JP4252669B2 - 膨張黒鉛製グランドパッキンに用いられる材料およびこの材料からなる膨張黒鉛製グランドパッキン並びにその膨張黒鉛製グランドパッキンの製造方法 - Google Patents

膨張黒鉛製グランドパッキンに用いられる材料およびこの材料からなる膨張黒鉛製グランドパッキン並びにその膨張黒鉛製グランドパッキンの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、膨張黒鉛製グランドパッキンに用いられる材料およびこの材料からなる膨張黒鉛製グランドパッキン並びにその膨張黒鉛製グランドパッキンの製造方法に関し、より詳しくは、シール性、耐熱性、耐薬品性等に加えて製造容易性に優れ、しかも軸および機器ケーシングに電食を生じさせない、膨張黒鉛製グランドパッキンに用いられる材料およびこの材料からなる膨張黒鉛製グランドパッキン並びにその膨張黒鉛製グランドパッキンの製造方法に関する。
なお、明細書中、許容引張力とは、材料が破断に至るときの引張力のことで、材料の引張強さと材料の断面積の積のことを指す。
【0002】
【従来の技術】
従来より、流体機器の軸封を行うパッキンとして、膨張黒鉛製グランドパッキンが存在している。膨張黒鉛製グランドパッキンは、軸と機器ケーシングの間に形成される室内、すなわちスタフィングボックス内に詰め込まれて、軸と機器ケーシングの間から流体が漏出するのを防止するようになっている。
膨張黒鉛は、石綿等のパッキン材料に比べて潤滑性、耐熱性、耐薬品性などの面で優れている反面、引張強さが低くしかも脆いという欠点を有している。このため、膨張黒鉛からシートを構成してそのシートを撚り加工しようとすると、該シートに大きな引張力が作用してシートが破断してしまうことが多かった。このような理由から、膨張黒鉛製グランドパッキンは、膨張黒鉛単独から構成されることは少なく、通常は、他の材料によって補強された形で製造されていた。
【0003】
補強構造をもつ膨張黒鉛製グランドパッキンとしては、次のようなものが提案されている。
例えば、膨張黒鉛シートの一面に綿糸織物シートを積層して積層シートを構成し、この積層シートを裁断して帯状の積層シートを形成し、この帯状の積層シートが補強用線材を被覆し且つ膨張黒鉛シートが外側に位置するように積層シートを撚り加工して編糸を構成し、その後この編糸を編組してなる膨張黒鉛製グランドパッキンが提案されている。
この例においても、積層シートを撚り加工するとき、および編糸を編組するときに、膨張黒鉛シートに引張力が作用する。しかしながら、膨張黒鉛シートは、綿糸織物シートに補強されているため、破断することはない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の技術には、以下のような問題があった。
すなわち、綿糸は引張強さがあまり高くないため、綿糸織物シートが補強材として十分に機能を果たすためには、該シートの断面積を大きくとる必要があった。従来は、帯状の積層シートの帯幅を大きくして綿糸織物シートの帯幅を大きくとることでこれに対応しており、具体的に帯幅は10mmより大きく設定されていた。しかしながら、このような帯幅の積層シートから良質の編糸を得るには難があった。これは、帯幅が10mmを超えると積層シートの柔軟性が低下し、撚り加工しにくくなるためである。また、このようして得られた編糸も柔軟性に劣り、編組する際に難があった。
【0005】
さらに、この編糸を編組して得られる膨張黒鉛製グランドパッキンも柔軟性に劣っていた。このような柔軟性の低い膨張黒鉛製グランドパッキンをスタフィングボックス内に詰め込んだ場合、グランドを強く締め付けたとしても、十分なシール性を確保できない恐れがあった。
【0006】
また、膨張黒鉛製グランドパッキンの外側には、膨張黒鉛が位置していた。このため、膨張黒鉛製グランドパッキンをスタフィングボックス内に詰め込んだ状態では、膨張黒鉛は軸および機器ケーシングと接触していた。膨張黒鉛は導電性材料であり、また軸および機器ケーシングも金属等の導電性材料から構成されている。従って、膨張黒鉛と軸の間、および膨張黒鉛と機器ケーシングの間には電位差が生じ、しばらくすると軸および機器ケーシングの表面に電食が発生する恐れもあった。
【0007】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたもので、シール性、耐熱性、耐薬品性等に加えて製造容易性に優れ、しかも軸および機器ケーシングに電食を生じさせない、膨張黒鉛製グランドパッキンに用いられる材料およびこの材料からなる膨張黒鉛製グランドパッキン並びにその膨張黒鉛製グランドパッキンの製造方法の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、編糸を編組してなる紐体を加圧成形することにより得られる膨張黒鉛製グランドパッキンに用いられる編糸であって、膨張黒鉛シートの一面に四フッ化ポリエチレン製フィルムが積層されるとともに、他面にポリビニルアルコール層が設けられてなる帯状の積層シートを、四フッ化ポリエチレン製フィルムが外側に位置するように撚り加工してなることを特徴とする編糸である。
【0009】
請求項2記載の発明は、編糸を編組してなる紐体を加圧成形することにより得られる膨張黒鉛製グランドパッキンに用いられる編糸であって、膨張黒鉛シートの少なくとも一面にポリビニルアルコール層が設けられてなる帯状の積層シートを、ポリビニルアルコール層が外側に位置するように撚り加工してなることを特徴とする編糸である。
【0010】
請求項3記載の発明は、前記帯状の積層シートが補強用線材を被覆するように、該積層シートを撚り加工してなることを特徴とする請求項1に記載の編糸である。
【0011】
請求項4記載の発明は、前記帯状の積層シートが補強用線材を被覆するように、該積層シートを撚り加工してなることを特徴とする請求項2に記載の編糸である。
【0012】
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4いずれかに記載の編糸を編組してなることを特徴とする紐体である。
【0013】
