JP4271764B2 - 圧電トランス電源 - Google Patents

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Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶ディスプレイのバックライト用圧電インバータ等の圧電トランス電源と圧電トランスの回路基板への実装方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、圧電トランスの実装方法としては、圧電トランスの振動の節点を柔軟な弾性体により固定し、節点以外の部分を柔軟な弾性体により支持を介する電源があった。
【０００３】
図２（ａ）は従来の圧電トランス電源の一例を示す平面図、図２（ｂ）は図２（ａ）の圧電トランス電源の側面図である。図２（ａ）及び（ｂ）に示すように、圧電トランス電源は、圧電トランス５９を圧電トランス５９を駆動するための電源回路部品を搭載した回路基板１０上に実装することによって構成されている。
【０００４】
圧電トランス５９は、トランス側面の表裏両面に設けられた外部電極５，６，７，８を備えている。この圧電トランス５９を回路基板１０に実装するには、圧電トランスの振動の節点３，４の下面側に柔軟な弾性体５１，５２を介すとともに、音の発生を防ぐための支持部材１１，１２，１３を設けている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来の圧電トランス電源において，圧電トランス５９と回路基板１０とが触れることによる音の発生を防ぐために固定部材５１，５２とは、別に支持部材１１，１２，１３を設けている。
【０００６】
しかし、この別の支持部材１１，１２，１３によって作業工程数が増加することに加えて、工程に必要とする時間をも増加させることになる。
【０００７】
従って、本発明の技術的課題は、従来の実装方法に比べて、工程数、実装にかかる時間を極力抑えた圧電トランス電源と圧電トランスの実装方法とを提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、１／２波長あるいは１波長の振動モードで駆動する圧電トランスを駆動するための回路部品を搭載した回路基板に、前記圧電トランスを実装する電源において、前記圧電トランス用素子と前記回路基板との間に、前記圧電トランス用素子の両端から全長の１／５までの部分を少なくとも含むように、柔軟性を備えた弾性体からなる固定部材を、点又は線状に挿入させて、前記圧電トランスを前記回路基板に固定したことを特徴とする圧電トランス電源が得られる。
【０００９】
また、本発明によれば、１／２波長あるいは１波長の振動モードで駆動する圧電トランスを、前記圧電トランスを駆動するための電源回路部品を搭載した回路基板上に、前記圧電トランスを実装するために、前記圧電トランスと前記回路基板との間に柔軟性を備えた弾性体からなる固定部材を介在させて前記圧電トランスを前記回路基板上に固定する圧電トランスの実装方法において、前記圧電トランスの各々の両端から全長の１／５までの部分に前記固定部材を点又は線状に設けて前記圧電トランスを前記回路基板上に実装することを特徴とする圧電トランスの実装方法が得られる。
【００１０】
即ち、本発明においては、１／２波長あるいは１波長の振動モードで駆動する圧電トランスと当該圧電トランスを駆動する回路部品を搭載した回路基板に実装する電源として、当該圧電トランスの振動の節点部分に対応する部分を含まないように両端から全長の１／５までの部分に、点又は線状に柔軟な弾性体で固定することで、当該圧電トランスと当該回路基板の固定とともに当該圧電トランスの支持の役割も果たすことにより、支持部材を省くことが可能となり、圧電トランスの作業工程の軽減と、実装にかかる時間の短縮をはかれるとともに、従来の支持に比べ支持面積が拡大し、より単一ではない励振に対して振動を吸収しやすい実装方法となり、より異常な振動を軽減できるものである。
【００１１】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
【００１２】
図１（ａ）は本発明の実施の形態による圧電トランス電源を示す平面図、図１（ｂ）は図の側面図である。
【００１３】
図１（ａ）及び図１（ｂ）を参照すると、圧電トランス９は、図２に示した従来技術によるものと同様の構造を有している。即ち、圧電トランス９は、トランス側面の表裏両面に設けられた外部電極５，６，７，８を備えている。尚、各部外電極５，６，７，８には、リード線が半田付けされているが、その記入が省略されている。従来と同様に、圧電トランス９を圧電トランスを駆動するための回路部品を搭載した回路基板１０に実装すると圧電トランス電源となる。
【００１４】
しかし、本発明の実施の形態においては、従来とは異なり、圧電トランス９を回路基板１０に実装するには、圧電トランスの節点３，４から両端に寄った下面側に柔軟な弾性体からなる固定部材１，２が、挿入され、接着された構成となっている。
【００１５】
上記本発明の実施の形態によるものの具体例として、５３／７．７／３．２ｍｍの圧電トランス９を回路基板１０に実装後、本発明の実施の形態によるものの特性比較を下記表１に示す。
【００１６】
【表１】
Figure 0004271764
【００１７】
上記表１に示すように、従来と比較して、本発明の実施の形態によるものにおいては、圧電トランスの発熱、消費電流、長さ方向の振動速度の波形に大きな変化はみられず、かつ従来品に比べて幅、厚み方向の振動が軽減されているうえ、可聴音のレべルが減少している。
【００１８】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明では、圧電インバータに使用される圧電トランスとこの圧電トランスを駆動するための回路部品を搭載した回路基板に実装した電源において、トランスの両端から全長の１／５までの部分に柔軟な弾性体を、固定部材としてだけではなく支持部材をかねて挿入、接着する実装方法を取ることにより、発熱、長さ方向の振動等の特性に変化なく、可聴音と幅、厚み方向の振動を減少させることができるうえに、支持部材をなくすことにより実装の工程数と実装にかかる時間を減少させることができる圧電トランス電源と圧電トランスの実装方法とを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】（ａ）は本発明の実施の形態による圧電トランス電源を示す平面図である。
（ｂ）は（ａ）の圧電トランス電源の側面図である。
【図２】（ａ）は従来技術による圧電トランス電源を示す平面図である。
（ｂ）は（ａ）の圧電トランス電源の側面図である。
【符号の説明】
１，２，５１，５２ 固定部材
３，４ 振動の節部
５，６，７，８ 外部電極
９，５９ 圧電トランス
１０ 回路基板
１１，１２，１３ 支持部材

Claims (2)

  1. １／２波長あるいは１波長の振動モードで駆動する圧電トランスと、前記圧電トランスを駆動するための電源回路部品を搭載した回路基板と、前記回路基板上に前記圧電トランスを実装するために、前記圧電トランスと前記回路基板との間に介在した柔軟性を備えた弾性体からなる固定部材とを備え、前記固定部材によって前記圧電トランスを前記回路基板上に固定した圧電トランス電源において、前記固定部材は、前記トランスの各々の両端から全長の１／５までの部分に点又は線状に設けられていることを特徴とする圧電トランス電源。
  2. １／２波長あるいは１波長の振動モードで駆動する圧電トランスを、前記圧電トランスを駆動するための電源回路部品を搭載した回路基板上に、前記圧電トランスを実装するために、前記圧電トランスと前記回路基板との間に柔軟性を備えた弾性体からなる固定部材を介在させて前記圧電トランスを前記回路基板上に固定する圧電トランスの実装方法において、前記圧電トランスの各々の両端から全長の１／５までの部分に前記固定部材を点又は線状に設けて前記圧電トランスを前記回路基板上に実装することを特徴とする圧電トランスの実装方法。
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