JP3741375B2 - 光情報記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は光情報記録媒体、特に、基板の一方の主面に少なくとも1層の情報記録層と、光透過層を有する光情報記録媒体に関する。
近年、情報記録の分野では様々な光情報記録に関する研究が進められている。この光情報記録は高密度化が可能であり、また、非接触で記録・再生が行え、それを安価に実現できる方式として幅広い用途での応用が実現されつつある。現在の光ディスクとしては、厚さ1.2mmの透明樹脂基板に情報層を設け、それをオーバーコートによって保護した構造、あるいは0.6mmの透明樹脂基板の一方もしくは両方に情報層を設け、それら2枚を貼り合わせた構造が用いられている。
近年、光ディスクの記録密度を上げる方法として、対物レンズの開口数(NA)を大きくする方法や、使用するレーザの波長を短くする方法が検討されている。このとき記録・再生側基材(レーザ光が入射する側の基板)の厚みが薄いほうが、レーザスポットが受ける収差の影響を小さくでき、ディスクの傾き角度(チルト)の許容値を大きくできる。このことから、記録・再生側基材の厚さを0.1mm程度にし、NAを0.85程度、レーザの波長を400nm程度にすることが提案されている(例えば特許文献1参照)。ただしこのとき、記録・再生光のフォーカスや球面収差への影響から、記録・再生側基材の厚みばらつきが5%以内に抑えられることが好ましい。このような記録・再生側基材を0.1mmにした光ディスクにおいても互換の観点から、CDやDVDと同じく厚みが1.2mmであることが好ましい。
特開平08−235638号公報
例えば、記録・再生側基材を0.1mmにした光ディスクにおいては、ディスク厚みが1.2mmであることから厚み方向に非対称な構造となる。この非対称性に起因し、温度や湿度といった環境の変化によって光ディスクに反りが発生する。具体的には、連続稼動して50℃程度まで暖まった記録・再生機に室温保存されていたディスクを挿入した場合、大きな反りが短時間で発生してしまう。
そこで、本発明では、反りの発生を抑制することのできる光情報記録媒体を提供することを課題とする。
本願出願人は、調査により、以下の知見を得た。すなわち、光情報記録媒体に発生する反りは、クランプ領域(記録媒体と記録・再生機が接している部分)からの熱伝導が早いために生じている。
そこで、本発明の光情報記録媒体は、基板と、基板の一方の主面に形成された少なくとも1層の情報記録層と、情報記録層を覆う光透過層とを有している。基板は、クランプ領域と、情報記録層に対応する情報記録領域とを備えている。クランプ領域における光透過層の平均厚みが、情報記録領域における光透過層の平均厚みよりも小さいことを特徴とする。
この光情報記録媒体では、記録再生を繰り返すことで暖まったドライブに挿入した場合においても、大きな反りを発生することなく、安定な記録再生を行うことが可能となる。
また、本発明の光情報記録媒体は、基板と光透過層の厚みが異なることを特徴とする。
この光情報記録媒体では、厚み方向に非対称な構造を有している。このような場合にもこの非対称性に起因する反りを抑制することが可能となる。
本発明の光情報記録媒体の厚みは、1.14〜1.50mmであることを特徴とする。
本発明の光情報記録媒体において、情報記録領域における光透過層の厚みが、略100μmであることが好ましい。あるいは、略75μmであることが好ましい。
本発明の光情報記録媒体において、クランプ領域における光透過層の平均厚みが、情報記録領域における光透過層の平均厚みの略95%以下であることが好ましい。
これによって光情報記録媒体の反りを小さくすることができる。
本発明の光情報記録媒体において、クランプ領域における光透過層の平均厚みが、情報記録領域における光透過層の平均厚みの略70%以上であることが好ましい。
これによって光情報記録媒体を記録再生するときの記録再生光のフォーカス位置が安定である。
光透過層は放射線硬化性樹脂であることを特徴とする。
また、光透過層は、複数の材料から形成されていることを特徴とする。複数の材料の少なくとも1つは、放射線硬化性樹脂であることが好ましい。これによって高価な材料を用いることなく、安価に作製することができるからである。
複数の材料の少なくとも1つは、ポリカーボネートであることが好ましく、また、複数の材料の少なくとも1つは、粘着性材料であることが好ましい。
