JP4195103B2 - 酢酸の製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、イリジウム触媒と促進剤としてのルテニウムおよびオスミウムの少なくとも1種との存在下におけるメタノールまたはその反応性誘導体のカルボニル化による酢酸の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
イリジウム触媒の存在下におけるカルボニル化法は公知であって、たとえば米国特許第3772380号公報に記載されている。英国特許GB1276326号公報は、ロジウムもしくはイリジウム触媒とハロゲン促進剤と水またはアルコール、エーテルもしくはエステルとの存在下におけるアルコール、ハロゲン化物、エーテル、エステルまたは1,2−エポキシ脂肪族化合物のカルボニル化によるモノカルボン酸およびそのエステルの製造につき記載している。
【0003】
ルテニウムおよびオスミウム触媒の存在下におけるカルボニル化法も公知である。たとえば英国特許GB 1234641号およびGB 1234642号公報はイリジウム、白金、パラジウム、オスミウムおよびルテニウム並びにその化合物から選択される貴金属触媒とハロゲンもしくはハロゲン化合物である促進剤との存在下にアルコール、ハロゲン化物、エステル、エーテルもしくはフェノールをカルボニル化することによる有機酸もしくはエステルの製造方法を記載している。ジェンナー等[ジャーナル・モレキュラ・キャタリシス、第40巻(1987)、第71〜82頁]によれば、第一アルコールを高CO圧力にて酸およびエステルまで変換させるにはルテニウム化合物が有効なカルボニル化触媒である。報告された実験では450バールのCO圧力の標準条件が使用され、低CO圧力は高収率の炭化水素と低収率のエステルとをもたらすと言われる。英国特許出願GB 2029409号は、一酸化炭素をルテニウム触媒およびハロゲン含有促進剤の存在下に34気圧もしくはそれ以上の高められた圧力にてアルコールと反応させることによる脂肪族カルボン酸およびエステルの製造方法を記載している。
【0004】
米国特許第5268505号公報は、ロジウム触媒とイリジウム、ルテニウムおよびオスミウムの少なくとも1種の助触媒との存在下にペンテン酸をヒドロカルボキシル化することによるアジピン酸の製造につき記載している。
【0005】
ヨーロッパ特許公開EP 0031606−A号は、ルテニウム化合物と第二族金属沃化物および/または臭化物または遷移金属沃化物および/または臭化物とさらに第VIII族金属化合物とからなる触媒系の存在下にエステルおよび/またはエーテルを一酸化炭素および水素と反応させることによるカルボン酸およびエステルの同時製造方法を記載している。第VIII族金属は特にロジウムおよびパラジウムであると言われる。これら第VIII族金属のみが実施例に例示されている。
【0006】
ヨーロッパ特許公開EP−0075335−A号およびEP 0075337−A号によれば、EP 0031606−A号の触媒系における第II族金属もしくは遷移金属の沃化物および/または臭化物を沃化もしくは臭化メチルまたは沃化もしくは臭化アセチル或いはその任意の混合物により置換することができ、ただし反応はそれぞれ所定レベルを越えない量のアミンもしくはホスフィンの存在下で行なわれる。イリジウムの使用については開示されていない。
【0007】
今回、ルテニウムおよび/またはオスミウムはイリジウム触媒の存在下におけるメタノールもしくはその反応性誘導体のカルボニル化速度に対し有利な作用を有することが突き止められた。
【0008】
【発明の要点】
したがって本発明によれば、メタノールまたはその反応性誘導体を液体反応組成物にてカルボニル化反応器内で一酸化炭素と接触させることからなるメタノールまたはその反応性誘導体のカルボニル化による酢酸の製造方法において、液体反応組成物が:
(a)酢酸と、(b)イリジウム触媒と、(c)沃化メチルと、(d)少なくとも有限量の水と、(e)酢酸メチルと、(f)促進剤としてのルテニウムおよびオスミウムの少なくとも1種と
からなることを特徴とする酢酸の製造方法が提供される。
【0009】
さらに本発明によれば、少なくとも有限濃度の水の存在下にメタノールまたはその反応性誘導体をカルボニル化して酢酸を製造するための触媒系において、触媒系が(a)イリジウム触媒と、(b)沃化メチルと、(c)ルテニウムおよびオスミウムの少なくとも1種とからなることを特徴とする触媒系も提供される。
【0010】
好適には、メタノールの反応性誘導体は酢酸メチル、ジメチルエーテルおよび沃化メチルからなる。メタノールとその反応性誘導体との混合物も、本発明の方法に反応体として使用することができる。好ましくはメタノールおよび/または酢酸メチルが反応体として使用される。メタノールおよび/またはその反応性誘導体の少なくとも幾分かを酢酸生成物もしくは溶剤との反応により液体反応生成物中で酢酸メチルまで変換させ、したがって酢酸メチルとして存在させる。液体反応組成物における酢酸メチルの濃度は好適には1〜70重量%、好ましくは2〜50重量%、特に好ましくは3〜35重量%の範囲である。
【0011】
たとえばメタノール反応体と酢酸生成物との間のエステル化反応により、水がその場で液体反応生成物中に生成することもある。水を液体反応組成物の他の成分と共に或いはそれとは別途にカルボニル化反応器に導入することもできる。水を反応器から抜取られた反応組成物の他の成分から分離して制御量で循環させ、液体反応組成物における水の所要濃度を維持することができる。好ましくは液体反応組成物における水の濃度は0.1〜15重量%、より好ましくは1〜15重量%、特に好ましくは1〜10重量%の範囲である。
【0012】
液体カルボニル化反応組成物におけるイリジウム触媒は、液体反応組成物に可溶性である任意のイリジウム含有化合物で構成することができる。イリジウム触媒はカルボニル化反応のための液体反応組成物に、この液体反応組成物に溶解するか或いは可溶性型まで変換しうる任意適する形態で添加することができる。液体反応組成物に添加しうる適するイリジウム含有化合物の例はIrCl3 、Irl3 、IrBr3 、[Ir(CO)2 I]2 、[Ir(CO)2 Cl]2 、[Ir(CO)2 Br]2 、[Ir(CO)2 I2 ]- 、[Ir(CO)2 Br2 ]- 、[Ir(CO)4 I2 ]- 、[Ir(CH3 )I3 (CO)2 ]- 、Ir4 (CO)12IrCl3 ・4H2 O、IrBr3 ・4H2 O、Ir3 (CO)12、イリジウム金属、Ir2 O3 、IrO2 、Ir(acac)(CO)2 、Ir(acac)3 、酢酸イリジウム[Ir3 O(OAc)6 (H2 O)3 ][OAc]、並びにヘキサクロルイリジウム酸[H2 IrCl6 ]、好ましくはたとえば酢酸塩、修酸塩およびアセト酢酸塩のようなイリジウムの塩素フリーの錯体を包含する。
【0013】
好ましくは、液体反応組成物におけるイリジウム触媒の濃度は100〜6000重量ppmの範囲のイリジウムである。
【0014】
