JP4187751B2 - 保護部材およびそれを用いた光ピックアップ装置 - Google Patents

保護部材およびそれを用いた光ピックアップ装置 Download PDF

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Description

本発明は、光情報記録媒体に光を収束させるためのレンズと光情報記録媒体とが互いに接触して損傷することを防ぐための保護部材と、それを用いた光ピックアップ装置とに関する。
例えばDVD(Digital Versatile Disk)のような光情報記録媒体に情報を記録または再生するための光ピックアップ装置には、光源から発射された光を光情報記録媒体に収束させるためのレンズが設けられている。このレンズは、記録再生時に光情報記録媒体に対向して配置され、フォーカス制御およびトラッキング制御のために光情報記録媒体の情報記録面に対して直交方向および平行方向に移動可能に設けられている。
近年、高密度記録化を実現するために、情報の記録および再生に短波長のレーザ光を用いたり、開口数(NA)の大きなレンズを用いたりする光ピックアップ装置が提案されている。光情報記録媒体の記録マークの大きさは光スポットのサイズに比例し、光スポットのサイズを小さくすることによって記録マークを小さくできるので、記録密度の向上を図ることができる。光スポットサイズは、レーザ光の波長をλとするとλ/NAによって決定される。すなわち、光ピックアップ装置について、波長の短いレーザ光を用いる、および/または、NAの大きなレンズを用いることによって、記録密度を向上させることができる。例えば、大容量の光情報記録媒体として開発されたBD(Blu-ray Disk)の場合、波長が405nmの青紫色レーザ光とNAが0.85の対物レンズとを用いた光ピックアップ装置を用いることによって、片面に最大27GBの情報を記録可能である。
しかし、NAの大きなレンズを用いると焦点距離が短くなるため、レンズの光情報記録媒体最近接面から光情報記録媒体の表面まで距離(以下、レンズの動作距離ということがある。)が短くなる。例えば、BD用の光ピックアップ装置の一例では、焦点距離が約0.32mmであり、レンズの動作距離が約0.31mmと非常に短くなっている。このように、近年では、高記録密度化に伴いレンズの動作距離が短くなる傾向にあるため、例えばフォーカス制御やトラッキング制御等の動作時にレンズと光情報記録媒体とが互いに接触して損傷するという問題が生じやすい。記録再生時における光情報記録媒体の回転最高速度は周端で時速約150kmにもなるため、レンズと光情報記録媒体とが互いに接触すれば、少なくとも一方が損傷して情報の記録および再生が不可能となる。
上記のような問題を解決するために、従来、光ピックアップ装置には、レンズおよび光情報記録媒体を損傷から保護するための手段が設けられていた。例えば、鏡筒等のレンズを保持する部品の光情報記録媒体と対向する面に、レンズよりも光情報記録媒体側に突出するように保護部材を設ける光ピックアップ装置が提案されている。このような保護部材としては、例えば、羊性フェルト等からなる緩衝材(例えば、特許文献1参照)、光情報記録媒体よりも軟質のプラスチックで形成された突出部(例えば、特許文献2参照)、シリコンゴムで形成されたプロテクター(例えば、特許文献3参照)、非晶質炭素膜等からなる保護潤滑膜(例えば、特許文献4参照)、フッ素樹脂等をベースとして作製された樹脂膜(例えば、特許文献5参照)、等がある。
特開平5−144041号公報 特開平2−54433号公報 特開平11−312322号公報 特開2001−297478号公報 特開2003−272206号公報
