JP2024002878A - カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩、非水電解質二次電池用電極組成物、非水電解質二次電池用電極および非水電解質二次電池 - Google Patents

カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩、非水電解質二次電池用電極組成物、非水電解質二次電池用電極および非水電解質二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 電気抵抗の小さい電極層を得ることができる非水電解質二次電池の電極用結合剤に使用されるカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩を提供する。【解決手段】 非水電解質二次電池の電極用結合剤に使用されるカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩であって、無水グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度が0.5~1.2であり、パウダーテスターを用いて測定した分散度が20~60%であり、長さLの幅Dに対する比(L/D)が1.5~5.0である。【選択図】 なし

Description

本発明は、非水電解質二次電池の電極用結合剤に使用されるカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩、また、このカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩を用いた非水電解質二次電池用電極組成物、非水電解質二次電池用電極および非水電解質二次電池に関するものである。
近年、スマートフォンやタブレット等に代表される小型携帯端末や定置用蓄電池の急速な普及により、それらを駆動させる小型でエネルギー密度の高い電池に対する要求が高まっている。
一般に、リチウムイオン二次電池の負極には黒鉛系材料が用いられているが、黒鉛系材料の理論容量は372mAh/g(LiC)であり、現状、その限界に近付いている。
さらにリチウムイオン二次電池のエネルギー密度を向上するためには、新しい材料の選択が必要となっている。そこで、炭素、リチウムに次いで電位が低く、比容量の大きいケイ素、スズ等と、リチウムとを合金化した材料が注目を集めている。
これらの材料の中でも、ケイ素は、モル比でケイ素原子1に対してリチウム原子を4.4まで吸蔵することができ、理論的には黒鉛系炭素材料の約10倍の容量が得られる。しかし、ケイ素粒子はリチウムを吸蔵すると体積がおよそ3倍~4倍に膨れるため、充放電の繰り返しにより劣化が進行し、容量が低下することが問題となっている。この現象を詳しく解析すると、ケイ素を含む活物質にリチウムが挿入されると、体積膨張により電極内に微細な割れが生じ、この微細な割れに電解液が侵入し、新たな被膜(SEI層)が形成されることが確認されている。このとき、元に戻らない不可逆な容量が発生し、結果として、電池容量が低下する。この現象は、サイクル途中の充放電効率の変化に現れる。特に体積変化の大きいサイクル初期段階におけるサイクル効率の低下は、充放電効率の高い正極と組み合わせた電池としての寿命に大きな影響を与える。そのため、ケイ素を含む活物質を用いる場合、この体積膨張による電極構造の変化を最小限に抑えることが重要な課題となっている。
このような状況から、特許文献1では、カルボキシメチルセルロース又はその金属塩と、ポリアクリル酸又はその金属塩と、スチレンブタジエンゴム又はポリフッ化ビリニデンの3成分を必須として含むバインダーを用い、電池特性の向上を図っている。しかし、特許文献1の実施例および比較例によれば、バインダーとして、2成分のみ(カルボキシメチルセルロースとスチレンブタジエンゴム、又はカルボキシメチルセルロースとポリフッ化ビリニデン)を用いた場合には、所望の電池特性が得られていなかった。
特開2015-198038号公報
特許文献1では、バインダーとしてカルボキシメチルセルロース又はその金属塩を含む3成分を必須としているが、カルボキシメチルセルロース又はその金属塩の物性について、特に言及されていない。本発明者らの検討によれば、この物性が電池特性、特に得られる電極層の電気抵抗に影響を及ぼすことが分かった。
すなわち、本発明の目的は、電気抵抗の小さい電極層を得ることができる非水電解質二次電池の電極用結合剤に使用されるカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩を提供すること、また、このカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩を用いた非水電解質二次電池用電極組成物、非水電解質二次電池用電極および非水電解質二次電池を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討の結果、所定の分散度を有するものを用いることにより上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明によれば、
(1) 非水電解質二次電池の電極用結合剤に使用されるカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩であって、無水グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度が0.5~1.2であり、パウダーテスターを用いて測定した分散度が20~60%であり、長さLの幅Dに対する比(L/D)が1.5~5.0である、カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩、
(2) 安息角が42°以上である、(1)に記載のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩、
(3) 崩潰角が19°以上である、(1)又は(2)に記載のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩、
(4) 25℃においてB型粘度計(30rpm)で測定された1質量%水溶液の粘度が1,000~20,000mPa・sである、(1)又は(2)に記載のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩、
