JPH08194202A - プロジェクター装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単なスクリーン切換え操作により小画面の
モニター画面と大画面投影を楽しむことができるプロジ
ェクター装置を提供する。 【構成】 筐型のキャビネット２の前面上部には投影口
２ａを形成してある。投影口２ａ内には小型スクリーン
としての高分子分散液晶板３を取付けてある。高分子分
散液晶板３は、通常はくもりガラス状をなして光をよく
拡散してリアプロジェクター用のスクリーンとなり、ま
た交流電圧を印加すると透明な素通しガラス状になって
外部の大型スクリーンに大画面を投影できるようになっ
ている。キャビネット２の前面には、モニター／大画面
投影切換えスイッチ１６等を備えた操作釦パネル４を取
付けてある。モニター／大画面投影切換えスイッチ１６
の「モニター」側か「大画面投影」側への簡単な切換え
操作で、高分子分散液晶板３をモニター画面として使っ
たり、大型スクリーンに大画面を投影できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、小画面のモニター画
面と大画面投影を楽しむことができる液晶ビデオプロジ
ェクター装置等のプロジェクター装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば、小画面のモニター画面と大画面
投影を楽しむことができる液晶プロジェクター装置が知
られている。これを、図６，７によって具体的に説明す
ると、図６中符号１００は横長型の液晶プロジェクター
装置である。この液晶プロジェクター装置１００の筐型
のキャビネット（装置本体）１０１内には、後側から前
面に開口した投影口１０１ａにかけて反射鏡１０２とハ
ロゲンランプ１０３と偏光方向が縦方向の第１の偏光板
１０４ａと透過型の液晶（ＬＣＤ）パネル１０５と偏光
方向が横方向の第２の偏光板１０４ｂと投影レンズ１０
６をそれぞれ配置してある。また、キャビネット１０１
の投影口１０１ａはスライドシャッター１０７により開
閉され、このスライドシャッター１０７の開閉動に連動
して回転する第１のミラー１０８ａを投影口１０１ａと
投影レンズ１０６との間に配設してある。さらに、キャ
ビネット１０１の左側面の中央には小型スクリーン１０
９を設けてある。

【０００３】そして、この液晶プロジェクター装置１０
０を使用して小型スクリーン１０９に小画面のモニター
画面を映し出す場合には、スライドシャッター１０７を
閉じて第１のミラー１０８ａを投影レンズ１０６の前方
において斜めになるように回転させ、第２のミラー１０
８ｂ及び第３のミラー１０８ｃを介して液晶パネル１０
５の映像を小型スクリーン１０９に投影することによ
り、該小型スクリーン１０９をモニターとして利用する
ことができる。また、図示しない壁面や外部の大型スク
リーンに大画面を映し出す場合には、スライドシャッタ
ー１０７を開けて第１のミラー１０８ａをキャビネット
１０１の右側面側に回転させ、投影レンズ１０６からの
投影光を投影口１０１ａから上記壁面や大型スクリーン
に投影することにより、大画面を楽しむことができる。

【０００４】また、図７（ａ），（ｂ）中符号１００′
は縦長型の液晶プロジェクター装置である。この液晶プ
ロジェクター装置１０１′の筐型のキャビネット１０１
の前面上部の投影口１０１ａは小型スクリーン１０９に
より開閉自在になっている。そして、小型スクリーン１
０９に小画面のモニター画面を映し出す場合には、投影
口１０１ａを小型スクリーン１０９で閉じておいて、ミ
ラー１０８を介して図示しない液晶パネルの映像を小型
スクリーン１０９に投影することにより、小型スクリー
ン１０９をモニターとして利用することができる。ま
た、外部の背面投射型の大型スクリーン１１０に大画面
を映し出す場合には、小型スクリーン１０９を手で押し
下げて投影口１０１ａを開き、図示しない投影レンズか
らの投影光を投影口１０１ａから上記大型スクリーン１
１０に投影することにより、大画面を楽しむことができ
る。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図６に
示す液晶プロジェクター装置１００では、小型スクリー
ン１０９でモニター画面を見るために複数枚の各ミラー
１０８ａ，１０８ｂ，１０８ｃが必要不可欠であり、か
つ小型スクリーン１０９に至るまでの光路をキャビネッ
ト１０１内に形成しなければならないため、液晶プロジ
ェクター装置１００が大型になってしまう欠点があっ
た。