上記のような保護部材は、レンズが光情報記録媒体に接触することを確実に防止するとともに、保護部材自体が光情報記録媒体に接触した際に光情報記録媒体の情報記録面を傷つけないようにする必要がある。従って、保護部材には、低摩擦性、接触時の衝撃を緩和するためのクッション性(弾性)および耐摩耗性を実現するための適度な硬度等が必要とされる。
しかし、上述したように、高記録密度の光情報記録媒体では、レンズと光情報記録媒体とが非常に近接した状態で記録再生が行われるため、両者が接触する際の衝撃も大きく、従来の保護部材ではレンズと光情報記録媒体との両方を十分に保護することが困難であった。
そこで、本発明では、記録再生時にレンズと光情報記録媒体とが近接する場合であっても、レンズおよび光情報記録媒体の損傷をより確実に防ぐことができる保護部材と光ピックアップ装置とを提供することを目的とする。
本発明の保護部材は、光情報記録媒体に対して光学的に情報を記録または再生する際に、光情報記録媒体に光を収束させるレンズとその光情報記録媒体との接触を防ぐための保護部材であって、超高分子量ポリエチレン多孔質膜を含んでいる。
本発明の光ピックアップ装置は、光情報記録媒体に対して光学的に情報を記録または再生するために用いられる光ピックアップ装置であって、光情報記録媒体に光を収束させるためのレンズと、このレンズよりも光情報記録媒体側に突出するように配置された保護部材とを含み、この保護部材が上記した本発明の保護部材である。
なお、本発明の保護部材および光ピックアップ装置において、『超高分子量ポリエチレン』とは、粘度平均分子量が50万〜1000万(好ましくは100万〜700万)ポリエチレンのことである。
本発明の保護部材は、超高分子量ポリエチレン多孔質膜を含んでいる。超高分子量ポリエチレン多孔質膜は、摩擦係数が低い超高分子量ポリエチレンが多孔質化されたものであるため、より低い摩擦係数を示し優れた摺動性を有する。また、超高分子量ポリエチレン多孔質膜は、同時に高い弾性および硬度を有している。本発明の保護部材は、このような特性を有する超高分子量ポリエチレン多孔質膜を含むことによって、レンズと光情報記録媒体とが互いに近接する場合であっても、レンズと光情報記録媒体との接触を確実に防ぐことができる。さらに、本発明の保護部材は、光情報記録媒体に接触した場合に、情報の記録再生が不可能となる程度まで光情報記録媒体を傷つけることもない。このように、本発明の保護部材は、レンズと光情報記録媒体とが互いに近接する高記録密度用の光ピックアップ装置に適用した場合でも、レンズと光情報記録媒体との損傷を確実に防ぐことができる。
本発明の光ピックアップ装置は、本発明の保護部材を用いているので、高記録密度の光情報記録媒体に情報を記録および再生する場合であっても、光情報記録媒体を情報の記録再生が不可能となる程度まで損傷させることはなく、かつ、レンズの損傷も確実に防ぐことができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の保護部材の一例を示す断面図である。図2は、図1に示す保護部材が設けられた光ピックアップ装置のレンズ部分を概略的に示す断面図であって、レンズが光情報記録媒体に対向している様子が示されている。
図2に示すように、本実施の形態の光ピックアップ装置は、光情報記録媒体21に光を収束させるためのレンズ11と、このレンズ11を保持する鏡筒12とを含んでおり、さらに鏡筒12に接合された保護部材1を含む。保護部材1は、鏡筒12の光情報記録媒体21と対向する面12aに設けられた溝に接合され、レンズ11よりも光情報記録媒体21側に突出するように設けられている。詳しくは、保護部材1は、レンズ11の光情報記録媒体最近接面(光情報記録媒体21に最も近接する部分を含む面であって、光情報記録媒体21の表面と平行な面)よりも、光情報記録媒体側に突出するように取り付けられている。このように設けられた保護部材1によって、レンズ11と光情報記録媒体21との接触が抑制される。
