JPH10312652A - 情報記録再生装置 - Google Patents

情報記録再生装置

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JPH10312652A
JPH10312652A JP12197297A JP12197297A JPH10312652A JP H10312652 A JPH10312652 A JP H10312652A JP 12197297 A JP12197297 A JP 12197297A JP 12197297 A JP12197297 A JP 12197297A JP H10312652 A JPH10312652 A JP H10312652A
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JP
Japan
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shaft
bearing
information recording
carriage
focus
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JP12197297A
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Inventor
Tatsuyuki Kamimura
達之 上村
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、軸の軸受に対する摺動抵抗を小さ
く抑えることができ、塵埃に対する耐久性を高めること
が可能な情報記録再生装置を提供する。 【解決手段】 記録媒体に対する情報の記録、再生の少
なくともどちらか一方を行う情報記録再生部と、この情
報記録再生部を搭載するとともに主軸受20、従動軸受
21を備えたキャリッジ14と、このキャリッジ14の
主軸受20、従動軸受21に挿通され、このキャリッジ
14を移動可能に支持する軸23a、23bとを有する
情報記録再生装置において、前記主軸受20、従動軸受
21の軸受穴の断面形状を、軸23a、23bと接する
又は接する可能性がある領域又はその近傍に前記軸23
a、23bを挟んで対向する少なくとも2個の凸部20
a、21aと、この2個の凸部20a、21aの間の領
域に形成した段差部とを有する形状に形成し、軸23
a、23bに付着する埃塵を逃すように構成したもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報記録再生装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、情報記録再生装置の一例である光
学式ディスク装置における光学素子の送り機構として、
図15に示すような実開昭60−180368号公報に
開示されたものが知られている。この光学式ディスク装
置における光学素子の送り機構は、キャリッジ113に
おける2本の軸119、120が挿通する2個の軸受1
17、118のうち、一方の軸受117の軸受穴を軸1
19の外周と同じ円形とし、他方の軸受118の軸受穴
を図16に示すように平行部118aを持つ形状とし
て、前記キャリッジ113を前記2本の軸119、12
0に移動可能に嵌装している。尚、図15において、1
21は、前記軸119、120を支持する支持部材であ
る。
【0003】また、上述したような光学素子の送り機構
の他の従来例として、図17に示すような実公昭64−
7497号公報に開示された送り機構も知られている。
この送り機構は、光学素子156を取り付けたヘッド1
60を運搬台152に取り付け、この運搬台152に一
対の軸受穴153、154を設けるとともに、一方の軸
受穴153は断面形状が外周が円形の軸158に各面が
ほぼ接する多角形とし、他方の軸受穴154は外周が円
形の軸159の両側に平行部154aを持つ形状とし、
一対の軸受穴153、154に各々軸158、159を
挿通し、図示しない駆動機構により、運搬台152を軸
158、159に沿って駆動するようにしたものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た実開昭60−180368号公報に開示された送り機
構では、2本の軸119、120を挿通するキャリッジ
113の軸受117、118の軸受穴の内一方は断面形
状が軸と同じ円形であり、他方は平行部118aを持つ
形状となっている。円形の軸受穴は、ガタツキを抑える
ために、軸119の直径との差を小さくしておく必要が
ある。一般的には数μm乃至数十μmで、最大でも0.
