JP2011158054A - 水素充填用ホースとホース金具のアッセンブリ品の製造方法 - Google Patents

水素充填用ホースとホース金具のアッセンブリ品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ニップルの変形を抑制しつつ、ホース金具を水素充填用ホースに強固に固定して高いシール性と耐久性を得られるアッセンブリ品の製造方法を提供する。
【解決手段】90℃での乾燥水素ガスのガス透過係数が1×10-8cc・cm/cm2・sec.・cmHg以下の熱可塑性樹脂製の内面層と、熱可塑性樹脂製の外面層5との間に、PBO繊維fを編組させたブレード構造の補強層を少なくとも2層積層した水素充填用ホース2の端部を、ニップル7とソケット8との間に挟んで、ソケット8の外周面を周方向に連続した状態で加圧しつつ、この加圧をホース2の反端部側から端部側に向かって行なってソケット8を加締めるとともに、加締めた部分8cよりもホース2の端部側に、環状溝9bよりも外周側に内周面を膨出させた膨出部8bを形成し、膨出部8bとニップル7との間にホース2を充填した状態にする。
【選択図】図1

Description

本発明は、水素充填用ホースとホース金具のアッセンブリ品の製造方法に関し、さらに詳しくは、ニップルの変形を抑制しつつ、ホース金具を水素充填用ホースに対して強固に固定してシール性および耐久性を向上させることができる水素充填用ホースとホース金具のアッセンブリ品の製造方法に関するものである。
近年、燃料電池自動車等の開発が盛んに行なわれている。これに伴って、水素ステーションから燃料電池自動車等に水素ガスを充填するホースの開発も進められている。この水素充填用ホースには、優れた耐水素ガス透過性が求められる。また、燃料電池自動車等の走行距離を長くするには、高圧で水素ガスを燃料タンクに充填する必要があるため、水素充填用ホースには、70〜84MPa程度の高い内圧に耐え得る実用性が必要とされている。ホースの耐圧性を向上させるには補強層を強化することが一般的な手法であるが、水素脆化性の問題から金属製の補強層を採用することが難しく、有機繊維系の補強層を使用しなければならないという制約がある。有機繊維系の補強層としては、ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール(PBO)繊維のブレード構造やスパイラル構造が提案されている(特許文献1参照)。
このホースの端部には、ニップルとソケットからなるホース金具が取り付けられる。ホース金具をホースに取り付ける際には、一般的に、ニップルとソケットとの間にホースの端部を挟んだ状態にして、ソケットの外周面を加圧してソケットを縮径変形させて加締めている(特許文献2参照)。上記のような水素充填用ホースでは、高い耐圧性が求められるため、金具の耐抜け性(シール性)も相応に向上させる必要がある。そのため、特許文献2の第7図に記載のダイスを用いてソケットを八方加締めした場合には、非常に強く加締める必要があり、ニップルが変形し易くなる。また、ソケットを加締めた部分のホースの一部は、ホースの長手方向両側に移動する(逃げる)ため、ホースとホース金具とのシール性を十分に高めることが難しい。このシール性が不十分であると経時的にホース金具の付根近傍でのホースの破損(いわゆるカバーバルヂ)が発生し易くなり耐久性が低下することになる。
特許文献2の第6図に記載のダイスを用いてスウェッジ加締めをした場合には、ソケットを加締めた部分の一部を、ホースの反端部側に移動させずに、ほとんどのボリュームをホースの端部側に移動させることができる。そのため、八方加締めに比して小さな加締め力であっても、ホースとホース金具のシール性を高めることができる。しかしながら、特許文献2の第8図では、ソケットの内周面がホースの外周面に沿ってホース軸方向に直線状に形成されている。それ故、ソケットを加締めた際にホースの端部側に移動したホースのボリュームによってニップルが過度に加圧されて変形し易くなる。水素充填用ホースでは、内面層に耐水素ガス透過性に優れた熱可塑性樹脂が用いられるので、通常のゴムホースに比して内面層が硬くなる。それ故、ソケットを加締める際にニップルに作用する外力が大きくなり、ニップルが一段と変形し易くなる。
また、この第8図の構造では、ホース端部におけるニップルの外周面とソケットの内周面との間のスペース不足により、ソケットを加締めた際にホースのボリュームをホースの端部側に移動させることができずに十分なシール性が得られないこともある。
特開平6−300169号公報 特開昭63−47593号公報