本発明の光情報記録媒体において、光透過層の記録再生側の一部もしくは全部に形成された保護層をさらに備えることが好ましい。保護層の鉛筆硬度はH以上であることが好ましい。
これによって光透過層に傷がつくことが少なくなり、記録再生信号の品質が劣化することが少なくなる。
この際、クランプ領域の保護層の平均厚みが、情報記録領域の保護層の平均厚みよりも薄いことを特徴とする。
また、本発明の光情報記録媒体は、基板と、基板の一方の主面に形成された少なくとも1層の情報記録層と、情報記録層を覆う光透過層と、光透過層の記録再生側の一部もしくは全部に形成された保護層とを備えている。基板は、クランプ領域と、情報記録層に対応する情報記録領域とを有している。クランプ領域における保護層の平均厚みが、情報記録領域における保護層の平均厚みより小さいことを特徴とする。または、クランプ領域には、保護層が形成されていなくてもよい。
本発明の光情報記録媒体では、記録再生を繰り返すことで暖まったドライブに挿入した場合においても、大きな反りを発生することなく、安定な記録再生を行うことが可能となる。
光情報記録媒体は、光透過層と基板の厚みが異なることを特徴とする。
上記光情報記録媒体において、光透過層と保護層をあわせた厚みが、略100μmであることが好ましい。あるいは、略75μmであることが好ましい。
ここで鉛筆硬度とは、鉛筆の先端を尖らせて、45度の角度で1kgの荷重で押し当て、荷重を加えたまま鉛筆を引っ張って、傷がつくかどうかで判定した。鉛筆硬度は、JIS-K5400に準拠して測定する。
本発明の光情報記録媒体によれば、十分に暖まった記録・再生機に投入された場合においても反りの発生を軽減でき、安定な記録・再生を行うことが可能となる。
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図面は特に断りのない限り断面図で示し、対称である場合、対称な軸から一方のみを示し、もう一方は省略する場合がある。
(実施の形態1)
図1は、本発明の光情報記録媒体100の概要を説明する図である。本発明の光情報記録媒体100は、中心孔102が形成された基板101の一方の主面に、情報記録層103と、光透過層106とを有している。基板101において、情報記録層103が形成される環状の領域を情報記録領域104とする。また、情報記録領域104よりも内周側に形成される領域であって、光情報記録媒体100がクランプされる領域をクランプ領域105とする。情報記録領域104とクランプ領域105は重なったり接したりしておらず、間に環状の領域を確保している。光透過層106は、情報記録領域104において情報記録層103を、クランプ領域105において基板101を覆うように形成されている。具体的には、光透過層106は、基板101の情報記録領域104とクランプ領域105とを覆っている。光透過層106において、情報記録領域104に対応する部分を情報記録領域対応部分106aといい、クランプ領域105に対応する部分をクランプ領域対応部分106bという。
ここで、本発明の光情報記録媒体100では、光透過層106は、情報記録領域対応部分106aの平均厚みよりも、クランプ領域対応部分106bの平均厚みが小さくなるように形成されている。
この光情報記録媒体100は、記録再生を繰り返すことで暖まったドライブに挿入した場合においても、大きな反りを発生することなく、安定な記録再生を行うことが可能となる。
なお、この実施の形態では、光透過層106の構成は、以下の実施例1で示すようなシート状基板と粘着材からなる構成と、実施例2で示すような放射性硬化樹脂からなる構成のいずれをも取り得る。
以下に示す構造の光情報記録媒体に基づいて、従来技術と本発明の構造とを比較した。なお、図2〜図5までが従来技術を示しており、図6が本発明を示している。
図6のように、光情報記録媒体110は、基板111と、情報記録層113と、光透過層116とから構成されている。基板111は、厚さ略1.1mm、直径略120mm、中心孔112の径が略15mmである。基板111は射出成形されたポリカーボネートからなっている。情報記録層113は、基板111に形成された深さ略20nmの案内溝と、その上に成膜された相変化材料や誘電体材料からなる記録膜とから形成されている。光透過層116は、基板111の情報記録層113上に形成され、厚さ略70μmのシート状基板117と厚さ略30μmの粘着材118からなる。光透過層116は、厚さ略100μm、内径略22mmである。光透過層116は一体化された粘着材118とシート状基板117を、基板111にローラで押し付けることにより形成したが、真空で重ね合わせるなどの方法を用いても構わない。シート状基板117はキャスティングにより作製されたポリカーボネート、粘着材118はアクリレートを主成分とする樹脂材料から成っている。
