JP4190042B2 - 発射装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機やアレンジボール式パチンコ機に代表される弾球遊技機の技術分野に属し、詳しくはその発射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ機やアレンジボール式パチンコ機に代表される弾球遊技機は、遊技領域における遊技球の挙動により入賞等が成立すると、その入賞等に対応する遊技上の価値を遊技者に与える。なお、この遊技上の価値を与える例としては賞球としての遊技球やコイン状の金属片等の払出しが普通であるが、点数として加算記憶して最終的に合計点数を記録した紙片やカード等を交付するものも提案されている。
【0003】
この遊技領域における遊技球の挙動により遊技を行うという弾球遊技機の遊技の特質から、遊技球を遊技領域に向けて発射する発射装置が必須とされ、従来、例えばプランジャ式ソレノイド、モータ、ロータリソレノイド等を駆動源とし、その駆動源によって往復駆動されるプランジャや発射杵等の往復移動部材の先端に装備された打撃用の部材(杵先)によって発射レール上の遊技球を打撃して発射していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、弾球遊技機では遊技球の飛びが不安定(球飛びが悪い)であると、例えば遊技者が狙った位置に遊技球が飛ばない等、遊技者に不快な思いをさせることがある。また、球飛びが悪い弾球遊技機は遊技者が嫌うので、稼働率が低くなり遊技店にとっても好ましくなかった。
【0005】
遊技球の飛びを良好にするには、遊技球と杵先等との相対関係(遊技球のどの位置を打撃するか)が重要であることが知られている。このため、発射装置の製造に際しては杵先の軌道を正確に保持することが第一とされていた。また、弾球遊技機に組み付ける際には杵先と発射レールとの位置調整が行われていた。さらに、遊技店で稼働することによる経年変化で杵先と発射レールとの位置が変化することがあり、同様に調整が行われることもあった。
【0006】
モータあるいはロータリソレノイドで発射杵を揺動させる形式の発射装置では例えば発射杵を微妙に曲げることで杵先と発射レールとの位置調整が行われていたが、微妙な調整であるために熟練者でなければ正しく調整することができなかった。
【0007】
一方、プランジャ式ソレノイドを用いる発射装置では、プランジャを曲げるわけにはいかないので、こうした微調整は困難であった。特に、経年変化で軸受が磨耗したりしてプランジャの軌道が安定しなくなると対処のしようがなかった。このように、従来の発射装置は、杵先と発射レールとの位置調整はきわめて難しかったり、あるいは位置調整自体ができなかった。
【0008】
本発明は、杵先と発射レールとの位置調整自体を不要にすることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記課題を解決するための請求項1記載の発射装置は、遊技領域における遊技球の挙動により入賞等が成立すると該入賞等に対応する遊技上の価値を遊技者に与える弾球遊技機に装着されて、遊技球を前記遊技領域に向けて発射する発射装置において、駆動源と、該駆動源によって往復駆動される往復移動部材と、該往復移動部材とは別体で前進駆動された該往復移動部材によって突き出される打撃部材と、該打撃部材の軸の芯を保持して該軸を往復自在に支持し、発射される遊技球が載置される発射レールとの相対位置が固定される軸保持部材とを備え、前記往復移動部材の前端と前記打撃部材の後端の一方に前記打撃部材の軸方向に沿った規制軸を設け、他方には該規制軸を遊嵌させる規制孔を設けたことを特徴とする。
【0010】
駆動源としては、従来の発射装置と同様にプランジャ式ソレノイド、モータ、ロータリソレノイド等を用いればよく、モータを使用する際にはばねを併用すればよい。
駆動源によって往復駆動される往復移動部材としては、プランジャ式ソレノイドのプランジャ、モータやロータリソレノイドによって揺動駆動される発射杵と同様の部材(ただし杵先は不要である)等が例示される。
【0011】
打撃部材は、例えばシャフトとシャフトの先端に取付けられた杵先となる部材とで構成されるが、シャフトの先端部を杵先として加工したものでもよい。シャフトと杵先を採用する場合、シャフトは金属製あるいは強度のあるプラスチック製(エンジニアリングプラスチック等)が好ましい。杵先は、周知のコイルばね状のものや硬質のゴム(例えばウレタンゴム)の成型品を用いればよい。
【0012】
