JPH07200942A - 自動販売機の商品収納コラム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 一定のスペースに多種類の商品を収納するこ
とができ、また、商品の挿填、払い出しを円滑に行うこ
とができると共に、商品の払い出し姿勢を一定にするこ
とができる自動販売機の商品収納コラムを提供すること
を目的とする。 【構成】 底部に商品Ａの払出し口８が形成され、商品
と同一の平面形状を有する箱体２と、箱体２内に収納さ
れ鉛直軸線廻りに回転するスパイラル部材３と、箱体２
の上端に設けられスパイラル部材３を回転させる駆動手
段４とを備え、スパイラル部材３の間隙に挿填した商品
Ａを、箱体２により回転を規制した状態で、駆動手段４
によるスパイラル部材３の回転により、最下位のものか
ら払い出すようにした自動販売機の商品収納コラムにお
いて、箱体２の一方の側板には、スパイラル部材３の一
部がはみ出す窓９が形成され、スパイラル部材３は、上
端部で駆動手段４に連結吊下され、かつ一方の側板の窓
９の縁部９ａ，９ａおよび他方の側板６の内面に摺接し
ている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、箱詰めの冷凍食品など
を販売する、いわゆるスパイラル型の商品収納コラムに
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】この種の自動販売機の商品収納コラムと
して、例えば実開昭６２−１０５５７４号公報に記載の
ものが知られている。この商品収納コラムは、底部に払
出し口を形成した箱体と、当該箱体内に収納されて鉛直
軸線廻りに回転するスパイラル部材と、当該箱体の上端
に設けらたモータとで構成されている。当該スパイラル
部材は、上端部でモータに連結され、箱体の上板および
箱体底部に設けた軸受間に鉛直に渡した回転軸と、回転
軸に各部に固定された螺旋形のスパイラルとで構成され
ている。商品は、回転軸を挟んでスパイラルの間隙に左
右２列にそれぞれ挿填され、箱体の周面に前後左右の動
き（回転）を規制された状態で、スパイラル部材の回転
に伴いゆっくり下降され、最下位の商品から順次払い出
されるようになっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このように従来の商品
収納コラムでは、スパイラル部材を受ける下側の軸受
を、箱体の底部、すなわち払出し口の部分に設ける必要
があり、かつこの軸受を箱体に支持するための支持アー
ムを設ける必要がある。このため、商品の払出しの際に
支持アームに商品が支えてしまう不具合があった。ま
た、商品を、回転軸を挟んでスパイラルの間隙に２列に
挿填する構造であるため、スパイラルの構造上、各列の
商品が逆方向に傾いて挿填され、少なくとも、ローディ
ング扉側に傾いて挿填される商品に対しては、ローディ
ングの際に商品の落下（滑り落ちる）を防止する何らか
の機構などを設ける必要があった。一方、このことは、
払い出される商品の姿勢が各列で異なることを意味し、
払い出された後の商品の姿勢を修正するのが難しくなる
不具合があった。さらに、２列に収納した商品は、同一
の商品である必要があり、自動販売機内の一定のスペー
スに多種類の商品を収納することには、限界があった。

【０００４】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、一定のスペースに多種類の商品を収納
することができ、また、商品の挿填、払い出しを円滑に
行うことができると共に、商品の払い出し姿勢を一定に
することができる自動販売機の商品収納コラムを提供す
ることをその目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく請
求項１の発明は、底部に商品の払出し口が形成され、商
品とほぼ同一の平面形状を有する箱体と、箱体内に収納
され鉛直軸線廻りに回転するスパイラル部材と、箱体の
上端に設けられスパイラル部材を回転させる駆動手段と
を備え、スパイラル部材の間隙に挿填した商品を、箱体
により回転を規制した状態で、駆動手段によるスパイラ
ル部材の回転により、最下位のものから払い出すように
した自動販売機の商品収納コラムにおいて、箱体の一方
の側板には、スパイラル部材の一部がはみ出す窓が形成
され、スパイラル部材は、上端部で駆動手段に連結吊下
され、かつ一方の側板の窓の縁部および他方の側板の内
面に摺接していることを特徴とする。