ルテニウムおよび/またはオスミウム促進剤は、液体反応組成物に可溶性である任意のルテニウムおよび/またはオスミウム含有化合物で構成することができる。この促進剤はカルボニル化反応のための液体反応組成物に、この液体反応組成物に溶解し或いは可溶性型まで変換しうる任意適する形態で添加することができる。
【0015】
使用しうる適するルテニウム含有化合物の例は塩化ルテニウム(III)、塩化ルテニウム(III)三水塩、塩化ルテニウム(IV)、臭化ルテニウム(III)、ルテニウム金属、酸化ルテニウム、蟻酸ルテニウム(III)、[Ru(CO)3 I3 ]- H+ 、テトラ(アセト)クロロルテニウム(II,III)、酢酸ルテニウム(III)、プロピオン酸ルテニウム(III)、酪酸ルテニウム(III)、ルテニウムペンタカルボニル、トリルテニウムドデカカルボニルおよび混合ルテニウムハロカルボニル、たとえばジクロルトリカルボニルルテニウム(II)ダイマー、ジブロモトリカルボニルルテニウム(II)ダイマー、並びに他の有機ルテニウム錯体、たとえばテトラクロルビス(4−サイメン)ジルテニウム(II)、テトラクロルビス(ベンゼン)ジルテニウム(II)、ジクロル(シクロオクタ−1,5−ジエン)ルテニウム(II)ポリマーおよびトリス(アセチルアセトネート)ルテニウム(III)を包含する。
【0016】
使用しうる適するオスミウム含有化合物の例は塩化オスミウム(III)水和物および無水物、オスミウム金属、四酸化オスミウム、トリオスミウムドデカカルボニル、ペンタクロル−μ−ニトロジオスミウム、並びに混合オスミウムハロカルボニル、たとえばトリカルボニルジクロルオスミウム(II)ダイマーおよび他の有機オスミウム錯体を包含する。
【0017】
それぞれ促進剤とイリジウム触媒とのモル比は好適には0.1:1〜15:1、好ましくは0.5:1〜10:1の範囲である。
【0018】
好ましくは、液体反応組成物における沃化メチルの濃度は1〜20重量%、好ましくは2〜15重量%の範囲である。
【0019】
一酸化炭素反応体は実質的に純粋とすることができ、或いはたとえば二酸化炭素、メタン、窒素、貴ガス、水およびC1 〜C4 パラフィン系炭化水素のような不活性不純物を含有することもできる。水性ガスのシフト反応によりその場で発生する一酸化炭素中の水素の存在は好ましくは低く保たれ、たとえば1バール未満の分圧に保たれる。何故なら、その存在は水素化生成物を形成するからである。反応における一酸化炭素の分圧は好適には1〜70バール、好ましくは1〜35バール、特に好ましくは1〜15バールである。
【0020】
本発明の触媒系は、反応速度が一酸化炭素の分圧に依存しうる場合、比較的低い一酸化炭素の分圧にて特に有利であることが判明した。これら条件下で、本発明の触媒系は本発明の促進剤を含まない触媒系よりも向上した反応速度を与えるという利点を有することも判明した。この利点は、一酸化炭素分圧が比較的低い条件下、たとえばカルボニル化反応器における低い全圧力または液体反応組成物における各成分の高い蒸気圧、たとえば液体反応組成物における高い酢酸メチル濃度或いはカルボニル化反応器における不活性ガス(たとえば窒素および二酸化炭素)の高い濃度による条件下で反応速度の増大を可能にする。さらに、この触媒系は物質移動の制限(たとえば貧弱な撹拌)によって生ずる液体反応組成物における溶液中での一酸化炭素の利用性により反応速度が減少する場合、カルボニル化の速度を増大させると言う利点をも有する。
【0021】
或る種の条件下では少量のイリジウム触媒が揮発性になりうると思われる。少なくともルテニウムの存在はイリジウム触媒の揮発性を減少させうると思われる。さらにルテニウムもしくはオスミウム促進剤の使用は、カルボニル化速度を増大させることにより、減少したイリジウム濃度での操作を可能にして副生物の生成を減少させると言う利点を有する。
【0022】
カルボニル化反応の圧力は好適にはゲージ圧10〜200バール、好ましくは10〜100バール、特に好ましくは15〜50バールの範囲である。カルボニル化反応の温度は好適には100〜300℃、好ましくは150〜220℃の範囲である。
【0023】
酢酸を反応のための溶媒として使用することができる。
【0024】
腐食性金属(特にニッケル、鉄およびクロルム)は、反応に悪影響を及ぼしうるので液体反応組成物中に最小程度に保つべきである。
【0025】
本発明の方法は、バッチ法もしくは連続法として、好ましくは連続法として行なうことができる。
【0026】
酢酸生成物は、液体反応組成物を抜取ると共に酢酸生成物を液体反応組成物の他の成分、たとえばイリジウム触媒、ルテニウムおよび/またはオスミウム促進剤、沃化メチル、水および未消費の反応体から1回もしくはそれ以上のフラッシュ蒸留および/または分別蒸留工程により分離して反応器から除去することができ、未消費の反応体は液体反応組成物における濃度を維持するため反応器に循環することができる。カルボン酸および/またはエステル生成物も反応器から蒸気として除去することができる。
【0027】
【実施例】
以下、限定はしないが実施例により本発明をさらに説明する。
【0028】
実施例において、反応速度は脱ガスされた冷反応器組成物1リットル当り毎時生成/消費された生成物/反応体のモル数として現される(モル/リットル/hr)。
【0029】
マグネドライブ(登録商標)攪拌機と液体注入設備とが装着された150mlのハステロイB2(登録商標)オートクレーブを一連のバッチ式カルボニル化実験につき使用した。オートクレーブに対するガス供給はガスバラスト容器から行ない、供給ガスを供給してオートクレーブを一定圧力に維持すると共にガス吸収の速度を圧力がガスバラスト容器内で低下する速度から計算した(精度は+/−1%であると思われる)。
【0030】
各実験が終了した際、オートクレーブからの液体およびガスの試料をガスクロマトグラフィーにより分析した。
【0031】
各バッチ式カルボニル化実験につき、オートクレーブにはルテニウムもしくはオスミウム促進剤と、酢酸およびイリジウム触媒を溶解させた水充填物の部分を除き液体反応組成物の液体成分を充填した。
【0032】
オートクレーブを窒素により1回および一酸化炭素により1回フラッシュさせ、次いで撹拌(1000rpm)しながら195℃まで加熱した。系を約30分間にわたり安定化させた後に酢酸/水の溶液におけるイリジウム触媒を一酸化炭素の圧力下にオートクレーブ中へ注入した。オートクレーブ内の圧力を次いで、液体注入設備を介しガスバラスト容器から供給される一酸化炭素によりゲージ圧30バールに維持した。
【0033】
バラスト容器からのガス吸収を30秒毎に測定し、これから液体反応組成物1リットル当り毎時の一酸化炭素のモル数(モル/リットル/hr)として現されるカルボニル化速度を計算した。バラスト容器からの一酸化炭素の吸収が止まった後、オートクレーブをガス供給から隔離し、室温まで冷却し、ガスをオートクレーブから排気させ、収集し、次いで分析した。液体反応組成物をオートクレーブから放出させ、液体生成物および副生物につき分析した。
【0034】
確実な基線(baseline)を得るため多数の同一の基線操作を行なって、一定速度が得られるようオートクレーブを状態調節せねばならない。この状態調節時間はしばしばオートクレーブ毎に異なり、その事前の履歴に依存する。特に促進剤の不存在下で低圧力にて、しばしば誘導時間も観察される。この誘導時間は、本発明の促進剤が存在すれば存在しない。
