JP4221862B2 - L−アミノ酸の製造法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、L−アミノ酸の製造方法に関する。より詳しくは、L−アミノ酸生産性エシェリヒア細菌及びその細菌を用いるL−アミノ酸、特にはL−グルタミン酸、L−リジン、L−スレオニン、L−アラニン、L−ヒスチジン、L−プロリン、L−アルギニン、L−バリン及びL−イソロイシンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、発酵法によりL−アミノ酸を生産する場合、生産性を向上させるために、自然界から分離した菌株または該菌株の人工変異株が用いられている。例えば、L−リジンの場合には、L−リジンを生産する人工変異株は数多く知られており、その多くはS−2−アミノエチルシステイン(AEC)耐性変異株であり、ブレビバクテリウム属、コリネバクテリウム属、バチルス属、またはエシェリヒア属に属している。また、組み換えDNAを使用して得られた形質転換体の使用(米国特許第4278765号)等、アミノ酸の生産を増加させる種々の技術が提案されている。
【0003】
このような技術は主にアミノ酸の生合成経路の酵素の活性増強や阻害解除型酵素への変換などによるものである(エシェリヒア属細菌においては、特開昭56-18596号公報や国際公開第WO 95/16042号等参照)。
【0004】
一方、アミノ酸の排出タンパク質を増強することによりアミノ酸の生産性を向上させた例として、コリネバクテリウム属細菌のL−リジン排出遺伝子lysEを増強したものが知られている。しかしエシェリヒア属細菌に関してはL−アミノ酸排出タンパク質が存在するのかさえ知られておらず、よってエシェリヒア属細菌を用いたL−アミノ酸生産においてL−アミノ酸排出タンパク質の増強が有効か否かも知られていない。
【0005】
またエシェリヒア属のE.coli K-12株の全塩基配列が既に決定されているが(Science, 277, 1453-1474 (1997))、機能未知のタンパク質も多数存在する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、L−アミノ酸の排出に関与するタンパク質を取得し、それにより、L−アミノ酸の生産性の改良された菌株、及び、改良された発酵法によるL−アミノ酸の製造法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、L−アミノ酸の排出に関与するタンパク質を検索した結果、特定の遺伝子を増強したときに、対消費糖当たりのL−アミノ酸収率が増大することを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、L−アミノ酸の生産性を有するエシェリヒア属細菌であって、以下の(A)〜(H)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇することにより、前記L−アミノ酸の生産性が向上していることを特徴とする細菌(以下、本発明細菌ともいう)を提供する。
(A)配列表配列番号10に示すアミノ酸配列を有するタンパク質。
(B)配列表配列番号10に示すアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、付加、または逆位を含むアミノ酸配列からなるタンパク質であって、そのタンパク質を有する細菌の前記L−アミノ酸の生産性を向上させる活性を有するタンパク質。
(C)配列表配列番号12に示すアミノ酸配列を有するタンパク質。
(D)配列表配列番号12に示すアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、付加、または逆位を含むアミノ酸配列からなるタンパク質であって、そのタンパク質を有する細菌の前記L−アミノ酸の生産性を向上させる活性を有するタンパク質。
(E)配列表配列番号14に示すアミノ酸配列を有するタンパク質。
(F)配列表配列番号14に示すアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、付加、または逆位を含むアミノ酸配列からなるタンパク質であって、そのタンパク質を有する細菌の前記L−アミノ酸の生産性を向上させる活性を有するタンパク質。
(G)配列表配列番号16に示すアミノ酸配列を有するタンパク質。
(H)配列表配列番号16に示すアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、付加、または逆位を含むアミノ酸配列からなるタンパク質であって、そのタンパク質を有する細菌の前記L−アミノ酸の生産性を向上させる活性を有するタンパク質。
【0009】
本発明細菌は、好ましくは、前記の(A)〜(D)、(G)及び(H)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇しているL−リジン生産性細菌、前記の(A)〜(H)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇しているL−グルタミン酸生産性細菌、前記の(C)及び(D)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇しているL−アラニン生産性細菌、前記の(C)及び(D)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇しているL−バリン生産性細菌、前記の(C)〜(F)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇しているL−ヒスチジン生産性細菌、前記の(A)〜(F)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇しているL−プロリン生産性細菌、前記の(E)及び(F)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇しているL−スレオニン生産性細菌、前記の(G)及び(H)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇しているL−アルギニン生産性細菌、または、前記の(C)〜(D)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇しているL−イソロイシン生産性細菌である。
【0010】
本発明細菌においては、前記タンパク質をコードするDNAの細胞内のコピー数が上昇していることが好ましい。また、このDNAは、細胞中のマルチコピーベクター上に保持されているか、または、細胞中のトランスポゾン上に保持されていることが好ましい。
【0011】
本発明は、また、本発明細菌を培地で培養し、該培地中にL−アミノ酸を生成蓄積せしめ、該培地から前記L−アミノ酸を採取することを特徴とするL−アミノ酸の製造法(以下、本発明方法ともいう)も提供する。
【0012】
