JP2011121187A - 摺動部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】薄型化を行った場合でも高い寸法精度で加工が可能であり、さらに経時に伴う寸法変化が小さい摺動部材を提供する。
【解決手段】本発明の摺動部材1は、シート状の摺動性基材11と、摺動性基材11の一主面と接合された寸法保持層12と、寸法保持層12上に設けられた接着層又は粘着層13と、を備えている。寸法保持層12の引張弾性率は2GPa以上である。摺動性基材11は、超高分子量ポリエチレン多孔質膜からなることが好ましい。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の摺動部材1は、シート状の摺動性基材11と、摺動性基材11の一主面と接合された寸法保持層12と、寸法保持層12上に設けられた接着層又は粘着層13と、を備えている。寸法保持層12の引張弾性率は2GPa以上である。摺動性基材11は、超高分子量ポリエチレン多孔質膜からなることが好ましい。
【選択図】図1
Description
本発明は、摺動部材に関し、特に、複写機等の画像形成装置や、駆動時に回転するCD(Compact Disk)やDVD(Digital Versatile Disk)等の記録媒体及び当該記録媒体の記録再生装置に用いられる摺動部材に関する。
従来、複写機等の画像形成装置の給紙部において、用紙を画像形成部に安定的に供給することを目的として、摺動性に優れた部材(以下、「摺動部材」と記載する。)が用いられている。すなわち、用紙と装置内の部品との接触による摩擦で用紙の安定供給が妨げられないように、用紙と部品との間に摺動部材が配置される。一方、駆動時に回転する記録媒体(CD、DVD等)や、当該記録媒体に対して情報の記録・再生を行う記録再生装置についても、摺動部材が設けられている。例えば、記録媒体の回転時に当該記録媒体と当該記録媒体を収容する容器とが接触して、記録媒体が破損することを防ぐために、記録媒体と容器との間に摺動部材が設けられる場合がある(特許文献1参照)。また、記録媒体の回転時に、当該記録媒体が記録再生装置内の部品(例えば光ヘッド)と接触して破損しないように、記録媒体と部品との間に摺動部材が配置され場合もある(特許文献2参照)。
摺動部材には、一般に、ポリテトラフルオロエチレン(以下、「PTFE」と記載する。)及び超高分子量ポリエチレン(以下、「UHMWPE」と記載する。)等の低摩擦性のプラスチックが用いられる。特に、これらのプラスチックの多孔質材を用いることが、よく知られている。特許文献3には、プラスチックを主体とする多孔質膜からなる摺動性基材と、粘着層と、前記摺動性基材と前記粘着層との間に設けられたバリア層とを備えた摺動部材が開示されている。このバリア層は、粘着層から摺動性基材への粘着剤の移動を抑制するために設けられており、ポリエチレンやポリプロピレン等の熱可塑性樹脂が用いられている。
しかし、画像形成装置や記録再生装置等の電子機器の小型軽量化に伴い、これらの機器の構成部材には、より小型で複雑な形状であることに加え、より高い寸法精度も要求されるようになってきている。このような状況において、摺動部材にも同様の要求が高まり、小型化(薄型化)と高い寸法精度が必要となってきている。従来の摺動部材をそのまま適用して薄型化行った場合、摺動部材を構成する材料自体の強度が弱くなる。そのため、金型を用いて、材料に張力をかけた状態で連続的に打ち抜き加工を行う場合に、材料が伸びた状態で加工されることもあり得る。その結果、要求されるような高い寸法精度を満たす摺動部材が得られないという問題が起こりやすくなる。また、併せて、加工時に生じる残留応力が、経時に伴う寸法変化にも影響を及ぼし、寸法安定性を低下させてしまうという問題も起こりやすくなる。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、薄型化を行った場合でも高い寸法精度で加工が可能であり、さらに経時に伴う寸法変化が小さい摺動部材を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、下記の構成を採用することにより前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の摺動部材は、シート状の摺動性基材と、前記摺動性基材の一主面と接合された寸法保持層と、前記寸法保持層上に設けられた接着層又は粘着層と、を備えており、前記寸法保持層の引張弾性率が2GPa以上である。
