JP4274606B2 - 投影表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、映像投写装置からの投影映像をスクリーンの背面に投影して映像表示を行う投影表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図12は、従来の背面投写型の投影表示装置を示した概略の構成図である。この背面投写型の投影表示装置は、筐体101内に配置された映像投写装置102、投影レンズ103、反射ミラー104、及び透過型の拡散スクリーン105により構成されている。映像投写装置102から出射された投影映像光は、投写レンズ103によって拡大投影され、反射ミラー104により反射され、透過型の拡散スクリーン105の背面に入射される。観察者は、拡散スクリーン105の前面側で拡大された映像を見ることができる。この種の背面投写型表示装置は、ブラウン管を画面とする構造に仕べて、大画面化が容易であるという利点を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、会議室においては、各種データを参照しながら会議を行う場合、メンバーに説明する内容を映像表示装置で外部スクリーンに投影することが行われている。このため、会議に参加するメンバーは映像表示装置による画像が見える位置に移動する必要があった。更に、全員が見易い位置にスクリーンを配置することは難しい。また、壁等に同時に映像を表示することを可能にした設備は無く、メンバー全員に表示映像を見やすくするためには、メンバーの個々に表示装置を用意しなければならなかった。
【0004】
また、大会議場にて多くのメンバーを対象に会議を行う場合は、一つの映像表示装置では内容がわかりにくいため、同一の映像を見せるために何台もの映像表示装置を準備する必要があった。また、そのための机の準備や運搬などの準備も必要であり、その作業が煩わしかった。
【0005】
この発明は、上記の事情に鑑み、大会議室の壁面のショーアップディスプレイと会議でのデータ等の映像表示装置の二つの機能を同時に実現、或いは、壁面に限らず、個人用や会議用の机に組み込んだディスプレイ装置とデモ用などに準備するディスプレイ装置の二つの機能を備えた投影表示装置を一体化した設備を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の投影表示装置は、映像投写装置から映像を投影して映像表示を行う投影表示装置において、前記映像投写装置からの映像光を背面側から受けて前面側に拡散出射する透過型の拡散スクリーンと、前記拡散スクリーンと映像投写装置とを、前記拡散スクリーンが壁面の表面部分に位置すると共に、前記映像投写装置が壁面内部に収納される格納位置と拡散スクリーンが壁面と直交するように開かれた展開位置とに移動可能に支持する手段と、前記映像投写装置が収納位置及び展開位置において映像投写装置から映像光を投写させる投写手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】
上記の構成であれば、かかる装置一つでもって、例えば、壁面のショーアップディスプレイ装置と映像を表示する映像表示装置を兼ねることができ、両装置を別々に備える場合の設置スペースの問題や高コスト化の問題を解消することが可能になる。
【0008】
この発明は、前記映像投写装置からの映像光を拡散スクリーンに導くために反射させるミラーを備え、前記反射ミラーを壁面内に収納される格納位置と前記拡散スクリーンが壁面と直交するように開かれた展開位置とに移動可能とするように構成できる。
【0009】
上記したように、ミラーを用いることにより、壁面内部の省スペース化を実現できる。
【0010】
また、この発明の投影表示装置は、映像投写装置から映像を投影して映像表示を行う投影表示装置において、前記映像投写装置からの映像光を背面側から受けて前面側に拡散出射する透過型の拡散スクリーンと、前記映像投写装置からの映像光を拡散スクリーンに導くために反射させるミラーと、前記拡散スクリーンが壁面の表面部分に位置すると共に、前記映像投写装置及び反射ミラーが壁面内部に収納される格納位置と拡散スクリーンが壁面と直交するように開かれた展開位置とに移動可能とすると共に、映像投写装置、反射ミラー及び拡散スクリーンの相関関係を維持する調整手段と、前記映像投写装置が収納位置及び展開位置において映像投写装置から映像光を投写させる投写手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
上記の構成であれば、前記映像投写装置からの映像光を背面側から受けて前面側に拡散出射する透過型の拡散スクリーンと、前記映像投写装置からの映像光を投影方向に導くために反射させるミラーとの相関関係を維持すると共に、前記拡散スクリーンを移動し、調整することにより、備える場合の前記拡散スクリーンのサイズや設置スペースの問題を解消することが可能になる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態につき図面を参照して説明する。