本発明方法は、好ましくは、前記の(A)〜(D)、(G)及び(H)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇しているL−リジン生産性細菌を用いるL−リジンの製造法、前記の(A)〜(H)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇しているL−グルタミン酸生産性細菌を用いるL−グルタミン酸の製造法、前記の(C)及び(D)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇しているL−アラニン生産性細菌を用いるL−アラニンの製造法、前記の(C)及び(D)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇しているL−バリン生産性細菌を用いるL−バリンの製造法、前記の(C)〜(F)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇しているL−ヒスチジン生産性細菌を用いるL−ヒスチジンの製造法、前記の(A)〜(F)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇しているL−プロリン生産性細菌を用いるL−プロリンの製造法、前記の(E)及び(F)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇しているL−スレオニン生産性細菌を用いるL−スレオニンの製造法、前記の(G)及び(H)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇しているL−アルギニン生産性細菌を用いるL−アルギニンの製造法、または、前記の(C)及び(D)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇しているL−イソロイシン生産性細菌を用いるL−イソロイシンの製造法である。
【0013】
本発明方法においては、前記タンパク質をコードするDNAの、細菌の細胞内のコピー数が上昇していることが好ましい。また、このDNAは、細胞中のマルチコピーベクター上に保持されているか、または、細胞中のトランスポゾン上に保持されていることが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。以下、特記しない限りアミノ酸の立体配置はLである。
【0015】
<1>本発明細菌
本発明細菌は、エシェリヒア属細菌のアミノ酸の生産性を向上させる活性又はアミノ酸もしくはアミノ酸アナログに対する耐性を向上させる活性を有するタンパク質の発現量が上昇している、アミノ酸の生産性を有するエシェリヒア属細菌である。以下、このタンパク質を便宜的に「アミノ酸排出タンパク質」と呼ぶ。しかし、この用語は、これらのタンパク質の機能がアミノ酸排出に限定されることを意味するものではない。
【0016】
アミノ酸排出タンパク質としては、配列表配列番号10、12、14または16に示すアミノ酸配列を有するタンパク質が挙げられる。
【0017】
アミノ酸排出タンパク質には、アミノ酸に対する選択性を有するものがある。各アミノ酸について適切なアミノ酸排出タンパク質は、アミノ酸の生産性を有するエシェリヒア属細菌においてそのアミノ酸排出タンパク質を発現させ、アミノ酸の収率の向上を測定すること又はアミノ酸もしくはアミノ酸アナログの最小阻止濃度(MIC)の増加を測定することによって選択することができる。
【0018】
例えば、リジンの場合には、配列番号10、12または16に示すアミノ酸配列を有するタンパク質が有効である。グルタミン酸の場合には、配列番号10、12、14または16に示すアミノ酸配列を有するタンパク質が有効である。アラニンの場合には、配列番号12に示すアミノ酸配列を有するタンパク質が有効である。バリンの場合には、配列番号12に示すアミノ酸配列を有するタンパク質が有効である。ヒスチジンの場合には、配列番号12または14に示すアミノ酸配列を有するタンパク質が有効である。プロリンの場合には、配列番号10、10、12または14に示すアミノ酸配列を有するタンパク質が有効である。スレオニンの場合には、配列番号14に示すアミノ酸配列を有するタンパク質が有効である。アルギニンの場合には、配列番号16に示すアミノ酸配列を有するタンパク質が有効である。イソロイシンの場合には、配列番号12に示すアミノ酸配列を有するタンパク質が有効である。
【0019】
本明細書において、「発現量が上昇している」とは、通常には、E.coliの野生株(例えばMG1655株及びW3110株)よりも発現量が多いことを意味し、また、遺伝子組換え技術等による改変により菌株を得た場合には、改変前の菌株よりも発現量が多いことを意味する。アミノ酸排出タンパク質の発現量は、アミノ酸排出タンパク質の定量により直接的に決定してもよいし、アミノ酸排出タンパク質を有するエシェリヒア属細菌の、アミノ酸もしくはアミノ酸アナログのMICの定量またはアミノ酸の生産性の定量により間接的に決定してもよい。
【0020】
アミノ酸排出タンパク質の発現量を上昇させる方法としては、アミノ酸排出タンパク質をコードするDNAの、細菌の細胞内のコピー数を上昇させる方法が挙げられる。
【0021】
細胞内のコピー数を上昇させるには、アミノ酸排出タンパク質をコードするDNA断片を、エシェリヒア属細菌で機能するベクターと連結して組み換えDNAを作製し、これを宿主に導入して形質転換すればよい。形質転換株の細胞内のアミノ酸排出タンパク質をコードする遺伝子(アミノ酸排出タンパク質遺伝子)のコピー数が上昇する結果、アミノ酸排出タンパク質の発現量が上昇する。上記ベクターとしては、マルチコピーベクターを用いることが好ましい。
【0022】
細胞内のコピー数の上昇は、アミノ酸排出タンパク質遺伝子を上記宿主の染色体DNA上に多コピー存在させることによっても達成できる。エシェリヒア属細菌に属する細菌の染色体DNA上にアミノ酸排出タンパク質遺伝子を多コピーで導入するには、染色体DNA上に多コピー存在する配列を標的に利用して相同組換えにより行う。染色体DNA上に多コピー存在する配列としては、レペッティブDNA、転移因子の端部に存在するインバーティッド・リピートが利用できる。あるいは、特開平2−109985号公報に開示されているように、アミノ酸排出タンパク質遺伝子をトランスポゾンに搭載してこれを転移させて染色体DNA上に多コピー導入することも可能であり、好ましい。いずれの方法によっても形質転換株内のアミノ酸排出タンパク質遺伝子のコピー数が上昇する結果、アミノ酸排出タンパク質の発現量が上昇する。
【0023】
マルチコピーベクターとしては、pBR322、pMW118、pUC19等のプラスミドベクター、λ1059、λBF101、M13mp9等のファージベクターが挙げられる。また、トランスポゾンとしては、Mu、Tn10、Tn5が挙げられる。
【0024】
エシェリヒア属細菌へのDNAの導入は、D. M. Morrisonの方法(Methods in Enzymology 68, 326 (1979))あるいは受容菌細胞を塩化カルシウムで処理してDNAの透過性を増す方法(Mandel, M. and Higa, A., J. Mol. Biol., 53, 159 (1970))等により行うことができる。
【0025】
アミノ酸排出タンパク質の発現量の上昇は、上記の遺伝子増幅による以外に、アミノ酸排出タンパク質遺伝子のプロモーター等の発現調節配列を強力なものに置換することによっても達成される(特開平1−215280号公報参照)。たとえば、lacプロモーター、trpプロモーター、tacプロモーター、ラムダファージのPRプロモーター、PLプロモーター等が強力なプロモーターとして知られている。これらのプロモーターへの置換により、アミノ酸排出タンパク質遺伝子の発現が強化されることによってアミノ酸排出タンパク質の発現量が上昇する。発現調節配列の増強は、アミノ酸排出タンパク質遺伝子のコピー数を高めることと組み合わせてもよい。
【0026】
本発明細菌においては、複数のアミノ酸排出タンパク質の発現量を上昇させてもよい。
【0027】
アミノ酸排出タンパク質は、yahN遺伝子、yeaS遺伝子、yfiK遺伝子及びyggA遺伝子として知られていた、今まで機能が不明であった遺伝子にコードされている。従って、アミノ酸排出タンパク質をコードするDNAは、既知の塩基配列に基づいて(例えば、エシェリヒア・コリK-12株の染色体の全塩基配列は既に明らかにされている(Science, 277, 1453-1474 (1997)))、プライマーを合成し、エシェリヒア属細菌の染色体DNAを鋳型にしてPCR法により増幅を行うことによって取得できる。また、既知の塩基配列に基づいてプローブを調製し、エシェリヒア属細菌の染色体DNAライブラリーからハイブリダイゼーションにより目的のDNA断片を選択することもできる。あるいは、アミノ酸排出タンパク質をコードするDNAを、既知の塩基配列に基づいて化学的に合成してもよい。アミノ酸排出タンパク質をコードするDNAの塩基配列の例としては、配列表配列番号9、11、13または15に示すものが挙げられる。