本実施の形態の保護部材1は、図1に示すように、超高分子量ポリエチレン多孔質膜2と、透過抑制膜3と、粘着膜4とが、この順に積層されて形成されている。超高分子量ポリエチレン多孔質膜2の一方の表面は保護部材1の一方の面に露出しており、記録再生時に超高分子量ポリエチレン多孔質膜2が光情報記録媒体に対向する。保護部材1は、粘着膜4によって鏡筒12(図2参照)に接合されている。なお、本実施の形態では、保護部材の一例として3層構造の保護部材を挙げているが、これに限定されず、超高分子量ポリエチレン多孔質膜からなる単層構造であってもよいし、さらに他の層が含まれていてもよい。保護部材が超高分子量ポリエチレン多孔質膜の単層構造である場合は、接着剤等を用いて鏡筒等に接合すればよい。
超高分子量ポリエチレン多孔質膜2は、記録再生時に光情報記録媒体と対向するように設けられる。超高分子量ポリエチレン多孔質膜2は、光情報記録媒体と接触した際に光情報記録媒体の情報記録面を損傷させない程度の低摩擦性と、接触時の衝撃を十分に緩和させることができる適度の弾性と、十分な耐摩耗性を実現できる程度の硬度とを併せ持つ。従って、本実施の形態の保護部材1によれば、レンズと光情報記録媒体との両方の損傷を確実に防ぐことができる。超高分子量ポリエチレン多孔質膜2について、以下にさらに詳しく説明する。
超高分子量ポリエチレン多孔質膜2としては、低摩擦性を実現するために、例えば、動摩擦係数が0.3以下、好ましくは0.18以下の超高分子量ポリエチレン多孔質膜を用いるとよい。動摩擦係数がこのような範囲内にある超高分子量ポリエチレン多孔質膜を用いると、例えば周端の回転最高速度が時速150km以上である光情報記録媒体と保護部材1とが接触した場合であっても、光情報記録媒体に与える損傷をより確実に防ぐことができる。なお、本発明における動摩擦係数とは、相手材としてポリエチレンテレフタレート(PET)を用いた場合の動摩擦係数である。詳しくは、バーデン・レーベン型摩擦係数測定機を用い、直径10mmの鉄球にPETフィルムを貼り、鉄球に貼り付けられたPETフィルムと超高分子量ポリエチレン多孔質膜との間の滑り速度を150mm/分、往復距離50mmとして測定される値である。
また、超高分子量ポリエチレン多孔質膜2としては、適度な弾性を実現するために、例えば、圧縮弾性率が980N/cm2〜9800N/cm2、好ましくは1960N/cm2〜3920N/cm2である超高分子量ポリエチレン多孔質膜を用いるとよい。圧縮弾性率がこのような範囲内にある超高分子量ポリエチレン多孔質膜であれば、例えば周端の回転最高速度が時速150km以上である光情報記録媒体と保護部材1とが接触した場合であっても、その衝撃を十分に緩和できるので、レンズと光情報記録媒体との接触をよる損傷をより確実に防ぐことができる。なお、本発明における圧縮弾性率とは、3mm厚の超高分子量ポリエチレン多孔質膜を3枚重ねた試験片について、JIS K 7181に準じた測定方法で測定される値である。
また、超高分子量ポリエチレン多孔質膜2としては、十分な耐摩耗性を実現するための硬度として、ショアD硬度が例えば30〜52の範囲内、好ましくは35〜45の範囲内である超高分子量ポリエチレン多孔質膜を用いるとよい。なお、ショアD硬度とは、JIS K 6253に準拠した硬度である。このような硬度を有することにより十分な耐摩耗性を備えることができるので、光情報記録媒体との接触によって保護部材1が変形(例えば高さが低減)してレンズと光情報記録媒体とが接触するという問題が生じない。
