JP5148914B2 - スリーブパッキン及びスリーブパッキンの製造方法 - Google Patents

スリーブパッキン及びスリーブパッキンの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、スリーブパッキン及びスリーブパッキンの製造方法に関し、より詳しくは、高いシール性を備えるとともに装着容易なスリーブパッキン並びに簡便なスリーブパッキンの製造方法に関する。
スリーブパッキンは、主に、水面計(水位計)のコックバルブに使用されるパッキン部材である。特許文献1は、スリーブパッキンの使用態様の一例を開示する。
図22は、従来一般的に用いられるスリーブパッキンの形態を示す。図22(a)は、一般的なスリーブパッキンの完成図であり、図22(b)は、一般的なスリーブパッキンの完成前の状態を表す展開図である。
図22に示す如く、従来のスリーブパッキン(P)は、打ち抜き加工されたジョイントシート、膨張黒鉛やゴム製材料からなる複数のシート材料(S)を積層接着することにより構成される。
スリーブパッキン(P)の内周面及び外周面が、スリーブパッキン(P)が使用されるコックバルブ等の機器の壁面に圧接し、シール作用を発揮する。
実開昭60−54874号公報
しかしながら、図22に示すようなスリーブパッキン(P)は、スリーブパッキン(P)半径方向への拡張性が低い。したがって、スリーブパッキン(P)を上下方向から圧縮しても十分なシール性能を得ることができない場合が多い。このため多くの場合、スリーブパッキン(P)は、大きな圧縮力を加えられた状態で使用される。大きな圧縮力を与えることにより、機器の操作性能への悪影響が生ずることもある。
高いシール性能を得るための他の手法として、スリーブパッキン(P)の径寸法を大きく形成し、スリーブパッキン(P)を機器に組み込むことが挙げられる。この手法によれば、スリーブパッキン(P)上下方向から大きな圧縮力を加える必要は生じない。しかしながら、この手法を採用すると、結果として、スリーブパッキン(P)は機器に無理矢理押し込まれることとなる。実際に、この手法を採用してスリーブパッキン(P)をバルブに組み付けるときには、スリーブパッキン(P)はハンマー等の打撃工具を用いてバルブ内に叩き込まれている。
したがって、このような手法を採用した場合、スリーブパッキン(P)を機器へ取付ける際に、スリーブパッキン(P)が破損する可能性が高くなる。
石綿は、耐熱性や経時的な割れの発生確率の低さの観点からスリーブパッキン(P)の材料として好適なものである。しかしながら、石綿に起因する人体への悪影響の観点から、その使用は好ましいものではない。
石綿を使用しない場合、石綿材料が有する優れた特性は失われ、石綿に代わる材料は未だ発見されていない。例えば、石綿製でないジョイントシートを用いた場合、耐熱温度は低下し、割れの発生の問題を生ずることとなる。結果として、使用可能なパッキンの数は、石綿材料を用いた場合と比して、半分程度となる。更に、機器に組み込まれたスリーブパッキン(P)に割れを生じた場合、スリーブパッキン(P)上下方向の圧縮力を増大させても、シール性能が回復することはない。
また、膨張黒鉛シートを利用した場合には、スリーブパッキン(P)を機器へ組み込む際の破損の問題が顕著となる。また、作動抵抗が大きく、機器の操作性へ悪影響を与えることとなる。
PTFEを切削加工して得られるスリーブパッキン(P)を用いた場合には、連続使用温度が150℃、最大使用温度が260℃程度と比較的低く、使用用途が限定される問題を招来する。更には、熱に起因する応力緩和、はみ出し、変形などの他の問題を招来することとなる。
特許文献1に開示されるスリーブパッキン(P)は、ゴム製であるが、特許文献1にも示される如く、ゴム製のスリーブパッキン(P)を用いた場合には、経時的な弾性力の低下及びこれに起因するシール性能の低下の問題が存する。
本発明は上記実情を鑑みてなされたものであって、高いシール性能を発揮するスリーブパッキンを提供することを目的とする。本発明の他の目的は、スリーブパッキンに過大な負荷を与えることなく簡単に機器に組み込むことができるスリーブパッキンを提供することを目的とする。更には、本発明は、高いシール性能を発揮するとともに簡単に機器に組み込み可能なスリーブパッキンの製造方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、筒状に形成された本体部と、該本体部の外周面に形成されるとともに該本体部の長手方向に延設する突条部からなるスリーブパッキンであって、前記本体部の少なくとも一断面が、該本体部周方向に巻回されてなる紐状のグランドパッキン材料を加圧成型してなり、前記突条部が、紐状のグランドパッキン材料から形成されており、前記少なくとも一断面が、前記本体部の上端面、前記本体部の下端面、前記本体部の上下端面からなる群から選択される面であり、前記少なくとも一断面以外の断面が、前記本体部周方向に巻回されたシート状材料を圧縮成型してなり、前記シート状材料が圧縮成型可能な材料であって、金属箔、PTFE箔、ゴム、樹脂からなる群から選択されることを特徴とするスリーブパッキンである。
請求項2記載の発明は、筒状に形成された本体部と、該本体部の外周面に形成されるとともに該本体部の長手方向に延設する突条部からなるスリーブパッキンであって、前記本体部の少なくとも一断面が、該本体部周方向に巻回されてなる紐状のグランドパッキン材料を加圧成型してなり、前記突条部が、紐状のグランドパッキン材料から形成されており、前記少なくとも一断面が、前記本体部の上端面、前記本体部の下端面、前記本体部の上下端面からなる群から選択される面であり、前記少なくとも一断面以外の断面が、前記本体部周方向に巻回されたシート状材料を圧縮成型してなり、前記シート状材料が圧縮成型可能な材料であり、前記突条部を構成する紐状グランドパッキン材料の両端部が前記シート状材料の層間に挟持されることを特徴とするスリーブパッキンである。
請求項3記載の発明は、前記開口部に嵌入される金属環を更に備えることを特徴とする請求項1記載のスリーブパッキンである。
請求項4記載の発明は、筒状に形成された本体部と、該本体部の外周面に形成されるとともに該本体部の長手方向に延設する突条部からなるスリーブパッキンであって、前記本体部の少なくとも一断面が、該本体部周方向に巻回されてなる紐状のグランドパッキン材料を加圧成型してなり、前記突条部が、紐状のグランドパッキン材料から形成されており、前記本体部の上下面にシート状ガスケットが貼着されることを特徴とするスリーブパッキンである。
請求項記載の発明は、一の紐状のグランドパッキン材料を用意する準備工程と、該紐状のグランドパッキン材料を折り曲げる折り曲げ工程と、該折り曲げられたグランドパッキン材料を撚る撚り工程と、該撚られたグランドパッキン材料を、テーパ形状をなす棒状金型外周面に巻回する巻回工程と、前記棒状金型に巻回されたグランドパッキン材料を、筒状金型に挿入する挿入工程と、前記筒状金型内壁面に形成されるとともに該筒状金型軸方向に延設する溝部に、前記撚られたグランドパッキン材料のうち前記棒状金型外周面に巻回されなかった部分を通過させる通過工程と、前記棒状金型を、前記筒状金型内で、該筒状金型軸方向に移動させ、前記巻回されたグランドパッキン材料を加圧する加圧工程からなることを特徴とするスリーブパッキンの製造方法である。
請求項記載の発明は、前記折り曲げ工程において、複数の紐状グランドパッキン材料からなる長さ部分と、単一のグランドパッキン材料からなる長さ部分が形成され、前記撚り工程が、前記複数の紐状グランドパッキン材料からなる長さ部分に対して施され、前記挿入工程と前記通過工程が同時に行われ、前記棒状金型が前記筒状金型に挿入されるとともに前記単一のグランドパッキン材料からなる長さ部分が前記筒状金型の前記溝部を通過することを特徴とする請求項記載のスリーブパッキンの製造方法である。
