JP3392187B2 - 光学系支持装置に用いるバネ部材の製造方法 - Google Patents

光学系支持装置に用いるバネ部材の製造方法

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JP3392187B2 JP19134793A JP19134793A JP3392187B2 JP 3392187 B2 JP3392187 B2 JP 3392187B2 JP 19134793 A JP19134793 A JP 19134793A JP 19134793 A JP19134793 A JP 19134793A JP 3392187 B2 JP3392187 B2 JP 3392187B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、光ディスク装置に組込
まれる対物レンズ支持装置等の光学系支持装置に用いる
バネ部材の製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】光学系支持装置としては、例えば図13
に示した装置が特開平2−278529号公報に開示さ
れている。ここで開示されている対物レンズを移動可能
に支持する支持部100は、左右の支持部材101,1
02を一体化したごとき形状に形成されている。すなわ
ち、両側の支持部材101,102と後側の支持部材1
03と103間を接続するように連結板部104が一体
に形成されており、1枚の板バネ状に構成されている支
持部100は、対物レンズ105を有するボビン106
を支持する4本のアーム部107,107及び108,
108とこれらのアーム部を、連結板部104が一体に
連結する構成となっている。 【0003】この支持部100の成形・加工工程を説明
すると、先ず、この支持部100の材料となる板バネを
1枚の金属薄板を打ち抜いて複数枚同時に形成する。次
に、板バネを金属薄板より取り出し、この板バネのアー
ム部107及び108の部分を直角に折り曲げるととも
に突片109を折り曲げ、その後中央の連結板部104
に対しその両側の支持部材101及び102を直角に折
り曲げるという一連の作業により行う。 【0004】なお、この支持部100に対するボビン1
06の固定構造及び支持部100の固定基台110に対
する固定構造は周知のものと同様である。すなわち、支
持部100の両支持部材101,102の前端に穿設さ
れた孔111にボビン106の側部に突設された突起1
12を嵌合してその頭部をかしめ、また両支持部材10
1及び102の後端に穿設された孔113と固定基台1
10の側部に穿設された孔114を連通させ、そこに固
定部材115の突起116をはめ込んで固着する。 【0005】次に、対物レンズ駆動装置は、トラッキン
グコイル117に所定のトラッキング電流が供給される
と、ボビン106は支持部材100の両支持部101及
び102が水平方向に平行に撓むことにより対物レンズ
105の光軸と直交する方向に駆動されてトラッキング
動作が行われ、またフォーカスコイル118に所定のフ
ォーカス電流が供給されると、ボビン106は両支持部
101及び102のアーム部107,107及び10
8,108が平行に撓むことにより対物レンズ105の
光軸と平行な方向に駆動されてフォーカシング動作が行
われる。 【0006】上記の光学系支持装置等においては、対物
レンズを移動可能に支持する支持バネの振動を抑制する
ためにダンピング部材をその支持バネに付けなければな
らない。そして、特開昭61−264529号公報に
は、図14に示すような支持バネが開示されている。こ
こでは2枚の板バネ用素材119a,119bの間にダ
ンパー材120を挟持し、先ず板バネ用素材をエッチン
グ加工し、エッチング加工により露出したダンパー材を
溶断して支持バネを形成している。このようにして形成
された拘束板を有するいわゆる拘束型のダンパーは、振
動抑制効果の大きいことが知られている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
拘束型のダンパーを前記特開平2−278529に開示
されているような折り曲げた板バネに用いると、2枚の
板バネ用素材間にダンパー材を挟持した板バネを折り曲
げることになる。すると、図15に示すようにθ=90