1mm以下に抑える必要がある。
【0005】フロッピーディスクドライブや光磁気ディ
スクドライブのような装置内部が密閉されていない装置
を長期間使用した場合、装置内に綿埃や砂埃が入り込
み、装置内に設けた軸等に付着する。しかし、上述した
実開昭60−180368号公報に開示された構成で
は、軸受117、118と軸119、120の隙間がほ
とんど無く、埃が逃げるところがないので、軸119、
120に付着した埃をほぼ全周で常に押しながら移動す
る事になる。このため、摺動抵抗が初期状態に対して激
増し、キャリッジ113が正常に移動出来なくなる。
【0006】また、実公昭64−7497号公報に開示
された送り機構では、一方の軸受穴153は断面形状が
軸158に各面がほぼ接する多角形、他方の軸受穴15
4は平行部154を持つ形状となっている。この構成で
は、多角形状の軸受穴153に埃が付着した場合、軸1
58と接する点の近傍は埃を押して移動するが、多角形
の頂点に近い部分では軸受穴153と軸158の隙間が
大きいので、埃が付着してもあまり影響を受けない。
【0007】しかし、軸受穴153と軸158との接点
から離れるに従って、隙間は僅かずつしか増加しないた
め、埃の量が多い場合や、大きな埃が付着した場合はや
はり摺動抵抗が大幅に増える可能性がある。平行部15
4aを持つ側の軸受穴154も同様である。
【0008】しかも、これは軸受穴153、154が理
想的に形成されていた場合で、軸受穴153、154と
運搬台(キャリッジ)152がモールド一体成形で作ら
れているような場合は、軸受穴153の端面に図18、
図19に示すようなバリ160が生じ、同様に他方の軸
受穴154の端面にも図20に示すようなバリ160が
生じる可能性が高い。
【0009】従来においては、ダイキャスト製の運搬台
152に含油メタル軸受を圧入した構造が多かったが、
近年は装置の高速化、低価格化に対応して、軸受と運搬
台152とをモールドで一体成形する事が多い。
【0010】この場合、型のあわせの部分にバリが生じ
ることが多いが、既述したような軸158、159を挿
通すると、軸158、159と接する部分はバリ160
が取れるが、しかし、その周辺部は図21、図22に示
すようにバリ160が残り、軸受穴153、154のバ
リ160と軸158、159の隙間がほとんどない範囲
が増え、埃が付着するとバリ残りの部分に引っかかって
摺動抵抗はかなり増加する。このため、先に述べた従来
例と同様に摺動抵抗が初期状態に対して激増し、運搬台
152が正常に移動出来なくなる。
【0011】このような事態を防止するために、図23
に示すように、第1乃至第3の型301乃至303を用
いる型構造を採用して、キャリッジ201の成型加工に
おいて、後加工でキャリッジ201のバリ取りを行おう
としても、第1に、両側の軸受部202の外側向きの端
面は第2、第3の型302、303型で面取りを付けた
り、バリ210があってもバリ取り作業が容易である
が、実際には型構造上、キャリッジ201の内側向きの
端面201aには第1の型301の挿抜方向のバリ21
0が出る場合が多い。第2に、軸受断面形状が円形でな
く多角形のため全周に亙ってバリ取りを行うのが容易で
はないという課題があり、課題解決は難しい。尚、既述
したような軸158、159にグリス等の潤滑剤が塗布
されている場合は、軸158、159に接触した埃がそ
のまま付着して保持される可能性が高く、さらに条件は
悪くなる。
【0012】上述したバリ210を防ぐ方法としては、
一般的に、 (1)成形する材料をバリ210の出にくいグレードに
変更する。 (2)型の精度を上げてバリ210の入り込む隙間を極
力抑える。 (3)型の構造を変えてバリ210を影響の少ない方向
に出す等の手段が考えられる。
【0013】しかし、上記(1)については、バリ21
0の出にくい材料は精密な成形が難しく、軸受穴の精度
がミクロン単位で要求される光ディスク用のキャリッジ
の成形には向いていない。また(2)については、何1
0万ショットも成形するうちに型が摩耗し、バリ210
が出るのは避けられない。
【0014】(3)に関しては、図23に示した型構造
をやめて、図24に示すような第4乃至第6の型401
乃至403を採用した型構造とし、第5、第6の型40
2、403の挿抜方向にバリ210を出すようにすれば
実現可能である。
【0015】しかし、図24に示すような型構造では、
第4の型401の強度を確保するため寸法L1 をある程
度以上確保しなければならないので、キャリッジ201
の寸法L2 必然的に大きくなり、キャリッジ201が大
