の少ない送風機を用いている。また、該送風機はその送風特性をその回転数を変えることにより変化させ得るものである。2は給気装置1によって車内に取入れられた空気を車内に分散して供給するための給気ダクトである。なお、この給気ダクトに車外の空気を供給する前に、空気調和装置によって該空気を冷却あるいは加熱するのが一般的であるが、ここでは図示および説明を省略する。
【0008】
3は車内の汚染空気を車外へ排出する排気手段に相当する排気装置で、給気装置1と同様に車外圧力の変動割合に対して風量変化が少なく、かつ、その回転数を変化させて送風特性を変え得る送風機が用いられている。4は車内の汚染空気を排気装置3に導くための排気ダクトである。
【0009】
5は車外の圧力を検出するために車体の外側に設けられた車外圧力検出器である。6は給気装置1の空気流入側に設けられた給気側ダンパ(給気ダンパ)で、給気装置1への空気流入路(給気ダクト)の流路抵抗を変えるためのものである。7は排気装置2の空気流入側に設けられた排気側ダンパ(排気側ダンパ)で、排気装置3への空気流入路(排気ダクト)の流路抵抗を変えるためのものである。
【0010】
8は車外圧検出器5の検出結果(検出値)を制御入力として給気装置1,排気装置3,給気側ダンパ6および排気側ダンパ7を動作させるための制御指令を清算し、該各機器へ出力する制御器である。なお、該制御器8の動作については、以下に詳述する。
【0011】
図2は給気装置1および排気装置2に用いている送風機の送風特性を示しており、横軸に送風量Q,立て軸に圧力Pを取ったグラフである。図中P1−Q1,P2−Q2,P3−Q3は前記送風機の回転数を変えて送風特性を変えた場合の、各特性を示す曲線である。また、R1,R2,R3は給気側ダンパ6および排気側ダンパ7を動作させ、段階的に流路抵抗を変えた場合の抵抗特性を示す曲線である。
【0012】
図3は車両が高速でトンネル内を走行する場合の車外圧力Poutと車内圧力Pinの一例を示すグラフである。
【0013】
図4は車外圧力の変動の絶対Pxを横軸に取り、縦軸に車外圧力の変動勾配dp/dtを取り、乗客が不快と感じる不快域Dを示したものである。前述のとおり乗客に与える不快感は前記圧力変動の絶対値Pxだけで決まるものではなく、変動勾配dp/dtの影響も大きく、図4中の不快域D(図中ハッチングで示す領域)に相当する状態となった時に生じることが経験的に分かっている。
【0014】
前述のような構成において、その動作を説明する。車体が高速で走行してトンネル内に突入し、図3に示すような車外圧力Poutの変化が生じた場合、車外圧検出器5によって時々刻々変化する車外圧力を検出し、検出結果は制御器8に制御入力として入力される。制御器8では、前記検出結果を演算して、圧力変動に伴う変動勾配dp/dtおよび圧力変動の絶対値Pxを求める。そして、前記変動勾配dp/dtおよび絶対値Pxの下記表1に相当する送風機の送風特性および給気側ダンパ6および排気側ダンパ7の抵抗特性を選択する。その選択した各特性に相当する制御指令を給気装置1,排気装置3,給気側ダンパ6および排気側ダンパ7ダンパに出力して運転制御を行う。圧力の変動勾配dp/dt(mm/Aq)は10,20,30,40を設定値としており、給気側ダンパ6および排気側ダンパ7を変動勾配dp/dtに対応して流路抵抗R1,R2,R3 に制御する。変動勾配dp/dtが大きくなるに従って流路抵抗Rを小さくする。圧力の絶対値Px(mmAq)は100,200,300,400を設定値としており、給気装置1および排気装置3を絶対値Pxに対応して送風特性P3−Q3,P2−Q2,P1−Q1に制御する。圧力の絶対値Pxが大きくなるに従って送風特性P−Qを向上させる。
【0015】
【表1】
【0016】
例えば、車外圧力が図3に示すように変動した場合、Pmaxは急激に起り、その絶対値Pxおよび変動勾配dp/dtも大きな値となり、表1から送風機の送風特性P1−Q1とし、かつ、給気側ダンパ6および排気側ダンパ7の抵抗特性をR3 とする制御指令を制御器8が給気装置1,排気装置3,給気側ダンパ6および排気側ダンパ7に与える。
【0017】
これによって、給気装置1および排気装置3はその送風特性が向上するため、車外圧力の変動に対する風量変化が減少し、車内圧力変動を抑制できるものである。例えば、図2において、今、特性P2−Q2で圧力Paであったものが圧力Pbに変化した場合の風量変化は風量Qa2から風量Qb2に変化するに対し、特性P1−Q1で圧力Paであったものが圧力Pbに変化した場合の風量変化は風量Qa1から風量Qb1であり、その風量変化の割合は小さい。
【0018】