請求項6記載の発明は、請求項1または3に記載の編糸を編組してなるとともに、前記ポリビニルアルコール層が、前記編組加工後に除去されてなることを特徴とする紐体である。
【0014】
請求項7記載の発明は、四フッ化ポリエチレン樹脂等のフッ素系樹脂、シリコーン樹脂、水溶性フェノール樹脂、或いはガラス、アルミナ、シリカゲル、黒鉛、チタン等の無機微粉末を含むエマルジョン樹脂からなる群から選択された1または2以上の液状樹脂が含浸されてなることを特徴とする請求項6に記載の紐体である。
【0015】
請求項8記載の発明は、請求項5乃至7いずれかに記載の紐体を加圧成形してなることを特徴とする膨張黒鉛製グランドパッキンである。
【0016】
請求項9記載の発明は、膨張黒鉛シートの一面に四フッ化ポリエチレン製フィルムを積層するとともに、他面にポリビニルアルコール層を形成して積層シートを構成し、この積層シートを裁断して帯状の積層シートを形成し、この帯状の積層シートを四フッ化ポリエチレン製フィルムが外側に位置するように撚り加工して編糸を構成し、この編糸を編組して紐体を構成し、この紐体を湯洗することにより該紐体からポリビニルアルコールを溶出除去した後この紐体を乾燥させ、その後この紐体を加圧成形することを特徴とする膨張黒鉛製グランドパッキンの製造方法である。
【0017】
請求項10記載の発明は、溶出除去を終えた紐体を乾燥させた後、この紐体に、四フッ化ポリエチレン樹脂等のフッ素系樹脂、シリコーン樹脂、水溶性フェノール樹脂、或いはガラス、アルミナ、シリカゲル、黒鉛、チタン等の無機微粉末を含むエマルジョン樹脂からなる群から選択された1または2以上の液状樹脂を含浸させ、その後この紐体を加圧成形することを特徴とする請求項9に記載の膨張黒鉛製グランドパッキンの製造方法である。
【0018】
請求項11記載の発明は、膨張黒鉛シートの少なくとも一面にポリビニルアルコール層が設けられてなる積層シートを裁断して帯状の積層シートを構成し、該帯状の積層シートが補強用線材を被覆し且つポリビニルアルコール層が外側に位置するように該積層シートを撚り加工して編糸を構成し、この編糸を編組して紐体を構成し、その後この紐体を加圧成形することを特徴とする膨張黒鉛製グランドパッキンの製造方法である。
これらの発明を提供することにより、上記課題を悉く解決する。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の第1実施形態に係る膨張黒鉛製グランドパッキンおよびそれに用いられる材料について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、第1実施形態における編糸を示す斜視図である。図2は、図1に示す編糸の製造過程を示す図である。図3は、第1実施形態における積層シートを示す断面図である。図4は、第1実施形態における紐体を示す斜視図である。図5は、図4に示す紐体から構成される膨張黒鉛製グランドパッキンを示す斜視図である。
第1実施形態に係る膨張黒鉛製グランドパッキン(以下、パッキンと称する)(1)は、編糸(2)を編組してなる紐体(3)を加圧成形することにより得られるものである。
以下、これら構成要素について、順次、詳説する。
【0022】
編糸(2)は、帯状の積層シート(4)を撚り加工してなるものである。
その帯状の積層シート(4)は、図3に示す積層シート(5)を帯状に裁断して形成されるものである。積層シート(5)は、膨張黒鉛シート(6)の一面に四フッ化ポリエチレン製フィルム(以下、PTFE製フィルムと称する)(7)が積層されるとともに、他面にポリビニルアルコール層(以下、PVA層と称する)(8)が不織布状に設けられてなるものである。
【0023】
膨張黒鉛シート(6)としては、天然黒鉛、熱分解黒鉛、キッシュ黒鉛等の黒鉛粉末を、濃硫酸、濃硝酸等と反応させて一旦層間化合物とした後、水洗などによって残留分解させて残留化合物とし、これを急熱して膨張させて得られる膨張可撓性黒鉛そのものをロール材等により圧縮成形したシート状のものを使用することができる。
【0024】
膨張黒鉛シート(6)の密度は、特に限定されるものではないが、0.80〜2.2g/cm3 であることが好ましい。密度がこの範囲内にあると、膨張黒鉛シート(6)の表面に結晶レベルの凹凸が形成され、その上に積層されるものにアンカー効果を生じさせることができる。これに対し、密度が0.80g/cm3 未満であると組織のきめが粗くなり過ぎ、パッキンにしたときのシール性が低下する。逆に、密度が2.2g/cm3 を超えると、組織のきめが細かくなり過ぎてアンカー効果を生じさせにくくなり、PTFE製フィルム(7)やPVA層(8)との積層を良好に行い得ない。
【0025】
また、膨張黒鉛シート(6)の厚みは、特に限定されるものではないが、0.10〜1.5mm程度とされることが好ましい。厚みが0.10mm未満であると、膨張黒鉛が有する優れた耐熱性、耐食性、耐磨耗性を発現させることができない。逆に、厚みが1.5mmを超えると、膨張黒鉛の脆さが現れてしまう。
【0026】
PTFE製フィルム(7)は、膨張黒鉛シート(6)を補強するものである。このPTFE製フィルム(7)は、膨張黒鉛シート(6)の一面に積層される。その積層方法は、特に限定されるものではないが、例えば接着剤や熱融着フィルムを用いる方法を採用することができる。その熱融着フィルムとしては、例えばポリエチレンフィルム、オレフィン系フィルム、ウレタン系フィルムを挙げることができる。
【0027】
PTFE製フィルム(7)は、機械的強度に優れているので、膨張黒鉛シート(6)を補強することができる。また、PTFE製フィルム(7)は優れた潤滑性を有しているので、これが外側に位置するように編糸(2)を構成することにより、潤滑性に優れたパッキン(1)を得ることができる。また、PTFE製フィルム(7)は電気絶縁性に優れているので、これが外側に位置するように編糸(2)を構成することにより、軸や機器ケーシングの電食を防止することができる。また、PTFE製フィルム(7)は耐腐食性および耐磨耗性に優れているので、化学プラント等の過酷環境下でも長期間の使用に耐えることができる。
