JP4244445B2 - 電池用正極合剤の製造方法およびこの正極合剤を用いた電池用正極板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電池用正極合剤、例えばリチウム二次電池に用いるペースト状の正極合剤を製造する方法の技術およびこの正極合剤を用いた電池用正極板の技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的に電池の正極板は、活物質に導電剤、結着剤および増粘剤を均一に高分散させて混練した高品質のペースト状の正極合剤を、アルミニウム箔のような集電体の両面に塗布し、乾燥して形成している。
【0003】
そして、高分散されたペーストを得るために、従来では、活物質と導電剤と結着剤とを、これらを均一に分散させる作用をする増粘剤の溶液に添加して練合する工程と、この練合したものを所定時間放置してその粘性を増大させて増粘する工程と、この増粘されたものを再び練合して調整する工程とを有する製造方法が提案されている(例えば、特開平9−204917号公報参照)。また、高分散されたペースト状にするために、増粘剤の溶液に予め結着剤を分散させた分散液に、活物質および導電剤を添加して練合分散させる方法が提案されている(例えば、特開平8−195201号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来における前者の電池用正極合剤の製造方法にあっては、増粘する工程では練合したものを放置するための容器が必要になり、後者の電池用正極合剤の製造方法にあっては、結着剤を予め分散させておく混合装置が必要になるなど複数の設備を備える必要があり、工程が複雑になるという問題点があった。さらに、後者の電池用正極合剤の製造方法にあっては、所定量の増粘剤が一度に添加された状態で練合するので、活物質および導電剤との馴染みが悪くなって練合に長時間を要し、また、粉状の活物質および導電剤は、その表面は濡れるが内部までは充分に濡れ難いので、乾いた状態の凝集塊として残存し、不均一に分散された、いわゆる継子状になったペースト状の正極合剤が得られるという問題点があった。その上、凝集塊が残存しているペースト状の正極合剤を集電体の両面に塗布すると、塗工スジによる不良部分が発生して平滑で良好な正極合剤の塗膜が得られ難く、優れた電池性能が得られないという問題点もあった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、本発明の電池用正極合剤の製造方法においては、活物質と導電剤と増粘剤との粉体―液体充填状態を、まずファニキュラー状態にして固練りの練合をし、ついで増粘剤を追加することにより粉体―液体充填状態をスラリー状態に希釈分散させて練合したのち、結着剤を添加して練合することにより正極合剤を調整することとし、また、このようにして調整した正極合剤を集電体の表面に塗着して正極板を形成することとしている。
【0006】
そして、ファニキュラー状態では、適度に水分を含み、粘度が比較的高い状態にあるので、この状態で練合すると、増粘剤が良く馴染み、しかも粒子間に強い剪断作用が働いて活物質および導電剤の凝集塊が短時間で分散されて残存することがなくなり、均一に分散させた状態に練合することができる。つぎに、増粘剤の添加量を所定量にするために添加する増粘剤により希釈分散させ、スラリー状態にして練合することにより、均一に分散練合された正極合剤が得られ、この正極合剤を用いた電池用正極板は電池性能に優れたものとなる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の電池用正極合剤の製造方法においては、活物質と導電剤と増粘剤との粉体―液体充填状態をファニキュラー状態にして練合する固練り工程、および、活物質と導電剤と増粘剤との粉体―液体充填状態をスラリー状態にして練合する希釈分散工程とにより活物質と導電剤と増粘剤とを均一に練合したのち、結着剤を添加して練合するものである。
【0008】
粉状の活物質および導電剤と、液状の増粘剤とを練合する場合の粉体−液体充填状態は、液体の含有率により表1に示すようなペンデュラー状態、ファニキュラー状態、キャピラリー状態、スラリー状態の4状態を形成する。
【0009】
粉体−液体充填相には粉体相と液体相と気体相との3相が存在するが、液体の充填量が少ない場合は、粉体相間に気体が充填されているので、液体相は不連続となり、液体の充填量が増大するにしたがって粉体相間に液体が充填されてくるので、気体相は不連続相となり、ついで消失する。そして、ファニキュラー状態では、充填相に気体相、液体相、粉体相の3相が存在し、液体相および粉体相は連続相になっているが、液体の充填量により気体相は連続相もしくは不連続相になって粘度が高い状態にある。また、スラリー状態では、液体相は連続相になっているが、粉体相は不連続相で気体相は消失しており、粘度が低い状態になっている。
