JPH07196745A - 眼用レンズ材料 - Google Patents

眼用レンズ材料

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Publication number
JPH07196745A
JPH07196745A JP33815993A JP33815993A JPH07196745A JP H07196745 A JPH07196745 A JP H07196745A JP 33815993 A JP33815993 A JP 33815993A JP 33815993 A JP33815993 A JP 33815993A JP H07196745 A JPH07196745 A JP H07196745A
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JP
Japan
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meth
acrylate
lens material
ophthalmic lens
fumarate
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Pending
Application number
JP33815993A
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English (en)
Inventor
Masahiro Matsumoto
昌浩 松本
Kazuhiko Nakada
和彦 中田
Seiji Ichinohe
省二 一戸
Toshio Yamazaki
敏夫 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Menicon Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Menicon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 とくに紫外線吸収性および酸素透過性にすぐ
れるとともに、着色性をも呈する眼用レンズ材料を提供
すること。 【構成】 一般式(I): 【化12】 (式中、R1 およびR2 は水素原子またはメチル基、R
3 はトリアルキルシリル基、トリメチルシロキシシリル
基、トリアルキルシリルアルキルエーテル基、トリメチ
ルシロキシシリルアルキルエーテル基などを示す)で表
わされるマレイミド(A)ならびにシリコン含有(メ
タ)アクリレート、シリコン含有スチレン誘導体、アル
キル基で置換されていてもよいスチレン誘導体、フマレ
ート誘導体、アミド系モノマーおよび脂肪酸ビニルエス
テルから選ばれた少なくとも1種のモノマー(B)を含
有した共重合成分を重合してなる眼用レンズ材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、眼用レンズ材料に関す
る。さらに詳しくは、すぐれた紫外線吸収性および酸素
透過性を有するとともに、着色性をも呈し、たとえばコ
ンタクトレンズ、眼内レンズなどに好適に使用しうる眼
用レンズ材料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、眼用レンズを構成する成分中に
は、眼に悪影響を与える紫外線を吸収するために、たと
えば特開平1−280464号公報などに開示されてい
るように、ベンゾフェノンやベンゾトリアゾール系など
の紫外線吸収剤が添加されるようになってきた。しかし
ながら、かかる紫外線吸収剤は、眼用レンズ中に単に添
加しただけでは容易に溶出してしまうおそれがあり、と
くにシリコーンメタクリレートなどを主成分とし、酸素
透過性の向上がはかられたコンタクトレンズなどにおい
ては、紫外線吸収剤が溶出しやすく、安全性面などで問
題がある。
【0003】そこで、かかる問題の解決策として、特公
昭52−48824号公報、特開昭61−52873号
公報、特開平2−63463号公報などには、前記紫外
線吸収剤に(メタ)アクリル基などの重合基を結合さ
せ、重合体からの溶出を防ぐといった提案がなされてい
る。しかしながら、かかるベンゾフェノンやベンゾトリ
アゾール系などの紫外線吸収剤に重合基を結合させる反
応は、合成上の制約から、合成物の純度を向上させるこ
とが困難であり、またコストが高いという問題がある。
さらには、えられた合成物が眼用レンズを構成する重合
性モノマーと反応することができないなどの問題があ
る。したがって、溶出性にまったく心配がないすぐれた
紫外線吸収能を有する眼用レンズ材料の開発が望まれて
いる。
【0004】また、たとえばカラーコンタクトレンズな
どの着色眼用レンズをうるために、構成成分が溶出する
おそれがなく、安全性にすぐれるとともに、着色性をも
呈する眼用レンズ材料の開発が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
前記従来技術に鑑みて主として紫外線吸収性および酸素
透過性にすぐれるとともに、着色性をも呈する眼用レン
ズ材料を開発するべく鋭意研究を重ねた結果、かかる眼
用レンズ材料をようやく見出し、本発明を完成するにい
たった。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、一
般式(I):
【0007】
【化4】
