JP4234154B2 - 排出機構および販売装置 - Google Patents

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Description

本発明は、物品が収納された収納ケースから物品を一つずつ取り出す排出機構およびこの排出機構を備えた販売装置に関する。
玩具等をカプセル等の容器に包装した物品を複数収納して、購入者が硬貨を投入して回転ハンドルを回すと物品が一つ取り出される手動式販売装置がある(例えば特許文献1参照)。この特許文献1の手動式販売装置では、玩具等を包装する容器は球形のカプセルであり、このカプセルが複数個収納ケースに収納されている。収納ケースの底面には、回転ハンドルの回転に対応して回転する回転台が設けられており、この回転台には、カプセルの寸法に対応した複数の円形の取出孔が形成されている。また、手動式販売装置の本体には、取出孔の一つに対応する位置に対向して円形のカプセル落下口が設けられている。購入者が硬貨を投入して回転ハンドルを回転させると、回転台が回転し、回転台の取出孔の一つがカプセル落下口に一致すると、収納ケースから取出孔およびカプセル落下口を通ってカプセルが一つ落下し、手動式販売装置から取り出される構成となっている。
特開2004−145904号公報
このような構成の手動式販売装置では、取出孔およびカプセル落下口が円形に形成されており、物品も球形のカプセルに収納されている。したがって、カプセル内に収納する物品は、カプセルの大きさおよび形状に制限を受けるし、またカプセルの大きさは、手動式販売装置の取出孔およびカプセル落下口の大きさに制限を受ける。
このような従来の手動式販売装置では、カプセルの大きさおよび形状に制限があるため、カプセルに収納できる物品の大きさや形状が限られてしまうが、近年では、様々な形状、大きさの物品を販売したいという要望がある。
本発明の目的は、従来の球状のカプセルに包装された物品とは異なる形状の物品を排出することができる排出機構およびこの排出機構を備えた販売装置を提供することにある。
本発明の第1の観点に係る排出機構は、筒体を一つずつ排出する排出機構であって、内部に筒体を複数収納して、筒体を一つずつ排出する排出口と、排出口に連通する、筒体を一つだけ受け入れ可能なポケット部と、を有する収納ケースと、ポケット部に向かって移動して、ポケット部の上方の少なくとも一部を閉じる閉じ位置と、ポケット部の上方を開放する開放位置との間で、ポケット部を横切る方向に往復動可能な底壁部材と、この底壁部材を駆動するための駆動手段と、を備え、底壁部材は、筒体を排出口の外に向けて押すための押出部を有し、底壁部材が開放位置に移動すると、筒体がポケット部の中に受け入れられ、また、閉じ位置に向けて移動するとき、ポケット部内の筒体を押出部によって排出口の外に押し出すとともに、別の筒体がポケット部の中に落下しないように、ポケット部の上方の少なくとも一部を閉じる、ことを特徴とする。
本発明においては、収納ケースには、複数の筒体が収納される。底壁部材は、ポケット部を横切る方向に往復動し、底壁部材が開放位置にあるときには、底壁部材がポケット部の上方を開放する。これにより、筒体が一つポケット部の中に受け入れられる。そして、駆動手段によって底壁部材をポケット部を横切る方向に閉じ位置に向けて移動させると、底壁部材の押出部は、ポケット部内の筒体を排出口の外に押し出す。これにより、排出口から筒体が一つ取り出される。このとき、底壁部材が、ポケット部の上方の少なくとも一部を閉じる閉じ位置にあるので、収納ケースに収納された別の筒体がポケット部の中に落下するのが防止される。次に、駆動手段によって底壁部材を再びポケット部の上方を開放する開放位置まで移動すると、収納ケース内の筒体が一つ、ポケット部の中に受け入れられる。
ここで、筒体とは、排出される物品自体の形状が筒状であっても良く、あるいは、排出される物品が筒状の容器等に包装されることによって筒体を構成してもよい。
したがって、本発明に係る排出機構によれば、筒体を排出可能となるので、従来の球状のカプセルに玩具等を包装していた場合とは異なる形状の物品を排出することが可能となる。また、筒体を排出することが可能となるので、筒状の容器等に排出したい物品を収納することもできる。この場合には、従来球状のカプセルに玩具等を包装していた場合に較べて、寸法がより大きい物品を収納することができる。また、従来の球状のカプセルでは、人形等の縦長な物品を包装するには、数個のパーツに分割するか、無理に詰める(これは物品の変形を招くため好ましくない)必要があったが、筒状の容器等に包装することができるため、そのような問題は生じず、排出できる物品の形状の自由度も高くなる。また、収納ケースがポケット部を有するので、このポケット部に筒体を一つずつ収納して押出部で押し出すことにより、筒体を一つずつ排出できる。さらに、底壁部材が閉じ位置に移動することでポケット部の上方の少なくとも一部を閉じるので、閉じ位置に移動している間、次の筒体がポケット部に受け入れられるのを防止できる。よって、筒体をより確実に一つずつ排出できる。
本発明の実施の形態では、収納ケースは、筒体の移動方向に延びて収納ケース内を複数の筒体収納室に分割する仕切り部材を有し、底壁部材およびポケット部は、筒体収納室のそれぞれに設けられ、これらの底壁部材の少なくとも二つは、互いに異なる位相で往復動し、複数の底壁部材の一つが、閉じ位置に向けて移動して筒体を排出口の外に押し出す間に、他の底壁部材の少なくとも一つが開放位置に移動して、対応するポケット部内に筒体が受け入れられる。
この実施の形態においては、収納ケースが仕切られ、複数の底壁部材が、それぞれ互いに異なる位相で往復動し、筒体を排出する。よって、複数の底壁部材が互いに異なるタイミングで筒体を排出する。複数の底壁部材の一つが筒体を排出口に押し出している間に、他の底壁部材の一つが開放位置に移動して、ポケット部に筒体を受け入れる。
したがって、この実施の形態によれば、一つの底壁部材が筒体を排出している間に他の底壁部材の少なくとも一つがポケット部に筒体を受け入れるので、筒体の排出のための準備動作が短くてすむ。したがって、次の筒体を排出する際に、直ちに排出動作に移行できる。また、筒体を排出している間に次の筒体の排出のための準備動作を行えるから、排出動作により時間を割くことができ、より確実に排出動作を行える。また、底壁部材が複数設けられ、これらの底壁部材の少なくとも二つが互いに異なる位相で往復動するので、複数の底壁部材によって筒体を異なるタイミングで排出することが可能になるから、底壁部材の一往復の移動の間に排出できる筒体の数を多くすることができる。つまり、反対に、排出機構全体としては、筒体を一つ排出するのに必要な底壁部材の移動距離が少なくなるから、筒体を一つ排出するのに必要な動力が小さくなるため、駆動手段への負担が軽くなる。
本発明の別の実施の形態では、収納ケースは、筒体の移動方向に延びて収納ケースおよびポケット部をそれぞれ複数の筒体収納室および複数のポケット部に分割する仕切り部材を有し、仕切り部材は収納ケースに対して着脱自在であり、底壁部材は、筒体収納室のそれぞれに設けられ、複数の底壁部材は、少なくとも二つが互いに異なる位相で往復動し、往復動の一周期の間に一回、全ての底壁部材が開放位置に移動するように、駆動手段によって制御されており、仕切り部材が取り外された状態では、複数の筒体収納室および複数のポケット部がそれぞれ一体となり、収納ケースに複数のポケット部にわたる長さの長い筒体が収納可能となり、全ての底壁部材が開放位置に移動したときに、長い筒体が一体となったポケット部に受け入れられ、底壁部材の少なくとも一つが閉じ位置に向けて移動するとき、ポケット部内の長い筒体を押出部によって排出口の外に押し出す。
この別の実施の形態においては、筒体収納室およびポケット部を仕切り部材によって分割するときには、それぞれの底壁部材が互いに異なる位相で往復動することにより、それぞれのポケット部に収納された各筒体を交互に排出する。また、長い寸法の筒体を排出したい場合には、仕切り部材を取り外し、複数の筒体収納室および複数のポケット部を一体にする。複数の底壁部材の全てがポケット部の上方を開放する開放位置では、全てのポケット部の上方が開放されるから、一体となった複数のポケット部にわたる長さの長い筒体が、一体となったポケット部に受け入れられる。次いで、複数の底壁部材の少なくとも一つが閉じ位置に移動すると、ポケット部内の長い筒体が押出部に押されて、排出口から排出される。
したがって、本発明の別の実施の形態によれば、着脱可能な仕切り部材によって筒体収納室およびポケット部をそれぞれ複数に分割したり、一体としたりすることが可能であるから、仕切り部材でポケット部を仕切れば、各ポケット部の寸法に対応した筒体を異なる位相で排出可能となり、仕切り部材を取り外してポケット部を一体にすれば、複数のポケット部にわたる長さの長い筒体を排出可能となる。したがって、異なる寸法の筒体を、仕切り部材を着脱することによって、共通の排出機構で扱うことができるから、排出機構の汎用性を向上させることができる。また、底壁部材が複数設けられ、これらの底壁部材が互いに異なる位相で往復動するので、筒体収納室およびポケット部を仕切り部材によって複数に分割した場合には、複数の底壁部材によって筒体を異なるタイミングで排出することが可能になる。したがって、一つの底壁部材が筒体を排出している間に他の底壁部材の少なくとも一つがポケット部に筒体を受け入れるので、筒体の排出のための準備動作が短くてすむ。したがって、次の筒体を排出する際に、直ちに排出動作に移行できる。また、筒体を排出している間に次の筒体の排出のための準備動作を行えるから、排出動作により時間を割くことができ、より確実に排出動作を行える。さらに、底壁部材の一往復の移動の間に排出できる筒体の数を多くすることができる。つまり、反対に、排出機構全体としては、筒体を一つ排出するのに必要な底壁部材の移動距離が少なくなるから、筒体を一つ排出するのに必要な動力が小さくなるため、駆動手段への負担が軽くなる。