°の折り曲げ部を形成した場合、ダンパー材120の両
面の動きが2枚の板バネ用素材119a,119bによ
って拘束される。つまり板バネ用素材119bは、板バ
ネ用素材119aの板厚t1とダンパー材120の板厚
t2分外側に位置し折り曲げ前は、板バネ用素材119
a,119bの長さL1とL2が同じ所ではダンパー材
120は変形を受けない。しかしこれを図15のように
折り曲げると、板バネ用素材119a,119bの端面
のずれΔLは、ほぼΔL=t1+t2になる。このずれ
のために、ダンパー材120は変形を受けた状態となる
のである。 【0008】このために板バネの折り曲げ部のスプリン
グバックが大きくなりやすく、図のA方向つまりθが大
の方向に変形しやすい。したがって、初期の曲げ加工精
度が悪い、また経時変化が大きいといった不具合が生じ
る。また、光ディスク装置の対物レンズ支持装置等に適
用した場合には、対物レンズの初期の位置精度、傾き精
度が悪い、さらにフォーカス方向又はトラッキング方向
に撓む部分が傾き、その撓み方向の剛性が変化してしま
うという不具合がある。また、経時的に対物レンズが傾
きやすくなり振動特性が劣化しやすいという不具合があ
る。 【0009】本発明は、以上の不具合を解決すべく提案
されるもので、折り曲げ精度がよく、経時的に変化する
ことが少ない光学系支持装置に用いるバネ部材の製造方
法を提供することを目的としたものである。 【0010】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、少なくとも一部に折り曲げ形成部を有し、一端を
光学系を保持する可動部に固着し、他端を固定部に固着
して前記可動部を所定方向に移動可能に支持する光学系
支持装置に用いるバネ部材の製造方法において、第1の
バネ材と第2のバネ材とをダンピング材を挟んで積層す
る工程と、前記第2のバネ材の一部をカット又は除去す
る工程と、前記カット部又は除去部を折り曲げ個所とし
て前記第1のバネ材を折り曲げる工程とを有することを
特徴とするものである。 【0011】 【作用】以上のごとく、第1のバネ材と第2のバネ材と
をダンピング材を挟んで積層して、第2のバネ材の一部
をカット又は除去し、そのカット部又は除去部を折り曲
げ個所として第1のバネ材を折り曲げてバネ部材を製造
するので、折り曲げ部の精度の向上が図れると共に、経
時変化も小さくすることが可能となる。 【0012】 【実施例】以下、図面にしたがい本発明の実施例を詳細
に説明していく。図1〜図4は、本発明に従って製造し
たバネ部材を用いる光学系支持装置を組み込んだ光記録
再生装置を示したもので、このうち図1は部分分解斜視
図、図2は上面図、図3は断面図、図4は光学系支持装
置の斜視図、さらに図5〜9はバネ部材の加工工程図を
示したものである。図2に示すように、デッキベース1
上にディスク2を回転させるスピンドルモータ3が固定
され、ディスク2は開口部4aを有するカートリッジ4
中に回転可能に保持されている(図3)。 【0013】図1〜図3に示すように、可動部5はディ
スク2の半径方向であるX方向に移動可能に支持されて
いる。この可動部5は摩擦係数が小さく、摺動特性のよ
いテフロン及びカーボンファイバー入りの液晶ポリマー
で成形されたキャリッジ6が基体として構成されてい
る。このキャリッジ6のY(−)側には、Y(−)方向
の突出部6a,6bが形成されこれら突出部6a,6b
は、ガイドレール7とのスライド面6a−1とストッパ
面6b−1を有する(図1、図3)。そして、スライド
面6a−1は、XY面に平行でデッキベース1上にビス
8にて固定されたガイドレール7の上方に当接し摺動す
るようになっている(図2)。 【0014】上記ストッパ面6b−1は、ガイドレール
7に対して0.05mm程度のわずかの隙間を有して下
側に位置している(図3)。また、2つの突出部6a,
6bは、Z方向から見て重ならないようにX方向にずれ
て位置している(図1、図2)。また、キャリッジ6の
Y(+)方向には、X方向に離間して2つの突出部6c
が形成され、これら突出部6cはガイドレール10の上
側に当接するように40°傾いたスライド面6c−1,
6c−2を有する(図1、図3)。さらに、2つの突出
部6cのX方向内側には2つの突出部6dがガイドレー
ル10の下側に形成され、それらはガイドレール10に