【0008】(式中、R1 およびR2 はそれぞれ独立し
て水素原子またはメチル基、R3 は式:
【0009】
【化5】
【0010】(式中、R4 、R5 およびR6 はそれぞれ
独立して炭素数1〜4のアルキル基またはトリメチルシ
ロキシ基を示す)で表わされる基または式:
【0011】
【化6】
【0012】(式中、R4 、R5 およびR6 は前記と同
じ、mは0〜3の整数を示す)で表わされる基を示す)
で表わされるマレイミド(A)ならびにシリコン含有
(メタ)アクリレート、シリコン含有スチレン誘導体、
アルキル基で置換されていてもよいスチレン誘導体、フ
マレート誘導体、アミド系モノマーおよび脂肪酸ビニル
エステルから選ばれた少なくとも1種のモノマー(B)
を含有した共重合成分を重合してなる眼用レンズ材料に
関する。
【0013】
【作用および実施例】本発明の眼用レンズ材料は、前記
したように、一般式(I):
【0014】
【化7】
【0015】(式中、R1 およびR2 はそれぞれ独立し
て水素原子またはメチル基、R3 は式:
【0016】
【化8】
【0017】(式中、R4 、R5 およびR6 はそれぞれ
独立して炭素数1〜4のアルキル基またはトリメチルシ
ロキシ基を示す)で表わされる基または式:
【0018】
【化9】
【0019】(式中、R4 、R5 およびR6 は前記と同
じ、mは0〜3の整数を示す)で表わされる基を示す)
で表わされるマレイミド(A)(以下、マレイミド
(A)という)ならびにシリコン含有(メタ)アクリレ
ート、シリコン含有スチレン誘導体、アルキル基で置換
されていてもよいスチレン誘導体、フマレート誘導体、
アミド系モノマーおよび脂肪酸ビニルエステルから選ば
れた少なくとも1種のモノマー(B)(以下、モノマー
(B)という)を含有した共重合成分を重合してえられ
るものである。
【0020】前記マレイミド(A)の代表例としては、
たとえば
【0021】
【化10】
【0022】などがあげられ、これらは単独でまたは2
種以上を混合して用いることができる。
【0023】前記マレイミド(A)の配合量は、共重合
成分全量の0.1〜25重量%、なかんづく1〜23重
量%であることが好ましい。かかるマレイミド(A)の
配合量が前記下限値未満であるばあいには、紫外線吸収
性の面で効果が発現されにくくなる傾向があり、また前
記上限値をこえるばあいには、他の共重合成分に溶解し
にくくなったり、えられる眼用レンズ材料の透明性が低
下する傾向がある。
【0024】前記モノマー(B)は、えられる眼用レン
ズ材料の使用目的に応じて前記マレイミド(A)と組み
合わせて用いられる成分であり、シリコン含有(メタ)
アクリレート、シリコン含有スチレン誘導体、アルキル
基で置換されていてもよいスチレン誘導体、フマレート
誘導体、アミド系モノマーおよび脂肪酸ビニルエステル
から選ばれた少なくとも1種のモノマーである。
【0025】前記シリコン含有(メタ)アクリレートの
代表例としては、たとえばペンタメチルジシロキサニル
メチル(メタ)アクリレート、ペンタメチルジシロキサ
ニルプロピル(メタ)アクリレート、メチルビス(トリ
メチルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレー
ト、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル(メ
タ)アクリレート、モノ[メチルビス(トリメチルシロ
キシ)シロキシ]ビス(トリメチルシロキシ)シリルプ
ロピル(メタ)アクリレート、トリス[メチルビス(ト
リメチルシロキシ)シロキシ]シリルプロピル(メタ)
アクリレート、トリメチルシリルメチル(メタ)アクリ
レート、トリメチルシリルプロピル(メタ)アクリレー
トなどがあげられる。
【0026】前記シリコン含有スチレン誘導体の代表例
としは、たとえばトリメチルシリルスチレン、トリス
(トリメチルシロキシ)シリルスチレンなどあげられ
る。
【0027】前記アルキル基で置換されていてもよいス
チレン誘導体の代表例としては、たとえばo−メチルス
チレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p
−エチルスチレン、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒド
ロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、トリメチル
スチレン、t−ブチルスチレンなどがあげられる。
【0028】前記フマレート誘導体の代表例としは、た
とえばジエチルフマレート、ジプロピルフマレート、ジ
イソプロピルフマレート、ジブチルフマレート、ジ−t
−ブチルフマレート、ジペンチルフマレート、ジオクチ
ルフマレート、ジドデシルフマレート、ジ(2−エチル
ヘキシル)フマレート、ジシクロヘキシルフマレート、
ジ(t−ブチルシクロヘキシル)フマレート、ビス(ト
リメチルシクロヘキシル)フマレートなどの直鎖状、分
岐鎖状、環状のジアルキルフマレート;ビス(トリフル
オロエチル)フマレート、ビス(テトラフルオロプロピ
ル)フマレート、ビス(ヘキサフルオロイソプロピル)
フマレート、ビス(ドデカフルオロペンチル)フマレー
トなどのジ(フルオロアルキル)フマレート;ビス(ト
リメチルシリルプロピル)フマレート、ビス(ペンタメ
チルジシロキサニルプロピル)フマレート、ビス[(ト
リメチルシロキシ)テトラメチルジシロキサニルプロピ
