JP2001297478A - 対物レンズ駆動装置 - Google Patents
対物レンズ駆動装置Info
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- JP2001297478A JP2001297478A JP2000114859A JP2000114859A JP2001297478A JP 2001297478 A JP2001297478 A JP 2001297478A JP 2000114859 A JP2000114859 A JP 2000114859A JP 2000114859 A JP2000114859 A JP 2000114859A JP 2001297478 A JP2001297478 A JP 2001297478A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 シリコン樹脂等を用いたプロテクター手段
は、材料特性の面で緩衝作用には優れているが、外形・
組立精度面では±200μm程度の公差が必要である。
しかし、対物レンズの高NA化に伴うWDの短縮化が進
めば、上述した公差範囲を許容しなければならないプロ
テクター手段では実現できなくなる。 【解決手段】 非晶質炭素膜等からなる保護潤滑層を金
属板表面に製膜し、それが対物レンズの光記録媒体側端
面よりも突出するようにアウトサート成形等で位置決め
することにより、公差範囲を狭小化したプロテクター手
段が実現できる。
は、材料特性の面で緩衝作用には優れているが、外形・
組立精度面では±200μm程度の公差が必要である。
しかし、対物レンズの高NA化に伴うWDの短縮化が進
めば、上述した公差範囲を許容しなければならないプロ
テクター手段では実現できなくなる。 【解決手段】 非晶質炭素膜等からなる保護潤滑層を金
属板表面に製膜し、それが対物レンズの光記録媒体側端
面よりも突出するようにアウトサート成形等で位置決め
することにより、公差範囲を狭小化したプロテクター手
段が実現できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円盤状記録媒体に
光学的に情報を記録もしくは再生する装置の対物レンズ
駆動装置に関するものである。
光学的に情報を記録もしくは再生する装置の対物レンズ
駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】対物レンズ駆動装置は円盤状記録媒体
(以下、ディスクという)の情報記録面に対する対物レ
ンズの焦点ずれやディスクトラックに対する対物レンズ
の光軸ずれに対し、それらのずれを抑制するように対物
レンズをディスクに対して垂直な方向(以下、フォーカ
ス方向という)と、ディスクの半径方向(以下、トラッ
キング方向という)との2軸方向に制御駆動するもので
ある。近年、ディスク情報の高密度化やディスク回転数
の高速化にともない、上記制御性能の高精度化が必要と
なり、対物レンズ駆動装置の動特性における周波数帯域
の広域化、不要共振等の低減などが要求されている。
(以下、ディスクという)の情報記録面に対する対物レ
ンズの焦点ずれやディスクトラックに対する対物レンズ
の光軸ずれに対し、それらのずれを抑制するように対物
レンズをディスクに対して垂直な方向(以下、フォーカ
ス方向という)と、ディスクの半径方向(以下、トラッ
キング方向という)との2軸方向に制御駆動するもので
ある。近年、ディスク情報の高密度化やディスク回転数
の高速化にともない、上記制御性能の高精度化が必要と
なり、対物レンズ駆動装置の動特性における周波数帯域
の広域化、不要共振等の低減などが要求されている。
【0003】一方、ドライブ装置の小型化、特に薄型化
に対する必要性もまた高まっており、対物レンズ駆動装
置を含めた光ヘッドにおいては、対物レンズの動作距離
(Working Distance 以下、WDという)の短縮化
や、ディスクとレンズホルダとの機械的空隙の削減など
の薄型化に対する取り組みがなされている。ところが、
ディスクの面振れ量等は規格値(例えばCD規格は±
0.5mm)であるから、対物レンズWDの短縮化を進
めていくと対物レンズもしくはレンズホルダとディスク
との衝突という状況が生じ、衝突に伴うディスクの傷付
