JP2011065797A - リチウムイオン電池の負極材の集電体に対する密着性向上剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】リチウムイオン電池の負極材の集電体に対する密着性向上剤を提供する。
【解決手段】
リチウムイオン電池の負極材に含有させ、負極材の集電体に対する密着性を向上させるための密着性向上剤は、平均置換度0.4以下(例えば、0.2以下)のカルボキシメチルセルロース又はその塩で構成する。前記カルボキシメチルセルロース又はその塩は、カルボキシメチルセルロースのアルカリ金属塩又はアンモニウム塩であってもよい。また、ゲルは、前記密着性向上剤と水とで構成する。前記ゲルは、密着性向上剤と水とを含む混合物に剪断力を作用することにより得てもよい。
【選択図】なし
【解決手段】
リチウムイオン電池の負極材に含有させ、負極材の集電体に対する密着性を向上させるための密着性向上剤は、平均置換度0.4以下(例えば、0.2以下)のカルボキシメチルセルロース又はその塩で構成する。前記カルボキシメチルセルロース又はその塩は、カルボキシメチルセルロースのアルカリ金属塩又はアンモニウム塩であってもよい。また、ゲルは、前記密着性向上剤と水とで構成する。前記ゲルは、密着性向上剤と水とを含む混合物に剪断力を作用することにより得てもよい。
【選択図】なし
Description
本発明は、リチウムイオン電池の負極材に含有させ、負極材の集電体に対する密着性を向上できる密着性向上剤並びにこの密着性向上剤を含む負極材ペースト及びその製造方法に関する。
電子機器や電気自動車の駆動源としてリチウムイオン電池は広く普及している。このリチウムイオン電池は、一般的に、リチウム複合酸化物で構成された正極と、カーボン材料で構成された負極とが、多孔質ポリオレフィンフィルムで構成されたセパレータを介して積層された構造を有している。このようなリチウムイオン電池は、近年の電子機器の小型化や電気自動車の普及に伴って、高い電池特性(充放電特性)が要求されており、リチウムイオンを吸蔵・放出するための負極材についても更なる改良が求められている。
リチウムイオン電池の負極材は、銅箔などの集電体の上に、負極活物質と、結着物質として、スチレン−ブタジエンゴムラテックスなどの水性バインダーとを含む負極材ペーストを塗布し、乾燥することにより得られる。しかし、負極活物質と水性バインダーとを含む負極材ペーストを用いても、負極材と集電体との密着性を向上できない。また、この負極材ペーストでは、負極材表面が平滑にならず、高い電池特性(特に、充放電特性)が得られない。
また、負極材ペーストに、カルボキシメチルセルロース又はその塩などの増粘剤を含有させることも提案されている。例えば、特開2009−99441号公報(特許文献1)には、負極活物質(カーボン粒子など)と、バインダー成分(合成ゴムラテックスなど)と、増粘剤(エーテル化度1.0未満のカルボキシメチルセルロースなど)とを含む負極材ペーストが記載されている。
しかし、このようなカルボキシメチルセルロースナトリウムを用いると、負極材と集電体との密着性を向上できず、高い電池特性(特に、充放電特性)が得られない。
なお、特公平6−49768号公報(特許文献2)には、水に低置換度セルロースエーテル類(低置換度カルボキメチルセルロース及びそのナトリウム塩、カルシウム塩など)を分散させ、剪断摩砕することにより水性ゲルを製造することが記載されている。また、この文献には、低置換度カルボキシメチルセルロース及びそのナトリウム塩において、カルボキシメチル基の置換度は、3〜15%(DS:0.09〜0.45)であることが記載され、実施例では、DS0.22〜0.37のカルボキシメチルセルロース又はそのカルシウム塩を用いて、水性ゲルを製造している。しかし、この文献には、食品、医薬品、化粧品などに使用した場合に、すぐれた効果が得られると記載されており、水性ゲルをリチウムイオン電池の負極材ペーストに利用することについては何ら記載されていない。
従って、本発明の目的は、リチウムイオン電池の負極材に含有させ、負極材の集電体に対する密着性を向上できる密着性向上剤並びにこの密着性向上剤を含む負極材ペースト及びその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、表面平滑性の高い負極材表面を形成できる密着性向上剤並びにこの密着性向上剤を含む負極材ペースト及びその製造方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、リチウムイオン電池の負極材ペーストの集電体に対する塗布性を改善できる密着性向上剤並びにこの密着性向上剤を含む負極材ペースト及びその製造方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、リチウムイオン電池の負極材に含有させ、電池特性(充放電性能)を向上できる密着性向上剤並びにこの密着性向上剤を含む負極材ペースト及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、カルボキシメチルセルロース又はその塩の平均置換度について検討したところ、平均置換度0.6〜0.7程度のCMC又はその塩の水溶液は粘性が高く、負極活物質を均一に分散させることは困難であることが判明した。また、この水溶液に剪断力を付与しても、ゲル化せずに、粘性が低下するため、負極活物質を分散できるものの、負極材と集電体との密着性を向上させることができないことが判明した。
そこで、本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、平均置換度0.4以下のカルボキシメチルセルロース又はその塩で構成された密着性向上剤を負極材に含有させると、負極材と集電体との密着性を向上できることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明の密着性向上剤は、リチウムイオン電池の負極材に含有させ、負極材の集電体に対する密着性を向上させるための密着性向上剤であり、平均置換度0.4以下(例えば、0.2以下)のカルボキシメチルセルロース又はその塩で構成される。前記カルボキシメチルセルロース又はその塩はカルボキシメチルセルロースのアルカリ金属塩又はアンモニウム塩であってもよい。