型化する。このため、可動部の重量増、剛性低下が生
じ、装置の小型化、高速化は望めない。
【0016】また、キャリッジ201の上にトラッキン
グ方向に動くアクチュエータがなく直接キャリッジを移
動させてトラックに対して位置決めを行う1段サーボ方
式を採用している場合は、非常に精密な位置決めが要求
されるため、光ディスク等非常に精密な軸方向の位置決
め(0.1μm程度)が要求される装置では、この埃に
よる摺動抵抗の増加はさらに大きな問題となる。
【0017】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、軸の軸受に対する摺動抵抗を小さく抑えること
ができ、塵埃に対する耐久性を高めることが可能な情報
記録再生装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
記録媒体に対する情報の記録、再生の少なくともどちら
か一方を行う情報記録再生部と、この情報記録再生部を
搭載するとともに軸受穴を備えた移動体と、この移動体
の軸受穴に挿通され、この移動体を移動可能に支持する
軸とを有する情報記録再生装置において、前記軸受穴の
断面形状を、軸と接する又は接する可能性がある領域又
はその近傍と、軸から離れる方向に段差を持って離隔し
た領域とを有する形状に形成したことを特徴とするもの
である。
【0019】請求項2記載の発明は、記録媒体に対する
情報の記録、再生の少なくともどちらか一方を行う情報
記録再生部と、この情報記録再生部を搭載するとともに
軸受穴を備えた移動体と、この移動体の軸受穴に挿通さ
れ、この移動体を移動可能に支持する軸とを有する情報
記録再生装置において、前記軸受穴の断面形状を、一方
の軸と接する又は接する可能性がある領域又はその近傍
に前記軸を挟んで対向する少なくとも2個の凸部と、こ
の2個の凸部の間の領域に形成した段差部とを有する形
状に形成したことを特徴とするものである。
【0020】請求項3記載の発明は、請求項2記載の情
報記録再生装置における前記軸受穴の断面形状における
少なくとも2個の凸部の端面に、軸表面に対して略垂直
な方向の面取り部を形成したことを特徴とするものであ
る。
【0021】請求項1記載の発明によれば、軸に塵埃が
付着しても軸から離れる方向に段差を持って離隔した領
域に逃げ行くことになり、塵埃が軸の摺動抵抗となりに
くく、軸の軸受に対する摺動抵抗を小さく抑えることが
でき、塵埃に対する耐久性を高めることが可能となる。
【0022】請求項2記載の発明も同様に軸に塵埃が付
着してもこの埃等は段差部に逃げ行くことになり、塵埃
が軸の摺動抵抗となりにくく、軸の軸受に対する摺動抵
抗を小さく抑えることができ、塵埃に対する耐久性を高
めることが可能となる。
【0023】請求項3記載の発明によれば、前記少なく
とも2個の凸部の端面に、軸表面に対して略垂直な方向
の面取り部を形成したので、軸に付着する塵埃がより逃
げ易くなり、塵埃に対する耐久性をより高めることが可
能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0025】(実施の形態1)以下、この発明の実施の
形態1について、図面を参照して説明する。図1乃至図
8は、この発明の実施の形態を示すもので、図1は斜視
図、図2および図5は一部分解斜視図、図3および図4
は一部斜視図、図6は要部断面図である。
【0026】図1乃至図5において、対物レンズ1は、
ホルダ2に接着固定されている。ホルダ2には、フォー
カスコイル4a、4bを接着して、エッチング等により
製作した板状のバネ29a、29bの一端部をそれぞれ
接着固定している。
【0027】バネ29a、29bは、それぞれの両端部
に長方形の穴部30a乃至30dを形成して幅の狭い狭
幅部分31a乃至31hを設け、これら狭幅部分31a
乃至31hにおいて主として屈曲するように構成する。
これらバネ29a、29bの他端部は、バネ受け5にそ
れぞれ接着固定して、ホルダ2をバネ29a、29bを
介してフォーカス方向に変位可能に支持している。
【0028】なお、図示しないが、バネ29bの他端部
を取り付けるバネ受け5の部分には、スリットを形成
し、このスリットにバネ29bの他端部を挿入する。
【0029】バネ受け5には、対物レンズ1の中心付を
中心とする球面8を形成すると共に、この球面8に凸部
7を設ける。また、キャリッジ14には、バネ受け5の
取り付け凸部15を形成し、この取り付け凸部15にバ
ネ受け5の球面8とほぼ同―半径の球面17を形成する
と共に、バネ受け5の凸部7が動けるように嵌め合う溝