光情報記録媒体110は、波長405nmのレーザと開口数0.85の対物レンズで記録再生を行う。光透過層116の厚みを略100μmとすることで、光情報記録媒体110の反りに対する許容値をDVDと同程度にすることができる。
光情報記録媒体110では、光透過層116は、情報記録領域114に対応する部分の平均厚みよりも、クランプ領域115に対応する部分の平均厚みが小さくなるように形成されている。ここでは粘着材118の厚みは30μmで一定とし、シート状基板117の情報記録領域対応部分117aとクランプ領域対応部分117bとで異ならせている。
なお、図2に示す従来技術の構造では、シート状基板117の厚みが均一になっており、そのため光透過層116の平均厚みも全体で均一になっている。
図2に示す従来の光情報記録媒体110を、記録・再生を繰り返し略50℃まで暖まったドライブに挿入したところ、挿入直後に光情報記録媒体110に図3に示すような大きな反りが短時間で発生することがわかった。図3のグラフはドライブに投入した時間を0秒として、光情報記録媒体110の半径58mmでの反りの変化量を示している。ここで光情報記録媒体110の記録・再生面を下方として、鉛直下方から入射したレーザ光と情報記録層113で反射したレーザ光の成す角131を反り量とし、図4(a)のような反り方向を+、図4(b)のような方向を−として定義している。
このような大きな反りの発生する原因として、クランプ領域115からの熱伝導によって光透過層116が熱膨張していることが推測された。光情報記録媒体110がクランプされている様子を図5に示す。センターコーン120で光情報記録媒体110の回転中心を決め、クランパー121とターンテーブル119によってクランプ領域115で保持される。ドライブ全体が略50℃になっているのだが、光情報記録媒体110への熱の伝わりは、空気からよりもクランプ領域115に直接触れているクランパー121およびターンテーブル119からのほうが速く、それが反りの発生に大きく影響している。
このような光情報記録媒体110の反りを低減する方法としては、光透過層116の熱膨張率または剛性(ヤング率)をより小さくすることが考えられる。しかしながら熱膨張率を小さくすることは光透過層116の材料選択の余地を大幅に狭くしてしまい、光情報記録媒体110自体が非常に高価になってしまう可能性が高い。
次に、図6に示す本発明の構成において、そこでクランプ領域115に形成されている光透過層116の厚みを小さくするように変化させることによって、光情報記録媒体110の反り量を測定した。
図6(a)のように、情報記録領域114における光透過層116の厚みに対して、クランプ領域115における光透過層116の厚みを様々に変化させた。ここではシート状基板117と粘着材118からなる光透過層116において、粘着材118の厚みは30μmとし、シート状基板117のクランプ領域対応部分117bの厚さだけを変えている。
図6(b)に示したように、クランプ領域115における光透過層116の厚みを薄くしていくことによって、反りが低減されていくことがわかる。これはクランプ領域115における光透過層116が薄くなることによって、その剛性も低くなり、基板111を反らせようとする力も弱くなっているためと考えられる。クランプ領域115における光透過層116の厚みを薄くすることは60μm程度までは非常に効果的であるが、それ以上薄くしても効果があまり大きくないことがわかる。光情報記録媒体110の反り量はできる限りないことが好ましいが、反り量を80%程度まで小さくすることで、記録再生の特性を大きく向上させることが可能である。すなわち、クランプ領域115における光透過層116の厚みは95μm以下、情報記録領域114における光透過層116の厚みの95%以下であることが好ましい。
ここで、クランプ領域115における光透過層116を薄くしたときに、クランプ領域115における光透過層116と情報記録領域114における光透過層116の表面の高さが異なる。その際、記録再生時のレーザの焦点位置が不安定になりやすい、という問題が起こる可能性がある。ディスクによってクランプ領域115の厚みが異なると、記録再生レーザの焦点位置を変化させる駆動系の可動域を大きくとらなければならなくなる。したがってクランプ領域115における光透過層116の厚みは情報記録領域114における光透過層116の厚みに近しいことが好ましく、クランプ領域115における光透過層116の厚みは70μm以上、情報記録領域114における光透過層116の厚みの70%以上の厚みを有することが好ましい。