ル]フマレート、ビス[(トリメチルビス(トリメチル
シロキシ)ジシロキサニル)プロピル]フマレート、ビ
ス[(テトラキス(トリメチルシロキシ)トリメチルト
リシロキサニル)プロピル]フマレートなどのシリコン
含有フマレート;トリフルオロエチル(トリメチルシリ
ルメチル)フマレート、トリフルオロエチル(トリメチ
ルシリルプロピル)フマレート、ヘキサフルオロイソプ
ロピル(トリメチルシリルメチル)フマレート、ヘキサ
フルオロイソプロピル(トリメチルシリルプロピル)フ
マレート、オクタフルオロペンチル(トリメチルシリル
メチル)フマレート、オクタフルオロペンチル(トリメ
チルシリルプロピル)フマレート、トリフルオロエチル
(ペンタメチルジシロキサニルメチル)フマレート、ト
リフルオロエチル(ペンタメチルジシロキサニルプロピ
ル)フマレート、ヘキサフルオロイソプロピル(ペンタ
メチルジシロキサニルメチル)フマレート、ヘキサフル
オロイソプロピル(ペンタメチルジシロキサニルプロピ
ル)フマレート、オクタフルオロペンチル(ペンタメチ
ルジシロキサニルメチル)フマレート、オクタフルオロ
ペンチル(ペンタメチルジシロキサニルプロピル)フマ
レート、トリフルオロエチル(テトラメチル(トリメチ
ルシロキシ)ジシロキサニルメチル)フマレート、トリ
フルオロエチル(テトラメチル(トリメチルシロキシ)
ジシロキサニルプロピル)フマレート、ヘキサフルオロ
イソプロピル(テトラメチル(トリメチルシロキシ)ジ
シロキサニルメチル)フマレート、ヘキサフルオロイソ
プロピル(テトラメチル(トリメチルシロキシ)ジシロ
キサニルプロピル)フマレート、オクタフルオロペンチ
ル(テトラメチル(トリメチルシロキシ)ジシロキサニ
ルメチル)フマレート、オクタフルオロペンチル(テト
ラメチル(トリメチルシロキシ)ジシロキサニルプロピ
ル)フマレート、トリフルオロエチル(トリス(トリメ
チルシロキシ)シリルメチル)フマレート、トリフルオ
ロエチル(トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピ
ル)フマレート、ヘキサフルオロイソプロピル(トリス
(トリメチルシロキシ)シリルメチル)フマレート、ヘ
キサフルオロイソプロピル(トリス(トリメチルシロキ
シ)シリルプロピル)フマレート、オクタフルオロペン
チル(トリス(トリメチルシロキシ)シリルメチル(フ
マレート、オクタフルオロペンチル(トリス(トリメチ
ルシロキシ)シリルプロピル)フマレートなどのフルオ
ロアルキル(シリコン含有アルキル)フマレートなどが
あげられる。
【0029】前記アミド系モノマーの代表例としては、
たとえば(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)
アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、
N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N,N
−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル
(メタ)アクリルアミドなどがあげられる。
【0030】前記脂肪酸ビニルエステルの代表例として
は、たとえばギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサチック酸
ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、モノ
クロロ酢酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル、トリクロ
ロ酢酸ビニルなどがあげられる。
【0031】これらモノマー(B)は、単独でまたは2
種以上を混合して用いることができ、またその配合量
は、共重合成分全量の3〜99重量%、なかんづく5〜
90重量%であることが好ましい。かかるモノマー
(B)の配合量が前記下限値未満であるばあいには、前
記マレイミド(A)がこれらモノマー(B)に溶解しに
くくなる傾向があり、また前記上限値をこえるばあいに
は、えられる眼用レンズ材料の紫外線吸収性が低下する
傾向がある。
【0032】なお、本発明において、たとえばさらに酸
素透過性にすぐれた眼用レンズ材料をえようとするばあ
いには、前記モノマー(B)のなかから、たとえばシリ
コン含有(メタ)アクリレート、シリコン含有スチレン
誘導体などを選んで用いることが好ましい。
【0033】また、たとえば高機械的強度を有する眼用
レンズ材料をえようとするばあいには、前記モノマー
(B)のなかから、たとえばシリコン含有スチレン誘導
体、アルキル基で置換されていてもよいスチレン誘導体
などを選んで用いることが好ましい。
【0034】また、たとえば親水性にすぐれた眼用レン
ズ材料をえようとするばあいには、前記モノマー(B)
のなかから、たとえばアミド系モノマーなどを選んで用
いることが好ましい。
【0035】本発明の眼用レンズ材料は、前記マレイミ
ド(A)およびモノマー(B)を含有した共重合成分を
重合してえられるものであるが、これらのほかにも、え
られる眼用レンズ材料の使用目的に応じて、共重合成分
としてこれらマレイミド(A)およびモノマー(B)と
共重合可能なモノマー(C)(以下、モノマー(C)と
いう)を任意に用いることができる。なお、かかるモノ
マー(C)の組み合わせおよびそれぞれの使用量は、目