本発明の摺動部材には、2GPa以上の引張強度を有する寸法保持層が設けられているので、加工時にかかる張力によっても摺動部材の構成材の変形(伸び)が起こりにくい。これにより、薄型化を行う場合でも、高い寸法精度での加工が可能な摺動部材を実現できる。また、このような寸法保持層を設けることにより、加工時の張力等により摺動部材に応力が残留した場合であっても、残留応力に伴う膨張や収縮を矯正できるので、経時に伴う寸法変化の抑制も可能となる。
本発明の摺動部材の実施の形態を、以下に説明する。なお、以下の記載は本発明を限定するものではない。
図1に示すように、本実施の形態の摺動部材1は、シート状の摺動性基材11と、摺動性基材11の一主面と接合された寸法保持層12と、寸法保持層12上に設けられた接着層(又は粘着層)13と、を備えている。
摺動部材1をある部品に装着する際、当該部品と接触する可能性がある他の部品と摺動性基材11とが対向する向きとなるように、摺動部材1が配置される。したがって、摺動性基材11には、摺動性に優れた材料が用いられる。例えば、摺動性基材11は、UHMWPE多孔質膜によって形成されることが好ましい。UHMWPE多孔質膜は、摩擦係数が低いUHMWPEが多孔質化されたものであるので、低い摩擦係数を示し、優れた摺動性を有するからである。UHMWPEとは、平均分子量50万以上のポリエチレンのことをいう。本実施の形態では、耐摩耗性に優れた摺動部材を得るために、平均分子量100万以上のポリエチレンを原料として用いて作製されたUHMWPE多孔質膜を用いることが好ましい。このようなUHMWPEとしては、例えば「ハイゼックスミリオン(登録商標)」(三井化学株式会社製)、「ホスタレンGUR(商品名)」(タイコナ社製)、「サンファイン(登録商標)」(旭化成ケミカルズ株式会社製)等が市販されている。なお、ここでいうUHMWPEの分子量は、粘度法による測定値を言う。なお、本実施の形態では、摺動性基材11にUHMWPE多孔質膜を用いた例を説明しているが、これに限定されず、優れた摺動性を有するUHMWPEで形成された多孔質でないシートや、PTFE、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)等のフッ素系シートや、これらのシートに充填材が添加されたシートや、ポリエチレン及びポリプロピレン等で形成されたポリオレフィン系シートや、これらのフッ素系シート及びポリオレフィン系シートの表面に凹凸が形成されたシート等を、摺動性基材11として用いることも可能である。
UHMWPE多孔質膜は、例えば、特公平5−66855号公報に開示されている焼結法や、特開2007−229943号公報に開示されている塗工法等によって作製できる。
摺動性基材11の厚さは特に限定されず、用途に応じて適宜設計できるが、0.05mm以上0.5mm以下であることが好ましい。厚さが0.05mmを下回る場合、摺動性基材11の強度が著しく低くなり、寸法保持層12と複合化(接着)する際に変形や破れが起こりやすくなる。厚さが0.5mmを超えると、加工を行う際の切断時の応力で多孔質材である摺動性基材11が厚さ方向に変形しやすくなり、加工寸法精度が低くなる場合がある。さらに、他の層を積層した際に摺動部材1全体が厚くなってしまうので、薄型化が困難となる。
摺動性基材11の気孔率は、20〜70%の範囲にあることが好ましく、25〜50%の範囲にあることがより好ましい。気孔率が20%を下回ると、摩擦係数が高くなる。一方、気孔率が70%を超えると、シートとしての強度の低下やUHMWPE粒子同士の結着性が弱くなり、摺動部材を製品に取り付けた後にUHMWPE粒子が脱落するといった不具合が発生する場合がある。ここでいう摺動性基材11の気孔率は、摺動性基材11の表面積と厚さとの積から見掛けの体積Vcm3を算出し、その重量Wg、摺動性基材11を構成する材料の真比重ρを用いて、以下の式により算出できる。
気孔率(%)=(1−W/V/ρ)×100
また、摺動性基材11に、付加機能として、帯電防止性能や良好な滑り特性をさらに付与してもよい。帯電防止性能を付与する場合は、摺動性基材11の表面に界面活性剤や導電性ポリマーを塗布する、又は、摺動性基材11を成膜する際にカーボンブラックを原料に混合する、等の方法を用いることができる。良好な滑り特性を付与する場合は、シリコーン等の滑り材を摺動性基材11の表面に塗布する等の方法を用いることができる。