対して0.05mm程度のわずかの隙間を介してストッ
パ面6d−1を有する(図3)。さらに、4つの突出部
6c,6c,6d,6dは、Z方向から見て重ならない
ようにX方向にずれて位置している(図2)。 【0015】また、キャリッジ6のY方向両側には図1
に示すような凹部6eが形成され、そこに四角柱状に巻
回したコイル12が接着固定されている。そして、Y
(−)側のコイル12中にはセンターヨーク13が配設
され、さらにそのセンターヨーク13のZ(+)側に磁
気ギャップを形成するようにZ方向に着磁されたマグネ
ット14が、Z(+)側にコイル12の1辺を挟んで位
置している(図3)。このマグネット14は、サイドヨ
ーク15の下側に固定され、サイドヨーク15と前記セ
ンターヨーク13はX方向両端で、ヨーク16を介して
連結されている(図1)。さらにサイドヨーク15のY
(+)側側面には、Y方向に着磁されたマグネット17
が固定されており、これらで磁気回路18が構成されて
いる(図3)。 【0016】また、Y(+)側のコイル12の周辺にも
同様に、センターヨーク19、ヨーク20、サイドヨー
ク21、マグネット22、マグネット23が配設されて
磁気回路24が構成されている(図1、図3)。なお、
マグネット14と22、マグネット17と23は各々同
極が向かい合うように配置されている(図3)。さら
に、磁気回路18,24は、4本のビス25によってデ
ッキベース1上に固定されている(図2)。 【0017】また、図1に示すようにキャリッジ6の中
央にはミラー26が固着され、可動部5のX(+)側に
位置する光源(図示せず)からの光を反射し、対物レン
ズ27を介してディスク2に焦点を結ばせるようになっ
ている。上記対物レンズ27は光学系支持装置28によ
り、後述するようにX及びZ方向に移動可能に支持駆動
される。さらに対物レンズ27は、ホルダー29の中央
に固定され、ホルダー29のY方向両側には、四角柱状
に巻回されたフォーカスコイル30の一側面が固着され
ている。そのフォーカスコイル30のX(−)方向の側
面にはロの字状に巻回されたトラッキングコイル31が
固着されている。なお、フォーカスコイル30とトラッ
キングコイル31のX方向外側の端面は同一面になるよ
うに位置している(図3)。 【0018】また、図3に示すようにフォーカスコイル
30とトラッキングコイル31は、マグネット17と2
3の磁極面に相対する位置にあり、フォーカスコイル3
0の中には、L字状をしたヨーク32の先端32aが位
置し、他端32bはマグネット14,22のセンターヨ
ーク13,19側の磁極面よりも少しZ(+)側で近接
する位置に配されている。 【0019】また、図4に示すようにホルダー29の4
角に設けられた凹部29aに、バネ部材33のX方向に
延在する撓み部33aの一端を固着させ、撓み部33a
の他端はZ方向に延在する撓み部33bで一体的に連結
されており、この撓み部33bはさらに固定部33cで
一体的に連結され、バネ部材33は全体として一体に形
成されている。上記固定部33cは、略L字状の固定部
材34の背面に固着され、固定部材34の底面はキャリ
ッジ6上に固着される。さらに、光学系支持装置28全
体を覆うようにカバー35がキャリッジ6上に固定され
ている(図1、図3)。 【0020】以上の構成からなる光記録再生装置は、以
下のような作用を有する。先ず、図1、図3に示すよう
に、可動部5は突出部6aのスライド面6a−1とガイ
ドレール7、突出部6cのスライド面6c−1,6c−
2とガイドレール10が当接し、摺動することによりX
方向に移動可能に支持されている。さらに、ヨーク32
がマグネット14,22の磁極面に近くかつ上方に位置
しているので、ヨーク32がマグネット14,22の磁
気的吸引力を受け、Z(−)側に引き寄せられる。 【0021】したがって、キャリッジ6が移動する際の
スライド面6a−1,6c−1,6c−2は、ガイドレ
ール7,10の上側に当てつけられる。それ以外は、ガ
イドレール7,10に抵触しない。このためにキャリッ
ジ6は、ガイドレール7,10に対してガタなく移動可
能に支持される。このキャリッジ6のガタ取りを可動部
5及び固定側の磁気回路を用いて行っているので、ガタ
取りのための特別の部材が不要となり構成が簡単であ
る。なお従動側のスライド面6a−1だけでなく、基準
