JP4291954B2 - 表面加飾したゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮 - Google Patents
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Description
【0001】
本発明は、レザー調又は布調又は銀面調の表面加飾された、即ちエンボス型や網目型など模様のついた型にて発泡体表面を模様つけしたゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮に関し、さらに詳しくは、耐熱性を有し、微細で深い模様つけが可能で、且つ柔軟なソフト感およびゴム弾性を有するゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、表面加飾された発泡体は存在していた。オレフィン発泡体の内、ポリエチレン発泡体は、エンボス型で加飾することはできる。しかし、表層部はその表面が溶融再固化して緻密にはなる(一般に結晶性(結晶化度の高い)樹脂の為)が、そのフィーリングは、かさかさしたもので、レザー調又は布調のフィーリングは出ず、折り曲げるとしわが生じると言った性状のものである。また、この物により微細で深いエンボス模様をつけようとすると、表層部の加熱溶融を増す必要があるが、耐熱性が低い(ポリエチレンの融点が低い(100〜120℃))為、加熱に伴う収縮が大きく、寸法安定性良くエンボッシングすることは不可能である。
【0003】
エチレン・酢酸ビニル共重合体からなる発泡体は、柔軟性は若干あるものの、耐熱性はポリエチレン発泡体より劣り、また、エンボス加工時の加熱により、硬化する傾向もあり、微細で深いエンボス模様をつけるには、さらに適用性の無い発泡材料である。
ポリプロピレン系発泡体は耐熱性が高い為、各種の成形技術が適用できるメリットはあるが、硬い材料である上、表面を加飾すると更に表面が緻密となり、硬いフィーリングが強まる。
またいずれの表面加飾した発泡体も、エンボス加飾時のシボ転写率を上げる為に、表層部を融点付近以上に加熱すると、これらの材料系は、粘度低下が急激に生じ易い為、エンボス加飾(加圧)時、加飾面下の発泡層の永久歪が大きく、クッション感が失われ、折り曲げると大きなしわの発生があり、レザー調又は布調のフィーリングからは遥かに遠い。
【0004】
以上の様に、表面加飾されたオレフィン発泡体は従来からあったが、それらの用途は、外装の重要でない例えば土木用の型枠用表面材、防水シート下地材、などであり、室内装飾などに使用される表皮材としてはとても使えるものではなかった。
一方、柔軟なソフト感やゴム弾性を有するオレフィン系発泡体として、EPRやEPTなどを基材としたオレフィン系ゴム発泡体があり、発泡体自体のフィーリングは良いものの、非晶性ゴム分子を架橋した構造によるゴム弾性からなるゴム発泡体であるが為、表面加飾(エンボス)処理がしづらく、かつ加熱すると収縮が大きいことから、発泡体への後加飾では、表皮材として生産性が悪いことなどの欠点がある。
また、オレフィン系以外のゴム発泡体でも、一般的には、EPRやEPT発泡体と同様な問題点の他に、特に柔軟なフィーリングに優れたクロロプレン系ゴム発泡体の場合、後加飾時の加熱で、塩素系の有害ガスが発生し、設備の腐食や人体への悪影響が著しく、環境問題に対する懸念が大きい。
【0005】
この様な問題を解決して耐熱性を有し、かつ柔軟なソフト感およびゴム弾性を有するオレフィン系の表面加飾発泡体を得る方法として、特許文献1や特許文献2に記載されている方法が知られている。
これらの方法は、上記の各種発泡体に、耐熱性を有しかつ柔軟なソフト感およびゴム弾性を有する熱可塑性エラストマーシートを積層化し、その表面を加飾する方法がある。従って、これらの方法は、発泡体、表皮層シート材及び必要に応じて接着剤等の複数材料が必要となり、製造工程も煩雑であった。
一方、特許文献3に記載の方法は、高結晶性ゴムを基材とした発泡ゴムのスライス表面を、熱ロールで表面を加熱することで特殊なシボ模様を柔軟なゴム発泡体に直接付与できる方法であるが、これは高結晶性ゴムの熱間の偏凝集特性を応用したものと思われ、したがって表面のシボ模様は特殊ではあるが、表面の強度や耐熱性で問題があった。
【特許文献1】
特開昭57−20344号公報
【特許文献2】
特開平2−258247号公報
【特許文献3】
特開平6−278220号公報
【0006】
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決したものであって、新規な発泡体素材自体が加飾されて内装用として適用できる材料を提供することが目的である。この材料は耐熱性を有し、かつ柔軟なソフト感およびゴム弾性を有しながら、発泡体表面の熱処理加工性に優れる表面加飾したゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡体状表皮を提供することを目的としている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明はゴム状ではあるが、プラスチック的性質(熱可塑性)を合わせもつ素材で、架橋を適度に導入したオレフィン系樹脂発泡体を用い表面をエンボス加工するなどして、それ自体を表皮材として用いられるものを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の要旨は、ゴム状オレフィン系軟質樹脂からなりかつ、平均気泡径が50〜400μm、発泡状表皮の結晶化度が5〜40%であり、且つ、ヒステリシスロスが35%以下であるゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮であって、前記ゴム状オレフィン系軟質樹脂は、オレフィン系共重合体ゴムと結晶ポリオレフィン樹脂との混合物からなり、該結晶ポリオレフィン樹脂は該混合物の合計量100重量部に対して70重量部未満であることを特徴とする表面加飾したゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮であり、更に、該ゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮は、ゲル分率が20〜98%であり、50%圧縮応力が0.3〜1.5kg/cm2、かつ90℃熱間寸法収縮率が5%以下であり、圧縮率50%及び90%でプレスしたときの発泡体表面のシボ転写率が40%以上であることが望ましい。
【0009】