【0035】
実験A
酢酸メチル(419ミリモル)と水(383ミリモル)と沃化メチル(27ミリモル)と酢酸(806ミリモル)とを充填したオートクレーブを用いて基線実験を行なった。
【0036】
イリジウム触媒溶液は、酢酸(83ミリモル)と水(50ミリモル)とに溶解させたIrCl3 ・3H2 O(0.54ミリモル)で構成した。
【0037】
反応をゲーシ圧30バール(barg)の一定圧力および195℃の温度にて行なった。イリジウム触媒溶液を注入してから5分間後に測定した一酸化炭素吸収速度に基づく反応速度は9.8モル/リットル/hrであった。酢酸への高変換率が観察され、僅か20ミリモルの酢酸メチルが実験の終了時に液体反応組成物中に残留した。実験の終了時に室温におけるオートクレーブ内の非凝集性ガスを分析し、3.6容量%の二酸化炭素と1.6容量%のメタンとを含有することが判明し、残部は水素(未測定)と一酸化炭素とを含んだ。
【0038】
これは本発明による実施例でない。何故なら、ルテニウムもしくはオスミウム促進剤が液体反応組成物中に存在しないからである。
【0039】
実験B
実験Aを反復した。実験Aと同様に測定した反応速度は10.1モル/リットル/hrであった。実験の終了時に液体反応組成物中に残留した酢酸メチルの量は25ミリモルであった。
【0040】
実験の終了時に排気されたガスを実験Aにおけると同様に分析し、1.5%の二酸化炭素と1.1%のメタンとを含有することが判明した。
【0041】
実施例1
実験Aを反復したが、ただしイリジウム触媒溶液を添加する前に出発時点でジクロルトリカルボニルルテニウム(II)ダイマー(0.54ミリモル)をオートクレーブに充填した。充填した酢酸の全量(884ミリモル)を、イリジウム触媒と酢酸メチルと沃化メチルと水の重量%の濃度が実験AおよびBにおける各成分の濃度と同一になるよう調整した。
【0042】
触媒溶液を注入してから5分間後に測定した一酸化炭素吸収に基づく反応速度は11.7モル/リットル/hrであり、これはそれぞれ実験AおよびBで測定した速度よりも約19%および16%高い。
【0043】
実験の終了時に液体反応組成物を分析し、17.7ミリモルの酢酸メチルを含有することが判明した。実験の終了時に排気したガスは容量で0.7%のメタンと0.65%の二酸化炭素とを含有することが判明した。
【0044】
この実施例は本発明によるものであり、液体反応組成物におけるルテニウムの存在がカルボニル化速度に対し有利であることを示す。
【0045】
実施例2
実施例1を反復したが、ただし1.6ミリモルのジクロルトリカルボニルルテニウム(II)ダイマーと880ミリモルの酢酸とをオートクレーブに充填した。
【0046】
触媒を注入してから5分間後に測定した一酸化炭素吸収に基づく反応速度は15.7モル/リットル/hrであり、これはそれぞれ実験AおよびBで測定した速度よりも約60%および55.5%高い。
【0047】
実験の終了時における液体反応組成物は13.8ミリモルの酢酸メチルを含有した。
【0048】
実験の終了時に排気したガスが容量で1.3%のメタンと1.9%の二酸化炭素とを含有した。
【0049】
この実施例は本発明によるものであり、液体反応組成物におけるルテニウムの濃度増大がカルボニル化速度に対し有利であることを示す。
【0050】
実施例3
実施例1を反復したが、ただし2.7ミリモルのジクロルトリカルボニルルテニウム(II)ダイマーと876ミリモルの酢酸とをオートクレーブに充填した。
【0051】
触媒溶液を注入してから5分間後に測定した一酸化炭素吸収に基づく反応速度は16.5モル/リットル/hrであり、これはそれぞれ実験AおよびBで測定した速度よりも約68%および63%高い。
【0052】
実験の終了時における液体反応組成物は6.4ミリモルの酢酸メチルを含有した。
【0053】
実験の終了時に排気したガスは容量で1.1%のメタンと1.1%の二酸化炭素とを含有した。
【0054】
この実施例は本発明によるものであり、液体反応組成物におけるルテニウムのさらに濃度増加がカルボニル化速度に対し有利であることを示す。
【0055】
実施例4
実施例1を反復したが、ただし3.8ミリモルのジクロルトリカルボニルルテニウム(II)ダイマーと871ミリモルの酢酸とをオートクレーブに充填した。
【0056】
触媒溶液を注入してから5分間後に測定した一酸化炭素吸収に基づく反応速度は15.9モル/リットル/hrであり、これはそれぞれ基線実験AおよびBで測定した速度よりも約62%および57.5%高い。
【0057】
実験の終了時における液体反応組成物は8.7ミリモルの酢酸メチルを含有した。
【0058】
実験の終了時に排気したガスは容量で1.5%のメタンと2.2%の二酸化炭素とを含有した。
【0059】
この実施例は本発明によるものであり、少なくとも実験AおよぴBに示した反応条件下でルテニウム濃度の増加に伴なう反応速度の増加は最大に達した。
【0060】
実施例5
実施例1を反復したが、ただし5.4ミリモルのジクロルトリカルボニルルテニウム(II)ダイマーと802ミリモルの酢酸とをオートクレーブに充填した。
【0061】
触媒溶液を注入してから5分間後に測定した一酸化炭素吸収に基づく反応速度は15.1モル/リットル/hrであり、これはそれぞれ実験AおよびBで測定した速度よりも約54%および49.5%高い。
【0062】
反応の終了時における液体反応組成物は5.2ミリモルの酢酸メチルを含有した。
【0063】
実験の終了時に排気したガスは容量で1.9%のメタンと2.8%の二酸化炭素とを含有した。
【0064】
この実施例は本発明によるものであり、少なくとも実験AおよぴBに示した反応条件下で所定のルテニウム濃度より高いと速度の増加程度が低下し始めることを示す。
【0065】
実験C
オートクレーブに酢酸メチル(420ミリモル)と水(434ミリモル)と沃化メチル(27ミリモル)と酢酸(802ミリモル)とジクロルトリカルボニルルテニウム(II)ダイマー(4.1ミリモル)とを充填した。イリジウム触媒溶液はオートクレーブに添加しなかった。
【0066】
オートクレーブをゲード圧30バールの一定圧力にて195℃で約1時間加熱したが、バラスト容器からの一酸化炭素ガスの吸収は観察されなかった。
【0067】
実験の終了時における液体反応組成物中の酢酸メチルの量は約338ミリモルであると測定された(これは、この高レベルにおける或る程度の検量誤差を受ける)。
【0068】
実験の終了時にて室温におけるオートクレーブ内の非凝縮性ガスを上記と同様に分析し、容量で0.4%のメタンと0.4%の二酸化炭素とを含有した。
【0069】
これは本発明による実施例でない。何故なら、イリジウム触媒が液体反応組成物中に存在しないからである。この実施例は、ルテニウム単独では酢酸メチルをカルボニル化するための触媒として作用しなかったことを示す。
【0070】
実験D
実験AおよびBをより高い沃化メチル濃度で反復した。オートクレーブに酢酸メチル(420ミリモル)と水(384ミリモル)と沃化メチル(56ミリモル)と酢酸(737ミリモル)とを充填した。酢酸の量を、イリジウム触媒と酢酸メチルと水との重量による濃度%が実験AおよびBにおけると同一になるよう調整した。
