JP4262401B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はハロゲン化銀(以下、「AgX」と記す)乳剤を用いたハロゲン化銀写真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
平板状ハロゲン化銀粒子(以下「平板状粒子」という)は、その写真特性として
1)体積に対する表面積の比率(以下比表面積という)が大きく、多量の増感色素を表面に吸着させることができる為、固有感度に対して、色増感感度が相対的に高い。
2)平板状粒子を含む乳剤を塗布し、乾燥した場合、その粒子が支持体表面に平行に配列する為塗布層の厚さを薄くでき、その写真感光材料のシャープネスが良い。
3)レントゲン写真システムでは、平板状粒子に増感色素を加えると、ハロゲン化銀クロスオーバー光を顕著に減少させることができ、画質の劣化を防止できる。
4)光散乱が少なく、解像力の高い画像が得られる。
5)ブルー光に対する感度が低い為、緑感光層または、赤感光層に用いた場合に乳剤中からイエローフィルターを除去できる。
この様に多くの利点を有する為、従来から高感度の市販感光材料に用いられてきている。
特公平6−44132号、特公平5−16015号には、アスペクト比8以上の平板状粒子乳剤が開示されている。ここでいうアスペクト比とは、平板粒子の厚みにたいする直径の比率で示される。さらに粒子の直径とは、乳剤を顕微鏡または電子顕微鏡で観察した時、粒子の投影面積と等しい面積を有する円の直径を指すものとする。また厚みは平板状ハロゲン化銀を構成する二つの平行な主表面の距離で示される。
また、特公平4−36374号には、緑感乳剤層、赤感乳剤層の少なくとも一層に、厚み0.3μ未満、直径0.6μ以上である平板状粒子用いることにより、鮮鋭度と感度及び粒状性を向上させたカラー写真感光材料が記載されている。
しかるに近年、ハロゲン化銀感光材料の高感度化及び小フォーマット化が進み、より高感度で画質の改良されたカラー感光材料が強く望まれている。その為、より高感度で、より粒状性の優れたハロゲン化銀粒子乳剤が要求されており、従来の平板状ハロゲン化銀乳剤では、これらの要求に応えるには、不十分であり、より一層の性能向上が望まれていた。
【0003】
また、アスペクト比の大きい平板粒子ほど比表面積が大きくなるので上記の平板粒子の利点を大きく活用する事ができる。即ちより大きい表面積により多くの増感色素を吸着させる事により、1粒子当たりの光の吸収量を多くする事により高感度を得る事を可能にする。その為これまでより薄い平板粒子を調製する方法が幾多研究されてきた。特公平5−12696号にはゼラチン中のメチオニン基を酸化して無効化したゼラチンを分散媒として用いて薄い平板粒子を調製する方法が開示されている。特開平8−82883号にはアミノ基及びメチオニン基を無効化したゼラチンを分散倍媒として用いて薄い平板粒子を調製する方法が開示されている。また特開平10−148897号にはゼラチン中のアミノ基を化学修飾して、少なくとも2個以上のカルボキシル基を導入したゼラチンを分散媒として用いて薄い平板粒子を調製する方法が開示されている。
【0004】
平板粒子の調製においては、保護コロイド水溶液を保持する反応容器に、銀塩水溶液とハライド水溶液を添加するかわりにハロゲン化銀微粒子を添加して核形成及び/又は成長を行う方法が好ましい。この方法については、米国特許第4879208号、特開平1−183644号、同2−44335号、同2−43535号、同2−68538号にその技術が開示されている。また平均厚み0.07μm未満の極薄平板粒子乳剤の製造方法として欧州特許第507701A号、特開平10−239787号に開示されている。該製造方法は、ハロゲン化銀粒子の核形成及び/又は粒子成長を起こさせる反応容器の外に混合器を設け、該混合器に銀塩水溶液とハライド水溶液を供給して混合し、ハロゲン化銀微粒子を形成し、ただちに該微粒子を反応容器に供給し、該反応容器中で核形成及び/又は粒子成長を行わせることを特徴とする製造法である。該混合器で生成した極微粒子は反応容器に導入された後、撹拌によって反応容器内にばらまかれ、その粒子サイズが微細である為、容易に溶解し銀イオンとハライドイオンを放出し均一な核形成及び/又は成長を起こさしめる。即ち高い均一性を有し、且つ厚みが薄い平板粒子の製造が可能になった。該特許には平板粒子を調製した例が示されており、平板の平均厚みは最小で0.042μmでありアスペクト比は最大で40であった。
【0005】
特開平7−230133号、同8−87087号、同8−87088号には、平板厚み0.07μm未満でAgBr含率が50モル%以上の極薄平板粒子乳剤の製造法が開示されている。ここでは、該平板粒子の成長時に成長制御剤(トリアミノピリミジン、または5,7−ジヨード−8−ヒドロキシキノリン、または2個のヨード置換基を有するフェノール類)を添加し、平板粒子の厚みを薄く保ったまま成長させることを特徴としている。
【0006】
特開平10−104769号には、平板厚み0.01〜0.3μmでAgBr含率が60モル%以上の極薄平板粒子乳剤の製造法が開示されている。ここでは、該平板粒子の形成前に成長制御剤(複素環窒素4級塩基化合物を一分子中に一基以上含有する化合物)を添加し、厚みの薄い平板粒子を形成することを特徴としている。
【0007】
しかし、高アスペクト比化および成長制御剤の使用に伴い、平板粒子同士の凝集による平板厚みの変動係数の増加という大きな問題が生じる。凝集とは、二つ以上の平板粒子が集まって二次粒子を形成する現象を言い、この凝集が起こると粒状性の悪化、現像後の濃度低下、かぶりの上昇、写真特性の軟調化等の写真性能の低下を引き起こす。凝集は平板粒子の主表面同士が合着する現象で、平板粒子のアスペクト比が高い程、吸着成長制御剤量が多い程即ち吸着成長制御剤の粒子表面の被服率が高い程起こり易い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、非常に薄く、かつ厚みの変動係数の小さい主表面が(111)面である平板状ハロゲン化銀粒子からなるハロゲン化銀乳剤を用いたハロゲン化銀写真感光材料を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は以下の方法により達成された。
(1)全ハロゲン化銀粒子の投影面積の50%以上が下記の(i)〜(iii)のすべての要件を満足する平板状ハロゲン化銀粒子からなり、その厚みの変動係数が20%未満であり、該平板状ハロゲン化銀粒子が、要件( a )を満足する石灰処理骨ゼラチンの存在下で製造されたことを特徴とするハロゲン化銀乳剤を少なくとも1つ含有するハロゲン化銀写真感光材料。
(i)粒子厚み0.04μm未満、円相当径0.6μm以上
(ii)臭化銀含有率が70モル%以上の沃臭化銀あるいは塩沃臭化銀
(iii)(111)面からなる2つの平行な主平面を有する平板状ハロゲン化銀粒子
( a )パギー法に準じて測定された分子量分布において、分子量約200万以上の高分子量成分が5%以上30%以下、かつ分子量約10万以下の低分子量成分が55%以下の範囲にある。
【0010】
(2) 該平板状ハロゲン化銀粒子の厚みが0.033μm以下であることを特徴とする(1)に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
(3) 該平板状ハロゲン化銀粒子の平均円相当径が1.0μm以上であることを特徴とする(1)または(2)に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0011】
(4) 該平板状ハロゲン化銀粒子が下記一般式(I)、(II)及び(III)から選ばれる化合物からなる晶相制御剤を核形成時には反応容器中には存在させず、物理熟成時および成長時に反応容器中に存在させることを特徴とする方法で製造されたことを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0012】
【化3】
【0013】
(式中R1はアルキル基、アルケニル基、又はアラルキル基を表し、R2、R3、R4、R5およびR6はそれぞれ水素原子または置換基を表す。R2とR3、R3とR4、R4とR5、R5とR6は縮環してもよい。ただし、R2、R3、R4、R5及びR6の少なくとも一つがアリール基を表す。X-は対アニオンを表す。)
【0014】
【化4】
【0015】