【0019】
(第1の実施の形態)
まず、この発明の第1の実施の形態につき図1乃至図5に基づいて説明する。図1は、この発明の実施の形態における投影表示装置の格納位置の斜視図、図2は、この実施の形態の投影表示装置の基本構成を示す断面図、図3はこの実施の形態における投影表示装置の展開位置の斜視図である。
【0020】
図1及び図2に示すように、この実施の形態の投影表示装置は、壁面2に組み込まれ、映像投写装置5と、映像投写装置5から投写された映像光を全反射する全反射ミラー6と、この全反射ミラー6にて反射された映像光を背面側から受けて前面側に拡散出射する透過型の拡散スクリーン1と、を備える。図2に示すように、全反射ミラー6を用いることにより、壁面内部の間隔の省スペース化を図っているが、全反射ミラーを用いない場合には、破線で示すように映像投写装置5’を光路長の関係から壁面よりかなり奥の位置に配置する必要がある。
【0021】
この実施の形態では、この実施の形態の投影表示装置は、壁面2の内部に配置された映像投写装置5と、映像投写装置5から投写された映像光を全反射する全反射ミラー6と、この全反射ミラー6にて反射された映像光を背面側から受けて前面側に拡散出射する透過型の拡散スクリーン1と、を各装置の位置関係を維持し一体して移動可能なように、後述する展開機構3を備える。この展開機構3は、図1に示すように拡散スクリーン1が壁面2の表面部分に位置し、その他の装置が壁面2内部に収納される格納位置と、図3に示すように拡散スクリーン1が壁面2と直交するように開かれた展開位置とに移動するように各装置を移動させる。尚、この実施の形態では上述したように、図2に示すように壁面内部の省スペース化を考え、全反射ミラーを用いているが、全反射ミラーが無い構成でも良い。
【0022】
図4及び図5はこの発明の第1の実施の形態を示し、図4は投影表示装置の格納状態を示す概略断面図、図5は投影表示装置の展開状態を示す概略断面図である。
【0023】
この投影表示装置は、図4および図5に示すように、映像投写装置5と、拡散スクリーン1と、全反射ミラー6と、を一体として展開できる展開機構3を備える。この展開機構3は、映像投写装置5等を支持し、壁面2にヒンジ32等により揺動自在に取り付けられた支持本体31と、この支持本体31にヒンジ34により揺動自在に取り付けられた側板33を備える。この側板33は、図4に示すように、投影表示装置を展開状態としたときに、端部が壁面2の他方の開口部の端と係合し、支持本体と31と側板33により拡散スクリーン1が開いた状態でも壁面2内部が見えないようにカバーする役目をしている。また、展開機構3に、格納状態及び展開状態でそれぞれの状態を維持できるようにロック機構を備えると良い。尚、格納状態と展開状態との移動は、手動で行ったり、或いは電動機構を設けて駆動するように構成したり、用途に応じて最適な機構を採用すればよい。
【0024】
勿論、展開機構3は、上記した構造に限るものではなく、展開する位置も左右に限らず、上下で保持する構造を採用しても良い。
【0025】
更に、展開機構3については、前記映像投写装置5と拡散スクリーン1と全反射ミラー6との位置関係を維持して移動可能することを目的にしており、展開する位置や角度、範囲を自由に選べるような構造を採用しても良い。
【0026】
上記した構成であれば、かかる投影表示装置一つでもって大会議室の壁面のショーアップディスプレイと会議でのデータ等の映像表示装置を兼ねることができる。更に、壁面に限らず、個人用や会議用の机に組み込んだディスプレイ装置とデモ用などに準備するディスプレイ装置の二つの機能を備えた映像を表示することを同時に実現することができる。従って、例えば会議室においては、図1に示しているように、普段は所定の映像を表示し、会議などの用途によっては、画面を展開して表示することが可能である。展開することにより、図3に示すように、参加者の画面認識が容易になるとともに、特別に映像表示装置を用意するという不具合を解消することが可能になる。
【0027】
(第2の実施の形態)
次に、この発明の第2の実施の形態を図6及び図7に基づいて説明する。図6及び図7はこの発明の第2の実施の形態を示し、図6は投影表示装置の格納状態を示す概略断面図、図7は投影表示装置の展開状態を示す概略断面図である。
なお、説明の便宜上、第1の実施の形態と同一の機能を有する部材には同一の符号を付記している。
【0028】
