JP4204671B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は半導体装置の製造方法に関し、より特定的には、ソース/ドレイン領域のせり上げ構造を採用した高速デバイスの信頼性のより一層の向上が図られる半導体装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
以下、図を参照して、ソース/ドレイン領域のせり上げ構造に選択エピタキシャル成長方法を用いた、従来の電界効果トランジスタの製造方法について、第1および第2の製造方法について説明する。
【0003】
まず、図45〜図51を参照して、第1の電界効果トランジスタの製造方法について説明する。
【0004】
図45を参照して、シリコン基板1の主表面上にトレンチ分離法により素子分離絶縁膜2を形成する。素子分離絶縁膜2によって、シリコン基板1の表面には、MOS(Metal Oxide Semiconductor )トランジスタ等を形成するための活性領域が形成される。その後、熱酸化法を用いて、シリコン基板1の活性領域にゲート絶縁膜3を形成する。
【0005】
シリコン基板1の主表面上に、ポリシリコン膜4とシリコン酸化膜5とを堆積する。その後、シリコン酸化膜5の上に所定のパターンを有するフォトレジスト膜を形成した後、このフォトレジスト膜をマスクとして、ポリシリコン膜4およびシリコン酸化膜5に異方性エッチングを施し、ゲート絶縁膜3、ポリシリコン膜4およびシリコン酸化膜5のパターニングを行い、ポリシリコン膜4およびシリコン酸化膜5からなるゲート電極6を完成させる。
【0006】
次に、図46を参照して、ゲート電極6をマスクにして、シリコン基板1に不純物のイオン注入を行い、n- 不純物領域7a、8aを形成する。その後、ゲート電極6の側面に絶縁膜からなるサイドウォール9を形成する。その後、ゲート電極6およびサイドウォール9をマスクにして、シリコン基板1に不純物のイオン注入を行い、n+ 不純物領域7b、8bを形成する。これにより、ソース領域7およびドレイン領域8が完成する。
【0007】
次に、図47を参照して、選択エピタキシャル成長方法により、ソース領域7およびドレイン領域8の上に、エピタキシャルシリコン層10を形成する。その後、このエピタキシャルシリコン層10に対して、イオン注入法により不純物の導入を行う。
【0008】
次に、図48を参照して、スパッタリング法等により、シリコン基板1の上にチタンからなる金属薄膜22を形成する。その後、図49を参照して、このシリコン基板1に対して高温の加熱処理を行い、エピタキシャルシリコン層10と金属薄膜22とを反応させてチタンシリサイド層23を形成する。
【0009】
次に、図50を参照して、未反応の金属薄膜22を、硫酸、過酸化水素などを用いて除去する。サイドウォール8の上にはエピタキシャルシリコン層10が形成されていないため、チタンシリサイド層23は形成されない。ゲート電極6とソース領域7、およびゲート電極6とドレイン領域8との間は電気的に絶縁される。
【0010】
次に、図51を参照して、化学気相蒸着法等により、シリコン基板1の上に層間絶縁膜14を形成する。その後、層間絶縁膜14にコンタクト孔14aを形成する。その後、公知技術によりタングステンプラグ15およびアルミ配線層16を形成することで、ソース電極18およびドレイン電極19が完成する。以上の工程を経ることにより、ゲート電極6、ソース電極18およびドレイン電極19を有する第1の電界効果トランジスタが完成する。
【0011】
次に、図52〜図58を参照して、第2の電界効果トランジスタの製造方法について説明する。
【0012】
図52を参照して、シリコン基板1の主表面上にトレンチ分離法により素子分離絶縁膜2を形成する。素子分離絶縁膜2によって、シリコン基板1の表面には、MOSトランジスタ等を形成するための活性領域が形成される。その後、熱酸化法を用いて、シリコン基板1の活性領域にゲート絶縁膜3を形成する。
【0013】
シリコン基板1の主表面上に、ポリシリコン膜を堆積する。その後、ポリシリコン膜の上に所定のパターンを有するフォトレジスト膜を形成した後、このフォトレジスト膜をマスクとして、ゲート絶縁膜3およびポリシリコン膜に異方性エッチングを施し、ポリシリコン膜のパターニングを行い、ポリシリコン膜からなるゲート電極6を完成させる。
【0014】
次に、図53を参照して、ゲート電極6をマスクにして、シリコン基板1に不純物のイオン注入を行い、n- 不純物領域7a、8aを形成する。その後、ゲート電極6の側面に絶縁膜からなるサイドウォール9を形成する。その後、ゲート電極6およびサイドウォール9をマスクにして、シリコン基板1に不純物のイオン注入を行い、n+ 不純物領域7b、8bを形成する。これにより、ソース領域7およびドレイン領域8が完成する。
【0015】
次に、図54を参照して、選択エピタキシャル成長方法により、ソース領域7およびドレイン領域8の上に、エピタキシャルシリコン層10を形成する。この時、ゲート電極6の上にもエピタキシャルシリコン層10が形成される。その後、このエピタキシャルシリコン層10に対して、イオン注入法により不純物の導入を行う。
【0016】
次に、図55を参照して、スパッタリング法等により、シリコン基板1の上にチタンからなる金属薄膜22を形成する。その後、図56を参照して、このシリコン基板1に対して高温の加熱処理を行い、エピタキシャルシリコン層10と金属薄膜22とを反応させてチタンシリサイド層23を形成する。なお、ゲート電極6の上に形成されたエピタキシャルシリコン層10にもチタンシリサイド層23が形成される。
【0017】
次に、図57を参照して、未反応の金属薄膜22を、硫酸、過酸化水素などにより除去する。サイドウォール8の上にはエピタキシャルシリコン層10が形成されていないため、チタンシリサイド層23は形成されない。ゲート電極6とソース領域7およびゲート電極6とドレイン領域8との間は電気的に絶縁される。
【0018】
次に、図58を参照して、化学気相蒸着法等により、シリコン基板1の上に層間絶縁膜14を形成する。その後、層間絶縁膜14にコンタクト孔14aを形成する。その後、公知技術によりタングステンプラグ15およびアルミ配線層16を形成することで、ソース電極18およびドレイン電極19が完成する。以上の工程を経ることにより、ゲート電極6、ソース電極18およびドレイン電極19を有する第2の電界効果トランジスタが完成する。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
上述した2つの選択エピタキシャル成長法を用いた電界効果トランジスタの製造方法においては、以下に示すような問題があった。
【0020】
まず第1の電界効果トランジスタの製造方法の場合、図47に示すように、ソース領域7およびドレイン領域8の上にのみエピタキシャルシリコン層10が形成される。エピタキシャルシリコン層10の形成時において、エピタキシャルシリコン層10の膜厚がある膜厚を越えると、サイドウォール9の上にエピタキシャルシリコン層からなるシリコン片が発生することが、文献「Journal of Crystal Growth 111(1991)860-863」に報告されている。
【0021】
同文献によれば、エピタキシャルシリコン層10の成長過程において、たとえばジシラン等の原料ガスがシリコン酸化膜の表面に衝突した場合、その一部が分解してシリコン酸化膜表面において移動可能な吸着原子となる。
【0022】
この吸着原子によってシリコン酸化膜の表面が被覆される割合があるレベルに達すると、吸着原子を核としてポリシリコンが成長する。すなわち、成長したポリシリコンがシリコン片となる。さらに、サイドウォール9に、シリコン窒化膜を用いた場合、シリコン片が発生する限界膜厚が薄くなる。
【0023】
たとえば、シリコン基板温度680℃、ジシラン流量0.2sccmの条件下で、エピタキシャルシリコン層10を20nm形成した場合、デポ時間は約4分となる。このとき、シリコン窒化膜からなるサイドウォール9の上には、厚さ約4nm程度のポリシリコンからなるシリコン片が形成される。
【0024】
サイドウォール9の上面にシリコン片10aが形成された場合、シリコン片を介して、ソース電極18とドレイン電極19とが短絡する恐れがある。
【0025】
特に、図48で説明したように、エピタキシャルシリコン層10形成した後にスパッタリング法により金属薄膜22を形成し、高温の熱処理を行い、エピタキシャルシリコン層10と金属薄膜22とを反応させてチタンシリサイド層23を形成する場合、図59に示すように、シリコン片と金属薄膜22とが反応して不必要なチタンシリサイド層23aが形成される。
【0026】
フッ酸等により未反応の金属薄膜を除去しても、不必要なシリサイド層23aはサイドウォール上に残る。以上により、サイドウォール9上に形成された、より少量の不必要なチタンシリサイド層23aの存在により、ソース電極18とドレイン電極19とが短絡するという問題点があった。
【0027】
また、第2の電界効果トランジスタの製造方法の場合においても、図60に示すように、チタンシリサイド層23を形成するプロセスにおいて、ゲート電極6の上部に成長したエピタキシャルシリコン層22にも同時にチタンシリサイド層23を形成した場合、サイドウォール9の上に形成された不必要なチタンシリサイド層23aにより、ゲート電極6、ソース電極18、ドレイン電極19のそれぞれの間が短絡するという問題点があった。
【0028】
したがってこの発明の目的は、上記問題点を解決するためになされたものであり、半導体装置の電極の間が短絡するのを防止することのできる半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】
この発明に基づく半導体装置の製造方法においては、以下の工程を備えている。
【0030】
まず、半導体基板の主表面に、素子分離絶縁膜により電気的に絶縁された素子形成領域が形成される。その後、上記素子形成領域にゲート電極が形成される。
【0031】
次に、上記素子形成領域の上記ゲート電極によって区切られた2つの領域の一方の領域にソース領域が形成され、他方の領域にドレイン領域が形成される。その後、上記ゲート電極の側壁に絶縁膜からなるサイドウォールが形成される。
【0032】
次に、上記ソース領域および上記ドレイン領域の表面に、半導体薄膜が形成される。その後、上記半導体薄膜の成長工程において、上記サイドウォールの表面に発生した半導体結晶を酸化または除去することにより、上記ソース電極、上記ドレイン電極および上記ゲート電極の間がそれぞれ電気的に絶縁される。
【0033】
この半導体装置の製造方法によれば、半導体基板の主表面の素子形成領域上に、1対のソース/ドレイン領域とゲート電極とを含むMOS型トランジスタが形成される。半導体薄膜の成長工程において、MOS型トランジスタのソース/ドレイン領域とゲート電極との間のサイドウォールの上に、半導体結晶が付着するが、絶縁処理工程により、その半導体結晶が酸化または除去され、MOS型トランジスタのソース電極、ドレイン電極およびゲート電極の間がそれぞれ短絡することが防止される。その結果、電気的な信頼性に優れた半導体装置を得ることが可能になる。
【0034】
また、好ましくは、半導体薄膜成長工程は、固相エピタキシャル成長または気相選択エピタキシャル成長によって行う。
【0035】
この製造方法によれば、ソースドレイン領域に形成された半導体薄膜と、サイドウォールの上面に成長する半導体結晶が異なった膜質を持つ。たとえば、サイドウォール上面に成長する半導体結晶の膜厚は、ソース/ドレイン領域に形成された半導体薄膜よりも薄くなる。
【0036】
このため、サイドウォール上の半導体結晶は、ソース/ドレイン領域に形成された半導体薄膜に比べ、酸化速度が速くなり、また、エッチングに対する除去の速度が速くなる。
【0037】
その結果、絶縁処理工程によりMOS型トランジスタのソース電極、ドレイン電極、およびゲート電極の間が絶縁され、電気的信頼性に優れた半導体装置を得ることが可能になる。
【0038】
また、好ましくは、上記絶縁処理工程は、上記半導体薄膜の表面を酸素を含む雰囲気に晒す酸化工程を含んでいる。
【0039】
この場合、半導体基板が酸素を含む雰囲気に晒されることにより、半導体結晶がシリコンからなる場合、この半導体結晶と酸素とが反応してシリコン酸化膜が形成される。また、ゲート電極がポリシリコン膜からなる場合においても、このゲート電極の表面にもシリコン酸化膜が形成される。
【0040】
その結果、ソース/ドレイン領域およびゲート電極の間が電気的に絶縁され、電気的信頼性によりすぐれた半導体装置を得ることが可能になる。
【0041】
また好ましくは、上記絶縁処理工程は、上記半導体薄膜の表面に酸素を含むイオンを導入することにより、上記半導体薄膜の表面を酸化する第1酸化工程を含んでいる。
【0042】
このように、半導体基板に酸素を含むイオンを導入することにより、半導体結晶に酸素が導入され、半導体結晶がシリコンからなる場合、シリコン酸化膜が形成される。また、ゲート電極がポリシリコン薄膜からなる場合においても、ゲート電極の表面にシリコン酸化膜が形成される。
【0043】
その結果、ソース/ドレイン領域およびゲート電極の間が電気的に絶縁され、電気的信頼性によりすぐれた半導体装置を得ることが可能になる。