(5) 乾燥質量mの前記カルボキシメチルセルロース又はその塩の0.3質量%水溶液2リットルを調製して-200mmHgの減圧条件にて250メッシュのフィルターですべて濾過し、濾過後の前記フィルター上の残渣の乾燥質量Mを測定した際に、前記乾燥質量mに対する前記乾燥質量Mの比率が200ppm未満である、(1)又は(2)に記載のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩、
(6) (1)又は(2)に記載のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩と、平均粒子径が50nm~300nmであるスチレンブタジエンゴムを含む非水電解質二次電池用電極組成物、
(7) スチレンブタジエンゴムのガラス転移温度が-50℃~50℃である、(6)に記載の非水電解質二次電池用電極組成物
(8) (6)又は(7)に記載の非水電解質二次電池用電極組成物を用いた、非水電解質二次電池用電極、
(9) (6)又は(7)に記載の非水電解質二次電池用電極組成物を用いた、非水電解質二次電池、
が提供される。
本発明によれば、電気抵抗の小さい電極層を得ることができる非水電解質二次電池の電極用結合剤に使用されるカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩が提供される。
また、このカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩を用いた非水電解質二次電池用電極組成物、非水電解質二次電池用電極および非水電解質二次電池が提供される。
以下、本発明のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩について説明する。本発明のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩は、非水電解質二次電池の電極用結合剤に使用されるカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩であって、無水グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度が0.5~1.2であり、パウダーテスターを用いて測定した分散度が20~60%であり、長さLの幅Dに対する比(L/D)が1.5~5.0である。
<カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩>
本発明を構成する活物質層に含まれるカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩(以下、CMCと略記することがある。)は、セルロースを構成するグルコース単位中の水酸基がカルボキシメチルエーテル基に置換された構造を持つ。カルボキシメチルセルロースは、塩の形態であってもよい。カルボキシメチルセルロースの塩としては、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩などの金属塩などが例示される。
本発明においてセルロースとは、D-グルコピラノース(単に「グルコース単位」、「無水グルコース」とも言う。)がβ,1-4結合で連なった構造の多糖を意味する。セルロースは一般に起源、製法等から、天然セルロース、再生セルロース、微細セルロース、非結晶領域を除いた微結晶セルロース等に分類される。
天然セルロースとしては、晒又は未晒パルプ、精製リンター、酢酸菌等の微生物によって生産されるセルロース等が例示される。晒又は未晒パルプの原料は特に限定されず、例えば、木材、木綿、わら、竹等が挙げられる。晒又は未晒パルプの製造方法も特に限定されず、機械的方法、化学的方法、あるいは、機械的方法及び化学的方法を組み合わせた方法が例示される。晒又は未晒パルプとしては、メカニカルパルプ、ケミカルパルプ、砕木パルプ、亜硫酸パルプ、クラフトパルプ、製紙用パルプが例示される。また晒又は未晒パルプとしては、化学的に精製され、主として薬品に溶解して使用する、人造繊維、セロハンなどの主原料となる溶解パルプも例示される。
再生セルロースとしては、セルロースを、銅アンモニア溶液、セルロースザンテート溶液、モルフォリン誘導体などの溶媒に溶解し、改めて紡糸して得られる再生セルロースが例示される。
微細セルロースとしては、天然セルロース、再生セルロースなどのセルロース系素材を、酸加水分解、アルカリ加水分解、酵素分解、爆砕処理、振動ボールミル処理等によって解重合処理して得られる微細セルロース、セルロース系素材を機械的に処理して得られる微細セルロースが例示される。
本発明で用いるCMCを製造するにあたっては、公知のCMCの製法を適用することができる。例えば、セルロースをマーセル化剤(アルカリ)で処理してマーセル化セルロース(アルカリセルロース)を調製した後に、マーセル化セルロースにエーテル化剤を添加してエーテル化反応させることでCMCを製造することができる。
原料のセルロースとしては、上述のセルロースであれば特に制限なく用いることができるが、セルロース純度が高いものが好ましく、溶解パルプ又はリンターがより好ましい。
これらを用いることにより、純度の高いCMCを得ることができる。
マーセル化剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属塩が例示される。エーテル化剤としてはモノクロロ酢酸、モノクロロ酢酸ソーダ等が例示される。
水溶性の一般的なカルボキシメチルセルロースの製法において、マーセル化剤とエーテル化剤のモル比(マーセル化剤/エーテル化剤)は、エーテル化剤としてモノクロロ酢酸を使用する場合では2.00~2.45が一般的である。その理由は、2.00以上であることによりエーテル化反応を十分に行うことができ、未反応のモノクロロ酢酸が残って無駄となることを防止できる。2.45以下であることにより、過剰のマーセル化剤とモノクロロ酢酸による副反応が進行してグリコール酸アルカリ金属塩が生成することを防止でき、経済的である。
本発明においてCMCは市販品であってもよい。市販品としては、例えば、日本製紙(株)製の商品名「サンローズ」が挙げられる。
本発明において、CMCのエーテル化度とは、セルロースを構成するグルコース単位中の水酸基(-OH)のうちカルボキシメチルエーテル基(-OCHCOOH)に置換されている基の割合を示す。
(カルボキシメチル基の置換度)