軸保持部材は打撃部材の軸の芯を保持してその軸を例えば摺動させる部材であり、軸の芯を保持するとは、ローリングは許すとしてもピッチングやヨーイング等は許さないことである。軸保持部材の打撃部材の軸との接触部分(軸受)にはオイルメタル、砲金あるいはジュラコン(商品名)のようなプラスチックを用いることができる。また、軸の芯を保持できるなら転がり軸受のような構造(摺動以外の構造)としてもよい。
【0013】
この発射装置では、駆動源が往復移動部材を往復駆動し、前進駆動された往復移動部材によって打撃部材が突き出される。突き出された打撃部材は発射レール上に載置された遊技球を打撃して発射する。
この打撃部材は軸保持部材によって芯を保持され、その軸保持部材は発射レールとの相対位置が固定されているので、打撃部材が突き出された際に打撃部材の芯すなわち打撃部材の移動軌跡が発射レールに対して変動することはない。
【0014】
また、往復移動部材は打撃部材を突きさえすればよく、往復移動部材が打撃部材の芯に正確に当たることを要さない。
したがって、軸保持部材(打撃部材の芯)と発射レールとの相対位置を正確に(設計どおりに)固定すれば、その後の打撃部材と発射レールとの位置調整は不要である。また、往復移動部材(上述のプランジャや発射杵と同様の部材等)の軌道を打撃部材の芯に整合させる必要もないから、これを職人わざによって微調整する必要もない。
但し、往復移動部材の軌道を打撃部材の芯に整合させる必要はないにしても、これをある程度の範囲に押さえたほうがよいので、請求項1記載の発射装置では、往復移動部材の前端と打撃部材の後端の一方に打撃部材の軸方向に沿った規制軸を設け、他方には規制軸を遊嵌させる規制孔(俗に言う「ばかあな」)を設けている。このようにすれば、往復移動部材と打撃部材の芯のずれは、規制軸が規制孔内に納まる範囲に制限できる。
しかも、往復移動部材と打撃部材とが別体であるから、経年変化によって往復移動部材の軌道が変化しても、それが打撃部材の芯を狂わせるおそれもない。特に、打撃部材の後端をフランジ状にして往復移動部材が接触する面積を広くしておけば、これらの効果を一層確実に発揮できる。
【0015】
その上、往復移動部材と打撃部材とが別体であるから、例えば長期の使用によって打撃部材が劣化した場合には、打撃部材だけを新品と交換することができるので極めて経済的である。
軸保持部材と発射レールとの相対位置の固定は、例えば請求項2記載のように、軸保持部材を発射レールの端部に固定したり、請求項3記載のように、軸保持部材を、発射レールが固定される部材(例えば前面枠に取付けられて遊技盤を保持するプラスチック製のセット盤)に固定すれば、簡単かつ確実に行える。
【0016】
前述したように軸保持部材の軸受によって打撃部材の芯を保持するだけでも十分だが、請求項4記載のように、打撃部材にその軸と平行する誘導軸を設け、軸保持部材には誘導軸を摺動させる誘導軸孔を設ければ、打撃部材の軸の芯の変動を一層確実に防止できる。また、例えば打撃部材の軸や軸保持部材の軸受部分の加工精度が多少低くてもよいから、その分加工が容易になり、また歩留まりも向上する。
【0017】
往復移動部材は、はじめは打撃部材と離脱していて、前進移動時に打撃部材の後端を打撃する構造でもよいのであるが、その打撃に伴って打撃音や衝撃が発生するので、できればこれを避けたい。そこで、請求項5記載の発射装置においては、往復移動部材が後退位置にあるときに往復移動部材の前端と打撃部材の後端とが接触している構成を採用している。このようにすれば、往復移動部材が打撃部材を打撃しないから、打撃音や衝撃が発生することはない。
【0019】
さらに、請求項5記載のように構成すれば往復移動部材と打撃部材との間での打撃音や衝撃の発生を防止できるが、請求項6記載のように、往復移動部材の前端と打撃部材の後端の少なくとも一方に緩衝材を設ければ、この効果はさらに向上する。また、往復移動部材が打撃部材を打撃する構成であっても、緩衝材により打撃音や衝撃の発生を抑制できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施例を図面を参照して説明することにより、発明の実施の形態を具体的に説明する。
【0021】
【実施例】
図1に示すように、弾球遊技機としてのパチンコ機10の前面枠12にはプラスチック製のセット盤14が取付けられ、このセット盤14の内側に形成された窓16に遊技盤18がはめ込まれている。この遊技盤18には発射された遊技球を誘導し、また遊技盤18上に形成される遊技領域20の外周ともなる外レール22と内レール24が取付けられており、遊技領域20には周知の入賞装置や風車、障害釘等が設置されている(これらの図示は省略)。
【0022】
セット盤14には、遊技盤18の左下に上皿通路28が開口され、外レール22の延長線に沿って発射レール26が取付けられている。また、発射レール26と一連の構造として発射装置30が取付けられている。