【0028】
染色体DNAの調製、染色体DNAライブラリーの作製、ハイブリダイゼーション、PCR、プラスミドDNAの調製、DNAの切断及び連結、形質転換、プライマーとして用いるオリゴヌクレオチドの設定等の方法は、当業者によく知られている通常の方法を採用することができる。これらの方法は、Sambrook, J., Fritsch, E. F., and Maniatis, T., "Molecular Cloning A Laboratory Manual, Second Edition," Cold Spring Harbor Laboratory Press (1989)等に記載されている。
【0029】
アミノ酸排出タンパク質は、そのタンパク質を有するエシェリヒア属細菌のアミノ酸の生産性を向上させる活性が損なわれない限り、1若しくは複数の位置での1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、付加、または逆位を含んでもよい。ここで、「数個」とは、アミノ酸残基のタンパク質の立体構造における位置や種類によっても異なる。それは、イソロイシンとバリンのように、アミノ酸によっては、類縁性の高いアミノ酸が存在し、そのようなアミノ酸の違いが、タンパク質の立体構造に大きな影響を与えないことに由来する。
【0030】
上記のようなアミノ酸排出タンパク質と実質的に同一のタンパク質をコードするDNAは、例えば部位特異的変異法によって、特定の部位のアミノ酸残基が置換、欠失、挿入、付加、または逆位を含むように塩基配列を改変することによって得られる。また、上記のような改変されたDNAは、従来知られている変異処理によっても取得され得る。変異処理としては、アミノ酸排出タンパク質をコードするDNAをヒドロキシルアミン等でインビトロ処理する方法、及びアミノ酸排出タンパク質をコードするDNAを保持する微生物、例えばエシェリヒア属細菌を、紫外線照射またはN−メチル−N’−ニトロ−N−ニトロソグアニジン(NG)もしくは亜硝酸等の通常に変異処理に用いられている変異剤によって処理する方法が挙げられる。
【0031】
また、上記のようなアミノ酸残基の置換、欠失、挿入、付加、または逆位等には、アミノ酸排出タンパク質を保持する微生物の個体差、種や株の違いに基づく場合などの天然に生じる変異(mutantionまたはvariantion)も含まれる。
【0032】
上記のような変異を有するDNAを、適当なエシェリヒア属細菌の細胞で発現させ、その細胞のアミノ酸の生産性の向上を調べることにより、アミノ酸排出タンパク質と実質的に同一のタンパク質をコードするDNAが得られる。
【0033】
また、変異を有するアミノ酸排出タンパク質をコードするDNAまたはこれを保持する細胞から、例えば配列表の配列番号9、11、13または15に記載の塩基配列を有するDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、エシェリヒア属細菌のアミノ酸の生産性を向上させる活性を有するタンパク質をコードするDNAを単離することによっても、アミノ酸排出タンパク質と実質的に同一のタンパク質をコードするDNAが得られる。ここでいう「ストリンジェントな条件」とは、いわゆる特異的なハイブリッドが形成され、非特異的なハイブリッドが形成されない条件をいう。この条件を明確に数値化することは困難であるが、一例を示せば、相同性が高いDNA同士、例えば70%以上の相同性を有するDNA同士がハイブリダイズし、それより相同性が低いDNA同士がハイブリダイズしない条件、あるいは通常のサザンハイブリダイゼーションの洗いの条件である60℃、1×SSC,0.1%SDS、好ましくは、0.1×SSC、0.1%SDSに相当する塩濃度の条件が挙げられる。
【0034】
このような条件でハイブリダイズする遺伝子の中には途中にストップコドンが発生したものや、活性中心の変異により活性を失ったタンパク質をコードするものも含まれるが、それらについては、市販の活性発現ベクターにつなぎ、エシェリヒア属細菌のアミノ酸の生産性を向上させる活性を前記の方法で測定することによって容易に取り除くことができる。
【0035】
なお、「タンパク質をコードするDNA」とは、DNAが二本鎖の場合にはそのいずれか一方の鎖がタンパク質をコードすることを意味する。
【0036】
アミノ酸の生産性を有するエシェリヒア属細菌において、上記のようにしてアミノ酸排出タンパク質の発現量を上昇させると、そのアミノ酸の生産量を増大させることができる。アミノ酸排出タンパク質の発現量を上昇させるエシェリヒア属細菌としては、目的とするアミノ酸を産生する能力(アミノ酸の生産性)を有する菌株を用いる。また、アミノ酸排出タンパク質の発現量が上昇したエシェリヒア属細菌に、アミノ酸の生産性を付与してもよい。エシェリヒア属に属するアミノ酸生産菌の例としては、E. coli AJ13199(フランス特許第2747689号)、公知の材料から得られる細菌(例えば、後記実施例に記載したE. coli W3110(tyrA)/pCABD2、E. coli VL614、E. coli VL2054、E. coli VL2160、E. coli VL2151、E. coli W3350 argE::Tn10/pKA10)が挙げられる。
【0037】
なお、本発明におけるアミノ酸排出タンパク質は、以下のようにして本発明者らによって初めて同定されたものである。
【0038】
本発明者らはエシェリヒア属細菌のスレオニン排出タンパク質の遺伝子としてrhtB、rhtCを同定している。本発明者らは、アミノ酸排出タンパク質には共通する構造が存在するかもしれないという仮説に基づきデータベースの検索を行った。すなわち、rhtBのコードするタンパク質に対するホモロジー検索をBLAST、及びPSI-BLAST(Altschul, S. F. et al., Nucleic Acids Res., 25, 3389-3402(1997))を用いて、GenBank CDS、PDB、SWISS-PROT、Spupdate、PIRに対して行った。またtblastn searchを微生物ゲノムの部分配列に対して行った。またBLITZ search(Sturrock, S. S., and Collins, J. F., MPsch version 1.3. Biocomputing research unit University of Edinburgh, UK(1993))をSWALL databaseに対して、SMART search(Ogiwara, I. et al., Protein Sci., 5, 1991-1999(1996))を翻訳データベースやSWISS-PROTに対して行った。その結果得られた60以上の候補の中からE.coli由来のものとしてYeaS(GenBankのACCESSION No.AE000274のf212に対応)、YahN(GenBankのACCESSION No.AE000140のf223に対応)、YfiK(GenBankのACCESSION No.AE000344のo195に対応)及びYggA(GenBankのACCESSION No.AE000375のf211に対応)がRhtBと機能的に類似する可能性のあるタンパク質として残った。これらの機能はいずれも不明であったため、実際にこれらの遺伝子を取得し、その活性を高めることによりアミノ酸及びアミノ酸アナログのMIC並びにL-リジン生産に与える影響を確認した。その結果、YeaS、YfiK、YahN及びYggAにアミノ酸及びアミノ酸アナログのいくつかのMICを増大させる効果が見いだされた。さらに検討した結果、これらの遺伝子のコードするタンパク質は、アミノ酸特異性があるものの、アミノ酸の蓄積を増大させる効果があることが判明した。
