JP3150771B2 - 眼用レンズ材料 - Google Patents

眼用レンズ材料

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JP3150771B2
JP3150771B2 JP19546592A JP19546592A JP3150771B2 JP 3150771 B2 JP3150771 B2 JP 3150771B2 JP 19546592 A JP19546592 A JP 19546592A JP 19546592 A JP19546592 A JP 19546592A JP 3150771 B2 JP3150771 B2 JP 3150771B2
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meth
acrylate
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博昭 柳川
由貴江 野呂
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、眼用レンズ材料に関す
る。さらに詳しくは、コンタクトレンズ、眼内レンズ、
人工角膜などに好適に使用することができ、高いガス透
過性を呈し、機械的強度にすぐれた眼用レンズ材料に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、酸素透過性が高く、硬質性を有す
るコンタクトレンズ材料として、シリコン含有メタクリ
レートとフッ素含有メタクリレートとの共重合体を基材
とするコンタクトレンズ材料が主流として占めていた
が、酸素透過性を向上させようとしたばあい、シリコン
含有メタクリレートの配合量を増加させる必要があり、
このようにシリコン含有メタクリレートの配合量を増加
させたときには、えられるコンタクトレンズ材料の機械
的強度が低下するという欠点があった。
【0003】かかる欠点を解消しうるコンタクトレンズ
材料としては、シリコン含有スチレンとフッ素化アルキ
ルエーテル含有スチレンとの共重合体を材質とするもの
(特開平2-198415号公報、特開平3-122612号公報)など
が提案されている。
【0004】前記コンタクトレンズ材料は、確かにシリ
コン含有メタクリレートとフッ素含有メタクリレートと
の共重合体を基材とするものと対比して、酸素透過性お
よび硬質性にすぐれたものであるが、酸素透過性を向上
せしめるためにシリコン含有スチレンの配合量を増加さ
せたばあいには、えられるコンタクトレンズ材料の機械
的強度が低下し、一方、フッ素化アルキルエーテル含有
スチレンの配合量を増加させたばあいには、えられるコ
ンタクトレンズ材料の酸素透過性係数が低下するという
欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、前記従来技術に鑑みて高機械的強度、高ガス透過性
およびすぐれた機械的加工性を同時に併せもつ眼用レン
ズ材料をうるべく鋭意研究を重ねた結果、かかる諸物性
を同時に具備した眼用レンズ材料をようやく見出し、本
発明を完成するにいたった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(I
I):
【化4】 (式中、pは1〜15の整数、qは0または1、rは1
〜15の整数を示す)で表わされるシリコン含有スチレ
ン誘導体および一般式(I):
【0007】
【化4】
【0008】(式中、R1 は水素原子の一部またはすべ
てがフッ素原子で置換された直鎖状または分岐鎖状の炭
素数1〜5の炭化水素基を示す)で表わされるフッ素化
アルキルエステル含有スチレン誘導体を必須共重合成分
とする共重合体を材質とする眼用レンズ材料に関する。
【0009】
【作用および実施例】本発明の眼用レンズ材料は、前記
したごとく、一般式(II):
【化5】 (式中、pは1〜15の整数、qは0または1、rは1
〜15の整数を示す)で表わされるシリコン含有スチレ
ン誘導体および一般式(I):
【0010】
【化5】
【0011】(式中、R1 は水素原子の一部またはすべ
てがフッ素原子で置換された直鎖状または分岐鎖状の炭
素数1〜5の炭化水素基を示す)で表わされるフッ素化
アルキルエステル含有スチレン誘導体を必須共重合成分
とする共重合体を材質としたものである。
【0012】前記シリコン含有スチレン誘導体は、えら
れる眼用レンズ材料に高屈折率、高ガス透過性を付与
し、しかも機械的加工を容易にする成分である。
【0013】前記シリコン含有スチレン誘導体は、一
式(II):
【0014】
【化6】
【0015】(式中、pは1〜15の整数、qは0また
は1、rは1〜15の整数を示す)で表わされる化合物
である。
【0016】一般式(II)において、pまたはrが16以上
の整数であるばあい、該シリコン含有スチレン誘導体の
精製や合成が困難となり、さらにえられる眼用レンズ材
料の硬度が低下する傾向があり、またqが2以上の整数
であるばあい、該シリコン含有スチレン誘導体の合成が
困難となる傾向がある。
【0017】前記一般式(II)で表わされる化合物のなか
でも、入手しやすく、本発明の目的を達成するうえでも
っとも適した化合物としては、たとえば一般式(III) :
【0018】
【化7】
【0019】(式中、mは0または1、nは0〜3の整
数を示す)で表わされるものなどがあげられる。
【0020】前記一般式(III) で表わされる化合物の具
体例としては、たとえばトリス(トリメチルシロキシ)
シリルスチレン(一般式(III) 中のmが0、nが3のと
き)、ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリルスチレ
ン(一般式(III) 中のmが0、nが2のとき)、(トリ
メチルシロキシ)ジメチルシリルスチレン(一般式(II
I) 中のmが0、nが1のとき)、トリメチルシリルス
チレン(一般式(III)中のmが0、nが0のとき)、ト
リス(トリメチルシロキシ)シロキサニルジメチルシリ
ルスチレン(一般式(III) 中のmが1、nが3のとき)
[ビス(トリメチルシロキシ)メチルシロキサニル]ジ
メチルシリルスチレン(一般式(III) 中のmが1、nが
2のとき)、ペンタメチルジシロキサニルスチレン(一
般式(III)中のm が1、nが0のとき)、ヘプタメチル