セット盤14および遊技盤18の前面側は、前面枠12に対して開閉可能なガラス枠36に保持されるガラス板38と、同じく前面枠12に対して開閉可能な皿扉40によって覆われる構成である。皿扉40の表側には遊技球供給皿としての上受皿42が取付けられ、その裏面側には上受皿42に連通する上皿放出路44が開口している。この上皿放出路44は、皿扉40を閉じた際には上皿通路28に接続され、図示しない払出装置から賞球として払出され上皿通路28から流出する遊技球を上受皿42に導いて放出する。この上受皿42の球流出路46は、皿扉40の裏面側に配された供給機構48に通じている。
【0023】
供給機構48は、皿扉40を閉じた際には発射レール26の上方に位置し、詳細の図示は省略するが、例えば特開平6ー312045号公報に開示されているものと同様に、ケース内に配されている球送りレバーを電磁石によって吸引しては解放することで往復揺動させ、その一往復毎に球流出路46から1球の遊技球を導入して発射レール26上に排出する構造である。
【0024】
さらに、前面枠12の下部には、上受皿42が満杯になった際に賞球が放出される下受皿50や発射装置30を操作するための発射ハンドル52が取付けられている。
図2および図3に示すように、発射装置30は、駆動源としてのプランジャ式ソレノイド(以下、単にソレノイドという)60を備えている。このソレノイド60は4本の脚62を貫通するビス(図示略)によってセット盤14に固定されている。往復移動部材に相当するプランジャ64はソレノイド60のケース66を貫通して前後に突出しており、ケース66内にはプランジャ64を前進駆動するための電磁コイル等(図示は省略)が内蔵されている。プランジャ64の後端には後端フランジ68が取付けられ、後端フランジ68とケース66との間には圧縮コイルばねがリターンスプリング70として介装されている。
【0025】
一方、プランジャ64の前端側の突出部分にはプランジャ64の後退位置を規制するためのナット72が螺合されている。このナット72は、プランジャ64の一部に設けられた雄ねじ(図示は省略)に螺合しており、ナット72を回動させればその位置を変更できるので、プランジャ64の後退位置を微調整できる。また、プランジャ64の先端には前端フランジ74が取付けられている。
【0026】
この前端フランジ74は、打撃部材76の後端に配されたウレタンゴム製で板状の緩衝材78に接触している。緩衝材78は金属製の受板80に接着されており、受板80は軸82の後端部に固着されている。軸82は発射レール26の後端部に固定されている軸保持部材84に貫設された軸受孔86により摺動自在に保持されており、その先端部は発射レール26上に突出している。この軸82の先端部には、図2に示されるようにコイルばね状の杵先88が嵌合されている。
【0027】
図2に示すように、受板80には半円状の張出90が設けられており、この張出90には軸82と平行する誘導軸92が固着されている。図2および図3に示すように、誘導軸92は軸保持部材84に貫設された誘導軸孔94を摺動自在に貫通しており、誘導軸孔94から突出する先端部にはリング96が固着されている。このリング96は誘導軸92が誘導軸孔94から脱落するのを防止すると共に、打撃部材76の後退位置を規定する働きをしている。
【0028】
図2に示すように、軸保持部材84の軸受孔86の周囲には凹陥部98が穿設されている。この凹陥部98と受板80との間には、打撃部材76を後退させるための圧縮コイルばねが、後退スプリング100として介装されている。
このような構成により、この発射装置30では、ソレノイド60に通電すればプランジャ64の前進によって打撃部材76を突き出すことができ、ソレノイド60への電力を絶てば、リターンスプリング70の働きによりプランジャ64を後退させ、また後退スプリング100の働きにより打撃部材76を後退させることができる。なお、リターンスプリング70および後退スプリング100の反発力は、それぞれプランジャ64と打撃部材76を後退させるには十分であるがプランジャ64の前進を阻害しない微弱なものとされている。
【0029】
図2および図3に示すように、発射レール26の下側にはセット盤14の表面に密接するレール取付部材102が連接されており、図示しないビスによりレール取付部材102をセット盤14に固定することで、発射レール26がセット盤14に固定されている。なお、レール取付部材102は発射レール26に歪み等が生じるのを防止するための部材ともなっている。
【0030】
図2に示すように、発射レール26の上面にはV字谷状の誘導溝104が設けられており、遊技球Bを正確に誘導溝104の中心線上に位置させることができ、また誘導溝104の中心線に沿って走行させることができる。