本発明において用いるCMCは、無水グルコース単位当たりのカルボキシメチル基の置換度(以下、DS値ということがある。)が、0.5~1.2である。DS値が0.5以上であることにより、水への溶解性を良好に保つことができ、未溶解物の発生を抑制することができる。また、DS値が1.2以下であることにより、液の曳糸性の増加を抑え、取扱いを容易に保つことができる。よって、本発明のCMCのDS値は0.5~1.2、好ましくは0.5~1.0であり、さらに好ましくは0.6~1.0である。
なお、カルボキシメチル基の置換度の測定方法は以下の通りである:
試料約2.0gを精秤して、300mL共栓付き三角フラスコに入れる。メタノール1000mLに特級濃硝酸100mLを加えた液100mLを加え、3時間振盪して、カルボキシメチルセルロースの塩(CMC)をH-CMC(水素型カルボキシメチルセルロース)に変換する。その絶乾H-CMCを1.5~2.0g精秤し、300mL共栓付き三角フラスコに入れる。80%メタノール15mLでH-CMCを湿潤し、0.1N-NaOHを100mL加え、室温で3時間振盪する。指示薬として、フェノールフタレインを用いて、0.1N-HSOで過剰のNaOHを逆滴定し、次式によってカルボキシメチル置換度(DS値)を算出する。
A=[(100×F’-0.1N-HSO(mL)×F)×0.1]/(H-CMCの絶乾質量(g))
カルボキシメチル置換度=0.162×A/(1-0.058×A)
F’:0.1N-HSOのファクター
F:0.1N-NaOHのファクター
(粘度)
また、本発明のカルボキシメチルセルロース又はその塩の、25℃においてB型粘度計(30rpm)で測定された1質量%水溶液の粘度は、1,000~20,000mPa・sであることが好ましく、1,000~15,000mPa・sであることがより好ましく、1,000~10,000mPa・sであることがさらに好ましい。この粘度が高すぎるとスラリー作製時に活物質や導電助剤と上手く混合できないといった問題やスラリーを集電体に塗工する際に流動性が乏しく塗工できないという問題あり、低すぎるとスラリーを集電体に塗布した際に集電体から流れ落ち、上手く塗工できないことや、活物質やSBRなどの結着材がマイグレーションを引き起こし、電気抵抗が高くなるという問題がある。
なお、粘度の測定方法は以下の通りである: カルボキシメチルセルロース又はその塩を、1000mL容ガラスビーカーに測りとり、蒸留水900mLに分散し、固形分1%(w/v)となるように水分散体を調製する。
水分散体を25℃で撹拌機を用いて600rpmで3時間撹拌する。その後、JIS-Z-8803の方法に準じて、B型粘度計(東機産業社製)を用いて、回転数30rpmで3分後の粘度を測定する。
(分散度)
本発明のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩は、パウダーテスターを用いて測定した分散度が20~60%であり、好ましくは25~55%であり、より好ましくは30~50%である。分散度が上記範囲内であると、CMCを負極組成物中のバインダーや分散剤として用いた際に良好な分散性を示すため、電気抵抗値が向上する。
一方、分散度が大きすぎると粉舞いが多くなり、所定量のカルボキシメチルセルロースを溶解することが出来ず、負極中でのバインダーや分散剤としての機能が低下するため、電気抵抗が高くなるという問題があり、小さすぎると他の材料と上手く混合できず、電気抵抗が高くなるという問題がある。
ここで分散度の測定方法は、粉体性試験装置(パウダテスタPT-X(ホソカワミクロン社製))を用い、PT-Xの分散ユニットに10gのサンプルを仕込んで落下させた際、ウォッチグラス上に落下した粉体量から分散度を次式により算出した。
分散度(%)=(10(g)-ウォッチグラス上に落下した粉体量(g))/10(g)
(安息角)
本発明のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩の安息角は、42°以上であることが好ましく、45°以上であることがより好ましい。安息角が小さすぎると供給機排出口から粉が勝手に流れだしてしまい、所定量のカルボキシメチルセルロースを溶解することが出来ず、負極中でのバインダーや分散剤としての機能が低下するため、電気抵抗が高くなるという問題がある。
ここで、安息角の測定方法は、角度計測方式を「Peak Operation」とした粉体性試験装置(パウダテスタPT-X(ホソカワミクロン社製))により、目開き710μm、線形450μmのふるいを用いて測定した。尚、測定に使用したカルボキシメチルセルロースの水分は6.0~9.0%に調整した。
(崩潰角)
本発明のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩の崩潰角は、19°以上であることが好ましく、21°以上であることがより好ましい。崩潰角が小さすぎると供給機排出口から粉が勝手に流れだしてしまい、所定量のカルボキシメチルセルロースを溶解することが出来ず、負極中でのバインダーや分散剤としての機能が低下するため、電気抵抗が高くなるという問題がある。
ここで、崩潰角の測定方法は角度計測方式を「Peak Operation」とした粉体性試験装置(パウダテスタPT-X(ホソカワミクロン社製))により、目開き710μm、線形450μmのふるいを用いて測定した。尚、測定に使用したカルボキシメチルセルロースの水分は6.0~9.0%に調整した。
(差角)
なお、上記の安息角の値から崩潰角の値を引いた値は差角として表すことができる。
(濾過残渣量)
また、本発明のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩は、濾過残渣量が所定の範囲であることが好ましい。すなわち、乾燥質量mの該カルボキシメチルセルロース又はその塩の0.3質量%水溶液2リットルを調製して-200mmHgの減圧条件にて250メッシュのフィルターですべて濾過し、濾過後の前記フィルター上の残渣の乾燥質量Mを測定した際に、前記乾燥質量mに対する前記乾燥質量Mの比率が200ppm未満であることが好ましく、50ppm未満であることがさらに好ましい。
この値が大きすぎると電極スラリーを濾過する際に目詰まりしやすくなり、ろ過されたスラリー中のカルボキシメチルセルロースの量が所定量より少なくなってしまうため、バインダーや分散剤としての機能が低下するため、電気抵抗が高くなるという問題がある。
(粒子径)
本発明のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩の粒子径D90から粒子径D10を引いた値(粒子径D90-粒子径D10)は、好ましくは10~50μmであり、より好ましくは10~30μmであり、さらに好ましくは20~30μmである。この値が大きすぎると粒子が層分離してしまい、均一な溶液とならず、電気抵抗が高くなってしまうという問題がある。