また、本発明の他の実施の形態では、排出口に隣接して、排出口から押し出された筒体を受け入れる受入室が形成されており、この受入室は、開閉可能な蓋部材が設けられた、筒体を取り出すための取出口を有し、さらに、排出口には、排出口の下部に軸支された遮断部材が設けられ、この遮断部材は、排出口を開放する非遮断位置と、排出口を塞ぎ、受入室とポケット部との間を遮断する遮断位置との間で揺動可能であり、遮断部材の非遮断位置と遮断位置との間の移動中、蓋部材と遮断部材との係合状態が維持されており、蓋部材が取出口を閉じている状態においては、遮断部材は蓋部材側に自重により倒れて排出口を開放して、取出口を開くために蓋部材を移動させると、遮断部材が蓋部材によって非遮断位置から遮断位置に移動され、この遮断位置において、遮断部材が蓋部材によって遮断位置に保持される。
この他の実施の形態においては、排出口から押し出された筒体は、受入室に受け入れられる。受入室に受け入れられた筒体は、蓋部材を開けて取出口を開くと取り出すことができる。遮断部材は、非遮断位置と遮断位置との間の移動中、蓋部材と係合状態を維持した状態を維持する。遮断部材の非遮断位置では、遮断部材は、蓋部材側に倒れて排出口を開放し、このとき蓋部材は取出口を閉じている。また、蓋部材を移動させて取出口を開くと、蓋部材が移動することによって遮断部材が遮断位置に移動し、受入室とポケット部との間を遮断する。この遮断位置においては、遮断部材は、蓋部材によって遮断位置に保持される。
したがって、この他の実施の形態によれば、排出口に隣接して受入室が形成されているので、排出口から排出された筒体が、受入室に受け入れられ、取出口から筒体が取り出されるから、筒体を取り出しやすくなる。また、蓋部材が取出口を閉じているときは、遮断部材が非遮断位置に位置して排出口を開放するので、ポケット部内の筒体が排出口から受入室へ排出可能となる。さらに、蓋部材を移動させて取出口を開くときは、蓋部材の移動によって遮断部材が遮断位置に移動するので、ポケット部に受け入れられた次に排出されるべき筒体が取出口から取り出されるのを防止できる。このとき、遮断部材は、非遮断位置と遮断位置との間の移動中、蓋部材との係合状態を維持するので、蓋部材の移動に連動して遮断部材を移動させることができるから、遮断部材の移動操作が簡単になる。また、蓋部材が取出口を開いているときには、蓋部材が遮断部材を遮断位置に保持するので、遮断部材が遮断位置に保持されるから、ポケット部に受け入れられた筒体を取出口から取り出すのを確実に防止できる。
本発明のさらに他の実施の形態では、蓋部材は、長手方向軸線に直交する方向の断面が円弧状の、開口を有する筒状に形成され、且つ軸線を中心に回動可能で、蓋部材が取出口を閉じるときは、蓋部材の円弧状の一方の端部が非遮断位置にある遮断部材の下方に位置するとともに、円弧状部分が取出口を覆い、蓋部材が軸線を中心に回動して取出口を開くときに、一方の端部が、遮断部材を持ち上げるとともに、蓋部材の開口と取出口とが整列する。
このさらに他の実施の形態においては、蓋部材が取出口を閉じているときは、蓋部材の一方の端部が非遮断位置にある遮断部材の下方に位置して円弧状部分が取出口を覆う。蓋部材が取出口を開くときには、蓋部材を長手方向軸線を中心に回動させると、一方の端部が遮断部材を持ち上げる。これにより、遮断部材が揺動して非遮断位置から遮断位置に移動して排出口を遮断する。このとき、蓋部材の開口と取出口とが整列することによって、取出口が開き、受入室内に筒体が受け入れられていれば、受入室から筒体を取り出すことができる。
したがって、このさらに他の実施の形態によれば、蓋部材の回動動作によって蓋部材の一方の端部が遮断部材を持ち上げて遮断位置に移動させるので、蓋部材の移動を遮断部材に伝達する機構等が不要となり、遮断部材の揺動機構が簡単になる。
また、本発明の別の実施の形態では、遮断部材は、筒体が受入室に受け入れられた状態で蓋部材が開閉可能となるように、筒体の周面よりも排出口側に配置される。
この別の実施の形態においては、蓋部材を開閉する際には、遮断部材は、受入室に受け入れられた筒体の周面よりも排出口側で揺動する。
したがって、この別の実施の形態によれば、遮断部材が、受入室に受け入れられた筒体の周面よりも排出口側に配置されているので、筒体が受入室に受け入れられた状態でも、遮断部材が遮断位置および非遮断位置の間で揺動可能となる。よって、筒体が受入室に受け入れられた状態でも、筒体に干渉することなく、遮断部材を揺動させて蓋部材を開閉することができる。
本発明のさらに別の実施の形態では、ポケット部は、筒体の下方半分を受け入れ、底壁部材の押出部は、底壁部材の先端部分で構成されており、底壁部材が閉じ位置に向かって移動するとき、筒体の周面部分が押出部によって押されて、排出口の外に押し出される。
このさらに別の実施の形態においては、ポケット部に筒体が受け入れられると、筒体の下方半分がポケット部に受け入れられる。そして、底壁部材の先端部分で構成される押出部が、筒体の周面部分を押すことによって筒体を排出口の外に押し出す。
したがって、このさらに別の実施の形態によれば、ポケット部が筒体の下方半分を受け入れ、底壁部材の押出部が底壁部材の先端部で構成されているので、押出部が筒体を安定して排出口の外に押し出すことができる。
本発明の他の実施の形態では、底壁部材の駆動手段によって駆動され、収納ケース内に収納された筒体を底壁部材上でポケット部に向かって移動させるための送り手段をさらに有する。
この他の実施の形態においては、送り手段が、収納ケース内の筒体をポケット部に向かって移動させる。
したがって、本発明の他の実施の形態によれば、送り手段が設けられているので、収納ケース内の筒体を確実にポケット部に向けて移動させることができるから、収納ケース内の筒体を最後の一つまでポケット部に確実に案内でき、収納ケース内に筒体が残っているにも関わらず排出できなくなるのを防止できる。
本発明のさらに他の実施の形態では、送り手段は、収納ケースの下方に排出口に対して進退する方向に沿って配置される環状ベルトと、この環状ベルトが掛け回されるプーリと、底壁部材と一体的に移動する往復動方向に沿ったラックと、プーリに固定され、ラックと噛合可能なピニオンと、ラックおよびピニオンを噛合させる状態および噛合を外す状態との間で切り替え可能で、環状ベルトの上側を排出口に近接する方向に移動させるようにラックが移動するときにラックとピニオンとを噛み合わせる切替手段と、を有する。
この別の実施の形態においては、底壁部材が往復動すると、ラックも底壁部材と一体的に移動する。環状ベルトの上側を排出口に近接する方向に移動させるように底壁部材およびラックが移動するときに、切替手段がラックとピニオンとを噛み合わせるようにその噛合状態を切り替えると、ラックの移動によってピニオンが回転し、プーリが回転することによって環状ベルトが移動する。このとき、環状ベルトの上側は、排出口に近接する方向に移動するので、この移動により、収納ケース内の筒体を環状ベルトによって排出口に近接する方向に移動させる。環状ベルトの上側を排出口から離間する方向に移動させるように底壁部材およびラックが移動するときには、切替手段がラックとピニオンとの噛合状態を切り替えて、両者の噛合を外す。したがって、環状ベルトの上側は、排出口から離間する方向には移動しない。
したがって、この別の実施の形態によれば、送り手段がプーリおよび環状ベルトを有しているので、簡単な機構で収納ケース内の筒体をポケット部に向けて移動させることができる。また、送り手段がラックとピニオンをさらに有し、ラックが底壁部材と一体的に移動するので、底壁部材の駆動によって送り手段を駆動することができる。よって、送り手段の駆動機構を別途設ける必要がなく、排出機構の部品点数が少なくなり、排出機構の構造が簡単になる。また、切替手段が設けられているので、底壁部材が往復動しても、環状ベルトの上側は、排出口に近接する方向にのみ移動するから、収納ケース内の筒体を確実に排出口側に移動させることができる。
本発明の第2の観点に係る販売装置は、前述の排出機構を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、販売装置が、前述の排出機構を備えているので、前述の排出機構の効果と同様の効果が得られ、従来の球形の物品のみを排出する販売装置とは異なる、筒体を排出して販売することができ、より多様な形状、大きさの物品を販売することが可能となる。
本発明の排出機構および販売装置の各実施形態について説明する。なお、第二実施形態では、第一実施形態と同様の構成、機能を有する部材には、同じ符号を付し、説明を簡略化あるいは省略する。
[第一実施形態]
本発明の第一実施形態について説明する。
[手動式販売装置の全体構成]
図1は、本発明の第一実施形態に係る販売装置としての手動式販売装置100を正面側からみた斜視図である。本発明の第一実施形態に係る手動式販売装置100は、一方を他方の上面の上に積み上げたすなわち上下二段構成になっている。上下の手動式販売装置100は、それぞれ箱型の筐体101を有する。筐体101の上部には、筒体Aを複数収納し、筒体Aを一つずつ排出する本発明の第一実施形態に係る排出機構1が設けられている。また、手動式販売装置100の排出機構1の下方には、筐体101の前面開口を覆うカバー体103が、ヒンジにより開閉自在に設けられている。
カバー体103には、コインを投入するためのコイン投入口104と、返却されるコインが排出されるコイン受け皿106と、が設けられている。また、カバー体103には、排出機構1を作動させるために操作する回転ハンドル110がカバー体103に対して回転可能に配置されている。さらに、カバー体103からは、投入したコインを返却させるための返却部材102が突出している。
ここで、筒体Aは、筒状に形成された物品であり、本実施形態では、フィギュア等の玩具等、手動式販売装置100で販売する製品を円筒状のカプセル等によって包装したものである。
また、本実施形態では、手動式販売装置100の筐体101は、従来の球形のカプセルに包装された物品を販売するための手動式販売装置の筐体と同じものを使用している。つまり、本発明の第一実施形態に係る排出機構1は、従来の手動式販売装置に着脱可能となっており、したがって、本実施形態の手動式販売装置100は、既存の手動式販売装置の上部に配置される、球状のカプセルが収納される収納ケースを、本発明の第一実施形態に係る排出機構1に付け替えた構成となっている。したがって、図1の手動式販売装置100には、従来の球状のカプセルを取り出すための取出口105がカバー体103に設けられているが、本実施形態では、この取出口105は使用しない。