さらに、図3に示すように、発射レール26の上方には、セット盤14に取付けられた球止部材106が配されており、供給機構48から発射レール26上に排出され発射レール26の傾斜によって転動してきた遊技球Bを球止部材106の下側にて停止させることができる。
【0031】
パチンコ機10の概要と発射装置30の構成は以上の通りで、次に発射装置30の動作について説明する。
このパチンコ機10においては、遊技者が発射ハンドル52を操作すると発射装置30および供給機構48が稼働するが、発射装置30のプランジャ64が後退しているとき(打撃部材76が後退位置にあるとき)に供給機構48から遊技球Bが排出されるように、両者のタイミングが設定されている。そして、発射レール26上に供給された遊技球Bが球止部材106の下側にて停止したタイミングに合わせて、ソレノイド60に通電され、設定時間(例えば0.1秒程度)後にソレノイド60への電力が絶たれる。
【0032】
ソレノイド60に通電されるとプランジャ64が前進駆動され、そのプランジャ64が打撃部材76を突き出す。また、ソレノイド60への電力が絶たれるとリターンスプリング70の働きによりプランジャ64が後退し、後退スプリング100の働きにより打撃部材76が後退する。
【0033】
プランジャ64によって突き出されて前進した打撃部材76は、杵先88にて球止部材106の下側で停止している遊技球Bを打撃する。打撃された遊技球Bは発射レール26上を走行し、外レール22と内レール24の間に形成されている通路によって誘導されて遊技領域20に飛び込む。遊技領域20に飛び込んだ遊技球Bが入賞装置(入賞口)に入賞すれば、入賞装置(入賞口)毎に設定されている個数の遊技球が賞球として払出される。
【0034】
遊技球Bを打撃した打撃部材76が後退すると、再び供給機構48から遊技球Bが供給され、上述と同様に発射される。
この発射装置30では、打撃部材76の軸82は軸保持部材84の軸受孔86を摺動することで芯を保持されて、その軸保持部材84は発射レール26の後端部に固定されることで発射レール26との相対位置が固定されているので、打撃部材76が突き出された際に打撃部材76の芯すなわち杵先88の移動軌跡が発射レール26に対して変動することはない。しかも、プランジャ64は打撃部材76を突きさえすればよく、プランジャ64が打撃部材76の芯に正確に当たることを要さない。
【0035】
したがって、軸保持部材84と発射レール26との相対位置を正確に(設計どおりに)固定すれば、その後の打撃部材76と発射レール26との位置調整は不要であるし、プランジャ64の軌道を打撃部材76の芯に整合させる必要もないから、これを職人わざによって微調整する必要もない。その上、プランジャ64と打撃部材76とが別体であるから、経年変化によってプランジャ64の軌道が変化しても、それが打撃部材76の芯を狂わせるおそれもない。
【0036】
軸保持部材84を発射レール26の端部に固定することで、軸保持部材84と発射レール26との相対位置を固定しているから、簡単かつ確実である。
また、打撃部材76の後端を受板80と緩衝材78でフランジ状にしているので、プランジャ64の軌道が狂ってもプランジャ64の駆動力を正確に打撃部材76に伝達することができる。この効果は、プランジャ64の先端に前端フランジ74を取付けたことでさらに確実になっている。
【0037】
打撃部材76にその軸82と平行する誘導軸92を設け、軸保持部材84には誘導軸92を摺動させる誘導軸孔94を設けているので、打撃部材76の軸82の芯の変動を一層確実に防止できる。加えて、例えば打撃部材76の軸82や軸保持部材84の軸受孔86の加工精度が多少低くてもよいから、その分加工が容易になり、また歩留まりも向上する。
【0038】
しかも、プランジャ64が後退位置にあるときにも打撃部材76の後端の緩衝材78とプランジャ64の前端フランジ74とを接触させているので、プランジャ64が打撃部材76を打撃しないから、打撃音や衝撃が発生することはない。また、緩衝材78を配したことにより、打撃音や衝撃の発生をさらに確実に防止している。
【0039】
なお、前述したようにプランジャ64の軌道を打撃部材76の芯に整合させる必要はないのであるが、例えば図4に例示されるように、打撃部材76の受板80に緩衝材78を貫通して突出する規制軸110を設け、プランジャ64の前端フランジ74に設けた規制孔112に規制軸110を遊嵌させれば、プランジャ64と打撃部材76の芯のずれは、規制軸110が規制孔112内に納まる範囲に制限できる。
【0040】