きなどの問題に対する対策手段が必要となる。
に対する必要性もまた高まっており、対物レンズ駆動装
置を含めた光ヘッドにおいては、対物レンズの動作距離
(Working Distance 以下、WDという)の短縮化
や、ディスクとレンズホルダとの機械的空隙の削減など
の薄型化に対する取り組みがなされている。ところが、
ディスクの面振れ量等は規格値(例えばCD規格は±
0.5mm)であるから、対物レンズWDの短縮化を進
めていくと対物レンズもしくはレンズホルダとディスク
との衝突という状況が生じ、衝突に伴うディスクの傷付
きなどの問題に対する対策手段が必要となる。
【0004】このような要求に応えるために従来の対物
レンズ駆動装置では、特開平11−312322号公報
に開示されているように、衝突に対するプロテクター手
段が提案されている。以下、従来の対物レンズ駆動装置
(特開平11−312322号)について図面を参照し
ながら説明する。図3は従来の対物レンズ駆動装置の構
成を示す分解斜視図である。
レンズ駆動装置では、特開平11−312322号公報
に開示されているように、衝突に対するプロテクター手
段が提案されている。以下、従来の対物レンズ駆動装置
(特開平11−312322号)について図面を参照し
ながら説明する。図3は従来の対物レンズ駆動装置の構
成を示す分解斜視図である。
【0005】図3において、101は対物レンズ、10
2はレンズホルダ、103はフォーカスコイル、104
a、104bはトラッキングコイル、105a、105
bはコイル基板である。レンズホルダ102には対物レ
ンズ101、コイル基板105a、105bがそれらの
所望の位置に固着されている。さらに、レンズホルダ1
02には、フォーカスコイル103と、トラッキングコ
イル104a、104bとが直接巻回されており、各コ
イルのリード端子はコイル基板105a、105b上に
形成された回路パターンのランド部に半田固定されてい
る。以下、レンズホルダ102および上述した部品で構
成されたものを可動部とする。
2はレンズホルダ、103はフォーカスコイル、104
a、104bはトラッキングコイル、105a、105
bはコイル基板である。レンズホルダ102には対物レ
ンズ101、コイル基板105a、105bがそれらの
所望の位置に固着されている。さらに、レンズホルダ1
02には、フォーカスコイル103と、トラッキングコ
イル104a、104bとが直接巻回されており、各コ
イルのリード端子はコイル基板105a、105b上に
形成された回路パターンのランド部に半田固定されてい
る。以下、レンズホルダ102および上述した部品で構
成されたものを可動部とする。
【0006】107はホルダー基板、109はサスペン
ションホルダである。ホルダー基板107にはコイル基
板105a、105bと同様に回路パターンおよびラン
ド部が形成されている。サスペンションホルダー109
と、ホルダー基板107は、取付ネジ115によって、
後述するバックヨーク112bに固定されている。10
6a、106b、106c、106dは金属線バネであ
り、それらの一端は可動部のコイル基板105a、10
5bのランド部に、他端はホルダー基板107のランド
部にそれぞれ半田付け固定されており、可動部をフォー
カス方向Fとトラッキング方向Tへ移動可能に弾性支持
されている。ホルダー基板107の端子(図示せず)に
印可された駆動電流は金属線バネ106a〜106dを
介してフォーカスコイル103およびトラッキングコイ
ル104a、104bに供給される。
ションホルダである。ホルダー基板107にはコイル基
板105a、105bと同様に回路パターンおよびラン
ド部が形成されている。サスペンションホルダー109
と、ホルダー基板107は、取付ネジ115によって、
後述するバックヨーク112bに固定されている。10
6a、106b、106c、106dは金属線バネであ
り、それらの一端は可動部のコイル基板105a、10
5bのランド部に、他端はホルダー基板107のランド
部にそれぞれ半田付け固定されており、可動部をフォー
カス方向Fとトラッキング方向Tへ移動可能に弾性支持
されている。ホルダー基板107の端子(図示せず)に
印可された駆動電流は金属線バネ106a〜106dを