次に、手動式販売装置100の内部構成を説明する。図2は、上下二段の手動式販売装置100のうち、上方の手動式販売装置100の内部を示す側断面図である。
図2に示すように、手動式販売装置100の上方には、排出機構1が、中央には、投入されたコインを選別するコイン検出装置107が、下方には、コイン検出装置107で選別されたコインを収納するコイン収納部108が設けられている。
排出機構1の下方には、回転ハンドル110の回転運動によって回転する回転台20が設けられており、この回転台20の底面の外縁には、下方に向かう歯21が形成されている。歯21は、筐体101に取り付けられた駆動歯車114に噛み合い、この駆動歯車114は、歯車113,112と噛み合っている。歯車112は、回転ハンドル110の回転軸111に固定されている。このような構成により、回転ハンドル110を回転させると、歯車112,113を介して駆動歯車114が回転し、回転台20が所定角度回動する。
なお、本実施形態では、手動式販売装置100は、従来球状のカプセルに収納された物品を排出する既存の手動式販売装置の筐体を使用しているため、歯車112から回転台20の歯21までの減速比は、回転ハンドル110が1回転すると、回転台20が所定角度回動するように設定されている。
コイン検出装置107は、コイン投入口104に連通しており、投入されたコインから所定の種類のコインを検出し、その枚数が所定枚数に達したかを検出する。コイン検出装置1は、伝達機構109を介して回転ハンドル110の歯車112に噛み合っている。コイン検出装置107に所定種類のコインが所定枚数投入されると、コイン検出装置107は伝達機構109を介して回転ハンドル110を回転可能とする。これにより回転ハンドル110の回転が回転台20に伝達され、排出機構1が作動することにより、筒体Aが取り出される。
一方、コイン検出装置1は、所定種類のコインが所定枚数投入されていない場合には、伝達機構109を作動させず、回転ハンドル110の回転を阻止する。この結果、排出機構1が作動せず、筒体Aは取り出されない。
また、コイン検出装置1は、コイン受け皿106に連通しており、返却されるべきコインをコイン受け皿106に排出する。さらに、コイン検出装置1は、コイン収納部108とも連通しており、回転ハンドル110が回転されるごとに、投入された所定枚数の所定種類のコインをコイン収納部108に排出する。
[排出機構の構成]
次に、排出機構1の構成について説明する。
図3は、排出機構1を上方から見た斜視図であり、図4は、排出機構1を下方から見た斜視図である。これらの図3および図4に示すように、排出機構1は、筒体Aを複数収納する収納ケース10と、前述の回転台20と、回転台20の回動運動を往復運動に変換する回転往復動変換手段30と、回転往復動変換手段30によって変換された往復動に伴って往復動する底壁部材40と、収納ケース10の前方に形成され、筒体Aが排出される排出口50と、収納ケース10内の筒体Aを排出口50に向かって移動させる送り手段60と、を備える。なお、本実施形態では、収納ケース10において、排出口50が設けられた側を前方側とし、その反対側を後方側として説明する。また、収納ケース10の前後方向に直交する略水平方向を収納ケース10の横方向(幅方向)として説明する。
本実施形態では、収納ケース10と回転台20は、一つ設けられ、回転往復動変換手段30、底壁部材40、および送り手段60は、それぞれ複数(本実施形態では二つ)設けられている。
収納ケース10は、従来の球形のカプセルを排出する手動式販売装置に設けられた収納ケースとほぼ同じ外形寸法および外形形状に形成されている。また、収納ケース10は、筐体101に対して着脱可能に設けられている。収納ケース10の内部は、図3に示すように、前後方向に延びる仕切り部材11によって二つの筒体収納室12A,12Bに仕切られている。筒体収納室12A,12Bの横方向の寸法は、筒体Aの高さ寸法とほぼ同じに設定されており、これらの筒体収納室12A,12Bに、それぞれ筒体Aの高さ方向が収納ケース10の横方向に沿うように、複数の筒体Aが収納されている。
また、図4に示すように、収納ケース10の下方には回転台20を収容する収容部13が形成されており、この収容部13の後方側には、回転台20の外周の一部が外部に露出するように開口14が形成されている。回転台20の一部は、開口14から外部に露出し、この露出した部分において、回転台20の歯21が筐体101の駆動歯車114に噛み合っている。
図5は、排出機構1の平面図であり、図6は、排出機構1の側断面図である。また、図7は、回転台20、回転往復動変換手段30、および底壁部材40を示す分解斜視図である。これらの図5から図7に示すように、回転台20の上面には円柱形の凹部22が形成されており、この凹部22内には歯車23が固定されている。凹部22の内壁と歯車23との間には、互いに約180°の角度をなす位置に、上方に突出する軸24A,24Bが形成されている。
回転往復動変換手段30A,30Bは、図7に示すように、回転台20の歯車23の歯に噛み合って回転台20の回転に伴って回転する回転板31A,31Bと、回転板31A,31Bの回転運動によって排出機構1の前後方向に沿って往復動するスライド板35A,35Bとを備えている。
回転板31A,31Bは、その回転中心が軸24A,24Bに軸支され、その外周が位置決め板32の孔32A,32Bの内周で支持され位置決めされている。このような支持構造により、回転板31,31Bは、軸24A,24Bを中心に回転可能に設けられている。回転板31A,31Bの下面には、歯車33A,33Bが固定されており、これらの歯車33A,33Bの歯が、回転台20の歯車23の歯とそれぞれ噛み合っている。これにより、回転台20の回転が回転板31A,31Bに伝達される。
回転板31A,31Bの上面の周縁には、上方に突出するピン34A,34Bが形成されている。これらのピン34A,34Bは、位相を互いに所定角度(本実施形態では約180°)ずらした位置に配置されている。つまり、ピン34Aがその軌跡上で排出機構1の最後方に位置したときに、ピン34Bは、排出機構1の最前方に位置するように配置されている。このように、いずれか一方のピン34A,34Bが排出機構1の最後方に、いずれか他方が最前方に配置される位置が、回転板31A,31Bの初期位置となっている。
なお、回転板31A,31Bの中心を結ぶ線は、収納ケース10の幅方向線(横方向線、図5の上下方向の線)に対して角度を有して配置されている。したがって、収納ケース10の幅方向の寸法を小さくでき、また反対に収納ケース10の幅方向の所定寸法に対して、より大きな径寸法の回転板31A,31Bを配置することができる。
また、回転台20から回転板31A,31Bまでの減速比は、回転ハンドル110が一回転して回転台20が所定角度回動したときに、回転板31A,31Bがそれぞれ半回転(180°)回動するように設定されている。
スライド板35A,35Bは、筒体収納室12A,12B内にそれぞれ配置され、収納ケース10の前後方向に沿ってスライド可能に取り付けられている。スライド板35A,35Bには、それぞれ収納ケース10の幅方向に沿って長孔36A,36Bが形成されている。これらの長孔36A,36Bには、回転板31A,31Bのピン34A,34Bがそれぞれ係合している。スライド板35A,35Bの上面前方側には、底壁部材40(40A,40B)が一体的にそれぞれ形成され、スライド板35A,35Bの端部よりも前方側に突出して配置されている。
また、スライド板35A,35Bの上方には、筒体Aを支持するガイド板37A,37Bが設けられており、これらのガイド板37A,37Bの上面は、底壁部材40A,40Bの上面41A,41Bとほぼ同一平面内に配置されている。これらのガイド板37A,37Bおよび底壁部材40A,40Bの上面41A,41Bによって、収納ケース10内の筒体Aが下方から支持される。ガイド板37A,37Bの前方端は、収納ケース10の筒体収納室12A,12Bの前方端から所定距離を有して配置されており、したがって、収納ケース10内部の前方側には、ガイド板37A,37Bの上面よりも一段下がった空間が形成され、この空間は、筒体Aを一つ受け入れ可能なポケット部38A,38Bとなっている。
ここで、筒体収納室12A,12Bの前方端からガイド板37A,37Bまでの所定距離、つまりポケット部38A,38Bの前後方向の寸法は、筒体Aの直径よりも僅かに大きく設定されており、したがって、ポケット部38A,38Bは、筒体Aが一つだけ受け入れられる寸法となっている。また、底壁部材40A,40Bとポケット部38A,38Bの底面との間の高さ寸法は、筒体Aの半径とほぼ等しく設定されており、したがって、ポケット部38A,38Bは、筒体Aの下方略半分を受け入れる。
底壁部材40A,40Bは、互いに横方向に所定間隔を有して配置される二つの棒状部材からなり、これらの棒状部材の上面41A,41Bは平坦になっている。これらの上面41A,41Bは、収納ケース10内に収納された筒体Aの側面を下方から支持する支持面となっている。また、底壁部材40A,40Bの先端部分は、筒体Aの周面に当接され、筒体Aを排出口50に向かって排出口50の外に押し出す押出部42A,42Bとなっている。
ここで、回転板31A,31Bの初期位置においては、図5に示すように、一方のピン34Aが最後方に位置し、他方のピン34Bが最前方に位置することにより、底壁部材40A,40Bもそれぞれ最後方および最前方に位置する。これにより、底壁部材40Aは、その先端が、ガイド板37A,37Bの前方端よりも後方に位置し、ポケット部38Aの上方を開放する開放位置に位置する。また、底壁部材40Bは、ポケット部38Bの上方に位置し、ポケット部38Bの上方を閉じる閉じ位置に位置する。このように、底壁部材40A,40Bは、収納ケース10の前後方向に沿ってスライド可能に構成されており、閉じ位置と開放位置との間でポケット部38A,38Bを横切る方向に往復動可能となっている。つまり、底壁部材40A,40Bは、一方の底壁部材40Aが前方に向かって移動するときには他方の底壁部材40Bが後方に向かって移動し、位相を互いに約180°ずらして互いに異なる位相で往復動する。