【0071】
触媒溶液を注入してから5分間後に測定した一酸化炭素吸収に基づく反応速度は12.2モル/リットル/hrであった。
【0072】
実験の終了時における液体反応組成物中を分析し、8.5ミリモルの酢酸メチルを含有した。
【0073】
実験の終了時に排気されたガスは容量で1.4%のメタンと2.4%の二酸化炭素とを含有した。
【0074】
この実験は本発明による実施例でない。何故なら、促進剤が液体反応組成物中に存在しないからである。
【0075】
実施例6
実験Dを反復したが、ただし触媒を添加する前に開始時点でジクロルトリカルボニルルテニウム(II)ダイマー(5.4ミリモル)を反応器に充填した。充填した酢酸の全量(796ミリモル)を、イリジウム触媒と酢酸メチルと沃化メチルと水との重量による濃度%が実験Dにおけると同一になるよう調整した。
【0076】
触媒溶液を注入してから5分間後に測定した一酸化炭素吸収に基づく反応速度は23.9モル/リットル/hrであり、これは比較実験Dで測定した速度よりも約96%高い。
【0077】
実験の終了時における液体反応組成物を分析し、7.3ミリモルの酢酸メチルを含有することが判明した。
【0078】
実験の終了時に排気したガスは容量で1.4%のメタンと2.4%の二酸化炭素とを含有した。
【0079】
この実験は本発明による実施例であり、より高い沃化メチル濃度にてルテニウムは酢酸メチルのイリジウム触媒によるカルボニル化につき促進剤として一層効果的であったことを示す。
【0080】
実験E
オートクレーブに酢酸メチル(420ミリモル)と水(430ミリモル)と沃化メチル(57ミリモル)と酢酸(871ミリモル)とジクロルトリカルボニルルテニウム(II)ダイマー(5.4ミリモル)とを充填した。イリジウム触媒溶液はオートクレーブに添加しなかった。
【0081】
オートクレーブをゲージ圧30バールの一定圧力にて195℃で約1時間加熱したが、バラスト容器からの一酸化炭素ガスの吸収は観察されなかった。
【0082】
実験の終了時における液体反応組成物中の酢酸メチルの量を上記と同様に測定し、約357ミリモルであった。
【0083】
実験の終了時にて室温でオートクレーブ内に存在する非凝縮性ガスを分析し、メタンも二酸化炭素も含有しないことが判明した。
【0084】
これは本発明による実施例でない。何故なら、イリジウム触媒が液体反応組成物中に存在しないからである。この例は、ルテニウム単独ではこの実験の条件下で酢酸メチルをカルボニル化するための触媒として作用しなかったことを示す。
【0089】
固体注入設備を用いる他の実験
これら他の実験は、ディスパーシマックス(登録商標)攪拌機と固体触媒注入設備と冷却コイルとが装着された150mlのハイテロイB2(登録商標)オートクレーブを用いて行なった。オートクレーブに対するガス供給をガスバラスト容器から行ない、供給ガスを供給してオートクレーブを一定圧力に維持した。反応操作における所定時点のガス吸収速度を用いて、特定反応器組成の割合(冷脱ガス容積に基づく反応器組成)を計算した。
【0090】
各バッチ式カルボニル化実験につき触媒と必要に応じ触媒促進剤とが充填された小型ガラス瓶を注入設備に入れ、この設備をオートクレーブの蓋の下側に取付けた。オートクレーブを封止し、窒素により圧力試験しさらに二酸化炭素(2×3バール)でフラッシュさせた。反応組成物の液体成分を、次いで液体添加ポートを介しオートクレーブに充填した。次いでオートクレーブを一酸化炭素(典型的にはゲージ圧6バール)で加圧すると共に、撹拌(1500rpm)しながら反応温度まで加熱した。次いで全圧力を、バラスト容器から一酸化炭素を供給することにより所望の操作圧力よりも約ゲージ圧4バール低くまで上昇させた。この温度で安定した後(15分間)、触媒と必要に応じ触媒促進剤とを一酸化炭素の過圧下で注入した。反応器圧力を、バラスト容器からのガスを実験の過程にわたり供給して一定(+/−0.5バールゲージ圧)に維持した。バラスト容器からのガス吸収を実験の過程にわたりデータ記録設備により測定した。反応温度を、ユーロターム(登録商標)制御器に接続された加熱外套により所望反応温度の+/−1℃以内に維持した。さらに、過剰の反応熱を冷却コイルにより除去した。
【0091】
各実験の終了時にオートクレーブからの液体およびガスの試料をガスクロマトグラフィーにより分析し、液体試料における水の濃度をカール・フィッシャー法により測定した。
【0092】
実験F〜Hは、イリジウム触媒によるカルボニル化反応が一酸化炭素の減少した全圧力および減少した攪拌機速度によりどのように影響を受けるかを示す。
【0093】
実験F
バッチ式オートクレーブに沃化メチル(7.5g、0.053モル)と酢酸(80g、1.33モル)と酢酸メチル(48.1g、0.65モル)と水(14g、0.780モル)とを充填した。オートクレーブを一酸化炭素でフラッシュさせ、次いで一酸化炭素によりゲージ圧6バールの周囲圧力まで加圧した。オートクレーブ内容物を撹拌し(1500rpm)、195℃まで加熱した。この温度で安定した後、触媒(IrCl3 ・水和物;0.289g、0.78ミリモル)を一酸化炭素の過圧下で導入してゲージ圧力20バールの反応圧力を得た。反応を一定圧力(ゲージ圧20バール)にて1時間にわたり行なった。実験を反復し、2回の実験の終了時における反応組成物の平均値は次の通りであった:
【0094】
【0095】
微量の液体副生物(沃化エチル、酢酸エチルおよびプロピオン酸)と気体副生物(二酸化炭素、水素およびメタン)とが生成した。
【0096】
液体反応組成物における酢酸メチル濃度は2個の反応の間で減少し、反応が進行する際の一酸化炭素吸収から計算した。オートクレーブの蒸気空間に対する液体反応成分の分配につきこれら計算に許容度を設けず、組成を冷脱ガス液として計算した。
【0097】
酢酸メチル濃度が26重量%であると計算された際、2回の実験における反応速度の平均は3.4モル/リットル/hrであると計算された。16重量%の酢酸メチル濃度にて、平均反応速度は2.9モル/リットル/hrであった。
【0098】
これは促進剤を使用しなかったので本発明による実施例でない。
【0099】
実験G
実験Fを反復したが、ただしオートクレーブ内の全圧力を触媒の注入後にゲージ圧28バールに維持した。反応を一定圧力(ゲージ圧28バール)にて1時間にわたり行なって、次の重量分布で生成物を含有する溶液を得た:
【0100】
【0101】
微量の液体副生物(沃化エチル、酢酸エチルおよびプロピオン酸)と気体副生物(二酸化炭素、水素およびメタン)とが生成した。酢酸メチル濃度が26重量%であるとガス吸収から計算された際、反応速度は10.0モル/リットル/hrであると計算された。16重量%の酢酸メチルにて、反応速度は6.0モル/リットル/hrであった。
【0102】
これは促進剤を使用しなかったので本発明による実施例でない。
【0103】
実験H
この実験は、ゲージ圧28バールの全圧力におけるカルボニル化速度に対する攪拌機速度の作用を示す。
【0104】