的とする眼用レンズ材料の材質に応じて適宜選択すれば
よい。
【0036】前記モノマー(C)の代表例としては、た
とえばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチ
ル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレ
ート、i−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル
(メタ)アクリレート、t−ペンチル(メタ)アクリレ
ート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−メチルブチ
ル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレー
ト、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシ
ル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレー
ト、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)ア
クリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロ
ペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレートなどの直鎖状、分岐鎖状、環状のアル
キル(メタ)アクリレート;N−メチルマレイミド、N
−エチルマレイミド、N−n−プロピルマレイミド、N
−i−プロピルマレイミド、N−n−ブチルマレイミ
ド、N−i−ブチルマレイミド、N−t−ブチルマレイ
ミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマ
レイミド、N−クロロフェニルマレイミド、N−メチル
フェニルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、2−ヒ
ドロキシエチルマレイミド、N−ヒドロキシフェニルマ
レイミド、N−ヒドロキシエチルフェニルマレイミド、
N−カルボキシフェニルマレイミド、N−(2,2,2
−トリフルオロエチル)マレイミド、N−(2,2,
3,3,3−ペンタフルオロプロピル)マレイミド、N
−トリフルオロメチルフェニルマレイミド、N−パーフ
ルオロプロピルマレイミド、N−(4−パーフルオロブ
チル)フェニルマレイミド、N−パーフルオロオクチル
マレイミド、N−(3,5−ビス(トリフルオロメチ
ル))フェニルマレイミド、N−(3,5−ビス(トリ
フルオロメチル))ベンジルマレイミド、N−(3,5
−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル))フェニル
マレイミド、N,N′−エチレンビスマレイミド、N,
N′−ヘキサメチレンマレイミド、N,N′−m−フェ
ニレンビスマレイミド、N,N′−p−フェニレンビス
マレイミド、N,N′−4,4′−ジフェニルエーテル
ビスマレイミド、N,N′−4,4′−ジフェニルスル
ホンビスマレイミドなどのマレイミド(A)以外のマレ
イミド系化合物;2,2,2−トリフルオロエチル(メ
タ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプ
ロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,3−ペ
ンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,
2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエチル(メ
タ)アクリレート、2,2,3,3,4,4−ヘキサフ
ルオロブチル(メタ)アクリレートなどのフッ素含有ア
ルキル(メタ)アクリレート;スチレン;4−ビニルベ
ンジル−2′,2′,2′−トリフルオロエチルエーテ
ル、4−ビニルベンジル−2′,2′,3′,3′,
4′,4′,4′−ヘプタフルオロブチルエーテル、4
−ビニルベンジル−3′,3′,3′−トリフルオロプ
ロピルエーテル、4−ビニルベンジル−3′,3′,
4′,4′,5′,5′,6′,6′,6′−ノナフル
オロヘキシルエーテル、4−ビニルベンジル−4′,
4′,5′,5′,6′,6′,7′,7′,8′,
8′,8′−ウンデカフルオロオクチルエーテル、o−
フルオロスチレン、m−フルオロスチレン、p−フルオ
ロスチレン、トリフルオロスチレン、パーフルオロスチ
レン、p−トリフルオロメチルスチレン、o−トリフル
オロメチルスチレン、m−トリフルオロメチルスチレン
などのフッ素含有スチレン誘導体;N−ビニルピロリド
ン、α−メチレン−N−メチルピロリドン、N−ビニル
カプロラクタムなどのN−ビニルラクタム;4−ビニル
ピリジン、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルピペリ
ドン、N−ビニルピペリジン、N−ビニルサクシンイミ
ドなどのヘテロ環式N−ビニルモノマー;ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ
ート、ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジ
ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ジエチレング
リコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリ
コールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレートなどの水酸基含有(メ
タ)アクリレート;(メタ)アクリル酸;N−(メタ)
アクリロイルピロリドン;アミノエチル(メタ)アクリ
レート、N−メチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
トなどのアミノアルキル(メタ)アクリレート;メトキ
シエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メ
タ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メ
タ)アクリレートなどのアルコキシル基含有(メタ)ア
クリレート;ベンジル(メタ)アクリレートなどの芳香
環含有(メタ)アクリレート;グリシジル(メタ)アク
リレート;テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレー
トなどがあげられ、これらは単独でまたは2種以上を混
合して用いることができる。
【0037】なお、本発明において、たとえばより酸素
透過性にすぐれた眼用レンズ材料をえようとするばあい
には、前記モノマー(C)のなかから、たとえばフッ素
含有スチレン誘導体、フッ素含有アルキル(メタ)アク
リレートなどが主に好ましく選ばれる。
【0038】レンズを補強して強度的に良好な眼用レン
ズ材料をえようとしたり、該眼用レンズ材料の硬度を調
節しようとするばあいには、前記モノマー(C)のなか
から、たとえばアルキル(メタ)アクリレート、スチレ
ン、マレイミド(A)以外のマレイミド系化合物、(メ
タ)アクリル酸などが主に好ましく選ばれる。
【0039】脂質などの汚れに対して、レンズをさらに
汚れにくくするばあいには、前記モノマー(C)のなか
から、たとえばフッ素含有アルキル(メタ)アクリレー
ト、フッ素含有スチレン誘導体などが主に好ましく選ば
れる。
【0040】レンズに親水性を付与したり、含水性の柔
軟な眼用レンズ材料をえようとするばあいには、前記モ
ノマー(C)のなかから、たとえば水酸基含有(メタ)
アクリレート、アミノアルキル(メタ)アクリレート、
(メタ)アクリル酸、N−ビニルラクタムなどが主に好
ましく選ばれる。
【0041】高屈折率の眼用レンズ材料をえようとする
ばあいには、前記モノマー(C)のなかから、たとえば
スチレン、マレイミド(A)以外のマレイミド系化合
物、芳香環含有(メタ)アクリレートなどが主に好まし
く選ばれる。
【0042】前記モノマー(C)の使用量は、えられる
眼用レンズ材料の使用目的に応じて任意に決定されれば
よいが、通常共重合成分全量の3〜96重量%、なかん
づく10〜94重量%であることが好ましい。かかる使
用量が前記下限値未満であるばあいには、えられる眼用
レンズ材料の強度や耐汚染性が低下する傾向があり、ま
た前記上限値をこえるばあいは、眼用レンズ材料の紫外
線吸収性および酸素透過性が低下する傾向がある。
【0043】また、本発明においては、前記マレイミド
(A)およびモノマー(B)、モノマー(C)から1種
または2種以上を選択し、重合してえられるマクロモノ
マーや、特開平2−188717号公報、特開平2−2
13820号公報、特開平3−43711号公報に開示
されているマクロモノマーを、眼用レンズ材料をうる際
の一共重合成分として用いることができ、かかるマクロ
モノマーの使用量は、目的に応じて適宜調整すればよ
い。なお、前記マクロモノマーのなかで分子内に少なく
とも2個の重合性基を有するものは、架橋剤として用い
ることもできる。
【0044】さらに、本発明においては、眼用レンズ材
料(硬質材料または軟質材料)をうるための一任意成分
として通常の架橋剤を使用することができる。
【0045】前記架橋剤は、眼用レンズ材料内に三次元
架橋構造を形成し、強靭で機械的強度や硬度が向上した
眼用レンズ材料とするとともに、均一で透明かつ白濁が
なく歪みもない光学性に富む眼用レンズ材料とすること
ができる成分である。またそのほかの架橋効果、たとえ
ば耐薬品性、耐熱性、形状安定性などの耐久性を向上さ
せたり、溶出物を少なくしたりする効果も奏する。
【0046】前記架橋剤の代表例としては、たとえば4
−ビニルベンジル(メタ)アクリレート、3−ビニルベ
ンジル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アク
リレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリ
レート、(メタ)アクリロイルオキシエチル(メタ)ア
クリレート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、
アジピン酸ジアリル、トリアリルイソシアヌレート、α
−メチレン−N−ビニルピロリドン、2,2−ビス(4
−(メタ)アクリロイルオキシフェニル)ヘキサフルオ
ロプロパン、2,2−ビス(3−(メタ)アクリロイル
オキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビ
ス(2−(メタ)アクリロイルオキシフェニル)ヘキサ
フルオロプロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリ
ロイルオキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−
(メタ)アクリロイルオキシフェニル)プロパン、2,
2−ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシフェニル)
プロパン、1,4−ビス(2−(メタ)アクリロイルオ
キシヘキサフルオロイソプロピル)ベンゼン、1,3−
ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシヘキサフルオロ
イソプロピル)ベンゼン、1,2−ビス(2−(メタ)
アクリロイルオキシヘキサフルオロイソプロピル)ベン
ゼン、1,4−ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシ
イソプロピル)ベンゼン、1,3−ビス(2−(メタ)
アクリロイルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,2−
ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシイソプロピル)
ベンゼンなどがあげられ、これらは単独でまたは2種以
上を混合して用いることができる。
【0047】前記架橋剤の使用量は、硬質眼用レンズ材
料をえようとするばあいには、通常共重合成分全量10
0部(重量部、以下同様)に対して0.1〜15部程
度、なかんづく1〜10部程度であることが好ましく、
また軟質眼用レンズ材料をえようとするばあいには、通
常共重合成分全量100部に対して0.1〜15部程
度、なかんづく0.2〜1部程度であることが好まし
い。かかる使用量が前記下限値未満であるばあいには、
架橋剤を使用する効果が充分にえられなくなる傾向があ
り、また前記上限値をこえるばあいには、えられる眼用
レンズ材料が脆くなり、衝撃などの応力に対して弱くな
る傾向がある。
【0048】なお、本発明においては、前記マレイミド
(A)およびモノマー(B)、ならびに必要に応じてモ
ノマー(C)などの共重合成分が全量で100部となる
ように、各共重合成分の配合量が調整される。
【0049】前記マレイミド(A)およびモノマー
(B)、ならびにモノマー(C)などの共重合成分から
本発明の眼用レンズ材料を製造する方法としては、たと
えば各成分を均一に配合して重合開始剤を加え、通常行
なわれている方法によって重合に供し、重合体をうる方
法などがある。
【0050】前記重合体をうる方法としては、たとえば
各成分にラジカル重合開始剤を配合したのち、室温から
120℃までおよそ10数時間で順次昇温して重合を完
結させる方法(加熱重合法)、各成分に光重合開始剤を
配合したのち、光重合開始剤の吸収帯に応じた波長の光
線、たとえば紫外線を照射して重合を行なう方法(光重
合法)、該加熱重合法と該光重合法とを組み合わせた方
法などがある。
【0051】前記加熱重合法によって重合を行なうばあ
いには、恒温槽または恒温室内で加熱してもよく、たと
えばマイクロ波などの電磁波を照射してもよく、かかる
加熱は段階的に行なっていもよい。また、前記光重合法
によって重合を行なうばあいには、さらに増感剤を添加
してもよい。
【0052】眼用レンズ材料の製造は、たとえば塊状重
合法、溶液重合法などによって行なうことができるが、
材料を効率よく生産するためには、通常の塊状重合法を
採用することが好ましい。
【0053】前記ラジカル重合開始剤の代表例として
は、たとえばアゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジ
メチルバレロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、t
−ブチルヒドロパーオキサイド、クメンパーオキサイ
ド、過酸化ベンゾイルなどがあげられる。
【0054】前記光重合開始剤の代表例としては、たと
えばベンゾイン、メチルオルソベンゾイルベンゾエー
ト、メチルオルソベンゾインベンゾエート、メチルベン
ゾイルフォメート、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾ
インエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテ
ル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン−n−
ブチルエーテルなどのベンゾイン系光重合開始剤;2−
ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−
オン、p−i−プロピル−α−ヒドロキシイソブチロフ
ェノン、p−t−ブチルトリクロロアセトフェノン、
2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、
α,α−ジクロロ−4−フェノキシアセトフェノン、
4,4′−ビスジエチルアミノベンゾフェノンなどのフ
ェノン系光重合開始剤;1−ヒドロキシシクロヘキシル
フェニルケトン;1−フェニル−1,2−プロパンジオ
ン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム;2−ク
ロロチオキサンソン、2−メチルチオキサンソンなどの