なお、回転台20と、回転往復動変換手段30とを備えて、底壁部材40A,40Bを駆動する本発明の駆動手段を構成する。
排出口50は、収納ケース10の下方で、かつ前方に形成された開口であり、収納ケース10の略全幅にわたって形成されている。排出口50の前方には、排出口50に隣接して、前方に突出するように筒体Aを取り出すための取出口51が形成されている。この取出口51は、蓋部材52によって覆われている。
蓋部材52は、周面に開口52Aを有する円筒形で、長手方向軸線に直交する方向の断面が円弧状(略C字形)となっている。蓋部材52は、長手方向軸線が収納ケース10の幅方向に沿うように、収納ケース10の略全幅にわたって配置されている。
蓋部材52は、長手方向軸線を中心に回動可能に設けられ、図示しない付勢手段によって開口52Aが排出口50側を向いて円弧状部分が取出口51を覆うように、付勢されている。蓋部材52Aの周面には、蓋部材52を付勢手段に抗して下方に回動させるためのつまみ52Bが設けられている。また、蓋部材52の内部の径寸法は、筒体Aの径寸法よりも大きくなるように設定されており、蓋部材52の内部に、排出口50から排出された筒体Aを受け入れる受入室52Cが形成される。
排出口50の外側には、排出口50の上方略半分を覆う保持部材53A,53Bが取り付けられている。これらの保持部材53A,53Bは、上方の一端が収納ケース10に取り付けられ、下方の一端がばね等の付勢手段54A,54Bによって後方側に付勢されている。これにより、保持部材53A,53Bは、収納ケース10の幅方向に沿った方向線を中心に揺動可能となっており、付勢手段54A,54Bの付勢力によって、ポケット部38A,38B内に受け入れられた筒体Aが排出口50から受入室52Cの方向へ移動するのを防止し、筒体Aをポケット部38A,38B内に保持する。
また、排出口50の下端には、受入室52Cに向かって突出する遮断部材55が設けられている。この遮断部材55は、収納ケース10の略全幅にわたって、筒体収納室12A,12Bに共通して単一の部材で形成されている。遮断部材55の基端側は、排出口50の下部に軸支され、収納ケース10の幅方向に沿った方向線を中心に回動可能に収納ケース10に取り付けられており、先端側は、蓋部材52の円弧形状の下方側の端部上に載置されている。蓋部材52が取出口51を閉じている状態では、遮断部材55は、蓋部材52側に自重により倒れ、排出口50を開放する非遮断位置に位置し、この非遮断位置においては、遮断部材55は、排出口50と受入室52Cとを連絡して、筒体Aをポケット部38A,38Bから受入室52Cに案内する連絡板として機能する。
送り手段60は、プーリ61A,61Bと、これらのプーリ61A,61Bにそれぞれ係合した環状ベルト62A,62Bと、底壁部材40A,40Bと一体的に移動するラック63A,63Bと、ラック63A,63Bと噛合可能なピニオン64A,64Bと、ラック63A,63Bとピニオン64A,64Bの噛合を切り替える切替手段70と、を備える。
プーリ61A,61Bは、筒体収納室12A,12Bにそれぞれ三つずつ設けられ、三つのプーリ61A,61Bは、筒体収納室12A,12Bの幅方向略中央に、収納ケース10の前後方向に沿って互いに所定間隔を有して配置されている。プーリ61A,61Bの回転軸65は、収納ケース10に対して回転可能に支持されており、プーリ61A,61Bは、上下方向面内で回転可能となっている。また、回転軸65は、筒体収納室12A,12Bに幅方向に並んだプーリ61A,61Bの共通の回転軸となっている。つまり、三つの回転軸65には、それぞれプーリ61A,61Bが一つずつ固定され、これらのプーリ61A,61Bは一体的に回転する。前方のプーリ61A,61Bは、収納ケース10の前方から所定距離離れた位置に配置されており、ポケット部38A,38B内に突出しないようになっている。
環状ベルト62A,62Bは、それぞれ二本設けられ、一本は、前方のプーリ61A,61Bと中央のプーリ61A,61Bの間に掛け回され、もう一本は、中央のプーリ61A,61Bと後方のプーリ61A,61Bの間に掛け回されている。このような構成により、プーリ61A,61Bが回転すると、環状ベルト62A,62Bが上下方向面内で排出口50に近接する方向(収納ケース10の前後方向)に沿って移動する。環状ベルト62A,62Bの外周には、所定間隔を有して突起67A,67Bが形成されている。突起67A,67Bの形状は、本実施形態では側面視で略三角形に形成されているが、半円形や略矩形など、その他任意の形状を採用できる。
ラック63A,63Bは、スライド板35A,35Bに固定され、スライド板35A,35Bおよび底壁部材40A,40Bと一体的に移動する。ラック63A,63Bは、底壁部材40A,40Bの環状ベルト62A,62Bよりも収納ケース10の内側、つまり仕切り部材11に近い側に、収納ケース10の前後方向に沿って配置されている。
ピニオン64A,64Bは、中央の回転軸65の、中央のプーリ61A,61Bの間に設けられた筒軸68の両端に固定されており、この筒軸68は、回転軸65に対して回転可能で且つ軸方向にスライド可能となっている。筒軸68両端の、ピニオン64A,64Bより外側には角柱状の連結部69A,69Bが固定されている。一方、中央のプーリ61A,61Bには、ピニオン64A,64Bに対向する面に連結部69A,69Bが挿入可能な角柱状の連結孔(図示せず)が形成されている。
これにより、筒軸68が空間12Aのプーリ61Aに近接する方向にスライドすると、ピニオン64Aの連結部69Aがプーリ61Aの連結孔に挿入されて、筒軸68と回転軸65とが連結される。このとき、ピニオン64Aはラック63Aとは噛合せず、ピニオン64Bがラック63Bと噛合する。
切替手段70(70A,70B)は、底壁部材40A,40Bの後方端部から後方に向かって突出するように、それぞれ一体的に形成されている。切替手段70A,70Bの先端には、収納ケース10の外側から内側に向かって傾斜する傾斜面71A,71Bが形成されており、これらの傾斜面71A,71Bが、ピニオン64A,64Bの外周に当接され、ピニオン64A,64Bを回転軸65の軸方向線に沿って外側に押圧できるようになっている。
[手動式販売装置の動作]
次に、本実施形態の手動式販売装置100の動作について説明する。
まず、コイン投入口104から所定種類のコインを所定枚数投入すると、コイン検出装置107がコインを検出して、回転ハンドル110を回転可能にするとともに、所定枚数のコインをコイン収納部108に収納する。
回転ハンドル110が回転すると、この回転運動は、歯車112,113、および駆動歯車114を介して回転台20に伝達される。回転台20は、この回転により、所定角度回動する。
回転台20が所定角度回動すると、回転板31A,31Bは半回転するが、回転板31A,31Bの初期位置においては、回転板31A,31Bに取り付けられたピン34A,34Bの位相は180°ずれているので、例えば図5に示すように、一方の回転板31Bのピン34Bが最前方に位置し、他方の回転板31Aのピン34Aが最後方に位置している。この状態で、ピン34A,34Bが回動すると、ピン34A,34Bがスライド板35A,35の長孔36A,36B内で移動することにより、スライド板35A,35Bが排出口50に対して進退する方向にスライドする。つまり、スライド板35Aは前方に、スライド板35Bは後方に向かって移動する。ここで、スライド板35A,35Bの一往復の一周期の位相を、回転板31A,31Bの位相で360°と考えると、スライド板35A,35Bは、互いに180°異なる位相で往復動することとなる。スライド板35A,35Bがスライドすると、底壁部材40A,40Bも一体的に移動する。最後方にある底壁部材40Aは、排出口50に近接する方向に移動し、最前方にある底壁部材40Bは排出口50から離間する方向に移動する。
図8から図10は、底壁部材40Aによる筒体Aの排出動作を表す概略側断面図である。
まず、図8に示すように、底壁部材40Aが収納ケース10の最後方の位置に配置された開放位置に位置する状態では、ポケット部38Aの上方が開放されるため、ポケット部38Aに筒体Aが一つだけ受け入れられた状態となっている。なお、収納ケース10内に収納されたその他の筒体Aは、ポケット部38Aの筒体A上およびガイド板37A上に積み重なって収納される。
回転台20の回転により回転板31Aが回転すると、スライド板35Aが排出口50に近接する方向にポケット部38Aを横切る方向に移動する。すると、図9に示すように、底壁部材40Aの先端の押出部42Aが、ポケット部38Aに受け入れられた筒体Aの側面を排出口50側に押し出す。このとき、ポケット部38Aは、筒体Aの下方略半分を受け入れるので、押出部42Aは、ポケット部38A内の筒体Aの長手方向軸線を含む水平面内に位置し、筒体Aの周面に当接して筒体Aを、長手方向軸線を含む水平面内で押し出すこととなる。
押出部42Aが筒体Aを押し出すと、筒体Aは、保持部材53Aを押し、保持部材53Aは、付勢手段54Aの付勢力に抗して収納ケース10の外方側に回動する。このとき、筒体Aが排出口50側に押し出されるにつれて、ポケット部38Aの上方の筒体Aが下方に落下してくるが、底壁部材40Aがポケット部38Aの上方を一部閉じる閉じ位置に移動するため、底壁部材40Aの上面41Aが落下してくる筒体Aを下方から支持し、次の筒体Aがポケット部38Aに受け入れられることはない。したがって、底壁部材40Aの上面41Aは、次に排出されるべき筒体Aがポケット部38A内に落下するのを防止する防止手段となっている。
回転板31Aが180°回転し、底壁部材40Aが収納ケース10の最前方に位置した状態では、底壁部材40Aは、ポケット部38Aの上方を全部閉じる閉じ位置に位置する。このとき、筒体Aは、図10に示すように、保持部材53Aを越えて受入室52Cに収納される。保持部材53Aは、付勢手段54Aの付勢力によって元の位置に戻る。