トリシロキサニルスチレン(一般式(III) 中のmが1、
nが1のとき)などがあげられる。
【0021】前記一般式(III) で表わされる化合物以外
の前記一般式(II)で表わされるシリコン含有スチレン誘
導体の具体例としては、たとえばノナメチルテトラシロ
キサニルスチレン、ペンタデカメチルヘプタシロキサニ
ルスチレン、ヘンエイコサメチルデカシロキサニルスチ
レン、ヘプタコサメチルトリデカシロキサニルスチレ
ン、ヘントリアコンタメチルペンタデカシロキサニルス
チレン、トリメチルシロキシペンタメチルジシロキシメ
チルシリルスチレン、トリス(ペンタメチルジシロキ
シ)シリルスチレン、(トリストリメチルシロキシ)シ
ロキサニルビス(トリメチルシロキシ)シリルスチレ
ン、ビス(ヘプタメチルトリシロキシ)メチルシリルス
チレン、トリス(メチルビストリメチルシロキシシロキ
シ)シリルスチレン、トリメチルシロキシビス(トリス
トリメチルシロキシシロキシ)シリルスチレン、ヘプタ
キス(トリメチルシロキシ)トリシロキサニルスチレ
ン、ノナメチルテトラシロキシウンデシルメチルペンタ
シロキシメチルシリルスチレン、トリス(トリストリメ
チルシロキシシロキシ)シリルスチレン、(トリストリ
メチルシロキシヘキサメチル)テトラシロキシ(トリス
トリメチルシロキシ)シロキシトリメチルシロキシシリ
ルスチレン、ノナキス(トリメチルシロキシ)テトラシ
ロキサニルスチレン、ビス(トリデカメチルヘキサシロ
キシ)メチルシリルスチレン、ヘプタメチルシクロテト
ラシロキサニルスチレン、ヘプタメチルシクロテトラシ
ロキシビス(トリメチルシロキシ)シリルスチレン、ト
リプロピルテトラメチルシクロテトラシロキサニルスチ
レンなどがあげられ、これらのなかから1種または2種
以上が選択して用いられる。
【0022】前記シリコン含有スチレン誘導体の配合量
は、共重合成分100 重量部に対して5〜95重量部であ
り、好ましくは20〜80重量部、とくに好ましくは30〜70
重量部であることが望ましい。かかる配合量が前記範囲
よりも多すぎるばあい、えられる眼用レンズ材料の機械
的強度が低下する傾向があり、前記範囲よりも少なすぎ
るばあい、屈折率および酸素透過性が低下する傾向があ
る。
【0023】前記フッ素化アルキルエステル含有スチレ
ン誘導体は、えられる眼用レンズ材料にフッ素化アルキ
ルエーテル含有スチレン誘導体と対比してより高い酸素
透過性、より高い機械的強度を付与し、しかも機械的加
工性を向上せしめる成分であり、本発明においては一般
式(I) で表わされるものが用いられる。なお、一般式
(I) において、ビニル基とフッ素化アルキルエステル基
とがp位にあるものが、原料を入手しやすいので好まし
い。
【0024】前記一般式(I) において、R1 は水素原子
の一部またはすべてがフッ素原子で置換された直鎖状ま
たは分岐鎖状の炭素数1〜5の炭化水素基である。R1
の炭素数が6以上のばあいには、えられる眼用レンズ材
料の硬度が低下する。
【0025】前記フッ素化アルキルエステル含有スチレ
ン誘導体の具体例としては、たとえば2,2,2-トリフルオ
ロエチル(4-ビニルベンゾエート)、p-ビニル安息香酸
2,2,2-トリフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチル
エステル、2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロペンチル
(4-ビニルベンゾエート)などがあげられ、これらの化
合物は、通常単独でまたは2種以上を混合して用いられ
る。
【0026】前記フッ素化アルキルエステル含有スチレ
ン誘導体の配合量は、共重合成分100 重量部に対して5
〜95重量部、好ましくは20〜80重量部、とくに好ましく
は30〜70重量部であることが望ましい。かかる配合量が
前記範囲よりも多すぎるばあい、えられる眼用レンズ材
料の酸素透過性が低下する傾向があり、また前記範囲よ
りも少なすぎるばあい、えられる眼用レンズ材料の機械
的強度が低下する傾向がある。
【0027】本発明においては、前記シリコン含有スチ
レン誘導体とフッ素化アルキルエステル含有スチレン誘
導体とが併用されているので、両者による相乗効果によ
って本発明の目的とする物性が有効に発揮されるのであ
る。
【0028】本発明の眼用レンズ材料は、シリコン含有
スチレン誘導体およびフッ素化アルキルエステル含有ス
チレン誘導体を必須共重合成分としたものであるが、こ
れらのスチレン誘導体以外にも、所望の物性を付与する
ための単量体を共重合成分として用いることができる。
【0029】前記単量体の具体例としては、たとえば
(メタ)アクリル系単量体、スチレン系単量体、該スチ
レン系単量体以外のビニル系単量体などがある。かかる
単量体の種類およびその配合量は、目的とする眼用レン
ズ材料の物性などに応じて適宜選択して用いればよい。
【0030】前記(メタ)アクリル系単量体の具体例と
しては、たとえばメチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレー
ト、イソプロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メ
タ)アクリレート、tert- ブチル(メタ)アクリレー
ト、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メ
タ)アクリレート、tert- ペンチル(メタ)アクリレー
ト、ヘキシル(メタ)アクリレート、2-メチルブチル
(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレー
ト、オクチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、
デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリ
レート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロペン
チル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)ア
クリレートなどの直鎖状、分岐鎖状、環状のアルキル
(メタ)アクリレート;ペンタメチルジシロキサニルメ