【0039】
<2>本発明方法
本発明方法は、本発明細菌を培地で培養し、該培地中にアミノ酸を生産蓄積せしめ、該培地からアミノ酸を採取することを特徴とする。
【0040】
好適なアミノ酸としては、リジン、グルタミン酸、アラニン、バリン、ヒスチジン、プロリン、スレオニン、アルギニン、イソロイシンなどが挙げられる。
【0041】
本発明方法におけるエシェリヒア属細菌の培養および培養液からのアミノ酸の採取、精製等は、従来の微生物を用いた発酵法によるアミノ酸の製造法と同様にして行えばよい。培養に使用する培地としては、炭素源、窒素源、無機物を含有し、必要があれば使用菌株が生育に要求する栄養源を適当量含有するものであれば、合成培地でも天然培地でもよい。炭素源としては、グルコースやシュークロースをはじめとする各種炭水化物、各種有機酸があげられる。また使用する微生物の資化性によってはエタノールやグリセロール等のアルコールを用いることが出来る。窒素源としては、アンモニアや、硫酸アンモニウム等の各種のアンモニウム塩類や、アミン類その他の窒素化合物や、ペプトン、大豆加水分解物、発酵菌体分解物等の天然窒素源を用いることが出来る。無機物としては、燐酸一カリウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガン、炭酸カルシウム等が用いられる。
【0042】
培養は、振盪培養、通気撹拌培養等の好気的条件下で行うことが好ましく、培養温度は通常には20〜40℃で、好ましくは30〜38℃の範囲で行う。培地のpHは通常には5〜9の範囲であり、6.5〜7.2の範囲が好ましい。培地のpHは、アンモニア、炭酸カルシウム、各種酸、各種塩基、緩衝液などによって調整することができる。通常、1〜3日の培養によって、培養液中に目的とするアミノ酸が蓄積する。
【0043】
培養終了後、培養液から菌体などの固形物を遠心分離や膜分離法で除去し、イオン交換法、濃縮法、晶析法等によって目的とするアミノ酸を採取、精製することが出来る。
【0044】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
【0045】
【実施例1】
アミノ酸排出タンパク質をコードするDNA断片の調製
エシェリヒア・コリ(E. coli)K-12株の染色体の全塩基配列は既に明らかにされている(Science, 277, 1453-1474 (1997))。報告されている塩基配列に基づいてプライマーを合成し、yahN、yfiK、yeaS及びyggAの遺伝子をPCR法により増幅した。
【0046】
(1)エシェリヒア・コリMG1655株の染色体DNAを鋳型として用いての調製
染色体DNAを常法(Sambrook, J., Fritsch E. F. and Maniatis T. (1989) Molecular cloning: a laboratory manual, 2nd ed. Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N. Y.)により調製した。PCR反応には、"PCR protocols. Current methods and applications". (White, B.A., ed. Humana Press, Totowa, New Jersey, 1993)に記載の標準条件を用いた。得られたPCR産物は常法により精製し、下記のように制限酵素で切断した。
【0047】
yahN遺伝子は以下のプライマー1及び2を用いて増幅した。
プライマー1:gtgtggaaccgacgccggat (GenBankのACCESSION No. AE000140の塩基配列の塩基番号1885〜1904の配列に相補的な配列;配列番号17)
プライマー2:tgttgtatggtacggggttcgag (同塩基配列の塩基番号223〜245の配列;配列番号18)
【0048】
精製したPCR産物を制限酵素PstI及びStuIで切断し、制限酵素PstI及びEcoRVで切断したベクターpUC21(Vieira, Messing, Gene, 100, 189-194, 1991)にライゲーションキットを用いて連結した。生成物によりエシェリヒア・コリTG1のコンピテントセルを形質転換し(Sambrook, J., Fritsch E. F. and Maniatis T. (1989) Molecular cloning: a laboratory manual, 2nd ed. Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N. Y.)、細胞を、IPTG(イソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド)10μg/ml、X-Gal(5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−β−D−ガラクトシド)40μg/ml及びアンピシリン100μg/mlを含むL培地(バクトトリプトン10 g/L、イーストエキストラクト 5 g/L、NaCl 5 g/L、寒天15 g/L、pH7.0)に塗布し、一晩培養した。出現した白色のコロニーを釣り上げ、単コロニー分離し、形質転換株を得た。形質転換株からアルカリ抽出法によりプラスミドを調製し、pYAHNと名付けた。
【0049】
yeaS遺伝子は以下のプライマー3及び4を用いて増幅した。
プライマー3:ctttgccaatcccgtctccc(GenBankのACCESSION No. AE000274の塩基配列の塩基番号7683〜7702の配列に相補的な配列;配列番号19)
プライマー4:gccccatgcataacggaaag(同塩基配列の塩基番号5542〜5561の配列;配列番号20)
【0050】
精製したPCR産物を制限酵素AvaIで切断し、ベクターpUC19に連結した。上記と同様にエシェリヒア・コリTG1を形質転換し、pYEASと名付けたプラスミドを得た。
【0051】
yfiK遺伝子は以下のプライマー5及び6を用いて増幅した。
プライマー5:gaagatcttgtaggccggataaggcg(5'末端に制限酵素BglII部位を付加した、GenBankのACCESSION No. AE000344の塩基配列の塩基番号4155〜4177の配列;配列番号21)
プライマー6:tggttttaccaattggccgc(同塩基配列の塩基番号6307〜6326の配列に相補的な配列;配列番号22)
【0052】
精製したPCR産物を制限酵素BglII及びMunIで切断し、制限酵素BglII及びEcoRIで切断したベクターpUC21に連結した。上記と同様にエシェリヒア・コリTG1を形質転換し、pYFIKと名付けたプラスミドを得た。
【0053】
yggA遺伝子は以下のプライマー7及び8を用いて増幅した。
プライマー7:(GenBankのACCESSION No. AE000375の塩基配列の塩基番号9606〜9626の配列に相補的な配列;配列番号23)
プライマー8:(同塩基配列の塩基番号8478〜8498の配列;配列番号24)
【0054】
精製したPCR産物を制限酵素HindIII及びClaIで切断し、同制限酵素で切断したベクターpOK12(Vieira, Messing, Gene, 100, 189-194, 1991)に連結した。上記と同様にエシェリヒア・コリTG1を形質転換し、pYGGAと名付けたプラスミドを得た。
【0055】
(2)エシェリヒア・コリW3110株の染色体DNAを鋳型として用いての調製
yahN遺伝子は、プライマー9(配列番号1)及びプライマー10(配列番号2)を用いて増幅した。
【0056】
yeaS遺伝子は、プライマー11(配列番号3)及びプライマー12(配列番号4)を用いて増幅した。
【0057】
yfiK遺伝子は、プライマー13(配列番号5)及びプライマー14(配列番号6)を用いて増幅した。