介してフォーカスコイル103およびトラッキングコイ
ル104a、104bに供給される。
【0007】ディスク116に対し平行な面を有するベ
ース部112aと、このベース部112aからディスク
116側に凸となるよう、かつディスク116に対し垂
直に配置した板状のバックヨーク112b、112cと
が一体に形成され、アクチュエータベースを構成してい
る。バックヨーク112b、112cには、それぞれマ
グネット113a、113bが固着されており、その磁
界方向は互いのN極が対向する方向である。そして、マ
グネット113a、113bとバックヨーク112b、
112cとで形成された磁気回路の磁気ギャップにはフ
ォーカスコイル103の一部と、トラッキングコイル1
04の一部が配置されている。そして、磁気ギャップ内
の磁界と各コイルに通電された駆動電流とで発生する電
磁力によって可動部はフォーカス方向Fとトラッキング
方向Tとに駆動される。114はシールドヨークであ
り、外部からの磁気の影響を遮断する。
ース部112aと、このベース部112aからディスク
116側に凸となるよう、かつディスク116に対し垂
直に配置した板状のバックヨーク112b、112cと
が一体に形成され、アクチュエータベースを構成してい
る。バックヨーク112b、112cには、それぞれマ
グネット113a、113bが固着されており、その磁
界方向は互いのN極が対向する方向である。そして、マ
グネット113a、113bとバックヨーク112b、
112cとで形成された磁気回路の磁気ギャップにはフ
ォーカスコイル103の一部と、トラッキングコイル1
04の一部が配置されている。そして、磁気ギャップ内
の磁界と各コイルに通電された駆動電流とで発生する電
磁力によって可動部はフォーカス方向Fとトラッキング
方向Tとに駆動される。114はシールドヨークであ
り、外部からの磁気の影響を遮断する。
【0008】110はプロテクターであり、対物レンズ
101を覆い、かつ可動部からディスク116方向へ最
も突出するようにレンズホルダ102の上部に接着剤1
11で固着されている。
101を覆い、かつ可動部からディスク116方向へ最
も突出するようにレンズホルダ102の上部に接着剤1
11で固着されている。
【0009】以下に、プロテクター110の動作につい
て説明する。可動部がフォーカス方向Fの誤動作等でデ
ィスク116に異常接近した場合には、可動部からディ
スク116側に最も突出したプロテクター110のみが
ディスク116に衝突し、ディスク116と対物レンズ
101との衝突を防止している。また、プロテクター1
10はシリコンゴム等の材質で構成されており、衝突時
のディスク116に対する傷付け等を回避している。
て説明する。可動部がフォーカス方向Fの誤動作等でデ
ィスク116に異常接近した場合には、可動部からディ
スク116側に最も突出したプロテクター110のみが
ディスク116に衝突し、ディスク116と対物レンズ
101との衝突を防止している。また、プロテクター1
10はシリコンゴム等の材質で構成されており、衝突時
のディスク116に対する傷付け等を回避している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成からなる従来の対物レンズ駆動装置では、シリコンゴ
ムで形成されたプロテクターを接着剤でレンズホルダに
固着している。確かにプロテクターをシリコンゴムやP
OM樹脂等で形成することは、ディスクの傷付き防止の
観点から適切であるが、その反面、外形・組立精度面に
おいて100〜300μm程度の公差を許容しなければ
ならない。さらに、衝突時の変形量も100μm程度は
見積もらなければならない。
成からなる従来の対物レンズ駆動装置では、シリコンゴ
ムで形成されたプロテクターを接着剤でレンズホルダに
固着している。確かにプロテクターをシリコンゴムやP
OM樹脂等で形成することは、ディスクの傷付き防止の
観点から適切であるが、その反面、外形・組立精度面に
おいて100〜300μm程度の公差を許容しなければ
ならない。さらに、衝突時の変形量も100μm程度は
見積もらなければならない。
【0011】従って、高密度化の要求が高まり、対物レ
ンズの高NA化に伴うWDの短縮化が進めば、上述した
外形・組立精度の公差や変形量を許容しなければならな
