JP4233853B2 - 眼用レンズのマーキング方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、眼用レンズのマーキング方法に係り、特に、光を照射することにより、眼用レンズ材料中のローダミン色素誘導体を発色せしめて、色の変化が生ぜしめられ得るようにした眼用レンズを用い、そのような眼用レンズを有利にマーキングする方法に関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来より、コンタクトレンズや眼内レンズ等の眼用レンズには、装用時におけるレンズの表裏や左右を判別したり、レンズ規格やメーカー名等を表示したりする等の目的から、数字、アルファベット等の文字や図形、記号等からなるマークが、付されている。
【0003】
ところで、上述せる如き文字や図形、記号等からなるマークを、眼用レンズに対してマーキングする手法としては、これまでに、各種の手法が採用されてきており、例えば、顔料や色素を用いて、レンズ表面に転写したり、又はレンズ表面を後染めする等して、マークを印刷する手法(特許文献1,2参照)や、レーザーにより、眼用レンズに所望とするマークを、焼付け、刻印したりする方法(特許文献3,4参照)等が、知られている。
【0004】
しかしながら、前者の印刷手法によって形成されたマークにあっては、洗浄時の擦り洗いや、繰返しの消毒等によって、顔料や色素が溶出したり、マークが脱色したり、剥がれたりすることが、懸念されている。しかも、印刷法にて眼用レンズをマーキングすると、多くの工程数(例えば、印刷後の乾燥工程等)を要し、また装置も必要になると共に、眼用レンズの取扱い頻度が増加し、その結果、不良品率が高まってしまい、そのため、コストの上昇が招来され、経済性が悪化するという問題も惹起されているのである。
【0005】
また一方、後者のレーザーマーキング手法にあっては、形成されるマークが見難いと共に、レンズ表面に溝乃至は凹部が形成されるところから、焼付け部分のレンズ厚みが薄くなったり、レンズ材料の劣化を招くことによって、レンズの機械的強度の低下が招来されたり、また、かかる焼付け部分の溝乃至は凹部には、汚れが溜まり易いことから、眼刺激の原因となる等といった問題が内在しているのである。
【0006】
さらに、特開平6−258604号公報(特許文献5)には、図柄層を一構成層とする転写層が設けられてなる転写材を用いて、モールド成形を行なうことにより、かかる転写層がコンタクトレンズに埋入されて、それらの表面が面一とされた構造の絵付コンタクトレンズが明らかにされており、そこでは、図柄層の着色剤として、蛍光物質であるローダミンが例示されているのであるが、このような構成のコンタクトレンズにあっても、洗浄時の擦り洗いや、繰返しの消毒等によって、着色剤が溶出したり、図柄が脱色したり、剥がれたりすることが懸念されているのである。
【0007】
このため、本発明者等は、擦り洗い等によるマークの脱色やレンズの機械的強度の低下等の問題が惹起されることなく、鮮明で且つ識別の極めて容易なマークを形成し得る眼用レンズのマーキング方法を得るべく、種々検討したところ、眼用レンズを与える所定の重合性モノマー組成物に対して、予め、目的とする着色作用を発揮するローダミン色素誘導体を添加し、そして、かかる重合性モノマー組成物の重合を行なうことにより、そのような重合反応と共に、重合性モノマー組成物中のローダミン色素誘導体の色が消色乃至は褪色する一方、更に、そのように重合して得られた重合体から形成される眼用レンズに対して、光照射を行なうことにより、その光が照射せしめられた部分において、消色したローダミン色素誘導体の色が復活することが、明らかとなったのである。
【0008】
【特許文献1】
特開平4−270312号公報
【特許文献2】
特開昭62−288812号公報
【特許文献3】
特開平6−31654号公報
【特許文献4】
特開昭57−210317号公報
【特許文献5】
特開平6−258604号公報
【0009】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、光の照射により、受光した部分において、色変化が生ぜしめられ得る特徴を有する眼用レンズ、並びに、そのような眼用レンズを用いてマーキングを行なう方法を提供することにある。
【0010】
また、本発明の他の課題とするところは、擦り洗い等によるマークの脱色やレンズの機械的強度の低下等の問題が惹起されることなく、鮮明で且つ識別の極めて容易なマークを形成し得る眼用レンズ、並びに、そのような眼用レンズのマーキング方法を提供することにある。
【0011】
【解決手段】
そして、本発明は、上述の如き技術的課題を解決するために為されたものであって、その要旨とするところは、アルキル(メタ)アクリレートを必須の重合成分として含有する重合性モノマー組成物を、ローダミン色素誘導体の存在下において、重合することにより得られた、該ローダミン色素誘導体を消色状態において含有する重合体からなる眼用レンズであって、光の照射により、前記ローダミン色素誘導体が発色せしめられ得る特徴を有する眼用レンズを用いることにある。
【0012】
すなわち、かくの如き本発明に従う眼用レンズにあっては、それを与える重合性モノマー組成物の必須の構成成分(重合成分)として、アルキル(メタ)アクリレートが採用されると共に、かかる重合性モノマー組成物の重合に先立って、該重合性モノマー組成物中に、ローダミン色素誘導体が含有せしめられ、そして、そのようなローダミン色素誘導体の存在下において、重合性モノマー組成物の重合を行なうことにより得られた重合体にて形成されているところから、未だそのメカニズムは解明されてはいないが、重合過程において、重合性モノマー組成物に含有せしめられたローダミン色素誘導体の色が褪色して、該ローダミン色素誘導体を消色状態において含有したものとなっているのであり、また、そのような眼用レンズに対して、光を照射すれば、光が照射せしめられた部分において、消色したローダミン色素誘導体の色が復活するのである。