請求項記載の発明は、前記撚り工程が、撚られたグランドパッキン材料に対して圧力を加える段階を備えることを特徴とする請求項記載のスリーブパッキンの製造方法である。
請求項記載の発明は、前記巻回工程が、前記棒状金型外周面にシート状材料を巻回し、前記グランドパッキン材料を巻回した部分に隣接したシート状材料部分を形成する段階を備えることを特徴とする請求項記載のスリーブパッキンの製造方法である。
請求項記載の発明は、前記巻回工程が、前記棒状金型に筒状体を嵌合させ、該筒状態を、前記グランドパッキン材料を巻回した部分に隣接させる段階を備えることを特徴とする請求項記載のスリーブパッキンの製造方法である。
請求項10記載の発明は、前記シート状材料が、膨張黒鉛シート、金属箔、PTFE箔、ゴムシートからなる群から選択されることを特徴とする請求項記載のスリーブパッキンの製造方法である。
請求項11記載の発明は、前記筒状体が、紐状のグランドパッキン材料を袋編してなる袋編編組スリーブ及び樹脂製スリーブからなる群から選択されることを特徴とする請求項記載のスリーブパッキンの製造方法である。
請求項12記載の発明は、前記巻回工程において、前記シート状材料を巻回する段階の後に、前記グランドパッキン材料を前記棒状金型に巻回し、前記シート状材料部分両端に隣接するグランドパッキン材料部分が形成されることを特徴とする請求項記載のスリーブパッキンの製造方法である。
請求項13記載の発明は、前記シート状材料部分両端に隣接するグランドパッキン材料部分を形成した後、更に、シート状材料部分を巻回する段階を備えることを特徴とする請求項12記載のスリーブパッキンの製造方法である。
請求項14記載の発明は、前記巻回工程において、前記筒状体を嵌合させる段階の後に、前記グランドパッキン材料を前記棒状金型に巻回し、前記筒状体両端に隣接するグランドパッキン材料部分が形成されることを特徴とする請求項記載のスリーブパッキンの製造方法である。
請求項15記載の発明は、前記加圧工程の後に、前記筒状金型から取り出された前記スリーブパッキンの周壁に貫通穴を形成する穿孔工程を更に備えることを特徴とする請求項記載のスリーブパッキンの製造方法である。
請求項16記載の発明は、前記貫通穴に、金属環を嵌合させる金属環取付工程を更に備えることを特徴とする請求項15記載のスリーブパッキンの製造方法である。
請求項17記載の発明は、前記加圧工程の後に、油成分又は樹脂成分に前記筒状金型から取り出された前記スリーブパッキンを含浸させる含浸工程を更に備えることを特徴とする請求項記載のスリーブパッキンの製造方法である。
請求項18記載の発明は、前記加圧工程の後に、PTFEに前記筒状金型から取り出された前記スリーブパッキンを含浸させる含浸工程を更に備えることを特徴とする請求項記載のスリーブパッキンの製造方法である。
請求項19記載の発明は、前記加圧工程の後に、前記筒状金型から取り出された前記スリーブパッキンを焼成する焼成工程を更に備えることを特徴とする請求項記載のスリーブパッキンの製造方法である。
請求項20記載の発明は、前記加圧工程の後に、前記筒状金型から取り出された前記スリーブパッキンの両端面にシート状ガスケットを取付けるガスケット取付工程を更に備えることを特徴とする請求項記載のスリーブパッキンの製造方法である。
請求項21記載の発明は、筒状に形成された本体部と、該本体部の外周面に形成されるとともに該本体部の長手方向に延設する突条部からなるスリーブパッキンであって、前記本体部が、該本体部周方向に巻回されてなる圧縮成型可能な材料を加圧成型してなり、前記圧縮成型可能な材料が、シート状であって、金属箔、PTFE箔、ゴム、樹脂からなる群から選択されることを特徴とするスリーブパッキンである。
請求項22記載の発明は、筒状に形成された本体部と、該本体部の外周面に形成されるとともに該本体部の長手方向に延設する突条部からなるスリーブパッキンであって、前記本体部が、該本体部周方向に巻回されてなる圧縮成型可能な材料を加圧成型してなり、前記圧縮成型可能な材料が、シート状であって、前記シート状の圧縮成型可能な材料が細帯状の環体を挿通し、該環体は前記シート状の圧縮成型可能な材料を巻回して形成されたシート状の圧縮成型可能な材料の層間に挟持される内側部分と、前記本体部の外周面に現れる外側部分を備え、該本体部の外周面に現れた環体の外側部分が圧縮成型され、前記本体部軸方向に延設する突条部をなすことを特徴とするスリーブパッキンである。
請求項23記載の発明は、筒状に形成された本体部と、該本体部の外周面に形成されるとともに該本体部の長手方向に延設する突条部からなるスリーブパッキンであって、前記本体部が、該本体部周方向に巻回されてなる圧縮成型可能な材料を加圧成型してなり、前記圧縮成型可能な材料が、シート状であって、前記シート状の圧縮成型可能な材料が細帯状の環体を挿通し、該環体は、前記シート状の圧縮成型可能な材料を巻回して形成されたシート状の圧縮成型可能な材料の一の層間に挟持される第1部分と、他の層間に挟持される第2部分を備え、前記本体部のうち前記環体が配された部分が外方に隆起してなり、該隆起部分が圧縮され、前記本体部軸方向に延設する突条部をなすことを特徴とするスリーブパッキンである。
請求項24記載の発明は、筒状に形成された本体部と、該本体部の外周面に形成されるとともに該本体部の長手方向に延設する突条部からなるスリーブパッキンであって、前記本体部が、該本体部周方向に巻回されてなる圧縮成型可能な材料を加圧成型してなり、前記圧縮成型可能な材料が、シート状であって、前記シート状の圧縮成型可能な材料の層間で紐状部材が挟持されることにより、本体部のうち前記紐状部材が挟持された部分が隆起し、該隆起部分が圧縮され、前記本体部軸方向に延設する突条部をなすことを特徴とするスリーブパッキンである。
請求項25記載の発明は、前記環体が、膨張黒鉛、金属箔、PTFE箔、樹脂シートからなる群から選択されるテープ基材からなることを特徴とする請求項22又は23記載のスリーブパッキンである。
請求項26記載の発明は、前記環体が、繊維を撚ってなるヤーン状材料であり、該繊維が、炭素繊維、ガラス繊維、炭化繊維、PTFE繊維、アラミド繊維、麻長繊維、綿繊維、ナイロン繊維、亜麻繊維、ポリプロピレン繊維、膨張黒鉛繊維からなる群から選択されることを特徴とする請求項22又は23記載のスリーブパッキンである。
請求項27記載の発明は、前記紐状部材が、繊維を撚ってなるヤーン状材料であり、該繊維が、炭素繊維、ガラス繊維、炭化繊維、PTFE繊維、アラミド繊維、麻長繊維、綿繊維、ナイロン繊維、亜麻繊維、ポリプロピレン繊維、膨張黒鉛繊維からなる群から選択されることを特徴とする請求項24記載のスリーブパッキンである。
請求項1,2,4記載の発明によれば、スリーブパッキンの本体部の少なくとも一断面が、本体部周方向に巻回されてなる紐状のグランドパッキン材料を加圧成型してなるので、高いシール性能を発揮するスリーブパッキンとなる。このスリーブパッキンは、スリーブパッキン上下方向に過大な圧縮力を与えなくとも、スリーブパッキン半径方向への高い拡張性を示すので、機器に容易に組み込み可能である。更に、使用時のスリーブパッキンの割れの問題を生ずることはない。
請求項1及び2記載の発明によれば、スリーブパッキン端面において高いシール性能を発揮することができる。
請求項1及び2記載の発明によれば、長さ寸法の大きなスリーブパッキンに好適な構成となる。