(式中A1、A2、A3及びA4は含窒素ヘテロ環を完成させるための非金属原子群を表し、それぞれが同一でも異なっていてもよい。Bは2価の連結基を表す。mは0または1を表す。R1、R2はそれぞれアルキル基を表す。Xはアニオンを表す。nは0または1または2を表し、分子内塩のときはnは0または1である。)
【0016】
(5) 前記一般式(II)で表される晶相制御剤が下記晶相制御剤(1)または(2)であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【化103】
(6) 該平板状ハロゲン化銀粒子が反応容器にハロゲン化銀微粒子乳剤を供給して核形成及び/又は成長を行わせることを特徴とする方法によって製造されたことを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明は「全ハロゲン化銀粒子の投影面積の50%以上が下記の(i)〜( iii )のすべての要件を満足する平板状ハロゲン化銀粒子からなり、その厚みの変動係数が20%未満であり、該平板状ハロゲン化銀粒子が、要件( a )を満足する石灰処理骨ゼラチンの存在下で製造されたことを特徴とするハロゲン化銀乳剤を少なくとも1つ含有するハロゲン化銀写真感光材料。
(i)粒子厚み0.04μm未満、円相当径0.6μm以上
( ii )臭化銀含有率が70モル%以上の沃臭化銀あるいは塩沃臭化銀
( iii )(111)面からなる2つの平行な主平面を有する平板状ハロゲン化銀粒子
( a )パギー法に準じて測定された分子量分布において、分子量約200万以上の高分子量成分が5%以上30%以下、かつ分子量約10万以下の低分子量成分が55%以下の範囲にある。」に関するものであるが、その他の事項についても参考のため記載した。
本発明における平板状ハロゲン化銀粒子とは請求項1中の(i)〜(iii)のすべての要件を満たす粒子である。本発明における平板状ハロゲン化銀粒子(以下、「平板粒子」という)とは、2つの対向する平行な主表面を有し該主表面の円相当直径(該主表面と同じ投影面積を有する円の直径)が主表面の距離(即ち粒子の厚み)より10倍以上大きな粒子をいう。本発明における平板粒子の厚みの変動係数は40%未満であり、30%未満であることが好ましく、20%未満であることがさらに好ましく、15%未満であることが特に好ましい。ただし、変動係数とは、平板厚みの標準偏差を平均平板厚みで割って、100をかけた値である。
【0018】
本発明の平板粒子を有する乳剤の平均粒子直径/粒子厚み比は30〜500が好ましく、50〜500がである事がさらにが好ましい。ここに、平均粒子直径/粒子厚みとは、全平板粒子の粒子直径/厚み比を平均することにより得られるが簡便な方法としては、全平板粒子の平均直径と、全平板粒子の平均厚みとの比として求める事も出来る。
【0019】
本発明の平板粒子の直径(円相当)は0.6μm以上、好ましくは0.8μm以上、より好ましくは1.0μm以上であり、特に上限はないが、好ましくは20μm以下である。粒子厚みは0.05μm未満、好ましくは0.04μm未満、さらに好ましくは0.03〜0.01μmである。
本発明の平板粒子の円相当径の変動係数は30%以下、さらに20%以下、特に15%以下であることが好ましい。
本発明に於ける粒子直径、粒子厚みの測定は米国特許第4434226号に記載の方法に如く粒子の電子顕微鏡写真より求める事ができる。即ち粒子の厚みの測定は、参照用のラテックスとともに粒子の斜め方向から金属を蒸着し、そのシャドーの長さを電子顕微鏡写真上で測定し、ラテックスのシャドウの長さを参照にして計算する事により容易に知る事ができる。
【0020】
平板粒子は、その主表面が(111)と(100)の二つに大別されるが、本発明の平板粒子は、(111)面である双晶面を少なくとも1枚含み、双晶面と平行な(111)面を主表面とする平板粒子である。双晶面とは(111)面の両側ですべての格子点のイオンが鏡像関係にある場合に、この(111)面の事をいう。本発明における平板粒子は三角形平板粒子でも六角形平板粒子でもよい。ただし、三角形平板粒子とは、完全な三角形と、六角形であるが、六角形の場合はその隣接する長辺と短辺の比が5:1以上である平板粒子である。六角形において、3回回転対称が成立していない場合は、3組の長辺の平均値と、3組の短辺の平均値の比が5:1以上の平板粒子である。六角形平板粒子とは、六角形の隣接する長辺と短辺の比が5:1以下である平板粒子であり、3回回転対称が成立していない場合は、3組の長辺の平均値と、3組の短辺の平均値の比が5:1以下の平板粒子である。
【0021】
平板粒子のハロゲン組成としては、臭化銀含有率が70モル%以上の、沃臭化銀、塩沃臭化銀である。本発明の平板粒子のハロゲン組成に関する構造については、X線回折、EPMA(XMAという名称もある)法(電子線でハロゲン化銀粒子を走査して、ハロゲン化銀組成を検出する方法)、ESCA(X線を照射して粒子表面から出てくる光電子を分光する方法)などを組み合わせる事により確認する事ができる。
【0022】
また、本発明に関するハロゲン化銀乳剤においては、ハロゲン化銀粒子間の沃化銀含有率がより均一であることが好ましい。即ち、該ハロゲン化銀乳剤におけるヨウ化銀含有率の変動係数が30%以下であることが好ましく、20%以下であることがより好ましい。
【0023】
本発明の平板粒子の調製においては、保護コロイド水溶液を保持する反応容器に、銀塩水溶液とハライド水溶液を添加するかわりにハロゲン化銀微粒子を添加して核形成/及び又は成長を行う方法が好ましい。この方法については、米国特許第4879208号、特開平1−183644号、同2−44335号、同2−43535号、同2−68538号にその技術が開示されている。また平板粒子形成におけるヨウ素イオンの供給法として、微粒子ヨウ化銀(粒子径0.1μm以下、好ましくは0.06μm以下)乳剤を添加しても良く、この際、ヨウ化銀微粒子の供給法として米国特許第4879208号に開示されている製造法を用いる事が好ましい。これらの微粒子添加による核形成/及びまたは粒子成長を行う方法において、特開平10−239787号、同11−76783号に開示された攪拌槽を貫通する回転軸を持たない攪拌羽根を攪拌槽内で回転駆動して調製した微細なハロゲン化銀粒子を反応容器に添加してハロゲン化銀粒子の調製を行う方法が好ましい。
本発明において、ハロゲン化銀微粒子を形成する混合器への銀塩水溶液とハライド水溶液の添加方法としては、各溶液は一定速度で添加してもよいし、銀塩水溶液及び/又はハライド水溶液の添加速度、添加量、添加濃度を上昇又は下降させる方法を用いてもよい。また、各溶液は連続的に添加してもよいし、また断続的に添加してもよい。銀塩水溶液及びハライド水溶液の濃度は0.001〜2.5mol/lが好ましく、0.01〜1mol/lが更に好ましい。また、各溶液の脈動が小さいことが好ましい。脈動とは、短時間に流量が変動することを意味する。瞬間的な流量の変動値=(最大値−最小値)/平均流量が4%以下であることが好ましく、2%以下であることがより好ましく、1%以下であることが特に好ましい。
【0024】
本発明における該ハロゲン化銀微粒子の保護コロイドとして使用するゼラチンとしては、アルカリ処理でも酸処理でも良いが、通常アルカリ処理ゼラチンが良く用いられる。特に不純物イオンや不純物を除去した脱イオン処理や限外ろ過処理を施したアルカリ処理ゼラチンを用いる事が好ましい。アルカリ処理ゼラチンの他、酸処理ゼラチン、ゼラチンのアミノ基を置換したフタル化ゼラチン、琥珀化ゼラチン、トリメリットゼラチン、フェニルカルバミルゼラチン、炭素数が4〜16の脂肪族炭化水素やゼラチンのカルボキシル基を置換したエステル化ゼラチンの様な誘導体ゼラチン、分子量1000〜8万の低分子量ゼラチン(具体例として、酵素で分解したゼラチン、酸及び/またはアルカリで加水分解したゼラチン、熱で分解したゼラチン、超音波で分解したゼラチンを挙げる事ができる)、分子量11万〜30万の高分子量ゼラチン、メチオニン含量が50μモル/g以下のゼラチン、チロシン含量が30μモル/g以下のゼラチン、酸化処理ゼラチン、メチオニンがアルキル化によって不活性化したゼラチンを用いる事ができるし、それらの二種類以上の混合物をもちいる事もできる。混合器でより微細なハロゲン化銀微粒子を形成するため、混合器の温度は低く保つ必要があるが、35℃以下ではゼラチンが凝固しやすくなるため、低い温度でも凝固しない低分子量ゼラチンを使用することが好ましい。該低分子量ゼラチンの分子量は5万以下、好ましくは3万以下、より好ましくは1万以下である。さらにハロゲン化銀粒子の保護コロイド作用をもつ合成高分子も低い温度でも、凝固しないので本発明に用いられる。さらにゼラチン以外の天然高分子も本発明の同様に用いることができる。これらについては、特公平7−111550号、リサーチ・ディスクロージャー誌第176巻、No.17643(1978年12月)のIX項に記載されている。