【0013】
したがって、上述せる如き眼用レンズの所定の部位に対して、所望とするマーク形状となるように、所定の光照射を行なえば、光が照射せしめられた所定の部位が有利に着色(変色)せしめられ、鮮明で且つ識別の極めて容易なマークを形成することが出来るのである。特に、本発明に従う眼用レンズにあっては、眼用レンズの厚さ方向に貫通した着色を施すことも可能であり、極めて識別が容易なマークを形成することが可能となっているのである。
【0014】
また、そのような眼用レンズ、例えば、コンタクトレンズを眼に装用すれば、太陽光や、照明光等を自然に受光することとなって、それにより、コンタクトレンズ全体が徐々に色付き、使用期間を確認するためのインジケーターとしての作用を奏するようにもなる。
【0015】
なお、かかる本発明に従う眼用レンズの好ましい態様の一つによれば、前記ローダミン色素誘導体としては、下記一般式(I)にて示される化合物が、好適に採用されることとなる。
【化2】
Figure 0004233853
[但し、式中、X,Yは、それぞれ独立して、NH2 、NHMe、NHEt、NMe2 、又はNEt2 を示し、R1 は、H、Me、又はEtを示し、R2 は、H又はMeを示し、Zは、H、CH2=C(CH3)COO−、CH2=C(CH3)COO(CH2)n−、又はCH2=C(CH3)COO(CH2)n−O−を示す。なお、nは、1〜6の整数である。]
【0016】
また、本発明における好ましい態様の他の一つによれば、前記アルキル(メタ)アクリレートとしては、そのアルキル基が、1〜4の炭素数であるものが有利に採用され、このようなアルキル(メタ)アクリレートを採用することによって、重合時のローダミン色素誘導体の消色乃至は褪色や、光照射時のローダミン色素誘導体の発色が、より効果的に実現され得るようになる。
【0017】
さらに、本発明における好ましい態様の別の一つによれば、前記アルキル(メタ)アクリレートは、前記重合性モノマー組成物中に、少なくとも10重量%以上の割合で含有せしめられていることが望ましい。
【0018】
加えて、本発明は、上述せる如き眼用レンズの所定の部位に対して、光を照射することにより、前記ローダミン色素誘導体を発色せしめて、該所定の部位に対応したマークを形成せしめることを特徴とする眼用レンズのマーキング方法をも、その要旨とするものである。
【0019】
このような本発明に従う眼用レンズのマーキング方法にあっては、光照射によって、ローダミン色素誘導体を発色させることにより、所定の部分を着色し、所定のマーク、例えば、文字や図形、記号等を現出せしめるようにしているところから、鮮明且つ識別の極めて容易なマークが有利に形成され得るようになっているのである。また、そのようにして形成されたマークは、印刷等によって眼用レンズ表面に固着されたもの等とは異なり、レンズ本体自体が発色することによって形成されているところから、擦り洗い等によって脱色するようなこともなく、しかも、レンズ表面に、凹部等が形成されるものでもないところから、眼用レンズの機械的強度の低下が惹起されることもないのである。
【0020】
因みに、光照射によって、所望とする形状のマークを形成せしめるには、所定のマーク形状の光透過部が設けられたマスク材を用い、かかるマスク材を介して眼用レンズに光照射を行なったり、また、所定のマーク形状となるようにレーザー光を走査して、照射する等の手法が、適宜に採用されることとなる。尤も、後者のレーザー光を照射する場合には、レンズ表面を刻印するものでないことは、言うまでもないところである。
【0021】
さらに、本発明における別の好ましい態様によれば、前記照射光が、320〜420nm、更に好ましくは、350〜380nmの波長領域の光を含んでいることが望ましく、このような光を照射すれば、より一層効果的に、ローダミン色素誘導体の発色を実現することが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
ところで、本発明に従う眼用レンズは、アルキル(メタ)アクリレートを、重合体の必須の構成成分(重合成分)として用い、そして、かかるアルキル(メタ)アクリレートを少なくとも含有する重合性モノマー組成物を、ローダミン色素誘導体の存在下において、重合することによって、得られるものである。なお、本明細書において、「・・・(メタ)アクリレート」なる表記は、「・・・アクリレート」及び「・・・メタクリレート」を含む総称として用いられており、また、その他の(メタ)アクリル誘導体についても同様である。更に、「Me」なる表記は、よく知られているように、「メチル基」を表わす一方、「Et」なる表記は、「エチル基」を表わすことは、言うまでもないところである。
【0023】
具体的には、上述せる如き重合性モノマー組成物の重合に先立って、該重合性モノマー組成物中に、添加、溶解せしめられるローダミン色素誘導体は、従来より、着色剤等として使用されているローダミン色素や、それらのローダミン色素から誘導される化合物であって、アルキル(メタ)アクリレートを少なくとも含む重合性モノマー組成物中に、添加、溶解せしめられることにより、かかる重合性モノマー組成物を、ローダミン色素誘導体に応じた所定の色に着色(変色)せしめるものである。