いプロテクター手段では適応できなくなるという問題点
がある。
ンズの高NA化に伴うWDの短縮化が進めば、上述した
外形・組立精度の公差や変形量を許容しなければならな
いプロテクター手段では適応できなくなるという問題点
がある。
【0012】本発明はこのような従来の対物レンズ駆動
装置の有する上記課題に鑑み、傷付きを防止し、かつ外
形精度を確保したプロテクター手段を有した対物レンズ
駆動装置を提供することを目的とするものである。
装置の有する上記課題に鑑み、傷付きを防止し、かつ外
形精度を確保したプロテクター手段を有した対物レンズ
駆動装置を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の対物レンズ駆動装置は、以下のような構成を
有している。
に本発明の対物レンズ駆動装置は、以下のような構成を
有している。
【0014】保護手段は対物レンズの光記録媒体側端面
よりも突出してレンズホルダに設けられた保護潤滑層で
あるという構成を有している。
よりも突出してレンズホルダに設けられた保護潤滑層で
あるという構成を有している。
【0015】また、上記保護潤滑層は非晶質炭素膜で形
成されている。
成されている。
【0016】また、上記保護潤滑層はポリイミド材料で
形成されている。
形成されている。
【0017】また、保護手段は光記録媒体側に凸面を有
した弾性金属板と、弾性金属板の光記録媒体に対向した
面に形成された保護潤滑層であるという構成を有してい
る。
した弾性金属板と、弾性金属板の光記録媒体に対向した
面に形成された保護潤滑層であるという構成を有してい
る。
【0018】また、弾性金属板はレンズホルダに一体成
形された構成を有している。
形された構成を有している。
【0019】また、上記弾性金属板の衝突力による対物
レンズの光軸方向の変形量は対物レンズの光学的作動距
離よりも小さいという構成を有している。
レンズの光軸方向の変形量は対物レンズの光学的作動距
離よりも小さいという構成を有している。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。図1は本発明の実施の
形態における対物レンズ駆動装置の全体構成を示す分解
斜視図である。図1において、1は対物レンズ、2はレ
ンズホルダ、3はフォーカスコイル、4a、4bはトラ
ッキングコイル、5a、5b(図示せず)はコイル基板
である。レンズホルダ2には対物レンズ1、コイル基板
5a、5b、フォーカスコイル3、トラッキングコイル
4a、4bがそれぞれ所望の位置に固着されている。ま
た、各コイルのリード端子はコイル基板5a、5b上に
形成された回路パターンのランド部に半田固定されてい
る。10は非晶質炭素膜、11はレンズホルダにアウト
サート成形された金属板である。非晶質炭素膜10はイ
オンプレーティング法などによって金属板11に製膜さ
れており、プロテクターを構成している。ここで、レン
ズホルダ2および上述した部品で構成されたものを以下
では、可動部とする。
て図面を参照しながら説明する。図1は本発明の実施の
形態における対物レンズ駆動装置の全体構成を示す分解
斜視図である。図1において、1は対物レンズ、2はレ
ンズホルダ、3はフォーカスコイル、4a、4bはトラ
ッキングコイル、5a、5b(図示せず)はコイル基板
である。レンズホルダ2には対物レンズ1、コイル基板
5a、5b、フォーカスコイル3、トラッキングコイル
4a、4bがそれぞれ所望の位置に固着されている。ま
た、各コイルのリード端子はコイル基板5a、5b上に
形成された回路パターンのランド部に半田固定されてい
る。10は非晶質炭素膜、11はレンズホルダにアウト
サート成形された金属板である。非晶質炭素膜10はイ
オンプレーティング法などによって金属板11に製膜さ
れており、プロテクターを構成している。ここで、レン
ズホルダ2および上述した部品で構成されたものを以下
では、可動部とする。
【0021】7はホルダー基板、9はサスペンションホ
ルダ、14はアクチュエータフレキ、15は取り付けネ
ジである。ホルダー基板7にはコイル基板5と同様に回
路パターンおよびランド部が形成されており、その所望
のランド部にアクチュエータフレキ14のランド部が半
田固定されている。アクチュエータフレキ14が取り付