請求項記載の発明によれば、スリーブパッキンの本体部に高いシール性に加えて、頑健性や耐久性などの他の所望の性能の向上をもたらすことができる。
請求項記載の発明によれば、簡便な方法で突条部を形成することが可能となる。
請求項3記載の発明によれば、液体導入用の開口部の閉塞を防ぐことが可能となる
請求項4記載の発明によれば、スリーブパッキンの機器からのはみ出しを好適に防止することができる。
請求項記載の発明によれば、高いシール性能を発揮するとともに簡単に機器に組み込み可能なスリーブパッキンの製造方法となる。また、接着剤を用いることなくスリーブパッキンを製造可能となる。
請求項記載の発明によれば、突条部と本体部を一体的に成型でき、製造工程の簡素化を図ることができる。
請求項記載の発明によれば、撚られたグランドパッキン材料の戻りを防止でき、製造工程の安定化を図ることができるとともに製造されるスリーブパッキンの頑健性を向上させることができる。
請求項8及び9記載の発明によれば、スリーブパッキン一端面において高いシール性能を発揮することができるとともに長さ寸法の大きなスリーブパッキンを簡便に製造することが可能となる。
請求項10及び11記載の発明によれば、スリーブパッキンの本体部に高いシール性に加えて、頑健性や耐久性などの他の所望の性能の向上をもたらすことができる。
請求項12及び14記載の発明によれば、スリーブパッキン両端面において高いシール性能を発揮することができるとともに長さ寸法の大きなスリーブパッキンを簡便に製造することが可能となる。
請求項13記載の発明によれば、スリーブパッキンの突条部の頑健性を向上させることができる。
請求項14記載の発明によれば、周壁面から内部に液体を導入可能なスリーブパッキンを形成可能となる。
請求項15記載の発明によれば、液体導入用の開口部の閉塞を防ぐことが可能となる。
請求項16乃至18記載の発明によれば、製造されるスリーブパッキンに放熱性向上や頑健性向上といった所望の性能を付加することが可能となる。
請求項19記載の発明によれば、スリーブパッキンの機器からのはみ出しを好適に防止することができる。
請求項20乃至24記載の発明によれば、本体部が圧縮成型可能な材料を巻回してなるので、本体部周方向への拡張性が高まり、スリーブパッキン周方向のシール性の向上を図ることが可能となる。
請求項21乃至27記載の発明によれば、簡便に突条部の形成を行なうことが可能な構造となる。
以下、本発明に係るスリーブパッキン及びスリーブパッキンの製造方法について、図を参照しつつ説明する。
図1は本発明に係るスリーブパッキンの斜視図である。
スリーブパッキン(1)は、筒状に形成された本体部(2)と、本体部(2)外周面に形成されるとともに本体部(2)長手方向に延設する突条部(3)を備える。本体部(2)周壁には、この周壁を貫通する貫通穴(21)が形成される。また、貫通穴(21)には金属環(22)が嵌め込まれる。
図2は、図1に示すスリーブパッキン(1)の製造方法を示すフローチャートである。
図1に示すスリーブパッキン(1)は、準備工程、折り曲げ工程、撚り工程、巻回工程、挿入工程、通過工程及び加圧工程を経て製造される。
図3は、図2に示す準備工程を経て用意される紐状のグランドパッキン材料の一例を示す。尚、図3に示す紐状のグランドパッキン材料は単なる例示にすぎず、一般に市販される他の紐状のグランドパッキン材料も本発明に好適に使用可能である。
図3に示す紐状グランドパッキン材料(100)は、紐状グランドパッキン材料(100)の断面の略中心に配される捩体(110)と、捩体(110)の外周に沿って配される開繊炭素繊維束(120)と、開繊炭素繊維束(120)の少なくとも外周面を被覆するフッ化エチレン樹脂層(130)からなる。
図4は、図3に示す捩体(110)を示す図である。図4(a)は、捩体(110)の形成途中の状態を示し、図4(b)は捩体(110)の形成に用いられる積層体(113)を示す。
捩体(110)は、開繊して得られた複数の炭素繊維の束(111)と、膨張黒鉛製テープ(112)とを積層して得られる積層体(113)を捩じることにより紐状に形成される。
積層体(113)は、開繊炭素繊維束(111)と膨張黒鉛製テープ(112)との間に接着剤層(114)を備え、開繊炭素繊維束(111)と膨張黒鉛製テープ(112)とを一体的に接合する構造である。
接着剤層(114)の種類は特に限定されず、有機質系接着剤、無機質系接着剤、無機有機混合質系接着剤など、種々の接着剤から構成することができ、その形態も、液状、エマルジョン、フィルム状、不織布状など種々の形態を採ることができる。また、その配設方法も特に限定されず、塗布、熱圧着、吹き付けなど、種々の方法を採用することが可能である。
なお、接着剤層(114)には、できれば水溶性の熱可塑性樹脂接着剤を使用することが好ましく、中でも無公害性のポリビニルアルコール(PVA)が用いることが好ましい。また、ポリビニルアルコールは、液状のまま膨張黒鉛製テープ(112)の表面或いは開繊炭素繊維束(111)の表面に塗布するか、又は吹き付けることにより配設することができる。吹き付けによって配設する場合には、例えば不織布状に配設することができる。
ポリビニルアルコールを不織布状に配設する場合、接着剤層(114)は、ポリビニルアルコール樹脂繊維が不規則な方向に伸びて積層され、且つそれら樹脂繊維が相互に固着されてシート状とされる。このような構造の接着剤層(114)は、あらゆる方向の引張に対して大きな引張強さを有し、特に帯状に加工された状態でその軸長方向の引張に対して大きな引張強さを発揮することができる。
なお、膨張黒鉛製テープ(112)と開繊炭素繊維束(111)を接着する際には、その間にポリビニルアルコール等の接着剤層(114)を介在させ積層した状態でその両面に圧力を加え、或いは加熱しながら圧力を加えることで、これらを強固に積層一体化することができる。
膨張黒鉛製テープ(112)としては、天然黒鉛、熱分解黒鉛、キッシュ黒鉛等の黒鉛粉末を、濃硫酸、濃硝酸等と反応させて一旦層間化合物とした後、水洗などを経て残留化合物を得、これを急熱して膨張させて得られる膨張可撓性黒鉛そのものを、ロール材等により圧縮成形したシート状のものを使用することができる。
膨張黒鉛製テープ(112)の密度は、特に限定されるものではないが、0.80〜2.2g/cm3 であることが好ましい。密度がこの範囲内にあると、膨張黒鉛製テープ(112)の表面に結晶レベルの凹凸が形成され、その上に積層されるものにアンカー効果を生じさせることができる。これに対し、密度が0.80g/cm3 未満であると組織のきめが粗くなり過ぎ、パッキンにしたときのシール性が低下する。逆に、密度が2.2g/cm3 を超えると、組織のきめが細かくなり過ぎてアンカー効果を生じさせにくくなり、開繊炭素繊維束(111)との積層を良好に行い得ない可能性がある。
また、膨張黒鉛製テープ(112)の厚みは、特に限定されるものではないが、0.10〜1.5mm程度とされることが好ましい。厚みが0.10mm未満であると、膨張黒鉛が有する優れた耐熱性、耐食性、耐磨耗性を発現させることができない。また、このように極薄のものは製造が困難であって経済的でない。逆に、厚みが1.5mmを超えると、膨張黒鉛の脆さが現れてしまう。
開繊炭素繊維束(111)は、膨張黒鉛製テープ(112)を補強すると共に固体潤滑材の役目を果たすものである。この開繊炭素繊維束(111)は、接着剤層(114)を介して膨張黒鉛製テープ(112)の表面に積層される。その積層方法は、上記した方法を採用することができるが、接着剤として熱融着フィルムを用いる場合には、例えば、PVA不織布、PVAフィルム、ポリエチレンフィルム、オレフィン系フィルム、ウレタン系フィルムを用いることができる。