【０００６】また、図７に示す液晶プロジェクター装置
１００′では、小型スクリーン１０９によるモニター画
面から大型スクリーン１１０による大画面投影に切り換
える時に、小型スクリーン１０９を手で押し下げる必要
があり、該小型スクリーン１０９を下げたときにキャビ
ネット１０１内のミラー１０８に指先等が触れて該ミラ
ー１０８の鏡面をくもらせたり、キャビネット１０１内
に塵埃等が入ったり、また、小型スクリーン１０９を上
げ下げする作業が煩わしく、その切換え作業が煩雑であ
った。

【０００７】そこで、この発明は、簡単なスクリーン切
換え操作により小画面のモニター画面と大画面投影をそ
れぞれ楽しむことができるプロジェクター装置を提供す
るものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】筐型の装置本体の内部に
小型スクリーンを設け、この小型スクリーンに小画面を
投影してモニターできるようにすると共に、スクリーン
切換えにより外部の大型スクリーンに大画面を投影でき
るようにしたプロジェクター装置において、上記小型ス
クリーンに、電気のオン／オフにより素通しガラス状の
透明な投影保護窓となったり、くもりガラス状に光を拡
散させてスクリーンとなるデバイスを用い、この小型ス
クリーンでモニターするときは該小型スクリーンを拡散
状態とし、上記大型スクリーンを使うときは上記小型ス
クリーンを透明状態の投影保護窓とたことを特徴とす
る。

【０００９】

【作用】小型スクリーンで小画面のモニター画面を映し
出す場合、該小型スクリーンを構成するデバイスには通
電しない。これにより、小型スクリーンはくもりガラス
状のスクリーンとなって該小型スクリーンにモニター画
面が投影される。また、外部の大型スクリーンに大画面
を映し出す場合には、小型スクリーンを構成するデバイ
スに通電して該小型スクリーンを素通しガラス状の透明
な投影保護窓とする。これにより、大型スクリーンには
大画面が投影される。また、装置本体の投影口は透明状
態の小型スクリーンにより保護されているので、塵埃等
が完全に遮蔽されて装置本体内に塵埃等が侵入すること
はない。

【００１０】

【実施例】以下、この発明の一実施例を図面と共に詳述
する。

【００１１】図１〜３において、１は縦長型の液晶プロ
ジェクター装置であり、その筐型のキャビネット（装置
本体）２の前面上部には矩形の投影口２ａを開口してあ
る。この投影口２ａには、図４に示すような小型スクリ
ーンのデバイスを構成する高分子分散液晶板としてのポ
リマーネマティック液晶板（ＰＮ−ＬＣＤパネル）３を
嵌め込んである。このポリマーネマティック液晶板３
は、通常はくもりガラス状をなして光をよく拡散してリ
アプロジェクター用のスクリーンとして十分に使うこと
ができると共に、該ポリマーネマティック液晶板３内の
図示しない電極に１０〜３０Ｖ_PP程度の交流電圧を印加
すると、透明な素通しガラス状になって投影口２ａの塵
埃等を遮蔽する投影保護窓としても機能する兼用タイプ
のものである。

【００１２】また、キャビネット２の前面中央には操作
釦パネル４を取付けてあると共に、背面側下部には映像
入力端子５及び電源コード６を取付けてある。さらに、
キャビネット２の内部の前面側から背面側の平面ミラー
７にかけて反射鏡８とハロゲンランプ９と偏光方向が縦
方向の第１の偏光板１０ａと透過型の液晶（ＬＣＤ）パ
ネル１１と偏光方向が横方向の第２の偏光板１０ｂとレ
ンズ鏡筒１２内に前後動自在に保持された投影レンズ１
３とをそれぞれ配置してあると共に、その下部には電気
回路２０を配置してある。

【００１３】レンズ鏡筒１２にはモータ１４とセンサー
１５が取付けられており、該レンズ鏡筒１２内の投影レ
ンズ１３を電動により前後方向に移動させて小型スクリ
ーンとしてのポリマーネマティック液晶板３及びついた
て３１に保持された背面投射型（推奨型）の大型スクリ
ーン３０までの距離を可変させてピントを合わせること
ができるようになっている。