本発明の目的は、ニップルの変形を抑制しつつ、ホース金具を水素充填用ホースに対して強固に固定してシール性および耐久性を向上させることができる水素充填用ホースとホース金具のアッセンブリ品の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明の水素充填用ホースとホース金具のアッセンブリ品の製造方法は、水素充填用ホースの端部に、ニップルおよびソケットからなるホース金具を取り付ける水素充填用ホースとホース金具のアッセンブリ品の製造方法において、前記水素充填用ホースは、同軸状に積層された内面層と外面層との間に、少なくとも2層の補強層を同軸状に積層し、前記内面層が90℃における乾燥水素ガスのガス透過係数が1×10-8cc・cm/cm2・sec.・cmHg以下である熱可塑性樹脂からなり、前記外面層が熱可塑性樹脂からなり、前記補強層のそれぞれがポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール繊維を編組させたブレード構造であり、この水素充填用ホースの端部を、前記ニップルとソケットとの間に挟んだ状態にして、前記ソケットの外周面を周方向に連続した状態で加圧しつつ、この加圧を水素充填用ホースの反端部側から端部側に向かって行なうことにより、ソケットを縮径変形させてソケットの内周面に設けた複数の環状突起を水素充填用ホースに食い込ませて加締めるとともに、この加締めた部分よりも水素充填用ホースの端部側に、前記環状突起どうしの間の環状溝よりも外周側に内周面を膨出させた膨出部を形成し、この膨出部とニップルとの間に水素充填用ホースを充填させた状態にして、水素充填用ホースの端部にホース金具を取り付けることを特徴とするものである。
ここで、前記環状突起の先端幅Bと前記水素充填用ホースの外径Dとの比D/Bが6.0〜11.0であり、先端幅Bと前記環状溝の溝ピッチPとの比P/Bが2.5〜6.0である仕様にすることもできる。前記水素充填用ホースの外径Dとソケットの長さLとの比L/Dが3.0以上であり、ソケットの長さLとソケットを加締めた部分の長さL1との比L1/Lが0.6〜0.8である仕様にすることもできる。前記ソケットを加締めた部分の前記環状突起の位置での水素充填用ホースの圧縮率を、例えば、40%〜55%にする。また、前記ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール繊維の編組角度を、外周側の補強層ほど大きくするとともに、最内周の補強層における編組角度を43°以上51°以下に設定し、それぞれの補強層の編組密度係数Kを1.0以上4.5以下に設定した仕様にすることもできる。編組密度係数Kとは、下記(1)式により算出されるものである。
K=(補強層を構成するPBO繊維本数/2)/(P1×sinA)・・・(1)
P1は補強層を構成するPBO繊維の編組ピッチ、Aは補強層を構成するPBO繊維の編組角度である。
ここで、前記補強層の積層数を3層とした場合は、内周側から2番目の補強層における編組角度を48°以上53°以下に設定し、最外周の補強層における編組角度を53°以上58°以下に設定する。前記補強層の積層数を2層とした場合は、最外周の補強層における編組角度を51°以上58°以下に設定する。
本発明によれば、上述した仕様の水素充填用ホースの端部にホース金具を取り付ける際に、ホースの端部を、ニップルとソケットとの間に挟んだ状態にして、ソケットの外周面を周方向に連続した状態で加圧しつつ、この加圧をホースの反端部側から端部側に向かって行なって、ソケットを縮径変形させて加締めるので、加圧されたホースの部分は、ホースの反端部側に逃げることなくその一部がホースの端部側に向かって移動する。そして、加締めた部分よりもホースの端部側に形成されるソケットの膨出部とニップルとの間は、移動したホースの部分によってホースが高密度で充填された状態になる。そのため、ホース金具は、ソケットを加締めた部分での固定力に加えて、ソケットの膨出部とニップルとの間に高密度で充填されたホースによって固定される。それ故、従来に比して過大な力で加締めなくても、ホース金具をホースに強固に固定することができ、ニップルの変形を抑えることも可能になる。これに伴ってホースとホース金具のアッセンブリ品のシール性および耐久性が向上する。
さらに、膨出部の内周面は、ソケットの内周面に形成された環状突起どうしの間の環状溝よりも外周側に膨出しているので、加締めによって移動したホースのボリュームを受け入れるスペースが確保されている。したがって、移動したホースのボリュームによってニップルが過度に加圧されることがなく、ニップルの変形を抑制するには有利になっている。