なお、一方の底壁部材40Aが筒体Aを排出口50の外に押し出している間、他方の底壁部材40Bは、収納ケース10の最後方に退避して、ガイド板37Bの前方端より後方に位置し、ポケット部38Bの上方を全部開放する開放位置に位置するので、ポケット部38Bには、筒体Aが一つ落下して受け入れられる。このとき、排出口50の前方には保持部材53Bが設けられているので、筒体Aは保持部材53Bに保持されることによって排出口50の外部に移動することがなく、ポケット部38B内に保持される。
図11は、筒体Aが取出口51から取り出される時の排出機構1の動作を表す概略図である。購入者が蓋部材52のつまみ52Bを把持して蓋部材52を下方に移動させると、蓋部材52が付勢手段の付勢力に抗して長手方向軸線を中心に下方に回動する。すると、蓋部材52の開口52Aが取出口51に整列して、取出口51が開く。この動作により、受入室52C内の筒体Aが開口52Aから外部に露出するため、購入者は筒体Aを取り出すことができる。
蓋部材52を回動させて取出口51を開くとき、蓋部材52の円弧部分の下方側の端部が、遮断部材55の先端を上方に押し上げる。遮断部材55は、先端側が排出口50に近接する方向に揺動し、蓋部材52が取出口51を開いている状態では、排出口50を塞いで受入室52Cとポケット部38Aとの間を遮断する、遮断位置に位置する。遮断部材55が非遮断位置から遮断位置に移動するときには、受入室52Cには筒体Aが収納されているが、遮断部材55は受入室52C内の筒体Aの周面よりも排出口50側に配置されている。したがって、遮断部材55の先端部分は受入室52C内の筒体Aに干渉することなく揺動し、蓋部材52が取出口51を開くことができる。
遮断部材55の遮断位置においては、遮断部材55は、蓋部材52の外周面と接触し、この外周面によって遮断位置に保持され、非遮断位置への移動が阻止される。蓋部材52を回動させて取出口51を閉じると、遮断部材55は自重によって下方に揺動し、蓋部材52の端部上に載置されながら、非遮断位置まで戻って排出口50を開放する。
このように、遮断部材55は、非遮断位置と遮断位置との間で揺動し、これらの位置の間を移動中、蓋部材52と係合(接触)状態にある。
なお、遮断部材55は、筒体収納室12A,12Bに共通の部材であるため、遮断位置においては、受入室52Cとポケット部38Aとの間を遮断すると同時に、受入室52Cとポケット部38Bとの間も遮断する。したがって、ポケット部38Aから排出された筒体Aを取り出す際、ポケット部38Bには次に排出されるべき筒体Aが受け入れられているが、遮断部材55が排出口50を塞いでいるため、この筒体Aが排出口50から受入室52Cに移動するのを防止でき、また購入者が取出口51からポケット部38B内の筒体Aを取り出すことはできない。また、取出口51を開いたときに、蓋部材52の円弧部分が排出口50前方を覆うので、これによってもポケット部38Bから筒体Aを取り出すのを防止できる。
以上のような動作により、購入者が所定枚数のコインを投入して回転ハンドル110を回転させると、排出機構1が筒体Aを一つ排出口50の外部に排出し、取出口51から筒体Aを取り出すことができる。なお、所定枚数のコインが投入されていない場合には、回転ハンドル110が回転しないため、排出機構1が作動せず、筒体Aは排出口50の外部に排出されない。
次に、送り手段60の動作について説明する。
前述の図5に示すように、底壁部材40Aが収納ケース10の最後方の開放位置にある状態では、筒軸68は、底壁部材40A側の中央のプーリ61Aに近接して配置され、このため、ピニオン64Aの連結部69Aがプーリ61Aの連結孔に挿入されて両者が連結する。また、ピニオン64Bが、スライド板35Bのラック61Bに噛み合う。
底壁部材40Aが排出口50に近接する方向に移動する間、底壁部材40Bが取り付けられたスライド板35Bは、反対に排出口50から離間する方向に移動する。スライド板35Bの後方への移動に伴ってラック63Bも後方に移動し、これにより、ピニオン64Bを回転させる。ピニオン64Bは、筒軸68によってピニオン64Aと連結しており、ピニオン64Aは、プーリ61Aに連結し、プーリ61Aはプーリ61Bと連結しているから、ピニオン64Bが回転すると、中央のプーリ61Aおよびプーリ61Bが同時に一体的に回転する。これにより、環状ベルト62A,62Bが駆動され、環状ベルト62A,62Bの上側が、後方から前方に移動する。
環状ベルト62A,62Bの移動により、収納ケース10内の、環状ベルト62A,62Bの上方に位置する筒体Aは、環状ベルト62A,62Bの上側に接触することにより、後方から前方に移動する。このとき、環状ベルト62A,62Bの外周には、突起67A,67Bが形成されているため、突起67A,67Bが筒体Aの側面に当接して筒体Aを前方に押すことにより、筒体Aの移動を補助する。
図12および図13は、送り手段60および切替手段70の動作を示す概略図である。前述のように、底壁部材40Aが前方に移動すると、底壁部材40Bは、後方に移動する。すると、ラック63Bも後方に移動しながらピニオン64Bを回転させて、環状ベルト62A,62Bを駆動する。このとき、底壁部材40Bの後方に設けられた切替手段70Bも一体的に後方に移動する。
図12に示すように、底壁部材40Bが収納ケース10の最後方近傍まで移動した状態では、ピニオン64Bは、ラック63Bの最前方部分と噛み合っている。また、ピニオン64Aは、ラック63Aとは噛み合ってはいないが、ラック63Aの最後方部分近傍に位置する。そして切替手段70Bの先端部分が、ピニオン64Bの外周に接触している。
底壁部材40Bがさらに後方に移動して最後方まで移動すると、図13に示すように切替手段70Bの傾斜面71Bが、ピニオン64Bを内側から外側に押圧する。これにより、ピニオン64B、筒軸68、およびピニオン64Aが一体的にプーリ61Bに近接する方向に移動する。すると、ピニオン64Bとラック63Bとの噛み合いが外れ、ピニオン64Aがラック63Aに噛み合う。また、ピニオン64Aの連結部69Aが、プーリ61Aの連結孔から抜け、その連結が外れる。一方で、ピニオン64Bの連結部69Bが、プーリ61Bの連結孔に挿入され、両者が連結する。これにより、ラック63A,63Bとピニオン64A,64Bの噛合状態が切り替わる。
回転板31A,31Bがさらに回転すると、今度は底壁部材40Aが排出口50から離間する方向に移動し、底壁部材40Bが排出口50に近接する方向に移動するが、このときピニオン64Aがラック63Aに噛み合っているので、底壁部材40Aの後方への移動に伴ってラック63Aも後方に移動し、ピニオン64A、およびこれに連結するプーリ61A,61Bを回転させて環状ベルト62A,62Bを移動させる。
この切替動作によって、後方に移動するラック63Bにピニオン64Bが噛み合うように、その噛合状態を切り替えることにより、環状プーリ62A,62Bは、上側部分が排出口50に近接する方向に、常に一方向にのみ移動し、収納ケース10内の筒体Aを常に後方から前方に移動させる。
以上のような実施の形態によれば、次のような効果が得られる。
排出機構1にポケット部38A,38Bおよび底壁部材40A,40Bを設け、底壁部材40A,40Bが閉じ位置と開放位置との間で往復動可能に設けたので、押出部42A,42Bが筒体Aの周面を排出口50に向かって押し出すことにより、排出機構1が、筒体Aを一つずつ排出することができる。したがって、従来球形のカプセルに物品を収納していた場合と比較して、筒体Aが筒形状であると、同じ径寸法でも内部の高さ方向により大きな空間を作ることができるので、より大きな物品、より多様な形状の物品を収納することができる。これにより、より多様な種類の物品の販売にも柔軟に対応できる。
底壁部材40A,40Bの先端部分が押出部42A,42Bとされ、ポケット部38A,38Bが筒体Aの下方半分を受け入れるので、押出部42A,42Bがポケット部38A,38B内の筒体Aを押し出すときには筒体Aの長手方向中心軸線を含む水平面内に押すので、筒体Aを安定して排出口50の外に押し出すことができる。
排出機構1が、回転台20および回転往復動変換手段30を有する駆動手段を備えているので、回転台20の回転運動を往復運動に変換して底壁部材40A,40Bに伝達できる。したがって、回転台20として、従来球形カプセルを排出する手動式販売装置で使用される回転台と同じものを使用することができる。つまり、球形のカプセルに物品を収納していた従来の手動式販売装置の収納ケースを本実施形態の排出機構1と交換すれば、既存の手動式販売装置で筒体Aを取り扱うことができる。これにより、手動式販売装置100の設置コストが削減でき、取り扱い物品の変更が容易にできる。
一つの収納ケース10および回転台20に対して、収納ケース10を仕切り部材11で筒体収納室12A,12Bに分割し、収納ケース10の幅方向に二つの回転往復動変換手段30および底壁部材40を並行して配置して、二つの底壁部材40A,40Bを交互に位相をずらして筒体Aを押し出すように構成したので、回転板31A,31Bが半回転するごとに、底壁部材40A,40Bのいずれかによって筒体Aを一つ排出口50に排出することができる。よって、一方の底壁部材40Aが筒体Aを排出している間に、他方の底壁部材40Bがポケット部38Bに筒体Aを受け入れることができるから、次に排出すべき筒体Aの準備動作を並行して行える。したがって、回転ハンドル110の1回転に対するいずれかの底壁部材40A,40Bの動作を、筒体Aの排出動作のみに使用することができるから、排出動作のために割くことができる時間を多く取ることができ、より安定して確実に筒体Aを排出口50の外に押し出すことができる。
また、この構成により、回転ハンドル110の1回転に対して、底壁部材40A,40Bを一往復させる必要がなく、底壁部材40A,40Bを半往復、つまり回転板31A,31Bを半回転させればよい。これにより、回転ハンドル110から回転板31A,31Bまでの回転運動の伝達機構の減速比を小さくすることができる。また、伝達機構の負荷を軽減できるとともに、回転ハンドル110を回転させるときの負荷を小さくすることができる。