側のスライド面6c−1,6c−2にも当て付くような
予圧がかかるため、基準側もガタがない。 【0022】さらに基準側のスライド面6c−1,6c
−2は、角度をもった2つの斜面を有しているので、こ
の部分に予圧をかけると、スライド面6c−1,6c−
2とガイドレール10との相対位置が決まりずれない。
仮にこの基準側のスライド面を円筒面形成した時には予
圧をかけても予圧と直交する方向には、円筒面スライド
面とガイドレールとはずれやすいが、上記の光記録再生
装置の場合には予圧方向と直交方向つまりY方向にもず
れない。 【0023】上記突出部6cの2つのスライド面6c−
1,6c−2は、図3に示すようにXZ面に対して45
°より小さい40°の角度に構成している。このように
構成してあるので、この装置を重力方向がY(+)又は
Y(−)側になるように設置しても、可動部5の自重に
よるガイドレール10がスライド面6c−1,6c−2
をZ(+)方向に押す反力の成分を小さくできる。した
がって、外部の振動がY方向に加わっても、スライド面
6c−1,6c−2がZ方向に移動しにくい。さらに、
突出部6b,6dにストッパ面6b−1,6d−1を設
けてあるので、過度の衝撃等が生じても可動部5の過変
化を防止できる。 【0024】また、前記のように各突出部6a,6b,
6c,6dは、Z方向から見て重ならないようにX方向
にずれているので、キャリッジ6の基本の型割りをZ方
向としても、スライドを使わずにスライド面6a−1,
6c−1,6c−2及びストッパ面6b−1,6d−1
を形成できる。したがって、型構造が簡単となる。さら
に、5つのスライド面6a−1,6c−1,6c−2
は、全て略同一方向を向いているために、同じ型の面に
形成できる。したがって、各スライド面相互の位置、精
度を高くできる。 【0025】また、バネ部材33の撓み部33aをX方
向に、また、33bをZ方向に延在させているために、
光学系支持装置28のY方向の寸法を小さくできる。そ
のためにこれをカートリッジ4の開口部4a中に磁気回
路18,24とともに位置させることができ、カートリ
ッジ4の開口部4a空間を有効利用できるとともに、磁
気回路をディスク2に近づけられる。したがって、装置
の小型化、薄型化に適する。さらに、バネ部材33の撓
み部33aは、フォーカスコイル30の内側の面30b
の上下に位置するようにしており、ホルダー29の固定
部を対物レンズ27に対して固定部材34と逆側に位置
させている。したがって、光学系支持装置のY方向の寸
法を小さくできるとともに、バネ33の撓み部33aの
X方向の長さを確保しても、対物レンズ27からX
(−)側の寸法を小さくできる。 【0026】次に、上記光記録再生装置の動作を説明す
る。図3に示すように、コイル12に電流を流すと、マ
グネット14とセンターヨーク13又はマグネット22
とセンターヨーク19の間に位置する有効部分12aに
X方向の力が発生し、可動部5はX方向に駆動する。な
おこのコイル12の有効部分12aとスライド面6a−
1,6c−1,6c−2のZ方向の高さ位置及び可動部
5の重心の高さ位置は、ほぼ一致している。したがっ
て、可動部5のX方向への駆動時の可動部に発生する慣
性力、駆動力、摩擦力の高さが同じとなり、可動部5に
はY軸回りの回転モーメントは発生しなくなり、X方向
にスムーズに移動できる。 【0027】また、従動側及び基準側のスライド面がZ
方向に1方向のみで、ここに予圧をかけてガイドレール
7,10に当接させているので、スライド面とガイドレ
ールが常に決まったところで当てつく。したがって、ス
ライド面とガイドレール間に発生する摩擦力の位置が一
定であるために、この摩擦力と重心、駆動力との位置関
係が振動等によっても変化せず、安定した駆動特性が得
られる。 【0028】次に、図4に従い光学系支持装置28の動
作について説明する。バネ33のたわみ部33aがZ方
向に撓むことにより、キャリッジ6に対して対物レンズ
27をZ方向に移動させることができ、また撓み部33
bがX方向に撓むことによりキャリッジ6に対して対物
レンズ27をX方向に移動させることができる。 【0029】次に、図3、図4に従い磁気回路18につ
いて説明する。マグネット17のN極から出た磁束は、
Y(+)側に出る。このうち、ヨーク32近くの磁束は
フォーカスコイル30のマグネット17に面した1面3