【0024】
そして、そのようなローダミン色素誘導体としては、前記一般式(I)にて示されるものが、好適に用いられることとなる。
【0025】
なお、かかる一般式(I)において、X,Yは、それぞれ独立して、NH2 、NHMe、NHEt、NMe2 、又はNEt2 を示している。また、R1 は、H、Me、又はEtを示す一方、R2 は、H又はMeを示す。更に、Zは、H、CH2=C(CH3)COO−、CH2=C(CH3)COO(CH2)n−、又はCH2=C(CH3)COO(CH2)n−O−を示し、nは、1〜6の整数を示す。
【0026】
より具体的には、かくの如き前記一般式(I)にて示されるローダミン色素誘導体として、例えば、下記表1及び表2に示されるものを、例示することが出来る。
【表1】
Figure 0004233853
【表2】
Figure 0004233853
【0027】
そして、本発明においては、ローダミン色素誘導体の1種、或いは2種以上が、適宜に選択されて、単独で乃至は組み合わされて用いられ、重合性モノマー組成物中に溶解、含有せしめられることとなるのである。
【0028】
なお、上記したローダミン色素誘導体は、重合性モノマー組成物の100重量部に対し、換言すれば、全重合成分の合計量の100重量部に対し、0.0005〜0.1重量部、好ましくは、0.001〜0.01重量部となる割合において、添加されることが望ましい。何故ならば、かかる添加量が、0.1重量部より多い場合には、ローダミン色素誘導体が重合性モノマー組成物に溶解し難くなると共に、得られた眼用レンズに光を照射すると、色が付き過ぎて、光線透過率が低下する可能性があるからであり、また、0.0005重量部未満の場合には、得られた眼用レンズに光を照射しても、着色が充分でなく、色が見え難くなる傾向があるからである。
【0029】
一方、上述せる如きローダミン色素誘導体が、添加、溶解せしめられる重合性モノマー組成物は、重合成分(重合性モノマー)として、少なくとも、アルキル(メタ)アクリレートを含有している必要あり、かかるアルキル(メタ)アクリレートが重合性モノマー組成物中に存在せしめられることによって、そのメカニズムは明らかではないものの、重合過程において、ローダミン色素誘導体の色が消色乃至は褪色し、そして、かかる重合により得られた重合体にあっては、ローダミン色素誘導体が消色状態において該重合体中に含有乃至は結合含有せしめられるようになるのである。
【0030】
そして、そのような必須の重合成分たるアルキル(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のアルキルエステルを挙げることが出来る。なお、これらの中でも、ローダミン色素誘導体の溶解性や重合過程における消色性乃至は褪色性の良さ等の点から、特に、アルキルエステルにおけるアルキル基の炭素数が1〜4である、アルキル(メタ)アクリレートが好ましく、更に、それらの中でも、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレートが、望ましく用いられることとなる。
【0031】
また、そのようなアルキル(メタ)アクリレートは、重合成分からなる重合性モノマー組成物中に、一般に、少なくとも10重量%以上、好ましくは20重量%以上の割合において含有せしめられることが望ましい。なお、その配合量が、10重量%未満の場合には、重合性モノマー組成物へのローダミン色素誘導体の溶解性が低下する傾向があり、また、重合過程におけるローダミン色素誘導体の褪色性も低下する恐れがある。更に、このアルキル(メタ)アクリレートの配合量の上限としては、特に制限されるものではないものの、一般に、99.9重量%以下、特に、99重量%以下の割合が、好適に採用されることとなる。
【0032】
さらに、上述せる如きアルキル(メタ)アクリレートを必須の構成成分とする重合性モノマー組成物には、重合成分の他の一つとして、通常、架橋剤(架橋性モノマー)が、配合される。なお、そのような架橋剤としては、眼用レンズの架橋に一般的に用いられている公知の各種の架橋剤であれば、特に限定されるものではなく、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、メタクリロイルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジアリルフマレート、ジアリルフタレート、アジピン酸ジアリル、アジピン酸ジビニル、α−メチレン−N−ビニルピロリドン、4−ビニルベンジル(メタ)アクリレート、3−ビニルベンジル(メタ)アクリレート、2,2−ビス((メタ)アクリロイルオキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス((メタ)アクリロイルオキシフェニル)プロパン、1,2−ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシヘキサフルオロイソプロピル)ベンゼン、1,3−ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシヘキサフルオロイソプロピル)ベンゼン、1,4−ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシヘキサフルオロイソプロピル)ベンゼン、1,2−ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,3−ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,4−ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシイソプロピル)ベンゼン、N,N′−ビスアクリロイルシスタミン、メチレンビスアクリルアミド等を例示することが出来、これらのうちの1種或いは2種以上が、適宜に選択されて、単独で乃至は混合して用いられるのである。