即ち本発明にかかるゴム状オレフィン系軟質樹脂からなる発泡状表皮は、平均気泡径が50〜400μm、好ましくは50〜200μmであって、結晶化度が5〜40%、好ましくは5〜35%で、結晶化度がこの範囲にあることによって充分な復元性を示し、加飾性に優れ、しかも柔軟性に富んだクッション性を発現させることができる。また、ヒステリシスロスが35%以下、好ましくは30%以下また、シボ転写率が40%以上とすることによって発泡体表面の熱処理加工による加飾性に優れ、かつ柔軟なソフト感とゴム弾性を損なうことなく耐熱性に優れた表面を加飾したゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮の提供が可能となる。
【発明の効果】
【0010】
本発明にかかるゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮はゴム状オレフィン系軟質樹脂からなり、その特性として、平均気泡径が50μm〜400μmであり、発泡体の結晶化度が5〜40%で、ヒステリシスロスが35%以下で、シボ転写率が40%以上であり、このような特性を有することによって、表面平滑性が良好で熱処理加工性が特に優れ、しかも耐熱性を有し、かつファブリックや布生地の様な柔軟なソフト感とゴム弾性があり、かつ本皮の様な外観をもたらせる加飾発泡体を発現させることができた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明について詳細に述べる。
この架橋発泡体を形成するゴム状オレフィン系軟質樹脂としては、結晶性ポリオレフィン樹脂とオレフィン系共重合体ゴムとの混合物が用いられる。
この結晶性ポリオレフィン樹脂とオレフィン系共重合体ゴムとの混合物はゴム弾性に富み、この混合物をゴム状オレフィン系軟質樹脂として用いると、各種成形においてゴム弾性による優れた復元性を発現する事ができるゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮が得られる。
本発明で用いられるオレフィン系共重合体ゴムは、炭素原子数2〜20のα−オレフィン含有量が50モル%以上の無定形ランダムな弾性共重合体または結晶化度が50%以下の弾性共重合体であって、2種類以上のα−オレフィンからなる非結晶性α−オレフィン、2種類以上のα−オレフィンと非共役ジエン共重合体である。
【0012】
このようなオレフィン系共重合体ゴムの具体的な例としては、以下のようなゴムが挙げられる。
(1)エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム〔エチレン/α−オレフィン(モル比)=約10/90〜50/50〕
(2)エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴム〔エチレン/α−オレフィン(モル比)=約10/90〜50/50〕
(3)プロピレン・α−オレフィン共重合体ゴム〔プロピレン/α−オレフィン(モル比)=約10/90〜50/50〕
(4)ブテン・α−オレフィン共重合体ゴム〔ブテン/α−オレフィン(モル比)=約10/90〜50/50〕
上記、α−オレフィンとしては、具体的には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、9−メチル−1−デセン、11−メチル−1−ドデセン、12−エチル−1−テトラデセン、およびこれらの組み合わせが挙げられる。
【0013】
また、上記非共役ジエンとしては、具体的にはジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノルボルネンなどが挙げられる。
これらの共重合体ゴムのムーニー粘度〔ML1・4(100℃)〕は10〜250、特に40〜150が好ましい。
【0014】
また、上記(2)のエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴムは、ヨウ素価が25以下であることが好ましい。
上記のようなオレフィン系共重合体ゴムは、オレフィン系共重合体ゴムと結晶性ポリオレフィン樹脂との混合物からなる未発泡のゴム状オレフィン系軟質樹脂中において、未架橋、部分架橋、全体架橋など、すべての状態で存在することができる。
本発明で用いられる、上記オレフィン系共重合体ゴムのほかに、たとえばスチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)等のジエン系ゴム、SEBS、ポリイソブチレンなども使用し得られる。
本発明で用いられるオレフィン系共重合体ゴムと結晶性ポリオレフィン樹脂との混合物においては、オレフィン系共重合体ゴムは、オレフィン系共重合体ゴムと結晶ポリオレフィン樹脂との合計100重量部に対して、好ましくは30重量部以上100重量部未満、さらに好ましくは50重量部以上100重量部未満、特に好ましくは65〜95重量部の割合で用いられる。
本発明で用いられる結晶性ポリオレフィン樹脂としては、炭素原子数2〜20のαオレフィンの単独重合体または共重合体が挙げられる。
【0015】
上記結晶性ポリオレフィン樹脂の具体的な例としては、以下のような(共)重合体が挙げられる。
(1)エチレン単独重合体〔製法は、低圧法、高圧法のいずれでも良い〕
(2)エチレンと10モル%以下の他のα−オレフィンまたは酢酸ビニル、エチルアクリレートなどのビニルモノマーとの共重合体
(3)プロピレン単独重合体
(4)プロピレンと10モル%以下の他のα−オレフィンとのランダム共重合体
(5)プロピレンと30モル%以下の他のα−オレフィンとのブロック共重合体
(6)1−ブテン単独重合体
(7)1−ブテン単独重合体10モル%以下の他のα−オレフィンとのランダム共重合体
(8)4−メチル−1−ペンテン単独重合体
(9)4−メチル−1−ペンテンと20モル%以下のα−オレフィンとのランダム共重合体
上記α−オレフィンとしては、具体的には、上述したオレフィン系共重合体ゴムを構成するα−オレフィンの具体例と同様のα−オレフィンが挙げられる。
【0016】
本発明で用いられる、オレフィン系共重合体ゴムと結晶性ポリオレフィン樹脂との混合物においては、結晶性ポリオレフィン樹脂はオレフィン系共重合体ゴムと結晶性ポリオレフィン樹脂との合計量100重量部に対して、好ましくは70重量部未満、さらに好ましくは50重量部未満、特に好ましくは5〜35重量部の割合で用いられる。
上記のようなオレフィン系共重合体ゴムと結晶性ポリオレフィン樹脂との混合物の改質材として、スチレン・ブタジエンゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、またはこれらの各種水添系ゴム、および塩素化ポリエチレン等をオレフィン系重合体ゴムと結晶性ポリオレフィン樹脂との合計量100重量%に対して、10重量%以下の量で添加してもよい。