本実施例で述べたような、光透過層116をシート状基板117と粘着材118で形成した場合のほかに、光透過層をシート状基板と放射線硬化性樹脂(例えばUV硬化性樹脂)で形成した場合においてもほぼ同様の結果となった。また粘着材や放射線硬化性樹脂の厚みの、光透過層の厚みに占める割合を5〜50%まで変化させたが、ほぼ同様の結果が得られた。
なお、ここでいう「放射線」は、放射線硬化性樹脂を硬化させることができるあらゆる電磁波、例えば、赤外線、可視光線、紫外線、X線等を含む概念である。
ここでは、例として書き換え可能な記録再生型の光ディスクを示したが、一回のみの記録が可能な追記型、反射層がAlやAgを主成分とするような再生型であっても構わない。さらに、本実施例で示したような、情報記録層113の上に層が一つしかない場合だけでなく複数の層が存在する場合や、情報記録層113を2層以上の複数層有する、他層光ディスクであっても構わない。
以上、本発明の実施の形態について例をあげて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想に基づき他の実施の形態に適用することができる。また、本発明の光情報記録媒体100は、例えば、Blu−rayディスク、DVD、CD、MD、MOなどとして利用することが可能である。
以下に示す構造の光情報記録媒体に基づいて、従来技術と本発明とを比較した。実施例1で説明した部分と同様の部分については、重複する説明を省略する場合がある。なお、図7及び図8が従来技術を示しており、図9が本発明を示している。
図9(a)に、本発明の光情報記録媒体200を示す。図9に示す光情報記録媒体200では、実施例1と同様の基板201を用い、光透過層206を、放射線硬化性樹脂だけで形成した。
ここで、本発明の光情報記録媒体200では、光透過層206は、クランプ領域対応部分206bの平均厚みが、情報記録領域対応部分206aの平均厚みよりも小さくなるように形成されている。
なお、図7に示す従来技術の構造では、光透過層206の平均厚みは全体で均一になっている。
図7に示す従来の光情報記録媒体200を実施例1で述べたのと同様に略50℃まで暖まったドライブに挿入した場合の反りを測定した。測定結果を図8に示す。グラフの表示は実施の形態1の図3(従来例)と同様である。光透過層116をシート状基板117と粘着材118で形成した実施の形態1(図3参照)と比較して、放射線硬化性樹脂のみで形成した本実施例では、反り量が大きくなっている。ここで用いた、アクリレートを主成分とする放射線硬化性樹脂では一般に基板でよく用いられるポリカーボネートより熱膨張率が非常に大きい。従って反り量も非常に大きくなる。
ここで、図9(a)に示す本発明の構成において、光透過層206のクランプ領域対応部分206bの厚みを様々に変更してそれぞれの場合の反り量を測定した。ここでは、クランプ領域対応部分206bを研磨することによって薄くした。厚みを変えたときの反り量の変化を図9(b)に示す。100μmで形成したときの最大反り変化量が0.5度と非常に大きかったことから、クランプ領域対応部分206bの厚みを薄くすることが非常に効果的である。最大反り変化量は0.3度付近が好ましい。よって、実施例1と同様に、反り量を80%以下にするために、クランプ領域対応部分206bの厚みは略95μm、情報記録領域対応部分206aの厚みの95%以下であることが好ましい。
また実施例1で述べたのと同様に、光透過層206のクランプ領域対応部分206bを薄くしすぎると記録再生のレーザのフォーカス位置が不安定になる。具体的には、クランプ領域対応部分206bの厚みは70μm以上、情報記録領域対応部分206aの厚みの70%以上の厚みを有することが好ましい。
(実施の形態1の変形例)
放射線硬化性樹脂で光透過層206を形成する場合、硬化前は液体であるためその形状を変化させやすい。そこで、光透過層のクランプ領域対応部分は、図9に示したような形状だけでなく、図10(a)のように外周側に徐々に厚くなる形状のクランプ領域対応部分216b、図10(b)のように外周側に徐々に薄くなる形状のクランプ領域対応部分226b、図10(c)のように断面で波打った形状のクランプ領域対応部分236bなどであってもよい。このような形状にした場合でも、実施の形態1で述べた効果はほぼ同様に得られ、記録媒体の反り量は、光透過層のクランプ領域対応部分の平均厚みに基づくことがわかった。