一方、給気側ダンパ6および排気側ダンパ7については、抵抗特性R3で最も開放した状態として流路抵抗を最小限とする。これによって、給気装置1および排気装置3の送風量は最大限に増加する。したがって、前記車外圧力の変動が急激に起っても、給気および排気される風量が増大することにより、該圧力変動による風量の増減量の割合が減少することになり、車内圧力変動に対する影響を減少させることができる。
【0019】
表1に示すように、車外圧力の変動勾配dp/dtが最大限度値(設定値という。表1では40mmAq/sec である。)よりも大きい場合(超えた場合)、および、圧力変動の絶対値Pxが最大限度値(設定値:400)よりも大きい場合(超えた場合)は、それぞれ給気側ダンパ6および排気側ダンパ7を締め切る。これによって、車外圧力の変動が機械的に遮断される。
【0020】
このように、圧力の変動勾配によって、車内と車外とを接続するダクトを閉じるので、車内の圧力変動の勾配が大きくならず、車内の乗客に対して不快感を発生させないものである。また、圧力を求め、圧力の絶対値が設定値以上でダクトを閉じているので、この場合にも、車内の乗客に対して不快感を発生させないものである。
【0021】
車外圧力の変動勾配dp/dtが最大限度値を超える状態、および、圧力変動の絶対値Pxが最大限度値(設定値という。表1では400mmAqである。)を超える状態は、頻繁に起こらず、また、短時間で回復するため、前述のように空気流路を遮断しても、換気量の確保において問題ない。
【0022】
このような構成によれば、車外圧力の変動勾配dp/dtおよび車体圧力変動の絶対値Pxを常時確認し、これらの値が不快域Dに対応する値に達した時点で、前記値に対応させて給気装置1と排気装置3および給気側ダンパ6と排気側ダンパ7を動作させることにより、車内圧力の変動を最小限に抑制することができる。
【0023】
なお、車外圧力変動の絶対値が大きくなった場合に、全面的に空気流路を遮断するものに比べて、最大限度値までは換気を行いながら、車外圧力変動の影響を抑制し、車内圧力の変動を低減できる。したがって、換気量不足等の不具合が生じることがない。
【0024】
さらに、車外圧力変動の変動勾配dp/dtを求め、これを基に送風特性および抵抗特性の変更を行うため、きめ細かい制御が行え、乗客へのサービス向上が図れる。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、圧力の変動勾配が設定値以上の場合は、によって、車内と車外とを接続するダクトを締め切るので、車内の乗客に対して不快感を発生させないものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車両用換気装置の一実施例の概略を示した車両の垂直方向の断面図である。
【図2】図1の給気装置および排気装置における送風機の送風特性を示すグラフである。
【図3】車両走行時における車外圧力変動を示すグラフである。
【図4】圧力変動の変動勾配および絶対値についての乗客の不快域を示すグラフである。
【符号の説明】
1 給気装置
3 排気装置
5 車外圧検出器
6 給気側ダンパ
7 排気側ダンパ
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の換気装置に関わり、特に高速でトンネルを走行する車両に好適な車両の換気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両すなわち鉄道車両においては、高速でトンネル内を通過する際、該車両とトンネルとの間で急激な圧力変化が生じる。したがって、前記圧力変動が車両に伝わり、乗客に不快感を与えるといった問題があった。そこで、この問題を解決するものとして、車外の圧力変化の割合に対して風量変化の少ない特性を有する送風機を用いた給気装置及び排気装置によって、車外の空気を車内に取入れ、車内の汚染空気を排出する換気装置が知られている。なお、この種の装置として関連するものに、例えば、実公昭53−28166号公報が挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
車外圧力の変化の割合に対して風量の変化の少ない送風機を用いても、常に一定の能力で運転しているため、圧力変動の勾配が急激なものとなった場合には対応できないものである。すなわち、車内の乗客に与える不快感は、車内圧力の絶対値と車内圧力の変動の勾配によって決まる。
【0004】
本発明の目的は、乗客に与える不快感を低減することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
車外の空気を車内に取入れる給気装置と、車内の空気を車外に排出する排気装置と、からなる車両の換気装置において、