また、この混合物の軟化剤として、パラフィン系、ナフテン系、あるいはアロマチック系の軟化剤またはエステル系可塑剤等を結晶性ポリオレフィン樹脂とオレフィン系ゴムとの合計量100重量部に対して、10重量%以下の量で添加してもよい。
【0017】
本発明に係る発泡体は、上述したように、ゴム状オレフィン系軟質樹脂の架橋発泡体であるので、この軟質樹脂中には、通常、発泡剤、架橋剤が配合される。
ただし、樹脂の架橋を電子線、中性子線、α線、β線、γ線、X線、紫外線等の電離性放射線の照射により行う場合は架橋剤を配合しなくともよいが、電離性放射線の照射による架橋処理に際し架橋助剤として、ジビニルベンゼン、トリアリルシアヌレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、アクリルメタクリレートのような多官能性メタクリレートモノマー、ビニルブチラート、ビニルステアレートのような多官能性ビニルモノマーを配合することができる。この架橋助剤の配合によりゲル分率を調製することができる。
本発明で好ましく用いられる発泡剤としては、熱分解してガスを発生する熱分解型発泡剤があり、具体的には、ジエチルアゾカルボキレート、アゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸バリウム、4,4−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、3,3−ジスルホンヒドラシドフェニルスルホン酸、N,N−ジニトロペンタメテトラミンなどが挙げられる。
【0018】
発泡剤は、未発泡のゴム状オレフィン系軟質樹脂のマトリックス(母材)全体100重量に対して、通常3〜25重量部、好ましくは5〜20重量部、さらに好ましくは7〜15重量部の割合で用いられる。
またこれらの発泡剤は単独または複数の組合せ、およびいわゆる分解助剤を併用して用いることができる。
また樹脂の発泡については、発泡剤による発泡に代えて、揮発性溶剤や水等の蒸気圧によって樹脂を発泡させることもできる。
本発明における架橋は、従来公知の架橋方法で行うことができ、架橋剤を使用する熱架橋の代表的な例としては、硫黄加硫、過酸化物架橋が挙げられる。
また電離性放射線架橋についても従来公知の方法で行うことができる。
【0019】
過酸化物架橋剤で好ましく用いられる架橋剤は、有機ペルオキシドであり、その具体例としては、ジクミルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3,1,3−ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルペルオキシ)パレレート、ベンゾイルペルオキシド、p−クロロベンゾイルペルオキシド、2,4ジクロロベンゾイルペルオキシド、tert−ブチルペルオキシベンゾエート、tert−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、ジアセチルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、tert−ブチルクミルペルオキシドなどが挙げられる。
これらの内では、臭気性、スコーチ安定性の点で、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3,1,3ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブリル−4,4−ビス(tert−ブチルペルオキシ)バレレートが好ましく、なかでも1,3ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼンが最も好ましい。
有機ペルオキシドは、未発泡のゴム状オレフィン系軟質樹脂マトリックス(母材)全体100重量部に対して、通常0.5〜2.5重量部程度の配合が好ましく、実際的な配合量は発泡体の気泡径、ゲル分率、密度等のバランスを考慮して調整される。
【0020】
本発明においては、上記ペルオキシドによる架橋処理に際し架橋助剤として硫黄、p−キノンジオキシム、p,p’−ベンゾイルキノンジオキシム、N−メチル−N−4−ジニトロソアニリン、ニトロソベンゼン、ジフェニルグアニジン、トリメチロールプロパンN,N’−m−フェニレンジマレイミドのようなペルオキシ架橋用助剤、あるいはジビニルベンゼン、トリアリルシアヌレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、アクリルメタクリレートのような多官能性メタクリレートモノマー、ビニルブチラート、ビニルステアレートのような多官能性ビニルモノマーを配合することができる。 この架橋助剤により発泡体の気泡径、ゲル分率、密度の調整を行うことができる。
本発明で用いられる、ゴム状オレフィン系軟質樹脂中にその他必要に応じて各種架橋剤、架橋促進剤、発泡助剤、耐候安定剤、耐熱安定剤、可塑剤、難燃剤、増粘剤、滑剤、着色剤、など、オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物に通常用いられる添加剤を本発明の目的を損なわない範囲において、添加することができる。
【0021】
また、この他上記ゴム状オレフィン系軟質樹脂中に充填剤を配合することもできる。充填剤としては、具体的には、カーボンブラック、ニトロソ顔料、ベンガラ、フタロシアニン顔料、パルプ、繊維状チップ、カンテン等の有機充填材料、クレー、カオリン、シリカ、ケイソウ土、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、マイカ、ヴェントナイト、シラスバルーン、ゼオライト、珪酸白土、セメント、シリカフューム等の無機充填剤が挙げられる。
【0022】
ゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮
本発明に係る上記発泡状表皮は、上記のような各成分からなるゴム状オレフィン系軟質樹脂の架橋樹脂の架橋発泡体であり、気泡径が好ましくは、50μm〜400μm、さらに好ましくは、50μm〜200μmであることが望ましい。
かつ、上記のように調整された、本発明に係る発泡状表皮を形成する結晶性ポリオレフィン樹脂とゴムとの混合物は、X線回折法により測定した結晶化度が、5〜40%、好ましくは5〜35%、さらに好ましくは6〜25%の範囲にあることが望ましい。
かつ、上記のように調整された、本発明に係る発泡状表皮を形成するゴム状オレフィン系軟質樹脂の架橋発泡体であり、ヒステリシスロスが好ましくは35%以下、さらに好ましくは30%以下であることが望ましい。
ゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮の気泡径、結晶化度、ヒステリシスロスが上記のような範囲にある場合は、発泡体状表皮の熱処理加工性が優れ、しかも耐熱性を有し、かつ柔軟なソフト感とゴム弾性を発現させることができる。なお、気泡径の求め方、X線回折法による結晶化度およびヒステリシスロスの測定方法は、実施例の項で後述する。
【0023】
また、本発明に係るゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮は上記に加えて、ゲル分率が20〜98%、好ましくは40〜90%であり、ゲル分率が上記の範囲にある場合は、発泡体状表皮の熱処理加工性が優れ、しかも耐熱性を有し、かつ柔軟なソフト感とゴム弾性を発現させることができる。
また、本発明に係るゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮は上記に加えて、50%圧縮応力が0.3〜1.5kg/cm2、好ましくは0.3〜1.0kg/cm2、かつ90℃熱間寸法収縮率が5%以下、好ましくは3%以下であり、50%圧縮応力と、90℃熱間寸法収縮率が上記の範囲にある場合は、発泡体表面の熱処理加工性が優れ、しかも耐熱性を有し、かつ柔軟なソフト感とゴム弾性を発現させることができる。
【0024】
ゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮の製造方法
本発明に係る、ゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮は、以下のような方法で調整することができる。
まず、上述した各成分を均一に混練し、未発泡未架橋のゴム状オレフィン系軟質樹脂を調整し、その樹脂を所定の形状に成形する。
未発泡未架橋のゴム状オレフィン系軟質樹脂の調整方法としては、たとえば、まずオレフィン系共重合体ゴムと結晶性ポリオレフィン樹脂とからなる混合物(マトリックス(母材))またはオレフィン系共重合体ゴム(マトリックス)に、熱分解型発泡剤、架橋剤、およびその他の添加剤を個別に溶融混練する方法がある。 このような方法では、たとえば、オレフィン系共重合体ゴムと結晶性ポリオレフィン樹脂とを、一旦V型ブラベンダー、タンブルブラベンダー、リボンブラベンダー、ヘンシェルブラベンダーなどの公知の混練機を用いて混練、必要であれば、この混練に続いてさらに、押出機、ミキシングロール、ニーダー、バンバリーミキサーなどで混練する。
この混練は熱分解型発泡剤の分解温度未満の温度で行うのが望ましい。
【0025】
また、発泡助剤、湿潤剤、耐候安定剤、耐熱安定剤、老化防止剤、着色剤などの添加剤および充填剤は、上記溶融混練のいずれかの段階において配合することができる。
次いで、上記混練により得られた混練物に、架橋剤および必要に応じて架橋助剤、加硫促進剤等を加えて、V型ブラベンダー、タンブルブラベンダー、リボンブラベンダー、ヘンシェルブラベンダーなどの公知の混練機を用いて、好ましくは架橋剤の分解反応温度よりも50℃以下の温度で均一に混練した後、この混練物を、開放型のミクシングロールあるいは非開放型のバンバリーミキサー、押出機、ニーダー、連続ミキサーなどの公知の混練機で架橋剤等を混練分散させる。
この混練は、熱分解型発泡剤および架橋剤の分解温度未満の温度、好ましくは架橋剤の1分間半減期温度よりも20〜50℃低い温度で行うのが望ましい。
また、未発泡未架橋のゴム状オレフィン系軟質樹脂の他の調整方法としては、オレフィン系共重合体ゴムと結晶性ポリオレフィン樹脂に熱分解型発泡剤と架橋剤およびその他添加剤を同時に添加して溶融混練する方法がある。
このような方法では、たとえば2軸混練押出機を用いて、熱分解型発泡剤および架橋剤の分解温度未満の温度で、オレフィン系共重合体ゴムと結晶性ポリオレフィン樹脂のペレットと熱分解型発泡剤および架橋剤等の添加剤とを連続的に混練する。
【0026】
次に、上記のように溶融混練して得られる未発泡未架橋のゴム状オレフィン系軟質樹脂を、熱分解型発泡剤および架橋剤が分解しない温度でシート状に成形し、未架橋、未発泡の成形体を得る。 上記成形は、熱プレス、カレンダーロールなどの従来公知の成形機を用いて行うことができる。
また、本発明において、オレフィン系共重合体ゴムと結晶性ポリオレフィン樹脂との溶融混練、この混合物と熱分解型発泡剤および架橋剤などの溶融混練、さらにこの溶融混練によって得られる未架橋未発泡の軟質樹脂に至る工程を単軸押出機、2軸押出機などの混練成形機を用いて一段階でおこなうことができる。
次に上記工程により得られた未架橋未発泡の軟質樹脂成形体を、両幅端に特定の同じ高さの縁付の連続加熱ダブルプレスベルトに連続的に挟み込み供給するか、あるいは特定の型内に発泡性生地を詰込んで、130℃以上(好ましくは140℃〜230℃)、40kg/cm2以上(好ましくは60kg/cm2〜150kg/cm2)の加熱加圧処理を特定時間行い、その後加圧を開放して発泡体を直接得るか、加熱加圧処理後、未発泡または1次発泡した未完全発泡体を常圧2次発泡することでゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮を得る。
【0027】
常圧発泡する場合は熱風循環加熱、ソルト浴加熱、高周波加熱、赤外線加熱、熱プレスによる加熱などの従来公知の方法で、未発泡の成形体中に含まれる架橋剤および熱分解型発泡剤を加熱分解して架橋発泡させることにより、本発明に係るゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮を得る。
上記の調整方法の内、最も好ましい方法例とし、熱プレス発泡法で加熱加圧処理を特定時間行い、その後加圧を開放して発泡体を直接得るか、または加熱加圧処理後、未発泡または1次発泡した未完全発泡体を常圧2次発泡することで本発明に係るゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮を得る。
上記発泡工程の発泡時または発泡直後に型押しにより、発泡体表面への模様付けや表面強度の向上が可能である。
本発明に係るゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮は、ゴム状オレフィン系軟質樹脂からなり、かつ
(1)平均気泡径が50μm〜400μmであり
(2)発泡体の結晶化度が5〜40%であり
(3)ヒステリシスロスが35%以下であり、更に、
(4)ゲル分率が20〜98%で
(5)50%圧縮応力が0.3〜1.5kg/cm2、かつ90℃寸法収縮率が5%以下からなるゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮であれば、発泡体表面の熱処理加工性が特に優れ、しかも耐熱性を有し、かつファブリックや布生地の様な柔軟なソフト感とゴム弾性があり、かつ合成皮革の様な外観をもたらせる加飾発泡体を発現させることができる。