また、本発明のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩の粒子径D90から粒子径D50を引いた値(粒子径D90-粒子径D50)は、好ましくは5~30μmであり、より好ましくは10~30μmであり、さらに好ましくは10~20μmである。この値が大きすぎると粒子が層分離してしまい、均一な溶液とならず、電気抵抗が高くなってしまうという問題がある。
また、本発明のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩の粒子径D50から粒子径D10を引いた値(粒子径D50-粒子径D10)は、好ましくは5~20μmであり、より好ましくは5~15μmであり、さらに好ましくは8~12μmである。この値が大きすぎると粒子が層分離してしまい、均一な溶液とならないという問題がある。
ここで、D10は、体積平均粒子径による粒子径分布において、最小値から積算して10%が含まれる粒子径であり、D50は、最小値から積算して50%が含まれる粒子径であり、平均粒子径とも言われる粒子径である。また、D90は、最小値から積算して90%が含まれる粒子径である。体積平均粒子径による粒子径分布は、例えばメタノールを分散剤として用い、レーザー回折・散乱式粒度分布計により測定することができる。
なお、本発明のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩の粒子径D10は1~10μmであることが好ましく、粒子径D50は10~20μmであることが好ましく、粒子径D90は20~40μmであることが好ましい。
本発明のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩の粒度分布シャープネスは、下式より算出される値である。
[式1]
粒度分布シャープネス=[(D50/D10)+(D90/D50)]/2
なお、本発明の粒度分布シャープネスは、2.8~5.0が好ましく、3.0~4.0がより好ましい。この値が小さすぎると粉末状のCMCや活物質などの負極材料と水を混合及び攪拌してスラリーを作製する際に、CMCの溶解が不十分となり、活物質同士の接着性の低下や、抵抗が高くなる。
また、本発明のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩のL/Dは、1.5~5.0であることが好ましく、1.7~4.0であることがより好ましく、2.0~3.0であることがさらに好ましい。ここで、Lはカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩の長さ、Dはカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩の幅を示す。また、LおよびDは、例えば走査型電子顕微鏡により観察された50個のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩の長さ及び幅の平均を長さL及び幅Dとし、L/Dは、50個のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩のL/Dの平均値とした。
本発明のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩のBET比表面積は、0.5~5.0m/gが好ましく、1.0~4.0m/gがより好ましく、1.5~3.0m/gがさらに好ましい。この値が小さすぎると、CMCの内部に水が浸透しにくく、未溶解のCMCが増えてしまい、活物質同士の接着性の低下や、抵抗が高くなる。
なお、BET比表面積は粉末状のCMCを0.1g試験管に計り取り、Micromeritics社製のFlowPrep060を用いて窒素ガスを吹き込みながら105℃で1時間乾燥させ、株式会社島津製作所社製のジェミニVII2390を用いてBET比表面積を測定した。
[粉砕処理]
本発明において、カルボキシメチルセルロース又はその塩を微粉砕処理してもよい。カルボキシメチルセルロース又はその塩の微粉砕処理の方法としては、粉体の状態で処理する乾式粉砕法と、液体に分散、あるいは溶解させた状態で処理する湿式粉砕法との両方法のいずれを選択しても良い。
カルボキシメチルセルロース又はその塩を機械的に乾式あるいは湿式粉砕処理することで、水溶液中で未溶解物として存在するカルボキシメチルセルロース又はその塩に由来するゲル粒子が微細化される。その結果、負極電極の表面に発生するスジ欠陥や剥がれ、ピンホール等の原因となる粗大な未溶解物を抑制することができると考えられる。
本発明で使用可能な微粉砕装置としては以下の様なものがあげられる。
乾式粉砕機は、カッティング式ミル、衝撃式ミル、または気流式ミルがあげられる。これらは単独あるいは併用して、さらには同機種で数段処理することができる。
カッティング式ミルとしては、メッシュミル((株)ホーライ製)、アトムズ((株)山本百馬製作所製)、ナイフミル(パルマン社製) 、グラニュレータ(ヘルボルト製)、ロータリーカッターミル((株)奈良機械製作所製)、等が例示される。
衝撃式ミルとしては、パルペライザ(ホソカワミクロン(株)製)、ファインイパクトミル(ホソカワミクロン(株)製)、スーパーミクロンミル(ホソカワミクロン(株)製)、サンプルミル((株)セイシン製)、バンタムミル((株) セイシン製)、アトマイザー((株)セイシン製)、トルネードミル(日機装(株))、ターボミル(ターボ工業(株))、ベベルインパクター(相川鉄工(株))等が例示される。
気流式ミルとしては、CGS型ジェットミル(三井鉱山(株)製)、ジェットミル(三庄インダストリー(株)製)、エバラジェットマイクロナイザ((株)荏原製作所製)、セレンミラー(増幸産業(株)製)、超音速ジェットミル(日本ニューマチック工業(株)製)が例示される。
媒体ミルとしては、振動ボールミル等が例示される。
湿式粉砕機としては、マスコロイダー(増幸産業(株)製)、媒体ミルとしては、ビーズミル(アイメックス(株)製)、高圧ホモジナイザー(三丸機械工業(株)製)等を例示できる。
本発明においては、微粉砕処理をしたカルボキシメチルセルロース又はその塩を粒子径の大きさに基づき分級する工程を設けることができる。