前記給気装置の給気ダクトに設置する給気ダンパと、前記排気装置の排気ダクトに設置する排気ダンパと、車外の圧力を検出する圧力検出器と、該圧力検出器の検出値を入力して該検出値の圧力の変動を求め、該変動の勾配が設定値以上の場合において、前記給気ダンパおよび前記排気ダンパに対して締め切る指令を与える制御器と、
から換気装置を構成したことを特徴とする。
【0006】
かかる構成によれば、圧力の変動勾配が設定値以上の場合は、によって、車内と車外とを接続するダクトを締め切るので、車内の乗客に対して不快感を発生させないものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による一実施例を図によって説明する。図1において、1は車外の空気を車内へ取込む給気手段に相当する給気装置で、車外圧力の変動割合に対して風量変化の少ない送風機を用いている。また、該送風機はその送風特性をその回転数を変えることにより変化させ得るものである。2は給気装置1によって車内に取入れられた空気を車内に分散して供給するための給気ダクトである。なお、この給気ダクトに車外の空気を供給する前に、空気調和装置によって該空気を冷却あるいは加熱するのが一般的であるが、ここでは図示および説明を省略する。
【0008】
3は車内の汚染空気を車外へ排出する排気手段に相当する排気装置で、給気装置1と同様に車外圧力の変動割合に対して風量変化が少なく、かつ、その回転数を変化させて送風特性を変え得る送風機が用いられている。4は車内の汚染空気を排気装置3に導くための排気ダクトである。
【0009】
5は車外の圧力を検出するために車体の外側に設けられた車外圧力検出器である。6は給気装置1の空気流入側に設けられた給気側ダンパ(給気ダンパ)で、給気装置1への空気流入路(給気ダクト)の流路抵抗を変えるためのものである。7は排気装置2の空気流入側に設けられた排気側ダンパ(排気側ダンパ)で、排気装置3への空気流入路(排気ダクト)の流路抵抗を変えるためのものである。
【0010】
8は車外圧検出器5の検出結果(検出値)を制御入力として給気装置1,排気装置3,給気側ダンパ6および排気側ダンパ7を動作させるための制御指令を清算し、該各機器へ出力する制御器である。なお、該制御器8の動作については、以下に詳述する。
【0011】
図2は給気装置1および排気装置2に用いている送風機の送風特性を示しており、横軸に送風量Q,立て軸に圧力Pを取ったグラフである。図中P1−Q1,P2−Q2,P3−Q3は前記送風機の回転数を変えて送風特性を変えた場合の、各特性を示す曲線である。また、R1,R2,R3は給気側ダンパ6および排気側ダンパ7を動作させ、段階的に流路抵抗を変えた場合の抵抗特性を示す曲線である。
【0012】
図3は車両が高速でトンネル内を走行する場合の車外圧力Poutと車内圧力Pinの一例を示すグラフである。
【0013】
図4は車外圧力の変動の絶対Pxを横軸に取り、縦軸に車外圧力の変動勾配dp/dtを取り、乗客が不快と感じる不快域Dを示したものである。前述のとおり乗客に与える不快感は前記圧力変動の絶対値Pxだけで決まるものではなく、変動勾配dp/dtの影響も大きく、図4中の不快域D(図中ハッチングで示す領域)に相当する状態となった時に生じることが経験的に分かっている。
【0014】
前述のような構成において、その動作を説明する。車体が高速で走行してトンネル内に突入し、図3に示すような車外圧力Poutの変化が生じた場合、車外圧検出器5によって時々刻々変化する車外圧力を検出し、検出結果は制御器8に制御入力として入力される。制御器8では、前記検出結果を演算して、圧力変動に伴う変動勾配dp/dtおよび圧力変動の絶対値Pxを求める。そして、前記変動勾配dp/dtおよび絶対値Pxの下記表1に相当する送風機の送風特性および給気側ダンパ6および排気側ダンパ7の抵抗特性を選択する。その選択した各特性に相当する制御指令を給気装置1,排気装置3,給気側ダンパ6および排気側ダンパ7ダンパに出力して運転制御を行う。圧力の変動勾配dp/dt(mm/Aq)は10,20,30,40を設定値としており、給気側ダンパ6および排気側ダンパ7を変動勾配dp/dtに対応して流路抵抗R1,R2,R3 に制御する。変動勾配dp/dtが大きくなるに従って流路抵抗Rを小さくする。圧力の絶対値Px(mmAq)は100,200,300,400を設定値としており、給気装置1および排気装置3を絶対値Pxに対応して送風特性P3−Q3,P2−Q2,P1−Q1に制御する。圧力の絶対値Pxが大きくなるに従って送風特性P−Qを向上させる。
【0015】
【表1】
【0016】