しかしながら図10(a)〜図10(c)に述べたようなクランプ領域対応部分の形状の場合、光情報記録媒体の保持が不安定になって記録再生に影響を及ぼすことが考えられる。記録再生に影響のない形状であることが好ましい。
ここでは光透過層を形成する放射線硬化性樹脂が1種類からなる場合のみを示したが、複数種類の放射線硬化性樹脂を積層したような構造であっても構わない。光透過層が複数層からなる場合においても同様の効果が得られる。
ここでは、例として書き換え可能な記録再生型の光ディスクを示したが、一回のみの記録が可能な追記型、反射層がAlやAgを主成分とするような再生型であっても構わない。さらに、情報記録層の上に層がさらに複数存在する場合や、情報記録層を2層以上の複数層有する、多層光ディスクであっても構わない。
以上、本発明の実施の形態について例をあげて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想に基づき他の実施の形態に適用することができる。
(実施の形態2)
図11を用いて、本発明の光情報記録媒体について一例を説明する。なお、実施の形態1で説明した部分と同様の部分については、重複する説明を省略する場合がある。なお、図11(b)(c)は、本発明の構造を示しており、図11(a)は従来の構造を示している。
実施の形態1で述べたような光透過層の厚みが略100μmで、NAを略0.85、レーザの波長を略400nmで記録再生するような高密度なディスクは、従来のCDやDVDと比較して、光透過層表面の傷や埃に対して信号品質が劣化し易いという問題がある。そこで光情報記録媒体300の光透過層表面に保護層を設けることが考えられる。
保護層には耐擦傷性の観点から硬度が必要とされ、鉛筆硬度がH以上であることが好ましい。保護層の形成には一般にUV硬化性樹脂が用いられ、無機酸化物の微粒子を混合することで硬度をより向上させるといったことも可能である。このようなUV硬化性樹脂で保護層を形成する場合、その硬化後の硬度が高いゆえに、熱膨張率が大きく、剛性が高い、といった性質を有することが多い。
保護層が基板材料よりも熱膨張率が大きく、剛性が高いといった性質を有する場合、保護層307を薄く、例えば1〜5μm程度の厚みで形成したとしても、実施の形態1の図5(従来例)で示したような、クランパー121やターンテーブル119からの熱伝導によって保護層が膨張し実施の形態1の従来例で述べたような反りがより大きく発生してしまう。
図11(a)に示す従来の光情報記録媒体では、保護層307は光透過層306の記録再生側全体に形成されている。クランプ領域305に形成された保護層307の平均厚みが、情報記録領域304に形成された保護層307の平均厚みと等しい。
それに対して、図11(b)に示す本発明の光情報記録媒体300では、保護層317のクランプ領域対応部分317bの平均厚みが、情報記録領域対応部分317aの平均厚みより小さい。なお、保護層は一般に薄く形成されるため、ディスクのクランプの安定性に影響を与えることが少ない。したがって、光情報記録媒体のクランプ領域には保護層を形成しない、ということも可能である。
また、図11(c)のように、光情報記録媒体300の光透過層326と保護層327の両方ともを、情報記録領域304よりもクランプ領域305において薄くする、といったことも可能である。具体的には、光透過層326では、クランプ領域対応部分326bの平均厚みが、情報記録領域対応部分326aの平均厚みより小さい。さらに、保護層327では、クランプ領域対応部分327bの平均厚みが、情報記録領域対応部分327aの平均厚みより小さい。図11(c)では、光透過層326がクランプ領域305でテーパに形成されている場合について示しているが、光透過層326の形状は、図1で示した光透過層106のような形状であっても良い。
以上、本発明の実施の形態について例をあげて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想に基づき他の実施の形態に適用することができる。
(実施の形態3)
ここでは、本発明の光情報記録媒体について一例を説明する。なお、実施の形態1および実施の形態2で説明した部分と同様の部分については、重複する説明を省略する場合がある。