【0044】
さらに好ましくは、上記第1酸化工程の後に、上記半導体薄膜を含む上記半導体基板に加熱処理を施すことにより、上記半導体薄膜の表面をさらに酸化する第2酸化工程をさらに含んでいる。
【0045】
この場合、加熱処理により、上記イオン導入による酸化で未反応のシリコンの酸化を促進する。これにより、より少量の酸素の注入量でポリシリコン薄膜からなる半導体結晶の酸化を行うことが可能になる。
【0046】
その結果、イオン導入による素子の損傷を少なく保ちながら、電気的信頼性によりすぐれた半導体装置を得ることが可能になる。
【0047】
さらに好ましくは、上記絶縁処理工程の後に、上記半導体薄膜をフッ酸を含む溶液に浸漬、またはフッ酸を含む気体に晒す除去工程を含んでいる。
【0048】
この場合、ポリシリコンからなる半導体薄膜の表面やゲート電極の表面に形成されるシリコン酸化膜、および、シリコンからなる半導体結晶の周辺に形成されたシリコン酸化膜が、フッ酸処理工程により除去される。このとき、シリコン酸化膜と同時に半導体結晶も除去される。
【0049】
その結果、ソース/ドレイン領域およびゲート電極の間が電気的に絶縁され、MOS型トランジスタの電気的信頼性をより向上することが可能になる。
【0050】
また好ましくは、電極間絶縁処理工程は、成長された半導体薄膜を含む半導体基板を、酸を含む溶液に浸漬、または酸を含む気体に晒す工程をさらに含んでいる。
【0051】
この場合、ポリシリコンからなる半導体薄膜の表面、ゲート電極の表面および半導体結晶の表面が、酸によりエッチングされる。半導体薄膜に比べ半導体結晶のエッチング速度は早く、あるいは、半導体薄膜に比べ半導体結晶の膜厚が薄いため、半導体薄膜があまりエッチングされないようにエッチング条件をコントロールすることにより、サイドウォールの上の半導体結晶を除去することが可能になる。
【0052】
その結果、ソース/ドレイン領域およびゲート電極の間が電気的に絶縁され、電気的信頼性によりすぐれた半導体装置を得ることが可能になる。
【0053】
そのような溶液としては、フッ酸と硝酸を含む混合液を用いることが可能である。
【0054】
さらに好ましくは、上記酸を含む溶液に浸漬、または酸を含む気体に晒す除去工程に、上記半導体基板の表面の面方位によってエッチング速度の異なる薬液を用いている。
【0055】
この場合、エッチング速度の違いを利用して、半導体薄膜をあまり除去することなく、サイドウォール上の半導体結晶を除去することが可能になる。
【0056】
特に、半導体薄膜がエピタキシャル成長により形成された場合、半導体薄膜の表面はある決まった面方位を持つため、薬液にはある1つの指数面のみが晒され、適当な薬液の選択によりエッチング速度を低く抑制することが可能になる。
【0057】
一方、サイドウォール上の半導体結晶には、そのような結晶面の配向がないため、エッチング速度は速いままである。
【0058】
以上により、半導体薄膜の除去量をより抑えつつサイドウォール上の半導体結晶を除去することができる。その結果、ソース/ドレイン領域およびゲート電極の間が電気的に絶縁され、電気的信頼性によりすぐれた半導体装置を得ることが可能になる。
【0059】
そのような半導体基板としては、半導体基板の表面の面方位が(111)面のものを用い、上記半導体薄膜を水酸化カリュウム溶液に浸漬することにより可能となる。
【0060】
また、好ましくは、上記絶縁処理工程は、上記半導体薄膜を、フッ素、塩素、臭素、沃素、アスタチンからなる群より選択される少なくとも1つを含むガスと、酸素ガスとの混合ガス雰囲気中のプラズマに晒す除去工程を含んでいる。
【0061】
この場合、ポリシリコンからなる半導体薄膜の表面、ゲート電極の表面および半導体結晶の表面が、プラズマによりエッチングされる。半導体薄膜に比べ、半導体結晶のエッチング速度は早く、また、半導体薄膜に比べ、半導体結晶の膜厚が薄い。したがって、半導体薄膜があまりエッチングされないように条件をコントロールすることで、サイドウォールの上の半導体結晶を除去することができる。
【0062】
その結果、ソース/ドレイン領域およびゲート電極の間が電気的に絶縁され、電気的な信頼性によりすぐれた半導体装置を得ることが可能になる。
【0063】
また好ましくは、上記絶縁処理工程は、上記半導体薄膜の表面に、金属膜を形成する工程と、上記金属膜を含む上記半導体基板に加熱処理を施す工程と、による除去工程を含んでいる。
【0064】
この場合、MOS型トランジスタを含む半導体基板上に金属膜が形成される。その後、所定温度の加熱処理により、成長された半導体薄膜と金属膜とが反応し金属シリサイド膜が形成される。この時、半導体結晶は極微量であるために金属膜中に拡散する。その後、金属膜が除去される。
【0065】
その結果、ソース/ドレイン領域の表面の電気抵抗を低下させつつ、ソース/ドレイン領域およびゲート電極の間を電気的に絶縁することができ、高速なMOS型トランジスタの信頼性をより向上することが可能になる。
【0066】
金属膜を除去する工程は、半導体基板を硫酸と過酸化水素水の混合物溶液に浸漬する工程を含んでいる。
【0067】
また、上記金属膜としては、チタン、コバルト、ジルコニウムおよびハフニウムのうちいずれかを用いることができる。
【0068】
また好ましくは、上記絶縁処理工程は、上記半導体薄膜の表面を研磨する除去工程を含んでいる。
【0069】
この場合、半導体薄膜に比べて、半導体結晶は半導体基板への付着面積が少なく、研磨することにより除去されやすい。したがって、半導体薄膜があまり影響を受けないように研磨条件をコントロールすることで、サイドウォールの上の半導体結晶を除去することが可能になる。
【0070】
その結果、ソース/ドレイン領域およびゲート電極の間が電気的に絶縁絶緯され、電気的信頼性によりすぐれた半導体装置を得ることが可能になる。
【0071】
また好ましくは、上記絶縁処理工程は、上記半導体薄膜の表面に対して、微細な液体または微粒子を高速で照射する除去工程を含んでいる。
【0072】
この場合、半導体薄膜に比べて、半導体結晶は半導体基板への付着面積が少なく、衝撃することにより除去されやすい。したがって、半導体薄膜があまり影響を受けないように衝撃する条件をコントロールすることで、サイドウォールの上の半導体結晶を除去することができる。
【0073】
その結果、ソース/ドレイン領域およびゲート電極の間が電気的に絶縁され、電気的信頼性によりすぐれた半導体装置を得ることが可能になる。
【0074】
また好ましくは、上記絶縁処理工程は、上記半導体薄膜を液体中に浸漬あるいは液体をかけながら、上記半導体薄膜の表面に対して超音波を照射する除去工程を含んでいる。
【0075】
この場合、半導体薄膜に比べて、半導体結晶は半導体基板への付着面積が少なく、超音波を照射することにより除去されやすい。したがって、半導体薄膜があまり影響を受けないように超音波を照射する条件をコントロールすることで、サイドウォールの上の半導体結晶を除去することができる。
【0076】
その結果、ソース/ドレイン領域およびゲート電極の間が電気的に絶縁され、電気的信頼性によりすぐれた半導体装置を得ることが可能になる。
【0077】
また好ましくは、上記絶縁処理工程は、上記半導体薄膜の表面に、フッ素、塩素、臭素、沃素またはアスタチンのいずれかを含むハロゲンガスに晒す除去工程を含んでいる。
【0078】
この場合、成長された半導体薄膜を含む半導体基板表面をハロゲンガスに曝露することにより、成長された半導体薄膜の表面やゲート電極のポリシリコンの表面や半導体結晶の表面が、ハロゲンガスによりエッチングされる。
【0079】
半導体薄膜に比べ、半導体結晶のエッチング速度は早く、あるいは、半導体薄膜に比べ、半導体結晶の膜厚が薄い。したがって、半導体薄膜があまりエッチングされないようにエッチング条件をコントロールすることでサイドウォールの上の半導体結晶の除去が可能になる。
【0080】
その結果、ソース/ドレイン領域およびゲート電極の間が電気的に絶縁され、電気的信頼性によりすぐれた半導体装置を得ることが可能になる。
【0081】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に基づく半導体装置の製造方法の実施の形態1〜実施の形態28について、電界効果トランジスタの製造方法に基づき、図を参照しながら説明する。なお、実施の形態1〜実施の形態14は従来の技術で説明した第1の電界効果トランジスタの構造に対応する製造方法を示し、実施の形態15〜実施の形態28は従来の技術で説明した第2の電界効果トランジスタの構造に対応する製造方法を示す。また、各実施の形態において、同一箇所および相当部分については、同一符号を付すものとする。
【0082】
[実施の形態1]
実施の形態1にかかる電界効果トランジスタの製造方法について、図1〜図8を参照して説明する。
【0083】
図1を参照して、シリコン基板1の主表面上にトレンチ分離法によりシリコン酸化膜などからなる素子分離絶縁膜2を形成する。素子分離絶縁膜2によって、シリコン基板1の表面には、MOSトランジスタ等を形成するための活性領域が形成される。その後、熱酸化法を用いて、シリコン基板1の活性領域にシリコン酸化膜などからなるゲート絶縁膜3を形成する。
【0084】
シリコン基板1の主表面上に、ポリシリコン膜4とシリコン酸化膜5とを堆積する。その後、シリコン酸化膜5の上に所定のパターンを有するフォトレジスト膜を形成した後、このフォトレジスト膜をマスクとして、ポリシリコン膜4およびシリコン酸化膜5に異方性エッチングを施し、ポリシリコン膜4およびシリコン酸化膜5のパターニングを行い、ポリシリコン膜4およびシリコン酸化膜5からなるゲート電極6を完成させる。
【0085】
次に、図2を参照して、ゲート電極6をマスクにして、シリコン基板1に不純物のイオン注入を行い、n- 不純物領域7a、8aを形成する。その後、ゲート電極6の側面にシリコン窒化膜からなるサイドウォール9を形成する。その後、ゲート電極6およびサイドウォール9をマスクにして、シリコン基板1に不純物のイオン注入を行い、n+ 不純物領域7b、8bを形成する。これにより、ソース領域7およびドレイン領域8が完成する。
【0086】
次に、図3を参照して、化学気相蒸着法たとえば、固相エピタキシャル成長法または気相選択エピタキシャル成長法等により、ソース領域7およびドレイン領域8の上に、エピタキシャルシリコン層10を形成する。
【0087】
この時、プロセス変動等によりエピタキシャルシリコン層10の膜厚が臨界膜厚を超えた場合、サイドウォール9の上にシリコン片10aが形成される。本実施の形態の場合、サイドウォール9にはシリコン窒化膜を用いているため、特にサイドウォール9の上にシリコン片10aが発生しやすくなる。
【0088】
次に、図4を参照して、シリコン基板1を600℃〜900℃の酸素雰囲気中に晒すことにより、エピタキシャルシリコン層10の表面およびシリコン片10aの表面にシリコン酸化膜11を形成する。この時、同時に水素または水分を混入することにより、同じ絶縁耐圧特性を有するシリコン酸化膜11をより低い酸化温度で形成することができる。その後、エピタキシャルシリコン層10に対して、イオン注入法により不純物の導入を行う。
【0089】
次に、図5を参照して、スパッタリング法等により、シリコン基板1の上にチタンからなる金属薄膜22を形成する。その後、図6を参照して、このシリコン基板1に対して高温の加熱処理を行い、エピタキシャルシリコン層10と金属薄膜22とを反応させてチタンシリサイド層23を形成する。このとき、エピタキシャルシリコン層10の表面のシリコン酸化膜11は、チタンシリサイド層23に吸収される。
【0090】
次に、図7を参照して、未反応の金属薄膜22を、硫酸、過酸化水素などにより除去する。
【0091】
次に、図8を参照して、化学気相蒸着法等により、シリコン基板1の上に層間絶縁膜14を形成する。その後、層間絶縁膜14にコンタクト孔14aを形成する。その後、公知技術によりタングステンプラグ15およびアルミ配線層16を形成することで、ソース電極18およびドレイン電極19が完成する。以上の工程を経ることにより、ゲート電極6、ソース電極18およびドレイン電極19を有する本実施の形態における電界効果トランジスタが完成する。
【0092】
上述した電界効果トランジスタの製造方法によれば、シリコン基板1を酸素を含む雰囲気に曝露することにより、シリコン片10aの表面にシリコン酸化膜11が形成される。その結果、シリコン片10aによる電気的な導通状態を未然に回避できることとなり、ソース電極18とドレイン電極19との間の絶縁性が高められ、電気的信頼性の高い電界効果トランジスタを形成することが可能になる。
【0093】
[実施の形態2]
実施の形態2にかかる電界効果トランジスタの製造方法について、図9および図10を用いて説明する。なお、ソース領域7およびドレイン領域8の上に、エピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程は、実施の形態1の図1〜図3で説明した工程と同じであるため、説明は省略する。
【0094】
図9を参照して、実施の形態1と同様に(図4参照)、シリコン基板1を600℃〜900℃の酸素雰囲気中に晒すことにより、エピタキシャルシリコン層10の表面およびシリコン片10aの表面にシリコン酸化膜11を形成する。この時、同時に水素または水分を混入することにより、同じ絶縁耐圧特性を有するシリコン酸化膜11をより低い酸化温度で形成することができる。