【0025】
本発明で(111)主表面型平板粒子を形成する際用いられる、一般式(I)、(II)或いは(III)で表わされる化合物の詳細を説明する。
一般式(I)において、R1は炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ヘキサデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)、炭素数2〜20のアルケニル基(例えば、アリル基、2−ブテニル基、3−ペンテニル基)、炭素数7〜20のアラルキル基(例えば、ベンジル基、フェネチル基)が好ましい。R1で表される各基は置換されていてもよい。置換基としては以下のR2〜R6で表される置換可能な基と同義の置換基が挙げられる。
R2、R3、R4、R5およびR6はそれぞれ同じであっても異なっていてもよく、水素原子またはこれを置換可能な基を表す。置換可能な基としては以下のものが挙げられる。
ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基(例えば、ピリジル基、フリル基、イミダゾリル基、ピペリジル基、モルホリノ基等)、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、ウレイド基、ウレタン基、スルホニルアミノ基、スルファモイル基、カルバモイル基、スルホニル基、スルフィニル基、アルキルオキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基、りん酸アミド基、アルキルチオ基、アリールチオ基、シアノ基、スルホ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、ホスホノ基、ニトロ基、スルフィノ基、アンモニオ基(例えば、トリメチルアンモニオ基等)、ホスホニオ基、ヒドラジノ基等である。これらの基はさらに置換されていてもよい。
R2とR3、R3とR4、R4とR5、R4とR6は縮環してキノリン環、イソキノリン環、アクリジン環を形成してもよい。R2、R3、R4、R5とR6の各置換基の炭素数は、1から20である。
【0026】
X-は対アニオンを表す。対アニオンとしては例えば、ハロゲンイオン(クロルイオン、臭素イオン)、硝酸イオン、硫酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオン、トリフロロメタンスルホン酸イオン等が挙げられる。
一般式(I)において好ましくは、R1がアラルキル基を表し、R2、R3、R4、R5およびR6の少なくとも一つがアリール基を表す。
一般式(I)においてより好ましくは、R1がアラルキル基を表し、R4がアリール基を表し、X-がハロゲンイオンを表す。これらの化合物例が特願平6−333780号の晶癖制御剤1〜29に記載されているが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0027】
次に本発明で用いる一般式(II)及び(III)の化合物について詳細に説明する。
A1、A2、A3およびA4は、含窒素ヘテロ環を完成させるための非金属元素を表し、酸素原子、窒素原子、硫黄原子を含んでもよく、ベンゼン環が縮環してもかまわない。A1、A2、A3およびA4で構成されるヘテロ環は置換基を有してもよく、それぞれが同一でも異なっていてもよい。置換基としてはアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、ハロゲン原子、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、スルホ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、スルファモイル基、カルバモイル基、ウレイド基、アミノ基、スルホニル基、シアノ基、ニトロ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基を表す。好ましい例としては、A1、A2、A3およびA4は5〜6員環(例えば、ピリジン環、イミダゾール環、チアゾール環、オキサゾール環、ピラゾン環、ピリミジン環など)を挙げることができる。さらに好ましい例としてピリジン環を挙げることができる。
Bは2価の連結基を表す。2価の連結基とは、炭素数1から18のアルキレン基、炭素数6から18のアリーレン基、炭素数1から18のアルケニレン基、−SO2−、−SO−、−O−、−S−、−CO−、−N(R‘)−(R’はアルキル基、アリール基、水素原子を表す。)を単独または組み合わせて構成されるものを表す。好ましい例としては、Bはアルキレン、アルケニレンを挙げることができる。
R1とR2は炭素数1以上20以下のアルキル基を表す。R1とR2は同一でも異なっていてもよい。
アルキル基とは、置換あるいは無置換のアルキル基を表し、置換基としては、A1、A2、A3およびA4の置換基として挙げた置換基と同様である。
好ましい例としては、R1とR2はそれぞれ炭素数4〜10のアルキル基を表す。さらに好ましい例として置換あるいは無置換のアリール置換アルキル基を表す。Xはアニオンを表す。例えば、塩素イオン、臭素イオン、沃素イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、p−トルエンスルホナート、オギザラートを表す。nは0または1を表し、分子内塩の場合にはnは0である。
一般式(II)または一般式(III)で表される化合物の具体例が特開平2−32号に開示されている(化合物例1〜42)が、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
【0028】
本発明に用いる一般式(I)、(II)或いは(III)で表わされる化合物は、ハロゲン化銀結晶の(111)面に選択的に吸着する性質が顕著で、これを(111)晶相制御剤と呼ぶ。(111)主表面型の平板粒子形成においてこれらの化合物を存在させると該化合物が平板粒子の主表面に選択的に吸着し平板粒子の厚さ方向の成長を抑制し、その結果薄い平板粒子を得る事ができる。特開平10−104769号には、核形成(双晶形成)時に、(111)面晶相制御剤を用いてより薄い平板粒子を調製する事が開示されているが、本発明においては、該(111)晶相制御剤は、核形成時には存在させず、熟成及び成長時に存在させる。より具体的に言うと、該(111)晶相制御剤は、核形成終了後に添加するか、或いは引き続き行われる熟成時に添加される。さらに、平板粒子成長時にも該(111)晶相制御剤は存在し、必要によって成長開始前、或いは成長中に該(111)双晶制御剤を添加する事が好ましい。より好ましくは、該(111)晶相制御剤を平板粒子成長時に連続的に添加する。
【0029】
本発明に用いる一般式(I)、(II)或いは(III)で表わされる化合物の添加量はハロゲン化銀1モル当たり、5×10-4〜10-1モルであり、特に、10-3〜5×10-2モルであることが好ましい。
【0030】
本発明で平板粒子乳剤の保護コロイドとして使用するゼラチンとしては、アルカリ処理でも酸処理でも良いが、通常アルカリ処理ゼラチンが良く用いられる。アルカリ処理ゼラチンの場合は、その分子量に基づいて、サブα(低分子量)、α(分子量約10万)、β(分子量約20万)、γ(分子量約30万)およびボイド(高分子量)等からなる。特に不純物イオンや不純物を除去した脱イオン処理や限外ろ過処理を施したアルカリ処理ゼラチンを用いる事が好ましい。アルカリ処理ゼラチンの他、酸処理ゼラチン、ゼラチンのアミノ基を置換したフタル化ゼラチン、琥珀化ゼラチン、トリメリットゼラチン、フェニルカルバミルゼラチン、炭素数が4〜16の脂肪族炭化水素やゼラチンのカルボキシル基を置換したエステル化ゼラチンの様な誘導体ゼラチン、分子量1000〜8万の低分子量ゼラチン(具体例として、酵素で分解したゼラチン、酸及び/またはアルカリで加水分解したゼラチン、熱で分解したゼラチン、超音波で分解したゼラチンを挙げる事ができる)、分子量11万〜30万の高分子量ゼラチン、メチオニン含量が50μモル/g以下のゼラチン、チロシン含量が30μモル/g以下のゼラチン、酸化処理ゼラチン、メチオニンがアルキル化によって不活性化したゼラチンを用いる事ができるし、それらの二種類以上の混合物をもちいる事もできる。