0a及びトラッキングコイル31のマグネット17に面
した1辺31aを通り、ヨーク32の1辺32aに向か
う。ここに入った磁束は他端32bからマグネット14
のセンターヨーク13側の磁極面に入る。さらにこの磁
束は、マグネット17のS極に入る。マグネット14の
N極から出た磁束の多くは、サイドヨーク15からヨー
ク16を通り、さらにセンターヨーク13を通り、マグ
ネット14のS極に戻る(図1)。磁気回路24につい
ても同様の磁路を形成している。 【0030】そこで、フォーカスコイル30に電流を流
すと1面30aにZ方向の力が発生し、対物レンズ27
をZ方向に駆動する。またトラッキングコイル31に電
流を流すと1辺31aにX方向の力が発生し、対物レン
ズ27をX方向に駆動する。 【0031】次に、図5〜図9に従い前記光学系支持装
置に用いるバネ部材33の製造方法の第1実施例につい
て説明する。図面では説明の都合上、板バネの厚さを誇
張して描いてある。図5に示した板バネ36は、3層構
造になっている。先ず、ステンレスの厚さ0.05mm
程度の金属バネ37とステンレスの厚さ0.01mm程
度の薄い金属バネ38の間にアクリル系の粘着性を有す
る厚さ0.05mm程度のシート状のダンピング材39
を挟持させ積層素材を構成する。この板バネ36を、図
6に示すように薄い方の金属バネ38の一部をエッチン
グ加工し、除去部40をスリット状に形成する。 【0032】次に、図7のようにプレス加工して金属バ
ネ37,38とダンピング材39を打ち抜いて開口部4
1を形成することにより、撓み部33a,33b、固定
部33cを形成する。このプレス加工の時はパンチを厚
い金属バネ37側から入れて、金属バネ37に発生する
ダレを少なくしている。なお、金属バネ38は薄いの
で、ダレが発生しても影響は少ない。次に、図8のよう
に除去部40を曲げの稜線となるように、撓み部33a
を金属バネ37を内側にして直角に折り曲げ、その後図
8の線42で切落して図9のようなバネ部材33を得
る。このようにして形成されるバネ部材33において
は、折り曲げ部33d部分には金属バネ38はなく、除
去部40となっている。したがって、この部分のダンピ
ング材39は、変形を拘束されにくいので伸びやすく、
この部分の曲げ精度がよい。また、ダンピング材39の
受けている応力も小さいので、経時的にも曲げの精度が
安定している。 【0033】上記バネ部材の製造方法では、2枚の金属
バネの厚さを一方の金属バネ38を薄くして、こちらの
折り曲げ部を除去するようにしている。したがってこの
バネ部材33の剛性は、主に厚い方の金属バネ37によ
って決まる。したがって、薄い方の金属バネ38を除去
しても折り曲げ部33dの剛性が大きく低下することが
ない。 仮に、2枚の金属バネ37,38の厚さが例え
ば0.04mm,0.04mmと同じ場合には、一方の
金属バネ38を折り曲げ部33dで除去すると折り曲げ
部の剛性は約半分に低下してしまう。こうして厚く、除
去部のない剛性の高い金属バネ37側をホルダー29及
び固定部材34に当接させて接着剤にて固着させている
ので、ホルダー29、バネ部材33、固定部材34間の
相互の位置関係がずれにくい(図4)。 【0034】なお、第1実施例の製造方法においては、
エッチング加工にて金属バネの一部を除去しているが、
図10に示すような型43,44を用い金属バネ37の
厚さまで型44を入れて、金属バネ38をカットするよ
うにしてもよい(バネ部材の製造方法の第2実施例)。
この方法によると、プレス工程でバネを金属加工できる
ために加工が容易であり、また、この時ダンピング材3
9もカットするようにすれば折り曲げ部のダンピング材
39の応力をさらに小さくできる。 【0035】図11は、本発明とともに開発したバネ部
材の製造方法の開発例を示したものである。金属バネ3
7を折り曲げ加工した物に、ダンピング材39と金属バ
ネ38をプレスで抜いた物を、折り曲げ部33d部分を
除いて貼りつけるようにしてある。これによれば、金属
バネ37の折り曲げ加工時はダンピング材等がないた
め、加工精度がよくダレ等の発生も非常に少ない。ま
た、ダンピング材39により金属バネ37が曲げ応力を
受けることもないので、経時的な変化もない。 【0036】図12は、本発明とともに開発したバネ部
材の製造方法の他の開発例を示したものである。板バネ