【0010】
【表1】
【0011】
そして、活物質と導電剤と増粘剤との混合物は、粉体−液体充填状態のファニキュラー状態では、適度に水分を含み、粘度が比較的高い状態にあるので、この状態で練合すると、活物質と導電剤とは、これらを均一に分散させる目的で添加する増粘剤と良く馴染んで均一に分散された状態で練合することができる。しかも、適度に水分を含んで比較的粘度が高いファニキュラー状態で練合すると固練りとなり、活物質粒子間および導電剤粒子間に強い剪断作用が働くので、活物質および導電剤の凝集塊が発生しても短時間で崩壊し、分散して残存することがなくなり、均一に分散された状態で練合することができる。さらに、増粘剤の添加量を所定量にするために増粘剤を追加して添加することにより、希釈分散されたスラリー状態で練合することになり、均一に分散されて練合された良好な電池性能を示す正極合剤を得ることができる。
【0012】
また、固練り工程では、増粘剤を複数回に分割して添加すると、その都度に練合することになり、均一に分散された練合状態にする上で効果的であり、その分割の回数は7回を限度としてそれ以下が好ましい。それは、増粘剤を分割して添加する場合、8回以上に分割して添加すると練合する回数も8回以上となるので、練合時間が長くなり、また、増粘剤の添加量の計量ばらつきが大きくなって生産性および計量性が低下して好ましくないからである。
【0013】
さらに、固練り工程で分割して添加する増粘剤の総量ΣVN[m3]は、活物質の比表面積をSa[m2/Kg]、活物質の質量をWa[Kg]、導電剤の比表面積をSd[m2/Kg]、導電剤の質量をWd[Kg]とした場合、式1で示される関係を満す範囲にするのが効果的である。
【0014】
【数2】
【0015】
それは、固練り工程で分割して添加する増粘剤の総量ΣVN[m3]が、3×10-8×(Sa・Wa+Sd・Wd)以下であると、液体相が少なすぎるために剪断力が強く作用して活物質や導電剤に破壊が発生し、これら粒子の活性面が露出して再凝集し易くなり、また、1.7×10-7×(Sa・Wa+Sd・Wd)以上であると、ファニキュラー状態を越えるため、これら粒子の凝集塊に剪断力が充分に作用しなくなり、凝集塊を短時間で崩壊し、分散させる効果が得られなくなって好ましくないからである。
【0016】
つぎに、固練り工程で増粘剤を分割して添加する場合の増粘剤の添加量の決定について説明する。なお、ここでは3回に分割して添加する場合を例に説明する。
【0017】
第1回の添加量V1[m3]は、式2で示される関係を満す範囲で決定して添加し、練合したのち、第2回の添加量V2[m3]は、第1回の添加量V1[m3]との合計が式3で示される関係を満す範囲で決定して添加し、練合し、ついで、第3回の添加量V3[m3]は、第1回の添加量V1[m3]および第2回の添加量V2[m3]との合計が式4で示される関係を満す範囲で決定して添加し、練合する。
【0018】
【数3】
【0019】
【数4】
【0020】
【数5】
【0021】
前記固練り工程後、さらに、増粘剤を添加してスラリー状態にして練合し、ついで結着剤を添加して練合し、ペースト状の電池用正極合剤を得る。その合剤を集電体の表面に塗着することにより電池性能に優れた電池用正極板を提供することができる。
【0022】
本発明で用いる活物質としては、特に限定されるものではないが、例えば、MnO2、V2O5、V6O13などの金属酸化物、TiS2、MoS2、FeSなどの金属硫化物、LiCoO2、LiNiO2、LiMnO4などのCo、Ni、Mn、Fe、Tiなどの遷移金属を主成分とするリチウム複合金属酸化物などがある。
【0023】
また、用いる増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース(Li、Na、K、NH4塩)、あるいはこれらの何れかを主成分としたメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、酸化スターチ、燐酸スターチなどの1種または2種以上の混合物がある。
【0024】
また、結着剤としては、多糖類、熱可塑性樹脂、ゴム弾性を有するポリマーを単独またはこれらの混合物を用いることができる。例えば、エチレン樹脂不飽和モノマーの重合体、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテル、ポリアミド、ポリウレア、ポリシロキサン、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、セルロース類、糖類および糖類誘導体などがある。