【0095】
次に、図10を参照して、シリコン基板1をフッ酸溶液に浸漬する。フッ酸溶液の濃度は、0.1%〜5.0%、浸漬時間は10秒〜300秒が望ましい。これにより、シリコン酸化膜11はフッ酸溶液に溶解する。このとき、図9に示すシリコン酸化膜11に覆われたシリコン片10aはフッ酸溶液中に沈殿し、消失する。その後、エピタキシャルシリコン層10に対して、イオン注入法により不純物の導入を行う。以下、図5〜図8に示す実施の形態1の製造方法と同様の工程を経ることにより、電界効果トランジスタを完成させる。
【0096】
以上、本実施の形態における電界効果トランジスタの製造方法によれば、シリコン基板1を酸素を含む雰囲気に曝露することにより、シリコン片10aの表面にシリコン酸化膜11が形成される。さらにこのシリコン酸化膜11をフッ酸のエッチングにより除去することにより、ソース電極18とドレイン電極19との間の絶縁性が高められ、電気的信頼性の高い電界効果トランジスタを形成することが可能になる。
【0097】
[実施の形態3]
実施の形態3にかかる電界効果トランジスタの製造方法について、図11を参照して説明する。なお、ソース領域7およびドレイン領域8の上に、エピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程は、実施の形態1の図1〜図3で説明した工程と同じであるため、説明は省略する。
【0098】
図11を参照して、実施の形態1と同様の工程により、エピタキシャルシリコン層10を形成する。この時、サイドウォール9の上にシリコン片10aが発生する。
【0099】
次に、酸素イオンをシリコン基板1の全面に注入する。酸素イオンの注入条件は、注入エネルギ2keV〜20keV、注入量は1×1015cm-2〜1×1021cm-2である。これにより、シリコン片10aおよびエピタキシャルシリコン膜10の表面に絶縁性のあるシリコン酸化膜11が形成される。なお、酸素イオンの注入によりシリコン酸化膜を形成する技術としては、「J.J.A.P5 737 〜738 (1966):Formation of SiO2 Films by Oxygen-Ion Bombardmat」を参照することができる。以下、図5〜図8に示す実施の形態1の製造方法と同様の工程を経ることにより、電界効果トランジスタを完成させる。
【0100】
以上、本実施の形態における電界効果トランジスタの製造方法によれば、シリコン片10aを酸化することができる。その結果、ソース電極18とドレイン電極19との間の絶縁性が高められ、電気的信頼性の高い電界効果トランジスタを形成することが可能になる。また、熱処理を施すことなくシリコン片10aの酸化を行うことができることは、浅い接合の形成にとって有利である。
【0101】
[実施の形態4]
実施の形態4にかかる電界効果トランジスタの製造方法について、実施の形態3と同様に、図11を参照して説明する。なお、ソース領域7およびドレイン領域8の上に、エピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程は、実施の形態1の図1〜図3で説明した工程と同じであるため、説明は省略する。
【0102】
図11を参照して、実施の形態1と同様の工程により、エピタキシャルシリコン層10を形成する。この時、サイドウォール9の上にシリコン片10aが発生する。
【0103】
次に、酸素イオンをシリコン基板1の全面に注入する。酸素イオンの注入条件は、実施の形態3とは異なり、注入エネルギ2keV〜20keV、注入量は1×1014cm-2〜1×1020cm-2である。これにより、シリコン片10aおよびエピタキシャルシリコン膜10の表面に絶縁性のあるシリコン酸化膜11が形成される。さらに、シリコン基板1に対して加熱処理を加えることにより、酸素イオンによるシリコン酸化膜11の形成を促進する。加熱処理の条件の典型例としては、ランプアニールを用いた場合、窒素雰囲気中約900℃、30秒である。以下、図5〜図8に示す実施の形態1の製造方法と同様の工程を経ることにより、電界効果トランジスタを完成させる。
【0104】
以上、本実施の形態における電界効果トランジスタの製造方法によれば、実施の形態3における電界効果トランジスタの製造方法と比較した場合、シリコン片10aを酸化する時に、酸素イオンの注入量をそれはど多くする必要がない。また、熱酸化のみシリコンを酸化する場合と比較して、シリコン基板1に施す加熱処理時間を短くすることができる。
【0105】
その結果、ソース電極18とドレイン電極19との間の絶縁性が高められ、電気的信頼性の高い電界効果トランジスタを形成することが可能になる。また、熱処理を施すことなくシリコン片10aの酸化を行うことができることは、浅い接合の形成にとって有利である。
【0106】
[実施の形態5]
実施の形態5にかかる電界効果トランジスタの製造方法について、図11および図12を参照して説明する。なお、ソース領域7およびドレイン領域8の上に、エピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程は、実施の形態1の図1〜図3で説明した工程と同じであるため、説明は省略する。
【0107】
図11を参照して、実施の形態4と同様の工程により、酸素イオンをシリコン基板1の全面に注入し、その後、シリコン基板1に対して加熱処理を加える。
酸素イオンの注入条件およびシリコン基板1の加熱処理は、実施の形態4と同じである。
【0108】
次に、図12を参照して、シリコン基板1をフッ酸溶液に浸漬する。フッ酸溶液の濃度は、実施の形態2の場合と同様に、0.1%〜5.0%、浸漬時間は10秒〜300秒が望ましい。これにより、シリコン酸化膜11はフッ酸溶液に溶解する。このとき、図12に示すように、シリコン酸化膜11に覆われたシリコン片10aはフッ酸溶液中に沈殿し、消失する。以下、図5〜図8に示す実施の形態1の製造方法と同様の工程を経ることにより、電界効果トランジスタを完成させる。
【0109】
以上、本実施の形態における電界効果トランジスタの製造方法によれば、実施の形態3における電界効果トランジスタの製造方法と比較した場合、シリコン片10aを酸化する時に、酸素イオンの注入量をそれはど多くする必要がない。また、熱酸化のみシリコンを酸化する場合と比較して、シリコン基板1に施す加熱処理時間を短くすることができる。
【0110】
さらにこのシリコン酸化膜11をフッ酸のエッチングにより除去することにより、ソース電極18とドレイン電極19との間の絶縁性が高められ、電気的信頼性の高い電界効果トランジスタを形成することが可能になる。また、熱処理時間を短くすることができることは、浅い接合の形成にとって有利である。
【0111】
[実施の形態6]
実施の形態6にかかる電界効果トランジスタの製造方法について、図13および図14を参照して説明する。なお、ソース領域7およびドレイン領域8の上に、エピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程は、実施の形態1の図1〜図3で説明した工程と同じであるため、説明は省略する。
【0112】
図13を参照して、実施の形態1と同様の工程により、エピタキシャルシリコン層10を形成する。この時、サイドウォール9の上にシリコン片10aが発生する。
次に、図14を参照して、シリコン基板1をフッ酸と硝酸の混合溶液に浸漬する。このとき、シリコン片10aは、エピタキシャルシリコン層10に比べて、混合溶液に晒される表面積が大きいため、エッチング速度が速くなる。また、平均膜厚で比較しても、サイドウォール9上のシリコン片10aは、エピタキシャルシリコン層10に比べて少量である。したがって、所定の浸漬時間を設定することにより、シリコン片10aが全て溶解してもなおエピタキシャルシリコン層10を残存させることが可能である。このような浸漬時間は、混合溶液の温度および濃度によって異なる。たとえば、浸漬時間として、フッ酸:硝酸:水=1:60:60の混合溶液に対して、1秒〜100秒程度である。
【0113】
以下、図5〜図8に示す実施の形態1の製造方法と同様の工程を経ることにより、電界効果トランジスタを完成させる。
【0114】
以上、本実施の形態における電界効果トランジスタの製造方法によれば、シリコン片10aを除去することにより、後にサリサイドを形成した際に、サイドウォール9の上部に余分なサリサイド層が形成されるのを防止することができる。
【0115】
その結果、ソース電極18とドレイン電極19との間の絶縁性が高められ、電気的信頼性の高い電界効果トランジスタを形成することが可能になる。また、熱処理を施すことなくシリコン片を除去できることは、浅い接合の形成にとって有利である。
【0116】
[実施の形態7]
実施の形態7にかかる電界効果トランジスタの製造方法について、実施の形態6と同様、図13および図14を参照して説明する。なお、ソース領域7およびドレイン領域8の上に、エピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程は、実施の形態1の図1〜図3で説明した工程と同じであるため、説明は省略する。ただし、シリコン基板1には、主表面が(111)方向に配向しているものを使用する。
【0117】
図13を参照して、実施の形態1と同様の工程により、エピタキシャルシリコン層10を形成する。この時、サイドウォール9の上にシリコン片10aが発生する。このシリコン片10aには、シリコン基板1のような配向性は生じない。
次に、図14を参照して、シリコン基板1を水酸化カリウム溶液に浸漬する。シリコン基板1の水酸化カリウム溶液への浸漬時間は、5mol/リットルのKOH溶液に対して、1秒〜100秒程度である。
【0118】
KOH溶液は、シリコンの選択エッチング液として知られており、(111)面に対するエッチング速度が遅い。シリコンエピタキシャル層10とシリコン片10aの間には、上述したような結晶配向性の違いが存在するため、KOH溶液によるエッチング速度は、シリコン片10aの方が大幅に速い。
【0119】
また、シリコン片10aは、エピタキシャルシリコン層10に比べて、KOH溶液に晒される表面積が大きいため、エッチング速度が速くなる。さらに、平均膜厚で比較しても、サイドウォール9上のシリコン片10aは、エピタキシャルシリコン層10に比べて少量である。
【0120】
したがって、エピタキシャルシリコ層10がまだ十分に残っているような浸漬時間を設定することにより、シリコン片10aを完全に除去することができる。なお、このような浸漬時間は、KOH溶液の温度および濃度によって異なる。以下、図5〜図8に示す実施の形態1の製造方法と同様の工程を経ることにより、電界効果トランジスタを完成させる。
【0121】
以上、本実施の形態における電界効果トランジスタの製造方法によれば、シリコン片10aを除去することにより、後にサリサイドを形成した際に、サイドウォール9の上部に余分なサリサイド層が形成されるのを防止することができる。
【0122】
その結果、ソース電極18とドレイン電極19との間の絶縁性が高められ、電気的信頼性の高い電界効果トランジスタを形成することが可能になる。また、熱処理を施すことなくシリコン片を除去できることは、浅い接合の形成にとって有利である。
【0123】
[実施の形態8]
実施の形態8にかかる電界効果トランジスタの製造方法について、実施の形態6および7と同様、図13および図14を参照して説明する。なお、ソース領域7およびドレイン領域8の上に、エピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程は、実施の形態1の図1〜図3で説明した工程と同じであるため、説明は省略する。
【0124】
図13を参照して、実施の形態1と同様の工程により、エピタキシャルシリコン層10を形成する。この時、サイドウォール9の上にシリコン片10aが発生する。
【0125】
次に、図14を参照して、シリコン基板1をフッ素と酸素のプラズマ雰囲気に晒す。このとき、シリコン基板1とプラズマとの間には特に電界を印加しないで、フッ素のプラズマによる化学的な反応を用いて、シリコン片10aの等方的なエッチングを行うことができる。
【0126】
また、シリコン片10aは、エピタキシャルシリコン層10に比べて、プラズマに晒される表面積が大きいため、エッチング速度が速くなる。さらに、平均膜厚で比較しても、サイドウォール9上のシリコン片10aは、エピタキシャルシリコン層10に比べて少量である。
【0127】
したがって、シリコン片10aが全てエッチングされてなおエピタキシャルシリコン層10がまだ十分に残っているようなエッチング時間を設定することにより、シリコン片10aを完全に除去することができる。以下、図5〜図8に示す実施の形態1の製造方法と同様の工程を経ることにより、電界効果トランジスタを完成させる。
【0128】
以上、本実施の形態における電界効果トランジスタの製造方法によれば、シリコン片10aを除去することにより、後にサリサイドを形成した際に、サイドウォール9の上部に余分なサリサイド層が形成されるのを防止することができる。
【0129】