【0028】
なお、PTFE製フィルム(7)は、直径0.05〜15μm程度の微細孔を有する多孔質状のフィルムであることが望ましい。その理由は、多孔質状のPTFE製フィルム(7)は、膨張黒鉛シート(6)との積層を良好に行うことができるためである。
多孔質状のPTFE製フィルム(7)は、PTFE樹脂のモールディングパウダを押し固めた後、急速に延伸させることにより得られる、空孔率25〜95%のものが好適に使用される。
【0029】
PVA層(8)は、膨張黒鉛シート(6)を補強するものである。このPVA層(8)は、膨張黒鉛シート(6)の他面に不織布状に積層されている。不織布状のPVA層(8)は、PVA樹脂繊維が不規則な方向に伸びて積層され、且つそれら樹脂繊維が相互に固着されてシート状とされたものである。このような構造のPVA層(8)は、あらゆる方向の引張に対して大きな引張強さを有し、特に帯状に加工された状態でその軸長方向の引張に対して大きな引張強さを発揮することができる。
【0030】
積層シート(5)は、膨張黒鉛シート(6)に、このようなPTFE製フィルム(7)およびPVA層を積層して構成される。帯状の積層シート(4)は、この積層シート(5)を帯状に裁断したものである。帯状の積層シート(4)の幅は5〜30mmとされ、好ましくは5〜25mmとされる。その幅が30mmを超えると、帯状の積層シート(4)は柔軟性が低下し、編糸(2)に加工しにくくなる。逆に、その幅が5mm未満になると、帯状の積層シート(4)の許容引張力が極度に低下して、編糸(2)に加工する際に破断する恐れがある。帯状の積層シート(4)は、その帯幅が5〜30mmであるならば、十分な許容引張力を有するため、撚り加工の際に破断する恐れがない。
なお、帯状の積層シート(4)は、PTFE製フィルム(7)およびPVA層で補強されているので、比較的薄く形成することができる。従って、帯幅5〜10mm程度の帯状の積層シート(4)はもちろん、帯幅10mmを超える帯状の積層シート(4)であっても、十分な柔軟性を確保することができる。
【0031】
編糸(2)は、この帯状の積層シート(4)を撚り加工してなるものである。
その撚り回数は、1m当たりの撚り回数が55〜70回程度であることが好ましい。このような回数であれば、編糸(2)の強度が非常に高くなることが発明者によって確かめられている。なお、帯状の積層シート(4)は、PTFE製フィルム(7)が外側に位置するように撚り加工される。この場合、後述するように、パッキン(1)の表面にPTFE製フィルム(7)を位置させることができる。従って、潤滑性、耐磨耗性、および耐腐食性に優れたパッキン(1)を得ることが可能となる。また、PTFE製フィルム(7)は電気絶縁性にも優れているので、電気絶縁性に優れたパッキン(1)を得ることが可能となり、軸や機器ケーシングの電食を防止することができる。
【0032】
この編糸(2)は、柔軟性に優れているので、複雑な編組加工を容易に行うことができ、しかも複雑な加工を行っても積層シート(4)に破断が生じない。また、編糸(2)を構成する帯状の積層シート(4)は、十分な許容引張力を有しているため、編組加工の際に破断する恐れもない。
【0033】
なお、編糸(2)は、図6および図7に示すように、補強用線材(9)を備えた構造であってもよい。具体的には、帯状の積層シート(4)が補強用線材(9)を被覆するように、帯状の積層シート(4)を撚り加工してなる構造であってもよい。この場合、帯状の積層シート(4)のみからなる場合よりも、編糸(2)の許容引張力を向上させることができる。
補強用線材(9)の材質は、特に限定されるものではないが、例えば、モネルメタル、インコネル、ステンレス、銅、アルミニウム等の金属、炭素繊維、ガラス繊維、セラミックファイバー繊維、あるいは潤滑油を含浸させたアラミド繊維、PTFE繊維等の合成樹脂繊維など、パッキン用材料として必要な強度を有する材料であれば好適に使用することができる。
【0034】
この補強用線材(9)は、直径3mm以下とされることが好ましい。このような直径とすれば、帯状の積層シート(4)の撚り加工を容易に行うことができる。
また、この補強用線材(9)は、1本で使用されてもよいが、複数本で使用されてもよい。1本で使用される場合、補強用線材(9)は、例えば、編組せずにそのままの状態で使用されてもよいし、編組されて紐体にした状態で使用されてもよい。また、複数本で使用される場合、補強用線材(9)は、束ねて使用されてもよいし、束ねた後それを編組して紐体にした状態で使用されてもよい。
【0035】
このようにして得られた編糸(2)を編組することにより、編紐、打紐、組紐等の形態をなす紐体(3)を構成することができる。具体的には、1本または複数本の編糸(2)を編組することにより、丸編紐、角編紐等の編紐や、丸打紐、角打紐等の打紐等の形態をなす紐体(3)を構成することができる。その他、袋状紐や固着紐等の形態をなす紐体(3)を構成することもできる。
なお、打紐の場合には、四つ打ち、八つ打ち、十六打ち等、任意の打ち方が可能である。
【0036】
紐体(3)は、外側にPTFE製フィルム(7)が位置した構造となる。パッキン(1)は、この紐体(3)を加圧成形してなるものであるから、パッキン(1)の表面にPTFE製フィルム(7)を位置させることができる。
なお、紐体(3)の構成時においては、紐体(3)の内側にPVA層(8)が位置しているが、PVA層(8)は、紐体(3)の形成後に除去されてもよい。PVA層(8)は、後述するように補強材としては優れているものの、応力緩和を生じやすい性質を有しているから、これを除去することにより、紐体(3)に応力緩和が生じないようにすることができる。これにより、パッキン(1)に応力緩和が生じないようにすることができる。なお、補強材が必要とされるのは、膨張黒鉛シート(6)に最も引張力が作用する時、すなわち編糸(2)構成時と紐体(3)構成時であるから、紐体(3)の構成後にPVA層(8)が除去されたとしても問題はない。
【0037】