アッセンブリ品の一部を断面で例示する側面図である。 図1の水素充填用ホースを一部切開した側面図である。 PBO繊維の編組角度および編組ピッチを説明する斜視図である。 加締める前のホース金具とホースの一部を断面で例示する側面図である。 ホース金具を加締める工程を、ホース金具とホースの一部を断面にして例示する説明図である。
以下、本発明の水素充填用ホースとホース金具のアッセンブリ品の製造方法を図に示した実施形態に基づいて説明する。
図1に例示するように、本発明により製造されるアッセンブリ品1は、水素充填用ホース2(以下、ホース2という)とホース金具6とで構成されている。ホース金具6は、ニップル7とソケット8とで構成されている。
ホース2は図2に例示するように、同軸状に積層された内面層3と外面層5との間に、少なくとも2層の補強層4を同軸状に積層した仕様になっている。内面層3は90℃における乾燥水素ガスのガス透過係数が1×10-8cc・cm/cm2・sec.・cmHg以下である熱可塑性樹脂からなり、外面層5は熱可塑性樹脂からなり、補強層4のそれぞれはポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール繊維f(以下、PBO繊維fという)を編組させたブレード構造になっている。この実施形態では、内周側から順に第1補強層4a、第2補強層4b、第3補強層4cの3層の補強層4が同軸状に積層された構造となっている。図2の一点鎖線CLは、ホース軸心を示している。
内面層3のガス透過係数は、JIS K7126に準拠して測定した値である。内面層3を形成する熱可塑性樹脂としては、ナイロン、ポリアセタール、エチレンビニルアルコール共重合体等を例示することができる。このように、水素ガスバリア性が良好な樹脂を用いることにより、優れた耐水素ガス透過性を得ることができる。内面層3の内径は、例えば、4.5mm〜12.0mm程度であり、層厚は、0.5mm〜2.0mm程度に設定される。
外面層5を形成する熱可塑性樹脂としては、ポリウレタン、ポリエステル等を例示することができる。外面層5の層厚は、例えば、0.2mm〜1.0mm程度に設定される。
補強層4では、PBO繊維fの編組角度が、外周側の補強層4ほど大きくなっている。この実施形態では、第1補強層4aにおけるPBO繊維fの編組角度A1、第2補強層4bにおけるPBO繊維fの編組角度A2、第3補強層4cにおけるPBO繊維fの編組角度A3が、A1<A2<A3の関係になっている。そして、第1補強層4aにおける編組角度A1が43°以上51°以下に設定されている。
また、それぞれの補強層4では、PBO繊維fの編組密度係数Kが1.0以上4.5以下に設定されている。編組密度係数Kは、上述した(1)式により算出される。尚、図3にPBO繊維fの編組角度Aおよび編組ピッチP1をより詳しく示している。図3の一点鎖線CLは、ホース軸心である。
この構造により、内周側の補強層4ほど内圧によって径方向に変化し易くなり、内圧を内周側の第1補強層4aから外周側の第3補強層4cに向って効率的に伝達させることができる。そのため、特定の補強層4が過大に内圧を負担することがなく、内圧がすべての補強層4に分散して、高い補強効果を得ることができる。それ故、ホース2の耐圧性を大幅に向上させることができるようになり、水素充填用ホースに要求される耐圧性(内圧70〜84MPa程度での実用性)をクリアすることが可能になる。
尚、本発明では、2層以上の補強層4を有し、外周側の補強層4ほど編組角度を大きくするとともに、最内周の第1補強層4aにおける編組角度が43°以上51°以下に設定され、それぞれの補強層4の編組密度係数Kが1.0以上4.5以下に設定されていることが望ましい。
最内周の第1補強層4aにおける編組角度A1が43°未満では、内圧による径方向の変化量が過大になり、51°超では過小になる。また、それぞれの補強層4の編組密度係数が1.0未満では、補強効果が小さくなり、4.5超では、柔軟性が低下し、また、内圧がすべての補強層4に伝達し難くなる。したがって、最内周の第1補強層4aにおける編組角度A1およびそれぞれの補強層4の編組密度係数Kを上記範囲に設定することが好ましい。
補強層4を3層にする場合は、内周側の第1補強層4aから外周側の第2補強層4b、第3補強層4cに順次、内圧を効率的に伝達するために、第2補強層4bにおける編組角度A2を48°以上53°以下に設定し、第3補強層4cにおける編組角度A3を53°以上58°以下に設定する。上下に隣接する補強層4における編組角度の差が過小でも、過大でも内圧をそれぞれの補強層4に分散させ難くなるためである。