部16を形成する。
【0030】バネ受け5は、その球面8を取り付け凸部
15の球面17に擦り合わせると共に、凸部7を溝部1
6に係合させ、取り付け凸部15からバネ受け5のY方
向両側面に形成した溝部9a、9bにバネ11を引っ掛
けることによリ、X−方向に引き付けて取り付け凸部1
5に取り付ける。
【0031】ここで、対物レンズ1は、その光軸を図示
しない記録媒体に対して正確に垂直とする必要がある
が、この実施の形態1におけるように、バネ受け5の球
面8を取り付け凸部15の球面17に擦り合わせ、凸部
7を溝部16に係合させれば、凸部7を中心にバネ受け
5を回転させることによりX軸回りの回転調整を行うこ
とができると共に、凸部7を溝部16に沿って移動させ
ることによりY軸回りの回転調整を行うことができ、こ
れにより対物レンズ1の傾きを調整することができる。
【0032】なお、この対物レンズ1の傾き調整は、バ
ネ受け5のY方向両側面に形成した溝部10a、10b
に調整ピンを当てて、バネ受け5を動かすことにより行
い、調整後はバネ受け5をキャリッジ14に接着固定す
る。この際、バネ受け5の球面8とは反対側の端部に設
けた凸部6cと、キャリッジ14との間にも接着剤を充
填して接着の強度を上げ、これによりバネ受け5付近の
共振を防止するようにする。
【0033】図3において、バネ29aの他端部は、バ
ネ受け5の球面8とは反対側の端部に設けた凸部6aお
よび6b間の空間に位置させると共に、その凸部6およ
び6b間の空間にバネ29aのダンピング用としてシリ
コン系のゲルを充填する。また、バネ29bの他端部
は、バネ受け5の凸部6bおよび凸部6c間の空間を介
してスリットに挿入し、その凸部6bおよび6間の空間
に、同様に、バネ29bのダンピング用としてシリコン
系のゲルを充填する。
【0034】したがって、凸部6はバネ29bを挿入す
る空間を形成するためと、先の接着強度を向上させるた
めとの2つの役割をもっている。
【0035】キャリッジ14には、反射ミラー12、磁
石13a、13b、トラッキングコイル22a、22b
を接着固定する。トラッキングコイル22a、22b
は、図示しないフレキシブル基板に半田付けして、この
フレキシブル基板を介して本体の電気回路に接続する。
また、フォーカスコイル4a、4bも、図示しないフレ
キシブル基板に半田付けし、さらにトラッキングコイル
22a、22bのフレキシブル基板を介して本体の電気
回路に接続する。なお、フォーカスコイル4a、4bの
フレキシブル基板は、バネ29bに沿う形でホルダ2よ
りキャリッジ14側に延在させてトラッキングコイル2
2a、22bのフレキシブル基板に接続する。磁石13
a、13bは、図6に示すZ方向の極性でキャリッジ1
4のZ−側に埋め込んで固定する。
【0036】さらに、キャリッジ14には、光を通すた
めの開口部18と、図3に示すように、軸23a、23
bを通すための開口部19a、19bとを形成する。開
口部19aおよび19bには、図6に示すように、軸2
3a上を摺動する主軸受20および軸23b上を移動す
る従動軸受21をそれぞれキャリッジ14と一体に形成
する。
【0037】主軸受20は、図7、図8に拡大して示す
ように、軸23bより直径で0.4mm大きな円から各
々90°をなす4つの凸部20aが突出し他の部分は段
差部としており、この凸部20aが軸23bの直径より
2乃至10μm広い間隔で対向している断面形状とし、
その対向する平面の距離は、軸23aが嵌め合い公差h
6の軸であれば、嵌め合い公差G6の穴径に相当するよ
うに形成している。
【0038】従動軸受21は、図9、図10に拡大して
示すように、軸23bより直径で0.4mm大きな円を
対向する2つの凸部21aが突出し他の部分は段差部と
しており、この凸部21aが軸23bの直径より2乃至
10μm広い間隔で対向している断面形状とし、その対
向する平面の距離は、軸23bが嵌め合い公差h6の軸
であれば、嵌め合い公差G6の穴径に相当するように形
成して、その対向する平面と平行な方向での軸23a、
23bの平行のずれを吸収するようにする。
【0039】さらに、キャリッジ14上には、図1に示
すように、バネ29a、29b等を覆うように上カバ2
8を取り付け、これによりバネ29a、29b等を保護
すると共に、ホルダ2のZ+方向の移動量を規制するよ
うにする。
【0040】なお、主軸受20および従動軸受21は、
キャリッジ14と一体に形成するため、この実施の形態
1ではキャリッジ14を摺動性の良い炭素繊維を含んだ