上記の分級工程は、微粉砕工程中に設けても良いし、微粉砕後に設けても良い。分級の方法は、公知の方法を用いればよい。乾式分級機としては、サイクロン式分級機、DSセパレーター、ターボクラシフィア、ミクロセパレータ、エアーセパレータ等が上げられる。一方湿式分級機としては、液体サイクロン方式、遠心沈降機、ハイドロセパレーター等が挙げられる。
本発明に用いるCMCは、1種類であってもよいし、エーテル化度、DS値、粘度、分子量などの異なる2種類以上のCMCの組み合わせであってもよい。
<非水電解質二次電池用結合剤>
本発明のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩は、非水電解質二次電池の電極用結合剤に使用される。通常は、カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩を含む水溶液が、非水電解質二次電池の電極用結合剤として用いられる。
カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩の水溶液における、カルボキシメチルセルロース又はその塩の濃度は、通常は0.1~10質量%であり、0.2~4質量%が好ましく、0.5~2質量%がより好ましい。
カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩の水溶液の製造条件は特に制限はない。例えば、カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩を、水(例えば蒸留水、精製水、水道水など)に添加し、必要に応じて撹拌などを行い溶解させて調製される。
また、非水電解質二次電池用結合剤としては、カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩に加え、その他の結合剤が含まれ得る。負極用の電極組成物に使用される結合剤としては、合成ゴム系結合剤が例示される。合成ゴム系結合剤としては、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ニトリルブタジエンゴム、メチルメタクリレートブタジエンゴム、クロロプレンゴム、カルボキシ変性スチレンブタジエンゴム及びこれら合成ゴムのラテックスよりなる群から選択された1種以上が使用できる。このうち、スチレンブタジエンゴム(SBR)が好ましい。また、正極用の電極組成物に使用される結合剤としては、前記負極用の結合剤として挙げた合成ゴム系結合剤のほか、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)が例示される。
ここで、SBRの平均粒子径(D50)は、50~300nmであることが好ましく、50~200nmであることがより好ましい。SBRの平均粒子径(D50)が大きすぎるとSBRが活物質に均一に付着せず、バインダー機能が低下するため、電気抵抗が高くなるという問題があり、小さすぎるとSRBが活物質を覆ってしまい、電気抵抗が高くなってしまうという問題がある。
また、SBRのガラス転移温度(Tg)は、-50℃~50℃であることが好ましい。SBRが上記範囲内であると、本発明のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩とよく混ざり合い、かつ負極層とした際に適切な柔軟性を有するため、電気抵抗が高くなりにくい。
<非水電解質二次電池用電極組成物>
本発明の非水電解質二次電池用電極組成物(以下、「電極組成物」ということがある。)は、少なくとも電極活物質および上記の非水電解質二次電池用結合剤としての本発明のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩を含む。
すなわち、本発明のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩は電極用結合剤として、電極活物質と共に電極組成物を構成し得る。この場合において、電極組成物中のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩の含有量は、電極組成物の全体に対して、好ましくは0.1~4.0質量%である。
また、上記のその他の結合剤を用いる場合において、電極組成物中の非水電解質二次電池用結合剤の含有量は、好ましくは1~10質量%、より好ましくは1~6質量%、さらに好ましくは1~2質量%である。
(電極活物質)
本発明を構成する活物質層に含まれる電極活物質は、非水電解質二次電池用電極が負極用の電極である場合には負極活物質であり、正極用の場合には正極活物質である。
負極活物質としては、黒鉛(天然黒鉛、人造黒鉛等)、コークス、炭素繊維などの黒鉛質材料;リチウムと合金を形成することが可能な元素、すなわち例えばケイ素系化合物、Al、Sn、Ag、Bi、Mg、Zn、In、Ge、Pb、Tiなどの元素;リチウムと合金を形成することが可能な元素を含む化合物;リチウムと合金を形成することが可能な元素及び前記化合物と、炭素及び/又は前記黒鉛質材料との複合化物、若しくはリチウムを含む窒化物などを例示することができる。このうち黒鉛質材料及びケイ素系化合物が好ましく、黒鉛及びケイ素系化合物としてケイ素粒子又はケイ素酸化物粒子がより好ましい。
なお、本発明におけるケイ素酸化物とは、SiO(0<x≦2)で表されるものである。また本発明において、活物質層としては、ケイ素系化合物と黒鉛質材料との複合体がさらに好適である。
前記負極活物質が黒鉛質材料とケイ素系化合物との複合体である場合、黒鉛質材料とケイ素系化合物は、黒鉛質材料:ケイ素系化合物=10:90~90:10の配合比が好ましく、50:50~80:20がさらに好ましい。
正極活物質としては、LiFePO、LiMe(MeはNi、Co、Mnの少なくとも1種を含む遷移金属を意味する。x、yは任意の数を意味する。)系の正極活物質が好ましい。
電極層中の電極活物質の含有量は、通常は90~99質量%、好ましくは91~99質量%、より好ましくは92~99質量%、さらに好ましくは95~99質量%、特に好ましくは96~99重量%、最も好ましくは98~99質量%である。
また、電極組成物は、必要に応じて導電助剤を含んでいてもよい。導電助剤としては、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等の導電性カーボンが挙げられる。電極組成物中の導電助剤の含有量は、通常0.01~20質量%、好ましくは0.1~10質量%である。
また、電極組成物に用いる溶媒としては、水系溶媒が好ましい。水系溶媒の種類は特に限定されないが、水、水溶性有機溶媒、あるいはこれらの混合溶媒であることが好ましく、水がより好ましい。
