JPH11286675A - グランドパッキンおよびその製造方法 - Google Patents
グランドパッキンおよびその製造方法Info
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- JPH11286675A JPH11286675A JP10104164A JP10416498A JPH11286675A JP H11286675 A JPH11286675 A JP H11286675A JP 10104164 A JP10104164 A JP 10104164A JP 10416498 A JP10416498 A JP 10416498A JP H11286675 A JPH11286675 A JP H11286675A
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Abstract
膨張黒鉛系パッキンの隙間からの浸透漏れを有効に防止
でき、しかも製造が容易で安価に製造できる膨張黒鉛系
パッキンを提供する。 【解決手段】 膨張黒鉛製テープの周囲を補強繊維で被
覆した編み糸(1) を複数本用いて編組し、その表面に膨
張黒鉛製テープ(2) および/または膨張黒鉛粒子を配置
した後、これを圧縮ロールで四方から加圧成形して断面
略四角形の紐状として得られる紐状グランドパッキン
(A) であり、またその紐状グランドパッキンをリング状
に加圧成形加工して得られるリング状グランドパッキン
である。
Description
スタフィンボックス内に装填し、バルブステムからの流
体の漏れを防止する等の用途に使用されるグランドパッ
キンの改良とその製造方法に関する。
下、軸と称する)からの漏れを防止するために使用する
パッキンとしては、石綿繊維やカーボン繊維等の耐熱繊
維を八編み、袋編みあるいは格子編み等に編組し、潤滑
剤などを含浸させるか表面処理を行うかした、いわゆる
編組パッキンが多く使用されていた。かかる編組パッキ
ンは、耐熱性・耐薬品性・耐摩耗性等が優れているため
に現在でも広く使用されているが、近時、環境問題に対
する意識の高まり等から微少な漏れも問題とされるよう
になり、シール性の高い膨張黒鉛を主原料として用いる
パッキン(以下、膨張黒鉛系パッキンと称する)が使用
されるようになってきた。
があるが、最も一般的なものは、テープモールド式とい
われ、膨張黒鉛製シートを所定の幅にスリットして得た
テープ状素材を成形用金型内に渦巻き状または同心円状
に配置した後、これを縦方向に加圧成形して得られたリ
ング状グランドパッキンである。ところが、このタイプ
のパッキンはあらかじめ用いる軸径に合わせて個々にリ
ング状に成形する必要があるために汎用性に乏しく、軸
径の異なるものに使用することができなかった。また膨
張黒鉛は脆い性質を有するために曲げやひねり、また引
張り等により簡単に亀裂や破断などを起こしてしまうこ
とから、一度装着したものを交換のために取り出す作業
が極めて困難であった。
ては、膨張黒鉛製シートを所定の幅にスリットして得た
テープ状素材にテープ状の金網を一緒に渦巻き状に巻き
込み加圧成形したタイプや、膨張黒鉛製シートを所定の
幅にスリットして得たテープ状素材を積層した後、周囲
を金属線で被覆したタイプ等、パッキンの取り出し性や
補強性を高めたものもあるが、何れも様々な軸径に対応
できる汎用性を持ったものではなかった。
キンとしては、膨張黒鉛製シートを所定の幅にスリット
して得たテープ状素材の周囲を金属線で袋編みにするな
どの方法で膨張黒鉛と金属とを複合させた編み糸を作
り、これを八編み、袋編みあるいは格子編み等に編組し
て紐状体を構成することで、様々な軸径に合わせて所定
の長さに切断して使用できるようなタイプが考案され
た。
鉛製の紐状体では、膨張黒鉛製シートをスリットして得
たテープ状素材の周囲を金属線で袋編みするなどの方法
で膨張黒鉛と金属とを複合させた編み糸を作り、これを
八編み、袋編みあるいは格子編み等に編組して構成して
いるため、膨張黒鉛製編み糸間に隙間が形成され、かつ
表面に金属線が数多く露出した構造となっている。この
ため、この紐状体から得られた膨張黒鉛系パッキンをバ
ルブ等の機器のスタフィンボックスに装着すると、図6
に示すように膨張黒鉛製編み糸間に形成された隙間から
流体fの浸透漏れが発生するという欠点があり、かつ表
面に露出した金属線が軸に接触するため、軸鳴きと呼ば
れる金属音の発生や摺動荷重の増加、さらには軸を傷つ
けるという問題が発生する場合があった。