例えば、車外圧力が図3に示すように変動した場合、Pmaxは急激に起り、その絶対値Pxおよび変動勾配dp/dtも大きな値となり、表1から送風機の送風特性P1−Q1とし、かつ、給気側ダンパ6および排気側ダンパ7の抵抗特性をR3 とする制御指令を制御器8が給気装置1,排気装置3,給気側ダンパ6および排気側ダンパ7に与える。
【0017】
これによって、給気装置1および排気装置3はその送風特性が向上するため、車外圧力の変動に対する風量変化が減少し、車内圧力変動を抑制できるものである。例えば、図2において、今、特性P2−Q2で圧力Paであったものが圧力Pbに変化した場合の風量変化は風量Qa2から風量Qb2に変化するに対し、特性P1−Q1で圧力Paであったものが圧力Pbに変化した場合の風量変化は風量Qa1から風量Qb1であり、その風量変化の割合は小さい。
【0018】
一方、給気側ダンパ6および排気側ダンパ7については、抵抗特性R3で最も開放した状態として流路抵抗を最小限とする。これによって、給気装置1および排気装置3の送風量は最大限に増加する。したがって、前記車外圧力の変動が急激に起っても、給気および排気される風量が増大することにより、該圧力変動による風量の増減量の割合が減少することになり、車内圧力変動に対する影響を減少させることができる。
【0019】
表1に示すように、車外圧力の変動勾配dp/dtが最大限度値(設定値という。表1では40mmAq/sec である。)よりも大きい場合(超えた場合)、および、圧力変動の絶対値Pxが最大限度値(設定値:400)よりも大きい場合(超えた場合)は、それぞれ給気側ダンパ6および排気側ダンパ7を締め切る。これによって、車外圧力の変動が機械的に遮断される。
【0020】
このように、圧力の変動勾配によって、車内と車外とを接続するダクトを閉じるので、車内の圧力変動の勾配が大きくならず、車内の乗客に対して不快感を発生させないものである。また、圧力を求め、圧力の絶対値が設定値以上でダクトを閉じているので、この場合にも、車内の乗客に対して不快感を発生させないものである。
【0021】
車外圧力の変動勾配dp/dtが最大限度値を超える状態、および、圧力変動の絶対値Pxが最大限度値(設定値という。表1では400mmAqである。)を超える状態は、頻繁に起こらず、また、短時間で回復するため、前述のように空気流路を遮断しても、換気量の確保において問題ない。
【0022】
このような構成によれば、車外圧力の変動勾配dp/dtおよび車体圧力変動の絶対値Pxを常時確認し、これらの値が不快域Dに対応する値に達した時点で、前記値に対応させて給気装置1と排気装置3および給気側ダンパ6と排気側ダンパ7を動作させることにより、車内圧力の変動を最小限に抑制することができる。
【0023】
なお、車外圧力変動の絶対値が大きくなった場合に、全面的に空気流路を遮断するものに比べて、最大限度値までは換気を行いながら、車外圧力変動の影響を抑制し、車内圧力の変動を低減できる。したがって、換気量不足等の不具合が生じることがない。
【0024】
さらに、車外圧力変動の変動勾配dp/dtを求め、これを基に送風特性および抵抗特性の変更を行うため、きめ細かい制御が行え、乗客へのサービス向上が図れる。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、圧力の変動勾配が設定値以上の場合は、によって、車内と車外とを接続するダクトを締め切るので、車内の乗客に対して不快感を発生させないものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車両用換気装置の一実施例の概略を示した車両の垂直方向の断面図である。
【図2】図1の給気装置および排気装置における送風機の送風特性を示すグラフである。
【図3】車両走行時における車外圧力変動を示すグラフである。
【図4】圧力変動の変動勾配および絶対値についての乗客の不快域を示すグラフである。
【符号の説明】
1 給気装置
3 排気装置
5 車外圧検出器
6 給気側ダンパ
7 排気側ダンパ
Claims (1)
- 車外の空気を車内に取入れる給気装置と、車内の空気を車外に排出する排気装置と、からなる車両の換気装置において、
前記給気装置の給気ダクトに設置する給気ダンパと、前記排気装置の排気ダクトに設置する排気ダンパと、車外の圧力を検出する圧力検出器と、該圧力検出器の検出値を入力して該検出値の圧力の変動を求め、該変動の勾配が設定値以上の場合において、前記給気ダンパおよび前記排気ダンパに対して締め切る指令を与える制御器と、
からなる車両用換気装置。
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