これまでの実施の形態では、情報記録層が1層しかない場合についてのみ説明してきたが、情報記録層を2層以上有する、いわゆる多層ディスクにおいても本発明は有効である。
例えば図12に示すような情報記録層を2層有するいわゆる2層ディスクである光情報記録媒体400では、第1情報記録層403と第2情報記録層413の間には略20〜略30μmの中間層408があり、光透過層406は略70〜略80μmで形成した。この場合においても、光透過層406において、クランプ領域対応部分406b平均厚みを情報記録領域対応部分406aの平均厚みよりも小さくすることで、実施の形態1または2で述べたような、反りを低減する効果があり、特に平均厚みを95%以下にすることが効果的であった。
中間層を20〜30μmとしたのは、それぞれの層を記録再生する際に他層からの反射光の影響を小さくし、かつ第1情報記録層403と第2情報記録層413の光透過層表面からの深さが異なることに対し、記録再生光が対応できる範囲を選択している。第1情報記録層403の光透過層表面からの深さを略100μmとすることで、実施の形態1で述べたように、DVDと同程度の反りに対する許容値を得ることができる。
光透過層406のクランプ領域対応部分を薄くするのではなく、クランプ領域405における中間層408を薄くする、または、クランプ領域405における光透過層406および中間層408を共に薄くする、といったことも同様の効果が得られる。このような場合においても、クランプ領域405における光透過層406と中間層408を合わせた厚みが、情報記録領域404における光透過層406と中間層408を合わせた厚みの95%以下であることが好ましい。また実施の形態1で述べたように、記録再生レーザの焦点位置を変化させる駆動系の可動域を大きくとらなくてもいいように、厚みは70μm以上、情報記録領域404における光透過層406と中間層408を合わせた厚みの70%以上の厚みを有することが好ましい。
このような多層ディスクにおいても実施の形態2で述べたような保護層を設けることが好ましい。その際、実施の形態2で述べたような、クランプ領域における保護層厚みを小さく形成する、等によって光情報記録媒体の反りを軽減させることが好ましい。
以上、本発明の実施の形態について例をあげて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想に基づき他の実施の形態に適用することができる。
本発明にかかる光情報記録媒体は、反りの発生を抑制することができるという効果を有し、例えば、Blu−rayディスクなどの記録媒体などとして有用である。
本発明の実施の形態1における光情報記録媒体の一例を示す断面図 従来の光情報記録媒体の一例を示す断面図 従来の光情報記録媒体の反り変化を示すグラフ (a)〜(b) 従来の光情報記録媒体の反りの定義を示す図 従来の光情報記録媒体がクランプされている様子を示す断面図 (a) 本発明の実施例1における光情報記録媒体の断面図 (b) 本発明の実施例1における光情報記録媒体のクランプ領域の光透過層の厚みと反り変化量の最大値の関係を示すグラフ 従来の光情報記録媒体の一例を示す断面図 従来の光情報記録媒体の反り変化を示すグラフ (a) 本発明の実施例2における光情報記録媒体を示す断面図 (b) 本発明の実施例2における光情報記録媒体のクランプ領域の光透過層の厚みと反り変化量の最大値の関係を示すグラフ (a)〜(c) 本発明の実施の形態1における光情報記録媒体の変形例を示す断面図 (a)〜(c) 本発明の実施の形態2における光情報記録媒体の一例を示す断面図 本発明の実施の形態3における光情報記録媒体の一例を示す断面図
符号の説明
100、110、200、300、400 光情報記録媒体
101、111、201、301、401 基板
102、112、202、302、402 中心孔
103、113、203、303 情報記録層
104、114、204、214、304、404 情報記録領域
105、115、205、305、405 クランプ領域
106、116、206、216、226、236、306、326,406 光透過層
117 シート状基板
118 粘着材
119 ターンテーブル
120 センターコーン
121 クランパー
131 レーザ光の成す角
307、317、327 保護層
403 第1情報記録層
408 中間層
413 第2情報記録層