水溶性有機溶媒とは、水に溶解する有機溶媒である。その例として、メタノール、エタノール、2-プロパノール、ブタノール、グリセリン、アセトン、メチルエチルケトン、1,4-ジオキサン、N-メチル-2-ピロリドン、テトラヒドロフラン(THF)、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル、コハク酸メチルトリグリコールジエステル、酢酸およびこれらの組合せ等が挙げられる。
水系溶媒として上記混合溶媒を用いる場合において、混合溶媒中の水溶性有機溶媒の量は、10質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましく、70質量%以上がさらに好ましい。当該量の上限は限定されないが95質量%以下が好ましく、90質量%以下がより好ましい。また、発明の効果を損なわない範囲で、水系溶媒は非水溶性有機溶媒を含んでいてもよい。
電極組成物の製造条件は特に限定はない。例えば、カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩の水溶液に、電極組成物を構成する他の成分を添加し、必要に応じて撹拌しながら混合する。
また、電極組成物の性状も特に限定されない。例えば、液状、ペースト状、スラリー状などが挙げられ、いずれであってもよい。
<非水電解質二次電池用電極>
上記電極組成物を集電体上に塗布することにより、集電体上に電極層を形成することができる。塗布の方法としては例えば、ブレード塗工、バー塗工、ダイ塗工が挙げられ、ブレード塗工が好ましい。例えばブレード塗工の場合には、ドクターブレードなどの塗工装置を用いて電極組成物を集電体上にキャスティングする方法が例示される。また、積層の方法は上記具体例に限定されず、バックアップロールに巻回して走行する集電体上に、スロットノズルを有するエクストルージョン型注液器より前記電極組成物を吐出させ塗布する方法も例示される。ブレード塗工においては、キャスティング後さらに必要に応じて加熱(温度は例えば80~120℃、加熱時間は例えば4~12時間)などによる乾燥、ロールプレスなどによる加圧を行うことにより電極層が得られる。
本発明の非水電解質二次電池用電極の形状は特に限定されないが、通常はシート状である。シート状の極板の場合の厚さ(集電体部分を除く、電極組成物から形成される電極層の厚さ)は、組成物の組成や製造条件などにもよるので規定することは困難であるが、通常は30~150μmである。
(集電体)
集電体としては、構成された電極あるいは電池において致命的な化学変化を起こさない電気伝導体であれば何れも使用可能である。電極が負極の場合には負極用集電体を、正極の場合には正極用集電体を、それぞれ用いることができる。
負極用集電体の材料としては、ステンレス鋼、ニッケル、銅、チタン、炭素、銅又はステンレス鋼の表面に、カーボン、ニッケル、チタン又は銀を付着処理させたもの等が例示される。これらのうち、銅又は銅合金が好ましく、銅がより好ましい。
正極用集電体の材料としては、アルミニウム、ステンレスなどの金属が例示され、アルミニウムが好ましい。
集電体の形状としては、網、パンチドメタル、フォームメタル、板状に加工された箔などが例示され、板状に加工された箔が好ましい。
<非水電解質二次電池>
本発明の非水電解質二次電池用電極は、非水電解質二次電池の電極として用いられる。
すなわち本発明は非水電解質二次電池をも提供する。非水電解質二次電池は、正極及び負極が交互に、セパレータを介して積層され、多数回巻回された構造を取りうる。また、多数回巻回された正極、セパレータ、及び負極の積層体を、電池容器に入れ、非水電解質を注入して封口することにより非水電解質二次電池が得られる。
非水電解質二次電池の形状は、特に限定はなく、円筒型、角型、扁平型、コイン型、ボタン型、シート型等を採用することができる。また、電池容器の材質としては、電池内部への水分の侵入を防ぐ目的を達成可能な限り特に限定はなく、金属、アルミニウム等のラミネート等が挙げられる。
なお、前記セパレータは通常、非水電解質で含浸される。セパレータとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン製の微孔膜または不織布を用いることができる。
また、非水電解質は、通常、リチウム塩と非水溶媒を含んでなる。リチウム塩としては、例えば、LiPF、LiAsF、LiBF、LiClO4等が挙げられる。また、非水溶媒としては、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、メチルエチルカーボネート等が挙げられる。非水溶媒は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。非水電解質におけるリチウム塩の濃度は、通常0.5~2.5モル/Lの濃度で用いることができる。
本発明のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩を非水電解質二次電池の電極用結合剤として使用した電極組成物により製造される非水電解質二次電池用電極および非水電解質二次電池は、未溶解ゲルが少ないため抵抗値が低く、電池特性に優れたものとなる。
以下、本発明の実施の形態を実施例により説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
<測定方法および評価方法>
実施例および比較例において、以下のように測定・評価を行った。
(カルボキシメチル置換度(DS値)の測定)
試料約2.0gを精秤して、300mL共栓付き三角フラスコに入れた。メタノール1000mLに特級濃硝酸100mLを加えた液100mLを加え、3時間振盪して、カルボキシメチルセルロースの塩(CMC)をH-CMC(水素型カルボキシメチルセルロース)に変換した。その絶乾H-CMCを1.5~2.0g精秤し、300mL共栓付き三角フラスコに入れる。80%メタノール15mLでH-CMCを湿潤し、0.1N-NaOHを100mL加え、室温で3時間振盪した。指示薬として、フェノールフタレインを用いて、0.1N-HSOで過剰のNaOHを逆滴定し、次式によってカルボキシメチル置換度(DS値)を算出した。
A=[(100×F’-0.1N-HSO(mL)×F)×0.1]/(H-CMC
の絶乾質量(g))
カルボキシメチル置換度=0.162×A/(1-0.058×A)
F’:0.1N-HSOのファクター
F:0.1N-NaOHのファクター
(CMCの1質量%粘度の測定)