けられたホルダー基板7とサスペンションホルダ9は、
後述する固定部12cに取り付けネジ15で固定されて
いる。
ルダ、14はアクチュエータフレキ、15は取り付けネ
ジである。ホルダー基板7にはコイル基板5と同様に回
路パターンおよびランド部が形成されており、その所望
のランド部にアクチュエータフレキ14のランド部が半
田固定されている。アクチュエータフレキ14が取り付
けられたホルダー基板7とサスペンションホルダ9は、
後述する固定部12cに取り付けネジ15で固定されて
いる。
【0022】6a、6b、6c、6dは金属線バネであ
り、それらの一端は可動部のコイル基板5a、5bのラ
ンド部に、他端はホルダー基板7のランド部にそれぞれ
半田固定されている。それらは可動部をフォーカス方向
Fとトラッキング方向Tへ移動可能なように弾性支持し
ている。ホルダー基板7の端子(図示せず)に印可され
た駆動電流は金属線バネ6a〜6dを介してフォーカス
コイル3およびトラッキングコイル4a、4bに供給さ
れる。8はシリコン系のゲルであり、サスペンションホ
ルダ9に設けた容器内に充填されており、金属線バネ6
a〜6dの動きをその粘性抵抗で制動し、それらに弾性
支持された可動部の共振等の振動特性を抑制する。
り、それらの一端は可動部のコイル基板5a、5bのラ
ンド部に、他端はホルダー基板7のランド部にそれぞれ
半田固定されている。それらは可動部をフォーカス方向
Fとトラッキング方向Tへ移動可能なように弾性支持し
ている。ホルダー基板7の端子(図示せず)に印可され
た駆動電流は金属線バネ6a〜6dを介してフォーカス
コイル3およびトラッキングコイル4a、4bに供給さ
れる。8はシリコン系のゲルであり、サスペンションホ
ルダ9に設けた容器内に充填されており、金属線バネ6
a〜6dの動きをその粘性抵抗で制動し、それらに弾性
支持された可動部の共振等の振動特性を抑制する。
【0023】12はアクチュエータベースであり、ディ
スク16に対して垂直かつ互いに平行な面を有した板状
のバックヨーク12a、12b、および固定部12cが
折り曲げ加工等で形成されている。バックヨーク12
a、12bには、それぞれマグネット13a、13bが
固着され磁気回路を形成しており、その磁界方向は各マ
グネットの異極が対向する方向である。そして、その磁
気回路の磁気ギャップにはフォーカスコイル3の一部
と、トラッキングコイル4a、4bの一部が所望の空隙
を介して配置されている。そして、磁気ギャップ内の磁
界と各コイルに通電された駆動電流とで発生する電磁力
によって可動部はフォーカス方向Fとトラッキング方向
Tとに駆動される。
スク16に対して垂直かつ互いに平行な面を有した板状
のバックヨーク12a、12b、および固定部12cが
折り曲げ加工等で形成されている。バックヨーク12
a、12bには、それぞれマグネット13a、13bが
固着され磁気回路を形成しており、その磁界方向は各マ
グネットの異極が対向する方向である。そして、その磁
気回路の磁気ギャップにはフォーカスコイル3の一部
と、トラッキングコイル4a、4bの一部が所望の空隙
を介して配置されている。そして、磁気ギャップ内の磁
界と各コイルに通電された駆動電流とで発生する電磁力
によって可動部はフォーカス方向Fとトラッキング方向
Tとに駆動される。
【0024】以下に、非晶質炭素膜10と金属板11で
構成されたプロテクターについて図2を用いて説明す
る。図2(a)は図1で示したプロテクター部の部分斜
視図、図2(b)はプロテクター部の記号を定義する部
分側面図である。図1の説明で述べたように、金属板1
1には厚さ10数μm程度の非晶質炭素膜10がイオン
プレーティング法などによって製膜されいる。記号dは
対物レンズ1の上端面と非晶質炭素膜10が製膜された
金属板11の上端面との高さ方向の差、すなわちプロテ
クターの突出量である。
構成されたプロテクターについて図2を用いて説明す
る。図2(a)は図1で示したプロテクター部の部分斜
視図、図2(b)はプロテクター部の記号を定義する部
分側面図である。図1の説明で述べたように、金属板1
1には厚さ10数μm程度の非晶質炭素膜10がイオン
プレーティング法などによって製膜されいる。記号dは
対物レンズ1の上端面と非晶質炭素膜10が製膜された