底壁部材40A,40Bが閉じ位置に配置されると、ポケット部38A,38Bの上方が閉じられるので、収納ケース10内の筒体Aがポケット部38A,38Bに落下するのを防止できる。つまり、底壁部材40A,40Bが筒体Aを一つ排出口50に押し出している間に、次の筒体Aがポケット部38A,38Bに落下してくるのを防止することができるから、押出部42A,42Bが筒体Aを一つずつ確実に押し出して排出口50に排出することができる。また、このような構造により、筒体Aの排出動作中に次の筒体Aが落下してくることがないので、筒体Aが底壁部材40A,40Bの動作を阻害する等の不具合を確実に防止できる。
回転往復動変換手段30が、回転板31A,31Bと、スライド板35A,35Bとを有し、回転板31A,31Bのピン34A,34Bがスライド板35A,35Bの長孔36A,36Bに係合しているので、回転台20の回転運動を簡単な構造で底壁部材40A,40Bの往復運動に変換できる。
また、一つの回転台20の歯車22に、回転板31A,31Bを互いに所定角度(180°)を有して配置することによって回転板31A,31Bの往復動の位相をずらすことができる。
排出機構1に送り手段60A,60Bを設けたので、収納ケース10内の筒体Aを順次後方から前方に移動させることができる。したがって、筒体Aが収納ケース10の後方で残ってしまうことがなく、収納ケース10内の筒体Aを最後の一つまで確実に排出口50に排出できる。
また、送り手段60A,60Bが、プーリ61A,61Bおよび環状ベルト62A,62Bを有して構成されるので、簡単な構造で送り手段60A,60Bを構成できる。
また、環状ベルト62A,62Bの外周に突起67A,67Bが形成されているので、突起67A,67Bが筒体Aの側面に当接するから、筒体Aが環状ベルト62A,62B上で滑るのを防止でき、より確実に筒体Aを収納ケース10の前方に移動させることができる。
プーリ61A,61Bにピニオン64A,64Bを固定し、これらのピニオン64A,64Bを、スライド板35A,35Bに設けられたラック63A,63Bと噛合可能に構成したので、スライド板35A,35Bの移動によって環状ベルト62A,62Bを駆動することができる。したがって、送り手段60A,60Bが、底壁部材40A,40Bの往復動によって駆動されるから、回転台20および回転往復動変換手段30を有する駆動手段が、底壁部材40A,40Bと送り手段60A,60Bの両方を駆動する共通の駆動手段となる。よって、駆動手段の共通化が図れ、送り手段60A,60Bのための駆動手段を別途設ける必要がないから、排出機構1の部品点数を低減でき、構成を簡単にできる。
ピニオン64A,64Bを互いに連結し、ラック63A,63Bとの噛合状態を切り替える切替手段70を設けたので、ピニオン64A,64Bが、後方に移動するラック63A,63Bに噛み合うように、つまり、環状ベルト62A,62Bの上側を前方に移動させるラック63A,63Bに噛み合うように噛合状態を切り替えることができる。これにより、環状ベルト62A,62Bの上側が常に後方から前方に移動するように連続して駆動することができる。したがって、筒体Aをより確実に排出口50側に移動させることができる。
排出口50に保持部材53A,53Bを設けたので、ポケット部38A,38Bに受け入れられた筒体Aが、意図しないタイミングで排出口50から外部に排出されるのを防止できる。
排出口50に遮断部材55が設けられ、非遮断位置と遮断位置との間で揺動可能に構成されているので、蓋部材52から筒体Aを取り出す際に、遮断部材55によって排出口50を塞ぐことができる。したがって、これによってもポケット部38A,38Bに受け入れられた筒体Aが、意図しないタイミングで排出口50から外部に排出されるのを防止できる。また、蓋部材52を回動させて開口52Aと取出口51を整列させたときに、遮断部材55が排出口50を塞ぐから、ポケット部38A,38Bに収納された筒体Aを取り出せないようにできる。よって、次に排出されるであろう筒体Aの中身を見たり、次の筒体Aを取り出すなどの行為を防止できる。
遮断部材55が、非遮断位置と遮断位置との間の移動中、蓋部材52と係合状態にある。具体的には、蓋部材52の周面の円弧状部分の端部上に遮断部材55の先端側が載置されている。したがって、蓋部材52を回動させて取出口51を開くと、蓋部材52の移動に伴って遮断部材55が遮断位置から非遮断位置に移動できる。よって蓋部材52を操作することで直接的に遮断部材55を移動させることができるから、遮断部材55の移動機構を簡単にできる。また、蓋部材52の開閉動作に連動しているので、蓋部材52が取出口51を開いているときは常に遮断部材55で確実に排出口50を塞ぐことができる。
[第二実施形態]
本発明の第二実施形態について説明する。第二実施形態の排出機構1は、第一実施形態の排出機構1の隣り合うポケット部38A,38Bを連結可能に構成して、第一実施形態とは異なる寸法の筒体Bを排出可能に構成したものである。
図14は、本発明の第二実施形態に係る排出機構1の側断面図である。また、図15および図16は、図14のXV,XVI-XV,XVI線に沿った平断面図である。本実施形態では、仕切り部材11が収納ケース10に対して着脱可能に設けられている。図15に示すように、収納ケース10に仕切り部材11が取り付けられているときには、収納ケース10の筒体収納室12およびポケット部38は、第一実施形態と同様に、仕切り部材11によって二つの筒体収納室12A,12Bおよび二つのポケット部38A,38Bに分割され、各筒体収納室12A,12Bに筒体Aが収納される。一方、図16に示すように、仕切り部11を取り外した状態では、収納ケース10内の空間12A,12Bは連結されて一体となった一つの筒体収納室12となる。したがって、収納ケース10には、筒体Aの略2倍の高さ寸法、つまり、二つの筒体収納室12A,12Bにわたる長さの、筒体収納室12の幅寸法とほぼ同じ長さ寸法を有する筒体Bを収納可能となる。また、ポケット部38A,38Bも連結して一体となり、収納ケース10の略全幅にわたって形成される一つのポケット部38となる。なお、仕切り部材11を取り外した状態では、収納ケース10の略中央に配置されたガイド板37A,37Bも連結して一体となり、一つのガイド板37Cとなる。
図17は、第二実施形態に係る排出機構1の部分拡大断面図である。この図17および前述の図15に示すように、底壁部材40A,40Bは、スライド板35A,35Bの幅方向内側端、つまり仕切り部材11に近い側の側端部に配置されており、スライド板35A,35Bに対してスライド可能に取り付けられている。
底壁部材40A,40Bは、スライド板35A,35Bに対してスライド可能に連結されるスライド部43A,43Bと、スライド部43A,43Bに一体的に形成された押出部42A,42Bと、スライド板35A,35Bの前方端に当接可能な当接部44A,44Bと、ガイド板37A,37B(37C)とともに収納ケース10内の筒体A(B)を下方から支持するための支持部46A,46Bと、を有する。
スライド部43A,43Bは、収納ケース10の底面に平行に配置された平行部分と、当該部分の前方端から上方に突出する垂直部分とからなり、全体として側面視で略L字形に形成されている。スライド部43A,43Bの平行部分は、スライド板35A,35Bと位置決め板32との間に位置し、位置決め板32およびスライド板35A,35Bに対して前後方向に沿ってスライド可能になっている。
スライド部43A,43Bの垂直部分の上端には、押出部42A,42Bが形成されている。押出部42A,42Bは、前方に突出する断面略三角形状に形成され、押出部42A,42Bの上端は、ガイド板37Aの上面とほぼ同じ高さに設定されている。さらに、押出部42A,42Bの幅寸法は、スライド板35A,35Bの幅寸法の略半分となっている。
ここで、ポケット部38A,38B(38)は、第一実施形態と同様に、筒体A(B)の下方略半分を受け入れる。また、スライド部43A,43Bの垂直部分の高さは、筒体A(B)の半径寸法とほぼ等しくなっており、したがって、垂直部分の上端に形成された押出部42A,42Bは、筒体A(B)の周面の、長手方向軸線を含んだ水平面と交差する位置に当接されて、これを水平方向に押し出す。
当接部44A,44Bは、スライド部43A,43Bの垂直部分の後方側にそれぞれ二箇所設けられ、スライド部43A,43Bとの間に段差を形成している。当接部44A,44Bの上面は、スライド板35A,35Bの上面とほぼ同じ高さに設定されている。したがって、底壁部材40A,40Bがガイド板37A,37Bに対してスライドするとき、当接部44A,44Bがスライド板35A,35Bの前方端に当接可能となる。
スライド部43A,43Bの平行部分の下面には、付勢手段としてのばね45A,45Bの一端が固定されている。ばね45A,45Bの他端は、位置決め板32の裏面(下面)に固定されており、これにより、スライド部43A,43B、つまり底壁部材40A,40Bは、収納ケース10の後方に向かって付勢可能となっている。
支持部46A,46Bは、押出部42A,42Bの後方から前後方向に延びる棒状部材であり、スライド部43A,43Bの幅方向外側に位置している。これらの支持部46A,46Bの設置高さは、押出部42A,42Bの上端の高さにほぼ等しく、したがって、ガイド板37A,37B(37C)の上面の高さにほぼ等しい。
スライド板35A,35Bの幅方向外側の端部、つまり仕切り部材11から遠い側の端部には、スライド板35A,35Bから上方に突出した押出補助部39A,39Bが形成されている。押出補助部39A,39Bの高さは、押出部42A,42Bの上端の高さよりも低く、また、押出補助部39A,39Bの前方端は、スライド板35A,35Bの前方端に当接部44A,44Bが当接しているとき、押出部42A,42Bの前方端よりも若干前方に位置するように形成されている。