平板粒子同士の凝集を改善して平板厚みの変動係数を小さくするため、平板粒子に吸着したゼラチン膜厚みを厚くすることおよびゼラチンの吸着力を強くすることが必要であり、高分子量ゼラチンを使用することが望ましい。特に(111)晶相制御剤の使用および高アスペクト比化に伴い平板粒子同士の凝集が悪化するため、平板厚みの変動係数を小さくするには高分子量ゼラチンの使用が有効である。該高分子量ゼラチンは、分子量200万以上の高分子量成分が5%以上30%以下、かつ分子量約10万以下の低分子量成分が55%以下であるものが好ましい。特に好ましは、分子量約200万以上の高分子量成分が5%以上15%以下、かつ分子量約10万以下の低分子量成分が50%以下である。
高分子量ゼラチンに関しては特開平11−237704号、特願2000−48166号、特願2000−95146号に開示されている。本発明において粒子形成行程で用いられるゼラチンの量は、1〜60g/銀モル、好ましくは3〜40gである。本発明の化学増感行程におけるゼラチンの濃度は1〜100g/銀モルが好ましく、1〜70g/銀モルがより好ましい。
【0031】
ゼラチンの一般的な製法に関してはよく知られており、例えばティー・エイチ・ジェームズ(T.H.James) 著、ザ・セオリー・オブ・ザ・フォトグラフィック・プロセス(The Theory of the Photographic Process)第4版、1977年[マクミラン(Macmillan) 社刊]、55頁、科学写真便覧(上)、72〜75頁(丸善株式会社)、菊地真一著、写真化学、1976年(共立出版)213頁、赤堀四郎、水島三郎編、蛋白質化学、1955年(共立出版)453頁等に記載されている。
【0032】
例えば、アルカリ処理ゼラチンの場合は、原料の骨や皮のカルシウムを除去した後、石灰処理漬けしてコラーゲン構造をほぐし、その後温水で抽出し、濃縮、乾燥して製造される。一般には抽出番数を1〜7段階とって抽出が行われ、抽出温度は抽出番数と共に上昇させていく。
【0033】
本発明で用いることができるゼラチンの製造方法としては下記の二つに大別される。
【0034】
1.ゼラチンの架橋を行わない方法
例えば下記のような方法が用いられる。
製法[1]上記製法中の抽出操作で抽出後期のゼラチン抽出液を使用して抽出初期のゼラチン抽出液を排除する。
製法[2]上記製法中、抽出以後乾燥までの製造工程において処理温度を40℃未満とする。
製法[3]ゼラチンゲルを冷水(15℃)透析する。[ザ・ジャーナル・オブ・フォトグラフィックサイエンス(The Journal of Photographic Science)、23巻33頁(1975)参照]。
製法[4]イソプロピルアルコールの使用による分画法。[ディスカッションズ・オブ・ザ・フアラディ・ソサイエティ(Discussions of the Faraday Society)、18巻、288頁(1954)参照]。
【0035】
上記の製法を単独もしくは組み合わせて用いることにより、本発明のゼラチンを得ることができる。
【0036】
2.ゼラチン架橋剤を用いる方法
本発明で用いられるゼラチンは、ゼラチンを架橋させることで分子量分布を制したものがより好ましく用いられる。架橋方法としては酵素によってゼラチン分子間の架橋する方法と、架橋剤を添加して架橋剤がゼラチン分子間に化学結合を作ってゼラチン分子を架橋する方法との二つがある。
【0037】
本発明で用いられる酵素による方法の代表的な方法として、トランスグルタミナーゼで架橋されたゼラチンについて述べる。トランスグルタミナーゼ酵素は、蛋白質であるゼラチンのグルタミン残基のγ−カルボキシアミド基と各種一級アミンとの間のアシル転移反応を触媒する機能によってゼラチンを架橋する事ができる。トランスグルタミナーゼは動物由来、植物由来、微生物由来のものがあり例えば、動物由来のものとしては、モルモットの肝臓などの哺乳類の臓器、血液より抽出したもの、また植物由来のものとしては、エンドウ豆より抽出、微生物由来のものとしては放線菌より抽出されている。本発明ではトランスグルタミナーゼ活性を示すものであれば、どの様な起源のものも好ましく用いる事ができる。
【0038】
本発明で用いられるトランスグルタミナーゼは、例えばClark 等の方法(Achives of Biochemistry and Biophysics, 79, 338 (1959)) 、Connel等の方法(J.Bilogical Chemistry, 246 (1971))、特開平4−207149号記載の方法、特開平6−30770号記載の方法のいずれで合成されたものでも好ましく用いる事ができる。これらのトランスグルタミナーゼとしては商品名アクテバ(味の素(株)製)があげられる。本発明で用いられるトランスグルタミナーゼ活性は、ベンジルオキシカルボニルLグルタミニルグリシンとヒドロキシアミンを反応させ、生成したヒドロキサム酸の量を求める事により測定できる。この測定により1分間に1×10-6モルのヒドリキサム酸を生成するトランスグルタミナーゼ活性を1ユニット(unit)とする。本発明で用いられるトランスグルタミナーゼは、使用されるゼラチンによって異なるが、ゼラチン1gに対して1×10-6モル以上のヒドロキサム酸を生成する量を添加して分子量分布を制御するのが好ましい。
【0039】
架橋剤によりゼラチンを架橋する方法としては、これまでゼラチンの硬化剤として知られている架橋剤は全てこれを使用する事ができる。以下にその代表的な化合物をあげる。
【0040】
A.無機架橋剤(無機硬膜剤)
カチオン性のクロム錯体;錯体の配位子としてはヒドロキシル基、シュウ酸基、クエン酸基、マロン酸基、乳酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、ギ酸塩、硫酸塩、塩化物、硝酸塩。
【0041】
アルミニウム塩;特に硫酸塩、カリみょうばん、アンモニウムみょうばん。上記の化合物はゼラチンのカルボキシル基を架橋する。
【0042】
B.有機架橋剤(有機硬膜剤)
1.アルデヒド系架橋剤;もっともよく使われるのはホルムアルデヒドである。またジアルデヒドでも有効な架橋ができ、その例としてはグリオキザール、スクシンアルデヒド、特にグルタルアルデヒドが有効である。ジグリコアルデヒドや種々の芳香族ジアルデヒド、またジアルデヒドスターチ、植物ガムのジアルデヒド誘導体も本発明の架橋に用いられる。
【0043】
2.N−メチロール化合物およびその他の保護されたアルデヒド架橋剤;ホルムアルデヒドと種々の脂肪族直鎖或いは環状のアミド、尿素、含窒素ヘテロ環との縮合によって得られるN−メチロール化合物。具体的には2,3−ジヒドロキジオキサン、ジアルデヒドとそのヘミアセタールの酢酸エステル、2,5−メトキシテトラヒドロフラン等があげられる。
【0044】
3.ケトン架橋剤;ジケトン、キノン類の化合物。よく知られているジケトンとして、2,3−ブタンジオン、CH3COCOCH3など。キノンとしては、p−ベンゾキノンがよく知られている。
【0045】
4.スルホン酸エステルとスルホニルハライド;代表的化合物としてビス(スルホニルクロリド)類およびビス(スルホニルフロリド)類がある。
【0046】
5.活性ハロゲン化合物;2個以上の活性ハロゲン原子をもつ化合物。代表的化合物としてケトン、エステル、アミドの単純なビス−α−クロロ或いはビス−α−ブロモ誘導体、ビス(2−クロロエチル尿素)、ビス(2−クロロエチル)スルフォン、ホスホールアミジックハライド等があげられる。
【0047】
6.エポキサイド;ブタジェンジオキサイドが代表的化合物としてあげられる。
【0048】
7.活性オレフィン;2個以上の二重結合、特に隣接する電子吸引基によって活性化された無置換ビニル基をもつ多くの化合物はゼラチンの架橋剤として有効である。この化合物の例としては、ジビニルケトン、レゾルシノールビス(ビニルスルホナート)、4,6−ビス(ビニルスルホナート)、4,6−ビス(ビニルスルホニル)−m−キシレン、ビス(ビニルスルホニルアルキル)エーテル或いはアミン、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−s−トリアジン、ジアクリルアミド、1,3−ビス(アクリロイル)尿素等があげられる。
【0049】
8.s−トリアジン系化合物;この系統では、シアヌルクロリド系硬膜剤については特公昭47−6151号、同47−33380号、同54−25411号、特開昭56−130740号に詳細な記載がある。またシアヌルクロリド系硬膜剤と類似した構造を持つ特公昭53−2726号、特開昭50−61219号、同56−27135号等に記載されている化合物も有用である。