寸法保持層12としては、引張弾性率が2GPa以上のシートを用いる。ここで、寸法保持層12の引張弾性率とは、JIS K 7113に準じた測定方法(試験片:2号試験片、引張速度:10mm/min)で測定される値である。材質としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等のプラスチックフィルムや、アルミニウム箔等の金属箔が挙げられる。寸法保持層12の引張弾性率が高すぎると、摺動部材1が必要以上に硬くなりすぎて、例えば摺動部材1を金型加工する際に加工が難しくなったり、金型の寿命が低下したりする等の不具合が生じる場合がある。したがって、寸法保持層12の引張弾性率は、30GPa以下が好ましく、20GPa以下がより好ましい。
寸法保持層12の厚さとしては、使用する材料にもよるが、プラスチックフィルムの場合は10μm以上300μm以下が好ましく、20μm以上200μm以下がより好ましい。また、金属箔の場合は5μm以上150μm以下が好ましく、10μm以上100μm以下がより好ましい。厚さが前記規定範囲よりも下回る場合は、寸法を保持するための強度が維持され難く、張力による変形が起こりやすくなる場合がある。また、厚さが前記規定範囲よりも上回る場合は、材料としての剛性が高くなりすぎて、加工を行う上で不具合が生じやすくなる場合がある。
摺動性基材11と寸法保持層12とは、接着層又は粘着層によって互いに接合される。接着層として、EVA(エチレン・酢酸ビニル共重合体)、ポリオレフィン系、合成ゴム系等を主成分とするホットメルト系接着剤が挙げられる。粘着層としては、アクリル系、ゴム系、シリコーン系等の一般的な感圧型粘着剤を用いることができる。
接着層13は、摺動部材1を装着する部品の被貼付面に摺動部材1を固定するために用いられる層である。接着層13には、EVA、ポリオレフィン系、合成ゴム系等を主成分とするホットメルト系接着剤が用いられる。接着層13の代わりに粘着層を用いる場合は、アクリル系、ゴム系、シリコーン系等の一般的な感圧型粘着剤を用いることができる。
摺動部材1の製造方法は、例えば、摺動性基材11上に接着層又は粘着層を用いて寸法保持層12を接合し、さらにその上に接着層(又は粘着層)13を形成すればよい。また、例えば基材にPETフィルムを使用した両面テープを利用して、この両面テープを摺動性基材11上に貼り合わせることによって、摺動部材1を作製することも可能である。このような両面テープを利用する方法によれば、各層の接合工程を少なくできるという効果が得られる。さらに、接合工程数を抑えることで、接合時にかかる張力による残留応力の影響が起こりにくいという効果も得られる。ただし、このような両面テープを利用する場合は、基材のPETフィルムが寸法保持層となるため、当該PETフィルムの引張弾性率が2GPa以上である両面テープを選択する必要がある。
また摺動性基材11及びプラスチック材からなる寸法保持層12については、接着剤や粘着剤との接着性を改良する為に、コロナ放電処理や、プラズマ処理、スパッタ処理等の表面改質処理を行ってもよい。
(実施例)
UHMWPE粉末(分子量500万、嵩密度0.47g/cm3、平均粒子径120μm)を、内径500mm、高さ500mmの金型に充填した。これを金属製耐圧容器に入れ、容器内を1000Paまで減圧した。この後、加熱された水蒸気を導入し、0.6MPa(6気圧)で160℃×5時間加熱した後、徐冷を行い円筒状の焼結多孔体を得た。この焼結多孔体を旋盤を用いて切削加工を行い、厚さ0.2mmのシートを得た。これを、摺動性基材とした。
UHMWPE粉末(分子量500万、嵩密度0.47g/cm3、平均粒子径120μm)を、内径500mm、高さ500mmの金型に充填した。これを金属製耐圧容器に入れ、容器内を1000Paまで減圧した。この後、加熱された水蒸気を導入し、0.6MPa(6気圧)で160℃×5時間加熱した後、徐冷を行い円筒状の焼結多孔体を得た。この焼結多孔体を旋盤を用いて切削加工を行い、厚さ0.2mmのシートを得た。これを、摺動性基材とした。
寸法保持層及び接着層(又は粘着層)として、両面テープ「No.5610」(日東電工株式会社製)を用いた。なお、この両面テープには、基材としてPETフィルムが用いられていた。この両面テープに用いられているPETフィルムの引張弾性率を、JIS K7127に準拠した方法で測定したところ、2.5GPaであった。引張弾性率の測定は、両面テープの粘着剤を予め除去した状態で行われた。すなわち、両面テープの基材フィルムの引張弾性率を測定した。具体的には、両面テープをトルエン中に4時間浸漬した後、ウエスにより両面テープの粘着剤層を除去し、その後テープを乾燥させる、という作業を2回行って、両面テープの基材フィルムを得た。