PVA層(8)を除去する場合には、紐体(3)に液状樹脂を含浸させることが好ましい。これは、PVA層(8)を除去した場合、PVA層(8)が存在していた部分に空隙が形成されるためである。紐体(3)に液状樹脂を含浸させれば、その空隙を液状樹脂によって充填することができる。空隙を液状樹脂によって充填することにより、パッキン(1)をスタフィングボックス内で使用した際に紐体(3)内部を流体が通過するのを防止することができる。従って、パッキン(1)のシール性を高めることができる。
【0038】
紐体(3)に含浸させる液状樹脂としては、例えば、PTFE等のフッ素系樹脂、シリコーン樹脂、水溶性フェノール樹脂、或いはガラス、アルミナ、シリカゲル、黒鉛、チタン等の無機微粉末を含むエマルジョン樹脂を挙げることができる。なお、紐体(3)には、これらの液状樹脂からなる群から選択された1または2以上の液状樹脂を含浸させることが可能である。
【0039】
パッキン(1)は、この紐体(3)を加圧成形して得られるものである。パッキン(1)は、例えば、図5に示すように、リング状に形成される。リング状に形成されたパッキン(1)は、スタフィングボックス内に詰め込まれ、流体機器の軸封を行うパッキンとして好適に使用することができる。
パッキン(1)は、前記したように、その表面にPTFE製フィルム(7)が位置した構造である。従って、潤滑性、耐磨耗性、および耐腐食性に優れたパッキン(1)とすることができる。また、PTFE製フィルム(7)は電気絶縁性にも優れているので、軸や機器ケーシングの電食を防止することができる。
【0040】
PVA層(8)を有するパッキン(1)は、PVA層(8)を除去したものに比べて、その除去作業を省略して製造することができるので、製造を容易化することができるとともに、製造コストを低減することができる。
一方、PVA層(8)を除去したパッキン(1)は、PVA層(8)による応力緩和性がなくなっている。従って、PVA層(8)を有しているものよりもシール性を高めることができる。また、PVA層(8)を除去した後紐体(3)に液状樹脂を含浸させてなるパッキン(1)は、紐体(3)内が密に充填された状態にありしかも応力緩和性がなくなっているので、シール性を一層高めることができる。
【0041】
次に、この第1実施形態に係るパッキン(1)の製造方法について説明する。
このパッキン(1)は、上述のように、膨張黒鉛シート(6)の一面にPTFE製フィルム(7)を積層するとともに、他面に不織布状のPVA層(8)を形成して積層シート(5)を構成し(第1工程)、この積層シート(5)を裁断して帯状の積層シート(4)を形成し(第2工程)、この帯状の積層シート(4)をPTFE製フィルム(7)が外側に位置するように撚り加工して編糸(2)を構成し(第3工程)、この編糸(2)を編組して紐体(3)を構成し(第4工程)、最後にこの紐体(3)を加圧成形する(第5工程)ことにより構成される。
以下、各工程について、順次、詳細に説明する。
【0042】
第1工程について説明する。膨張黒鉛シート(6)の一面にPTFE製フィルム(7)を積層する際には、前記したように、接着剤や熱融着フィルム等を用いて積層することができる。膨張黒鉛シート(6)には、表面に結晶レベルの凹凸を有するものを使用することが好ましい。これにより、膨張黒鉛シート(6)は、PTFE製フィルム(7)を積層するための熱融着フィルムやPVA層(8)にアンカー効果を生じさせることができる。このような膨張黒鉛シート(6)を使用することにより、PTFE製フィルム(7)やPVA層(8)との積層を良好に行うことが可能となる。
【0043】
不織布状のPVA層(8)は、膨張黒鉛シート(6)の他面にPVA水溶液を液圧をかけつつ吹き付けることにより形成される。PVA水溶液を液圧をかけつつ吹き付けることにより、PVA水溶液は膨張黒鉛シート(6)上で繊維状に固化する。このとき、各繊維は不規則な方向に伸び且つ相互に絡み合った状態で固化する。そして、ある程度の時間吹き付け作業を行うことにより、不規則な方向に伸び且つ相互に絡み合った状態の繊維が積み重ねられて固化し、不織布状のPVA層(8)が形成される。
【0044】
第2工程について説明する。積層シート(5)を帯状に裁断して帯状の積層シート(4)を形成する。このとき、積層シート(5)を帯幅25mm以下に裁断することが、その後撚り加工する上で好ましい。膨張黒鉛シート(6)は、前記したようにPVA層(8)およびPTFE製フィルム(7)によって両面が補強された構造であるので、幅が25mm以下、さらには10mm以下であっても撚り加工時の引張に十分耐えることができる。しかも、帯状の積層シート(4)は、両面が十分に補強された構造であるので比較的薄く形成することができ、上記した範囲の幅であっても柔軟性に優れ、撚り加工が容易である。
【0045】
第3工程について説明する。帯状の積層シート(4)を撚り加工して編糸(2)を構成する。帯状の積層シート(4)は、前記したように、10mm以下の幅であっても撚り加工時の引張に十分に耐えることができる。また、10mm幅以下の帯状の積層シート(4)は、柔軟性に優れているので容易に撚り加工することができる。このようにして得られた編糸(2)は柔軟性に優れているので、複雑な編組を行うことが可能となる。
なお、前述のように、補強用線材(9)によって補強された編糸(2)を構成することも可能である。この場合、帯状の積層シート(4)が補強用線材(9)を被覆するように、帯状の積層シート(4)を撚り加工すればよい。これにより、編糸(2)の許容引張力を向上させることができる。
【0046】
第4工程について説明する。編糸(2)を前記した各種編組法を用いて編組し、紐体(3)を構成する。編糸(2)は柔軟性に優れているので、複雑な編組を行うことができる。そして、この編糸(2)から得られた紐体(3)は柔軟性に優れている。
なお、前述のように、紐体(3)を構成した後に、紐体(3)からPVA層(8)を除去することも可能である。PVA層(8)を除去する方法としては、紐体(3)を湯洗する方法を挙げることができる。PVA樹脂は水溶性の合成樹脂であるから、湯洗することにより容易且つ速やかに溶解除去される。このようにPVA層(8)を除去することによって、紐体(3)からPVA層(8)の応力緩和性をなくすことができる。
【0047】