チオキサンソン系光重合開始剤;ジベンゾスバロン;2
−エチルアントラキノン;ベンゾフェノンアクリレー
ト;ベンゾフェノンベンジルなどがあげられる。
【0055】前記ラジカル重合開始剤または光重合開始
剤は、各々のなかから1種または2種以上を選択して用
いることができる。かかる重合開始剤の使用量は、重合
を開始させるのに充分な量であればよいが、通常共重合
成分全量100部に対して0.001〜5部程度、なか
んづく0.001〜2部程度であることが好ましい。
【0056】かくしてえられる眼用レンズ材料を用いて
眼用レンズ、たとえばコンタクトレンズを作製する方法
としては、たとえばえられた重合体に切削、研磨などの
機械加工を施し、所望の形状のレンズをうる方法がある
が、そのほかにも、所望の形状を与える成形型を用意
し、この型のなかで前記各成分を直接重合して成形する
方法がある。このばあいには、えられたコンタクトレン
ズに必要に応じて機械的な仕上げ加工を施してもよい。
【0057】つぎに本発明の眼用レンズ材料を実施例に
基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施
例のみに限定されるものではない。
【0058】実施例1(硬質眼用レンズ材料) N−(3−トリメチルシリルフェニル)マレイミド(以
下、TMSPhMIという)3部、トリス(トリメチル
シロキシ)シリルプロピルメタクリレート(以下、TM
SMAという)35部、メチルメタクリレート(以下、
MMAという)57部、エチレングリコールジメタクリ
レート(以下、EDMAという)5部および2,2′−
アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(以下、
V−65という)0.1部を三角フラスコ(容量100
ml)内で混合し、内径15mmの試験管に入れ、エー
ジレス挿入後に脱気し、恒温水槽中35℃で40時間、
50℃で8時間保持し、熱風循環乾燥機中50〜120
℃まで毎時10℃ずつ昇温させて重合を完結させた。え
られた重合体を以下に示す各試験項目((イ)〜
(ニ))に応じて切削し、以下に示す試験方法にしたが
って調べた。その結果を表1に示す。
【0059】また、えられたフィルムの紫外線吸収能に
ついては、該フィルムの光線透過率を示すチャートを図
1に示す。
【0060】試験項目 (イ)紫外線透過率 厚さ0.2mm、直径12.7mmの研磨したフィルム
について、(株)島津製作所製の島津自記分光光度計
(UV−3100)を用い、190〜380nmにおけ
る透過率を測定した。
【0061】(ロ)可視光線透過率 厚さ0.2mm、直径12.7mmの研磨したフィルム
について、(株)島津製作所製の島津自記分光光度計
(UV−3100)を用い、380〜700nmにおけ
る透過率を測定した。
【0062】なお、実施例11においては、完全に膨潤
した厚さ0.2mm、直径12.7mmのフィルムをソ
フトコンタクトレンズ専用の洗浄液(商品名メニクリー
ン、(株)メニコン製)で洗浄したものを、前記(イ)
紫外線透過率および(ロ)可視光線透過率の測定に用い
た。
【0063】(ハ)酸素透過係数 理化精機工業(株)製の製科研式フィルム酸素透過率計
を用い、35℃で電極法にしたがって厚さ0.2mm、
直径12.7mmのフィルムの酸素透過量を測定し、酸
素透過係数を求めた。
【0064】なお、表1中の単位は、×10-11 (cm
2 /sec)・(mlO2 /(ml・mmHg))であ
る。
【0065】(ニ)ショアーD硬度 (株)テクロック製のデューロメーター(GS−70
2)を用い、25℃、相対湿度50%の恒温恒湿室内
で、厚さ4.0mm、直径12.7mmの試験片につい
て測定した。
【0066】実施例2〜10および比較例1〜2(硬質
眼用レンズ材料) 実施例1において、成分を表1に示すように変更したほ
かは実施例1と同様の操作および条件にて重合体を作製
し、えられた重合体について実施例1と同様の試験を行
なった。その結果を表1に示す。
【0067】また、実施例2および8ならびに比較例1
でえられたフィルムの紫外線吸収能については、該フィ
ルムの光線透過率を示すチャートを図2(実施例2)、
図3(実施例8)および図5(比較例1)に示す。
【0068】なお、表1中の略語はそれぞれ以下の物質
を示す。
【0069】TMSPhMI:N−(3−トリメチルシ
リルフェニル)マレイミド TMSPPhMI:N−(3−(トリメチルシリルプロ
ピルエーテル)フェニル)マレイミド TMSMA:トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロ
ピルメタクリレート TMSST:トリス(トリメチルシロキシ)シリルスチ
レン t−BuST:t−ブチルスチレン F4 SiF:ヘキサフルオロイソプロピル(トリス(ト
リメチルシロキシ)シリルプロピル)フマレート DMAA:N,N−ジメチルアクリルアミド MMA:メチルメタクリレート 6FPMA:ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレー
ト C4 9 PhMI:N−(4−パーフルオロブチルフェ
ニル)マレイミド PhMI:フェニルマレイミド マクロモノマーA:式:
【0070】
【化11】
【0071】で表わされる化合物 EDMA:エチレングリコールジメタクリレート VBMA:4−ビニルベンジルメタクリレート V−65:2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)