チル(メタ)アクリレート、ペンタメチルジシロキサニ
ルプロピル(メタ)アクリレート、メチルビス(トリメ
チルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレート、
トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル(メタ)
アクリレート、モノ(メチルビス(トリメチルシロキ
シ)シロキシ)ビス(トリメチルシロキシ)シリルプロ
ピル(メタ)アクリレート、トリス[メチルビス(トリ
メチルシロキシ)シロキシ]シリルプロピル(メタ)ア
クリレート、メチル[ビス(トリメチルシロキシ)]シリ
ルプロピルグリセリル(メタ)アクリレート、トリス
(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセリル(メ
タ)アクリレート、モノ[メチルビス(トリメチルシロ
キシ)シロキシ]ビス(トリメチルシロキシ)シリルプ
ロピルグリセリル(メタ)アクリレート、トリメチルシ
リルエチルテトラメチルジシロキサニルプロピルグリセ
リル(メタ)アクリレート、トリメチルシリルメチル
(メタ)アクリレート、トリメチルシリルプロピル(メ
タ)アクリレート、トリメチルシリルプロピルグリセリ
ル(メタ)アクリレート、ペンタメチルジシロキサニル
プロピルグリセリル(メタ)アクリレート、メチルビス
(トリメチルシロキシ)シリルエチルテトラメチルジシ
ロキサニルメチル(メタ)アクリレート、テトラメチル
トリイソプロピルシクロテトラシロキサニルプロピル
(メタ)アクリレート、テトラメチルトリイソプロピル
シクロテトラシロキシビス(トリメチルシロキシ)シリ
ルプロピル(メタ)アクリレートなどのシリコン含有
(メタ)アクリレート;2,2,2-トリフルオロエチル(メ
タ)アクリレート、2,2,3,3-テトラフルオロプロピル
(メタ)アクリレート、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロ
ピル(メタ)アクリレート、2,2,2-トリフルオロ -1-ト
リフルオロメチルエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,
3-テトラフルオロ-tert-ペンチル(メタ)アクリレー
ト、2,2,3,4,4,4-ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリ
レート、2,2,3,3,4,4-ヘキサフルオロブチル(メタ)ア
クリレート、2,2,3,4,4,4-ヘキサフルオロ-tert-ヘキシ
ル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,4-ヘプタフルオ
ロブチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5-オク
タフルオロペンチル(メタ)アクリレート、2,3,4,5,5,
5-ヘキサフルオロ-2,4- ビス(トリフルオロメチル)ペ
ンチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,5-ノナ
フルオロペンチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,
5,5,6,6,7,7-ドデカフルオロヘプチル(メタ)アクリレ
ート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8-ドデカフルオロオクチ
ル(メタ)アクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8-
トリデカフルオロオクチル(メタ)アクリレート、2,2,
3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,7-トリデカフルオロヘプチル(メ
タ)アクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,1
0-ヘキサデカフルオロデシル(メタ)アクリレート、3,
3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10- ヘプタデカフル
オロデシル(メタ)アクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,
7,8,8,9,9,10,10,11,11-オクタデカフルオロウンデシル
(メタ)アクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,
10,10,11,11,11- ノナデカフルオロウンデシル(メタ)
アクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,1
1,11,12,12-エイコサフルオロドデシル(メタ)アクリ
レート、2-ヒドロキシ-4,4,5,5,6,7,7,7- オクタフルオ
ロ-6- トリフルオロメチルヘプチル(メタ)アクリレー
ト、2-ヒドロキシ-4,4,5,5,6,6,7,7,8,9,9,9- ドデカフ
ルオロ-8- トリフルオロメチルノニル(メタ)アクリレ
ート、2-ヒドロキシ-4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,11,1
1,11- ヘキサデカフルオロ-10-トリフルオロメチルウン
デシル(メタ)アクリレートなどのフッ素含有(メタ)
アクリレート;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロ
キシブチル(メタ)アクリレート、ジヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、ジヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アク
リレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリ
レート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ートなどの水酸基含有(メタ)アクリレート;(メタ)
アクリル酸;N-(メタ)アクリロイルピロリドン;(メ
タ)アクリルアミド、N-メチル(メタ)アクリルアミ