熱可塑性ポリイミド樹脂で成型する。また、前記軸23
a、23bは、それぞれステンレス製の軸の表面にグリ
スを塗布したものである。
【0041】主軸受20側、従動軸受21側のZ−側の
面には、軸23a、23bは普段は接しておらず、2乃
至10μm程度の隙間がある。しかし、振動や衝撃が加
わった時は主軸受20側、従動軸受21側のZ−の面に
軸23a、23bが接する可能性があり、これによって
キャリッジ14が一定量以上変位しないように制限して
いる。
【0042】図2および図6に示すように、トラッキン
グコイル22a、22bには、それらの内部を通して内
ヨーク24a、24bを延在させる。これら内ヨーク2
4a、24bは、図示しないデッキベースに固定し、そ
れらの外側には、厚さ0.2mm程度の銅からなるショ
ートリング25a、25bを設ける。
【0043】また、内ヨーク24a、24bのZ+方向
には、内ヨーク24a、24bに固定して外ヨーク26
a、26bを設け、これら外ヨーク26a、26bに磁
石27a、27bを接着固定する。磁石27a、27b
は、図6に示すZ方向の磁極で、それらの側面が対応す
るフォーカスコイル4a、4bと対向するように設け
る。
【0044】この実施の形態1では、磁石27a、27
bのZ方向の極性を互いに逆としてこれら2つの磁石2
7a、27bの間の磁界が互いの磁石27a、27bの
側面に向かってY方向に向くようにし、これにより、フ
ォーカスコイル4a、4bを横切る磁界を強くすると共
に、例えば記録媒体が光磁気記縁媒体の場合には、有害
なフォーカス方向(Z方向)の漏れ磁界を少なくする。
【0045】また、固定側の磁石27a、27bと、可
動側のキャリッジ14に固定した磁石13a、13bと
のそれぞれ対向する面の磁極を同極として、それぞれの
間に斥力を働かせ、これにより、磁石13a、13bお
よびキャリッジ14にZ−方向の力を与えるようにし
て、主軸受20を構成する4つの平面のうち、Z+側の
2つの平面に軸23aを接触させると共に、従動軸受2
1を構成する2つの平面のうち、Z+側の平面に軸23
bを接触させる。このようにして、主軸受20と軸23
aおよび従動軸受21と軸23bとをそれぞれ安定して
接触させて、軸23a、23bと、主軸受20、従動軸
受21と、キャリッジ14とのそれぞれの位置関係を正
しく保つようにする。
【0046】次に、この実施の形態1の動作について説
明する。図示しない固定光学ブロックより発せられたレ
ーザ光は、キャリッジ14の開口部18を通り反射ミラ
ー12で反射された後、対物レンズ1によって、図示し
ない記録媒体上にスポット状に照射される。この記録媒
体からの反射光は、再び対物レンズ1を通って固定光学
ブロックに戻り、フォーカスエラー、トラッキングエラ
ーおよび記録信号が検出される。
【0047】フォーカスエラーが検出され、それに対応
する電流がフォーカスコイル4a、4bに供給される
と、フォーカスコイル4a、4bは、磁石27a、27
bの側面からの漏れ磁界により駆動力を受け、これによ
り、ホルダ2はフォーカス方向(Z方向)に移動する。
また、トラッキングエラーが検出され、それに対応する
電流がトラッキングコイル22a、22bに供給される
と、トラッキングコイル22a、22bは磁石27a、
27bからの磁界により駆動力を受け、これによりホル
ダ2はキャリッジ14ごとトラッキング方向(X方向)
に移動する。
【0048】所望のトラックをアクセスする場合も、ト
ラッキングコイル22a、22bに電流を流すことによ
り、ホルダ2はキャリッジ14ごとトラッキング方向に
移動する。このようにして、ホルダ2およびそれに固定
された対物レンズ1はフォーカス制御、トラッキン制
御、アクセス制御される。
【0049】トラッキング制御とアクセス制御を行って
いるときは、キャリッジ14は軸23a,23bに対し
て摺動して移動する。トラッキング時のトラックに対す
るスポットの位置ズレはディスクのトラックピッチに応
じて0.1乃至0.2μm以下に抑える必要があるの
で、キャリッジ14と軸23a、23bとの摺動性は非
常に良くなければならない。
【0050】装置使用中は、綿埃、砂埃、動物性の埃な
どの各種の埃が、冷却用のファンによって生じる空気流
に載ったり、ディスクの回転によって生じる空気流に載
ったり、ディスクカートリッジの挿抜によって、持ち込
まれたり生じたりして装置内に入り込んで来る。この埃
は軸23a、23bの表面にも付着する。しかし、主軸
受20側、従動軸受21側とも、軸23a、23bと主
軸受20、従動軸受21が接する、又は接する可能性が