金属板11の上端面との高さ方向の差、すなわちプロテ
クターの突出量である。
【0025】プロテクターに必要な機能は、 (1)ディスク16と対物レンズ1との直接衝突を防止
すること (2)ディスク16に傷などをつけないこと など、大別すると2つの機能が必要である。
すること (2)ディスク16に傷などをつけないこと など、大別すると2つの機能が必要である。
【0026】まず、要求機能(1)について説明する。
ここで、図2(b)に示したように、対物レンズ1のW
Dをw、プロテクターの外形・組立精度や変形量を踏ま
えた突出量dの公差を±e、対物レンズ1が合焦点位置
にあるときにディスク16とプロテクター上端部との空
隙をfとすると、下記関係式を満足しなければならな
い。
ここで、図2(b)に示したように、対物レンズ1のW
Dをw、プロテクターの外形・組立精度や変形量を踏ま
えた突出量dの公差を±e、対物レンズ1が合焦点位置
にあるときにディスク16とプロテクター上端部との空
隙をfとすると、下記関係式を満足しなければならな
い。
【0027】 d−e>0 ・・・・・(式1) d+e<w−f ・・・・・(式2) 式(1)は対物レンズ1に対して、プロテクターが必ず
突出していること、すなわち、ディスク16と対物レン
ズ1とが直接衝突しないための条件式である。式(2)
は対物レンズ1が合焦点位置(通常動作位置)であって
もプロテクターがディスク16に接触しないための条件
式である。すなわち、公差eの狭小化は、対物レンズ1
におけるWDの短縮化に対して有効な要因であることを
上式(1)〜(2)は示している。
突出していること、すなわち、ディスク16と対物レン
ズ1とが直接衝突しないための条件式である。式(2)
は対物レンズ1が合焦点位置(通常動作位置)であって
もプロテクターがディスク16に接触しないための条件
式である。すなわち、公差eの狭小化は、対物レンズ1
におけるWDの短縮化に対して有効な要因であることを
上式(1)〜(2)は示している。
【0028】本発明によれば、厚さ10数μmの非晶質
炭素膜10の厚さ公差は数μm以下であり、また、非晶
質炭素膜10が製膜された金属板11のレンズホルダ2
へのアウトサート成形の精度公差は20μm程度である
ので、上述した突出量dの公差eを50μm程度に狭小
化することが可能となる。
炭素膜10の厚さ公差は数μm以下であり、また、非晶
質炭素膜10が製膜された金属板11のレンズホルダ2
へのアウトサート成形の精度公差は20μm程度である
ので、上述した突出量dの公差eを50μm程度に狭小
化することが可能となる。
【0029】次に、要求機能(2)について説明する。
非晶質炭素膜10は非晶質構造であり、自己潤滑性、耐
容着性および表面精度に優れており、その組成構造を設
計することにより、マイクロビッカース硬度30000
〜50000N/mm程度の高硬度な保護膜も製膜でき
る。また、非晶質炭素膜10はイオンプレーティング法
によって金属板11に強い吸着能力で製膜できる。この
ように、高硬度で表面強度の高い非晶質炭素膜10は、
摩擦係数が小さいため、衝突によるディスク16との接
触面圧と両者間の摩擦係数に比例した摩擦力も小さくな
る。
非晶質炭素膜10は非晶質構造であり、自己潤滑性、耐
容着性および表面精度に優れており、その組成構造を設
計することにより、マイクロビッカース硬度30000
〜50000N/mm程度の高硬度な保護膜も製膜でき
る。また、非晶質炭素膜10はイオンプレーティング法
によって金属板11に強い吸着能力で製膜できる。この
ように、高硬度で表面強度の高い非晶質炭素膜10は、
摩擦係数が小さいため、衝突によるディスク16との接
触面圧と両者間の摩擦係数に比例した摩擦力も小さくな
る。
【0030】従って、両者間の摩擦力に起因したせん断
力がディスク16のせん断方向の表面張力よりも小さく
なるように、非晶質炭素膜10の組成構造を設定するこ
とで、衝突によるディスク16の傷付き等を防止でき
る。
力がディスク16のせん断方向の表面張力よりも小さく
なるように、非晶質炭素膜10の組成構造を設定するこ
とで、衝突によるディスク16の傷付き等を防止でき
る。
【0031】本発明によれば、非晶質炭素膜10などを
保護潤滑層として用いているので、ディスク16との衝
突による傷付きを防止することが可能となる。