ド、N-エチル(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)ア
クリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、
N-エチルアミノエチル(メタ)アクリルアミドなどの
(メタ)アクリルアミド類;アミノエチル(メタ)アク
リレート、N-メチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートな
どのアミノアルキル(メタ)アクリレート;メトキシエ
チル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)ア
クリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)ア
クリレートなどのアルコキシ基含有(メタ)アクリレー
ト;ベンジル(メタ)アクリレートなどの芳香環含有
(メタ)アクリレート;2-ヒドロキシ-4-(メタ)アクリ
ロイルオキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-(メタ)
アクリロイルオキシ-5-tert-ブチルベンゾフェノン、2-
ヒドロキシ-4-(メタ)アクリロイルオキシ-2′,4′- ジ
クロロベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ
-3-(メタ)アクリロイルオキシプロポキシ)ベンゾフェ
ノンなどのベンゾフェノン系の重合性紫外線吸収剤;2-
(2′- ヒドロキシ-5′- (メタ)アクリロイルオキシエ
チルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、2-(2′-ヒド
ロキシ-5′- (メタ)アクリロイルオキシエチルフェニ
ル)-5- クロロ-2H-ベンゾトリアゾール、2-(2′- ヒド
ロキシ-5′- (メタ)アクリロイルオキシプロピルフェ
ニル)-2H-ベンゾトリアゾール、2-(2′- ヒドロキシ-
5′- (メタ)アクリロイルオキシプロピル-3′-tert-
ブチルフェニル)-5- クロロ-2H-ベンゾトリアゾールな
どのベンゾトリアゾール系の重合性紫外線吸収剤;2-ヒ
ドロキシ-4-(メタ)アクリロイルオキシメチル安息香酸
フェニルなどのサリチル酸誘導体系の重合性紫外線吸収
剤;2-シアノ-3- フェニル-3-(3-(メタ)アクリロイル
オキシフェニル)プロペニル酸メチルエステルのような
前記のもの以外の重合性紫外線吸収剤;1-フェニルアゾ
-4-(メタ)アクリロイルオキシナフタレン、1-フェニル
アゾ-2- ヒドロキシ-3-(メタ)アクリロイルオキシナフ
タレン、1-ナフチルアゾ-2- ヒドロキシ-3-(メタ)アク
リロイルオキシナフタレン、1-(α- アントリルアゾ)-
2-ヒドロキシ-3-(メタ)アクリロイルオキシナフタレ
ン、 1-((4′-(フェニルアゾ)-フェニル)アゾ)-2- ヒ
ドロキシ-3-(メタ)アクリロイルオキシナフタレン、1-
(2′,4′- キシリルアゾ)-2-(メタ)アクリロイルオキ
シナフタレン、1-(o-トリルアゾ)-2-(メタ)アクリロ
イルオキシナフタレン、2-(m-(メタ)アクリロイルアミ
ド- アニリノ)-4,6- ビス(1′-(o-トリルアゾ)-2′-
ナフチルアミノ)-1,3,5- トリアジン、3-(メタ)アク
リロイルアミド-4- フェニルアゾフェノール、3-(メ
タ)アクリロイルアミド -4-(8′- ヒドロキシ-3′,6′
- ジスルホ-1′- ナフチルアゾ)-フェノール、3-(メ
タ)アクリロイルアミド-4-(1′- フェニルアゾ-2′-
ナフチルアゾ)- フェノール、3-(メタ)アクリロイル
アミド-4-(p-トリルアゾ)フェノール、4-フェニルアゾ
-7-(メタ)アクリロイルアミド-1- ナフトールなどのア
ゾ系の重合性色素;1,5-ビス((メタ)アクリロイルアミ
ノ)-9,10-アントラキノン、1-アミノ -4-(3′-(メタ)
アクリロイルアミノフェニルアミノ)-9,10-アントラキ
ノン-2- スルホン酸、1-アミノ -4-(3′-(メタ)アクリ
ロイルアミノベンジルアミノ)-9,10-アントラキノン-2
- スルホン酸、2-(3′-(メタ)アクリロイルアミド- ア
ニリノ)-4-(3′-(3 ″- スルホ-4″- アミノアントラキ
ノン-1″- イル)- アミノ -アニリノ)-6- クロロ-1,
3,5- トリアジン、2-(3′-(メタ)アクリロイルアミド-
アニリノ)-4-(3′-(3″- スルホ-4″- アミノアントラ
キノン-1″- イル)-アミノ- アニリノ)-6-ヒドラジノ-
1,3,5- トリアジンなどのアントラキノン系の重合性色
素;o-ニトロアニリノメチル(メタ)アクリレートなど
のニトロ系の重合性色素;(メタ)アクリロイル化テト
ラアミノ銅フタロシアニン、(メタ)アクリロイル化
(ドデカノイル化テトラアミノ銅フタロシアニン)など
のフタロシアニン系の重合性色素;2,4-ジヒドロキシ-3
-(p-(メタ)アクリロイルオキシメチルフェニルアゾ)
ベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ-5-(p-(メタ)アク
リロイルオキシメチルフェニルアゾ)ベンゾフェノン、
2,4-ジヒドロキシ-3-(p-(メタ)アクリロイルオキシエ
チルフェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ
-5-(p-(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルア
ゾ)ベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ-3-(p-(メタ)
アクリロイルオキシプロピルフェニルアゾ)ベンゾフェ
ノン、2,4-ジヒドキシ-5-(p-(メタ)アクリロイルオキ
シプロピルフェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4-ジヒド
ロキシ-3-(o-(メタ)アクリロイルオキシメチルフェニ
ルアゾ)ベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ-5-(o-(メ