また、密着性向上剤の1重量%水性分散液を、高圧ホモジナイザーにより、圧力50MPaで10回処理した後の粘度は、20℃において、1500〜9500mPa・sであってもよい。
本発明のゲルは、前記密着性向上剤と水とで構成される。前記密着性向上剤の割合は、固形分換算で、0.1〜20重量%程度であってもよい。
前記ゲルは、密着性向上剤と水とを含む混合物に剪断力を作用することにより得られたゲルであってもよい。また、前記ゲルは、高圧ホモジナイザーを用いて、密着性向上剤と水とを含む混合物を処理することにより得られたゲルであってもよい。さらに、前記ゲルは、圧力30〜70MPa程度で、複数回ホモジナイズ処理することにより得られたゲルであってもよい。
本発明のリチウムイオン電池の負極材ペーストは、前記密着性向上剤と水と負極活物質とを含んでもよく、前記ゲルと負極活物質とを含んでもよい。負極活物質は炭素材で構成されていてもよい。負極活物質の割合は、固形分換算で、密着性向上剤1重量部に対して、50〜200重量部程度であってもよい。また、前記負極材ペーストは、さらに、水性バインダーを含んでもよく、水性バインダーと密着性向上剤との割合は、固形分換算で、前者/後者=70/30〜30/70程度であってもよい。さらに、前記ペーストは、銅箔に対する90度剥離強度は、JIS K6854−1に準じて、6〜12N/mである塗膜を形成するペーストであってもよい。
本発明には、前記ゲルと負極活物質とを混合した後、さらに水性バインダーを混合することにより、リチウムイオン電池の負極材ペーストを製造する方法が含まれる。
なお、「ゲル」とは、特に言及しない限り、ゲル状物又は高粘度ペーストを意味し、水によって、カルボキシメチルセルロース又はその塩が(強制)膨潤された(強制)膨潤物を意味し、三次元網目構造中に水を含有するゲルに限定されない。
本発明の密着性向上剤は、リチウムイオン電池の負極材に含有させると、負極材と集電体との密着性を向上できるとともに、表面平滑性の高い負極材表面を形成できる。また、この密着性向上剤を含む負極材ペーストは、銅箔などの集電体に対する塗布性を改善できる。これらの密着性向上剤の機能により、リチウムイオン電池の電池特性(特に、充放電性能)を大幅に向上できる。
[密着性向上剤]
本発明の密着性向上剤は、リチウムイオン電池の負極材に含有させると、負極材の集電体に対する密着性を向上することができる。さらに、本発明の密着性向上剤をリチウムイオン電池の負極材に利用すれば、表面平滑性の高い負極材表面を形成できる。また、界面活性剤や分散剤を使用することなく、水不溶性の負極活物質を均一に分散でき、負極活物質同士又は負極活物質と集電体とを強固に結着できる。
本発明の密着性向上剤は、リチウムイオン電池の負極材に含有させると、負極材の集電体に対する密着性を向上することができる。さらに、本発明の密着性向上剤をリチウムイオン電池の負極材に利用すれば、表面平滑性の高い負極材表面を形成できる。また、界面活性剤や分散剤を使用することなく、水不溶性の負極活物質を均一に分散でき、負極活物質同士又は負極活物質と集電体とを強固に結着できる。
本発明の密着性向上剤は、低置換度のカルボキシメチルセルロース(CMC)又はその塩で構成される。カルボキシメチルセルロース塩としては、例えば、アルカリ金属塩(リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、ルビジウム塩、セシウム塩など)などの一価金属塩、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩など)などの二価金属塩、第四級アンモニウム塩、アミン塩、置換アミン塩(エタノールアミンなどのアルカノールアミン塩など)又はこれらの複塩などが例示できる。CMC又はその塩は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらのCMC又はその塩のうち、CMCのアルカリ金属塩(ナトリウム塩又はカリウム塩、特に、ナトリウム塩)、アンモニウム塩などが好ましい。
CMC又はその塩は、部分又は完全酸型CMCであってもよい。酸型CMCにおいて、遊離のカルボキシル基(CMCの遊離のカルボキシル基)をAモル、塩を形成したカルボキシル基(CMCの塩を形成したカルボキシル基)をBモルとするとき、[A/(A+B)]×100(%)で表される酸型化率は、ゲルの形態維持の点から、例えば、0.01〜100%の範囲から選択でき、例えば、30%以下(例えば、0.01〜30%、好ましくは0.1〜20%、さらに好ましくは1〜10%程度であってもよい。
なお、CMCの酸型化率は、酸又はアルカリ滴定、電導度測定、赤外線吸収スペクトル、核磁気共鳴スペクトルなどの慣用の方法を利用して測定できる。
CMC又はその塩において、カルボキシメチル基(又は塩を形成したカルボキシメチル基)の平均置換度(又は平均エーテル化度、DS)は、ゲル形成及び負極材と集電体との密着性向上の点から、低置換度であることが好ましく、0.4以下(例えば、0.05〜0.4、特に、0.06〜0.35)、好ましくは0.3以下(例えば、0.07〜0.3、特に、0.08〜0.25)、さらに好ましくは0.2以下(例えば、0.1〜0.2、特に、0.15〜0.2)程度であってもよい。なお、「平均置換度」とは、セルロースを構成するグルコース単位の2,3及び6位のヒドロキシル基に対する置換度(置換割合)の平均値であり、最大値は3である。
CMC又はその塩の平均重合度(粘度平均重合度)は、特に制限されないが、例えば、10〜1000、好ましくは50〜900、さらに好ましくは100〜800程度である。