保護潤滑層として用いているので、ディスク16との衝
突による傷付きを防止することが可能となる。
【0032】なお、本実施の形態では保護潤滑層を非晶
質炭素膜としたが、それに替えてポリイミド材料を保護
潤滑層としても同様の効果が得られる。
質炭素膜としたが、それに替えてポリイミド材料を保護
潤滑層としても同様の効果が得られる。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、低摩擦係
数、高硬度かつ厚さ精度に優れた非晶質炭素膜や、ポリ
イミド材料を保護潤滑層とし、摩擦係数を低減すること
で衝突による傷付きが防止できる。
数、高硬度かつ厚さ精度に優れた非晶質炭素膜や、ポリ
イミド材料を保護潤滑層とし、摩擦係数を低減すること
で衝突による傷付きが防止できる。
【0034】また、上述した保護潤滑層を弾性金属板に
施し、その弾性金属板をレンズホルダの所望の位置にア
ウトサート成形等で配置することで、高精度な位置決め
が可能となるので、WDの小さい対物レンズに適応した
プロテクター手段を実現することができる。
施し、その弾性金属板をレンズホルダの所望の位置にア
ウトサート成形等で配置することで、高精度な位置決め
が可能となるので、WDの小さい対物レンズに適応した
プロテクター手段を実現することができる。
【図1】本発明の実施の形態における対物レンズ駆動装
置の全体構成を示す分解斜視図
置の全体構成を示す分解斜視図
【図2】(a)はプロテクター部の部分斜視図 (b)はプロテクター部の部分側面図
【図3】従来の対物レンズ駆動装置の構成を示す分解斜
視図
視図
1,101 対物レンズ 2,102 レンズホルダ 3,103 フォーカスコイル 4a〜4b,104a〜104b トラッキングコイル 5a〜5b,105a〜105b コイル基板 6a〜6d,106a〜106d 金属線バネ 7,107,ホルダー基板 8 シリコンゲル 9,109 サスペンションホルダ 10 非晶質炭素膜 11 金属板 110 プロテクター 111 接着剤 12,112 アクチュエータベース 12a〜12b,112b〜112c バックヨーク 12c 固定部 112a ベース部 13a〜13b,113a〜113b マグネット 14 アクチュエータフレキ 114 シールドヨーク 15,115 取付けネジ 16,116 ディスク T トラッキング方向 F フォーカス方向 d 突出量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 寛 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 太田 威夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5D118 AA28 BA01 DC03 EA02 EB13 EC04 EC07 FA25 5D119 AA02 AA31 BA01 JA44 JC03 JC05 JC06 MA07 MA14
Claims (6)
- 【請求項1】光記録媒体の情報記録面に光を合焦させる
対物レンズと、前記対物レンズを保持するレンズホルダ
と、前記光記録媒体と前記対物レンズとの直接衝突や傷
付きを回避する保護手段と、基台と、前記基台に対して
前記レンズホルダを少なくとも前記対物レンズの光軸に
略平行な方向へ移動可能とする支持手段と駆動手段とを
備えた対物レンズ駆動装置において、前記保護手段は前
記対物レンズの前記光記録媒体側端面よりも突出して前
記レンズホルダに設けられた保護潤滑層であることを特
徴とする対物レンズ駆動装置。 - 【請求項2】保護潤滑層は非晶質炭素膜であることを特
徴とする請求項1記載の対物レンズ駆動装置。 - 【請求項3】保護潤滑層はポリイミド材料であることを
特徴とする請求項1記載の対物レンズ駆動装置。 - 【請求項4】光記録媒体の情報記録面に光を合焦させる
対物レンズと、前記対物レンズを保持するレンズホルダ
と、前記光記録媒体と前記対物レンズとの直接衝突や傷
付きを回避する保護手段と、基台と、前記基台に対して
前記レンズホルダを少なくとも前記対物レンズの光軸に
略平行な方向へ移動可能とする支持手段と駆動手段とを
備えた対物レンズ駆動装置において、前記保護手段は前