PVA層(8)を除去する場合には、前述のように、除去によって形成された空隙を充填するための液状樹脂を紐体(3)に含浸させることが好ましい。これにより、その空隙が充填される。従って、応力緩和性が少なく且つシール性が高い膨張黒鉛製グランドパッキン(1)を得ることが可能となる。
【0048】
第5工程について説明する。紐体(3)を型に嵌めて加圧成形することにより、パッキン(1)を構成する。パッキン(1)の形状は、特に限定されるものではないが、通常はリング状に構成される。
以上により、パッキン(1)の製造工程を終了する。
【0049】
次に、本発明に係る第2実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図8は、第2実施形態における編糸を示す斜視図である。図9は、図8に示す編糸の製造過程を示す図である。図10は、第2実施形態における積層シートを示す断面図である。なお、紐体については第1実施形態を示す図4を準用して説明する。
第2実施形態に係る膨張黒鉛製グランドパッキン(1)が第1実施形態と異なる点は、編糸(2)の構造であり、その他の構成は、第1実施形態と略同様である。
以下、編糸(2)の構造について説明する。
【0050】
編糸(2)は、帯状の積層シート(40)と補強用線材(9)とから構成されている。
帯状の積層シート(40)は、積層シート(50)を帯状に裁断することにより形成される。積層シート(50)は、膨張黒鉛シート(6)の片面または両面にPTFE製フィルム(7)が積層されてなる構造である。図10は、膨張黒鉛シート(6)の両面にPTFE製フィルム(7)が積層されている場合を例示している。
【0051】
帯状の積層シート(40)の帯幅は10mm以上に設定され、好ましくは10mmとされる。帯幅が10mm未満であると、帯状の積層シート(40)は撚り加工時の引張力に耐えられない可能性がある。一方、帯幅が10mm以上であれば、帯状の積層シート(40)は撚り加工時の引張力に耐えることができる。なお、柔軟性に優れ、許容引張力が大きい帯状の積層シート(40)とするためには、帯幅を10mm程度とすることが好ましい。
なお、編糸(2)は、図8および図9に示すように、帯状の積層シート(40)が補強用線材(9)を被覆し且つPTFE製フィルム(7)が外側に位置するように、帯状の積層シート(40)を撚り加工してなるものである。これにより、編糸(2)の許容引張力を十分大きくすることができる。
【0052】
膨張黒鉛製グランドパッキン(1)は、許容引張力が大きくしかも柔軟性に優れた帯状の積層シート(40)から構成することができるので、製造容易性およびシール性に優れたパッキン(1)とすることが可能となる。また、外側にPTFE製フィルム(7)が位置するので、第1実施形態の場合と同様に、潤滑性、耐磨耗性、および耐腐食性に優れた膨張黒鉛製グランドパッキン(1)とすることができる。また、PTFE製フィルム(7)は電気絶縁性にも優れているので、軸や機器ケーシングの電食を防止することができる。
【0053】
次に、第2実施形態に係るパッキンの製造方法について説明する。
このパッキン(1)は、膨張黒鉛シート(6)の片面または両面にPTFE製フィルム(7)を積層してなる積層シート(50)を構成し(第1工程)、この積層シート(50)を裁断して帯状の積層シート(40)を構成し(第2工程)、この帯状の積層シート(40)が補強用線材(9)を被覆し且つPTFE製フィルム(7)が外側に位置するように該積層シート(40)を撚り加工して編糸(2)を構成し(第3工程)、この編糸(2)を編組して紐体(3)を構成し(第4工程)、最後にこの紐体(3)を加圧成形する(第5工程)ことにより構成される。
【0054】
第1工程について説明する。膨張黒鉛シート(6)の片面または両面にPTFE製フィルム(7)を積層する際には、接着剤や熱融着フィルム等を用いて積層することができる。膨張黒鉛シート(6)には、表面に結晶レベルの凹凸を有するものを使用することが好ましい。これにより、PTFE製フィルム(7)を積層するための熱融着フィルム等にアンカー効果を生じさせることができる。このような膨張黒鉛シート(6)を使用することにより、PTFE製フィルム(7)との積層を良好に行うことが可能となる。
第2工程乃至第5工程については、第1実施形態の場合と略同様なので、その説明を省略する。
【0055】
この製造方法においては、許容引張力が大きくしかも柔軟性に優れた帯状の積層シート(40)からパッキン(1)を製造することができるので、パッキン(1)を容易に製造することができる。また、第2実施形態では、PVA層(8)が存在しないので、その除去工程が存在しない。従って、第1実施形態におけるPVA層(8)を除去する場合に比べて、製造工程を簡素化することができる。
【0056】
なお、本発明における帯状の積層シート(4)、編糸(2)、紐体(3)、パッキン(1)の構造は、上記した構造に限定されるものではない。例えば、帯状の積層シート(4)は、膨張黒鉛シート(6)の一方の面にPVA層(8)を積層しただけのもの、膨張黒鉛シート(6)の両方の面にPVA層(8)を積層したものであってもよい。これらの場合にも、膨張黒鉛シート(6)は十分に補強されるので帯状の積層シート(4)を比較的薄く形成することが可能となる。従って、帯状の積層シート(4)の幅を30mm程度としても加工しやすく、しかも加工時の引張に耐えることができる。
【0057】
また、第1実施形態においては、PVA層(8)の積層を、PVA水溶液の吹き付けによって行っているが、本発明においてはこれに限定されない。例えば、PVA水溶液を加熱されたローラの表面に吹き付けることによって不織布状のPVAシート(図示せず)を形成し、このPVAシートを膨張黒鉛シート(6)の表面に熱融着によって積層することも可能である。この場合、熱融着に要する温度は、185〜195°C程度であることが好ましい。その温度が185°C未満であれば、融着が不十分となる恐れがあり、逆に195°Cを越えると、不織布状の組織が壊れてしまう恐れがある。また、PVA層(8)は、必ずしも不織布状である必要はなく、フィルム状、あるいはメッシュ状であってもよい。PVA層(8)をフィルム状とする場合には、あらかじめフィルム状に形成されたPVA樹脂を、熱融着によって膨張黒鉛シート(6)に積層すればよい。また、メッシュ状とする場合には、あらかじめメッシュ状に形成されたPVA樹脂を、熱融着によって膨張黒鉛シート(6)に積層すればよい。