【0058】
yggA遺伝子は、プライマー15(配列番号7)及びプライマー16(配列番号8)を用いて増幅した。
【0059】
生成したPCR産物を精製後、制限酵素SacI及びXbaI(yggAに対してはEcoRI及びPstI)で切断し、プラスミドpMW118(日本ジーン製)と連結した。報告されている塩基配列と一致するDNA断片が挿入されているプラスミドを下記のように名付けた。
【0060】
yahNを搭載しているもの:pMW118::yahN
yeaSを搭載しているもの:pMW118::yeaS
yfiKを搭載しているもの:pMW118::yfiK
yggAを搭載しているもの:pMW118::yggA
【0061】
【実施例2】
アミノ酸及びアミノ酸アナログに対するエシェリヒア・コリTG1株の耐性に対する、yahN、yeaS、yfiK及びyggAのDNA断片の増幅の効果
yeaS、yfiK、yahN及びyggA遺伝子産物の、コリネバクテリウム・グルタミカムのリジン輸送体lysE(Vrljic et al., Mol. Microbiol., 22, 815-826, 1996)及びホモセリン排出に関与するRhtBタンパク質に対する相同性は、これらのタンパク質が同様な機能を有することを示唆する。抗生物質及び重金属の排出に関与する遺伝子の発現の増強が薬物に対する耐性のレベルを上昇させることが知られている(Nikaido, H. J. Bacteriology, 178, 5853-5859, 1996)。従って、pYEAS、pYAHN、pYFIK及びpYGGAプラスミドの、TG1株のアミノ酸酸及びアミノ酸アナログへの感受性に対する影響を試験した。エシェリヒア・コリTG1/pYEAS株、TG1/pYAHN株、TG1/pYFIK株、TG1/pYGGA株並びに対照株のTG1/pUC21株、TG1/pUC19及びTG1/pOK12株を、適切な抗生物質を加えたM9最少培地でロータリーシェーカーにより培養した一夜培養物(109 cfu/ml)を、M9最少培地で1:100に希釈し、同培地で5時間培養した。このようにして得られた対数増殖期の培養液を希釈し、約104の生存細胞を、2倍づつ増加させた量のアミノ酸又はアミノ酸アナログを含む、よく乾かしたM9寒天培地にプレーティングした。このようにして、これらの化合物の最小阻止濃度(MIC)を調べた。
【0062】
結果を表1に示す。表1から分かるように、yfiK遺伝子の多コピーにより、プロリン、ホモセリン、ヒスチジン、スレオニン、グルタミン酸、リジン、α−アミノ−β−ヒドロキシ吉草酸(AHVA)、S−(2−アミノエチル)−L−システイン(AEC)及びα−アミノ酪酸に対する耐性が増大し、yahN遺伝子の多コピーにより、プロリンに対する耐性が増大し、yeaS遺伝子の多コピーにより、スレオニン、ホモセリン、リジン、グルタミン酸、ヒスチジン、プロリン及びα−アミノ酪酸に対する耐性が増大し、yggA遺伝子の多コピーにより、S−(2−アミノエチル)−L−システイン(AEC)、リジン及びアルギニンに対する耐性が増大した。これらの結果は、yahNを除いて、推定の輸送体が数種の基質(アミノ酸及びアミノ酸アナログ)に対して特異性を有すること、または、増幅の結果、非特異性を示す可能性があることを示している。
【0063】
【表1】
【0064】
【実施例3】
グルタミン酸生産に対する、yeaS、yahN及びyfiKのDNA断片の増幅の効果
エシェリヒア・コリAJ13199株(フランス特許第2747689号)を、ベクターpUC21並びにpYAHN、pYEAS及びpYFIKのそれぞれで形質転換し、AJ13199/pUC21株(VKPM B-7728)、AJ13199/pYAHN株(VKPM B-7729)、AJ13199/pYEAS株(VKPM B-7731)及びAJ13199/pYFIK株(VKPM B-7730)を得た。
【0065】
これらの株のそれぞれを、100 mg/lアンピシリンを含む栄養ブイヨンで37℃において18時間培養した。得られた培養物の0.3 mlを、20×200 mm試験管中の、100 mg/lアンピシリンを含む発酵培地の3 mlに接種し、ロータリーシェーカーで37℃において48時間培養した。培養後、培地中に蓄積したグルタミン酸の量を公知の方法により測定した。
【0066】
発酵培地の組成を以下に示す(単位g/l)。
【0067】
グルコース 80
(NH4)2SO4 22
K2HPO4 2
NaCl 0.8
MgSO4・7H2O 0.8
FeSO4・7H2O 0.02
MnSO4・5H2O 0.02
チアミン塩酸 0.0002
イーストエキストラクト 1.0
CaCO3 30.0(180℃で2時間乾熱滅菌したもの)
(グルコース、K2HPO4は別殺)
【0068】
結果を表2に示す。表2から分かるように、AJ13199/pYAHN株、AJ13199/pYEAS株及びAJ13199/pYFIK株は、アミノ酸排出タンパク質の発現量が増大していないAJ13199/pUC21株と比較して多量のグルタミン酸を蓄積した。
【0069】
【表2】
表2
──────────────────
菌株 グルタミン酸蓄積量(g/l)
──────────────────
AJ13199/pUC21 21.9
AJ13199/pYAHN 27.9
AJ13199/pYEAS 29.7
AJ13199/pYFIK 28.4
──────────────────
【0070】
【実施例4】
リジン生産に対する、yeaS、yahN及びyfiKのDNA断片の増幅の効果
(1)リジン生産性エシェリヒア属細菌として、国際公開第WO95/16042号記載の、プラスミドpCABD2が導入されたE. coli W3110(tyrA)株(欧州特許第488424号記載)を用いた。具体的には、E. coli W3110(tyrA)株に、プラスミドpCABD2と共にプラスミドpMW118::yahN、pMW118::yeaS、pMW118::yfiK及びpMW118のいずれかを導入し、以下の菌株を得た。
【0071】
W3110(tyrA)/pCABD2+pMW118::yahN
W3110(tyrA)/pCABD2+pMW118::yeaS
W3110(tyrA)/pCABD2+pMW118::yfiK
W3110(tyrA)/pCABD2+pMW118
【0072】
これら菌株のリジン生産性について培養評価を行った。用いた培地の組成を以下に示す(単位g/l)。
【0073】
グルコース 40.0
MgSO4・7H2O 1.0
(NH4)2SO4 16.0
K2HPO4 1.0
FeSO4・7H2O 0.01
MnSO4・7H2O 0.01
イーストエキストラクト(Difco) 2.0
チロシン 0.1
KOHでpH7.0に調整し、115℃で10分オートクレーブ(但しグルコース及びMgSO4・7H2Oは別殺)
局方CaCO3 25g/l(180℃で2時間乾熱滅菌したもの)
【0074】
抗生物質として、プラスミドの種類に応じてストレプトマイシン20 mg/l及びアンピシリン50 mg/lを添加した。培養は、温度37℃、攪拌115rpmの条件下で30時間行った。結果を表3に示す。
【0075】
【表3】
表3
───────────────────────────────────
菌株 リジンの蓄積量(g/l) 対消費糖収率(%)
───────────────────────────────────
W3110(tyrA) 0.08 0.2
W3110(tyrA)/pCABD2+pMW118 12.2 30.5
W3110(tyrA)/pCABD2+pMW118::yahN 13.8 34.5
W3110(tyrA)/pCABD2+pMW118::yeaS 12.7 31.8
W3110(tyrA)/pCABD2+pMW118::yfiK 12.2 30.5
───────────────────────────────────
【0076】
表3の結果から、YahN及びYeaSの増強により、リジンの蓄積量及び対消費糖収率が向上することが示される。