【0033】
なお、上述せる如き架橋剤の中でも、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、4−ビニルベンジル(メタ)アクリレートは、得られる眼用レンズに対して、良好な機械的強度を付与し、共重合性を向上せしめる等の作用を極めて効果的に発揮することが出来るところから、特に好適に採用され得ることとなる。
【0034】
そして、上述せる如き架橋剤の配合割合としては、重合性モノマー組成物(全重合成分)の0〜15重量%、より好ましくは、0.1〜10重量%が好適に採用され得るのである。何故ならば、かかる配合割合が多過ぎる場合には、得られる重合体、ひいては眼用レンズが、脆くなる傾向があるからである。
【0035】
加えて、上述せる如き重合性モノマー組成物には、更に必要に応じて、その他の重合性モノマーを、任意成分として、含有せしめることも可能である。なお、そのような任意成分の重合性モノマー組成物(全重合成分)に占める配合割合としては、前述せる如く、アルキル(メタ)アクリレートの配合割合が少なくとも10重量%以上となるように、0〜90重量%、更に好ましくは、0〜80重量%であることが望ましい。これは、任意成分の配合量が多くなり過ぎると、重合性モノマー組成物へのローダミン色素誘導体の溶解性が低下する恐れがあるからである。
【0036】
ここにおいて、上記した任意成分としては、必須成分であるアルキル(メタ)アクリレートと共重合可能な重合性モノマーであれば、特に限定されるものではなく、従来より、眼用レンズを与える構成成分として採用されているものが、何れも採用され得るのである。例えば、眼用レンズとして、コンタクトレンズを作製する場合には、得られる重合体に、酸素透過性や耐汚染性を付与するために、シリコン含有(メタ)アクリレートや、シリコン含有スチレン誘導体、フッ素含有スチレン誘導体、フッ素含有アルキル(メタ)アクリレート、シリコン含有マクロモノマー等が好適に用いられ、また、機械的強度や硬度を向上させるためには、スチレン又はその誘導体、上述せる如きアルキル(メタ)アクリレート以外のアルキル(メタ)アクリレートや、(メタ)アクリル酸等が、好適に用いられることとなる。
【0037】
具体的には、上例の重合性モノマーのうち、シリコン含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、ペンタメチルジシロキサニルメチル(メタ)アクリレート、ペンタメチルジシロキサニルプロピル(メタ)アクリレート、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレート、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレート、モノ[メチルビス(トリメチルシロキシ)シロキシ]ビス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレート、トリス[メチルビス(トリメチルシロキシ)シロキシ]シリルプロピル(メタ)アクリレート、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセロール(メタ)アクリレート、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセロール(メタ)アクリレート、モノ[メチルビス(トリメチルシロキシ)シロキシ]ビス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセロール(メタ)アクリレート、トリメチルシリルエチルテトラメチルジシロキサニルプロピルグリセロール(メタ)アクリレート、トリメチルシリルメチル(メタ)アクリレート、トリメチルシリルプロピル(メタ)アクリレート、トリメチルシリルプロピルグリセロール(メタ)アクリレート、ペンタメチルジシロキサニルプロピルグリセロール(メタ)アクリレート、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルエチルテトラメチルジシロキサニルメチル(メタ)アクリレート、テトラメチルトリイソプロピルシクロテトラシロキサニルプロピル(メタ)アクリレート、テトラメチルトリイソプロピルシクロテトラシロキシビス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0038】
また、シリコン含有スチレン誘導体としては、例えば、トリメチルシリルスチレン、トリス(トリメチルシロキシ)シリルスチレン等が挙げられる一方、フッ素含有スチレン誘導体としては、例えば、o−フルオロスチレン、m−フルオロスチレン、p−フルオロスチレン、トリフルオロスチレン、パーフルオロスチレン、p−トリフルオロメチルスチレン、o−トリフルオロメチルスチレン、m−トリフルオロメチルスチレン等が挙げられる。
【0039】