前記CMC又はその塩は、市販品を使用してもよく、慣用の方法(主溶媒成分として、イソプロピルアルコールを使用する有機溶媒法など)により合成してもよい。なお、平均置換度は、モノクロロ酢酸などのアシル化剤及びイソプロピルアルコールなどの溶媒の割合を変えることなどにより、調整できる。
密着性向上剤の1重量%水性分散液の粘度(25℃、ブルックフィールド粘度計、ローターNo.4、30rpm)は、0.1〜100mPa・s、好ましくは10〜90mPa・s、さらに好ましくは30〜80mPa・s程度であってもよい。
また、密着性向上剤の1重量%水性分散液を、高圧ホモジナイザーにより、圧力50MPaで10回処理した後の粘度(20℃、ブルックフィールド粘度計、ローターNo.4、30rpm)は、500〜50000mPa・s程度の範囲から選択でき、例えば、1000〜10000mPa・s、好ましくは1500〜9500mPa・s(例えば、2000〜8000mPa・s)、さらに好ましくは2500〜7500mPa・s(例えば、3000〜7000mPa・s)、特に、3500〜6500mPa・s(例えば、4000〜6000mPa・s)程度であってもよい。さらに、密着性向上剤の1重量%水性分散液を、高圧ホモジナイザーにより、圧力50MPaで10回処理した後のチクソトロピー性は、例えば、2.0〜8.0、好ましくは2.5〜6.0程度であってもよい。なお、チクソトロピー性は、温度20℃でNo.4のローターを用い、6rpmでの粘度(η6rpm)及び60rpmでの粘度(η60rpm)を測定して、両者の比(η6rpm/η60rpm)により算出できる。
[ゲル]
本発明のゲルは、前記密着性向上剤と水とで構成される。密着性向上剤の割合は、固形分換算で、ゲル全体に対して、0.1〜20重量%、好ましくは0.2〜15重量%(例えば、0.3〜12重量%)、さらに好ましくは0.4〜10重量%(例えば、0.5〜5重量%)程度であってもよい。密着性向上剤をこのような濃度で含むゲル(又は高粘度ペースト)の粘度(20℃、ブルックフィールド粘度計、ローターNo.4、30rpm)は、500〜50000mPa・s程度の範囲から選択でき、例えば、1000〜10000mPa・s、好ましくは1500〜9500mPa・s(例えば、2000〜8000mPa・s)、さらに好ましくは2500〜7500mPa・s(例えば、3000〜7000mPa・s)、特に、3500〜6500mPa・s(例えば、4000〜6000mPa・s)程度であってもよい。また、密着性向上剤をこのような濃度で含むゲル(又は高粘度ペースト)のチクソトロピー性は、例えば、2.0〜8.0、好ましくは2.5〜6.0程度であってもよい。なお、チクソトロピー性は、温度20℃でNo.4のローターを用い、6rpmでの粘度(η6rpm)及び60rpmでの粘度(η60rpm)を測定して、両者の比(η6rpm/η60rpm)により算出できる。
本発明のゲルは、前記密着性向上剤と水とで構成される。密着性向上剤の割合は、固形分換算で、ゲル全体に対して、0.1〜20重量%、好ましくは0.2〜15重量%(例えば、0.3〜12重量%)、さらに好ましくは0.4〜10重量%(例えば、0.5〜5重量%)程度であってもよい。密着性向上剤をこのような濃度で含むゲル(又は高粘度ペースト)の粘度(20℃、ブルックフィールド粘度計、ローターNo.4、30rpm)は、500〜50000mPa・s程度の範囲から選択でき、例えば、1000〜10000mPa・s、好ましくは1500〜9500mPa・s(例えば、2000〜8000mPa・s)、さらに好ましくは2500〜7500mPa・s(例えば、3000〜7000mPa・s)、特に、3500〜6500mPa・s(例えば、4000〜6000mPa・s)程度であってもよい。また、密着性向上剤をこのような濃度で含むゲル(又は高粘度ペースト)のチクソトロピー性は、例えば、2.0〜8.0、好ましくは2.5〜6.0程度であってもよい。なお、チクソトロピー性は、温度20℃でNo.4のローターを用い、6rpmでの粘度(η6rpm)及び60rpmでの粘度(η60rpm)を測定して、両者の比(η6rpm/η60rpm)により算出できる。
前記ゲルの製造方法は、特に限定されないが、例えば、前記ゲルは、密着性向上剤と水とを含む混合物に剪断力を作用することにより得てもよい。特に、均一に剪断力を作用する点から、密着性向上剤を水に分散させた分散体に剪断力が作用されることが好ましい。
前記分散体は、水100重量部に対して、密着性向上剤を0.1〜20重量部、好ましくは0.2〜15重量部(例えば、0.3〜12重量部)、さらに好ましくは0.4〜10重量部(例えば、0.5〜5重量部)程度の割合で分散させることにより、調製してもよい。この分散体では、密着性向上剤を構成するCMC又はその塩の一部は膨潤した状態となり、膨潤粒子が水中で相互に付着(又は凝集)せずに分散している場合が多い。
分散に供するCMC又はその塩の形態は、水への分散性及びゲル形成を阻害しない限り、特に限定されず、無定形状、繊維状、楕円体状、球状、平板状、粉粒状などであってもよい。また、CMC又はその塩の平均粒径は、例えば、1〜100μm、好ましくは5〜50μm、さらに好ましくは10〜40μm程度であってもよい。なお、平均粒径は、レーザー回折式粒度分布計により測定でき、その50%累積粒径を平均粒径とする。さらに、CMC又はその塩の粒度分布は、例えば、250メッシュを通過する粒子の割合により算出した場合、50〜95%、好ましくは55〜90%、さらに好ましくは60〜85%程度であってもよい。