【0077】
(2)リジン生産性エシェリヒア属細菌として、E. coli VL614株を用いた。この株は、公知のE. coli VL613株(ロシア特許第1354458号)の誘導体である。VL613株は、公知のGif102株(Theze, J. and Saint Girons. J.Bacteriol., 118, 990-998, 1974)から以下の三段階の工程で得られた。
【0078】
第1段階で、2 mg/mlのS−(2−アミノエチル)−L−システインに耐性の変異体が選択され、その中に、リジンを生産できるVL611株が見い出された。
【0079】
第2段階で、シュークロースの資化性に関与し、トランスポゾンTn2555に位置する遺伝子(Doroshenko et al., Mol. Biologiya, 22, 645-658, 1988)が、ファージP1媒介形質導入によりVL611株に導入され、VL612株が得られた。
【0080】
第3段階で、スレオニン及びホモセリンに対する耐性を付与する、VKPM B-3996株由来のrhtA23変異(米国特許第5,175,107号)が、ファージP1媒介形質導入によりVL612株に導入され、VL613株が得られた。
【0081】
E. coli VL614株は、E. coli VKPM B-6204株(MG1655 zbi3058::Tn10)由来のrhtA遺伝子の野生型対立遺伝子の、VL613株への形質導入により得られた。形質導入体は、10 mg/lテトラサイクリンを含むL培地で選択され、その中に、10 g/lホモセリンに感受性のVL614株(rhtA+)が見い出された。
【0082】
VL614株を、プラスミドpYGGA又はベクターpOK12で形質転換し、VL614/pYGGA株(VKPM B-7719)及びVL614/pOK12株(VKPM B-7722)を得た。
【0083】
これらの株のそれぞれを、50 mg/lカナマイシンを含む栄養ブイヨンで37℃において18時間培養した。得られた培養物の0.3 mlを、20×200 mm試験管中の、0.3 g/lメチオニン及び50 mg/lカナマイシンを含む発酵培地(実施例3)の3 mlに接種し、ロータリーシェーカーで37℃において48時間培養した。培養後、培地中に蓄積したリジン及びグルタミン酸の量を公知の方法により測定した。結果を表4に示す。
【0084】
【表4】
表4
──────────────────────────────
菌株 リジン蓄積量(g/l) グルタミン酸蓄積量(g/l)
──────────────────────────────
VL614/pOK12 2.6 0.8
VL614/pYGGA 3.6 2.2
──────────────────────────────
【0085】
表4から分かるように、VL614/pYGGA株は、yggA遺伝子が増強されていないVL614/pOK12株と比較して多量のリジンを蓄積した。さらに、VL614/pYGGA株は、VL614/pOK12株よりも多量にグルタミン酸を蓄積した。
【0086】
【実施例5】
スレオニン、アラニン、バリン及びイソロイシン生産に対する、yeaS、yahN及びyfiKのDNA断片の増幅の効果
スレオニン生産性エシェリヒア属細菌として、E. coli VL2054株を用いた。この株は公知のE. coli VKPM B-3996株(米国特許第5,175,107号)から以下のように誘導された。
【0087】
まず、新規な受容株を数段階の工程で構築した。
・VKPM B-3996株のプラスミド非保持誘導体を、プラスミドpVIC40の自然排除(spontaneous elimination)により選択した。
・E. coli VKPM B-6204株(MG1655 zbi3058::Tn10)由来のrhtA遺伝子の野生型対立遺伝子を、上記で得られた株に、実施例4と同様にファージP1媒介形質導入により導入した。
・tdh遺伝子に挿入されたTn5トランスポゾンのkan遺伝子を不活化する変異を、NG突然変異誘発及びスレオニンを分解できないカナマイシン感受性細胞の選択により得た。このようにしてVL2053株が得られた。
【0088】
一方、pVIC40からのスレオニンオペロンを、組込みMudベクターへファージλのPRプロモーターの制御下にクローニングした。さらに、クロラムフェニコールに対する耐性を付与するTn9のcat遺伝子を同ベクターにクローニングした。得られた構築物を、公知の方法(米国特許第5,595,889号)により、E. coli C600株の染色体に挿入した。このようにして得られた株からVL2053株に形質導入を行い、プラスミド非保持スレオニン生産性VL2054株を得た。この株は、培養液中に、アラニン、バリン及びイソロイシンも蓄積した。
【0089】
VL2054株を、プラスミドpYEAS、pYFIK、及び、ベクターpUC21のそれぞれにより形質転換し、E. coli VL2054/pYEAS株(VKPM B-7707)、VL2054/pYFIK株(VKPM B-7712)及びVL2054/pUC21株(VKPM B-7708)を得た。
【0090】
これらの株のそれぞれを、100 mg/lアンピシリンを含む栄養ブイヨンで37℃において18時間培養した。得られた培養物の0.3 mlを、20×200 mm試験管中の、100 mg/lアンピシリンを含む発酵培地(実施例3)の3 mlに接種し、ロータリーシェーカーで37℃において48時間培養した。培養後、培地中に蓄積したスレオニン、アラニン、バリン及びイソロイシンの量を公知の方法により測定した。結果を表5に示す。
【0091】
表5から分かるように、VL2054/pYFIK株は、yfiK遺伝子が増強されていないVL2054/pUC21株と比較して多量のスレオニンを蓄積した。また、VL2054/pYEAS株は、yeaS遺伝子が増強されていないVL2054/pUC21株と比較して多量のアラニン、バリン及びイソロイシンを蓄積した。
【0092】
【表5】
表5
──────────────────────────────
アミノ酸蓄積量(g/l)
菌株 スレオニン アラニン バリン イソロイシン
──────────────────────────────
VL2054/pUC21 5.8 0.4 0.31 0.15
VL2054/pYEAS 5.2 1.4 0.52 0.45
VL2054/pYFIK 8.8 0.5 0.22 0.14
──────────────────────────────
【0093】
【実施例6】
ヒスチジン生産に対する、yeaS及びyfiKのDNA断片の増幅の効果
ヒスチジン生産性エシェリヒア属細菌として、E. coli VL2160株を用いた。この株は、公知のNK5526 hisG::Tn10株(VKPM B-3384)に基づき、CC46株由来のATP-ホスホリボシルトランスフェラーゼを非感受性にするhisGR変異(Astvatsaturianz et al., Genetika, 24, 1928-1934, 1988)のファージP1媒介形質導入により得られた。
【0094】
VL2160株を、プラスミドpYEAS、pYFIK、及び、ベクターpUC21のそれぞれにより形質転換し、E. coli VL2160/pYEAS株(VKPM B-7753)、VL2160/pYFIK株(VKPM B-7754)及びVL2160/pUC21株(VKPM B-7752)を得た。
【0095】
これらの株のそれぞれを、100 mg/lアンピシリンを含む栄養ブイヨンで37℃において18時間培養した。得られた培養物の0.3 mlを、20×200 mm試験管中の、イーストエキストラクトの量を増加し(3 g/l)、100 mg/lアンピシリンを含む発酵培地(実施例3)の3 mlに接種し、ロータリーシェーカーで34℃において68時間培養した。
【0096】
培養後、培地中に蓄積したヒスチジンの量を公知の方法により測定した。結果を表6に示す。