開繊炭素繊維束(111)は機械的強度に優れており、また、その機械的強度等の諸性質が、−200℃〜+600℃の間で殆ど変化せず、低温特性、高温特性が共に優れている。従って、開繊炭素繊維束(111)は、常温域は勿論のこと、過酷温度環境下においても確実に膨張黒鉛製テープ(112)を補強することができる。
また、開繊炭素繊維束(111)は耐食性および耐磨耗性に優れているので、化学プラント等の過酷環境下でも長期間の使用に耐えることができる。なお、開繊炭素繊維束(111)の厚さは、0.01〜0.5mmとすることが好ましく、より好ましくは0.15〜0.2mmとされる。これは、厚みが0.05mm未満であると、十分な潤滑性及びシール性が得られず、逆に厚みが0.5mmを超えると、十分な柔軟性が得られないからである。
捩体(110)は、上記の積層体(113)を一方向に捩じることにより形成される。尚、本発明においては、積層体(113)を構成する膨張黒鉛製テープ(112)が捩体(110)の外周面を構成するように捩じってもよいし、開繊炭素繊維束(111)が捩体(110)の外周面を構成するように捩じってもよい。尚、図3及び図4に示す例においては、膨張黒鉛製テープ(112)が、捩体(110)の外周面を形成するように捩じった形態を示している。
膨張黒鉛製テープ(112)が外周面を構成するように捩体(110)を形成すると、紐状グランドパッキン材料(100)の断面中心に開繊炭素繊維束(111)が配されることになり、形状安定性に優れる紐状グランドパッキン材料(100)が構成されることとなる。
開繊炭素繊維束(111)が外周面を構成するように捩体(110)を形成すると、紐状グランドパッキン材料(100)の断面中心に膨張黒鉛製テープ(112)が配されることとなり、圧縮復元性に優れる紐状グランドパッキン材料(100)が構成されることとなる。
図5は、開繊炭素繊維束(120)を更に巻回する工程途中を示し、図5(a)は、捩体(110)上に開繊炭素繊維束(120)を巻回している状態を示し、図5(b)は、開繊炭素繊維束(120)が巻回された部分の断面を示す。
開繊炭素繊維束(120)は、捩体(110)を補強すると共に固体潤滑材の役目を果たすものである。
捩体(110)を構成する開繊炭素繊維束(111)と同様に、捩体(110)外周面を巻回する開繊炭素繊維束(120)は機械的強度に優れており、また、その機械的強度等の諸性質が、−200℃〜+600℃の間で殆ど変化せず、低温特性、高温特性が共に優れている。従って、開繊炭素繊維束(120)は、常温域は勿論のこと、過酷温度環境下においても確実に捩体(110)を補強することができる。
また、開繊炭素繊維束(120)は耐食性および耐磨耗性に優れているので、化学プラント等の過酷環境下でも長期間の使用に耐えることができる。なお、開繊炭素繊維束(120)の厚さは、0.01〜0.5mmとすることが好ましく、より好ましくは0.15〜0.2mmとされる。これは、厚みが0.01mm未満であると、十分な潤滑性及びシール性が得られなくなるとともに引張強度の低下を引き起こすためである。逆に厚みが0.5mmを超えると、十分な柔軟性が得られないからである。
図6は、フッ化エチレン樹脂層を形成する工程の一実施例を示し、図6(a)は、ポリテトラフルオロエチレン製テープ(131)を巻回することにより、フッ化エチレン樹脂層(130)を形成している状態を示し、図6(b)は、ポリテトラフルオロエチレン製テープ(131)を巻回した部分の断面図である。
ポリテトラフルオロエチレン製テープ(131)の厚さは特に限定されるものではないが、好ましくは0.01mm以上0.3mm以下とされる。より好ましくは、0.13mm程度とされる。ポリテトラフルオロエチレン製テープ(131)の厚さが0.3mmを超えると、巻回を行いにくくなり、逆に0.01mm未満であると、使用時に破損する可能性を生ずる。
ポリテトラフルオロエチレン製テープ(131)の幅は、特に限定されるものではないが、好ましくは10mm以上25mm以下とされ、より好ましくは15mm程度とされる。ポリテトラフルオロエチレン製テープ(131)の幅が、25mmを超えると巻回を行いにくくなる一方、10mm未満であると、使用時に破損する可能性を生ずる。
ポリテトラフルオロエチレン製テープ(131)は、図5に示す工程にて巻回された開繊炭素繊維束(120)の外周面に一重若しくは二重に巻回される。二重に巻回すると、潤滑性及びシール性を更に向上させることができる。二重にする場合には、互いの巻回方向を逆向きとし、相互に交差するように巻回すると、紐状グランドパッキン材料(100)のシール性及び耐久性を一層高めることができる。尚、ポリテトラフルオロエチレン製テープ(131)は、少なくとも縁部同士が重なりあうように巻回される。これにより開繊炭素繊維束(120)の露出が確実に防止される。
上記の開繊炭素繊維束(111,120)に代えて、ガラス繊維、炭化繊維、PTFE繊維、アラミド繊維、麻長繊維、綿繊維、ナイロン繊維、亜麻繊維、ポリプロピレン繊維、膨張黒鉛繊維の束を好適に用いることも可能である。
更には、これら繊維で構成された他の構造の紐状のグランドパッキン材料も好適に本発明に適用可能である。
図7は、図2に示す準備工程から撚り工程までの紐状グランドパッキン材料(100)の形状変化を表す。図7(a)は、準備工程における紐状グランドパッキン材料(100)を示し、図7(b)は、折り曲げ工程後の紐状グランドパッキン材料(100)を示し、図7(c)は、撚り工程後の紐状グランドパッキン材料(100)を示す。
図7(a)に示す如く、準備工程において、単一の紐状グランドパッキン材料(100)が用意される。
図7(b)に示す如く、折り曲げ工程において、準備工程にて用意されたグランドパッキン材料(100)は2つに折り曲げられる。折り曲げ後において、グランドパッキン材料(100)上に形成された屈曲点(101)を境にした2つの部分を本明細書では、第1部分(102)及び第2部分(103)と称する。第1部分(102)は、第2部分(103)より長く、結果として、紐状グランドパッキン(100)を長手方向に沿って観察すると、単一の紐状グランドパッキン材料(100)からなる部分と、2本の紐状グランドパッキン材料(100)からなる部分が現れる。
図7(c)に示す如く、撚り工程において、第1部分(102)と第2部分(103)が撚り合せられる。この結果、第1部分(102)と第2部分が撚り合わせられた撚り合せ部分(104)と単一の紐状グランドパッキン材料(100)からなる単一紐部分(105)が形成される。
撚り工程において、撚り合わせ部分(104)に圧力を加えることが好ましい。これにより、第1部分(102)と第2部分(103)が圧着され、撚りの戻りを防ぐことができ、スリーブパッキン(1)の製造工程を安定化させるとともに、スリーブパッキン(1)の頑健性並びにシール性能を向上させることが可能となる。
図2に示す如く、撚り工程の後に巻回工程が行われる。
図8は、巻回工程において用いられる棒状金型を示す。図8(a)は、紐状グランドパッキン材料(100)が巻回される前の状態を示し、図8(b)は、紐状グランドパッキン材料(100)が巻回された後の状態を示す。
図8(a)に示す如く、棒状金型(200)は、若干のテーパ形状をなし、先端部(201)が基端部(202)よりも径小に形成される。
尚、図8に示す例において、棒状金型(200)は台形円錐形状に形成されるが、本発明において、棒状金型(200)の断面形状はこれに限られるものではなく、楕円形状、三角形状、四角形状、その他多角形状をなすものであってもよく、スリーブパッキン(1)が使用される機器に応じて、所望の断面形状を有する棒状金型(200)が使用される。