さらに、フッ素含有アルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロ−tert−ペンチル(メタ)アクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−tert−ヘキシル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6−オクタフルオロヘキシル(メタ)アクリレート、2,3,4,5,5,5−ヘキサフルオロ−2,4−ビス(トリフルオロメチル)ペンチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロペンチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロヘプチル(メタ)アクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8−ドデカフルオロオクチル(メタ)アクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,7−トリデカフルオロヘプチル(メタ)アクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10−ヘキサデカフルオロデシル(メタ)アクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,11−オクタデカフルオロウンデシル(メタ)アクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,11,11−ノナデカフルオロウンデシル(メタ)アクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,11,12,12−エイコサフルオロドデシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−4,4,5,5,6,7,7,7−オクタフルオロ−6−トリフルオロメチルヘプチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−4,4,5,5,6,6,7,7,8,9,9,9−ドデカフルオロ−8−トリフルオロメチルノニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,11,11,11−ヘキサデカフルオロ−10−トリフルオロメチルウンデシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0040】
加えて、シリコン含有マクロモノマーは、分子中にシリコン(Si)を結合含有する、従来から公知のマクロモノマーであり、代表的には、特開平2−188717号公報や、特開平2−213820号公報、特開平3−43711号公報等に示されている両末端に重合性基を有するポリシロキサンマクロモノマーや、重合性基がウレタン結合を介してシロキサン主鎖に結合しているポリシロキサンマクロモノマー等を例示することが出来る。
【0041】
また、スチレン又はその誘導体としては、例えば、スチレン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、トリメチルスチレン、tert−ブチルスチレン、パーブロモスチレン、ジメチルアミノスチレン、α−メチルスチレン等を、例示することが出来る。
【0042】
さらに、上述せる如きアルキル(メタ)アクリレート以外のアルキル(メタ)アクリレートは、上記の必須の重合成分として採用されるアルキル(メタ)アクリレートとは異なるアルキル(メタ)アクリレートであって、その炭素数は何等限定されるものではなく、例えば、イソブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、tert−ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−メチルブチル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキル(メタ)アクリレートを、例示することが出来る。
【0043】
加えて、上述せる如き重合性モノマーの他にも、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、イソプロピルアクリルアミド等の重合性モノマーを、任意成分として、重合性モノマー組成物中に配合せしめることも可能である。
【0044】
そして、上述せる如き任意成分のうちの1種又は2種以上が、目的とする眼用レンズに必要とされる特性に応じて、適宜に選択されて、用いられ得るのである。また、これら任意成分は、上述せるように、それらの合計量において、90重量%以下、好ましくは80重量%以下となる割合で用いられることとなるのである。
【0045】
そして、上述せる如き各種の重合成分(アルキル(メタ)アクリレート、架橋剤、任意成分)を、目的とする眼用レンズの種類(例えば、コンタクトレンズの場合には、ハード、ソフト、非含水性、含水性等)等に応じて、それぞれ、所期の含有割合となるように適宜に配合せしめて重合性モノマー組成物と為し、更に、それら重合性モノマー組成物に対して、ローダミン色素誘導体を添加、含有せしめるのである。このようにして、ローダミン色素誘導体が添加、含有せしめられた重合性モノマー組成物は、ローダミン色素誘導体が溶解せしめられることにより、添加されたローダミン色素誘導体に応じた色に着色せしめられることとなる。
【0046】