この第2実施の形態の投影表示装置は、図6及び図7の断面図に示すように、壁面2内部に配置された映像投写装置5と、映像投写装置5から投写された映像光を背面側から受けて前面側に拡散出射する透過型の拡散スクリーン1と、図7の如く展開位置に移動したときには、前記拡散スクリーン1を展開すると同時に前記映像投写装置5から投写された映像光を全反射する全反射ミラー6を移動可能にする案内機構7と、前記映像投写装置5と拡散スクリーン1と全反射ミラー6の相関関係を調整可能にする調整機構4とを備える。この調整機構4は、格納位置と展開位置との移動動作に連動する展開機構3aにより、伸縮される。
【0029】
また、この実施の形態における拡散スクリーン1は、壁面2に揺動自在に取り付けられ、図6の状態と図7に示す状態とに移動が可能に構成されている。
【0030】
上記した構成によれば、図6の如く、映像を直接に拡散スクリーン1に投影する形態、即ち、格納状態の場合には、調整機構4は縮んだ状態で、映像投写装置5から拡散スクリーン1に映像が投影される。また、図7の如く、前記拡散スクリーン1を移動させると、映像投写装置5から投写された映像光を全反射する全反射ミラー6が移動するとともに調整機構4も前方に延びる。映像投写装置5から投写された映像光が全反射ミラー6にて反射させて映像を拡散スクリーン1に投影される。
【0031】
上記した構成によれば、図6の如く、映像を直接に拡散スクリーン1に投影する形態と、図7の如く前記拡散スクリーン1を移動し、全反射ミラー6にて反射させて映像を拡散スクリーン1に投影する形態との展開が可能になる。
【0032】
従って、例えばかかる投影表示装置一つでもって大会議室の壁面のショーアップディスプレイと会議でのデータ等の映像表示装置を兼ねることができる。更に、壁面に限らず、個人用や会議用の机に組み込んだディスプレイ装置とデモ用などに準備するディスプレイ装置の二つの機能を備えた映像を表示することを同時に実貌することができる。従って、例えば会議室においては、図1に示しているように、普段は所定の映像を表示し、会議などの用途によって、画面を展開して表示することが可能できる。展開することにより、図3に示すように、参加者の画面認識が容易になるとともに、特別に映像表示装置を用意するという不具合を解消することが可能になる。
【0033】
なお、この実施の形態では、全反射ミラー6を映像光を受けない領域から移動させるようにしたが、これに限らず、図3のごとく全反射ミラー6を使い、省スペース化を実現した状態からの展開の構成にしても良い。また、スライドさせる機構は、回動させる、或いは、着脱する機構を設けることで、全反射ミラー6を移動させるようにしてもよい。そして、このような展開機構や案内機構を採用するとともに、映像投写装置5と拡散スクリーン1と全反射ミラー6の相関関係を調整する機構を用いることにより、当該投影表示装置をプロジェクタとして用いることも可能となる。また、映像を全反射ミラー6にて反射させて投影するときに前面投写型の形態を採用してもよいし、外部スクリーンを用いるようにしてもよいものである。
【0034】
(第3実施の形態)
次に、この発明の第3の実施の形態を図8及び図9に基づいて説明する。なお、第1及び第2実施の形態と同一の機能を有する部材には同一の符号を付記している。
【0035】
この実施の形態の投影表示装置は、図8の断面図に示すように、壁面2内部に配置された映像投写装置5と、映像投写装置5から投写された映像光を背面側から受けて前面側に拡散出射する透過型の外部拡散スクリーン1aと、映像投写装置5とスクリーンとの相関関係を調整する調整機構4と、映像投写装置5から投写された映像光を背面側から受けて前面側に拡散出射する透過型の着脱可能な拡散スクリーン1bとを備える。調整機構4は拡散スクリーン1bを用いるときには縮み、外部スクリーン1aを用いるときにはその外部スクリーン1bとの投影距離を調整するように所定の長さに延びるように構成されている。
【0036】
上記した構成であれば、図1の如く、ショーアップディスプレイとしての映像を写す拡散スクリーン1bに投影する場合と、図9の如く、外部スクリーン1aに投影することを1つの装置で実現できる。従って、例えば図1のごとくショーアップデイスプレイとして見せることと、外部スクリーン1aを使うことにより会議の内容によって、図9のようにも展開することが可能になる。なお、この実施の形態3において、全反射ミラー6を使用することにより、図3に示すように用いることも可能になる。
【0037】
(第4の実施の形態)
次に、この発明の第4の実施の形態を図10および図11に基づいて説明する。なお、第1及び第2の実施の形態と同一の機能を有する部材には同一の符号を付記している。
【0038】