【０００６】また、請求項２の発明は、請求項１の自動
販売機の商品収納コラムの一対を一組とし、両商品収納
コラムのスパイラル部材を、相互に逆巻にして左右対称
に配設すると共に駆動手段により相互に逆回転させるこ
とを特徴とする。

【０００７】さらに、請求項３の発明は、請求項２の自
動販売機の商品収納コラムにおいて、一対の駆動手段
は、単一のモータと、一対のスパイラル部材にそれぞれ
連結された一対の作動部材と、モータの正転時にモータ
から一方の作動部材に動力を伝達すると共に、モータの
逆転時にモータから他方の作動部材に動力を伝達するク
ラッチ手段とを有することを特徴とする。

【０００８】

【作用】請求項１の商品収納コラムによれば、駆動手段
をによりスパイラル部材を回転させると、スパイラル部
材の間隙に挿填した商品は、箱体により回転を規制され
た状態で下降してゆき、その最下位の商品から払出し口
を介して１個ずつ払い出されてゆく。この場合、上端部
で駆動手段から連結吊下されたスパイラル部材は、一方
の側板の窓の縁部および他方の側板の内面に摺接し、こ
れらに案内されて回転する。すなわち、窓の縁部の２箇
所、および側板の内面の１箇所の計３箇所に案内されて
回転する。したがって、スパイラル部材は、ブレを生ず
ることなく安定に回転するため、従来のスパイラル部材
と異なり、回転軸や下側の軸受などを省略することがで
きる。また、スパイラル部材の各間隙に挿填される商品
を、箱体の奥側に傾くように挿填すれば、ローディング
の際に商品が手前側に滑り落ちることを防止することが
できる。

【０００９】請求項２の商品収納コラムによれば、商品
収納コラムの一対を一組とし 両商品収納コラムのスパ
イラル部材を、相互に逆巻にして左右対称に配設すると
共に駆動手段により相互に逆回転させることにより、一
対の商品収納コラムを、その窓を相互に外側に向けて隣
接させて配設することができると共に、両スパイラル部
材に挿填する商品を、それぞれ箱体の奥側に傾くように
挿填することができる。したがって、単一の箱体を間仕
切で仕切った状態で、一対のスパイラル部材を収納する
ことができると共に、この両スパイラル部材に挿填した
商品を、同一の姿勢で払い出すことができる。また、こ
の単一の箱体に収容した一対のスパイラル部材に、それ
ぞれ異なる商品を収納することができる。

【００１０】請求項３の商品収納コラムによれば、請求
項２の商品収納コラムの長所を生かした状態で、モータ
を１台省略することでき、コストの上昇を抑制すること
ができる。

【００１１】

【実施例】以下、添付図面を参照して、本発明の一実施
例に係る商品収納コラムを、箱詰めの冷凍食品などを販
売する自動販売機に適用した場合について説明する。図
１はこの商品収納コラムの裁断正面図であり、図２はそ
の側面図である。両図に示すように、この商品収納コラ
ム１は、箱体２の内部に、一対のスパイラル部材３，３
を収容して構成されており、各スパイラル部材３は、そ
の上端部で、箱体２の上端に設けた駆動機構（駆動手
段）４に連結されている。両スパイラル部材３，３は、
相互に逆巻きに形成され、かつ逆方向に交互に回転され
るようになっている。各スパイラル部材３の間隙には、
商品Ａが上下方向に多数挿填されており、各スパイラル
部材３が、販売指令に基づいて回転すると、その最下位
にある商品Ａから１個ずつ下方に払い出される。

【００１２】箱体２は、前面にローディング用の扉５が
設けられると共に、左右の中間部に介在させた仕切板６
により間仕切られており、これにより、左右に一対の商
品収納スペース７，７が構成されている。また、箱体２
の下端は開放されており、各商品収納スペース７に対応
させて一対の払出し口８，８が形成されている。両商品
収納スペース７，７には、それぞれスパイラル部材３，
３が収納され、両スパイラル部材３，３には、相互に内
側に、かつ奥側に傾いた状態で商品Ａが挿填されてい
る。箱体２の左右の両側板２ａ，２ａには、それぞれ上
下方向に延びる窓９，９が形成されており、この窓９に
スパイラル部材３の一部が臨んで、各スパイラル部材３
は、仕切板６と、この窓９の両縁部９ａ，９ａに摺接し
た状態で、回転されるようになっている。また、各商品
収納スペース７は、図３に示すように、収納される商品
Ａの平面形状とほぼ同形状の平面形状を有しており、ス
パイラル部材３の回転に伴う、商品Ａの共廻りを規制で
きるようになっている。