而して、このようにして、ローダミン色素誘導体が溶解せしめられた重合性モノマー組成物に対して、重合開始剤を適宜に添加して、従来から公知の各種の手法にて重合させることにより、目的とする本発明に従う眼用レンズが得られるのであるが、本発明に従う眼用レンズには、更に必要に応じて、従来から眼用レンズに一般的に用いられている各種の添加剤、例えば、眼用レンズに紫外線吸収性を付与したり、眼用レンズを着色するために、紫外線吸収剤や、上記したローダミン色素誘導体以外の色素等を、従来と同様に、添加せしめて、レンズ構成成分の一つとすることも可能である。このように、ローダミン色素誘導体以外の色素を添加する場合には、重合後の光照射によって発色される部分(マーク部)と、それ以外の部分の色調が異なって、発色部(マーク部)がより一層強調されるようになる。なお、ローダミン色素誘導体以外の色素等の添加剤は、本発明の目的を阻害しないものであり、また阻害しない量的範囲において、用いられることとなることは、勿論、言うまでもないところである。
【0047】
ところで、重合手法としては、例えば、重合開始剤を重合性モノマー組成物に添加した後、該重合性モノマー組成物を室温〜約120℃の温度範囲で徐々に或いは段階的に加熱して重合せしめる熱重合法や、マイクロ波、紫外線、放射線(γ線)等の電磁波を照射して重合せしめる光重合法等が挙げられ、何れも採用可能であるが、より好ましくは、重合後の消色性乃至は褪色性が良好である熱重合が、望ましい。更に、重合形式としては、塊状重合法や、溶媒等を用いた溶液重合法があり、また、その他の各種の手法が採用されても、何等差支えない。
【0048】
また、眼用レンズの成形方法(加工方法)にあっても、特に限定されるものではなく、重合性モノマー組成物を適当な重合型内又は重合容器内に収容して、かかる重合型内又は重合容器内で重合を行ない、棒状、ブロック状、板状等の素材(重合体)を得た後、切削加工、研磨加工等の機械的加工によって所望の形状に成形する切削加工法や、所望とする形状を与える重合型を用意し、この重合型の成形キャビティ内に、所定の重合成分を収容して、型内で重合を行なって成形物を得る鋳型(モールド)法、更に必要に応じて、機械的に仕上げ加工を施すモールド法と切削加工法を組み合わせた方法等、当業者に従来から公知の各種の手法が、何れも、採用され得るのである。
【0049】
なお、上記した重合開始剤としては、採用する重合手法に見合ったものを、適宜選択すれば良く、一般に、熱重合の場合には、ラジカル重合開始剤が使用される一方、電磁波照射にて重合する場合には、光重合開始剤や増感剤が使用されることとなる。
【0050】
具体的には、ラジカル重合開始剤としては、従来から公知の各種のラジカル重合開始剤が適宜に選択されて用いられ得、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等を挙げることが出来る。
【0051】
一方、光重合開始剤としては、従来から公知の各種の光重合開始剤が採用され得、例えば、メチルオルソベンゾイルベンゾエート、メチルベンゾイルフォルメート、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル等のベンゾイン系光重合開始剤;2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、p−イソプロピル−α−ヒドロキシイソブチルフェノン、p−tert−ブチルトリクロロアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、α,α−ジクロロ−4−フェノキシアセトフェノン、N,N−テトラエチル−4,4−ジアミノベンゾフェノン等のフェノン系光重合開始剤;1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン;1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム;2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン等のチオキサントン系光重合開始剤;ジベンゾスバロン;2−エチルアンスラキノン;ベンゾフェノンアクリレート;ベンゾフェノン;ベンジル等が挙げられる。
【0052】
そして、上述せる如き重合開始剤は、単独で又は2種以上を混合して用いることが出来、その添加量としては、充分な速度で重合反応を進行させるために、重合性モノマー組成物(全重合成分)の100重量部に対して、0.005重量部以上、より好適には、0.01重量部以上の割合となるように調節することが望ましい。また、得られる眼用レンズに気泡が発生するといった問題を防止するために、重合開始剤の添加量の上限としては、全重合成分の100重量部に対して、通常、2重量部以下、より好ましくは、1重量部以下の割合となるように調整することが望ましい。
【0053】
而して、重合成分が重合せしめられることにより、目的とするコンタクトレンズや眼内レンズ等の眼用レンズが得られることとなるのであるが、本発明においては、かかる重合過程において、ローダミン色素誘導体の色が、重合反応と共に、徐々に消色乃至は褪色して、得られる重合体には、ローダミン色素誘導体が、完全に消色した状態、或いは略消色した状態において、含有せしめられることとなる。また、このようにして得られた重合体からなる眼用レンズは、透明性に優れると共に、眼用レンズに必要とされる物性も充分に確保されたものとなる。更に、このような重合体からなる眼用レンズにあっては、光が照射せしめられることにより、光を受けた部分において、ローダミン色素誘導体が発色(再発色)せしめられ得るといった特徴を有するものとなっているのである。なお、光照射によって、一旦発色せしめられると、熱等をかけても、眼用レンズの色は消色乃至は褪色することはない。
【0054】