同様の理由から、補強層4の積層数を2層にする場合には、内周側の補強層4における編組角度を43°以上51°以下に設定し、外周側の補強層4における編組角度を51°以上58°以下に設定する。
本発明では、補強層4がPBO繊維fにより形成されているので、水素脆化性の問題を回避することができる。また、70〜84MPa程度の使用内圧に耐え得るので、水素ステーションから燃料電池自動車等に水素ガスを充填する十分な実用性および安全性を確保することができる。
PBO繊維fの線径は、例えば、0.1mm〜0.3mm程度にする。この実施形態では、すべての補強層4におけるPBO繊維fの線径は同じになっているが、異なる線径にすることもできる。例えば、外周側の補強層4ほど線径を大きくすることもできる。
それぞれの補強層4の層厚は、例えば、0.2mm〜1.5mm程度に設定される。この実施形態では、すべての補強層4の層厚が同じになっているが、異なる層厚にすることもできる。
最外周の第3補強層4cと、外面層5との間に、有機繊維で構成した保護層を設けることもできる。保護層は、有機繊維を編組させて構成したものであっても、スパイラル状に巻回させて構成したものであってもよい。この保護層のクッション性によって、ホース2に金具を加締める際に、補強層4が保護されるので損傷、破損することを防止するには有利になる。この有機繊維としては、アラミド繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維等を例示できる。
ニップル7には、ホース2が外嵌される部分に、ホース軸心CL方向に離間した抜止め突起7bが形成されている。抜止め突起7bの形状および数は適宜決定される。ニップル7のホース軸心CL方向中途の位置には、係合突起7aが設けられている。
ソケット8には、内周面にホース軸心CL方向に離間した複数の環状突起9aが形成されている。環状突起9aの断面は台形状であり、隣り合う環状突起9aの間は環状溝9bになっている。ソケット8の先端は係合部8aになっていて、この係合部8aとニップル7の係合突起7aとが係合している。
ソケット8を加締めた部分8cと係合部8aとの間には、周方向に連続する環状の膨出部8bが形成されている。膨出部8bの内周面は、環状溝9bよりも外周側に膨出している。膨出部8bの内周面(最外周位置)と、環状溝9bとの段差gは、例えば1.9mm〜2.2mmである。膨出部8bとニップル7の外周面との間には、ホース2(内面層3、補強層4および外面層5)が密に充填されている。
ニップル7およびソケット8には、水素脆化が生じ難い材質(例えば、SUS316L)が用いられる。
ホース2の端部にホース金具6を取り付けてアッセンブリ品1を製造するには、図5に例示する加締め装置10を用いる。加締め装置10は、環状のベース11、ダイス12、加圧部材13、加圧駆動部14を備えている。ダイス12は、貫通穴12aを有した環状体であり、周方向に分割されている。貫通穴12aにはテーパ部12bが形成されている。
アッセンブリ品1を製造する手順を以下に例示する。
まず、図4に例示するように、ニップル7の係合突起7aとソケット8の係合部8aとを組み付けて、係合部8aの外周側から加締めることによって両者を係合させる。次いで、このニップル7とソケット8の間にホース2の端部を嵌め込んで挟んだ状態にする。ホース2の先端面はニップル7(係合突起7a)に当接させてホース軸心CL方向にすき間が生じないようセットする。
次いで、図5に例示するようにホース金具6の先端部を突出させた状態にして、ホース金具6を嵌め込んだホース2の端部にダイス12を外嵌する。即ち、ホース金具6を嵌め込んだホース2の端部をダイス12の貫通穴12aに挿通させてセットした状態にする。この状態では、ホース金具6のホース2の反端部側(図5では下側)はテーパ部12bに位置している。
次いで、ホース金具6の先端側に板状の加圧部材13を介在させて、加圧駆動部14の加圧力によって、ホース金具6をホース2の反端部側に押圧する。これより、ホース金具6はホース2とともに、テーパ部12bに案内されて貫通穴12aに押し込まれる。テーパ部12bは、ホース金具6が押し込まれる方向に進むに連れて縮径しているので、ソケット8の外周面はホース2の反端部側から端部側に向かって加圧されることになる。即ち、ソケット8の外周面は、テーパ部12bに案内されることによって周方向に連続した状態で加圧されつつ、この加圧がホース2の反端部側から端部側に向かって行なわれる。このようにして図1に例示するアッセンブリ品1が製造される。