【0050】
9.ビニルスルホン系化合物;ビニルスルホン系硬膜剤については、例えば特公昭47−24259号、同50−35807号、特開昭49−24435号、同53−41221号、同59−18944号等の公報に詳細な記載がある。
【0051】
10.カルバモイルアンモニウム塩;カルバモイルアンモニウム塩系硬膜剤についての詳細な記載は、特公昭56−12853号、同58−32699号、特開昭49−51945号、同51−59625号、同61−9641号に詳細な記載がある。
【0052】
11.ベルギー特許第825,726号に記載の化合物。
【0053】
12.アミジニウム塩系化合物;アミジニウム塩系硬膜剤については特開昭60−225148号に詳細な記述がある。
【0054】
13.カルボジイミド系化合物;これらのカルボジイミド系硬膜剤については、特開昭51−126125号、同52−48311号に詳細な記述がある。
【0055】
14.リジニウム塩基系化合物;これらのピリジニウム塩基硬膜剤については、特公昭58−50699号、特開昭57−44140号、同57−46538号に詳細な記載がある。
【0056】
15.ピリジニウム塩系化合物;これらのピリジニウム塩系硬膜剤については特開昭52−54427号に詳しく記載されている。
【0057】
本発明で用いられる硬膜剤としては前記の化合物の他にも、特開昭50−38540号、同52−93470号、同56−43353号、同58−113929号、米国特許第3,321,313号に記載された化合物等も用いられる。
【0058】
本発明に関するハロゲン化銀粒子は、粒子を形成する過程及び/又は成長させる過程で、金属イオンをドープすることができる。ドープする位置は内部及び/又は表面である。金属ドーパントとしては、鉄塩、コバルト塩、ニッケル塩、ルテニウム塩、カドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、エルビウム塩、ビスマス塩、イリジウム塩、インジウム塩、ロジウム塩、又は無機化合物及び/又は有機化合物を配位子とするその錯塩が用いられる。無機化合物配位子としてはCNまたはハロゲンが好ましい。
【0059】
ハロゲン化銀粒子は、転位線を粒子内に有してもよい。ハロゲン化銀粒子中に転位をコントロールして導入する技術に関しては、特開昭63−220238号に記載がある。この公報によれば、平均粒子径/粒子厚み比が2以上の平板状ハロゲン化銀粒子内部に特定の高ヨード相を設け、その外側を該高ヨード相よりもヨード含有率が低い相で覆うことによって転位を導入することができる。この転位の導入により、感度の上昇、保存性の改善、潜像安定性の向上、圧力カブリの減少等の効果が得られる。この公報記載の発明によれば、転位は主に平板粒子のエッジ部分に導入される。また、中心部に転位が導入された平板粒子については、米国特許5,238,796号明細書に記載がある。さらに、特開平4−348337号には、内部に転位を有する正常晶粒子が開示されている同公報には正常晶粒子に塩化銀または塩臭化銀のエピタキシーを生成し、そのエピタキシーを物理熟成及び/またはハロゲンによるコンバージョンによって転位を導入できることが開示されている。このような転位の導入によって、感度の上昇および圧力カブリの減少という効果が得られた。ハロゲン化銀粒子中の転位線は、例えば、J. F. Hamilton, Photo. Sci. Eng. 1967, 11, 57や、T.
Shinozawa, J. Soc. Photo Sci. JAPAN, 1972, 35, 213によって記載の低温での透過型電子顕微鏡を用いた直接法により観察することができる。すなわち、乳剤から転位が発生するほどの圧力をかけないように注意して取り出したハロゲン化銀粒子を電子顕微鏡観察用のメッシュにのせ、電子線による損傷(プリントアウト)を防ぐように試料を冷却した状態で透過法により観察を行う。この時、粒子の厚みが厚いほど電子線が透過しにくくなるので、高圧型(0.25μmの厚さに対し200keV以上)の電子顕微鏡を用いた方がより鮮明に観察することができる。この様な方法により得られた粒子の写真により、主平面に対し垂直な面から見た場合の各粒子についての転位線の位置および数を求めることができる。本発明は、ハロゲン化銀粒子のうち、50%以上の個数の粒子が一粒子当たり1本以上の転位線を含む場合に効果がある。
【0060】
本発明で調製されたハロゲン化銀粒子をホスト粒子とし、エピタキシャル粒子を形成してもよい。これについては、例えば、J. E. Masksky, J. Imag. Sci., 32, 166 (1988)、特開昭64−26837号、同64−26838号、同64−26840号、特開平1−179140号、米国特許4865962号、同4968595号、特開平8−171162号、特開2000−2959号、米国特許5604086号の記載を参考にすることができる。また、該ハロゲン化銀粒子をコアとし、内潜型粒子を形成してもよく、あるいは、該粒子とはハロゲン組成の異なるハロゲン化銀層を積層させ、いわゆるコア/シェル型粒子を形成してもよい。これらについては特開昭59−133542号、同63−151618号、米国特許3206313号、同3317322号、同3367778号、同3761276号、同4269927号等の記載を参考にすることができる。
【0061】
ハロゲン化銀粒子乳剤は次なる工程で、Ag+塩およびX-塩の添加で生じた余分の塩を取り除く工程が行われる。この際、水洗の前に粒子の沈降を促進するためにゼラチンを添加してもよい。水洗方法としては従来から知られている方法、即ち[1]ヌーデル水洗法、[2]沈降剤を加えて乳剤を沈降させ水洗する方法、[3]フタル化ゼラチンのような変性ゼラチンを用いる方法、[4]限外濾過法、等(詳細は、G.F.Duffin, “Photographic Emulsion Chemistry”, Focal Press. London, 1966年、参照)を用いることができる。
【0062】
本発明に基づいてハロゲン化銀乳剤を製造するに当って、粒子形成時から塗布時までに添加することのできる添加剤に特に制限はない。また、既知のあらゆる技術との組み合せを用いることができる。これらに関しては、次の文献の記載を参考にすることができる。結晶形成過程で成長を促進するために、また粒子形成および/または化学増感時に化学増感を効果的にならしめるためにハロゲン化銀溶剤を用いることができる。しばしば用いられるハロゲン化銀溶剤としては水溶性チオシアン酸塩、アンモニア、チオエーテル、チオ尿素などを挙げることができる。例えばチオシアン酸塩(米国特許2222264号、同2448534号、同3320069号各公報など)、アンモニア、チオエーテル化合物(例えば米国特許3271157号、同3574628号、同3704130号、同4297439号、同4276347号各公報など)、チオン化合物(例えば特開昭53−144319号、同53−82408号、同55−77737号各公報など)、アミン化合物(例えば特開昭54−100717号公報など)、チオ尿素誘導体(例えば特開昭55−2982号公報)、イミダゾール類(特開昭54−100717号公報)、置換メルカプトテトラソール(特開昭57−202531号公報)などを挙げることができる。
【0063】
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤の製造は、これまで知られているあらゆる方法を用いることができる。すなわち、ゼラチン水溶液を有する反応容器に効率の良い撹拌のもとに銀塩水溶液およびハロゲン塩水溶液を添加する。具体的方法としてはP.G1afkides著Chemi et Phisique Photographique (Paul Montel社刊、1967年)、G.F.Duffin著Photographic Emulsion Chemistry (The Focal Press刊、1966年)、V.L.Zelikman et al著Making And Coating Photographic Emulsion(the Focal Press刊、1964年)などに記載された方法を用いて調製することができる。すなわち、酸性法、中性法、アンモニア法等のいずれでもよく、また、可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる形式としては、片側混合法、同時混合法それらの組合せなどのいずれを用いてもよい。同時混合法の一つの形式として、ハロゲン化銀が生成される液相中のpAgを一定に保つ方法、すなわち、いわゆるコントロールド・ダブルジェット法を用いることもできる。また、英国特許1535016号公報、特公昭48−36890号、同52−16364号各公報等に記載されているような、硝酸銀やハロゲン化アルカリ水溶液の添加速度を粒子成長速度に応じて変化させる方法や、米国特許4242445号、特開昭55−158124号などの各公報等に記載されているような水溶液濃度を変化させる方法を用いて臨界過飽和度を越えない範囲において早く成長させることが好ましい。これらの方法は、再核発生を起こさず、ハロゲン化銀粒子が均一に成長するため、好ましく用いられる。