36の金属バネ38の折り曲げ部には、折り曲げる稜線
方向に長い長孔45がチドリに開けられている。このた
めこの長穴45の開けられている部分には、その短手方
向には伸びやすく剛性が低いので、この部分を外側にし
て折り曲げた場合、前記図5〜図9に示した第1実施例
と同様な効果を有する。図12に示した開発例の場合に
は、金属バネ38の折り曲げ部の剛性は少なく残るの
で、金属バネ37と38の厚さが近い場合にも、折り曲
げ部の剛性をそれほど低下させない。また、この長穴4
5は、金属バネ38の全面に形成することもできる。こ
のようにすると長穴45とバネ部材33の外形の位置合
わせが不要となり加工が容易となる、この場合、金属バ
ネ38の拘束板としての作用は低下するが、全くなくな
るわけではない。 【0037】本発明は以上の実施例に限定されるもので
はなく、金属バネ37、38に代えて、プラスチックの
シート状のもの等を用いてもよい。 【0038】 【発明の効果】本発明によるバネ部材の製造方法による
と、第1のバネ材と第2のバネ材とをダンピング材を挟
んで積層して、第2のバネ材の一部をカット又は除去
し、そのカット部又は除去部を折り曲げ個所として第1
のバネ材を折り曲げてバネ部材を製造するようにしたの
で、安価に多量に製造することができると共に、折り曲
げ部における第2のバネ材の剛性が低下し、折り曲げ部
に発生するダンパーの応力を小さくできるので、折り曲
げ部の精度を向上でき、経時変化も小さくできる。した
がって、本発明により製造されたバネ部材を光記録再生
装置の対物レンズ支持装置に用いれば、バネ部材の折り
曲げ部の剛性低下が少なく、長期間にわたり適正に対物
レンズを駆動させることができる。また、対物レンズの
初期の位置精度、傾き精度が悪くなったり、フォーカス
方向又はトラッキング方向に撓む部分が傾き、その撓み
方向の剛性が変化してしまうのを防止できる。また、折
り曲げ部の剛性を低下させない方のバネ材を可動部また
は固定部に当接させて固着すれば、可動部、固定部、バ
ネ部材の相互の位置関係をずれにくくできるという利点
がある。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明に従って製造したバネ部材を用いる光
学系支持装置を組み込んだ光記録再生装置の部分分解斜
視図である。 【図2】 同じく上面図である。 【図3】 同じく断面図である。 【図4】 同じく光学系支持装置の斜視図である。 【図5】 同じく光学系支持装置に用いるバネ部材の製
造方法の第1実施例を説明するための工程図である。 【図6】 同じく、第1実施例を説明するための工程図
である。 【図7】 同じく、第1実施例を説明するための工程図
である。 【図8】 同じく、第1実施例を説明するための工程図
である。 【図9】 同じく、第1実施例を説明するための工程図
である。 【図10】 バネ部材の製造方法の第2実施例を説明す
るための図である。 【図11】 本発明とともに開発したバネ部材の製造方
法の開発例を説明するための図である。 【図12】 同じく、他の開発例を説明するための図で
ある。 【図13】 従来例に係る光学系支持装置の分解斜視図
である。 【図14】 従来例に係る板状バネ材の斜視図である。 【図15】 従来例の不具合を説明するための図であ
る。 【符号の説明】 33 バネ部材 33a 撓み部 33b 撓み部 33c 固定部 33d 折り曲げ部 37 金属バネ 38 金属バネ 39 ダンピング材 40 除去部

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 少なくとも一部に折り曲げ形成部を有
    し、一端を光学系を保持する可動部に固着し、他端を固
    定部に固着して前記可動部を所定方向に移動可能に支持
    する光学系支持装置に用いるバネ部材の製造方法におい
    て、 第1のバネ材と第2のバネ材とをダンピング材を挟んで
    積層する工程と、前記第2のバネ材の一部をカット又は
    除去する工程と、前記カット部又は除去部を折り曲げ個
    所として前記第1のバネ材を折り曲げる工程とを有する
    ことを特徴とする光学系支持装置に用いるバネ部材の製
    造方法。
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