この加圧によって、ソケット8は縮径変形されて環状突起9aがホース2に食い込んで加締められるとともに、この加締めた部分8cよりもホース2の端部側には、加締められていない膨出部8bが形成される。
ソケット8の加締めに伴って加圧されたホース2の部分は、ホース2の反端部側に逃げることなく、その一部がホース2の端部側に向かって移動する。そのため、膨出部8bとニップル7の外周面との間は、移動したホース2の部分によってホース2が高密度で充填された状態になる。
ホース金具6は、ソケット8を加締めた部分8cでの固定力に加えて、膨出部8bとニップル7の外周面との間に高密度で充填されたホース2によって固定される。それ故、従来に比して過大な力で加締めなくても、ホース金具6をホース2に強固に固定でき、ニップル7の変形を抑えつつ、シール性を向上させることができる。また、膨出部8bの内周面は、環状溝9bよりも外周側に膨出しているので、加締めによって移動したホース2のボリュームを受け入れる適度なスペースが確保されている。したがって、移動したホース2のボリュームが受け入られ易く、また、この移動したホース2のボリュームでニップル7が過度に加圧されることがなく、ニップル7の変形を抑制するには一段と有利になっている。
このようにして、ホース2とホース金具6とが従来に比して強固に固定されるので、カバーバルヂのような不具合の発生が抑制されて耐久性も向上する。
環状突起9aの先端幅Bとホース2の外径Dとの比D/Bは6.0〜11.0に設定することが好ましい。D/Bが6.0未満であると十分なシール性を得難くなり、D/Bが11.0超にすると加締めた部分8cの面圧が過大になって悪影響が生じ易くなる。
また、先端幅Bと溝ピッチPとの比P/Bは、2.5〜6.0に設定することが好ましい。P/Bが2.5未満であると十分なシール性を得難くなり、P/Bが6.0超にすると加締めた部分8cの面圧が過大になって悪影響が生じ易くなる。
ホース2の外径Dとソケット8の長さLとの比L/Dは3.0以上に設定することが好ましい。L/Dが3.0未満であると十分なシール性を得難くなる。尚、ホースの特性(柔軟性や取り回し易さ)から、比L/Dは3.0〜4.0がさらに好ましい。
ソケット8の長さLとソケット8の加締められる部分8cの長さL1との比L1/Lは0.6〜0.8に設定することが好ましい。L1/Lが0.6未満であると十分なシール性を得難くなり、L1/Lが0.8超であると膨出部8bのための十分なスペースを確保することが難しくなる。
ソケット8を加締めた部分8cの環状突起9aの位置でのホース2の圧縮率Crは、40%〜55%にすることが好ましい。この圧縮率Crとは、(加締めた後のホース2の周壁の厚さ/加締める前のホース2の周壁の厚さ)×100(%)により算出される値である。尚、圧縮率Crを測定する位置は、ホース2が最も圧縮される位置である。
この圧縮率Crが40%未満であると、ホース2の端部側に向かって移動するホース2のボリュームが少なくなるので、十分なシール性を確保し難くなる。一方で、圧縮率Crが55%超であると加圧された部分のホース2(外面層5、補強層4、内面層3)が損傷し易くなり耐久性に悪影響が生じることがある。
図2に例示した構造の同一仕様のホースに対して、表1のように仕様を異ならせたホース金具を、図5に例示した方法によって加締めて、図1に例示した構造の8種類のアッセンブリ品の試験サンプル(実施例1〜8)を作製した。それぞれの試験サンプルについて破壊圧を評価し、その結果を表1に示す。表1中の段差gとは、ソケットの膨出部の内周面(最外周位置)と、環状溝との段差量である。
ホースの仕様は以下のとおりである。
内面層:材質はナイロン、内径8.0mm、層厚1.0mm。
外面層:材質はポリエステル、外径16.0mm、層厚0.8mm。
補強層:線径0.15mmのPBO繊維のブレード構造で3層を積層。
第1補強層4a(最内周層)は編組角度A1が46°、編組密度係数Kが2.0、繊維本数が96本、編組ピッチP1が33.0mm。
第2補強層4bは編組角度A2が51°、編組密度係数Kが2.0、繊維本数が96本、編組ピッチP1が30.5mm。
第3補強層4cは編組角度A3が56°、編組密度係数Kが2.0、繊維本数が96本、編組ピッチP1が28.5mm。
[破壊圧]
この評価は、JIS B8362に記載の方法に準拠して行なった。そして、水素充填用ホースとして内圧約70〜84MPaの実用を想定し、使用圧力の約4倍程度の安全率を考慮して評価した。
Figure 2011158054