その上、プランジャ64と打撃部材76とが別体であるから、例えば長期の使用によってソレノイド60や打撃部材76が劣化あるいは故障した場合には、不良な側だけを新品と交換することができるので極めて経済的である。
以上、実施例に従って、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でさまざまに実施できることは言うまでもない。
【0041】
例えば、実施例では軸保持部材を発射レールの端部に固定することで両者の相対位置を固定しているが、軸保持部材を、発射レールが固定される部材(例えば前面枠に取付けられて遊技盤を保持するプラスチック製のセット盤)に固定してもよい。また、最近では前面枠とセット盤の機能を併せ持つプラスチック製の枠体(例えば中枠等と呼ばれる)を使用する弾球遊技機もあるが、その場合は軸保持部材と発射レールを共に中枠に取付ければよい。
【0042】
また、実施例ではプランジャ式ソレノイドを駆動源とし、そのプランジャを往復移動部材とする構成を採用しているが、例えば図5に例示されるように、モータ130およびばね132を駆動源とし、これらによって揺動駆動される従来の発射杵と同様の発射杵134(ただし杵先136はなくてもよい)を往復移動部材とする構成を採用してもよい。あるいは、図5に示される発射杵134を使用する場合に、モータとばねの代わりにロータリソレノイドを駆動源として、このロータリソレノイドで直接発射杵134を往復駆動してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の発射装置を装着したパチンコ機においてガラス枠および皿扉を開放した状態の正面図である。
【図2】 実施例の発射装置の一部断面平面図である。
【図3】 実施例の発射装置の正面図である。
【図4】 実施例の発射装置において受板に規制軸を設け、プランジャの前端フランジ規制孔を設ける例の説明図である。
【図5】 モータおよびばねを駆動源とする発射装置の説明図である。
【符号の説明】
10…パチンコ機(弾球遊技機)、12…前面枠、14…セット盤(発射レールが固定される部材)、18…遊技盤、20…遊技領域、22…外レール、24…内レール、26…発射レール、28…上皿通路、30…発射装置、36…ガラス枠、38…ガラス板、40…皿扉、42…上受皿、44…上皿放出路、46…球流出路、48…供給機構、50…下受皿、52…発射ハンドル、60…ソレノイド(駆動源)、64…プランジャ(往復移動部材)、68…後端フランジ、70…リターンスプリング、72…ナット、74…前端フランジ、76…打撃部材、78…緩衝材、80…受板、82…軸(打撃部材)、84…軸保持部材、86…軸受孔、88…杵先(打撃部材)、90…張出、92…誘導軸、94…誘導軸孔、96…リング、98…凹陥部、100…後退スプリング、102…レール取付部材、104…誘導溝、106…球止部材、110…規制軸、112…規制孔、130…モータ(駆動源)、132…ばね(駆動源)、134…発射杵(往復移動部材)、136…杵先(往復移動部材)、B…遊技球。
Claims (6)
- 遊技領域における遊技球の挙動により入賞等が成立すると該入賞等に対応する遊技上の価値を遊技者に与える弾球遊技機に装着されて、遊技球を前記遊技領域に向けて発射する発射装置において、
駆動源と、
該駆動源によって往復駆動される往復移動部材と、
該往復移動部材とは別体で前進駆動された該往復移動部材によって突き出される打撃部材と、
該打撃部材の軸の芯を保持して該軸を往復自在に支持し、発射される遊技球が載置される発射レールとの相対位置が固定される軸保持部材と
を備え、
前記往復移動部材の前端と前記打撃部材の後端の一方に前記打撃部材の軸方向に沿った規制軸を設け、他方には該規制軸を遊嵌させる規制孔を設けた
ことを特徴とする発射装置。 - 請求項1記載の発射装置において、
前記軸保持部材を発射レールの端部に固定したことを特徴とする発射装置。 - 請求項1記載の発射装置において、
前記軸保持部材を、前記発射レールが固定される部材に固定したことを特徴とする発射装置。 - 請求項1ないし3のいずれか記載の発射装置において、
前記打撃部材に前記軸と平行する誘導軸を設け、
前記軸保持部材には該誘導軸を摺動させる誘導軸孔を設けた
ことを特徴とする発射装置。 - 請求項1ないし4のいずれか記載の発射装置において、
前記往復移動部材が後退位置にあるときに該往復移動部材の前端と前記打撃部材の後端とが接触していることを特徴とする発射装置。 - 請求項1ないし5のいずれか記載の発射装置において、
前記往復移動部材の前端と前記打撃部材の後端の少なくとも一方に緩衝材を設けたことを特徴とする発射装置。
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