その結果、ソース電極18とドレイン電極19との間の絶縁性が高められ、電気的信頼性の高い電界効果トランジスタを形成することが可能になる。また、熱処理を施すことなくシリコン片を除去できることは、浅い接合の形成にとって有利である。
【0130】
なお、本実施の形態においては、ハロゲンガスとして、フッ素を用いた例について示したが、これは、塩素、臭素、沃素またはアスタチンを用いた場合についても、同様の効果を得ることができる。
【0131】
[実施の形態9]
実施の形態9にかかる電界効果トランジスタの製造方法について、図15〜図19を参照して説明する。なお、ソース領域7およびドレイン領域8の上に、エピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程は、実施の形態1の図1〜図3で説明した工程と同じであるため、説明は省略する。
【0132】
図15を参照して、実施の形態1と同様の工程により、エピタキシャルシリコン層10を形成する。この時、サイドウォール9の上にシリコン片10aが発生する。
【0133】
次に、図16を参照して、チタン12をスパッタリング法により堆積する。チタン12の膜厚さは、50Å〜3000Åである。次に、図17を参照して、チタン12を含むシリコン基板1を窒素雰囲気中にて加熱処理する。加熱処理条件は、500℃〜900℃、10秒〜300秒である。これにより、シリコンとチタン12の界面にチタンシリサイド13が形成される。
【0134】
次に、図18を参照して、シリコン基板1を硫酸と過酸化水素の混合溶液に浸漬する。このときの混合溶液は、硫酸:過酸化水素=4:1である。これにより、未反応のチタン12が除去される。
【0135】
次に、図19を参照して、シリコン基板1上のチタンシリサイド13をフッ酸を用いて除去する。以下、図5〜図8に示す実施の形態1の製造方法と同様の工程を経ることにより、電界効果トランジスタを完成させる。
【0136】
以上、本実施の形態における電界効果トランジスタの製造方法によれば、チタン12とエピタキシャルシリコン層10とがシリサイド反応を起こし、チタンシリサイド13が形成される。次に、硫酸と過酸化水素水の混合溶液に浸漬することによって、チタンシリサイド13が除去される。これにより、後にサリサイドを形成した際に、サイドウォール9の上部に余分なサリサイド層が形成されるのを防止することができる。
【0137】
その結果、ソース電極18とドレイン電極19との間の絶縁性が高められ、電気的信頼性の高い電界効果トランジスタを形成することが可能になる。また、熱処理を施すことなくシリコン片を除去できることは、浅い接合の形成にとって有利である。
【0138】
なお、本実施の形態においては、チタンにおける例を示したが、これは、ハフニウム、ジルコニウムまたはコバルトを用いた場合においても同様の作用効果を得ることができる。
【0139】
[実施の形態10]
実施の形態10にかかる電界効果トランジスタの製造方法について、図20〜図22を参照して説明する。なお、本実施の形態は、上記実施の形態9の場合と比較して、サイドウォール9の上に発生するシリコン片10aが少ない場合を示す。したがって、ソース領域7およびドレイン領域8の上に、エピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程は、実施の形態1の図1〜図3で説明した工程と同じであるため、説明は省略する。
【0140】
図20を参照して、実施の形態1と同様の工程により、エピタキシャルシリコン層10を形成する。この時、サイドウォール9の上にシリコン片10aが発生する。ただし、発生するシリコン片10aは実施の形態9の場合に比べ少量である。その後、図21を参照して、チタン12をスパッタリング法により堆積する。チタン12の膜厚さは、実施の形態9と同様、50Å〜3000Åである。
【0141】
次に、図22を参照して、チタン12を含むシリコン基板1を窒素雰囲気中にて加熱処理する。加熱処理条件は、500℃〜900℃、10秒〜300秒である。これにより、シリコンとチタン12の界面にチタンシリサイド13が形成される。また、シリコン片10aの量が十分に少量であるため、シリコン片10aは、チタン12の中に拡散して消失する。その後、実施の形態9と同様に(図18参照)、シリコン基板1を硫酸と過酸化水素の混合溶液に浸漬する。このときの混合溶液は、硫酸:過酸化水素=4:1である。これにより、未反応のチタン12が除去される。以下、図5〜図8に示す実施の形態1の製造方法と同様の工程を経ることにより、電界効果トランジスタを完成させる。
【0142】
以上、本実施の形態における電界効果トランジスタの製造方法によれば、チタン12とエピタキシャルシリコン層10とがシリサイド反応を起こし、チタンシリサイド13が形成される。次に、硫酸と過酸化水素水の混合溶液に浸漬することによって、チタンシリサイド13が除去される。
【0143】
次に、硫酸と過酸化水素水の混合溶液に浸漬することによって、エピタキシャルシリコン層10上のチタンシリサイド13が除去される。これにより、後にサリサイドを形成した際に、サイドウォール9の上部に余分なサリサイド層が形成されるのを防止することができる。
【0144】
その結果、ソース電極18とドレイン電極19との間の絶縁性が高められ、電気的信頼性の高い電界効果トランジスタを形成することが可能になる。また、熱処理を施すことなくシリコン片を除去できることは、浅い接合の形成にとって有利である。
【0145】
なお、本実施の形態においては、チタンにおける例を示したが、これは実施の形態9と同様に、ハフニウム、ジルコニウムまたはコバルトを用いた場合においても同様の作用効果を得ることができる。
【0146】
[実施の形態11]
実施の形態11にかかる電界効果トランジスタの製造方法について、実施の形態6、7および8と同様、図13および図14を参照して説明する。なお、ソース領域7およびドレイン領域8の上に、エピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程は、実施の形態1の図1〜図3で説明した工程と同じであるため、説明は省略する。
【0147】
図13を参照して、実施の形態1と同様の工程により、エピタキシャルシリコン層10を形成する。この時、サイドウォール9の上にシリコン片10aが発生する。
【0148】
次に、図14を参照して、研磨布を用いて表面を研磨する。このとき、研磨によって、シリコン片10aがこすり取られる。サイドウォール9に付着したシリコン片10aは、エピタキシャルシリコン層10に比べて下地への付着力が小さい。
【0149】
これにより、サイドウォール9の上に生じたシリコン片10aを除去しながら、エピタキシャルシリコン層10をあまり除去しないように研磨条件を設定することで、シリコン片10aを完全に除去することができる。また、有機アミン系溶剤にコロイダルシリカまたはヒュームドシリカを添加した研磨液の使用、KOH溶剤または有機アンモニア系溶剤の使用も可能である。
【0150】
以下、図5〜図8に示す実施の形態1の製造方法と同様の工程を経ることにより、電界効果トランジスタを完成させる。
【0151】
以上、本実施の形態における電界効果トランジスタの製造方法によれば、シリコン片10aを除去することにより、後にサリサイドを形成した際に、サイドウォール9の上部に余分なサリサイド層が形成されるのを防止することができる。
【0152】
その結果、ソース電極18とドレイン電極19との間の絶縁性が高められ、電気的信頼性の高い電界効果トランジスタを形成することが可能になる。また、熱処理を施すことなくシリコン片を除去できることは、浅い接合の形成にとって有利である。
【0153】
なお、本実施の形態においては、研磨布による研磨を例としてあげたが、ブラシや刷毛など他の研磨方法による研磨によっても同様の結果が得られることは言うまでもない。
【0154】
[実施の形態12]
実施の形態12にかかる電界効果トランジスタの製造方法について、実施の形態6、7、8および11と同様、図13および図14を参照して説明する。なお、ソース領域7およびドレイン領域8の上に、エピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程は、実施の形態1の図1〜図3で説明した工程と同じであるため、説明は省略する。
【0155】
図13を参照して、実施の形態1と同様の工程により、エピタキシャルシリコン層10を形成する。この時、サイドウォール9の上にシリコン片10aが発生する。
【0156】
次に、図14を参照して、氷結させた水を高速でシリコン基板1の表面に衝突させる。この衝撃によって、シリコン片10aがこすり取られる。サイドウォール9に付着したシリコン片10aは、エピタキシャルシリコン層10に比べて下地への付着力が小さい。
【0157】
このため、サイドウォール9の上に生じたシリコン片10aを除去しながら、エピタキシャルシリコン層10をあまり除去しないように氷結させた水の衝突条件を設定することにより、シリコン片10aを完全に除去することができる。具体的な衝突条件としては、氷結させた水の直径が50μmの粒子である場合、粒子の速度は100m/s〜340m/sに設定される。
【0158】
以下、図5〜図8に示す実施の形態1の製造方法と同様の工程を経ることにより、電界効果トランジスタを完成させる。
【0159】
以上、本実施の形態における電界効果トランジスタの製造方法によれば、シリコン片10aを除去することにより、後にサリサイドを形成した際に、サイドウォール9の上部に余分なサリサイド層が形成されるのを防止することができる。
【0160】
その結果、ソース電極18とドレイン電極19との間の絶縁性が高められ、電気的信頼性の高い電界効果トランジスタを形成することが可能になる。また、熱処理を施すことなくシリコン片を除去できることは、浅い接合の形成にとって有利である。
【0161】
なお、本実施の形態においては、氷結させた水についてあげたが、これは、アルコールのような有機溶剤を氷結させた微粒子、ネオンやアルゴンやクリプトンのような希ガスなどを氷結させた微粒子、あるいは、石英の粒のように常温で固体の微粒子による衝撃においても、同様の効果が得られる。
【0162】
[実施の形態13]
実施の形態13にかかる電界効果トランジスタの製造方法について、実施の形態6、7、8、11および12と同様、図13および図14を参照して説明する。なお、ソース領域7およびドレイン領域8の上に、エピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程は、実施の形態1の図1〜図3で説明した工程と同じであるため、説明は省略する。
【0163】
図13を参照して、実施の形態1と同様の工程により、エピタキシャルシリコン層10を形成する。この時、サイドウォール9の上にシリコン片10aが発生する。
【0164】
次に、図14を参照して、シリコン基板1の表面に純水をかけながら、同時に純水を介してシリコン基板1の表面に超音波を印加する。この超音波の働きによって、シリコン片10aが取り去られる。サイドウォール9に付着したシリコン片10aは、エピタキシャルシリコン層10に比べて下地への付着力が小さい。
【0165】
このため、サイドウォール9の上に生じたシリコン片10aを除去しながら、エピタキシャルシリコン層10をあまり除去せず、シリコン片10aを完全に除去することができる。
【0166】
以下、図5〜図8に示す実施の形態1の製造方法と同様の工程を経ることにより、電界効果トランジスタを完成させる。
【0167】
以上、本実施の形態における電界効果トランジスタの製造方法によれば、シリコン片10aを除去することにより、後にサリサイドを形成した際に、サイドウォール9の上部に余分なサリサイド層が形成されるのを防止することができる。
【0168】
その結果、ソース電極18とドレイン電極19との間の絶縁性が高められ、電気的信頼性の高い電界効果トランジスタを形成することが可能になる。また、熱処理を施すことなくシリコン片を除去できることは、浅い接合の形成にとって有利である。
【0169】
[実施の形態14]
実施の形態14にかかる電界効果トランジスタの製造方法について、実施の形態6、7、8、11、12および13と同様、図13および図14を参照して説明する。なお、ソース領域7およびドレイン領域8の上に、エピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程は、実施の形態1の図1〜図3で説明した工程と同じであるため、説明は省略する。
【0170】
図13を参照して、実施の形態1と同様の工程により、エピタキシャルシリコン層10を形成する。この時、サイドウォール9の上にシリコン片10aが発生する。
【0171】
次に、図14を参照して、シリコン基板1の表面を塩素ガスに曝露する。このとき、塩素ガスのエッチング作用により、シリコン片10aが取り去られる。シリコン片10aは、エピタキシャルシリコン層10に比べて、ハロゲンガスに曝される表面積が大きいため、エッチング速度が速くなる。さらに、平均膜厚で比較しても、サイドウォール9上のシリコン片10aは、エピタキシャルシリコン層10に比べて少量である。
【0172】
このため、シリコンエピタキシャル層10をそれほどエッチングすることなく、シリコン片10aを除去することができる。塩素ガスの具体的な条件としては、塩素ガスの圧力が1×10-4Torr〜1×10-7Torrに設定される。