表1の結果から、水素充填用ホースとして、実施例1〜8は内圧70MPaの実用に十分耐え、実施例3〜8は内圧84MPaの実用に十分耐え得る耐圧性(破壊圧)を有していることが確認できた。尚、実施例1〜3の破壊モードは金具抜けであり、実施例4〜8の破壊モードはホース破裂であった。
また、上記実施例4については下記の耐衝撃性を評価した。
[耐衝撃性]
この評価はJIS B8360に規定されている衝撃圧力試験を参考として行なった。試験サンプルのホースに油温85℃の油によって、サイクル0.4Hzの台形波で圧力84MPa×100%を負荷してホースが破壊するまでのインパルス回数を測定した。
この結果、インパルス回数が46万7千回までホースおよびホース金具に破損が生じることがなく、優れた耐衝撃性を有していることが確認できた。
1 アッセンブリ品
2 水素充填用ホース
3 内面層
4 補強層
4a 第1補強層
4b 第2補強層
4c 第3補強層
5 外面層
6 ホース金具
7 ニップル
7a 係合突起
7b 抜止め突起
8 ソケット
8a 係合部
8b 膨出部
8c 加締めた部分
9a 環状突起
9b 環状溝
10 加締め装置
11 ベース
12 ダイス
12a 貫通穴
12b テーパ部
13 加圧部材
14 加圧駆動部
f PBO繊維

Claims (7)

  1. 水素充填用ホースの端部に、ニップルおよびソケットからなるホース金具を取り付ける水素充填用ホースとホース金具のアッセンブリ品の製造方法において、前記水素充填用ホースは、同軸状に積層された内面層と外面層との間に、少なくとも2層の補強層を同軸状に積層し、前記内面層が90℃における乾燥水素ガスのガス透過係数が1×10-8cc・cm/cm2・sec.・cmHg以下である熱可塑性樹脂からなり、前記外面層が熱可塑性樹脂からなり、前記補強層のそれぞれがポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール繊維を編組させたブレード構造であり、この水素充填用ホースの端部を、前記ニップルとソケットとの間に挟んだ状態にして、前記ソケットの外周面を周方向に連続した状態で加圧しつつ、この加圧を水素充填用ホースの反端部側から端部側に向かって行なうことにより、ソケットを縮径変形させてソケットの内周面に設けた複数の環状突起を水素充填用ホースに食い込ませて加締めるとともに、この加締めた部分よりも水素充填用ホースの端部側に、前記環状突起どうしの間の環状溝よりも外周側に内周面を膨出させた膨出部を形成し、この膨出部とニップルとの間に水素充填用ホースを充填させた状態にして、水素充填用ホースの端部にホース金具を取り付けることを特徴とする水素充填用ホースとホース金具のアッセンブリ品の製造方法。
  2. 前記環状突起の先端幅Bと前記水素充填用ホースの外径Dとの比D/Bが6.0〜11.0であり、先端幅Bと前記環状溝の溝ピッチPとの比P/Bが2.5〜6.0である請求項1に記載の水素充填用ホースとホース金具のアッセンブリ品の製造方法。
  3. 前記水素充填用ホースの外径Dとソケットの長さLとの比L/Dが3.0以上であり、ソケットの長さLとソケットを加締めた部分の長さL1との比L1/Lが0.6〜0.8である請求項1または2に記載の水素充填用ホースとホース金具のアッセンブリ品の製造方法。
  4. 前記ソケットを加締めた部分の前記環状突起の位置での水素充填用ホースの圧縮率を40%〜55%にする請求項1〜3のいずれかに記載の水素充填用ホースとホース金具のアッセンブリ品の製造方法。
  5. 前記ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール繊維の編組角度を、外周側の補強層ほど大きくするとともに、最内周の補強層における編組角度を43°以上51°以下に設定し、それぞれの補強層の編組密度係数を1.0以上4.5以下に設定した請求項1〜4のいずれかに記載の水素充填用ホースとホース金具のアッセンブリ品の製造方法。
  6. 前記補強層の積層数を3層とし、内周側から2番目の補強層における編組角度を48°以上53°以下に設定し、最外周の補強層における編組角度を53°以上58°以下に設定した請求項1〜5のいずれかに記載の水素充填用ホースとホース金具のアッセンブリ品の製造方法。
  7. 前記補強層の積層数を2層とし、最外周の補強層における編組角度を51°以上58°以下に設定した請求項1〜5のいずれかに記載の水素充填用ホースとホース金具のアッセンブリ品の製造方法。
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