ある点又はその近傍、即ち、凸部20a、20bのみが
軸23a、23bの表面と接触又は接近するため、軸2
3a、23bの表面に埃が付着しても摺動抵抗となる部
分はごく小さい。
【0051】また、キャリッジ14の成形で主軸受2
0、従動軸受21の端面に従来例で述べたようなバリが
発生しても、軸23a、23bと主軸受20、従動軸受
21が接する、又は接する可能性がある点の近傍以外、
即ち、凸部20a、21a以外の部分は軸23a、23
bの表面から十分逃げているため、バリに埃が引っかか
り摺動抵抗を増加させる可能性は非常に少ない。
【0052】また、大きなバリが発生してバリ取りが必
須な場合でも、軸23a、23bと主軸受20、従動軸
受21とが接する、又は接する可能性がある点の近傍の
みのバリを取れば良く作業性が非常に良い。
【0053】以上のように、精密な移動を要求される摺
動メカニズムの塵埃に対する耐久性を高めることが可能
となる、製作が容易でコストの安い部品を提供できると
いうメリットがある。なお、必要とされる程度以下の範
囲で軸23a、23bと主軸受20、従動軸受21との
ガタを抑えられれば、キャリッジ14に固定した磁石1
3a,13bはなくす構造としても良い。
【0054】上述した本実施の形態1では図示しないが
トラッキングアクチュエータがキャリッジ14上にはな
く、キャリッジ14が動いてトラッキング動作を行うい
わゆる一段サーボの例を示したが、一段サーボほどはシ
ビアなキャリッジ14の位置決め性能は要求されないが
2段サーボにおいても効果が得られる。また、本実施の
形態1では光学系の一部が固定部にある分離光学系の例
を示したが、可動部にすべての光学系が搭載されている
一体型光学系でも効果がある。さらに、本実施の形態1
では光ディスクの例を示したが、リムーバブル磁気ディ
スク、フロッピーディスク等でも同様の効果がある。
【0055】(実施の形態2)本発明の実施の形態2に
おいては、図11乃至図14に示すように、主軸受20
内に突出している4つの凸部20aと従動軸受21内に
突出している2つの凸部21aについて、主軸受20、
従動軸受21の各端面の軸表面に略垂直な稜線に対して
面取り部20b、21bを設けた構成とたことが特徴で
ある。これ以外の構成は実施の形態1の場合と同様であ
る。
【0056】本実施の形態2によれば、主軸受20、従
動軸受21の軸表面に埃が付着していても、移動時に埃
を押しのけ主軸受20、従動軸受21の逃げの部分及び
面取り部20b、21bに埃が押しやられるため、より
軸表面に付着した埃の影響を受けにくくなる。
【0057】尚、本実施の形態2では、キャリッジ14
の外側に面している主軸受20、従動軸受21の端面の
稜線のみに面取り部20b、21bを設けているが、型
の製作が可能であれば、両側の稜線に付けても良いこと
はもちろんである。また、面取り範囲をさらに大きくし
て主軸受20、従動軸受21の端面部を尖らせる構造と
しても良い。
【0058】本発明によれば、以下の構成を付記でき
る。即ち、情報を記録媒体に対する記録・再生の少なく
ともどちらか一方を行うヘッド部と、このヘッド部を搭
載し移動可能で軸受部を一体で成形したキャリッジと、
キャリッジを摺動可能に支持する円柱状の固定された軸
を備えた情報記録再生装置において、キャリッジの軸を
挿通する軸受穴の断面が、軸と接する又は接する可能性
がある点とその近傍に対して、それ以外の部分が軸から
離れる方向に段差を持つ形状であることを特徴とする情
報記録再生装置。この構成により、軸表面に埃が付着し
ても、摺動抵抗の増加を非常に小さく抑える事ができ、
精密な移動を要求される摺動メカニズムの塵埃に対する
耐久性を高めることができ、かつ、製作が容易でコスト
の安い部品を提供できる。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、軸受穴の断面形状を軸
に沿った単純な形状では無く、段差を有する形状をもっ
て軸を支持する構造としたことにより、軸表面に埃が付
着しても、摺動抵抗の増加を非常に小さく抑える事がで
き、精密な移動を要求される摺動メカニズムの塵埃に対
する耐久性を高めることが可能な情報記録再生装置を提
供することができる。
【0060】また、本発明によれば、軸受穴の断面形状
における少なくとも2個の凸部の端面に、軸表面に対し
て略垂直な方向の面取り部を形成したので、軸表面に付
着する埃等をより逃がし易くなり、軸の摺動抵抗の増加
をより小さく抑える事ができる情報記録再生装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の情報記録再生装置を示