【0173】
以下、図5〜図8に示す実施の形態1の製造方法と同様の工程を経ることにより、電界効果トランジスタを完成させる。
【0174】
以上、本実施の形態における電界効果トランジスタの製造方法によれば、シリコン片10aを除去することにより、後にサリサイドを形成した際に、サイドウォール9の上部に余分なサリサイド層が形成されるのを防止することができる。
【0175】
その結果、ソース電極18とドレイン電極19との間の絶縁性が高められ、電気的信頼性の高い電界効果トランジスタを形成することが可能になる。また、熱処理を施すことなくシリコン片を除去できることは、浅い接合の形成にとって有利である。
【0176】
なお、上記実施の形態6〜実施の形態14に示すシリコン片10aを除去する方法を有する電界効果トランジスタの製造方法は、実施の形態1〜実施の形態5に示す電界効果トランジスタの製造方法と組み合わせることにより、より効果的にシリコン片10aを除去することができる。
【0177】
[実施の形態15]
実施の形態15にかかる電界効果トランジスタの製造方法について、図23〜図30を参照して説明する。なお、本実施の形態はゲート電極の構造の相違を除けば、実施の形態1にかかる電界効果トランジスタの製造方法に対応するものである。
【0178】
図23を参照して、シリコン基板1の主表面上にトレンチ分離法によりシリコン酸化膜などからなる素子分離絶縁膜2を形成する。素子分離絶縁膜2によって、シリコン基板1の表面には、MOSトランジスタ等を形成するための活性領域が形成される。その後、熱酸化法を用いて、シリコン基板1の活性領域にシリコン酸化膜などからなるゲート絶縁膜3を形成する。
【0179】
シリコン基板1の主表面上に、ポリシリコン膜を堆積する。その後、ポリシリコン膜の上に所定のパターンを有するフォトレジスト膜を形成した後、このフォトレジスト膜をマスクとして、ポリシリコン膜に異方性エッチングを施し、ポリシリコン膜のパターニングを行い、ポリシリコン膜からなるゲート電極6を完成させる。
【0180】
次に、図24を参照して、ゲート電極6をマスクにして、シリコン基板1に不純物のイオン注入を行い、n- 不純物領域7a、8aを形成する。その後、ゲート電極6の側面にシリコン窒化膜からなるサイドウォール9を形成する。その後、ゲート電極6およびサイドウォール9をマスクにして、シリコン基板1に不純物のイオン注入を行い、n+ 不純物領域7b、8bを形成する。これにより、ソース領域7およびドレイン領域8が完成する。
【0181】
次に、図25を参照して、化学気相蒸着法たとえば、固相エピタキシャル成長法または気相選択エピタキシャル成長法等により、ソース領域7およびドレイン領域8の上に、エピタキシャルシリコン層10を形成する。この時、プロセス変動等によりエピタキシャルシリコン層10の膜厚が臨界膜厚を超えた場合、サイドウォール9の上にシリコン片10aが形成される。本実施の形態の場合、サイドウォール9にはシリコン窒化膜を用いているため、特にサイドウォール9の上にシリコン片10aが発生しやすくなる。
【0182】
次に、図26を参照して、シリコン基板1を600℃〜900℃の酸素雰囲気中に晒すことにより、エピタキシャルシリコン層10の表面およびシリコン片10aの表面にシリコン酸化膜11を形成する。この時、同時に水素または水分を混入することにより、同じ絶縁耐圧特性を有するシリコン酸化膜11をより低い酸化温度で形成することができる。その後、エピタキシャルシリコン層10に対して、イオン注入法により不純物の導入を行う。
【0183】
次に、図27を参照して、スパッタリング法等により、シリコン基板1の上にチタンからなる金属薄膜22を形成する。その後、図28を参照して、このシリコン基板1に対して高温の加熱処理を行い、エピタキシャルシリコン層10と金属薄膜22とを反応させてチタンシリサイド層23を形成する。
【0184】
次に、図29を参照して、未反応の金属薄膜22を、硫酸、過酸化水素などにより除去する。
【0185】
次に、図30を参照して、化学気相蒸着法等により、シリコン基板1の上に層間絶縁膜14を形成する。その後、層間絶縁膜14にコンタクト孔14aを形成する。その後、公知技術によりタングステンプラグ15およびアルミ配線層16を形成することで、ソース電極18およびドレイン電極19が完成する。以上の工程を経ることにより、ゲート電極6、ソース電極18およびドレイン電極19を有する本実施の形態における電界効果トランジスタが完成する。
【0186】
上述した電界効果トランジスタの製造方法によれば、実施の形態1と同様に、シリコン基板1を酸素を含む雰囲気に曝露することにより、シリコン片10aの表面にシリコン酸化膜11が形成される。その結果、シリコン片10aによる電気的な導通状態を未然に回避できることとなり、ソース電極18とドレイン電極19との間の絶縁性が高められ、電気的信頼性の高い電界効果トランジスタを形成することが可能になる。
【0187】
[実施の形態16]
実施の形態16にかかる電界効果トランジスタの製造方法について、図31および図32を用いて説明する。なお、ソース領域7およびドレイン領域8の上に、エピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程は、実施の形態15の図23〜図25で説明した工程と同じであるため、説明は省略する。また、本実施の形態はゲート電極の構造の相違を除けば、実施の形態2にかかる電界効果トランジスタの製造方法に対応するものである。
【0188】
図31を参照して、実施の形態15と同様に(図26参照)、シリコン基板1を600℃〜900℃の酸素雰囲気中に晒すことにより、エピタキシャルシリコン層10の表面およびシリコン片10aの表面にシリコン酸化膜11を形成する。この時、同時に水素または水分を混入することにより、同じ絶縁耐圧特性を有するシリコン酸化膜11をより低い酸化温度で形成することができる。
【0189】
次に、図32を参照して、シリコン基板1をフッ酸溶液に浸漬する。フッ酸溶液の濃度は、0.1%〜5.0%、浸漬時間は10秒〜300秒が望ましい。これにより、シリコン酸化膜11はフッ酸溶液に溶解する。このとき、図31に示すシリコン酸化膜11に覆われたシリコン片10aはフッ酸溶液中に沈殿し、消失する。その後、エピタキシャルシリコン層10に対して、イオン注入法により不純物の導入を行う。以下、図27〜図30に示す実施の形態15の製造方法と同様の工程を経ることにより、電界効果トランジスタを完成させる。
【0190】
以上、本実施の形態における電界効果トランジスタの製造方法によれば、実施の形態2と同様、シリコン基板1を酸素を含む雰囲気に曝露することにより、シリコン片10aの表面にシリコン酸化膜11が形成される。さらにこのシリコン酸化膜11をフッ酸のエッチングにより除去することにより、ソース電極18とドレイン電極19との間の絶縁性が高められ、電気的信頼性の高い電界効果トランジスタを形成することが可能になる。
【0191】
[実施の形態17]
実施の形態17にかかる電界効果トランジスタの製造方法について、図33を参照して説明する。なお、ソース領域7およびドレイン領域8の上に、エピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程は、実施の形態15の図23〜図25で説明した工程と同じであるため、説明は省略する。また、本実施の形態はゲート電極の構造の相違を除けば、実施の形態3にかかる電界効果トランジスタの製造方法に対応するものである。
【0192】
図33を参照して、実施の形態15と同様の工程により、エピタキシャルシリコン層10を形成する。この時、サイドウォール9の上にシリコン片10aが発生する。
【0193】
次に、酸素イオンをシリコン基板1の全面に注入する。酸素イオンの注入条件は、注入エネルギ2keV〜20keV、注入量は1×1015cm-2〜1×1021cm-2である。これにより、シリコン片10aおよびエピタキシャルシリコン膜10の表面に絶縁性のあるシリコン酸化膜11が形成される。
【0194】
なお、酸素イオンの注入によりシリコン酸化膜を形成する技術としては、実施の形態3と同様に、「J.J.A.P5 737 〜738 (1966):Formation of SiO2 Films by Oxygen-Ion Bombardmat」を参照することができる。以下、図27〜図30に示す実施の形態15の製造方法と同様の工程を経ることにより、電界効果トランジスタを完成させる。
【0195】
以上、本実施の形態における電界効果トランジスタの製造方法によれば、実施の形態3と同様に、シリコン片10aを酸化することができる。その結果、ソース電極18とドレイン電極19との間の絶縁性が高められ、電気的信頼性の高い電界効果トランジスタを形成することが可能になる。また、熱処理を施すことなくシリコン片10aの酸化を行うことができることは、浅い接合の形成にとって有利である。
【0196】
[実施の形態18]
実施の形態18にかかる電界効果トランジスタの製造方法について、実施の形態17と同様に、図33を参照して説明する。なお、ソース領域7およびドレイン領域8の上に、エピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程は、実施の形態15の図23〜図25で説明した工程と同じであるため、説明は省略する。また、本実施の形態はゲート電極の構造の相違を除けば、実施の形態4にかかる電界効果トランジスタの製造方法に対応するものである。
【0197】
図33を参照して、実施の形態15と同様の工程により、エピタキシャルシリコン層10を形成する。この時、サイドウォール9の上にシリコン片10aが発生する。
【0198】
次に、酸素イオンをシリコン基板1の全面に注入する。酸素イオンの注入条件は、実施の形態3とは異なり、注入エネルギ2keV〜20keV、注入量は1×1014cm-2〜1×1020cm-2である。
【0199】
これにより、シリコン片10aおよびエピタキシャルシリコン膜10の表面に絶縁性のあるシリコン酸化膜11が形成される。さらに、シリコン基板1に対して加熱処理を加えることにより、酸素イオンによるシリコン酸化膜11の形成を促進する。加熱処理の条件の典型例としては、ランプアニールを用いた場合、窒素雰囲気中約900℃、30秒である。以下、図27〜図30に示す実施の形態15の製造方法と同様の工程を経ることにより、電界効果トランジスタを完成させる。
【0200】
以上、本実施の形態における電界効果トランジスタの製造方法によれば、実施の形態17における電界効果トランジスタの製造方法と比較した場合、シリコン片10aを酸化する時に、酸素イオンの注入量をそれはど多くする必要がない。また、熱酸化のみシリコンを酸化する場合と比較して、シリコン基板1に施す加熱処理時間を短くすることができる。
【0201】
その結果、ソース電極18とドレイン電極19との間の絶縁性が高められ、電気的信頼性の高い電界効果トランジスタを形成することが可能になる。また、熱処理を施すことなくシリコン片10aの酸化を行うことができることは、浅い接合の形成にとって有利である。
【0202】
[実施の形態19]
実施の形態19にかかる電界効果トランジスタの製造方法について、図33および図34を参照して説明する。なお、ソース領域7およびドレイン領域8の上に、エピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程は、実施の形態15の図23〜図25で説明した工程と同じであるため、説明は省略する。また、本実施の形態はゲート電極の構造の相違を除けば、実施の形態5にかかる電界効果トランジスタの製造方法に対応するものである。
【0203】
図33を参照して、実施の形態18と同様の工程により、酸素イオンをシリコン基板1の全面に注入し、その後、シリコン基板1に対して加熱処理を加える。酸素イオンの注入条件およびシリコン基板1の加熱処理は、実施の形態18と同じである。
【0204】
次に、図34を参照して、シリコン基板1をフッ酸溶液に浸漬する。フッ酸溶液の濃度は、実施の形態16の場合と同様に、0.1%〜5.0%、浸漬時間は10秒〜300秒が望ましい。これにより、シリコン酸化膜11はフッ酸溶液に溶解する。このとき、図34に示すように、シリコン酸化膜11に覆われたシリコン片10aはフッ酸溶液中に沈殿し、消失する。以下、図27〜図30に示す実施の形態15の製造方法と同様の工程を経ることにより、電界効果トランジスタを完成させる。
【0205】
以上、本実施の形態における電界効果トランジスタの製造方法によれば、実施の形態17における電界効果トランジスタの製造方法と比較した場合、シリコン片10aを酸化する時に、酸素イオンの注入量をそれはど多くする必要がない。また、熱酸化のみシリコンを酸化する場合と比較して、シリコン基板1に施す加熱処理時間を短くすることができる。
【0206】
さらにこのシリコン酸化膜11をフッ酸のエッチングにより除去することにより、ソース電極18とドレイン電極19との間の絶縁性が高められ、電気的信頼性の高い電界効果トランジスタを形成することが可能になる。また、熱処理時間を短くすることができることは、浅い接合の形成にとって有利である。
【0207】
[実施の形態20]