使用される棒状金型(200)の形状に応じて、製造されるスリーブパッキン(1)の断面形状は、楕円形状、三角形状、四角形状、その他多角形状をなすものとなる。
図8(b)に示す如く、棒状金型(200)に撚り工程を施された紐状グランドパッキン材料(100)が巻回される。棒状金型(200)には、単一紐部分(105)を残して、紐状グランドパッキン材料(100)の撚り合せ部分(104)が巻回される。
図2に示す如く、巻回工程の後に、挿入工程が行われる。
図9は、挿入工程を示す。図9(a)は、挿入工程で用いられる筒状金型の長手方向断面図であり、図9(b)は筒状金型を先端部方向から見た図である。図9(c)は、筒状金型に紐状グランドパッキン(100)が巻回された棒状金型(200)を挿入した状態を示す。
図9(a)及び図9(b)に示す如く、筒状金型(300)は、棒状金型(200)と同様のテーパ角を有するテーパ形状に形成され、その先端部(301)は、基端部(302)よりも小径に形成される。筒状金型(300)内壁面には、筒状金型(300)軸方向に延設する溝部(303)が形成される。
図9(c)に示す如く、筒状金型(300)内に、巻回工程で得られた紐状グランドパッキン(100)が巻回された棒状金型(200)が、その先端部(201)を先頭にして、筒状金型(300)基端部側から挿入される。
図2に示す如く、挿入工程の後に通過工程が実行される。
図10は、通過工程を示す。図10(a)は、通過工程が実行された後の筒状金型(300)の長手方向断面図であり、図10(b)は、筒状金型(300)を先端部(301)側からみた図である。
図10に示す如く、通過工程において、筒状金型(300)の溝部(303)に、巻回工程で棒状金型(200)に巻回されなかった単一紐部分(105)が挿通される。
図2に示す如く、通過工程の後に加圧工程が実行される。
図11は、加圧工程を示す。
図11に示す如く、筒状金型(300)に挿入された棒状金型(200)の基端部(202)側から先端部(201)の方向に向けて力を加える。この結果、棒状金型(200)に巻回された撚り合せ部分(104)と溝部(303)に挿通された単一紐部分(105)は、棒状金型(200)外周面並びに筒状金型(300)内壁面との間で圧縮され、図1に示すようなスリーブパッキン(1)の形状に成型されることとなる。
これにより、撚り合せ部分(104)は、スリーブパッキン(1)の本体部(2)を構成し、単一紐部分(105)は、スリーブパッキン(1)の突条部(3)を構成することとなる。
上述の如く、折り曲げ工程において、第1部分(102)と第2部分(103)の長さを相違させたが、第1部分(102)と第2部分(103)の長さが等しくなるようにしてもよい。この状態で、折り曲げられた紐状グランドパッキン材料(100)の全長に対して、撚り工程を施す。この結果、紐状グランドパッキン材料(100)全長にわたって、撚り合せ部分(104)が形成される。巻回工程において、撚り合せ部分(104)の一部を残して、棒状金型(200)に紐状グランドパッキン材料(100)を巻回する。そして、通過工程において、巻回されなかった撚り合せ部分(104)を筒状金型(300)の溝部(303)に挿通させる。その後、加圧工程にて、筒状金型(300)内に配された紐状グランドパッキン材料(100)を圧縮し、成型を行なう。
このような工程を経ても、図1に示すようなスリーブパッキン(1)を得ることができる。このスリーブパッキン(1)は、本体部(2)並びに突条部(3)が撚り合せ部分(104)から構成される。
上述の如く、折り曲げ工程において、紐状グランドパッキン材料(100)は2つに折り曲げられたが、本発明はこれに限られるものではなく、3つ折、4つ折など多数回、紐状グランドパッキン材料(100)を折り曲げてもよい。そして、この多数回折り曲げられた紐状グランドパッキン材料(100)に対して、撚り工程以下の下流工程を施して、スリーブパッキン(1)を得ることも可能である。
図1に示すスリーブパッキン(1)を得るために、加圧工程の後に、更に、穿孔工程及び金属環取付工程が行われる。
穿孔工程において、筒状金型(300)から取り出されたスリーブパッキン(1)の周壁に、貫通穴(21)が形成される。そして、金属環取付工程において、形成された貫通穴(21)に金属環(22)が嵌着される。
他の変更形態として、筒状金型(300)から取り出されたスリーブパッキン(1)に対して、含浸工程を施してもよい。
含浸工程において、スリーブパッキン(1)は、油成分やPTFEなどの樹脂成分に含浸される。これにより、スリーブパッキン(1)の放熱性やその他特性の向上を図ることが可能となる。
或いは、準備工程で用意される紐状グランドパッキン材料(100)自体に樹脂成分、ゴム成分や油成分が含浸されてもよい。これによっても、スリーブパッキン(1)の所望の物理的特性の向上を図ることができる。
更には、筒状金型(300)から取り出されたスリーブパッキン(1)を焼成する焼成工程を実行してもよい。これにより、スリーブパッキン(1)の頑健性の向上を図ることが可能となる。
図12は、スリーブパッキン(1)の他の形態を示す。
図12(a)に示す如く、筒状金型(300)から取り出されたスリーブパッキン(1)の上下面にシート状のガスケット(4)が接着剤を用いて貼着される。ガスケット(4)の貼着により、機器に取付けられたスリーブパッキン(1)の変形や機器からのはみ出しを防止できる。
図12(b)に示す如く、スリーブパッキン(1)は、複数の突条部(3)を備えるものであってもよい。突条部(3)を複数設けることにより、スリーブパッキン(1)が取付けられた機器内でのスリーブパッキン(1)の回り止め機能の向上を図ることができる。
図12(b)に示すスリーブパッキン(1)は、例えば、以下の工程を経ることにより製造される。まず、準備工程において、複数本の紐状グランドパッキン材料(100)を用意する。折り曲げ工程において、複数の紐状グランドパッキン材料(100)それぞれを折り曲げる。撚り工程において、折り曲げ工程を経て形成された第1部分(102)と第2部分(103)を撚り合せて、撚り合せ部分(104)と単一紐部分(105)を形成する。巻回工程において、複数の紐状グランドパッキン材料(100)の撚り合せ部分(104)それぞれを棒状金型(200)の外周面に巻回する。このとき、単一紐部分(105)は、棒状金型(200)には巻回されない。
挿入工程において、内壁面に複数の溝部(303)を備える筒状金型(300)が用意され、この筒状金型(300)内に紐状グランドパッキン材料(100)が巻回された棒状金型(200)が挿入される。通過工程において、単一紐部分(104)がそれぞれの溝部(303)に挿通される。その後、加圧工程が実行され、溝部(303)内に挿通された単一紐部分(104)がそれぞれ突条部(3)を構成することとなる。
図13は、スリーブパッキン(1)の他の実施形態を示す。
図13に示すスリーブパッキン(1)の本体部(2)は、スリーブパッキン(1)の上部を構成する上縁部(23)、スリーブパッキン(1)の下部を構成する下縁部(24)及び上縁部(23)と下縁部(24)の間に配される中間部(25)を備える。中間部(25)には、図1に示すスリーブパッキン(1)と同様に、貫通穴(21)と、貫通穴(21)に嵌着される金属環(22)が配される。
図14は、図13に示すスリーブパッキン(1)の製造方法の折り曲げ工程と撚り工程における紐状グランドパッキン材料(100)の状態を示す。図14(a)は、折り曲げ工程における紐状グランドパッキン材料(100)の状態を示し、図14(b)は、撚り工程における紐状グランドパッキン材料(100)の状態を示す。