剪断力を作用する方法としては、ホモジナイザー、ホモミキサー、ビーズミル、ボールミル、ロールミル、コロイドミル、サンドミルなどの慣用の分散装置により処理する方法であってもよい。これらの方法のうち、ホモジナイザー(特に、高圧ホモジナイザー)により処理する方法が好ましい。ホモジナイザーへ圧送する圧力(ホモジナイズ処理圧力)は、例えば、30〜70MPa程度の範囲から選択でき、例えば、35〜65MPa、好ましくは40〜60MPa、さらに好ましくは45〜55MPa程度であってもよい。ホモジナイザーに分散液を通過させる回数(パス回数、ホモジナイズ処理回数)は、複数回(例えば、5〜15回、好ましくは6〜14回、さらに好ましくは8〜12回程度)であってもよい。なお、高圧ホモジナイザーは、内部に小径オリフィスを備え、このオリフィスに分散液を通過させることにより、圧力を負荷し、容器内壁などの壁面に衝突させることにより、剪断応力又は切断作用を作用するタイプの装置であってもよい。このような高圧ホモジナイザーにおいて、オリフィス通過により負荷される圧力は、上記圧送圧力と同様の範囲から選択できる。また、オリフィス通過と壁面への衝突の繰り返し数は、前記パス回数と同様の範囲から選択できる。
分散液に剪断力が作用すると、CMC又はその塩の膨潤粒子が均一に摩砕(破砕、粉砕)して分散され、膨潤してゲル化する。
[負極材ペースト]
本発明の負極材ペーストは、密着性向上剤と水と負極活物質とを含んでもよく、ゲルと負極活物質とを含んでもよい。また、本発明の負極材ペーストは、さらに結着剤(特に、水性バインダー)を含んでもよい。負極活物質及び水性バインダーとしては、公知のものが利用できる。
本発明の負極材ペーストは、密着性向上剤と水と負極活物質とを含んでもよく、ゲルと負極活物質とを含んでもよい。また、本発明の負極材ペーストは、さらに結着剤(特に、水性バインダー)を含んでもよい。負極活物質及び水性バインダーとしては、公知のものが利用できる。
(負極活物質)
負極活物質は、カーボン粒子で構成される。カーボン粒子を構成する炭素材としては、膨張性黒鉛、易黒鉛化性炭素、難黒鉛化性炭素、コークス粉、導電性カーボンブラックなどであってもよいが、アスペクト比の比較的小さい粒子を形成し易く、充放電特性に優れる点から、天然又は人造黒鉛(特に人造黒鉛)が好ましい。これらの炭素材は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
負極活物質は、カーボン粒子で構成される。カーボン粒子を構成する炭素材としては、膨張性黒鉛、易黒鉛化性炭素、難黒鉛化性炭素、コークス粉、導電性カーボンブラックなどであってもよいが、アスペクト比の比較的小さい粒子を形成し易く、充放電特性に優れる点から、天然又は人造黒鉛(特に人造黒鉛)が好ましい。これらの炭素材は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
カーボン粒子の形状は、特に限定されず、無定形状、繊維状、楕円体状、球状、平板状(又は扁平状)、薄片状(又は鱗片状)、粉粒状などであってもよい。これらの形状のうち、黒鉛の場合、扁平状の粒子を複数集合又は結合した構造を有しているため、扁平又は鱗片状である場合が多い。扁平又は鱗片状の中でも、充放電特性の点から、比較的球形に近い形状(等方形状)が好ましい。すなわち、長径と短径との比(アスペクト比)は、例えば、1.01〜10、好ましくは1.1〜5、さらに好ましくは1.3〜3(特に1.3〜2)程度である。
カーボン粒子の平均粒径は、例えば、1〜100μm、好ましくは5〜50μm、さらに好ましくは10〜40μm(特に15〜30μm)程度であり、通常、10〜30μm(例えば、10〜25μm)程度である。なお、平均粒径は、レーザー回折式粒度分布計により測定でき、その50%累積粒径を平均粒径とする。また、カーボン粒子の粒子径の変動係数([粒子径の標準偏差/平均粒子径]×100)は、例えば、50以下(例えば、1〜50程度)、さらに好ましくは30以下(例えば、5〜30程度)である。
カーボン粒子のBET比表面積(窒素ガス吸着法)は、例えば、0.3〜10m2/g、好ましくは0.4〜8m2/g、さらに好ましくは0.5〜5m2/g(特に0.8〜3m2/g)程度である。
カーボン粒子の嵩密度は、例えば、0.1〜2g/cm3、好ましくは0.5〜1.8g/cm3、さらに好ましくは0.7〜1.6g/cm3(特に0.8〜1.5g/cm3)程度である。
このような比表面積及び嵩密度を有するカーボン粒子を負極材として用いると、リチウムイオンを充分に充電できる。このような比表面積及び嵩密度を有するカーボン粒子は、多孔質人造黒鉛粒子であってもよい。
カーボン粒子(特に黒鉛粒子)の結晶構造における層間距離d(002)は、例えば、0.335〜0.350nm、好ましくは0.335〜0.345nm、さらに好ましくは0.335〜0.340nm(特に0.335〜0.338nm)程度である。c軸方向の結晶子サイズLc(002)は、例えば、30nm以上(例えば、30〜300nm)、好ましくは50nm以上(例えば、50〜200nm)程度である。
負極活物質の割合は、固形分換算で、密着性向上剤1重量部に対して、50〜200重量部、好ましくは70〜150重量部、さらに好ましくは80〜120重量部(特に90〜110重量部)程度であってもよい。密着性向上剤に対する負極活物質の割合が大きくても、本発明では負極活物質が均一に分散された負極材ペーストを形成できる。
(水性バインダー)
水性バインダーは、負極活物質同士又は負極活物質と集電体とを結着させる機能を有する。水性バインダーは、特に限定されず、水溶性ポリマーの水溶液であってもよいが、通常、水分散性ポリマーがラテックス又はエマルジョンの形態で使用される。エマルジョン形態の水性バインダーとしては、例えば、アクリル系樹脂エマルジョン、スチレン系樹脂エマルジョン、酢酸ビニル系重合体エマルジョン、ウレタン系樹脂エマルジョンなどであってもよいが、粘弾特性の点から、水分散性の合成ゴムラテックス又はエマルジョンが好ましい。
水性バインダーは、負極活物質同士又は負極活物質と集電体とを結着させる機能を有する。水性バインダーは、特に限定されず、水溶性ポリマーの水溶液であってもよいが、通常、水分散性ポリマーがラテックス又はエマルジョンの形態で使用される。エマルジョン形態の水性バインダーとしては、例えば、アクリル系樹脂エマルジョン、スチレン系樹脂エマルジョン、酢酸ビニル系重合体エマルジョン、ウレタン系樹脂エマルジョンなどであってもよいが、粘弾特性の点から、水分散性の合成ゴムラテックス又はエマルジョンが好ましい。