実験Gを反復したが、ただし攪拌機速度を750rpmまで減少させた。酢酸メチル濃度がガス吸収から26重量%であると計算された際、反応速度は6.5モル/リットル/hrであると計算された。16重量%の酢酸メチルにて、反応速度は3.8モル/リットル/hrであった。
【0105】
実施例8
この実施例は、1モル当量のルテニウム促進剤を低い全圧力におけるイリジウム触媒のカルボニル化に導入する促進効果を示す。
【0106】
実験Fを反復したが、ただし若干の酢酸充填物(0.20g)を等しい重量の[{Ru(CO)3 Cl2 }2 ](0.39ミリモル)で置換して、全オートクレーブ充填物重量が一定に保たれるようにした。ルテニウムをIrCl3 ・水和物と一緒に注入した。反応を一定圧力(ゲージ圧20バール)にて1時間行ない、次の重量分布で生成物を含有する溶液を得た:
【0107】
【0108】
微量の液体副生物(沃化エチル、酢酸エチルおよびプロピオン酸)と気体副生物(二酸化炭素、水素およびメタン)とが生成した。
【0109】
酢酸メチル濃度がガス吸収から26重量%であると計算された際、反応速度は8.1モル/リットル/hrであると計算された。
【0110】
16重量%の酢酸メチルにて、反応速度は5.3モル/リットル/hrであった。示した速度は2回の同一実験の平均値である。
【0111】
実施例9
この実施例は、2モル当量のルテニウム促進剤を低い全圧力におけるイリジウム触媒のカルボニル化に導入する促進効果を示す。
【0112】
実験Fを反復したが、ただし若干の酢酸充填物(0.40g)を等しい重量の[{Ru(CO)3 Cl2 }2 ](0.78ミリモル)で置換し、全オートクレーブ充填物重量が一定に保たれるようにした。ルテニウムをIrCl3 ・水和物と一緒に注入した。反応を一定圧力(ゲージ圧20バール)にて1時間行なった。
【0113】
酢酸メチル濃度が26重量%であると計算された際、反応速度は8.7モル/リットル/hrであると計算された。16重量%の酢酸メチルにて、反応速度は7.2モル/リットル/hrであった。
【0114】
実施例10
この実施例は、半モル当量のルテニウム促進剤を低い全圧力におけるイリジウム触媒のカルボニル化に導入する促進効果を示す。
【0115】
実験Fを反復したが、ただし若干の酢酸充填物(0.10g)を等しい重量の[{Ru(CO)3 Cl2 }2 ](0.20ミリモル)で置換し、全オートクレーブ充填物重量が一定に保たれるようにした。ルテニウムをIrCl3 ・水和物と一緒に注入した。反応を一定圧力(ゲージ圧20バール)にて1時間行なった。
【0116】
酢酸メチル濃度が26重量%であると計算された際、反応速度は5.6モル/リットル/hrであると計算された。16重量%の酢酸メチルにて、反応速度は4.5モル/リットル/hrであった。
【0117】
実施例11
この実施例は、1モル当量のルテニウム促進剤を減少した撹拌速度(750rpm)におけるイリジウム触媒のカルボニル化に導入する促進効果を示す。
【0118】
実験Hを反復したが、ただし若干の酢酸充填物(0.20g)を等しい重量の[{Ru(CO)3 Cl2 }2 ](0.39ミリモル)で置換し、全オートクレーブ充填物重量が一定に保たれるようにした。ルテニウムをIrCl3 ・水和物と一緒に注入した。反応を一定圧力(ゲージ圧28バール)にて750rpmに設定された攪拌機で1時間行なって、次の重量分布で生成物を含有する溶液を得た:
【0119】
【0120】
微量の液体副生物(沃化エチル、酢酸エチルおよびプロピオン酸)と気体副生物(二酸化炭素、水素およびメタン)とが生成した。酢酸メチル濃度が26重量%であると計算された際、反応速度は10.5モル/リットル/hrであると計算された。16重量%の酢酸メチルにて、反応速度は7.3モル/リットル/hrであった。
【0121】
反応器充填物を表1に示す。
【0122】
比較実験F〜Hおよび実施例8〜11につき気体および液体生成物の収率を表2aおよび2bに示す。これら生成物収率は、比較例A〜Gおよび実施例1〜7につき記載した収率と直接には比較できない。何故なら、オートクレーブが相違し、特に異なる量の試薬で操作すると共に異なるヘッドスペースと攪拌機速度とを有するからである。
【0123】
【表1】
【0124】
【表2】
【0125】
【表3】
【0126】
実施例12
この実験は、ゲージ圧28バールの全圧力におけるカルボニル化速度に対する1モル当量のルテニウム促進剤を添加する効果を示す。この実験は、1モル当量のルテニウムを添加する相対的な促進効果がたとえばゲージ圧28バールの高圧力におけるよりも、たとえばゲージ圧20バールのような低い全圧力にて大になることをも示す。
【0127】
実験Gを反復したが、ただし若干の酢酸充填物(0.20g)を等しい重量の[{Ru(CO)3 Cl2 }2 ](0.39ミリモル)で置換して、全オートクレーブ充填物重量が一定に保たれるようにした。ルテニウムをIrCl3 ・水和物と一緒に注入した。反応を一定圧力(ゲージ圧28バール)にて1時間行ない、次の重量分布で生成物を含有する溶液を得た:
【0128】
【0129】
微量の液体副生物(沃化エチル、酢酸エチルおよびプロピオン酸)と気体副生物(二酸化炭素、水素およびメタン)とが生成した。酢酸メチル濃度が26重量%であると計算された際、反応速度は11.3モル/リットル/hrであると計算された。16%w/wの酢酸メチルにて、反応速度は7.9モル/リットル/hrであった。下表3は副生物のレベルを示す。
【0130】
【表4】
【0131】
かくして実施例8と実験Fとの比較はゲージ圧20バールにて26重量%の酢酸メチルにおける反応速度がルテニウム促進剤により2.4倍大となることを示すのに対し、ゲージ圧28バールにて実施例12と実験Gとの比較は26重量%の酢酸メチルにおける反応速度のルテニウムによる改善が僅か1.1倍であることを示す。
【0132】
実施例13
この実施例は、約2モル当量のオスミウム促進剤を低い全圧力におけるイリジウム触媒のカルボニル化に導入する促進効果を示す。
【0133】
実施例Fを反復したが、ただし若干の酢酸充填物(0.46g)を等しい重量の三塩化オスミウム水和物(0.46g)で置換して、全オートクレーブ充填物重量が一定に保たれるようにした。オスミウムをIrCl3 ・水和物と一緒に注入した。反応を一定圧力(ゲージ圧20バール)で1時間行なって、次の重量分布で生成物を含有する溶液を得た:
【0134】
【0135】
微量の液体副生物(沃化エチル、酢酸エチルおよびプロピオン酸)と気体副生物(二酸化炭素、水素およびメタン)とが生成した。
【0136】
酢酸メチル濃度が26重量%であると計算された際、反応速度は8.4モル/リットル/hrであると計算された。16%w/wの酢酸メチルにて、反応速度は6.6モル/リットル/hrであった。
【0137】
副生物濃度を下表4および5に示す。
【0138】
【表5】
【0139】
【表6】
【0140】
液体注入設備を用いる他の実験
これら他の実験は、ディスパーシマックス(登録商標)攪拌機と液体触媒注入設備と冷却コイルとが装着された150mlのハステロイB2(登録商標)オートクレーブを用いて行なった。オートクレーブに対するガス供給をガスバラスト容器から行ない、供給ガスを供給してオートクレーブを一定圧力に維持した。反応操作における所定時点でのガス吸収速度を用いて、特定反応器組成における割合(冷脱ガス容積に基づく反応器組成)を計算した。