【0072】
【表1】
【0073】表1に示された結果ならびに図1〜3およ
び図5の光線透過率を示すチャートから、実施例1〜1
0でえられた眼用レンズ材料は、比較例1〜2でえられ
た眼用レンズ材料と比べて、とくに紫外線吸収性および
酸素透過性にすぐれたものであることがわかる。
【0074】実施例11(軟質眼用レンズ材料) TMSPhMI 2部、酢酸ビニル(以下、VACとい
う)5部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(以
下、HEMAという)90部、2−ヒドロキシブチルメ
タクリレート(以下、HBMAという)3部、EDMA
0.2部およびV−65 0.05部を三角フラスコ
(容量100ml)内で混合し、内径15mmの試験官
に入れ、エージレス挿入後に脱気し、恒温水槽中35℃
で40時間、50℃で8時間保持し、熱風循環乾燥機中
で60℃、70℃および80℃で各4時間ずつ重合を行
ない、重合を完結させた。えられた重合体を切削加工
し、生理食塩水中に浸漬して完全に膨潤させ、前記試験
項目(イ)および(ロ)の試験を行なった。その結果、
紫外線透過率は1%未満であり、可視光線透過率は90
%をこえた。
【0075】また、生理食塩水によって完全に膨潤させ
た厚さ0.2mm、直径12.7mmのフィルムを、1
68時間生理食塩水中で煮沸したのち、前記試験(イ)
および(ロ)と同様にして紫外線透過率および可視光線
透過率を測定したところ、前記煮沸前の各透過率とまっ
たく変化がなかった。
【0076】したがって、かかる実施例11でえられた
軟質眼用レンズ材料が煮沸耐久性にすぐれたものである
ことがわかる。
【0077】さらに、えられたフィルムの紫外線吸収能
については、該フィルムの含水した状態での光線透過率
を示すチャートを図4に示す。
【0078】比較例3(軟質眼用レンズ材料) 実施例11において、TMSPhMIを用いずに、HE
MAの使用量を92部に変更したほかは実施例11と同
様の操作および条件にて重合体を作製し、えられた重合
体について実施例11と同様の試験を行なった。その結
果、紫外線透過率は67%であり、可視光線透過率は9
0%をこえた。
【0079】このように、実施例11でえられた眼用レ
ンズ材料は、比較例3でえられた眼用レンズ材料と比べ
て、とくに紫外線吸収性にすぐれたものであることがわ
かる。
【0080】なお、実施例1〜11でえられたフィルム
の外観を目視にて観察したところ、いずれも黄色透明で
あったことから、マレイミド(A)による着色効果が確
認された。
【0081】
【発明の効果】本発明の眼用レンズ材料は、きわめてす
ぐれた紫外線吸収性および酸素透過性を有するととも
に、着色性をも呈し、さらに硬質眼用レンズ材料として
好適な硬度、軟質眼用レンズ材料として好適な煮沸耐久
性を併せもつものであるから、たとえばコンタクトレン
ズ、眼内レンズなどに好適に使用しうるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1でえられたフィルムの光線透過率を示
すチャートである。
【図2】実施例2でえられたフィルムの光線透過率を示
すチャートである。
【図3】実施例8でえられたフィルムの光線透過率を示
すチャートである。
【図4】実施例11でえられたフィルムの光線透過率を
示すチャートである。
【図5】比較例1でえられたフィルムの光線透過率を示
すチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 一戸 省二 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 (72)発明者 山崎 敏夫 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 (式中、R1 およびR2 はそれぞれ独立して水素原子ま
    たはメチル基、R3 は式: 【化2】 (式中、R4 、R5 およびR6 はそれぞれ独立して炭素
    数1〜4のアルキル基またはトリメチルシロキシ基を示
    す)で表わされる基または式: 【化3】 (式中、R4 、R5 およびR6 は前記と同じ、mは0〜
    3の整数を示す)で表わされる基を示す)で表わされる
    マレイミド(A)ならびにシリコン含有(メタ)アクリ
    レート、シリコン含有スチレン誘導体、アルキル基で置
    換されていてもよいスチレン誘導体、フマレート誘導
    体、アミド系モノマーおよび脂肪酸ビニルエステルから
    選ばれた少なくとも1種のモノマー(B)を含有した共
    重合成分を重合してなる眼用レンズ材料。
  2. 【請求項2】 共重合成分がマレイミド(A)を0.1
    〜25重量%含有したものである請求項1記載の眼用レ
    ンズ材料。
  3. 【請求項3】 共重合成分がモノマー(B)を3〜99
    重量%含有したものである請求項1または2記載の眼用
    レンズ材料。
  4. 【請求項4】 共重合成分がマレイミド(A)およびモ
    ノマー(B)と共重合可能なモノマー(C)を含有した
    ものである請求項1、2または3記載の眼用レンズ材
    料。
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