記光記録媒体側に凸面を有した弾性金属板と、前記弾性
金属板の前記光記録媒体に対向した面に形成された保護
潤滑層であることを特徴とする対物レンズ駆動装置。 - 【請求項5】弾性金属板は前記レンズホルダに一体成形
されたことを特徴とする請求項4記載の対物レンズ駆動
装置。 - 【請求項6】弾性金属板の衝突力による前記対物レンズ
の光軸方向の変形量は前記対物レンズの光学的作動距離
よりも小さいことを特徴とする請求項4記載の対物レン
ズ駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000114859A JP2001297478A (ja) | 2000-04-17 | 2000-04-17 | 対物レンズ駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000114859A JP2001297478A (ja) | 2000-04-17 | 2000-04-17 | 対物レンズ駆動装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001297478A true JP2001297478A (ja) | 2001-10-26 |
Family
ID=18626593
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000114859A Pending JP2001297478A (ja) | 2000-04-17 | 2000-04-17 | 対物レンズ駆動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001297478A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6999401B2 (en) | 2002-03-15 | 2006-02-14 | Ntn Corporation | Pickup device for optical disc and objective lens protective member |
WO2006098361A1 (ja) * | 2005-03-17 | 2006-09-21 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | 光ピックアップ装置および光ディスク装置 |
JP2007157231A (ja) * | 2005-12-05 | 2007-06-21 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | ディスク装置 |
EP2178085A1 (en) | 2008-10-14 | 2010-04-21 | Funai Electric Co., Ltd. | Optical pickup device |
US7710846B2 (en) | 2006-03-29 | 2010-05-04 | Nitto Denko Corporation | Protection member and optical pickup device using the same |
EP2221814A2 (en) | 2009-02-18 | 2010-08-25 | Funai Electric Co., Ltd. | Objective lens actuator |
-
2000
- 2000-04-17 JP JP2000114859A patent/JP2001297478A/ja active Pending
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EP2221814A2 (en) | 2009-02-18 | 2010-08-25 | Funai Electric Co., Ltd. | Objective lens actuator |
US8098563B2 (en) | 2009-02-18 | 2012-01-17 | Funai Electric Co., Ltd. | Objective lens actuator |
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