【００１４】また、操作釦パネル４には、モニター／大
画面投影切換えスイッチ１６と映像左右反転スイッチ１
７等を設けてある。このモニター／大画面投影切換えス
イッチ１６を「モニター」側に操作すると、上記ポリマ
ーネマティック液晶板３は通電されずにくもりガラス状
となり、投影レンズ１３はポリマーネマティック液晶板
３にピントが合うようにレンズ焦点距離を変えて上記く
もりガラス状のポリマーネマティック液晶板３に像が現
れるようになっている。さらに、上記大型スクリーン３
０に像を映すときは、モニター／大画面投影切換えスイ
ッチ１６を「大画面投影」側に切換え操作すれば、ポリ
マーネマティック液晶板３の電極に電圧がかかり、該ポ
リマーネマティック液晶板３は素通しガラス状の透明に
なると共に、レンズ鏡筒１２に取付けられたモータ１４
が駆動して自動的に大型スクリーン３０にピントが合っ
た焦点距離となるように投影レンズ１３が移動するよう
になっている。

【００１５】さらに、液晶プロジェクター装置１により
図５に示す前面投射型（反射型）の大型スクリーン３
０′に大画面を投射するときには、上記操作釦パネル４
の映像左右反転スイッチ１７を押して使用するようにな
っている。なお、大型スクリーン３０，３０′よりもっ
と大きな又はもっと小さなサイズのスクリーンを使用す
るときには、操作釦パネル４に設けられた図示しないピ
ント合せ釦を押して手動でフォーカスを合わせることが
できるようになっている。

【００１６】図３の回路ブロック図に示すように、電気
回路２０は、電源コード６に接続された電源回路２１
と、映像入力端子５に接続された映像信号処理回路２２
と、ハロゲンランプ９に接続されたビデオライト電源回
路２３と、液晶パネル１１に接続された液晶ドライブ回
路２４と、モータ１４及びセンサ１５に接続されたフォ
ーカス回路２５と、ポリマーネマティック液晶板３に接
続されたＰＮ液晶ドライブ回路２６と、これら各回路２
１〜２６及び操作釦パネル４を制御するコントロール回
路２７から構成されている。

【００１７】以上実施例の液晶プロジェクター装置１に
よれば、小型スクリーンとしてのポリマーネマティック
液晶板３でモニター画面を映し出す場合には、操作釦パ
ネル４のモニター／大画面投影切換えスイッチ１６を
「モニター」側に操作する。これにより、上記ポリマー
ネマティック液晶板３は通電されずにくもりガラス状と
なると共に、投影レンズ１３はポリマーネマティック液
晶板３にピントが合うように所定方向に移動する。そし
て、液晶パネル１１の映像が平面ミラー７を介してくも
りガラス状のポリマーネマティック液晶板３に投影され
ることにより、該ポリマーネマティック液晶板３に小画
面のモニター画面が映し出される。

【００１８】また、この液晶プロジェクター装置１によ
り外部の背面投射型の大型スクリーン３０に大画面を映
し出す場合には、操作釦パネル４のモニター／大画面投
影切換えスイッチ１６を「大画面投影」側に切換え操作
する。これにより、ポリマーネマティック液晶板３の電
極に電圧がかかり、該ポリマーネマティック液晶板３は
透明な素通しガラス状になると共に、上記大型スクリー
ン３０にピントが合うように投影レンズ１３が所定方向
に移動する。そして、液晶パネル１１の映像が平面ミラ
ー７及び上記透明状態のポリマーネマティック液晶板３
を介して大型スクリーン３０に投影されることにより、
該大型スクリーン３０に大画面が映し出される。このと
き、上記透明なポリマーネマティック液晶板３が投影保
護窓として機能してキャビネット２の投影口２を遮蔽す
るので、キャビネット２内への塵埃等の侵入は確実に防
止される。

【００１９】このように、通常はポリマーネマティック
液晶板３をリアプロジェクター用の小画面を映し出すス
クリーンとして利用し、外部の大型スクリーン３０に大
画面を投影する場合には、キャビネット２の投影口２ａ
を閉塞する投影保護窓としてポリマーネマティック液晶
板３を機能させるようにしたので、キャビネット２の投
影口２ａから内部への塵埃等の侵入を確実に防ぐことが
でき、常に奇麗なモニター画面や大画面を楽しむことが
できる。また、モニター画面と大画面の切換えは、操作
釦パネル４のモニター／大画面投影切換えスイッチ１６
を「モニター」側か「大画面投影」側に切換え操作する
だけの簡単な操作で済むので、使い勝手が非常に良く、
さらに、この切換え操作と同時に、拡散状態のポリマー
ネマティック液晶板３及び大型スクリーン３０に対する
レンズ鏡筒１２内の投影レンズ１３のピントも自動的に
調整されるので、従来に比べて操作が非常に簡単で便利
である。さらにまた、各スクリーン３，３０に液晶パネ
ル１１の映像光を投影させるミラーを平面ミラー７の一
枚で済ませることができるので、装置全体の小型，軽量
化をより一段と図ることができる。