【0058】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。但し、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
〔積層シートの引張試験〕
(実施例)
厚さ0.2mm、密度1.1g/cm3 の膨張黒鉛シートの一面に、厚さ0.03mmのPTFE製フィルムを熱融着フィルムを用いて積層するとともに、他面に、PVA樹脂の含有率が60重量%のPVA水溶液を液圧をかけつつ吹き付けて形成した不織布状のPVA層を積層し、積層シートを構成した。次いで、この積層シートを図9に示す大きさに裁断して試験片(14)を構成した。図9中の長さの単位はmmである。
なお、PTFE製フィルムは、直径0.05〜15μm程度の微細孔を有する多孔質状のフィルムを使用した。
【0059】
(比較例)
厚さ0.2mm、密度1.0g/cm3 の膨張黒鉛シートの両面に、厚さ0.15mmの綿糸織物シートを熱融着フィルムを用いて積層し、積層シートを構成した。次いで、この積層シートを図9に示す大きさに裁断して試験片(14)を構成した。
【0060】
実施例および比較例に係る試験片(14)をそれぞれ4枚ずつ用意し、これらに対し、気温22°Cの室内でJIS K 6301-1975 (加硫ゴム物性試験方法)に基づいて引張試験を行った。なお、引張試験機には、東洋精機(株)製の樹脂引張試験機を使用した。
実施例の試験結果を表1に、比較例の試験結果を表2に示す。
【表1】
Figure 0004252669
【表2】
Figure 0004252669
【0061】
以上の試験結果から、PVA層およびPTFE製フィルムを補強材とした実施例の方が、綿糸織物シートを補強材とした比較例よりも明らかに引張強さが大きいことが分かる。
【0062】
〔膨張黒鉛製グランドパッキンのトルク試験〕
(実施例)
厚さ0.2mm、密度1.0g/cm3 の膨張黒鉛シートの一面に、厚さ0.03mmのPTFE製フィルムを熱融着フィルムを用いて積層するとともに、他面に、PVA水溶液を液圧をかけて吹き付けて形成した不織布状のPVA層を積層し、積層シートを構成した。次いで、この積層シートを幅10mmに裁断して帯状の積層シートを構成した。次いで、この帯状の積層シートを撚り加工して編糸を構成し、この編糸を編紐して紐体を構成し、最後にこの紐体を加圧成形してリング状の膨張黒鉛製グランドパッキンを構成した。
なお、PTFE製フィルムには、直径0.05〜15μm程度の微細孔を有する多孔質状のフィルムを使用した。
また、膨張黒鉛製グランドパッキンの大きさを、φ1 8×φ2 18×t6(φ1 :内径、φ2 :外径、t:厚み(いずれも単位はmm))とした。
【0063】
(比較例)
厚さ0.2mm、密度1.0g/cm3 の膨張黒鉛シートの両面に、厚さ0.15mmの綿糸織物シートを熱融着フィルムを用いて積層し、積層シートを構成した。次いで、この積層シートを幅10mmに裁断して帯状の積層シートを構成した。次いで、この帯状の積層シートを撚り加工して編糸を構成し、この編糸を編紐して紐体を構成し、最後にこの紐体を加圧成形してリング状の膨張黒鉛製グランドパッキンを構成した。
なお、膨張黒鉛製グランドパッキンの大きさを、φ1 8×φ2 18×t6(φ1 :内径、φ2 :外径、t:厚み(いずれも単位はmm))とした。
【0064】
図10は、トルク試験の実施状況を示す図である。トルク試験を行うにあたり、実施例に係る膨張黒鉛製グランドパッキン(1)を4個用意し、これら4個の膨張黒鉛製グランドパッキン(1)をセットにして、気温22度の室内で流体機器のスタフィングボックス(10)内に配置した。次いで、膨張黒鉛製グランドパッキン(1)の軸挿通孔内に、SUS304製で軸径φ8(単位はmm)のスピンドル(11)を挿通した。次いで、締め付けナット(12)を締め付け圧200kg/cm2 で締め付けて、スピンドル(11)およびスタフィングボックス(10)の内壁面に各膨張黒鉛製グランドパッキン(1)が圧接するようにした。次いで、スピンドル(11)をバネばかり(13)で引っ張り、スピンドル(11)が動き始めるときの引張力(スピンドルとパッキンの間の最大静止摩擦力に相当する)を測定した。これと同様の試験を、比較例に係る膨張黒鉛製グランドパッキンに対しても行った。実施例の試験結果を表3に、比較例の試験結果を表4に示す。
【表3】
Figure 0004252669
【表4】
Figure 0004252669
【0065】
以上の試験結果から、PVA層およびPTFE製フィルムを補強材とした実施例の方が、綿糸織物シートを補強材とした比較例よりも引張力が小さくて済むことがわかる。これは、実施例に係る膨張黒鉛製グランドパッキンの方が、潤滑性が良好であることを示している。従って、パッキンに挿通されたスピンドルを回転させる際には、実施例に係る膨張黒鉛製グランドパッキン(1)を使用した方が、低トルクで回転させ得ることが分かる。
【0066】
【発明の効果】
請求項1記載の発明は、編糸を編組してなる紐体を加圧成形することにより得られる膨張黒鉛製グランドパッキンに用いられる編糸であって、膨張黒鉛シートの一面に四フッ化ポリエチレン製フィルムが積層されるとともに、他面にポリビニルアルコール層が設けられてなる帯状の積層シートを、四フッ化ポリエチレン製フィルムが外側に位置するように撚り加工してなることを特徴とする編糸であるから、以下の効果を奏する。