【００１３】各スパイラル部材３は、螺旋状に形成され
たスチール製の部材であり、上端部で後述する駆動機構
４の各出力軸１３に連結され、その鉛直軸廻りに回転さ
れる。この回転は、仕切板６と、窓９の両縁部９ａ，９
ａとの３箇所で案内され、回転ブレが生じないようにな
っている。この場合、一方の（図示左側の）スパイラル
部材３は左巻きに、他方の（図示右側の）スパイラル部
材３は右巻きに形成され、相互に逆回転されるようにな
っている。

【００１４】駆動機構４は、図４に示すように、正逆回
転可能なモータ１０と、モータ１０の出力歯車１１と、
出力歯車１１に左右両側から噛み合う一対の作動歯車
（作動部材）１２，１２と、スパイラル部材３が連結さ
れた一対の出力軸（作動部材）１３，１３と、各作動歯
車１２と各出力軸１３との間に介在された一対のワンウ
ェイクラッチ（クラッチ手段）１４，１４とを、ケース
１５に収容して構成されている。

【００１５】ワンウェイクラッチ１４は、出力軸１３と
同軸上に設けられており、これにより、モータ１０が正
転すると、そり回転動力は出力歯車１１からいずれか一
方の作動歯車１２に伝達され（他方の作動歯車１２は空
転する）、出力軸１３を介して、一方のスパイラル部材
３が回転する。また、モータ１０が逆転すると、そり回
転動力は出力歯車１１から他方の作動歯車１２に伝達さ
れ、出力軸１３を介して、他方のスパイラル部材３が回
転する。すなわち、図示左側の左巻のスパイラル部材３
は右回転し、図示右側の右巻のスパイラル部材３は左回
転し、それぞれ、それぞれ挿填された商品Ａを下降させ
る方向に回転する。なお、図示の符号１６は、スパイラ
ル部材３の回転を停止させる（１回転）停止スイッチで
ある。

【００１６】ここで、商品収納コラム１の商品払出し動
作を簡単に説明する。各商品収納スペース７に、図１に
示すように多数の商品Ａが収納された状態から、販売指
令によりモータ１０が回転（正転）を開始すると、ワン
ウェイクラッチ１４の作用により、いずれか一方のスパ
イラル部材３が回転する。スパイラル部材３が回転する
と、商品Ａは箱体２に回転を規制された状態で、ゆっく
り下降してゆき、スパイラル部材３が１回転したところ
で、最下位の商品Ａがスパイラル部材３の下端から外れ
て、下方に落とし込まれる。また、次の販売指令により
モータ１０が回転（逆転）を開始すると、こんどは他方
のスパイラル部材３が回転し、全く同様に、スパイラル
部材３が１回転したところで、最下位の商品Ａがスパイ
ラル部材３の下端から外れて、下方に落とし込まれる。
このように販売指令により、モータ１０が交互に正逆回
転され、両商品収納スペース７，７から交互に商品Ａが
払い出される。

【００１７】なお、上記の場合は、両商品収納スペース
７，７に同一の商品Ａを収納した場合であり、両商品収
納スペース７，７にそれぞれ異なる商品Ａを収納するこ
とも可能である。かかる場合には、選択ボタンからの信
号により、モータ１０の回転方向を制御し、該当する商
品Ａが挿填されている方のスパイラル部材３を回転させ
る。

【００１８】以上のように本実施例によれば、回転する
スパイラル部材３を、仕切板６と窓の縁部９ａ，９ａと
の３箇所に案内するようにしているので、スパイラル部
材３を安定に回転させることができ、従来のスパイラル
部材３と異なり、回転軸や下側の軸受などを省略するこ
とができる。このため、一のスパイラル部材３に１列に
商品Ａを挿填することができると共に、商品Ａの詰まり
などが防止され、商品Ａの円滑な払い出しが可能にな
る。また、その際、スパイラル部材３の各間隙に挿填さ
れる商品Ａを、箱体２の奥側に傾くように挿填している
ので、商品Ａを押さえる部材が不要となると共に、商品
Ａのローディング作業が極めて容易になる。