まず、準備工程において、1本の紐状グランドパッキン材料(100)が用意される(図7(a)参照)。
図14(a)に示す如く、紐状グランドパッキン材料(100)上の2点において、屈曲点(101)が設けられ、紐状グランドパッキン材料(100)が2箇所で折り曲げられる。この結果、折り曲げられた紐状グランドパッキン材料(100)両端部において、第1部分(102)と第2部分(103)とが重なり合う部分が形成される。
図14(b)に示す如く、第1部分(102)と第2部分(103)とが重なり合った部分に撚り工程が施され、撚り合せ部分(104)が紐状グランドパッキン材料(100)両端部に形成され、単一紐部分(105)が一対の撚り合せ部分(104)の間に形成される。
また、撚り合せ部分(104)には圧力が加えられ、撚り状態の戻りの防止が図られる。
図15は、巻回工程における紐状グランドパッキン材料(100)の状態を示す。図15(a)は、巻回工程途中の状態の棒状金型(200)の側面図であり、図15(b)は、図15(a)に示す棒状金型(200)を先端部(201)側から見た図であり、図15(c)は、巻回工程完了時の棒状金型(200)の側面図である。
巻回工程において、紐状グランドパッキン材料(100)の一端部に形成された撚り合せ部分(104)が棒状金型(200)の周面に巻回される(図15(a)参照)。図15(a)及び図15(b)に示す如く、巻回された撚り合せ部分に隣接して、シート状材料(125)が巻回される。シート状材料(125)は圧縮成型可能な材質であり、このような材料として、膨張黒鉛シート、金属箔、PTFE箔、ゴム製シート或いは樹脂シートを例示することができる。
図15(c)に示す如く、シート状材料(125)の巻回部分を棒状金型(200)上に形成した後、紐状グランドパッキン材料(100)の他端部に形成された撚り合せ部分(104)を棒状金型(200)周面に巻回する。この結果、シート状材料(125)の巻回部分両端に隣接する紐状グランドパッキン材料(100)の撚り合せ部分(104)の巻回部分が形成されることとなる。また、単一紐部分(105)は、シート状材料(125)巻回部分上を一直線状に横切って、一対の紐状グランドパッキン材料(100)巻回部分を接続することとなる。
図16は、筒状金型(300)に、紐状グランドパッキン材料(100)及びシート状材料(125)が巻回された棒状金型(200)を挿入した状態を示す。
本実施形態において、挿入工程と通過工程は同時に行われることとなる。即ち、棒状金型(200)を筒状金型(300)に挿入すると同時に、単一紐部分(105)は、筒状金型(300)の内壁面に形成された溝部(303)を通過する。
その後、加圧工程が施され、単一紐部分(105)は突条部(3)となり、また紐状グランドパッキン(100)の巻回部分は、スリーブパッキン(1)の本体部(2)の上縁部(23)及び下縁部(24)それぞれを構成する。また、シート状材料(125)巻回部分は、スリーブパッキン(1)の本体部(2)の中間部(25)を構成する。
図13乃至図16に関連して説明した実施形態において、スリーブパッキン(1)は、紐状グランドパッキン材料(100)を巻回してなる上縁部(23)及び下縁部(24)を備えるものであったが、上縁部(23)と下縁部(24)のうちいずれか一方を備えるものであってもよい。
図13乃至図16に示す実施形態において、スリーブパッキン(1)の本体部(2)の中間部(25)はシート状材料(125)を棒状金型(200)に巻回・圧縮して形成したが、予め筒状に形成された筒状体を用いて形成してもよい。例えば、筒状体として、予め筒状に成型された樹脂製スリーブを用いてもよいし、紐状のグランドパッキン材料を袋編して筒状に形成した袋編編組スリーブを用いてもよい。
これら筒状体を、棒状金型(200)に挿入し、筒状体両端部に隣接して、紐状グランドパッキン材料(100)を巻回し、その後、圧縮工程を施すことにより、上縁部(23)、下縁部(24)及び中間部(25)を備える本体部(2)を有するスリーブパッキン(1)を形成できる。
図17は、図15に示す巻回工程の変更形態を示す。図15に示す例において、最終的に単一紐部分(105)がシート状材料(125)巻回部分上を横切り、図13に示す最終製品たるスリーブパッキン(1)の外面に単一紐部分(105)が現れたが、本発明はこれに限るものではない。
図15に示す例と同様に、紐状グランドパッキン材料(100)の一端部に形成された撚り合せ部分(104)を棒状金型(200)周面に巻回し、巻回された撚り合せ部分(104)に隣接して、シート状材料(125)を巻回する。シート状材料(125)を巻回している途中で、紐状グランドパッキン(100)の他端部に形成された撚り合せ部分(104)を棒状金型(200)に巻回させ、シート状材料(125)の巻回部分両端に隣接する紐状グランドパッキン材料(100)の撚り合せ部分(104)の巻回部分を形成する。
その後、更に、シート状材料(125)を巻回する。この結果、単一紐部分(105)は、巻回されたシート状材料(125)の層間に挟まれることとなる。
この後、筒状金型(300)中に棒状金型(200)を挿入し、加圧工程を施すことで、スリーブパッキン(1)を形成する。
このようにして得られたスリーブパッキン(1)の外周面には、単一紐部分(105)からなる部分は現れないが、単一紐部分(105)が存する部分は隆起し、突条部(3)が形成されることとなる。単一紐部分(105)が直接的にスリーブパッキン(1)外周面に現れず、スリーブパッキン(1)周方向に巻回されるシート状材料(125)が単一紐部分(105)を覆うことにより、スリーブパッキン(1)自身、特にスリーブパッキン(1)の突条部(3)の頑健性が向上する。
図13に示すような、上縁部(23)、下縁部(24)及び中間部(25)を備える本体部(2)と突条部(3)からなるスリーブパッキン(1)は、他の製造方法によっても形成可能である。
図18は、他の製造方法に係る撚り工程後の紐状グランドパッキン材料(100)を示す。
準備工程において、3本の紐状グランドパッキン材料(100)が用意される。このうち2本の紐状グランドパッキン材料(100)がそれぞれ、折り曲げ工程において、2つ折にされ、その後、撚り工程を施される。
図19は、巻回工程を示す。図19(a)は、巻回工程の第1段階を示し、図19(b)は、巻回工程の第2段階を示す。
巻回工程の第1段階において、棒状金型(200)にシート状材料(125)が巻回される。これにより、棒状金型(200)周面上に複数の層からなるシート状材料(125)からなる巻回部分が形成される。準備工程で用意された紐状グランドパッキン材料(100)のうち、撚り工程を施されなかった1本の紐状グランドパッキン材料(100)の両端部を、シート状材料(125)の層間で挟持する。これにより、この1本の紐状グランドパッキン材料(100)がシート状材料(125)の巻回部分上を横切るように固定される。
その後、撚り工程を施された2本の紐状グランドパッキン材料(100)を、シート状材料(125)両端部に隣接するようにして、棒状金型(200)に巻回する。
その後、挿入工程及び通過工程を上記と同様に行い、更に、加圧工程を行なうことにより、図13に示すようなスリーブパッキン(1)を製造可能である。
この方法によれば、シート状材料(125)の層間に両端部を挟持された紐状グランドパッキン材料(100)は、突条部(3)となり、シート状材料(125)両端に隣接するように巻回された紐状グランドパッキン材料(100)は、上縁部(23)及び下縁部(24)を構成する。また、シート状材料(125)巻回部分は、中間部(25)を構成する。