【0141】
各バッチ式カルボニル化実験につき、酢酸/水の液体反応器充填物の1部に溶解された触媒を液体注入設備に充填した。オートクレーブを封止し、窒素で圧力試験し、さらにガス試料採取系を介して排出させた。次いでオートクレーブを一酸化炭素(2×3バール)でフラッシュさせた。触媒を溶解させた液体反応組成物の1部を除き反応組成物および必要に応じ触媒促進剤の液体成分を次いで液体添加ポートを介しオートクレーブに充填した。次いでオートクレーブを一酸化炭素(典型的にはゲージ圧6バール)で加圧し、撹拌(1500rpm)しながら反応温度まで加熱した。次いで全圧力を、バラスト容器から一酸化炭素を供給することにより所望の操作圧力より約ゲージ圧3バール低くまで上昇させた。この温度で安定した後(約15分間)、触媒溶液を一酸化炭素に過圧により注入した。反応器圧力を、バラスト容器からガスを供給することにより実験の過程にわたり一定(+/−0.5バール)に維持した。バラスト容器からのガス吸収を、データ記録器により実験の過程にわたって測定した。反応温度をユーロターム(登録商標)制御器に接続された加熱外套により所望反応温度の+/−1℃以内に維持した。さらに、過剰の反応熱を冷却コイルにより除去した。
【0142】
各実験の終了時に、オートクレーブからの液体およびガス試料をガスクロマトグラフィーにより分析した。
【0143】
実験I
バッチ式オートクレーブに沃化メチル(7.5g、0.053モル)と酢酸(69g、1.15モル)と酢酸メチル(48.0g、0.65モル)と水(8.4g、0.47モル)とを充填した。オートクレーブを一酸化炭素でフラッシュさせ、次いで一酸化炭素によりゲージ圧12バールの周囲圧力まで加圧した。オートクレーブ内容物を撹拌(1500rpm)すると共に190℃まで加熱した。この温度に安定した後、全圧力をバラスト容器から一酸化炭素を供給することによりゲージ圧24バールまで上昇させた。8.6gの水と7.5gの酢酸とに溶解させた触媒(H2 IrCl6 ;0.97g、2.34ミリモル)を次いで一酸化炭素の過圧により導入して、ゲージ圧27.4バールの反応圧力を得た。反応を一定圧力(ゲージ圧27.4バール)にて1時間行なった。液体反応組成物における酢酸メチル濃度を、反応が進行する際の一酸化炭素吸収から計算した。酢酸メチル濃度が26重量%であると計算された際、反応速度は16.5モル/リットル/hrであると計算された。16重量%の酢酸メチル濃度にて、反応速度は11.8モル/リットル/hrであった。これは本発明による実施例でない。何故なら、促進剤を使用しなかったからである。
【0144】
実施例14
実験Iを反復したが、ただしオートクレーブには[{Ru(CO)3 Cl2 }2 ](0.60g、1.17ミリモル)と沃化メチル(7.5g、0.053モル)と酢酸(70.9g、1.18モル)と酢酸メチル(48.0g、0.65モル)と水(8.4g、0.466モル)とを充填した。触媒(H2 IrCl6 ;0.97g、2.34ミリモル)を8.6gの水と7.0gの酢酸とに溶解させた。
【0145】
酢酸メチル濃度が26重量%であると計算された際、反応速度は20.9モル/リットル/hrであると計算された。16重量%の酢酸メチル濃度にて、反応速度は15.1モル/リットル/hrであった。
【0146】
実験J
バッチ式オートクレーブに沃化メチル(8.6g、0.060モル)と酢酸(67.9g、1.13モル)と酢酸メチル(48.0g、0.65モル)と水(8.4g、0.47モル)とを充填した。オートクレーブを一酸化炭素でフラッシュさせ、次いで一酸化炭素によりゲージ圧8バールの周囲圧力まで加圧した。オートクレーブ内容物を撹拌(1500rpm)すると共に190℃まで加熱した。その温度に安定した後、全圧力をバラスト容器からの一酸化炭素を供給することによりゲージ圧17バールまで上昇させた。8.6gの水と7.5gの酢酸とに溶解された触媒(H2 IrCl6 ;1.51g、3.72ミリモル)を次いで一酸化炭素の過圧により導入して、ゲージ圧19.6バールの反応圧力を得た。反応を一定圧力(ゲージ圧19.6バール)にて36分間行なった。液体反応組成物における酢酸メチル濃度を、反応が進行する際の一酸化炭素吸収から計算した。酢酸メチル濃度が26重量%であると計算された際、反応速度は15.2モル/リットル/hrであると計算された。16重量%および6重量%の酢酸メチル濃度にて、反応速度はそれぞれ11.0および5.6モル/リットル/hrであった。
【0147】
実施例15
実験Jを反復したが、ただしオートクレーブには[{Ru(CO)3 Cl2 }2 ](0.95g、1.19ミリモル)と沃化メチル(8.5g、0.06モル)と酢酸(66.6g、1.10モル)と酢酸メチル(48.0g、0.65モル)と水(8.4g、0.46モル)とを充填した。オートクレーブを一酸化炭素でフラッシュさせ、次いで一酸化炭素によりゲージ圧6バールの周囲圧力まで加圧した。オートクレーブ内容物を撹拌(1500rpm)すると共に190℃まで加熱した。約15分間の後、圧力を一酸化炭素の供給によりゲージ圧17バールまで上昇させてた。8.6gの水と7.5gの酢酸とに溶解された触媒(H2 IrCl6 ;1.51g、3.72ミリモル)を次いで一酸化炭素の過圧により導入して、ゲージ圧19.8バールの反応圧力を得た。反応を一定圧力(ゲージ圧19.8バール)にて1時間行なった。
【0148】
酢酸メチル濃度が26重量%であると計算された際、反応速度は26.5モル/リットル/hrであると計算された。16重量%および6重量%の酢酸メチル濃度にて、反応速度はそれぞれ20.9および12.8モル/リットル/hrであった。この実験は、低い(6%)酢酸メチル濃度においても促進剤の促進効果を示す。
【0149】
実験K
沃化メチル(8.6g、0.060モル)と酢酸(67.6g、1.13モル)と酢酸メチル(48.0g、0.65モル)と水(8.4g、0.47モル)とを用いて実験Jを反復した。フラッシュさせると共に一酸化炭素によりゲージ圧10バールまで加圧した後、反応内容物を撹拌し(1500rpm)、次いで190℃まで加熱した後、一酸化炭素によりゲージ圧24バールまで加圧した。8.6gの水と7.5gの酢酸とに溶解された触媒(H2 IrCl6 ;1.51g、3.72モル)を導入して、ゲージ圧27.2バールの圧力を得た。反応を30分間持続した。酢酸メチル濃度が26重量%であると計算された際、反応速度は24.3モル/リットル/hrであると計算された。16重量%の酢酸メチルにて、反応速度は17.0モル/リットル/hrであった。これは本発明による実施例でない。
【0150】
高圧赤外線実験
液体注入設備を備えた高圧赤外線セルを以下の一連の高圧赤外線実験に用いた。赤外線セルへのガス供給をガスバラスト容器から行ない、供給ガスを供給して高圧赤外線セルを一定圧力に維持し、ガス吸収の速度を圧力がガスバラスト容器内にて低下する速度から計算した。
【0151】
各実験の過程にわたり、液体反応組成物を赤外線分光光度法により分析した。