超高分子量ポリエチレン多孔質膜2の厚みは、レンズと光情報記録媒体との距離に応じて適宜設定すればよいため特に限定されないが、耐摩耗性等を考慮すれば、例えば0.05mm〜0.5mmの範囲内、好ましくは0.1mm〜0.3mmの範囲内で決定するとよい。また、超高分子量ポリエチレン多孔質膜2の平均孔径は特に限定されないが、例えば10μm〜100μmの範囲内、好ましくは15μm〜40μmの範囲内で決定するとよい。平均孔径をこのような範囲とすれば、摩擦係数を小さくできる。
次に、超高分子量ポリエチレン多孔質膜2の製造方法について説明する。
超高分子量ポリエチレン多孔質膜は、超高分子量ポリエチレンを原料とするものである。原料として好適に用いられる超高分子量ポリエチレンは、粘度平均分子量が50万〜1000万、好ましくは100万〜700万のものである。このような超高分子量ポリエチレンとしては、例えば「ハイゼックスミリオン」(商品名、三井化学株式会社製)や「ホスタレンGUR」(商品名、タイコナ社製)等が市販されている。このような原料を用い、例えば焼結法によって、超高分子量ポリエチレン多孔質膜を製造できる。例えば本発明者らが先に提案した方法(特許第2020026号)等、公知の焼結法を適用して、多孔質体を製造できる。具体的には、まず超高分子量ポリエチレン粉末を金型に充填し、この超高分子量ポリエチレン粉末の融点よりも低い温度で加熱した後加圧して、予備成形物を作製する。この予備成形物を減圧雰囲気中に放置して空気除去を行い、超高分子量ポリエチレンの融点以上に加熱された水蒸気雰囲気中で焼結した後冷却して、超高分子量ポリエチレン多孔質膜を製造する。このような焼結法では、不純物の少ない粉末状の原料に何も添加せずに焼結のみを行うため、不純物が含まれないクリーンな原反シートを得ることができる。
次に、透過抑制膜3について説明する。透過抑制膜3は、粘着膜4に含まれる粘着成分が超高分子量ポリエチレン多孔質膜2へ移動することを抑制するために設けられる。透過抑制膜3を設けることにより、粘着膜4の粘着成分が保護部材1の表面(光情報記録媒体と対向する面)まで浸透すること、粘着成分が超高分子量ポリエチレン多孔質膜2の孔の中に入ることによって超高分子量ポリエチレン多孔質膜2が変形して厚みが変化すること、を防ぐことができる。また、超高分子量ポリエチレン多孔質膜2が粘着膜4に接着されにくい場合であっても、透過抑制膜3を設けることによって、超高分子量ポリエチレン多孔質膜2と粘着膜4との接合が可能となる。透過抑制膜3には、多孔質構造を変化させることなく超高分子量ポリエチレン多孔質膜2に接合可能なものを用いることが好ましい。例えば、コストと加工性を考慮して、ポリオレフィン系、ポリエステル系等の熱可塑性樹脂からなるシートを用いることが好適である。このような材質からなる透過抑制膜3の場合、熱ラミネートによって透過抑制膜3の表面を融解させ、超高分子量ポリエチレン多孔質膜2に部分的に含浸させる方式を用いて、超高分子量ポリエチレン多孔質膜2と透過抑制膜3とを接合できる。このように接着剤を用いずに両者を接合できるので、接着剤が超高分子量ポリエチレン多孔質膜2の多孔質構造を変化させることを最小限に抑えることができる。
粘着膜4は、保護部材1を光ピックアップ装置の所定の位置(本実施の形態では鏡筒)に固定するために設けられている。このような粘着膜4には、例えば両面粘着テープを用いることができる。
なお、図2に示した保護部材1は、鏡筒12の光情報記録媒体と対向する面12aに接合されているが、その配置位置は特に限定されず、レンズ11よりも光情報記録媒体21側に突出するように設けることができるのであれば、他の位置(他の部品)に接合されていてもよい。また、保護部材1の形状も特に限定されず、レンズ11の周囲を囲むようなリング状でもよいし、矩形であってもよい。また、設けられる保護部材1の数も特に限定されず、例えば矩形の保護部材を用いる場合は、レンズの周囲に複数個配置してもよい。また、光ピックアップ装置に設けられる光を収束させるためのレンズも、図2に示したものに限定されず、例えば2枚のレンズにより構成されていても構わない。