この実施の形態の投影表示装置は、図6の断面図に示すように、壁面2の内側に配置された映像投写装置5と、映像投写装置5から投写された映像光の反射および透過を行うハーフミラー6Hと、このハーフミラー6Hにて反射された映像光を背面側から受けて前面側に拡散出射する透過型の拡散スクリーン1と、ハーフミラー6Hを透過した映像光を背面側から受けて前面側に拡散出射する透過型の拡散スクリーン1aと、前記映像投写装置5と拡散スクリーン1とハーフミラー6Hの相関関係を調整可能にする調整機構4と、前記映像投写装置5と拡散スクリーン1と前記ハーフミラー6Hを格納位置と展開位置に移動可能にする展開機構3とを備える。
【0039】
上記構成であれば、映像をハーフミラー6Hにて反射させて拡散スクリーン1に投影することと、ハーフミラー6Hを透過させて別の拡散スクリーン1bに投影することを同時に実現できる。従って、例えば大会議場などにおいて、スクリーンとスクリーンの間にて見にくい場所を無くしたり、より有効なデモンストレーションを実現することが可能になる。なお、この実施の形態4において、ハーフミラー6Hの方向を変えることにより、スクリーンの代わりに天井自体をスクリーンとして用いるようにしてもよいものである。
【0040】
また、上記した各例では当該投影表示装置を会議室で用いる場合に特に好適であるとして説明を行ったが、その用途が会議室に限定されることはなく、この機能を個人用や会議用の机に盛り込んだり、携帯用の持運びができる表示装置として内蔵してもよい。また、映像投写装置5からの映像光を直接的に全反射ミラー或いはハーフミラーに導くようにしたが、一旦別の全反射ミラーにて反射させて上記の全反射ミラー或いはハーフミラーに導くようにしてもよいものである。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、例えば大会議室の壁面のショーアップディスプレイと会議でのデータ等の映像表示装置、の二つの機能を同時に実現できる。或いは、壁面に限らず、個人用や会議用の机に組み込んだディスプレイ装置とデモ用などに準備するディスプレイ装置の二つの機能を備えた投影表示装置を一体化する効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の投影表示装置の収納位置の斜視図である。
【図2】この発明の実施の形態の投影表示装置の基本構成を示す断面図である。
【図3】この発明の実施の形態の投影表示装置の展開位置の断面図である。
【図4】この発明の第1の実施の形態の投影表示装置の収納位置の断面図である。
【図5】この発明の第2の実施の形態の投影表示装置の展開位置の斜視図である。
【図6】この発明の第2の実施の形態の投影表示装置の収納位置の断面図である。
【図7】この発明の第2の実施の形態の投影表示装置の展開位置の断面図である。
【図8】この発明の第3の実施の形態の投影表示装置の展開位置の断面図である。
【図9】この発明の第3実施の形態の投影表示装置の展開位置の斜視図である。
【図10】この発明の第4の実施の形態の投影表示装置の展開位置の断面図である。
【図11】この発明の第4の実施の形態の投影表示装置の展開位置の斜視図である。
【図12】従来の投影表示装置の断面図である。
【符号の説明】
1 拡散スクリーン
1a 外部スクリーン
2 壁面
3 展開機構
4 光学調整機構
5 映像投写装置
6 全反射ミラー
6H ハーフミラー
7 ガイド機構
Claims (3)
- 映像投写装置から映像を投影して映像表示を行う投影表示装置において、前記映像投写装置からの映像光を背面側から受けて前面側に拡散出射する透過型の拡散スクリーンと、前記拡散スクリーンと映像投写装置とを、前記拡散スクリーンが壁面の表面部分に位置すると共に、前記映像投写装置が壁面内部に収納される格納位置と拡散スクリーンが壁面と直交するように開かれた展開位置とに移動可能に支持する手段と、前記映像投写装置が収納位置及び展開位置において映像投写装置から映像光を投写させる投写手段とを備えたことを特徴とする投影表示装置。
- 前記映像投写装置からの映像光を拡散スクリーンに導くために反射させるミラーを備え、前記反射ミラーを壁面内に収納される格納位置と前記拡散スクリーンが壁面と直交するように開かれた展開位置とに移動可能に支持することを特徴とする請求項1に記載の投影表示装置。
- 映像投写装置から映像を投影して映像表示を行う投影表示装置において、前記映像投写装置からの映像光を背面側から受けて前面側に拡散出射する透過型の拡散スクリーンと、前記映像投写装置からの映像光を拡散スクリーンに導くために反射させるミラーと、前記拡散スクリーンが壁面の表面部分に位置すると共に、前記映像投写装置及び反射ミラーが壁面内部に収納される格納位置と拡散スクリーンが壁面と直交するように開かれた展開位置とに移動可能とすると共に、映像投写装置、反射ミラー及び拡散スクリーンの相関関係を維持する調整手段と、前記映像投写装置が収納位置及び展開位置において映像投写装置から映像光を投写させる投写手段とを備えたことを特徴とする投影表示装置。
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