Claims (21)

  1. 基板と、前記基板の一方の主面に形成された少なくとも1層の情報記録層と、前記情報記録層を覆う光透過層とを備え、
    前記基板は、クランプ領域と、前記情報記録層に対応する情報記録領域とを有し、
    前記クランプ領域における前記光透過層の平均厚みが、前記情報記録領域における前記光透過層の平均厚みよりも小さいことを特徴とする、
    光情報記録媒体。
  2. 前記基板と前記光透過層の厚みが異なることを特徴とする、
    請求項1記載の光情報記録媒体。
  3. 全体の厚みが1.14〜1.50mmであることを特徴とする、
    請求項1または2に記載の光情報記録媒体。
  4. 前記情報記録領域における前記光透過層の厚みが、略100μmであることを特徴とする、
    請求項1ないし3のいずれかに記載の光情報記録媒体。
  5. 前記情報記録領域における前記光透過層の厚みが、略75μmであることを特徴とする、
    請求項1ないし3のいずれかに記載の光情報記録媒体。
  6. 前記クランプ領域における前記光透過層の平均厚みが、前記情報記録領域における前記光透過層の平均厚みの略95%以下であることを特徴とする、
    請求項1ないし5のいずれかに記載に光情報記録媒体。
  7. 前記クランプ領域における前記光透過層の平均厚みが、前記情報記録領域における前記光透過層の平均厚みの略70%以上であることを特徴とする、
    請求項6に記載に光情報記録媒体。
  8. 前記光透過層が、放射線硬化性樹脂であることを特徴とする、
    請求項1ないし7のいずれかに記載の光情報記録媒体。
  9. 前記光透過層が複数の材料から形成されることを特徴とする、
    請求項1ないし7のいずれかに記載の光情報記録媒体。
  10. 前記複数の材料の少なくとも1つが、放射線硬化性樹脂であることを特徴とする、
    請求項9に記載の光情報記録媒体。
  11. 前記複数の材料の少なくとも1つが、ポリカーボネートであることを特徴とする、
    請求項9または10に記載の光情報記録媒体。
  12. 前記複数の材料の少なくとも1つが、粘着性材料であることを特徴とする、
    請求項9ないし11のいずれかに記載の光情報記録媒体。
  13. 前記光透過層の記録再生側の一部もしくは全部に形成された保護層をさらに備えることを特徴とする、
    請求項1ないし12のいずれかに記載の光情報記録媒体。
  14. 前記保護層の鉛筆硬度が、H以上であることを特徴とする、
    請求項13に記載の光情報記録媒体。
  15. 前記クランプ領域における前記保護層の平均厚みが、前記情報記録領域における前記保護層の平均厚みよりも小さいことを特徴とする、
    請求項13または14に記載の光情報記録媒体。
  16. 基板と、前記基板の一方の主面に形成された少なくとも1層の情報記録層と、前記情報記録層を覆う光透過層と、前記光透過層の記録再生側の一部もしくは全部に形成された保護層とを備え、
    前記基板は、クランプ領域と、前記情報記録層に対応する情報記録領域とを有し、
    前記クランプ領域における前記保護層の平均厚みが、前記情報記録領域における前記保護層の平均厚みよりも小さいことを特徴とする、
    光情報記録媒体。
  17. 基板と、前記基板の一方の主面に形成された少なくとも1層の情報記録層と、前記情報記録層を覆う光透過層と、前記光透過層の記録再生側の一部もしくは全部に形成された保護層とを備え、
    前記基板は、クランプ領域と、前記情報記録層に対応する情報記録領域とを有し、
    前記クランプ領域には、前記保護層が形成されていないことを特徴とする、
    光情報記録媒体。
  18. 前記保護層の鉛筆硬度が、H以上であることを特徴とする、
    請求項16または17に記載の光情報記録媒体。
  19. 前記光透過層と前記基板の厚みが異なることを特徴とする、
    請求項16ないし18のいずれかに記載の光情報記録媒体。
  20. 前記光透過層と前記保護層をあわせた厚みが、略100μmであることを特徴とする、
    請求項16ないし19のいずれかに記載の光情報記録媒体。
  21. 前記光透過層と前記保護層をあわせた厚みが、略75μmであることを特徴とする、
    請求項16ないし19のいずれかに記載の光情報記録媒体。
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