カルボキシメチルセルロース又はその塩を、1000mL容ガラスビーカーに測りとり、蒸留水900mLに分散し、固形分1%(w/v)となるように水分散体を調製した。水分散体を25℃で撹拌機を用いて600rpmで3時間撹拌する。その後、JIS-Z-8803の方法に準じて、B型粘度計(東機産業社製)を用いて、回転数30rpmで3分後の粘度を測定した。
(粒子径)
実施例および比較例で用いたカルボキシメチルセルロース又はその塩の粒子径D10、粒子径D50および粒子径D90を体積平均粒子径による粒子径分布から求めた。
粒子径分布は、レーザー回折・散乱式粒度分布計(マスターサイザー2000E、スペクトリス(株)製)を用いて測定した。測定に当たっては、試料をメタノールに分散させた後、超音波処理を少なくとも1分以上行ったものについて測定を行った。
なお、粒度分布シャープネスは、上記方法で得られた値を基に、下式より算出した。
粒度分布シャープネス=[(D50/D10)+(D90/D50)]/2
(分散度)
実施例および比較例で用いたカルボキシメチルセルロース又はその塩の分散度を、パウダーテスター(パウダテスタPT-X、ホソカワミクロン株式会社製)を用いて測定した。具体的には、PT-Xの分散ユニットに10gのサンプルを仕込んで落下させた際、ウォッチグラス上に落下した粉体量から分散度を次式により算出した。
分散度(%)=(10(g)-ウォッチグラス上に落下した粉体量(g))/10(g)
(安息角)
実施例および比較例で用いたカルボキシメチルセルロース又はその塩の安息角を、パウダーテスター(パウダテスタPT-X、ホソカワミクロン株式会社製)を用いて測定した。具体的には、角度計測方式を「Peak Operation」とした粉体性試験装置(パウダテスタPT-X(ホソカワミクロン社製))により、目開き710μm、線形450μmのふるいを用いて測定した。尚、測定に使用したカルボキシメチルセルロースの水分は6.0~9.0%に調整した。
(崩潰角)
実施例および比較例で用いたカルボキシメチルセルロース又はその塩の崩潰角を、パウダーテスター(パウダテスタPT-X、ホソカワミクロン株式会社製)を用いて、上記の安息角の測定と同等の条件にて測定した。
(差角)
上記で測定した安息角と崩潰角を用いて、差角を
差角=安息角-崩潰角
により求めた。
(L/D)
実施例および比較例で用いたカルボキシメチルセルロース又はその塩の長さLおよび幅Dを測定して、L/Dを求めた。ここで、LおよびDは、例えば走査型電子顕微鏡により観察された50個のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩の長さ及び幅の平均を長さL及び幅Dとし、L/Dは、50個のカルボキシメチルセルロース又はその塩のL/Dの平均値とした。
(BET比表面積)
粉末状のCMCを0.1g試験管に計り取り、Micromeritics社製のFlowPrep060を用いて窒素ガスを吹き込みながら105℃で1時間乾燥させ、株式会社島津製作所社製のジェミニVII2390を用いてBET比表面積を測定した。
(インピーダンス)
実施例及び比較例で得られた電極組成物を集電体(縦320mm×横170mm×厚さ17μmの銅箔(古河電気工業社製、NC-WS))上に塗布し、室温にて30分間乾燥後、60℃で30分間乾燥させた。乾燥後、小型卓上ロールプレス(テスター産業社製、SA-602)を用いて5.0kNでプレスして、集電体上に負極活物質層を有する負極板を得た。得られた負極板と、LiCoO正極板(宝泉社製、目付量:227.1g/m2、放電実効容量:145mAh/g)をそれぞれ直径16mmの円形になるように打ち抜き、打ち抜いた負極板1と正極板を120℃で12時間真空乾燥を行った。同様に直径17mmの円形となるようにセパレータ(CS Tech社製、厚み20μmのポリプロピレンセパレータ)を打ち抜き、60℃で12時間真空乾燥を行った。その後、直径20.0mmのステンレス製円形皿型容器に負極板を置き、次いで、セパレータ、正極板、スペーサー(直径15.5mm、厚さ1mm)、ステンレス製のワッシャー(宝泉株式会社製)をこの順で積層し、その後円形皿型容器に電解液(1mol/LのLiPF、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートの体積比1:1)を300μL添加した。これにポリプロピレン製のパッキンを介してステンレス製のキャップを被せ、コイン電池用かしめ機(宝泉株式会社)で密封し、コイン型の非水電解質二次電池を得た。得られたコイン型電池を、二次電池充放電試験装置(BTS2004、株式会社ナガノ製)を用い、25℃の恒温槽にて、充電処理、放電処理の順で行う充放電を1サイクル実施した。次いでインピーダンス試験機(VPS、株式会社東陽テクニカ製)を用い、インピーダンス測定を行い、ZView(スクリブナーアソシエイツ社製)を用いて抵抗値を算出した。抵抗値の値が小さいほど、電池としたときに良好な性能を有する非水電解質電池が得られることを示す。
(カルボキシメチルセルロース又はその塩の濾過残渣量の測定)
カルボキシメチルセルロース又はその塩の0.3質量%(カルボキシメチルまたはその塩の乾燥質量を基準とした質量%)水溶液2リットルを調製した。この水溶液2リットルを-200mmHgの減圧条件にて、濾過器(「セパロート」桐山製作所製)を用いて、250メッシュのフィルター(ステンレス製、目開き63μm)にて濾過した。250メッシュのフィルターに残存した残渣を、温度105℃で、16時間送風乾燥させた後、乾燥した残渣の質量を測定し、カルボキシメチルセルロース水溶液中のカルボキシメチルセルロースの質量に対する質量パーセント(ppm)で示した。
上記の測定・評価結果は、表1に示した。
<電極組成物の作製>
(実施例1)
<CMCの製造>
回転数を100rpmに調節した二軸ニーダーに、イソプロパノール550部と水酸化ナトリウム40部を水80部に溶解したものとを加え、リンターパルプを100℃60分間乾燥した際の乾燥重量で100部仕込んだ。30℃で90分間攪拌、混合しマーセル化セルロースを調製した。更に攪拌しつつモノクロロ酢酸50部を添加し、30分間攪拌した後、70℃に昇温して90分間カルボキシメチル化反応をさせた。反応終了後、酢酸でpH7程度になるよう中和し、脱液、乾燥、粉砕してCMC1を得た。CMC1のDS値は0.92、1%粘度は1650mPa・sであった。
<電極組成物の製造>
負極活物質として98質量%黒鉛粉末1.4g及び98質量%SiO粉末0.6g、導電助剤として98質量%アセチレンブラック0.01g、バインダーとしてCMC1の水分散液(2質量%)1.0g及び48質量%スチレンブタジエンゴム(SBR)63mg、水1.5gをマゼルスター(倉敷紡績社製、マゼルスターKK-250S)で混合し、電極組成物を作製した。なお、SBRのTgは7℃であり、平均粒子径は165nmであった。