【0152】
各実験の終了時に高圧赤外線セルからの液体試料をガスクロマトグラフィーにより分析した。
【0153】
各高圧赤外線実験につき、高圧赤外線セルにはルテニウム促進剤を充填すると共に、イリジウム触媒が溶解された液体成分の1部を除き液体反応組成物の液体成分を充填した。
【0154】
高圧赤外線セルを一酸化炭素で3回フラッシュさせ、一酸化炭素によりゲージ圧15バールまで加圧すると共に撹拌しながら190℃まで加熱した。この系を15分間安定化させた。イリジウム触媒溶液を液体注入設備に充填し、次いでCO圧力下に高圧赤外線セルに注入した。高圧赤外線セルにおける圧力を次いで背圧制御器を介しガスバラスト容器から供給される一酸化炭素によりゲージ圧27.5バールに維持した。
【0155】
ガスバラスト容器からの一酸化炭素の吸収が止まった後、高圧赤外線セルの内容物を室温まで冷却し、高圧赤外線セルから排気されたガスを採取して分析した。反応組成物を高圧赤外線セルから放出させ、液体生成物および副生物につき分析した。
【0156】
実験L
初期の液体反応組成物の液体成分は酢酸メチル(5.0g)と沃化メチル(1.0g)と水(2.05g)と酢酸(16.95g)とで構成した。
【0157】
イリジウム触媒溶液は、液体反応組成物の液体成分2mlに溶解させたIrCl3 ・4H2 O(0.188g)で構成した。
【0158】
最終の液体反応組成物は次の通りであった:
【0159】
【0160】
微量の液体副生物(沃化エチル、酢酸エチルおよびプロピオン酸)と気体副生物(二酸化炭素)とが検出された。
【0161】
酢酸メチル濃度が一酸化炭素ガス吸収から20重量%であると計算された際、反応速度は11.55モル/リットル/hrであると計算された。15重量%および10重量%の酢酸メチル濃度にて、反応速度はそれぞれ10.41および8.38モル/リットル/hrであると計算された。
【0162】
これは本発明による実施例でない。何故なら促進剤を使用しなかったからである。
【0163】
実施例16
この実施例は、2モル当量のルテニウム促進剤をイリジウム触媒のカルボニル化反応に導入する促進効果を示す。
【0164】
実験Lを反復したが、ただし[Ru(CO)3 Cl2 }2 ](0.266g、Ir:Ruモル比2:1)を高圧赤外線セルに充填した。最終の反応組成物は次の通りであった:
【0165】
【0166】
20重量%、15重量%および10重量%の酢酸メチル濃度における反応速度はそれぞれ13.93、12.8および10.42モル/リットル/hrであると計算された(ルテニウム促進剤の不存在下における対応の速度と比較して、それぞれ20.6%、23.0%および24.3%の速度増加)。
【0167】
実験M
実施例Lを反復したが、ただし最初の液体反応組成物における液体成分を酢酸メチル(15.0g)と沃化メチル(1.5g)と水(4.42g)と酢酸(9.01g)とで構成して、より高い酢酸メチル濃度を得た。イリジウム触媒溶液は、2mlの液体反応組成物の液体成分に溶解させたIrCl3 ・4H2 O(0.057g)で構成した。
【0168】
30、25、20、15および10重量%の酢酸メチル濃度における反応速度はそれぞれ3.11、2.74、2.22、1.75および1.28モル/リットル/hrであると計算された。
【0169】
実施例17
実験Mを反復したが、ただし[{Ru(CO)3 Cl2 }2 ](0.42g、Ir:Ruモル比5.5:1)を高圧赤外線セルに充填した。
【0170】
30、25および20重量%の酢酸メチル濃度における反応速度は全て10.5モル/リットル/hrであると計算された。
【0171】
15および10重量%の酢酸メチル濃度における反応速度はそれぞれ9.5および6.43モル/リットル/hrであると計算された。
【0172】
この実施例は、高い酢酸メチル濃度における促進剤の促進効果を示す。
【0173】
他の実験(連続操作)
一酸化炭素を、ディスパーシマックス(登録商標)攪拌機を装着した300mlのハイテロイ(登録商標)オートクレーブに圧力制御下(すなわち要求に応じ)で一酸化炭素供給ラインから供給した。メタノールと沃化メチルと触媒と水と酢酸メチルと酢酸と必要に応じルテニウム促進剤とからなる液体供給物をオートクレーブに、典型的には250ml/hrの一定速度にて供給タンクからポンプ輸送した。液体供給物の組成は、定常状態の条件下(すなわち特定のカルボニル化速度および供給速度)で所望の反応組成物を与えるよう選択した。
【0174】
オートクレーブの内容物を電気巻線により加熱し、反応の温度を所望のカルボニル化速度が達成されるまで調整した。液体反応組成物の流れを水面制御下で反応器から除去した。この流れを冷却した後に圧力を低下させると共に流れを液相と気相とに分離し、この気相は未反応の一酸化炭素と気体副生物とを含んだ。
【0175】
液相を貯槽に集め、気相をガスクロマトグラフィーによるオンライン分析の後に排気し、冷却して凝縮物を除去した。液相を定期的にオンラインで採取し、ガスクロマトグラフィーによりオフラインで分析した。
【0176】
反応器のヘッドスペースに不活性ガス(供給物および気体副生物から)が蓄積するのを防止するため、高圧放出ベントを設けた。高圧放出ベントを介し除去された気体流を冷却して凝縮物を除去すると共に、ガスクロマトグラフィーによる分析の後に排気した。或いは、この気体流を液体反応組成物流から得られた気相と合して分析した。
【0177】
反応は、所望の温度および圧力にて6〜7時間にわたり行なった。
【0178】
実験N
反応をゲージ圧27.6バール(一酸化炭素および水素の分圧はそれぞれ絶対圧12.5および0.17バールであると計算された)の一定の全圧力および194℃の温度にて行なった。8.3モル/リットル/hrのカルボニル化速度における定常状態の反応組成は次の通りであった:
【0179】
【0180】
これは本発明による実施例でない。何故なら、促進剤を使用しなかったからである。
【0181】
実施例18
この実施例は、0.5モル当量のルテニウム促進剤をイリジウム触媒によるカルボニル化反応に導入する促進効果を示す。
【0182】
実験Nを反復したが、ただしルテニウム促進剤[{Ru(CO)3 Cl2 }2 ]を液体供給物に添加して1:0.5の反応組成物におけるイリジウ:ルテニウムのモル比を得るようにした。反応の温度を、カルボニル化速度が実験Nにおけるとほぼ同じになるまで調整した。定常状態の反応組成は次の通りであった:
【0183】
【0184】
1:0.5のイリジウム:ルテニウムのモル比にて、ルテニウム促進剤の不存在下(実験N)における8.3モル/リットル/hrのカルボニル化速度を得るための194℃の温度と対比して、8.0モル/リットル/hrのカルボニル化速度を達成するには191℃の温度が必要とされた。反応温度の低下は、反応器における一酸化炭素および水素の分圧計算値の上昇をもたらした(それぞれ絶対圧13.4および0.19バール)。
【0185】
実施例19
実施例18を反復したが、ただし反応組成におけるIr:Ruモル比は1:1とした。定常状態の反応物組成は次の通りであった:
【0186】
【0187】