なお、本実施形態では、排出機構1の初期位置では、スライド板35A,35Bは、それぞれ往復動の最後方および最前方に位置しない。図15では、スライド板35A,35Bがそれぞれ最後方および最前方に位置した状態が図示されているが、初期位置においては、一方のスライド板35Bは、図15の最前方の位置から所定距離後方に移動した位置に配置され、他方のスライド板35Aは、最後方の位置から所定距離前方に移動した位置に配置されている。
このようなスライド板35A,35Bの初期位置の配置に対応して、一方の底壁部材40Bは、初期位置において、ポケット部38内中程に突出した状態でポケット部38の上方を略半分閉じる閉じ位置に配置されている。底壁部材40Bは、スライド板37Bの前方端が当接部44Bに当接されることにより、スライド板37Bによって前方に押し出された状態となっている。このとき、ばね45Bが延ばされて付勢力が発生し、底壁部材40Bは、スライド板37Bに近接する方向に付勢される。
他方の底壁部材40Aは、初期位置において、ガイド板37Aの前方端に当接されてその場で静止し、ポケット部38の上方を開放する開放位置に配置される。底壁部材40Aは、ガイド板37Aの前方端に当接して、それ以上の後方への移動が阻止されるのに対して、スライド板37Aは、それ以上に後方に移動している。したがって、スライド板35Aは、底壁部材40Aに対してスライドして後方に位置し、この初期位置においては、スライド板35Aの前方端と当接部44Aは離れている。
本発明の第二実施形態に係る排出機構1の動作について説明する。
まず、手動式販売装置100を、筒体Bを販売するための販売装置とする場合には、収納ケース10から仕切り部11を取り外し、前述の図16に示すように、筒体収納室12A,12Bおよびポケット部38A,38Bを連結して一体にして筒体収納室12およびポケット部38をそれぞれ形成する。そして、筒体収納室12に筒体Bを複数収納する。底壁部材40A,40Bの初期位置では、一方の底壁部材40Bは閉じ位置に配置され、他方の底壁部材40Aが開放位置に配置されているため、ポケット部38の上方の一部が閉じられた状態となるため、ポケット部38に筒体Bは受け入れられない。
図18は、本発明の第二実施形態に係る排出機構1の動作を示す平面図であり、図19は、第二実施形態に係る排出機構1の動作を示す部分拡大断面図である。
回転台20の回転によってスライド板35A,35Bが前後方向にスライドすると、スライド板35Aは、後方から前方に向かって移動し、スライド板35Bは、前方から後方に向かって移動する。
底壁部材40Bは、スライド板35Bとともに後方に移動し、ガイド板37Bに当接された位置で静止する。一方、底壁部材40Aは、スライド板35Aが前方に移動しても、当接部44Aがスライド板35Aに当たらないので前方に移動せず、底壁部材40Aがガイド板37Aに当接された位置で静止している。したがって、この状体では、二つの底壁部材40A,40Bが全て(両方)がそれぞれガイド板37Cに当接されて開放位置に配置される。このとき、ポケット部38の上方は、全幅において開放となるので、筒体Bが一つ、ポケット部38に受け入れられる。
底壁部材40Aは、図19に示すように、スライド板35Aが前方に移動してスライド板35Aの前方端が当接部44Aに当接されるまで、ガイド板37Aに当接された位置で静止している。その後、スライド板35Aが当接部44Aに当接すると、スライド板35Aの前方への移動に伴って、スライド板35Aが底壁部材40Aを押し、底壁部材40Aは前方に移動する。このとき、底壁部材40Aが前方に移動するにつれてばね45Aが延びるので、ばね45Aの付勢力によって、底壁部材40Aは、スライド板35Aに近接する方向に付勢され、当接部44Aがスライド板35Aに当接した状態を保持しながら、底壁部材40Aが前方に移動する。
図20は、排出機構1による筒体Bの排出動作を示す平面図であり、図21は、排出機構1による筒体Bの排出動作を示す部分拡大断面図である。
底壁部材40Aが前方に移動すると、押出部42Aがポケット部38内の筒体Bの周面に、筒体Bの長手方向軸線を含む水平面と交差する部分近傍で接触し、当該部分を略水平方向に押す。このとき、底壁部材40Aは、筒体Bの一端側を押し出すが、押出補助部39Aが筒体Bの外周面に接触して、押出部42Aとともに筒体Aを押し出すのを補助するので、筒体Bは傾くことなく、ほぼ平行に移動して排出口50側に押し出される。底壁部材40Aが最前方まで移動すると、筒体Bは排出口50から排出され、保持部材53A,53Bを超えて取出口51に収納される。
底壁部材40Aが前方まで押し出されると、押出部42Aの後面とスライド板37Cとの間に隙間が形成されるが、図21の想像線で示すように、支持部46Aが押出部42Aの上面とスライド板37Cの上面とを連続させるように配置されているので、筒体Bが押出部42Aとスライド板37Cとの間に落下するのを防止できる。
底壁部材40Aは、最前方まで移動した後、今度は後方に移動し、ポケット部38の中程に突出した初期位置まで後退して排出動作を終了する。
一方、底壁部材40Bは、ガイド板37Bに当接するとそれ以上の移動が阻止されるが、スライド板35Bは、底壁部材40Bに対してスライドしながら、最後方まで後退する。そして、スライド板35Bは、最後方まで移動した後、今度は前方に移動し、最後方の位置から所定距離前方に移動した初期位置で停止する。
以上の動作を交互に繰り返すことにより、排出機構1は、底壁部材40A,40Bの交互の運動によって筒体Bを排出する。
次に、収納ケース10に仕切り部11を取り付けた場合には、第1実施形態と同様に、空間12A,12Bにそれぞれ筒体Aが収納される。底壁部材40A,40Bの初期位置では、一方の底壁部材40Bはポケット部38Bの略半分を閉じる閉じ位置に配置され、他方の底壁部材40Aが開放位置に配置されているため、他方の底壁部材40A側のポケット部38Aに筒体Aが一つ収納されている。
底壁部材40A,40Bは、筒体Bを排出する場合と同じ動作を行う。つまり、回転台20の回転によってスライド板35A,35Bが前後方向にスライドすると、一方のスライド板35Aは、後方から前方に向かって移動し、他方のスライド板35Bは、前方から後方に向かって移動する。底壁部材40Bは、後方に移動してガイド板37Bに当接されて静止する。底壁部材40Bは、開放位置に位置するので、ポケット部38Bの上方が開放されるため、ポケット部38Bに筒体Aが一つ受け入れられる。このように、底壁部材40A,40Bの両方が開放位置に位置する状態では、両方のポケット部38A,38Bにそれぞれ筒体Aが一つずつ受け入れられている。スライド板35Bが後方に移動する間、底壁部材40Bはガイド板37Bに当接された状態で保持される。
一方、スライド板35Aが前方に移動して、底壁部材40Aの当接部44Aに当接すると、スライド板35Aが底壁部材40Aを前方に押し出す。これにより、押出部42Aがポケット部38Aに受け入れられた筒体Aを排出口50に排出する。
以上のような第二実施形態によれば、第一実施形態と同様な効果が得られる他、次のような効果が得られる。
仕切り部材11が、収納ケース10に対して着脱可能に設けられ、仕切り部材11を着脱することによって、筒体収納室12A,12Bおよびポケット部38A,38Bを分割したり、一体にしたりすることができるので、共通の排出機構1で二種類の寸法の筒体A,Bを排出することができる。したがって、一つの排出機構1を備えた手動式販売装置100で販売できる物品の種類を多様化することができ、排出機構1の汎用性を向上させることができる。
底壁部材40A,40Bの往復動の一周期の間に一回、底壁部材40A,40Bの両方が、開放位置に配置されるので、両方のポケット部38A,38Bにわたる寸法の筒体Bを排出する場合にも、筒体Bをポケット部38に収納することができる。また、底壁部材40A,40Bのいずれか一つが閉じ位置にあるときには、ポケット部38の上方の一部が閉じられるため、ポケット部38に筒体Bが収納されるのを防止できる。したがって、筒体Bを確実に一つずつ排出することができる。また、このような動作により、同じ構造および同じ底壁部材40A,40Bの動作で、短い筒体Aと長い筒体Bの両方を一つずつ排出することができる。
底壁部材40A,40Bが、収納ケース10の幅方向内側(中央側)に配置されているので、筒体Bを押し出すときに、押出部42A,42Bが筒体Bのほぼ真ん中を押し出すことができる。したがって、筒体Bを安定して且つ確実に排出口50に排出することができる。
押出補助部39A,39Bが形成されているので、筒体Aまたは筒体Bを二箇所で押し出すことができるから、より安定して筒体A,Bを排出口50に排出することができる。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、収納ケースは複数の筒体収納室に分割されているものに限らず、仕切り部材が設けられていない一つの筒体収納室を有するものであってもよい。この場合には、回転往復動変換手段および底壁部材は、収納ケースに複数並べて配置されているものに限らず、一つの筒体収納室(収納ケース)に対して一つ設けられていればよい。そして、回転台が所定角度回動すると底壁部材が一往復するように、回転往復動変換手段の減速比を調整すればよい。
また反対に、回転往復動変換手段および底壁部材は、共通の収納ケースおよび回転台に対して、三つ以上設けられていてもよい。この場合には、それぞれの回転往復動変換手段の位相を互いにずらして、底壁部材の往復動のタイミングがずれるように構成すれば、一つの底壁部材が後方に移動している間に、他の底壁部材が筒体を前方に押し出すことができるから、一つの筒体を排出するのに必要な各底壁部材の移動距離が小さくなるので、各底壁部材の駆動機構にかかる負担を軽減できる。
底壁部材が複数設けられている場合には、底壁部材の少なくとも二つが互いに異なる位相で往復動していればよく、したがって、例えば底壁部材が三つ以上設けられている場合に、それらの底壁部材のいくつかが同じ位相で往復動していてもよい。この場合には、複数の底壁部材で筒体を押し出すことができるから、より安定して筒体を排出できる。