実施の形態20にかかる電界効果トランジスタの製造方法について、図35および図36を参照して説明する。なお、ソース領域7およびドレイン領域8の上に、エピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程は、実施の形態15の図23〜図25で説明した工程と同じであるため、説明は省略する。また、本実施の形態はゲート電極の構造の相違を除けば、実施の形態6にかかる電界効果トランジスタの製造方法に対応するものである。
【0208】
図35を参照して、実施の形態15と同様の工程により、エピタキシャルシリコン層10を形成する。この時、サイドウォール9の上にシリコン片10aが発生する。
【0209】
次に、図36を参照して、シリコン基板1をフッ酸と硝酸の混合溶液に浸漬する。このとき、シリコン片10aは、エピタキシャルシリコン層10に比べて、混合溶液に晒される表面積が大きいため、エッチング速度が速くなる。また、平均膜厚で比較しても、サイドウォール9上のシリコン片10aは、エピタキシャルシリコン層10に比べて少量である。
【0210】
したがって、所定の浸漬時間を設定することにより、シリコン片10aが全て溶解してもなおエピタキシャルシリコン層10を残存させることが可能である。このような浸漬時間は、混合溶液の温度および濃度によって異なる。たとえば、浸漬時間として、フッ酸:硝酸:水=1:60:60の混合溶液に対して、1秒〜100秒程度である。
【0211】
以下、図27〜図30に示す実施の形態15の製造方法と同様の工程を経ることにより、電界効果トランジスタを完成させる。
【0212】
以上、本実施の形態における電界効果トランジスタの製造方法によれば、実施の形態6と同様に、シリコン片10aを除去することにより、後にサリサイドを形成した際に、サイドウォール9の上部に余分なサリサイド層が形成されるのを防止することができる。
【0213】
その結果、ソース電極18とドレイン電極19との間の絶縁性が高められ、電気的信頼性の高い電界効果トランジスタを形成することが可能になる。また、熱処理を施すことなくシリコン片を除去できることは、浅い接合の形成にとって有利である。
【0214】
[実施の形態21]
実施の形態21にかかる電界効果トランジスタの製造方法について、実施の形態20と同様、図35および図36を参照して説明する。なお、ソース領域7およびドレイン領域8の上に、エピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程は、実施の形態15の図23〜図25で説明した工程と同じであるため、説明は省略する。
【0215】
ただし、シリコン基板1には、主表面が(111)方向に配向しているものを使用する。また、本実施の形態はゲート電極の構造の相違を除けば、実施の形態7にかかる電界効果トランジスタの製造方法に対応するものである。
【0216】
図35を参照して、実施の形態15と同様の工程により、エピタキシャルシリコン層10を形成する。この時、サイドウォール9の上にシリコン片10aが発生する。このシリコン片10aには、シリコン基板1のような配向性は生じない。
【0217】
次に、図36を参照して、シリコン基板1を水酸化カリウム溶液に浸漬する。シリコン基板1の水酸化カリウム溶液への浸漬時間は、5mol/リットルのKOH溶液に対して、1秒〜100秒程度である。
【0218】
KOH溶液は、シリコンの選択エッチング液として知られており、(111)面に対するエッチング速度が遅い。シリコンエピタキシャル層10とシリコン片10aの間には、上述したような結晶配向性の違いが存在するため、KOH溶液によるエッチング速度は、シリコン片10aの方が大幅に速い。
【0219】
また、シリコン片10aは、エピタキシャルシリコン層10に比べて、KOH溶液に晒される表面積が大きいため、エッチング速度が速くなる。さらに、平均膜厚で比較しても、サイドウォール9上のシリコン片10aは、エピタキシャルシリコン層10に比べて少量である。
【0220】
したがって、エピタキシャルシリコ層10がまだ十分に残っているような浸漬時間を設定することにより、シリコン片10aを完全に除去することができる。なお、このような浸漬時間は、KOH溶液の温度および濃度によって異なる。以下、図27〜図30に示す実施の形態15の製造方法と同様の工程を経ることにより、電界効果トランジスタを完成させる。
【0221】
以上、本実施の形態における電界効果トランジスタの製造方法によれば、実施の形態6と同様、シリコン片10aを除去することにより、後にサリサイドを形成した際に、サイドウォール9の上部に余分なサリサイド層が形成されるのを防止することができる。
【0222】
その結果、ソース電極18とドレイン電極19との間の絶縁性が高められ、電気的信頼性の高い電界効果トランジスタを形成することが可能になる。また、熱処理を施すことなくシリコン片を除去できることは、浅い接合の形成にとって有利である。
【0223】
[実施の形態22]
実施の形態22にかかる電界効果トランジスタの製造方法について、実施の形態20および21と同様、図35および図36を参照して説明する。なお、ソース領域7およびドレイン領域8の上に、エピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程は、実施の形態15の図23〜図25で説明した工程と同じであるため、説明は省略する。また、本実施の形態はゲート電極の構造の相違を除けば、実施の形態8にかかる電界効果トランジスタの製造方法に対応するものである。
【0224】
図35を参照して、実施の形態15と同様の工程により、エピタキシャルシリコン層10を形成する。この時、サイドウォール9の上にシリコン片10aが発生する。
【0225】
次に、図36を参照して、シリコン基板1をフッ素と酸素のプラズマ雰囲気に晒す。このとき、シリコン基板1とプラズマとの間には特に電界を印加しない
このことにより、フッ素のプラズマによる化学的な反応を用いて、シリコン片10aの等方的なエッチングを行うことができる。
【0226】
また、シリコン片10aは、エピタキシャルシリコン層10に比べて、プラズマに晒される表面積が大きいため、エッチング速度が速くなる。さらに、平均膜厚で比較しても、サイドウォール9上のシリコン片10aは、エピタキシャルシリコン層10に比べて少量である。
したがって、シリコン片10aが全てエッチングされてなおエピタキシャルシリコン層10がまだ十分に残っているようなエッチング時間を設定することにより、シリコン片10aを完全に除去することができる。以下、図27〜図30に示す実施の形態15の製造方法と同様の工程を経ることにより、電界効果トランジスタを完成させる。
【0227】
以上、本実施の形態における電界効果トランジスタの製造方法によれば、実施の形態8と同様、シリコン片10aを除去することにより、後にサリサイドを形成した際に、サイドウォール9の上部に余分なサリサイド層が形成されるのを防止することができる。
【0228】
その結果、ソース電極18とドレイン電極19との間の絶縁性が高められ、電気的信頼性の高い電界効果トランジスタを形成することが可能になる。また、熱処理を施すことなくシリコン片を除去できることは、浅い接合の形成にとって有利である。
【0229】
なお、本実施の形態においては、ハロゲンガスとして、フッ素を用いた例について示したが、これは、塩素、臭素、沃素またはアスタチンを用いた場合についても、同様の効果を得ることができる。
【0230】
[実施の形態23]
実施の形態23にかかる電界効果トランジスタの製造方法について、図37〜図41を参照して説明する。なお、ソース領域7およびドレイン領域8の上に、エピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程は、実施の形態15の図23〜図25で説明した工程と同じであるため、説明は省略する。また、本実施の形態はゲート電極の構造の相違を除けば、実施の形態9にかかる電界効果トランジスタの製造方法に対応するものである。
【0231】
図37を参照して、実施の形態15と同様の工程により、エピタキシャルシリコン層10を形成する。この時、サイドウォール9の上にシリコン片10aが発生する。
【0232】
次に、図38を参照して、チタン12をスパッタリング法により堆積する。チタン12の膜厚さは、50Å〜3000Åである。次に、図39を参照して、チタン12を含むシリコン基板1を窒素雰囲気中にて加熱処理する。加熱処理条件は、500℃〜900℃、10秒〜300秒である。これにより、シリコンとチタン12の界面にチタンシリサイド13が形成される。
【0233】
次に、図40を参照して、シリコン基板1を硫酸と過酸化水素の混合溶液に浸漬する。このときの混合溶液は、硫酸:過酸化水素=4:1である。これにより、未反応のチタン12が除去される。
【0234】
次に、図41を参照して、シリコン基板1上のチタンシリサイド13をフッ酸を用いて除去する。以下、図19〜図22に示す実施の形態15の製造方法と同様の工程を経ることにより、電界効果トランジスタを完成させる。
【0235】
以上、本実施の形態における電界効果トランジスタの製造方法によれば、本実施の形態9と同様、チタン12とエピタキシャルシリコン層10とがシリサイド反応を起こし、チタンシリサイド13が形成される。次に、硫酸と過酸化水素水の混合溶液に浸漬することによって、チタンシリサイド13が除去される。これにより、後にサリサイドを形成した際に、サイドウォール9の上部に余分なサリサイド層が形成されるのを防止することができる。
【0236】
その結果、ソース電極18とドレイン電極19との間の絶縁性が高められ、電気的信頼性の高い電界効果トランジスタを形成することが可能になる。また、熱処理を施すことなくシリコン片を除去できることは、浅い接合の形成にとって有利である。
【0237】
なお、本実施の形態においては、チタンにおける例を示したが、これは、ハフニウム、ジルコニウムまたはコバルトを用いた場合においても同様の作用効果を得ることができる。
【0238】
[実施の形態24]
実施の形態24にかかる電界効果トランジスタの製造方法について、図42〜図44を参照して説明する。なお、本実施の形態は、上記実施の形態23の場合と比較して、サイドウォール9の上に発生するシリコン片10aが少ない場合を示す。したがって、ソース領域7およびドレイン領域8の上に、エピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程は、実施の形態15の図23〜図25で説明した工程と同じであるため、説明は省略する。
【0239】
図42を参照して、実施の形態15と同様の工程により、エピタキシャルシリコン層10を形成する。この時、サイドウォール9の上にシリコン片10aが発生する。ただし、発生するシリコン片10aは実施の形態9の場合に比べ少量である。
【0240】
次に、図43を参照して、チタン12をスパッタリング法により堆積する。チタン12の膜厚さは、実施の形態9と同様、50Å〜3000Åである。次に、図44を参照して、チタン12を含むシリコン基板1を窒素雰囲気中にて加熱処理する。加熱処理条件は、500℃〜900℃、10秒〜300秒である。
【0241】
これにより、シリコンとチタン12の界面にチタンシリサイド13が形成される。また、シリコン片10aの量が十分に少量であるため、シリコン片10aは、チタン12の中に拡散して消失する。その後、実施の形態23と同様に(図40参照)、シリコン基板1を硫酸と過酸化水素の混合溶液に浸漬する。このときの混合溶液は、硫酸:過酸化水素=4:1である。これにより、未反応のチタン12が除去される。以下、図27〜図30に示す実施の形態15の製造方法と同様の工程を経ることにより、電界効果トランジスタを完成させる。
【0242】
以上、本実施の形態における電界効果トランジスタの製造方法によれば、本実施の形態10と同様、チタン12とエピタキシャルシリコン層10とがシリサイド反応を起こし、チタンシリサイド13が形成される。次に、硫酸と過酸化水素水の混合溶液に浸漬することによって、チタンシリサイド13が除去される。
【0243】
次に、硫酸と過酸化水素水の混合溶液に浸漬することによって、エピタキシャルシリコン層10上のチタンシリサイド13が除去される。これにより、後にサリサイドを形成した際に、サイドウォール9の上部に余分なサリサイド層が形成されるのを防止することができる。
【0244】
その結果、ソース電極18とドレイン電極19との間の絶縁性が高められ、電気的信頼性の高い電界効果トランジスタを形成することが可能になる。また、熱処理を施すことなくシリコン片を除去できることは、浅い接合の形成にとって有利である。
【0245】
なお、本実施の形態においては、チタンにおける例を示したが、これは実施の形態9と同様に、ハフニウム、ジルコニウムまたはコバルトを用いた場合においても同様の作用効果を得ることができる。
【0246】
[実施の形態25]
実施の形態25にかかる電界効果トランジスタの製造方法について、実施の形態20、21および22と同様、図35および図36を参照して説明する。なお、ソース領域7およびドレイン領域8の上に、エピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程は、実施の形態15の図23〜図25で説明した工程と同じであるため、説明は省略する。また、本実施の形態はゲート電極の構造の相違を除けば、実施の形態11にかかる電界効果トランジスタの製造方法に対応するものである。