図20は、他のスリーブパッキン(1)の形態並びに製造方法を示す。
上記例において、スリーブパッキン(1)の本体部(2)に紐状のグランドパッキン材料(100)が用いられてきたが、シート状の圧縮成型可能な材料(125)のみを用いて、スリーブパッキン(1)の本体部(2)を構成してもよい。このようにしても、本体部(2)周方向の拡張性を確保可能である。
図20に示す実施形態においては、更に、巻回工程において、細帯状の環体(130)が用意される。環体(130)中央の開口部に巻回途中にあるシート状の圧縮成型可能な材料(125)が通され、環体(130)は、シート状材料(125)とともに棒状金型(200)に巻きつけられる。この結果、環体(130)の一部は、シート状材料(125)の層間に挟持されることとなる。環体(130)の残りの一部は、シート状材料(125)で構成される本体部(2)の外周面に現れることとなる。
その後、加圧工程が施され、環体(130)のうち本体部(2)外周面に現れる部分は突条部(3)をなすこととなる。
環体(130)を構成する材料としては、テープ状に形成された膨張黒鉛シート、金属箔、PTFE箔や樹脂シートなどを好適に使用可能である。或いは、図3に示すような紐状のグランドパッキン材料(100)や炭素繊維、ガラス繊維、炭化繊維、PTFE繊維、アラミド繊維、麻長繊維、綿繊維、ナイロン繊維、亜麻繊維、ポリプロピレン繊維、膨張黒鉛繊維からなる長繊維体を撚り加工して紐状としたヤーン状材料などを好適に使用可能である。
尚、図20に示す例において、環体(130)をシート状材料(125)の層間に挟持した後、更に、シート状材料(125)を巻回し、環体(130)端部を除く全ての部分がシート状材料(125)の層間に挟持されるようにしてもよい。
図21は、図20に示すスリーブパッキン(1)の形態並びに製造方法の変更形態を示す。
図21に示す如く、環体(130)を用いる代わりに、紐状部材(140)をシート状材料(125)の層間に挟持してもよい。紐状部材(140)は、シート状材料(125)の層間で、スリーブパッキン(1)軸方向に延設する。
図21に示す例においては、紐状部材(140)は、巻回途中の紐状部材(140)の一の面上に貼着され、この貼着後、シート状部材(125)が更に棒状金型(200)に巻回される。この後、上記と同様の手法で、棒状金型(200)が筒状金型(300)に挿入され、加圧工程が施され、スリーブパッキン(1)が形成される。
紐状部材としては、図3に示すような紐状のグランドパッキン材料(100)や炭素繊維、ガラス繊維、炭化繊維、PTFE繊維、アラミド繊維、麻長繊維、綿繊維、ナイロン繊維、亜麻繊維、ポリプロピレン繊維、膨張黒鉛繊維からなる長繊維体を撚り加工して紐状としたヤーン状材料などを好適に使用可能である。
本発明は、液面計等の装置に用いられるスリーブパッキン並びにその製造方法に好適に適用される。
本発明に係るスリーブパッキンの概略斜視図である。 本発明に係るスリーブパッキンの製造方法を示すフローチャートである。 本発明に係るスリーブパッキンに用いられる紐状グランドパッキン材料の一例を示す図である。 図3に示す紐状グランドパッキン材料の製造工程の一例を示す図である。 図3に示す紐状グランドパッキン材料の製造工程の一例を示す図である。 図3に示す紐状グランドパッキン材料の製造工程の一例を示す図である。 図1に示すスリーブパッキンの製造工程における紐状グランドパッキン材料の形態変化を示す図である。 図2に示すスリーブパッキン製造方法の巻回工程を示す図である。 図2に示すスリーブパッキン製造方法の挿入工程を示す図である。 図2に示すスリーブパッキン製造方法の通過工程を示す図である。 図2に示すスリーブパッキン製造方法の加圧工程を示す図である。 本発明に係るスリーブパッキンの他の形態を示す図である。 本発明に係るスリーブパッキンの他の形態を示す図である。 図13に示すスリーブパッキンの製造工程における紐状グランドパッキン材料の形態変化を示す図である。 図13に示すスリーブパッキンの製造方法の巻回工程を示す図である。 図13に示すスリーブパッキンの製造方法の挿入工程及び通過工程を示す図である。 図15に示す巻回工程の変更形態を示す図である。 本発明に係るスリーブパッキンの製造方法の他の形態に係る撚り工程中の紐状グランドパッキン材料の形態を示す図である。 本発明に係るスリーブパッキンの製造方法の他の形態に係る巻回工程を示す図である。 本発明に係るスリーブパッキンの他の形態並びに他の製造方法を示す図である。 図20に示す実施形態の応用例を示す図である。 従来のスリーブパッキンを示す図である。
符号の説明
1・・・・・スリーブパッキン
100・・・紐状グランドパッキン材料
125・・・シート状材料
2・・・・・本体部
21・・・・貫通穴
22・・・・金属環
200・・・棒状金型
3・・・・・突条部
300・・・筒状金型

Claims (27)

  1. 筒状に形成された本体部と、
    該本体部の外周面に形成されるとともに該本体部の長手方向に延設する突条部からなるスリーブパッキンであって、
    前記本体部の少なくとも一断面が、該本体部周方向に巻回されてなる紐状のグランドパッキン材料を加圧成型してなり、
    前記突条部が、紐状のグランドパッキン材料から形成されており、
    前記少なくとも一断面が、前記本体部の上端面、前記本体部の下端面、前記本体部の上下端面からなる群から選択される面であり、
    前記少なくとも一断面以外の断面が、前記本体部周方向に巻回されたシート状材料を圧縮成型してなり、
    前記シート状材料が圧縮成型可能な材料であって、金属箔、PTFE箔、ゴム、樹脂からなる群から選択されることを特徴とするスリーブパッキン。
  2. 筒状に形成された本体部と、
    該本体部の外周面に形成されるとともに該本体部の長手方向に延設する突条部からなるスリーブパッキンであって、
    前記本体部の少なくとも一断面が、該本体部周方向に巻回されてなる紐状のグランドパッキン材料を加圧成型してなり、
    前記突条部が、紐状のグランドパッキン材料から形成されており、
    前記少なくとも一断面が、前記本体部の上端面、前記本体部の下端面、前記本体部の上下端面からなる群から選択される面であり、
    前記少なくとも一断面以外の断面が、前記本体部周方向に巻回されたシート状材料を圧縮成型してなり、
    前記シート状材料が圧縮成型可能な材料であり、
    前記突条部を構成する紐状グランドパッキン材料の両端部が前記シート状材料の層間に挟持されることを特徴とするスリーブパッキン。
  3. 前記開口部に嵌入される金属環を更に備えることを特徴とする請求項記載のスリーブパッキン。
  4. 筒状に形成された本体部と、
    該本体部の外周面に形成されるとともに該本体部の長手方向に延設する突条部からなるスリーブパッキンであって、
    前記本体部の少なくとも一断面が、該本体部周方向に巻回されてなる紐状のグランドパッキン材料を加圧成型してなり、
    前記突条部が、紐状のグランドパッキン材料から形成されており、
    前記本体部の上下面にシート状ガスケットが貼着されることを特徴とするスリーブパッキン。
  5. 一の紐状のグランドパッキン材料を用意する準備工程と、
    該紐状のグランドパッキン材料を折り曲げる折り曲げ工程と、
    該折り曲げられたグランドパッキン材料を撚る撚り工程と、
    該撚られたグランドパッキン材料を、テーパ形状をなす棒状金型外周面に巻回する巻回工程と、