タ)アクリロイルオキシメチルフェニルアゾ)ベンゾフ
ェノン、2,4-ジヒドロキシ-3-(o-(メタ)アクリロイル
オキシエチルフェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4-ジヒ
ドロキシ-5-(o-(メタ)アクリロイルオキシエチルフェ
ニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ-3-(o-
(メタ)アクリロイルオキシプロピルフェニルアゾ)ベ
ンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ-5-(o-(メタ)アクリ
ロイルオキシプロピルフェニルアゾ)ベンゾフェノン、
2,4-ジヒドロキシ-3-(p-(N,N- ジ(メタ)アクリロイル
オキシエチルアミノ)フェニルアゾ)ベンゾフェノン、
2,4-ジヒドロキシ-5-(p-(N,N- ジ(メタ)アクリロイル
オキシエチルアミノ)フェニルアゾ)ベンゾフェノン、
2,4-ジヒドロキシ-3-(o-(N,N- ジ(メタ)アクリロイル
オキシエチルアミノ)フェニルアゾ)ベンゾフェノン、
2,4-ジヒドロキシ-5-(o-(N,N- ジ(メタ)アクリロイル
オキシエチルアミノ)フェニルアゾ)ベンゾフェノン、
2,4-ジヒドロキシ-3-(p-(N- エチル-N-(メタ)アクリロ
イルオキシエチルアミノ)フェニルアゾ)ベンゾフェノ
ン、2,4-ジヒドロキシ-5-(p-(N- エチル-N-(メタ)アク
リロイルオキシエチルアミノ)フェニルアゾ)ベンゾフ
ェノン、2,4-ジヒドロキシ-3-(o-(N- エチル-N-(メタ)
アクリロイルオキシエチルアミノ)フェニルアゾ)ベン
ゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ-5-(o-(N- エチル-N-(メ
タ)アクリロイルオキシエチルアミノ)フェニルアゾ)
ベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ-3-(p-(N- エチル-N
- (メタ)アクリロイルアミノ)フェニルアゾ)ベンゾ
フェノン、2,4-ジヒドロキシ-5- (p-(N-エチル-N-(メ
タ)アクリロイルアミノ)フェニルアゾ)ベンゾフェノ
ン、2,4-ジヒドロキシ-3-(o-(N- エチル-N-(メタ)アク
リロイルアミノ)フェニルアゾ)ベンゾフェノン、2,4-
ジヒドロキシ-5-(o-(N- エチル-N-(メタ)アクリロイル
アミノ)フェニルアゾ)ベンゾフェノンなどの重合性紫
外線吸収性色素などがあげられ、これらのなかから1種
または2種以上が選択して用いられる。
【0031】前記スチレン系単量体の具体例としては、
たとえばスチレン、o-メチルスチレン、m-メチルスチレ
ン、p-メチルスチレン、p-エチルスチレン、o-ヒドロキ
シスチレン、m-ヒドロキシスチレン、p-ヒドロキシスチ
レン、トリメチルスチレン、tert- ブチルスチレン、パ
ーブロモスチレン、ジメチルアミノスチレン、α -メチ
ルスチレンなどのスチレン誘導体などがあげられ、これ
らのなかから1種または2種以上が選択して用いられ
る。
【0032】前記スチレン系単量体以外のビニル系単量
体の具体例としては、たとえばN-ビニルピロリドン、α
-メチレン-N- メチルピロリドン、N-ビニルカプロラク
タムなどのN-ビニルラクタム;4-ビニルピリジン;ビニ
ルイミダゾール、N-ビニルピペリドン、N-ビニルピペリ
ジン、N-ビニルサクシンイミドなどのヘテロ環式N-ビニ
ルモノマー;2-(m- ビニルアニリノ)-4-((p-ニトロフェ
ニルアゾ)-アニリノ)-6- クロロ -1,3,5-トリアジン、
2-(1′-(o-トリルアゾ)-2-ナフチルオキシ)-4-(m- ビニ
ルアニリノ)-6-クロロ -1,3,5-トリアジン、2-(p- ビニ
ルアニリノ)-4-(1′-(o-トリルアゾ )-2′- ナフチルア
ニリノ)-6-クロロ -1,3,5-トリアジン、N-(1′-(o-トリ
ルアゾ )-2′- ナフチル)-3-ビニルフタル酸モノアミ
ド、N-(1′-(o-トリルアゾ )-2′- ナフチル)-6-ビニル
フタル酸モノアミド、3-ビニルフタル酸-(4-(p- スルホ
フェニルアゾ )-1′- ナフチル)モノエステル、6-ビニ
ルフタル酸 -(4′-(p-スルホフェニルアゾ )-1′- ナフ
チル)モノエステル、2-アミノ-4-(m-(2′- ヒドロキシ
-1′- ナフチルアゾ)アニリノ)-6-イソプロペニル -1,
3,5-トリアジン、2-アミノ-4-(N-メチル-p-( 2′- ヒド
ロキシ-1′- ナフチルアゾ)アニリノ)-6-イソプロペニ
ル -1,3,5-トリアジン、2-アミノ-4-(m-(4′-ヒドロキ
シ-1′- フェニルアゾ)アニリノ)-6-イソプロペニル-
1,3,5- トリアジン、2-アミノ-4-(N-メチル-p-( 4′-
ヒドロキシフェニルアゾ)アニリノ -6-イソプロペニル
-1,3,5-トリアジン、2-アミノ-4-(m-(3′- メチル-1′
- フェニル-5′- ヒドロキシ-4′- ピラゾリルアゾ)ア
ニリノ)-6-イソプロペニル -1,3,5-トリアジン、2-アミ
ノ-4-(N-メチル-p- (3′- メチル-1′- フェニル-5′-
ヒドロキシピラゾリルアゾ)アニリノ)-6-イソプロペニ
ル -1,3,5-トリアジン、2-アミノ-4-(p-フェニルアゾア
ニリノ)-6-イソプロペニル -1,3,5-トリアジンなどのア
ゾ系の重合性色素;1-(4′- ビニルベンゾイルアミド)-
9,10- アントラキノン、4-アミノ-1-( 4′- ビニルベン
ゾイルアミド)-9,10- アントラキノン、5-アミノ-1-(
4′- ビニルベンゾイルアミド)-9,10-アントラキノ
ン、8-アミノ-1-( 4′- ビニルベンゾイルアミド)-9,10
- アントラキノン、4-ニトロ-1-( 4′- ビニルベンゾイ
ルアミド)-9,10- アントラキノン、4-ヒドロキシ-1-(
4′- ビニルベンゾイルアミド)-9,10- アントラキノ
ン、1-(3′- ビニルベンゾイルアミド)-9,10-アントラ
キノン、1-(2′- ビニルベンゾイルアミド)-9,10- アン
トラキノン、1-(4′- イソプロペニルベンゾイルアミ
ド)-9,10-アントラキノン、1-(3′-イソプロペニルベ