水分散性の合成ゴムラテックス(エマルジョン)としては、例えば、ポリブタジエンゴムラテックス、スチレン−ブタジエンゴムラテックス、アクリロニトリル−ブタジエンゴムラテックス、(メタ)アクリル酸エステル−ブタジエンゴムラテックス、クロロプレンゴムラテックスなどが挙げられる。こられの合成ゴムラテックスとしては、市販の水性合成ゴムラテックス又はエマルジョンを使用できる。これらの合成ゴムラテックスのうち、リチウムイオン電池の負極材としては、電解液に対する耐性の点から、スチレン−ブタジエンゴムラテックス(SBRラテックス)が好ましい。
合成ゴムラテックスの平均粒子径は、負極活物質同士又は負極活物質と集電体との結着を阻害して、電池の充放電を阻害しない限り、特に限定されず、負極活物質の平均粒子径と同程度かそれ以下であれば好ましく、例えば、1〜100μm、好ましくは5〜50μm、さらに好ましくは10〜40μm(特に15〜30μm)程度であってもよい。
負極活物質の割合は、固形分換算で、水性バインダー1重量部に対して、50〜200重量部、好ましくは70〜150重量部、さらに好ましくは80〜120重量部(特に90〜110重量部)程度であってもよい。
密着性向上剤と水性バインダーとの割合(重量比)は、固形分換算で、前者/後者=99/1〜1/99程度の範囲から選択でき、80/20〜20/80(例えば、80/20〜30/70)、好ましくは70/30〜30/70(例えば、70/30〜40/60)、さらに好ましくは60/40〜40/60程度であってもよい。
負極材ペーストにおいて、全固形分の割合は、20〜80重量%、好ましくは30〜70重量%、さらに好ましくは40〜60重量%程度であってもよい。負極材ペーストの固形分の割合が、このような範囲にあるため、集電体に塗布することにより得られた塗膜の収縮はなく、高い密着性を保持できる。
負極材ペーストの粘度(25℃、ブルックフィールド粘度計、ローターNo.4、30rpm)は、3000〜15000mPa・s程度の範囲から選択でき、例えば、6000〜11000mPa・s、好ましくは7000〜10000mPa・s、さらに好ましくは8000〜9500mPa・s(例えば、8000〜9000mPa・s)程度であってもよい。負極材ペーストの粘度がこのような範囲にあるため、集電体に対する塗布性は高い。そのため、前記負極材ペーストを集電体に塗布することにより得られた塗膜は、凹凸がなく、均一な厚みの塗膜を形成できる。
また、前記負極材ペーストを集電体に塗布することにより得られた塗膜において、銅箔に対する90度剥離強度は、JIS K6854−1に準じて、5〜15N/m程度の範囲から選択でき、例えば、5.5〜10.5N/m、好ましくは6〜10N/m、さらに好ましくは6.5〜9.5N/m(特に、7〜9N/m)程度であってもよい。剥離強度がこのような範囲にあるため、プレス加工しても、塗膜が脱落することはない。
[負極材ペーストの製造方法]
前記負極材ペーストは、ゲルと負極活物質と、必要により水性バインダーとを混合することにより、製造できる。水性バインダーを使用する場合、混合順序は特に限定されないが、負極活物質を効率よくかつ均一に分散できる点から、ゲルと負極活物質とを混合した後(負極活物質混合工程)、さらに水性バインダーを混合する(水性バインダー混合工程)方法が好ましい。
前記負極材ペーストは、ゲルと負極活物質と、必要により水性バインダーとを混合することにより、製造できる。水性バインダーを使用する場合、混合順序は特に限定されないが、負極活物質を効率よくかつ均一に分散できる点から、ゲルと負極活物質とを混合した後(負極活物質混合工程)、さらに水性バインダーを混合する(水性バインダー混合工程)方法が好ましい。
なお、前記ゲルは、前述の通り、密着性向上剤と水とを含む混合物に剪断力を作用する工程(ゲル化工程)により得てもよい。すなわち、従来の方法は、水に負極活物質とCMC又はその塩とを添加して混合する方法であったのに対し、本発明の方法は、予め水と密着性向上剤とを混合してゲルを調製した後、このゲルと負極活物質とを混合する方法である。
なお、負極活物質は、予め水と混合することにより、水性分散液の形態でゲルと混合してもよいが、通常、負極活物質は、水に分散させることなく、粉状(又は粒状)形態でゲルと混合することが好ましい。
なお、水性バインダー混合工程において、固形分濃度の調整や操作性の改良などを目的として、水性バインダーに加えて、水を添加してもよい。水の割合は、例えば、水性バインダー(固形分)1重量部に対して、0.1〜100重量部、好ましくは1〜30重量部、さらに好ましくは3〜10重量部程度であってもよい。
前記混合方法は、特に限定されず、慣用の攪拌手段、例えば、機械的攪拌手段(攪拌棒、攪拌子など)、超音波分散機などが利用できる。
これらの攪拌手段のうち、簡便に均一に攪拌できる点から、攪拌子として回転羽根を有するミキサー(撹拌機)が好ましい。このようなミキサーとしては、例えば、ホモミキサー、ホモディスパー、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、リボンミキサー、V型ミキサーなどの慣用のミキサーなどが挙げられる。簡便に高い剪断力で撹拌が可能な点から、撹拌子として回転羽根を有する攪拌機が好ましい。攪拌機としては、例えば、ホモミキサー、ホモディスパー、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、リボンミキサー、V型ミキサーなどの慣用の攪拌機などが挙げられる。回転羽根の形状は、特に限定されず、例えば、かい形、タービン形、プロペラ形などが利用できる。