【0097】
【表6】
表6
────────────────────
菌株 ヒスチジン蓄積量(g/l)
────────────────────
VL2160/pUC21 1.2
VL2160/pYEAS 1.8
VL2160/pYFIK 1.4
────────────────────
【0098】
表6から分かるように、VL2160/pYEAS株及びVL2160/pYFIK株は、yeaS遺伝子及びyfiK遺伝子が増強されていないVL2160/pUC21株と比較して多量のヒスチジンを蓄積した。
【0099】
【実施例7】
プロリン生産に対する、yahN、yfiK及びyeaSのDNA断片の増幅の効果
プロリン生産性エシェリヒア属細菌として、E. coli VL2151株(W3110 proB*ΔputAP Tn10)を用いた。この株は、Tn10にリンクしたΔputAP変異をW3350株に形質導入し、単独の炭素源としてプロリンを使用できないテトラサイクリン耐性形質導入体を選択することにより得られた。このようにして得られたW3350 ΔputAP Tn10株をNGで変異誘発処理し、20 mg/lの3,4-デヒドロ-DL-プロリンに耐性の変異体を選択した。この中に、プロリンを生産できるVL2151株(W3350 proB* ΔputAP Tn10)が見い出された。
【0100】
VL2151株を、プラスミドpYEAS、pYFIK、pYAHN及び、ベクターpUC21のそれぞれにより形質転換し、E. coli VL2151/pYEAS株(VKPM B-7714)、VL2151/pYFIK株(VKPM B-7713)、VL2151/pYAHN株(VKPM B-7748)及びVL2151/pUC21株(VKPM B-7715)を得た。
【0101】
これらの株のそれぞれを、100 mg/lアンピシリンを含む栄養ブイヨンで37℃において18時間培養した。得られた培養物の0.3 mlを、20×200 mm試験管中の、100 mg/lアンピシリンを含む発酵培地(実施例3)の3 mlに接種し、ロータリーシェーカーで37℃において48時間培養した。
【0102】
培養後、培地中に蓄積したプロリンの量を公知の方法により測定した。結果を表7に示す。
【0103】
【表7】
表7
────────────────────
菌株 プロリン蓄積量(g/l)
────────────────────
VL2151/pUC21 1.8
VL2151/pYAHN 2.2
VL2151/pYEAS 2.1
VL2151/pYFIK 2.5
────────────────────
【0104】
表7から分かるように、VL2151/pYFIK株、VL2151/pYAHN株及びVL2151/pYEAS株は、yfiK遺伝子、yahN遺伝子及びyeaS遺伝子が増強されていないVL2151/pUC21株と比較して多量のプロリンを蓄積した。yfiK遺伝子の増幅が最も顕著な効果を示した。
【0105】
【実施例8】
アルギニン生産に対する、yggADNA断片の増幅の効果
アルギニン生産性エシェリヒア属細菌として、E. coli W3350 argE::Tn10/pKA10株を用いた。この株は、E. coli K-12株の受容株において少なくともargA及びargE変異を相補する、コリネバクテリウム(ブレビバクテリウム)・フラバム由来のDNA領域を含むプラスミドpKA10(Kharitonov A. and Tarasov A.P. Molecular Genetics, Microbiology and Virology. No.9, 29-33, 1986)を保持する。
【0106】
W3350 argE::Tn10/pKA10株を、プラスミドpYGGA又はベクターpOK21により形質転換し、E. coli W3350 argE::Tn10/pKA10, pYGGA株(VKPM B-7716)及びW3350 argE::Tn10/pKA10, pOK12株(VKPM B-7718)を得た。
【0107】
これらの形質転換体のそれぞれを、100 mg/lアンピシリン及び50 mg/lカナマイシンを含む栄養ブイヨンで37℃において18時間培養した。得られた培養物の0.3 mlを、20×200 mm試験管中の、100 mg/lアンピシリン及び50 mg/lカナマイシンを含む発酵培地(実施例3)の3 mlに接種し、ロータリーシェーカーで37℃において48時間培養した。
【0108】
培養後、培地中に蓄積したアルギニンの量を公知の方法により測定した。結果を表8に示す。
【0109】
【表8】
表8
───────────────────────────
菌株 アルギニン蓄積量(g/l)
───────────────────────────
W3350 argE::Tn10/pKA10, pOK12 0.11
W3350 argE::Tn10/pKA10, pYGGA 0.46
───────────────────────────
【0110】
表8から分かるように、W3350 argE::Tn10/pKA10, pYGGA株は、yggA遺伝子が増強されていないW3350 argE::Tn10/pKA10, pOK12株と比較して多量のアルギニンを蓄積した。
【0111】
以下のE. coliの株は、ルシアン・ナショナル・コレクション・オブ・インダストリアル・マイクロオーガニズムズ(Russian National Collection of Industrial Microorganisms;VKPM)に、1998年12月29日から、括弧内に示した受託番号で(ブタペスト条約に基づく国際寄託に従い)寄託されている。
【0112】
AJ13199/pUC21 (VKPM B-7728)
AJ13199/pYAHN (VKPM B-7729)
AJ13199/pYEAS (VKPM B-7731)
AJ13199/pYFIK (VKPM B-7730)
VL614/pYGGA (VKPM B-7719)
VL614/pOK12 (VKPM B-7722)
VL2054/pYEAS (VKPM B-7707)
VL2054/pYFIK (VKPM B-7712)
VL2054/pUC21 (VKPM B-7708)
VL2160/pYEAS (VKPM B-7753)
VL2160/pYFIK (VKPM B-7754)
VL2160/pUC21 (VKPM B-7752)
VL2151/pYFIK (VKPM B-7713)
VL2151/pYEAS (VKPM B-7714)
VL2151/pYAHN (VKPM B-7748)
VL2151/pUC21 (VKPM B-7715)
W3350 argE::Tn10/pKA10, pYGGA (VKPM B-7716)
W3350 argE::Tn10/pKA10, pOK12 (VKPM B-7718)
【0113】
【発明の効果】
本発明により、エシェリヒア属細菌のL−アミノ酸の生産能を向上させることができる。また、L−アミノ酸の製造方法においてL−アミノ酸の生産速度を改善することができる。
【0114】
【配列表】
Claims (24)
- L−アミノ酸の生産性を有するエシェリヒア属細菌であって、
前記L−アミノ酸がL−リジンであるとき、以下の(C)〜(D)、(G)及び(H)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質をコードするDNAの細胞内のコピー数が上昇し、
前記L−アミノ酸がL−グルタミン酸であるとき、以下の(C)〜(H)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質をコードするDNAの細胞内のコピー数が上昇し、
前記L−アミノ酸がL−アラニンであるとき、以下の(C)及び(D)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質をコードするDNAの細胞内のコピー数が上昇し、