上記のように準備したUHMWPE多孔質膜と両面テープとを、60℃に加熱した一対のゴムロール間を0.5m/分の速度で通過させることによって、貼り合わせた。
上記方法によって得られた本実施例の摺動部材に対し、寸法安定性の評価を行った。評価方法は次のとおりである。まず、幅150mm×長さ20mのロール状シートを作製後、100mm×100mmの正方形50枚打抜き加工を行った。これらについて、打抜き直後の寸法及び熱処理(60℃、24時間)した後の寸法を測定した。表1に、長さ方向及び幅方向の寸法について、それぞれ、投影機(最小目盛0.01mm)による測定で得られた、寸法の平均値、最小値及び最大値を示す。なお、表1において、最小値及び最大値は、各々平均値からの差によって示されている。
(比較例1)
寸法保持層を設けず、接着層(又は粘着層)として両面テープ「No.500」(日東電工株式会社製)を用いた以外は、実施例と同様の方法で比較例1の摺動部材を作製した。この比較例1の摺動部材に対しても、実施例1と同様に、寸法安定性の評価を行った。その結果は、表1に示されている。
寸法保持層を設けず、接着層(又は粘着層)として両面テープ「No.500」(日東電工株式会社製)を用いた以外は、実施例と同様の方法で比較例1の摺動部材を作製した。この比較例1の摺動部材に対しても、実施例1と同様に、寸法安定性の評価を行った。その結果は、表1に示されている。
(比較例2)
熱ラミネート機を用い、実施例1と同様の方法で準備した摺動性基材に、ポリオレフィン系ホットメルト材である「アドマーVE300」(三井化学株式会社製)を寸法保持層として、130℃、120秒で熱ラミネートした。これに、さらに、接着層(又は粘着層)として両面テープ「No.500」(日東電工株式会社製)を貼り合わせた。なお、ここで用いた「アドマーVE300」の引張弾性率を、JIS K7127に準拠した方法で測定したところ、0.5GPaであった。この比較例2の摺動部材に対しても、実施例1と同様に、寸法安定性の評価を行った。その結果は、表1に示されている。
熱ラミネート機を用い、実施例1と同様の方法で準備した摺動性基材に、ポリオレフィン系ホットメルト材である「アドマーVE300」(三井化学株式会社製)を寸法保持層として、130℃、120秒で熱ラミネートした。これに、さらに、接着層(又は粘着層)として両面テープ「No.500」(日東電工株式会社製)を貼り合わせた。なお、ここで用いた「アドマーVE300」の引張弾性率を、JIS K7127に準拠した方法で測定したところ、0.5GPaであった。この比較例2の摺動部材に対しても、実施例1と同様に、寸法安定性の評価を行った。その結果は、表1に示されている。
表1に示す結果から、加工直後においては、各比較例の摺動部材と比較して、実施例の摺動部材の平均値が狙いとする寸法に近く、かつ最大値と最小値との差も小さいことが確認された。また、加熱処理により、実施例及び比較例のいずれの摺動部材にも寸法変化が見られるものの、実施例の摺動部材では、引張弾性率2GPa以上を満たす寸法保持層によって、基材の成膜段階や貼り合わせ段階における残留応力に起因する寸法変化が抑制されたため、寸法変化が一番少なく、寸法安定性に優れることが確認された。
以上の結果より、引張弾性率2GPa以上を満たす寸法保持層を設けることにより、薄型化を行った場合でも高い寸法精度で加工が可能であり、さらに経時に伴う寸法変化が小さい摺動部材が得られることが確認された。
本発明の摺動部材は寸法安定性に優れているので、より小型で複雑な形状でも、高い寸法精度で実現できる。これにより、本発明の摺動部材は、小型軽量化された画像形成装置や記録再生装置等の電子機器等のような、より高い寸法精度が要求される装置等にも、適用可能である。
1 摺動部材
11 摺動性基材
12 寸法保持層
13 接着層(粘着層)
11 摺動性基材
12 寸法保持層
13 接着層(粘着層)
Claims (2)
- シート状の摺動性基材と、前記摺動性基材の一主面と接合された寸法保持層と、前記寸法保持層上に設けられた接着層又は粘着層と、を備えており、
前記寸法保持層の引張弾性率が2GPa以上である、摺動部材。 - 前記摺動性基材が、超高分子量ポリエチレン多孔質膜からなる、請求項1に記載の摺動部材。
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