されたもので、膨張黒鉛製編み糸を複数本編組して得ら
れる膨張黒鉛系パッキンの隙間からの浸透漏れを有効に
防止でき、しかも製造が容易で安価に製造できる膨張黒
鉛系パッキンを提供することにある。
の請求項1の発明の紐状グランドパッキンは、膨張黒鉛
製テープの周囲を補強繊維で被覆した編み糸を複数本用
いて編組し、その表面に膨張黒鉛を強固に一体化してな
ることを要旨としている。
製造方法は、膨張黒鉛製テープの周囲を補強繊維で被覆
した編み糸を複数本用いて編組し、その表面に膨張黒鉛
製テープおよび/または膨張黒鉛粒子を配置した後、こ
れを圧縮ロールで四方から加圧成形して断面略四角形の
紐状とすることを要旨としている。
ンは、膨張黒鉛製テープの周囲を補強繊維で被覆した編
み糸を複数本用いて編組し、その表面に膨張黒鉛製テー
プおよび/または膨張黒鉛粒子を配置した後、これを圧
縮ロールで四方から加圧成形して断面略四角形の紐状と
したものを、リング状に加圧成形加工したことを要旨と
している。
えば図5(a )に示すように、膨張黒鉛製テープの周囲
を補強繊維で被覆した編み糸1を複数本用いて編組し、
その表面に膨張黒鉛製テープ2を配置し、これを図5
(b )に示す四点構成(上下R1 ,R2、左右R3 ,R4
)の圧縮ロールに矢印の方向に通して四方から加圧
し、断面略四角形に形成された、図1および図2(3は
中芯材料)それぞれに示すような紐状グランドパッキン
Aである。
キンを所定の長さに切断し、図1のものを加圧成形用金
型でリング状に成形した図3、また図2のものを同様に
成形した図4、それぞれに示すようなリング状グランド
パッキンBである。
置する膨張黒鉛として、図5(a )の膨張黒鉛製テープ
2に代えて、シート化される以前の膨張黒鉛粒子、すな
わち天然黒鉛・キッシュ黒鉛・熱分解黒鉛など高度に結
晶構造が発達した黒鉛を濃硫酸と硝酸との混酸または濃
硫酸と過マンガン酸カリウムとの混液など強酸化性の処
理液で酸処理して黒鉛層間化合物を生成させ、これを水
洗してから急激に加熱して黒鉛結晶のC軸方向に膨張処
理をして得られた膨張黒鉛粒子を用いても同様の効果が
得られる。
では、使用目的に応じては、表面に膨張黒鉛を一体化す
る前または後に、通常パッキンに用いられるタービン油
等の鉱油系潤滑剤、シリコーンオイル、フッ素オイル、
パラフィンワックス等の潤滑剤や二硫化モリブデン、窒
化ホウ素等の固体潤滑剤を処理しても差し支えない。
繊維で被覆した編み糸を複数本用いて編組した紐状グラ
ンドパッキンの膨張黒鉛製編み糸間に形成される隙間を
減らすために鋭意検討を行い、まずはじめに紐状グラン
ドパッキンの表面に有機系高分子材料を接着剤として黒
鉛粉末を付着させた。
は比較的温度の低い使用条件では効果が発揮されるが、
300 ℃を超えるような使用条件下においては有機系高分
子材料が熱により焼失し、目止め効果が減少するのに加
え、付着していた黒鉛粉末が軸の摺動によりはがれてし
まい、十分なシール性を維持することができなかった。
った結果、まず紐状グランドパッキンの表面に膨張黒鉛
製テープを配置した後、これを四点構成の圧縮ロールで
四方から加圧成形したところ、紐状グランドパッキンの
表面に膨張黒鉛製テープが強固に一体化されることが判
った。そして、得られた紐状グランドパッキンをバルブ
のスタフィンボックスに装着したところ、隙間からの漏
れがほとんどなくなり、かつ軸鳴きがなく、摺動抵抗が
比較的小さい膨張黒鉛系パッキンを得ることができた。
また、試験後パッキンを取り出してみたところ、その作
業性に何ら問題はなかった。
説明する。
トしたテープの周囲を線径0.08mmのステンレス線で袋
編みしたものを編み糸1とし、この編み糸1を16本用い
て、棒状の中芯材3の外周を袋編みし、その周囲に厚さ
0.38mmの膨張黒鉛製シートを16mm幅にスリットした
膨張黒鉛製テープ2を図5(a )に示すように2 枚沿わ
せて、図5(b )に示す圧縮ロールに通して断面8 mm
角の紐状グランドパッキンAを形成し、この紐状グラン
ドパッキンAを所定の寸法で切断して加圧成形加工する
ことでリング状(内径26mm、外径42mm、高さ8 m
m)のグランドパッキンBを得た。
トしたテープの周囲を線径0.08mmのステンレス線で袋
編みしたものを編み糸1とし、この編み糸1を16本用い
て、棒状の中芯材3の外周を袋編みし、この表面に有機
溶剤で溶かしたゴムと黒鉛を混合した液を塗布し、乾燥
後この紐状体を所定の寸法で切断して加圧成形加工する
ことでリング状(内径26mm、外径42mm、高さ8 m