好ましい例としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ弗化ビニリデン、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレン/環状ジエンポリマー(EPDM)、スチレン/ブタジエン共重合体(SBR)、ポリメタクリル酸メチル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリメチルビニルエーテル、ポリアクリルアミド、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリエチレンアジペート、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラールのようなエチレン性不飽和モノマーの重合体、ヘキサメチレンジイソシアネート/ブタンジオール縮合体のようなポリウレア、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドのようなポリエーテル、ポリジメチルシロオキサンのようなポリシロキサン、ビスフェノールA/エピクロルヒドリン付加重合体のようなエポキシ樹脂、フェノール/ホルマリン縮合体のようなフェノール樹脂、アルギン酸、キチン、キトサン、アガロース、ゼラチンのような糖類ならびにその誘導体、およびカルボキシメチルセルロース、酢酸セルロース、ヒドロキシプロピルセルロースのようなセルロース類などがある。また、上記エチレン性不飽和モノマーの重合体例を構成するモノマーと他のモノマーとの共重合体でもよい。
【0025】
さらに、上記に例示した結着剤は単独で使用しても2種以上を混合して使用してもよい。結着剤を溶媒中に添加するときの形態は、粉末状、溶液状、あるいはディスパージョン、エマルジョンのような分散状の何れでもよい。結着剤の添加量は、導電剤などを添加した活物質合剤の全重量に対して0.1〜20重量%が好ましく、特に0.5〜10重量%が好ましい。結着剤の添加量が0.1重量%以下であると芯材となる集電体との結着性が悪くなり、20重量%以上であると結着剤が多すぎて電池容量が低下して好ましくない。
【0026】
また、導電剤としては、構成される電池において化学変化を起こさない電子伝導性材料であれば用いることができ、通常は、鱗状黒鉛、鱗片状黒鉛、土状黒鉛などの天然黒鉛、あるいは、人工黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラックなどの導電性材料を単独またはこれらの混合物として用いることができる。
【0027】
練合して分散させるのに用いる練合装置としては、パドル型混合機、リボン混合機、遊星運動形混合機、スクリュー形混合機、高速流動形混合機、水平単軸形混練機、水平複軸混練機などがある。具体的には、縦型リボン形混合機、横型リボン形混合機、縦型スクリュー形混合機、横型スクリュー形混合機、ボールミル、ピンミキサー、双腕形ニーダ、加圧ニーダ、サンドグラインダー、万能ミキサなどを用いることができる。
【0028】
【実施例】
その実施例を、図1に示すような万能ミキサを練合装置として用い、活物質、導電剤、増粘剤、結着剤などの混合物を練合することにより、リチウム二次電池の正極板に用いる活物質のペースト状の合剤を製造する場合について詳述する。
【0029】
練合装置として用いる万能ミキサを説明する図1において、1は練合機、2は練合機1により駆動されて混合物を撹拌して練合する撹拌翼、3はスクレーバ、4は混合物を投入する釜、5は釜4内で練合した混練物を取り出すホース6に設けたバルブである。
【0030】
(実施例1)
活物質として比表面積Saが4.5×102m2/KgのLiCoO2粉末を100Kg、導電剤として比表面積Sdが7.0×104m2/Kgのアセチレンブラックを3Kg、結着剤としてポリテトラフルオロエチレンの50重量部水溶液を15Kg、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースの1重量部水溶液を50Kg用い、固練り工程での練合は1回行うことにして正極のペースト状合剤を調整する。
【0031】
まず、固練り工程では、LiCoO2粉末100Kgと、アセチレンブラック3Kgと、カルボキシメチルセルロース水溶液30Kgとを釜4に投入し、撹拌翼2の回転数を100rpmとして12分間練合したのち希釈分散工程へ移行する。なお、カルボキシメチルセルロース水溶液の比重を1.1とすると、増粘剤の添加量V1は2.7×10-2m3となる。
【0032】
つぎに、希釈分散工程では、固練り工程で練合した混練物に、残りのカルボキシメチルセルロース水溶液20Kgを添加して希釈分散させ、撹拌翼2の回転数を100rpmとし、さらに15分間練合する。その後、ポリテトラフルオロエチレン水溶液を15Kg添加し、撹拌翼2の回転数を100rpmとし、さらに3分間練合して正極のペースト状合剤を調整する。
【0033】
このようにして調整したペースト状の正極合剤を、厚さ20μmのアルミニウム箔の表面上にダイコーターにより塗布し、ついで乾燥してリチウム二次電池用正極板を形成させる。なお、ダイコーターによる塗布条件は、乾燥温度を120℃、塗布速度を15m/分として行った。