すなわち、この編糸は、帯幅30mm以下の柔軟性に優れた帯状の積層シートから構成することができるので、柔軟性に優れた編糸とすることができる。従って、複雑な編組加工を容易に行うことができる。また、この編糸を構成する帯状の積層シートは許容引張力が大きいので、撚り加工および編組加工の際に破断する恐れがない。また、この編糸は、四フッ化ポリエチレン製フィルムが外側に位置するように撚り加工されているため、パッキンを構成した際、パッキンの表面に四フッ化ポリエチレン製フィルムを位置させることができる。従って、潤滑性、耐磨耗性、および耐腐食性に優れたパッキンを得ることが可能となる。また、四フッ化ポリエチレン製フィルムは電気絶縁性にも優れているので、電気絶縁性に優れたパッキンを得ることが可能となり、軸や機器ケーシングの電食を防止することができる。
【0067】
請求項2記載の発明は、編糸を編組してなる紐体を加圧成形することにより得られる膨張黒鉛製グランドパッキンに用いられる編糸であって、膨張黒鉛シートの少なくとも一面にポリビニルアルコール層が設けられてなる帯状の積層シートを、ポリビニルアルコール層が外側に位置するように撚り加工してなることを特徴とする編糸であるから、以下の効果を奏する。
すなわち、請求項1の場合と同様、柔軟性に優れた編糸とすることができるので、複雑な編組加工を容易に行うことができる。また、編糸を構成する帯状の積層シートは、許容引張力が大きいので、撚り加工および編組加工の際に破断する恐れがない。また、この編糸は、ポリビニルアルコール層が外側に位置するように撚り加工されているため、パッキンに構成した際、パッキンの表面にポリビニルアルコール層を位置させることができる。従って、耐磨耗性および耐腐食性に優れたパッキンを得ることが可能となる。また、ポリビニルアルコール層は、電気絶縁性にも優れているので、電気絶縁性に優れたパッキンを得ることができる。
【0068】
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4いずれかに記載の編糸を編組してなることを特徴とする紐体であるから、以下の効果を奏する。すなわち、許容引張力が大きくしかも柔軟性に優れた編糸から構成することにより、複雑な編組加工を経ても破断箇所がなくしかも柔軟性に優れた紐体とすることができる。また、紐体の外側に四フッ化ポリエチレン製フィルムまたはポリビニルアルコール層が位置することになるから、パッキンの表面に四フッ化ポリエチレン製フィルムまたはポリビニルアルコール層を位置させることができる。従って、耐磨耗性および耐腐食性に優れたパッキンを得ることが可能となる。また、四フッ化ポリエチレン製フィルムは潤滑性および電気絶縁性にも優れているので、潤滑性および電気絶縁性にも優れたパッキンを得ることが可能となり、軸や機器ケーシングの電食を防止することができる。
【0069】
請求項6記載の発明は、請求項1または3に記載の編糸を編組してなるとともに、前記ポリビニルアルコール層が、前記編組加工後に除去されてなることを特徴とする紐体であるから、以下の効果を奏する。すなわち、応力緩和を生じやすいポリビニルアルコール層を除去することにより、応力緩和が生じない紐体とすることができる。これにより、パッキンに応力緩和が生じないようにすることができ、パッキンのシール性を高めることができる。
【0070】
請求項7記載の発明は、四フッ化ポリエチレン樹脂等のフッ素系樹脂、シリコーン樹脂、水溶性フェノール樹脂、或いはガラス、アルミナ、シリカゲル、黒鉛、チタン等の無機微粉末を含むエマルジョン樹脂からなる群から選択された1または2以上の液状樹脂が含浸されてなることを特徴とする請求項6に記載の紐体であるから、以下の効果を奏する。すなわち、ポリビニルアルコール層の除去によって形成された空隙を液状樹脂によって充填することができる。空隙を液状樹脂によって充填することにより、パッキンをスタフィングボックス内で使用した際に紐体内部を流体が通過するのを防止して、パッキンのシール性を一層高めることができる。
【0071】
請求項8記載の発明は、請求項5乃至7いずれかに記載の紐体を加圧成形してなることを特徴とする膨張黒鉛製グランドパッキンであるから、以下の効果を奏する。すなわち、破断箇所がなくしかも柔軟性に優れた紐体から構成することにより、シール性に優れたパッキンとすることができる。また、パッキンの外側に四フッ化ポリエチレン製フィルムやポリビニルアルコール層が位置する場合には、耐磨耗性および耐腐食性に優れたパッキンとすることができる。また、四フッ化ポリエチレン製フィルムは潤滑性および電気絶縁性にも優れているので、潤滑性および電気絶縁性にも優れたパッキンとすることができ、軸や機器ケーシングの電食を防止することができる。また、柔軟性に優れしかも許容引張力が大きい積層シートから構成されているので、製造容易性に優れたパッキンとすることができる。
【0072】
請求項9記載の発明は、膨張黒鉛シートの一面に四フッ化ポリエチレン製フィルムを積層するとともに、他面にポリビニルアルコール層を形成して積層シートを構成し、この積層シートを裁断して帯状の積層シートを形成し、この帯状の積層シートを四フッ化ポリエチレン製フィルムが外側に位置するように撚り加工して編糸を構成し、この編糸を編組して紐体を構成し、この紐体を湯洗することにより該紐体からポリビニルアルコールを溶出除去した後この紐体を乾燥させ、その後この紐体を加圧成形することを特徴とする膨張黒鉛製グランドパッキンの製造方法であるから、以下の効果を奏する。すなわち、許容引張力が大きくしかも柔軟性に優れた帯状の積層シートから構成することができるので、撚り加工や編組加工を容易に行うことができ、パッキンを容易に製造することができる。また、パッキンの表面に四フッ化ポリエチレン製フィルムを位置させることができるので、潤滑性、耐磨耗性、および耐腐食性に優れたパッキンを得ることができる。また、四フッ化ポリエチレン製フィルムは電気絶縁性にも優れているので、電気絶縁性に優れたパッキンを得ることが可能となり、軸や機器ケーシングの電食を防止することができる。また、応力緩和を生じやすいポリビニルアルコール層を除去することにより、パッキンに応力緩和が生じないようにしてシール性を高めることができる。
【0073】