【0028】
さらに具体的には、発泡体表面の熱処理加工方法として、上記方法より得られた発泡体の直表面、特に好ましくはスライスした発泡体表面を、直接熱ロールや熱ブレスに挟み加圧することや真空成形(凹引き型)することで、発泡体表面の強度を顕著に向上させ、またこの際、ロール面やプレス面および真空成形型(凹引き型)にシボ模様を付けて、発泡体表面へ模様転写することにより、発泡体表面の柔軟なソフト感とゴム弾性を発現させることができる。
また、発泡体表面のより好ましい加工方法としてロールやプレスによる加圧、または真空成形の前に、予め発泡体表面を火炎や赤外線や熱風等による加熱処理した後、冷間または温間での加圧、または真空成形の方法でゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮表面をレザー調表面への加工方法が可能である。
本発明の素材では、シボ模様付けや網目模様付けをする場合、型圧縮率を100%近くかけても、復元性がある為つぶれず、その為深みのあるエンボス調や布調の模様が付けられる。このことは従来のオレフィン系発泡体では考えられなかったことで、例えば、ポリエチレン発泡体で表面を加熱処理した後、冷間プレスで圧縮率を高めていくと、復元性が悪い為顕著にヘタり、またカールが激しく良好な加飾発泡体が得られない。
【0029】
また、このような表面処理加工を連続的あるいはバッチ的にも行うことができ、かつ、表面の塗膜加工や印刷加工と組み合わせた表面処理加工も可能なゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮を提供することができる。
本発明にかかる表面を加飾したゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮において、他方の面は特に限定するものではなく、発泡体自体でも良いが、例えば、布、不織布、熱可塑性樹脂シート等他のシートを積層しても良い。
【0030】
図面について、第1図は、本発明の発泡体のヒステリシスロスを測定するためのヒステリシス曲線を示した図、第2図は、本発明の発泡体のシボ転写率を測定するために使用した金型、第3図は、第2図の金型を使用してシボを転写した場合のマイクロスコープで観察した結果の模式図である。
aは転写率が良好な場合
bは転写率が良好でない場合(フォームが硬くて角がダレル場合でW>W’となる。)
cは転写率が良好でない場合(プレス圧縮で永久歪が大きい場合でH>H’となる。)
dは転写率が良好でない場合(プレス圧縮時に前加熱の影響で収縮を伴う場合でP>P’且つW>W’となる。)
【実施例】
【0031】
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、発泡体の密度〔g/cm3〕、平均気泡径〔mm〕、結晶化度〔%〕、ヒステリシスロス〔%〕、ゲル分率〔%〕、50%圧縮硬さ〔kg/cm2〕、熱間寸法収縮〔%〕、シボ転写率〔%〕はそれぞれ次の測定方法によって求めた。
<測定方法>
(1)密度〔g/cm3〕
厚さt〔cm〕のシート状発泡体から10cm×10cm角の発泡体を切出した後、その重量(W〔g〕)を精秤して、次式で密度〔g/cm3〕を求める。
密度〔g/cm3〕=W/(t×10×10)
(2)平均気泡径
60倍のマイクロスコープにて3.3mm角当りの気泡数(n個)を計測し、次式平均気泡径〔mm〕を求める。
平均気泡径〔mm〕=√(3.3)/π・n
【0032】
(3)結晶化度
発泡体の結晶化度は、広角X線回折測定(信号強度(CPS)…2θ(3°<2θ<40°))を行い、結晶に帰属する信号面積の総和を、結晶および非結晶に帰属する信号面積の総和で除し、百分率で表した値を結晶化度として求める。
(4)ヒステリシスロス〔%〕
厚さt〔cm〕のシート状発泡体から5cm×5cm角の発泡体を切り出し、切り出した発泡体を重ねて約2.5cmの厚さに調整する。この試料を室温にて圧縮試験機で50mm/分の圧縮速度で室温でのヒステリシスを測定する。圧縮度は試験前の厚さの50%までとした。このような条件で圧縮試験を行った際の記録用紙に記録した図1に示すようなヒステリシスカーブにおいて、次式によりヒステリシスロス〔%〕を求めた。
ヒステリシスロス〔%〕=(S1/S0)×100
S1:曲線Bと曲線Dとで囲まれた面積
S0:曲線Bと曲線AEと直線CEで囲まれた面積
【0033】
(5)ゲル分率〔%〕
発泡パッド材試料を1mm角に裁断し、ソックスレー抽出機でクロロホルムによる試料中のオイル分の抽出を行う。抽出後の発泡パッド材試料を真空乾燥し、乾燥した試料から約0.2g精秤(W0〔g〕)する。精秤した試料を130℃の500ccの熱キシレン中に6時間浸漬して、試料から熱キシレン溶解分を溶出させた後、不溶分を取り出してアセトンで洗浄する。この不溶分を100℃の真空乾燥器中で1時間乾燥し、その不溶分の重量(W1〔g〕)を精秤して、次式ゲル分率〔%〕を求める。
ゲル分率〔%〕=(W1/W0)×100
(6)50%圧縮硬さ〔kg/cm2〕
JISK−6767の測定方法に準じ、25℃において50%の圧縮硬〔kg/cm2〕を求める。
(7)熱間寸法収縮〔%〕
JISK−6767の測定方法に準じ、90℃においての寸法収縮〔%〕を求める。
【0034】
(8)シボ転写率〔%〕
幅(w)が1.0mm、深さ(d)1.0mm、ピッチ(p)2.0mmからなる縦横格子(溝)状の図2に示す凹金型でシボつけした場合の、発泡体表面に転写されたシボの高さ(H)、ピッチ(P)を、格子に沿って切断したシボ断面をマイクロスコープにより観測し、次式によりシボ転写率を求める。
シボ転写率〔%〕={高さ(H)+ピッチ(P)}×100/3
図3はマイクロスコープで観測した結果を模式図として示した図である。
aは転写率が良好な場合
bは転写率が良好でない場合(フォームが硬くて角がダレル場合でW>W’となる)
cは転写率が良好でない場合(プレス圧縮で永久歪が大きい場合でH>H’となる)
dは転写率が良好でない場合(プレス圧縮時に前加硫の影響で収縮を伴う場合でW>W’及びP>P’となる)
【0035】
実施例1
エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体ゴム〔EPT;エチレン含量38モル%。ヨウ素価12、MFR(ASTM 1238、190℃、2.16kg荷重)1.1g/10分〕60重量部と、ポリエチレン〔PE;エチレン含有量100モル%、MFR(ASTM 1238、190℃、2.16kg荷重)1.6g/10分〕20重量部と、ポリプロピレン〔PP;プロピレン含有量100%、MFR(ASTM 1238、190℃、2.16kg荷重)5.0g/10分〕10重量部とから構成される混合物90重量部に対して、アゾジカルボンアミド〔ADCA;発泡剤〕10重量部、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ジブチルパーオキシ)ヘキシン−3〔過酸化物架橋剤〕1.2重量部およびトリメチロールプロパントリメタクリレート〔TMPT;架橋助剤〕0.3重量部でロール混練し、未架橋未発泡の発泡性組成物を得た。
次いで、この樹脂組成物を3mm厚の金型に入れ、210℃、100kg/cm2で加圧架橋発泡させて、密度が0.058g/cm3、厚さが8.7mmである架橋発泡シートを得た。この架橋発泡シートは、平均気泡径が80μmで、結晶化度が8%、ヒステリシスロスが20%、ゲル分率が77.0%、50%の圧縮応力および90℃22時間の熱間寸法収縮は、それぞれ650g/cm2および3.3%であった。
次いで、この架橋発泡体シートをスライスして3mm厚にし、これに赤外線を照射し、平坦面板とシボ加工を施した面板で冷間プレスを行なったところ、平坦面板でプレスした発泡体表面は、スキン層をもった平滑な表面となり、またシボ付け加工を施した面板で圧縮率50%、90%でプレスした発泡体表面は、シボパターンが明確に転写されたもの(シボ転写率がそれぞれ91%,96%)が得られた。また、これらの表面熱加工を施したところ、平均気泡径結晶化度、ヒステリシスロス及びゲル分率は変わらず、50%の圧縮応力および90℃22時間の熱間寸法収縮は、それぞれ600g/cm2および1.1%で、耐熱性のある柔軟性も良好な平滑強靱なスキン層およびシボ模様のついたゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮が得られた。
【0036】
実施例2
実施例1のエチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体ゴム〔EPT〕60重量部とポリエチレン〔PE〕20重量部とポリプロピレン〔PP〕10重量部で構成される混合物90重量部に対して、アゾジカルボンアミド〔ADCA;発泡剤〕3重量部、2.5−ジメチル−2.5−ジ(tert−ジビチルパーオキシ)ヘキシン−3〔過酸化物架橋剤〕1.2重量部およびトリメチロールプロパントリメタクリレート〔TMPT;架橋助剤〕0.3重量部を、120℃で2軸混押し出し器で混練りシート出しし、未架橋未発泡の発泡性組成物を得た。
次いで、この樹脂成形物を3mm厚の金型に入れ、210℃、100kg/cm2で加圧架橋発泡させて、密度が0.053g/cm3、厚さが7.2mmである架橋発泡シートを得た。
この架橋発泡体シートは、平均気泡径が95μmで、結晶化度が8%、ヒステリシスロスが22%、ゲル分率が71.0%、50%の圧縮応力および90℃22時間の熱間寸法収縮は、それぞれ980g/cm2および3.5%であった。
次いで、この架橋発泡体シートをスライスして3mm厚にし、これに赤外線を照射し、平坦面板とシボ加工を施した面板で冷間プレスを行なったところ、平坦面板でプレスした発泡体表面は、スキン層をもった平滑な表面となり、またシボ付け加工を施した面板で圧縮率50%、90%でプレスした発泡体表面は、シボパターンが明確に転写されたもの(シボ転写率がそれぞれ83%、93%)が得られた。また、これらの表面熱加工を施した発泡体を再度50%の圧縮応力および90℃22時間の熱間寸法収縮を測定したところ、それぞれ970g/cm2、1.3%で、耐熱性のある柔軟性も良好な平滑強靱なスキン層およびシボ模様の付いたゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮が得られた。
【0037】
実施例3
実施例1のエチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体ゴム〔EPT〕65重量部と、ポリプロピレン〔PP〕35重量部とから構成される混合物100重量部に対して、アゾジカルボンアミド〔ADCA;発泡剤〕6重量部、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ジブチルパーオキシ)ヘキシン−3〔過酸化物架橋剤〕0.7重量部およびトリメチロールプロパントリメタクリレート〔TMPT;架橋助剤〕0.3重量部、および酸化亜鉛1.0重量部を、120℃でロール混練し、未架橋未発泡の発泡性組成物を得た。
次いで、この樹脂組成物を3mm厚の金型に入れ、165℃、100kg/cm2で加圧架橋発泡させて、密度が0.047g/cm3、厚さが8.7mmである架橋発泡シートを得た。この架橋発泡体シートは、平均気泡径が58μmで、結晶化度が27%、ヒステリシスロスが25%、ゲル分率が65.0%、50%の圧縮応力および90℃22時間の熱間寸法収縮は、それぞれ750g/cm2および2.5%であった。
次いで、この架橋発泡体シートをスライスして3mm厚にし、これに赤外線を照射し、平坦面板とシボ加工を施した面板で冷間プレスを行なったところ、平坦面板でプレスした発泡体表面は、スキン層をもった平滑な表面となり、またシボ付け加工を施した面板で圧縮率50%、90%でプレスした発泡体表面は、シボパターンが明確に転写されたもの(シボ転写率がそれぞれ74%、87%)が得られた。また、これらの表面熱加工を施した発泡体を再度50%の圧縮応力および90℃22時間の熱間寸法収縮を測定したところ、それぞれ730g/cm2、0.7%で、耐熱性のある柔軟性も良好な平滑強靱なスキン層およびシボ模様の付いたゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮が得られた。
【0038】
実施例4
実施例1のエチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体ゴム〔EPT〕60重量部と、ポリエチレン〔PE〕10重量部とポリプロピレン〔PP〕20重量部とから構成される混合物90重量部に対して、アゾジカルボンアミド〔ADCA;発泡剤〕6重量部、1,3ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン〔過酸化物架橋剤〕1.4重量部およびトリメチロールプロパントリメタクリレート〔TMPT;架橋助剤〕0.3重量部、ステアリン酸〔滑剤〕0.5重量部、酸化亜鉛1.0重量部を、120℃でニーダー混練した後、ロールシート出し、未架橋未発泡の発泡性組成物を得た。
次いで、この樹脂組成物を3mm厚の金型に入れ、165℃、100kg/cm2で加圧架橋発泡させて、密度が0.049g/cm3、厚さが8.7mmである架橋発泡シートを得た。この架橋発泡体シートは、平均気泡径が64μmで、結晶化度が16%、ヒステリシスロスが21%、ゲル分率が76.0%、50%の圧縮応力および90℃22時間の熱間寸法収縮は、それぞれ690g/cm2および1.5%であった。