ンゾイルアミド)-9,10- アントラキノン、1-(2′- イソ
プロペニルベンゾイルアミド)-9,10- アントラキノン、
1,4-ビス-( 4′- ビニルベンゾイルアミド)-9,10- アン
トラキノン、1,4-ビス- (4′- イソプロペニルベンゾイ
ルアミド)-9,10- アントラキノン、1,5-ビス-( 4′- ビ
ニルベンゾイルアミド)-9, 10- アントラキノン、1,5-
ビス-( 4′- イソプロペニルベンゾイルアミド)-9,10-
アントラキノン、1-メチルアミノ-4-( 3′- ビニルベン
ゾイルアミド)-9,10-アントラキノン、1-メチルアミノ
-4-( 4′- ビニルベンゾイルオキシエチルアミノ)-9,10
- アントラキノン、1-アミノ-4-( 3′- ビニルフェニル
アミノ)-9,10- アントラキノン -2-スルホン酸、1-アミ
ノ-4-( 4′- ビニルフェニルアミノ)-9,10- アントラキ
ノン -2-スルホン酸、1-アミノ-4-( 2′- ビニルベンジ
ルアミノ)-9,10-アントラキノン -2-スルホン酸、1-
(β -エトキシカルボニルアリルアミノ)-9,10- アント
ラキノン、1-(β -カルボキシアリルアミノ)-9,10- ア
ントラキノン、1,5-ジ-(β -カルボキシアリルアミノ)-
9,10- アントラキノン、1-(β -イソプロポキシカルボ
ニルアリルアミノ)-5-ベンゾイルアミド-9,10-アントラ
キノン、2,4-ビス(( 4″- メトキシアントラキノン-1″
- イル)-アミノ)-6-(3′- ビニルアニリノ)-1,3,5-トリ
アジン、2-(2′- ビニルフェノキシ)-4-(4′-(3 ″- ス
ルホ-4″- アミノアントラキノン-1″- イル -アミノ)-
アニリノ)-6-クロロ -1,3,5-トリアジンなどのアントラ
キノン系の重合性色素;2,4-ジヒドロキシ-3-(p-スチレ
ノアゾ)ベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシ-5-(p-スチ
レノアゾ)ベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-(p-スチレ
ノアゾ)安息香酸フェニルなどの重合性紫外線吸収性色
素などがあげられ、これらのなかから1種または2種以
上を選択して用いることができる。
【0033】前記したように、本発明においては、たと
えばコンタクトレンズ材料や眼内レンズ材料などの目的
とする眼用レンズ材料に応じて、前記シリコン含有スチ
レン誘導体およびフッ素化アルキルエステル含有スチレ
ン誘導体の特性を阻害しない範囲の配合量で前記種々の
単量体を適宜選択して共重合成分に配合することができ
る。
【0034】その一例として、たとえば酸素透過性にす
ぐれたコンタクトレンズ材料をえようとするばあいに
は、たとえば前記シリコン含有(メタ)アクリレート、
前記フッ素含有(メタ)アクリレートなどの1種または
2種以上を選択して配合することができる。
【0035】また、機械的強度にすぐれた眼用レンズ材
料をえようとするばあいには、たとえば前記アルキル
(メタ)アクリレート、前記スチレン誘導体などの1種
または2種以上を選択して配合することができる。
【0036】また、親水性を眼用レンズ材料に付与した
り、含水性を有し、柔軟な眼用レンズ材料をえようとす
るばあいには、親水性基を有する単量体をさらに補助的
に配合してもよい。かかる親水性基を有する単量体の代
表例としては、たとえば前記水酸基含有(メタ)アクリ
レート、前記(メタ)アクリルアミド類、前記アミノア
ルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、N-
ビニルラクタムなどがあげられ、これらは通常単独でま
たは2種以上を混合して用いられる。
【0037】なお、眼用レンズ材料の表面に親水性を付
与するばあいには、前記親水性基を有する単量体の配合
量は、前記シリコン含有スチレン誘導体およびフッ素化
アルキルエステル含有スチレン誘導体の合計量100 重量
部に対して3〜20重量部であるのが好ましく、より好ま
しくは5〜15重量部である。かかる配合量は前記範囲よ
りも少ないばあい、えられる眼用レンズ材料の表面の親
水性の発現が小さくなる傾向があり、また前記範囲より
も多いばあい、えられる眼用レンズ材料が吸水し、柔か
くなったり、濁りを生じる傾向がある。
【0038】また、えられる眼用レンズ材料を脂質に汚
染されにくくするためには、たとえば前記フッ素含有
(メタ)アクリレートなどを配合することができる。
【0039】また、より高屈折率を有する眼用レンズ材
料をうるばあいには、芳香環を含有する単量体、たとえ
ばスチレン系単量体などを配合することができる。前記
スチレン系単量体の代表例としては、たとえば前記スチ
レン誘導体などがあげられ、かかるスチレン誘導体は、
単独でまたは2種以上を併用して配合することができ
る。
【0040】また、紫外線吸収性を眼用レンズ材料に付
与したり、眼用レンズ材料を着色しようとするばあいに
は、前記重合性紫外線吸収剤、前記重合性色素、前記重
合性紫外線吸収性色素などの1種または2種以上を選択
して配合することができる。
【0041】なお、本発明の眼用レンズ材料に用いられ
る共重合成分には、架橋剤を配合してもよい。
【0042】前記架橋剤は、えられる眼用レンズ材料を
強靭にし、機械的強度や硬度を向上させるとともに、均
一で歪みがなく、しかも透明でかつ白濁のない光学性に
すぐれた材料を与える成分であり、該架橋剤は、さらに
えられる眼用レンズ材料の耐薬品性、耐熱性、耐溶媒
性、形状安定性などの耐久性を向上させたり、また溶出
物を少なくするという性質も有する。
【0043】前記架橋剤の具体例としては、たとえば4-
ビニルベンジル(メタ)アクリレート、3-ビニルベンジ
ル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、
アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、メタクリロイルオキシエチルアクリレート、ジビニ
ルベンゼン、ジアリルフタレート、アジピン酸ジアリ
ル、トリアリルイソシアヌレート、α -メチレン-N- ビ
ニルピロリドン、2,2-ビス(p-(メタ)アクリロイルオ
キシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(m-
(メタ)アクリロイルオキシフェニル)ヘキサフルオロ
プロパン、2,2-ビス(o-(メタ)アクリロイルオキシフ
ェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(p-(メ
タ)アクリロイルオキシフェニル)プロパン、2,2-ビス
(m-(メタ)アクリロイルオキシフェニル)プロパン、
2,2-ビス(o-(メタ)アクリロイルオキシフェニル)プロ
パン、1,4-ビス(2-(メタ)アクリロイルオキシヘキサ
フルオロイソプロピル)ベンゼン、1,3-ビス(2-(メ
タ)アクリロイルオキシヘキサフルオロイソプロピル)
ベンゼン、1,2-ビス(2-(メタ)アクリロイルオキシヘ
キサフルオロイソプロピル)ベンゼン、1,4-ビス(2-
(メタ)アクリロイルオキシイソプロピル)ベンゼン、
1,3-ビス(2-(メタ)アクリロイルオキシイソプロピ
ル)ベンゼン、1,2-ビス(2-(メタ)アクリロイルオキ
シイソプロピル)ベンゼンなどがあげられ、これらのな
かから1種または2種以上を選択して用いることができ
る。
【0044】なお、共重合成分として(メタ)アクリル
系単量体を用いるばあいには、前記架橋剤のなかでも、
とりわけ4-ビニルベンジル(メタ)アクリレートおよび
3-ビニルベンジル(メタ)アクリレートは、これらの分
子内の(メタ)アクリロイル基が(メタ)アクリル系単
量体との相溶性にすぐれ、またベンゼン環に結合したビ
ニル基、いわゆるスチレン骨格の部分がスチレン系単量
体との相溶性にすぐれている。また、通常(メタ)アク
リル系単量体の(メタ)アクリロイル基とスチレン系単
量体のビニル基とのあいだには、その重合速度に差異が
あるが、前記ビニルベンジル(メタ)アクリレートにお
いてはその分子内の(メタ)アクリロイル基およびベン
ゼン環に結合したビニル基は、共重合成分として配合さ
れた他の分子中の(メタ)アクリロイル基およびベンゼ
ン環に結合したビニル基とそれぞれの重合速度がほぼ一
致する。
【0045】したがって、(メタ)アクリル系単量体と
スチレン系単量体を成分とする混合物の共重合において
も前記ビニルベンジル(メタ)アクリレートを用いたば
あいには、共重合をスムーズに進行させ、架橋構造を形
成し、強靭で機械的強度や硬度を向上させるとともに均
一で歪みがなく、しかも透明でかつ白濁のない光学性に
すぐれた材料とすることができる。
【0046】前記架橋剤の配合量は、前記シリコン含有
スチレン誘導体およびフッ素化アルキルエステル含有ス
チレン誘導体 100重量部に対しておよそ 0.5〜20重量部
であるのが好ましく、さらに好ましくは2〜15重量部で
ある。かかる架橋剤の配合量は、前記範囲よりも多すぎ
るばあい、共重合に供する他の成分により向上する物
性、たとえば酸素透過性などが低下し、さらにはえられ
る眼用レンズ材料が脆くなり、衝撃などの応力に対して
弱くなる傾向があり、また前記範囲よりも少なすぎるば
あい、架橋剤を用いることによって奏される効果が小さ
くなる傾向がある。
【0047】本発明においては、前記シリコン含有スチ
レン誘導体およびフッ素化アルキルエステル含有スチレ
ン誘導体は、たとえば前記(メタ)アクリル系単量体、
前記スチレン系単量体などの他の共重合成分とともに均
一に配合され、これに重合開始剤を加えて共重合に供せ
られる。
【0048】前記共重合方法の代表例としては、たとえ
ば塊状重合法、溶媒などを用いた溶液重合法などがあげ
られる。
【0049】共重合は、たとえば必要に応じてラジカル
重合開始剤を用い、室温〜約130 ℃の温度範囲で配合液
を徐々に加熱するか、またはマイクロ波、紫外線、放射
線(γ線)などの電磁波を照射して重合を行なうことが
できる。加熱して重合させるばあいには、段階的に昇温
させてもよい。
【0050】前記ラジカル重合開始剤の具体例として
は、たとえばアゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジ
メチルバレロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、te
rt- ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパ
ーオキサイド、過酸化ベンゾイルなどがあげられ、これ
らのなかから1種または2種以上を選択して用いること
ができる。
【0051】前記重合開始剤の使用量は、重合に供せら
れる共重合成分100 重量部に対して約0.01〜1重量部、
好ましくは 0.1〜 0.5重量部であることが望ましい。か
かる使用量が前記範囲よりも多すぎるばあいには、えら
れる共重合体が気泡や歪が含まれたものとなる傾向があ
り、前記範囲よりも少なすぎるばあいには、重合が完結
しにくくなる傾向がある。
【0052】えられた共重合体をコンタクトレンズ材料
や眼内レンズ材料などの眼用レンズ材料に用いるばあい
には、当業者が通常行なっている成形方法を採用しう
る。かかる成形方法としては、たとえば切削加工法や鋳
型(モールド)法などがある。
【0053】前記切削加工法は、重合を適当な型または
容器の中で行ない、棒状、ブロック状、板状の素材(重
合体)をえたのち、切削加工、研磨加工などの機械的加
工を施すことにより所望の形状に加工する方法である。
【0054】前記鋳型法は、所望の眼用レンズの形状に
対応した型を用意し、この型の中で重合を行なって成形
物をうる方法であり、えられた成形物には必要に応じて
機械的に仕上げ加工が施される。
【0055】さらに、本発明の眼用レンズ材料を眼内レ
ンズ材料に用いるばあいには、レンズの支持部をレンズ
とは別に作製してレンズに取り付けてもよく、またレン
ズの支持部をレンズと同時に(一体的に)成形してもよ
い。
【0056】また、必要により、プラズマ処理を眼用レ
ンズ材料に施してもよい。処理装置および処理方法とし
ては、従来の装置および方法を採用することができる。
かかるプラズマ処理の処理条件は、たとえばヘリウム、
ネオン、アルゴンなどの不活性ガスや空気、酸素、チッ
素、一酸化炭素、二酸化炭素などのガスの雰囲気下にお
いて、圧力は約0.0001〜数Torr、出力は約数W〜100
W、時間は数秒から数十分間である。好ましくは、ガス
種は空気、酸素、アルゴンであり、圧力は約0.05〜3To