攪拌手段を用いた混合工程では、攪拌時の回転羽根の回転数は、100〜10000rpm程度の範囲から選択でき、負極活物質混合工程においては、1000〜5000rpm、好ましくは1500〜4500rpm、さらに好ましくは2000〜4000rpm程度であってもよく、水性バインダー混合工程においては、400〜800rpm、好ましくは450〜750rpm、さらに好ましくは500〜700rpm程度であってもよい。攪拌時間は、10秒〜1時間程度の範囲から選択でき、負極活物質混合工程においては、15〜45分、好ましくは20〜40分、さらに好ましくは25〜35分程度であってもよく、水性バインダー混合工程においては、1〜30分、好ましくは5〜25分、さらに好ましくは10〜20分程度であってもよい。
負極材は、前記負極材ペーストを集電体の上に塗布した後、乾燥することにより、製造できる。なお、本発明では、負極材と集電体との密着性が高いため、負極材ペースト乾燥後、プレス加工を施さなくてもよい。
負極材ペーストの塗布は、集電体の一方の面でもよく、両面であってもよい。集電体としては、銅、アルミニウム、金、銀などの導電体で構成された金属箔を利用できる。
負極材ペーストの塗布量は、例えば、20〜350g/m2、好ましくは30〜300g/m2、さらに好ましくは50〜250g/m2程度であり、塗布膜の厚み(乾燥厚み)は、例えば、10〜500μm、好ましくは20〜200μm、さらに好ましくは30〜200μm程度であってもよい。
負極材ペーストの塗布方法は、特に限定されず、慣用の方法、例えば、ロールコーター、エアナイフコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、リバースコーター、バーコーター、コンマコーター、ディップ・スクイズコーター、ダイコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、シルクスクリーンコーター法などが挙げられる。乾燥方法としては、特に限定されず、自然乾燥の他、熱風、遠赤外線、マイクロ波などを利用してもよい。
リチウムイオン電池は、前記負極材と、慣用の正極材、セパレータ及び電解液とで構成できる。例えば、正極材は、アルミニウム、銅、金、銀などの金属箔で構成された集電体と、リチウム複合酸化物(LiCoO2、LiMn2O4、LiNiO2など)で構成された正極活物質とで形成されていてもよい。セパレータは、多孔質ポリプロピレン製不織布、多孔質ポリエチレン製不織布などのポリオレフィン系の多孔質膜、炭素質セパレータなどで構成されていてもよい。電解液は、電解質(LiPF6、LiClO4、LiBF4、LiAsF6、LiCl、LiIなどのリチウム塩を、有機溶媒(プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネートなど)に溶解した非水電解液などであってもよい。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。実施例及び比較例で得られた負極材ペーストを用いて、下記の物性試験を行った。
[ホモジナイズ処理後のCMC又はその塩の粘度]
CMC又はその塩の1重量%水性分散液(水溶液)を、高圧ホモジナイザーにより、圧力50MPaで10回処理した後の粘度(mPa・s)を、20℃において測定した。
CMC又はその塩の1重量%水性分散液(水溶液)を、高圧ホモジナイザーにより、圧力50MPaで10回処理した後の粘度(mPa・s)を、20℃において測定した。
[チクソトロピー性]
CMC又はその塩の1重量%水性分散液(水溶液)を、高圧ホモジナイザーにより、圧力50MPaで10回処理した後、温度20℃でNo.4のローターを用い、6rpmでの粘度(η6rpm)及び60rpmでの粘度(η60rpm)を測定して、両者の比(η6rpm/η60rpm)により算出した。
CMC又はその塩の1重量%水性分散液(水溶液)を、高圧ホモジナイザーにより、圧力50MPaで10回処理した後、温度20℃でNo.4のローターを用い、6rpmでの粘度(η6rpm)及び60rpmでの粘度(η60rpm)を測定して、両者の比(η6rpm/η60rpm)により算出した。
[負極材ペースト粘度]
ブルックフィールド粘度計LVDVII+を用いて、ローターNo.4を使用し、30rpmの回転数で、25℃における粘度(mPa・s)を測定した。
ブルックフィールド粘度計LVDVII+を用いて、ローターNo.4を使用し、30rpmの回転数で、25℃における粘度(mPa・s)を測定した。
[塗布面外観]
電解銅箔(古河電気工業(株)製、NC−WS、厚み10μm)の上に、アプリケータを用いて10ミル(2.54mm)の厚みで、ペーストを塗布した。次いで、60℃で3分間乾燥させ、塗布面を以下の基準で評価した。
○…凹凸なく均一である
×…凝集物有り。
電解銅箔(古河電気工業(株)製、NC−WS、厚み10μm)の上に、アプリケータを用いて10ミル(2.54mm)の厚みで、ペーストを塗布した。次いで、60℃で3分間乾燥させ、塗布面を以下の基準で評価した。
○…凹凸なく均一である
×…凝集物有り。
[塗膜の剥離強度]
塗布面概観で使用した塗布サンプルを、23℃、50%RHの恒温恒湿室で24時間放置した。得られた塗膜に関し、JIS K6854−1に準じて、銅箔に対する90度剥離強度を測定した。
塗布面概観で使用した塗布サンプルを、23℃、50%RHの恒温恒湿室で24時間放置した。得られた塗膜に関し、JIS K6854−1に準じて、銅箔に対する90度剥離強度を測定した。
合成例1 DS0.19のCMC−Na