このため、得られた眼用レンズの所定の部位に対して、所望とするマーク形状となるように光照射を行なえば、光を受けた部分が発色せしめられて、鮮明で且つ識別の極めて容易なマークを形成することが出来るのである。特に、本発明にあっては、光照射によって、レンズ本体が着色せしめられるところから、眼用レンズの厚さ方向に貫通した着色を施すことも可能となり、眼用レンズのどの面から見ても、極めて容易に識別することが出来るマークが形成され得るのである。
【0055】
具体的には、上述せる如くして得られた眼用レンズをマーキングするに際しては、所望とするマーク形状の光透過部が設けられたマスク材を用い、かかるマスク材にて眼用レンズを覆って、光照射を行なうことにより、所望とするマークを形成せしめる手法や、また、所望とするマーク形状となるように、光源或いは眼用レンズを移動せしめることにより、眼用レンズの所定の部位に、レーザー光を照射せしめて、マークを形成せしめる手法等が、適宜に採用され得るのである。なお、前者の手法において、マスク材の材質としては、光を遮蔽するものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、紙、アルミ箔等を例示することが出来る。
【0056】
また、上述せるように、ローダミン色素誘導体を再び発色せしめるために、眼用レンズに対して照射される光としては、特に限定されるものではなく、太陽光等の自然光であっても、或いは、白熱ランプ、蛍光灯、レーザー光等の人工光源であっても、何等差支えないのであるが、好ましくは、320〜420nm、更に好ましくは、350〜380nmの波長領域の光を含んでいることが望ましく、このような波長領域の光を照射すれば、より一層効果的に、ローダミン色素誘導体の発色を実現することが可能となる。因みに、320nm以下の波長の光を照射すると、材料劣化が招来される恐れがあり、また、420nm以上の波長の光の場合には、照射時間が長くなったり、完全な再発色が阻害されたりする等して、ローダミン色素誘導体の発色性が低下する恐れがあるところから、出来る限り、上述の波長領域の光が照射せしめられることが、望ましいのである。
【0057】
また、照射光のエネルギー量としては、0.1〜50mW/cm2 、更に好ましくは、1〜30mW/cm2 であることが望ましい。何故ならば、大き過ぎると、材料劣化を招来する恐れがあるからであり、また、小さくなり過ぎると、ローダミン色素誘導体が充分に発色せず、発色性が低下するからである。
【0058】
さらに、マーキングを行なうための光の照射時間にあっては、マーキング対象である眼用レンズや採用する光の波長,エネルギー量等を考慮しつつ、適宜に決定されるものであるが、通常、1秒〜60分が採用されることとなる。なお、かかる照射時間が、1秒未満であると、ローダミン色素誘導体の発色を充分に実現することが出来なくなる恐れがあるからであり、また、60分を超えると、マーキング時間が長くなって、生産性が悪くなったり、材料劣化を招来する恐れがある。
【0059】
以上のように、本発明に従って眼用レンズのマーキングを実施すれば、形成されたマークは、印刷等によって、眼用レンズ表面に固着されたマーク等とは異なり、レンズ材料自体が発色することによって形成されているところから、擦り洗い等によって脱色するようなこともなく、また、レンズ表面に、凹部等が形成されるものでもないところから、眼用レンズの機械的強度の低下が惹起されるようなことも有利に防止され得ることとなるのである。
【0060】
ところで、本発明に従う眼用レンズ、特にコンタクトレンズにあっては、上述せる如きマーキングを実施する目的から、積極的に光照射を実施する場合だけでなく、通常の使用でも、つまり、眼に装用することにより、自然に受光する太陽光や、照明光等を受光するだけでも、使用期間の経過と共に、コンタクトレンズ中のローダミン色素誘導体が徐々に発色せしめられて、徐々に濃い色に色付いていくこととなる。従って、使用期間(有効期限)の終わりを示す色を予め設定すれば、使用期間を確認するためのインジケーター的な作用が奏され得るようにもなるのである。例えば、上述せる如くしてマーキングが施されたコンタクトレンズの場合、レンズ全体の色がマークと同様の色となって、マークが消失したときを、使用期間の終わりと設定すれば、装用者がコンタクトレンズの使用期間の終わりを確認することが可能となって、使用期間を過ぎたコンタクトレンズの使用による、眼への悪影響を回避することが出来るようにもなるのである。
【0061】
【実施例】
以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加え得るものであることが、理解されるべきである。
【0062】
−眼用レンズ材料の作製−
先ず、ローダミン色素誘導体として、上記表1に示されるローダミンBを準備すると共に、アルキル(メタ)アクリレートとして、メチルメタクリレートとエチルメタクリレートを準備した。また、架橋剤としては、エチレングリコールジメタクリレートを準備する一方、その他の重合成分(上記任意成分)として、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート、トリス(トリメチルシロキシ)シリルスチレン、トリフルオロエチルメタクリレートを準備した。更に、重合開始剤としては、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を準備した。
【0063】
そして、下記表3に示される配合割合となるように、ローダミン色素誘導体、アルキル(メタ)アクリレート、架橋剤、その他の重合成分、及び重合開始剤を、それぞれ、秤量して、三角フラスコ内で、配合,調合し、得られた実施例1〜5に係る液状物を、試験管に移した。なお、無色透明であった重合性モノマー組成物は、ローダミン色素誘導体を添加、溶解せしめることにより、何れも、ピンク色に着色せしめられた。