【0034】
(実施例2)
実施例1の場合と同じ条件で活物質、導電剤、増粘剤、結着剤を用い、固練り工程では、カルボキシメチルセルロースの1重量部水溶液を10Kgづつ3回に分割して添加し、その都度練合して3回の練合を行った。なお、固練り工程でのカルボキシメチルセルロースの1重量部水溶液の添加総量は、実施例1の場合と同じ30Kgである。
【0035】
第1回目の固練り工程では、LiCoO2粉末100Kgと、アセチレンブラック3Kgと、カルボキシメチルセルロースの1重量部水溶液10Kgとを釜4に投入し、撹拌翼2の回転数を100rpmとして4分間練合して第2回目の固練り工程へ移行する。なお、カルボキシメチルセルロース水溶液の比重を1.1とすると、増粘剤の添加量V1は9.1×10-3m3となる。
【0036】
第2回目の固練り工程では、カルボキシメチルセルロース水溶液10Kgを添加し、撹拌翼2の回転数を100rpmとして4分間練合して第3回目の固練り工程へ移行する。なお、カルボキシメチルセルロース水溶液の比重を1.1とすると、増粘剤の総添加量(V1+V2)は1.8×10-2m3となる。
【0037】
第3回目の固練り工程では、カルボキシメチルセルロース水溶液10Kgを添加し、撹拌翼2の回転数を100rpmとして4分間練合して希釈分散工程へ移行する。なお、カルボキシメチルセルロース水溶液の比重を1.1とすると、増粘剤の総添加量(V1+V2+V3)は2.7×10-2m3となる。希釈分散工程以降の処理は、実施例1の場合と同じにしている。
【0038】
(比較例)
実施例1の場合と同じ条件で活物質、導電剤、増粘剤、結着剤を用い、固練り工程および希釈分散工程を経ずに増粘剤は一度に所定量を添加して調整した。
【0039】
LiCoO2粉末100Kgと、アセチレンブラック3Kgと、カルボキシメチルセルロースの1重量部水溶液50Kgとを釜4に投入し、撹拌翼2の回転数を100rpmとして90分間練合したのち、ポリテトラフルオロエチレンの50重量部水溶液を15Kg添加し、実施例1の場合と同様な処理をした。
【0040】
以上説明した実施例1、2および比較例によるリチウム二次電池用正極板の表面1000cm2に存在するLiCoO2およびアセチレンブラック(カーボン)の凝集塊の数を目視により計測した結果は表2に示す通りで、比較例のように増粘剤を一度で添加するのではなく、実施例のように分割して添加し、その都度練合することにより、凝集塊の発生を極度に減少させることができる。
【0041】
【表2】
【0042】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0043】
【発明の効果】
活物質と導電剤と増粘剤との粉体―液体充填状態をファニキュラー状態にして練合する固練り工程、および、活物質と導電剤と増粘剤との粉体―液体充填状態をスラリー状態にして練合する希釈分散工程とにより、活物質などが凝集してできる塊の発生がなくなり、短時間で均一に分散練合されたペースト状の正極合剤を調整することができ、このペースト状の正極合剤を集電体の表面に塗布して乾燥し、正極板を形成した場合、塗工スジおよび凝集塊のない良好な正極塗工膜が得られ、電池性能に優れた正極板を歩留まりよく、生産性よく提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例において用いる練合装置の説明図
【符号の説明】
1 練合機
2 撹拌翼
4 釜
Claims (5)
- 活物質と導電剤と増粘剤との粉体―液体充填状態をファニキュラー状態にして練合する固練り工程、および、活物質と導電剤と増粘剤との粉体―液体充填状態をスラリー状態にして練合する希釈分散工程とにより活物質と導電剤と増粘剤を練合し、ついで結着剤を添加して練合する電池用正極合剤の製造方法。
- 固練り工程では、増粘剤を複数回に分割して添加し、練合する請求項1記載の電池用正極合剤の製造方法。
- 固練り工程では、7回を限度として増粘剤を分割して添加し、練合する請求項2記載の電池用正極合剤の製造方法。
- 固練り工程で添加する増粘剤の総量ΣV N [m 3 ]を、式1で示される関係を満たす範囲にする請求項1ないし3のいずれかに記載の電池用正極合剤の製造方法。
【数1】
3×10 -8 ×(Sa・Wa+Sd・Wd)<ΣV N <1.7×10 -7 ×(Sa・Wa+Sd・Wd) (1)
(式1において、Saは活物質の比表面積[m 2 /Kg]、Sdは導電剤の比表面積[m 2 /Kg]、Wdは導電剤の質量[Kg]を示し、Nは1〜7とする。) - 導電剤を加えた活物質に増粘剤を添加してファニキュラー状態にして練合し、さらに、増粘剤を添加してスラリー状態にして練合し、ついで結着剤を添加して練合したペースト状の電池用正極合剤を集電体の表面に塗着した電池用正極板。
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