1:1のイリジウム:ルテニウムのモル比にて、実施例18(1:0.5のイリジウム:ルテニウムのモル比)につき8.0モル/リットル/hrのカルボニル化速度を達成するための191℃の温度と比較し、8.1モル/リットル/hrのカルボニル化速度を得るには188.5℃の温度が必要とされた。
【0188】
反応温度における低下はさらに、反応器における一酸化炭素および水素の分圧計算値における増加をもたらした(それぞれ絶対圧13.9および0.22バール)。
【0189】
実施例20
実験Nを反復したが、ただしルテニウム促進剤を液体供給物に添加して1:1のイリジウム:ルテニウムのモル比を得た。反応器における一酸化炭素および水素の分圧はそれぞれ絶対圧12.6および0.2バールであると計算された。次の定常状態の反応物組成にて10.4モル/リットル/hrの速度が得られた:
【0190】
【0191】
この実験は、これらの条件下で1:1のイリジウム:ルテニウムのモル比におけるルテニウム促進剤の存在が8.3モル/リットル/hrから10.4モル/リットル/hrへのカルボニル化速度の上昇をもたらすことを示す(25%上昇)。
【0192】
実験Nおよび実施例18〜20に関するメタン生成速度および水性ガスシフト(WGS)反応速度を、液体反応組成物の液相におけるプロピオン酸の計算濃度と共に表6に示す(生成物に存在するプロピオン酸先駆体は全てプロピオン酸まで変換されると仮定する)。
【0193】
【表7】
【0194】
他の実験(連続操作)
メタノールを、イリジウムカルボニル化触媒と沃化メチルと必要に応じルテニウム沃化カルボニル反応促進剤と水と酢酸メチルとの存在下に、6リットルのジルコニウム撹拌反応器にて3.5kgの作業量(気泡フリーの状態にて室温で測定)でゲージ圧25〜30バールの圧力(所要の一酸化炭素分圧に依存する)および189〜191℃の温度にて連続的にカルボニル化した。反応器における温度を熱オイルジャケットにより維持した。一酸化炭素を攪拌機の下の吹込装置を介し圧力要求に応じ反応器へ供給した。液体反応組成物を反応器から連続的に抜取ってゲージ圧1.48バールの圧力および約128℃の温度で操作されるフラッシュタンクに移送した。酢酸生成物とプロピオン酸副生物と沃化メチルと酢酸メチルと水とからなる蒸気フラクションをフラッシュタンクから灌水セクションおよびデミスタを介し頭上で移送し、蒸留カラム中へ蒸気として供給した。不揮発性触媒と不揮発性促進剤と酢酸と水と残余の沃化メチルおよび酢酸メチルとからなるフラッシュタンクからの液体フラクションを反応器に循環させた。反応器における所要の一酸化炭素分圧を維持するため、必要に応じガス放出物を反応器のヘッドスペースから採取した。
【0195】
このユニットを腐食金属除去系で操作した。反応器の生成物流をフラッシュ弁の上流にて反応器から連続的に除去した。この流れを周囲温度まで冷却すると共に、制御弁によりゲージ圧1.48バールまで圧力解除した。この流れを下流の腐食金属除去床まで400〜500ml/hrにて供給した。床は約300mlの強酸イオン交換樹脂(アンバリスト15)を含有した。この床をゲージ圧1.48バールおよび周囲温度で操作した。床から流出する流れをフラッシュタンクからの液体フラクションと合して反応器に戻した。床を、反応器における腐食金属の全部でレベルを<100ppmに維持するよう操作した。
【0196】
蒸留カラムにて酢酸を底部から除去した。沃化メチル、酢酸メチルおよび水を幾分かの酢酸と共に頭上に移動させて2つの相に凝縮させた。重質の沃化メチルが豊富な相を反応器に循環させた。より軽質の水相を分別し、幾分かをカラムへの還流として使用し、残部を反応器へ循環させた。メタノールをカラムに供給して、存在する沃化水素と反応させることができ、生成した沃化メチルおよび水を頭上から除去する。
【0197】
カラムの頂部からの非凝縮物を最初に急冷して、工程からの揮発物の損失を最小化させた。次いでオフガス流を洗浄器に移送し、ここで冷却メタノールと向流接触させた。洗浄器の底部から流出するメタノールを純メタノールに添加し、反応器に対する供給物として使用した。
【0198】
上記プラントで行なった各実験からの結果(少なくとも24時間にわたる平均組成)を下表7に示し、この表は反応促進剤ルテニウムを用いる反応速度および反応選択性に対する利点を示す。
【0199】
【表8】
【0200】
【表9】
【0201】
註*:合した低圧および高圧オフガス流の分析に基づく。
【0202】
【発明の効果】
本発明の触媒系は、反応速度が一酸化炭素の分圧に依存しうる場合、比較的低い一酸化炭素の分圧にて特に有利であり、これら条件下で本発明の促進剤を含まない触媒系よりも向上した反応速度を与える。また、一酸化炭素分圧が比較的低い条件下において反応速度の増大を可能にする。さらに、物質移動の制限によって生ずる液体反応組成物における溶液中での一酸化炭素の利用性により反応速度が減少する場合、カルボニル化の速度を増大させる。
Claims (11)
- メタノールまたはその反応性誘導体をカルボニル化反応器内で液体反応組成物にて一酸化炭素と接触させることからなるメタノールまたはその反応性誘導体のカルボニル化による酢酸の製造方法において、液体反応組成物が:
(a)酢酸と、(b)イリジウム触媒と、(c)沃化メチルと、(d)少なくとも有限量の水と、(e)酢酸メチルと、(f)促進剤としてのルテニウムおよびオスミウムの少なくとも1種とからなり、且つ反応器における一酸化炭素の分圧が15バール未満であることを特徴とする酢酸の製造方法。 - 促進剤とイリジウムとのモル比が0.1:1〜15:1の範囲である請求項1に記載の方法。
- 液体反応組成物が100〜6000重量ppmのイリジウムを含む請求項1または2に記載の方法。
- 液体反応組成物が0.1〜15重量%の水を含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
- 液体反応組成物が1〜20重量%の沃化メチルを含む請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
- 液体反応組成物が1〜70重量%の酢酸メチルを含む請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
- 促進剤がルテニウムである請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
- 反応器における水素の分圧が1バール未満である請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
- 少なくとも有限濃度の水の存在下にメタノールまたはその反応性誘導体をカルボニル化して酢酸を製造するための触媒系において、触媒系が(a)イリジウム触媒と、(b)沃化メチルと、(c)ルテニウムおよびオスミウムの少なくとも1種からなる促進剤とからなることを特徴とする触媒系。
- 促進剤とイリジウムとのモル比が0.1:1〜15:1の範囲である請求項9に記載の触媒系。
- 促進剤がルテニウムである請求項9または10に記載の触媒系。
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