主溶媒成分として、イソプロピルアルコール(以下、IPAと略記する場合がある)を使用する有機溶媒法により、カルボキシメチルセルロース及びその塩を製造した。すなわち、撹拌装置付きの3Lセパラブルフラスコに、IPA1587gと水169g、原料となる粉砕コットンリンターパルプ(セルロース)70gを投入して撹拌した。30℃の温度条件下で、水酸化ナトリウム15gと水15gとの水溶液を添加し、30〜35℃で60分撹拌混合して、アルカリセルロースを得た(アルセル化工程)。これにモノクロロ酢酸17gをIPA14gに溶解したIPA溶液を供給・混合して、70℃で60分間反応させた。反応終了後、3Lセパラブルフラスコから得られた反応物を取り出し、遠心分離機により脱液し、湿綿状のカルボキシメチルセルロースナトリウム塩(以下、CMC−Naと略記する場合がある)を得た(エーテル化工程)。得られた湿綿状のCMC−Naを80重量%メチルアルコール水溶液で洗浄し、脱液、乾燥を行った。次いで得られた繊維を60℃で一昼夜乾燥させた。乾燥後、粉砕を行い、80メッシュの篩で粒度を揃えた。得られた粉体は、平均エーテル化度0.19、水に分散すると懸濁液となり、1重量%水性分散液の粘度が、25℃において、54mPa・sであった。
主溶媒成分として、イソプロピルアルコール(以下、IPAと略記する場合がある)を使用する有機溶媒法により、カルボキシメチルセルロース及びその塩を製造した。すなわち、撹拌装置付きの3Lセパラブルフラスコに、IPA1587gと水169g、原料となる粉砕コットンリンターパルプ(セルロース)70gを投入して撹拌した。30℃の温度条件下で、水酸化ナトリウム15gと水15gとの水溶液を添加し、30〜35℃で60分撹拌混合して、アルカリセルロースを得た(アルセル化工程)。これにモノクロロ酢酸17gをIPA14gに溶解したIPA溶液を供給・混合して、70℃で60分間反応させた。反応終了後、3Lセパラブルフラスコから得られた反応物を取り出し、遠心分離機により脱液し、湿綿状のカルボキシメチルセルロースナトリウム塩(以下、CMC−Naと略記する場合がある)を得た(エーテル化工程)。得られた湿綿状のCMC−Naを80重量%メチルアルコール水溶液で洗浄し、脱液、乾燥を行った。次いで得られた繊維を60℃で一昼夜乾燥させた。乾燥後、粉砕を行い、80メッシュの篩で粒度を揃えた。得られた粉体は、平均エーテル化度0.19、水に分散すると懸濁液となり、1重量%水性分散液の粘度が、25℃において、54mPa・sであった。
合成例2 DS0.25のCMC−Na
合成例1において、モノクロロ酢酸19gをIPA17gに溶解した以外は、合成例1と同様に合成した。得られた粉体は、平均エーテル化度が0.25、水に分散すると懸濁液となり、1重量%水性分散液の粘度が、25℃において、72mPa・sであった。
合成例1において、モノクロロ酢酸19gをIPA17gに溶解した以外は、合成例1と同様に合成した。得られた粉体は、平均エーテル化度が0.25、水に分散すると懸濁液となり、1重量%水性分散液の粘度が、25℃において、72mPa・sであった。
合成例3 DS0.42のCMC−Na
撹拌装置付きの3Lセパラブルフラスコに、IPA1601gと水218g、原料となる粉砕コットンリンターパルプ(セルロース)70gを投入して撹拌した。30℃の温度条件下で、水酸化ナトリウム27gと水27gとの水溶液を添加し、30〜35℃で60分撹拌混合して、アルカリセルロースを得た(アルセル化工程)。これにモノクロロ酢酸20gをIPA16gに溶解したIPA溶液を供給・混合して、70℃で60分間反応させた。反応終了後、3Lセパラブルフラスコから得られた反応物を取り出し、遠心分離機により脱液し、湿綿状のCMC−Naを得た(エーテル化工程)。得られた湿綿状のCMC−Naを80重量%メチルアルコール水溶液で洗浄し、脱液、乾燥を行った。次いで得られた繊維を60℃で一昼夜乾燥させた。乾燥後、粉砕を行い、80メッシュの篩で粒度を揃えた。得られた粉体は、平均エーテル化度0.42、水に分散すると粘ちょうな液となり、1重量%水性分散液の粘度が、25℃において、10960mPa・sであった。
撹拌装置付きの3Lセパラブルフラスコに、IPA1601gと水218g、原料となる粉砕コットンリンターパルプ(セルロース)70gを投入して撹拌した。30℃の温度条件下で、水酸化ナトリウム27gと水27gとの水溶液を添加し、30〜35℃で60分撹拌混合して、アルカリセルロースを得た(アルセル化工程)。これにモノクロロ酢酸20gをIPA16gに溶解したIPA溶液を供給・混合して、70℃で60分間反応させた。反応終了後、3Lセパラブルフラスコから得られた反応物を取り出し、遠心分離機により脱液し、湿綿状のCMC−Naを得た(エーテル化工程)。得られた湿綿状のCMC−Naを80重量%メチルアルコール水溶液で洗浄し、脱液、乾燥を行った。次いで得られた繊維を60℃で一昼夜乾燥させた。乾燥後、粉砕を行い、80メッシュの篩で粒度を揃えた。得られた粉体は、平均エーテル化度0.42、水に分散すると粘ちょうな液となり、1重量%水性分散液の粘度が、25℃において、10960mPa・sであった。
実施例1
合成例1で得られたDS0.19のCMC−Na50gを5Lの水に分散させた。この分散体を、ホモジナイザー(ゴーリン(株)製、15M−8TA)を用いて、処理圧50MPaで10回処理し、固形分1%のゲルを得た。このゲル100gをポリプロピレン製容器に入れ、活物質としてのカーボンパウダー(日立化成(株)製、MAG−D、平均粒子径21.3μm)98gを加え、ホモディスパー(特殊機化工業(株)製、モデルL)を用いて3000rpmで30分撹拌した。次いで、水性バインダーとしてのSBR(JSR(株)製、TRD−2001、固形分48.5%)2gと水8gとを加え、600rpmで15分撹拌し、脱泡を行い、ペーストを得た。得られたペーストの評価結果を表1に示す。
合成例1で得られたDS0.19のCMC−Na50gを5Lの水に分散させた。この分散体を、ホモジナイザー(ゴーリン(株)製、15M−8TA)を用いて、処理圧50MPaで10回処理し、固形分1%のゲルを得た。このゲル100gをポリプロピレン製容器に入れ、活物質としてのカーボンパウダー(日立化成(株)製、MAG−D、平均粒子径21.3μm)98gを加え、ホモディスパー(特殊機化工業(株)製、モデルL)を用いて3000rpmで30分撹拌した。次いで、水性バインダーとしてのSBR(JSR(株)製、TRD−2001、固形分48.5%)2gと水8gとを加え、600rpmで15分撹拌し、脱泡を行い、ペーストを得た。得られたペーストの評価結果を表1に示す。