[実施例]
本発明の保護部材について、実施例を用いてより詳しく説明する。
(実施例1)
実施例1の保護部材として、図1に示した3層構造の保護部材を作製した。超高分子量ポリエチレン多孔質膜2には、厚み0.2mmの日東電工株式会社製の「サンマップ(商品名)」(動摩擦係数:0.08、圧縮弾性率:3000N/cm2、ショアD硬度:46)を用いた。この超高分子量ポリエチレン多孔質膜2に、透過抑制膜3として厚み0.05mmの三井化学株式会社製の「アドマー(商品名)」を加熱ラミネートし、さらに粘着膜4として厚み0.06mmの両面粘着テープ(日東電工株式会社製、No.5606)を貼り合わせて、総厚が0.3mmの原反を作製した。この原反を、幅0.75mm×長さ5mmの形状に打ち抜いて、保護部材のサンプルを作製した。このサンプルを2つ用意し、さらに、光情報記録媒体から情報を読み取ることが可能な光ピックアップ装置を用意した。この光ピックアップ装置には、図2に示すような鏡筒に保持されたレンズが設けられており、鏡筒の光情報記録媒体と対向する面に、レンズを挟むように2つの保護部材を接着した。光情報記録媒体を最大回転速度が周端で時速200kmとなるように回転させ、回転している光情報記録媒体の同一の位置に、保護部材が設けられた鏡筒を500回接触させた。その後、光情報記録媒体の傷の程度およびレンズの傷の有無を目視にて評価し、さらに情報の読み取りの可否について光ピックアップ装置を用いて確認した。実施例1の保護部材についての評価結果は以下の表1に示すとおりである。
(実施例2)
実施例2の保護部材として、図1に示した3層構造の保護部材を作製した。超高分子量ポリエチレン多孔質膜2には、厚み0.1mmの日東電工株式会社製の「サンマップ(商品名)」(動摩擦係数:0.08、圧縮弾性率:3000N/cm2、ショアD硬度:46)を用いた。この超高分子量ポリエチレン多孔質膜2に、透過抑制膜3として厚み0.05mmの三井化学株式会社製の「アドマー(商品名)」を加熱ラミネートし、さらに粘着膜4として厚み0.06mmの両面粘着テープ(日東電工株式会社製、No.5606)を貼り合わせて、総厚が0.2mmの原反を作製した。この原反を、実施例1と同様の形状に打ち抜いて、保護部材のサンプルを用意した。さらに、実施例1と同様の方法によって保護部材を評価した。評価結果は以下の表1に示すとおりである。
(比較例1)
厚みが0.25mmである非多孔質の超高分子量ポリエチレン膜(日東電工株式会社製、No.440)(動摩擦係数:0.18、圧縮弾性率:12000N/cm2、ショアD硬度:60)に、厚み0.06mmの両面粘着テープ(日東電工株式会社製、No.5606)を貼り合わせて、総厚が0.31mmの原反を作製した。この原反を、実施例1と同様の形状に打ち抜いて、保護部材の比較サンプルを用意した。さらに、実施例1と同様の方法によってこの比較サンプルを評価した。評価結果は以下の表1に示すとおりである。
(比較例2)
厚みが0.25mmのフッ素樹脂シート(日東電工株式会社製、No.900)(動摩擦係数:0.11、圧縮弾性率:15000N/cm2、ショアD硬度:55)に、厚み0.06mmの両面粘着テープ(日東電工株式会社製、No.5606)を貼り合わせて、総厚が0.31mmの原反を作製した。この原反を、実施例1と同様の形状に打ち抜いて、保護部材の比較サンプルを用意した。さらに、実施例1と同様の方法によってこの比較サンプルを評価した。評価結果は以下の表1に示すとおりである。
Figure 0004187751