(実施例2)
<CMCの製造>
回転数を100rpmに調節した二軸ニーダーに、イソプロパノール650部と水酸化ナトリウム60部を水100部に溶解したものとを加え、リンターパルプを100℃60分間乾燥した際の乾燥重量で100部仕込んだ。30℃で90分間攪拌、混合しマーセル化セルロースを調製した。更に攪拌しつつモノクロロ酢酸70部を添加し、30分間攪拌した後、70℃に昇温して90分間カルボキシメチル化反応をさせた。反応終了後、酢酸でpH7程度になるよう中和し、脱液、乾燥、粉砕してCMC2を得た。CMC2のDS値は0.84、1%粘度は4580mPa・sであった。
<電極組成物の製造>
CMCの種類を上記で得られたCMC2に変更した以外は、実施例1と同様に電極組成物の作製を行った。
(実施例3)
<CMCの製造>
回転数を100rpmに調節した二軸ニーダーに、イソプロパノール600部と水酸化ナトリウム55部を水100部に溶解したものとを加え、リンターパルプを100℃60分間乾燥した際の乾燥重量で100部仕込んだ。30℃で90分間攪拌、混合しマーセル化セルロースを調製した。更に攪拌しつつモノクロロ酢酸65部を添加し、30分間攪拌した後、70℃に昇温して90分間カルボキシメチル化反応をさせた。反応終了後、酢酸でpH7程度になるよう中和し、脱液、乾燥、粉砕してCMC3を得た。CMC3のDS値は0.70、1%粘度は4900mPa・sであった。
<電極組成物の製造>
CMCの種類を上記で得られたCMC3に変更した以外は、実施例1と同様に電極組成物の作製を行った。
(実施例4)
<CMCの製造>
回転数を100rpmに調節した二軸ニーダーに、イソプロパノール600部と水酸化ナトリウム38部を水80部に溶解したものとを加え、リンターパルプを100℃60分間乾燥した際の乾燥重量で100部仕込んだ。30℃で90分間攪拌、混合しマーセル化セルロースを調製した。更に攪拌しつつモノクロロ酢酸46部を添加し、30分間攪拌した後、70℃に昇温して90分間カルボキシメチル化反応をさせた。反応終了後、酢酸でpH7程度になるよう中和し、脱液、乾燥、粉砕してCMC4を得た。CMC4のDS値は0.70、1%粘度は8980mPa・sであった。
<電極組成物の製造>
CMCの種類を上記で得られたCMC4に変更した以外は、実施例1と同様に電極組成物の作製を行った。
(比較例1)
<電極組成物の製造>
CMCの種類をDS値0.93、1%粘度3460mPa・sのCMC5に変更した以外は、実施例1と同様に電極組成物の作製を行った。
(比較例2)
<電極組成物の製造>
CMCの種類をDS値0.69、1%粘度6340mPa・SのCMC6に変更した以外は、実施例1と同様に電極組成物の作製を行った。
(比較例3)
<CMCの処理>
CMC7(DS値0.68、粘度が1650mPa・s)をボールミルにて粉砕し、400メッシュで分級した。このCMC7について、分散度、L/Dについて測定を行った。なお、電極組成物の作製は行わなかった。
Figure 2024002878000001
表1に示すように、非水電解質二次電池の電極用結合剤に使用されるカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩であって、無水グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度が0.5~1.2であり、パウダーテスターを用いて測定した分散度が20~60%であり、長さLの幅Dに対する比(L/D)が1.5~5.0である、カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩を用いた電極組成物から得られる電極層は、抵抗値が小さく、非水電解質二次電池としたときに電池性能が良好であることが示された。

Claims (9)

  1. 非水電解質二次電池の電極用結合剤に使用されるカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩であって、無水グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度が0.5~1.2であり、パウダーテスターを用いて測定した分散度が20~60%であり、長さLの幅Dに対する比(L/D)が1.5~5.0であるカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩。
  2. 安息角が42°以上である、請求項1に記載のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩。
  3. 崩潰角が19°以上である、請求項1又は2に記載のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩。
  4. 25℃においてB型粘度計(30rpm)で測定された1質量%水溶液の粘度が1,000~20,000mPa・sである、請求項1又は2に記載のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩。
  5. 乾燥質量mの該カルボキシメチルセルロース又はその塩の0.3質量%水溶液2リットルを調製して-200mmHgの減圧条件にて250メッシュのフィルターですべて濾過し、濾過後の前記フィルター上の残渣の乾燥質量Mを測定した際に、前記乾燥質量mに対する前記乾燥質量Mの比率が200ppm未満である、請求項1又は2に記載のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩。
  6. 請求項1又は2に記載のカルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩と、平均粒子径が50nm~300nmであるスチレンブタジエンゴムを含む非水電解質二次電池用電極組成物。
  7. スチレンブタジエンゴムのガラス転移温度が-50℃~50℃である、請求項6に記載の非水電解質二次電池用電極組成物。
  8. 請求項6又は7に記載の非水電解質二次電池用電極組成物を用いた、非水電解質二次電池用電極。
  9. 請求項6又は7に記載の非水電解質二次電池用電極組成物を用いた、非水電解質二次電池。
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