また、前述の第二実施形態では、一方の底壁部材が開放位置にあるときに、他方の底壁部材が閉じ位置に向かって移動したが、これに限らない。例えば三つ以上の複数の底壁部材が設けられている場合には、全ての底壁部材が開放位置に位置した後、一つの底壁部材が閉じ位置に向かって移動してもよいし、あるいは、二つ以上が閉じ位置に向かってもよい。要するに、複数の底壁部材の全てが開放位置に位置した後、少なくとも一つが閉じ位置に向かって移動するような構成であればよい。
ポケット部は、筒体の下方半分を受け入れる構成に限らず、例えば筒体のほぼ全体を受け入れる構成であってもよい。この場合には、押出部は底壁部材の先端部分に設けられているものに限らず、例えば底壁部材の先端から下方に折れ曲がり、ポケット部内に延びて、ポケット部内の筒体の周面を押し出すように構成してもよい。
送り手段は必ずしも必須の構成ではなく、例えば送り手段が設けられていない場合でも、収納ケースの底面が排出口に向かって下方に傾斜するように構成するなどすれば、筒体が排出口側に集められるので、本発明の目的を達成できる。
筒体は、筒状の容器に玩具等を収納して構成されるものに限らず、例えば販売する製品自体が筒状のものであってもよい。
販売装置は、手動式販売装置に限らず、例えば排出機構の回転台をモータで駆動するなどして構成してもよい。
本発明の第一実施形態に係る手動式販売装置の斜視図。 手動式販売装置の側断面図。 本発明の第一実施形態に係る排出機構の斜視図。 本発明の第一実施形態に係る排出機構の斜視図。 排出機構の平面図。 排出機構の側断面図。 排出機構の一部分解斜視図。 排出機構の動作を表す概略図。 排出機構の動作を表す概略図。 排出機構の動作を表す概略図。 排出機構の動作を表す概略図。 排出機構の切替手段の動作を表す概略図。 排出機構の切替手段の動作を表す概略図。 本発明の第二実施形態に係る排出機構の側断面図。 図14のXV,XVI-XV,XVI線に沿った平断面図。 図14のXV,XVI-XV,XVI線に沿った平断面図で、排出機構の仕切り部材を外した状態を表す図。 本発明の第二実施形態に係る排出機構の部分拡大断面図。 排出機構の動作を表す概略図。 排出機構の動作を表す部分拡大断面図。 排出機構の動作を表す概略図。 排出機構の動作を表す部分拡大断面図。
符号の説明
1…排出機構
10…収納ケース
11…仕切り部材
12A,12B…筒体収納室
20…回転台
22…歯車(歯)
30…回転往復動変換手段
31…回転板
34…ピン
35…スライド板
36…長孔
38…ポケット部
40…底壁部材
50…排出口
51…取出口
52…蓋部材
52A…開口
52C…受入室
53…保持部材
55…遮断部材
60…送り手段
61A,61B…プーリ
62A,62B…環状ベルト
63A,63B…ラック
64A,64B…ピニオン
67A,67B…突起
70A,70B…切替手段
100…手動式販売装置(販売装置)

Claims (8)

  1. 筒体を一つずつ排出する排出機構であって、
    内部に前記筒体を複数収納して、前記筒体を一つずつ排出する排出口と、前記排出口に連通する、前記筒体を一つだけ受け入れ可能なポケット部と、を有する収納ケースと、
    前記ポケット部に向かって移動して、前記ポケット部の上方の少なくとも一部を閉じる閉じ位置と、前記ポケット部の上方を開放する開放位置との間で、前記ポケット部を横切る方向に往復動可能な底壁部材と、
    この底壁部材を駆動するための駆動手段と、を備え、
    前記底壁部材は、前記筒体を前記排出口の外に向けて押すための押出部を有し、前記底壁部材が前記開放位置に移動すると、前記筒体が前記ポケット部の中に受け入れられ、また、前記閉じ位置に向けて移動するとき、前記ポケット部内の前記筒体を前記押出部によって前記排出口の外に押し出すとともに、別の前記筒体が前記ポケット部の中に落下しないように、前記ポケット部の上方の少なくとも一部を閉じ、
    前記排出口に隣接して、前記排出口から押し出された前記筒体を受け入れる受入室が形成されており、この受入室は、開閉可能な蓋部材が設けられた、前記筒体を取り出すための取出口を有し、
    さらに、前記排出口には、前記排出口の下部に軸支された遮断部材が設けられ、
    この遮断部材は、前記排出口を開放する非遮断位置と、前記排出口を塞ぎ、前記受入室と前記ポケット部との間を遮断する遮断位置との間で揺動可能であり、前記遮断部材の前記非遮断位置と前記遮断位置との間の移動中、前記蓋部材と前記遮断部材との係合状態が維持されており、前記蓋部材が前記取出口を閉じている状態においては、前記遮断部材は前記蓋部材側に自重により倒れて前記排出口を開放して、前記取出口を開くために前記蓋部材を移動させると、前記遮断部材が前記蓋部材によって前記非遮断位置から前記遮断位置に移動され、この遮断位置において、前記遮断部材が前記蓋部材によって前記遮断位置に保持される、
    ことを特徴とする排出機構。
  2. 前記蓋部材は、長手方向軸線に直交する方向の断面が円弧状の、開口を有する筒状に形成され、且つ前記軸線を中心に回動可能で、
    前記蓋部材が前記取出口を閉じるときは、前記蓋部材の円弧状の一方の端部が、前記非遮断位置にある前記遮断部材の下方に位置するとともに、円弧状部分が前記取出口を覆い、
    前記蓋部材が前記軸線を中心に回動して前記取出口を開くときに、前記一方の端部が前記遮断部材を持ち上げるとともに、前記蓋部材の前記開口と前記取出口とが整列する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の排出機構。
  3. 前記遮断部材は、前記筒体が前記受入室に受け入れられた状態で前記蓋部材が開閉可能となるように、前記筒体の周面よりも前記排出口側に配置される、
    ことを特徴とする請求項2に記載の排出機構。
  4. 筒体を一つずつ排出する排出機構であって、
    内部に前記筒体を複数収納して、前記筒体を一つずつ排出する排出口と、前記排出口に連通する、前記筒体を一つだけ受け入れ可能なポケット部と、を有する収納ケースと、
    前記ポケット部に向かって移動して、前記ポケット部の上方の少なくとも一部を閉じる閉じ位置と、前記ポケット部の上方を開放する開放位置との間で、前記ポケット部を横切る方向に往復動可能な底壁部材と、
    この底壁部材を駆動するための駆動手段と、を備え、
    前記底壁部材は、前記筒体を前記排出口の外に向けて押すための押出部を有し、前記底壁部材が前記開放位置に移動すると、前記筒体が前記ポケット部の中に受け入れられ、また、前記閉じ位置に向けて移動するとき、前記ポケット部内の前記筒体を前記押出部によって前記排出口の外に押し出すとともに、別の前記筒体が前記ポケット部の中に落下しないように、前記ポケット部の上方の少なくとも一部を閉じ、
    前記底壁部材の前記駆動手段によって駆動され、前記収納ケース内に収納された前記筒体を前記底壁部材上で前記ポケット部に向かって移動させるための送り手段をさらに有し、
    前記送り手段は、前記収納ケースの下方に前記排出口に対して進退する方向に沿って配置される環状ベルトと、
    この環状ベルトが掛け回されるプーリと、
    前記底壁部材と一体的に移動する往復動方向に沿ったラックと、
    前記プーリに固定され、前記ラックと噛合可能なピニオンと、
    前記ラックおよび前記ピニオンを噛合させる状態および噛合を外す状態との間で切り替え可能で、前記環状ベルトの上側を前記排出口に近接する方向に移動させるように前記ラックが移動するときに前記ラックと前記ピニオンとを噛み合わせる切替手段と、を有する、
    ことを特徴とする排出機構。
  5. 前記収納ケースは、前記筒体の移動方向に延びて前記収納ケース内を複数の筒体収納室に分割する仕切り部材を有し、
    前記底壁部材および前記ポケット部は、前記筒体収納室のそれぞれに設けられ、
    これらの底壁部材の少なくとも二つは、互いに異なる位相で往復動し、
    複数の前記底壁部材の一つが、前記閉じ位置に向けて移動して前記筒体を前記排出口の外に押し出す間に、他の前記底壁部材の少なくとも一つが前記開放位置に移動して、対応する前記ポケット部内に前記筒体が受け入れられる、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の排出機構。
  6. 前記収納ケースは、前記筒体の移動方向に延びて前記収納ケースおよび前記ポケット部をそれぞれ複数の筒体収納室および複数のポケット部に分割する仕切り部材を有し、前記仕切り部材は前記収納ケースに対して着脱自在であり、
    前記底壁部材は、前記筒体収納室のそれぞれに設けられ、
    複数の前記底壁部材は、少なくとも二つが互いに異なる位相で往復動し、往復動の一周期の間に一回、全ての前記底壁部材が前記開放位置に移動するように、前記駆動手段によって制御されており、
    前記仕切り部材が取り外された状態では、複数の前記筒体収納室および複数の前記ポケット部がそれぞれ一体となり、前記収納ケースに複数の前記ポケット部にわたる長さの長い筒体が収納可能となり、全ての前記底壁部材が前記開放位置に移動したときに、前記長い筒体が一体となった前記ポケット部に受け入れられ、
    前記底壁部材の少なくとも一つが前記閉じ位置に向けて移動するとき、前記ポケット部内の前記長い筒体を前記押出部によって前記排出口の外に押し出す、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の排出機構。
  7. 前記ポケット部は、前記筒体の下方半分を受け入れ、
    前記底壁部材の前記押出部は、前記底壁部材の先端部分で構成されており、
    前記底壁部材が前記閉じ位置に向かって移動するとき、前記筒体の周面部分が前記押出部によって押されて、前記排出口の外に押し出される、
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の排出機構。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の排出機構を備えたことを特徴とする販売装置。
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