請求項10記載の発明は、溶出除去を終えた紐体を乾燥させた後、この紐体に、四フッ化ポリエチレン樹脂等のフッ素系樹脂、シリコーン樹脂、水溶性フェノール樹脂、或いはガラス、アルミナ、シリカゲル、黒鉛、チタン等の無機微粉末を含むエマルジョン樹脂からなる群から選択された1または2以上の液状樹脂を含浸させ、その後この紐体を加圧成形することを特徴とする請求項9に記載の膨張黒鉛製グランドパッキンの製造方法であるから、ポリビニルアルコール層の除去によって形成された空隙を液状樹脂によって充填することができる。これにより、パッキンをスタフィングボックス内で使用した際に紐体内部を流体が通過しない、シール性が高いパッキンを得ることができる。
【0074】
請求項11記載の発明は、膨張黒鉛シートの少なくとも一面にポリビニルアルコール層が設けられてなる積層シートを裁断して帯状の積層シートを構成し、該帯状の積層シートが補強用線材を被覆し且つポリビニルアルコール層が外側に位置するように該積層シートを撚り加工して編糸を構成し、この編糸を編組して紐体を構成し、その後この紐体を加圧成形することを特徴とする膨張黒鉛製グランドパッキンの製造方法であるから、以下の効果を奏する。すなわち、許容引張力が大きくしかも柔軟性に優れた帯状の積層シートから構成することができるので、撚り加工や編組加工を容易に行うことができ、パッキンを容易に製造することができる。また、パッキンの表面にポリビニルアルコール層を位置させることができるので、耐磨耗性および耐腐食性に優れたパッキンを得ることができる。また、ポリビニルアルコール層は電気絶縁性にも優れているので、電気絶縁性にも優れたパッキンを得ることが可能となり、軸や機器ケーシングの電食を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における編糸を示す斜視図である。
【図2】図1に示す編糸の製造過程を示す図である。
【図3】本発明の第1実施形態における積層シートを示す断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態における紐体を示す斜視図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る膨張黒鉛製グランドパッキンを示す斜視図である。
【図6】本発明の第1実施形態における編糸の変形例を示す斜視図である。
【図7】図6に示す編糸の製造過程を示す図である。
【図8】本発明の第2実施形態における編糸を示す斜視図である。
【図9】図8に示す編糸の製造過程を示す図である。
【図10】本発明の第2実施形態における積層シートを示す断面図である。
【図11】引張試験に供される積層シートの大きさを示す図である。
【図12】トルク試験の試験状況を示す図である。
【符号の説明】
1・・・・・膨張黒鉛製グランドパッキン
2・・・・・編糸
3・・・・・紐体
4,40・・・・・帯状の積層シート
5,50・・・・・積層シート
6・・・・・膨張黒鉛シート
7・・・・・四フッ化ポリエチレン製フィルム
8・・・・・ポリビニルアルコール層
9・・・・・補強用線材

Claims (11)

  1. 編糸を編組してなる紐体を加圧成形することにより得られる膨張黒鉛製グランドパッキンに用いられる編糸であって、膨張黒鉛シートの一面に四フッ化ポリエチレン製フィルムが積層されるとともに、他面にポリビニルアルコール層が設けられてなる帯状の積層シートを、四フッ化ポリエチレン製フィルムが外側に位置するように撚り加工してなることを特徴とする編糸。
  2. 編糸を編組してなる紐体を加圧成形することにより得られる膨張黒鉛製グランドパッキンに用いられる編糸であって、膨張黒鉛シートの少なくとも一面にポリビニルアルコール層が設けられてなる帯状の積層シートを、ポリビニルアルコール層が外側に位置するように撚り加工してなることを特徴とする編糸。
  3. 前記帯状の積層シートが補強用線材を被覆するように、該積層シートを撚り加工してなることを特徴とする請求項1に記載の編糸。
  4. 前記帯状の積層シートが補強用線材を被覆するように、該積層シートを撚り加工してなることを特徴とする請求項2に記載の編糸。
  5. 請求項1乃至4いずれかに記載の編糸を編組してなることを特徴とする紐体。
  6. 請求項1または3に記載の編糸を編組してなるとともに、前記ポリビニルアルコール層が、前記編組加工後に除去されてなることを特徴とする紐体。
  7. 四フッ化ポリエチレン樹脂等のフッ素系樹脂、シリコーン樹脂、水溶性フェノール樹脂、或いはガラス、アルミナ、シリカゲル、黒鉛、チタン等の無機微粉末を含むエマルジョン樹脂からなる群から選択された1または2以上の液状樹脂が含浸されてなることを特徴とする請求項6に記載の紐体。
  8. 請求項5乃至7いずれかに記載の紐体を加圧成形してなることを特徴とする膨張黒鉛製グランドパッキン。
  9. 膨張黒鉛シートの一面に四フッ化ポリエチレン製フィルムを積層するとともに、他面にポリビニルアルコール層を形成して積層シートを構成し、この積層シートを裁断して帯状の積層シートを形成し、この帯状の積層シートを四フッ化ポリエチレン製フィルムが外側に位置するように撚り加工して編糸を構成し、この編糸を編組して紐体を構成し、この紐体を湯洗することにより該紐体からポリビニルアルコールを溶出除去した後この紐体を乾燥させ、その後この紐体を加圧成形することを特徴とする膨張黒鉛製グランドパッキンの製造方法。
  10. 溶出除去を終えた紐体を乾燥させた後、この紐体に、四フッ化ポリエチレン樹脂等のフッ素系樹脂、シリコーン樹脂、水溶性フェノール樹脂、或いはガラス、アルミナ、シリカゲル、黒鉛、チタン等の無機微粉末を含むエマルジョン樹脂からなる群から選択された1または2以上の液状樹脂を含浸させ、その後この紐体を加圧成形することを特徴とする請求項9に記載の膨張黒鉛製グランドパッキンの製造方法。
  11. 膨張黒鉛シートの少なくとも一面にポリビニルアルコール層が設けられてなる積層シートを裁断して帯状の積層シートを構成し、該帯状の積層シートが補強用線材を被覆し且つポリビニルアルコール層が外側に位置するように該積層シートを撚り加工して編糸を構成し、この編糸を編組して紐体を構成し、その後この紐体を加圧成形することを特徴とする膨張黒鉛製グランドパッキンの製造方法。
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