【0247】
図35を参照して、実施の形態15と同様の工程により、エピタキシャルシリコン層10を形成する。この時、サイドウォール9の上にシリコン片10aが発生する。
【0248】
次に、図36を参照して、研磨布を用いて表面を研磨する。このとき、研磨によって、シリコン片10aがこすり取られる。サイドウォール9に付着したシリコン片10aは、エピタキシャルシリコン層10に比べて下地への付着力が小さい。このため、サイドウォール9の上に生じたシリコン片10aを除去しながら、エピタキシャルシリコン層10をあまり除去しないように研磨条件を設定することにより、シリコン片10aを完全に除去することができる。また、有機アミン系溶剤にコロイダルシリカまたはヒュームドシリカを添加した研磨液の使用、KOH溶剤または有機アンモニア系溶剤の使用も可能である。
【0249】
以下、図27〜図30に示す実施の形態15の製造方法と同様の工程を経ることにより、電界効果トランジスタを完成させる。
【0250】
以上、本実施の形態における電界効果トランジスタの製造方法によれば、実施の形態11と同様、シリコン片10aを除去することにより、後にサリサイドを形成した際に、サイドウォール9の上部に余分なサリサイド層が形成されるのを防止することができる。
【0251】
その結果、ソース電極18とドレイン電極19との間の絶縁性が高められ、電気的信頼性の高い電界効果トランジスタを形成することが可能になる。また、熱処理を施すことなくシリコン片を除去できることは、浅い接合の形成にとって有利である。
【0252】
なお、本実施の形態においては、研磨布による研磨を例としてあげたが、ブラシや刷毛など他の研磨方法による研磨によっても同様の結果が得られることは言うまでもない。
【0253】
[実施の形態26]
実施の形態26にかかる電界効果トランジスタの製造方法について、実施の形態20、21、22および25と同様、図35および図36を参照して説明する。なお、ソース領域7およびドレイン領域8の上に、エピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程は、実施の形態15の図23〜図25で説明した工程と同じであるため、説明は省略する。また、本実施の形態はゲート電極の構造の相違を除けば、実施の形態12にかかる電界効果トランジスタの製造方法に対応するものである。
【0254】
図35を参照して、実施の形態15と同様の工程により、エピタキシャルシリコン層10を形成する。この時、サイドウォール9の上にシリコン片10aが発生する。
【0255】
次に、図36を参照して、氷結させた水を高速でシリコン基板1の表面に衝突させる。この衝撃によって、シリコン片10aがこすり取られる。サイドウォール9に付着したシリコン片10aは、エピタキシャルシリコン層10に比べて下地への付着力が小さい。
【0256】
このため、サイドウォール9の上に生じたシリコン片10aを除去しながら、エピタキシャルシリコン層10をあまり除去しないように氷結させた水の衝突条件を設定することにより、シリコン片10aを完全に除去することができる。具体的な衝突条件としては、氷結させた水の直径が50μmの粒子である場合、粒子の速度は100m/s〜340m/sに設定される。
【0257】
以下、図27〜図30に示す実施の形態15の製造方法と同様の工程を経ることにより、電界効果トランジスタを完成させる。
【0258】
以上、本実施の形態における電界効果トランジスタの製造方法によれば、実施の形態12と同様、シリコン片10aを除去することにより、後にサリサイドを形成した際に、サイドウォール9の上部に余分なサリサイド層が形成されるのを防止することができる。
【0259】
その結果、ソース電極18とドレイン電極19との間の絶縁性が高められ、電気的信頼性の高い電界効果トランジスタを形成することが可能になる。また、熱処理を施すことなくシリコン片を除去できることは、浅い接合の形成にとって有利である。
【0260】
なお、本実施の形態においては、氷結させた水についてあげたが、これは、アルコールのような有機溶剤を氷結させた微粒子、ネオンやアルゴンやクリプトンのような希ガスなどを氷結させた微粒子、あるいは、石英の粒のように常温で固体の微粒子による衝撃においても、同様の効果が得られる。
【0261】
[実施の形態27]
実施の形態27にかかる電界効果トランジスタの製造方法について、実施の形態20、21、22、23および26と同様、図35および図36を参照して説明する。なお、ソース領域7およびドレイン領域8の上に、エピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程は、実施の形態15の図23〜図25で説明した工程と同じであるため、説明は省略する。また、本実施の形態はゲート電極の構造の相違を除けば、実施の形態13にかかる電界効果トランジスタの製造方法に対応するものである。
【0262】
図35を参照して、実施の形態15と同様の工程により、エピタキシャルシリコン層10を形成する。この時、サイドウォール9の上にシリコン片10aが発生する。
【0263】
次に、図36を参照して、シリコン基板1の表面に純水をかけながら、同時に純水を介して超音波を印加する。この超音波の働きによって、シリコン片10aが取り去られる。サイドウォール9に付着したシリコン片10aは、エピタキシャルシリコン層10に比べて下地への付着力が小さい。
【0264】
このため、サイドウォール9の上に生じたシリコン片10aを除去しながら、エピタキシャルシリコン層10をあまり除去せず、シリコン片10aを完全に除去することができる。
【0265】
以下、図27〜図30に示す実施の形態15の製造方法と同様の工程を経ることにより、電界効果トランジスタを完成させる。
【0266】
以上、本実施の形態における電界効果トランジスタの製造方法によれば、実施の形態13と同様、シリコン片10aを除去することにより、後にサリサイドを形成した際に、サイドウォール9の上部に余分なサリサイド層が形成されるのを防止することができる。
【0267】
その結果、ソース電極18とドレイン電極19との間の絶縁性が高められ、電気的信頼性の高い電界効果トランジスタを形成することが可能になる。また、熱処理を施すことなくシリコン片を除去できることは、浅い接合の形成にとって有利である。
【0268】
[実施の形態28]
実施の形態28にかかる電界効果トランジスタの製造方法について、実施の形態20、21、22、23、24および27と同様、図35および図36を参照して説明する。なお、ソース領域7およびドレイン領域8の上に、エピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程は、実施の形態15の図23〜図25で説明した工程と同じであるため、説明は省略する。また、本実施の形態はゲート電極の構造の相違を除けば、実施の形態14にかかる電界効果トランジスタの製造方法に対応するものである。
【0269】
図35を参照して、実施の形態15と同様の工程により、エピタキシャルシリコン層10を形成する。この時、サイドウォール9の上にシリコン片10aが発生する。
【0270】
次に、図36を参照して、シリコン基板1の表面を塩素ガスに曝露する。このとき、塩素ガスのエッチング作用により、シリコン片10aが取り去られる。シリコン片10aは、エピタキシャルシリコン層10に比べて、ハロゲンガスに曝される表面積が大きいため、エッチング速度が速くなる。さらに、平均膜厚で比較しても、サイドウォール9上のシリコン片10aは、エピタキシャルシリコン層10に比べて少量である。
【0271】
このため、シリコンエピタキシャル層10をそれほどエッチングすることなく、シリコン片10aを除去することができる。塩素ガスの具体的な条件としては、塩素ガスの圧力が1×10-4Torr〜1×10-7Torrに設定される。
【0272】
以下、図27〜図30に示す実施の形態15の製造方法と同様の工程を経ることにより、電界効果トランジスタを完成させる。
【0273】
以上、本実施の形態における電界効果トランジスタの製造方法によれば、実施の形態14と同様、シリコン片10aを除去することにより、後にサリサイドを形成した際に、サイドウォール9の上部に余分なサリサイド層が形成されるのを防止することができる。
【0274】
その結果、ソース電極18とドレイン電極19との間の絶縁性が高められ、電気的信頼性の高い電界効果トランジスタを形成することが可能になる。また、熱処理を施すことなくシリコン片を除去できることは、浅い接合の形成にとって有利である。
【0275】
なお、上記実施の形態20〜実施の形態28に示すシリコン片10aを除去する方法を有する電界効果トランジスタの製造方法は、実施の形態15〜実施の形態19に示す電界効果トランジスタの製造方法と組み合わせることにより、より効果的にシリコン片10aを除去することができる。
【0276】
なお、上記各実施の形態においては、ソース/ドレイン領域にn型の不純物を導入したnMOS電界効果トランジスタについて説明したが、ソース/ドレイン領域にp型の不純物を導入したpMOS電界効果トランジスタであっても同様の作用効果を得ることが可能である。
【0277】
以上、今回開示した各実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0278】
【発明の効果】
この半導体装置の製造方法によれば、MOS型トランジスタのソース/ドレイン領域とゲート電極との間のサイドウォールの上に、半導体結晶が付着するが、絶縁処理工程により、その半導体結晶が酸化または除去され、MOS型トランジスタのソース電極、ドレイン電極、ゲート電極の間がそれぞれ短絡することが防止される。その結果、電気的な信頼性に優れた半導体装置を得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1における電解効果トランジスタの製造方法のゲート電極6を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図2】 実施の形態1における電解効果トランジスタの製造方法のソース/ドレイン領域7、8を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図3】 実施の形態1における電解効果トランジスタの製造方法のエピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図4】 実施の形態1における電解効果トランジスタの製造方法のシリコン酸化膜11を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図5】 実施の形態1における電解効果トランジスタの製造方法の金属薄膜22を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図6】 実施の形態1における電解効果トランジスタの製造方法のチタンシリサイド層23を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図7】 実施の形態1における電解効果トランジスタの製造方法の未反応の金属薄膜22を除去するまでの工程を示す断面図である。
【図8】 実施の形態1における電解効果トランジスタの製造方法のソース電極18およびドレイン電極19を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図9】 実施の形態2における電解効果トランジスタの製造方法のシリコン酸化膜11を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図10】 実施の形態2における電解効果トランジスタの製造方法のシリコン片10aを除去するまでの工程を示す断面図である。
【図11】 実施の形態3、実施の形態4および実施の形態5における電解効果トランジスタの製造方法の酸素イオン導入工程を示す断面図である。
【図12】 実施の形態5における電解効果トランジスタの製造方法のシリコン片10aを除去するまでの工程を示す断面図である。
【図13】 実施の形態6、実施の形態7、実施の形態8、実施の形態11、実施の形態12、実施の形態13および実施の形態14における電解効果トランジスタの製造方法のエピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図14】 実施の形態6、実施の形態7、実施の形態8、実施の形態11、実施の形態12、実施の形態13および実施の形態14における電解効果トランジスタの製造方法のシリコン片10aを除去するまでの工程を示す断面図である。
【図15】 実施の形態9における電解効果トランジスタの製造方法のエピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図16】 実施の形態9における電解効果トランジスタの製造方法の金属薄膜12を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図17】 実施の形態9における電解効果トランジスタの製造方法のチタンシリサイド層13を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図18】 実施の形態9における電解効果トランジスタの製造方法の未反応の金属薄膜22を除去するまでの工程を示す断面図である。