表1に示すように、光情報記録媒体に対向する面に超高分子量ポリエチレン多孔質膜を用いた実施例1および実施例2では、光情報記録媒体の表面に薄く傷が見られたものの(傷の程度:極小)、情報の読み取りは可能であった。また、レンズ側には傷が付いていなかった。実施例2のサンプルは、他のサンプルよりも厚みが小さかったが、光情報記録媒体とレンズとを十分に保護できた。
これに対し、比較例1のサンプルは、レンズ側に傷は付かなかったが、光情報記録媒体の表面に大きな傷が見られ、情報を読み取ることができなかった。これは、超高分子量ポリエチレン多孔質膜と比較して超高分子量ポリエチレン膜の動摩擦係数が大きく、摺動性が劣るためであると考えられる。また、フッ素樹脂系の材料を用いた比較例2のサンプルは、光情報記録媒体側に付く傷は小さかったものの、レンズ側に傷が確認され、情報の読み取りができなかった。これは、フッ素樹脂系の材料は超高分子量ポリエチレン多孔質膜と比較して弾性や硬度が低いため、接触時の衝撃や摩耗による保護部材の厚さ変形によってレンズ側に傷がついたものと考えられる。
以上の評価結果より、超高分子量ポリエチレン多孔質膜を用いて作製された保護部材は、光情報記録媒体とレンズとの両方を十分に保護できる程度の低摩擦性、弾性および硬度とを併せ持つため、光情報記録媒体とレンズとを確実に保護できることが確認できた。
本発明の保護部材は、レンズと光情報記録媒体との損傷を効果的に防ぐことができるので、例えばBDのように、記録再生時に光情報記録媒体とレンズとが近接して配置される大容量の光情報記録媒体に対しても、好適に利用できる。また、本発明の光ピックアップ装置も、同様の理由から、記録再生時に光情報記録媒体とレンズとが近接して配置される場合にも、好適に用いることができる。
本発明の保護部材の一実施形態を示す断面図である。 本発明の光ピックアップ装置のレンズ部分を概略的に示す断面図である。
符号の説明
1 保護部材
2 超高分子量ポリエチレン多孔質膜
3 透過抑制膜
4 粘着膜
11 レンズ
12 鏡筒
21 光情報記録媒体

Claims (9)

  1. 光情報記録媒体に対して光学的に情報を記録または再生する際に、前記光情報記録媒体に光を収束させるレンズと前記光情報記録媒体との接触を防ぐための保護部材であって、
    超高分子量ポリエチレン多孔質膜を含む保護部材。
  2. 前記超高分子量ポリエチレン多孔質膜に積層された粘着膜をさらに含む請求項1に記載の保護部材。
  3. 前記超高分子量ポリエチレン多孔質膜と前記粘着膜との間に配置された透過抑制膜をさらに含み、
    前記透過抑制膜は、前記粘着膜に含まれる成分が前記超高分子量ポリエチレン多孔質膜へ移動することを抑制する膜である請求項2に記載の保護部材。
  4. 前記超高分子量ポリエチレン多孔質膜の動摩擦係数が、0.3以下である請求項1に記載の保護部材。
  5. 前記超高分子量ポリエチレン多孔質膜の圧縮弾性率が980N/cm2〜9800N/cm2の範囲内である請求項1に記載の保護部材。
  6. 前記超高分子量ポリエチレン多孔質膜のショアD硬度が30〜50の範囲内である請求項1に記載の保護部材。
  7. 前記超高分子量ポリエチレン多孔質膜の厚みが、0.05mm〜0.5mmの範囲内である請求項1に記載の保護部材。
  8. 光情報記録媒体に対して光学的に情報を記録または再生するために用いられる光ピックアップ装置であって、
    前記光情報記録媒体に光を収束させるためのレンズと、
    前記レンズよりも前記光情報記録媒体側に突出するように配置された保護部材と、
    を含み、
    前記保護部材は、請求項1〜7の何れか1項に記載の保護部材である光ピックアップ装置。
  9. 前記保護部材は、前記超高分子量ポリエチレン多孔質膜が前記光情報記録媒体に対向するように配置されている請求項8に記載の光ピックアップ装置。
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