m)のパッキンを得た。
ッキンPを図7に示す出願人規格の試験機4(ステム径
26mm、スタフィンボックス内径42mm、スタフィンボ
ックス深さ150 mm)にそれぞれ7 リング装着して面圧
300 kgf/cm2 で締め付け、この試験機4を常温に
て7 日間、さらに400 ℃で16時間加熱した後、常温まで
放冷するサイクルを7 日間行い、21kg/cm2 Gのヘ
リウムガスを負荷したときの漏洩量を測定した。常温時
および加熱サイクル時における7 日間の平均の漏洩量を
表1に示す。
ン押さえ、7は締め付けボルト、8はランタンリング、
9はガス加圧口、10はガス出口である。
得られた膨張黒鉛系パッキンは、比較例1の膨張黒鉛系
パッキンに比べて常温時および加熱後の漏れが少ないこ
とが確認された。
鉛系パッキンは、従来の膨張黒鉛系パッキンと比較し
て、表面に膨張黒鉛を強固に一体化したことにより膨張
黒鉛製編み糸間の隙間から生じる微少な漏れがなく、極
めて良好なシール性を保持していることは明らかであ
る。
斜視図である。
断面斜視図である。
断面斜視図である。
例の断面斜視図である。
パッキンの製造方法の工程を示す概略図である。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 膨張黒鉛製テープの周囲を補強繊維で被
覆した編み糸を複数本用いて編組し、その表面に膨張黒
鉛を強固に一体化してなることを特徴とする紐状グラン
ドパッキン。 - 【請求項2】 膨張黒鉛製テープの周囲を補強繊維で被
覆した編み糸を複数本用いて編組し、その表面に膨張黒
鉛製テープおよび/または膨張黒鉛粒子を配置した後、
これを圧縮ロールで四方から加圧成形して断面略四角形
の紐状とすることを特徴とする紐状グランドパッキンの
製造方法。 - 【請求項3】 膨張黒鉛製テープの周囲を補強繊維で被
覆した編み糸を複数本用いて編組し、その表面に膨張黒
鉛製テープおよび/または膨張黒鉛粒子を配置した後、
これを圧縮ロールで四方から加圧成形して断面略四角形
の紐状としたものを、リング状に加圧成形加工してなる
ことを特徴とするリング状グランドパッキン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10416498A JP3862855B2 (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | グランドパッキンおよびその製造方法 |
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JP10416498A Expired - Fee Related JP3862855B2 (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | グランドパッキンおよびその製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6716390B2 (en) | 1999-12-17 | 2004-04-06 | The Furukawa Electric Co., Ltd. | Aluminum alloy extruded material for automotive structural members |
CN1300442C (zh) * | 2004-11-23 | 2007-02-14 | 西安新惠科技实业公司 | 光杆密封盘根环总成 |
JP2011144881A (ja) * | 2010-01-15 | 2011-07-28 | Nichias Corp | うず巻形ガスケット |
JP2013224389A (ja) * | 2012-04-23 | 2013-10-31 | Japan Matekkusu Kk | パッキン材料及びこの材料を用いたグランドパッキン |
CN109243630A (zh) * | 2018-10-19 | 2019-01-18 | 江苏神通阀门股份有限公司 | 一种安全壳隔离阀密封圈结构 |
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1998
- 1998-03-31 JP JP10416498A patent/JP3862855B2/ja not_active Expired - Fee Related
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