【0064】
反応容器に銀塩溶液とハロゲン塩溶液を添加する代りに、あらかじめ調製された微粒子を反応容器に添加して、核形成および/または粒子成長を起こさせ、ハロゲン化銀粒子を得る方法に関しては特開平1−183644号、特開平1−183645号各公報、米国特許4879208号公報、特開平2−44335号、特開平2−43534号、特開平2−43535号各公報に記載されている。この方法によれば、乳剤粒子結晶内のハロゲンイオンの分布を高度に均一にすることができ、好ましい写真特性を得ることができる。さらに本発明においては、種々の構造を持った乳剤粒子を用いることができる。粒子の内部(コア部)と外側(シェル部)から成る、いわコア/シェル二重構造粒子、さらに特開昭60−222844号公報に開示されているような三重構造粒子や、それ以上の多層構造粒子が用いられる。乳剤粒子の内部に構造をもたせる場合、上述のような包み込む構造だけでなく、いわゆる接合構造を有する粒子を作ることもできる。これらの例は特開昭59−133540号、特開昭58−108526号各公報、欧州特許199290A2号、特公昭58−24772号、特開昭59−16254号各公報などに開示されている。接合する結晶は、ホストとなる結晶と異なる組成をもってホスト結晶のエッジやコーナー部、あるし)は面部に接合して生成させることができる。このような接合結晶はホスト結晶がハロゲン組成に関して均一であっても、あるいはコア−シェル型の構造を有するものであっても形成させることができる。接合構造の場合には、ハロゲン化銀同志の組み合わせは当然可能であるが、ロダン銀、炭酸銀などの岩塩構造でない銀塩化合物をハロゲン化銀と組み合わせ接合構造をとることが可能であれば用いてもよい。
【0065】
これらの構造を有するヨウ臭化銀粒子の場合、例えばコア−シェル型の粒子において、コア部のヨウ化銀含有量が高く、シェル部のヨウ化銀含有量が低くても、また逆に、コア部のヨウ化銀含有量が低く、シェル部のヨウ化銀含有量が高い粒子でもよい。同様に接合構造を有する粒子についても、ホスト結晶のヨウ化銀含有率が高く、接合結晶のヨウ化銀含有率が相対的に低い粒子であっても、その逆の粒子であってもよい。また、これらの構造を有する粒子の、ハロゲン組成の異なる境界部分は、明確な境界であっても、組成差により混晶を形成して不明確な境界であってもよく、また積極的に連続的な構造変化をつけたものでもよい。本発明に用いるハロゲン化銀乳剤は、欧州特許EP−0096727B1、EP−0064412B1などに開示されているような、粒子に丸みをもたらす処理、あるいはドイツ特許DE−2306447C2、特開昭60−221320号公報に開示されているような表面の改質を行なってもよい。
【0066】
本発明における化学増感としては、硫黄増感、セレン増感、テルル増感、といったカルコゲン増感と、貴金属増感及び還元増感をそれぞれ単独あるいは組み合わせて用いることができる。
【0067】
硫黄増感においては、不安定硫黄化合物を用い、P.Grafkides著、Chimie et Physique Photographique (Paul Montel社刊、1987年、第5版)、Research Disclosure誌307巻307105号などに記載されている不安定硫黄化合物を用いることができる。具体的にはチオ硫酸塩(例えばハイポ)、チオ尿素類(例えばジフェニルチオ尿素、トリエチルチオ尿素、N−エチル−N’−(4−メチル−2−チアゾリル)チオ尿素、カルボキシメチルトリメチルチオ尿素)、チオアミド類(例えば、チオアセトアミド)、ローダニン類(例えば、ジエチルローダニン、5−ベンジリデン−N−エチル−ローダニン)、フォスフィンスルフィド類(例えば、トリメチルフォスフィンスルフィド)、チオヒダントイン類、4−オキソ−オキサゾリジン−2−チオン類、ジポリスルフィド類(例えば、ジモルフォリンジスルフィド、シスチン、ヘキサチオカン−チオン)、メルカプト化合物(例えば、システィン)、ポリチオン酸塩、元素状硫黄などの公知の硫黄化合物および活性ゼラチンなども用いることができる。
【0068】
セレン増感においては、不安定セレン化合物を用い、特公昭43−13489号、同44−15748号、特開平4−25832号、同4−109240号の各公報などに記載されている不安定セレン化合物を用いることができる。具体的には、コロイド状金属セレン、セレノ尿素類(例えば、N,N−ジメチルセレノ尿素、トリフルオロメチルカルボニル−トリメチルセレノ尿素、アセチルートリメチルセレノ尿素)、セレノアミド類(例えば、セレノアセトアミド、N,N−ジエチルフェニルセレノアミド)、フォスフィンセレニド類(例えば、トリフェニルフォスフィンセレニド、ペンタフルオロフェニル−トリフェニルフォスフィンセレニド)、セレノフォスフェート類(例えば、トリ−p−トリルセレノフォスフェート、トリ−n−ブチルセレノフォスフェート)、セレノケトン類(例えば、セレノベンゾフェノン)、イソセレノシアネート類、セレノカルボン酸類、セレノエステル類、ジアシルセレニド類などを用いればよい。また更に、特公昭46−4553号、同52−34492号各公報などに記載の非不安定セレン化合物、例えば亜セレン酸、セレノシアン化カリウム、セレナゾール類、セレニド類なども用いることができる。
【0069】
テルル増感においては、不安定テルル化合物を用い、カナダ特許800958号、英国特許1295462号、同1396696号の各公報に記載されている不安定テルル化合物を用いることができる。具体的には、テルロ尿素類(例えば、テトラメチルテルロ尿素、N,N’−ジメチルエチレンテルロ尿素、N,N’−ジフェニルエチレンテルロ尿素)、フォスフィンテルリド類(例えば、ブチル−ジイソプロピルフォスフィンテルリド、トリブチルフォスフィンテルリド、トリブトキシフォスフィンテルリド、エトキシ−ジフェニルフォスフィンテルリド)、ジアシル(ジ)テルリド類(例えば、ビス(ジフェニルカルバモイル)ジテルリド、ビス(N−フェニル−N−メチルカルバモイル)ジテルリド、ビス(N−フェニル−N−メチルカルバモイル)テルリド、ビス(エトキシカルボニル)テルリド)、イソテルロシアナート類、テルロアミド類、テルロヒドラジド類、テルロエステル類(例えば、ブチルヘキシルテルロエステル)、テルロケトン類(例えば、テルロアセトフェノン)、コロイド状テルル、(ジ)テルリド類、その他のテルル化合物(ポタシウムテルリド、テルロペンタチオネートナトリウム塩)などを用いればよい。
【0070】
貴金属増感については、前述のP.Grafkides著、Chimie et Physique Photographique (Paul Montel社刊、1987年、第5版)、Research Disclosure誌307巻307105号などに記載されている金、白金、パラジウム、イリジウムなどの貴金属塩を用いることができ、中でも特に金増感が好ましい。具体的には、塩化金酸、カリウムクロロオーレート、カリウムオーリチオシアネート、硫化金、金セレナイドにくわえて米国特許2642361号、同5049484号、同5049485号各明細書などに記載の金化合物も用いることができる。還元増感については、前述のP.Grafkides著、Chimie et Physique Photographique(Paul Montel社刊、1987年、第5版)、Research Disclosure誌307巻307105号などに記載されている公知の還元性化合物を用いることができる。具体的には、アミノイミノメタンスルフィン酸(別名、二酸化チオ尿素)、ボラン化合物(例えば、ジメチルアミンボラン)、ヒドラジン化合物(例えば、ヒドラジン、p−トリルヒドラジン)、ポリアミン化合物(例えばジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン)、塩化第1スズ、シラン化合物、レダクトン類(例えば、アスコルビン酸)、亜硫酸塩、アルデヒド化合物、水素ガスなどを用いればよい。また高pHや銀イオン過剰(いわゆる銀熟成)の雰囲気で還元増感を施してもよい。