次いで、この架橋発泡体シートをスライスして3mm厚にし、これに赤外線を照射し、平坦面板とシボ加工を施した面板で冷間プレスを行なったところ、平坦面板でプレスした発泡体表面は、スキン層をもった平滑な表面となり、またシボ付け加工を施した面板で圧縮率50%、90%でプレスした発泡体表面は、シボパターンが明確に転写されたもの(シボ転写率がそれぞれ86%、93%)が得られた。また、これらの表面熱加工を施した発泡体を再度50%の圧縮応力および90℃22時間の熱間寸法収縮を測定したところ、それぞれ660g/cm2、0.9%で、耐熱性のある柔軟性も良好な平滑強靱なスキン層およびシボ模様の付いたゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮が得られた。
【0039】
実施例5
実施例1のエチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体ゴム〔EPT〕60重量部と、ポリプロピレン〔PP〕30重量部とから構成される混合物90重量部に対して、アゾジカルボンアミド〔ADCA;発泡剤〕10重量部、1,3ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン〔過酸化物架橋剤〕0.8重量部およびトリメチロールプロパントリメタクリレート〔TMPT;架橋助剤〕0.8重量部、ステアリン酸0.5重量部、酸化亜鉛1.0重量部を、120℃でニーダー混練した後、ロールでシート出し、未架橋未発泡の発泡性組成物を得た。
次いで、この樹脂組成物を2mm厚の金型に入れ、210℃、100kg/cm2で加圧架橋発泡させて、密度が0.045g/cm3、厚さが5mmである架橋発泡シートを得た。この架橋発泡体シートは、平均気泡径が110μmで、結晶化度が21%、ヒステリシスロスが20%、ゲル分率が67.0%、50%の圧縮応力および90℃22時間の熱間寸法収縮は、それぞれ740g/cm2および1.0%であった。
次いで、この架橋発泡体シートに赤外線を照射し、平坦面板とシボ加工を施した面板で冷間プレスを行なったところ、平坦面板で圧縮率50%、90%でプレスした発泡体表面は、スキン層をもった平滑な表面となり、またシボ付け加工を施した面板でプレスした発泡体表面は、シボパターンが明確に転写されたもの(シボ転写率がそれぞれ94%、96%)が得られた。また、これらの表面熱加工を施した発泡体を再度50%の圧縮応力および90℃22時間の熱間寸法収縮を測定したところ、それぞれ710g/cm2、0.8%で、耐熱性のある柔軟性も良好な平滑強靱なスキン層およびシボ模様の付いたゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮が得られた。
【0040】
比較例1
実施例1のエチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体ゴム〔EPT〕100重量部に対して、アゾジカルボンアミド〔ADCA;発泡剤〕6重量部、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ジブチルパ−オキシ)ヘキシン−3〔過酸化物架橋剤〕1.2重量部およびトリメチロールプロパントリメタクリレート〔TMPT;架橋助剤〕0.3重量部、ステアリン酸0.5重量部、酸化亜鉛1.0重量部を、120℃でニーダー混練した後、ロールでシート出し、未架橋未発泡の発泡性組成物を得た。
次いで、この樹脂組成物を3mm厚の金型に入れ、165℃、100kg/cm2で加圧架橋発泡させて、密度が0.070g/cm3、厚さが8.3mmである架橋発泡シートを得た。
この架橋発泡体シートは、平均気泡径が150μmで、結晶化度が0%、ヒステリシスロスが20%、ゲル分率が90.0%、50%の圧縮応力および90℃22時間の熱間寸法収縮は、それぞれ630g/cm2および5.3%であった。
次いで、この架橋発泡体シートをスライスして3mm厚にし、これに赤外線を照射し、平坦面板とシボ加工を施した面板で冷間プレスを行なったところ、平坦面板で圧縮率50%、90%でプレスした発泡体表面は、大きな収縮を伴うと同時に硬化し、粗い表面となり、またシボ付け加工を施した面板でプレスした発泡体表面は、シボパターンが転写され得なかった(シボ転写率がそれぞれ8%、13%)。また、これらの表面熱加工を施した発泡体を再度50%の圧縮応力および90℃22時間の熱間寸法収縮を測定したところ、それぞれ600g/cm2、6.1%で、柔軟性はあるが耐熱性は得られなかった。
【0041】
比較例2
実施例1のポリエチレン〔PE〕100重量部に対して、アゾジカルボンアミド〔ADCA;発泡剤〕6重量部、1,3ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン〔過酸化物架橋剤〕0.8重量部およびステアリン酸0.5重量部、酸化亜鉛1.0重量部を、120℃でニーダー混練した後、ロールでシート出し、未架橋未発泡の発泡性組成物を得た。
次いで、この樹脂組成物を3mm厚の金型に入れ、165℃、100kg/cm2で加圧架橋発泡させて、密度が0.045g/cm3、厚さが8.7mmである架橋発泡シートを得た。
この架橋発泡体シートは、平均気泡径が110μmで、結晶化度が55%、ヒステリシスロスが55%、ゲル分率が78.0%、50%の圧縮応力および90℃22時間の熱間寸法収縮は、それぞれ1500g/cm2および7.3%であった。
次いで、この架橋発泡体シートをスライスして3mm厚にし、これに赤外線を照射し、平坦面板とシボ加工を施した面板で冷間プレスを行なったところ、平坦面板でプレスした発泡体表面は、スキン層をもった平滑な表面となり、またシボ付け加工を施した面板で圧縮率50%、90%でプレスした発泡体表面は、シボパターンが明確に転写された様に見えたものの、シボ転写率は、表面加熱時の収縮や、プレス時の永久歪が大きいことからそれぞれ、65%、35%とであった。
また、これらの表面熱加工を施した発泡体を再度50%の圧縮応力および90℃22時間の熱間寸法収縮を測定したところ、それぞれ1800g/cm2、5.1%で、柔軟性や耐熱性が損なわれたものとなった。
また、これを表面の加飾側を内側に浅く曲げると、シワが無数に発生し、加飾表面の外観が損なわれるものとなった。
【0042】
比較例3