【図19】 実施の形態9における電解効果トランジスタの製造方法のチタンシリサイド層13除去するまでの工程を示す断面図である。
【図20】 実施の形態10における電解効果トランジスタの製造方法のエピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図21】 実施の形態10における電解効果トランジスタの製造方法の金属薄膜12を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図22】 実施の形態10における電解効果トランジスタの製造方法のチタンシリサイド層13を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図23】 実施の形態15における電解効果トランジスタの製造方法のゲート電極6を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図24】 実施の形態15における電解効果トランジスタの製造方法のソース/ドレイン領域7、8を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図25】 実施の形態15における電解効果トランジスタの製造方法のエピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図26】 実施の形態15における電解効果トランジスタの製造方法のシリコン酸化膜11を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図27】 実施の形態15における電解効果トランジスタの製造方法の金属薄膜22を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図28】 実施の形態15における電解効果トランジスタの製造方法のチタンシリサイド層23を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図29】 実施の形態15における電解効果トランジスタの製造方法の未反応の金属薄膜22を除去するまでの工程を示す断面図である。
【図30】 実施の形態15における電解効果トランジスタの製造方法のソース電極18およびドレイン電極19を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図31】 実施の形態16における電解効果トランジスタの製造方法のシリコン酸化膜11を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図32】 実施の形態16における電解効果トランジスタの製造方法のシリコン片10aを除去するまでの工程を示す断面図である。
【図33】 実施の形態17、実施の形態18および実施の形態19における電解効果トランジスタの製造方法の酸素イオン導入工程を示す断面図である。
【図34】 実施の形態19における電解効果トランジスタの製造方法のシリコン片10aを除去するまでの工程を示す断面図である。
【図35】 実施の形態20、実施の形態21、実施の形態22、実施の形態25、実施の形態26、実施の形態27および実施の形態28における電解効果トランジスタの製造方法のエピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図36】 実施の形態20、実施の形態21、実施の形態22、実施の形態25、実施の形態26、実施の形態27および実施の形態28における電解効果トランジスタの製造方法のシリコン片10aを除去するまでの工程を示す断面図である。
【図37】 実施の形態23における電解効果トランジスタの製造方法のエピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図38】 実施の形態23における電解効果トランジスタの製造方法の金属薄膜12を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図39】 実施の形態23における電解効果トランジスタの製造方法のチタンシリサイド層13を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図40】 実施の形態23における電解効果トランジスタの製造方法の未反応の金属薄膜22を除去するまでの工程を示す断面図である。
【図41】 実施の形態23における電解効果トランジスタの製造方法のチタンシリサイド層13除去するまでの工程を示す断面図である。
【図42】 実施の形態24における電解効果トランジスタの製造方法のエピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図43】 実施の形態24における電解効果トランジスタの製造方法の金属薄膜12を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図44】 実施の形態24における電解効果トランジスタの製造方法のチタンシリサイド層13を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図45】 従来の技術における第1の電解効果トランジスタの製造方法のゲート電極6を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図46】 従来の技術における第1の電解効果トランジスタの製造方法のソース/ドレイン領域7、8を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図47】 従来の技術における第1の電解効果トランジスタの製造方法のエピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図48】 従来の技術における第1の電解効果トランジスタの製造方法の金属薄膜22を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図49】 従来の技術における第1の電解効果トランジスタの製造方法のチタンシリサイド層13を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図50】 従来の技術における第1の電解効果トランジスタの製造方法の未反応の金属薄膜22を除去するまでの工程を示す断面図である。
【図51】 従来の技術における第1の電解効果トランジスタの製造方法のソース電極18およびドレイン電極19を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図52】 従来の技術における第2の電解効果トランジスタの製造方法のゲート電極6を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図53】 従来の技術における第2の電解効果トランジスタの製造方法のソース/ドレイン領域7、8を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図54】 従来の技術における第2の電解効果トランジスタの製造方法のエピタキシャルシリコン層10を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図55】 従来の技術における第2の電解効果トランジスタの製造方法の金属薄膜22を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図56】 従来の技術における第2の電解効果トランジスタの製造方法のチタンシリサイド層13を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図57】 従来の技術における第2の電解効果トランジスタの製造方法の未反応の金属薄膜22を除去するまでの工程を示す断面図である。
【図58】 従来の技術における第2の電解効果トランジスタの製造方法のソース電極18およびドレイン電極19を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図59】 従来の技術における第1の電解効果トランジスタの製造方法の問題点を説明するための断面図である。
【図60】 従来の技術における第2の電解効果トランジスタの製造方法の問題点を説明するための断面図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板、2 素子分離絶縁膜、3 ゲート絶縁膜、4 ポリシリコン膜、5 シリコン酸化膜、6 ゲート電極、7a,8a n- 不純物領域、9サイドウォール、7b,8b n+ 不純物領域、7 ソース領域、8 ドレイン領域、10 エピタキシャルシリコン層、10a シリコン片、11 シリコン酸化膜、12,22 金属薄膜、13,23,23a チタンシリサイド層、14 層間絶縁膜、14a コンタクト孔、15 タングステンプラグ、16 アルミ配線層、18 ソース電極、19 ドレイン電極。

Claims (4)

  1. 半導体基板の主表面に、素子分離絶縁膜により電気的に絶縁された素子形成領域を形成する工程と、
    前記素子形成領域にゲート電極を形成する工程と、
    前記素子形成領域の前記ゲート電極によって区切られた2つの領域の一方の領域にソース領域を形成し、他方の領域にドレイン領域を形成する工程と、
    前記ゲート電極の側壁に絶縁膜からなるサイドウォールを形成する工程と、
    前記ソース領域および前記ドレイン領域の表面に、半導体薄膜を成長させる半導体薄膜成長工程と、
    前記半導体薄膜成長工程において、前記サイドウォールの表面に発生した半導体結晶を除去することにより、前記ソース電極、前記ドレイン電極および前記ゲート電極の間をそれぞれ電気的に絶縁する絶縁処理工程と、
    を備え、
    前記絶縁処理工程は、前記半導体薄膜および前記サイドウォールの表面に、金属膜を形成する工程と、前記金属膜を含む前記半導体基板に加熱処理を施し前記サイドウォールの表面に成長した前記半導体結晶を前記金属膜に拡散させる工程と、前記拡散させる工程後の前記金属膜を除去する工程と、を含むことにより、前記サイドウォールの表面に発生した前記半導体結晶を除去する、半導体装置の製造方法。
  2. 半導体基板の主表面に、素子分離絶縁膜により電気的に絶縁された素子形成領域を形成する工程と、
    前記素子形成領域にゲート電極を形成する工程と、
    前記素子形成領域の前記ゲート電極によって区切られた2つの領域の一方の領域にソース領域を形成し、他方の領域にドレイン領域を形成する工程と、
    前記ゲート電極の側壁に絶縁膜からなるサイドウォールを形成する工程と、
    前記ソース領域および前記ドレイン領域の表面に、半導体薄膜を成長させる半導体薄膜成長工程と、
    前記半導体薄膜成長工程において、前記サイドウォールの表面に発生した半導体結晶を除去することにより、前記ソース電極、前記ドレイン電極および前記ゲート電極の間をそれぞれ電気的に絶縁する絶縁処理工程と、
    を備え、
    前記絶縁処理工程は、前記半導体薄膜および前記サイドウォールの表面に、金属膜を形成する工程と、前記金属膜を含む前記半導体基板に加熱処理を施し前記サイドウォールの表面に成長した前記半導体結晶と前記金属膜とを反応させる工程と、前記反応させる工程後の前記金属膜を除去する工程と、前記半導体結晶と前記金属膜との反応生成物を除去する工程と、を含むことにより、前記サイドウォールの表面に発生した前記半導体結晶を除去する、半導体装置の製造方法。
  3. 半導体基板の主表面に、素子分離絶縁膜により電気的に絶縁された素子形成領域を形成する工程と、
    前記素子形成領域にゲート電極を形成する工程と、
    前記素子形成領域の前記ゲート電極によって区切られた2つの領域の一方の領域にソース領域を形成し、他方の領域にドレイン領域を形成する工程と、
    前記ゲート電極の側壁に絶縁膜からなるサイドウォールを形成する工程と、
    前記ソース領域および前記ドレイン領域の表面に、半導体薄膜を成長させる半導体薄膜成長工程と、
    前記半導体薄膜成長工程において、前記サイドウォールの表面に発生した半導体結晶を除去することにより、前記ソース電極、前記ドレイン電極および前記ゲート電極の間をそれぞれ電気的に絶縁する絶縁処理工程と、
    を備え、
    前記絶縁処理工程は、前記半導体薄膜の表面に対して、微細な液体または微粒子を高速で照射して前記サイドウォールの表面に発生した半導体結晶を除去する除去工程を含む、半導体装置の製造方法。
  4. 前記半導体薄膜成長工程は、固相エピタキシャル成長または気相選択エピタキシャル成長によって前記半導体薄膜を成長させる、請求項1から3のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
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