【0071】
これらの化学増感は単独でも2種以上を組合せてもよいが、組合せるときは特にカルコゲン増感と金増感の組合せが好ましい。また、還元増感は、ハロゲン化銀粒子の形成時に施すのが好ましい。本発明で用いられるカルコゲン増感剤の使用量は、使用するハロゲン化銀粒子、化学増感条件などにより変わるが、ハロゲン化銀1モル当リ10-8〜10-2モル、好ましくは、10-7〜5×10-3モル程度を用いる。本発明で用いられる貴金属増感剤の使用量は、ハロゲン化銀1モル当り10-7〜10-2モル程度を用いる。本発明における化学増感の条件に特に制限はないが、pAgとしては6〜11、好ましくは7〜10であり、pHとしては4〜10が好ましく、温度としては40〜95℃が、さらには45〜85℃が好ましい。
【0072】
ハロゲン化銀乳剤は通常、分光増感される。分光増感色素としては、通常メチン色素が用いられる。メチン色素には、シアニン色素、メロシアニン色素、複合シアニン色素、複合メロシアニン色素、ホロポーラーシアニン色素、ヘミシアニン色素、スチリル色素およびヘミオキソノール色素が含有される。これらの色素類には、塩基性ヘテロ環として、シアニン色素類に通常利用される環のいずれも適用できる。塩基性ヘテロ環の例としては、ピロリン環、オキサゾール環、チアゾリン環、ピロール環、オキサゾール環、チアゾール環、セレナゾール環、イミダゾール環、テトラゾール環およびピリジン環を挙げることができる。また、ヘテロ環に脂環式炭化水素環や芳香族炭化水素環が結合した環も利用できる。縮合環の例としては、インドレニン環、ベンズインドレニン環、インドール環、ベンズオキサゾール環、ナフトオキサゾール環、ベンズチアゾール環、ナフトチアゾール環、ベンズイミダゾール環、ベンゾゼレナゾール環およびキノリン環を挙げることができる。これらの環の炭素原子に、置換基が結合していてもよい。メロシアニン色素または複合メロシアニン色素には、ケトメチレン構造を有する5員または6員のヘテロ環を適用することができる。そのようなヘテロ環の例としては、ピラゾリン−5−オン環、チオヒダントイン環、2−チオオキサゾリジン−2、4−ジオン環、チアゾリジン−2,4−ジオン環、ローダニン環およびチオバルビツール酸環を挙げることができる。
【0073】
増感色素の添加量は、ハロゲン化銀1モル当たり0.001〜100ミリモルであることが望ましく、0.01〜10ミリモルであることが更に好ましい。増感色素は、好ましくは、化学増感中または化学増感前(例えば、粒子形成時や物理熟成時)に添加される。増感色素とともに、それ自身分光増感作用を示さない色素、あるいは可視光を実質的に吸収しない物質であるって強色増感を示す物質を、ハロゲン化銀乳剤に添加してもよい。このような色素または物質の例には、含窒素複素環基で置換されたアミノスチル化合物(米国特許2933390号および同3635721号各明細書に記載)、芳香族有機酸ホルムアルデヒド縮合物(米国特許3743510号明細書に記載)、カドミウム塩およびアザインデン化合物が含まれる。増感色素と上記色素または物質との組み合わせについては、米国特許3615613号、同3615641号、同3617295号および同3635721号各明細書に記載がある。
【0074】
ハロゲン化銀乳剤は、感光材料の製造工程、保存中あるいは写真処理中のカブリを防止し、あるいは写真性能を安定化させる目的で、種々の化合物を含有させることができる。このような化合物の例には、アゾール類(例、ベンゾチアゾリウム塩、ニトロインダゾール類、トリアゾール類、ベンゾトリアゾール類、ベンゾイミダゾール類(特にニトロ−またはハロゲン置換体);ヘテロ環メルカプト化合物類(例、メルカプトチアゾール類、メルカプトベンゾチアゾール類、メルカプトベンズイミダゾール類、メルカプトチアジアゾール類、メルカプトテトラゾール類(特に、1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール)、メルカプトピリミジン類);カルボキシル基やスルホン基などの水溶性基を有する上記のヘテロ環メルカプト化合物類;チオケト化合物(例、オキサゾリンチオン);アザインデン類(例、テトラアザインデン類(特に、4−ヒドロキシ置換(1,3,3a、7)テトラアザインデン類));ベンゼンチオスルホン酸類およびベンゼンスルフィン酸が含まれる。一般にこれらの化合物は、カブリ防止剤または安定剤として知られる。カブリ防止剤または安定剤の添加時期は、通常、化学増感を施した後に行なわれる。しかし、化学増感の途中または化学増感の開始以前の時期の中から選ぶこともできる。すなわち、ハロゲン化銀乳剤粒子形成過程において、銀塩溶液の添加中でも、添加後から化学増感開始までの間でも、化学増感の途中(化学増感時間中、好ましくは開始から50%までの時間内に、より好ましくは20%までの時間内)でもよい。
【0075】
ハロゲン化銀写真材料の層構成について特に制限はない。ただし、カラー写真材料の場合は、青色、緑色および赤色光を別々に記録するために多層構造を有する。各ハロゲン化銀乳剤層は、高感度層と低感度層の二層からなっていてもよい。実用的な層構成の例を下記(1)〜(6)に挙げる。
(1)BH/BL/GH/GL/RH/RL/S
(2)BH/BM/BL/GH/GM/GL/RH/RM/RL/S
(3)BH/BL/GH/RH/GL/RL/S
(4)BH/GH/RH/BL/GL/RL/S
(5)BH/BL/CL/GH/GL/RH/RL/S
(6)BH/BL/GH/GL/CL/RH/RL/S
Bは青色感性層、Gは緑色感性層、Rは赤色感性層、Hは最高感度層、Mは中間感度層、Lは低感度層、Sは支持体、CLは重層効果付与層である。保護層、フィルター層、中間層、ハレーション層、中間層、ハレーション防止層や下引層のような非感光性層は省略してある。同一感色性の高感度層と低感度層を逆転して配置してもよい。(3)については、米国特許4184876号明細書に記載がある。(4)については、RD−22534、特開昭59−177551号および同59−177552号各公報に記載がある。また、(5)と(6)については、特開昭61−34541号公報に記載がある。好ましい層構成は(1)、(2)および(4)である。
【0076】
本発明のハロゲン化銀乳剤は、黒白ハロゲン化銀写真感光材料(例えば、Xレイ感光材料、リス型感光材料、黒白撮影用ネガフィルムなど)やカラー写真感光材料(例えば、カラーネガフィルム、カラー反転フィルム、カラーペーパー等)に用いることができる。さらに、拡散転写用感光材料(例えば、カラー拡散転写要素、銀塩拡散転写要素)、熱現像感光材料(黒白、カラー)等にも用いることができる。
【0077】
本発明のハロゲン化銀乳剤は、多層からなるカラー感光材料において用いることにより、その写真性能をより発揮することができるので好ましい。本発明のハロゲン化銀乳剤は、いずれもの感光性層において用いることができるが、特に赤感光性層または緑感光性層で用いることが好ましく、赤感光性層で用いることがさらに好ましい。
【0078】
ハロゲン化銀乳剤の種々の添加剤(例、バインダー、化学増感剤、分光増感剤、安定剤、ゼラチン硬化剤、界面活性剤、帯電防止剤、ポリマーラテックス、マット剤、カラーカプラー、紫外線吸収剤、退色防止剤、染料)、写真材料の支持体および写真材料の処理方法(例、塗布方法、露光方法、現像処理方法)については、リサーチディスクロージャー176巻、アイテム17643(RD−17643)、同187巻、アイテム18716(RD−18716)および同225巻、アイテム22534(RD−22534)の記載を参考にすることができる。
【0079】
これらリサーチ・ディスクロージャーの記載を、以下の一覧表(表1)に示す。
【0080】
ゼラチン硬化剤としては、例えば、活性ハロゲン化合物(2,4−ジクロル−6−ヒトロキシ−1,3,5−トリアジンおよびそのナトリウム塩など)および活性ビニル化合物(1,3−ビスビニルスルホニル−2−プロパノール、1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタンあるいはビニルスルホニル基を側鎖に有するビニル形ポリマーなど)は、ゼラチンなど親水性コロイドを早く硬化させ安定な写真特性を与えるので好ましい。N−カルバモイルピリジニウム塩類(1−モルホリノカルボニル−3−ピリジニオ)メタンスルホネナートなど)やハロアミジニウム塩類(1−(1−クロロ−1−ピリジノメチレン)ピロリジニウム−2−ナフタレンスルホナートなど)も硬化速度が早く優れている。カラー写真材料は、RD. No.17643の28〜29項、および同No.18716の651左欄〜右欄に記載された通常の方法によって現像処理することができる。カラー写真感光材料は、現像、漂白定着もしくは定着処理の後に、通常、水洗処理または安定化処理を施す。水洗工程は二槽以上の槽を向流水洗にし、節水するのが一般的である。安定化処理としては水洗工程のかわりに特開昭57−8543号公報記載のような多段向流安定化処理が代表例として挙げられる。