エチレン・酢酸ビニル・共重合体〔EVA;酢酸ビニル含有量14%、MFR(JISK−6703、190℃、2.16kg荷重)1.3/10分〕100重量部に対して、アゾジカルボンアミド〔ADCA;発泡剤〕10重量部、1,3ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン〔過酸化物架橋剤〕0.8重量部およびステアリン酸0.5重量部、酸化亜鉛1.0重量部を、120℃でニーダー混練した後、ロールでシート出し、未架橋未発泡の発泡性組成物を得た。
次いで、この樹脂組成物を3mm厚の金型に入れ、165℃、100kg/cm2で加圧架橋発泡させて、密度が0.045g/cm3、厚さが8.7mmである架橋発泡シートを得た。
この架橋発泡体シートは、平均気泡径が80μmで、結晶化度が9%、ヒステリシスロスが45%、ゲル分率が93.0%、50%の圧縮応力および90℃22時間の熱間寸法収縮は、それぞれ1100g/cm2および8.5%であった。
次いで、この架橋発泡体シートをスライスして3mm厚にし、これに赤外線を照射し、平坦面板とシボ加工を施した面板で冷間プレスを行なったところ、平坦面板でプレスした発泡体表面は、スキン層をもった平滑な表面となり、またシボ付け加工を施した面板で圧縮率50%、90%でプレスした発泡体表面は、明確なシボパターンが転写され得なかった。シボ転写率は、表面加熱時脱酢酸反応が分子内で生じ、分子間架橋が進むことから、収縮と同時に硬化する為、それぞれ15%、25%と低かった。また、これらの表面熱加工を施した発泡体を再度50%の圧縮応力および90℃22時間の熱間寸法収縮を測定したところ、それぞれ1500g/cm2、10.2%で、柔軟性や耐熱性が損なわれたものとなった。
【0043】
比較例4
実施例1のポリエチレン〔PE〕20重量部とポリプロピレン〔PP〕80重量部とから構成される混合物100重量部に対して、アゾジカルボンアミド〔ADCA;発泡剤〕10重量部、1.2重量部およびジビニルベンゼン〔DVB;架橋助剤〕5.0重量部、120℃で2軸混練押出機でシート出し、未架橋未発泡の発泡性組成物を得た。
次いで、この樹脂組成物シートに6Mradの電子線を照射し、220℃で常圧架橋発泡させて、密度が0.07g/cm3、厚さが8.7mmである架橋発泡シートを得た。
この架橋発泡体シートは、平均気泡径が120μmで、結晶化度が78%、ヒステリシスロスが60%、ゲル分率が64.0%、50%の圧縮応力および90℃22時間の熱間寸法収縮は、それぞれ2100g/cm2および1.3%であった。
次いで、この架橋発泡体シートをスライスして3mm厚にし、これに赤外線を照射し、平坦面板とシボ加工を施した面板で冷間プレスを行なったところ、平坦面板でプレスした発泡体表面は、スキン層をもった平滑な表面となり、またシボ付け加工を施した面板で圧縮率50%、90%でプレスした発泡体表面は、シボパターンが明確に転写された様に見えたものの、シボ転写率は、表面加熱後、プレス時の永久歪が大きいことから、それぞれ64%、43%と低かった。また、これらの表面熱加工を施した発泡体を再度50%の圧縮応力および90℃22時間の熱間寸法収縮を測定したところ、それぞれ2300g/cm2、0.7%で、耐熱性があるが柔軟性が損なわれたものであった。
以上述べた実施例1〜5及び比較例1〜4に示された各加飾された発泡体の各特性を表1及び表2に示す。
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【0046】
これらの実施例より、本発明にかかるゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮はゴム状オレフィン系軟質樹脂からなり、その特性として、平均気泡径が50μm〜400μmであり、発泡体の結晶化度が5〜40%で、ヒステリシスロスが35%以下で、シボ転写率が40%以上であり、このような特性を有することによって、表1より明らかなように、表面平滑性が良好で熱処理加工性が特に優れ、しかも耐熱性を有し、かつファブリックや布生地の様な柔軟なソフト感とゴム弾性があり、かつ本皮の様な外観をもたらせる加飾発泡体を発現させることができた。
【産業上の利用可能性】
【0047】
以上、述べたように、本発明に係る架橋発泡状表皮は、発泡体を自己スキンのついた状態で発泡し、シボ模様付けすれば、表面の緻密な銀面状の表皮が得られ、これにより表面強度も向上し、他方、出来た発泡体のスライス面にシボ模様や網目模様を付ければ極めてフィーリングの良いシボ模様や布模様の表皮が得られる。そして、いずれの場合おいても、本発明に係るゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮は、しわが出ず、微細で深みの有るシボ模様が付けられ、フィーリングが極めて高く表面強度が向上し、内装用に適した表皮を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】 本発明の発泡体のヒステリシスロスを測定するためのヒステリシス曲線を示した図。
【図2】 本発明の発泡体のシボ転写率を測定するために使用した金型。
【図3】 図2の金型を使用してシボを転写した場合のマイクロスコープで観察した結果の模式図。
Claims (4)
- ゴム状オレフィン系軟質樹脂からなりかつ、平均気泡径が50〜400μm、発泡状表皮の結晶化度が5〜40%であり、且つ、ヒステリシスロスが35%以下であるゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮であって、前記ゴム状オレフィン系軟質樹脂は、オレフィン系共重合体ゴムと結晶ポリオレフィン樹脂との混合物からなり、該結晶ポリオレフィン樹脂は該混合物の合計量100重量部に対して70重量部未満であることを特徴とする表面加飾したゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮。
- ゲル分率が20〜98%である請求項1記載の表面加飾したゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮。
- 50%圧縮応力が0.3〜1.5kg/cm2かつ90℃熱間寸法収縮率が5%以下である請求項1記載の表面加飾したゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮。
- シボ付け加工を施した面板で圧縮率50%及び90%でプレスした発泡体表面のシボ転写率が40%以上である請求項第1項記載の表面加飾したゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡状表皮。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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