rrであり、出力は約10〜60Wであり、時間は数分間であ
る。
【0057】かくしてえられる本発明の眼用レンズ材料
は、高いガス透過性(高酸素透過性)、眼用レンズ材料
として望ましい機械的強度を有し、機械的加工が容易で
あるなどの長所を併せもつものである。
【0058】つぎに実施例および比較例をあげて本発明
の眼用レンズ材料をさらに詳しく説明するが、本発明は
かかる実施例のみに限定されるものではない。
【0059】実施例1[共重合体の作製] トリス(トリメチルシロキシ)シリルスチレン40.25 重
量部、2,2,2,3,3,3-ヘキサフルオロイソプロピル(4- ビ
ニルベンゾエート)59.75 重量部、4-ビニルベンジルメ
タクリレート5.25重量部、エチレングリコールジメタク
リレート0.875重量部、N-ビニルピロリドン4.94重量部
およびメタクリル酸3.82重量部を均一に配合し、アゾビ
スジメチルバレロニトリル0.1 重量部を加えて配合液を
調製し、ガラス製試験管に該配合液を注入し、密栓をし
た。
【0060】前記配合液を30℃で24時間、40℃で16時
間、50℃で8時間、恒温水槽中で予備重合したあと、循
環乾燥器内に前記試験管を移し、50℃で1.5 時間加熱
し、そのあと1〜1.5 時間あたり10℃の割合で温度を90
℃まで上昇させ、配合液を加熱重合させ、棒状の共重合
体をえた。
【0061】棒状の共重合体を切断し、切削研磨による
機械的加工を施し、直径12.7mmのブロック状およびフィ
ルム状の試験片を作製した。かかる機械的加工は、非常
に容易に行なうことができた。
【0062】えられた試験片は、外観は透明で、歪みも
なく、眼用レンズ材料をうるうえで好ましいものであっ
た。
【0063】つぎに試験片の物性として酸素透過係数、
ロックウェル硬度および衝撃強度を以下に示す方法にし
たがって測定した。その結果を表1に示す。
【0064】(イ)酸素透過係数 理科精機工業(株)製の製科研式フィルム酸素透過率計
を用い、厚さ0.2mm のフィルムを35℃の生理食塩水中に
て酸素透過係数を測定した。単位は [ml(STP) ・cm]/[cm2 ・sec ・mmHg] である。
【0065】なお、表1中には、本来の酸素透過係数の
値に1011を乗じた数値を載せた。
【0066】(ロ)ロックウェル硬度 厚さ4mmの試験片を用いてロックウェルスーパーフィシ
ャル硬度計((株)明石製作所製、ASD)により、荷
重30kg、圧子1/4インチ、25℃の測定条件下で測定し
た。
【0067】(ハ)衝撃強度 荷重6.75g の鋼球を厚さ0.5 mmの試験片上に落錘させ、
試験片が破断したときの高さ(mm)を衝撃強度として測
定した。
【0068】実施例2〜3 実施例1と同様にして表1に示される成分をそれぞれ均
一に配合し、重合して共重合体をえ、これに機械的加工
を施して試験片とした。実施例1と同様にしてかかる試
験片の各種物性を測定した。これらの結果を表1に併せ
て示す。
【0069】なお、機械的加工は、非常に容易に行なう
ことができた。また、えられた試験片は、外観は透明で
あり、歪みもなく、眼用レンズ材料をうるうえできわめ
て好ましいものであった。
【0070】比較例1 フッ素化アルキルエステル含有スチレン誘導体の代わり
にフッ素化アルキルエーテル含有スチレン誘導体を用い
た。実施例1と同様にして表1に示される成分をそれぞ
れ均一に配合し、重合して共重合体をえ、これに機械的
加工を施して試験片とした。実施例1と同様にしてかか
る試験片の各種物性を測定した。これらの結果を表1に
併せて示す。
【0071】なお、表1中、各略号は以下のことを意味
する。
【0072】SiSt:トリス(トリメチルシロキシ)
シリルスチレン FSt1:2,2,2,3,3,3-ヘキサフルオロイソプロピル
(4-ビニルベンゾエート) FSt2:p-ビニルベンジル-1,1,1- トリフルオロイソ
プロピルエーテル VBMA:4-ビニルベンジルメタクリレート EDMA:エチレングリコールジメタクリレート DVBz:ジビニルベンゼン N−VP:N-ビニルピロリドン MAA:メタクリル酸 V−65:アゾビスジメチルバレロニトリル また、各配合成分の配合量の単位はいずれも重量部であ
る。
【0073】
【表1】
【0074】表1に示された実施例1〜3と比較例1の
結果を対比して明らかなように、本発明の実施例1〜3
でえられた眼用レンズ材料は、従来の比較例1でえられ
たものよりも酸素透過係数およびロックウェル硬度が格
段にすぐれ、しかもすぐれた衝撃強度を有するものであ
ることがわかる。
【0075】
【発明の効果】本発明の眼用レンズ材料は、高酸素透過
性、高機械的強度および良好な機械的加工性を同時に具
備した透明な眼用レンズ材料である。
【0076】したがって、本発明の眼用レンズ材料は、
高ガス透過性であり、とりわけ酸素透過性にすぐれたも
のであるので、コンタクトレンズとしたばあいには、角
膜の代謝機能を損なうおそれがないという効果を奏す
る。
【0077】しかも、本発明の眼用レンズ材料は、機械
的強度にすぐれたものであるので、レンズとして形状が
安定し、種々の物理的処理によっても破損されにくいと
いう効果を奏する。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 12/14 - 12/22 C08F 212/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(II): 【化1】 (式中、pは1〜15の整数、qは0または1、rは1
    〜15の整数を示す)で表わされるシリコン含有スチレ
    ン誘導体および一般式(I): 【化2】 (式中、R1は水素原子の一部またはすべてがフッ素原
    子で置換された直鎖状または分岐鎖状の炭素数1〜5の
    炭化水素基を示す)で表わされるフッ素化アルキルエス
    テル含有スチレン誘導体を必須共重合成分とする共重合
    体を材質とする眼用レンズ材料。
  2. 【請求項2】 シリコン含有スチレン誘導体が一般式
    (III): 【化3】 (式中、mは0または1、nは0〜3の整数を示す)で
    表わされる化合物である請求項1記載の眼用レンズ材
    料。
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