【００２０】尚、前記実施例によれば、液晶パネルを使
った液晶ビデオプロジェクター装置について説明した
が、チューブ式のビデオプロジェクター装置でもよい
し、スライドフィルム用のプロジェクター装置や映写機
にも前記実施例を応用できることは勿論である。また、
装置本体の背面側に映像入力端子のみを取付けたが、こ
の映像入力端子の他に音声入力端子とスピーカを設け
て、映像と音声の両方を出力するようにしてもよい。

【００２１】

【発明の効果】以上のように、この発明によれば、装置
本体の内部に小型スクリーンを設け、この小型スクリー
ンに小画面を投影してモニターできるようにすると共
に、スクリーン切換えにより外部の大型スクリーンに大
画面を投影できるようにしたプロジェクター装置におい
て、上記小型スクリーンに、電気のオン／オフにより素
通しガラス状の透明な投影保護窓となったり、光を拡散
させてくもりガラス状のスクリーンとなるデバイスを用
い、この小型スクリーンでモニターするときは該小型ス
クリーンを拡散状態とし、上記大型スクリーンを使うと
きは上記小型スクリーンを透明状態の投影保護窓とした
ことにより、簡単なスクリーン切換え操作により小画面
のモニター画面と大画面投影を楽しむことができる。

【００２２】また、外部の大型スクリーンに大画面を投
影する場合には、小型スクリーンを構成するデバイスに
通電して該小型スクリーンを素通しガラス状の透明な投
影保護窓として機能させ、この透明な小型スクリーンに
より装置本体の投影口を閉塞したことにより、装置本体
内に塵埃等が侵入することがなく、常に奇麗なモニター
画面や大画面を楽しむことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例を示す液晶プロジェクター
装置のモニター状態を示す斜視図。

【図２】上記液晶プロジェクター装置を背面投射型とし
て使用した場合の大画面投影状態を示す斜視図。

【図３】上記液晶プロジェクター装置の回路ブロック
図。

【図４】上記液晶プロジェクター装置において小型スク
リーンとして用いられるＰＮ液晶板の斜視図。

【図５】上記液晶プロジェクター装置を前面投射型とし
て使用した場合の大画面投射状態を示す斜視図。

【図６】従来例の液晶プロジェクター装置の斜視図。

【図７】（ａ）は他の従来例の液晶プロジェクター装置
をモニターとして使用した状態の斜視図、（ｂ）は同液
晶プロジェクター装置を背面投射型として使用した場合
の大画面投影状態を示す斜視図。

【符号の説明】

１…プロジェクター装置 ２…キャビネット（装置本体） ３…高分子分散液晶板（小型スクリーン） １３…投影レンズ １６…モニター／大画面投影切換えスイッチ ３０，３０′…大型スクリーン

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 筐型の装置本体の内部に小型スクリーン
   を設け、この小型スクリーンに小画面を投影してモニタ
   ーできるようにすると共に、スクリーン切換えにより外
   部の大型スクリーンに大画面を投影できるようにしたプ
   ロジェクター装置において、上記小型スクリーンに、電
   気のオン／オフにより素通しガラス状の透明な投影保護
   窓となったり、くもりガラス状に光を拡散させてスクリ
   ーンとなるデバイスを用い、この小型スクリーンでモニ
   ターするときは該小型スクリーンを拡散状態とし、上記
   大型スクリーンを使うときは上記小型スクリーンを透明
   状態の投影保護窓としたことを特徴とするプロジェクタ
   ー装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載のプロジェクター装置にお
   いて、上記小型スクリーンのデバイスとして高分子分散
   液晶板を用いたことを特徴とするプロジェクター装置。
3. 【請求項３】 請求項１記載のプロジェクター装置にお
   いて、上記装置本体にモニター／大画面投影切換えスイ
   ッチを設け、このモニター／大画面投影切換えスイッチ
   の切換えにより、上記拡散状態の小型スクリーン及び上
   記大型スクリーンに対する上記装置本体内の投影レンズ
   のピントを自動調整自在に構成したことを特徴とするプ
   ロジェクター装置。