【0081】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
実施例1
乳剤1−A(比較)
図1に示した工程において、下記の様にして平板粒子を調製した。この実施例では核形成は反応容器で行い、粒子成長は混合器で調製した微粒子を反応容器に添加して行う方法を示す。反応容器1に水1.0リットルと酸化処理を施した骨ゼラチン(メチオニン含量が5mmol/g)0.5gとKBr0.38gを添加して溶解し20℃に保った溶液中に攪拌しながら、反応容器1に0.29Mの硝酸銀水溶液20ccと0.29MのKBr水溶液20ccを40秒間かけて添加した。(核形成)
温度を20℃から75℃に29分間かけて上昇させ、2分間放置した。温度上昇の途中で、アミノ基を95%トリメリット化した10重量%骨ゼラチン溶液495cc及びKBrを添加して反応容器1内の乳剤のpBrを2.1にした。(熟成)
その後混合器10に0.53Mの硝酸銀水溶液942ccと、低分子量骨ゼラチン(平均分子量2万)を5重量%含む0.59MのKBr水溶液942ccを42分間かけて定量添加した。混合器10で生成した微粒子乳剤は連続的に反応容器1に添加された。(成長)
混合器10は特開平10−239787に記載の混合器であり、混合器の容量は0.5cc、2つの攪拌羽根を用い、攪拌回転数は上1000回転、下2000回転とし、互いに逆方向に回転した。表2に得られた平板粒子の特性を示す。
【0082】
乳剤1−B(比較)
0.02Mの晶相制御剤(1)水溶液を、核形成終了3分後に10mlを反応容器1に添加し、成長中に0.02Mの晶相制御剤(2)水溶液150mlを42分間かけて反応容器1に添加した以外は乳剤1−Aと同様におこなった。表2に得られた平板粒子の特性を示す。
【0083】
【化5】
【0084】
乳剤1−C(本発明)
平板状粒子成長前に、架橋剤(1)で架橋した高分子量骨ゼラチン(高分子量成分が11.8%)10重量%溶液200ccを反応容器1に添加した以外は乳剤1−Bと同様におこなった。
本発明の乳剤1−Cのハロゲン化銀粒子の構造を示す電子顕微鏡写真を図1に示した。写真中の球状のラテックスの直径は0.2μmである。
架橋剤(1)
【0085】
【化6】
【0086】
乳剤1−D(本発明)
平板状粒子成長前に、架橋剤(1)で架橋した高分子量骨ゼラチン(高分子量成分が16.2%)10重量%溶液200ccを反応容器1に添加した以外は乳剤1−Bと同様におこなった。
【0087】
乳剤2−A(比較)
図1に示した工程において、下記の様にして平板粒子を調製した。この実施例では核形成は反応容器で行い、粒子成長は混合器で調製した微粒子を反応容器に添加して行う方法を示す。反応容器1に水1.0リットルと酸化処理を施した骨ゼラチン(メチオニン含量が5mmol/g)0.5gとKBr0.38gを添加して溶解し20℃に保った溶液中に攪拌しながら、反応容器1に0.29Mの硝酸銀水溶液20ccと0.29MのKBr水溶液20ccを40秒間かけて添加した。(核形成)
温度を20℃から75℃に29分間かけて上昇させ、2分間放置した。温度上昇の途中で、アミノ基を95%トリメリット化した10重量%骨ゼラチン溶液495cc及びKBrを添加して反応容器1内の乳剤のpBrを2.1にした。(熟成)
その後よく攪拌された反応容器に、0.53Mの硝酸銀水溶液942ccと0.59MのKBr水溶液942ccをダブルジェットで42分間かけて定量添加した。(成長)
表2に得られた平板粒子の特性を示す。
【0088】
乳剤2−B(比較)
0.02Mの晶相制御剤(1)水溶液を、核形成終了3分後に10mlを反応容器1に添加し、成長中に0.02Mの晶相制御剤(2)水溶液150mlを42分間かけて反応容器1に添加した以外は乳剤2−Aと同様におこなった。表2に得られた平板粒子の特性を示す。
【0089】
乳剤2−C(本発明)
平板状粒子成長前に、架橋剤(1)で架橋した高分子量骨ゼラチン(高分子量成分が11.8%)10重量%溶液200ccを反応容器1に添加した以外は乳剤2−Bと同様におこなった。
【0090】
乳剤2−C(本発明)
平板状粒子成長前に、架橋剤(1)で架橋した高分子量骨ゼラチン(高分子量成分が16.2%)10重量%溶液200ccを反応容器1に添加した以外は乳剤2−Bと同様におこなった。
【0091】
乳剤1−B、1−C、1−D、2−B、2−C、2−Dは請求項1記載の(i)〜(iii)の要件を満たす平板粒子が50%以上存在し、その平均厚み、平均円相当径が表1の如くであった。
【0092】
【表1】
【0093】
各乳剤の全ハロゲン化銀粒子の投影面積の70%以上が平板粒子であり、表2に該平板粒子の平均平板厚みおよび平均円相当径の測定値を示す。変動係数とは、平板厚みの標準偏差を平均平板厚みで割って、100をかけた値である。表2の結果から、本発明の乳剤1−C、1−Dと1−A、2−C、2−Dと2−Aを比較すると、晶相制御剤(1)と(2)の水溶液を添加した乳剤1−C、1−D、2−C、2−Dの方が、平板厚みの薄い本発明の平板粒子を形成することが解った。また、乳剤1−C、1−Dと1−B、乳剤2−C、2−Dと2−Bを比較すると、高分子量骨ゼラチン(高分子量成分が37%)を添加した乳剤1−C、1−D、2−C、2−Dの方が、平板厚みの変動係数が小さい本発明の平板粒子を形成することがわかった。
【0094】
表2の核乳剤を最適に化学増感し、分光増感してその写真性を比較した。
本発明の乳剤1−C、1−D及び2−C、2−Dはそれぞれ比較乳剤に比べて、感度/、カブリとも良好であり、写真特性の軟調化が改善し、鮮鋭度が向上した。
【0095】
【発明の効果】
本発明により、より厚みの薄い、厚みが単分散であり、感度とカブリの良好な平板粒子乳剤を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の概略構成を示す概略断面図である。
【図2】ハロゲン化銀粒子の構造を示す電子顕微鏡写真である。
【符号の説明】
1 反応容器
2 保護コロイド水溶液
3 攪拌羽根
10 混合器
12、13 液供給口
16 液排出口
Claims (6)
- 全ハロゲン化銀粒子の投影面積の50%以上が下記の(i)〜(iii)のすべての要件を満足する平板状ハロゲン化銀粒子からなり、その厚みの変動係数が20%未満であり、該平板状ハロゲン化銀粒子が、要件( a )を満足する石灰処理骨ゼラチンの存在下で製造されたことを特徴とするハロゲン化銀乳剤を少なくとも1つ含有するハロゲン化銀写真感光材料。
(i)粒子厚み0.04μm未満、円相当径0.6μm以上
(ii)臭化銀含有率が70モル%以上の沃臭化銀あるいは塩沃臭化銀
(iii)(111)面からなる2つの平行な主平面を有する平板状ハロゲン化銀粒子
( a )パギー法に準じて測定された分子量分布において、分子量約200万以上の高分子量成分が5%以上30%以下、かつ分子量約10万以下の低分子量成分が55%以下の範囲にある。 - 該平板状ハロゲン化銀粒子の厚みが0.033μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
- 該平板状ハロゲン化銀粒子の平均円相当径が1.0μm以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
- 該平板状ハロゲン化銀粒子が下記一般式(I)、(II)或いは(III)から選ばれる化合物からなる晶相制御剤を核形成時には反応容器中には存在させず、物理熟成時および成長時に反応容器中に存在させることを特徴とする方法で製造されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のハロゲン化銀写真感光材料。
- 該平板状ハロゲン化銀粒子が反応容器にハロゲン化銀微粒子乳剤を供給して核形成及び/又は成長を行わせることを特徴とする方法によって製造されたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のハロゲン化銀写真感光材料。
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