【0064】
次いで、重合成分が収容された実施例1〜5に係る試験管を、窒素雰囲気下にて、35℃の恒温水槽中にて40時間、次いで、50℃に昇温して、8時間保持することにより、重合成分の予備重合を実施した。そして、得られた予備重合物を、乾燥機に移し、50℃から120℃まで、徐々に昇温することにより、重合を完結させ、棒状の重合体(眼用レンズ材料)を得た。
【0065】
そして、得られた実施例1〜5に係る眼用レンズ材料について、次の評価基準で、重合後の消色乃至は褪色の評価を行ない、その結果を、下記表3に示した。
<重合後の消色性の評価基準>
・完全に消色した:○
・若干色が残っている:△
・全く消色しない:×
【0066】
また、得られた実施例1〜5に係る棒状の眼用レンズ材料を、旋盤にて、ボタン状に加工した後[図1(a)参照]、これに、360nmの紫外光(5mW/cm2 )を約30分間照射し、次の評価基準で、消色したローダミン色素誘導体の再発色を評価し、その結果を、下記表3に示した[図1(b)参照]。
<光照射後の発色性の評価基準>
・配合調合時の色に完全に戻っている:○
・配合調合時の色に比べ薄い:△
・全く再発色していない:×
【0067】
【表3】
Figure 0004233853
【0068】
上記表3の結果から明らかなように、実施例1〜5に係る眼用レンズ材料にあっては、ローダミン色素誘導体を消色状態において含有すると共に、光が照射せしめられることによって、発色することが分かる。このような眼用レンズ材料にて、眼用レンズを作製すれば、受光によって、変色する眼用レンズが得られる。
【0069】
−マーキング処理−
上記実施例1と同様な組成の配合調合物を、二枚のガラス板間で、80℃×1時間の条件にて、重合を行ない、板状の重合物を作製した。
【0070】
また、マスク材として、ハート型を切り抜いたアルミ箔を準備して、これを、上記で得られた板状の重合物に被せた後、上方から、360nmの紫外光(5mW/cm2 )を約30分間照射したところ、紫外光が照射された部分(マスクされていない部分)のみが、ピンク色に再発色することを確認した[図2参照]。
【0071】
さらに、主波長が360nmであるレーザー光を、上記で得られた板状の重合物に照射しつつ、かかる板状の重合物をレーザー光に対して相対的に移動せしめたところ、レーザー光が照射された部分のみが、ピンク色に再発色することを確認した。
【0072】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に従う眼用レンズにあっては、アルキル(メタ)アクリレートを必須の重合成分として含有する重合性モノマー組成物を、ローダミン色素誘導体の存在下において重合することにより、得られた重合体から形成されているところから、後の光の照射により、その受光した部分において、色変化(着色)が生ぜしめられ得る特徴を有している。
【0073】
そして、そのような眼用レンズに対して、光を照射せしめてマーキングを施すようにすれば、擦り洗い等によるマークの脱色やレンズの機械的強度の低下等の問題が有利に解消されると共に、鮮明で且つ識別の極めて容易なマークを形成し得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例において、重合後の眼用レンズ材料の写真であって、(a)は、光照射前の状態(無色透明)、(b)は、光照射後の状態(ピンク色)を示す。
【図2】実施例において、マスク材を用いて、ハート型のマーキングを行なった際の写真である。

Claims (6)

  1. アルキル(メタ)アクリレートを必須の重合成分として含有する重合性モノマー組成物を、ローダミン色素誘導体の存在下において、重合することにより得られた、該ローダミン色素誘導体を消色状態において含有する重合体からなる眼用レンズを用い、この眼用レンズの所定の部位に対して、光を照射することにより、前記ローダミン色素誘導体を発色せしめて、該所定の部位に対応したマークを形成せしめることを特徴とする眼用レンズのマーキング方法。
  2. 前記ローダミン色素誘導体が、下記一般式(I)にて示される化合物である請求項1に記載の眼用レンズのマーキング方法。
    Figure 0004233853
    [但し、式中、X,Yは、それぞれ独立して、NH2 、NHMe、NHEt、NMe2 、又はNEt2 を示し、R1 は、H、Me、又はEtを示し、R2 は、H又はMeを示し、Zは、H、CH2=C(CH3)COO−、CH2=C(CH3)COO(CH2)n−、又はCH2=C(CH3)COO(CH2)n−O−を示す。なお、nは、1〜6の整数である。]
  3. 前記アルキル(メタ)アクリレートのアルキル基が、1〜4の炭素数を有する請求項1又は請求項2に記載の眼用レンズのマーキング方法。
  4. 前記アルキル(メタ)アクリレートが、前記重合性モノマー組成物中に、少なくとも10重量%以上の割合で含有せしめられている請求項1乃至請求項3の何れか一つに記載の眼用レンズのマーキング方法。
  5. 前記照射光が、320〜420nmの波長領域の光を含んでいる請求項11乃至請求項4の何れか一つに記載の眼用レンズのマーキング方法。
  6. 前記照射光が、350〜380nmの波長領域の光を含んでいる請求項に記載の眼用レンズのマーキング方法。
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