【００１９】さらに、左右のスパイラル部材３，３を、
相互に逆巻にし、相互に逆回転させるようにしているの
で、商品収納コラム１に仕切板６を取り付けることで、
単一の箱体２内に一対のスパイラル部材３，３を収容す
ることができ、一対のスパイラル部材３，３を設けて
も、商品収納コラム１全体を比較的コンパクトに構成す
ることができる。また、これら両スパイラル部材３，３
に挿填する商品Ａを、それぞれ箱体２の奥側に傾くよう
に挿填することができ、同一の姿勢で払い出すことがで
きる。このため、払い出した後の商品Ａの搬送を、極め
て容易に行うことができる。さらに、この一対のスパイ
ラル部材３，３に、それぞれ異なる商品Ａを収納するこ
とができ、商品Ａの種類を増やすことができる。

【００２０】一方、駆動機構４にワンウェイクラッチ１
４を併設するようにしているので、相互に逆転する一対
のスパイラル部材３，３を、１台のモータ１０で作動さ
せることができ、コストの上昇を抑制することができ
る。。

【００２１】なお、本実施例では、一の箱体を仕切っ
て、一対のスパイラル部材を収容するようにしている
が、一の箱体に一のスパイラル部材を収容するようにし
てもよい。また、各スパイラル部材に対応して、モータ
をそれぞれ設けるようにしてもよい。

【００２２】

【発明の効果】以上のように、本発明の自動販売機の商
品収納コラムによれば、一定のスペースに多種類の商品
を収納することができ、また、商品の挿填、払い出しを
円滑に行うことができると共に、商品の払い出し姿勢を
一定にすることができる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例に係る自動販売機の商品収納コ
ラムの裁断正面図である。

【図２】実施例の商品収納コラムの側面図であるであ
る。

【図３】実施例の商品収納コラムの拡大裁断平面図であ
る。

【図４】実施例の商品収納コラムの部分拡大裁断正面図
である。

【符号の説明】

１ 商品収納コラム ２ 箱体 ３ スパイラル部材 ４ 駆動機構 ６ 仕切板 ８ 払出し口 ９ 窓 ９ａ 縁部 １４ ワンウェイクラッチ Ａ 商品

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 底部に商品の払出し口が形成され、商品
   とほぼ同一の平面形状を有する箱体と、当該箱体内に収
   納され鉛直軸線廻りに回転するスパイラル部材と、当該
   箱体の上端に設けられ当該スパイラル部材を回転させる
   駆動手段とを備え、 前記スパイラル部材の間隙に挿填した商品を、前記箱体
   により回転を規制した状態で、前記駆動手段による当該
   スパイラル部材の回転により、最下位のものから払い出
   すようにした自動販売機の商品収納コラムにおいて、 前記箱体の一方の側板には、前記スパイラル部材の一部
   がはみ出す窓が形成され、 前記スパイラル部材は、上端部で前記駆動手段に連結吊
   下され、かつ前記一方の側板の窓の縁部および前記他方
   の側板の内面に摺接していることを特徴とする自動販売
   機の商品収納コラム。
2. 【請求項２】 請求項１の自動販売機の商品収納コラム
   の一対を一組とし、当該両商品収納コラムの前記スパイ
   ラル部材を、相互に逆巻にして左右対称に配設すると共
   に前記駆動手段により相互に逆回転させることを特徴と
   する自動販売機の商品収納コラム。
3. 【請求項３】 請求項２の自動販売機の商品収納コラム
   において、前記一対の駆動手段は、単一のモータと、前
   記一対のスパイラル部材にそれぞれ連結された一対の作
   動部材と、前記モータの正転時に当該モータから前記一
   方の作動部材に動力を伝達すると共に、当該モータの逆
   転時に当該モータから前記他方の作動部材に動力を伝達
   するクラッチ手段とを有することを特徴とする自動販売
   機の商品収納コラム。