前記L−アミノ酸がL−バリンであるとき、以下の(C)及び(D)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質をコードするDNAの細胞内のコピー数が上昇し、
前記L−アミノ酸がL−ヒスチジンであるとき、以下の(C)〜(F)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質をコードするDNAの細胞内のコピー数が上昇し、
前記L−アミノ酸がL−プロリンであるとき、以下の(C)〜(F)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質をコードするDNAの細胞内のコピー数が上昇し、
前記L−アミノ酸がL−スレオニンであるとき、以下の(E)及び(F)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質をコードするDNAの細胞内のコピー数が上昇し、
前記L−アミノ酸がL−アルギニンであるとき、以下の(G)及び(H)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質をコードするDNAの細胞内のコピー数が上昇し、
前記L−アミノ酸がL−イソロイシンであるとき、以下の(C)及び(D)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質をコードするDNAの細胞内のコピー数が上昇していることにより、前記L−アミノ酸の生産性が向上していることを特徴とする細菌。
(C)配列表配列番号12に示すアミノ酸配列を有するタンパク質。
(D)配列表配列番号12に示すアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸の置
換、欠失、挿入、付加、または逆位を含むアミノ酸配列からなるタンパク質であって、そのタンパク質を有する細菌の前記L−アミノ酸の生産性を向上させる活性を有するタンパク質。
(E)配列表配列番号14に示すアミノ酸配列を有するタンパク質。
(F)配列表配列番号14に示すアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、付加、または逆位を含むアミノ酸配列からなるタンパク質であって、そのタンパク質を有する細菌の前記L−アミノ酸の生産性を向上させる活性を有するタンパク質。
(G)配列表配列番号16に示すアミノ酸配列を有するタンパク質。
(H)配列表配列番号16に示すアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、付加、または逆位を含むアミノ酸配列からなるタンパク質であって、そのタンパク質を有する細菌の前記L−アミノ酸の生産性を向上させる活性を有するタンパク質。 - 前記L−アミノ酸がL−リジンであり、前記の(C)〜(D)、(G)及び(H)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇している請求項1記載の細菌。
- 前記L−アミノ酸がL−グルタミン酸であり、前記の(C)〜(H)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇している請求項1記載の細菌。
- 前記L−アミノ酸がL−アラニンであり、前記の(C)及び(D)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇している請求項1記載の細菌。
- 前記L−アミノ酸がL−バリンであり、前記の(C)及び(D)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇している請求項1記載の細菌。
- 前記L−アミノ酸がL−ヒスチジンであり、前記の(C)〜(F)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇している請求項1記載の細菌。
- 前記L−アミノ酸がL−プロリンであり、前記の(C)〜(F)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇している請求項1記載の細菌。
- 前記L−アミノ酸がL−スレオニンであり、前記の(E)及び(F)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇している請求項1記載の細菌。
- 前記L−アミノ酸がL−アルギニンであり、前記の(G)及び(H)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇している請求項1記載の細菌。
- 前記L−アミノ酸がL−イソロイシンであり、前記の(C)及び(D)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇している請求項1記載の細菌。
- 前記DNAが細胞中のマルチコピーベクター上に保持された請求項1〜10のいずれか1項に記載の細菌。
- 前記DNAが細胞中のトランスポゾン上に保持された請求項1〜10のいずれか1項に記載の細菌。
- 請求項1記載の細菌を培地で培養し、該培地中にL−アミノ酸を生成蓄積せしめ、該培地から前記L−アミノ酸を採取することを特徴とするL−アミノ酸の製造法。
- 前記L−アミノ酸がL−リジンであり、前記細菌が前記の(C)〜(D)、(G)及び(H)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇しているものである請求項13記載の方法。
- 前記L−アミノ酸がL−グルタミン酸であり、前記細菌が前記の(C)〜(H)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇しているものである請求項13記載の方法。
- 前記L−アミノ酸がL−アラニンであり、前記細菌が前記の(C)及び(D)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇しているものである請求項13記載の方法。
- 前記L−アミノ酸がL−バリンであり、前記細菌が前記の(C)及び(D)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇しているものである請求項13記載の方法。
- 前記L−アミノ酸がL−ヒスチジンであり、前記細菌が前記の(C)〜(F)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇しているものである請求項13記載の方法。
- 前記L−アミノ酸がL−プロリンであり、前記細菌が前記の(C)〜(F)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇しているものである請求項13記載の方法。
- 前記L−アミノ酸がL−スレオニンであり、前記細菌が前記の(E)及び(F)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇しているものである請求項13記載の方法。
- 前記L−アミノ酸がL−アルギニンであり、前記細菌が前記の(G)及び(H)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇しているものである請求項13記載の方法。
- 前記L−アミノ酸がL−イソロイシンであり、前記細菌が前記の(C)及び(D)のタンパク質からなる群から選ばれる1つ以上のタンパク質の発現量が上昇しているものである請求項13記載の方法。
- 前記DNAが細胞中のマルチコピーベクター上に保持された請求項13〜22のいずれか1項に記載の方法。
- 前記DNAが細胞中のトランスポゾン上に保持された請求項13〜22のいずれか1項に記載の方法。
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