    前記棒状金型に巻回されたグランドパッキン材料を、筒状金型に挿入する挿入工程と、
    前記筒状金型内壁面に形成されるとともに該筒状金型軸方向に延設する溝部に、前記撚られたグランドパッキン材料のうち前記棒状金型外周面に巻回されなかった部分を通過させる通過工程と、
    前記棒状金型を、前記筒状金型内で、該筒状金型軸方向に移動させ、前記巻回されたグランドパッキン材料を加圧する加圧工程からなることを特徴とするスリーブパッキンの製造方法。
  6. 前記折り曲げ工程において、複数の紐状グランドパッキン材料からなる長さ部分と、単一のグランドパッキン材料からなる長さ部分が形成され、
    前記撚り工程が、前記複数の紐状グランドパッキン材料からなる長さ部分に対して施され、
    前記挿入工程と前記通過工程が同時に行われ、前記棒状金型が前記筒状金型に挿入されるとともに前記単一のグランドパッキン材料からなる長さ部分が前記筒状金型の前記溝部を通過することを特徴とする請求項記載のスリーブパッキンの製造方法。
  7. 前記撚り工程が、撚られたグランドパッキン材料に対して圧力を加える段階を備えることを特徴とする請求項記載のスリーブパッキンの製造方法。
  8. 前記巻回工程が、前記棒状金型外周面にシート状材料を巻回し、前記グランドパッキン材料を巻回した部分に隣接したシート状材料部分を形成する段階を備えることを特徴とする請求項記載のスリーブパッキンの製造方法。
  9. 前記巻回工程が、前記棒状金型に筒状体を嵌合させ、該筒状体を、前記グランドパッキン材料を巻回した部分に隣接させる段階を備えることを特徴とする請求項記載のスリーブパッキンの製造方法。
  10. 前記シート状材料が、膨張黒鉛シート、金属箔、PTFE箔、ゴムシートからなる群から選択されることを特徴とする請求項記載のスリーブパッキンの製造方法。
  11. 前記筒状体が、紐状のグランドパッキン材料を袋編してなる袋編編組スリーブ及び樹脂製スリーブからなる群から選択されることを特徴とする請求項記載のスリーブパッキンの製造方法。
  12. 前記巻回工程において、前記シート状材料を巻回する段階の後に、前記グランドパッキン材料を前記棒状金型に巻回し、前記シート状材料部分両端に隣接するグランドパッキン材料部分が形成されることを特徴とする請求項記載のスリーブパッキンの製造方法。
  13. 前記シート状材料部分両端に隣接するグランドパッキン材料部分を形成した後、更に、シート状材料部分を巻回する段階を備えることを特徴とする請求項12記載のスリーブパッキンの製造方法。
  14. 前記巻回工程において、前記筒状体を嵌合させる段階の後に、前記グランドパッキン材料を前記棒状金型に巻回し、前記筒状体両端に隣接するグランドパッキン材料部分が形成されることを特徴とする請求項記載のスリーブパッキンの製造方法。
  15. 前記加圧工程の後に、前記筒状金型から取り出された前記スリーブパッキンの周壁に貫通穴を形成する穿孔工程を更に備えることを特徴とする請求項記載のスリーブパッキンの製造方法。
  16. 前記貫通穴に、金属環を嵌合させる金属環取付工程を更に備えることを特徴とする請求項15記載のスリーブパッキンの製造方法。
  17. 前記加圧工程の後に、油成分又は樹脂成分に前記筒状金型から取り出された前記スリーブパッキンを含浸させる含浸工程を更に備えることを特徴とする請求項記載のスリーブパッキンの製造方法。
  18. 前記加圧工程の後に、PTFEに前記筒状金型から取り出された前記スリーブパッキンを含浸させる含浸工程を更に備えることを特徴とする請求項記載のスリーブパッキンの製造方法。
  19. 前記加圧工程の後に、前記筒状金型から取り出された前記スリーブパッキンを焼成する焼成工程を更に備えることを特徴とする請求項記載のスリーブパッキンの製造方法。
  20. 前記加圧工程の後に、前記筒状金型から取り出された前記スリーブパッキンの両端面にシート状ガスケットを取付けるガスケット取付工程を更に備えることを特徴とする請求項記載のスリーブパッキンの製造方法。
  21. 筒状に形成された本体部と、
    該本体部の外周面に形成されるとともに該本体部の長手方向に延設する突条部からなるスリーブパッキンであって、
    前記本体部が、該本体部周方向に巻回されてなる圧縮成型可能な材料を加圧成型してなり、
    前記圧縮成型可能な材料が、シート状であって、金属箔、PTFE箔、ゴム、樹脂からなる群から選択されることを特徴とするスリーブパッキン。
  22. 筒状に形成された本体部と、
    該本体部の外周面に形成されるとともに該本体部の長手方向に延設する突条部からなるスリーブパッキンであって、
    前記本体部が、該本体部周方向に巻回されてなる圧縮成型可能な材料を加圧成型してなり、
    前記圧縮成型可能な材料が、シート状であって、
    前記シート状の圧縮成型可能な材料が細帯状の環体を挿通し、
    該環体は前記シート状の圧縮成型可能な材料を巻回して形成されたシート状の圧縮成型可能な材料の層間に挟持される内側部分と、前記本体部の外周面に現れる外側部分を備え、
    該本体部の外周面に現れた環体の外側部分が圧縮成型され、前記本体部軸方向に延設する突条部をなすことを特徴とするスリーブパッキン。
  23. 筒状に形成された本体部と、
    該本体部の外周面に形成されるとともに該本体部の長手方向に延設する突条部からなるスリーブパッキンであって、
    前記本体部が、該本体部周方向に巻回されてなる圧縮成型可能な材料を加圧成型してなり、
    前記圧縮成型可能な材料が、シート状であって、
    前記シート状の圧縮成型可能な材料が細帯状の環体を挿通し、
    該環体は、前記シート状の圧縮成型可能な材料を巻回して形成されたシート状の圧縮成型可能な材料の一の層間に挟持される第1部分と、他の層間に挟持される第2部分を備え、
    前記本体部のうち前記環体が配された部分が外方に隆起してなり、
    該隆起部分が圧縮され、前記本体部軸方向に延設する突条部をなすことを特徴とするスリーブパッキン。
  24. 筒状に形成された本体部と、
    該本体部の外周面に形成されるとともに該本体部の長手方向に延設する突条部からなるスリーブパッキンであって、
    前記本体部が、該本体部周方向に巻回されてなる圧縮成型可能な材料を加圧成型してなり、
    前記圧縮成型可能な材料が、シート状であって、
    前記シート状の圧縮成型可能な材料の層間で紐状部材が挟持されることにより、本体部のうち前記紐状部材が挟持された部分が隆起し、
    該隆起部分が圧縮され、前記本体部軸方向に延設する突条部をなすことを特徴とするスリーブパッキン。
  25. 前記環体が、膨張黒鉛、金属箔、PTFE箔、樹脂シートからなる群から選択されるテープ基材からなることを特徴とする請求項22又は23記載のスリーブパッキン。
  26. 前記環体が、繊維を撚ってなるヤーン状材料であり、
    該繊維が、炭素繊維、ガラス繊維、炭化繊維、PTFE繊維、アラミド繊維、麻長繊維、綿繊維、ナイロン繊維、亜麻繊維、ポリプロピレン繊維、膨張黒鉛繊維からなる群から選択されることを特徴とする請求項22又は23記載のスリーブパッキン。
  27. 前記紐状部材が、繊維を撚ってなるヤーン状材料であり、
    該繊維が、炭素繊維、ガラス繊維、炭化繊維、PTFE繊維、アラミド繊維、麻長繊維、綿繊維、ナイロン繊維、亜麻繊維、ポリプロピレン繊維、膨張黒鉛繊維からなる群から選択されることを特徴とする請求項24記載のスリーブパッキン。
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