す斜視図である。
【図2】本実施の形態1の情報記録再生装置を示す分解
斜視図である。
【図3】本実施の形態1の情報記録再生装置を示す組み
立て斜視図である。
【図4】本実施の形態1の対物レンズ及びホルダを示す
拡大斜視図である。
【図5】本実施の形態1の対物レンズ、ホルダ、キャリ
ッジを含む部分の分解斜視図である。
【図6】本実施の形態1の情報記録再生装置の反対側か
らみた正面図である。
【図7】本実施の形態1の情報記録再生装置における主
軸受の端面図である。
【図8】本実施の形態1の情報記録再生装置における主
軸受の斜視図である。
【図9】本実施の形態1の情報記録再生装置における従
動軸受の端面図である。
【図10】本実施の形態1の情報記録再生装置における
従動軸受の斜視図である。
【図11】本実施の形態2の情報記録再生装置における
主軸受の端面図である。
【図12】本実施の形態2の情報記録再生装置における
主軸受の斜視図である。
【図13】本実施の形態1の情報記録再生装置における
従動軸受の端面図である。
【図14】本実施の形態1の情報記録再生装置における
従動軸受の斜視図である。
【図15】従来の情報記録再生装置の一例を示す概略図
である。
【図16】図15のA−A線断面図である。
【図17】従来の情報記録再生装置の他例を示す概略図
である。
【図18】図17に示す従来装置の一方の軸受を示す概
略斜視図である。
【図19】図17に示す従来装置の一方の軸受を示す断
面図である。
【図20】図17に示す従来装置の他方の軸受を示す概
略斜視図である。
【図21】図17に示す従来装置の一方の軸受に軸を挿
通させた場合のバリを示す斜視図である。
【図22】図17に示す従来装置の他方の軸受に軸を挿
通させた場合のバリを示す斜視図である。
【図23】従来のキャリッジを成型する型構造を示す概
略図である。
【図24】従来のキャリッジを成型する他の型構造を示
す概略図である。
【符号の説明】
1 対物レンズ 2 ホルダ 4a フォーカスコイル 4b フォーカスコイル 12 反射ミラー 13a 磁石 13b 磁石 14 キャリッジ 20 主軸受 20a 凸部 21 従動軸受 20a 凸部 23a 軸 23b 軸 24a 内ヨーク 26a 外ヨーク 27a 磁石 27b 磁石 28 上カバ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体に対する情報の記録、再生の少
    なくともどちらか一方を行う情報記録再生部と、 この情報記録再生部を搭載するとともに軸受穴を備えた
    移動体と、 この移動体の軸受穴に挿通され、この移動体を移動可能
    に支持する軸と、 を有する情報記録再生装置において、 前記軸受穴の断面形状を、軸と接する又は接する可能性
    がある領域又はその近傍と、軸から離れる方向に段差を
    持って離隔した領域とを有する形状に形成したこと、 を特徴とする情報記録再生装置。
  2. 【請求項2】 記録媒体に対する情報の記録、再生の少
    なくともどちらか一方を行う情報記録再生部と、 この情報記録再生部を搭載するとともに軸受穴を備えた
    移動体と、 この移動体の軸受穴に挿通され、この移動体を移動可能
    に支持する軸と、 を有する情報記録再生装置において、 前記軸受穴の断面形状を、一方の軸と接する又は接する
    可能性がある領域又はその近傍に前記軸を挟んで対向す
    る少なくとも2個の凸部と、この2個の凸部の間の領域
    に形成した段差部とを有する形状に形成したこと、 を特徴とする情報記録再生装置。
  3. 【請求項3】 前記軸受穴の断面形状における少なくと
    も2個の凸部の端面に、軸表面に対して略垂直な方向の
    面取り部を形成したことを特徴とする請求項2記載の情
    報記録再生装置。
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WO2005093748A1 (ja) * 2004-03-25 2005-10-06 Pioneer Corporation 光ピックアップ送り装置
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JP2010009666A (ja) * 2008-06-26 2010-01-14 Nidec Copal Corp 光学要素の駆動装置

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