実施例2
合成例2で得られたDS0.25のCMC−Na50gを5Lの水に分散させた。この分散体を、ホモジナイザー(ゴーリン(株)製、15M−8TA)を用いて、処理圧50MPaで10回処理し、固形分1%のゲルを得た。このゲル100gをポリプロピレン製容器に入れ、負極活物質としてのカーボンパウダー(日立化成(株)製、MAG−D、平均粒子径21.3μm)98gを加え、ホモディスパー(特殊機化工業(株)、モデルL)を用いて3000rpmで30分撹拌した。次いで、水性バインダーとしてのSBR(JSR(株)製、TRD−2001、固形分48.5%)2gと水8gとを加え、600rpmで15分撹拌し、脱泡を行い、ペーストを得た。得られたペーストの評価結果を表1に示す。
合成例2で得られたDS0.25のCMC−Na50gを5Lの水に分散させた。この分散体を、ホモジナイザー(ゴーリン(株)製、15M−8TA)を用いて、処理圧50MPaで10回処理し、固形分1%のゲルを得た。このゲル100gをポリプロピレン製容器に入れ、負極活物質としてのカーボンパウダー(日立化成(株)製、MAG−D、平均粒子径21.3μm)98gを加え、ホモディスパー(特殊機化工業(株)、モデルL)を用いて3000rpmで30分撹拌した。次いで、水性バインダーとしてのSBR(JSR(株)製、TRD−2001、固形分48.5%)2gと水8gとを加え、600rpmで15分撹拌し、脱泡を行い、ペーストを得た。得られたペーストの評価結果を表1に示す。
比較例1
溶解パルプ(日本製紙(株)製、NSPP2)50gを5Lの水に分散させた。この分散体を、ホモジナイザー(ゴーリン(株)製、15M−8TA)を用いて、処理圧50MPaで50回処理し、平均繊維長約0.2mm、平均繊維径57nmの微小繊維状セルロースのスラリーを作製した。ゲルの代わりに、このスラリーを用いた点を除き、実施例1と同様に行ったが、均一なペーストは調製できず、塗布することができなかった。
溶解パルプ(日本製紙(株)製、NSPP2)50gを5Lの水に分散させた。この分散体を、ホモジナイザー(ゴーリン(株)製、15M−8TA)を用いて、処理圧50MPaで50回処理し、平均繊維長約0.2mm、平均繊維径57nmの微小繊維状セルロースのスラリーを作製した。ゲルの代わりに、このスラリーを用いた点を除き、実施例1と同様に行ったが、均一なペーストは調製できず、塗布することができなかった。
比較例2
合成例3で得られたDS0.42のCMC−Na50gを5Lの水に分散させた点を除き、実施例1と同様に行った。得られたペーストの評価結果を表1に示す。
合成例3で得られたDS0.42のCMC−Na50gを5Lの水に分散させた点を除き、実施例1と同様に行った。得られたペーストの評価結果を表1に示す。
表1から明らかなように、比較例に比べ、実施例では、塗布面の外観が良好で、塗膜の剥離強度も高い。
本発明の密着性向上剤は、リチウムイオン電池の負極材に好適に使用できる。この負極材を備えるリチウムイオン電池は、充放電容量が高いため、電気機器(特に、携帯電話機器、ポータブル機器などのモバイル機器)、電気自動車など種々の分野で利用できる。
Claims (16)
- リチウムイオン電池の負極材に含有させ、負極材の集電体に対する密着性を向上させるための密着性向上剤であって、平均置換度0.4以下のカルボキシメチルセルロース又はその塩で構成された密着性向上剤。
- 平均置換度が0.2以下である請求項1記載の密着性向上剤。
- カルボキシメチルセルロース又はその塩がカルボキシメチルセルロースのアルカリ金属塩又はアンモニウム塩である請求項1又は2記載の密着性向上剤。
- 密着性向上剤の1重量%水性分散液を、高圧ホモジナイザーにより、圧力50MPaで10回処理した後の粘度が、20℃において、1500〜9500mPa・sである請求項1〜3のいずれかに記載の密着性向上剤。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の密着性向上剤と水とで構成されたゲル。
- 密着性向上剤の割合が、固形分換算で、0.1〜20重量%である請求項5記載のゲル。
- 密着性向上剤と水とを含む混合物に剪断力を作用することにより得られた請求項5又は6記載のゲル。
- 高圧ホモジナイザーを用いて、密着性向上剤と水とを含む混合物を処理することにより得られた請求項7記載のゲル。
- 圧力30〜70MPaで複数回ホモジナイズ処理することにより得られた請求項8記載のゲル。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の密着性向上剤と水と負極活物質とを含むリチウムイオン電池の負極材ペースト。
- 請求項5〜9のいずれかに記載のゲルと負極活物質とを含む負極材ペースト。
- 負極活物質が炭素材で構成されている請求項10又は11記載の負極材ペースト。
- 負極活物質の割合が、固形分換算で、密着性向上剤1重量部に対して、50〜200重量部である請求項10〜12のいずれかに記載の負極材ペースト。
- さらに、水性バインダーを含み、水性バインダーと密着性向上剤との割合が、固形分換算で、前者/後者=70/30〜30/70である請求項10〜13のいずれかに記載の負極材ペースト。
- 銅箔に対する90度剥離強度が、JIS K6854−1に準じて、6〜12N/mである塗膜を形成するための請求項10〜14のいずれかに記載の負極材ペースト。
- 請求項5〜9のいずれかに記載のゲルと負極活物質とを混合した後、さらに水性バインダーを混合することにより、リチウムイオン電池の負極材ペーストを製造する方法。
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